以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図7は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に縦軸廻りに開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3の前側には、ガラス扉4と前面板5とが上下に配置され、前枠3に縦軸廻りに開閉自在に枢支されている。
前面板5の前側には、発射手段(図示省略)に供給するための遊技球を貯留する貯留皿6、発射手段を作動させるための発射ハンドル7等が設けられている。前枠3は、図2に示すように、ガラス扉4の裏側に対応して矩形枠状に形成された遊技盤装着部8を備え、この遊技盤装着部8に遊技盤9が前側から着脱自在に装着されている。なお、遊技盤9は裏側から着脱自在に装着してもよい。
遊技盤9はアクリル板等の透明板により構成された透明式であって、図2に示すように、ベニヤ板等を使用した不透明式に比較して板厚が薄くなっており、その裏側外周部に枠状の補強部材10が積層状に固定されている。遊技盤9と補強部材10との積層厚さは、ベニヤ板等を使用した不透明式の遊技盤の厚さ、及び前枠3の遊技盤装着部8の装着深さと略一致している。遊技盤9は遊技盤装着部8内でその積層部分に対応して配置されたロック具(図示省略)により着脱自在にロックされている。
補強部材10は補強リブ等の補強構造部11を介して遊技盤9の裏面に当接する後壁部12と、後壁部12の外周から前側に屈曲して遊技盤9を外周から保護する保護壁部13とを有し、この補強部材10を介して遊技盤9の裏側に裏構造体15が着脱自在に装着されている。
裏構造体15は各種遊技部品の取り付け用であって、図2に示すように外周側の取り付け部15aが補強部材10の後壁部12に位置決めしてネジ等により着脱自在に固定されている。なお、裏構造体15は遊技盤9の裏面に直接取り付けてもよい。
裏構造体15の裏面には、図2に示すように、遊技盤9側の遊技動作を制御する主制御基板16、主制御基板16からのコマンドに基づいて画像表示手段17の演出画像等を制御する画像制御基板(図示省略)等が着脱自在に装着されている。主制御基板16は主制御基板ケース18に、画像制御基板は画像制御基板ケースに夫々収納され、裏構造体15の裏側に開閉自在に装着された開閉カバー19により裏側から覆われている。
遊技盤9の前面側には、図3に示すように、ガラス扉4の窓孔20(図1参照)を経て前側から視認可能な遊技領域21が設けられると共に、発射手段から発射された遊技球を遊技領域21へと案内するガイドレール22が環状に装着されている。また遊技盤9の前面側には、その遊技領域21内に画像表示手段17、普通図柄始動手段23、特別図柄始動手段24、大入賞手段25、普通入賞手段26、遊技情報表示手段27等が配置されている。ガイドレール22は内レール22aと外レール22bとを有し、その両レール22a,22b間が発射手段からの遊技球の通路となっている。
画像表示手段17は演出図柄52a〜52c等の演出画像を適宜表示するためのものであって、図2、図3に示すように、表示窓29が形成され且つ遊技盤9の前面に装着された前飾り体31と、前飾り体31の表示窓29に対応して遊技盤9の裏側で裏構造体15の前面に装着された液晶パネル等の画像表示部32とを備えている。画像表示部32は図外のハーネスを介して裏構造体15の裏側の画像制御基板に接続されている。なお、画像表示部32は裏構造体15の裏面に装着してもよい。
前飾り体31は、図2、図3に示すように、遊技盤9の前面側の前面壁33と、この前面壁33の外周側に設けられ且つ遊技盤9の前面に当接する外周壁34と、前面壁33の内周側に設けられ且つ画像表示部32に対応する表示窓29を形成する内周壁35とを有し、遊技盤9の開口36に対応して遊技領域21の略中央に配置されている。
前飾り体31の前面壁33には、画像表示手段17の側方等の適当箇所に、縦横に整列状に配置された多数の発光部37を有する遊技情報表示手段27が配置されている。この遊技情報表示手段27は、図4〜図6に示すように、前飾り体31の前面壁33に設けられた表示領域39と、この表示領域39の裏側に対応して裏構造体15に装着された本体部40とを備えている。
