JP2016209025A - 遊技台 - Google Patents

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隆太 香坂
Ryuta Kosaka
隆太 香坂
晃嘉 渡邉
Akiyoshi Watanabe
晃嘉 渡邉
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Abstract

【課題】遊技盤に特徴を持った遊技台を提供する。【解決手段】第一の構造体209は、遊技盤に設けられた構造体であり、遊技盤は、開口部が設けられた遊技盤であり、第二の構造体の少なくとも一部は、開口部に位置し、第一の構造体209は、開口部の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な構造体である。【選択図】図202

Description

本発明は、パチンコ機、スロットマシン、封入式遊技機に代表される遊技台に関する。
近年の遊技台では、遊技が多様性の傾向にある(例えば特許文献1)。
特開2008−200302号公報
遊技の多様性に伴って、遊技盤に対して各種部材が配置されるが、遊技盤に対する各種部材の配置には改良の余地がある。
本発明の目的は、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供することにある。
本発明によれば、
遊技盤と、
第一の構造体と、
第二の構造体と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の構造体は、前記遊技盤に設けられた構造体であり、
前記遊技盤は、開口部が設けられた遊技盤であり、
前記第二の構造体の少なくとも一部は、前記開口部に位置し、
前記第一の構造体は、前記開口部の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な構造体である、
ことを特徴とする遊技台が提供される。
本発明によれば、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供することができる。
パチンコ機を前面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 パチンコ機を背面側から見た外観図。 遊技盤を正面から見た略示正面図。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 遊技台のブロック図を示したものである。 (a)特図の停止図柄態様の一例を示したものである。(b)装飾図柄の停止図柄態様の一例を示したものである。(c)普図の停止表示図柄の一例を示したものである。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)第1副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート。(b)第1副制御部のコマンド受信割込み処理のフローチャート。(c)第1副制御部のタイマ割込処理のフローチャート。 (a)第2副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート。(b)第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャート。(c)第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャート。 (a)液晶制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート。(b)液晶制御部のコマンド受信割込処理のフローチャート。(c)液晶制御部タイマ割込み処理のフローチャート。(d)VDP画像制御処理のフローチャート。 前面枠扉に設けた可動体の説明図。 透過部ユニット700の分解斜視図及びその駆動ユニットの斜視図。 駆動ユニットの分解斜視図。 駆動ユニットの動作説明図。 チャンスボタンの説明図。 チャンスボタンの説明図。 表示体の説明図。 制御データの説明図。 透過部ユニットの動作例を示す図。 透過部ユニットの動作例を示す図。 透過部ユニットの動作例を示す図。 チャンスボタンの動作例を示す図。 チャンスボタンの動作例を示す図。 チャンスボタンの動作例を示す図。 第1副制御部が実行する処理例のフローチャート。 第1副制御部が実行する処理例のフローチャート。 第1副制御部が実行する処理例のフローチャート。 別例の遊技盤の略示正面図。 図29の遊技盤の一部の構成の分解斜視図。 図29のX−X線断面図。 隙間の説明図。 輸送時等の態様を示す図。 可動体の駆動機構の例を示す説明図。 可動体の駆動機構の例を示す説明図。 可動体の駆動機構の例を示す説明図。 可動体の駆動機構の例を示す説明図。 発光ユニットの説明図。 可動体の説明図。 遮蔽装置の説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作順序の説明図。 第2副制御部が実行する処理例のフローチャート。 第2副制御部が実行する処理例のフローチャート。 第2副制御部が実行する処理例のフローチャート。 別例の可動体の説明図。 別例の可動体の動作説明図。 別例の可動体の動作説明図。 別例の可動体の動作説明図。 パチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 同パチンコ機100を背面側から見た外観図。 同パチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)特図の停止図柄態様の一例を示したものである。(b)装飾図柄の一例を示したものである。(c)普図の停止表示図柄の一例を示したものである。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャート。(b)第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャート。(c)第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャート。(d)第1副制御部400の画像制御処理のフローチャート。 (a)第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャート。(b)第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャート。(c)第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャート。 (a)可動体制御処理の流れを示すフローチャート。(b)可動体割込処理の流れを示すフローチャート。 第2副制御部500で実行される扉側演出可動体制御処理の流れを示すフローチャート。 第2副制御部500で実行される電源投入時の扉側演出可動体制御処理の流れを示すフローチャート。 本発明の一実施形態に相当するパチンコ機100の前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図。 図73に示すパチンコ機100の第1変形例において前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図。 図73に示すパチンコ機100の第2変形例において前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図。 図73に示すパチンコ機100の第3変形例において電源投入時に前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図。 図76を用いて説明した電源投入動作の変形例を示す図。 図75に示すパチンコ機において、扉側演出可動体が動作中に、電断・復電が瞬時に行われた場合の様子を示す図。 (a)は初期位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図。(b)動作完了位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図。(c)動作完了位置にあったチャンスボタン700を遊技者が押下した場合におけるチャンスボタン700全体の側断面図。(d)〜(f)(a)〜(c)の各々の状態において下ケース704bと回転部材708bだけを抜き出して示した図。 (a)チャンスボタン700が初期位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図。(b)チャンスボタン700が初期位置から動作完了位置に移動している状態(動作中)における球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図。(c)チャンスボタン700が動作完了位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図。 チャンスボタン700の動作状態と、チャンスボタン700の押下操作の検知結果の受付可否と、操作受付演出の実行可否の対応関係の一例を示した図。 (a)チャンスボタン700が初期位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図。(b)チャンスボタン700が動作完了位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図。(c)チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図。(d)チャンスボタン700が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図。(e)チャンスボタン700が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図。(f)チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図。 (a)動作前のチャンスボタン750の周辺を示す外観斜視図。(b)動作完了後のチャンスボタン750の周辺を示す外観斜視図。 チャンスボタン750を第二の操作部758の方向から見た正面図。 (a)チャンスボタン750が初期位置にある場合のチャンスボタン750の側断面図。(b)チャンスボタン750が動作完了位置にある場合のチャンスボタン750の側断面図。(c)チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)のチャンスボタン750の側断面図。(d)チャンスボタン750が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図。(e)チャンスボタン750が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図。(f)チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図。 スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図。 同スロットマシンの制御部の回路ブロック図。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャート。(b)第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャート。(c)第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャート。 (a)第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャート。(b)第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャート。(c)第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャート。(d)第2副制御部500の画像制御処理のフローチャート。 (a)ベットボタン132が初期位置にある場合のベットボタン132周辺の外観斜視図。(b)ベットボタン132が初期位置から動作完了位置に移動している状態(動作中)におけるベットボタン132周辺の外観斜視図。(c)ベットボタン132が動作完了位置にある場合のベットボタン132周辺の外観斜視図。 (a)ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用可能な状態を説明するための図。(b)ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができない状態を説明するための図。(c)ベットボタン132が初期位置にある場合のベットボタン132の外観斜視図。(d)ベットボタン132が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図。 (a)ベットボタン132が初期位置から動作完了位置に移動している場合(動作中)のベットボタン132の外観斜視図。(b)ベットボタン132が動作完了位置にある場合のベットボタン132の外観斜視図。(c)ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)のベットボタン132の外観斜視図。(d)通常演出の一例を示した図。(e)ベットボタン132が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図。(g)ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図。 各種演出の一例を示した図。 第一の発明の一実施形態であるパチンコ機100の、内枠104および前面扉105それぞれが開放された様子を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 図97に示すパチンコ機の分解斜視図。 内枠104あるいは前面扉105が開放している様子を示す図。 外枠102に対して内枠104は開放しているが、その内枠104に対して前面扉105は閉鎖している状態で、電源スイッチ178を操作して電源投入された場合の一例を段階的に示す図。 図100に示す例の続きを段階的に示す図。 島設備による一斉電源投入が行われた場合の一例を段階的に示す図。 図102に示す例の続きを段階的に示す図。 演出動作中に内枠104が開放された場合の一例を段階的に示す図。 図104に示す例の続きを段階的に示す図。 図104および図105に示す例の第一の変形例を段階的に示す図。 図104および図105に示す例の第二の変形例を段階的に示す図。 図107に示す第二の変形例とは、扉開放エラーが発生して、演出データに従った動作を継続する演出可動体と、動作が禁止される演出可動体とが入れ替わった例を示す図。 外力によって初期位置からずれた位置に演出可動体がある状態で扉体が開放された場合の一例を段階的に示す図。 扉側演出可動体2241としてこれまで説明したものとは異なる可動体が演出動作中に内枠104が開放された場合の一例を段階的に示す図。 図110に示す例の続きを段階的に示す図。 図110および図111に示す例の変形例を段階的に示す図。 図112に示す例の続きを示す図。 扉開放エラー以外の主なエラーをまとめた表である。 演出動作中に第二のエラーが発生してしまった場合の一例を段階的に示す図。 図115に示す例の続きを段階的に示す図。 図116に示す例の続きを段階的に示す図。 図117に示す例の続きを段階的に示す図。 図118に示す例の続きを段階的に示す図。 エラー発生タイミングが動作開始タイミングよりも前でっても、扉側演出可動体2241の演出データに従った動作を禁止する例を段階的に示す図。 確認動作中に電源断して瞬時に復電した場合の例を段階的に示す図。 図121に示す例の続きを段階的に示す図。 盤側演出可動体2242の変形例を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100を背面側から見た外観図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の制御部の回路ブロック図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での表示図柄の一例であって、(a)は特図の停止表示図柄の一例を示し、(b)は装飾図柄の一例を示し、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示し、(d)は普図の装飾図柄の一例を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の第1副制御部での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第1副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第1副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は第1副制御部タイマ割込処理の流れを示している。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の遊技盤200であって、装飾図柄表示装置208の前面に演出可動体224が移動した状態(その1)を示す略示正面図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の遊技盤200であって、装飾図柄表示装置208の前面に演出可動体224が移動した状態(その2)を示す略示正面図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の可動物ユニットを正面側から見た外観斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の可動物ユニットを背面側から見た外観斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の可動物ユニットの分解斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の可動物ユニットを背面側から見た外観斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体の正面図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体を背面側から見た外観斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体の背面図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体を背面側から見た外観斜視図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体の背面図および部分断面図。 本発明の一実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図。 本発明の一実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図。 本発明の一実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図。 本発明の一実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での演出例(その1)を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での演出例(その2)を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での演出例(その3)を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での演出例(その4)を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での演出例(その5)を示す図。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での演出例(その6)を示す図。 本発明の一実施の形態の変形例による遊技台としてのスロットマシンを正面から見た略示正面図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 可動体の動作説明図。 実施形態のパチンコ機を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 図165のパチンコ機を背面側から見た外観図。 遊技盤を正面から見た正面図。 制御部の回路ブロック図。 (a)及びは特図の停止図柄態様の一例を示した図、(b)(c)は装飾図柄の一例を示した図、(d)は普図の停止表示図柄の一例を示した図。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)は第1副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート、(b)は第1副制御部のストローブ割込み処理のフローチャート、(c)は第1副制御部のタイマ変数更新割込処理のフローチャート、(d)は第1副制御部の画像制御処理のフローチャート。 (a)は第2副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート、(b)は第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャート、(c)は第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャート。 (a)〜(d)は抽選データの例を示す図。 (a)〜(c)は抽選データの例を示す図、(d)及び(e)は開閉条件の設定例を示す図。 抽選データの例を示す図。 (a)及び(b)は抽選データの例を示す図。 遊技の進行例を示す図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 (a)は演出装置の正面図、(b)は演出装置の背面図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 (a)〜(e)は演出装置の動作説明図。 (a)〜(d)は演出装置の動作説明図。 (a)は入球ユニットの分解斜視図、(b)は入球ユニットの透視図。 (a)は入球ユニットの部分解斜視図、(b)及び(c)は開閉部材の説明図。 (a)は入球ユニットの正面図、(b)及び(c)は図190(a)のA−A−線断面図。 (a)及び(b)は閉状態での隙間の説明図。 (a)及び(b)は接触部の説明図。 (a)は球噛みの説明図、(b)及び(c)は凸部の説明図。 (a)は入球ユニットの取付構造の説明図、(b)は入球ユニットを取り外した状態での背面図、(c)はリブの説明図。 演出装置の分解斜視図。 (a)及び(b)は演出装置の分解斜視図、(c)はフレキシブルハーネスの説明図。 (a)〜(f)は演出装置の動作説明図。 (a)は演出装置の動作説明図、(b)はフレキシブルハーネスの説明図、(c)はフレキシブルハーネスと基板の説明図。 (a)はフレキシブルハーネスと案内構造の説明図、(b)〜(e)は入口、出口の形状例を示す図。 (a)〜(d)はフレキシブルハーネスの案内構造例の説明図。 振動センサの配設構造の説明図。 (a)はレール部材の斜視図、(b)は図201のC−C線断面図。 (a)及び(b)は払出装置152及び球通路ユニット153の背面図、正面図。 (a)は球通路ユニット153の右側面図、(b)は図204(a)のD−D線断面図。 (a)は球通路ユニット153の背面図、(b)は図205(a)のE−E線断面図。 (a)は球通路ユニット153の背面図、(b)は図206(a)のE−E線断面図。 (a)及び(b)は遊技球の通路の説明図。 (a)は演出装置の分解斜視図、(b)は発光素子の配置構造の説明図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 (a)及び(b)は可動ユニットの動作説明図、(c)及び(d)は演出装置の背面図。 (a)〜(e)は可動ユニットの動作説明図。 実施形態のスロットマシンの斜視図。 (a)及び(b)は情報表示ボタンユニットの説明図。 (a)〜(c)は別例の模式図。 (a)及び(b)は別例の模式図。 実施形態のパチンコ機を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 図217のパチンコ機を背面側から見た外観図。 遊技盤を正面から見た正面図。 制御部の回路ブロック図。 (a)は特図の停止図柄態様の一例を示した図、(b)は装飾図柄の一例を示した図、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示した図。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)は第1副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート、(b)は第1副制御部のストローブ割込み処理のフローチャート、(c)は第1副制御部のタイマ変数更新割込処理のフローチャート、(d)は第1副制御部の画像制御処理のフローチャート。 (a)は第2副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート、(b)は第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャート、(c)は第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャート。 遊技盤の例を示す正面図。 (a)及び(b)は図226の遊技盤の部分斜視図。 表示装置の分解斜視図。 (a)はレール部材の正面図、(b)はその背面図。 (a)及び(b)はレール部材の斜視図。 (a)は表示ユニットの正面図、(b)はその背面図。 (a)及び(b)は表示ユニットの斜視図。 (a)は固定部材の正面図、(b)はその背面図。 (a)及び(b)は固定部材の斜視図。 (a)はシートの正面図、(b)はその背面図。 (a)はシートの説明図、(b)は別例のシートの正面図。 パチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 パチンコ機100を背面側から見た外観図。 パチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図。 パチンコ機100の制御部の回路ブロック図。 パチンコ機100での表示図柄の一例であって、(a)は特図1の停止表示図柄および特図2の停止図柄の一例を示し、(b)は装飾図柄の一例を示し、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示す図。 パチンコ機100の主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 パチンコ機100の主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 パチンコ機100の第1副制御部400での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第1副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第1副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は第1副制御部タイマ割込処理の流れを示し、(d)は画像制御処理の流れを示している。 パチンコ機100の第2副制御部500での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第2副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第2副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は第2副制御部タイマ割込処理の流れを示している。 パチンコ機100の遊技盤200の分解斜視図。 パチンコ機100の遊技盤200を背面側から見た外観図。 パチンコ機100の遊技盤200から役物ユニット820を取り外して背面側から見た外観図。 パチンコ機100で用いられる球通路ユニット700を後側(背面側)から見た斜視図。 パチンコ機100で用いられる球通路ユニット700を後側(背面側)から見た斜視図。 パチンコ機100で用いられる球通路ユニット700を後側(背面側)から見た背面図。 パチンコ機100の役物ユニット820を正面側から見た外観図。 パチンコ機100の役物ユニット820の分解斜視図。 パチンコ機100のロゴ役物900の分解斜視図。 パチンコ機100のロゴ役物900を正面側から見た外観図。 パチンコ機100のロゴ役物900を背面側から見た外観図。 パチンコ機100の上部前飾り役物1000の分解斜視図。 パチンコ機100の上部前飾り役物1000と上部後飾り役物1100の分解斜視図。 パチンコ機100の上部前飾り役物1000の上部前可動体1002の分解斜視図。 パチンコ機100の上部前飾り役物1000を正面側から見た外観図。 パチンコ機100の上部前飾り役物1000を正面側から見た外観図。 パチンコ機100の上部後飾り役物1100の分解斜視図。 パチンコ機100の上部後飾り役物1100の上部後可動体1102の分解斜視図。 パチンコ機100の上部後飾り役物1100を正面側から見た外観図。 パチンコ機100の上部右サイド役物1200および下部右サイド役物1400の一部の分解斜視図。 パチンコ機100の下部右サイド役物1400の他部の分解斜視図。 パチンコ機100の上部右サイド役物1200を正面側から見た外観図および上部右サイド役物1200を背面側から見た外観図。 パチンコ機100の上部右サイド役物1200の上部右サイド可動体1201を背面側から見た外観図。 パチンコ機100の下部右サイド役物1400を右側から見た外観図。 パチンコ機100の下部右サイド役物1400を前方から見た外観斜視図。 パチンコ機100の下部右サイド役物1400を後方から見た外観斜視図。 パチンコ機100の下部右サイド役物1400の誘導部1452の変形例を示す図。 パチンコ機100の中央下部役物1600の分解斜視図。 パチンコ機100の中央下部役物1600を右側から見た外観図。 パチンコ機100の演出例1を示す図(その1)。 パチンコ機100の演出例1を示す図(その2)。 パチンコ機100の演出例1を示す図(その3)。 パチンコ機100の演出例2を示す図。 パチンコ機100の演出例3を示す図。 パチンコ機100の演出例4を示す図。 パチンコ機100の可動体を用いた演出例を示す図。 スロットマシン2000を正面から見た略示正面図。 スロットマシン2000の情報表示ボタン2046を示す図。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。本発明は、パチンコ機、スロットマシンなどの各種の遊技台に適用可能である。また、パチンコ機は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用する封入式パチンコ機であってもよく、この封入式パチンコ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
以下の実施形態は、実施形態A〜実施形態Fの6つの実施形態に大別されるが、各実施実施形態及び各実施形態に含まれる実施例、変形例等は、相互に適宜組み合わせ可能である。なお、各構成を示す符号は、その実施形態A、B、C、D、E又はFにおいてのみ統一的に用いられている。したがって、例えば、実施形態Aの符号と同じ符号が実施形態Bでは他の構成を示す符号として用いられている場合がある。
<実施形態A>
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や遊技台枠用ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、ボタンユニット190と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、ここでは不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主制御基板156を収納する主制御基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副制御基板160と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副制御基板164とを収納する第1副制御基板ケース162、液晶の制御処理を行う液晶制御部700を構成する液晶制御基板680を収納する液晶制御基板ケース682、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出制御基板170を収納する払出制御基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。CRインタフェース部186は、例えばD−sub(D−subminiature)コネクタで構成されたCRユニット接続部を有し、これを介して払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うようになっている。
また、パチンコ機100は、その背面側から見て、球タンク150の右側であってタンクレール154の上方に中継基板196を有している。中継基板196はパチンコ機100とホールコンピュータとの電気的接続に用いられる。遊技盤200の交換を行う場合にパチンコ機100とホールコンピュータとの配線を変更する必要がないため、遊技盤200は、中継基板196を介して本体104とホールコンピュータとを接続したままで交換される。但し、機種によってはパチンコ機100からホールコンピュータに送信する信号の種類を変更する必要があるため、パチンコ機100は、遊技盤200の取り外し時に、パチンコ機100の正面(手前)側から中継基板196の接続状況が把握できるように構成されていてもよい。
また、第1副制御基板ケース162の図中左上には、例えばスピーカ120の音量を調整する音量調整スイッチ192を設けている。音量調整スイッチ192は、例えばロータリースイッチで構成される。
このように、主制御基板156、第1副制御基板160、第2副制御基板164および液晶制御基板680は、機種毎に変更の必要があるため遊技盤200の背面に備えられ、払出制御基板170、発射基板174および電源基板182は、複数機種で共通的に使用されるため外枠102に備えられる。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208と、可動表示装置288とを配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
可動表示装置288も、演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成するが、装飾図柄表示装置208と同様に、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。可動表示装置288は、不図示のモータを備え、当該モータによって上下方向に移動可能に構成され、下降した場合には、装飾図柄表示装置208の前方の少なくとも一部を覆う。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224、および可動表示装置288の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
なお、可動表示装置288は、演出の表示を行うものであってかつ、可動するものである。したがって、以下の説明においては、表示装置として、装飾図柄表示装置208を第一表示装置(メイン液晶表示装置)といい、可動表示装置288を第二表示装置(サブ液晶表示装置)という場合がある。また、遮蔽装置246や、人の腕を模した演出可動体224とともに(演出)可動体という場合がある。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて各種機器を制御する第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて主に演出の制御を行う第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、液晶制御部700と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路(乱数値生成回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138や遊技台枠用ランプ122など)の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体246の駆動制御を行うための駆動回路432と、チャンスボタン136の押下やボタンユニット190の押下を検出するボタン検出センサ426および各種センサ430と、各種センサ430やボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。演出可動体246には、前面枠扉106側に設けられる可動物(可動体)や、チャンスボタン136およびボタンユニット190の可動部等が含まれる場合がある。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224や、遮蔽装置246などの現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、基本回路502と遊技盤用ランプ駆動回路530との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。演出可動体224には、遊技盤200に設けた可動物(可動体)等が含まれる場合がある。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<液晶制御部>
次に、液晶制御部700について説明する。液晶制御部700は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて液晶制御部700の全体を制御するCPU704と、一時的にデータを記憶するためのRAM708と、液晶制御部700の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506と、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)710を備えている。CPU704は、水晶発振器714Aが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
VDP710は、水晶発振器714Bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、CPU404からの信号に基づいてCGROM716に記憶された画像データ等を読み出してVRAM718のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208および可動表示装置288に画像を表示する。
<遊技台のブロック図>
図5を参照してパチンコ機100の各基板(制御基板)等の接続関係を説明する。同図は、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、払出制御部600および液晶制御部700などを構成する各(制御)基板等と、表示装置や可動体等との接続関係を示すブロック図である。
パチンコ機100は、遊技盤200側では、主制御基板156に盤面基板200b、第1副制御基板160、図柄表示基板212、214、210、328、特図1始動口センサ230、特図2始動口センサ232が接続する。盤面基板200bには弁面中継基板200aが接続する。盤面中継基板200aには各種センサ320、各ソレノイド332が接続する。これにより、遊技球が一般入賞口(入賞口)226、普図始動口(ゲート)228、第1特図始動口230および第2始動口232へ入球したことが球検出センサで検出された場合、そのスイッチ信号が主制御部300に送信される。また、第2特図始動口(普通電動役物)232開閉用のソレノイド信号が主制御部300の駆動回路334からソレノイド332に送信される。また第1可変入賞口234や第2可変入賞口235(大入賞口)開閉用のソレノイド信号が主制御部300の駆動回路334からソレノイド332に送信される。また、第1可変入賞口234や第2可変入賞口235(大入賞口)からは入球をカウントするカウント信号が主制御部300に送信される。
また第1副制御基板160には、液晶制御基板680が接続し、液晶制御基板680には、装飾図柄表示装置(メイン液晶表示装置)208および可動表示装置(サブ液晶表示装置)288が接続する。また第1副制御基板160には、第2副制御基板164が接続し、第2副制御基板164には、サブ液晶可動部2241(可動表示装置288の可動部)、盤面側の可動物M(演出可動体244、遮蔽装置246など)、遊技盤用ランプ532が実装される盤面側照明基板200cが接続する。
これにより、主制御基板156の指令により、第1副制御基板160が制御を行い、第1副制御基板160の指令により液晶制御基板680および第2副制御基板164が制御を行う。具体的には、主制御部300が生成した処理情報(コマンド信号)が、第1副制御部400に送信され、当該処理情報あるいは第1副制御部400が生成した処理情報が、液晶制御部700や第2副制御部500に送信される。例えば、演出可動体224の駆動用のデータ、演出可動体224の照明発光用データ、可動表示装置288の駆動用のデータ等が、第1副制御基板160から第2副制御基板164に送信される。また、遊技盤200側の照明を発光させるためのデータまたはクロック信号が第2副制御部500の駆動回路516から盤面側照明基板724に送信される。また、各駆動回路324、326、330から、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214、普図表示装置210、各種状態表示部328の表示制御用の信号が送信される。また、第1副制御基板160の制御データが液晶制御基板680に送信され、装飾図柄表示装置208や可動表示装置288に画像データが送信される。
また、パチンコ機100は、本体104側では、内枠中継基板104b、内枠周辺基板104c、盤枠中継基板104dが設けられ、遊技盤200側の基板と本体104側の基板とを中継して接続する。
内枠中継基板104bは、主制御基板156と払出制御基板170と接続する。これにより、主制御部300から払出制御部600に例えば払出制御に関するコマンド信号(例えば払出数や外部端子板104aと通信するための情報)が送信され、払出制御部600からは、主制御部300に対して排出系のエラー情報等が送信される。また、内枠周辺基板104cは、第1副制御基板160と電源基板104eを接続し、盤枠中継基板104dは、第1副制御基板160と前面枠扉106に設けられたボタン136、ボタン用の各種ランプ138,418、ドア側可動役物106a、各種ランプ418が実装されるドア側照明基板106b、該ドア側照明基板106bを介してスピーカ120とを接続する。ボタン136にはチャンスボタン等が含まれ得る。ドア側可動役物106aには前面枠扉106側に設けた可動物(可動体)が含まれ得る。
これにより各種ランプ418を発光させるためのデータやクロック信号が第1副制御部400の駆動回路420からドア側照明基板106bに送信される。また、音源IC416からスピーカ120に音声データが送信される。また、チャンスボタン136やボタンユニット190の操作によるボタン検出センサ426等の検知結果が第1副制御部400に送信される。
払出制御基板170は、払出しセンサ604、払出モータ602、ガラス枠スイッチ104g、内枠スイッチ104f、遊技球等貸出装置接続基板104h、電源基板104e、発射制御基板104jと接続する。ガラス枠スイッチ104g、内枠スイッチ104fにより、前面枠扉106の開閉や、内枠(本体104)の開閉が検知されて主制御基板156で認識可能となる。発射制御基板104jはガラス枠中継基板104kと接続する。ガラス枠中継基板104kは、ハンドル中継基板106d、満タンスイッチ106g、度数表示基板106hと接続する。発射ハンドル基板106dには、発射ボリューム106c、発射停止スイッチ106f、タッチセンサ106eが接続する。
<図柄の種類>
次に、図6(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されており、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図6(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図6(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図7に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234、235や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、および第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図6(c)に示す普図A)および外れ図柄(図6(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図6(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第2可変入賞口235(特図1の場合には、第1可変入賞口234)に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1の場合には、第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1の場合には、扉部材234a)を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1の場合には、第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1の場合には、扉部材234a)を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、第1可変入賞口234(または第2可変入賞口235)の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図9を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。また、各可動体の初期化も行われ、その設定を第一の状態とすることができる。
ステップS303では、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値が33(33ms)以上か否かを判定し、タイマ変数CNTの値が33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTの値が33以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数CNTに0を代入する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS303の処理からステップS305の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からのコマンド、第2副制御部500からのコマンド、および液晶制御部700からの戻りコマンドを受信したか否かを判別し、処理する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、主制御部300からのコマンドに基づいて演出抽選処理を行い、液晶コマンドや、所定のポジションにパーツデータを設定するボックスデータの設定処理(後述)を行う。また、戻りコマンド(後述)の受信後にポジションにパーツデータがある場合は、スピーカ120、各種ランプ418、遊技盤用ランプ532、演出可動体246、224等に送信するパーツデータの設定処理を行う。
ステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。例えば、報知条件の成立があった場合にスピーカ120による報知(例えば演出)が実行されるように命令を出力する。また、不正行為や故障の検知等に関連する異常報知条件の成立があった場合にスピーカ120による報知(例えば異常の発生を報せる報知)が実行されるように命令を出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。例えば、各種ランプ418の発光条件の成立があった場合にはその発光のための命令を出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に可動体への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。可動体としては、遮蔽装置246、チャンスボタン136内の可動体(回転体)を挙げることができ、また、後述する別の可動体も含まれ得る。、
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドまたは液晶制御部700に送信する液晶コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図10を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS703では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS703の処理からステップS707の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS705では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ122への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS713では、第1副制御部400からの盤面側の可動物M(可動表示装置288の可動部2441、演出可動体224、遮蔽装置246など)への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図10(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<液晶制御部700の処理>
次に、図11を用いて、液晶制御部700の処理について説明する。なお、同図(a)は、液晶制御部700のCPU704が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、液晶制御部700のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、液晶制御部700のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)はVDP画像処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS1001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM708内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1003では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS1005の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS1003の処理からステップS1005の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS1005では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS1007では、コマンド処理を行う。液晶制御部700のCPU704は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS1009では、VDPコマンド送信処理を行う。例えば、第1副制御部400から画像表示の指示があった場合は、VDP710に画像制御処理を行わせるため、VDP710に対してコマンドを送信する。
ステップS1011では戻りコマンド送信処理を行う。液晶制御部700は、装飾図柄表示装置208または可動表示装置288を制御して要求された画像を表示した場合は、戻りコマンドを第1副制御部400に送信して、ステップS1003に戻る。
次に、同図(b)を用いて、液晶制御部700のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、液晶制御部700が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM708に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、液晶制御部700のCPU704によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。液晶制御部700は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1201では、図11(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS1003において説明したRAM708のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1003において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1203では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、液晶制御部メイン処理におけるステップS1009のVDPコマンド送信処理でコマンドを受信したVDP710の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS1301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU704は、まず、VRAM718の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208および/または可動表示装置288に表示される。次に、CPU704は、VDP710のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(CGROM716の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM718の転送先アドレス)などを設定した後、CGROM716からVRAM7186への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP710は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをCGROM716からVRAM718に転送する。その後、VDP710は、転送終了割込信号をCPU704に対して出力する。
ステップS1303では、VDP710からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1305に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1305では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU704は、ステップS1301でVRAM710に転送した画像データに基づいてVRAM718の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM718の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP718に指示する。VDP718はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1307では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU704は、VDP710に画像の描画開始を指示する。VDP710は、CPU704の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1309では、画像の描画終了に基づくVDP710からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1311に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1311では、RAM708の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<可動体の他の構成例>
次に、パチンコ機100に適用可能な可動体の例について説明する。まず、前面枠扉106や球貯留皿付扉108といった扉体に適用可能な可動体の例について説明し、その後、遊技盤200に適用可能な可動体の例について説明する。更に、可動体に搭載された可動体について説明する。以下の説明に用いる図面において、図1〜図11で説明したパチンコ機100の構成に対応する構成については同じ符号を付している。
<扉体に適用可能な可動体の例>
図12(a)の遊技台は、前面枠扉106、球貯留皿付扉108に代わる前面枠扉106’、球貯留皿付扉108’が設けられている。前面枠扉106’には、可動体として透過部ユニット700’が設けられている。透過部ユニット700’は、上述した透明板部材118に代わる構成でもある。球貯留皿付扉108’には、可動体として、チャンスボタン700と、表示体900と、が設けられている。チャンスボタン700は、上述したチャンスボタン136に代わる構成でもある。
図12(a)は透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900が初期状態にある場合を示しており、これら可動体はこの初期状態から動作可能である。本実施形態の場合、可動体の状態は可動体の全部又は一部の位置を基準とし、初期状態とは可動体の位置が初期位置であることを意味する。したがって、初期状態のことを初期位置と呼ぶ場合がある。可動体が動作するとは、その全部の位置が変化する場合、又は、その一部の位置が変化する場合を含む。可動体の一部の位置が変化することを可動体の姿勢が変化すると言う場合がある。
図12(b)は透過部ユニット700’が最大移動位置まで移動した状態を示す。本実施形態では、図12(a)の初期位置と図12(b)の最大移動位置との間で透過部ユニット700’は移動可能である。本実施形態の場合、透過部ユニット700’の移動はその下部を中心とした回動であり、透過部ユニット700’は図12(a)の初期位置と図12(b)の最大移動位置との間で姿勢が変化する。透過部ユニット700’は遊技者が接触可能な位置に設けられており、図12(b)の状態では遊技者が操作可能なボタン(スイッチの一部)として機能する。
図12(c)はチャンスボタン700が最大移動位置まで移動した状態を示す。本実施形態では、図12(a)の初期位置と図12(c)の最大移動位置との間でチャンスボタン700は移動可能である。本実施形態の場合、チャンスボタン700の移動は上下方向の移動である。チャンスボタン700は遊技者が接触可能な位置に設けられており、本実施形態では遊技者が操作可能なボタン(スイッチの一部)として機能する。
図12(d)は表示体900が最大移動位置まで移動した状態を示す。本実施形態では、図12(a)の初期位置と図12(d)の最大移動位置との間で表示体900は移動可能である。本実施形態の場合、表示体900の移動は回転である。表示体900は遊技者が接触不可能な位置に設けられている。
<透過部ユニット700’>
透過部ユニット700’について図13〜図15を参照して説明する。図13は透過部ユニット700’の分解斜視図及び透過部ユニット700’の駆動ユニット830’の斜視図である。図14は駆動ユニット830’の分解斜視図である。図15は駆動ユニット830’の動作説明図である。
透過部ユニット700´は、透過部702´と、LED基板706´と、ベース部708´と、保護板710´と、飾り部材712´と、追従部714´と、リンク部材716´と、駆動軸718´と、固定部720´とを有している。
透過部702´は、透過部ユニット700´の最後面(遊技盤側)に配置された、ガラス板あるいは樹脂製の透明板などである。上述した遊技盤200の装飾図柄表示装置208等は、透過部702´を通して遊技者に視認される。
LED基板706´は、略環状の基板の内周に、環の中心方向に向かって主に出射する複数のLED群706A´〜706D´を実装したものであり、透過部702´の外周にはめ込まれる。LED群706A´は透過部702´の上側部分に相当する位置に数個のLEDが基板の円周方向に並設され、LED群706B´は透過部702´の右側部分に相当する位置に、LED群706C´は透過部702´の下側部分に相当する位置に、LED群706D´は透過部702´の左側部分に相当する位置に、それぞれ数個のLEDが基板の円周方向に並設されている。
保護板710´は、例えば、ガラス板や樹脂製の透明板などからなり、ベース部702´の前面に配置されてLED基板706´や透過部702´を保護する。飾り部材712´は、最前面(遊技者側)に配置された略環状の部材である。
ベース部708´は、飾り部材712´と、保護板710´と、LED基板706´と、透過部702´が取り付けられ、これらが駆動ユニット830´によって一体的に移動可能となるように支持する部材である。ベース部708´の上端部には、駆動ユニット830´のガイド孔(ここでは不図示)と係合するガイド軸708A´が設けられる。また、ベース部708´の下端部には、駆動軸挿通部708B´が設けられる。駆動軸挿通部708B´は、固定部材722´を介して固定部720´に取り付けられる。固定部720´は、透過部ユニット700´を前面枠扉106´に固定する部材であり、その両端に挿通孔720A´を有している。駆動軸718´は、固定部720´の挿通孔720A´とベース部708´の駆動軸挿通部708B´に挿通される。これにより、ベース部708´は上方が駆動ユニット730´のガイド孔に沿って前後方向に移動可能となるとともに、全体としては駆動軸718´を中心として初期位置と最大移動位置の間を移動(回動)可能となる。
ベース部708´にはその側面に追従部714´がリンク部材716´によって取り付けられている。リンク部材716´は、追従部714´に対してベース部材708´を移動可能に固定する。より詳細には、ベース部708´が初期位置から最大移動位置に移動し始める際には、追従部714´は移動せず、まずベース部708´のみが移動するが、ベース部708´が所定位置(追従部714´の前方端部)まで移動すると、リンク部材716´が追従部714´と係合し、それ以降は、追従部714´とベース部708´が共に前方に移動するようになっている。尚、ベース部708´の前後方向への移動に伴い、LED基板706´も、前後方向に移動する。
駆動ユニット830´は、半円形に近い略六角形状の本体836´と蓋体834´からなる筺体の内部に、第1駆動部(ステッピングモータ)838´、第2駆動部852´、第1ギア840´、第2ギア842´、第3ギア860´、駆動力伝達部864´、駆動力被伝達部866´、付勢部材868´、従動部848´、ストッパ854´などが収容されており、前面枠扉106´の内部に収納される。
第1駆動部838´の駆動軸には第1駆動部838´の駆動力を伝達するための円形の第1ギア(駆動ギア)840´が取り付けられる。第1ギア840´は、第2ギア842´と噛合する。第2ギア842は、二重拍車ギアとなっており、裏面側に設けられた不図示の内側のギアが第3ギア860´と噛合する。第3ギア860´も二重拍車ギアとなっており、内側のギアが駆動力伝達部864´に設けられたギア864a´と噛合する。これにより第1駆動部838´の駆動力が第1ギア840´、第2ギア842´、第3ギア860´および駆動力伝達部864´を介して駆動力被伝達部866´に伝達される。駆動力伝達部864´は、アーム状の駆動力被伝達部866´の一方の端部と、係合軸846´によって係合しており、駆動力伝達部864´が回転すると、駆動力被伝達部866´もその回転に沿って回動する。駆動力被伝達部866´の他方の端部には、従動部848´が一体的に設けられている。従動部848´は、上面視においてアーム方向に長い挿通孔848a´を有しており、挿通孔848a´には、透過部ユニット700´のガイド軸708A´が挿通される。また、付勢部材868´は内部にバネが収納されており、駆動力被伝達部866´をパチンコ機100の前方方向へ付勢する。
ストッパ854´は、パチンコ機100の左右方向に移動可能に本体836´に取り付けられ、所定の位置(例えば、移動方向の最右端の位置)において従動部848´の移動を規制し、左方向に移動することで従動部848´の移動を可能にする。ストッパ854´はパチンコ機100の左右方向に長い略矩形状であり、その一辺の一部にラック854a´が設けられる。第2駆動部852´はストッパ854´を駆動する例えばステッピングモータであり、不図示の駆動軸には、第2駆動部852´の駆動力を伝達するための円形の駆動ギア852a´が取り付けられる。駆動ギア852a´はストッパ854´のラック854a´と噛合し、ストッパ854´を駆動する。また、本体836´の底面には、ガイド軸708A´がパチンコ機100の前後方向に移動可能なガイド孔832´が設けられている。
図15を参照して、駆動ユニット830´による透過部ユニット700´の駆動の様子を説明する。図15は、透過部ユニット700´を初期位置から最大移動位置に移動させる駆動ユニット830´の状態を示す上面図である。図15(a)は透過部ユニット700´が初期位置にある状態の駆動ユニット830´を示し、図15(b)は透過部ユニット700´が移動途中位置にある状態の駆動ユニット830´を示し、図15(c)は透過部ユニット700´が最大移動位置にある状態の駆動ユニット830´を示している。なお、図15では、図の上方向がパチンコ機100の後面(背面)側であり、図の下方向がパチンコ機100´の前面側である。
図15(a)に示すように、透過部ユニット700´が初期位置にある場合は、従動部848´は、前後方向の移動範囲の後端部(パチンコ機100の背面側)に位置する。また、この位置で従動部848´は、駆動力被伝達部866´と当接する付勢部材868´によってパチンコ機100の前方方向へ付勢されている。一方で、従動部848´は、付勢部材(バネ)854b´によって付勢され最右端まで移動しているストッパ854´と当接して前方方向への移動が規制されている。そして、この状態では従動部848´の挿通孔848a´と係合するガイド軸708A´は、ガイド孔832´の後方端部832B´にある。
駆動力被伝達部866´はその裏面側に検知片(位置検知片)848c´を備えており、また本体836´にはこれを検知する第1位置検知センサ(初期位置検知センサ)858a´、第2位置検知センサ(最大移動位置検知センサ)858b´が設けられている。これらのセンサは透過部ユニット700’を検知可能なセンサとして機能し、その検知結果は、例えば、第1副制御部400に入力される。第1位置検知センサ858a´が検知片848c´を検出することで、第1副制御部400が透過部ユニット700’が初期位置にあることを把握し、第2位置検知センサ858b´が検知片848c´を検出することで、第1副制御部400が透過部ユニット700´が最大移動位置にあることを把握する。
図15(b)に示すように、所定の条件が成立して第2駆動部852´が駆動し、駆動ギア852a´が反時計回りに回転すると、ストッパ854´が左方向に移動して、従動部848´から離間する(非接触となる)。ストッパ854´による移動の規制が解除された従動部848´は付勢部材868´の付勢力によって、駆動力伝達部864´との係合軸846´を中心に反時計回りに回動する。これにより、従動部848´の挿通孔848a´に挿通され、これと係合するガイド軸708A´は、ガイド孔832´に沿って、前方端部832F´方向に移動する。これにより、ガイド軸708A´と接続しているベース部708´が、駆動軸718´を中心として前方に回動(移動)を開始する。従動部848´は、ストッパ854´による移動の規制が解除されると、付勢部材868´の付勢力(反発力)によって速度を増して前方に移動する。また、この状態では第1位置検知センサ(初期位置検知センサ)858a´は検知片848c´の検知が不可となる。、
図15(c)に示すように、透過部ユニット700´が最大移動位置にある場合は、従動部848´は、前後方向の移動範囲の前端部(パチンコ機100の前面側)に位置する。そして、この状態では従動部848´の挿通孔848a´に挿通され、これと係合するガイド軸708A´は、ガイド孔832´の前方端部832F´にある。
またこの状態では、第2位置検知センサ858b´が検知片848c´を検出することで、第1副制御部400´が透過部ユニット700´が最大移動位置にあることを把握する。
透過部ユニット700´が最大移動位置に移動した後は、遊技者が透過部ユニット700´を後方に押し込むことで透過部ユニット700´を初期位置に戻すことができる。このような遊技者の操作の有無は、第1位置検知センサ858a´の検知結果から検出することができ、透過部ユニット700´を遊技者が操作可能なボタンとして機能させることができる。
遊技者が所定の操作ボタンを押下するか、遊技者の操作によらず、操作部ユニット700´が最大移動位置に移動後所定期間が経過した場合等(第1副制御部400が、所定期間にわたって、第2位置検知センサ858b´による検知片848c´の検出をした場合等)には、第1駆動部838´を駆動させて、駆動力被伝達部866´を時計回りに回動させることで、従動部848´を図15(a)に示す初期位置まで移動させてもよい。従動部848´の移動に伴い、ガイド軸708A´が、ガイド孔832´の後方端部832B´に向かって移動し、これにより透過部ユニット700´が初期位置に戻される。
従動部848´が初期位置に戻る際、駆動力被伝達部866´は、付勢部材868´と当接してこれを押し込む。従動部848´が初期位置に戻ると、第1副制御部400が、第1位置検知センサ858a´によって検知片848c´を検出し、ストッパ854´を再び右方向に移動させて従動部848´の移動を規制する。ストッパ854´の右方向への移動は、例えば、付勢部材854b´の付勢力に反してストッパ854´を左方向に移動させていた第2駆動部852´の駆動力を解除し、付勢部材854b´の付勢力で右方向へ移動させるものであってもよいし、付勢部材854b´の付勢力に加えて、第2駆動部852´によってストッパ854´を右方向に移動させる駆動力を加えるものであってもよい。
<チャンスボタン700>
チャンスボタン700について図16、図17を参照して説明する。図16(a)はチャンスボタン700が初期位置にある場合の外観斜視図であり、(b)はチャンスボタン700が初期位置から移動している状態(動作中)における外観斜視図であり、(c)はチャンスボタン700が最大移動位置にある場合の外観斜視図である。図17(a)は初期位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図であり、(b)は最大移動位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図であり、(c)は最大移動位置にあったチャンスボタン700を遊技者が押下した場合におけるチャンスボタン700全体の側断面図である。また、図17(d)〜(f)は、同図(a)〜(c)の各々の状態において下ケース704bと回転部材708bだけを抜き出して示した図である。
図17(a)に示すように、チャンスボタン700は、球貯留皿付扉108’に固定される固定部702(702a、702b)と、この固定部702に対して上下動可能な可動部704(704a、704b)と、この可動部704と球貯留皿付扉108’との間に縮設されて可動部704を上方向に付勢するバネ706と、可動部704の上下動を可能とする駆動部708(708a、708b)と、可動部704の位置を検出可能な検出部710と、を有して構成されている。なお、図示はしないが、チャンスボタン700の所定位置には、上述のチャンスボタンランプが配置されている。
固定部702は、球貯留皿付扉108’に立設された棒状の2本の固定軸702aと、これら2本の固定軸702aの先端に固定された円盤状の固定板702bと、によって構成されている。2本の固定軸702aは、図17(d)に示すように、後述する下ケース704bに形成された挿通孔704b1に挿通され、下ケース704bを上下方向に案内する役割を果たす部材である。また、固定板702bは、図17(b)に示すように、下ケース704bの上方向への移動を規制する役割を果たす部材である。
