JP2014179301A - 電力用ガス絶縁機器及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁媒体としてCO2ガスを用いた電力用ガス絶縁機器において、CO2ガスの還元により発生したCOガスを除去し、安全に点検保守を実施できる環境調和型の電力用ガス絶縁機器を提供する。
【解決手段】実施形態の電力用ガス絶縁機器は、密閉容器内に消弧性ガスとして二酸化炭素ガス又は二酸化炭素ガスを含む混合ガスを充填するとともに、当該密閉容器内に一対の接点を配置し、通電時には両者を接触状態に保つことで通電を行い、電流遮断時には接点を乖離させて前記絶縁ガス中にアーク放電を発生させ、そのアーク放電を消弧することで電流を遮断せしめるよう構成され、前記密閉容器内の、アーク放電に起因した熱流が接触する箇所に金属酸化物を配設している。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態の電力用ガス絶縁機器は、密閉容器内に消弧性ガスとして二酸化炭素ガス又は二酸化炭素ガスを含む混合ガスを充填するとともに、当該密閉容器内に一対の接点を配置し、通電時には両者を接触状態に保つことで通電を行い、電流遮断時には接点を乖離させて前記絶縁ガス中にアーク放電を発生させ、そのアーク放電を消弧することで電流を遮断せしめるよう構成され、前記密閉容器内の、アーク放電に起因した熱流が接触する箇所に金属酸化物を配設している。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、電力用ガス絶縁機器及びその運転方法に関する。
電力の送配電・変電システムにおいては、絶縁媒体として六弗化硫黄(以下、SF6)ガスを利用した、ガス絶縁開閉装置、ガス遮断器、ガス断路器、ガス絶縁変圧器、ガス絶縁送電管などの様々な機器が使用されている。これらの機器においては、SF6ガスを高電圧絶縁媒体のみならず、通電時の発熱を対流により冷却する冷却媒体としてや、ガス遮断器、ガス断路器など電流開閉を伴う機器においては、開閉動作時に発生するアーク放電を消滅させる消弧媒体としても機能させている。
SF6ガスは非常に安定した不活性なガスであり、無毒、不燃性であると同時に、電気絶縁性能、および放電を消滅させる性能(以下、消弧性能)に極めて優れたガスであり、送配電・変電機器の高性能化、コンパクト化に大きく寄与している。
しかしながら、高い地球温暖化作用を有することが知られており、近年その使用量の削減が望まれている。地球温暖化作用の大きさは一般に地球温暖化係数、すなわちCO2ガスを1とした場合の相対値により表され、SF6ガスの地球温暖化係数は23、900に及ぶことが知られている。
上記の背景で、送配電・変電用機器における絶縁ガスとしてSF6の代わりに二酸化炭素(以下、CO2)ガスを適用することが提案されている(非特許文献1参照)。CO2ガスは地球温暖化作用がSF6ガスに比べて23、900分の1と非常に小さいため、CO2ガスをSF6ガスの代わりに送配電・変電用機器に適用することで、地球温暖化への影響を大幅に抑制することが可能である。
また、CO2ガスの絶縁性能および消弧性能はSF6ガスに比べると劣るものの、SF6ガスが電力用ガス絶縁機器に適用される以前に絶縁、消弧媒体として主に使用していた空気に比べると消弧性能ははるかに優れ、また絶縁性能も同等かそれ以上であることが知られている。すなわち、CO2ガスをSF6ガスの代わりに適用することで、概ね良好な性能を有し、かつ地球温暖化への影響を抑制した環境に優しい送配電・変電用機器を提供することが可能である。
ところで、ガス遮断器やガス断路器などのように、その機能として電流開閉を伴う機器は、その動作にともない必然的に密閉容器内ではアーク放電が発生する。密閉容器内でアーク放電が生じた場合には、密閉容器内に充填したガスは放電過程においてプラズマ化し、分子の還元、再結合が生じる。
従来変電機器に使用されているSF6ガスは非常に安定した分子構造であるので、放電によりひとたび分子が還元しても、通常の環境ではほとんどが元のSF6分子へと再結合することが知られている。一方、アーク放電により還元したCO2は元のCO2へと再結合し難く、一酸化炭素(CO)ガスと酸素ガスとに還元してしまう。酸素ガスは、密閉容器内の例えば銅や鉄などの金属と酸化反応して消費されるが、有毒ガスであるCOガスは残存してしまう可能性がある。
