JP5353047B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートスライド装置に関するものである。
従来、車両用シートスライド装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この車両用シートスライド装置は、車両前後方向に延在して車両フロアに固定されるロアレール(1)と、シートに固定されロアレールに相対移動可能に支持されるアッパレール(2)とを備えている。ロアレールは、車両前後方向に延在する底壁部及び該底壁部の車両幅方向両端からそれぞれ立設された側壁部を有する断面U字状のロアレール本体(10)と、両側壁部の上端から幅方向にそれぞれ張り出すロアレール張出壁部(10a)と、該ロアレール張出壁部の先端から下側に折り返されたロアレール折返し壁部(10b)とを一体的に有する。一方、アッパレールは、シートに固定されるアッパレール本体(20)と、該アッパレール本体の下端から幅方向両側にそれぞれ張り出すアッパレール張出壁部(20a)と、該アッパレール張出壁部の先端から上側に折り返されてロアレールの側壁部、ロアレール張出壁部及びロアレール折返し壁部に包囲されるアッパレール折返し壁部(20b)とを一体的に有する。そして、ロアレール及びアッパレールは、ロアレール張出壁部及びアッパレール折返し壁部の係合並びにロアレール折返し壁部及びアッパレール張出壁部の係合によって上下方向に抜け止めされている。特に、この車両用シートスライド装置では、アッパレール張出壁部の下面に補強板(30)を一体に取り付けてアッパレールを補強することで、該アッパレールの変形を軽減しロアレールからの剥離の抑制が図られている。
また、特許文献2に記載された車両用シートスライド装置では、ロアレール(フロア)側で該ロアレールの断面の外側に設けたフック形状(13b)と、アッパレール(シート)側で該アッパレールの外側に設けたフック形状(9a)との係止(噛み合い)により、アッパレールのロアレールからの剥離の抑制が図られている。
さらに、特許文献3に記載された車両用シートスライド装置では、ロアレールの端部に、該ロアレールの断面外側を覆う補強部材を取り付けてロアレールを補強することで、該ロアレールの変形を軽減しアッパレールの剥離の抑制が図られている。
実開平7−4148号公報(第1−2図) 実公平8−10041号公報(第2図) 特許第3606824号公報
ところで、特許文献1では、ロアレールがその長手方向全長に亘って十分な強度を有することを前提にアッパレールのみを補強しており、例えば車両前突時にシートベルトアンカ負荷に起因する剥離荷重が厳しくなる車両後方側の端部を基準にロアレールの強度が設定されている。従って、ロアレールは、車両前方側の端部の強度がオーバースペックになってしまう。一方、特許文献3では、アッパレールがその長手方向全長に亘って十分な強度を有することを前提にロアレールのみを補強しており、例えば車両前突時に前述の剥離荷重が厳しくなる車両後方側の端部を基準にアッパレールの強度が設定されている。従って、アッパレールは、特に車両前方側の端部の強度がオーバースペックになってしまう。
また、特許文献2では、ロアレール及びアッパレールの係合する断面から離隔配置された両フック形状を採用することから、その搭載スペースに制約を受けることになる。
本発明の目的は、搭載スペースに制約を緩和し、且つ、ロアレール及びアッパレールの強度をオーバースペックにすることなく好適に確保することができる車両用シートスライド装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両フロアに固定され車両前後方向に延在するロアレールと、シートに固定されロアレールに対し車両前後方向に移動可能に支持されるアッパレールと、前記ロアレールに対する前記アッパレールの移動可能な車両前後方向の所定範囲内で前記ロアレールに対する前記アッパレールの移動を選択的に規制するロック手段とを備えた車両用シートスライド装置において、前記ロアレールは、車両前後方向に延在する底壁部と、該底壁部の車両幅方向両端からそれぞれ立設された側壁部と、該両側壁部の上端から幅方向にそれぞれ張り出すロアレール張出壁部と、該ロアレール張出壁部の先端から下側に折り返されたロアレール折返し壁部とを有し、前記アッパレールは、車両前後方向に延在する本体壁部と、該本体壁部の下端から幅方向両側にそれぞれ張り出すアッパレール張出壁部と、該アッパレール張出壁部の先端から上側に折り返されて前記側