発光部37は前面壁33の表示領域39に縦横に配置された表示部41と、この各表示部41に対応して縦横に配列され且つ各表示部41に対して後方から光を照射する本体部40側の発光体38とにより構成されている。
遊技情報表示手段27は、図7に示すように、多数の発光部37を適宜割り当てることにより構成された普通図柄表示手段(遊技図柄表示手段)42、特別図柄表示手段(遊技図柄表示手段)43、普通保留個数表示手段44、特別保留個数表示手段45、ラウンド数表示手段46等を備えており、該当箇所の発光部37を発光又は点滅発光させることによって、普通図柄、特別図柄、普通保留個数、特別保留個数、ラウンド数等を夫々表示するようになっている。なお、普通図柄、特別図柄は遊技図柄の一例である。
この実施形態では、前飾り体31は画像表示手段17、遊技情報表示手段27の両者に兼用されている。そして、この前飾り体31には画像表示手段17側の画像表示部32、遊技情報表示手段27側の発光体38等の電気部品は設けられていない。従って、少なくとも画像表示手段17、遊技情報表示手段27に関する限り、前飾り体31には電気部品は装着されていない。
なお、前飾り体31は画像表示手段17と遊技情報表示手段27との夫々に別々に設けてもよい。また前飾り体31の前面壁33を発光させる発光演出手段を設ける場合には、前面壁33の一部に発光演出手段用の発光部を形成しても、発光体等の電気部品は裏構造体15に装着することが望ましい。しかし、前飾り体31に他の発光体等の電気部品があってもよい。
前飾り体31の周壁部には画像表示手段17の前下側にステージ47が、前飾り体31のガイドレール22に近い側にワープ口54が夫々設けられている。ステージ47は複数の落下部47a,47bを有し、前飾り体31のワープ口54から入球した遊技球を画像表示手段17の前下側で左右方向に転動させながら、その何れかの落下部47a,47bから遊技盤9の前側に落下させるようになっている。
普通図柄始動手段23は遊技球が通過可能なゲート式であって、前飾り体31の左側で遊技盤9に装着され、この普通図柄始動手段23が遊技球を検出することを契機に普通図柄表示手段42の普通図柄(遊技図柄)が所定時間変動するようになっている。
特別図柄始動手段24は前飾り体31の下側で遊技盤9の前面に装着されており、遊技球が入賞可能な開放型始動入賞口48と、前後軸廻りに開閉可能な開閉部材49を有する開閉型始動入賞口50とを上下に備え、その何れかの始動入賞口48,50に遊技球が入賞することを契機に特別図柄表示手段43の特別図柄(遊技図柄)が所定時間変動するようになっている。
開閉型始動入賞口50は普通図柄表示手段42の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉部材49が所定時間開状態に変化して遊技球が入賞可能な状態となる。
大入賞手段25は特別図柄始動手段24の下側に配置されており、横軸廻りに開閉する開閉板51と、この開閉板51によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な大入賞口53とを備えている。大入賞口53は特別図柄表示手段43の変動後の停止図柄が大当たり態様となって特別利益状態が発生したときに、開閉板51が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
開閉板51による大入賞口53の開放パターンには、大入賞口53を0.2秒開放する動作を2ラウンド行う開放パターンAと、大入賞口53を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を15ラウンド行う開放パターンBとの2種類設けられている。なお、開放パターンは2種類に限定されるものではなく、1種類でもよいし、3種類以上の多種類でもよい。