可動部704は、一方に開口部を有し、かつ他方は遊技者の指や手が接触する操作面704a1である円筒形状の上ケース704aと、この上ケース704aの開口部を塞ぐように上ケース704aに固定される円盤状の下ケース704bと、によって構成されている。図17(d)〜(f)に示すように、下ケース704bには、固定軸702aの各々に挿通される2つの挿通孔704b1と、後述する駆動部708の回転部材708bが挿通される中央挿通孔704b2と、この中央挿通孔704b2の内縁を基端として中央挿通孔704b2の中心方向に向けて突出する係合片704b3と、下ケース704bの下面を基端として下方に向けて突出する検知片704b4と、が形成されている。
駆動部708は、モータやソレノイドなどで構成される駆動源708aと、この駆動源708aによって軸心周りに回転駆動される円筒形状の回転部材708bと、によって構成されている。回転部材708bの外縁の一部には、凹溝部708b1が長手方向一方側から他方側に亘って直線状に形成されているとともに、この凹溝部708b1の下端側には、下ケース704bの係合片704b3と係合可能な係合凹部708b2が形成されている。
回転部材708bは、図17(d)に示すように、係合凹部708b2が下ケース704bの係合片704b3と係合することによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを規制する規制位置と、図17(e)に示すように、係合凹部708b2と下ケース704bの係合片704b3との係合が解除されることによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを許可する許可位置と、の間を回転可能である。
検出部710は、投光部と受光部を有する光学式センサからなり、投光部と受光部の間を下ケース704bの検知片704b4が進退可能に構成されている。検出部710の検知結果は例えば第1副制御部400に入力される。
第1副制御部400は、この検出部710の検出結果に基づいて、図17(a)や(b)に示すように、可動部704が下方に押圧されていない状態(チャンスボタン700が押下操作されておらず、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入していない状態)と、図17(c)に示すように、可動部704が下方に押圧されている状態(チャンスボタン700が押下操作され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入している状態)と、を判別可能である。
検知部710Aは、投光部と受光部を有する光学式センサからなり、投光部の光の上ケース704a側面からの反射光を受光部で受光するように構成されている。検知部710Aは、チャンスボタン700を検知可能なセンサとして機能し、検知部710Aの検知結果は例えば第1副制御部400に入力される。
第1副制御部400は、この検知部710Aの検知結果に基づいて、チャンスボタン700が初期位置にあるか否かを判別できる。つまり、チャンボタン700が初期位置にある場合は検知部710Aによりこれが検知され、最大移動位置にある場合はボタン押下時を除いて検知部710Aによりチャンスボタン700が検知されない。最大移動位置にある場合でボタン押下時か否かは検出部710の検出結果と組み合わせることで判別できる。
図17(a)および図16(a)に示す初期位置は、回転部材708bが許可位置から規制位置に回動され、可動部704は、上方向の移動が回転部材708によって規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この初期位置においては、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図17(b)および図16(c)に示す最大移動位置は、回転部材708bが規制位置から許可位置に回動され、可動部704は、上方向の移動の規制が解除されてバネ706の付勢力によって上方向に移動し、固定板702bに当接して再び上方向への移動が規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この最大移動位置においても、図17(c)に示すように、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図17(c)に示す状態は、図17(b)および図16(c)に示す最大移動位置において遊技者が上ケース704aを下方に押圧したときのボタン押下時の状態である。本実施形態では、可動部704が下限近くまで押圧されて下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出された場合には、駆動部708を駆動して回転部材708bを許可位置から規制位置に回動することにより、可動部704が、図17(a)に示す初期位置に戻るように構成している。しかし、遊技者の押圧によらず、チャンスボタン700を初期位置に戻す駆動機構を設けてもよい。駆動機構は、例えば、モータとモータの駆動力を上ケース704a等に伝達する伝達機構とから構成でき、例えば、第1副制御部400で制御される。以下、このような駆動機構をチャンスボタン復帰機構と呼ぶ場合がある。
また、本実施形態では、図16(b)に示す動作中の状態、すなわち、チャンスボタン700が、図17(a)および図16(a)に示す初期位置から図17(b)および図16(c)に示す最大移動位置に移動している状態では、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されても検出部710の検出結果を無視するように(チャンスボタン700の押下操作を有効と判断しないように)構成している。
このような構成とすれば、チャンスボタン700の動作中に遊技者が誤ってチャンスボタン700を押下操作してしまった場合など、遊技者が意図しないタイミングでチャンスボタン700の押下操作が有効になってしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、本実施形態では、チャンスボタン700の動作中はチャンスボタン700の押下操作を無視するように構成したが、チャンスボタン700の動作中の押下操作を有効にしてもよい。
また、チャンスボタンの動作前からチャンスボタンを押下していた場合(検知を受付する前から押下していた場合)は、チャンスボタンの押下操作を無視するように構成してもよいし、チャンスボタンの押下操作を有効にしてもよい。また、チャンスボタンの押下操作が有効である場合に、チャンスボタンを動作させるようにしてもよいし、チャンスボタンを動作させないようにしてもよい。また、これらの場合に、チャンスボタンの受付可能演出をしてもよいし、チャンスボタンの受付可能演出をしなくてもよい。
<表示体900>
表示体900について図18を参照して説明する。図18(a)は表示体900の説明図であり、図18(b)は表示体900の周面に形成された画像の展開図である。
表示体900は円筒状をなし、その中心軸900aを回転中心として回転自在に設けられている。表示体900は、透過性を有するカバー903に覆われて球貯留皿付扉108’に収容されており、遊技者が接触不可能となっている。
表示体900の一方端面側には、ステッピングモータ等の駆動部901が配置されており、表示体900は駆動部901の回転力によって中心軸900aを回転中心として回転する。また、表示体900の一方端面には、検知片900bが設けられている。表示体900の一方端面側には、センサ902が配置されている。センサ902は発光部と受光部とを備えた光センサであり、発光部と受光部との間を検知片900bが通過することで、表示体900の回転位置を検出する。本実施形態の場合、検知片900bがセンサ902で検知されたときの表示体900の位置を初期位置としている。センサ902は、表示体900を検知可能なセンサとして機能し、その検知結果は、例えば、第1副制御部400に入力される。センサ902が検知片900bを検出することで、第1副制御部400が表示体900が初期位置にあることを認識できる。駆動部901は例えば第1副制御部400により制御される。
図18(b)に示すように、表示体900の表面には4つの画像IM1〜IM4が印刷やシール等で形成されている。画像IM1は星のシンボルがない画像であり、画像IM2〜IM4は星のシンボルの数が異なる画像である。駆動部901によって表示体900の回転量を制御することで、いずれかの画像を表示することができる。或いは、表示体900を連続的に回転させることも可能である。
表示体900が初期位置にある場合、カバー903を介して画像IM1が表示される。表示体900が最大移動位置にある場合、カバー903を介して画像IM2が表示される。表示体900は構造上は双方向に回転可能な構成であるが、矢印で示す一方向の回転で見た場合、画像IM1の表示位置を出発点とすると画像IM2の表示位置との間で回転量が最大となることから、画像IM2の表示位置を最大移動位置と呼ぶことにしている。
<初期動作と復帰動作>
透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900はいずれも可動体であり、その正常な動作が望まれる。そこで、例えば、パチンコ機100の電源投入時にこれらを所定の手順で動作させる初期動作を行って動作確認を行う。初期動作は、例えば、初期位置から遠ざかる動作を開始してから初期位置に戻るまでの一連の動作であってもよく、遠ざかる動作においては、最大移動位置まで移動するようにすることができる。
遊技中等に動作に支障が検知された場合には、初期位置に可動体を戻す復帰動作(リトライ動作)を行う。これにより、正常な動作での遊技の続行を促進する。特に、透過部ユニット700’、チャンスボタン700は遊技者が接触可能なように外部に露出していることから、その周囲の隙間部分にゴミなどが挟まると、動作不良に陥る場合がある。復帰動作を行うことで、動作を改善できる場合がある。表示体900は外部に露出していない分だけ、ゴミなどが挟まる可能性は相対的に低くなるものの、同様に動作不良に陥る場合がある。復帰動作を行うことで、動作を改善できる場合がある。
復帰動作は、例えば、初期位置に戻る動作を含む動作であってもよい。また、復帰動作は、例えば、初期動作と同様の動作、すなわち、初期位置から遠ざかる動作を開始してから初期位置に戻るまでの一連の動作であってもよく、遠ざかる動作においては、最大移動位置まで移動するようにすることができる。
復帰動作は、初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として行うことができる。
初期位置に戻っていないことを検知するタイミングとしては、移動開始からの経過時間の他、特別図柄の変動表示の開始タイミング(換言すると装飾図柄の変動表示の開始タイミング)、或いは、特別図柄の変動表示の終了タイミング(換言すると装飾図柄の変動表示の終了タイミング)を挙げることができる。特別図柄の変動表示中は、演出が行われ易いことから、変動表示の開始タイミングで判定して復帰動作を行うことで復帰動作が目立たなくなる(演出の一部と思わせることができる)場合がある。また、変動表示の終了タイミングで判定して復帰動作を行うことで次の演出に備えて動作を改善しておくことができる場合がある。
また、例えば、特別図柄の変動表示の非開始タイミングであって、かつ、扉開放のタイミングについては、店員のメンテナンスの可能性があり、可動体と店員との接触の可能性がある。よって、初期位置に戻っていないことを検知するタイミングとして、このようなタイミングは採用しないことが好ましい。ここで言う扉は、例えば、前面枠扉106、球貯留皿付扉108等である。
また、初期位置に戻っていないことを検知するタイミングとして、扉開放中や枠開放中は採用しないことが好ましい。この場合も可動体に何らかの障害を与える可能性がある場合がある。更に、同様の理由で扉開放中や枠開放中は可動体の復帰動作や初期動作は行わない構成も採用可能である。ここで言う扉は、例えば、前面枠扉106、球貯留皿付扉108等である。また、ここで言う枠は、例えば、外枠102、内枠(本体104)である。
また、初期位置に戻っていないことを検知するタイミングとして、普通図柄の変動表示の開始タイミングを採用することもできるが、採用しないことも可能である。採用しない場合、普通図柄の変動表示が開始されことを契機として可動体の復帰動作や初期動作は行われないことになる。
<透過部ユニット700’の初期動作、復帰動作>
透過部ユニット700’の初期動作、復帰動作の例について図19〜図22を参照して説明する。図19は透過部ユニット700’の動作を制御する制御データの説明図である。透過部ユニット700’の動作は複数種類あり、それぞれ番号で管理されている。図19の例ではその一部(No.1〜No.5)が示されており、処理順と、目標座標と、移動時間が規定されている。処理順は複数の動作により構成される一連の動作を行う場合に各動作の順序を規定する。目標座標は移動先の位置を規定する。移動時間は現在位置から目標座標までに移動する際の制限時間を規定する。
No.1の動作は、単一の動作であり、目標座標を0とし、移動時間を1000msecとしたものである。目標座標が0とは初期位置を意味する。No.1の動作は、透過部ユニット700’を初期位置に戻す復帰動作と位置づけられ、予告演出等の演出動作とは区別してもよい。復帰動作は一旦最大移動位置まで透過部ユニット700’を移動させ、初期位置に戻すような一連の動作であってもよい。
No.2の動作は、複数の動作で構成される一連の動作である。処理順1の動作は、目標座標を100とし、移動時間を1000msecとしたものである。目標座標が100とは最大移動位置を意味する。処理順2の動作は、目標座標を0とし、移動時間を1000msecとしたものである。No.2の動作は、透過部ユニット700’を最大移動位置に移動した後、初期位置に戻す初期動作と位置づけられ、予告演出等の演出動作とは区別してもよい。
No.3の動作は、単一の動作であり、目標座標を100とし、移動時間を1000msecとしたものである。No.3の動作は、透過部ユニット700’を最大移動位置に移動させる演出動作(例えば予告演出)と位置づけられる。
No.4の動作は、単一の動作であり、目標座標を0とし、移動時間を5000msecとしたものである。No.4の動作は、No.3の演出動作後、遊技者による透過部ユニット700’の押し戻し操作がなく、透過部ユニット700’を初期位置に自動的に戻す非操作時の動作と位置づけられる。
No.5の動作は、複数の動作から構成される一連の動作であり、他の演出動作(例えば往復移動、振動等)と位置づけられる。
図20は透過部ユニット700’の動作例を模式的に示した図である。図20(a)〜(c)は電源投入時にNo.2の初期動作が行われる場合を示している。
図20(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第1副制御部400は、電源投入を契機として駆動ユニット830´を駆動し、No.2の動作を実行させる。図20(b)は処理順1の動作が実行された段階を示しており、透過部ユニット700’が最大移動位置に移動する。図20(c)は処理順2の動作が実行された段階を示しており、透過部ユニット700’が初期位置に戻る。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、透過部ユニット700’の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図20(d)〜(i)は、異常時にNo.1の復帰動作が行われる場合を示している。図20(d)は透過部ユニット700’が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。図20(e)は、その後にNo.3の演出動作が行われた場合を示しており、透過部ユニット700’が最大移動位置に移動した場合を示している。この演出動作を予告演出として、遊技者が透過部ユニット700’を初期位置に戻す操作をした場合に、所定の演出(例えばリーチ演出等)を行うことができる。所定の演出は例えば装飾図柄表示装置208を用いて行うことができる。
図20(f)は、その後にNo.4の非操作時の動作が行われた場合を示している。つまり、No.3の演出動作後、遊技者が透過部ユニット700’を操作しなかった場合を想定している。
図20(g)は、No.4の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により透過部ユニット700’の移動が中断された場合を想定している。例えば、モータの脱調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図20(h)の段階では、No.1の復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、透過部ユニット700’を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。
この復帰動作により透過部ユニット700’の移動が再開して初期位置に戻り、図20(i)では第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、透過部ユニット700’を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図21(a)〜(j)は、No.1の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、透過部ユニット700’が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて透過部ユニット700’の動作を禁止する。動作禁止中、透過部ユニット700’による演出はできないが遊技自体は続行させる。
図21(a)は透過部ユニット700’が未演出の段階を示している。図21(b)は、その後にNo.3の演出動作が行われた場合を示しており、透過部ユニット700’が最大移動位置に移動した場合を示している。図21(c)は、その後にNo.4の非操作時の動作が行われた場合を示している。つまり、No.3の演出動作後、遊技者が透過部ユニット700’を操作しなかった場合を想定している。そして、初期位置に戻る過程で、透過部ユニット700’が異物Gを噛みこんで動作が中断した場合を想定している。
図20(d)は、No.4の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図21(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図21(f)は、No.1の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図21(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図21(h)は、No.1の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図21(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図21(j)は、No.1の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に透過部ユニット700’が戻らなかったので復帰をあきらめて透過部ユニット700’の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
図22(a)〜(e)は、透過部ユニット700’の動作禁止状態が設定されている場合に、所定の条件が成立すると動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。所定の条件は、ここでは、前面枠扉106’の開放であり、例えば、上述したガラス枠スイッチ104gで開放が検知される。
図22(a)は透過部ユニット700’の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図22(b)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図22(c)は、ホール店員が前面枠扉106’を開放した状態を示している。これにより透過部ユニット700’の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図22(d)では、No.1の復帰動作を行う。この復帰動作により透過部ユニット700’が初期位置に戻り、図22(e)では第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されている。こうして前面枠扉106’の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、透過部ユニット700’を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図22(f)〜(j)は、本体(内枠)104の開放を条件として、動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。本体104の開放は、例えば、上述した内枠スイッチ104fで検知される。
図22(f)は透過部ユニット700’の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図22(g)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図22(h)は、ホール店員が本体104を開放した状態を示している。これにより透過部ユニット700’の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図22(i)では、No.1の復帰動作を行う。この復帰動作により透過部ユニット700’が初期位置に戻り、図22(j)では第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されている。こうして本体104の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、透過部ユニット700’を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。なお、復帰動作の回数のリセットは、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放以外の要件で行ってもよく、また、動作禁止状態ではない場合に行ってもよい。
<チャンスボタン700の初期動作、復帰動作>
チャンスボタン700の初期動作、復帰動作も基本的に透過部ユニット700’の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、チャンスボタン700の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図23はチャンスボタン700の動作例を模式的に示した図である。図23(a)〜(c)は電源投入時にチャンスボタン700の初期動作が行われる場合を示している。
図23(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第1副制御部400は、電源投入を契機として駆動部708を駆動し、図23(b)に示すように、チャンスボタン700を最大移動位置に移動する。その後、第1副制御部400は、チャンスボタン復帰機構を駆動し、チャンスボタン700を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、チャンスボタン700の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図23(d)〜(i)は、異常時にチャンスボタン700の復帰動作が行われる場合を示している。図23(d)はチャンスボタン700が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図23(e)は、その後に演出動作としてチャンスボタン700を最大移動位置に移動した場合を示している。図23(f)は、その後に非操作時の動作として、チャンスボタン700を初期位置に戻す動作が行われた場合を示している。つまり、演出動作後、遊技者がチャンスボタン700を操作しなかった場合を想定している。
図23(g)は、図23(f)の非操作時の動作に設定された移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害によりチャンスボタン700の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図23(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、チャンスボタン700を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置にチャンスボタン700を戻す動作である。移動時間には制限がある。
この復帰動作によりチャンスボタン700の移動が再開して初期位置に戻り、図23(i)では検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、チャンスボタン700を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図24(a)〜(j)は、チャンスボタン700の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、チャンスボタン700が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめてチャンスボタン700の動作を禁止する。動作禁止中、チャンスボタン700による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’とチャンスボタン700とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図24(a)はチャンスボタン700が未演出の段階を示している。図24(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、チャンスボタン700が最大移動位置に移動した場合を示している。図24(c)は、その後に非操作時の動作が行われた場合を示している。つまり、図24(b)の演出動作後、遊技者がチャンスボタン700を操作しなかった場合を想定している。そして、初期位置に戻る過程で、チャンスボタン700が異物Gを噛みこんで動作が中断した場合を想定している。
図24(d)は、図24(c)の非操作時の動作の移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図24(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図24(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図24(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図24(h)は、移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図24(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図24(j)は、移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置にチャンスボタン700が戻らなかったので復帰をあきらめてチャンスボタン700の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
図25(a)〜(e)は、チャンスボタン700の動作禁止状態が設定されている場合に、所定の条件が成立すると動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。所定の条件は、ここでは、前面枠扉106’の開放であり、例えば、上述したガラス枠スイッチ104gで開放が検知される。
図25(a)はチャンスボタン700の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図25(b)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図25(c)は、ホール店員が前面枠扉106’を開放した状態を示している。これによりチャンスボタン700の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図25(d)では、チャンスボタン700の復帰動作を行う。この復帰動作によりチャンスボタン700が初期位置に戻り、図25(e)では検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されている。こうして前面枠扉106’の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、チャンスボタン700を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図25(f)〜(j)は、本体(内枠)104の開放を条件として、動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。本体104の開放は、例えば、上述した内枠スイッチ104fで検知される。
図25(f)はチャンスボタン700の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図25(g)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図25(h)は、ホール店員が本体104を開放した状態を示している。これによりチャンスボタン700の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図25(i)では、チャンスボタン700の復帰動作を行う。この復帰動作によりチャンスボタン700が初期位置に戻り、図25(j)では検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されている。こうして本体104の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、チャンスボタン700を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。なお、復帰動作の回数のリセットは、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放以外の要件で行ってもよく、また、動作禁止状態ではない場合に行ってもよい。
<表示体900の初期動作、復帰動作>
表示体900の初期動作、復帰動作も透過部ユニット700’やチャンスボタン700の場合と同様にすることができる。表示体900の初期動作としては、表示体900の回転を開始し、少なくとも1回転以上回転した後、最初にセンサ902で検知されたときに回転を停止して表示体900を初期位置に位置させることが挙げられる。復帰動作としては、表示体900の回転を開始し、最初にセンサ902で検知されたときに回転を停止して表示体900を初期位置に位置させることが挙げられる。
表示体900の復帰動作が限度回数に達した場合、表示体900の動作禁止状態を設定することができる。表示体900については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。表示体900は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合があり、また、球貯留皿付扉108’に収容されているので、ホール店員が噛み込みなどの障害を取り除くのが容易ではない場合があるからである。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
<可動体の動作制御の例>
透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900の動作制御例について図26〜図28を参照して説明する。ここでは透過部ユニット700’の駆動ユニット830´、チャンスボタン700の駆動部708及びチャンスボタン復帰機構、及び、表示体900の駆動部901の駆動制御を第1副制御部400が実行する例を想定している。図26(a)は図9のS319の可動体制御処理に含まれる処理例を示している。
S1401では第一の可動体制御処理を行う。ここでは透過部ユニット700’の動作制御に関する処理を行う。S1402では第二の可動体制御処理を行う。ここではチャンスボタン700の動作制御に関する処理を行う。S1403では第三の可動体制御処理を行う。ここでは表示体900の動作制御に関する処理を行う。
ここで、透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900の動作制御上、その制御状態が個別に設定される。制御状態は第一〜第四の状態を少なくとも含む。第一の状態とは、電源投入時の状態であり、初期動作の実行が設定されている状態である。第二の状態とは、復帰動作の実行が設定されている状態である。第三の状態とは、動作をしない待機状態である。第四の状態とは、動作禁止状態が設定されている状態である。
図26(b)はS1401の第一の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1411では透過部ユニット700’に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1418へ進み、該当しない場合はS1412へ進む。S1412では透過部ユニット700’に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1413へ進み、該当しない場合はS1414へ進む。
S1413では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1414では透過部ユニット700’に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1415へ進み、該当しない場合はS1416へ進む。
S1415では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1416では透過部ユニット700’に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1417へ進み、該当しない場合はS1418へ進む。S1417ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1418では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1419へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1418とS1419では、透過部ユニット700’の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。透過部ユニット700’を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。前面枠扉106’や本体104といった扉体の開放が検知された場合は第二の状態を設定し、復帰動作の回数をリセットする。
図27(a)はS1402の第二の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1421ではチャンスボタン700に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1428へ進み、該当しない場合はS1422へ進む。S1422ではチャンスボタン700に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1423へ進み、該当しない場合はS1414へ進む。
S1423では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1424ではチャンスボタン700に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1425へ進み、該当しない場合はS1426へ進む。
S1425では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1426ではチャンスボタン700に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1427へ進み、該当しない場合はS1428へ進む。S1427ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1428では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1429へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1428とS1429では、チャンスボタン700の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。チャンスボタン700を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。前面枠扉106’や本体104といった扉体の開放が検知された場合は第二の状態を設定し、復帰動作の回数をリセットする。
図27(b)はS1403の第三の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1431では表示体900に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1438へ進み、該当しない場合はS1432へ進む。S1432では表示体900に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1433へ進み、該当しない場合はS1414へ進む。
S1433では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1434では表示体900に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1435へ進み、該当しない場合はS1436へ進む。
S1435では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1436では表示体900に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1437へ進み、該当しない場合はS1438へ進む。S1437ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1438では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1439へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1438とS1439では、表示体900の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。表示体900を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。一方、透過部ユニット700’やチャンスボタン700の場合と異なり、前面枠扉106’や本体104といった扉体の開放が検知されても、第一の状態を設定したり、復帰動作の回数をリセットしないようにすることができる。
次に、透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900を駆動する駆動源(ここでは例示的にステップモータとする)の制御について図28を参照して説明する。図28(a)、(b)は第1副制御部400の割り込み処理を示している。
図28(a)を参照してS1441ではモータドライバからモータへ信号を出力する処理を行う。これによりモータが駆動する。S1442ではセンサ検出処理を行う。ここでは透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900を検出する各センサの検知結果を取得する。S1443では他の処理を行う。以上で一単位の第一の駆動割り込み処理が終了する。
図28(b)を参照してS1444では、透過部ユニット700’の動作のためのモータ制御処理を行い、S1445ではチャンスボタン700の動作ためのモータ制御処理を行い、S1446では表示体900の動作のためのモータ制御処理を行う。以上で一単位の第二の駆動割り込み処理が終了する。
S1444〜S1446の各モータ制御処理は同様な処理であるが、一例として、S1444のモータ制御処理を図28(c)を参照して説明する。
S1451では、ステップモータに対するパルスの出力タイミングか否かを判定する。該当する場合はS1452へ進み、該当しない場合はS1456へ進み。S1452では透過部ユニット700’の移動方向が原点方向か否かを判定し、該当する場合はS1453へ、該当しない場合はS1454へそれぞれ進む。S1453では透過部ユニット700’の仮想位置を1つ減算し、S1454では透過部ユニット700’の仮想位置を1つ加算する。S1455ではパルス及び方向信号を出力する。
S1456ではステップモータが停止しているか否かを判定する。停止していると判定した場合はS1457へ進み、パルスの出力を停止する。S1458ではセンサの検出結果から透過部ユニット700’が初期位置にあるか否かを判定する。該当する場合はS1459へ進み仮想位置を0とし、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
<遊技盤に適用可能な可動体の例>
図29は上述した遊技盤200に代わる遊技盤200’の略示正面図である。図30は遊技盤200’の一部の構成の分解斜視図であり、図31は図29のX−X線断面図である。遊技盤200’は、遊技盤200の可動表示装置288を省略する一方、可動体1、可動体2、発光演出ユニット3及び装飾ユニット4を追加したものであり、他の構成については遊技盤200と同じである。遊技盤200’は、可動体として、可動体1、2、上述した扉246a及び246b並びに演出可動体224を備えている。図29及び図31は、可動体1、2、及び演出可動体224が初期位置に位置している状態を示している。
装飾ユニット4は、本実施形態の場合、7セグメント表示器を2つ並設して構成されたランプユニットであり、装飾図柄表示装置208の中央上部に固定配置されている。本実施形態の場合、装飾ユニット4を7セグメント表示器で構成したが、これに限られず、他の形式の電子表示器であってもよいし、電子表示器以外の表示器(例えば印刷物、立体物)であってもよい。例えば、装飾ユニットは、その少なくとも一部が透明または半透明であり、その後方の位置に発光素子を配置してもよい。発光素子の発光により装飾ユニットを光らせて演出効果を向上できる場合がある。
可動体1は、表面に家紋の画像が印刷された表示体を構成している。可動体1は、画像を印刷することに変えて、立体形状を刻設したものであってもよく、また、7セグメント表示器や液晶表示装置等の表示器であってもよいし、人形等であってもよい。
可動体1は、上下方向に往復移動可能に設けられており、初期位置において装飾ユニット4の背後に位置し、最大移動位置において装飾図柄表示装置208の表示領域上に位置する。本実施形態の場合、可動体1は、初期位置において、その全体が装飾ユニット4の背後に位置しており、遊技者から視認困難となっているため、最大移動位置に移動したときに遊技者を驚かせることができる場合がある。なお、可動体1は、初期位置においてその一部のみが装飾ユニット4の背後に位置していてもよく、或いは、その全体が露出していてもよい。
可動体2は、演出に用いる様々な表示を行うことが可能な表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置によって構成するが、装飾図柄表示装置208と同様に、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
可動体2は、上下方向に往復移動可能に設けられており、初期位置において装飾図柄表示装置208の表示領域の下方に位置し、最大移動位置において装飾図柄表示装置208の表示領域上に位置する。本実施形態の場合、可動体2は、初期位置において、その一部が遊技盤200’の骨格をなす遊技板200aの背後に位置しており、遊技者から視認困難となっている。しかし、可動体2は、その全部が初期位置において遊技板200aの背後に位置していてもよく、或いは、その全体が露出していてもよい。
扉246a及び246b及び演出可動体224は、既に概略を説明したとおりであるが、演出可動体224は図29に示す位置を初期位置とし、後述する図39(d)の位置を最大移動位置としており、常時露出しており、その一部が隠れる場合がない可動体である。
発光演出ユニット3は、変化パネル31と、発光可能な発光ユニット32、33と、を備える。変化パネル31は方形で板状の部材であり、装飾図柄表示装置208の前側に配置されている。なお、変化パネル31の形状は方形に限られず、円形等であってもよい。また、板状以外の部材であってもよい。
発光ユニット32は変化パネル31の側辺に沿って一列に配置された複数の発光素子32aを備える。発光素子32aは例えばLEDである。発光ユニット33は変化パネル31の下辺に沿って一列に配置された複数の発光素子33aを備える。発光素子33aは例えばLEDである。発光ユニットの位置はこれに限られず、変化パネル31の周囲の任意の位置を選択可能である。ただし、変化パネル31の上端以外の場所に配置してもよい。これにより、変化パネル31の上側のスペースを他の用途に利用できる場合がある。
変化パネル31は、導光部材から構成されており、発光ユニット32、33から出射された光の方向を少なくとも前面側(遊技者の方向)へ変化させることが可能である。光の方向の変化は、例えば、光を反射するカット面を形成することや、反射材料を設けることで可能である。また、光の方向を変化させる構成の配置によって、変化パネル31に画像を浮かび上がらせることが可能である。図38(a)〜(c)は発光演出ユニット3による演出例を示している。
図38(a)は発光ユニット32、33を消灯している状態を示す。この場合、遊技者から見ると、変化パネル31には、その背後の装飾図柄表示装置208の画像が見えることになる。
図38(b)は発光ユニット32を点灯し、発光ユニット33を消灯している状態を示す。発光ユニット32から出射される光は変化パネル31の左側から横方向に入射し、光の方向が反射によって略90度変化されて、変化パネル31の法線方向手前側に出射している。光を反射する構成の配置によって、変化パネル31上にキャラクタの画像が浮かび上がって見えている。その背後の装飾図柄表示装置208の画像もキャラクタの画像が重なりながら見えることになる。このような演出は、例えば、大当たり等の予告演出として実行することができる。
図38(c)は発光ユニット32を消灯し、発光ユニット33を点灯している状態を示す。発光ユニット33から出射される光は変化パネル31の下側から上方向に入射し、光の方向が反射によって略90度変化されて、変化パネル31の法線方向手前側に出射している。光をを反射する構成の配置によって、変化パネル31上に動物の足跡を模した形状の中に、「PUSH」の文字を配置した画像が浮かび上がって見えている。その背後の装飾図柄表示装置208の画像も重なりながら見えることになる。このような演出は、例えば、透過部ユニット700’を最大移動位置に移動させ、遊技者にその操作を促す演出として実行することができる。
本実施形態の場合、発光ユニット32、33の消灯時には画像が浮かび上がらない場合を想定したが、消灯時にも遊技者に認識可能であり、点灯時に光を反射することで視認態様が変化し、より目立つようになるものであってもよい。
発光ユニット32、33の少なくともいずれか一方は、可動体1、2或いは演出可動体246の動作期間のうちの少なくとも一部の期間に点灯するようにしてもよい。例えば、可動体1が最大移動位置に移動する間あるいは最大移動位置から初期位置に戻る間の一部期間或いは全部の期間に点灯するようにしてもよい。或いは可動体2が最大移動位置に移動する間あるいは最大移動位置から初期位置に戻る間の一部期間或いは全部の期間に点灯するようにしてもよい。或いは演出可動体246が最大移動位置に移動する間あるいは最大移動位置から初期位置に戻る間の一部期間或いは全部の期間に点灯するようにしてもよい。可動体の動作と演出発光ユニット3の光による演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
次に、図31に示すように、装飾図柄表示装置208、可動体1、可動体2、演出可動体224等の背後側はカバー体10によって覆われている。また、ステージ244の背部及び上側には、球進入阻止部材11が設けられている。球進入阻止部材11は変化パネル31よりも遊技者側に位置しており、球進入口に進入していない遊技球がカバー体10内に進入しないようにしている。なお、本実施形態では球進入阻止部材11と変化パネル31との間に隙間などを設け、別の可動体を設けてもよく、これにより、変化パネル31の手前で演出動作を行わせることも可能である。
カバー体10の下部には、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234、アウト口240等に進入した遊技球をカバー体10外に排出するための球排出口10aが形成されている。
図31を参照して、各構成の配置関係について説明する。パチンコ機100の奥行き方向(前面−背面方向)で、可動体1は装飾図柄表示装置208よりも遊技者側に位置している。変化パネル31は、可動体1よりも遊技者側に位置している。装飾ユニット4は、変化パネル31よりも遊技者側に位置している。可動体1、可動体2、演出可動体224は装飾図柄表示装置208と変化パネル31との間の空間を移動可能な構成となっている。
可動体1は、奥行き方向で見ると、その少なくとも一部が、装飾図柄表示装置208の少なくとも一部にオーバーラップする場合がある構成としている。具体的には、図31に示すように初期位置において、可動体1の一部が装飾図柄表示装置208の一部(上部)にオーバーラップしている。なお、初期位置において、可動体1の全体が装飾図柄表示装置208とオーバラップしてもよい。逆に、初期位置において、装飾図柄表示装置208の全体が可動体1とオーバラップしてもよい。
本実施形態の場合、可動体1が最大移動位置に移動した場合、可動体1の全体が装飾図柄表示装置208とオーバラップすることになるが、可動体1の一部が装飾図柄表示装置208とオーバラップしてもよい。逆に、装飾図柄表示装置208の全部が可動体1とオーバラップしてもよい。
変化パネル31は、その少なくとも一部が、装飾図柄表示装置208の少なくとも一部にオーバーラップしている。具体的には、図31に示すように、変化パネル31と装飾図柄表示装置208の表示領域の略全体が互いにオーバーラップしている。なお、変化パネル31の全部が、装飾図柄表示装置208の表示領域の一部とオーバラップしてもよいし、装飾図柄表示装置208の表示領域の全部が変化パネル31の一部とオーバーラップしてもよい。また、例えば、変化パネル31が装飾図柄表示装置208の表示領域の半分以上の領域とオーバーラップしていてもよい。
装飾ユニット4は、変化パネル31の端部のうちの少なくとも一部にオーバーラップする位置に位置している。具体的には、図31に示すように、装飾ユニット4は、変化パネル31の上端部にオーバーラップしている。なお、変化パネル31の端部全体が、装飾ユニット4とオーバーラップするように両者を構成してもよい。変化パネル31の端部が装飾ユニット4によって前側から覆われるので外観品質を向上できる場合がある。
このように本実施形態では、奥行き方向で見ると、狭い空間内に、遊技者側から装飾ユニット4、変化パネル31、可動体1、装飾図柄表示装置208が順に並んだ構成となっているが、装飾図柄表示装置208と可動体1との間には隙間G1を形成し、可動体1と変化パネル31との間には隙間G2を形成し、変化パネル31と装飾ユニット4との間には隙間G3とを形成している。隙間G2と隙間G3とは、装飾ユニット4と可動体1との間の空間SP2を介して互いに連通している。隙間G1と隙間G2とは、変化パネル31と装飾図柄表示装置208との間の空間SP1を介して互いに連通している。結果として、隙間G1〜隙間G3が全て連通している。
隙間G3を設けたので、カバー体10等を分解しなくても、この隙間G3から可動体1のメンテナンスが可能な場合がある。図32(a)はその一例を示しており、作業者の指先が隙間G3を通過して可動体1に到達している。可動体1が不動になった場合等に、手作業で初期位置に戻しておくことが可能な場合がある。また、図32(b)の例では工具(ここではドライバー)の先端を隙間G3を通過させて可動体1に到達するようにしている。可動体1が不動になった場合等に、工具を用いた手作業で初期位置に戻しておくことが可能な場合がある。
隙間G2と隙間G3とが連通しているので、可動体1の下部(変化パネル31の上部の背後の部分)にもアクセスすることが可能な場合があり、メンテナンスの範囲が広がる場合がある。更に、隙間G1と隙間G2とが連通しているので、可動体1の背面側の部分にもアクセスすることが可能な場合があり、メンテナンスの範囲が広がる場合がある。隙間G1、G2、G3は、例えば、0.8mm〜20mmの範囲内の隙間とすることができる。各隙間の幅は一定であってもよいし、部分的にことなっていてもよい。たとえば、可動体1の周辺においては他の部分よりも隙間の幅が広くてもよい。各隙間が形成される部位についても上、横、下、等、様々な場所に隙間を形成してもよい。また、各隙間で幅や部位が異なっていてもよい。例えば、隙間G3と隙間G2とは幅が異なっていてもよく、隙間G3と隙間G1とが正面視で異なる部位に形成されていてもよい。
また、カバー体10の上端部や横端部等の少なくとも一部に、可動体1にアクセス可能な隙間を設けてもよい。メンテナンスの範囲が更に広がる場合がある。
隙間G1〜隙間G3は連通している。したがって、パチンコ機100の輸送時等には、これらの隙間G1〜隙間G3にエアクッション等の緩衝材を挿入することができる。図33はその一例を示しており、緩衝材CSが隙間G1〜隙間G3に詰め込まれている。緩衝剤CSにより可動体1が振動などで動くことを抑制できる場合があり、また、動いた場合にも他の構成と強く衝突することを防止できる場合がある。緩衝材CSの詰め込み、抜き出しは、隙間G1側から行うことができる場合があり、作業性がよい場合がある。
可動体1が初期位置にある場合、図33に示すように隙間G1〜隙間G3は、それらの少なくとも一部が互いにパチンコ機100の高さ方向で同じ高さHに位置している。したがって、緩衝材CSが比較的詰め込み易く、また、抜き出し易い場合がある。なお、全部の隙間G1〜G3について同じ高さHに位置している必要はなく、同じ高さとするのは隙間G1とG2との組み合わせでもよいし、隙間G2とG3の組み合わせでもよいし、隙間G1と隙間G3との組み合わせもよい。
<可動体の駆動機構>
可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224を移動させる駆動機構の例について説明する。まず可動体1の駆動機構について説明する。
図34及び図35は可動体1の駆動機構5の説明図である。図34(a)は可動体1が初期位置にある場合の正面図、図34(b)は可動体1が最大移動位置にある場合の正面図、図35(a)は可動体1が初期位置にある場合の断面図、図35(b)は可動体1が最大移動位置にある場合の断面図を示している。
駆動機構5は、支持体50と、モータ51と、アーム部材52と、リンク部材53と、センサ54と、を備える。支持体50は駆動機構5の骨格を構成し、上下方向に延びる案内溝50aを三列備える。モータ51は支持体50に支持されたステップモータであり、その出力軸にはピニオンギア51aが取付けられている。アーム部材52は支持体50に回動自在に支持されており、その回動中心と同軸でギア52bが固定されているギア52bはピニオンギア51aと噛み合い、モータ51の駆動によりアーム部材52が回動する。アーム部材52の先端側には長孔52cが形成されており、また、途中部位の背面側には検知片52aが形成されている。
リンク部材53は、可動体1を支持する部材であり、接着剤等からなる取付層53aを介して可動体1がリンク部材53に固定されている。リンク部材53は、案内溝50aを挿通する軸部を3つ備えており、そのうちの中央の軸部53aは他の軸部よりも軸方向に長く形成されてアーム部材52の長孔52cを更に挿通している。軸部53aの端部には、長孔52cからの脱落を規制するストッパ53bがボルト等の締結部材BLによって固定されている。モータ51の駆動によりアーム部材52が回動すると、案内溝50aの案内によってリンク部材53が上下方向に移動し、その結果、可動体1を上下方向に移動させることになる。
可動体1は、センサ54により検知される。センサ54は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片52aは発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。アーム部材52の回動位置と、可動体1の位置とは互いに対応関係にあることから、検知片52aをセンサ54で検知することで可動体1の位置を検知することができる。本実施形態の場合、可動体1が初期位置にある場合に、検知片52aが発光素子と受光素子との間に位置してセンサ54で検知される構成(可動体1が初期位置にあることをセンサ54が検知した検知状態となる構成)となっている。
次に可動体2の駆動機構について説明する。図36及び図37は可動体2の駆動機構6の説明図である。図36(a)は可動体2が初期位置にある場合の正面図、図36(b)は可動体2が最大移動位置にある場合の正面図、図37(a)は可動体2が初期位置にある場合の断面図、図37(b)は可動体2が最大移動位置にある場合の断面図を示している。駆動機構6は駆動機構5と同様の構成である。
駆動機構6は、支持体60と、モータ61と、アーム部材62と、リンク部材63と、センサ64と、を備える。支持体60は駆動機構6の骨格を構成し、上下方向に延びる案内溝60aを三列備える。モータ61は支持体60に支持されたステップモータであり、その出力軸にはピニオンギア61aが取付けられている。アーム部材62は支持体60に回動自在に支持されており、その回動中心と同軸でギア62bが固定されているギア62bはピニオンギア61aと噛み合い、モータ61の駆動によりアーム部材62が回動する。アーム部材62の先端側には長孔62cが形成されており、また、途中部位の背面側には検知片62aが形成されている。
リンク部材63は、可動体2を支持する部材であり、接着剤等からなる取付層63aを介して可動体2がリンク部材63に固定されている。リンク部材63は、案内溝60aを挿通する軸部を3つ備えており、そのうちの中央の軸部63aは他の軸部よりも軸方向に長く形成されてアーム部材62の長孔62cを更に挿通している。軸部63aの端部には、長孔62cからの脱落を規制するストッパ63bがボルト等の締結部材BLによって固定されている。モータ61の駆動によりアーム部材62が回動すると、案内溝60aの案内によってリンク部材63が上下方向に移動し、その結果、可動体2を上下方向に移動させることになる。
可動体2は、センサ64により検知される。センサ64は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片62aは発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。アーム部材62の回動位置と、可動体2の位置とは互いに対応関係にあることから、検知片62aをセンサ64で検知することで可動体2の位置を検知することができる。本実施形態の場合、可動体2が初期位置にある場合に、検知片62aが発光素子と受光素子との間に位置してセンサ64で検知される構成(可動体2が初期位置にあることをセンサ64が検知した検知状態となる構成)となっている。
次に、演出可動体224の駆動機構について図39を参照して説明する。図39(a)は演出可動体224が初期位置にある場合の正面図、図39(b)は演出可動体224が初期位置ある場合の左側面図、図39(c)は演出可動体224が動作途中の状態にある場合の正面図、図39(d)は演出可動体224が最大移動位置にある場合の正面図である。
既に説明したとおり、演出可動体224は、人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなる。上腕部224aの肩の位置には、カムCM1が固定されており、このカムCM1に上腕部224を回動させるステップモータ71の出力軸が接続されている。カムCM1の周囲にはカムCM1の回転範囲を規制して上腕部224aの回動範囲を規制するストッパSP11、SP12が設けられている。カムCM11の鍔部の一端がストッパSP11に当接する位置(図39(a))が上腕部224a単体の初期位置であり、カムCM11の鍔部の他端がストッパSP12に当接する位置が上腕部224a単体の最大移動位置(図39(d))である。カムCM1には検知片CM11が設けられている。
上腕部224aは、センサ74により検知される。センサ74は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片CM11は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。検知片CM11をセンサ74で検知することで上腕部224aの位置を検知することができる。本実施形態の場合、上腕部224aが初期位置にある場合に、検知片CM11が発光素子と受光素子との間に位置してセンサ74で検知される構成(上腕部224aが初期位置にあることをセンサ74が検知した検知状態となる構成)となっている。
上腕部224aは透過性を有する材料で構成されており、その内部には複数の発光素子(例えばLED)からなる照明ユニット73が設けられており、照明ユニット73の点灯によって上腕部224aを光らせる演出が可能である。
上腕部224aの肘の位置にはステップモータ72が設けられている。前腕部224bの肘の位置には、カムCM2が固定されており、このカムCM2にステップモータ72の出力軸が接続されている。
カムCM2の周囲にはカムCM2の回転範囲を規制して前腕部224bの回動範囲を規制するストッパSP21、SP22が設けられている。カムCM21の鍔部の一端がストッパSP21に当接する位置(図39(a))が前腕部224b単体の初期位置であり、カムCM21の鍔部の他端がストッパSP22に当接する位置が前腕部224b単体の最大移動位置(図39(c)(d))である。カムCM2には検知片CM21が設けられている。
前腕部224bは、センサ75により検知される。センサ75は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片CM21は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。検知片CM21をセンサ75で検知することで前腕部224bの位置を検知することができる。本実施形態の場合、前腕部224bが初期位置にある場合に、検知片CM21が発光素子と受光素子との間に位置してセンサ75で検知される構成(前腕部224bが初期位置にあることをセンサ75が検知した検知状態となる構成)となっている。
演出可動体224全体で見ると、その初期位置は図39(a)に示すように、上腕部224a及び前腕部224bが共に初期位置にある状態であり、その最大移動位置は図39(d)に示すように、上腕部224a及び前腕部224bが共に最大移動位置にある状態である。図39(c)は演出可動体224が中間の位置にある場合を示しており、上腕部224aは初期位置で前ワン部224bは最大移動位置にある。この後、上腕部224aも最大移動位置に移動すると図39(d)の状態になる。演出可動体224が初期位置にあるか否かはセンサ74及び75の検知結果から認識できることになる。
次に、左扉246a及び右扉246bの駆動機構について図40を参照して説明する。図40(a)は遮蔽装置246の斜視図、図40(b)〜(d)は遮蔽装置246の正面図であり、左扉246a及び右扉246bの位置が異なっている。図40(b)は左扉246a及び右扉246bを全開にした状態を示し、左扉246a及び右扉246bがそれぞれ初期位置に位置している。図40(c)は全閉としている。図40(c)及び(d)は半開としており、図40(c)は左扉246aが最大移動位置にあり、図40(d)は右扉246bが最大移動位置にある。
遮蔽装置246は左扉246a及び右扉246bを移動させる駆動機構8を備える。駆動機構8は、遮蔽装置246の骨格をなす支持体81を備える。支持体81は左扉246a及び右扉246bの各左右方向の往復移動を案内するレールを備えると共に、背後の装飾図柄表示装置208を露出させる開口部81aを備える。
駆動機構8は、左扉246aを移動させる機構として、駆動プーリ82a、従動プーリ83a、及び、これらに巻き回されたベルト84aを備える。駆動プーリ82aは不図示のステップモータにより回転駆動され、ベルト84aが走行する。左扉246aは連結部Laを備え、連結部Laにおいてベルト84aに固定されている。ベルト84aが走行することで、左扉246aが移動する。連結部Laはセンサ85aで検知される検知片を一体に備えている。
センサ85aは発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、連結部Laの検知片は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。この検知片をセンサ85aで検知することで左扉246aの位置を検知することができる。本実施形態の場合、左扉246aがセンサ85aで検知された位置が初期位置となるように構成している。
駆動機構8は、右扉246bを移動させる機構として、駆動プーリ82b、従動プーリ83b、及び、これらに巻き回されたベルト84bを備える。駆動プーリ82bは不図示のステップモータにより回転駆動され、ベルト84bが走行する。右扉246bは連結部Lbを備え、連結部Lbにおいてベルト84bに固定されている。ベルト84bが走行することで、右扉246bが移動する。連結部Lbはセンサ85bで検知される検知片を一体に備えている。
センサ85bは発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、連結部Lbの検知片は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。この検知片をセンサ85bで検知することで右扉246bの位置を検知することができる。本実施形態の場合、右扉246bがセンサ85bで検知された位置が初期位置となるように構成している。
<可動体の動作態様>
図41〜図42を参照して可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224の動作態様の例について説明する。
図41は、可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224がいずれも初期位置に位置している状態を示しており、これらの可動体が未作動の状態である。図42(a)は、可動体1を移動させている状態を示している。図42(b)は、可動体2を移動させている状態を示している。図43(a)は、演出可動体224を移動させている状態を示している。図43(b)は、左扉246a及び右扉246bを移動させている状態を示している。
こうした可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224の移動により、或いは、移動の組み合わせにより、様々な演出が可能である。可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224の動作制御は、第2副制御部500が行うことができる。
<初期動作と復帰動作>
可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224はいずれも可動体であり、その正常な動作が望まれる。そこで、上述した透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900と同様、例えば、パチンコ機100の電源投入時にこれらを所定の手順で動作させる初期動作を行って動作確認を行う。また、遊技中等に動作に支障が検知された場合には、初期位置に可動体を戻す復帰動作(リトライ動作)を行うことが望ましい。また、遊技中等に動作に支障が検知された場合には、初期位置に可動体を戻す復帰動作(リトライ動作)を行う。これにより、正常な動作での遊技の続行を促進する。
以下、初期動作と復帰動作の例について説明する。ここでは、可動体1、2、及び演出可動体224を対象とするが、左扉246a及び右扉246bも対象としても構わない。なお、可動体1、2及び演出可動体224は遊技者が接触しない位置に配置されている可動体である。
<可動体1の初期動作、復帰動作>
可動体1の初期動作、復帰動作は基本的に既に説明した透過部ユニット700’等の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、可動体1の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図44は可動体1の動作例を模式的に示した図である。図44(a)〜(c)は電源投入時に可動体1の初期動作が行われる場合を示している。
図44(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ51を駆動し、図44(b)に示すように、可動体1を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図44(c)に示すように可動体1を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体1の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図44(d)〜(i)は、異常時に可動体1の復帰動作が行われる場合を示している。図44(d)は可動体1が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図44(e)は、その後に演出動作として可動体1を最大移動位置に移動する場合を示している。図44(f)は、演出終了後に、可動体1を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図44(g)は、図44(f)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体1の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図44(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、可動体1を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置に可動体1を戻す動作である。移動時間には制限がある。
この復帰動作により可動体1の移動が再開して初期位置に戻り、図44(i)ではセンサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、可動体1を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図45(a)〜(j)は、可動体1の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、可動体1が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて可動体1の動作を禁止する。動作禁止中、可動体1による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’等と可動体1とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図45(a)は可動体1が未演出の段階を示している。図45(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、可動体1が最大移動位置に移動する場合を示している。図45(c)は、演出終了後に初期位置に戻る移動動作が行われた場合を示している。そして、初期位置に戻る過程で、可動体1の動作が中断した場合を想定している。
図45(d)は、図45(c)の移動動作の移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図45(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図45(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図45(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図45(h)は、移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図45(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図45(j)は、移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に可動体1が戻らなかったので復帰をあきらめて可動体1の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
