JP2014177538A - 重合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重合体の原料である重合性単量体及び重合開始剤を高濃度の溶液でマイクロリアクターの流路へ導入してリビングアニオン重合を実施でき、単位時間当たりの重合体の収量を大幅に増加させた重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の重合性単量体溶液、及び1M以上の濃度の重合開始剤溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させる重合体の製造方法、又は
前記マイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の第1の重合性単量体溶液、1M以上の濃度の重合開始剤溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させた後、さらに1M以上の濃度の第2の重合性単量体を前記マイクロリアクターに導入し、これらをリビングアニオン重合させ、ブロック共重合体を得る製造方法を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、マイクロリアクターを用いた重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、重合体の原料である重合性単量体及び重合開始剤を一定濃度以上にすることで、単位時間当たりの重合体の収量を大幅に増加させた重合体の製造方法に関する。
近年、石油エネルギーの高騰から化学製品の製造方法の抜本的な見直しが迫られてきている。その中で、化学合成の分野において、マイクロリアクターに対する関心が高まってきている。マイクロリアクターは微小容器を用いた狭い空間で化学反応を行う装置であり大掛かりな装置の導入も不必要で、投資コスト、製造コストの削減も期待されるため、マイクロリアクターを用いた化学反応について広く研究されている。
具体的には、前記マイクロリアクターは、複数の液体を混合可能な流路と、前記流路に連通し、前記流路に液体を導入する導入路とを備える微小容器であり、流路径としては、数μmから数百μmのものが代表的である。前記マイクロリアクターの前記導入路を通じて導入された複数の液体は、前記流路で合流することにより、混合され、反応が生じる。
マイクロリアクターを用いた反応では、反応溶液の精確な流れの制御、温度制御、迅速な混合が可能となると考えられており、従来実施されているバッチ方式の反応と比較して転化率や選択性の向上が期待され、高効率な生産方法として注目されている。マイクロリアクターを用いて分子量分布の狭い重合体を合成する新規な技術、特別な冷却装置などを用いることなく、効率よく高い転化率で重合体を製造可能な方法、及び、連続的な工程でブロック共重合体を製造可能な方法が開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、これら従来技術において、リビングアニオン重合で用いる重合性単量体の溶液濃度としては0.01〜4.0Mの範囲が、また重合開始剤の溶液濃度としては0.001〜1.0Mの範囲が好ましいとされており、それより高い濃度の溶液を用いた場合、除熱が困難であったり、重合中に不溶性物質が析出したりするため、重合反応が困難であるとされていた。このため、高濃度の溶液を用いたマイクロリアクターでのリビングアニオン重合は実現していなかった。
特開2009−67999号公報 特開2010−180353号公報
本発明が解決しようとする課題は、重合体の原料である重合性単量体及び重合開始剤を高濃度の溶液でマイクロリアクターの流路へ導入してリビングアニオン重合を実施でき、単位時間当たりの重合体の収量を大幅に増加させた重合体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の濃度以上の重合性単量体溶液、及び特定の濃度以上の重合開始剤溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させることにより、従来の方法と比較して、単位時間当たりの重合体の収量を大幅に増加させることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の重合性単量体溶液、及び1M以上の濃度の重合開始剤溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させることを特徴とする重合体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の第1の重合性単量体溶液と、1M以上の濃度の重合開始剤溶液とをマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させ、中間重合体を形成する第1工程;
前記中間重合体と、1M以上の濃度の第2の重合性単量体とを前記マイクロリアクターに導入し、前記マイクロリアクター内で、前記中間重合体の成長末端に前記第2の重合性単量体をリビングアニオン重合させ、ブロック共重合体を形成する第2工程;
を有することを特徴とする重合体の製造方法を提供するものである。
本発明の重合体の製造方法を用いることにより、単位時間当たりの重合体の収量を大幅に増加できることから、より工業的にリビングアニオン重合による重合体の特徴である分子量が制御された重合体やランダム重合部が極めて少ないブロック共重合体が得られる。
図1は、本発明の製造方法に用いるマイクロリアクターの一例の全体構成を示す斜視概略図である。 図2は、本発明の製造方法に用いるマイクロリアクターの一例の全体構成を示す水平断面概略図である。 図3は、実施例2の簡略化した反応手順である。
本発明の重合体の製造方法には、下記の2つの態様がある。