普通図柄表示手段42は遊技情報表示手段27の複数の発光部37のうち、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する特定の2個の発光部37により構成されている。そして、この普通図柄表示手段42は、普通図柄始動手段23の遊技球の検出を条件に2つの発光部37が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段23の遊技球の検出時に抽選された遊技態様が特定遊技(当たり遊技)の場合には特定態様(当たり態様)の「○」側の発光部37が発光した状態で、それ以外の場合には非特定態様(外れ態様)の「×」側の発光部37が発光した状態で、その点滅を終了するようになっている。
普通保留個数表示手段44は上限保留個数、例えば4個の発光部37により構成されており、普通図柄表示手段42の変動表示中、又は普通利益状態中に普通図柄始動手段23が遊技球を検出した場合には、その検出時に抽選された抽選値が予め定められた所定数(例えば4個)を限度として主制御基板16側で記憶されるため、その記憶個数(普通保留個数)分に相当する発光部37を発光させて、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄表示手段43は、遊技情報表示手段27の複数の発光部37の内、特定の複数(例えば8個)の発光部37により構成されており、この複数の発光部37の発光状態の組み合わせによって複数種類の特別図柄を表示可能である。
この特別図柄表示手段43は、始動入賞口48,50の何れかの遊技球の検出を条件に8つの発光部37により表示される特別図柄が所定時間変動して、始動入賞口48,50の遊技球の検出時に抽選された遊技態様が特別遊技態様(大当たり遊技)の場合には所定の特別態様(大当たり態様)で、それ以外の場合には非特別態様(外れ態様)で夫々停止するようになっている。
なお、特別図柄表示手段43を構成する複数(例えば8個)の発光部37によって表示可能な複数種類の特別図柄のうち、1又は複数が大当たり態様、それ以外が外れ態様に設定されている。
特別保留個数表示手段45は上限保留個数、例えば4個の発光部37により構成されており、特別図柄の変動表示中、又は特別利益状態中に始動入賞口48,50の何れかが遊技球を検出した場合には、その検出時に抽選された抽選値が予め定められた所定数(例えば4個)を限度として主制御基板16側で記憶されるため、その記憶個数(特別保留個数)分に相当する発光部37を発光させて、その時点での特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
また特別図柄表示手段43による特別図柄の変動表示中は、図3に示すように画像表示手段17で演出図柄52a〜52cによる図柄変動演出が行われる。画像表示手段17は1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄52a〜52cを各種の演出画像と共に変動表示可能であり、特別図柄表示手段43での特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄52a〜52cが所定時間変動し、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。なお、画像表示手段17は、特別図柄の変動内容とは直接関係のない演出を行う場合があってもよい。
ラウンド数表示手段46は特別利益状態で大入賞口53が開放動作を繰り返すときのラウンド数を表示するもので、遊技情報表示手段27の複数の発光部37の内、例えば2ラウンド,15ラウンドの2種類のラウンド数に対応する特定の2個の発光部37により構成されており、特別図柄表示手段43の変動後の停止図柄が大当たり態様となったときに、その後に発生する特別遊技における繰り返しラウンド数に応じた表示態様で所定期間(例えば極短時間)だけ作動するようになっている。
普通入賞手段26は、例えば大入賞手段25の左側で内レール22aの内側に沿って3個、右側に1個配置されている。