COガスが残存していると、ガス遮断器など電流開閉を行うCO2ガス絶縁機器の内部点検時に、充填ガスを大気開放する際にCOガスを吸気する可能性があり、現状ではCOガスの排出場所や排出方向を限定するか、もしくはCOガスを回収するかしなければならず、ガス交換や保守点検の作業効率がSF6ガス遮断器と比較して改善されないという課題が生じた。
従来、合成ゼオライトを吸着剤として用いることで、電流開閉後の充填ガス中に浮遊しているSF6分解ガスに対しては吸着・分離することが可能であったが、絶縁ガスとしてCO2ガスをSF6ガスの代わりに適用した場合、これらゼオライトは絶縁ガスであるCO2を吸着してしまい、COを十分取り除くことができないという問題がある。
内井、河野、中本、溝口、「消弧媒体としてのCO2ガスの基礎特性と実規模モデル遮断器による熱的遮断性能の検証」、電気学会論文B、124巻、3号、pp.469〜475、2004年
本発明は、消弧性ガスとしてCO2ガスを用いた電力用ガス絶縁機器において、CO2ガスの還元により発生したCOガスを除去し、安全に点検保守を実施できる環境調和型の電力用ガス絶縁機器を提供することを目的とする。
実施形態の電力用ガス絶縁機器は、消弧性ガスとして二酸化炭素ガス又は二酸化炭素ガスを含む混合ガスを充填された密閉容器内において、対向配置された固定接触子部及び可動接触子部を具える。前記固定接触子部は、固定アーク接触子と、この固定アーク接触子の外方に配設された固定通電接触子と、前記固定アーク接触子及び前記固定通電接触子間を電気的に接続するとともに、これら接触子を支持するための導電性支持部材とを有する。前記可動接触子部は、前記固定アーク接触子に対して摺動可能に配設された可動アーク接触子と、この可動アーク接触子の外方において、絶縁ノズルを介して前記固定アーク接触子と摺動可能に配設された可動通電接触子と、前記可動アーク接触子の後方端と結合するようにして配設され、後方端において開口部が形成された中空の操作ロッドと、前記操作ロッドの外方に配設され、前記可動通電接触子及び前記絶縁ノズルを支持するように配設された、前記固定接触子部と反対側の一端が開放されたシリンダと、このシリンダの開放された端部から前記シリンダ及び前記操作ロッド間で形成された空隙中に摺動可能に挿入され、前記シリンダ及び前記操作ロッドとともに熱圧縮室を画定するように配設されたピストンとを有する。前記固定通電接触子部及び前記可動接触子部の、アーク放電に伴う熱流が接触する箇所には、金属酸化物が配設されている。
図1は、実施形態の電力用ガス絶縁機器の一例として、主に高電圧系統において事故電流を遮断するために使用されているパッファ形ガス遮断器の断面構造図である。なお、図1の各部品は概ね同軸円筒形状であり、図1においては、電流遮断動作中の状態を示している。
図1に示すパッファ形ガス遮断器1は、接地された金属や碍子などからなる密閉容器2を有している。密閉容器2内には、電気絶縁媒体及びアーク消弧媒体として二酸化炭素(CO2)ガス又はCO2ガスを主体とする混合ガス1aが充填されている。なお、CO2ガスと混合するガスとしては、窒素ガスや不活性ガスなどの非反応性ガスを挙げることができる。
密閉容器2内には、固定アーク接触子3aと、この固定アーク接触子3aの外方に配設された固定通電接触子3bと、固定アーク接触子3a及び固定通電接触子3b間を電気的に接続するとともに、これら接触子を支持するための導電性支持部材3cとで構成される固定接触子部3が支持絶縁物7を介して絶縁固定される。
また、絶縁ノズル4aと、固定アーク接触子3aに対して摺動可能に配設された可動アーク接触子4bと、この可動アーク接触子4bの外方において、絶縁ノズル4aを介して固定アーク接触子3aと摺動可能に配設された可動通電接触子4cと、可動アーク接触子4bの後方端と結合するようにして配設され、後方端において開口部が形成された中空の操作ロッド4dと、操作ロッド4dの外方に配設され、絶縁ノズル4a及び可動通電接触子4cを支持するように配設された、固定接触子部3と反対側の一端が開放されたシリンダ4eと、このシリンダ4eの開放された端部からシリンダ4e及び操作ロッド4d間で形成された空隙中に摺動可能に挿入され、シリンダ4e及び操作ロッド4dとともに熱圧縮室を画定するように配設されたピストン4fとで構成される可動接触子部4が、固定接触子部3に対向して設置される。