第1の態様は、複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の重合性単量体溶液、及び1M以上の濃度の重合開始剤溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させて重合体を得る方法である。
一方、第2の態様は、複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の第1の重合性単量体溶液と、1M以上の濃度の重合開始剤溶液とをマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させ、中間重合体を形成する第1工程;
前記中間重合体と、1M以上の濃度の第2の重合性単量体とを前記マイクロリアクターに導入し、前記マイクロリアクター内で、前記中間重合体の成長末端に前記第2の重合性単量体をリビングアニオン重合させ、ブロック共重合体を形成する第2工程;
を有する製造方法によって重合体を得る方法である。この第2の態様による重合体の製造方法により、ブロック共重合体を製造することができる。
本発明の重合体の製造方法における重合体の原料となる重合性単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート等のシラン系(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキルポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;パーフルオロアルキルエチル(メタ)アクリレート等のフッ素系(メタ)アクリレート;スチレン、スチレン誘導体(p−ジメチルシリルスチレン、(p−ビニルフェニル)メチルスルフィド、p−ヘキシニルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルジメチルシロキシスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン等)、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレン等の芳香族ビニル化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールテトラ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートトリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド化合物;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ナフチルビニルピリジン等のビニルピリジン化合物;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の共役ジエンなどが挙げられる。これら他の重合性単量体は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
また、前記パーフルオロアルキルエチル(メタ)アクリレートにおけるアルキル基としては特に限定されるものではなく、具体例としては、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいう。
上記の第1の態様により、複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、上記の重合性単量体溶液を重合開始剤の存在下でリビングアニオン重合させることによって重合体が得られるが、この際用いる重合性単量体を1種とした場合、単独重合体(ホモポリマー)が得られ、2種以上の重合性単量体を併用した場合、ランダム共重合体(コポリマー)が得られる。
一方、上記の第2の態様により、複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、第1の重合性単量体を重合開始剤の存在下でリビングアニオン重合させ、中間重合体を形成した後、前記中間重合体と、前記第1の重合性単量体と種類が異なる第2の重合性単量体を前記マイクロリアクターに導入し、前記マイクロリアクター内で、前記中間重合体の成長末端に後から導入した第2の重合性単量体をリビングアニオン重合させることで、ブロック共重合体を製造することができる。
上記のリビングアニオン重合の際に、前記重合性単量体と、重合開始剤に加え、塩化リチウム、過塩素酸リチウム、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン及びピリジンからなる群から選ばれる1種以上の添加剤を存在させることで、通常は低温で行う必要があるリビングアニオン重合を工業的に製造可能な温度域で行うことができる。ここで、これら添加剤は、上記の第1の態様又は第2の態様において用いる重合性単量体の構造又は重合反応により得られた重合体の構造に存在するエステル結合への重合開始剤(アニオン)の求核反応を防ぐ働きがあるものと考えられる。また、これらの添加剤の使用量は、前記重合開始剤の量に応じて適宜調整することができるが、重合反応速度を高め、生成する重合体の分子量制御が容易となることから、重合開始剤1モルに対して0.05〜10モルが好ましく、0.1〜5モルがより好ましい。
また、上記のブロック共重合体の製造において、第2の重合性単量体を前記中間重合体の成長末端にリビングアニオン重合させた後、さらに、第3の重合性単量体をマイクロリアクターに導入して、第1と第2の重合性単量体からなるブロック共重合体の成長末端にリビングアニオン重合させ、三元のブロック共重合体としても構わない。
上記の重合性単量体、重合開始剤、添加剤は、有機溶剤を用いて、希釈ないし溶解して、溶液としてマイクロリアクターに導入することが好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デカリン、テトラリン、及びこれらの誘導体等の炭化水素溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトシキエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジグライム等のエーテル溶剤等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