遊技情報表示手段27は、図4〜図6に示すように構成されている。即ち、前飾り体31は透光性を有する無色透明又は有色透明の合成樹脂製であり、その前面壁33の内、少なくとも遊技情報表示手段27の表示領域39に対応する前面に、遮光性を有する装飾シート55が貼着されている。装飾シート55には各発光部37に対応する開口状の表示部41が縦横に形成されている。
なお、装飾シート55は遮光層の一例であり、遊技情報表示手段27の表示領域39に対応する部分に金属膜、装飾シール等の遮光層を設けて、発光部37以外の部分を遮光してもよい。また装飾シート55は透明シートと、表示部41に対応する孔を有する遮光シートとを重ね合わせたものでもよい。前面壁33の装飾シート55以外の部分には、必要に応じて金属膜、装飾シール等の遮光性を有する装飾層が設けられている。
本体部40は、図4〜図6に示すように、前後に開閉自在に結合された前ケース体56と後ケース体57とを備え、その両ケース体56,57間に発光基板58が収容されている。発光基板58は表示領域39に対応して横長略矩形状に形成され、その前面に多数(ここでは32個)のLED等の発光体38が縦横に装着されている。
発光基板58の裏面にはコネクタ59が設けられ、そのコネクタ59にハーネス60のコネクタ60aが着脱自在に接続されている。ハーネス60の他端は裏構造体15の挿通口61を経て外側に引き出され、裏構造体15の裏側に配置された主制御基板16のコネクタ62にコネクタ60bを介して接続されている。
本体部40は後ケース体57の取り付け部63が裏構造体15から遊技盤9側に突出する取り付けボス64に前側から着脱自在に装着されている。なお、取り付け部63は前ケース体56に設けてもよい。本体部40は遊技盤9の開口36の外周に形成された切り欠き部66内に配置され、前面壁33の裏面に近接して配置されている。
前ケース体56の発光基板58と対向する前面側には、発光体38からの光を表示部41へと導光する導光手段67が一体又は別体に設けられている。前ケース体56は遮光性を有する合成樹脂製であって、発光基板58と対向する前側部分が遮光体を構成する。導光手段67は発光基板58側の各発光体38に対応して前ケース体56に前後方向に形成された導光孔68を有する。なお、前ケース体56とは別に遮光体を設けてもよい。
導光手段67の発光基板58側の後端部は発光基板58の前面に当接又は近接しており、その導光孔68の後端部に発光体38が入っている。導光孔68は前側が徐々に狭くなるテーパー状であり、その前端は装飾シート55の表示部41の開口よりも若干小径になっている。各表示部41間の間隔は、導光孔68の前端側で外側に拡散した光が前面壁33を経て隣接する表示部41に外乱として入らない程度となっている。後ケース体57には、発光基板58の裏側にコネクタ59用のコネクタ孔69が形成されている。
この遊技情報表示手段27においては、何れかの発光体38が発光すると、その発光体38から発せられた光は、前ケース体56に形成されたテーパー状の導光孔68の内面で反射するか、又は反射することなく略真っ直ぐに進んで前飾り体31の前面壁33に入射する。そして、前面壁33に入射した光は装飾シート55の表示部41でのみ前側に抜けるので、遊技者は発光部37の発光として認識できる。
この実施形態では、遊技盤9に画像表示手段17、遊技情報表示手段27等を装着して組み立てる場合には、先ず裏構造体15に画像表示手段17の画像表示部32と遊技情報表示手段27の本体部40とを装着し、遊技盤9の前面に前飾り体31を装着する。
そして、裏構造体15に電気部品である画像表示部32と発光体38を含む本体部40とを装着し、遊技盤9の前面に電気部品を含まない前飾り体31を装着して、裏構造体15側と遊技盤9側とを別々に組み立てた後、画像表示部32が前飾り体31の表示窓29に対応し、発光体38を含む本体部40が前飾り体31の表示領域39に対応するように、夫々の位置を相互に合わせながら裏構造体15を遊技盤9の裏面に位置決めして装着する。
これによって画像表示手段17側の前飾り体31の表示窓29と画像表示部32とを前後に相対応して配置できると共に、遊技情報表示手段27側の前飾り体31の表示領域39と発光体38を含む本体部40とを前後に相対応して配置できる。例えば遊技情報表示手段27側を見た場合には、裏構造体15を遊技盤9に装着することによって、前飾り体31側の表示領域39と本体部40とを前後方向に相対応させることができる。
