JP2008213500A - 車両用シートベルトのウェビング保持構造 - Google Patents

車両用シートベルトのウェビング保持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】リヤアッパーサイドトリム5に配設され、シートベルト装置3の不使用時にウェビング4を保持可能なフック8を備えた車両用シートベルトのウェビング保持構造において、車室内の美観を損なうことなく且つウェビング4をフック8に保持させる保持作業や、保持されたウェビング4の保持を解除させる保持解除作業を容易化する。
【解決手段】フック8を、車幅方向から見たときに所定の起立状態にあるシートバック11により覆われるように配設し、更に該フック8によりウェビング4をその幅方向が車両前後方向に向いた状態で保持可能にするとともに、該フック8により保持されたウェビング4が車両前側に引出されたときにはその保持を解除可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートベルトのウェビング保持構造に関する技術分野に属する。
従来より、車両の車幅方向の側壁トリムに配設され、シートベルト不使用時に該シートベルトのベルト(ウェビング)に係合することにより該シートベルトを保持可能に構成されたシートベルトフック(フック)は知られている。
例えば、特許文献1に示すシートベルトフックは、室内トリムに配設されて上記ベルトをその幅方向が車幅方向に向いた状態で収納可能に構成されている。具体的には、該シートベルトフックは、ベルト保持状態において該ベルトの周囲を囲むように形成されている。そして、該シートベルトフックにおける車両前側の車幅方向外側端部には、ベルトをフックに差込めるように開口部が設けられており、該開口部を介してベルトをシートベルトフックに保持させたり、保持されたベルトを車室内に取出して該ベルト保持を解除させたりするようになっている。
特開平06−072286号公報
しかしながら、上述の特許文献1に示すフックでは、上記ウェビングをその幅方向が車幅方向に向いた状態(厚さ方向が車両前後方向を向いた状態)で保持するようになっており、このため、ウェビングを該フックに保持させる際や、該ウェビングの保持を解除させる際に、該ウェビングが上記開口部を通過できるようにウェビングの幅方向を車幅方向から前後方向に変化させる、つまりウェビングを捻るようにする必要があり、作業性が悪いという問題がある。
また、フックを設けたことにより該フックが車室内に露出して美観が損なわれるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、側壁トリムに配設され且つ上記シートベルト装置の不使用時に上記ウェビングを保持可能なフックを備えた車両用シートベルトのウェビング保持構造において、その構成に工夫を凝らすことで、車室内の美観を損なうことなく、ウェビングをフックに保持させる保持作業や、保持されたウェビングの保持解除作業を容易化しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、シートベルト保持用のフックを、車幅方向から見たときにシートバックにより覆われるように配設し、更に該フックによりウェビングをその厚さ方向が車幅方向に向いた状態で保持可能にするとともに、フックにより保持されたウェビングが車両前側に引出されたときには該フックによるウェビング保持を解除できるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、車両の車室内の後部に配設される後部シートに着座した乗員を拘束可能なウェビングを有するシートベルト装置と、上記後部シートの車幅方向外側に位置する側壁トリムに配設され、上記シートベルト装置の不使用時に上記ウェビングを保持可能なフックとを備えた、車両用シートベルトのウェビング保持構造を対象とする。
そして、上記後部シートのシートバックは所定の起立状態から前側に倒伏可能に構成されており、上記フックは、上記シートバックが所定の起立状態にあるときには車幅方向から見て該シートバックにより覆われるように配設されていて、上記ウェビングをその厚さ方向が車幅方向に向いた状態で保持可能とされる一方、保持された該ウェビングが車両前側に引出されたときには該ウェビングの保持を解除可能に構成されているものとする。
このように、上記フックは、上記シートバックが所定の起立状態にあるときには、車幅方向から見て該シートバックにより覆われるように配設されており、従って、該シートバックの起立状態においてフックが車室内に露出するのを防止し、これによって車室内の美観を向上させることができる。