第1の態様で用いる重合性単量体溶液及び第2の態様で用いる第1の重合性単量体溶液の濃度としては、単位時間当たりの重合体の収量を効率よく増加させることができることから、4M(mol/L、以下同じ。)以上であるが、4〜10Mの範囲が好ましく、5〜8Mの範囲がより好ましい。
また、第2の態様で用いる第2の重合性単量体溶液の濃度としては、第1の重合性単量体を重合させた中間重合体の溶液との混合性と単位時間当たりの重合体の収量のバランスを考慮すると、1M以上であるが、1〜8Mの範囲が好ましく、2〜5Mの範囲がより好ましい。
前記重合開始剤としては、有機リチウムを用いることができるが、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブチルリチウム(n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、イソブチルリチウム、t−ブチルリチウムなど)、ペンチルリチウム、ヘキシルリチウム等のアルキルリチウム;メトキシメチルリチウム、エトキシメチルリチウム等のアルコキシアルキルリチウム;α−メチルスチリルリチウム;1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペントリルリチウム、3−メチル−1,1−ジフェニルペンチルリチウム等のジアリールアルキルリチウム;ビニルリチウム、アリルリチウム、プロペニルリチウム、ブテニルリチウム等のアルケニルリチウム;エチニルリチウム、ブチニルリチウム、ペンチニルリチウム、ヘキシニルリチウム等のアルキニルリチウム;ベンジルリチウム、フェニルエチルリチウム等のアラルキルリチウム;フェニルリチウム、ナフチルリチウム等のアリールリチウム;2−チエニルリチウム、4−ピリジルリチウム、2−キノリルリチウム等のヘテロ環リチウム;トリ(n−ブチル)マグネシウムリチウム、トリメチルマグネシウムリチウム等のアルキルリチウムマグネシウム錯体などが挙げられる。これらの中でも、重合反応を効率よく進行させることができることから、アルキルリチウムが好ましく、その中でもn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。また、工業的に入手が容易で安全性が高いことから、n−ブチルリチウムがより好ましい。これらの重合開始剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
重合開始剤の有機溶剤溶液中の濃度としては、単位時間当たりの重合体の収量を効率よく増加させることができることから、1M以上であるが、1〜3Mの範囲が好ましく、1〜2Mの範囲がより好ましい。また、重合開始剤を希釈ないし溶解して、溶液とする有機溶剤としては、重合開始剤の溶解性や重合開始剤活性の安定性に鑑み、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤が好ましい。
また、ジフェニルエチレン又はその誘導体(以下、「ジフェニルエチレン等」と略記する。)を重合開始剤である有機リチウムとともにマイクロリアクターへ導入することが好ましい。ジフェニルエチレン等の使用により、フェニル基により嵩高い重合開始剤となるため、重合開始剤の活性を弱めることができることから、重合性単量体として(メタ)アクリレート系単量体を用いる場合に、副反応を抑制し適切にリビングアニオン重合を制御できる利点がある。なお、ジフェニルエチレン等は、重合開始剤である有機リチウムと別個にマイクロリアクターへ導入してマイクロリアクター内で混合しても、予め重合開始剤である有機リチウムと混合して、ジフェニルエチレン等と有機リチウムとの反応物とした後、マイクロリアクターへ導入しても構わない。
重合性単量体及び重合開始剤の溶液を、従来の方法と比較して高濃度でマイクロリアクターの流路へ導入しリビングアニオン重合をスムーズに進行させるためには、マイクロリアクターの流路内に重合により形成される高粘度の重合性単量体の重合物の溶液を確実に送液する必要がある。また、第2の態様において、第2の重合性単量体をマイクロリアクター内の流路へ導入して、第1の重合性単量体を重合させた中間重合体とブロック共重合体を調製する際には、高粘度の第1の重合性単量体を重合させた中間重合体の溶液と、低粘度の第2の重合性単量体の溶液とを、粘度が大きく異なるにもかかわらず、確実に混合し、リビングアニオン重合させ、形成される高粘度のブロック共重合体を確実に送液できる必要がある。このように高粘性の溶液を確実に、マイクロリアクターの流路へ導入するポンプとしては、高圧送液が可能で、かつ脈流が非常に小さいプランジャーポンプが好ましい。
また、重合性単量体、重合開始剤、生成した中間重合体の溶液をマイクロリアクターの流路へ導入する際の送液圧力としては、効率よく重合体の製造が可能となることから、2〜32MPaの範囲が好ましく、3〜20MPaの範囲がより好ましく、4〜15MPaの範囲がさらに好ましい。このような圧力で送液が可能なポンプとしては、液体クロマトグラフィー用のプランジャーポンプが好ましく、ダブルプランジャーポンプがより好ましい。また、ダブルプランジャーポンプの出口にダンパーを装着し脈流を抑えて送液する方法がさらに好ましい。
本発明の製造方法で用いるマイクロリアクターは、複数の液体を混合可能な流路を備えるものであるが、流路が設置された伝熱性反応容器を有するものが好ましく、内部に微小管状流路が形成された伝熱性反応容器を有するものがより好ましく、表面に複数の溝部が形成された伝熱性プレート状構造体を積層された伝熱性反応容器を有するものが特に好ましい。