そのため遊技情報表示手段27のように裏構造体15を遊技盤9に装着したときに、その前飾り体31側の表示領域39と本体部40とが前後に相対応する構造の遊技部品の場合には、遊技盤9に対する組み立てを容易に行うことができる。
また遊技情報表示手段27の発光体38を裏構造体15の裏側の主制御基板16に接続するに当たっても、その発光体38と主制御基板16とが共に裏構造体15側にあるため、裏構造体15側でその発光体38と主制御基板16とを予めハーネス60を介して接続する作業形態を容易に採用することができる。
従って、従来のように遊技盤9の前側に遊技部品を装着した後、そのハーネス60を遊技盤9の裏側に引き出して裏構造体15の裏側で主制御基板16に接続する煩わしさを解消でき、遊技盤9の組み立て作業の作業性が向上する利点がある。
図8は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態では、裏構造体15の前面に取り付け台70が設けられ、その取り付け台70の前面に遊技情報表示手段27の本体部40が着脱自在に装着されている。取り付け台70は本体部40を受ける受け部71と、この受け部71から前側に突出する一対の係合爪72を有し、その係合爪72により本体部40が着脱自在に係止されている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このように遊技情報表示手段27の本体部40を裏構造体15に装着するに当たっては、裏構造体15に取り付け台70を設けて、その取り付け台70に係合爪72で本体部40を着脱自在に係止する等、適宜の装着形態を取ることができる。従って、本体部40の裏構造体15に対する装着形態の如何に拘わらず、第1の実施形態と同様な組み立て形態を採用することが可能である。
図9〜図12は本発明の第3の実施形態を例示する。この実施形態の導光手段67は、図9、図10に示すように、前ケース体56に形成された導光孔68と、導光孔68に挿入された導光部73とを備えている。各導光部73はアクリル、ポリカーボネート等の導光性に優れた合成樹脂製の導光体74に設けられている。導光体74は導光孔68に嵌合する多数のテーパー状の導光部73と、この各導光部73の後端側に薄板状又は縦横のリブ状に形成され且つ各導光部73を相互に連結する連結部75とを備え、全体として一体に構成されている。
連結部75は前面板5と発光基板58との間で挟まれると共に、発光基板58により前ケース体56の前面側に押圧されており、各導光部73の外周面が導光孔68の内周面に圧接している。なお、導光部73はその外周面が導光孔68の内周面に接する程度でもよいし、両者間に若干の隙間があってもよい。
各導光部73の後端には、図11、図12に示すように、発光体38が収まる凹部76が設けられ、この凹部76内に発光体38が配置されている。導光部73の凹部76の発光体38との対向面77は、発光体38の光軸に対して略直角状に形成されている。なお、対向面77は凸面状又は凹面状に形成してもよい。
発光体38は前端面が発光する前面発光式であり、発光体38の前端面は前ケース体56の発光基板58に対向する後端面と略同一か、又はその後端面よりも前側に位置している。連結部75が板状の場合には、図11、図12に示すように、その前面に光の拡散を防止する拡散防止溝78が導光部73を中心として略同心状に形成されている。
導光部73の前端面は前ケース体56の導光孔68の前端と略同じか、導光孔68の前端の前又は後近傍に位置しており、前面壁33の前面の表示部41に対応している。他の構成は第1又は第2の実施形態と略同じである。
このように本体部40に導光孔68と導光部73とを有する導光手段67を設けることにより、発光体38からの光を更に確実に表示部41側へと導光でき、発光体38の発光により前飾り体31の表示部41を鮮明に発光させることができる。