また、ウェビングは、その幅方向が車両前後方向に向いた状態で上記フックにより保持されるとともに、車両前側に引出すことにより該フックによる保持が解除される。
従って、乗員は、ウェビングを前後させるという簡単な動作で、該ウェビングをフックに保持させたりその保持を解除させたりすることができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記フックは、上記側壁トリムの車幅方向内側面から車幅方向内側に向かって延びた後、車両前側に向かって延びて上記ウェビングを狭持するようにして保持可能に構成されており、上記フックの車両前側端部には、上記ウェビングを挿入するための開口部が設けられており、上記開口部の車幅方向内側端縁は、上記所定の起立状態にあるシートバックの上端部における車幅方向のフック側側端面よりも車幅方向内側に位置しているものとする。
これにより、シートバックを前側に倒す際に、該シートバックの上端部にウェビングが当接している場合においては、ウェビングを車幅方向の外側に移動させて該シートバックとウェビングとの当接を解除させるだけで、該ウェビングを半自動的に上記フックに保持させることができる。
すなわち、上記シートバックを上記所定の起立状態から前側に倒す際に、例えばウェビングがシートバックの前側に位置している場合には、シートバックの前傾に伴い、ウェビングがシートバックの上端部(シートバックが前側に倒伏した後は該シートバックの車両前側端部)に当接することとなる。この当接した状態(以下、シート当接状態と呼ぶ)のまま更にシートバックを倒そうとすると、該ウェビングとシートバックとの摩擦により生じるウェビングの張力が負荷となって、それ以上シートを倒すのが困難になる。そこで、乗員(作業者)は一般的に、シートバックに当接しているウェビングを該シートに対して車幅方向外側(フック側)に移動させて該当接を解除させることによってこの負荷を低減させようとする。こうした場合、ウェビングは通常、所定の付勢機構により付勢されて元の状態つまりシートバックを前傾させる前の状態に戻ろうとする。この戻る際に、ウェビングは、該シートバックにおける車幅方向のフック側側面に接した状態で該フック側側面に沿って、つまりフック側側面にガイドされて戻ろうとする。本発明によれば、このフック側側面を上記開口部における車幅方向内側端縁よりも車幅方向フック側(外側)に位置するようにしたことで、該フック側側面によりウェビングを上記開口部に案内(ガイド)することができ、これによって該ウェビングを上記開口部に確実に挿入することができる。つまり、乗員は、ウェビングを上記開口部に直接挿入することなく、ウェビングをシートバックに対して車幅方向フック側に移動させるだけで該開口部に半自動的に挿入して保持させることができ、これにより該フックの使い勝手を向上させることができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、上記ウェビングに係合した状態で該ウェビングに沿って上下方向に移動可能とされ且つ上記後部シートに配設されたバックルに係合可能なタングを備え、上記ウェビングには、上記タングの自重による下側への移動を阻止するストッパーが設けられており、上記タングは、上記ストッパーにより下側への移動が阻止されているときにおいて、上記ウェビングが上記フックにより保持されたフック保持状態にあるときには、上記フックよりも下側に位置しているものとする。
これにより、ウェビングが上記シート当接状態にある場合に、乗員がウェビングを車幅方向外側(フック側)に移動させてウェビングとシートバックとの当接を解除させるだけで、ウェビングをより一層確実にフックに係合保持させることが可能となる。
すなわち、ウェビングが上記シート当接状態にある場合に、乗員が該ウェビングを車幅方向フック側に移動させたときには、上述のように、該ウェビングは通常、付勢機構により付勢されてフックを倒す前の元の状態に戻ろうとする。この戻ろうとする際に、タングが錘の役割を果たし、この結果、該ウェビングにおける該タングよりも上側の部分に張力(テンション)を付与することができ、このため、該上側部分が上記付勢機構による付勢により揺らいだりするのを防止することができる。従って、該フックよりも下側にタングを配置することで、ウェビングにおける上下方向のフックが位置する高さに対応するフック係合部分に張力を付与することができ、これによって、該ウェビングを確実にフックに係合保持させることができる。