壁部、前記ロアレール張出壁部及び前記ロアレール折返し壁部に包囲されるアッパレール折返し壁部とを有し、前記ロアレールの車両後方側の端部において、少なくとも前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着され前記ロアレールの上向きの開口部を閉塞する覆設部材と、前記本体壁部に設けられ、前記アッパレールが前記所定範囲内の車両後方側で前記ロック手段により前記ロアレールに対する移動が規制されているとき、前記覆設部材の下側に配置される係止部とを備え、前記覆設部材は、前記両ロアレール張出壁部の上面に接触するとともに前記ロアレールの上向きの開口部を閉塞する蓋壁部と、該蓋壁部の車両幅方向両側からそれぞれ下向きに屈曲されて前記ロアレールの前記両側壁部を挟み込む側壁部とを有し、前記覆設部材は、前記ロアレールに対して、該ロアレールの前記両側壁部及び該覆設部材の両側壁部を車両幅方向に貫通する締結部材のみで固定されていることを要旨とする。
同構成によれば、前記アッパレールが前記所定範囲内の車両後方側、即ち車両前突時に剥離荷重の厳しい側で前記ロック手段により前記ロアレールに対する移動が規制されているとき、前記ロアレール及び前記アッパレールは、前記ロアレール張出壁部及び前記アッパレール折返し壁部の係合並びに前記ロアレール折返し壁部及び前記アッパレール張出壁部の係合に加えて、前記覆設部材及び前記係止部でも係合することで、前記ロアレール及び前記アッパレール全体として剥離強度を向上することができる。この剥離強度を向上は、前記アッパレールが前記所定範囲内の車両後方側にあるときに限定されるため、該アッパレールが車両前方側にあるときに徒にロアレール又はアッパレールが補強されて剥離強度がオーバースペックになることはない。また、前記ロアレールは、車両後方側の端部において、前記覆設部材により上向きの開口部が閉塞されて閉断面形状を呈することで、前記ロアレールの強度を向上することができる。さらに、前記覆設部材は、前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着され、より緊密に前記ロアレールに一体化されることで、前記覆設部材の搭載スペースの制約をより軽減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、前記覆設部材は、前記ロアレールに対する前記アッパレールの車両前後方向の移動を許容しつつ前記ロアレールの上向きの開口部を覆う一対のカバー部材の車両後方側の端末が突き当てられて前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着される端末処理ブラケットであって、前記端末を被覆する装飾部材が取着される端末処理ブラケットとして兼用されてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記覆設部材は、前記端末処理ブラケットとして兼用されることで、基本的に既存部品である該端末処理ブラケットに若干変更を加えるのみで設けることができ、部品点数を削減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用シートスライド装置において、前記覆設部材は、前記一対のカバー部材の前記ロアレールへの取着状態を保持するための保持部を一体的に有することを要旨とする。
同構成によれば、前記覆設部材は、前記一対のカバー部材の前記ロアレールへの取着状態を保持するための保持部を一体的に有することで、例えば該取着状態を保持するための専用部材を別途設ける場合に比べて部品点数を削減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、前記覆設部材の前記蓋壁部には、前記ロアレールの上向きの開口部に対向して上向きに凹設される凹設部が形成され、該凹設部は、前記係止部が前記覆設部材の下側に配置されているときに該係止部と対向することを要旨とする。
本発明では、搭載スペースに制約を緩和し、且つ、ロアレール及びアッパレールの剥離強度をオーバースペックにすることなく好適に確保することができる車両用シートスライド装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面に従って説明する。