また多数の各導光孔68に各導光部73を配置しているが、各導光部73は連結部75を介して1個の導光体74に一体に設けているので、導光部73がテーパー状であることと相俟って、前ケース体56の各導光孔68に導光部73を容易に挿入でき、組み立て、その他の取り扱いが容易になる利点がある。
更に各導光部73を連結部75で連結しているが、各導光部73の後端の凹部76内に発光体38があり、その発光体38の前端面が前ケース体56の発光基板58と対応する部分の後端面と略同じか又はその前後近傍にあるため、発光体38の光が連結部75を介して隣接する導光部73へと拡散するような問題もない。
なお、導光孔68の内周面、導光部73の外周面は直円筒状に形成して、導光部73を導光孔68に挿入する際に、両者を相対的に案内するためのテーパー状、その他の形状の導光孔68の発光基板58側の端部内周及び/又は導光部73の先端部外周に設けてもよい。
図13及び図14は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態の遊技盤9は、ベニヤ板等の不透明板により構成されており、この遊技盤9は透明の場合に比較して板厚が大であり、その裏側には透明な遊技盤9の補強部材10に相当するものはない。遊技盤9の前面外周には、図13に示すように、遊技領域21の外周を区画する左右一対の区画部材79,80が着脱自在に装着されている。なお、区画部材79,80は遊技領域21が略円形状であるため、上下両側に左右幅の広い広幅部79a,80aとなっている。遊技盤9は透明式でもよい。
右側の区画部材80の広幅部80aは、図14に示すように、広幅状の前面壁81と、前面壁81の内周側から裏側に屈曲して遊技領域21の外周を区画する区画壁82と、前面壁81の外周側から裏側に屈曲して遊技盤9の側縁及び下縁に対応する外周壁83とを有し、その前面壁81には証紙を貼付する証紙貼付部84と、遊技情報を表示する遊技情報表示手段27とが設けられている。なお、証紙貼付部84、遊技情報表示手段27はガラス扉4の窓孔20内に対応している。
遊技情報表示手段27は、各実施形態と同様に前飾り体31と本体部40とを備えている。前飾り体31は広幅部80aの前面壁81に形成された開口85に裏側から嵌め込まれ、外周側のネジ85a等により前面壁81に着脱自在に固定されている。従って、前飾り体31は区画部材80を介して遊技盤9の前面に装着されている。
本体部40は遊技盤9に形成された開口86内に配置され、後ケース体57から後方に突出する取り付け部87が、遊技盤9の裏側の裏構造体15にネジ87a等により着脱自在に固定されている。裏構造体15は区画部材80に対応する外周部分では遊技盤9の裏面に当接して、図外のネジ等により遊技盤9に着脱自在に固定されている。その他の構成は各実施形態と同様である。
この実施形態に例示するように遊技情報表示手段27を遊技盤9の遊技領域21の外側近傍に配置する場合にも、前飾り体31を遊技盤9の前面の区画部材80に、本体部40を遊技盤9の裏側に配置された裏構造体15に夫々設けることにより、各実施形態と同様の組み立てが可能である。
図15、図16は本発明の第5の実施形態を例示する。この実施形態の遊技盤9は透明板により構成され、その裏側に補強部材10及び裏構造体15が装着されている。遊技盤9の前面には遊技情報表示手段27の前飾り体31が、裏構造体15には遊技情報表示手段27の本体部40が夫々装着されている。
前飾り体31は前面壁88と周壁89とを有し、遊技盤9の前面に当接して着脱自在に装着されている。前飾り体31の前面壁88には、各実施形態と同様に表示部41を有する装飾シート55が貼着されている。
本体部40は前ケース体56と後ケース体57とを備え、その両ケース体56,57間に、発光体38が装着された発光基板58が介在されている。本体部40は後ケース体57の側面に取り付け部63を有し、その取り付け部63がネジ63a等により裏構造体15の周壁部15bに内側から着脱自在に装着されている。なお、取り付け部63は前ケース体56に設けてもよい。