請求項4の発明では、請求項3の発明において、上記シートバックは、該シートバックが上記所定の起立状態にあり且つ上記ウェビングが上記フック保持状態にあるときにおいて、上記ウェビング及び上記タングが上記シートバックにおける車幅方向のフック側側端面と上記側壁トリムとの間に位置しているときには、上記タングが該フック側側端面及び該側壁トリムの双方に接触するように、該側壁トリムに対して離間して配設されている
ものとする。
これにより、シートが上記所定の起立状態にある場合において、シートベルト装置を使用していないとき等、ウェビング及びタングが上記シートバックにおける車幅方向のフック側側面と上記側壁トリムとの間に位置しているときには、該タングを該フック側側面及び側壁トリムの双方に接触させておくことができる。
従って、車両の走行振動等に起因してタングが振動するのを確実に防止することができ、これにより車室内の騒音を抑制することが可能となる。よって、車両の乗員の乗り心地を向上させることが可能となる。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、上記シートバックが上記所定の起立状態にあり且つ上記ウェビングが上記フック保持状態にあるときにおいて、上記ウェビング及び上記タングが上記シートバックにおける車幅方向のフック側側端面と上記側壁トリムとの間に位置しているときには、上記ウェビング又は上記タングの少なくとも一部が、該シートバックの車両前側面における車幅方向フック側端部に対して車両前側に位置するように構成されているものとする。
これにより、ウェビング又はタングの一部若しくは全部をシートの車両前側面に対して車両前側に位置させることができ、このため、乗員はウェビング及びタングを容易に探し出し該前方に引出すことができる。
以上説明したように、本発明の車両用シートベルトのウェビング保持構造によると、シートベルト保持用のフックを、上記シートバックの所定の起立状態において該シートバックの車幅方向のフック側側面により覆われるようにするとともに、該フックによりウェビングをその幅方向が車両前後方向に向いた状態で保持し且つ該フックにより保持された該ウェビングが車両前側に引出されたときには該フックによるウェビング保持を解除可能にするようにしたことで、車室内の美観を損なうことなく、フックによるウェビング保持や保持解除を容易に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係る車両用シートベルトのウェビング保持構造を備えた車両1の車室後部を示し、2は可倒式のリヤシート(後部シート)、3はリヤシートの側方に配設され、リヤシート2の乗員を拘束して保護するシートベルトウェビング(以下、ウェビングという)4を有するシートベルト装置、5は車室後部側壁面の上側部分を形成するリヤアッパーサイドトリム、6は該リヤアッパーサイドトリムに連続的に繋がって車室後部側壁面の下側部分を形成するリヤロアサイドトリム、7はリヤアッパーサイドトリムに形成され且つ上記ウェビング4が車室内に繰出し可能に挿通される挿通口、8はリヤロアサイドトリム6に形成され、且つシートベルト装置3不使用時に、ウェビング4を保持しておくためのフック、9はリヤシート2を所定の起立状態に保つ後述のシートバック係止用ストライカである。
また、図示しないが、上記リヤシート2の側方でシートベルト装置3の車両前側には、リヤサイド開口10を開閉可能に覆うリアサイドドア(図示省略)が設けられ、リヤシート2の車両前側には、運転席及び助手席が設けられており、リヤシート2の車両後側には、該リヤシート2とバックドアとの間に挟まれた荷室が設けられている。尚、本明細書において、右側、左側、前側、及び後側と言うときはそれぞれ、車両の車体を基準として車幅方向右側、車幅方向左側、車両前後方向の前側、及び車両前後方向の後側を意味するものとする。
上記リヤシート2のシートバック11は、その下端部を回動中心として所定の起立状態から前側に回動させることにより倒伏可能になっている。ここで、所定の起立状態とは、本実施形態においては垂直状態よりもやや車両後側に倒れた状態であり、シートバック11は、該所定の起立状態よりも後側には倒せないようになっている。
上記シートベルト装置3は、乗員を拘束可能な帯状のウェビング4の他に、該ウェビング4に係合して上下方向に移動可能とされ且つリヤシート2に配設されたバックル(図示省略)に係合可能なタング13を有していて、ウェビング4を乗員の肩口から腰部に掛け渡した状態でタング13をバックルに係合させて固定することにより、該乗員を拘束して保護する所謂3点式とされている。尚、バックルは、リヤシート2の車幅方向略中央部に配設されている。
