JP5353047B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、搭載スペースに制約を緩和し、且つ、ロアレール及びアッパレールの強度をオーバースペックにすることなく好適に確保することができる車両用シートスライド装置を提供することにある。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、前記覆設部材の前記蓋壁部には、前記ロアレールの上向きの開口部に対向して上向きに凹設される凹設部が形成され、該凹設部は、前記係止部が前記覆設部材の下側に配置されているときに該係止部と対向することを要旨とする。
図4は、例えば自動車などの車両に搭載される車両用シート1を模式的に示す側面図である。同図に示すように、車両フロア2には、車両前後方向に延在するレール溝2aが形成されるとともに、該レール溝2aに埋設される金属製のロアレール3が車両前後方向に延在する態様で固定され、更に該ロアレール3には、金属製のアッパレール4がロアレール3に対し車両前後方向に移動可能に支持されている。
(1)本実施形態では、アッパレール4が前記所定範囲内の車両後方側、即ち車両前突時にシートベルトアンカ負荷に起因する剥離荷重の厳しい側で前記ロックレバー26によりロアレール3に対する移動が規制されているとき、ロアレール3及びアッパレール4は、ロアレール張出壁部13及びアッパレール折返し壁部23の係合並びにロアレール折返し壁部14及びアッパレール張出壁部22の係合に加えて、覆設部材17及び引っ掛け形状4aでも係合することで、ロアレール3及びアッパレール全体として剥離強度を向上することができる。この剥離強度を向上は、アッパレール4が前記所定範囲内の車両後方側にあるときに限定されるため、該アッパレール4が車両前方側にあるときに徒にロアレール3又はアッパレール4が補強されて剥離強度がオーバースペックになることはない。また、ロアレール3は、車両後方側の端部において、覆設部材17により上向きの開口部3aが閉塞されて閉断面形状を呈することで、ロアレール3の強度を向上することができる。さらに、覆設部材17は、前記両ロアレール張出壁部13に接触した状態で取着され、より緊密にロアレール3に一体化されることで、覆設部材17の搭載スペースの制約をより軽減することができる。
・前記実施形態において、ロアレール3の断面形状は一例である。例えば、ロアレール張出壁部は、車両幅方向外側に張り出していてもよい。また、ロアレール張出壁部は、車両幅方向に必ずしも水平に張り出す必要はなく、例えば上下方向に一部が傾斜しながら車両幅方向に張り出していてもよい。
・前記実施形態において、ロアレール3は、適宜のブラケットを介して車両フロア2上に設置されていてもよい。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記本体壁部は、車両前後方向で一定断面を有しており、
前記係止部は、前記本体壁部の前記一定断面を切り欠いてなることを特徴とする車両用シートスライド装置。同構成によれば、前記本体壁部は、車両前後方向で一定断面を有して極めて簡易な形状を呈しており、前記係止部は、前記本体壁部の前記一定断面を切り欠いてなることで、前記係止部を極めて簡易に設けることができる。
前記覆設部材は、前記係止部に対向して該係止部からの荷重を受ける座面を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。同構成によれば、前記覆設部材は、前記座面において前記係止部からの荷重を分散する態様で、該荷重をより確実に受けることができる。
Claims (4)
- 車両フロアに固定され車両前後方向に延在するロアレールと、シートに固定されロアレールに対し車両前後方向に移動可能に支持されるアッパレールと、前記ロアレールに対する前記アッパレールの移動可能な車両前後方向の所定範囲内で前記ロアレールに対する前記アッパレールの移動を選択的に規制するロック手段とを備えた車両用シートスライド装置において、
前記ロアレールは、
車両前後方向に延在する底壁部と、該底壁部の車両幅方向両端からそれぞれ立設された側壁部と、該両側壁部の上端から幅方向にそれぞれ張り出すロアレール張出壁部と、該ロアレール張出壁部の先端から下側に折り返されたロアレール折返し壁部とを有し、
前記アッパレールは、
車両前後方向に延在する本体壁部と、該本体壁部の下端から幅方向両側にそれぞれ張り出すアッパレール張出壁部と、該アッパレール張出壁部の先端から上側に折り返されて前記側壁部、前記ロアレール張出壁部及び前記ロアレール折返し壁部に包囲されるアッパレール折返し壁部とを有し、
前記ロアレールの車両後方側の端部において、少なくとも前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着され前記ロアレールの上向きの開口部を閉塞する覆設部材と、
前記本体壁部に設けられ、前記アッパレールが前記所定範囲内の車両後方側で前記ロック手段により前記ロアレールに対する移動が規制されているとき、前記覆設部材の下側に配置される係止部とを備え、
前記覆設部材は、前記両ロアレール張出壁部の上面に接触するとともに前記ロアレールの上向きの開口部を閉塞する蓋壁部と、該蓋壁部の車両幅方向両側からそれぞれ下向きに屈曲されて前記ロアレールの前記両側壁部を挟み込む側壁部とを有し、
前記覆設部材は、前記ロアレールに対して、該ロアレールの前記両側壁部及び該覆設部材の両側壁部を車両幅方向に貫通する締結部材のみで固定されていることを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
前記覆設部材は、前記ロアレールに対する前記アッパレールの車両前後方向の移動を許容しつつ前記ロアレールの上向きの開口部を覆う一対のカバー部材の車両後方側の端末が突き当てられて前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着される端末処理ブラケットであって、前記端末を被覆する装飾部材が取着される端末処理ブラケットとして兼用されてなることを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項2に記載の車両用シートスライド装置において、
前記覆設部材は、前記一対のカバー部材の前記ロアレールへの取着状態を保持するための保持部を一体的に有することを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記覆設部材の前記蓋壁部には、前記ロアレールの上向きの開口部に対向して上向きに凹設される凹設部が形成され、該凹設部は、前記係止部が前記覆設部材の下側に配置されているときに該係止部と対向することを特徴とする車両用シートスライド装置。
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