前ケース体56は前後方向に長くなっており、遊技盤9の開口86を貫通して前飾り体31の前面壁88の裏側近傍へと突出している。そして、前ケース体56には前後方向に貫通する導光孔68が各発光体38に対応して形成され、その導光孔68に導光部73が挿入されている。導光孔68は発光基板58側の端部にテーパー状の案内部68aが形成され、また導光部73の発光基板58側の端部には発光体38に対応する凹部76と、案内部68aに対応するテーパー部73aとが設けられている。
なお、導光孔68、導光部73により導光手段67が構成されている。導光部73は発光基板58により前側に押圧されている。各導光部73は独立しているが、第3の実施形態のように連結部75を介して一体に設けてもよい。また他の構成は各実施形態と同様である。
この実施形態に例示するように遊技情報表示手段27の本体部40が前後方向に長くなる場合にも、その本体部40の導光孔68内に導光部73を設けることにより、発光体38の光を確実に表示部41へと導光することができる。このため表示部41の発光輝度の低下を抑制でき、高輝度で遊技情報を発光表示することが可能である。
図17は本発明の第6の実施形態を例示する。この実施形態の遊技盤9は透明板により構成され、その裏側に補強部材10及び裏構造体15が装着されている。画像表示手段17は第1の実施形態と同様に、遊技盤9の前面に装着された前飾り体31と、裏構造体15に装着された画像表示部32とを備えている。
遊技情報表示手段27は表示領域39を有し且つ前飾り体31の開口85内に配置された表示板90と、この表示板90の裏側に装着された導光手段67と、多数の発光体38を有し且つ裏構造体15の前面に表示板90及び導光手段67に対応して装着された発光基板58とを備えている。
表示板90は遮光性を有する合成樹脂製であって、前面の表示領域39側に各発光体38に対応する透過孔91が形成されると共に、その透過孔91を塞ぐように透光性を有する無色透明又は有色透明の発光シート92が装着されている。
なお、透過孔91と発光シート92とによって表示部37が形成されている。発光シート92は透光性があれば十分である。表示板90は前飾り体31の前面壁33に形成された開口85に裏側から嵌め込まれている。
表示板90は裏側に凹部90aを有し、この凹部90aに導光手段67を構成する導光体74が嵌め込まれている。導光体74は発光基板58の発光体38と表示板90の透過孔91とに対応する導光孔68が形成され、発光基板58の発光体38からの光を導光孔68を経て透過孔91に導光するようになっている。
導光体74は光の拡散を防止するために遮光性を有し、その後端は発光基板58に近接又は当接して設けられている。導光体74にはその各導光孔68内に透光性に優れた棒状の導光部73を設けてもよい。導光孔68はテーパー状であるが、直円筒状のものでもよい。
発光基板58は裏構造体15から前側に突出する取り付けボス64にネジ64a等で着脱自在に装着されている。この発光基板58は遊技盤9の画像表示手段17用の開口36とは別に設けられた開口86に対応して配置されている。なお、前飾り体31が透光性を有する場合には、適宜箇所に遮光層を形成する等により装飾が施されていることは云うまでもない。発光基板58により本体部40が構成されている。他の構成は各実施形態と同様である。
この実施形態に例示するように遊技情報表示手段27を設けるに当たっては、画像表示手段17側と兼用の前飾り体31に、表示領域39を有する表示板90を装着してもよい。また導光手段67は発光基板58側から分離して前飾り体31側、例えば表示板90の裏面に設けることも可能である。この場合にも、導光手段67を構成する導光体74自体は電気部品を備えていないので、別段問題はない。
図18〜図20は本発明の第7の実施形態を例示する。この実施形態の普通図柄始動手段23は、遊技盤9の開口101に対応して前面に装着された前飾り体94と、裏構造体15に装着された検出スイッチ95を有し且つ前飾り体94に対応して遊技盤9の開口101に裏側から挿入された本体部96とを備え、その検出スイッチ95がハーネス97を介して主制御基板16に接続されている。遊技盤9は透明、不透明の何れでもよい。