上記ウェビング4は、その一端がリヤアッパーサイドトリム5と車体のインナパネル15との間に設けられた図示しないリトラクタのドラムに巻付けられていて、該リトラクタから上側に向かって延びるとともに、該リヤアッパーサイドトリム5に形成された上記挿通口7を通って前方斜め下側に向かって延び、その他端がアンカ14によりリヤロアサイドトリム6における車室側の下端部に固定されている。
そして、ウェビング4は、フック8により保持されていないときには、その上下方向の中間部がシートバック11の前側面におけるフック側端部よりも前側に位置した状態で配設される。
また、ウェビング4は、フック8により保持されたフック保持状態においては、その厚さ方向が車幅方向に一致するように、つまり該ウェビング4の厚さ方向両側面が両サイドトリム5,6の車室側面に略並行になるようにしてリヤアッパーサイドトリム5とリヤロアサイドトリム6とに跨って配設されている。
また、ウェビング4は常時、上記リトラクタのドラムにより巻取り方向に与勢されており、乗員は、ウェビング4を該巻取り方向への与勢力に抗して引張ることで挿通口7から必要な長さだけ車室内に引出せるようになっている。
また、ウェビング4には、図5に示すように、上記タング13の下側への移動を規制するストッパー16が設けられており、このストッパー16は、該ウェビング4の一方の面にその幅方向の略全体に亘って厚さ方向に突出するように形成されている。
上記タング13は、ウェビング4に係合するタング本体13aと、該タング本体13aに接続されてバックルに係合可能な金属製のバックル係合部13bとを有している。
上記タング本体13bは、略矩形の板状部材からなるとともに、上記ウェビング4を挿通可能な挿通口13cを有している。
そして、タング13は、ウェビング4をタング本体13aの挿通口13cに挿通させることにより該ウェビング4に係合して該ウェビング4に沿って移動可能になっている。
タング13は、該挿通口13cよりも車幅方向内側部分が外側部分に比べて重くなっており、このため、自重により下側に落下する際には該車幅方向内側部分が該外側部分に比べて下側に下がる傾斜状態のまま該ウェビング4に沿って落下し、所定の高さ位置まで来たときには挿通口13cの上縁部がストッパー16に当接することにより該高さ位置に保持される。こうして、ストッパー16が上記タング13の自重による下側への移動を阻止する。
ここで、所定の高さ位置とは、ウェビング4がフック8により保持されたフック保持状態において、乗員がシート2に着座したときに、タング13を無理なく掴めるような高さであって、例えばシート2に着座した標準的な体格を有するアメリカ成人男性の腰部よりも上側で肩部よりも下側の位置とされる。
また、上記タング13は、上記ストッパー16により下側への移動が阻止されているときにおいて、上記ウェビング4が上記フック保持状態にあるときには、上記フック8よりも下側に位置している
換言すると、上記フック8は、該フック8によりウェビング4を保持した上記フック保持状態で且つ上記ストッパー16によりタング13の下側への移動が阻止されている状態での該タングの位置よりも上側に位置するように配設されている。
上記フック8は、車幅方向から見たときに上記所定の起立状態にあるシートバック11により覆われるように配設されている(図2参照)。
また、フック8は、図3に示すように、リヤロアサイドトリム6の車室側面(車幅方向内側面)から車幅方向内側に向かって斜め前方に延びた後、該リヤロアサイドトリム6に対して平行に前側に向かって延びて、該リヤロアサイドトリム6の車室側面と共に凹部17を形成している。
凹部17は、前側に開放しており、該凹部17の前側の開放端部17aからウェビング4を該凹部17内に差込可能(挿入可能)になっている。
凹部17の開放端部17aの幅は、ウェビング4の幅よりも若干大きくなっており、フック8は、ウェビング4をその厚さ方向が車幅方向に向いた状態で開放端部17aから凹部17内に差込んで係合させることによって保持可能に構成されている。
また、凹部17の車幅方向内側側面17bは、上記所定の起立状態におけるシートバック11の車幅方向のフック側側端面11aの上端部よりも車幅方向内側に位置している。
より詳細には、凹部17の車幅方向内側側面17bは、車両前側から見たときにおけるシートバック11のフック側側端面17aのうちフック8の位置に対応する部分よりも車幅方向内側に位置している。
また、凹部17の車幅方向内側側面17bは、車両前側から見たときに上記挿通口7から鉛直下側に延びる線A(図4参照)よりも車幅方向内側に位置している。また、該車幅方向内側側面17bは、挿通口7とアンカ14とを結ぶ線Bよりも車幅方向内側に位置していることが望ましい。