本発明におけるリビングアニオン重合反応は、従来のバッチ方式での反応温度である−78℃以下の温度で行うこともできるが、工業的に実施可能な温度である−40℃以上の温度でも行うことができ、−28℃以上でも行うことができる。反応温度が−40℃以上であると、簡易な構成の冷却装置を用いて重合体を製造することができ、製造コストを低減できることから好ましい。また、前記温度が−28℃以上であると、より簡易な構成の冷却装置を用いて重合体を製造することができ、製造コストを大幅に低減できることから好ましい。
本発明において、2種以上の重合性単量体又は重合体の溶液を混合する好ましい形態のマイクロミキサーシステムとしては、従来の方法と比較して高濃度でマイクロリアクターの流路へ導入しリビングアニオン重合をスムーズに進行させるために、高濃度の重合性単量体溶液と重合開始剤溶液を短時間で混合できるマイクロミキサーであることが好ましい。
前記マイクロミキサーは、マイクロリアクターが備える複数の液体を混合可能な流路であるが、このマイクロミキサーとしては、市販されているマイクロミキサーを用いることが可能であり、例えば、インターディジタルチャンネル構造体を備えるマイクロリアクター、インスティチュート・フュール・マイクロテクニック・マインツ(IMM)社製シングルミキサー及びキャタピラーミキサー;ミクログラス社製ミクログラスリアクター;CPCシステムス社製サイトス;山武社製YM−1、YM−2型ミキサー;島津GLC社製ミキシングティー及びティー(T字コネクタ);マイクロ化学技研社製IMTチップリアクター;東レエンジニアリング開発品マイクロ・ハイ・ミキサー等が挙げられ、いずれも本発明で使用することができる。
さらに、好ましい形態のマイクロミキサーシステムとして、特に第2の態様において第2の重合性単量体溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入して、第1の重合性単量体を重合させた中間重合体溶液とリビングアニオン重合させ、ブロック共重合体を調製するために、高粘度の第1の重合性単量体を重合させた中間重合体溶液と、低粘度の第2の重合性単量体溶液とを、粘度が大きく異なるにもかかわらず、確実に混合しうるマイクロミキサーシステムが好ましい。
そのような、マイクロミキサーシステムとしては、マイクロミキサーへの液導入流路に対し相対的に広い流路空間を合流部に形成させたマイクロミキサーであることが好ましい。このようなマイクロミキサーシステムを用いることにより、低粘度の第2の重合性単量体溶液を安定供給しながら、確実に高粘度の第1の重合性単量体を重合させた中間重合体溶液と、低粘度の第2の重合性単量体溶液とを混合することができる。
マイクロミキサーへの液導入流路に対し相対的に広い流路空間を合流部に形成させたマイクロミキサーとしては、金属の一体型のマイクロミキサーであっても、第1の重合性単量体を重合させた中間重合体溶液が通る流路をもつプロセスプレートと、第2の重合性単量体溶液が通る流路をもつプロセスプレートとを上下に積層し、流路出口で、これらの2種類の溶液を混合させるマイクロミキサーと、混合後の溶液が通る流路をもつマイクロミキサーを組み合わせてもよい。
また、マイクロミキサーの入口部の流路内径は、0.1〜1.0mmの範囲が好ましく、0.2〜0.6mmの範囲がより好ましい。また、マイクロミキサーの入口部の流路内径は、入口部の流路内径の1〜5倍の範囲が好ましく、より単位時間当たりの重合体の収量を増加させることができ、ミキシング効率を向上させることができることから、1.5〜3倍の範囲がより好ましい。
本発明の製造方法で用いる反応装置としては、流路が伝熱性反応容器に設置された反応装置が好ましく、前記流路としては、微小管状であるものが加熱の迅速な制御が可能なことから好ましい。微小管状流路としては、流路断面積が0.1〜4.0mmとなる空隙サイズを有する流路が、重合反応温度を制御する上で好ましい。なお、本発明において「断面」とは、流路中の流れ方向に対して垂直方向の断面を意味し、「断面積」はその断面の面積を意味する。
流路の、断面形状は、正方形、長方形を含む矩形、台形や平行四辺形、三角形、五角形などを含む多角形状(これらの角が丸められた形状、アスペクト比の高い、すなわちスリット形状を含む)、星形状、半円、楕円状を含む円状などであってもよい。流路の断面形状は一定である必要はない。
前記反応流路の形成方法は特に限定されるものではないが、一般的には、表面に複数の溝を有する部材(X)の、溝を有する面に他の部材(Y)が積層、接合等により固着され、部材(X)と部材(Y)との間に空間として形成される。
前記流路には、さらに熱交換機能が設けられても良い。その場合には、例えば、部材(X)表面に温調流体が流れるための溝を設け、該温調流体が流れる為の溝を設けた面に他の部材を接着ないし積層するなどの方法により固着すればよい。一般的には、表面に溝を有する部材(X)と温調流体が流れるための溝を設けた部材(Y)とが、溝を設けた面と、他の部材の溝を設けた面と逆側の面とを固着することによって流路を形成し、これら部材(X)と部材(Y)とを複数交互に固着すればよい。
この際、部材表面に形成された溝は、その周辺部より低い、いわゆる溝として形成されていても良いし、部材表面に立つ壁の間として形成されていても良い。部材の表面に溝を設ける方法は任意であり、例えば、射出成型、溶剤キャスト法、溶融レプリカ法、切削、エッチング、フォトリソグラフィー(エネルギー線リソグラフィーを含む)、レーザーアブレーションなどの方法を利用できる。
部材中の流路のレイアウトは、用途目的に応じて直線、分岐、櫛型、曲線、渦巻き、ジグザグ、その他任意の配置の形をしていてもよい。
流路は、その他、例えば、混合場、抽出場、分離場、流量測定部、検出部、貯液槽、膜分離機構、デバイス内外への接続口、絡路、クロマトグラフィーや電気泳動の展開路、バルブ構造の一部(弁の周囲部分)、加圧機構、減圧機構などと接続していてもよい。