可動体1については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。可動体1は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合がある。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
<可動体2の初期動作、復帰動作>
可動体2の初期動作、復帰動作も基本的に既に説明した透過部ユニット700’等の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、可動体2の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図46は可動体2の動作例を模式的に示した図である。図46(a)〜(c)は電源投入時に可動体2の初期動作が行われる場合を示している。
図46(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ61を駆動し、図46(b)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図46(c)に示すように可動体2を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体2の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図46(d)〜(i)は、異常時に可動体2の復帰動作が行われる場合を示している。図46(d)は可動体2が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図46(e)は、その後に演出動作として可動体2を最大移動位置に移動する場合を示している。図46(f)は、演出終了後に、可動体2を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図46(g)は、図46(f)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体2の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図46(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、可動体2を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置に可動体2を戻す動作である。移動時間には制限がある。同図に示すように、復帰動作を行っている場合には、デフォルトの画像を表示してもよい。これによりホール店員が復帰動作が行われていることを認識できる場合がある。
この復帰動作により可動体2の移動が再開して初期位置に戻り、図46(i)ではセンサ64により可動体1が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、可動体2を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図47(a)〜(j)は、可動体2の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、可動体2が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて可動体2の動作を禁止する。動作禁止中、可動体2による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’や可動体1等と可動体2とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図47(a)は可動体2が未演出の段階を示している。図47(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、可動体2が最大移動位置に移動する場合を示している。図47(c)は、演出終了後に初期位置に戻る移動動作が行われた場合を示している。そして、初期位置に戻る過程で、可動体2の動作が中断した場合を想定している。
図47(d)は、図47(c)の移動動作の移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図47(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。復帰動作中はデフォルトの画像を表示する。図47(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、センサ54により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図47(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図47(h)は、移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図47(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図47(j)は、移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に可動体2が戻らなかったので復帰をあきらめて可動体2の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
可動体2については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。可動体2は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合がある。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
<演出可動体224の初期動作、復帰動作>
演出可動体224の初期動作、復帰動作も基本的に既に説明した透過部ユニット700’等の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、演出可動体224の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図48は演出可動体224の動作例を模式的に示した図である。図48(a)〜(c)は電源投入時に演出可動体224の初期動作が行われる場合を示している。
図48(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ71、72を駆動し、図48(b)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図48(c)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、演出可動体224の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図48(d)〜(i)は、異常時に演出可動体224の復帰動作が行われる場合を示している。図48(d)は演出可動体224が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図48(e)は、その後に演出動作として演出可動体224を最大移動位置に移動する場合を示している。図48(f)は、演出終了後に、演出可動体224を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図48(g)は、図48(f)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により演出可動体224の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図48(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、演出可動体224を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置に演出可動体224を戻す動作である。移動時間には制限がある。
この復帰動作により演出可動体224の移動が再開して初期位置に戻り、図48(i)ではセンサ74、75により可動体1が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、演出可動体224を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図49(a)〜(j)は、演出可動体224の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、演出可動体224が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて演出可動体224の動作を禁止する。動作禁止中、演出可動体224による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’や可動体1、2等と演出可動体224とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図49(a)は演出可動体224が未演出の段階を示している。図49(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、演出可動体224が最大移動位置に移動する場合を示している。図49(c)は、演出終了後に初期位置に戻る移動動作が行われた場合を示している。そして、初期位置に戻る過程で、演出可動体224の動作が中断した場合を想定している。
図49(d)は、図49(c)の移動動作の移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図49(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図49(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図49(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図49(h)は、移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図49(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図49(j)は、移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に演出可動体224が戻らなかったので復帰をあきらめて演出可動体224の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
演出可動体224については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。演出可動体224は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合がある。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
演出可動体224は2つの可動体(上腕部224a、前腕部224b)から構成されており、個別に初期位置に移動可能であり、また、個別に初期位置に位置しているかを検知可能である。したがって、片方の可動体が初期位置に戻らなかった場合、その可動体のみについて復帰動作を行ってもよい。例えば、上腕部224aは初期位置に戻ったが、前腕部224bは初期位置に戻らなかった場合、前腕部224bのみ復帰動作を行ってもよい。動作禁止状態も上腕部224a、前腕部224bに個別に設定してもよいが、いずれか一方が初期位置に戻らなかった場合は演出可動体224全体を動作禁止状態としてもよい。全体を動作禁止状態とした方が、演出可動体224が不自然な動作を繰り返し行う事態を回避できる場合がある。
<関連動作>
複数の可動体間で、可動体の動作を関連付けることができる。以下、その例を説明する。
<初期動作の順番>
初期動作はばらばらに行ってもよいが順番に行ってもよい。図50はその一例を示す。ここでは、可動体1、2、及び演出可動体224を順番に動作させる場合を例示し、順序は可動体1→可動体2→演出可動体224の順序とする。
図50(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ51を駆動し、図50(b)に示すように、可動体1を最大移動位置に移動し、その後、図50(c)に示すように可動体1を初期位置に戻す。
次に第2副制御部500はモータ61を駆動し、図50(d)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図50(e)に示すように可動体2を初期位置に戻す。
次に第2副制御部500はモータ71、72を駆動し、図50(f)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動し、その後、図50(g)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。
こうした一連の初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体1、2、及び演出可動体224の動作確認を円滑に行うことができる場合がある。なお、可動体1の初期動作を開始してから演出可動体224の初期動作が終了するまでの間に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。また、図50の例では、可動体1、2、及び演出可動体224を対象としたが、全ての可動体について順番に初期動作を行わせるようにしてもよい。或いは、所定のグループ毎(例えば、前面枠扉106’側の可動体のグループと、遊技盤200’側の可動体のグループ)に分けて行い、グループ内で順番に行ってもよい。
<復帰動作を契機とした初期動作>
一部の可動体が復帰動作を実行した場合、残りの一部又は全部の可動体の初期動作を行ってもよい。経年的な劣化で一部の可動体に動作不良が生じた場合は、他の可動体にも動作不良が生じる可能性がある。そこで、一部の可動体が復帰動作を実行した場合に、他の可動体について初期動作を行わせることで、その動作確認を行うことができる。
図51はその一例を示す。ここでは、可動体1について復帰動作を実行した場合に、可動体2及び演出可動体224について初期動作を行う例を説明する。
図51(a)は可動体1が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。図51(b)は、その後に演出動作として可動体1を最大移動位置に移動する場合を示している。図51(c)は、演出終了後に、可動体1を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。図51(d)は、図51(c)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体1の移動が中断された場合を想定している。
これに対応して図51(e)の段階では復帰動作を行う。この復帰動作により可動体1の移動が再開して初期位置に戻り、図51(f)ではセンサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されている。
次に、可動体2の初期動作を行う。電源投入時ではないが、可動体1の移動が一時中断したため、念のために可動体2の初期動作を行う。第2副制御部500は、モータ61を駆動し、図51(g)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図51(h)に示すように可動体2を初期位置に戻す。これにより可動体2の動作確認が行える。
続いて演出可動体224の初期動作も行う。第2副制御部500は、モータ71、72を駆動し、図51(i)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図51(j)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。これにより演出可動体224の動作確認が行える。
図51の例は、1つの可動体について復帰動作を行ったことを条件としたが、複数の可動体について復帰動作を行ったことを条件としてもよい。初期動作が不必要に多数行われることを防止できる場合がある。図52はその一例を示す。同図の例では、可動体1及び2の復帰動作を行ったことを条件として演出可動体224の初期動作を行う例を示している。
図52(a)は、可動体1及び2並びに演出可動体224が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。図52(b)はその後に演出動作として可動体1及び2を移動する場合を示している。図52(c)は、演出終了後に、可動体1及び2を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図52(d)は、図52(c)の移動動作に設定された各移動時間の経過後、可動体1及び2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体1及び2の移動が中断された場合を想定している。
これに対応して復帰動作を行う。ここでは、可動体1→可動体2の順で復帰動作を行うが、同時でもよい。まず、図52(e)に示すように可動体1の復帰動作が行われ、図52(f)で初期位置に戻ったことが検知されている。続いて図52(g)に示すように可動体2の復帰動作が行われ、図52(h)に示すように初期位置に戻ったことが検知されている。
続いて演出可動体224の初期動作を行う。第2副制御部500は、モータ71、72を駆動し、図52(i)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図52(j)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。これにより演出可動体224の動作確認が行える。
以上の説明では、可動体1、2、演出可動体224を例に挙げたが、他の可動体についても、一部の可動体が復帰動作を実行した場合、残りの一部又は全部の可動体の初期動作を行ってもよい。ただし、透過部ユニット700’やチャンスボタン700は、遊技者が接触可能な位置に配置されているため、初期動作が自動発動されると遊技者に違和感を与える場合があるので、透過部ユニット700’やチャンスボタン700は電源投入時のみ初期動作を行ってもよい。
また、他の可動体の復帰動作によって初期動作を実行する条件としては、上述した以外に、例えば、他の可動体の復帰動作が所定回数に達したことを条件する場合や、可動体の復帰動作の合計回数が所定回数に達したことを条件とする場合や、複数の可動体の復帰動作が所定時間内に実行されたことを条件とする場合等、様々な条件を設定することが可能である。
<関連動作のまとめ>
関連動作として、初期動作の順番と、復帰動作を契機とした初期動作と、について説明したが、図53はそのまとめを示すタイミングチャートである。
図53(a)は初期動作の順番の例のタイミングチャートであり、第四の可動体、第五の可動体、第六の可動体の各初期動作が順次おこなわれる例を示している。上述した具体例では、第四の可動体を可動体1とし、第五の可動体を可動体2とし、第六の可動体を演出可動体224として説明した。
図53(b)は復帰動作を契機とした初期動作の例のタイミングチャートである。上段は、第四の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、復帰動作を行った場合に、第五の可動体の初期動作、第六の可動体の初期動作が順次おこなわれる例を示している。上述した具体例では、第四の可動体を可動体1とし、第五の可動体を可動体2とし、第六の可動体を演出可動体224として説明した。中段は、他のバリエーションとして、第五の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、復帰動作を行った場合に、第四の可動体の初期動作、第六の可動体の初期動作が順次おこなわれる例を示している。下段も、他のバリエーションとして、第六の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、復帰動作を行った場合に、第四の可動体の初期動作、第六の可動体の初期動作が順次おこなわれる例を示している。
図53(c)も復帰動作を契機とした初期動作の例のタイミングチャートであるが、2つの可動体の復帰動作を契機として他の可動体の初期動作を行う例である。第四の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、第五の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、第四の可動体の復帰動作、第五の可動体の復帰動作が順次行われる。そして、第六の可動体の初期動作がおこなわれる例を示している。上述した具体例では、第四の可動体を可動体1とし、第五の可動体を可動体2とし、第六の可動体を演出可動体224として説明した。
<可動体の動作制御の例>
可動体1、2及び演出可動体224の動作制御例について図54〜図57を参照して説明する。ここでは可動体1のモータ51、可動体2のモータ61、演出可動体224のモータ71、72の駆動制御を第2副制御部500が実行する例を想定している。図54(a)は図10(a)のS713の可動体制御処理に含まれる処理例を示している。

S1461では第四の可動体制御処理を行う。ここでは可動体1の動作制御に関する処理を行う。S1462では第五の可動体制御処理を行う。ここでは可動体2の動作制御に関する処理を行う。S1463では第六の可動体制御処理を行う。ここでは演出可動体224の動作制御に関する処理を行う。
ここで、透過部ユニット700’等と同様、可動体1、2及び演出可動体224の動作制御上、その制御状態が個別に設定される。制御状態は第一〜第四の状態を少なくとも含む。第一の状態とは、電源投入時の状態であり、初期動作の実行が設定されている状態である。第二の状態とは、復帰動作の実行が設定されている状態である。第三の状態とは、動作をしない待機状態である。第四の状態とは、動作禁止状態が設定されている状態である。
図54(b)はS1461の第四の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1471では可動体1に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1478へ進み、該当しない場合はS1472へ進む。S1472では可動体1に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1473へ進み、該当しない場合はS1474へ進む。
S1473では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1474では可動体1に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1475へ進み、該当しない場合はS1476へ進む。
S1475では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1476では可動体1に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1477へ進み、該当しない場合はS1478へ進む。S1477ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1478では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1479へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1478とS1479では、可動体1の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。可動体1を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。また、復帰動作を契機とした初期動作を行う場合、第五の可動体又は第六の可動体が復帰動作を行った場合には第一の状態を設定する。
図55(a)はS1462の第五の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1481では可動体2に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1488へ進み、該当しない場合はS1482へ進む。S1482では可動体1に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1483へ進み、該当しない場合はS1484へ進む。
S1483では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1484では可動体2に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1485へ進み、該当しない場合はS1486へ進む。
S1485では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1486では可動体2に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1487へ進み、該当しない場合はS1488へ進む。S1487ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1488では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1489へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1488とS1489では、可動体2の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。可動体2を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。また、復帰動作を契機とした初期動作を行う場合、第四の可動体又は第六の可動体が復帰動作を行った場合には第一の状態を設定する。
図55(b)はS1463の第六の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1491では演出可動体224に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1498へ進み、該当しない場合はS1492へ進む。S1492では演出可動体224に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1493へ進み、該当しない場合はS1494へ進む。
S1493では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1494では演出可動体224に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1495へ進み、該当しない場合はS1496へ進む。
S1495では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1496では演出可動体224に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1497へ進み、該当しない場合はS1498へ進む。S1497ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1498では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1499へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1498とS1499では、演出可動体224の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。演出可動体224を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。また、復帰動作を契機とした初期動作を行う場合、第四の可動体又は第六の可動体が復帰動作を行った場合には第一の状態を設定する。
次に、可動体1、2及び演出可動体224を駆動する駆動源(ステップモータ51、61、71及び72)の制御について図56を参照して説明する。図56(a)、(b)は第2副制御部500の割り込み処理を示している。
図56(a)を参照してS1501ではモータドライバからモータへ信号を出力する処理を行う。これによりモータが駆動する。S1502ではセンサ検出処理を行う。ここでは可動体1、2及び演出可動体224を検出する各センサ(54、64、74、75)の検知結果を取得する。S1503では他の処理を行う。以上で一単位の第一の駆動割り込み処理が終了する。
図56(b)を参照してS1504では、可動体1の動作のためのモータ制御処理を行い、S1505では可動体2の動作ためのモータ制御処理を行い、S1506では演出可動体224の動作のためのモータ制御処理を行う。以上で一単位の第二の駆動割り込み処理が終了する。S1504〜S1506の各モータ制御処理としては図28(c)に示した制御を採用できる。
<可動体に搭載された可動体の例>
図57は、可動体に搭載された可動体の例を示している。同図の例では、遮蔽装置246に可動体9L、9Rを適用した構成を例示している。遮蔽装置246は、上述した駆動機構8と、左扉246aに代わる可動体246a’と、右扉246bに代わる可動体246b’とを備える。可動体246a’、246b’の構成は、左扉246a、246bと略同様であるが、形状や大きさ等が異なる。駆動機構8は上述したとおりの構成であるが、ここでは、可動体246a’、246b’を左右に往復移動させる。可動体246a’、246b’の初期位置は、図57に示す位置とする。センサ85a、85bはここでは初期位置にある可動体246a’、246b’を検知するように配置されている。
可動体9Lは可動体246a’に設けられ、可動体9Rは可動体246b’に設けられている。可動体9Lは円形の部分から刃先形状の一対の突起9aが突出した板状の部材であり、円形の部分の中心を回転中心として可動体246a’に回転自在に支持されている。円形の部分には回転中心からずれた位置に検知片9bが形成されている。
可動体9Rも可動部材9Lと同様であり、円形の部分から刃先形状の一対の突起9bが突出した板状の部材であり、円形の部分の中心を回転中心として可動体246b’に回転自在に支持されている。円形の部分には回転中心からずれた位置に検知片9bが形成されている。可動体9R、9Lはその一部(例えば突起9a、9b)が透過性を有する部材であってもよく、逆に透過性を有しない部材であってもよい。
可動体246a’、246b’には、それぞれ、可動体9L、9Rを独立して駆動する駆動機構が設けられている。駆動機構は、ステップモータ等の駆動源91と、駆動プーリ92と、従動プーリ93と、これらのプーリに巻き回されたベルト94とを備える。駆動源91、91は、対応する可動体246a’、246b’に支持されている。駆動プーリ92は駆動源91の出力軸に取り付けられており駆動源91によって回転される。従動プーリ92、92は可動体9L、9Rの回転中心軸に取り付けられている。駆動源91を駆動すると、ベルト94が走行し、可動体9L、9Rが回転することになる。駆動源91の回転方向を切り替えることで可動体9L、9Rの回転方向も切り替わることになる。
可動体246a’、246b’には、それぞれ、センサ94、94が設けられている。センサ94は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片9bは発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。検知片9bをセンサ94で検知することで可動体9L、9Rの位置を検知することができる。本実施形態の場合、図57に示す可動体9L、9Rの姿勢が初期位置であり、可動体9L、9Rが初期位置ある場合に、検知片9bがセンサ94で検知されるように構成している。なお、センサ94で検知可能な可動体9L、9Rの位置とは、絶対位置ではなく、可動体246a’、246b’に対する相対位置であることはいうまでもない。
次に、可動体246a’、246b’及び可動体9L、9Rの動作例について説明する。図57に示すように、可動体246a’、246b’が初期位置にあり、可動体9L、9Rが初期位置にある場合、装飾図柄表示装置208の表示領域の略全体がこれらに覆われない状態にある。また、可動体9L、9Rが初期位置にある場合、可動体9L、9Rと可動体246a’、246b’とが重なる範囲が最も大きくなる。換言すると、正面視で可動体9L、9Rが可動体246a’、246b’からはみ出す部分が最も小さい。
既に説明したとおり、可動体9L、9Rはこれを回転させる動作が可能である。しかし、可動体246a’、246bを回転させるとその姿勢が変化し、可動体9L、9Rと可動体246a’、246b’とが重なる範囲が変化する。換言すると、正面視で可動体9L、9Rが可動体246a’、246b’からはみ出す部分が変化する。
可動体246a’、246b’が初期位置にある場合、可動体9L、9Rの姿勢が変化すると、駆動機構8の左右の側壁部81b、81cと干渉する場合がある。そこで、可動体246a’、246b’の位置に応じて可動体9L、9Rの姿勢の最大変化量を規制しながら、可動体9L、9Rによる演出の制御を行う。なお、ここでは駆動機構8の左右の側壁部81b、81cと、可動体9L、9Rとの干渉を考慮したが、ハーネス等、他の構成との干渉を考慮して可動体9L、9Rの演出制御を行ってもよい。
さて、可動体246a’、246b’が初期位置にある場合、可動体9L、9Rは初期位置の状態とし、可動体9L、9Rを回転させる演出は行わない。回転させる演出を行う場合は、可動体9L、9Rの回転量を最も小さい範囲とし、可動体9L、9Rの少なくとも一部が特定の領域を除く領域の少なくともいずれかに位置する動作(例えば側壁部81b、81cに干渉しない領域での動作)としてもよい。逆に、可動体9L、9Rが側壁部81b、81cと衝突するように可動体9L、9Rを回転させ、一種の演出としてもよい。
可動体246a’、246b’が初期位置から移動した場合、その移動量に応じて可動体9L、9Rの回転量を規制しながら、可動体9L、9Rの演出を行うことが可能となる。図58(a)は可動体246a’を初期位置から移動した状態を示す。
同図の例では、正面視で可動体246a’が装飾図柄表示装置208の表示領域と僅かに重なる位置に可動体246a’を移動している。このとき、可動体9Lは突起部9aの一部が装飾図柄表示装置208の表示領域と重なっており、装飾図柄表示装置208の画像を見ている遊技者の注意を引く状態となる。
図58(b)は可動体9Lを動作させている状態を示す。ここでは、可動体9Lを所定の角度範囲内で往復動作させることでその姿勢を変化させている。連続的に往復動作を行って振動動作としてもよい。可動体9Lが初期位置から最も回転した位置においては、可動体9L、9Rと可動体246a’、246b’とが重なる範囲が初期位置よりも小さくなる。換言すると、正面視で可動体9L、9Rが可動体246a’、246b’からはみ出す部分が初期位置よりも大きくなる。
このように回転量を規制しながら可動体9Lの動作を行うことで可動体やその周辺の構成の破損を防ぎながら多彩な演出を実行することができる場合がある。
図59(a)は可動体246a’が装飾図柄表示装置208の表示領域と全体が重なる位置に可動体246a’を移動している。このとき、可動体9Lは初期位置にあり、その略全体が装飾図柄表示装置208の表示領域と重なっており、装飾図柄表示装置208の画像を見ている遊技者の注意を引く状態となる。
図59(b)は可動体9Lを動作させている状態を示す。ここでは、可動体9Lを360度回転させることでその姿勢を変化させている。この位置では可動体9Lを360度回転させても、側壁部81b、81cと干渉することはなく、可動体9Lの姿勢変化を規制する必要はない。
図59(a)の位置に可動体246a’が位置していても、可動体9Rとの関係で可動体9Lの動作範囲を規制する場合もある。図60はその一例を示す。同図の例では、可動体246a’の位置は図59(a)と同じ位置にある。しかし、可動体246b’が装飾図柄表示装置208の表示領域と全体が重なる位置に可動体246b’を移動している。このため、可動体9Lを回転させると可動体9Rと干渉する場合がある。逆に、可動体9Rを回転させると可動体9Lと干渉する場合がある。
したがって、可動体9L、9Rを回転させる演出は行わない。回転させる演出を行う場合は、可動体9L、9Rの回転量を最も小さい範囲とするが、可動体9L、9Rが互いに衝突するように可動体9L、9Rを回転させ、一種の演出としてもよい。
<関連動作の他の例>
関連動作の他の例について図154〜図164を参照して説明する。ここでは、主に、可動体1、可動体2、左扉246a及び右扉246bの関連動作について説明する。
<初期動作の順番>
初期動作はばらばらに行ってもよいが順番に行ってもよい。図155はその一例を示す。ここでは、左扉246a及び右扉246b→可動体1→可動体2の順序で初期動作を行う。
図154(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。電源投入を契機として、左扉246a及び右扉246bの初期動作として、図154(b)及び(c)に示すようにこれらの閉鎖及び開放を行う。
続いて可動体1の初期動作を行う。第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ51を駆動し、図154(d)に示すように、可動体1を最大移動位置に移動し、その後、図154(e)に示すように可動体1を初期位置に戻す。
次に第2副制御部500はモータ61を駆動し、図154(f)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図154(g)に示すように可動体2を初期位置に戻す。
こうした一連の初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体1、可動体2、左扉246a及び右扉246bの動作確認を円滑に行うことができる場合がある。なお、左扉246a及び右扉246bの初期動作を開始してから可動体2の初期動作が終了するまでの間に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。また、図154の例では、可動体1、可動体2、左扉246a及び右扉246bを対象としたが、全ての可動体について順番に初期動作を行わせるようにしてもよい。或いは、所定のグループ毎(例えば、前面枠扉106’側の可動体のグループと、遊技盤200’側の可動体のグループ)に分けて行い、グループ内で順番に行ってもよい。
<初期位置に無いことを契機とした初期動作>
所定のタイミングで一部の可動体が初期位置に無いことが検知された場合、残りの一部又は全部の可動体の初期動作を行ってもよい。経年的な劣化で一部の可動体に動作不良が生じた場合は、他の可動体にも動作不良が生じる可能性がある。そこで、一部の可動体が初期位置にあるべきタイミングで初期位置に無いことが検知された場合に、他の可動体について初期動作を行わせることで、その動作確認を行うことができる。なお、初期位置に無いことが検知された可動体については、復帰動作をしなくてもよいが復帰動作をした方が好ましい。この場合の復帰動作は、初期位置に戻るだけの動作ででもよいが初期動作と同じ動作であってもよい。
<例1>
図155はその一例を示す。ここでは、特別図柄の変動表示の開始タイミング(装飾図柄の変動表示の開始タイミング)で可動体が初期位置にあるか否かを検知する場合を例示する。
図155(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。図155(b)は図155(a)の状態から、演出動作として可動体1を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示しており、図155(c)は図155(b)の状態から、可動体1を初期位置に戻す制御が行われた場合を示している。図155(d)は図155(c)の制御が行われたにも関わらず、可動体1が初期位置に戻らなかった状態を示している。図155(d)の段階では、今回の装飾図柄の変動表示が終了している。
図155(e)は、次の装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、センサ54、64、85a、85bの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、左扉246a、右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図155(e)の例では可動体1が初期位置にあることが検知されない。
そこで、図155(f)に示すように可動体1の復帰動作を行う。同図の例では可動体1が復帰動作により初期位置に戻った場合を例示している。ここでの復帰動作は、制御上、現在の位置から初期位置に可動体1を戻すだけの制御であってもよいし、初期動作と同じ制御であってもよい。なお、可動体1の駆動機構の構成次第によっては、初期動作と同じ制御であっても、見た目上は、可動体1が現在の位置から初期位置に戻るだけの動作に見える場合がある。復帰動作として初期動作と同じ制御を行う場合、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図155(e)の段階で可動体1が初期位置にあることが検知されなかったので、可動体2の初期動作を行う。本実施形態では可動体1の復帰動作に続いて可動体2の初期動作を行う。図155(g)に示すように可動体2が最大移動位置に移動され、図155(h)に示すように可動体2が初期位置に戻される。これにより、図155(i)に示すように可動体1と可動体2とが共に初期位置戻った状態となる。可動体2の初期動作は、電源投入時の初期動作と可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図155の例では左扉246a及び右扉246bの初期動作は行わないが、行うようにしてもよい。また、可動体1の復帰動作と可動体2の初期動作とを並行して行ってもよい。また、可動体2の初期動作を先に行った後、可動体1の復帰動作を行ってもよい。
また、一の可動体の一部の動作を行った後、他の可動体の動作を行い、その後、一の可動体の残りの動作を行ってもよい。
例えば、可動体1が初期位置に位置しない場合に、可動体2が初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、可動体1が初期位置に移動し、可動体2が初期位置に移動してもよい。
また、動作順序は様々な順序を採用可能である。例えば、可動体1が初期位置に位置しない場合に、可動体1が初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、可動体1が初期位置に移動し、可動体2が初期位置に移動してもよい。また、例えば、可動体2が初期位置に位置しない場合に、可動体1が初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、可動体1が初期位置に移動し、可動体2が初期位置に移動してもよい。
<例2>
図156は別の例を示す。図155の例では図155(e)の段階で可動体1が最大移動位置に位置したまま停止した例を例示したが、図156の例は可動体1が初期位置と最大移動位置との間の途中の位置で停止した例を例示している。
図156(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。図156(b)は図156(a)の状態から、演出動作として可動体1を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示しており、図156(c)は図156(b)の状態から、可動体1が最大移動位置に移動する途中で停止してしまった場合を示している。図156(d)の段階では、今回の装飾図柄の変動表示が終了している。
図156(e)は、次の装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、センサ54、64、85a、85bの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、左扉246a、右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図156(e)の例では可動体1が初期位置にあることが検知されない。
そこで、図156(f)に示すように可動体1の復帰動作を行う。ここでの復帰動作は、制御上、初期動作と同じ制御とした場合を例示している。同図の例では可動体1が最大移動位置に移動し、図156(g)は可動体1が初期位置に戻った場合を例示している。復帰動作として初期動作と同じ制御を行う場合、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図156(e)の段階で可動体1が初期位置にあることが検知されなかったので、可動体2の初期動作を行う。本実施形態では可動体1の復帰動作に続いて可動体2の初期動作を行う。図156(h)に示すように可動体2が最大移動位置に移動され、図156(i)に示すように可動体2が初期位置に戻される。これにより、図156(j)に示すように可動体1と可動体2とが共に初期位置戻った状態となる。可動体2の初期動作は、電源投入時の初期動作と可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図156の例では左扉246a及び右扉246bの初期動作は行わないが、行うようにしてもよい。また、可動体1の復帰動作と可動体2の初期動作とを並行して行ってもよい。また、可動体2の初期動作を先に行った後、可動体1の復帰動作を行ってもよい。
<例3>
図157は別の例を示す。図157の例は可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合の処理例である。
図157(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。図157(b)は図157(a)の状態から、演出動作として可動体2を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示しており、図157(c)は図157(b)の状態から、可動体2を初期位置に戻す制御が行われた場合を示している。図157(d)は図157(c)の制御が行われたにも関わらず、可動体2が初期位置に戻らなかった状態を示している。図157(d)の段階では、今回の装飾図柄の変動表示が終了している。
図157(e)は、次の装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、センサ54、64、85a、85bの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、左扉246a、右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図157(e)の例では可動体2が初期位置にあることが検知されない。
そこで、図157(f)に示すように可動体2の復帰動作を行う。同図の例では可動体2が復帰動作により初期位置に戻った場合を例示している。ここでの復帰動作は、制御上、現在の位置から初期位置に可動体2を戻すだけの制御であってもよいし、初期動作と同じ制御であってもよい。なお、可動体2の駆動機構の構成次第によっては、初期動作と同じ制御であっても、見た目上は、可動体2が現在の位置から初期位置に戻るだけの動作に見える場合がある。復帰動作として初期動作と同じ制御を行う場合、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図157(e)の段階で可動体2が初期位置にあることが検知されなかったので、可動体1の初期動作を行う。本実施形態では可動体2の復帰動作に続いて可動体1の初期動作を行う。図157(g)に示すように可動体2が最大移動位置に移動され、図157(h)に示すように可動体2が初期位置に戻される。これにより、図157(i)に示すように可動体1と可動体2とが共に初期位置戻った状態となる。可動体1の初期動作は、電源投入時の初期動作と可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、初期動作よりも短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図157の例では左扉246a及び右扉246bの初期動作は行わないが、行うようにしてもよい。また、可動体2の復帰動作と可動体1の初期動作とを並行して行ってもよい。また、可動体1の初期動作を先に行った後、可動体2の復帰動作を行ってもよい。
<例4>
図158は別の例を示す。図158の例は図157の例と同様に可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合の処理例であるが、可動体1の初期動作を先に行う。
図158(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。図158(b)は図158(a)の状態から、演出動作として可動体2を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示しており、図158(c)は図158(b)の状態から、可動体2を初期位置に戻す制御が行われた場合を示している。図158(d)は図158(c)の制御が行われたにも関わらず、可動体2が初期位置に戻らなかった状態を示している。図158(d)の段階では、今回の装飾図柄の変動表示が終了している。
図158(e)は、次の装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、センサ54、64、85a、85bの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、左扉246a、右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図158(e)の例では可動体2が初期位置にあることが検知されない。
そこで、可動体1の初期動作を行う。図158(f)に示すように可動体1が最大移動位置に移動され、図158(g)に示すように可動体1が初期位置に戻される。可動体1の初期動作は、電源投入時の初期動作と可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
次に、図158(h)に示すように可動体2の復帰動作を行う。同図の例では可動体2が復帰動作により初期位置に戻った場合を例示している。ここでの復帰動作は、制御上、現在の位置から初期位置に可動体2を戻すだけの制御であってもよいし、初期動作と同じ制御であってもよい。なお、可動体2の駆動機構の構成次第によっては、初期動作と同じ制御であっても、見た目上は、可動体2が現在の位置から初期位置に戻るだけの動作に見える場合がある。復帰動作として初期動作と同じ制御を行う場合、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
以上により、図158(i)に示すように可動体1と可動体2とが共に初期位置戻った状態となる。図158の例では左扉246a及び右扉246bの初期動作は行わないが、行うようにしてもよい。
<例5>
図159は別の例を示す。図159の例は図158の例と同様に可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合の処理例であるが、左扉246aも初期位置にないことが検知された場合の処理例である。
図159(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。図159(b)は図159(a)の状態から、演出動作として可動体2を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示しており、図159(c)は図159(b)の状態から、可動体2を初期位置に戻す制御が行われた場合を示している。図159(d)は図159(c)の制御が行われたにも関わらず、可動体2が初期位置に戻らなかった状態を示しており、また、左扉246aが初期位置に位置していない状態を示している。左扉246aは初期位置に位置しているはずであるが、演出動作の途中で停止したか、店員のメンテナンス作業中に不意に移動した等の理由で初期位置に無い。図159(d)の段階では、今回の装飾図柄の変動表示が終了している。
図159(e)は、次の装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、センサ54、64、85a、85bの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、左扉246a、右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図159(e)の例では可動体2及び左扉246aが初期位置にあることが検知されない。
本例では、まず、左扉246aの復帰動作を先に行う。次に、可動体2が初期位置にあることが検知されなかったので、関連する可動体である可動体1の初期動作を行い、最後に可動体2の復帰動作を行う。なお、左扉246aの復帰動作を最後に行ってもよいし、各動作を並行して行ってもよい。
図158(f)に示すように左扉246aの復帰動作を行い、同図の例では左扉246aが初期位置に戻っている。ここでの復帰動作は、制御上、現在の位置から初期位置に左扉246aを戻すだけの制御であってもよいし、初期動作と同じ制御であってもよい。なお、左扉246aの駆動機構の構成次第によっては、初期動作と同じ制御であっても、見た目上は、左扉246aが現在の位置から初期位置に戻るだけの動作に見える場合がある。復帰動作として初期動作と同じ制御を行う場合、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
その後、例4の場合と同様に可動体1の初期動作(図159(g)、(h))と、可動体2の復帰動作(図159(i))とを行う。これにより、図159(i)に示すように可動体1、可動体2、左扉246aが初期位置戻った状態となる。
<例6>
時短状態の場合のように特別図柄の変動表示時間が短い場合、初期動作や復帰動作が完了するまえに、次の変動表示の開始タイミングとなる場合がある。この場合、変動表示を待機させてもよいが遊技の進行が遅延するので、変動表示を開始しつつ、初期動作や復帰動作を継続させてもよい。この場合、変動表示の開始タイミングでは初期位置にあるか否かの検知を行わないか、検知結果をキャンセルして継続中の初期動作や復帰動作が完了できるようにしてもよい。
図160はその一例を示す。図160の例は、図159の例と同様に可動体2と左扉246aとが初期位置にあることが検知されなかった場合の処理例である。
図160(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。図160(b)は図160(a)の状態から、演出動作として可動体2を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示しており、図160(c)は図160(b)の状態から、可動体2を初期位置に戻す制御が行われた場合を示している。図160(d)は図160(c)の制御が行われたにも関わらず、可動体2が初期位置に戻らなかった状態を示しており、また、左扉246aが初期位置に位置していない状態を示している。左扉246aは初期位置に位置しているはずであるが、演出動作の途中で停止したか、店員のメンテナンス作業中に不意に移動した等の理由で初期位置に無い。図160(d)の段階では、今回の装飾図柄の変動表示が終了している。
図160(e)は、次の装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、センサ54、64、85a、85bの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、左扉246a、右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図160(e)の例では可動体2及び左扉246aが初期位置にあることが検知されない。
本例では、まず、左扉246aの復帰動作を先に行う。次に、可動体2が初期位置にあることが検知されなかったので、関連する可動体である可動体1の初期動作を行い、最後に可動体2の復帰動作を行う。なお、左扉246aの復帰動作を最後に行ってもよいし、各動作を並行して行ってもよい。
図160(f)に示すように左扉246aの復帰動作を行い、同図の例では左扉246aが初期位置に戻っている。ここでの復帰動作は、制御上、現在の位置から初期位置に左扉246aを戻すだけの制御であってもよいし、初期動作と同じ制御であってもよい。なお、左扉246aの駆動機構の構成次第によっては、初期動作と同じ制御であっても、見た目上は、左扉246aが現在の位置から初期位置に戻るだけの動作に見える場合がある。復帰動作として初期動作と同じ制御を行う場合、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
その後、例5の場合と同様に可動体1の初期動作(図160(g)、(h))と、可動体2の復帰動作(図160(i))とを行う。図16(h)の段階で装飾図柄の変動が停止しているが、可動体1の初期動作を継続し、続く可動体2の復帰動作も行う。可動体1の初期動作の途中か、または、可動体2の復帰動作の途中に次の特別図柄の変動が開始される場合がある。なお、可動体2の復帰動作を可動体1の初期動作の終了後、直ぐに行わず、次の特別図柄の変動開始後に行ってもよい。
以上により、図160(i)に示すように可動体1、可動体2、左扉246aが初期位置戻った状態となる。
<例7>
関連動作の対象となる可動体間が互いに取り付けられている構造の場合について説明する。図161は、可動体2が可動体7に取り付けられている場合を例示しており、両者が関連動作の対象となっている。
図161(g)は可動体2と可動体7との分解正面図であり、図161(h)は可動体2と可動体7の幅方向中央を切断面とする縦断面図である。可動体2はその上下の中心位置において、横方向に延びる軸2aが設けられており、軸2aが可動体7に支持されることで、可動体2は軸2aを回転中心として回転自在となっている。可動体2は不図示の駆動機構によって軸2aを回転中心として回転される。可動体2は基本的に上述した構成のものであるが、本例では表面に電子画像の表示装置2bが、背面に文字などの表示体2cが配置された積層構造を有しており、内部に表示体2cを照明する発光素子(例えばLED)2dが複数内蔵されている。可動体2の初期位置は表示装置2bが正面を向いた位置(例えば、図161(a)の状態)とし、不図示のセンサにより初期位置にあるか否かが検知される。可動体2の最大移動位置は、軸2aを回転中心として180度回転して表裏が反転した位置(例えば図161(d)の状態)である。
可動体7は凹型で板状の部材であり、その凹部に可動体2が配置されている。可動体7の表面には、文字(吉宗の文字の一部)が形成されており、その内部には表面を照明する発光素子(例えばLED)2dが複数内蔵されている。可動体7は不図示の駆動機構により上下に往復移動可能となっており、その初期位置は装飾図柄表示装置208よりも下方の位置(例えば、図161(a)の位置)であり、不図示のセンサにより初期位置にあるか否かが検知される。可動体7の最大移動位置は装飾図柄表示装置208の正面に出没する位置(例えば、図161(b)の位置)である。
図161(a)〜(f)は可動体2及び可動体7による演出動作の一例を示している。図161(a)は装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示中である場合を示す。可動体2及び可動体7は共に初期位置にある。図161(b)は図161(a)の状態から、演出動作として可動体7を最大移動位置に移動する制御が行われた場合を示している。図161(c)は可動体2を初期位置から最大移動位置に移動する途中の状態(約90度回転)を示しており、図161(d)は可動体2が最大移動位置に移動した状態(約180度回転)を示している。図161(d)では可動体2と可動体7とで「吉宗」の文字が表示されており、遊技者を驚かせることができる場合がある。このとき、発光素子2c、7aを発光させてもよい。
図161(e)は可動体2を初期位置に戻す制御が行われた場合を示しており、図161(f)は可動体7を初期位置に戻す制御が行われた場合を示している。
以上が一連の演出動作を構成しているが、本例では、この演出動作を電源投入時に行う初期動作とする場合を想定している。なお、初期動作においては、可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えば発光素子2c、7aの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
図162は、図161の可動体2及び7について、初期位置に無いことを契機とした初期動作の一例を示している。
図162(a)は可動体7は初期位置にあるが、可動体2は初期位置になく、約90度回転した位置にある場合を示している。可動体2は、本来初期位置に位置しているはずであるが、遊技球との偶発的な衝突や、店員のメンテナンス作業中に偶発的に店員の身体の一部が可動体2に触れて回転してしまった場合を想定している。
図162(b)は、装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、可動体2及び7が初期位置にあるか否かを検知するセンサを含む各センサの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、可動体7、左扉246a及び右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図162(b)の例では可動体2が初期位置にあることが検知されない。
そこで、可動体7の初期動作を行う。図162(c)に示すように可動体7が最大移動位置に移動される。可動体7が最大移動位置に位置した後、初期位置に戻す前に、図162(d)に示すように可動体2の復帰動作を行う。このように一の可動体の一部の動作を行った後、他の可動体の動作を行い、その後、一の可動体の残りの動作を行ってもよい。
同図の例では可動体2が復帰動作により初期位置に戻った場合を例示している。可動体2の復帰動作は、初期位置への短時間の復帰を優先して現在の位置から初期位置に戻すだけの制御としているが、制御上、初期動作と同じ制御としてもよい。この場合、電源投入時の初期動作と可動体の制御上の移動範囲(換言すると移動態様)は同じであるものの、静止時間を短くしたり、他の動作(例えばLEDの発光など)は行わないようにすることで、より短時間で動作が完了するようにしてもよい。
可動体2の復帰動作の後、可動体7の初期動作を再開し、可動体7を図162(e)に示すように可動体7を初期位置に戻す。これにより、可動体2と可動体7とが共に初期位置戻った状態となる。図166の例では、可動体1、左扉246a及び右扉246bの初期動作は行わないが、行うようにしてもよい。また、可動体2の復帰動作と可動体7の初期動作とを並行して行ってもよい。また、可動体7の初期動作を行った後、可動体2の復帰動作を行ってもよい。逆に、可動体2の復帰動作を行った後、可動体7の初期動作を開始してもよい。
図163は、図161の可動体2及び7について、初期位置に無いことを契機とした初期動作の別例を示している。
図163(a)は可動体7が最大移動位置に停止して初期位置に戻らなくなった場合を例示している。図163(b)は、装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、可動体2及び7が初期位置にあるか否かを検知するセンサを含む各センサの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、可動体7、左扉246a及び右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図163(b)の例では可動体7が初期位置にあることが検知されない。
そこで、可動体2の初期動作を行う。図163(c)に示すように可動体2が最大移動位置に移動され、図163(d)に示すように可動体2が初期位置に戻される。その後、図162(e)に示すように可動体7の復帰動作を行う。
図164は、図161の可動体2及び7について、初期位置に無いことを契機とした初期動作を行わず、復帰動作のみを行う例を示している。
図164(a)は可動体7が最大移動位置に停止して初期位置に戻らなくなった場合を例示している。図164(b)は、装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングで、可動体2及び7が初期位置にあるか否かを検知するセンサを含む各センサの検知結果が参照され、可動体1、可動体2、可動体7、左扉246a及び右扉246bが初期位置にあるか否かが検知される。図164(b)の例では可動体7が初期位置にあることが検知されない。
図164の例では、可動体2が初期位置にあることは確認されているので、その初期動作は行わず、図164(c)に示すように可動体7の復帰動作のみを行う。
<実施形態のまとめ>
A1.上記遊技台(例えば100)
表示可能な表示手段(例えば208)と、
動作可能な可動体(例えば1)と、
発光可能な発光手段(例えば32,33)と、
前記発光手段からの光の方向を少なくとも遊技者側に変化させることが可能な変化手段(例えば31)と、
装飾体(例えば4)と、
を備えた遊技台であって、
前記可動体は、前記表示手段よりも遊技者側に位置する可動体であり(例えば図31)、
前記変化手段は、前記可動体よりも遊技者側に位置する手段であり(例えば図31)、
前記装飾体は、前記変化手段よりも遊技者側に位置する装飾体であり(例えば図31)、
前記可動体は、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップする場合があり(例えば図31)、
前記変化手段は、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップする手段であり(例えば図31)、
前記表示手段と前記可動体との間には、第一の隙間(例えばG1)が形成されるものであり、
前記可動体と前記変化手段との間には、第二の隙間(例えばG2)が形成されるものであり、
前記変化手段と前記装飾体との間には、第三の隙間(例えばG3)が形成されるものであり、
前記第三の隙間は、前記第二の隙間と少なくとも連通する(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、遊技台の演出を多彩にすることができるとともに、可動体の故障時に店員が可動体に対応することができる場合がある。また、隙間から可動体にアクセス可能であるため、遊技台の運送時に気泡緩衝材などで可動体を固定する場合に、使用する気泡緩衝材が小さくて済むため、運送時のコストを低下させることができる場合がある。
A2.前記第二の隙間は、前記第一の隙間と少なくとも連通する(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技台の運送時に気泡緩衝材などで前記可動体を前記表示手段と接触しないように固定することができ、前記可動体と前記表示手段の破損を防ぐことができる場合がある。
A3.前記装飾体は、前記変化手段の端部のうちの少なくとも一部にオーバーラップする位置に位置するものである(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記変化手段の端部を前方から覆うので外観品質を向上させることができる場合がある。
A4.前記装飾体は、初期位置に位置する前記可動体の少なくとも一部にオーバーラップする位置に位置するものである(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体が動作した場合に遊技者を驚かせることができる場合がある。
A5.前記発光手段は、前記可動体の動作期間のうちの少なくとも一部の期間に、発光する場合がある手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の動作と前記変化手段の光による演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
なお、以下の構成も採用可能である。
前記変化手段は、初期位置に位置する前記可動体の少なくとも一部にオーバーラップしない位置に位置する手段であってもよい。前記可動体にアクセスし易くなる場合がある。
発光可能な第二の発光手段を更に備え、前記装飾体は、少なくとも一部が透明または半透明であり、前記第二の発光手段は、前記装飾体の後方の位置に位置する手段であってもよい。前記第二の発光手段の発光により前記装飾体の演出効果を向上できる場合がある。
前記変化手段は、初期位置に位置する可動体の全てを覆う位置に位置してもよい。前記変化手段は、前記表示手段の表示領域の半分以上の領域にオーバーラップしてもよい。前記変化手段による演出効果を向上できる場合がある。
前記変化手段よりも遊技者側に球進入阻止部材を配置してもよい。前記変化手段と前記球進入阻止部材との間に他の可動体を配置してもよい。遊技球の進入を阻止して可動体等の故障等を低減できる場合がある。
前記変化手段は、導光部材からなる発光パネルであってもよい。前記発光パネルは、横方向からの光によって発光可能であってもよい。前記発光手段は、発光パネルの上端以外の場所に配置されてもよい。光源の配置の選択自由度が向上する場合がある。
前記第二の隙間は、前記変化手段の端部の少なくとも一部と、所定位置にある前記可動体との間に形成されてもよい。前記第二の隙間は、前記変化手段の上端部の少なくとも一部と、所定位置にある前記可動体との間に形成されてもよい。前記第二の隙間は、前記変化手段の横端部の少なくとも一部と、所定位置にある前記可動体との間に形成されてもよい。前記所定位置は、前記可動体の初期位置であってもよい。遊技台の構成に応じた隙間が形成されてメンテナンスし易い場合がある。
前記第三の隙間は、前記変化手段の端部の少なくとも一部と、前記装飾体との間に形成されてもよい。前記第三の隙間は、前記変化手段の上端部の少なくとも一部と、前記装飾体との間に形成されてもよい。前記第三の隙間は、前記変化手段の横端部の少なくとも一部と、前記装飾体との間に形成されてもよい。遊技台の構成に応じた隙間が形成されてメンテナンスし易い場合がある。
前記遊技盤の上端部には、前記可動体にアクセス可能な隙間が形成されていてもよい。前記遊技盤の側端部には、前記可動体にアクセス可能な隙間が形成されていてもよい。メンテナンスし易い場合がある。
前記第一の隙間の幅は、一定であってもよいし、少なくとも一部が異なる幅であってもよい。前記第二の隙間の幅は、一定であってもよいし、少なくとも一部が異なる幅であってもよい。前記第三の隙間の幅は、一定であってもよいし、少なくとも一部が異なる幅であってもよい。前記第三の隙間の少なくとも一部の幅は、第二の隙間の一部の幅と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。前記第三の隙間の少なくとも一部の幅は、第一の隙間の一部の幅と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部の幅は、第一の隙間の一部の幅と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。メンテナンス性を向上しながら無駄な隙間が生じないようにすることができる場合がある。
前記可動体は、締結手段(例えばBL。ネジ、ボルト等。)を少なくとも有するものであってもよい。前記第一の隙間の少なくとも一部の幅は、前記締結手段の全長と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部の幅は、前記締結手段の全長と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。締結手段の取り外しが容易化する場合があり、或いは、脱落防止性が向上する場合がある。
前記装飾体は、締結手段(例えばBL。ネジ、ボルト等。)を少なくとも有するものであってもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部の幅は、締結部材の全長と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。締結手段の取り外しが容易化する場合があり、或いは、脱落防止性が向上する場合がある。