図4は、例えば自動車などの車両に搭載される車両用シート1を模式的に示す側面図である。同図に示すように、車両フロア2には、車両前後方向に延在するレール溝2aが形成されるとともに、該レール溝2aに埋設される金属製のロアレール3が車両前後方向に延在する態様で固定され、更に該ロアレール3には、金属製のアッパレール4がロアレール3に対し車両前後方向に移動可能に支持されている。
なお、ロアレール3及びアッパレール4は、車両用シート1の幅方向(図4において紙面に直交する方向)でそれぞれ対をなして配設されており、ここでは車両の前方に向かって左側に配置されたものを示している。そして、両アッパレール4には、乗員の着座部を形成するシート5が固定・支持されている。
次に、本実施形態に係る車両用シートスライド装置について、図1〜図3に従って説明する。なお、図1は、この車両用シートスライド装置の分解斜視図であり、図2(a)(b)は、その車両後方側の端部の平面図及び側面図である。また、図3(a)(b)(c)は、図2(b)のA−A線、B−B線及びC−C線にそれぞれ沿った断面図である。
同図に示すように、前記ロアレール3は、車両前後方向に延在する底壁部11と、該底壁部11の車両幅方向両端からそれぞれ立設された側壁部12と、該両側壁部12の上端から幅方向内側にそれぞれ張り出すロアレール張出壁部13と、該ロアレール張出壁部13の先端から下側に折り返されたロアレール折返し壁部14とを一体的に有する。なお、前記ロアレール3は、前記両ロアレール折返し壁部14間で、上方に開口する開口部3aを有している。また、前記ロアレール折返し壁部14には、長手方向(車両前後方向)に並設された複数の四角形のロック孔14aが所定の間隔をもって形成されている。
図3(a)に示すように、前記アッパレール4は、断面略四角形の中空壁部21a及び該中空壁部21aを閉じる両先端から幅方向外側に広げられて下向きに延びる延出壁部21bを有して前記開口部3aに沿って車両前後方向に延在する本体壁部21と、該本体壁部21(延出壁部21b)の下端から幅方向両外側にそれぞれ張り出すアッパレール張出壁部22と、該アッパレール張出壁部22の先端から上側に折り返されて前記側壁部12、前記ロアレール張出壁部13及び前記ロアレール折返し壁部14に包囲されるアッパレール折返し壁部23とを一体的に有する。
図2に示すように、前記アッパレール4は、前記アッパレール折返し壁部23の外側面に固着されて前記底壁部11を転動するベアリング31にて前記ロアレール3に支持されている。アッパレール4は、前記ベアリング31が前記底壁部11上を転動することで、ロアレール3に対し長手方向(車両前後方向)に摺動自在に支持される。
なお、前記延出壁部21bには、長手方向(車両前後方向)に並設された複数の挿通孔21c(図3(a)参照)が前記所定の間隔をもって形成されている。そして、これら複数の挿通孔21cは、前記ロアレール3の長手方向で隣り合う複数のロック孔14aと合致可能な位置に配置されている。また、前記アッパレール折返し壁部23にも、同様の複数の挿通孔23aが前記所定の間隔をもって形成されている。これら挿通孔23aは、幅方向で前記挿通孔21cに対向するように配置されている。
アッパレール4には、長手方向に並設されたロック手段としての一対のロックレバー26が前記アッパレール4の長手方向に沿う回転軸周りに回動可能に連結されている。図3(a)に示すように、各ロックレバー26には、下方に延出して車両幅方向外側に折り返された複数のロック爪26aが前記所定の間隔をもって形成されている。これらロック爪26aは、前記本体壁部21を貫通して前記開口部3aに導入されており、ロックレバー26の回動に伴い、挿通孔21c,23aに対して挿脱可能に配置されている。そして、ロックレバー26の各ロック爪26aが前記挿通孔21c,23aとともに前記ロック孔14aへと挿入されると、前記ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が規制され、これに支持されるシート5も位置決めされる。あるいは、ロックレバー26の各ロック爪26aが挿通孔23a、ロック孔14a及び挿通孔21cから順次、外されることで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が許容される。従って、前記ロアレール3に対する前記アッパレール4の移動規制は、前記ロック爪26aが挿入されるロック孔14aの存在する車両前後方向の所定範囲内に限定される。