部材の外形は、特に限定する必要はなく、用途目的に応じた形状を採りうる。部材の形状としては、例えば、プレート状、シート状(フィルム状、リボン状などを含む。)、塗膜状、棒状、チューブ状、その他複雑な形状の成型物などであってよい。厚みなどの外形的寸法は一定であることが好ましい。部材の素材は任意であり、例えば、重合体、ガラス、セラミック、金属、半導体などであって良い。
上記のように、本発明の製造方法で用いる反応装置としては、流路が伝熱性反応容器に設置された反応装置が好ましく、オイルバスや水浴等に浸漬されたチューブであっても良い。さらに、流路が形成された伝熱性反応容器からなる反応装置として、表面に複数の溝部が形成された伝熱性プレート状構造体を積層してなる構造を有する反応装置を用いることができる。
このような反応装置としては、例えば、化学反応用デバイスとして用いられる部材中に前記流路(以下、単に「微小流路」ということがある)が設けられた装置等が挙げられる。
以下、本発明で用いる好ましい形態の流路が設けられてなるマイクロリアクターの概略構成例を図1及び図2に記載する。
前記化学反応用デバイス1は、例えば前記図1において同一の長方形板状からなる第1プレート(前記図1中の2)と第2プレート(前記図1中の3)とが複数交互に積層されて構成されている。各1枚の第1プレートには流路(図1中の4;以下、反応流路という)が設けられている(以下、反応流路が設けられたプレートをプロセスプレートという)。また第2プレートには温調流体用の流路(図1中の6;以下、温調流路という)が設けられている(以下、温調流路が設けられたプレートを温調プレートという)。そして、図2に示すようにそれらの導入口及び排出口が、化学反応用デバイス1の端面1b、1c、側面1d、1eの各領域に分散して配置され、それら領域に、重合性単量体、重合開始剤、添加剤を含む流体αと、温調流体γを流すためのコネクタ30とジョイント部31とからなる継手部32がそれぞれ連結されている。
これらの継手部を介して、重合性単量体、重合開始剤、添加剤を含む流体αが端面1bから導入されて、端面1cに流体βとして排出され、温調流体γが側面1eから導入されて側面1dに排出されるようになっている。化学反応用デバイス1の平面視形状は図示のような長方形とは限定されず、正方形状又は端面1b、1c間よりも側面1d、1e間が長い長方形状としてもよい。
<実施例で使用したマイクロミキサー1>
本実施例で用いたマイクロリアクター1は、T字型の管継手からなるマイクロミキサーと、前記マイクロミキサーの下流に連結されたチューブリアクターとを含んで構成される。前記マイクロミキサーとしては、三幸精機工業株式会社製の特注品を使用した(本実施例の記載に基づいて製造を依頼し、同等のものを入手することが可能である)。なお、本実施例で使用したマイクロミキサーは、その内部に第一の導入路、第二の導入路及びこれらが合流する流路の一部を有し、前記マイクロミキサー内においては、そのいずれの内径も同じである。
<実施例で使用したマイクロミキサー2>
上記のマイクロリアクター1がマイクロミキサー内の流路内径が同一であるのに対し、マイクロリアクター2は、2箇所の入口部の流路内径に対し、出口部の流路内径が入口部の流路内径の2倍に設計されたものである。
本実施例及び比較例で製造した重合体の数平均分子量、重量平均分子量及び残存モノマー量の測定方法は下記の通りである。
[数平均分子量及び重量平均分子量の測定方法]
実施例及び比較例で得られた重合体の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
[残存モノマー量の測定方法]
実施例及び比較例で得られた重合体の溶液を、ガスクロマトグラフィー(株式会社島津製作所社製「GC−2014F型」)を用いて、下記の条件で測定し、残存モノマー量を求めた。
カラム:株式会社島津製作所社製のワイドボアキャピラリーカラム
検出器:FID(水素炎イオン化型検出器)
カラム温度:70〜250℃
注入量:1μL(テトラヒドロフラン希釈溶液)
(実施例1)
まず、次に示す4種類の溶液を調製した。
(1)スチレン(6.0M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてスチレン(以下、「St」と略記する。)37.5g(41.5mL)及びテトラヒドロフラン(以下、「THF」と略記する。)18.5mLを採取し撹拌することにより、Stの6.0M溶液60mLを調製した。
(2)n−ブチルリチウム(1.2M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてヘキサン16.2mLを採取した後、氷冷した。冷却後2.6Mのn−ブチルリチウム(以下、「n−BuLi」と略記する。)溶液13.8mLを採取し撹拌することにより、n−BuLiの1.2M溶液30mLを調製した。
(4)メタノール(1.5M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてメタノール2.48g及びTHF46.9mLを採取し攪拌することにより、メタノールの1.5M溶液50mLを調製した。
次いで、次の操作により、Stのリビングアニオン重合を行った。1つの同流路内径を有するT字型の菅継手からなるマイクロミキサー1及びそのマイクロミキサー1の下流に連結されたチューブリアクターを備えたマイクロリアクター装置と、2台のプランジャーポンプ(ジーエルサイエンス株式会社製「PU714」)、及びSt溶液、n−BuLi溶液を調製したそれぞれのナスフラスコを接続し、2台のプランジャーポンプを用いて、それぞれの溶液をマイクロリアクター装置に導入できるようにセットした。
菅継手径250μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、St溶液を4.08mL/分(送液圧力6.1MPa)、n−BuLi溶液を1.5mL/分(送液圧力2.6MPa)の速度で送液して混合することにより、Stのリビングアニオン重合を行った。得られた重合体の溶液を所定量のメタノール溶液を入れた容器に投入することにより重合反応を停止して、重合体の溶液を得た。なお、反応温度は、マイクロリアクター全体を恒温層に埋没させることにより25℃に調整した。