前記第一の隙間の少なくとも一部と前記第二の隙間の少なくとも一部とは、前記遊技台の高さ方向で同じ高さの位置に形成されてもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部と前記第三の隙間の少なくとも一部とは、前記遊技台の高さ方向で同じ高さの位置に形成されてもよい。前記第一の隙間の少なくとも一部と前記第二の隙間の少なくとも一部と前記第三の隙間の少なくとも一部とは、前記遊技台の高さ方向で同じ高さの位置に形成されてもよい。緩衝材を隙間に挿入し易い場合がある。
前記可動体は、前記変化手段と前記表示手段との間を移動可能なものであってもよい。前記可動体による演出効果を向上できる場合がある。
前記可動体は、初期位置とは異なる位置に前記可動体が移動した場合に、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップする場合があってもよい。前記可動体は、初期位置とは異なる位置に前記可動体が移動した場合に、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部に必ずオーバーラップしてもよい。前記可動体は、初期位置に前記可動体が位置する場合に、前記表示手段にオーバーラップしない可動体であってもよい。前記変化手段は、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップしない手段であってもよい。前記装飾体は、前記変化手段にオーバーラップしない位置に位置する装飾体であってもよい。前記装飾体は、初期位置に位置する前記可動体の少なくとも一部に必ずオーバーラップする位置に位置する装飾体であってもよい。
B1.上記遊技台(例えば100)は、
第一の可動体(例えば246a')と、
第二の可動体(例えば9L)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体を有する可動体であり(例えば図57)、
前記第一の可動体は、第一の位置と第二の位置とに少なくとも移動可能な可動体であり(例えば図57-図60)、
前記第二の可動体は、少なくとも第一の動作を実行可能な可動体であり(例えば例えば図58,図59)、
前記第二の可動体は、少なくとも第一の場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の場合に、前記第一の動作を実行しない可動体であり、
前記第一の場合とは、前記第一の可動体が前記第二の位置に位置する場合のことであり(例えば図57)、
前記第二の場合とは、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合のことである(例えば図58,図59)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
B2.前記第一の動作は、前記第二の可動体の姿勢が変化する動作である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出効果を向上できる場合がある。
B3.前記第二の可動体は、少なくとも第一の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図57)、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図58,図59)、
前記第二の姿勢は、前記第一の姿勢よりも、前記第二の可動体と前記第一の可動体とが重なる範囲が小さい姿勢である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
B4.前記第二の可動体は、少なくとも第一の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図57)、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図58,図59)、
前記第二の姿勢は、前記第一の姿勢よりも、前記第一の可動体からはみ出す部分が大きい姿勢である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
B5.前記第一の可動体は、往復移動可能な可動体である(例えば図58-図60)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
なお、以下の構成も採用可能である。
表示手段(例えば208)を更に備え、前記第二の位置とは、前記第一の可動体が前記表示手段の少なくとも一部を覆う位置のことであってもよい(例えば図58,図59)。
前記第一の可動体は、第三の位置(例えば図58)に移動可能な手段であってもよい。前記第三の位置とは、前記第一の位置と前記第二の位置(例えば図59)との間のうちのいずれかの位置のことであってもよい。前記第二の可動体は、前記第三の場合に、前記第二の動作を実行可能な手段であってもよい(例えば図58)。前記第三の場合とは、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合のことであってもよい(例えば図58)。
第三の可動体(例えば9R)を更に備え、前記第三の可動体は、第四の位置(例えば図57)と第五の位置(例えば図60)に移動可能な手段であってもよい。
前記第二の可動体は、第四の場合に、前記第一の動作を実行しない手段であってもよい(例えば図60)。前記第四の場合とは、前記第一の可動体が第二の位置に位置する場合のことであり、前記第四の場合とは、前記第三の可動体が前記第五の位置に位置する場合のことであってもよい(例えば図60)。
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が初期位置にある場合では第三の動作が可能でもよい。前記第三の動作とは、前記第二の可動体の少なくとも一部が特定の領域を除く領域の少なくともいずれかに位置するする動作であってもよい。
前記第一の動作、前記第二の動作、前記第三の動作のうちの少なくともいずれかとは、直線軌道移動を含む動作、曲線軌道移動を含む動作、振動動作、往復動作、回転動作、横方向移動を含む動作、縦方向移動を含む動作、奥行き方向移動を含む動作、一時停止を含む動作のうちの少なくともいずれかでもよい。
前記第一の可動体を移動させる第一の駆動手段を備えてもよい。前記第二の可動体を動作させる第二の駆動手段を備えてもよい。前記第一の可動体は、前記第二の駆動手段を有してもよい。前記第二の駆動手段は、モータ、ソレノイド等の駆動源を含んでもよい。
前記第二の可動体の動作は、前記第一の可動体の位置と前記第三の可動体の位置とによって、決定してもよい。
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であってもよい。前記第二の可動体は、第一の場合に、前記第一の動作を少なくとも実行可能な可動体であってもよい。前記第二の可動体は、第一の場合に、前記第一の動作を必ず実行する可動体であってもよい。
C1.上記遊技台(例えば100)は、
複数の可動体(例えば700,700',900)と、
複数の扉体(例えば106',104)と、
複数の検知手段(例えば)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば700')であり、
前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体(例えば106')であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段(例えば858')であり、
前記第一の可動体は、前記第一の扉体に少なくとも設けられた可動体であり、
前記第一の可動体は、遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体であり、
前記第一の検知手段は、前記第一の可動体を検知可能な手段であり、
前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、
前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、
前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第一の可動体は、少なくとも第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の可動体は、少なくとも第二の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の条件は、前記第一の扉体が開放されることで成立可能な条件であり、
前記第二の条件は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知されることで成立可能な条件である(例えば図20)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
C2.前記第二の条件は、成立回数に限度がある条件であり、
前記第一の条件は、成立回数に限度が無い条件である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合があり、前記第一の動作が制限なく繰り返されることを防止できる場合がある。
C3.前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば900)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段(例えば902)であり、
前記第二の可動体は、遊技者が少なくとも接触不可能な位置に設けられた可動体であり、
前記第二の検知手段は、前記第二の可動体を検知可能な手段であり、
前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の初期状態のことであり、
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第二の可動体は、少なくとも第三の条件の成立があった場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第三の条件は、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第二の条件は、第一の回数を限度として成立可能な条件であり、
前記第三の条件は、第二の回数を限度として成立可能な条件であり、
前記第二の回数は、前記第一の回数とは異なる回数である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
C4.前記第一の可動体は、電源が投入されると初期動作を実行可能な可動体であり、
前記初期動作とは、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことである(例えば図20)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
C5.前記第一の可動体は、前記初期動作の実行中に前記第一の条件の成立があった場合、前記初期動作を中断せずに継続する可動体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認をより確実に行うことができる場合がある。
また、以下の構成も採用可能である。
第二の扉体(例えば104)を備え、前記第一の可動体は少なくとも第四の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を実行可能なものでもよく、前記第四の条件は前記第二の扉体が開放されることで成立可能な条件であってもよい(例えば図22)。前記第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
前記第二の回数は、前記第一の回数と比較して小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
前記第二の可動体は、前記第一の条件の成立があった場合に、前記第二の動作を実行しないものであってもよい。前記第二の可動体はそのままでもよい場合がある。
前記第一の条件の成立があった場合、前記第二の条件の成立回数をリセットしてもよい。前記第一の条件の成立があり、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻った状態であると前記第一の検知手段に検知された場合に、前記第二の条件の成立回数をリセットしてもよい。電源投入または電源遮断があった場合、前記第二の条件の成立回数をリセットしてもよい。その後に前記第二の条件の成立があった場合に前記第一の動作が実行可能となる。
前記初期状態とは、前記可動体の初期位置であってもよい。前記第一の条件は、前記第一の可動体が前記初期位置と異なる位置にある場合であって、前記第一の扉体が開放されることで成立可能な条件でもよい。
前記初期動作は、予告として行わなくてもよい。前記第一の状態に戻る動作は、予告として行わなくてもよい。前記第二の状態に戻る動作は、予告として行わなくてもよい。予告等の演出動作と区別した動作が可能な場合がある。
前記第二の条件の成立回数に限度がある可動体(例えば700,700')と、前記第二の条件の成立回数に限度が無い可動体(例えば900)とがあってもよい。前記第二の条件の成立回数に限度がある可動体は、電チュー、アタッカ、又は、振分装置であってもよい。
前記第一の可動体は、遊技者が操作可能なものであってもよい。遊技者が前記第一の可動体を操作した場合に、第一の演出(例えばリーチ演出等)を行ってもよい。前記第一の扉が開放され、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行して前記第一の可動体が前記第一の状態に戻った状態であると前記第一の検知手段に検知された場合、前記第一の演出と少なくとも一部が共通する第二の演出を行ってもよい。前記第二の演出は、表示と音声との少なくともいずれか一つで行ってもよい。前記表示は前記第一の演出と同じであってもよい。前記音声は前記第一の演出の音に扉開放音を含むものであってもよく、扉開放音のみであってもよい。前記第二の演出は行わなくてもよい。
前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置に戻る動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置に戻る動作のみを含んでいてもよい。前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置から離れる動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が最大移動位置に移動する動作を含んでもよい。
前記第一の動作は、変動開始時、変動終了時、前回の可動体動作から所定時間経過時、に実行するようにしてもよい。
複数の可動体と、複数の扉体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記第一の可動体は、前記第一の扉体に少なくとも設けられた可動体であり、前記第一の可動体は、遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体であり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体を検知可能な手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、第一の場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の可動体は、第二の場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
複数の可動体と、複数の扉体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記第一の可動体は、前記第一の扉体に少なくとも設けられた可動体であり、前記第一の可動体は、遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体であり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体を検知可能な手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、前記第一の扉体が開放された場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知された場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
D1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の可動体(例えば1,2,224)と、
複数の検知手段(例えば54,64,74,75)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば1)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば224)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段(例えば54)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段(例えば74,75)であり、
前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、
前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、
前記第二の状態とは、前記第二の可動体の初期状態のことであり、
前記第一の可動体は、少なくとも第一の条件の成立があった場合に、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第一の条件は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行可能な可動体であり(例えば初期動作)、
前記第二の動作は、動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体である(例えば図51)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
D2.前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行可能な可動体であり(例えば初期動作)、
前記第三の動作は、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の条件の成立があった場合に、第四の動作を実行可能な可動体であり、
前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第二の条件は、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第三の動作を実行可能な可動体である(例えば図53(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
D3.前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第三の可動体(例えば2)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第三の検知手段(例えば64)であり、
前記第三の可動体は、第三の状態から動作可能な可動体であり、
前記第三の状態とは、前記第三の可動体の初期状態のことであり、
前記第三の可動体は、電源が投入されると第五の動作を実行可能な可動体であり(例えば初期動作)、
前記第五の動作は、動作を開始してから前記第三の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第三の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行可能な可動体である(例えば図53(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
D4.前記第三の可動体は、表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出効果を向上できる場合がある。
D5.前記第一の可動体は、少なくとも一部が隠れる場合がある可動体であり(例えば図29)、
前記第二の可動体は、少なくとも一部が隠れる場合がない可動体である(例えば図29)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出効果を向上できる場合がある。
また、以下の構成も採用可能である。
前記初期状態とは、前記可動体の初期位置であってもよい。前記第二の動作は初期動作であってもよい。前記第三の動作は初期動作であってもよい。前記第五の動作は初期動作であってもよい。前記第一の動作は前記初期位置への復帰動作であってもよい。前記第四の動作は前記初期位置への復帰動作であってもよい。
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を開始した時に前記第二の動作を開始してもよいし、前記第一の可動体が前記第一の動作を開始した後に前記第二の動作を開始してもよいし、前記第一の可動体が前記第一の動作を完了した後に前記第二の動作を開始してもよい。
前記第一の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合であっても、前記第三の動作を実行しなくてもよい。
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、前記遊技台の奥行方向の位置が同じであってもよいし(例えば図32)、異なっていてもよい。同じであると前記遊技台の厚さをより薄くできる場合がある。異なると可動体間の遠近感が強調され、演出効果を向上できる場合がある。
前記第三の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行しなくてもよい。前記第三の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行してもよいし、しなくてもよい。前記第三の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行し、かつ、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行してもよいし、しなくてもよい。前記第三の可動体は、少なくとも第三の条件の成立があった場合に、第六の動作を実行可能なものであってもよく、前記第六の動作とは、前記第三の可動体が前記第三の状態に戻る動作のことであってもよく、前記第三の条件は、前記第三の可動体が前記第三の状態に戻っていない状態であると前記第三の検知手段に検知されることで成立可能な条件であってもよい。
前記第三の動作は、前記第一の動作とは異なる動作であってもよい。前記第二の動作は、前記第四の動作とは異なる動作であってもよい。
前記第一の条件は、成立回数に制限がある条件であってもよいし、成立回数に制限が無い条件であってもよい。前記第二の条件は、成立回数に制限がある条件であってもよいし、成立回数に制限が無い条件であってもよい。前記第三の条件は、成立回数に制限がある条件であってもよいし、成立回数に制限が無い条件であってもよい。
前記第一の可動体は、遊技者が操作可能なものであってもよい。遊技者が前記第一の可動体を操作した場合に、第一の演出を行ってもよい。第一の扉が開放され、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行して前記第一の可動体が前記第一の状態に戻った状態であると前記第一の検知手段に検知された場合、前記第一の演出と少なくとも一部が共通する第二の演出を行ってもよい。
前記第二の演出は、表示と音声との少なくともいずれか一つで行ってもよい。前記表示は前記第一の演出と同じであってもよい。前記音声は前記第一の演出の音に扉開放音を含むものであってもよく、扉開放音のみであってもよい。
・前記第二の演出は行わなくてもよい。
・前記初期動作とは、前記可動体が初期位置に戻る動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が初期位置に戻る動作のみを含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置から離れる動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が最大移動位置に移動する動作を含んでもよい。
前記検知手段は、前記可動体が前記初期位置にあることを検知する手段であってもよい。前記複数の可動体のうちの1つの可動体が前記検知手段で非検知である場合に、該1つの可動体が前記復帰動作を実行した後に、他の前記可動体が前記初期動作を実行してもよい。前記複数の可動体のうちの2つの可動体が前記検知手段で非検知である場合に、該2つの可動体が前記復帰動作を実行した後に、他の前記可動体が前記初期動作を実行してもよい。
前記複数の可動体のうちの少なくとも2つ以上の可動体は、動作範囲の少なくとも一部が重なるものであってもよいし、重ならなくてもよい。前記複数の可動体のうちの少なくとも2つの可動体は、一方が他方にオーバーラップ可能であってもよい。
前記第一の可動体は、少なくとも前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を少なくとも実行可能な可動体であってもよい。また、前記第一の可動体は、少なくとも前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を必ず実行する可動体であってもよい。前記第二の可動体は、少なくとも前記第二の条件の成立があった場合に、前記第四の動作を少なくとも実行可能な可動体であってもよい。また、前記第二の可動体は、少なくとも前記第二の条件の成立があった場合に、前記第四の動作を必ず実行する可動体であってもよい。前記第一の条件は、成立回数に限度がある条件であってもよい。
複数の可動体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第二の状態とは、前記第二の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、第一の場合に、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行可能な可動体であり、前記第二の動作は、動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、第二の場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
複数の可動体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第二の状態とは、前記第二の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知された場合に、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行可能な可動体であり、前記第二の動作は、動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行可能な可動体であり、前記第三の動作は、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、第三の場合に、第四の動作を実行可能な可動体であり、前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、第四の場合に、前記第三の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行可能な可動体であり、前記第三の動作は、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知された場合に、第四の動作を実行可能な可動体であり、前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第三の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
D6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の可動体(例えば1,2,224)と、
複数の検知手段(例えば54,64,74,75)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば1)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば224)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段(例えば54)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段(例えば74,75)であり、
前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、
前記第一の状態とは、前記第一の可動体が第一の位置にある状態のことであり、
前記第二の状態とは、前記第二の可動体が第二の位置にある状態のことであり、
前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、
前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、
前記第一の可動体は、少なくとも第一の条件の成立があった場合に、第一の動作を実行する可動体であり、
前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第一の条件は、第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行する可動体であり(例えば初期動作)、
前記第二の動作は、前記第二の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、前記第一の条件の成立による前記第一の可動体の前記第一の動作の実行を条件として、前記第二の動作を実行する可動体である(例えば図51)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。また、一部の可動体に動作不良が生じた場合に他の可動体の動作確認も行うことができる場合がある。
D7.前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行する可動体であり(例えば初期動作)、
前記第三の動作は、前記第一の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の条件の成立があった場合に、第四の動作を実行する可動体であり、
前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第二の条件は、第二のタイミングにおいて、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知されることで成立可能な条件である、
ことを特徴とする。
D8.前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第三の可動体(例えば2)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第三の検知手段(例えば64)であり、
前記第三の可動体は、第三の状態から動作可能な可動体であり、
前記第三の状態とは、前記第三の可動体が第三の位置にある状態のことであり、
前記第三の位置とは、前記第三の可動体の初期位置のことであり、
前記第三の可動体は、電源が投入されると第五の動作を実行する可動体であり(例えば初期動作)、
前記第五の動作は、前記第三の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第三の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第三の可動体は、前記第一の条件の成立による前記第一の可動体の前記第一の動作の実行があった場合に、前記第五の動作を実行する可動体である(例えば図53(b))、
ことを特徴とする。
D9.図柄の変動表示を実行する表示手段(例えば212,214,110〜112)を備え、
前記第二の可動体は、前記第一の条件の成立による前記第一の可動体の前記第一の動作の実行があった場合であっても、前記第二の動作を最初から実行する可動体であり(例えば図51)、
前記第一の動作は、前記表示手段による図柄の変動表示の開始時に実行可能な動作である、
ことを特徴とする。
E1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の可動体(例えば1)と、
第二の可動体(例えば2)と、
第一の検知手段(例えば54)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、
前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、
前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段であり、
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の動作は、前記第二の可動体が前記第二の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第二の位置に戻るまでの一連の動作のことであり、
特別図柄の変動表示の開始の際(以下、「第一のタイミング」という。例えば図155(e))に前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能である(例えば図155)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、特別図柄の変動表示の開始の際に前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
E2.前記第一のタイミングとは、第二のタイミングとは異なるタイミングのことであり、前記第二のタイミングとは、特別図柄の変動表示の非開始タイミングであって、かつ、扉開放のタイミングである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、扉開放では前記第二の可動体が前記第二の動作をしないため、前記第二の可動体が動作する領域に進入した遊技球を遊技店員が取り除く際に、前記第二の可動体を破損することなく取り除くことができる場合がある。ここで言う扉は、例えば前面枠扉(例えば106)であってもよく、球貯留皿付扉(例えば108)であってもよい。
E3.電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能である(例えば図154)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
E4.前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一のタイミングにおいて、前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能である(例えば図155)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、特別図柄の変動表示の開始タイミングで前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
E5.前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置に戻る動作を含む動作のことである(例えば図155)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
E6.前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作のことである(例えば図155)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
E7.前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持ったパチンコ機を実現できる場合がある。
なお、上記E1の遊技台、又は、第一の可動体(例えば1)と、第二の可動体(例えば2)と、第一の検知手段(例えば54)と、を備え、前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段である遊技台において、以下の構成も採用可能である。
例えば、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第二の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、扉(例えば106,108)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、枠(例えば102,104)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、普図変動が開始されても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば7)が初期位置に位置しない場合に、前記第三の可動体が戻る動作をした後に前記第二の可動体が前記第二の動作を行う構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば7)が初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が行って戻る動作をした後に前記第三の可動体が戻る動作をしてもよい。
また、前記第一のタイミングに前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行されてもよい。
また、前記第一のタイミングは、装飾図柄変動表示の開始、第四図柄の表示の開始、保留アイコンの移動表示(または減少表示)の開始、保留アイコンの変化表示の開始、保留アイコンが変動アイコン表示領域に移動することによる変動アイコンの表示開始、ステージ(背景画像)変化の開始、予告の表示の開始、先読み予告の表示の開始、のいずれかが行われるタイミングであってもよい。
電源投入時は、電源投入時画像の表示の開始、電源投入時ランプパターンの表示の開始、のいずれかが行われてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、又は、前記第一のタイミングの後に、前記第一の可動体と前記第二の可動体とがオーバーラップする位置関係になってもよい。
F1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の可動体(例えば1)と、
第二の可動体(例えば2)と、
第一の検知手段(例えば54)と、
第二の検知手段(例えば64)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、
前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、
前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段であり、
前記第二の検知手段は、前記第二の可動体が前記第二の位置に位置する場合に、第二の検知状態となる手段であり、
前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置に戻る動作を含む動作のことであり、
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の動作は、前記第二の可動体が前記第二の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第二の位置に戻るまでの一連の動作のことであり、
第一のタイミングにおいて、前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能であり(例えば図155)、
前記第一のタイミングにおいて、前記第二の検知手段の検知状態が前記第二の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能である(例えば図157)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、前記第一の可動体の動作確認と前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
F2.前記第一のタイミングとは、第二のタイミングとは異なるタイミングのことであり、
前記第二のタイミングとは、特別図柄の変動表示の非開始タイミングであって、かつ、扉開放のタイミングである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、扉開放では前記可動体が動作しないため、前記可動体が動作する領域に進入した遊技球を遊技店員が取り除く際に、前記可動体を破損することなく取り除くことができる場合がある。ここで言う扉は、例えば前面枠扉(例えば106)であってもよく、球貯留皿付扉(例えば108)であってもよい。
F3.電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能である、ことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
F4.前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体を初期位置に戻しつつ、前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
F5.電源が投入された場合、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
F6.前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
F7.前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持ったパチンコ機を実現できる場合がある。
なお、上記F1の遊技台、又は、第一の可動体(例えば1)と、第二の可動体(例えば2)と、第一の検知手段(例えば54)と、第二の検知手段(例えば64)と、を備えた遊技台であって、前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段であり、前記第二の検知手段は、前記第二の可動体が前記第二の位置に位置する場合に、第二の検知状態となる手段である遊技台において、以下の構成も採用可能である。
例えば、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第二の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、扉(例えば106,108)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、枠(例えば102,104)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、普図変動が開始されても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば7)が初期位置に位置しない場合に、前記第三の可動体が戻る動作をした後に前記第二の可動体が前記第二の動作を行う構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば7)が初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が行って戻る動作をした後に前記第三の可動体が戻る動作をしてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行され、前記第一のタイミングにおいて前記第二の検知手段の検知状態が前記第二の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行されてもよい。
また、前記第一のタイミングは、装飾図柄変動表示の開始、第四図柄の表示の開始、保留アイコンの移動表示(または減少表示)の開始、保留アイコンの変化表示の開始、保留アイコンが変動アイコン表示領域に移動することによる変動アイコンの表示開始、ステージ(背景画像)変化の開始、予告の表示の開始、先読み予告の表示の開始、のいずれかが行われるタイミングであってもよい。
電源投入時は、電源投入時画像の表示の開始、電源投入時ランプパターンの表示の開始、のいずれかが行われてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、又は、前記第一のタイミングの後に、前記第一の可動体と前記第二の可動体とがオーバーラップする位置関係になってもよい。
G1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の可動体(例えば1)と、
第二の可動体(例えば2)と、
第一の検知手段(例えば54)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、
前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、
前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段であり、
前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置に戻る動作を含む動作のことであり、
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の動作は、前記第二の可動体が前記第二の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第二の位置に戻るまでの一連の動作のことであり、
第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能であり(例えば図155)、
前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能である(例えば図155)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、前記第一の可動体の動作確認と前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
G2.前記第一のタイミングとは、第二のタイミングとは異なるタイミングのことであり、
前記第二のタイミングとは、特別図柄の変動表示の非開始タイミングであって、かつ、扉開放タイミングである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、扉開放では前記可動体が動作しないため、前記可動体が動作する領域に進入した遊技球を遊技店員が取り除く際に、前記可動体を破損することなく取り除くことができる場合がある。ここで言う扉は、例えば前面枠扉(例えば106)であってもよく、球貯留皿付扉(例えば108)であってもよい。
G3.電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
G4.電源が投入された場合、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
G5.前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
G6.前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持ったパチンコ機を実現できる場合がある。
なお、上記G1の遊技台、又は、第一の可動体(例えば1)と、第二の可動体(例えば2)と、第一の検知手段(例えば54)と、を備え、前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段である遊技台において、以下の構成も採用可能である。
例えば、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第二の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、扉(例えば106,108)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、枠(例えば102,104)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、普図変動が開始されても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば7)が初期位置に位置しない場合に、前記第三の可動体が戻る動作をした後に前記第二の可動体が前記第二の動作を行う構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば7)が初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が行って戻る動作をした後に前記第三の可動体が戻る動作をしてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行され、前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の前記検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行されてもよい。
また、前記第一のタイミングは、装飾図柄変動表示の開始、第四図柄の表示の開始、保留アイコンの移動表示(または減少表示)の開始、保留アイコンの変化表示の開始、保留アイコンが変動アイコン表示領域に移動することによる変動アイコンの表示開始、ステージ(背景画像)変化の開始、予告の表示の開始、先読み予告の表示の開始、のいずれかが行われるタイミングであってもよい。
電源投入時は、電源投入時画像の表示の開始、電源投入時ランプパターンの表示の開始、のいずれかが行われてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、又は、前記第一のタイミングの後に、前記第一の可動体と前記第二の可動体とがオーバーラップする位置関係になってもよい。
H1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の可動体(例えば2)と、
第二の可動体(例えば7)と、
第一の検知手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、
前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、
前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、
前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段であり、
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の動作は、前記第二の可動体が前記第二の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第二の位置に戻るまでの一連の動作のことであり、
第一のタイミングにおいて、前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能であり(例えば図162)、
前記第一の可動体及び前記第二の可動体のうちの一方の可動体は、他方の可動体に取り付けられた可動体である(例えば図161)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
H2.前記第一のタイミングとは、第二のタイミングとは異なるタイミングのことであり、
前記第二のタイミングとは、特別図柄の変動表示の非開始タイミングであって、かつ、扉開放タイミングである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、扉開放では前記第二の可動体が動作しないため、前記第二の可動体が動作する領域に進入した遊技球を遊技店員が取り除く際に、前記第二の可動体を破損することなく取り除くことができる場合がある。ここで言う扉は、例えば前面枠扉(例えば106)であってもよく、球貯留皿付扉(例えば108)であってもよい。
H3.電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
H4.前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一のタイミングにおいて、前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第一の可動体による前記第一の動作が実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認と前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
H5.前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置に戻る動作を含む動作のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体を初期位置に戻しつつ、前記第二の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
H6.前記第一の動作は、前記第一の可動体が前記第一の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
H7.前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持ったパチンコ機を実現できる場合がある。
なお、上記H1の遊技台、又は、第一の可動体(例えば2)と、第二の可動体(例えば7)と、第一の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記第一の可動体は、第一の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の位置に位置することが可能な可動体であり、前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、第一の検知状態となる手段であり、前記第一の可動体及び前記第二の可動体のうちの一方の可動体は、他方の可動体に取り付けられた可動体である(例えば図161)遊技台において、以下の構成も採用可能である。
例えば、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第二の可動体が前記初期位置に位置しない場合に、前記第一の可動体が前記初期位置から移動し(例えば最大移動位置まで)、前記第一の可動体が前記初期位置に移動し、前記第二の可動体が前記初期位置に移動してもよい。
また、扉(例えば106,108)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、枠(例えば102,104)が開放しても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、普図変動が開始されても、前記第二の可動体は所定位置(例えば最大移動位置)に移動しない構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば1)が初期位置に位置しない場合に、前記第三の可動体が戻る動作をした後に前記第二の可動体が前記第二の動作を行う構成でもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体と第三の可動体(例えば1)が初期位置に位置しない場合に、前記第二の可動体が行って戻る動作をした後に前記第三の可動体が戻る動作をしてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて前記第一の検知手段の検知状態が前記第一の検知状態とは異なる検知状態である場合に、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第二の可動体による前記第二の動作が必ず実行されてもよい。
また、電源が投入された場合、前記第一の可動体による前記第一の動作が必ず実行されてもよい。
また、前記第一のタイミングは、装飾図柄変動表示の開始、第四図柄の表示の開始、保留アイコンの移動表示(または減少表示)の開始、保留アイコンの変化表示の開始、保留アイコンが変動アイコン表示領域に移動することによる変動アイコンの表示開始、ステージ(背景画像)変化の開始、予告の表示の開始、先読み予告の表示の開始、のいずれかが行われるタイミングであってもよい。
電源投入時は、電源投入時画像の表示の開始、電源投入時ランプパターンの表示の開始、のいずれかが行われてもよい。
また、前記第一のタイミングにおいて、又は、前記第一のタイミングの後に、前記第一の可動体と前記第二の可動体とがオーバーラップする位置関係になってもよい。
<実施形態B>
<全体構成>
まず、図61を用いて、パチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200(図63参照)と、を備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や、枠ランプ122や、ここでは不図示の扉側演出可動体が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124(図63参照)を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する扉開放センサ609(図63参照)を備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図63参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン700と、チャンスボタン700を発光させるチャンスボタンランプ138と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。チャンスボタン700も、扉側演出可動体の一例に相当する。ここにいう扉側演出可動体は、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体の一例に相当する。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する不図示の発射杆と、遊技球を発射杆の先端で打突する不図示の発射槌と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図62は、図61のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔
を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、排出口152aを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図63は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、盤側演出可動体2242を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、ここでは液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大き
さは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。以下、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ場合がある。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、ここでは遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に盤側演出可動体2242を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および盤側演出可動体2242の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
図63に示す盤側演出可動体2242は、人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部2242aと前腕部2242bとからなり、肩の位置に上腕部2242aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部2242bを回動させる不図示の前腕モータを備える。盤
側演出可動体2242は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。
左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図64を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
ここでは、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段(例えば、主制御手段(300)、第1副制御手段(400)、第2副制御手段(500))ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段(例えば、副制御手段)ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサ等の扉開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。
乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。主制御部300と払出制御部600は、電源投入時には通信確認コマンドの送受信を行っており、常時は主制御部300は払出数を送信し、払出制御部600はエラー情報を送信しており、両者は双方向の通信が可能となっている。一方、主制御部300と第1副制御部400の情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、各種演出データ等が記憶されたROM406が接続されている。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン700の可動部704に設けられた検知片704b4を検出するための検出部710と、遮蔽装置センサ430や検出部710からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出するための演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、を接続している。ここにいう演出可動体224は、前面枠扉106に設けられた扉側演出可動体と、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242を少なくとも含むものをいう。さらに、基本回路502には、チャンスボタン700の駆動部708の駆動制御を行うための駆動回路517と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
また、払出制御部600には、扉開放センサ609の検出信号が入力され、払出制御部600から主制御部300に、扉開放コマンドを送信する。また、払出エラーがあったとき等にも、払出制御部600から主制御部300に、エラーコマンドを送信する。
なお、扉開放コマンドについては、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609の検出信号を主制御部300に直接入力するようにしてもよいし、払出制御部600を中継基盤として使用して、扉開放センサ609から扉開放コマンドを主制御部300に送信するようにしてもよい。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、ここでは、電源制御部660から払出制御部600と第1副制御部400に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。例えば、主制御部300は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400に所定電圧が供給された後に、電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、第1副制御部400から所定電圧が供給されるようにしてもよい。発射制御部630は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。払出制御部60
0は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、第1副制御部400など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、払出制御部600など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400は電源制御部660からほぼ同時に所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600は、主制御部300および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。主制御部300は、払出制御部600および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、払出制御部600および主制御部300の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。
また、第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400と、ほぼ同時に電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400の全部、または1以上の制御部よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。
遊技機設置営業店に設けられた島設備では、100Vの交流電源を24Vの電圧に降圧し、パチンコ機100には24Vの交流電流が供給される。24Vの交流電流は、主制御部300の電源制御部660によって、12Vの直流電圧に変換される。主制御部300には、図64では図示省略したが電圧変換回路も設けられており、12Vの直流電流は、その電圧変換回路で所定電圧(ここでは5V)にさらに降圧され、所定電圧(5V)の直流電流が主制御部300の基本回路302に設けられたCPU304に供給される。また、電源制御部660によって12Vの電圧に変換された直流電流は、主制御部300の電圧監視回路338や起動信号出力回路340にも供給される。電圧監視回路338は、12Vの供給電流の電圧値が所定の値(この例では9V)未満に低下すると、低電圧信号を基本回路302のI/Oポート310に出力する。したがって、電圧監視回路338は、電源制御部660と電圧監視回路338を結ぶ、12Vの直流電流が流れる電源ラインの電圧値を監視していることになり、この電源ラインが所定の電源ラインの一例に相当する。なお、低電圧信号をCPU304に直接入力するようにしてもよい。また、電源管理部660は、入力された24Vの交流電流をそのまま出力したり、あるいは36Vの直流電流に変換して出力したりもする。さらに、主制御部300のCPU304には、電圧変換回路とは異なる回路を経由して動作電圧(ここでは5V)の電流が供給されてもよい。
また、起動信号出力回路340は、電源投入によって電源制御部660から供給された直流電流の電圧値が、CPU304が動作可能な電圧値にまで達すると、起動信号を出力する。さらに、WDT314がタイムアウトになった場合、CPU304にはWDT314からリセット信号が出力される。WDT3141がタイムアウトになった場合としては、プログラムミスによる暴走した状態や、落雷や不正行為等に起因する電圧降下によりCPU304が本来設計した動作を行うことができなくなった場合等がある。なお、本実施形態では、WDT3141に、初期値として32.8msに相当する数値が設定されている。起動信号出力回路340からの起動信号と、WDT3141からのリセット信号は、共通の信号線によってCPU304に入力されるが、それぞれ専用線によって入力されるようにしてもよい。ここで説明した、起動信号出力回路340から出力される起動信号や、WDT314から出力されるリセット信号が、所定の起動信号の一例に相当する。
電源が遮断され即座に復帰した瞬停の場合、すなわち電源スイッチ178をオンすることなく自動復帰した場合には、停電圧信号が出力されるとともにWDT3141がタイムアウトになり、主制御部300ではリセット処理が実行される。このリセット処理では、まず、実行されるリセット動作が、システムリセット動作か否か判定される。基本回路302で実行されるリセット動作には、システムリセット動作とユーザリセット動作の2つがある。ここで、システムリセット動作を実行する場合には、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。続いて、セキュリティチェック処理が実行される。セキュリティチェック処理では、ユーザプログラムを基に計算された認証コードが正しいか否か再計算を行う。認証コードが正しい場合には、延長処理が実行される。延長処理における延長時間は固定時間であってもよいし、固定時間にランダムに選択されたランダム時間を加えた時間であってもよい。延長処理が終了すると、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。一方、ユーザリセット動作を実行する場合にも、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。ただし、乱数生成回路318を制御するレジスタの値はリセット前の状態が維持される。その後、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。
<図柄の種類>
次に、図65(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図65(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図65(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図65(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。図61に示すパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確
率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、図61に示すパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図65(b)は装飾図柄の一例を示したものである。ここでの装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図63(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図65(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図65(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図66を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図66に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、ここでは、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図64に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図67を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(例えば、約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(例えば、32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(例えば、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。ここでは、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図64に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(例えば、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、ここでは特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値カウンタ値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図65(c)に示す普図A)および外れ図柄(図65(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図65(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば、15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(例えば、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、扉開放コマンド等のエラーコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