なお、絶縁ノズル4aは耐アーク性の高い絶縁物であるポリテトラフルオロエチレン等から構成する。
電流は通電導体10と図示してないブッシングを介して外部に引き出される。通電導体10は、スペーサ11により絶縁支持されると同時に、密閉容器2内のガス空間の領域も当該スペーサ11により区分される。可動接触子部4の可動性は、操作ロッド4dが、支持絶縁物7を介して、駆動装置8内の可動部に連結されることにより達成される。
また、密閉容器2に配設された固定接触子部3及び可動接触子部4の、アーク放電6に伴う熱流が接触する箇所には、金属酸化物が配設されている。具体的には、以下のパッファ形ガス遮断器1の運転方法で説明するように、ガス流9によって移送されるアーク放電6の熱流が接触することによって、当該接触部の温度が200℃以上となるような箇所に金属酸化物を配設する。図1に示すパッファ形ガス遮断器1では、多くの場合、固定アーク接触子3a、導電性支持部材3c、絶縁ノズル4a及びピストン4fの少なくとも一つが相当する。
特に固定アーク接触子3aでは、アーク放電6に近接(接触)した先端部3dがアーク放電6の熱流と接触することにより、200℃以上の高温となりやすく、ピストン4fでも、アーク放電6に近接した溝部4gがアーク放電6の熱流と接触することにより、200℃以上の高温となりやすい。
なお、金属酸化物の配設方法は、アーク放電6の熱流が接触する箇所自体を金属酸化物で構成する方法や、当該箇所を金属酸化物のカバー材で被覆する方法、当該箇所を金属酸化物の膜で被覆する方法などを挙げることができる。
アーク放電6の熱流が接触する箇所自体を金属酸化物で構成する場合は、金属酸化物の粉末を当該箇所、例えば固定アーク接触子3a等の大きさ、形状等に合致した空間が形成されるような成形型を用い、当該成形型に金属酸化物の粉末を充填し、所定温度で焼結することにより得ることができる。また、上記箇所を被覆するカバー材についても、上記同様に上記箇所、例えば固定アーク接触子3a等の外形寸法に合致した空間が形成されるような成形型を用い、当該成形型に金属酸化物の粉末を充填し、所定温度で焼結することにより上記カバー材を得、当該カバー材を上記箇所に嵌合等することによって形成する。さらに、上記箇所を膜で被覆する場合は、上記箇所、例えば固定アーク接触子3a等に対して金属酸化物のターゲットを用い、スパッタリング法等で膜付する。
また、金属酸化物は、以下のパッファ形ガス遮断器1の運転方法で説明するように、CO2ガスの還元によって生成したCOガスと反応させることにより、当該COガスをCO2ガスに転化できる、すなわち酸化剤として機能するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、酸化マンガン(MnO2)、酸化コバルト(CoO,CoO2)、酸化銅(CuO)、五酸化バナジウム(V2O5)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化ロジウム(Rh2O3)、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化スズ(SnO2)、及び酸化モリブデン(MoO2)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上述した金属酸化物は、深さ1nm以内にあるCOガスとの反応に関与する酸素原子数が、アーク放電6により発生するCOガスの分子数と同等以上存在する量であることが推定されるため、生成したCOガスの総てをCO2ガスに転化することができ、COガスの残留量を著しく低減することができる。また、融点や分解温度が500℃以上であるので熱的に安定であり、これら金属酸化物をアーク放電6に起因した熱流が接触する箇所に配設したとしても、当該熱流が接触する以前にこれら金属酸化物が分解等することにより、COガスのCO2ガスへの転化が阻害されるようなことがない。