上記シートバック11は、図3に示すように、背面にロック部材22を有しており、このロック部材は、シートバック11が上記所定の起立状態にされた時に、車体のインナパネル15に固定された平面視略L字状のシートバック係止用ストライカ21と係合するようになっている。
また、シートバック11における車幅方向のフック側端部の背面側は、フック8との干渉を避けるようにして、該シートバック11のフック側側端面11aよりも車幅方向内側に凹んでいる。
また、上記シートバック11は、シートバック11が上記所定の起立状態にあり且つウェビング4がフック8に保持されたフック保持状態にある場合において、上記ウェビング4及び上記タング13が上記シートバック11における車幅方向のフック側側端面11aとリヤロアサイドトリム6との間に位置しているとき(シートベルト不使用時)に、上記タング13が上記フック側側端面11a及び該リヤロアサイドトリム6の双方に接触する接触状態となるように該リヤロアサイドトリム6に対して離間して配設されている。
具体的には、本実施形態においては、リヤロアサイドトリム6とシートバック11のフック側側端面11aとの距離Wは、タング13の厚さに略等しく設定されており、タング13は上記接触状態において、その厚さ方向を車幅方向に向けた状態で両側面13d,13eの後側半部を該リヤロアサイドトリム6及びフック側側端面11aに接触させた状態で、該リヤロアサイドトリム6とフック側側端面11aとの間に丁度収まるようになっている。
そして、上記接触状態においては、上記タング13及びウェビング4の前側半部が、シートバック11の前側面におけるフック側端部よりも前側に露出している(位置している)。
以上の如く上記実施形態では、上記フック8は、車幅方向から見たときに上記起立状態にあるシートバック11により覆われるように配設されている。従って、フック8が車室内に露出するのを防止し、これによって車室内の美観を向上させることができる。
また、上記実施形態では、上記フック8は、前側に開放する凹部17を有していて、上記ウェビング4をその厚さ方向が車幅方向に向けた状態で該凹部17に係合させることで保持可能とされる一方、保持された該ウェビング4が前側に引出されたときには該ウェビング4の保持を解除可能に構成されている。
これにより、乗員は、ウェビング4を凹部17に差し込む際に、該ウェビングを捻る等することなくそのままの状態で差し込んで係合保持させることができる。また、ウェビングを使用する際には、ウェビング4に連結されるタング13や、該ウェビング4自体を掴んで前側に引出すという簡単な動作のみでフック8によるウェビング4の保持を解除させて使用することができる。
また、上記実施形態では、凹部17の車幅方向内側側面17bは、上記所定の起立状態におけるシートバック11の車幅方向のフック側側端面11aよりも車幅方向内側に位置している。
これにより、シートバック11を前側に倒す際に、該シートバック11の上端部にウェビング4が当接している場合には、ウェビング4を車幅方向の外側に移動させて該シートバック11とウェビング4との当接を解除させるだけで、該ウェビング4を半自動的に上記凹部17に係合させて保持させることができる。
すなわち、ウェビング4のフック8による保持がなされていない場合において、上記シートバック11を上記所定の起立状態から前側に倒そうとしたときには、ウェビング4がシートバック11の前側面におけるフック側端部よりも前側に位置しているために、シートバック11の前傾に伴い、ウェビング4がシートバック11の上端部(シートバック11が前側に倒伏した後は該シートバック11の車両前側端部に相当する部分)に当接することとなる。この当接した状態のまま更にシートバック11を倒そうとすると、該ウェビング4とシートバック11との摩擦により生じるウェビング4の張力が負荷となって、それ以上シートを倒すのが困難になる。そこで、乗員は一般的に、シートバック11に当接しているウェビング4を該シートバック11に対して車幅方向外側(フック側)に移動させて該当接を解除させることによってこの負荷を低減させようとする。