得られた重合体の溶液の残存モノマー量から、Stの反応率(ポリマー転嫁率)は100%であった。また、得られた重合体の数平均分子量(Mn)は1,500であり、重量平均分子量(Mw)は1,660であり、分散度(Mw/Mn)は1.11であった。さらに、重合体の収量は28.5g/mL・hrであった。これらの結果から、6Mと非常に高濃度の重合性単量体溶液を用いても分子量分布の非常に狭い重合体が、高い反応率でかつ高収量で得られることがわかった。
(実施例2)
まず、次に示す5種類の溶液を調製した。
(1)St(6.0M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてSt37.5g(41.5mL)及びTHF18.5mLを採取し撹拌することにより、Stの6.0M溶液60mLを調製した。
(2)t−BMA(3.6M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてt−ブチルメタクリレート(以下、「t−BMA」と略記する。)25.6g(29.0mL)及びTHF21.0mLを採取し撹拌することにより、t−BMAの3.6M溶液50mLを調製した。
(3)n−BuLi(1.2M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてヘキサン16.2mLを採取した後、氷冷した。冷却後2.6Mのn−BuLi溶液13.8mLを採取し撹拌することにより、n−BuLiの1.2M溶液30mLを調製した。
(4)ジフェニルエチレン(1.2M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてジフェニルエチレン(以下、「DPE」と略記する。)6.50g(6.5mL)及びTHF23.5mLを採取し撹拌することにより、ジフェニルエチレンの1.2M溶液30mLを調製した。
(5)メタノール(1.5M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてメタノール2.48g及びTHF46.9mLを採取し攪拌することにより、メタノールの1.5M溶液50mLを調製した。
次いで、次の操作により、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を行った。3つの同流路内径を有するT字型の菅継手からなるマイクロミキサー1及びそのマイクロミキサー1の下流に連結されたチューブリアクターを備えたマイクロリアクター装置と、4台のプランジャーポンプ、及びSt溶液、n−BuLi溶液、DPE溶液、t−BMA溶液を調製したそれぞれのナスフラスコを接続し、4台のプランジャーポンプを用いて、それぞれの溶液をマイクロリアクター装置に導入できるようにセットした。
菅継手径250μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、St溶液を4.08mL/分(送液圧力7.0MPa)、n−BuLi溶液を1.5mL/分(送液圧力4.9MPa)の速度で送液して混合することにより、Stのリビングアニオン重合を行った。続いて、菅継手径500μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStの重合溶液と、DPE溶液を1.5mL/分(送液圧力5.7MPa)の速度で送液して混合することにより、Stの反応開始末端とDPEとの反応を行った。次に、菅継手径500μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ200cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStとDPEとの反応溶液と、t−BMA溶液を3.81mL/分(送液圧力8.2MPa)の速度で送液して混合することにより、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を行った。得られた重合体の溶液を所定量のメタノール溶液を入れた容器に投入することにより重合反応を停止して、重合体の溶液を得た。なお、反応温度は、マイクロリアクター全体を恒温層に埋没させることにより25℃に調整した。なお、図3に実施例2の簡略化した反応手順を示す。
得られた重合体の溶液の残存モノマー量から、Stの反応率(ポリマー転嫁率)は100%であり、t−BMAの反応率(ポリマー転嫁率)は99.9%であった。また、得られた重合体の数平均分子量(Mn)は2,920であり、重量平均分子量(Mw)は3,490であり、分散度(Mw/Mn)は1.20であった。さらに、重合体の収量は27.1g/mL・hrであった。これらの結果から、後述する低濃度の重合性単量体溶液を用いて重合を行った比較例1と同レベルの分子量分布の非常に狭い重合体が、高い反応率でかつ高収量で得られることがわかった。
(実施例3)
実施例2と同濃度のSt溶液を300mL、n−BuLi溶液を150mL、DPE溶液を150mL、t−BMA溶液を250mL調製した。次いで、実施例2と同様の操作により、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を開始した。開始後、5分後、20分後、35分後、50分後、65分後に製造した重合体のサンプリングを行い、それぞれのサンプル液における反応率と分子量の測定を行うことにより、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合体が定常的に得られているかをチェックした。マイクロリアクター装置への各溶液の濃度及び送液条件を表1に、サンプル液の測定結果を表2に示すが、高濃度の重合性単量体溶液を用いた反応であっても、後述する低濃度の重合性単量体溶液を用いて重合を行った比較例1と同レベルの分子量分布の非常に狭い重合体が、高い反応率でかつ高収量で、65分間定常的に得られることがわかった。