なお、前記ロックレバー26は、図示しない付勢手段(例えばトーションスプリング)にてロック爪26aが挿通孔21c,23aに挿入される側、即ち前記ロアレール3及びアッパレール4の相対移動を規制する側に常時回動付勢されている。そして、前記ロックレバー26は、外部からの操作力が入力されると、付勢手段の付勢力に抗してロック爪26aが挿通孔21c,23a等から外れる側、即ち前記ロアレール3及びアッパレール4の相対移動を許容する側に回動する。
ロアレール3には、車両前後方向に間隔をおいて底壁部11の下面に接合された金属板からなるU字形状の複数(3つ)の保持ブラケット15が配設されている。また、ロアレール3の前端(車両前方側の先端)には、前記両ロアレール張出壁部13に接触した状態で両側壁部12を挟み込む金属板からなるU字形状の端末処理ブラケット16が装着されている。なお、端末処理ブラケット16は、前記両側壁部12ともども車両幅方向に貫通するストッパボルト6にてロアレール3に締結されている。前記両側壁部12間に橋渡しされるストッパボルト6は、ロアレール3に支持されたアッパレール4の移動を係止して該ロアレール3の前方への脱落を防止する。
ロアレール3の後端(車両後方側の先端)には、金属板からなる覆設部材17が装着されている。この覆設部材17は、前記両ロアレール張出壁部13に接触する蓋壁部18と、該蓋壁部18の車両幅方向両端からそれぞれ下向きに屈曲されて前記両側壁部12を挟み込む側壁部19とを有してU字形状を呈している。前記覆設部材17は、前記両側壁部12ともども両側壁部19を車両幅方向に貫通するストッパボルト7にてロアレール3に締結されている。前記両側壁部12間に橋渡しされるストッパボルト7は、ロアレール3に支持されたアッパレール4の移動を係止して該ロアレール3の後方への脱落を防止する。
なお、覆設部材17の蓋壁部18は、ロアレール3の開口部3aに対向して上向きにトレー状に凹設されてアッパレール4からの荷重を受ける座面18aを形成する。また、各側壁部19は、その下部から車両前方側に延出してひれ状の保持部19aを形成する。この保持部19aは、各対向する側壁部12との間に間隙が設定されている(図3(c)参照)。
一方、アッパレール4の後端(車両後方側の先端)には、両延出壁部21bが接合される前記本体壁部21の絞り部でその上側が切除されてなる引っ掛け形状4aが設けられている。この引っ掛け形状4aは、ロックレバー26がロアレール3及びアッパレール4の相対移動を規制可能な車両前後方向の所定範囲内において、アッパレール4がロアレール3に対して最後端(リヤモースト位置)を含む車両後方側に配置されるときに、図3(b)に示すように、前記蓋壁部18(座面18a)の下側に配置されるように設定されている。従って、アッパレール4がロアレール3に対して前述の車両後方側に配置されているとき、図3に2点鎖線の領域で示したように、ロアレール3及びアッパレール4は、ロアレール張出壁部13及びアッパレール折返し壁部23の係合(噛み合い)並びにロアレール折返し壁部14及びアッパレール張出壁部22の係合に加えて、覆設部材17及び引っ掛け形状4aでも係合して、ロアレール3及びアッパレール4全体として剥離強度の局所的な向上が図られている。
前記各ロアレール張出壁部13には、前記端末処理ブラケット16及び覆設部材17間で車両前後方向に延在する樹脂材からなるカバー部材36が載置されている。このカバー部材36は、ロアレール張出壁部13に沿って延びる装飾壁部36aと、前記側壁部12の外側面に沿って前記装飾壁部36aから下向きに延びる係止壁部36bとを有して断面略T字状に成形されており、該係止壁部36bが前記側壁部12との間で前記各保持ブラケット15に係止されることでロアレール3に固定されている。また、図3(c)に示すように、カバー部材36の端末は、前記係止壁部36bが前記側壁部12との間で前記覆設部材17(側壁部19)の保持部19aに係止されることでロアレール3に固定されている。
各カバー部材36は、ロアレール3に対するアッパレール4の車両前後方向の移動を許容すべく、装飾壁部36aの車両幅方向内側の先端がアッパレール4(延出壁部21b)に摺接する態様で前記開口部3aを覆う。これにより、開口部3aからロアレール3内への異物の侵入が抑制されるとともに、該ロアレール3(車両フロア2)の意匠性が高められている。なお、カバー部材36の端末処理ブラケット16及び覆設部材17(蓋壁部18)に突き当てられる両端末(見切り部)は、これら端末処理ブラケット16及び覆設部材17に取着される装飾部材(図示略)で被覆されてその意匠性の向上が図られている。