こうした場合、ウェビング4は、上記リトラクタのドラムにより巻き取られて元の状態つまりシートバック11を前傾させる前の状態に戻ろうとする。この戻る際に、ウェビング4は、該シートバック11における車幅方向のフック側側端面11aに接した状態で該フック側側端面11aに沿ってつまりフック側側端面11aにガイドされて戻ろうとする。上記実施形態ではこのフック側側端面11aを上記凹部17における車幅方向内側側面17bよりも車幅方向フック側(外側)に位置させるようにしたことで、該フック側側端面11aによりウェビング4を凹部17の車両前側の開放部分に案内(ガイド)することができ、これによって該ウェビング4を上記凹部17に確実に係合させて保持することができる。つまり、乗員は、ウェビング4を上記凹部17の開放部分17aに直接差込むことなく、ウェビング4をシートバック11に対して車幅方向フック側に移動させるだけで凹部17に半自動的に係合させることができ、これにより該フック8の使い勝手を向上させることができる。
更に、上記実施形態では、凹部17の車幅方向内側側面17bは、車両前側から見たときに上記挿通口7から鉛直下側に延びる線Aよりも車幅方向内側に位置している。これにより、上述のように、乗員がシートバック11を倒そうとして、シートバック11とウェビング4との当接を解除するためにウェビング4を車幅方向の外側に移動させることによりウェビング4が元の状態に戻ろうとす際に、該ウェビング4をより一層確実に凹部17に係合させて保持させることが可能となる。すなわち、タング13は、元の状態に戻ろうとする際に、その自重により挿通口7に対して車両前側から見て鉛直下側に移動しようとするが、上記実施形態では、凹部17の車幅方向内側側面17bが上記線Aよりも車幅方向内側に位置しており、従って、ウェビング4は凹部17内に確実に案内されて係合支持される。
また、該車幅方向内側側面17bを、挿通口7とアンカ14とを結ぶ線Bよりも車幅方向内側に位置させることで、ウェビング4が上記元の状態の戻る際に、該ウェビング4を凹部17内により一層確実に案内して係合支持させることができる。
また、上記実施形態では、上記タング13は、上記ストッパー16により下側への移動が阻止されているときにおいて、上記ウェビング4が上記フック保持状態にあるときには、上記フック8よりも下側に位置している
これにより、上述のように、乗員がシートバック11を前傾させようとして該シートバック11に当接したウェビング4を車幅方向フック側に移動させることにより、ウェビング4が元の状態に戻ろうとする際に、タング13が錘の役割を果たし、この結果、該ウェビング4における該タング13よりも上側の部分に張力(テンション)を発生させることができ、このため、該上側部分が、リトラクタによる巻取り方向への付勢により揺らいだりするのを防止することができる。従って、該フック8よりも下側にタング13を配置することで、ウェビング4における上下方向のフック8が位置する高さに対応するフック係合部分4a(図1参照)に張力を付与することができ、これによって、ウェビング4が上記フック係合部分4aにて揺らつくのを防止し、該ウェビング4を確実にフック8に係合保持させることができる。
また、上記実施形態では、リヤロアサイドトリム6とシートバック11のフック側側端面11aとの距離Wは、タング13の厚さに略等しく設定されており、タング13はその厚さ方向を車幅方向に向けた状態で且つその両側面13d,13eの前側半部を該リヤロアサイドトリム6及びフック側側端面11aに接触させた状態で、該リヤロアサイドトリム6とフック側側端面11aとの間に丁度収まるようになっている。
これにより、例えばウェビング4が上記フック保持状態にある場合において、シートバック11を前側に倒伏させた状態から後側に回動させて上記所定の起立状態にさせる際に
、タング13がシートバック11に引掛かるのを防止することができる。また、シートバック11が上記所定の起立状態になったときには、タング13をリヤロアサイドトリム6とシートバック11のフック側側端面11aとの双方に接触した接触状態にすることができ、これにより車両1の走行振動に起因してタング13が振動することにより、車室内に騒音が発生するのを確実に防止することが可能となる。
また、上記実施形態では、タング13が上記接触状態にあるときには、上記タング13及びウェビング4の前側半部が、シートバック11の前側面におけるフック側端部よりも前側に位置するようになっている。
これにより、乗員はウェビング4及びタング13を容易に探し出して使用することができる。
(他の実施形態)
本発明の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、上記タング13の接触状態において、ウェビング4及びタング13の双方の一部(前側半部)がシートバック11の車室側面における車幅方向のフック側端部よりも前側に位置するようになっているが、これに限ったものではなく、例えばタング13の一部のみが該フック側端部よりも前側に位置していてもよいし、該タング13の一部のみが該フック側端部よりも前側に位置していてもよい。また、言うまでもなく、タング13の全部、ウェビング4の全部が該フック側端部よりも前側に位置していてもよい。