(実施例4)
実施例2と同濃度のSt溶液を300mL、n−BuLi溶液を150mL、DPE溶液を150mL、t−BMA溶液を250mL調製した。次いで、実施例2と同様にそれぞれの溶液とプランジャーポンプとをマイクロリアクター装置に接続した。菅継手径250μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、St溶液を4.08mL/分(送液圧力6.8MPa)、n−BuLi溶液を1.5mL/分(送液圧力5.4MPa)の速度で送液して混合することにより、Stのリビングアニオン重合を行った。続いて、入り口の菅継手径500μmで出口の菅継手1000μmのマイクロミキサー2及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStの重合溶液と、DPE溶液を1.5mL/分(送液圧力5.9MPa)の速度で送液して混合することにより、Stの反応開始末端とDPEとの反応を行った。次に、入り口の菅継手径500μmで出口の菅継手1000μmのマイクロミキサー2及び内径1mm、長さ200cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStとDPEとの反応溶液と、t−BMA溶液を3.81mL/分の速度で送液して混合することにより、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を行った。得られた重合体の溶液を所定量のメタノール溶液を入れた容器に投入することにより重合反応を停止して、重合体の溶液を得た。なお、反応温度は、マイクロリアクター全体を恒温層に埋没させることにより25℃に調整した。
得られた重合体の溶液の残存モノマー量から、Stの反応率(ポリマー転嫁率)は100%であり、t−BMAの反応率(ポリマー転嫁率)は99.9%であった。また、得られた重合体の数平均分子量(Mn)は2,776であり、重量平均分子量(Mw)は3,320であり、分散度(Mw/Mn)は1.20であった。さらに、重合体の収量は27.1g/mL・hrであった。これらの結果から、後述する低濃度の重合性単量体溶液を用いて重合を行った比較例1と同レベルの分子量分布の非常に狭い重合体が、高い反応率でかつ高収量で得られることがわかった。また、出口空間を広げたマイクロミキサー2を用いることにより、全ての内径が同じマイクロミキサー1を用いた実施例2及び3の結果と比較して、重合性単量体溶液の送液圧力が下がっており、より安定な形で重合を進めることができることがわった。
(実施例5)
実施例2と同濃度のSt溶液を300mL、n−BuLi溶液を150mL、DPE溶液を150mL、t−BMA溶液を250mL調製した。次いで、実施例2と同様にそれぞれの溶液とプランジャーポンプとをマイクロリアクター装置に接続した。菅継手径250μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、St溶液を6.12mL/分(送液圧力10.4MPa)、n−BuLi溶液を2.25mL/分(送液圧力6.0MPa)の速度で送液して混合することにより、Stのリビングアニオン重合を行った。続いて、入り口の菅継手径500μmで出口の菅継手1000μmのマイクロミキサー2及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStの重合溶液と、DPE溶液を2.25mL/分(送液圧力10.7MPa)の速度で送液して混合することにより、Stの反応開始末端とDPEとの反応を行った。次に、入り口の菅継手径500μmで出口の菅継手1000μmのマイクロミキサー2及び内径1mm、長さ200cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStとDPEとの反応溶液と、t−BMA溶液を5.72mL/分(送液圧力9.6MPa)の速度で送液して混合することにより、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を行った。得られた重合体の溶液を所定量のメタノール溶液を入れた容器に投入することにより重合反応を停止して、重合体の溶液を得た。なお、反応温度は、マイクロリアクター全体を恒温層に埋没させることにより25℃に調整した。
得られた重合体の溶液の残存モノマー量から、Stの反応率(ポリマー転嫁率)は100%であり、t−BMAの反応率(ポリマー転嫁率)は99.9%であった。また、得られた重合体の数平均分子量(Mn)は3,200であり、重量平均分子量(Mw)は4,020であり、分散度(Mw/Mn)は1.26であった。さらに、重合体の収量は40.7g/mL・hrであった。これらの結果から、後述する低濃度の重合性単量体溶液を用いて重合を行った比較例1と同レベルの分子量分布の非常に狭い重合体が、高い反応率でかつ高収量で得られることがわかった。また、出口空間を広げたマイクロミキサー2を用いることにより、全ての内径が同じマイクロミキサー1を用いた実施例2及び3の1.5倍の流量であっても安定な形で重合を進めることができることがわかった。
(比較例1)
まず、次に示す5種類の溶液を調製した。
(1)St(1.0M)溶液
アルゴンガスで置換した200mLナスフラスコ中に、注射器を用いてSt18.8g(20.5mL)及びTHF159.5mLを採取し撹拌することにより、Stの1.0M溶液180mLを調製した。
(2)t−BMA(1.2M)溶液
アルゴンガスで置換した200mLナスフラスコ中に、注射器を用いてt−BMA22.2g(24.6mL)及びTHF105.4mLを採取し撹拌することにより、t−BMAの1.2M溶液130mLを調製した。
(3)n−BuLi(0.1M)溶液