さらに、払出制御部600から主制御部300に扉開放コマンドが送信されてきた場合には、その扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する。なお、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609から扉開放コマンドが直接送信されてきた場合にも同様である。また、主制御部300が、扉開放センサ609の検出信号を直接受け取る場合には、検出信号が送信されてくると、扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図66に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図66に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図68を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、検出部710から出力される検出信号をセンサ回路428を介して検出することで、チャンスボタン700が押下されたか否かを判定する。詳細は後述するが、当該判定の結果、チャンスボタン700の押下操作を検出した場合には、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン700の押下操作に応じた演出データに変更する処理や、チャンスボタン700の押下操作が有効の場合には、後述する操作受付演出に対応する演出データを準備する処理などを行う。なお、ここでは、チャンスボタン700の押下操作の検出を第1副制御部400で行う一方で、チャンスボタン700の可動部704の駆動制御を第2副制御部500で行う構成としたが、チャンスボタン700に関する検出処理や駆動制御を一つの制御部(例えば、第1副制御部400(または第2副制御部500))で行ってもよい。
ステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンド(例えば、演出可動体224に関する制御コマンドやチャンスボタン700の駆動部708に関する制御コマンド)がある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。また、主制御部300から扉開放コマンドが送信されてきていた場合には、このステップS321で、扉開放コマンドを第2副制御部に出力する設定を行う。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(例えばが、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図68(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図69を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS713では、可動体制御処理を行った後にステップS703に戻る。詳細は後述するが、この可動体制御処理では、第1副制御部400から、演出可動体224に関する制御コマンドやチャンスボタン700の駆動部708に関する制御コマンドなどを受信した場合に、当該制御コマンドに対応する各種処理を行う。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(例えば、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図69(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<可動体制御処理>
図70(a)は、上記第2副制御部メイン処理の可動体制御処理(ステップS713)の流れを示すフローチャートであり、同図(b)は、可動体割込処理の流れを示すフローチャートである。
同図(a)に示す可動体制御処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドに基づいて受信コマンド各種処理を行う。この受信コマンド各種処理としては、例えば、演出可動体224に関するコマンドを受信した場合に行う演出可動体処理や、チャンスボタン700の駆動部708に関するコマンドを受信した場合に行うチャンスボタン可動体処理などが挙げられる。
具体的には、上述のごとく演出可動体224には、前面枠扉106に設けられた扉側演出可動体と、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242が少なくとも含まれている。図70を用いた説明では、扉側演出可動体と盤側演出可動体2242を区別せずに説明するが、演出可動体処理では、例えば、演出可動体224に関する制御コマンドを受信した場合には、その制御コマンドに含まれている、演出可動体224に出力すべき動作データ(励磁、トルク、回転方向など)を、RAM508に設けた演出可動体駆動用記憶領域に記憶させるなどの処理を行う。なお、扉側演出可動体のさらに詳しい制御処理については後述する。
また、チャンスボタン可動体処理では、RAM508に設けたチャンスボタン駆動用記憶領域に、制御コマンドに含まれる制御情報を新たに記憶したり、チャンスボタン駆動用記憶領域に記憶された制御情報を新しい情報に更新したり古い情報を破棄したりするなどの処理を行う。
第2副制御部500は、上述のタイマ割込を契機として、同図(b)に示す可動体割込処理を所定の周期(例えば、1ms毎)で実行する。この可動体割込処理のステップS1101では、上述のチャンスボタン駆動用記憶領域に、駆動部708に出力すべき制御情報(励磁、トルク、回転方向など)が記憶されているか否かを判定し、該当する制御情報が記憶されている場合には、当該制御情報を駆動回路517に対して出力する。これにより、チャンスボタン700の可動部704が駆動される(詳細は後述)。
また、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、演出可動体224に出力すべき動作データ(励磁、トルク、回転方向など)が記憶されているか否かを判定し、該当する動作データが記憶されている場合には、当該動作データを駆動回路516に対して出力する。これにより、演出可動体224が駆動される。
ステップS1102では、センサ回路518を介して演出可動体センサ424からの検出信号を入力し、当該検出信号に基づいて演出可動体224の位置情報などを検出し、RAM508に記憶させる。センサ未検出時には、演出可動体224の初期位置戻し(原点復帰)処理を行う。なお、ここでは、検出部710によるチャンスボタン700の押下操作の検出処理は第1副制御部400で行っているが、このステップS1102で行ってもよい。
ステップS1103では、出力情報更新処理を行う。この出力情報更新処理では、演出可動体224の動作データや、チャンスボタン700の駆動部708の制御情報を更新する処理などを行う。
図71は、第2副制御部500で実行される扉側演出可動体制御処理の流れを示すフローチャートである。
図71に示す扉側演出可動体制御処理は、図70に示す受信コマンド各種処理において実行される。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400から扉開放中コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS1201)、未受信ならばステップS1205に進み、受信していれば、RAM508に記憶されている扉側演出可動体の位置情報に基づいて、現在の扉側演出可動体の位置が初期位置であるか否かを判定する(ステップS1202)。初期位置でなければ、上述の演出可動体駆動用記憶領域を、初期位置へ戻す動作データ(例えば、閉鎖動作データ)に書き換え(ステップS1203)、この扉側演出可動体制御処理は終了になる。一方、初期位置であれば、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、待機させることを表す待機指示情報をセットして(ステップS1204)、終了になる。この場合、図70(b)に示す出力情報更新処理(ステップS1103)では、動作データの更新を行わず、次の可動体割込処理におけるステップS1101では、駆動回路に、扉側演出可動体に関する動作データは送信されない。なお、現在位置(ここでは初期位置)と同じ位置を維持する動作データを送信してもよい。
また、扉開放中コマンドを未受信の場合に実行されるステップS1205では、受信した、演出可動体224に関する制御コマンドに含まれている動作データを、上述の演出可動体駆動用記憶領域にセットして、終了になる。
図72は、第2副制御部500で実行される電源投入時の扉側演出可動体制御処理の流れを示すフローチャートである。
電源投入時には、電源制御部660から、まずは第2副制御部500に所定電圧が供給される。第2副制御部500は、電源制御部660からの電圧値がある一定値を越えた時点で電源投入されたと判定し、図72に示す電源投入時の扉側演出可動体制御処理を開始する。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400から扉開放中コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS1301)、未受信ならば、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、初期位置へ戻す動作データ(例えば、閉鎖動作データ)をセットし(ステップS1302)、電源投入時の扉側演出可動体制御処理は終了になる。一方、受信していれば、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、待機させることを表す待機指示情報をセットして(ステップS1303)、終了になる。なお、電源投入時で、上述の可動体割込処理におけるステップS1101の実行が遅れるようであれば、駆動回路516に、扉側演出可動体に関する動作データは送信してから終了するようにしてもよい。
なお、以上説明した扉側演出可動体制御処理は、第1副制御部400が実行するようにしてもよい。
続いて、本実施形態の特徴的な点について説明する。
図73は、本発明の一実施形態に相当するパチンコ機100の前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。
図73に示すパチンコ機100の前面枠扉106の上部には、前方(遊技者側)に開く扉側演出可動体2241が設けられている。この扉側演出可動体2241は、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体であり、第一の可動体の一例に相当する。また、遊技盤200には、装飾図柄表示装置208の上方に、装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる盤側演出可動体2242が設けられている。この盤側演出可動体2242は、遊技者が、前面枠扉106に設けられた透明板部材118によって接触不能な位置に設けられた可動体であり、第二の可動体の一例に相当する。これらの扉側演出可動体2241および盤側演出可動体2242は、上述のごとく演出可動体224として、第2副制御部500および駆動回路516によって駆動制御されている。扉側演出可動体2241の初期(原点)位置は、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106に収納された位置)であり、盤側演出可動体2242の初期(原点)位置は、同図(a)に示す装飾図柄表示装置208の上方の位置である。
図73(a)では、前面枠扉106が閉じた状態で、装飾図柄表示装置208において装飾図柄の変動表示が行われており、装飾図柄の変動表示中、すなわち特図の図柄変動表示中に、同図(b)に示すように、扉側演出可動体2241が開くとともに、盤側演出可動体2242は装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる。この同図(b)に示すように演出可動体224が動作中に、同図(c)に示すように前面枠扉106が開かれると、同図(d)に示すように、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242は引き続き動作を続けるが、前面枠扉106に設けられた扉側演出可動体2241は初期位置に戻る。
前面枠扉106が開かれた後、初期位置に戻る。というのは、演出データに従って初期位置に戻る演出動作を言っているのではなく、強制的に初期位置に戻される初期位置戻し制御(図71に示すステップS1203)が行われていることを意味する(以下、同じ)。また、引き続き動作を続ける。というのは、演出データに従って初期位置に戻ることを含むものである。すなわち、演出動作が引き続き行われるのであって、初期位置戻し制御が行われないことを意味する(以下、同じ)。
前面枠扉106の開放によっては初期位置に戻らなかった盤側演出可動体2242は、例えば、装飾図柄表示装置208に異常が生じた場合には初期位置に戻る。なお、装飾図柄表示装置208に異常が生じた場合には、扉側演出可動体2241は初期位置に戻らない(以下、同じ)。盤側演出可動体2242の初期位置戻し動作が行われる条件(第二の条件に相当)としては、この他に以下のような条件がある。例えば、盤側演出可動体2242自体の異常(位置検知されていないなど)により、初期位置に戻るようにしてもよい。また、図柄変動開始毎に、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す制御を行うようにしてもよい。また、特定の遊技状態(例えば、確変中、時短中など)の場合に、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す制御を行うようにしてもよい。また、盤側演出可動体2242が初期位置検知されていない場合は、図柄変動開始毎に初期位置に戻るようにしてもよく、特定の図柄変動(例えば当該変動や保留内の変動など)で盤側演出可動体2242を使用した演出を行う場合に初期位置に戻るようにしてもよい。すなわち、盤側演出可動体2242を駆動させる演出コマンドを受信したことを少なくとも一つの条件にしてもよい。さらに、装飾図柄表示装置208にデモ画面(待ち受け画面)が表示された場合に、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す制御を行ってもよい。また、第1特図始動口230(第2特図始動口232)に遊技球が入球していない状態から所定時間経過したら、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す処理を行うようにしてもよい。
以上説明した図73に示す例によれば、第一の可動体(ここでは扉側演出可動体2241)は第一の動作(初期位置戻し動作)を行う。すなわち、第一の可動体が可動中に扉体(ここでは前面枠扉106)が開放された場合、第一の駆動制御手段(ここでは、第二副制御部500および駆動回路516)によって第一の可動体を初期位置に移動させる。こうすることで、第一の可動体が外部機器や人に接触するのを防ぐことができる場合がある。また、第二の可動体(ここでは盤側演出可動体2242)は、第一の可動体の動作状況に関わらず動作を続行する。一般的に、扉体(前面枠扉106)が開放される場合は、遊技者にとっては不利な状況(例えば、遊技釘238の間に球が詰まってしまい、遊技ができない等)である。扉体の開放中に第二の可動体が動作を続行することにより、遊技者に演出を見せ、遊技意欲が削がれるのを防ぐことができる場合がある。また、扉開放中に遊技者が盤面(特に第二の可動体周辺)を触るのを防ぐことができる場合がある。なお、第一の可動体を検知するセンサが初期位置以外に設けられている場合も同様に、第一の可動体が初期位置以外のどの位置にいても、初期位置戻し動作を行う。
図74は、図73に示すパチンコ機100の第1変形例において前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。以下、変形例の説明において、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明する。また、これまで説明した事項と重複する事項については省略する場合がある。
図74に示すパチンコ機100の前面枠扉106の正面視右上部には、上方に開く第一の扉側演出可動体2241aが設けられ、前面枠扉106の正面視左下部には、前方に突出する第二の扉側演出可動体2241bが設けられている。また、遊技盤200には、図73に示すパチンコ機100と同じく、装飾図柄表示装置208の上方に、装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる盤側演出可動体2242が設けられている。第一の扉側演出可動体2241aの初期(原点)位置は、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106収納された位置)であり、第二の扉側演出可動体2241bの初期(原点)位置は、同図(a)に示す引っ込んだ位置(前面枠扉106収納された位置)である。
図74(b)に示すように、前面枠扉106が閉じた状態で、第一の扉側演出可動体2241aが上方に開くとともに、第二の扉側演出可動体2241bが前方に突出し、盤側演出可動体2242は装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる。この同図(b)に示すように演出可動体224が動作中に、同図(c)に示すように前面枠扉106が開かれると、この第1変形例でも遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242は引き続き動作を続けるが、前面枠扉106に設けられた、第一の扉側演出可動体2241aは初期位置に戻るとともに第二の扉側演出可動体2241bも初期位置に戻る。
なお、第一の扉側演出可動体2241a、第二の扉側演出可動体2241b、および盤側演出可動体2242ごとに専用の駆動回路を設けてもよい。あるいは、扉側演出可動体と盤側演出可動体とに分けて駆動回路を設けてもよい。また、第一の扉側演出可動体2241aと第二の扉側演出可動体2241bは、対になったもの(例えば、同じ形状のもの)であってもよい。
なお、第一の可動体(ここでは第一の扉側演出可動体2241a)と同じ制御手段によって制御される第三の可動体を設けてもよい。この第三の可動体は、例えば、第一の可動体と同じ形状であってもよく、例えば、図74に示す前面枠扉106の正面視左上部に、第一の扉側演出可動体2241aと同じ形状の第三の扉側演出可動体を設けてもよい。第一の可動体と第三の可動体は、可動体が動作中に扉体(ここでは前面枠扉106)を開放した場合に外部機器や人と接触してしまう可能性がある位置に設けられたものであってもよい。第一の可動体と第三の可動体は同じ制御手段によって制御され、同時に動作するものであってもよい。また、第一の可動体および第三の可動体が動作中に扉体が開放された場合には、ともに第一の動作(初期位置戻し動作)を行うようにしてもよいし、いずれか一方のみが第一の動作(初期位置戻し動作)を行うようにしてもよいし、ともに動作を停止するようにしてもよい。また、第三の可動体は、第一の可動体とは異なる制御手段(例えば、駆動回路が異なる)によって制御されるものであってもよいし、第一の可動体とは異なる形状であってもよい。さらに、第三の可動体は、第一の可動体とは異なり、扉体を開放した場合であっても外部機器や人に当らない位置に設けられているものであってもよい。この場合に第三の可動体が動作しているときに扉体を開放した場合であっても、初期位置戻し動作は行わず、例えば、動作を継続させてもよいし、その場で停止させてもよい。
図75は、図73に示すパチンコ機100の第2変形例において前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。
図75に示すパチンコ機100の前面枠扉106の正面視右上部には、上方に開く第一の扉側演出可動体2241aが設けられ、前面枠扉106の正面視左下部には、前方に開く第二の扉側演出可動体2241bが設けられている。また、遊技盤200には、これまでと同じ盤側演出可動体2242が設けられている。第一の扉側演出可動体2241aの初期(原点)位置は、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106に収納された位置)であり、第二の扉側演出可動体2241bの初期(原点)位置も、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106に収納された位置)である。図75(b)に示すように、前面枠扉106が閉じた状態で、第一の扉側演出可動体2241aが上方に開くとともに、第二の扉側演出可動体2241bが前方に開き、盤側演出可動体2242は装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる。この同図(b)に示すように演出可動体224が動作中に、同図(c)に示すように前面枠扉106が開かれると、同図(d)に示すように、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242は引き続き動作を続けるが、遊技者に接触する可能性が相対的に高い、前方に開いた第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置に戻る。一方、遊技者に接触する可能性が相対的に低い、上方に開いた第一の扉側演出可動体2241aは、動作を停止する。この第一の扉側演出可動体2241aは、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体であるが、上方まで回動して開いてしまえば、遊技者に接触する可能性が、初期位置に戻った場合と同程度に相対的に低くなる。なお、第一の扉側演出可動体2241aは前方に開いた水平姿勢を経由して上方まで開き、前方に開いた水平姿勢を経由して初期位置に戻る。このため、第一の扉側演出可動体2241aであっても、前方に開いた水平姿勢の際に前面枠扉106が開かれた場合には、初期位置に戻るか、あるいは反対に上方まで回動する。
以上説明した図75に示す例によれば、第一の可動体(扉側演出可動体)の位置によって、初期位置戻し動作を行うか、その場で停止するかのいずれかが行われる。扉側演出可動体を検出するセンサが、動作完了する位置に設けられており、そのセンサで扉側演出可動体を検出した場合には、動作完了する位置が遊技者に接触する可能性が高い位置か否かによって、初期位置戻し動作を行うか、その場で停止させておくかが決まる。また、センサが、初期位置と動作完了する位置の間付近に設けられている場合にも同様である。さらに、初期位置に設けたセンサより奥(初期位置よりも遠い位置)に扉側演出可動体があると判定された場合に、初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。
なお、扉側演出可動体が停止した状態で前面枠扉106が閉められた場合には、前面枠扉106が閉鎖しても、扉側演出可動体を停止したままにし、所定の契機(例えば、図柄変動開始コマンドの受信時や、いずれかの可動体を動作させるとき等)で初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。あるいは、前面枠扉106が閉鎖すると、初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。
またこの例でも、第二の可動体(盤側演出可動体2242)は、第一の可動体の動作状況に関わらず動作を続行する。
以上の説明では、『遊技者が接触可能な位置に設けられた第一の可動体(例えば、扉側演出可動体2241a、あるいは第一の扉側演出可動体2241a)と、
遊技者が接触不能な位置に設けられた第二の可動体(例えば、盤側演出可動体2242)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の条件(例えば、前面枠扉106の開放)が成立した場合に、該第一の可動体の初期位置である第一の位置(例えば、前面枠扉106収納された位置)へ戻され、
前記第二の可動体は、第二の条件(例えば、装飾図柄表示装置208に異常発生)が成立した場合に、該第二の可動体の初期位置である第二の位置へ戻され、
前記第一の条件は、前記第二の条件とは異なる条件である、
ことを特徴とする遊技台。』について説明した。
この遊技台によれば、メンテナンス性を向上させることができる。また、条件に応じて初期位置戻し動作を行わせるので、演出可動体の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
なお、可動中に扉体が開放された場合、第一の駆動制御手段は第一の可動体の動作を続行させてもよい。また、第一の可動体が初期位置戻し動作を行った場合に、第二の駆動制御手段は第二の可動体を初期位置戻し動作させてもよい。また、第一の可動体が初期位置戻し動作を行った場合に、第二の駆動制御手段は第二の可動体の動作を停止させてもよい。また、第一の可動体が停止された状態で扉体が閉められた場合に、第一の駆動制御手段は、第一の可動体に、第一の可動体を停止させた時点の続きの動作をさせてもよい。さらに、第一の可動体を検出する、初期位置に設けられた検出手段より奥(初期位置よりも遠い位置)に第一の可動体があると判定された場合に、少なくとも検出手段側(初期位置側)に退避させるようにしてもよい。また、第一の可動体と同じ制御手段によって制御されている第三の可動体を設けてもよい。この場合、第三の可動体は、第一の可動体と異なる形状であってもよいし、同じ形状(点対称形状、線対称形状を含む)であってもよい。
また、『開閉可能な扉体(例えば、前面枠扉106)と、
前記第一の可動体および前記第二の可動体を制御する可動体制御手段(例えば、第二副制御部500および駆動回路516)と、
を有し、
前記第一の可動体は、少なくとも前記扉体に設けられており、
前記扉体は、該扉体が開放されたことを検知可能な扉開放検知手段(例えば、枠扉開放センサ609)を少なくとも備え、
前記第一の条件は、前記扉開放検知手段によって前記扉体の開放が検知されることによって成立する条件を少なくとも含み、
前記可動体制御手段は、前記第一の条件が成立した場合には、前記第二可動体を前記第二の位置へ戻さないものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によれば、扉側演出可動体2241が外部機器や人に接触するのを防ぐことができる場合がある。また、前面枠扉106の開放中に盤側演出可動体2242が動作を続行することにより、遊技者に演出を見せ、遊技意欲が削がれるのを防ぐことができる場合がある。さらに、前面枠扉106の開放中に遊技者が盤面(特に盤側演出可動体2242周辺)を触るのを防ぐことができる場合がある。
なお、可動体制御手段は、可動体ごとに設けられた制御手段を有するものであってもよい。
さらに、『前記可動体制御手段は、前記第一の可動物が可動している状態で前記第一の条件が成立した場合に、該第一の可動物を前記第一の位置へ戻す制御(例えば、図71に示すステップS1203)を実行するものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によっても、第一の可動体が外部機器や人に接触するのを防ぐことができる場合がある。
図76は、図73に示すパチンコ機100の第3変形例において電源投入時に前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。
図76に示すパチンコ機100の前面枠扉106の上部には、前方に突出する上に凸の円弧状の第一の扉側演出可動体2241aが設けられ、下部には、前方に突出する下に凸の円弧状の第二の扉側演出可動体2241bが設けられている。また、遊技盤200には、これまでと同じ盤側演出可動体2242が設けられている。第一の扉側演出可動体2241aの初期位置も、第二の扉側演出可動体2241bの初期位置も、同図(a)に示す引っ込んだ位置(前面枠扉106に収納された位置)である。図76(a)に示す、第一の扉側演出可動体2241も、第二の扉側演出可動体2241bも、盤側演出可動体2242も初期位置にある状態で、電源が投入されると、パチンコ機100は、電源投入時の初期位置戻し動作(電源投入動作)を行う。すなわち、図72に示すステップS1302が実行され、まずは、扉側演出可動体の電源投入動作が行われる。同図(b)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aが前方に一旦突出し、同図(c)に示すように、初期位置へ戻り、第一の扉側演出可動体2241aの現在位置が初期位置であることが確定する。電源投入動作における扉側演出可動体(第一の扉側演出可動体2241a,第二の扉側演出可動体2241b)の動作速度(第一の速度)は、図73〜図75を用いて説明した、前面枠扉106開放時における扉側演出可動体の初期位置戻し動作における動作速度(第二の速度)より、速くてもよいし、遅くてもよい。速い場合には、電源投入動作を素速く完了することができるとともに、前面枠扉106開放時には、初期位置戻しの際に仮に人に接触してもケガをさせることを防ぐことができる。通常、電源投入動作は開店前に行われ、遊技客がいない状態で行われることが多い一方、前面枠扉106を開放することは、球詰まり等によって遊技客の前で行うことが多いことを考慮すると、速い場合が好ましい。反対に、前面枠扉106開放時の方が速い(電源投入動作時の方が遅い)場合には、初期位置戻しの際に人に接触する間もなく初期位置戻し動作を完了することができるといった利点がある。この場合には、前面枠扉106開放時に、扉側演出可動体の最高速度で初期位置戻し動作を行ってもよい。なお、必ずしも両者に差を設けることなく、電源投入動作時の速度(第一の速度)と前面枠扉106開放時の速度(第二の速度)を同じにしてもよい。例えば、両者とも扉側演出可動体の最高速度にしてもよい。
次いで、同図(d)に示すように、第二の扉側演出可動体2241bが前方に一旦突出する。電源投入動作中に、同図(e)に示すように前面枠扉106が開かれると、図72に示すステップS1303が実行され、同図(d)に示すように、第二の扉側演出可動体2241bはその場で停止する。
同図(f)に示すように、前面枠扉106が閉じられると、次の演出可動体(ここでは、盤側演出可動体2242)の電源投入動作に移行し、停止した第二の扉側演出可動体2241bは、そのまま静止した状態になり、演出を行うコマンドが送られてきたときに、初期位置へ戻る。
なお、前面枠扉106を閉じると、停止させた演出可動体の電源投入動作を再開するようにしてもよい。
また、扉体(前面枠扉106)が開放している場合に、第一の可動体(扉側演出可動体2241)が所定の時間(または所定の距離分)動作してから、該第一の可動体の初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。
さらに、この例では、扉側演出可動体の電源投入動作を先に行ってから、盤側演出可動体2242の電源投入動作を行っているが、盤側演出可動体2242の電源投入動作を先に行ってから、扉側演出可動体の電源投入動作を行うようにしてもよい。
図77は、図76を用いて説明した電源投入動作の変形例を示す図である。
第一の扉側演出可動体2241aの電源投入動作(図77(a)〜図77(c)参照)が終了し、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作を開始する直前に前面枠扉106が開かれると、同図(d1)に示す例では、一連の電源投入動作全体が一旦、中断される。このため、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作も開始されない。また、盤側演出可動体2242の電源投入動作も開始されない。こうすることで、メンテナンスを行う際に演出可動体が正常であるかを確認しやすくなる。
一方、同図(d2)に示す例では、前面枠扉106が開かれると、扉側演出可動体の電源投入動作をスキップして、前面枠扉106が開放しても外部機器などに接触しない盤側演出可動体2242の電源投入動作を先に実行する。これにより、電源投入動作が完了するまでの時間を(d1)に示す例よりも短くすることができる。
同図(e)に示すように、前面枠扉106が閉じられると、電源投入動作の続きが実行される。すなわち、同図(d1)に示す例では、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作が行われ、次いで、盤側演出可動体2242の電源投入動作が行われる。また、同図(d2)に示す例では、盤側演出可動体2242の電源投入動作が終了していれば、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作が行われる。なお、盤側演出可動体が複数あり、総ての盤側演出可動体の電源投入動作が終了していなけば、総ての盤側演出可動体の電源投入動作を行ってから、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作を行うようにしてもよいし、電源投入動作が行われていない盤側演出可動体を残して先に第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作を行うようにしてもよい。
図78は、図75に示すパチンコ機において、扉側演出可動体が動作中に、電断・復電が瞬時に行われた場合の様子を示す図である。
図78(a)では、装飾図柄表示装置208において装飾図柄の変動表示が行われており、同図(b)では、第一の扉側演出可動体2241aが上方に開き、第二の扉側演出可動体2241bは前方に開く。このとき、電断が生じ、装飾図柄表示装置208は真っ暗になり、第一の扉側演出可動体2241aおよび第二の扉側演出可動体2241bは停止する。
同図(c1)は、瞬時に復電したときの一例を示す。第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、前面枠扉106が開放されている場合でも閉鎖されている場合でも、すなわち前面枠扉106の開閉状態に関係なく、初期位置戻り動作を行い、第一の扉側演出可動体2241aの現在位置が初期位置であることを確定するとともに、第二の扉側演出可動体2241bの現在位置が初期位置であることも確定する。
なお、初期位置戻り動作を行った後に、前面枠扉106が開放されている場合には、上述の電源投入動作を行わず、前面枠扉106が閉鎖されてから電源投入動作を行うようにしてもよい。また反対に、前面枠扉106が閉鎖されても電源投入動作を行わないようにしてもよい。さらに、同図(c1)では、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、初期位置戻り動作を行ったが、復電時に前面枠扉106が開放されている場合は、初期位置戻り動作を行わずに、前面枠扉106が閉められてから初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。
同図(c2)は、瞬時に復電したときの他の例を示す。この例では、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、前面枠扉106が開放されると、初期位置戻り動作を行う。なお、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。例えば、復電から初期位置戻り動作が行われる前までに前面枠扉106が開放された場合であっても、初期位置戻り動作を行い、前面枠扉106が閉鎖されたままの場合であっても、初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。
図78(c1)および同図(c2)を用いて説明した例については、以下のようであってもよい。復電した場合に、盤側演出可動体の現在位置に関係なく初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。また、初期位置にない場合にのみ初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。また、復電した場合に、第一の扉側演出可動体2241a(第2の扉側演出可動体2241b)の現在位置に関係なく初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。さらに、初期位置にない場合にのみ初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。
以上の説明では、『電力を供給する電源手段(例えば、電源制御部660)を備え、
前記第一の可動体は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の位置まで第一の速度で移動し(例えば、電源投入動作)、
前記第一の可動体は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一の位置まで前記第一の速度とは異なる第二の速度で移動する、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によれば、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一の可動体が仮に人に接触してもケガをさせることを防ぐことができたり、あるいは人に接触する間もなく初期位置戻し動作を完了することができる。
なお、第一の速度(第二の速度)は、第一の速さ(第二の速さ)であってもよい。
また、前記第二の可動体は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第二の位置まで第三の速度で移動し、前記第二の可動体は、前記第二の条件が成立した場合に、前記第二の位置まで前記第一の速度とは異なる第四の速度で移動するものであってもよい。
ここにいう第三の速度は、第四の速度よりも速い速度であってもよいし、遅い速度であってもよいし、第四の速度と同じ速度であってもよい。
また、前記第一の速度(第二の速度)は、前記第三の速度より遅い速度であってもよい。電力供給開始時に、第一の可動体の移動が相対的に遅くなるので、遊技者やメンテナンス者等の安全を担保することができるとともに、第二の可動体の移動は相対的に速くなるので、電源投入動作が短時間で行われる。
また、第一の速度(第二の速度)は、第三の速度よりも速い速度であってもよい。外部への接触を防止することができ、第二の可動体が元の位置にないことがメンテナンス者にわかりやすくなるといったメンテナンス性の向上も図られる。
また、第一の速度(第二の速度)は、第三の速度と同じ速度であってもよい。
また、第一の速度(第二の速度)は、第四の速度よりも遅い速度であってもよい。遊技者やメンテナンス者等の安全を担保することができるとともに、第二の可動体が動作することによって隠されたものがある場合には、第二の可動体が相対的に速く初期位置に戻るため、隠されていたものが早く見えるようになり、演出効果を下げるのを防ぐことができる場合がある。
また、第一の速度(第二の速度)は、第四の速度よりも速い速度であってもよい。外部への接触を防止することができ、遊技者が異常に気づきやすくなるといった利点もある。
また、第一の速度(第二の速度)は、第四の速度と同じ速度であってもよい。
また、『電力を供給する電源手段を備え、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の可動体を前記第一の位置まで移動させる第一の初期動作処理(例えば、図72に示すステップS1302)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第二の可動体を前記第二の位置まで移動させる第二の初期動作処理(例えば、電源投入動作の一部)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記第一の初期動作および第二の初期動作処理のうち、一方の初期動作処理を少なくとも実行した後に、他方の初期動作処理を行うものである(例えば、図76に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『電力を供給する電源手段を備え、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の可動体を前記第一の位置まで移動させる第一の初期動作処理(例えば、図72に示すステップS1302)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第二の可動体を前記第二の位置まで移動させる第二の初期動作処理(例えば、電源投入動作の一部)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記第二の初期動作処理を、前記第一の初期動作処理の実行中に行うものである(例えば、図77(d2)に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によれば、第一の可動体の電源投入動作中に第二の可動体の電源投入動作を行うことにより、遊技者が遊技をしにくい期間を短くすることができる場合がある。
なお、前記可動体制御手段は、前記第二の初期動作処理を、前記第一の初期動作処理を一旦中断させ、該第一の初期動作処理を中断させている間に行うものであってもよい。
また、これまでは、前面枠扉106の開放との関係で説明したが、本体104が開放された場合であっても同様に、扉側演出可動体2241については初期位置戻し動作を行う。ただし、前面枠扉106のみを開放した場合よりも、前面枠扉106と本体104を一緒に開放した場合のほうが、前面枠扉106と本体104の重みによって開けるのに時間がかかれば、第一の可動体(扉側演出可動体2241)の初期位置戻し動作を開始するタイミングは遅くなるが、反対に、本体104分の重さによって下方向に傾いたときに外部機器に接触する可動物がある場合を想定して、初期位置戻し動作を開始するタイミングを速くしてもよい。
また、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、扉側演出可動体2241の動作中または動作後に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)は、扉側演出可動体2241の動作を停止させるようにしてもよい。また、前面枠扉106の開放中の扉側演出可動体2241の初期位置戻し動作中に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)も、扉側演出可動体2241の動作を停止させるようにしてもよい。
さらに、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、扉側演出可動体2241の動作中または動作後に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)は、扉側演出可動体2241に初期位置戻し動作をさせるようにしてもよい。また、前面枠扉106の開放中の扉側演出可動体2241の初期位置戻し動作中に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)は、扉側演出可動体2241の初期位置戻し動作を継続させるようにしてもよい。
なお、外部からの負荷の負荷を判断する方法として、検知手段を初期位置以外に設けること等などがあげられる。
さらに、回動遊技機(スロットマシン)の場合には、扉体の遊技者が接触可能な位置に第一の可動体が設けられ、扉体の内部の遊技者が接触できない位置(液晶表示装置の手前側やランプ内部、装飾パネルの内部などの人が見える位置)に第二の可動体が設けられている。
<チャンスボタン>
次に、図79および図80を用いて、上述のチャンスボタン700の構造について詳細に説明する。なお、図79は、チャンスボタン700の動きを説明するための側断面図であり、同図(a)は初期位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図、同図(b)は動作完了位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図、同図(c)は動作完了位置にあったチャンスボタン700を遊技者が押下した場合におけるチャンスボタン700全体の側断面図である。また、同図(d)〜(f)は、同図(a)〜(c)の各々の状態において下ケース704bと回転部材708bだけを抜き出して示した図である。このチャンスボタン700は、遊技者が接触可能な位置に設けられた第一の可動体の一例に相当する。
また、図80(a)は、チャンスボタン700が初期位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(b)はチャンスボタン700が初期位置から動作完了位置に移動している状態(動作中)における球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(c)は、チャンスボタン700が動作完了位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図である。
図79(a)に示すように、チャンスボタン700は、球貯留皿付扉108に固定される固定部702(702a,702b)と、この固定部702に対して上下動可能な可動部704(704a,704b)と、この可動部704と球貯留皿付扉108との間に縮設されて可動部704を上方向に付勢するバネ706と、可動部704の上下動を可能とする駆動部708(708a,708b)と、可動部704の位置を検出可能な検出部710と、を有して構成されている。なお、図示はしないが、チャンスボタン700の所定位置には、上述のチャンスボタンランプ138が配置されている。
固定部702は、球貯留皿付扉108に立設された棒状の2本の固定軸702aと、これら2本の固定軸702aの先端に固定された円盤状の固定板702bと、によって構成されている。2本の固定軸702aは、図79(d)に示すように、後述する下ケース704bに形成された挿通孔704b1に挿通され、下ケース704bを上下方向に案内する役割を果たす部材である。また、固定板702bは、図79(b)に示すように、下ケース704bの上方向への移動を規制する役割を果たす部材である。
可動部704は、一方に開口部を有し、かつ他方は遊技者の指や手が接触する操作面704a1である円筒形状の上ケース704aと、この上ケース704aの開口部を塞ぐように上ケース704aに固定される円盤状の下ケース704bと、によって構成されている。図79(d)〜(f)に示すように、下ケース704bには、固定軸702aの各々に挿通される2つの挿通孔704b1と、後述する駆動部708の回転部材708bが挿通される中央挿通孔704b2と、この中央挿通孔704b2の内縁を基端として中央挿通孔704b2の中心方向に向けて突出する係合片704b3と、下ケース704bの下面を基端として下方に向けて突出する検知片704b4と、が形成されている。
駆動部708は、モータやソレノイドなどで構成される駆動源708aと、この駆動源708aによって軸心周りに回転駆動される円筒形状の回転部材708bと、によって構成されている。回転部材708bの外縁の一部には、凹溝部708b1が長手方向一方側から他方側に亘って直線状に形成されているとともに、この凹溝部708b1の下端側には、下ケース704bの係合片704b3と係合可能な係合凹部708b2が形成されている。
回転部材708bは、図79(d)に示すように、係合凹部708b2が下ケース704bの係合片704b3と係合することによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを規制する規制位置と、図79(e)に示すように、係合凹部708b2と下ケース704bの係合片704b3との係合が解除されることによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを許可する許可位置と、の間を回転可能である。
検出部710は、投光部と受光部を有する光学式センサからなり、投光部と受光部の間を下ケース704bの検知片704b4が進退可能に構成されている。第1副制御部400は、この検出部710の検出結果に基づいて、図79(a)や(b)に示すように、可動部704が下方に押圧されていない状態(チャンスボタン700が押下操作されておらず、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入していない状態)と、図79(c)に示すように、可動部704が下方に押圧されている状態(チャンスボタン700が押下操作され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入している状態)と、を判別可能である。
図79(a)および図80(a)に示す初期位置は、回転部材708bが許可位置から規制位置に回動され、可動部704は、上方向の移動が回転部材708によって規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この初期位置においては、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図79(b)および図80(c)に示す動作完了位置は、回転部材708bが規制位置から許可位置に回動され、可動部704は、上方向の移動の規制が解除されてバネ706の付勢力によって上方向に移動し、固定板702bに当接して再び上方向への移動が規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この動作完了位置においても、図79(c)に示すように、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図79(c)に示す状態は、図79(b)および図80(c)に示す動作完了位置において遊技者が上ケース704aを下方に押圧したときのボタン押下時の状態である。本実施形態では、可動部704が下限近くまで押圧されて下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出された場合には、駆動部708を駆動して回転部材708bを許可位置から規制位置に回動することにより、可動部704が、図79(a)に示す初期位置に戻るように構成している。
また、本実施形態では、図80(b)に示す動作中の状態、すなわち、チャンスボタン700が、図79(a)および図80(a)に示す初期位置から図79(b)および図80(c)に示す動作完了位置に移動している状態では、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されても検出部710の検出結果を無視するように(チャンスボタン700の押下操作を有効と判断しないように)構成している。
このような構成とすれば、チャンスボタン700の動作中に遊技者が誤ってチャンスボタン700を押下操作してしまった場合など、遊技者が意図しないタイミングでチャンスボタン700の押下操作が有効になってしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、本実施形態では、チャンスボタン700の動作中はチャンスボタン700の押下操作を無視するように構成したが、本発明はこれに限定されず、チャンスボタン700の動作中の押下操作を有効にしてもよい。
また、チャンスボタンの動作前からチャンスボタンを押下していた場合(検知を受付する前から押下していた場合)は、チャンスボタンの押下操作を無視するように構成してもよいし、チャンスボタンの押下操作を有効にしてもよい。また、チャンスボタンの押下操作が有効である場合に、チャンスボタンを動作させるようにしてもよいし、チャンスボタンを動作させないようにしてもよい。また、これらの場合に、チャンスボタンの受付可能演出をしてもよいし、チャンスボタンの受付可能演出をしなくてもよい。
<操作受付演出>
次に、図81および図82を用いて、チャンスボタン700の操作受付演出について説明する。図81は、チャンスボタン700の動作状態と、チャンスボタン700の押下操作の検知結果の受付可否と、操作受付演出の実行可否の対応関係の一例を示した図である。
また、図82(a)は、チャンスボタン700が初期位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(b)は、チャンスボタン700が動作完了位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(c)は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図である。また、同図(d)は、チャンスボタン700が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(e)は、チャンスボタン700が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(f)は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図である。
<操作受付演出/初期位置>
第1副制御部400は、チャンスボタン700を図82(a)に示す初期位置に停止させている場合(図81に示す動作前)には、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出可能な状態(検出結果の受付が可能な状態)となる。また、この初期位置においてチャンスボタン700の押下操作を検出した場合には、チャンスボタン700の押下操作に応じたチャンスボタン演出を行うように構成している。ここで、チャンスボタン演出としては、例えば、チャンスボタン700の押下回数や押下速度に応じて、装飾図柄表示装置208に表示する画像や文字などを変化させるような演出や、チャンスボタン700の押下タイミングに応じて画像や文字などを変化させるような演出などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。すなわち、チャンスボタン7000の押下操作に応じて少なくとも一部の態様(表示(例えば、アニメーション、画像、文字など)、音、動き、色など)が変化する演出であればよい。
また、この一部の態様は、1つであってもよく、複数であってもよく、例えば、複数の場合、同じカテゴリー(表示、音、動き、色など)との組み合わせ(例えば、LED1が赤から青に色が変化し、LED2が白から青に変化するなど)であってもよく、異なるカテゴリーとの組み合わせ(例えば、液晶での表示(表示Aから表示Bへ変化)と、チャンスボタン自体の動作(動作なしから回転動作へ変化)など)であってもよい。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700を初期位置に停止させている場合(動作前)には、所定のタイミングで、チャンスボタンランプ138を点灯し、図82(a)に示すように、チャンスボタン700を所定の色(例えば、青色)に発光させることによって、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆するとともに、図82(d)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、初期位置で青色に発光したチャンスボタン700を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
このように、チャンスボタン700を発光させたり、操作受付演出を実行すれば、遊技者はチャンスボタンの押下操作が有効であることを容易に把握することができ、遊技者は初期位置において確実に押下操作を行うことができる。なお、操作受付演出は、装飾図柄表示装置208を用いた演出に限定されず、例えば、各種ランプ418を用いた演出や、スピーカ120を用いた演出や、可動体(例えば、遮蔽装置246、演出可動体224)を用いた演出や、これらを組み合わせた演出などを行ってもよい。すなわち、操作受付演出は、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する演出であればよい。
<操作受付演出/動作中>
第1副制御部400は、チャンスボタン700を図82(a)に示す初期位置から同図(b)に示す動作完了位置に移動させている場合(図81に示す動作中)には、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出しても当該検出結果を無視するように(検出結果の受付を不可とするように)構成している。したがって、第1副制御部400は、上述のチャンスボタン演出も実行することがない。なお、チャンスボタン700の検出結果の受付を行った上で(チャンスボタン700の押下操作を一旦、有効とした後で)、チャンスボタン700が動作中であるか否かを判定し、動作中の場合にはチャンスボタン演出を実行しないように構成してもよい。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700を初期位置から動作完了位置に移動させている場合(動作中)には、チャンスボタンランプ138を点灯させず、また、操作受付演出を行わないように構成している。このように、チャンスボタン700を発光させず、かつ操作受付演出を実行しないようにすれば、遊技者はチャンスボタンの押下操作が無効であることを容易に把握することができ、誤操作によって不利益を被ることが無い。
<操作受付演出/動作完了位置>
第1副制御部400は、チャンスボタン700を図82(b)に示す動作完了位置に停止させている場合(図81に示す動作完了後)には、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出可能な状態(検出結果の受付が可能な状態)となる。また、この動作完了位置においてチャンスボタン700の押下操作を検出した場合には、上述のチャンスボタン演出を行うように構成している。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700を動作完了位置に停止させている場合(動作完了後)には、所定のタイミングで、チャンスボタンランプ138を点灯し、図82(b)に示すように、チャンスボタン700を所定の色(例えば、赤色)に発光させることによって、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆するとともに、図82(e)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、動作完了位置で赤色に発光したチャンスボタン700を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
このように、チャンスボタン700を発光させたり、操作受付演出を実行すれば、遊技者はチャンスボタンの押下操作が有効であることを容易に把握することができ、遊技者は動作完了位置において確実に押下操作を行うことができる。
<操作受付演出/初期位置と動作完了位置の間で停止>
第1副制御部400は、図82(c)に示すように、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出可能な状態(検出結果の受付が可能な状態)となる。ここで、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合とは、例えば、チャンスボタン700の可動部704が固定部702に引っかかり可動部704が動作完了位置まで上昇しきれない場合、チャンスボタン700のバネ706の付勢力が弱まって可動部704が動作完了位置まで上昇しきれない場合などが一例として挙げられる。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、所定のタイミングで、図82(f)に示すように、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了後に行う操作受付演出(図82(e)に示す演出)と同一の演出)を行う。
このように、チャンスボタン700が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合にも、チャンスボタン700の操作受付を可能とすれば、チャンスボタン700が故障したような場合でもチャンスボタン700の操作を受付けることができるため、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。さらに、操作受付演出を行うことで、チャンスボタン700が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合でも操作が可能であることを明確に報知することができ、遊技者の操作を促すことができる。
なお、この例では、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合にはチャンスボタン700を所定の色に発光させていないが、例えば、初期位置や動作完了位置とは異なる色(例えば、緑色)に発光させてもよく、動作前や動作完了後と同一の色(例えば、青色や赤色)に発光させてもよい。
また、この例では、チャンスボタン700を所定の色で発光させる例を示したが、例えば、所定の色で点滅を行ってもよく、この場合、初期位置、動作完了位置、初期位置と動作完了位置の間で停止、の各々で点滅パターンを変化させてもよい。例えば、初期位置では第一の周期(例えば、1秒)で点滅を繰り返し、動作完了位置では第一の周期よりも短い第二の周期(例えば、0.5秒)で点滅を繰り返し、初期位置と動作完了位置の間で停止しているときは第一の周期よりも長い第三の周期(例えば、3秒)で点滅を繰り返すように構成する。
このような構成とすれば、遊技者は、各々の状態において押下操作が可能であることを把握することができる上に、各々の状態が相異なる状態であることも把握することができ、各々の状態に適した押下操作を行うことができる場合がある。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に、特別な演出を少なくとも実行可能なものであり、前記演出手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、該操作手段が操作されたことに応じて少なくとも前記特別な演出(例えば、図96(c)に示すボタン押下時の演出)を実行可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、特別演出実行条件の成立があった場合(例えば、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合に、当該位置でベットボタン132の操作を受け付けた場合)に、特別な演出(例えば、図96(c)に示すボタン押下時の演出)を少なくとも実行可能なものであり、前記特別演出実行条件は、複数の条件のうちのいずれかの条件が成り立った場合に、成立するものであり、前記複数の条件のうちの第一の条件は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に成り立つものであり、前記複数の条件のうちの第二の条件は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、該操作手段が操作されたことに応じて成り立つものである、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作手段が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を可能とすることで、操作が受付けられたことを遊技者に示唆して遊技者に安心感を与えることができる。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、遊技者による操作を少なくとも受け付けることが可能な操作受付手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の表面(ボタンでない面を含む))を備え、前記操作手段は、前記操作受付手段に設けられたものであってもよい。
また、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中に前記操作手段が操作されたとしても行われないものであってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記演出手段は、前記被移動手段が前記第一の位置に位置している場合にも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を検出可能な期間を増やすことで、遊技者が操作部を操作する機会を増やし、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも行うことが可能な報知手段を備え、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、前記報知を行ってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700)を備えた遊技台であって、前記操作手段には遊技者が接触可能な操作部(例えば、上ケース704a)が設けられており、前記操作部を第一の位置(例えば、図80(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)に示す動作完了位置)に少なくとも移動可能な駆動手段(例えば、駆動部708)と、前記駆動手段の駆動制御が可能な駆動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、前記駆動手段によって前記操作部が前記第二の位置に移動された後で前記操作手段が遊技者に操作された場合に、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記演出手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御を行った後で、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)でも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能である(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止したタイミングでチャンスボタン700の押下操作があった場合に、チャンスボタン700の押下操作に応じたチャンスボタン演出が可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作部が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を可能とすることで、操作が受付けられたことを遊技者に示唆して遊技者に安心感を与えることができる。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記演出手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御の途中である場合(例えば、図80(b)に示す動作中)には、前記操作手段が遊技者に操作されても演出を実行しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記操作部が前記第一の位置に位置している場合にも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を検出可能な期間を増やすことで、遊技者が操作部を操作する機会を増やし、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも行うことが可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)を備え、前記報知手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合でも、前記報知(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を行ってもよい。
このような構成とすれば、操作手段が本来移動する位置まで移動していなくても操作部の操作が可能であることを報知することで、遊技者が操作手段を操作する機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
一方、報知手段によって第二の位置に移動した場合と異なる報知を行うように構成した場合には、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、操作を行った場合は操作が受け付けられるので、遊技者の遊技意欲を減退させないようにすることができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、報知を少なくとも実行可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第二副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に、特別な演出(図96(c)に示すボタン押下時の演出)を少なくとも実行可能なものであり、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)であっても、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、報知を少なくとも実行可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第二副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、特別演出実行条件の成立があった場合に、特別な演出(図96(c)に示すボタン押下時の演出)を少なくとも実行可能なものであり、前記特別演出実行条件は、複数の条件のうちのいずれかの条件が成り立った場合に、成立するものであり、前記複数の条件のうちの一の条件は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に成り立つものであり、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)であっても、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作手段が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が安心して操作部の操作を行うことができる上に、遊技者が操作可能な機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記移動制御の実行中である場合に、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記移動制御が行われたことにより、前記操作手段が前記第二の位置に移動された場合に、該操作手段が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知(例えば、図82(e)に示す操作受付演出)を少なくとも実行し、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、前記操作手段が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知と同一の示唆(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を少なくとも実行するように構成してもよい。