本発明は、車両用シートベルトのウェビング保持構造に有用であり、特に車室内の側面トリムに設けられたフックにウェビングを係合させて保持させるようにした場合に有用である。
本発明の実施形態に係る車両用シートベルトのウェビング保持構造を備えた車両の車室後部を示す、前方斜め上側から見た斜視図である。 リヤシートの車幅方向右側側方に配設されたシートベルト装置を示す、車幅方向左側から見た図である。 図2におけるIII−III線断面図である。 フックとウェビングとの位置関係を示す、車両前側から見た図である。 図1におけるV−V線断面図である。
符号の説明
1 車両
2 リヤシート(後部シート)
3 シートベルト装置
4 ウェビング
5 リヤアッパーサイドトリム(側壁トリム)
6 リヤロアサイドトリム(側壁トリム)
8 フック
11 シートバック
11aシートバックのフック側側端面
13 タング
16 ストッパー
17a 開放端部17a(開口部)

Claims (5)

  1. 車両の車室内の後部に配設される後部シートに着座した乗員を拘束可能なウェビングを有するシートベルト装置と、上記後部シートの車幅方向外側に位置する側壁トリムに配設され、上記シートベルト装置の不使用時に上記ウェビングを保持可能なフックとを備えた、車両用シートベルトのウェビング保持構造において、
    上記後部シートのシートバックは所定の起立状態から前側に倒伏可能に構成されており、
    上記フックは、上記シートバックが上記所定の起立状態にあるときには車幅方向から見て該シートバックにより覆われるように配設されていて、上記ウェビングをその厚さ方向が車幅方向に向いた状態で保持可能とされる一方、保持された該ウェビングが車両前側に引出されたときには該ウェビングの保持を解除可能に構成されていることを特徴とする車両用シートベルトのウェビング保持構造。
  2. 請求項1記載の車両用シートベルトのウェビング保持構造において、
    上記フックは、上記側壁トリムの車幅方向内側面から車幅方向内側に向かって延びた後、車両前側に向かって延びて上記ウェビングを狭持するようにして保持可能に構成されており、上記フックの車両前側端部には、上記ウェビングを挿入するための開口部が設けられており、
    上記開口部の車幅方向内側端縁は、上記所定の起立状態にあるシートバックの上端部における車幅方向のフック側側端面よりも車幅方向内側に位置していることを特徴とする車両用シートベルトのウェビング保持構造。
  3. 請求項1又は2記載の車両用シートベルトのウェビング保持構造において、
    上記ウェビングに係合した状態で該ウェビングに沿って上下方向に移動可能とされ且つ上記後部シートに配設されたバックルに係合可能なタングを備え、
    上記ウェビングには、上記タングの自重による下側への移動を阻止するストッパーが設けられており、
    上記タングは、上記ストッパーにより下側への移動が阻止されているときにおいて、上記ウェビングが上記フックに保持されたフック保持状態にあるときには、該フックよりも下側に位置していることを特徴とする車両用シートベルトのウェビング保持構造。
  4. 請求項3記載の車両用シートベルトのウェビング保持構造において、
    上記シートバックは、該シートバックが上記所定の起立状態にあり且つ上記ウェビングが上記フック保持状態にあるときにおいて、上記ウェビング及び上記タングが上記シートバックにおける車幅方向のフック側側端面と上記側壁トリムとの間に位置しているときには、上記タングが該フック側側端面及び該側壁トリムの双方に接触するように、該側壁トリムに対して離間して配設されていることを特徴とする車両用シートベルトのウェビング保持構造。
  5. 請求項4記載の車両用シートベルトのウェビング保持構造において、
    上記シートバックが上記所定の起立状態にあり且つ上記ウェビングが上記フック保持状態にあるときにおいて、上記ウェビング及び上記タングが上記シートバックにおける車幅方向のフック側側端面と上記側壁トリムとの間に位置しているときには、上記ウェビング又は上記タングの少なくとも一部が、該シートバックの車両前側面における車幅方向フック側端部に対して車両前側に位置するように構成されていることを特徴とする車両用シートベルトのウェビング保持構造。
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