アルゴンガスで置換した200mLナスフラスコ中に、注射器を用いてヘキサン144.4mLを採取した後、氷冷した。冷却後2.6Mのn−BuLi溶液5.6mLを採取し撹拌することにより、n−BuLiの0.1M溶液150mLを調製した。
(4)DPE(0.1M)溶液
アルゴンガスで置換した200mLナスフラスコ中に、注射器を用いてDPE2.70g(2.7mL)及びTHF147.3mLを採取し撹拌することにより、DPEの0.1M溶液150mLを調製した。
(5)メタノール(0.33M)溶液
アルゴンガスで置換した100mLナスフラスコ中に、注射器を用いてメタノール0.529g及びTHF49.3mLを採取し攪拌することにより、メタノールの0.33M溶液50mLを調製した。
次いで、次の操作により、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を行った。3つのT字型の菅継手からなるマイクロミキサー及びそのマイクロミキサーの下流に連結されたチューブリアクターを備えたマイクロリアクター装置に、4台のシリンジポンプ(ハーバード社製「シリンジポンプ Model 11 Plus」)を接続し、そのシリンジポンプに、上記で得られた4種類の溶液をそれぞれ吸い込んだ50mLガストシリンジをセットした。菅継手径250μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、St溶液を3mL/分(送液圧力1.0MPa未満)、n−BuLi溶液を2.2mL/分(送液圧力1.0MPa未満)の速度で送液して混合することにより、Stのリビングアニオン重合を行った。続いて、菅継手径500μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ100cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStの重合溶液と、DPE溶液を2.2mL/分(送液圧力1.0MPa未満)の速度で送液して混合することにより、Stの反応開始末端とDPEとの反応を行った。次に、菅継手径500μmのマイクロミキサー1及び内径1mm、長さ200cmのチューブリアクターで構成される反応器の上流から、得られたStとDPEとの反応溶液と、t−BMA溶液を1.4mL/分(送液圧力1.0MPa未満)の速度で送液して混合することにより、Stとt−BMAとのリビングアニオン共重合を行った。得られた重合体の溶液を所定量のメタノール溶液を入れた容器に投入することにより重合反応を停止して、重合体の溶液を得た。なお、反応温度は、マイクロリアクター全体を恒温層に埋没させることにより25℃に調整した。
得られた重合体の溶液の残存モノマー量から、Stの反応率(ポリマー転嫁率)は100%であり、t−BMAの反応率(ポリマー転嫁率)は99.3%であった。また、得られた重合体の数平均分子量(Mn)は2,890であり、重量平均分子量(Mw)は3,310であり、分散度(Mw/Mn)は1.15であった。さらに、重合体の収量は4.1g/mL・hrであった。これらの結果から、分子量分布の非常に狭い重合体が得られるものの、収量が非常に低いことがわかった。
(比較例2)
実施例2と同濃度のSt溶液、n−BuLi溶液、DPE溶液、t−BMA溶液の調製を行った。バッチ反応によりStとt−BMAとのリビングアニオン共重合体を製造する目的で、攪拌子を入れアルゴンガスで置換したナスフラスコ中に、注射器を用いてSt溶液8.2mLを採取した後、攪拌子を回転させることによりSt溶液を攪拌しながら、−30℃に冷却したアセトン中にナスフラスコを浸漬することによりSt溶液の冷却を行った。次いで、n−BuLi溶液3mLを注射器で採取し、St溶液に徐々に添加したところ、激しく泡立ちながら反応が進行し、非常に粘調な液となり、それ以上リビングアニオン重合反応を進めることができなかったため、その後、DPE溶液、t−BMA溶液の添加は行わなかった。
得られた重合液の残存モノマー量から、Stの反応率(ポリマー転嫁率)は72%であった。また、得られた重合液中の重合体の数平均分子量(Mn)は40,590であり、重量平均分子量(Mw)は417,760であり、分散度(Mw/Mn)は10.29であった。したがって、このバッチ反応では、非常に分子量分布の広い重合体(Stの単独重合体)しか得られないことがわかった。
上記の実施例1〜5、比較例1及び2での重合反応条件を表1に、得られた重合体の特性値及び収量を表2に示す。
Figure 2014177538
Figure 2014177538
1……マイクロリアクター

Claims (4)

  1. 複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の重合性単量体溶液、及び1M以上の濃度の重合開始剤溶液をマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させることを特徴とする重合体の製造方法。
  2. 複数の液体を混合可能な流路を備えるマイクロリアクターを用いて、4M以上の濃度の第1の重合性単量体溶液と、1M以上の濃度の重合開始剤溶液とをマイクロリアクター内の流路へ導入してリビングアニオン重合させ、中間重合体を形成する第1工程;
    前記中間重合体と、1M以上の濃度の第2の重合性単量体とを前記マイクロリアクターに導入し、前記マイクロリアクター内で、前記中間重合体の成長末端に前記第2の重合性単量体をリビングアニオン重合させ、ブロック共重合体を形成する第2工程;
    を有することを特徴とする重合体の製造方法。
  3. 前記第1の重合性単量体溶液がスチレン溶液であり、前記第2の重合性単量体溶液が(メタ)アクリレート溶液である請求項2記載の重合体の製造方法。
  4. 前記重合性単量体溶液、重合開始剤溶液を、プランジャーポンプを用いてマイクロリアクター内の流路へ導入する請求項1〜3のいずれか1項記載の重合体の製造方法。
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