換言すれば、覆設部材17は、基本的に端末処理ブラケット16と同様の既存の端末処理ブラケットが兼用されており、当該端末処理ブラケットに若干の変更を加えて前述の機能を付加した構造となっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、アッパレール4が前記所定範囲内の車両後方側、即ち車両前突時にシートベルトアンカ負荷に起因する剥離荷重の厳しい側で前記ロックレバー26によりロアレール3に対する移動が規制されているとき、ロアレール3及びアッパレール4は、ロアレール張出壁部13及びアッパレール折返し壁部23の係合並びにロアレール折返し壁部14及びアッパレール張出壁部22の係合に加えて、覆設部材17及び引っ掛け形状4aでも係合することで、ロアレール3及びアッパレール全体として剥離強度を向上することができる。この剥離強度を向上は、アッパレール4が前記所定範囲内の車両後方側にあるときに限定されるため、該アッパレール4が車両前方側にあるときに徒にロアレール3又はアッパレール4が補強されて剥離強度がオーバースペックになることはない。また、ロアレール3は、車両後方側の端部において、覆設部材17により上向きの開口部3aが閉塞されて閉断面形状を呈することで、ロアレール3の強度を向上することができる。さらに、覆設部材17は、前記両ロアレール張出壁部13に接触した状態で取着され、より緊密にロアレール3に一体化されることで、覆設部材17の搭載スペースの制約をより軽減することができる。
(2)本実施形態では、覆設部材17は、端末処理ブラケットとして兼用されることで、基本的に既存部品である該端末処理ブラケットに若干変更を加えるのみで設けることができ、部品点数を削減してコストを削減することができる。
(3)本実施形態では、覆設部材17は、一対のカバー部材36の前記ロアレール3への取着状態を保持するための保持部19aを一体的に有することで、例えば該取着状態を保持するための専用部材を別途設ける場合に比べて部品点数を削減してコストを削減することができる。
(4)本実施形態では、アッパレール4の本体壁部21は、車両前後方向で一定断面を有して極めて簡易な形状を呈しており、引っ掛け形状4aは、本体壁部21の一定断面を切り欠いてなることで、引っ掛け形状4aを極めて簡易に設けることができる。
(5)本実施形態では、覆設部材17は、座面18aにおいて引っ掛け形状4aからの荷重を分散する態様で、該引っ掛け形状4aからの荷重をより確実に受けることができる。
(6)本実施形態では、覆設部材17は、ストッパボルト7により一箇所のみで固定されるものの、蓋壁部18をロアレール張出壁部13に接触させたことで回り止めすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、ロアレール3の断面形状は一例である。例えば、ロアレール張出壁部は、車両幅方向外側に張り出していてもよい。また、ロアレール張出壁部は、車両幅方向に必ずしも水平に張り出す必要はなく、例えば上下方向に一部が傾斜しながら車両幅方向に張り出していてもよい。
・前記実施形態において、アッパレール4の断面形状は一例である。例えば、アッパレール張出壁部は、車両幅方向内側に張り出していてもよい。また、アッパレール張出壁部は、車両幅方向に必ずしも水平に張り出す必要はなく、例えば上下方向に一部が傾斜しながら車両幅方向に張り出していてもよい。
・前記実施形態において、覆設部材17の蓋壁部18に、引っ掛け形状4aの係合を一箇所に案内するガイド壁を設けてもよい。
・前記実施形態において、ロアレール3は、適宜のブラケットを介して車両フロア2上に設置されていてもよい。
・前記実施形態においては、車両の前方とシート前方とが一致することを前提に、ロアレール3の後端部に覆設部材17を設けて剥離対策とした。車両の前方とシート前方とが相反するシート(対面シートなど)の場合には、ロアレール3の車両後方側の端部である前端部に覆設部材を設けて剥離対策としてもよい。
・前記実施形態において、ロアレール3及びアッパレール4(車両用シートスライド装置)は、シート5に対し各1本ずつ配設される構成であってもよいし、各3本以上ずつ配設される構成であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記本体壁部は、車両前後方向で一定断面を有しており、
前記係止部は、前記本体壁部の前記一定断面を切り欠いてなることを特徴とする車両用シートスライド装置。同構成によれば、前記本体壁部は、車両前後方向で一定断面を有して極めて簡易な形状を呈しており、前記係止部は、前記本体壁部の前記一定断面を切り欠いてなることで、前記係止部を極めて簡易に設けることができる。