このような構成とすれば、本来移動するはずだった位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。例えば、操作手段が駆動することにより「この変動は期待ができる」ことを示していた場合、操作手段が本来移動する位置へ移動しないことにより、遊技者に「この変動が期待できる」ことを報知できなくなってしまうような事態を未然に防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、複数の報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138と装飾図柄表示装置208の2つ)であり、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを前記複数の報知手段のうち少なくとも一以上の報知手段によって報知可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を促す複数の報知を行うことにより、遊技者が操作可能な機会を逃すのをより防ぐことができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700)と、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段には遊技者が接触可能な操作部(例えば、上ケース704a)が設けられており、前記操作部を第一の位置(例えば、図80(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)に示す動作完了位置)に少なくとも移動可能な駆動手段(例えば、駆動部708)と、前記駆動手段の駆動制御が可能な駆動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、前記駆動手段によって前記操作部が前記第二の位置に移動された後で前記操作手段が遊技者に操作された場合に、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御を行った後で、前記操作部が該第二の位置に移動されていなかった場合(例えば、図22(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)でも、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作部が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が安心して操作部の操作を行うことができる上に、遊技者が操作可能な機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御の途中である場合(例えば、図80(b)に示す動作中)には、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記報知手段は複数の報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138と装飾図柄表示装置208の2つ)であり、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを前記複数の報知手段のうち少なくとも一以上の報知手段によって報知可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を促す複数の報知を行うことにより、遊技者が操作可能な機会を逃すのをより防ぐことができる場合がある。
また、前記演出手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段の操作に応じた演出(例えば、チャンスボタン演出)を少なくとも行わないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作を受け付けた結果の演出を行わないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段による遊技者の操作を受付けないように構成してもよい(例えば、チャンスボタン700の検出結果を無視するように構成してもよい)。
このような構成とすれば、操作の検知を受け付けないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動された場合には、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知(例えば、図82(e)に示す操作受付演出)を少なくとも行い、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合にも、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知と同一の示唆(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を少なくとも行うように構成してもよい。
このような構成とすれば、本来移動するはずだった位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。例えば、操作手段が駆動することにより「この変動は期待ができる」ことを示していた場合、操作手段が本来移動する位置へ移動しないことにより、遊技者に「この変動が期待できる」ことを報知できなくなってしまうような事態を未然に防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
一方、報知手段によって第二の位置に移動した場合と異なる報知を行うように構成した場合には、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、操作を行った場合は操作が受け付けられるので、遊技者の遊技意欲を減退させないようにすることができる場合がある。
<チャンスボタンの変形例>
次に、チャンスボタンの変形例について説明する。図83(a)は、動作前のチャンスボタン750の周辺を示す外観斜視図であり、同図(b)は、動作完了後のチャンスボタン750の周辺を示す外観斜視図である。また、図84は、チャンスボタン750を第二の操作部758の方向から見た正面図である。
チャンスボタン750は、側面視が二等辺三角形状である略三角柱形状のベース754と、このベース754の第一の面に設けられた第一の操作部756と、ベース754の第一の面に直交する第二の面に設けられた第二の操作部758と、ベース754の一方側の回転軸754aに固定された第一のギア754bと、この第一のギア754bに噛合する第二のギア754cと、この第二のギア754cを回転駆動するモータなどからなる駆動源754dと、を有して構成されている。チャンスボタン750のベース754は、駆動源754dを起動することで、図83(a)に示す初期位置と、同図(b)に示す動作完了位置と、の間を回転軸754aを軸心として回動可能に構成されている。
第一の操作部756は、当該第一の操作部756の押下操作を検知可能なセンサやセンサ回路などからなる検出部(図示省略)を備える。この検出部は、ベース754が図83(a)に示す初期位置にある場合には、第一の操作部756の押下操作の検出結果を有効にする一方で、ベース754が図83(b)に示す動作完了位置にある場合には、第一の操作部756の押下操作の検出結果を無効にするように構成されている。すなわち、遊技者は、ベース754が図83(a)に示す初期位置にある場合にのみ、第一の操作部756による操作を行うことが可能である。なお、ベース754が動作完了位置にある場合にも、第一の操作部756の押下操作の検出結果を有効にしてもよい。
また、第二の操作部758は、当該第二の操作部758の押下操作を検知可能なセンサやセンサ回路などからなる検出部(図示省略)を備えている。この検出部は、ベース754が図83(b)に示す動作完了位置にある場合には、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にする一方で、ベース754が図83(a)に示す初期位置にある場合には、第二の操作部758の押下操作の検出結果を無効にするように構成されている。すなわち、遊技者は、ベース754が図83(b)に示す動作完了位置にある場合にのみ、第二の操作部758による操作を行うことが可能である。なお、ベース754が初期位置にある場合にも、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にしてもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700)と、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段には遊技者が接触可能な操作部(例えば、上ケース704a)が設けられており、前記操作部を第一の位置(例えば、図80(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)に示す動作完了位置)に少なくとも移動可能な駆動手段(例えば、駆動部708)と、前記駆動手段の駆動制御が可能な駆動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、前記駆動手段によって前記操作部が前記第二の位置に移動された後で前記操作手段が遊技者に操作された場合に、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御を行った後で、前記操作部が該第二の位置に移動されていなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)でも、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作部が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が安心して操作部の操作を行うことができる上に、遊技者が操作可能な機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御の途中である場合(例えば、図80(b)に示す動作中)には、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記報知手段は複数の報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138と装飾図柄表示装置208の2つ)であり、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを前記複数の報知手段のうち少なくとも一以上の報知手段によって報知可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が操作可能な機会を逃すのをより防ぐことができる場合がある。なお、複数の報知手段により遊技者が操作手段を操作可能であることを少なくとも報知してもよいし、複数の報知手段のうち第一の報知手段と第二の報知手段が、操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知してもよい。
また、前記演出手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段の操作に応じた演出(例えば、チャンスボタン演出)を少なくとも行わないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作を受け付けた結果の演出を行わないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段による遊技者の操作を受付けないように構成してもよい(例えば、チャンスボタン700の検出結果を無視するように構成してもよい)。
このような構成とすれば、操作の検知を受け付けないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動された場合には、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知(例えば、図82(e)に示す操作受付演出)を少なくとも行い、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合にも、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知と同一の示唆(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を少なくとも行うように構成してもよい。
このような構成とすれば、本来移動するはずだった位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。例えば、操作手段が駆動することにより「この変動は期待ができる」ことを示していた場合、操作手段が本来移動する位置へ移動しないことにより、遊技者に「この変動が期待できる」ことを報知できなくなってしまうような事態を未然に防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
一方、報知手段によって第二の位置に移動した場合と異なる報知を行うように構成した場合には、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、操作を行った場合は操作が受け付けられるので、遊技者の遊技意欲を減退させないようにすることができる場合がある。
<チャンスボタン750の操作受付演出>
次に、図85を用いて、チャンスボタン750の操作受付演出について説明する。なお、同図(a)は、チャンスボタン750が初期位置にある場合のチャンスボタン750の側断面図、同図(b)は、チャンスボタン750が動作完了位置にある場合のチャンスボタン750の側断面図、同図(c)は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)のチャンスボタン750の側断面図である。
また、同図(d)は、チャンスボタン750が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(e)は、チャンスボタン750が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(f)は、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図である。
<操作受付演出/初期位置>
上述のとおり、変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750を図85(a)に示す初期位置に停止させている場合には、第一の操作部756の押下操作の検出結果を有効にする一方で、第二の操作部758の押下操作の検出結果を無効にするように構成している。
また、チャンスボタン750を初期位置に停止させている場合には、所定のタイミングで、図85(d)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン750の第一の操作部756の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、第一の操作部756を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
このように、第一の操作部756の操作が可能なタイミングで操作受付演出を実行すれば、遊技者は第一の操作部756の押下操作が有効であることを容易に把握することができ、遊技者は初期位置において確実に第一の操作部756の押下操作を行うことができる。
なお、このような操作受付演出に替えて(または加えて)、第一の操作部756を所定の色(例えば、青色)に発光させることによって、第一の操作部756の押下操作が可能であることを遊技者に示唆してもよい。また、操作受付演出は、装飾図柄表示装置208を用いた演出に限定されず、例えば、各種ランプ418を用いた演出や、スピーカ120を用いた演出や、可動体(例えば、遮蔽装置246、演出可動体224)を用いた演出や、これらを組み合わせた演出などを行ってもよい。
<操作受付演出/動作中>
変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750を図85(a)に示す初期位置から同図(b)に示す動作完了位置に移動させている場合(動作中)には、第一の操作部756の押下操作の検出結果と第二の操作部758の押下操作の検出結果の両方を無効にするように構成している。また、チャンスボタン750を初期位置から動作完了位置に移動させている場合には、操作受付演出を行わないように構成している。
<操作受付演出/動作完了位置>
変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750を図85(b)に示す動作完了位置に停止させている場合には、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にする一方で、第一の操作部756の押下操作の検出結果を無効にするように構成している。このように、動作完了位置では第一の操作部756の押下操作を無効にすることで、チャンスボタン750が動作完了位置から初期位置に戻る際に、チャンスボタン750と本体との間に、物や遊技者の手が挟まれてしまうような事態を回避することができ、安全性を高めることができる場合がある。
また、チャンスボタン750を動作完了位置に停止させている場合には、所定のタイミングで、図85(e)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン750の第二の操作部758の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「超チャンスボタンを押せ!!」という、第一の操作部756の場合とは異なる文字表示と、第二の操作部758を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。このように、複数種類の操作部がある場合に、各々の操作部に対応する操作受付演出の態様を異ならせれば、操作部の押し間違い等を回避することができ、操作ミスによる遊技意欲の減退を未然に防止できる場合がある。なお、このような操作受付演出に替えて(または加えて)、第二の操作部758を所定の色(例えば、赤色)に発光させることによって、第二の操作部758の押下操作が可能であることを遊技者に示唆してもよい。
なお、操作受付演出の内容は図85(e)に示す例に限定されず、例えば、第二の操作部758(操作部)を模した画像表示を行わなくてもよいし、下向きの矢印の画像表示を行わなくてもよい。また、操作部を発光させる場合に、当該操作部の輝度を、その他の部位(例えば、外枠102や遊技盤200)の輝度よりも低くしてもよいし、その他の部位の輝度よりも高くしてもよい。このような構成とすれば、操作部を他の部位よりも目立たせることができるため、遊技者が操作可能な操作部の位置を認識しやすく、遊技者の利便性を高めることができる場合がある。
また、操作受付演出として、操作受付可能な期間を表示した表示(例えば、メーターや時間表示など)を行ってもよく、この場合、操作手段の操作受付可能な残り時間を表示するようにしてもよい。
また、第一の操作部756の押下操作と第二の操作部758の押下操作を同時に検出可能としてもよく、この場合、操作受付演出として、第一の操作部756と第二の操作部758の両方の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(例えば、「チャンスボタンか超チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、第一の操作部756と第二の操作部758を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行うことが好ましい。このような構成とすれば、遊技者による操作のバリエーションを広げることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる場合がある。
また、この場合の操作受付演出は、第一の操作部および第二の操作部のうちいずれか一方の押下操作が可能であることを示唆する演出(例えば、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表記)であってもよい。また、第一の操作部および第二の操作部の両方が操作された場合に、いずれか一方の操作受付報知のみを行うようにしてもよい。
<操作受付演出/初期位置と動作完了位置の間で停止>
変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にするように構成している。ここで、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合とは、例えば、チャンスボタン750のベース754が本体などに引っ掛かって初期位置から動作完了位置まで(または、動作完了位置から初期位置まで)回動しきれない場合などが一例として挙げられる。
また、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、所定のタイミングで、図85(f)に示すように、チャンスボタン750の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了後に行う操作受付演出(図85(e)に示す演出)と同一の演出)を行う。
このように、チャンスボタン750が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合にも、チャンスボタン750の操作受付を可能とすれば、チャンスボタン750が故障したような場合でもチャンスボタン750の操作を受付けることができるため、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。さらに、操作受付演出を行うことで、チャンスボタン750が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合でも操作が可能であることを明確に報知することができ、遊技者の操作を促すことができる。
なお、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出(例えば、図85(e)に示す操作受付演出)の態様と、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出(例えば、図85(f)に示す操作受付演出)の態様とを異ならせてもよい。例えば、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出には、第一の種類の報知手段(例えば、液晶表示装置、およびランプの2種類)を用いる一方で、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出には、第一の種類とは異なる第二の種類の報知手段(例えば、液晶表示装置、ランプ、およびスピーカの3種類)を用いてもよい。
また、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出と、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出と、の両方で同種の報知手段(例えば、液晶表示装置、ランプ、およびスピーカ)を用いる一方で、一部の報知手段の態様を異ならせてもよい。例えば、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出では、液晶表示装置によって第一の表示(例えば、文字表示と画像表示)を行い、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出では、液晶表示装置によって第一の表示とは異なる第二の表示(例えば、文字表示のみ)を行い、ランプとスピーカは同じ態様の演出を行ってもよい。
このような構成とすれば、チャンスボタン750が所定位置にあるか所定位置以外にあるかを明確に報知することができ、チャンスボタン750の状態に応じた操作を促すことができる場合がある。
<スロットマシンの例>
次に、スロットマシンの例について説明する。図86に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。また、ベットボタン132は、遊技者の操作によって演出の態様に変化を与えるチャンスボタンとしても機能する。以下、ベットボタン132はMAXベットボタン132とも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
図87は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
図88を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、およびベットボタン131センサは、ベットボタン130、およびベットボタン131のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。また、ベットボタン132センサは、ベットボタン132に設置されており、ベットボタン132がメダル投入ボタンとして機能しているときは、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出し、ベットボタン132がチャンスボタンとして機能しているときは、チャンスボタンの押下操作を検出する。
精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始可能ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ(ベットボタン132を発光させるランプ)等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。また、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、第1副制御部400には、駆動回路425が設けられ、この駆動回路425には、ベットボタン132の上下駆動を行う駆動部427が接続されている。なお、ベットボタン132の動作については、下記の<ベットボタン132>において詳細に説明する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<主制御部メイン処理>
次に、図89を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS104へ進む。
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図90を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。また、ベットボタン132に対応する信号状態記憶領域に検出信号有りの情報が記憶されている場合には、第1副制御部400に対して、ベットボタン受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、ベットボタン受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図65に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図65に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図91を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ163の駆動回路424への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS316では、ステップS309の処理結果に基づいて可動物制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にベットボタン132の駆動部427への命令がある場合には、この命令を駆動回路425に出力する。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図91(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図91(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図91(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS502では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図92を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。ステップS607では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。ステップS611では、ステップS609の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS603へ戻る。
次に、図92(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図92(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図92(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図92(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS611の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS903では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS905では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS911では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<ベットボタン132>
図93(a)は、ベットボタン132が初期位置にある場合のベットボタン132周辺の外観斜視図、同図(b)はベットボタン132が初期位置から動作完了位置に移動している状態(動作中)におけるベットボタン132周辺の外観斜視図、同図(c)は、ベットボタン132が動作完了位置にある場合のベットボタン132周辺の外観斜視図である。
ベットボタン132は、上記パチンコ機100が備えるチャンスボタン700と略同一の構造を有しており、第1副制御部400によって駆動部427を制御することにより、図93(a)に示す初期位置と図93(c)に示す動作完了位置との間を上下動可能に構成されている。
<ベットボタン132/初期位置>
25(a)に示す初期位置では、ベットボタン132の可動部は、上方向の移動が回転部材(図示省略)によって規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この初期位置においては、ベットボタン132が遊技者によって下方に押圧された場合には、ベットボタン132の検知片(図示省略)がベットボタン132センサによって検出されることにより、ベットボタン132の押下操作が検出可能である。
<ベットボタン132/動作完了位置>
図93(c)に示す動作完了位置では、ベットボタン132の可動部は、上方向の移動の規制が解除されてバネ(図示省略)の付勢力によって上方向に移動し、固定板(図示省略)に当接して再び上方向への移動が規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この動作完了位置においても、ベットボタン132が遊技者によって下方に押圧された場合には、ベットボタン132の検知片(図示省略)がベットボタン132センサによって検出されることにより、ベットボタン132の押下操作が検出可能である。
<ベットボタン132/動作中>
図93(b)に示す状態、すなわち、ベットボタン132が、図93(a)に示す初期位置から図93(c)に示す動作完了位置に移動している動作中は、ベットボタン132が遊技者によって下方に押圧され、ベットボタン132の検知片がベットボタン132センサによって検出されてもベットボタン132センサの検出結果を無視するように(ベットボタン132の押下操作を有効と判断しないように)構成している。
このような構成とすれば、ベットボタン132の動作中に遊技者が誤ってベットボタン132を押下操作してしまった場合など、遊技者が意図しないタイミングでベットボタン132の押下操作が有効になってしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、本実施形態では、ベットボタン132の動作中はベットボタン132の押下操作を無視するように構成したが、本発明はこれに限定されず、ベットボタン132の動作中の押下操作を有効にしてもよい。
<ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用する場合>
図94(a)は、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用可能な状態を説明するための図である。スロットマシン100には、上述の告知ランプ123、再遊技ランプ122、遊技メダル投入可能ランプ124、遊技開始可能ランプ121、遊技メダル投入ランプ129がそれぞれ設けられている。
同図(a)に示すように、遊技メダル投入可能ランプ124が点灯し、かつ、遊技メダル投入ランプ129の点灯数が一遊技に必要なメダルの規定枚数(この例では3)を下回っている状態は、規定枚数のメダルを投入することで遊技者による遊技の開始操作が可能な状態であり、ベットボタン132の押下操作によりメダルを電子的に投入することが可能である。すなわち、この状態では、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができ、第1副制御部400は、ベットボタンランプ(図示省略)を点灯し、ベットボタン132を所定の色(例えば、黄色)に発光させることによって、ベットボタン132の押下操作の受付が有効であることを遊技者に示唆するように構成している。また、遊技者によって規定枚数のメダルが投入された場合には、同図(b)に示すように、遊技開始可能ランプ121が点灯され、遊技の開始操作が可能な状態であることが報知される。
また、遊技メダル投入可能ランプ124は、スロットマシン100に電子的に貯留可能なメダルの枚数が最大貯留枚数(例えば50)に達した場合に消灯され、メダルが投入不可であることが報知される。なお、遊技メダル投入可能ランプ124の消灯中にメダルが投入された場合(最大貯留枚数を超えるメダルを投入しようとした場合)には、当該メダルをメダル排出口155から強制的に排出するように構成している。
<ベットボタン132の使用ができない場合>
図94(b)は、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができない状態を説明するための図である。同図(b)に示すように、遊技メダル投入可能ランプ124と遊技開始可能ランプ121が点灯し、かつ、遊技メダル投入ランプ129の点灯数が規定枚数(この例では3)と同数になっている状態は、遊技者による遊技の開始操作が可能な状態であり、スタートレバー135の押下操作によりリール110乃至112の回転を開始させること(遊技を開始すること)が可能である。
また、遊技開始可能ランプ121の点灯時は、規定枚数のメダルが投入されている状態であるため、ベットボタン132を押下してもメダルは投入されない(メダル投入ボタン押下の検知結果は受付されず、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができない)。この状態では、第1副制御部400は、ベットボタンランプを消灯することによって、ベットボタン132の押下操作の受付が無効であることを遊技者に示唆するように構成するようにしてもよい。
なお、遊技開始可能ランプが点灯している場合であっても、ベットボタン132をチャンスボタンとして使用することは可能である。例えば、再遊技ランプ122の点灯中は、ベットボタン132を押下してもメダルを投入することはできない。一方で、例えば、再遊技役が入賞したゲームと次ゲーム開始までの間(スタートレバー135を押下し、リール110〜112が回転を開始するまで)の演出として、ベットボタン132の押下を促す演出を行うようにしてもよい。この状態では、第1副制御部400は、ベットボタンランプを点灯することによって、ベットボタン132の押下操作の受付が有効であることを遊技者に示唆するように構成するようにしてもよい。なお、ベットボタン132の押下を促す演出は、例示した期間以外の期間で行ってもよい。
<ベットボタン132をチャンスボタンとして使用する場合>
図94(c)は、ベットボタン132が初期位置にある場合のベットボタン132の外観斜視図、図95(a)は、ベットボタン132が初期位置から動作完了位置に移動している場合(動作中)のベットボタン132の外観斜視図、図95(b)は、ベットボタン132が動作完了位置にある場合のベットボタン132の外観斜視図、図95(c)は、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)のベットボタン132の外観斜視図である。
また、図94(d)は、ベットボタン132が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、図95(d)は、通常演出の一例を示した図であり、図95(e)は、ベットボタン132が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、図95(g)は、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図である。
<操作受付演出/初期位置>
第1副制御部400は、ベットボタン132を、図94(c)に示す初期位置に停止させている場合には、所定のタイミング(例えば、ベットボタン押下の検知結果を受付開始するタイミング)で、ベットボタンランプを点灯し、ベットボタン132を所定の色(例えば、青色)に発光させることによって、ベットボタン132の押下操作が有効であることを遊技者に示唆するとともに、第2副制御部500は、同図(d)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、殿のキャラクタが青色に発光したベットボタン132が描かれた看板を掲げている画像表示)を行う。
なお、この例では、遊技者に、ベットボタン132がメダル投入ボタンとして使用可能か、チャンスボタンとして使用可能かを容易に判別させるために、ベットボタン132を異なる色に発光させているが、同じ色で発光させてもよい。また、この例では、ベットボタン132を所定の色で発光させる例を示したが、例えば、所定の色で点滅を行ってもよく、この場合、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用する場合と、ベットボタン132をチャンスボタンとして使用する場合とで点滅パターンを変化させてもよい。例えば、メダル投入ボタンとして使用する場合には第一の周期(例えば、1秒)で点滅を繰り返し、チャンスボタンとして使用する場合には第一の周期よりも短い第二の周期(例えば、0.5秒)で点滅を繰り返すように構成する。
このような構成とすれば、遊技者はボタンの機能を容易に判別することができ、ボタンの操作ミスなどによって、遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止することができる場合がある。なお、ベットボタン押下の検知結果を受付可能である場合に、ベットボタンランプを点灯させなくてもよいし、操作受付演出を行わなくてもよいし、操作手段(または操作部)の操作を促す演出を行わなくてもよい。
<操作受付演出/動作中>
第1副制御部400は、図95(a)に示すようなベットボタン132の動作中、すなわち、ベットボタン132を図94(c)に示す初期位置から図95(b)に示す動作完了位置に移動させている場合には、ベットボタンランプを点灯させず、また、操作受付演出を行わないように構成している。なお、この例では、演出画像表示装置157において、図95(d)、図96(a)に示すような通常の演出を実行している。ここで、通常の演出としては、パチンコ機の場合には、変動中演出、リーチ演出、大当り演出などが挙げられ、スロットマシンの場合には、BB中演出、リール回転中の演出、フリーズ中の演出などが挙げられる。
なお、動作中にベットボタンランプを点灯させてもよいし、ベットボタンランプの輝度を徐々に高めてもよい。また、押下操作の検出が有効な場合にベットボタンランプを第一の色(例えば、赤色)で点灯し、押下操作の検出が無効の場合にベットボタンランプを第二の色(例えば、白色)で点灯させてもよい。また、押下操作の検出が有効な場合にベットボタンランプを第一の輝度で点灯し、押下操作の検出が無効の場合にベットボタンランプを、第一の輝度より低い第二の輝度で点灯させてもよい。
<操作受付演出/動作完了位置>
第1副制御部400は、ベットボタン132を図95(b)に示す動作完了位置に停止させている場合には、所定のタイミングで、図95(b)に示すように、ベットボタンランプを点灯し、ベットボタン132を所定の色(例えば、赤色)に発光させることによって、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆するとともに、図95(e)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了位置で赤色に発光したベットボタン132を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
<操作受付演出/初期位置と動作完了位置の間で停止>
第1副制御部400は、図95(c)に示すようなベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、検出部によってベットボタン132の押下操作を検出可能な状態となる。ここで、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合とは、例えば、ベットボタン132の可動部が固定部に引っかかり可動部が動作完了位置まで上昇しきれない場合、ベットボタン132のバネの付勢力が弱まって可動部が動作完了位置まで上昇しきれない場合などが一例として挙げられる。
また、第1副制御部400は、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、図95(f)に示すように、メダル投入ボタンとして使用可能であるとともにチャンスボタンとしても使用可能であり、所定のタイミングで、図95(g)、図96(b)に示すように、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了後に行う操作受付演出(図95(e)に示す演出)と同一の演出)を行う。
このように、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合にも、ベットボタン132の操作受付を可能とすれば、ベットボタン132が故障したような場合でもベットボタン132の操作を受付けることができるため、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。さらに、操作受付演出を行うことで、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合でも操作が可能であることを明確に報知することができ、遊技者の操作を促すことができる。
また、図96(c)は、ベットボタン132の操作を受け付けた場合に表示される特別な演出の一例である。この演出は、ベットボタン132が動作完了位置にあり、当該位置でベットボタン132の操作を受け付けた場合はもちろんのこと、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合に、当該位置でベットボタン132の操作を受け付けた場合にも表示される特別な演出である。なお、ボタンを押下しなくても一定期間後(たとえばボタンの受付可能な期間の終了後)に表示されるようにしてもよいし、ボタン押下後の演出は液晶表示に限らず、演出可動体が動作したり(動作パターンが変わるでもよい)、LEDなどの発光手段が点灯したり(発光パターンが変わるでもよい)、スピーカーなどの音出力手段からBGMや効果音などの音が聞こえるようにしてもよい。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係る遊技台の構成に限定されず、例えば、本発明に係る演出手段や報知手段には、液晶表示装置やランプ以外に、スピーカ、可動体、操作手段自体などを適用することができる。したがって、演出手段による演出や報知手段による報知は、液晶表示装置による表示や、ランプによる発光などに限定されず、例えば、スピーカによる音声、可動体による動きや振動、操作手段自体の発光や点滅などでもよい。また、本発明に係る操作手段は、ベットボタンに限定されるものではなく、遊技者が操作可能な操作手段であればよい。
また、報知手段は、操作手段が操作を受け付けない旨を報知するようにしてもよいし、操作手段のエラー状態であることを報知するようにしてもよい。また、報知手段は1つであり、本来移動する位置まで操作手段が動作していない場合でも同一の報知態様を行うようにしてもよい。また、報知手段は1つであり、本来移動する位置まで操作手段が動作していない場合で異なる報知態様を行うようにしてもよい。ここで「異なる報知態様」は、報知を行わない場合、報知を行う場合のみ、報知を行わない場合のみ、のいずれでもよい。
また、報知手段は複数あり、複数の報知手段のうち少なくとも1つまたは全部が操作を促す報知を行うようにしてもよい。また、報知手段は複数あり、本来移動する位置まで操作手段が動作していない場合で異なる報知態様を行うようにしてもよい。ここで「異なる報知態様」は、複数の報知手段のうち所定の報知手段が報知を行わない場合を含んでもよく、複数の報知手段の全部が報知を行わない場合を含んでもよい。また、本発明に係る操作手段は、BET、停止ボタン、レバーなどでもよい。
また、1つの報知手段に操作を受け付けた結果の演出が複数ある場合、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していないときには複数の演出のうち少なくとも1つを行わないようにしてもよい。また、複数の報知手段によってそれぞれ操作を受け付けた結果の演出を行うようにしてもよく、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していないときには複数の報知手段のうち少なくとも1つの報知手段の演出を行わないようにしてもよい。また、1つの報知手段に操作を受け付けた結果の演出が1つであってもよい。また、複数の報知手段には操作を受け付けた結果の演出を行わないものが含まれていてもよい。
また、操作手段の検出と当該検出結果に基づく演出を異なる制御部で行う例を示したが、操作手段の検出と当該検出結果に基づく演出を同一の制御部で行ってもよい。また、操作手段の検出と当該検出結果に基づく演出を異なる制御部で行う場合においても、操作部が第一の位置または第二の位置に位置しているときに操作手段が操作された場合に、当該操作検知結果を他の制御部に送信し、当該他の制御部が検知結果を受け付けるように構成する一方で、操作部が動作中に操作手段が操作された場合には、当該操作検知結果を他の制御部に送信するが、当該他の制御部が検知結果を受け付けないように構成してもよい。
また、操作部が第一の位置または第二の位置に位置しているときに操作手段が操作された場合に、当該操作検知結果を第一の制御部または第二の制御部に送信し、当該第一の制御部または第二の制御部が検知結果を受け付けるように構成する一方で、操作部が動作中に操作手段が操作された場合には、当該操作検知結果を第一の制御部または第二の制御部に送信するが、当該第一の制御部または第二の制御部が検知結果を受け付けないように構成してもよい。また、操作部が第一の位置に位置しているときに操作手段が操作された場合には、当該操作検知結果を第一の制御部に送信し、操作部が第二の位置に位置しているとき、または動作中に操作手段が操作された場合には、当該検知結果を第二の制御部に送信するように構成してもよい。
また、操作手段の動作前、動作中、動作後の操作検知結果の送信先が第一の制御部であってもよい。また、操作手段の動作中に操作した場合であっても、操作検知結果が他の制御部において受付可能であってもよい。また、動作前の操作手段を操作した場合は操作の検知結果を第一の制御部から第二の制御部に送信し、動作中および動作後に操作手段を操作した場合は第二の制御部から第一の制御部に操作の検知結果を送信するようにしてもよい。また、動作前、動作中を第二の制御部、動作後を第一の制御部に送信してもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に、報知手段は本来移動する第二の位置を示唆する報知を行えば、本来移動するはずだった第二の位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する第二の位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に、報知手段は本来移動する第二の位置を示唆しない報知を行えば、動作状態と報知態様の不一致による遊技者の混乱を防ぐことができる場合がある。また、この場合、本来移動する第二の位置を示唆しない報知は、動作する前の操作手段の位置を報知してもよいし、本来移動する第二の位置を示唆しない報知は、動作前と動作後と異なる位置を報知するようにしてもよい。
また、操作手段は複数の操作部(例えば、第一の操作部と第二の操作部)を備えてもよく、例えば、操作手段の動作前は、第一の操作部の操作の検知結果を受付可能で、操作手段の動作前は、第二の操作部の操作の検知結果は受け付けられず、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作した場合、少なくとも第二の操作部の操作の検知結果は受け付けられるように構成してもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に第二の操作部の操作検知結果を受付可能であるときに、第一の操作部を操作しても操作検知結果が受け付けられない場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知してもよい。このような構成とすれば、本来操作可能な第二の操作部を操作させることができるので、操作手段が本来移動する第二の位置まで動作した場合と同じ操作をさせることができ、遊技者に不利益を与えるのを防ぐことができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に第二の操作部の操作検知結果を受付可能であるときに、第一の操作部を操作すると操作検知結果が受け付けられる場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知し、第一の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。このような構成とすれば、第一の操作部か第二の操作部を操作すればよいため、遊技者が操作する機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよいし、報知手段によって第一の操作部が操作可能であることを報知してもよいし、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることのみを報知してもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に第二の操作部の検知結果が受け付けられないときに、第一の操作部を操作しても操作検知結果が受け付けられない場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知するように構成してもよい。このような構成とすれば、操作手段が本来移動する第二の位置まで動作していない場合に操作部の操作を控えさせ、操作手段の故障を防ぐことができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に、第二の操作部の検知結果が受け付けられないときに、第一の操作部を操作すると操作検知結果が受け付けられる場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知する一方で、報知手段によって第一の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。このような構成とすれば、操作手段が本来移動する位置まで動作していない場合に操作可能な操作部を異ならせることにより、遊技者に違和感を与えることができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよいし、報知手段によって第一の操作部が操作可能であることを報知してもよいし、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることのみ報知してもよい。
また、本発明に係る被操作手段は、操作手段であってもよい。また、前記演出手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合に、前記操作手段が操作されたことに応じて前記特別な演出を少なくとも実行しないようにしてもよい。
また、移動制御が行われたことにより第二の位置に移動した操作手段が操作された場合とは、(1)操作手段に設けられた検出手段(例えば、検出部710、検知片704b4、チャンスボタン750の検出部、ベットボタン132の検出部)により、操作手段の押下操作が検出されたことであってもよく、(2)移動制御に必要な時間が経過した後で、操作手段に設けられた検出手段(例えば、検出部710、検知片704b4、チャンスボタン750の検出部、ベットボタン132の検出部)により、操作手段の押下操作が検出されたことであってもよい。
また、移動制御に必要な時間とは、第一の位置から第二の位置へ移動するまでの時間であってもよく、操作手段に設けられた駆動手段(例えば、駆動部708(708a、708b)、駆動源754d、駆動部427)が動作することにより、回転部材が規制位置から許可位置まで回動するまでの時間であってもよく、可動部が上下に駆動する場合は、当該可動部が移動完了位置まで動作するまでの時間であってもよい。
また、移動制御が行われたにも関わらず、操作手段が第二の位置に移動しなかった場合とは、(1)駆動手段の故障や遊技者による押下などの物理的な要因により、操作手段が移動不可能な場合であってもよく、(2)移動制御に必要な時間が経過しても、駆動手段による一定の駆動ができなかった場合であってもよい。また、移動制御により操作手段が第二の位置まで移動したか否かは、検知しないようにしてもよい。
また、移動制御により操作手段が第二の位置まで移動完了したことを検知するようにしてもよい。この場合、検知されなかったことにより操作手段が第二の位置まで移動できなかったことがわかるので、検知結果に応じた演出を行え、演出のバリエーションを増やすことができる場合がある。
また、移動制御により操作手段が第二の位置まで移動できなかったことを検知するようにしてもよい。この場合、検知されなかったことにより操作手段が第二の位置まで移動完了したことがわかるので、検知結果に応じた演出を行え、演出のバリエーションを増やすことができる場合がある。また、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中であっても前記操作手段が操作された場合には行われるように構成されていてもよい。
また、前記移動制御は、第一の移動期間に亘って行われるものであり、第一の移動期間は第二の期間および第三の期間からなる期間であり、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中であっても、前記第三の期間中に前記操作手段が操作された場合には行われるように構成されていてもよい。また、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中であり、かつ前記第二の期間中に前記操作手段が操作された場合には行われないように構成されていてもよい。
例えば1秒間(第一の期間の一例)で移動制御が開始され終了する場合、開始後0.5秒(第二の期間の一例)は操作手段が操作されても特別な演出は行われず、開始後0.5秒経過から終了までの0.5秒(第三の期間の一例)は操作手段が操作されれば特別な演出が行われるようにしてもよい。もちろん1秒間(移動制御期間の一例)で移動制御が開始され終了する場合、この1秒間の間に操作手段が操作されれば特別な演出が行われるようにしてもよい。
また、第二の位置に移動した操作手段について、押下操作をされていない状態で操作受付期間が終了した場合、移動制御により操作手段を第一の位置まで移動させるようにしてもよい。また、第二の位置に移動した操作手段について、押下操作をされていない状態で操作受付期間が終了した場合、第二の位置から第一の位置へ戻らないようにしてもよい。
また、第二の位置に移動した操作手段について、操作受付期間中に移動制御により操作手段を第二の位置から第一の位置まで移動させるようにしてもよく、第二の位置に移動した操作手段について、操作受付期間中に操作手段を第二の位置から第一の位置まで移動させるようにしてもよい。また、第二の位置に移動した操作手段によって、操作受付期間中に物理的な要因により操作手段を第二の位置から第一の位置まで移動させるようにしてもよい。
また、複数の操作手段が設けられている場合(例えば、複数の操作手段のうち第一の操作手段は移動制御により第二の位置へ移動可能であり、複数の操作手段のうち第二の操作手段は移動せず、報知手段により、第一の操作手段の押下を促す報知が行われている場合)(以下(A)の場合)、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(A)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(A)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。
また、上記(A)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。また、上記(A)の場合、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(A)の場合、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(A)の場合、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。
また、複数の操作手段が設けられている場合(例えば、複数の操作手段のうち第三の操作手段および第四の操作手段は、移動制御により第二の位置へ移動可能であり、報知手段により、第三の操作手段の操作を促す報知が行われている場合)(以下、(B)の場合)、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第三の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(B)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。
また、複数の操作手段が設けられている場合(例えば、複数の操作手段のうち第五の操作手段および第六の操作手段は、移動制御により第二の位置へ移動可能であり、報知手段により、第五の操作手段と第六の操作手段の操作を促す報知が行われている)(以下、(C)の場合)、第五の操作手段と第六の操作手段の押下操作が検知された場合、第五の操作手段の検知が第六の操作手段よりも早い場合(第六の検知>第五の検知の場合も同様)、第六の操作手段の検知結果を受け付けないようにしてもよいし、五の操作手段の検知処理が終わった後に、第六の操作手段の検知結果を受け付けるようにしてもよいし、第六の操作手段の押下操作が検知されたら受け付けるようにしてもよい。
また、上記(C)の場合、第五の操作手段の検知と第六の操作手段の検知がほぼ同時のとき、同時に検知の受付を行うようにしてもよいし、両方とも受け付けないようにしてもよいし、第五(第六)の操作手段の検知を受け付けた後に、第六(第五)の操作手段の検知を行うようにしてもよいし、第五(第六)の操作手段の検知を受け付けたら、第六(第五)の操作手段の検知結果を行わないようにしてもよい。なお、ほぼ同時のときは、一方を優先して受け付けるようにしてもよい。例えば、押下した操作手段のうち遊技者に有利な演出を出す操作手段の検知を優先させるようにしてもよく、予め決められた操作手段を優先して検知するようにしてもよい。
また、上記(C)の場合、第五の操作手段の押下操作が検知された場合、移動制御により第六の操作手段を第一の位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、第六の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよく、第六の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、上記(C)の場合、第五の操作手段の押下操作が検知された場合、第六の操作手段は第二の位置にそのままいるようにしてもよい。この場合、第六の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよく、第六の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。
なお、上記(B)、(C)の場合、操作受付期間終了後に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段を第一の位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、移動させるタイミングは、第三(第五)の操作手段と第四(第六)の操作手段でほぼ同時であってもよく、どちらか一方が先に移動し、動作中または動作終了後に他方を移動させるようにしてもよい。
また、操作受付終了後に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段をそのまま第二の位置へ停止させるようにしてもよい。また、操作受付期間終了後に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段のうちいずれか一方のみを第一の位置へ移動させるようにしてもよい。
また、操作受付期間中に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段を第一の位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、移動させるタイミングは、第三(第五)の操作手段と第四(第六)の操作手段でほぼ同時であってもよく、どちらか一方が先に移動し、動作中または動作終了後に他方を移動させるようにしてもよい。
また、操作受付期間中に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段のうちいずれか一方のみを第一の位置へ移動させるようにしてもよい。
また、操作受付期間とは、操作手段の押下操作を検地した結果を受け付ける期間を示す。例えば、操作受付期間が6秒である場合、操作受付を開始してから6秒間は操作手段の押下操作の検地結果を受け付けるが、6秒経過後は操作手段の検地結果を受け付けない。
また、特別な演出は、第一の位置にいる操作手段や、移動制御により第二の位置へ移動した操作手段、移動制御により第三の位置へ移動した操作手段を押下した場合に実行可能であるようにしてもよい。なお、第三の位置は、第一の位置および第二の位置と異なる位置であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技者が接触可能な位置に設けられた第一の可動体と、
遊技者が接触不可能な位置に設けられた第二の可動体と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の条件が成立した場合に、該第一の可動体の原点位置である第一の位置へ戻され、
前記第二の可動体は、第二の条件が成立した場合に、該第二の可動体の原点位置である第二の位置へ戻され、
前記第一の条件と前記第二の条件は異なる
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台において、
開閉可能な扉体と、
遊技の演出を制御する演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記第一の可動体を制御する第一の駆動制御手段と、
前記第二の可動体を制御する第二の駆動制御手段と、
を有し、
前記第一の可動体は、少なくとも前記扉体に設けられており、
前記扉体は、該扉体が開放されたことを検知可能な扉開放検知手段を備え、
前記第一の条件は、前記扉開放検知手段によって前記扉体の開放が検知されることであり、
前記第二の駆動制御手段は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第二の可動体を前記第二の位置へ戻さない
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台において、
電力を供給する電源手段を備え、
前記第一の可動体は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の位置まで第一の速度で移動し、
前記第一の可動体は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一の位置まで前記第一の速度と異なる第二の速度で移動する
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1乃至3のうちいずれかに記載の遊技台において、
前記第一の可動物が可動している場合であって、前記第一の条件が成立した場合、前記第一の駆動制御手段によって、前記第一の可動物は前記第一の位置へ戻される
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1乃至4のうちいずれかに記載の遊技台において、
前記電源手段により電力の供給が開始された場合、前記第二の駆動制御手段は、前記第二の可動体を所定の初期位置まで移動させる初期動作処理を実行し、
前記第二の駆動制御手段の初期動作処理は、前記第一の駆動制御手段の初期動作処理の実行中に行われる
ことを特徴とする遊技台。
(付記A)
遊技者が操作可能な操作手段と、
演出を少なくとも実行可能な演出手段と、
被移動手段を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置から第二の位置に移動されるものであり、
前記演出手段は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に、特別な演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、該操作手段が操作されたことに応じて少なくとも前記特別な演出を実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、前記操作手段を、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体(例えば、上記第一の可動体)に置き換えてもよい。
(付記B)
付記1に記載の遊技台において、
遊技者による操作を少なくとも受け付けることが可能な操作受付手段を備え、
前記操作手段は、前記操作受付手段に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C)
請求項1または2に記載の遊技台において、
前記特別な演出は、前記移動制御の実行中に前記操作手段が操作されたとしても行われないものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記D)
付記A〜Cのいずれかに記載の遊技台において、
前記演出手段は、前記被移動手段が前記第一の位置に位置している場合にも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記E)
付記A〜Dのいずれかに記載の遊技台において、
前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも行うことが可能な報知手段を備え、
前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、前記報知を行う、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用してもよい。
続いて、第一の発明の実施形態について説明する。以下の説明では、これまで説明した内容と異なる点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。また、これまで説明した構成要件の名称と同じ名称の構成要件には、これまで用いた符号を付して説明する。
図97は、第一の発明の一実施形態であるパチンコ機100の、内枠104および前面扉105それぞれが開放された様子を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図97に示す外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。図97に示す内枠104は、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に対して開閉可能に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。この内枠104は、第一の扉体の一例に相当し、内枠104は、外枠に対して少なくとも回動可能に設けられたものであり、遊技者側(前側)に向けて遊技盤200が着脱自在に装着され、背面側(後ろ側)には、主制御部300や副制御手段(第1副制御部400,第2副制御部500)等の各種の制御基板が設けられている。内枠104には、自身が開放された場合、自身の開放を検出する内枠開放スイッチ145(図98参照)が設けられている。なお、本明細書では、センサのことをスイッチと称する場合がある。
前面扉105は、ロック機能付きで且つ開閉可能となるようにパチンコ機100の前面側となる内枠104の前面に対しヒンジ部112を介して装着された扉部材である。すなわち、前面扉105は、第二の扉体の一例に相当し、内枠104に対して少なくとも回動可能に設けられたものである。図97に示す前面扉105には、枠部1051と、皿部1052が設けられている。枠部1051は、枠状に構成されており、その内側の開口部には、ガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や、枠ランプ122や、払出表示LED142や、ここでは不図示の扉側演出可動体が取り付けられている。この枠部1051は、図61に示す前面枠扉106の部分に相当する。皿部1052は、上皿126、下皿128、球排出レバー132、球発射ハンドル134、および操作パネル13Pを備える。操作パネル13Pは、球抜ボタン130やチャンスボタン136等の各種の操作手段が配置されたものである。なお、チャンスボタン136には、チャンスボタンランプ138が内蔵されており、このチャンスボタン136も、扉側演出可動体の一例に相当する。ここにいう扉側演出可動体は、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体の一例に相当する。皿部1052は、図61に示す球貯留皿付扉108の部分に相当する。
内枠104には、前面扉105が開放された場合、前面扉105の開放を検出する前面扉開放スイッチ147が設けられている。この前面扉開放スイッチ147は、開放検出手段(センサ)であって、前面扉105が当接していないときはオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、前面扉開放スイッチ147がオフ状態になることで、前面扉105が開放していることを検出する。
以上説明したように、外枠102に対して、内枠104が開閉可能であり、さらに内枠104に対して前面扉105が開閉可能である。また、外枠102に対して、前面扉105は内枠104と一緒になって開閉可能である。すなわち、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態では、前面扉105は内枠104とともに回動する。このため、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態における、内枠104と前面扉105を併せたものは一つの扉体として見ることができる。
なお、枠部1051と、皿部1052とを別々の扉部材とし、内枠104に対してそれぞれ独立して回動可能なものにしてもよい。この場合、各扉部材の開放を検出する扉開放スイッチが内枠104に設けられることになる。また、枠部1051を第二の扉体や扉体の一例としてもよいし、皿部1052を第二の扉体や扉体の一例としてもよい。
図98は、図97に示すパチンコ機の分解斜視図である。
この図98では、左斜め奥側が遊技者側(前側)になり、右斜め手前側が背面側(後ろ側)になる。図98には、遊技者側から、前面扉105、透明板ユニット118U、遊技盤ユニット200U、内枠104、外枠102が示されている。