次に、図1に示すガス遮断器1の動作について説明する。
固定アーク接触子3b及び可動アーク接触子4bは遮断器投入時では接触導通状態にあり、遮断動作時においては相対移動により開離するとともに、両接触子3b、4b間に遮断アーク放電6が発生する。
固定アーク接触子3b及び可動アーク接触子4bは遮断器投入時では接触導通状態にあり、遮断動作時においては相対移動により開離するとともに、両接触子3b、4b間に遮断アーク放電6が発生する。
次いで、固定されているピストン4fがパッファシリンダ4eの内部空間を圧縮して同部の圧力を上昇させる。そして、パッファシリンダ4e内に存在するCO2ガス1aが高圧力のガス流となり、ノズル4aによって整流された後、アーク接触子3b、4b間に発生したアーク放電6に対して吹付けられる。これにより、アーク接触子3b、4b間に発生した導電性のアーク放電6は消滅し電流は遮断される。アーク放電6に吹付けられたガスはガス流9となり固定接触子部3内部を通過し、密閉容器2内に放散される。
CO2ガス中でアーク放電6が生じた場合、本来絶縁ガスとして存在すべきCO2ガスの量が減少し、代わりに分解ガスであるCOガスが増大するが、本実施形態では、密閉容器2に配設された固定接触子部3及び可動接触子部4の、アーク放電6に伴う熱流が接触する箇所、具体的には、固定アーク接触子3a、導電性支持部材3c、絶縁ノズル4a及びピストン4fの少なくとも一つに金属酸化物が配設されている。これらの箇所は、ガス流9によって移送されるアーク放電6の熱流が接触することによって、当該接触部の温度が200℃以上となるので、金属酸化物が酸化剤として機能することにより、例えば以下のような反応式に基づいて、COガスがCO2ガスに転化されるようになる。
MnO2+2CO→Mn+2CO2
MnO2+2CO→Mn+2CO2
したがって、消弧性ガスとしてCO2ガスを使用した場合において、当該CO2ガスが還元されることによりCOガスが生成されるような場合においても、当該COガスは金属酸化物によって直ちに酸化され、CO2ガスに転化されるようになる。この結果、密閉容器2中にはCOガスが残存しないようになるので、内部点検等の充填ガス開放時に人体に危険を及ぼす恐れを回避することができる。
すなわち、本実施形態では、消弧性ガスとしてCO2ガスを用いた電力用ガス絶縁機器において、CO2ガスの還元により発生したCOガスを除去し、安全に点検保守を実施できる環境調和型の電力用ガス絶縁機器を提供することができる。
なお、CO2ガスの還元によって発生した酸素(O2)ガスは、例えば密閉容器2内の、金属類、特に銅や鉄を酸化させCuOやFeOなどの酸化物となる。
本実施形態では、電力用ガス絶縁機器の一例として、パッファ形ガス遮断器について説明したが、絶縁ガスとしてCO2ガスを用いるガス絶縁開閉装置、ガス断路器、ガス絶縁変圧器、ガス絶縁送電管などの電力用ガス絶縁機器に対して適用することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 パッファ形ガス遮断器
1a CO2ガス若しくはCO2ガスを主体とする混合ガス
2 密閉容器
3 固定接触子部
3a 固定通電部
3b 固定アーク接触子
3c 固定通電接触子
4 可動接触子部
4a 絶縁ノズル
4b 可動アーク接触子
4c 通電接触子
4d パッファシリンダ
4f ピストン
6 アーク放電
7 支持絶縁物
8 操作機構
9 ガス流
10 通電導体
11 絶縁スペーサ
1a CO2ガス若しくはCO2ガスを主体とする混合ガス
2 密閉容器
3 固定接触子部
3a 固定通電部
3b 固定アーク接触子
3c 固定通電接触子
4 可動接触子部
4a 絶縁ノズル
4b 可動アーク接触子
4c 通電接触子
4d パッファシリンダ
4f ピストン
6 アーク放電
7 支持絶縁物
8 操作機構
9 ガス流
10 通電導体
11 絶縁スペーサ
Claims (6)
- 消弧性ガスとして二酸化炭素ガス又は二酸化炭素ガスを含む混合ガスを充填された密閉容器内において、対向配置された固定接触子部及び可動接触子部を具え、