前飾り体94は遊技盤9の前面に当接する取り付け板98と、この取り付け板98の前側に一体に形成され且つ遊技球が上下に通過可能な支持枠99とを有し、取り付け板98がネジ98a等により遊技盤9の前面に固定されている。
取り付け板98には支持枠99の裏側に対応して検出スイッチ95用の挿通孔98bが形成され、また支持枠99の内周側には検出スイッチ95の前部外周を保持する保持溝99aが設けられている。
裏構造体15には検出スイッチ95の後部側を保持する筒状の保持部100が一体に形成され、この保持部100に裏側から検出スイッチ95が挿入されている。保持部100は前端に検出スイッチ95の段部95aに係合する係合部100aが、後部側に検出スイッチ95に係脱自在に係合する係合爪100bが夫々設けられ、この係合部100aと係合爪100bとにより、保持部100に裏側から挿入された検出スイッチ95を固定状に保持するようになっている。
検出スイッチ95は上下方向に薄い偏平状であって、後部側が裏構造体15の保持部100により保持され、前部側が取り付け板98の挿通孔98bから支持枠99の保持溝99aに挿入されている。この検出スイッチ95の前部には、支持枠99に対応して遊技球が上下に通過可能な丸孔状の通過孔95cが形成されている。裏構造体15は遊技盤9の裏面に直接又は間接的に着脱自在に固定されている。
なお、検出スイッチ95の前端部及び/又は挿通孔98bの後縁側には、傾斜状の案内部が形成され、この案内部を介して前飾り体31に挿入される検出スイッチ95を案内するようになっている。
このような構成の普通図柄始動手段23の場合にも、遊技盤9の前面に前飾り体94があり、裏構造体15側に検出スイッチ95があるため、裏構造体15側において検出スイッチ95と主制御基板16とをハーネス60を介して予め接続しておき、その後に裏構造体15を遊技盤9の裏面に装着することにより、普通図柄始動手段23を含む遊技盤9の組み立てを行うことができる。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、遊技情報表示手段27には、普通図柄表示手段42、特別図柄表示手段43、普通保留個数表示手段44、特別保留個数表示手段45、ラウンド数表示手段46の複数種類の表示手段を備えたものを例示している。
しかし、遊技情報表示手段27は、その普通図柄表示手段42、特別図柄表示手段43、普通保留個数表示手段44、特別保留個数表示手段45、ラウンド数表示手段46の一つ又は複数(一部)を備えたものであってもよい。
また電気部品を含む遊技部品として、画像表示部32を含む画像表示手段17、発光体38を含む遊技情報表示手段27、検出スイッチ95を含む普通図柄始動手段23を例示しているが、これら以外の遊技部品においても同様に実施可能である。
例えば、画像表示部32を含む画像表示手段17、発光体38を含む遊技情報表示手段27、検出スイッチ95を含む普通図柄始動手段23の場合には、前飾り体31を遊技盤9の前面に装着し、画像表示部32、発光体38、検出スイッチ95等を含む本体部40,96を遊技盤9の裏側に配置される裏構造体15に装着することになるが、ガラス扉4の前面側に配置された演出表示手段等の場合には、扉枠の前面に前飾り体31を設け、遊技盤9又は前枠3の一部に発光体38を含む本体部40を設けて、ガラス扉4を閉じたときに前飾り体31と発光体38とが前後方向に相対応するようにしてもよい。この場合には、扉枠が支持部材となり、遊技盤9又は前枠3が裏構造体15となる。
各実施形態の遊技情報表示手段27では、本体部40は前ケース体56と後ケース体57とを備え、その両ケース体56,57間に、発光体38を有する発光基板58を介在しているが、複数の導光孔68を有する遮光板の裏面に、発光体38がその導光孔68に対応するように発光基板58を装着してもよい。
遊技情報表示手段27は各発光体38が独立して発光するドット式のものを例示しているが、7セグメント式の発光形式を採用したものでもよい。またパチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機の他、スロットマシン、その他の各種の遊技機においても同様に実施可能でる。