(ロ)請求項1〜3及び上記(イ)のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記覆設部材は、前記係止部に対向して該係止部からの荷重を受ける座面を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。同構成によれば、前記覆設部材は、前記座面において前記係止部からの荷重を分散する態様で、該荷重をより確実に受けることができる。
本発明の一実施形態を示す分解斜視図。 (a)(b)は、同実施形態を示す平面図及び側面図。 (a)(b)(c)は、図2(b)のA−A線、B−B線及びC−C線に沿った断面図。 車両用シートを示す側面図。
符号の説明
2…車両フロア、3…ロアレール、3a…開口部、4…アッパレール、4a…引っ掛け形状(係止部)、5…シート、11…底壁部、12…側壁部、13…ロアレール張出壁部、14…ロアレール折返し壁部、17…覆設部材、19a…保持部、21…本体壁部、22…アッパレール張出壁部、23…アッパレール折返し壁部、26…ロックレバー(ロック手段)、36…カバー部材。

Claims (4)

  1. 車両フロアに固定され車両前後方向に延在するロアレールと、シートに固定されロアレールに対し車両前後方向に移動可能に支持されるアッパレールと、前記ロアレールに対する前記アッパレールの移動可能な車両前後方向の所定範囲内で前記ロアレールに対する前記アッパレールの移動を選択的に規制するロック手段とを備えた車両用シートスライド装置において、
    前記ロアレールは、
    車両前後方向に延在する底壁部と、該底壁部の車両幅方向両端からそれぞれ立設された側壁部と、該両側壁部の上端から幅方向にそれぞれ張り出すロアレール張出壁部と、該ロアレール張出壁部の先端から下側に折り返されたロアレール折返し壁部とを有し、
    前記アッパレールは、
    車両前後方向に延在する本体壁部と、該本体壁部の下端から幅方向両側にそれぞれ張り出すアッパレール張出壁部と、該アッパレール張出壁部の先端から上側に折り返されて前記側壁部、前記ロアレール張出壁部及び前記ロアレール折返し壁部に包囲されるアッパレール折返し壁部とを有し、
    前記ロアレールの車両後方側の端部において、少なくとも前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着され前記ロアレールの上向きの開口部を閉塞する覆設部材と、
    前記本体壁部に設けられ、前記アッパレールが前記所定範囲内の車両後方側で前記ロック手段により前記ロアレールに対する移動が規制されているとき、前記覆設部材の下側に配置される係止部とを備え
    前記覆設部材は、前記両ロアレール張出壁部の上面に接触するとともに前記ロアレールの上向きの開口部を閉塞する蓋壁部と、該蓋壁部の車両幅方向両側からそれぞれ下向きに屈曲されて前記ロアレールの前記両側壁部を挟み込む側壁部とを有し、
    前記覆設部材は、前記ロアレールに対して、該ロアレールの前記両側壁部及び該覆設部材の両側壁部を車両幅方向に貫通する締結部材のみで固定されていることを特徴とする車両用シートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記覆設部材は、前記ロアレールに対する前記アッパレールの車両前後方向の移動を許容しつつ前記ロアレールの上向きの開口部を覆う一対のカバー部材の車両後方側の端末が突き当てられて前記両ロアレール張出壁部に接触した状態で取着される端末処理ブラケットであって、前記端末を被覆する装飾部材が取着される端末処理ブラケットとして兼用されてなることを特徴とする車両用シートスライド装置。
  3. 請求項2に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記覆設部材は、前記一対のカバー部材の前記ロアレールへの取着状態を保持するための保持部を一体的に有することを特徴とする車両用シートスライド装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記覆設部材の前記蓋壁部には、前記ロアレールの上向きの開口部に対向して上向きに凹設される凹設部が形成され、該凹設部は、前記係止部が前記覆設部材の下側に配置されているときに該係止部と対向することを特徴とする車両用シートスライド装置。
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