前記固定接触子部は、固定アーク接触子と、この固定アーク接触子の外方に配設された固定通電接触子と、前記固定アーク接触子及び前記固定通電接触子間を電気的に接続するとともに、これら接触子を支持するための導電性支持部材とを有し、
前記可動接触子部は、前記固定アーク接触子に対して摺動可能に配設された可動アーク接触子と、この可動アーク接触子の外方において、絶縁ノズルを介して前記固定アーク接触子と摺動可能に配設された可動通電接触子と、前記可動アーク接触子の後方端と結合するようにして配設され、後方端において開口部が形成された中空の操作ロッドと、前記操作ロッドの外方に配設され、前記可動通電接触子及び前記絶縁ノズルを支持するように配設された、前記固定接触子部と反対側の一端が開放されたシリンダと、このシリンダの開放された端部から前記シリンダ及び前記操作ロッド間で形成された空隙中に摺動可能に挿入され、前記シリンダ及び前記操作ロッドとともに熱圧縮室を画定するように配設されたピストンとを有し、
前記固定通電接触子部及び前記可動接触子部の、前記アーク放電に伴う熱流が接触する箇所において、金属酸化物が配設されたことを特徴とする、電力用ガス絶縁機器。 - 前記接触箇所は、固定アーク接触子、導電性支持部材、絶縁ノズル及び前記ピストンの少なくとも一つであることを特徴とする、請求項1に記載の電力用ガス絶縁機器。
- 前記金属酸化物は、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化銅、五酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化ロジウム、酸化ルテニウム、酸化スズ、及び酸化モリブデンからなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電力用ガス絶縁機器。
- 消弧性ガスとして二酸化炭素ガス又は二酸化炭素ガスを含む混合ガスを充填された密閉容器内において、対向配置された固定接触子部及び可動接触子部を具え、
前記固定接触子部は、固定アーク接触子と、この固定アーク接触子の外方に配設された固定通電接触子と、前記固定アーク接触子及び前記固定通電接触子間を電気的に接続するとともに、これら接触子を支持するための導電性支持部材とを有し、
前記可動接触子部は、前記固定アーク接触子に対して摺動可能に配設された可動アーク接触子と、この可動アーク接触子の外方において、絶縁ノズルを介して前記固定アーク接触子と摺動可能に配設された可動通電接触子と、前記可動アーク接触子の後方端と結合するようにして配設され、後方端において開口部が形成された中空の操作ロッドと、前記操作ロッドの外方に配設され、前記可動通電接触子及び前記絶縁ノズルを支持するように配設された、前記固定接触子部と反対側の一端が開放されたシリンダと、このシリンダの開放された端部から前記シリンダ及び前記操作ロッド間で形成された空隙中に摺動可能に挿入され、前記シリンダ及び前記操作ロッドとともに熱圧縮室を画定するように配設されたピストンとを有する電力用ガス絶縁機器の運転方法であって、
前記固定通電接触子部及び前記可動接触子部の、前記アーク放電に伴う熱流が接触する箇所において金属酸化物を配設し、前記消弧性ガスが還元されて生成した一酸化炭素ガスを前記金属酸化物と反応させて二酸化炭素に転化することを特徴とする、電力用ガス絶縁機器の運転方法。 - 前記接触箇所は、固定アーク接触子、導電性支持部材、絶縁ノズル及び前記ピストンの少なくとも一つであることを特徴とする、請求項4に記載の電力用ガス絶縁機器の運転方法。
- 前記金属酸化物は、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化銅、五酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化ロジウム、酸化ルテニウム、酸化スズ、及び酸化モリブデンからなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化物であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の電力用ガス絶縁機器の運転方法。
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