透明板ユニット118Uは、透明板部材118と、その透明板部材118の周囲に取り付けられた付属部材1181とを有する。
遊技盤ユニット200Uは、遊技盤200と、その遊技盤の背面側に設けられた制御ユニットCUとを有する。制御ユニットCUは、主基板ケース、第1副基板ケース、第2副基板ケース等からなるものである。
図98に示す内枠104の、ヒンジ部112とは反対側の下隅には、内枠開放スイッチ145が背面側、すなわち外枠102に向けて設けられている。この内枠開放スイッチ145は、開放検出手段であって、外枠102に当接していないときはオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠開放スイッチ145がオフ状態になることで、内枠104が開放していることを検出する。また、内枠104の、背面側の下部には、電源基板ケース184、払出基板ケース172、発射基板ケース(不図示)が設けられている。さらに、内枠104の、背面側の下部には、電源スイッチ178、セグメント表示器1044、エラー表示LED1045が設けられている。
図99は、内枠104あるいは前面扉105が開放している様子を示す図である。
図99(a)は、外枠102に対して内枠104が開放し、その内枠104に対して前面扉105も開放している様子を示す図である。
図99(a)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145がオフ状態であるとともに、前面扉開放スイッチ147もオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が開放状態であることを検出し、前面扉105も開放状態であることを検出する。すなわち、主制御部300のCPU304は、二つの扉体(104及び105)の開放状態を検出する。
図99(b)は、外枠102に対して内枠104は開放しているが、その内枠104に対して前面扉105は閉鎖している様子を示す図である。
図99(b)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145がオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が開放状態であることを検出する。一方、前面扉開放スイッチ147はオン状態であり、主制御部300のCPU304は、前面扉105が開放状態であることを非検出、すなわち、閉鎖状態であることを検出する。
図99(c)は、外枠102に対して内枠104は閉鎖しているが、その内枠104に対して前面扉105は開放している様子を示す図である。
図99(c)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145はオン状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が開放状態であることを非検出、すなわち、前面扉105が閉鎖状態であることを検出する。一方、前面扉開放スイッチ147はオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、前面扉105が開放状態であることを検出する。
図99(b)および同図(c)に示すパチンコ機100における主制御部300のCPU304は、一方の扉体(104又は105)の開放状態を検出する。
図99(d)は、外枠102に対して内枠104が閉鎖し、その内枠104に対して前面扉105も閉鎖している様子を示す図である。
図99(d)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145がオン状態であるとともに、前面扉開放スイッチ147もオン状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が閉鎖状態であることを検出し、前面扉105も閉鎖状態であることを検出する。すなわち、主制御部300のCPU304は、二つの扉体(104及び105)の閉鎖状態を検出する。
図100は、外枠102に対して内枠104は開放しているが、その内枠104に対して前面扉105は閉鎖している状態で、電源スイッチ178を操作して電源投入された場合の一例を段階的に示す図である。
図100(a)に示すパチンコ機100は、内枠104も前面扉105も閉鎖状態にあり、電源スイッチ178はオフ状態である。
図100(b)に示すパチンコ機100では、外枠102に対して内枠104が開放されている。前面扉105は、内枠104とともに回動し、内枠104に対して閉鎖したままの状態である。
図100(c)では、開放状態にある内枠104の背面側に手を回し、電源スイッチ178をオンにする。すなわち、電源投入操作が行われる。なお、電源スイッチ178は、内枠104を開放しなければ、操作することが不可能な操作子である。主電源が投入されると、パチンコ機100は演出可動体224の初期動作を開始する。この初期動作では、第2副制御部500のCPU504が、演出可動体224が初期位置にあることを確認するため、演出可動体224が実際には初期位置に位置していたとしても、あるいは反対に位置していなくても、演出可動体224を初期位置から最も離れた位置(最大稼働位置)まで移動させる。演出可動体224が最大稼働位置に到達すると、その演出可動体224を、今度は初期位置まで戻す初期位置戻し動作が実行される。この初期動作を開始してから初期位置に戻るまでの一連の動作(確認動作)が第二の動作の一例に相当する。すなわち、初期動作と初期位置戻し動作を合わせたものが、第二の動作の一例に相当し、以下、この合わせたものを確認動作と称する。
なお、ここでの演出可動体224は、初期位置と最大稼働位置との間を往復動作可能なものであるが、演出可動体224は、往復動作可能なものに限らず、初期位置を出発点として最大稼働位置を経由する動作を可能なもの(例えば、円運動を行うもの)であってもよい。
また、内枠104が開放された状態では、装飾図柄表示装置208あるいはスピーカ120によって扉開放エラーに関するエラー関連報知が行われる。ただし、電源スイッチ178を操作してから所定時間の間や、図66に示す初期化処理(ステップS113)が完了するまではエラー関連報知が行われないようにしてもよい。
初期位置と最大稼働位置それぞれには、演出可動体224を検知するセンサが設けられており、演出可動体224が最大稼働位置に到達したことや、初期位置まで戻ってきたことを第2副制御部500のCPU504は検出することができる。演出可動体224が最大稼働位置に到達したことや、初期位置まで戻ってきたことを検出できない場合は、演出可動体エラーが、装飾図柄表示装置208やスピーカ120によって報知される。なお、演出可動体エラーが生じる場合は、演出可動体224自身が壊れている場合もあれば、センサが壊れている場合や、センサ検知信号を送信する配線が断線等している場合もある。
図100(d)に示す右上の第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。また、図100(e)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、最大稼働位置から初期位置まで戻っている。すなわち、初期位置戻し動作を完了している。
図100(f)に示す左下の第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。また、図100(g)に示す第二の扉側演出可動体2241bは、最大稼働位置から初期位置まで戻っている。すなわち、初期位置戻し動作を完了している。
こうして、扉側演出可動体2241の確認動作が行われる。なお、第一の扉側演出可動体2241aおよび第二の扉側演出可動体2241bの他に扉側演出可動体2241がある場合には、その他の扉側演出可動体2241についても確認動作が行われる。また、複数の扉側演出可動体2241が同時に確認動作を行ってもよい。一方、稼働範囲が重なる扉側演出可動体2241どうしは、実行タイミングをズラして確認動作を行ってもよい。
図101は、図100に示す例の続きを段階的に示す図である。
扉側演出可動体2241の確認動作が終了すると、今度は、盤側演出可動体2242の確認動作が行われる。
図101(h)に示す盤側演出可動体2242は、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。また、図101(i)に示す盤側演出可動体2242は、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。
図100(j)に示すパチンコ機100では、これまで開放されていた内枠104が閉められ閉鎖状態になっている。
なお、図101に示す盤側演出可動体2242の他に盤側演出可動体2242がある場合には、その他の盤側演出可動体2242についても確認動作が行われる。また、複数の盤側演出可動体2242が同時に確認動作を行ってもよい。一方、稼働範囲が重なる盤側演出可動体2242どうしは、実行タイミングをズラして確認動作を行ってもよい。
さらに、この例では、確認動作は、扉側演出可動体2241の方が、盤側演出可動体2242よりも先に実行されたが、逆であってもよいし、同時に実行してもよい。あるいは、実行タイミングが一部重複してもよい。
また、ここでは、前面扉105は閉鎖している状態であったが、内枠104とともに前面扉105も開放している状態であっても同じである。さらに、図100(c)の電源投入を終えると、内枠104を閉鎖し、前面扉105は開放させている状態であっても、あるいは前面扉105も閉鎖している状態であっても同じである。
以上説明したように、電源スイッチ178を操作して電源投入された場合の確認動作(第二の動作)は、扉体の開閉状態に関わらず、実行される。
図102は、島設備による一斉電源投入が行われた場合の一例を段階的に示す図である。
島設備では、電源スイッチ178がオン状態のまま、一斉に電源を切ることができる。電源スイッチ178がオン状態のまま電源を切った場合には、電源スイッチ178を操作することなく、すなわち、内枠104を開放することなく(閉鎖状態のまま)、島設備によって電源投入が可能である。
図102(a)に示すように、内枠104も前面扉105も閉鎖している状態で、島設備によって一斉電源投入が行われると、電源スイッチ178を操作して電源投入した場合と同じように、確認動作が実行される。
図102(b)に示す右上の第一の扉側演出可動体2241aは、内枠104も前面扉105も閉鎖している状態で、初期位置から最大稼働位置に向けて回動しており、初期動作を継続中である。
ここで、外枠102に対して内枠104は開放され、その内枠104に対して前面扉105も開放される。なお、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態において、外枠102に対して内枠104が開放した場合にも、以下の説明と同じになる。内枠104が開放されると、装飾図柄表示装置208あるいはスピーカ120によって扉開放エラーに関するエラー関連報知が行われる。ただし、図66に示す初期化処理(ステップS113)が完了するまではエラー関連報知が行われないようにしてもよい。
扉体が開放されても、第一の扉側演出可動体2241aは、初期動作を継続し、初期動作が完了した後、すなわち、最大稼働位置に到達した後に、図102(c)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aは、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。ここで、第一の扉側演出可動体2241aが、最大稼働位置から初期位置まで戻る動作は、確認動作の内の初期位置戻し動作であってもよいが、扉開放エラー発生を契機としたエラー発生状態の専用動作であってもよい。
左下の第二の扉側演出可動体2241bは、同じく内枠104が開放され、前面扉105も開放されている状態であっても、確認動作を開始し、図102(d)に示す第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。
ここで、内枠104に対して前面扉105は閉鎖される。一方、外枠102に対して内枠104は開放されたままの状態である。このように前面扉105のみが開放された状態でも、装飾図柄表示装置208あるいはスピーカ120によって扉開放エラーに関するエラー関連報知が行われる。ただし、図66に示す初期化処理(ステップS113)が完了するまではエラー関連報知が行われないようにしてもよい。
第二の扉側演出可動体2241bは、確認動作を継続し、図102(e)に示す第二の扉側演出可動体2241bは、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。
こうして、内枠104および/または前面扉105が確認動作中に開放されても、扉側演出可動体2241は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、確認動作を継続する。なお、内枠104および/または前面扉105が初期動作中に開放されても、扉側演出可動体2241は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期動作を継続し、初期動作の完了後に、初期位置戻し動作を開始する。また、内枠104および/または前面扉105が初期位置戻し動作中に開放されても、扉側演出可動体2241は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期位置戻し動作を継続する。
扉側演出可動体2241の確認動作が終了すると、今度は、盤側演出可動体2242の確認動作が行われる。
前面扉105も開放されている状態であっても、盤側演出可動体2242は確認動作を開始し、図102(f)に示す盤側演出可動体2242は、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。
図103は、図102に示す例の続きを段階的に示す図である。
図103(g)に示す盤側演出可動体2242は、内枠104が開放されている状態であっても、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。
このように、内枠104および/または前面扉105が開放状態であっても、盤側演出可動体2242は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、確認動作を実行する。なお、内枠104および/または前面扉105が盤側演出可動体2242の確認動作中に開放されても、扉側演出可動体2241と同じく盤側演出可動体2242も、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、確認動作を継続する。さらに、内枠104および/または前面扉105が盤側演出可動体2242の初期動作中に開放されても、扉側演出可動体2241と同じく盤側演出可動体2242も、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期動作を継続し、初期動作の完了後に、初期位置戻し動作を開始する。また、内枠104および/または前面扉105が盤側演出可動体2242の初期位置戻し動作中に開放されても、扉側演出可動体2241と同じく盤側演出可動体2242も、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期位置戻し動作を継続する。
図103(h)に示すパチンコ機100では、これまで開放されていた内枠104が閉められ閉鎖状態になっている。
このように、図102および図103に示す例は、図100および図101に示す例とは、内枠104の開閉状態が少なくとも異なるが、内枠104の開閉状態が異なっても、確認動作(初期動作+初期位置戻し動作)は実行される。なお、前面扉105の開閉状態が異なっても、確認動作は同じように実行される。
続いて、演出動作中の扉体の開放について説明する。
図104は、演出動作中に内枠104が開放された場合の一例を段階的に示す図である。
この図104の各図((a)〜(f))では、左側にパチンコ機100全体を示し、右側には、左側に示すパチンコ機の装飾図柄表示装置208と盤側演出可動体2242を拡大して示す(以降の図においても同様な図がある)。
図104(a)に示すパチンコ機100は、内枠104も前面扉105も閉鎖状態であり、第一の扉側演出可動体2241a、第二の扉側演出可動体2241b、および盤側演出可動体2242は、いずれもそれぞれの初期位置に位置している。また、右横に示した装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、盤側演出可動体2242は、装飾図柄表示装置208よりも上方の初期位置に位置している。
図104(b)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始され、右横に示す装飾図柄表示装置208には、1ラウンド目の演出画像が表示されている。また、大当り遊技期間中の可動体演出(第一の演出)として、第一の扉側演出可動体2241aが動作している。
この例における大当り遊技期間中の可動体演出(第一の演出)の演出データは、(1)第一の扉側演出可動体2241aを開き、(2)その第一の扉側演出可動体2241aを閉じて第二の扉側演出可動体2241bを開き、(3)第二の扉側演出可動体2241bを閉じて第一の扉側演出可動体2241aを開き、以降は上記(2)と上記(3)を、大当り遊技が終了するまで繰り返すデータである。
図104(b)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、上記(1)の演出データに従って、上方まで回動して開いている。
図104(c)に示すパチンコ機100でも、1ラウンド目の大当り遊技が継続しており、右横に示す装飾図柄表示装置208には、1ラウンド目の演出画像が継続して表示されている。また、上記(2)の演出データに従って、図104(c)に示す第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
図104(d)に示すパチンコ機100では、2ラウンド目の大当り遊技が開始されており、右横に示す装飾図柄表示装置208には、2ラウンド目の演出画像が表示されている。また、上記(3)の演出データに従って、図104(d)に示す第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、初期位置に戻り、第一の扉側演出可動体2241aが再び、上方に向けて回動中である。
ここで、外枠102に対して内枠104が開放される。図104(d)に示す装飾図柄表示装置208には、扉開放エラーに関する報知としての文字表示(扉開放エラー)がなされ、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知として、エラー発生報知の音声(扉が開いています)が出力される。なお、前面扉105は、内枠104とともに回動し、内枠104に対して閉鎖したままの状態であるが、前面扉105も内枠104に対して開放した場合であっても、以下の説明と同じである。
扉開放エラーが発生すると、図104(e)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aは、演出データを無視して初期位置に戻る。すなわち、初期位置戻し動作を行う。この初期位置戻し動作は、演出データに従った動作ではなく、例えば、第一の扉側演出可動体2241aは、演出データに従って最大稼働委位置まで稼働(ここでは回動)する場合であっても、最大稼働位置に到達する前に、扉開放エラーが発生すると、最大稼働委位置へ向けての動作をキャンセルして初期位置へ戻る。なお、図104(e)に示す装飾図柄表示装置208にも、扉開放エラーに関する報知としての文字表示(扉開放エラー)がなされ、スピーカ120からもエラー発生報知の音声が出力される。スピーカ120からのエラー発生報知では、「扉が開いています」と「扉を閉めてください」とが交互に繰り返し出力される。
続いて、内枠104が開放された状態のまま、保留連荘演出が開始される。この保留連荘演出は、大当り遊技中に、特図始動保留内に当りがあることを報知(予告)する演出であり、装飾図柄表示装置208に報知(予告)画像が表示されるとともに、可動体演出(第二の演出)も行われる。ここでの可動体演出(第二の演出)の演出データは、(a)盤側演出可動体2242を装飾図柄表示装置208の前側に落下させ、(b)その盤側演出可動体2242を上昇させるデータである。
図104(f)に示す装飾図柄表示装置208には、予告画像が表示されている。なお、扉開放エラーを報知する文字表示もなされているが、この文字表示は、予告画像によって、予告画像が非表示のときに比べて視認困難になっている。また、上記(a)の演出データに従って、図104(f)に示す盤側演出可動体2242は、装飾図柄表示装置208の前側に落下し、予告画像の一部を視認困難にしているが、予告画像と相まって演出効果を高めている。この例では、内枠104が開放状態である場合に、扉側演出可動体2241は演出動作をキャンセルして初期位置に戻るが、盤側演出可動体2242は、演出データに従った演出動作を実行する。なお、盤側演出可動体2242も、演出動作をキャンセルして初期位置に戻るようにしてもよい。
図105は、図104に示す例の続きを段階的に示す図である。
図105(g)に示す、内枠104が開放された状態のままのパチンコ機100の右横に示された装飾図柄表示装置208には、図104(f)に示す予告画像の続きが表示され、キャラクタが登場するとともに「おめでとう」という文字表示がなされている。なお、扉開放エラーに関する報知としての文字表示もなされているが、エラー関連の文字表示は、ここでも予告画像によって、予告画像が非表示のときに比べて視認困難になっている。また、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知としての音声が継続して出力されている。さらに、上記(b)の演出データに従って、図105(g)に示す盤側演出可動体2242は、初期位置まで上昇している。
ここで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖される。図105(h)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消え、代わって、その装飾図柄表示装置208には「保留連チャン確定」の文字表示がなされている。また、報知画像としてキャラクタが表示されている。また、スピーカ120から出力されていたエラー関連報知の内容が変わり、図105(h)に示すスピーカ120からは、「扉が閉まりました」という音声(エラー解除報知の音声)が出力されている。このエラー解除報知と、エラー発生報知を合わせたものが、扉開放エラーに関する報知(エラー関連報知)の一例に相当する。スピーカ120からのエラー解除報知の音声出力は、第一の期間(例えば、15秒間)継続する。このように、報知手段の一例に相当するスピーカ120は、内枠104が閉鎖した状態であって、かつ前面扉105も閉鎖した状態(第一の状態)になった後も、扉開放エラーに関するエラー関連報知(報知の一例に相当)を継続する。
図105(i)に示す、内枠104が閉鎖されたパチンコ機100では、3ラウンド目の大当り遊技が開始されており、右横に示す装飾図柄表示装置208には、3ラウンド目の演出画像が表示されている。しかしながら、扉側演出可動体2241を用いた演出動作は再開されておらず、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも閉じたまま(初期位置に位置したまま)である。
この後、内枠104が閉鎖されたまま大当り遊技のラウンド消化が継続されるが、扉側演出可動体2241を用いた演出動作は再開されず、図105(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出の演出画像が表示され、大当り遊技がこの後、もう一回期待できることが報知されている。
以上説明したように、この例では、扉体が閉じられエラーが解除されているが、大当り遊技が終了するまで、より厳密には大当り遊技終了演出が終わるまで、扉側演出可動体2241の演出動作は開始されない。言い換えれば、扉側演出可動体2241は、大当り遊技が開始されてから終了するまで、上記(1)〜上記(3)の演出データに従った演出動作を行うはずであった。すなわち、扉側演出可動体2241の動作期間は、大当り遊技が開始されてから終了するまでであり、その動作期間が終了するまで、扉側演出可動体2241の演出動作は再開されない。
図106は、図104および図105に示す例の第一の変形例を段階的に示す図である。
図106(a)に示す状態は、図105(g)に示す状態と同じであり、内枠104が開放された状態のまま保留連荘演出が、装飾図柄表示装置208および盤側演出可動体2242によって行われている。
図106(b)に示すパチンコ機100では、これまで開放されていた内枠104が閉鎖され、図105(h)に示す状態と同じ状態になり、装飾図柄表示装置208からは、これまで表示されていた扉開放エラーに関する文字表示が消え、スピーカ120では、エラー発生報知の音声出力が終了し、エラー解除報知の音声出力が開始されている。
図106(b)に示す状態は、図105(i)に示す状態と同じであり、3ラウンド目に突入したが、エラー解除報知の音声出力が継続されている。すなわち、エラーは解除されたが、エラー関連報知は継続されている。
やがて、エラー関連報知が終了する。このエラー関連報知が終了すると、この変形例では、扉側演出可動体2241を用いた演出動作が再開される。すなわち、エラーは解除されているが、エラー関連報知が終了していない期間は、扉側演出可動体2241を用いた演出動作は再開されない。図105(d)に示す、内枠104が閉鎖され、エラー関連報知も終了したパチンコ機100では、扉側演出可動体2241を用いた演出動作が再開され、途中でキャンセルされた、上記(3)の演出データに従った第一の扉側演出可動体2241aの上方に向けて回動が開始されている。
なお、途中でキャンセルされた演出データのところから再開するのではなく、演出データの最初に戻って再開してもよいし、再開ポイントを予め決めておき、常に、再開ポイントの演出データから再開してもよい。また、エラー関連報知が終了していなくても、エラーが解除された時点から扉側演出可動体2241を用いた演出動作を再開してもよい。
図106(e)に示すパチンコ機100では、上記(2)の演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
図107は、図104および図105に示す例の第二の変形例を段階的に示す図である。
以下の説明では、図104および図105に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
図107(a)〜同図(c)に示すそれぞれの状態は、図104(b)〜同図(d)に示すそれぞれの状態と同じである。
扉開放エラーが発生すると、図107(d)に示すように、ヒンジ部112側(回動軸側)とは反対側(開放端側)に設けられた第一の扉側演出可動体2241aは、演出データを無視して初期位置に戻る。一方、ヒンジ部112側(回動軸側)に設けられた第二の扉側演出可動体2241bは演出データに従った動作を継続し、ここでは第二の扉側演出可動体2241bが前方に向けて回動を開始している。なお、前面扉105も内枠104に対して開放していた場合であっても同じである。
図107(e)に示すパチンコ機100では、第二の扉側演出可動体2241bは上記(3)の演出データに従って閉じるが、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置で停止したままであって、動作を行わない。
図107(f)に示すパチンコ機100では、第二の扉側演出可動体2241bは上記(2)の演出データに従って前方に向けて回動するが、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置で依然として停止したままであって、動作を行わない。
図108は、図107に示す第二の変形例とは、扉開放エラーが発生して、演出データに従った動作を継続する演出可動体と、動作が禁止される演出可動体とが入れ替わった例を示す図である。
扉開放エラーが発生しても、図108(a)に示すように、開放端側の第一の扉側演出可動体2241aは演出データに従った動作を継続し、ここでは第一の扉側演出可動体2241aが最大稼働位置まで回動し続ける。一方、上記(3)の演出データに従って初期位置に戻った、ヒンジ部112側(回動軸側)の第二の扉側演出可動体2241aは、その後の動作が禁止される。なお、前面扉105も内枠104に対して開放していた場合であっても同じである。
図108(b)に示すパチンコ機100では、第一の扉側演出可動体2241aは上記(2)の演出データに従って閉じるが、第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置で停止したままであって、動作を行わない。
図107(c)に示すパチンコ機100では、第一の扉側演出可動体2241aは上記(3)の演出データに従って上方に向けて回動するが、第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置で依然として停止したままであって、動作を行わない。
ここで、図104および図105に示す例と併せて考えると、扉開放エラーが発生した場合に、複数の演出可動体(ここでは扉側演出可動体2241)のうちの、少なくとも一つの演出可動体は初期位置で動作を規制(禁止)され、残りの演出可動体は、演出データに従った演出動作を継続するようにしてもよい。
図109は、外力によって初期位置からずれた位置に演出可動体がある状態で扉体が開放された場合の一例を段階的に示す図である。
図109(a)に示すパチンコ機100は、遊技が行われておらず、デモ状態であり、その右横に示された装飾図柄表示装置208には、デモ画面が表示されていおり、パチンコ機のタイトル表示がなされている。
図109(b)では、何者かが初期位置にある第一の扉側演出可動体2241aに触れ、同図(c)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aを上方に持ち上げている。そして、第一の扉側演出可動体2241aを上方に持ち上げたまま、不正行為によって内枠104を開放する。
すると、図109(d)に示すように、装飾図柄表示装置208では、デモ画面に、扉開放エラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力される。図109(d)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置からずれた位置にある。
扉体開放エラーが発生した時に、演出可動体(ここでは第一の扉側演出可動体2241a)が演出動作ではないが、初期位置にない場合、図109(e)に示すように、その演出可動体(第一の扉側演出可動体2241a)を初期位置に戻す動作が行われる。
図109(f)に示すパチンコ機100では、第一の扉側演出可動体2241aが初期位置に位置しており、内枠104も閉められている。
なお、演出動作を実行中に、演出可動体が外力によって初期位置からズレた場合には、その演出動作を継続させてもよい。
図110は、扉側演出可動体2241としてこれまで説明したものとは異なる可動体が演出動作中に内枠104が開放された場合の一例を段階的に示す図である。
この図110の各図((a)〜(c))では、左端にはパチンコ機100全体を示し、真ん中には、左端に示すパチンコ機の操作パネル13Pを拡大して示し、右端には、左端に示すパチンコ機の装飾図柄表示装置208を拡大して示す(図111〜図114においても同様)。
この例では、扉側演出可動体2241は、チャンスボタン136である。図110に示すチャンスボタン136は、チャンスボタン演出が開始されると、上方に向けて突出してくる演出可動体である。なお、チャンスボタン136は、最大稼働位置まで突出してくるが、最大稼働位置に到達する前に押下されると、最大稼働位置に到達することなく、初期位置へ戻る。
図110(a)では、チャンスボタン演出が開始されている。ここにいうチャンスボタン演出では、チャンスボタン136を押下することを促し、操作受付期間内にチャンスボタン136が押下されると、新たな演出が開始される。図110(a)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示中であり、チャンスボタン136を押下することを促す画面が表示されている。この画面には、チャンスボタン136の画像が示されている。なお、図110(a)に示すチャンスボタン136は、初期位置にあり、装飾図柄表示装置208に表示されたチャンスボタン136の画像も、初期位置にあるチャンスボタン136の画像である。
チャンスボタン演出が開始されると、時間の経過とともに、チャンスボタン136が、初期位置から上方に向けて徐々に突出してくる。チャンスボタン136の突出によって、操作を促す効果と、興趣の向上を図る効果の両方が向上する。
図110(b)に示すチャンスボタン136は、初期位置から上方に向けて突出し、最大稼働位置まで到達し、最も突出した状態になっている。図110(b)に示す装飾図柄表示装置208に表示されたチャンスボタン136の画像も、最も突出した状態のチャンスボタン136の画像である。
ここで、外枠102に対して内枠104が開放される。図110(c)に示す装飾図柄表示装置208には、扉開放エラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力される。扉側演出可動体2241の一つであるチャンスボタン136は、扉開放エラーが発生しても、初期位置には戻らず、最も突出した状態のまま(最大稼働位置のまま)である。これは、チャンスボタン136の突出方向が上方向であるため、扉体開放による遊技者への危険や、パチンコ機の故障に結びつきにくいため、初期位置にあえて戻さず、操作を促す状態を維持させている。
図111は、図110に示す例の続きを段階的に示す図である。
図111(d)では、内枠104が開放したまま、最も突出した状態のチャンスボタン136を、遊技者が押下しようとしている。
図111(e)では、内枠104が開放したまま、チャンスボタン136が押下され、チャンスボタン136は初期位置に戻っている。ここで、チャンスボタン136が押下されると、そのチャンスボタン136は、演出データに従って初期位置に戻るものであってもよいし、遊技者が押下する力(押し込み力)によって初期位置に戻るものであってもよい。また、図111(e)に示す装飾図柄表示装置208では、チャンスボタン136が押下されたことにより新たな演出が開始されている。すなわち、キャラクタが登場し、現在行われている図柄変動表示についての予告が行われている。なお、この新たな予告は、現在行われている図柄変動表示よりも後に開始される図柄変動表示(保留)についての先読み予告等であってもよい。
ここで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖される。図111(f)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消えている。また、スピーカ120から出力されていたエラー関連報知の内容が変わり、図111(f)に示すスピーカ120からは、「扉が閉まりました」というエラー解除報知の音声が出力されている。さらに、装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動表示では、リーチ演出に発展している。
図112は、図110および図111に示す例の変形例を段階的に示す図である。
図112(a)に示す状態は、図110(c)に示す状態と同じであり、内枠104が開放され、扉開放エラーに関する報知が、装飾図柄表示装置208とスピーカ120で開始されている。内枠104が開放される直前まで、チャンスボタン136は、最も突出した状態にある。また、装飾図柄表示装置208では、チャンスボタン136を押下することを促す画面として、最も突出した状態のチャンスボタン136の画像が表示されている。
この変形例では、扉開放エラーが発生すると、扉側演出可動体2241の一つであるチャンスボタン136は、初期位置に戻される。図112(b)に示すチャンスボタン136は、初期位置に戻っている。装飾図柄表示装置208では、扉開放エラーが発生してもチャンスボタン演出は継続されるが、図112(b)に示す装飾図柄表示装置208には、初期位置に戻ったチャンスボタン136の画像は表示されておらず、最も突出した状態のチャンスボタン136の画像が表示されたままである。上述のごとく、チャンスボタン136の突出方向が上方向であるため、本来、扉体開放による遊技者への危険や、パチンコ機の故障に結びつきにくいはずであるが、この変形例では、念のため、チャンスボタン136を初期位置に戻している。しかしながら、チャンスボタン演出は継続していることから、装飾図柄表示装置208の表示によって操作を促す効果を維持している。なお、装飾図柄表示装置208におけるチャンスボタン136の画像表示は、チャンスボタン136の実際の状態に併せて、チャンスボタン136が初期位置に戻った画像表示にしてもよい。
ここで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖される。図112(c)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消えている。また、スピーカ120からは、エラー解除報知の音声が出力されている。この変形例では、エラーが解除されても、チャンスボタン136は初期位置に戻ったままであり、エラー解除によって動作を開始することはないが、エラー解除によって動作を開始し、エラー発生前の状態(ここでは最も突出した状態)まで復帰してもよい。
図113は、図112に示す例の続きを示す図である。
この変形例では、チャンスボタン136の操作有効期間内に操作されなかった。
図113(d)に示す内枠104が閉鎖したパチンコ機100は、チャンスボタン136の操作有効期間が経過した直後のものであり、その装飾図柄表示装置208には、チャンスボタン136が操作有効期間内に操作されなかったにも関わらず、新たな演出として通常予告が開始されている。すなわち、この変形例におけるチャンスボタン演出では、内に操作された場合の他、その操作有効期間内に操作されなかった場合であっても、操作有効期間徒過のタイミングで強制的に新たな演出を開始される。なお、チャンスボタン136の操作の有無に関わらず、チャンスボタン136が初期位置に戻ったタイミングで新たな演出を開始させてもよい。あるいは、チャンスボタン136の操作が無かった場合に限って、チャンスボタン136が初期位置に戻ったタイミングで新たな演出を開始させてもよい。さらには、操作有効期間が徒過したタイミングと、チャンスボタン136が初期位置に戻ったタイミングとのうち早い方のタイミングで新たな演出を開始させてもよい。また、チャンスボタン136が操作されたことに基づいて、演出実行抽選を行い、当選した場合に限って新たな演出を開始させてもよい。あるいは、チャンスボタン136が操作されても新たな演出を一律に開始させないようにしてもよい。
続いて、扉開放エラー以外のエラーについて説明する。
図114は、扉開放エラー以外の主なエラーをまとめた表である。
エラーが発生すると、エラーの種類に応じて、図97に示す払出表示LED142、あるいは図98に示す、内枠104の背面側の下部に設けられたセグメント表示器1044あるいはエラー表示LED1045にエラーが発生したことを報知する表示がなされる。なお、セグメント表示器1044やエラー表示LED1045は、内枠104を開放しないと確認することがでできないが、払出表示LED142は、内枠104を開放しなくても確認することができる。なお、図114の表にしめす「表示」とは、セグメント表示器1044に表示される7セグメント表示を意味する。
エラーが発生していない状態では、セグメント表示器1044には「0」が表示され、エラー表示LED1045や払出表示LED142は消灯したままの状態である。
下皿満タンエラーは、図97に示す下皿128が満タンになったときに発生するエラーであり、セグメント表示器1044には「1」が表示され、エラー表示LED1045や払出表示LED142は消灯したままの状態であり、例えば、装飾図柄表示装置208やスピーカ120からエラー報知がなされる。下皿満タンエラーは、球排出レバー132を操作して球抜きを行い、下皿満タンセンサがオフ状態になった場合にエラー解除となる。
払出数不足エラーは、予定していた数の払出が実行されなかったときに発生するエラーであり、セグメント表示器1044には「2」が表示され、エラー表示LED1045および払出表示LED142の両方が点灯する。払出数不足エラーは、遊技者にとって不利益なエラーであるため、遊技者が確認可能な、前面扉105に設けられた払出表示LED142を点灯させる。この払出数不足エラーは、リトライ成功によってエラー解除となる。
灰色に塗られた払出個数スイッチエラーは、払出個数を検出するスイッチ(センサ)の接続異常が生じた場合のエラーであり、主制御部300の主基板は関係ないエラーである。このエラーが発生すると、払出動作を停止し、セグメント表示器1044には「3」が表示される。
同じく灰色に塗られた不正払出エラーは、払出要求が発生していない状態で遊技球の払出を検知(払出個数スイッチがカウント)した場合のエラーである。このエラーが発生しても、払出動作を停止し、セグメント表示器1044には「4」が表示される。
同じく灰色に塗られた払出超過エラーは、賞球数や貸球数以上の払出しが行われたことを検出した場合のエラーである。すなわち、払出要求数に対して実際に払い出された遊技球が所定球数(例えば、10個)多く検知されたときのエラーである。このエラーが発生しても、払出動作を停止し、セグメント表示器1044には「5」が表示される。
これら3種類の払出系のエラーではいずれも、エラー表示LED1045は点灯するが、払出表示LED142は消灯したままである。なお、装飾図柄表示装置208やスピーカ120からのエラー報知も行われないが、行われるようにしてもよい。各エラーの解除については、内枠104を開放して、内枠104の背面側に設けられたエラー解除スイッチ168(図62参照)を操作するか、あるいは同じく内枠104の背面側に設けられたラムクリアスイッチ(RWMクリアスイッチ)180(図62参照)の操作を伴う電源投入(電源スイッチ178の操作)を行う必要がある。すなわち、これら3種類の払出系のエラーは、内枠104を開放しなければ解除することができないエラーである。これら3種類の払出系のエラーが発生した状態は、第二のエラー状態の一例に相当する。
これらの、内枠104を開放しなければ解除することができないエラーが発生した状態であっても、確認動作は開始可能である。また、演出動作も開始可能である。
なお、パチンコ機100には、磁石センサや振動センサが設けられており、磁石センサが磁力を検知した場合の磁石センサエラーや、振動センサが振動を検知した場合の振動センサエラーも、内枠104を開放しなければエラー解除することができないエラーである。すなわち、磁石センサエラーの解除は、内枠104を開放してラムクリアスイッチ(RWMクリアスイッチ)180(図62参照)の操作を伴う電源投入(電源スイッチ178の操作)を行う必要があり、振動センサエラーの解除は、内枠104を開放して電源スイッチ178による電源再投入を行う必要がある。
CRユニット通信エラーは、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信において、パチンコ機100側から通信異常を検出した場合のエラーであり、セグメント表示器1044には「6」が表示される。主制御通信エラーは、主制御部300と払出制御部600等との信号の送受信において、主制御部300に動作確認信号が返ってこない場合のエラーであり、セグメント表示器1044には「7」が表示される。CRユニット未接続エラーは、パチンコ機100側でカードユニットとの接続が確認できない場合のエラーであり、セグメント表示器1044には「8」が表示される。これら3種類の通信系のエラーではいずれも、エラー表示LED1045や払出表示LED142は消灯したままである。なお、装飾図柄表示装置208やスピーカ120からのエラー報知も行われないが、行われるようにしてもよい。各エラーの解除については、表に示す通りである。
以上説明したエラーのうち、遊技が継続不能になるエラー、すなわち、エラー発生によって遊技が停止し(球発射不能および図柄変動停止)、エラー解除がされない限り、遊技を再開(球発射および図柄変動開始)することができないエラーは、磁石センサエラーのみであり、この磁石センサエラーが生じている期間(エラー発生してから解除されるまでの期間)が、第二の期間の一例に相当する。扉側演出可動体2241は、演出データに従った演出動作を実行中に、磁石センサエラーが発生している状態で、扉体(104,105)を開放した場合には、初期位置に戻る。一方、払出個数スイッチエラーや、不正払出エラーや、払出超過エラーや、振動センサエラーが生じている期間は、遊技が継続可能な期間であり、第一の期間の一例に相当する。
なおここで、エラーについて、上述の記載と重複する点もあるが補足しておく。
下皿満タンエラーは、下皿満タンセンサ信号のオンは主制御部300の主基板の所定の入力ポートがタイマ割り込みでオンを1回読み込んだ時(オフ⇒オン)に主制御部300から払出制御部600に出力される。
払出装置エラーは、払出モータが払出要求数分の駆動を終了後(実際は、+ブレーキ期間+無励磁期間経過後)の次の割り込み内で、払出数(払出個数スイッチのカウント数)が払出要求数よりも少ない場合に払出装置エラーの発生を検知する。1個ずつ払い出して(リトライ処理)完了したらエラー解除になる。
主制御通信エラーは、主制御接続確認信号のオフ状態を検知した場合又は主制御動作確認信号のオン状態を2割り込み継続して検知した場合に発生するエラーであって、主制御部300の主基板からのコマンド受信が不能になる。ただし、払出要求数が残存している場合は、その分までは払い出す。主制御接続確認信号のオン状態を検知した場合、かつ、主制御動作確認信号のオフ状態を2割り込み継続して検知した場合にエラー解除になる。
CRユニット通信エラーは、CRユニットとインターフェースにおけるエラーである。貸出要求発生前にBRQ信号のON状態を検知した場合等に発生するエラーである。遊技機側から通信異常を通知した後、BRDY信号およびBRQ信号OFFでエラー解除になる。
CRユニット未接続エラーも、CRユニットとインターフェースにおけるエラーである。CRユニット未接続エラーが解除状態のときに、CRユニット接続信号(VL信号)のOFF状態を検知し16ms継続した場合に発生するエラーである。なお、貸出停止(賞球の払出)には影響はないエラーである。CRユニット接続信号のON状態を検知し16ms継続した場合にエラー解除される。なお、エラー解除した後、CRユニットREADY信号(BRDY信号)およびCRユニット貸出要求完了確認信号(BRQ信号)がOFF状態となるまでCRユニットとの通信が無効状態になる。
なお、CRユニット→インターフェース→払出基板の順に送信される信号としては、CRユニット接続信号、CRユニットREADY信号は、CRユニット貸出要求確認信号があげられる。CRユニット接続信号は、VL信号(CRユニット内の+18V電源)である。CRユニットREADY信号は、BRDY信号であって、CRユニットが貸し出しの処理中であることを伝達する信号である。CRユニット貸出要求確認信号は、BRQ信号であって、CRユニットが基本単位分25個の貸出要求と貸出指示を伝達する信号である。
払出基板→インターフェース→CRユニットの順に送信される信号としては、CR遊技機貸出完了信号やCR遊技機READY信号があげられる。CR遊技機貸出完了信号は、EXS信号であって、CRユニットに基本単位分25個の要求了解と貸出完了を伝達する信号である。CR遊技機READY信号は、PRDY信号であって、CRユニットに払出動作が可能であることを伝達する信号である。
電源投入でPRDY信号がONになり、貸出操作(遊技者が貸出操作ボタンを押す)ONによりBRDY信号がONになる。次いで、BRQ信号がONになることで貸出要求となる。貸出要求を確認後、払出CPUがEXS信号をONにすることで貸出が了解される。その後、BRQ信号がOFFになり貸出指示となる。払出制御手段は25個の払出制御を行った後、EXS信号をOFFにして貸出を完了する。なお、BRDY信号がON中に再度BRQ信号がONになった場合は貸出の動作を繰り返し、すべて終了した場合にBRDY信号がOFFになる。
続いて、演出動作中に、内枠104を解除しなければ解除できないエラー(以下、第二のエラーと称する)が発生してしまった場合について説明する。
図115は、演出動作中に第二のエラーが発生してしまった場合の一例を段階的に示す図である。
図115(a)に示すパチンコ機100では、上皿126に満タン近くまで遊技球が貯まっている。このパチンコ機100の装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。なお、図115に示すパチンコ機100には、前面扉105に設けられた払出表示LED142が示されている。図115の各図((a)〜(f))に示す払出表示LED142は消灯したままである。
図115(b)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始され、可変入賞口234(アタッカー)が開き、その可変入賞口234に入球して賞球の払出が行われ、下皿128にも遊技球が貯まり始めている。また、図115(b)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、演出データに従って、上方まで回動して開いている。
図115(c)に示すパチンコ機100では、下皿128にさらに多くの球が貯まり、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
図115(d)に示すパチンコ機100では、2ラウンド目の大当り遊技が開始されており、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、初期位置に戻り、第一の扉側演出可動体2241aが再び、上方に向けて回動中である。
やがて下皿128が満タンになり、下皿満タンエラー(以下、第三のエラーと称する)が発生し、図115(d)に示す装飾図柄表示装置208には、エラー関連報知として球抜きを促す文字表示がなされている。
第三のエラーが発生しても、大当り遊技は継続されており、扉側演出可動体2241による可動体演出も中止にならず、図115(e)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に再び回動して開いている。
ここで、球排出レバー132が操作され、下皿128から球が抜かれて下皿満タンエラー(第三のエラー)が解除になる。図115(f)では、3ラウンド目の大当り遊技が開始されており、扉側演出可動体2241による可動体演出は継続し、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、初期位置に戻り、第一の扉側演出可動体2241aが上方に回動して開いている。
図116は、図115に示す例の続きを段階的に示す図である。
図116(g)でも、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方に再び回動して開いている。
大当り遊技のラインド消化が進み、図116(h)では、8ラウンド目の大当り遊技が開始されており、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、第一の扉側演出可動体2241aは上方に回動して開いている。また、図116(i)に示すパチンコ機100では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方に向けて回動中である。
なお、図116に示すパチンコ機100にも、前面扉105に設けられた払出表示LED142が示されている。図116(g)〜同図(i)に示す払出表示LED142は消灯したままである。
ここで第二のエラーである払出個数スイッチエラーが発生する。この払出個数スイッチエラーは、内枠104を開放しなければ解除することができないエラーである。第二のエラーが発生しても、大当り遊技は継続されており、扉側演出可動体2241による可動体演出も中止にならず、図116(j)では、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、第一の扉側演出可動体2241aは上方に向けて回動中である。なお、第二のエラーが発生しても、払出表示LED142は消灯したままであり、装飾図柄表示装置208やスピーカー120等の報知手段でも、エラー関連報知は行われていない。このように、エラーの種類によっては、遊技者に報知しない場合がある。
また、図116(k)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bは前方に向けて回動中である。
ここで、内枠104の背面側に設けられたエラー解除スイッチ168(図62参照)を操作するために、内枠104が開放され、扉開放エラー(以下、第一のエラーと称する)が発生する。第一のエラーが発生しても、払出表示LED142は消灯したままであるが、、図116(k)に示す装飾図柄表示装置208には、第一のエラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカー120からも第一のエラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力されている。ここでは、第二のエラー(払出個数スイッチエラー)と第一のエラー(扉開放エラー)といった二種類のエラーが重なることになるが、第一のエラーが発生したことによって、図116(l)に示すように、第二の扉側演出可動体2241bは、演出データを無視して初期位置に戻る。また、初期位置に戻っていた第一の扉側演出可動体2241aは動作が規制され、初期位置に留まる。
図117は、図116に示す例の続きを段階的に示す図である。
図117(m)では、10ラウンド目の大当り遊技が開始され、内枠104が開放された状態(第一のエラー状態)であるため、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、動作が規制され、両者とも初期位置に留まっている。
図117(n)では、開放状態にある内枠104の背面側に手を回し、エラー解除スイッチ168を操作する。すると、第二のエラー(払出個数スイッチエラー)が解除される。一方、内枠104は開放状態にあるため、第一のエラー(扉開放エラー)は継続しており、図117(n)でも、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、動作が規制され、両者とも初期位置に留まっている。
次いで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖され、第一のエラーも解除される。図117(o)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消え、スピーカ120からは、エラー解除報知の音声が出力される。この例では、第一のエラーが解除され、エラー関連報知が終了すると、大当り遊技の終了前であっても、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出が再開される。
図118は、図117に示す例の続きを段階的に示す図である。
図118(q)に示すパチンコ機100では、15ラウンド目の大当り遊技が開始され、下皿128にかなり多くの球が貯まっている。また、演出データに従った可動体演出が再開されており、図118(q)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方に再び回動して開いている。
り、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
やがて下皿128が満タンになり、下皿満タンエラー(第三のエラー)が再び発生し、図118(r)に示す装飾図柄表示装置208には、エラー関連報知として球抜きを促す文字表示がなされている。ここで発生した第三のエラーは、図119(z)まで解消されず、装飾図柄表示装置208には、球抜きを促す文字表示が表示され続ける。また、図118(r)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出の演出画像も表示され、大当り遊技終了後、確変状態へ移行することが報知されている。さらに、図118(r)に示す扉側演出可動体2241a,2241bでは、演出データに従った、最後の可動体演出も行われている。
図118(s)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出の最後の画面が表示されている。この装飾図柄表示装置208には、特図の保留を表す保留アイコンh11が一つ表示されているが、この保留アイコンh11によって、球抜きを促す文字表示(エラー関連報知)の一部が隠され、球抜きを促す文字表示は、保留アイコンh11が表示される前より視認困難になっている。
図118(t)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り遊技終了後の最初の装飾図柄の変動表示が開始され、同図(u)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ状態になり、同図(v)では、スーパーリーチに突入している。図118(v)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチ演出の画面表示がなされているが、この画面表示によって、球抜きを促す文字表示(エラー関連報知)の一部が隠され、球抜きを促す文字表示は、その画面表示がなされる前より視認困難になっている。なお、エラー関連報知の全部が他の表示によって隠される場合もある。
図119は、図118に示す例の続きを段階的に示す図である。
図119(w)でも、下皿満タンエラー(第三のエラー)は解消されておらず、装飾図柄表示装置208には、エラー関連報知が表示されているが、ここでも、スーパーリーチ演出の画面表示によって隠され、その一部が視認困難になっている。
図119(x)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。
図119(y)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始される。この段階でも、下皿満タンエラー(第三のエラー)は解消されていない。一方、大当り遊技が開始されたことによって、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出の動作期間になる。この動作期間が到来する前に発生し、動作期間のスタート時点でも解消されていないエラーの影響によっては、扉側演出可動体2241の動作は影響を受けない。ここでは、本来的に影響を受けない第三のエラーであるが、本来的に影響を受ける第一のエラー(扉開放エラー)であっても、エラー発生タイミングが動作開始タイミングよりも前でれば、影響を受けない。図119(y)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、演出データに従って、上方まで回動して開いている。
なお、ここでは第三のエラーが先に発生しているが、第二のエラーが先に発生した場合も同様に、扉側演出可動体2241の演出動作は影響を受けない。
ここで、球排出レバー132がやっと操作され、下皿128から球が抜かれて下皿満タンエラー(第三のエラー)が解除になり、図119(z)に示す装飾図柄表示装置208からは、エラー関連報知が消える。また、図119(z)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方まで回動して開いている。
図120は、エラー発生タイミングが動作開始タイミングよりも前でっても、扉側演出可動体2241の演出データに従った動作を禁止する例を段階的に示す図である。
図120(a)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が実行されている。
ここで、内枠104が開放され、扉開放エラー(第一のエラー)が発生する。なお、前面扉105も内枠104に対して開放した場合であっても、以下の説明と同じである。図120(b)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ状態になっているが、その表示画面には、り、第一のエラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカー120からも第一のエラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力されている。
図120(c)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、同図(d)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始される。この段階でも、依然として内枠104が開放されたままであり、扉開放エラーは継続している。一方、大当り遊技が開始されたことによって、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出の動作期間になるが、ここでは、先に発生した第一のエラーが解消されていないことから、扉側演出可動体2241の、演出データに従った動作を、最初から禁止する。すなわち、第1副制御部400には、主制御部300からエラー発生コマンドやエラー解消コマンド、あるいはエラー発生やエラー解消の内容を含んだコマンドを受信しており、第1副制御部400が主制御部300から大当り開始コマンドを受信しても、エラー発生コマンドを先に受信している状態でエラー解消コマンドを未受信の場合には、第1副制御部400は、扉側演出可動体2241の、演出データに従った制御を開始しない。この結果、図120(d)に示す第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも動作が規制され、両者とも初期位置に留まっている。
次いで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖され、第一のエラーが解除され、図120(e)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消え、スピーカ120からは、エラー解除報知の音声が出力される。この例では、第一のエラーが解除され、エラー関連報知が終了すると、大当り遊技の終了前であっても、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出が再開されるが、開始当初に動作を行わなかった場合は、エラー解除やエラー関連報知が終了しても、その大当り遊技が終了するまで、動作を行わないようにしてもよい。
図121は、確認動作中に電源断して瞬時に復電した場合の例を段階的に示す図である。
図121(a)に示すパチンコ機100は、主電源が投入されていない状態であり、その後、島設備によって一斉電源投入が行われる。
図121(b)に示すパチンコ機100では、確認動作が開始され、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。なお、図121(b)に示す装飾図柄表示装置208には、電源投入による、確認動作を含めた初期化処理等の処理中であることを報知する文字表示がなされている。この文字表示は、例えば、図66に示すステップS115、あるいは図67に示す主制御部タイマ割込処理が開始されるようになるまで表示される。
図121(c)に示すパチンコ機100では、確認動作として、第一の扉側演出可動体2241aについて初期値戻し動作が行われ、第二の扉側演出可動体2241bについては、初期位置から最大稼働位置に向けて回動している。
図121(d)では、電源断(電断)が生じている。電断が生じたタイミングは、第二の扉側演出可動体2241bが、初期動作によって最大稼働位置に到達する前のタイミングであってもよいし最大稼働位置に到達したタイミングであってもよいし、初期値戻し動作中のタイミングであってもよい。電断が生じたことで、確認動作中であった第二の扉側演出可動体2241bは、図121(e)に示すように、動作を停止し、開いた状態のままになる。
図122は、図121に示す例の続きを段階的に示す図である。
この例では、電断が生じた後、瞬時に復電し、すなわち、島設備による一斉電源再投入が行われることなく電源が再投入され、図122(f)に示す装飾図柄表示装置208には、図121(b)における文字表示と同じ、初期化処理等の処理中であることを報知する文字表示がなされている。なお、この文字表示は、ラムクリアスイッチ(RWMクリアスイッチ)180(図62参照)の操作の有無に関わらず、すなわちRAMクリアの有無に関わらず表示される。図122(f)に示すパチンコ機100では、先の電断によって動作を停止した第二の扉側演出可動体2241bが開いた状態のままになっている。
この例におけるパチンコ機100では、電断時に、第1副制御部400のバックアップは行われないことから、復電したパチンコ機の第1副制御部400は、電断直前に確認動作がどこまで行われていたかを把握することができない。そこで、第1副制御部400は、主制御部300から復電コマンドを受信すると、最初から確認動作を開始する。
図122(g)に示すパチンコ機100では、確認動作が再度最初から開始され、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。なお、第二の扉側演出可動体2241bは未だ開いた状態のままになっている。
図122(h)に示すパチンコ機100では、確認動作として、第一の扉側演出可動体2241aについて初期値戻し動作が行われ、第一の扉側演出可動体2241aの確認動作が完了している。
図122(i)に示すパチンコ機100では、第二の扉側演出可動体2241bについての確認動作が行われる。ここで、第二の扉側演出可動体2241bが、どの位置に停止していようと、初期動作によって最大稼働位置まで一旦移動させ、次いで、初期位置戻し動作によって初期位置まで戻す。したがって、復電(電源が再投入)されたが、演出可動体は、電断時の状態で保持されているため、電断前の確認動作とは異なる動きを行う場合がある。
なお、第二の扉側演出可動体2241bが、最大稼働位置に停止していた場合は、最大稼働位置に設けたセンサによって第二の扉側演出可動体2241bを確認できれば、初期動作を省略し、初期位置戻し動作のみを行ってもよい。あるいは、第1副制御部400は、初期動作の実行を指示してもよいが、この場合は、第二の扉側演出可動体2241bが動く前に、最大稼働位置に設けたセンサによって第二の扉側演出可動体2241bが検出され、初期動作は事実上行われない。
また、第1副制御部400が、電断時にバックアップを行う場合には、復電後は、電断によって中断された確認動作の途中から確認動作を再開させてもよい。また、復電直後に扉体(104,105)が開放された場合には、確認動作の実行を規制(禁止)してもよい。また、復電時に限らず、確認動作中に、扉体(104,105)が開放された場合には、演出可動体を初期値に戻してもよいし、動作を途中で停止させてもよい。
さらに、演出データに従った演出動作中に電断が生じ、復電した場合にも、以上説明したこととと同じようになる場合がある。
図123は、盤側演出可動体2242の変形例を示す図である。
図101等に示した盤側演出可動体2242や、図63に示す遮蔽装置246は平面的な動作をするものであったが、盤側演出可動体は、前後方向(遊技者側と背面側の方向)の動作をするものであってもよい。
図123(a)には、平面的な動作をする複数の部材(246a、246b)からなる遮蔽装置246と、前後方向の動作を少なくとも実行可能なキャラクタ役物247が示されている。キャラクタ役物247は、遮蔽装置246の奥に隠れており、左扉246aと右扉246bが開いて、前方(遊技者側)に進出してくるものである。キャラクタ役物247の初期位置は、遮蔽装置246よりも奥側になる。
図123(1)には、左扉246aと右扉246bが閉じた状態の遮蔽装置246が示されており、キャラクタ役物247は初期位置に位置し、遊技者からはキャラクタ役物247は見えない。
図123(2)では、左扉246aと右扉246bそれぞれが全回し、奥からキャラクタ役物247が進出してくる。このキャラクタ役物247の進退は、不図示のステッピングモータとラックアンドピニオン機構2471によるものである。
図123(3)では、キャラクタ役物247が、遮蔽部材246を越えて、その遮蔽部材246よりも前側まで進出してきている。図123(3)に示すキャラクタ役物247の位置は、そのキャラクタ役物247の最大稼働位置に相当する。
可動体演出では、図123(1)→図123(2)→図123(3)→図123(2)→図123(1)のような動作が可能である。すなわち、キャラクタ役物247は進退自在なものであり、往復動可能なものでもある。また、遮蔽装置246も往復動可能なものである。さらに、遮蔽装置246(XY方向可動演出手段)も、キャラクタ役物247(Z軸方向可動演出手段)も、途中で振動(細かい往復動作)が可能なものである。
ここで、内枠104および/または前面扉105、あるいは前面扉105のみの開放があった場合に、遮蔽装置246の動きまでは動作を継続してもよく、キャラクタ役物247は、衝突等の可能性により動作を規制してもよい。また、各可動体(246,247)の動作は、複数のステッピング制御(コマンド)により動作可能とされるものであり、扉開放エラーが発生した場合に、現在実行中の制御コマンドに基づく可動体動作(演出動作や確認動作)までを継続し、次のコマンド動作に基づく各応対動作を規制する構成であってもよい。また、遮蔽装置246および/またはキャラクタ役物247、あるいはキャラクタ役物247のみが演出動作によって初期位置に戻るタイミングで、扉開放エラーが発生した場合は、初期位置に戻る動作として、実行中の演出動作を継続する構成であってもよい。
なお、以上説明した内容で、第一の扉側演出可動体2241aを対象にした事項と第二の扉側演出可動体2241bを対象にした事項とを入れ替えてもよい。さらに、第一の扉側演出可動体2241aを対象にした事項は、第一の扉側演出可動体2241aに限った事項として、第二の扉側演出可動体2241bには適用しないようにしてもよく、第二の扉側演出可動体2241bを対象にした事項は、第二の扉側演出可動体2241bに限った事項として、第一の扉側演出可動体2241aには適用しないようにしてもよい。
また、扉側演出可動体2241を対象にした事項は、盤側演出可動体2242(第三の可動体の一例に相当)を対象として事項に適用可能である。例えば、前面扉105の開放によって、盤側演出可動体2242の演出動作は中止させる一方、確認動作は継続させてもよい。あるいは反対に、盤側演出可動体2242の確認動作は中止させる一方、演出動作は継続させてもよい。また、前面扉105が開放しても、盤側演出可動体2242では、演出動作も確認動作も継続させてもよい。盤側演出可動体2242は、前面扉105が閉じていれば、遊技者に触れる危険性が低い。また、図123を用いて説明した遮蔽装置246(XY方向可動演出手段)であれば、前面扉105が開いていても遊技者に触れる危険性が低い。一方で、図123を用いて説明したキャラクタ役物247(Z軸方向可動演出手段)であれば、盤側演出可動体2242といえども、前面扉105が開いていれば遊技者に触れる危険性が出てくるため、動作を規制してもよい。さらに、前面扉105の開閉状態に関わらず、内枠104の開放によって、盤側演出可動体2242の演出動作は中止させる一方、確認動作は継続させてもよい。あるいは反対に、盤側演出可動体2242の確認動作は中止させる一方、演出動作は継続させてもよい。さらには、演出動作も確認動作も継続させてもよい。
さらに、扉側演出可動体2241として第四の可動体、第五の可動体・・・を設けてもよく、盤側演出可動体2242として第四の可動体、第五の可動体・・・を設けてもよい。
また、演出可動体が、最大稼働位置から初期位置まで戻る動作は、確認動作の内の初期位置戻し動作であってもよいが、エラー発生を契機としたエラー発生状態の専用動作であってもよい。さらに、最大稼働位置から初期位置まで戻る動作は、対象となる可動体のみであってもよいし、それ以外の可動体すべてであってもよい。
また、エラーの発生を条件として初期位置に戻る動作を行っている最中にエラーが解消された場合は、演出動作を即座に行ってもよいし、動作終了後に演出動作を再度開始してもよい。また、別の条件(各種遊技状態の終了や別の遊技状態の開始など)が成立するまでは演出動作の実行を規制する構成であってもよい。
また、最大可動位置とは、可動体の演出時やエラー報知時等において実際に可動させる範囲であり、例えば、可動体の動作範囲外に設けられた遊びの空間がある場合には、その空間も最大可動位置となる。
さらに、初期動作は、最大可動位置まで稼働する動作として説明したが、必ずしも最大可動位置でなくてもよく、例えば、初期位置とは異なる位置であって、かつ稼働範囲内で可動体の検出センサが設けられている位置まで稼働する動作であってもよい。
以上の説明では、
『遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体(例えば、第一の扉側演出可動体2241a)と、
少なくとも開閉可能な複数の扉体と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体(例えば、内枠104)であり、
前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第二の扉体(例えば、前面扉105)であり、
前記可動体は、前記第二の扉体に少なくとも設けられたものであり、
前記可動体は、該可動体が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻ることが可能であり(例えば、図107(e)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
前記第一の位置は、前記可動体の初期位置であり、
前記可動体は、第二の条件の成立があった場合に、第二の動作を少なくとも実行可能であり、
前記第一の条件は、前記第一の扉体が開放されることで少なくとも成立可能な条件であり、
前記第一の条件は、前記第二の扉体が開放されることで少なくとも成立可能な条件であり、
前記第二の条件は、電源が投入された場合に少なくとも成立可能な条件であり、
前記第二の動作は、初期動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作であり、
前記可動体は、前記第二の動作における前記初期動作の実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該初期動作を継続してから前記第一の位置に戻ることが可能である(例えば、図102(c)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、可動体の動作に特徴を持った遊技台を提供できる。
また、可動体が設けられている第二の扉体は、第一の扉体に対して回動可能に設けられた構成の場合に、自身の開放のみならず、第一の扉体が開放した場合でも第二の扉体は開放状態となる。従って、開放先にいる人(遊技者や店員)が可動体の動作によりケガをする可能性が低減され、遊技台として第二の扉体が、他の遊技台等に接触して可動体が故障する可能性も低減することができる場合がある。
ここで、前記初期動作は、前記可動体が、前記第一の位置から最も離れた第二の位置まで移動する動作であってもよい。前記第二の位置は、前記可動体の最大移動位置であってもよい。前記可動体は、前記第一の位置と前記第二の位置との間で往復動作可能なものであってもよい。前記第二の扉体は、前記第一の扉体よりも遊技者側(前側)に設けられたものであってもよい。また、前記第二の扉体は、開閉軸が、前記第一の扉体の開閉軸よりも遊技者側(前側)に設けられたものであってもよい。前記第二の扉体は、遊技盤よりも遊技者側(前側)に設けられたものであり、前記第一の扉体は、前記遊技盤を保持するものであってもよい。
なお、前記可動体は、遊技店の店員も接触可能なものである。また、可動体は、前記扉体とは異なる物と該扉体との双方に設けられたもの(例えば、2つに跨って設けられたもの)であってもよい。
また、前記可動体は、該可動体が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。
また、前記可動体は、第二の条件の成立があった場合に、第二の動作を実行し、該第二の動作の後、他の動作(例えば、演出データに基づく演出動作)も継続するものであってもよい。
また、第一の条件や第二の条件といった条件は、成立する一例を記載したものであって、他の動作等で成立する条件であってもよい。例えば、第一の条件は第一の扉体や第二の扉体が開放されることで成立するものであるが、扉体とは無関係な動作等により成立する条件であってもよい。また、第二の条件は電源投入により成立する条件であるが、エラー解除スイッチの操作や所定の遊技状態の開始、デモ状態からの復帰など別の動作により第二の条件が成立する構成であってもよい。さらに、第二の条件は、前記扉体を開放することでも成立する条件(例えば、前記扉体を開放すると、電源投入が自動で行われる場合等)であってもよい。
また、第一の条件、第二の条件といった条件は、本明細書に記載される動作が行われたとしても成立しない場合があってもよい。なお、本願請求項および実施形態における可動体の動作において「・・・することが可能」と記載される内容については、・・・しない場合が含まれていてもよい。
また、「遊技者が少なくとも接触可能な位置」には、遊技者が自然と接触してしまう位置や、遊技者が通常は接触しないが、場合によって接触してしまう位置も含まれる。「戻ることが可能」とは、通常であれば戻れるのであるが、場合によっては戻れないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。「実行可能」とは、通常であれば実行できるのであるが、場合によっては実行できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。前記第一の条件は、扉体が開放されると、通常であれば成立するのであるが、場合によっては(例えば、前記扉体の開放角度が足りない場合等には)成立しないこともある。前記第二の条件は、電源が投入されると、通常であれば成立するのであるが、場合によっては(例えば、電源が投入されても電圧不足の場合等には)成立しないこともある。
また、
『前記可動体は、第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の位置に少なくとも戻ることが可能であり(例えば、図104(e))、
前記第一の動作は、演出データに従った演出動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、演出動作よりも、人や遊技台の安全を優先することができる場合がある。
ここで、前記可動体は、前記第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の位置に直ちに戻るものであってもよいし、該第一の動作の一部を継続してから該第一の位置に戻るものであってもよい。
なお、前記可動体は、第一の動作を実行中に第一の条件の成立があった場合に、第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。
また、
『前記可動体は、前記第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を継続せずに前記第一の位置に戻ることが可能である(例えば、図104(e))、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、演出動作よりも、人や遊技台の安全を優先することができる場合がある。
また、
『前記可動体は、該可動体が外力を受けて前記第一の位置にない状態で前記第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻ろうとするものである(例えば、図109(e))、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、外力などにより可動体の位置がずれた場合であっても、扉開放時に元の位置に戻すことができる。
ここにいう外力とは、遊技者等の接触によって受ける力や、磁石等の道具から受ける力等が相当する。
なお、前記可動体は、該可動体が外力を受けて前記第一の位置にない状態で前記第一の条件の成立があった場合に、第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。
また、
「前記可動体は、前記第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻るものであり、
前記第一の動作は、演出データに従った演出動作であり、
前記可動体は、前記第一の動作を実行中に外力を受けて前記演出データに従った位置とは異なる位置に移動した場合であっても、該演出データに従った動作を継続しようとするものである、
ことを特徴とする遊技台。」
であってもよい。
また、
『前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合であっても、該第一の動作を少なくとも行わないものである(例えば、図107(f)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、先に扉開放が成立している場合は、演出よりも安全を優先することができる場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合であっても、該第一の動作を行わず、さらに、他の動作(例えば、異なる新たな演出データに基づく演出動作)も行わないものであってもよい。
また、
「前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合に、該第一の動作を継続する場合があってもよい。」
また、
『前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、該第二の動作を少なくとも実行可能なものである(例えば、図100(d)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、先に扉開放が成立している場合でも、第二の動作を優先させることができる場合がある。例えば、扉開放は、ホールの開店時に店員が遊技領域のメンテナンス等を行いつつ電源を投入する可能性があるので、第二の動作を優先することでホール側の作業効率を低減させることがない。また、電源投入は、意図して行うものであるため、第二の動作を優先した方がよい場合がある。さらに、開店前であれば、遊技者等が扉体の開放側にいる可能性は低いので、安全性も確保される場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、該第二の動作を実行し、該第二の動作の後、他の動作(例えば、第一の動作)も実行するものであってもよい。
また、前記可動体は、前記第一の条件が成立し、前記第一の位置に戻るまでの間に、前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合であっても、該第一の動作を少なくとも行わないものであってもよく、さらに、前記可動体は、前記第一の位置に戻った後に、前記第一の動作を少なくとも実行可能なものであってもよい。
さらに、前記可動体は、前記第一の条件が成立し、前記第一の位置に戻るまでの間に、前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、前記第一の位置に戻った後に、該第二の動作を少なくとも実行可能なものであってもよいし、前記第一の位置に戻っても、前記第二の動作を少なくとも行わないものであってもよい。
また、前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、前記初期動作を行わず、前記第一の位置に戻ることを優先するものであってもよい。
また、
『前記第二の扉体は、第二の可動体(例えば、第二の扉側演出可動体2241b)が少なくとも設けられたものであり、
前記第二の可動体は、第三の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該第三の動作を少なくとも継続可能なものであり(例えば、図107(e)に示す第二の扉側演出可動体2241b)、
前記第三の動作は、演出データに従った演出動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、所定の可動体のみ特殊な動作を行うことができる場合がある。
なお、前記第二の扉体は、第二の可動体の他に、ランプやスピーカ等も設けられたものであってもよい。前記第二の可動体は、第三の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該第三の動作を継続し、該第三の動作の後、他の動作(例えば、異なる新たな演出データに基づく演出動作)も継続するものであってもよい。
また、「継続可能」とは、通常であれば継続できるのであるが、場合によっては(例えば、緊急停止条件が成立した場合等には)継続できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
また、
『前記第二の扉体は、一方端を回動軸(例えば、ヒンジ112)として少なくとも回動可能に構成されたものであり、
前記可動体(例えば、ここでは可動体と第二の可動体の関係が逆になり第二の扉側演出可動体2241b)は、前記第二の可動体(例えば、第一の扉側演出可動体2241a)よりも前記回動軸に近い位置に設けられたものである(図108)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、回動軸に近い可動体は、扉開放の角度によっては隣の遊技台(の開放端側や台間のCRユニット等)と接触する可能性がある。そのため、扉開放中に演出動作を規制することで故障を未然に防止できる場合がある。
なお、前記第二の扉体は、回動可能な他に、一方端を支点にして取り外しも可能に構成されたものであってもよい。
また、前記第二の可動体は、前記可動体よりも前記回動軸に近い位置に設けられたものであってもよい(図107)。こうすることで、開放端側の可動体は扉開放による可動量が大きいため遊技者との接触等の危険性が高いため、初期位置に戻すことで安全性を確保することができる場合がある。
また、「回動可能」とは、通常であれば回動できるのであるが、場合によっては(例えば、施錠されている場合等には)回動できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
また、
『前記遊技台は、ぱちんこ機(例えば、図97に示すパチンコ機100)であり、
前記第一の扉体(例えば、内枠104)は、外枠(例えば、外枠102)に対して少なくとも回動可能に設けられたものであり、
前記第二の扉体(例えば、前面扉105)は、前記第一の扉体に対して少なくとも回動可能に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の扉体は、島設備、あるいは前記第二の扉体に対しても回動可能に設けられたものであってもよい。前記第二の扉体は、前記外枠に対しても回動可能に設けられたものであってもよい。
ここで、「前記第一の扉体が開放されたことを検出する第一の検出手段と、
前記第二の扉体が開放されたことを検出する第二の検出手段と、
を備え、
前記第一の検出手段は、前記第二の検出手段とは異なる検出手段であってもよいし、前記第二の検出手段と共通の検出手段である、
ことを特徴とする遊技台。」であってもよい。すなわち、別々の検出手段により検出されてもよいし、一つの検出手段でいずれかの扉体の開放が検出されてもよい。
また、
『報知手段(スピーカ120)を備え、
前記報知手段は、前記第一の扉体が開放した場合に報知(例えば、扉開放エラーに関するエラー関連報知)を少なくとも実行可能な手段であり、
前記報知手段は、前記第二の扉体が開放した場合に報知(例えば、扉開放エラーに関するエラー関連報知)を少なくとも実行可能な手段であり、
前記報知手段は、第一の状態になった後も前記報知(例えば、エラー解除報知)を第一の期間(例えば、15秒間)少なくとも継続可能な手段であり(例えば、図105(h))、
前記第一の状態は、前記第一の扉体が閉鎖した状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の扉体も閉鎖した状態である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記報知手段は、前記第一の扉体が閉鎖しかつ前記第二の扉体も閉鎖した状態になった後も報知を少なくとも継続可能なものである。
この遊技台によれば、扉体が開放していたことを第一の期間は優先させることで、扉開放の時間が短い場合であっても確実に報知できる場合があり、不正行為の発見に寄与することが期待できる。
なお、前記報知手段は、前記第一の扉体が閉鎖した状態であって前記第二の扉体が開放したままの状態であっても、前記第二の扉体が閉鎖した状態であって前記第一の扉体が開放したままの状態であっても、前記報知を継続可能なものである。
以上のことをまとめると、「第一の扉体」には内枠104が一例として対応し、「第二の扉体」には前面扉105が一例として対応する。「可動体」には、第一の扉側演出可動体2241aあるいは第二の扉側演出可動体2241bが一例として対応する。「第一の位置」には、可動体の初期位置が一例として対応する。「第一の動作」には、演出データに従った演出動作が一例として対応し、「第二の動作」には、初期動作を開始してから第一の位置に戻るまでの一連の動作である確認動作が一例として対応する。「第一の条件」には、第一の扉体開放あるいは第二の扉体開放が一例として対応し、「第二の条件」には、電源スイッチ178の操作あるいは島設備による電源一斉投入が一例として対応する。「第二の可動体」には、第二の扉側演出可動体2241bあるいは第一の扉側演出可動体2241aが一例として対応する。「第三の動作」には、第二の可動体の演出データに従った演出動作が一例として対応する。「第一の状態」には、第一の扉体が閉鎖しかつ前記第二の扉体も閉鎖した状態が一例として対応する。
また、以上の説明では、
『遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体(例えば、扉側演出可動体2241)と、
少なくとも開閉可能な扉体(例えば、内枠104に対して前面扉105が開放されてい
ない状態における、内枠104と前面扉105を併せたもの)と、
を備えた遊技台であって、
前記可動体は、前記扉体に少なくとも設けられたものであり、
複数のエラー状態のうちの少なくとも一つは、第一のエラー状態(例えば、扉開放エラーが発生している状態)であり、
前記複数のエラー状態のうちの少なくとも一つは、第二のエラー状態(例えば、扉体を開放しないと解除できないエラーが発生している状態)であり、
前記可動体は、第一の動作(例えば、演出データに従った動作)を実行中に第一の条件(例えば、扉開放エラーの発生)の成立があった場合に、第一の位置に少なくとも戻ることが可能であり、
前記可動体は、前記第一の動作を実行中に第二の条件(例えば、払出個数スイッチエラーの発生)の成立があった場合に、該第一の動作を少なくとも継続することが可能であり、
前記第一の位置は、前記可動体の初期位置であり、
前記第一の条件は、前記第一のエラー状態となった場合に成立する場合がある条件であり、
前記第二の条件は、前記第二のエラー状態となった場合に成立する場合がある条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、可動体の動作に特徴を持った遊技台を提供できる。また、エラーの重要度に対応して可動体の動作を選択できる場合がある。さらに、初期位置に戻る場合には、可動体の故障の防止等に貢献できる場合がある。
なお、前記可動体は、遊技店の店員も接触可能なものである。また、可動体は、前記扉体とは異なる物と該扉体との双方に設けられたもの(例えば、2つに跨って設けられたもの)であってもよい。
また、前記扉体は、開閉可能な他に、取り外し可能なものであってもよい。
また、前記可動体は、第一の動作を実行中に第一の条件の成立があった場合に、第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。また、前記可動体は、前記第一の動作を実行中に第二の条件の成立があった場合に、該第一の動作を継続し、該第一の動作の後、他の動作(例えば、異なる新たな演出データに基づく演出動作)も継続するものであってもよい。
また、第一の条件や第二の条件といった条件(後述する第三の条件や第四の条件についても同じ)は、成立する一例を記載したものであって、他の状態になることや他の動作等で成立する条件であってもよい。
また、第一の条件、第二の条件といった条件は、本明細書に記載される動作が行われたとしても成立しない場合があってもよい。なお、本願請求項および実施形態における可動体の動作において「・・・することが可能」と記載される内容については、・・・しない場合が含まれていてもよい。
また、「遊技者が少なくとも接触可能な位置」には、遊技者が自然と接触してしまう位置や、遊技者が通常は接触しないが、場合によって接触してしまう位置も含まれる。また、「開閉可能」とは、通常であれば開閉できるのであるが、場合によっては(例えば、施錠されている場合等には)開閉できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。「戻ることが可能」とは、通常であれば戻れるのであるが、場合によっては戻れないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。「継続することが可能」とは、通常であれば継続できるのであるが、場合によっては(例えば、緊急停止条件が成立した場合等には)継続できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
ここで、エラー状態とは、扉体が開放している状態等が一例としてあげられる。
また、「前記可動体は、該可動体が外力を受けて前記第一の位置にない状態で前記第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻ろうとするものである(例えば、図109(e))、ことを特徴とする遊技台。」であってもよい。
さらに、前記扉体は、内枠104単独であってもよいし、前面扉105単独であってもよい。前記可動体は、前記第一の位置と、該第一の位置から最も離れた第二の位置との間で往復動作可能なものであってもよい。ここで、前記第二の位置は、前記可動体の最大移動位置であってもよい。前記扉体は、遊技盤よりも遊技者側(前側)に設けられたものであってもよいし、前記遊技盤を保持するものであってもよい。
また、
『前記可動体は、第三の条件の成立があった場合に、第二の動作(例えば、確認動作)を少なくとも実行することが可能であり、
前記第三の条件は、電源が投入された場合に少なくとも成立可能な条件であり、
前記第二の動作は、初期動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作であり、
前記可動体(図102(c)に示す第一の扉側演出可動体2241a)は、前記第二の動作における前記初期動作の実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該初期動作を継続してから前記第一の位置に戻るものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、電源投入時の初期動作は、第一のエラー状態により第一の条件が成立した場合であっても可動体の動作を優先させることができる。
なお、前記可動体は、第三の条件の成立があった場合に、前記第二の動作を実行する他、該第二の動作の後、他の動作(例えば、前記三の条件が成立した場合の他の専用動作)も実行するものであってもよい。さらに、第三の条件の成立要件は、扉体が開放されて電源スイッチが操作されたことも含んでいてもよいし、扉体が閉鎖していること(扉体が開放されずに島設備によって一斉に電源が投入されたこと)も含んでいてもよい。
また、「実行することが可能」とは、通常であれば実行できるのであるが、場合によっては実行できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。また、前記第三の条件は、電源が投入されると、通常であれば成立するのであるが、場合によっては(例えば、電源が投入されても電圧不足の場合等には)成立しないこともある。
ここで、前記第二の動作は、電源が一旦断たれた後に前記三の条件の成立があった場合には、電源が一旦断たれる前に実行した動作とは異なる動作になる場合があってもよい。
また、前記初期動作は、前記可動体が、前記第一の位置から最も離れた第二の位置(例えば、最大稼働位置)まで移動する動作であってもよい。
また、
『前記第一のエラー状態は、前記扉体が少なくとも開放している状態である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第二のエラー状態になっている期間(例えば、払出個数スイッチエラーが生じている期間)は、第一の期間を含む場合があり、
前記第一の期間は、遊技を少なくとも継続可能な期間である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第二のエラー状態になっている期間(例えば、磁石センサエラーが生じている期間)は、第二の期間を含む場合があり、
前記第二の期間は、遊技を少なくとも継続不能な期間であり、
前記第二のエラー状態は、第四の条件が成立した場合に少なくとも解除可能なエラー状態であり、
前記第四の条件は、前記扉体を開放することを少なくとも一つの条件として、成立可能な条件(例えば、前記扉体を開放しないと操作することができない電源スイッチ178を操作すること)であり、
前記可動体は、前記第一の動作を実行中に第二の条件が成立している状態で前記第四の条件が成立した場合には、前記第一の位置に少なくとも戻ることが可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、遊技台や遊技者の安全を優先して可動体を初期位置に戻すことができる。
なお、前記第四の条件は、前記扉体を開放するだけでも成立する条件(例えば、前記扉体を開放すると、電源再投入が自動で行われる場合等)であってもよい。
また、「解除可能」とは、通常であれば解除できるのであるが、場合によっては解除できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
さらに、前記第四の条件は、前記扉体が開放しても、場合によっては(例えば、前記扉体の開放角度が足りない場合等には)成立しないこともある。
ここで、前記第二のエラー状態は、遊技台の裏側に設けられた操作手段(エラー解除スイッチ168、ラムクリアスイッチ180)の操作により解除可能なものであってもよい。すなわち、前記第四の条件は、前記操作手段を操作することも少なくとも一つの条件として、成立する条件であってもよい。言い換えれば、前記扉体を開放することで少なくとも操作可能なエラー解除操作手段を備え、前記第四の条件は、前記エラー解除操作手段を操作することも少なくとも一つの条件として、成立する条件であってもよい。
また、
『前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第一の動作を少なくとも開始しないものであり(例えば、図105(f)等に示す扉側演出可動体2241)、
前記可動体は、前記第二のエラー状態において前記第一の動作を少なくとも開始可能なものである(例えば、図116(i)等に示す扉側演出可動体2241)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一のエラー状態時にのみ第一の動作を開始しないことで、必要以上に可動体の演出を規制しないようにできる場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第一の動作とは異なる動作(例えば、遊技者の操作に応じて動く動作)も開始しないものであってもよく、さらに、前記第二のエラー状態において前記第一の動作の他、第二の動作も開始可能なものであってもよい。
また、「開始可能」とは、通常であれば開始されるはずであるが、場合によっては(例えば、緊急停止条件が成立した場合等には)開始されないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
また、
『前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第二の動作を少なくとも開始可能なものであり(例えば、図102に示す扉側演出可動体2241)、
前記可動体は、前記第二のエラー状態において前記第二の動作を少なくとも開始可能なものである、
ことを特等とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、電源投入時の動作を最優先とすることができる場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第二の動作とは異なる動作(例えば、遊技者の操作に応じて動く動作)も開始可能なものであってもよく、さらに、前記第二のエラー状態において前記第二の動作の他、第一の動作も開始可能なものであってもよい。
また、
『前記第一の動作は、演出データに従った動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上のことをまとめると、「可動体」には扉側演出可動体2241が一例として対応する。「扉体」には、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態における、内枠104と前面扉105を併せたものが一例として対応する。「第一のエラー状態」には、内枠104が開放されている状態が一例として対応し、「第二のエラー状態」には、内枠104を開放しないと解除できないエラーが発生している状態が一例として対応する。「第一の位置」には、可動体の初期位置が一例として対応する。「第一の動作」には、演出データに従った動作が一例として対応し、「第二の動作」には、初期動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作である確認動作が一例として対応する。「第一の条件」には、結果として内枠104の開放が一例として対応し、「第二の条件」には、内枠104を開放しないと解除できないエラー発生が一例として対応し、「第三の条件」には、電源スイッチ178の操作あるいは島設備による電源一斉投入が一例として対応し、「第四の条件」には、内枠104の開放が一例として対応する。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記ア)
演出を少なくとも実行可能な演出手段を備え、
前記可動体は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段であり、
前記演出手段は、前記操作手段が操作された場合に前記演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記操作手段は、該操作手段が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻るものであり、
前記演出手段は、前記操作手段が操作された場合であっても前記演出を少なくとも実行しないものである、
ことを特徴とする遊技台。
例えば、スロットマシン等では、停止順序等に関する操作方法が予め決められた操作方法と一致しないと、役を構成する図柄が揃わない場合(入賞できない場合)がある。この場合、主制御部とは無関係に、副制御部側でその操作方法を報知する期間(アシストタイム)が設けられることがある。この期間が付与されることは遊技者とって特典であり、その期間は、予め決められた役に当選したり、抽選に当選したりすること等で延長されることがある。この延長(上乗せゲーム数)も遊技者とって特典になる。付記1記載の遊技台によれば、不正行為によって扉体が開放された場合、特典の付与に関する演出を規制することで、不正遊技を防止できる場合がある。
(付記イ)
演出を少なくとも実行可能な演出手段を備え、
前記可動体は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段であり、
前記演出手段は、有効期間において前記操作手段が操作された場合に前記演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記操作手段は、該操作手段が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻るものであり、
前記演出手段は、前記有効期間が終了した後で前記演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記操作手段が操作された場合であっても、(該操作手段が操作されたタイミングには応じずに)、前記有効期間が終了した後で前記演出を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用してもよい。
<実施形態C>
図124を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図125は、図124のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成すると共に遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成すると共に遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。
図126は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。外レール202は演出装置206の上方から右方にまで延びており、演出装置206上部と外レール202との空間を通って遊技盤200の右側の遊技領域124まで遊技球が飛翔できるようになっている。つまり、遊技領域124は、発射された遊技球が流下する経路として装飾部材としての演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路と、発射された遊技球が流下する経路として装飾部材を挟んで右側となる第二流下経路とを有している。以下、第一流下経路に遊技球を打ち出すことを「左打ち」と称し、第二流下経路に遊技球を打ち出すことを「右打ち」と称する場合がある。
演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その上部に演出可動体224を配設し、その下部に普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。図126では演出可動体224は装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠の上辺より上部の初期位置にあり、初期位置では遊技者から演出可動体224は視認できないようになっている。演出可動体224は、不図示の駆動系により、装飾図柄表示装置208の前方で装飾図柄表示装置208の表示画面にほぼ平行な平面(以下、表示画面前方平面と称する場合がある)内で移動できるようになっている。演出可動体224の構成や駆動系については後程図面を用いて説明する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の例えば横長長方形状の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、第一普図始動口227と、第二普図始動口229と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
第一普図始動口227および第二普図始動口229は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成されている。本実施の形態では、演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路内に第一普図始動口227が配置され、演出装置206を挟んで右側となる第二流下経路内に第二普図始動口229が配置されている。すなわち、本実施の形態では、左打ちで第一普図始動口227に遊技球が通過可能になっており、右打ちで第二普図始動口229に遊技球が通過可能になっている。第一普図始動口227または第二普図始動口229を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が第一普図始動口227または第二普図始動口229を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。また、所定期間(例えば、電サポ状態中、スーパーリーチ演出実行中、大当り遊技中)以外の期間において、球が第一普図始動口227を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、装飾図柄表示装置208を用いて、所定の確率で普図装飾図柄変動ゲームを実行する。
特図1始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央下部に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第二普図始動口229の下方に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。第二普図始動口229およびその下方の特図2始動口232は、演出装置206を挟んで右側となる第二流下経路内にあるので、演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路に進んだ遊技球が第二普図始動口229を通過したり、特図2始動口232に入球したりすることはない。また、第一普図始動口229および特図1始動口230は、演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路内にあるので、演出装置206を挟んで右側となる第二流下経路に進んだ遊技球が第一普図始動口227を通過したり、特図1始動口230に入球したりすることはない。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の特図1始動口230の下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または第一普図始動口227、第二普図始動口229を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図127を用いて、パチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332等を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224および、後述する可動物703の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224と可動物703の現在位置や初期位置を検出する演出可動体センサ424と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、所定の検出センサ、例えば演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、を接続している。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路を備えている。基本回路には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246の制御を行うための駆動回路を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図128を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、および普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図128(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動表示と称する。後述するように、図柄変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図128(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図128(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」および「特図B」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図C」および「特図D」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、大当り遊技終了後の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも電サポ状態(時短状態という場合もある)に移行する。電サポ状態については詳しくは後述するが、電サポ状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、電サポ状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」および「特図B」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図C」および「特図D」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」、「特図B」、「特図C」、「特図D」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図E」は2R大当り図柄であり突然確変と称する。突然確変は、大当り遊技終了後には15R特別大当り図柄と同様に特図高確率普図高確率状態になる。「特図F」は2R大当り図柄であり隠れ確変と称する。隠れ確変は、大当り遊技終了後には特図高確率普図低確率状態(潜伏確変状態)になる。隠れ確変は、大当り遊技終了後には電サポ状態に移行しない。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄である。小当り遊技終了後は特図低確率普図低確率状態(通常状態、あるいは通常遊技状態と称する場合がある)になる。小当り遊技では「特図E」や「特図F」と同じ回数(本実施形態の場合、2回)アタッカが開放される。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
詳細は後述するが、本実施の形態によるパチンコ機100は、当否判定において大当りであるか否かの抽選を行い、その後、当該当否判定の結果に基づいて、図柄変動表示後に「特図A」〜「特図J」のいずれを特図1または特図2表示装置212、214に停止表示するのかを決定するように構成されている。このため、本実施の形態によるパチンコ機100は、図柄変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)を決定することにより、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の利益状態(例えば、特図確変状態の有無や電サポ状態の有無)が自動的に決定されるようになっている。しかしながら、パチンコ機100は、これに限られず、例えば、停止図柄の決定とは別に、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の利益状態を抽選により決定するように構成されていてもよい。また、パチンコ機100は、例えば停止図柄を決定すると大当り遊技のラウンド数が自動的に決定するのに対し、大当り遊技後の利益状態を抽選により決定するといったように、停止図柄、当該ラウンド数および当該利益状態を適宜関連付けて構成されていてもよい。
図128(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、15R大当り、15R特別大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図F」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図G」および「特図H」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。また、「特図E」の突然確変と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」、「特図J」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図128(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
なお、本実施形態では、一義的に装飾図柄の組合せと大当りの種類を決めているが、遊技者にどの装飾図柄の組合せがどの大当りになるかをわからないようにしてもよい。
図128(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄1である「普図A」と、当り図柄2である「普図B」と、はずれ図柄である「普図C」の3種類がある。本実施の形態によるパチンコ機100は、普図変動遊技における当りか否かの決定および停止図柄の決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。例えば当り図柄1、2は、特図2始動口232(電チュー)の開放パターンが異なっている。第一普図始動口227または第二普図始動口229を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」または「普図B」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図C」を停止表示する。図128(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図128(d)は普通図柄用装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の普通図柄用装飾図柄には、「普図装飾1」、「普図装飾2」、「普図装飾3」の3種類がある。普図装飾1は例えば「○」を想起させる図柄態様を有しており、普図装飾2は例えば「◎」を想起させる図柄態様を有しており、普図装飾3は例えば「×」を想起させる図柄態様を有している。所定期間(例えば、電サポ状態中、スーパーリーチ演出実行中、大当り遊技中)以外に第一普図始動口227を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208に、「普図装飾1」→「普図装飾2」→「普図装飾3」・・・の順番で表示を切り替える普図装飾図柄変動ゲームを所定の確率で行う。
「普図A」の当りを報知する場合には、「普図装飾1」を停止表示し、「普図B」の当りを報知する場合には、「普図装飾2」を停止表示し、「普図C」のはずれを報知する場合には、「普図装飾3」を停止表示する。
次に、図129を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図129に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8ms(ミリ秒)に相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図127に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図変動遊技での停止図柄を決定する抽選に用いる特図決定用乱数値を生成する特図決定用乱数値カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタを更新する。また、普図変動遊技の当否判定に用いる普図当選乱数値を生成する普図当選乱数値カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、特図決定用乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタ、および普図当選乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタが設けられている。ステップS115では、これらのうち2つの初期値生成用乱数カウンタの初期値をそれぞれ更新する。例えば、初期値生成用乱数カウンタの取り得る数値範囲が0〜99とすると、初期値生成用乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の初期値生成用乱数カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の初期値生成用乱数カウンタに記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図130を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図127に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、若しくは第一普図始動口227または第二普図始動口229の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、227、229への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行う。本実施の形態によるパチンコ機100の主制御部メイン処理の初期値生成用乱数では、普図の図柄決定抽選で用いる普図決定用乱数値を生成するための乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタを更新するようになっている。例えば、普図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた普図決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。
また、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、主制御部300で使用する、特図決定用乱数値を生成する特図決定用乱数値カウンタ、普図当選乱数値を生成する普図当選乱数値カウンタおよび普図決定用乱数値を生成する普図決定用乱数値カウンタを更新する。例えば、特図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、特図決定用乱数値を生成するためにRAM308に設けた特図決定用乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の特図決定用乱数値カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の特図決定用乱数値カウンタに記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、特図決定用乱数値カウンタが一周していると判定した場合には特図決定用乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、特図決定用乱数値カウンタにセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する特図決定用乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、特図決定用乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、特図決定用乱数値カウンタにセットすると共に、特図決定用乱数値カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、特図決定用乱数値カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、普図当選乱数値カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。特図決定用乱数値カウンタは、特図1用の乱数値を取得するためのカウンタと特図2用の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けてもよいし、あるいは、同一のカウンタを用いてもよい。
また、例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜65535とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が65536であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜65535の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、例えば、普図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた普図決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値である場合に、普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。具体的には、特図変動遊技での図柄変動時間を決めるための特図変動時間決定用乱数値を生成する特図変動時間決定用乱数値カウンタの値あるいはその初期値を更新する。また、本実施の形態では、普図変動遊技の変動時間は、例えば普図低確率状態で20000msになっており、普図高確率状態で1000msになっている。パチンコ機100は、普図変動遊技の変動時間を所定のテーブルを用いた抽選で決定してもよく、普図変動遊技での図柄変動時間を決めるための普図変動時間決定用乱数値を生成する普図変動時間決定用乱数値カウンタの値あるいはその初期値を更新してもよい。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、227、229に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、第一普図始動口227、第二普図始動口229および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得すると共に、RAM308に設けた特図決定用乱数値カウンタから特図決定用乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および特図決定用乱数値の組(以下、「特図1乱数値の組」または「特図1始動情報」と略称する)は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先であり最も過去に記憶されている)の特図1乱数値の組のデータが消去されると共に、残余の特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得すると共に、RAM308に設けた大当り時用特図決定用乱数値カウンタから大当り時用特図決定用乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および大当り時用特図決定用乱数値の組(以下、「特図2乱数値の組」または「特図2始動情報」と略称する)は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2乱数値の組のデータが消去されると共に、残余の特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
第一普図始動口227または第二普図始動口229へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、第1普図当りフラグがオンの場合には当り図柄1(普図A)の表示態様となるように、第2普図当りフラグがオンの場合には当り図柄2(普図B)に表示態様となるように、はずれフラグがオンの場合にははずれ図柄(普図C)の表示態様となるように、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄1(普図A)、当り図柄2(図128普図B)、およびはずれ図柄(普図C)のいずれかの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図決定結果に基づき第1普図当りフラグまたは第2普図当りフラグのいずれかがオンにされる。この第1、第2普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定すると共に、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の普図乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定(普図変動遊技の当否判定)を行う。当り判定の結果が当りの場合には、乱数値記憶領域に記憶している普図決定用乱数値に基づいた乱数抽選により図柄の決定を行う。普図決定結果が当り図柄1である場合にはRAM308に設けた第1普図当りフラグをオンに設定し、普図決定結果が当り図柄2である場合にはRAM308に設けた第2普図当りフラグをオンに設定する。当り判定の結果がはずれの場合には、RAM308に設けた普図はずれフラグをオンに設定する。また、本実施の形態では、普図高確率状態での普図の図柄変動時間は1000msであり、普図低確率状態での普図の図柄変動時間は20000msになっている。普図の図柄変動時間を抽選で決定する場合には、普図変動時間決定用乱数値を生成する普図変動時間決定用乱数値カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の複数(本例では9つ)の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動開始のタイミングにおける特図2状態更新処理では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数の値を1だけ減算した値を特図2保留数記憶領域に記憶し直す。それと共に、特図2保留ランプ220の点滅を制御する。例えば、図126の特図2保留ランプ220の4つのLEDを図左から右に向かって順にLED番号1−4とすると、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。
また例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図128(a)に示す特図Aまたは特図B、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図Cまたは特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A、特図B)、15R大当り図柄(特図C、特図D)、突然確変図柄(特図E)、隠れ確変図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ(詳細は後述)回数記憶部に記憶された電サポ回数が1以上であれば、その電サポ回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶すると共に、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定すると共に、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイドに、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイドに、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、電サポ回数記憶部に電サポ回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。ここでの時短状態とは、大当り遊技を終了してから、次の大当り遊技を開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率(普図確変)状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延による制御状態をまとめて、電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態と呼ぶ。また、特図変動遊技の変動時間も短くする制御状態を含めて時短状態と呼ぶ。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が0より多い場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2乱数値の組(始動情報)を取得し、不図示の判定用テーブルを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定、特図2の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間の決定、特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定などを行う。特図2乱数値記憶領域から最先の特図2乱数値の組を取り出した後、特図2乱数値記憶領域における当該特図2乱数値の組の記憶はクリアされると共に、特図2保留数を1減算する。このとき特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2乱数値の組をRAM308に設けた一時領域(第2の始動情報記憶手段の一例)に当該特図2乱数値の組を記憶し、この一時領域に記憶している当該特図2乱数値の組に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、主制御部300のRAM308に格納されている15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択した特図変動遊技の変動時間などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグ、2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択した特図変動遊技の変動時間、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグ、2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になると共に、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図129に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図129に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図131を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理(ストローブ割込み処理)のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この初期化処理は、例えば約30秒の時間を要する。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS311の次のステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS313の次のステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS315の次のステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS317の次のステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図131(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS501の次のステップS503では、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信やその他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図132乃至図152を用いて本発明の一実施の形態によるパチンコ機100で用いられる演出可動体の構造および動作について説明する。図132は、図126と同様にパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。図132は、装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠の上辺より上部にある初期位置から演出可動体224が下降して、装飾図柄表示装置208の前方の表示画面前方平面内で停止している状態を示している。
演出可動体224は例えば刀を模した形状をしており、装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠に対し、刃が上を向いて右側に刀の切っ先が位置し左側に刀の柄(つか)が位置している。この配置関係を維持して演出可動体224は長方形状の開口枠内を上下に移動できるようになっている。また演出可動体224は、初期位置では開口枠上辺より開口枠内側に移動して視認不可能になる。なお、演出可動体224が最大降下位置では開口枠下辺より開口枠内側に移動して視認不可能になるようにしてもよい。
図133は、図132と同様にパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。図133は、演出可動体224の基部701が図132に示す位置で停止しており、刃を模した可動物703が基部701の中央部を回転中心として反時計回りに所定角度だけ回転した状態を示している。
次に、図134および図135を用いて本実施の形態によるパチンコ機100の可動物ユニットの構造について説明する。これ以降の説明において、パチンコ機100を遊技店の島設備等に設置した状態で遊技者に近くなる側を「前」(前方、前側、前端等)とし、またその逆を「後」(後方、後側、後端等)とし、遊技者から見て鉛直上方を「上」(上方、上側、上端等)とし、またその逆を「下」(下方、下側、下端等)とし、遊技者から見て水平左方を「左」(左方、左側、左端等)とし、またその逆を「右」(右方、右側、右端等)とする。図134は、本実施の形態による可動物ユニット700を正面側から見た外観斜視図である。図135は、本実施の形態による可動物ユニット700を背面側から見た外観斜視図である。図134(a)および図135(a)は、演出可動体224が初期位置にある場合を示している。可動物ユニット700は、細長状金属板を有する右駆動系基部713と左駆動系基部712を左右方向に対向させ、右駆動系基部713上端と左駆動系基部712上端を細長金属板の接続部材710で接続し、右駆動系基部713下端と左駆動系基部712下端を細長金属板の接続部材711で接続して長方形枠状に組み立てられている。
右駆動系基部713には長手方向(上下方向)に沿って細長い円柱状の金属棒を有する案内部材717が固定されている。右駆動系基部713の下端にはモータmrが配置され、モータmrの回転軸に歯車gr1が固定され、歯車gr1には歯車gr2が噛み合わされている。右駆動系基部713の上端にプーリprが配置され、プーリprと歯車gr2にはベルトvrが架け渡されている。ベルトvrは案内部材717の延びる方向と平行に架け渡されている。
案内部材717の円柱状金属棒を囲んで摺動可能に被案内部材721が取り付けられている。被案内部材721はベルトvrに固定されている。モータmrを駆動してベルトvrを動かすことにより、ベルトvrに固定された被案内部材721は案内部材717に案内されて、案内部材717の円柱状部材に沿って上下方向に移動することができる。被案内部材721には演出可動体224の右端を保持する可動体右端保持部材(不図示)が着脱可能に取り付けられている。
左駆動系基部712には長手方向(上下方向)に沿って細長い円柱状の金属棒を有する案内部材715が固定されている。左駆動系基部712の下端にはモータmlが配置され、モータmlの回転軸に歯車gl1が固定され、歯車gl1には歯車gl2が噛み合わされている。左駆動系基部712の上端にプーリplが配置され、プーリplと歯車gl2にはベルトvlが架け渡されている。ベルトvlは案内部材715の延びる方向と平行に架け渡されている。
案内部材715の円柱状金属棒を囲んで摺動可能に被案内部材719が取り付けられている。被案内部材719はベルトvlに固定されている。モータmlを駆動してベルトvlを動かすことにより、ベルトvlに固定された被案内部材719は案内部材715に案内されて、案内部材715の円柱状部材に沿って上下方向に移動することができる。被案内部材719には演出可動体224の左端を保持する可動体左端保持部材(不図示)が着脱可能に取り付けられている。
演出可動体224の右端には基部701の中央部を回転中心として可動物703を回転させるモータ723が固定されている。図134(b)および図135(b)は、右駆動系と左駆動系とが協働して同期して演出可動体224を初期位置から下方に所定距離だけ平行移動させた状態を示している。図134(c)および図135(c)は、図134(b)および図135(b)に示す位置に演出可動体224の基部701が停止している状態で、可動物703が回転移動した状態を示している。
図136は、本実施の形態による可動物ユニット700の左駆動系を背面側から見た分解斜視図(部分)である。図示は省略したが、可動物ユニット700の右駆動系にも同様の構成が設けられている。ベルトvlに固定されて案内部材715を摺動可能に保持している被案内部材719には箱状領域が設けられており、当該箱状領域内には被案内部材719の摺動方向に直交する方向に所定距離だけ突出可能な爪部725が収容されている。爪部725の先端は楔状に形成されている。また、爪部725の先端上部は後述するピン729と接触可能な斜面が形成されている。箱状領域内には爪部725の後端に接触するバネ723が配置されている。バネ723の作用により爪部725は常時突出方向に付勢されている。箱状領域は爪部725とバネ723を収容して蓋部材727で閉鎖されている。
案内部材715には被案内部材719の下側に演出可動体224の左端を保持する可動体左端保持部材731が摺動可能に取り付けられている。可動体左端保持部材731には、被案内部材719の爪部725と係合可能な先端が楔状の爪部731aが形成されている。
演出可動体224の左端を保持した可動体左端保持部材731が案内部材715の最下端に位置している状態で、モータmlを所定の一方向に回転させてベルトvlを移動させると、被案内部材719が下降して、被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aとを係合させることができる。これにより可動体左端保持部材731を被案内部材719に接続させることができる。係合が完了した後にモータmlを他方向に回転させてベルトvlを移動させて被案内部材719を上昇させると、被案内部材719に接続された可動体左端保持部材731も一緒に上昇する。可動物ユニット700の右駆動系も同様に駆動させることにより、最下端に位置した演出可動体224を引き上げることができる。
左駆動系基部712の上部で演出可動体224の初期位置より所定距離だけ上方であって、被案内部材719の爪部725と接触可能な位置にピン729が突出して固定されている。被案内部材719が初期位置を超えて上昇して爪部725をピン729に接触(衝突)させると、ピン729により爪部725が箱部材側に押し込まれる方向に所定量移動する。これにより、被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aの係合が解消され、被案内部材719と可動体左端保持部材731とを分離することができる。可動物ユニット700の右駆動系も同様に駆動させることにより、最上位に位置した演出可動体224を自由落下させることができる。
演出可動体224を初期位置に戻すには、被案内部材719を最下端に位置する可動体左端保持部材731まで移動させて爪部725と爪部731aを係合させてから、被案内部材719を上方まで移動させ、同様の動作を右駆動系も同期させて行うことにより演出可動体224を初期位置に移動させることができる。
図137(a)は、本実施の形態による可動物ユニット700の左駆動系を背面側から見た分解斜視図(部分)である。図137(b)〜(d)は図137(a)の円形部を拡大して示している。図137(b)〜(d)を用いてピン729による爪部725と爪部731aの係合解消動作について説明する。図137(b)は、可動体左端保持部材731を保持した被案内部材719が駆動系の駆動により初期位置より所定距離だけ上方に移動している状態を示している。被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aは係合している。また、被案内部材719の爪部725の上部斜面にピン729の底部が当接している。被案内部材719がさらに上方に移動すると、固定されたピン729底部が被案内部材719の爪部725上部斜面を押すため、爪部725は可動体左端保持部材731の爪部731aとの係合を解消する方向に移動される。
図137(c)は、被案内部材719がさらに上方に移動して、固定されたピン729底部が被案内部材719の爪部725の上部斜面を押して爪部725と爪部731aとの係合が解消された状態を示している。
図137(d)は、被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aの係合が解消され、被案内部材719と可動体左端保持部材731とが分離されて可動体左端保持部材731が自由落下している途中を示している。
図138は、本実施の形態による演出可動体224の正面図である。図138(a)は、可動物703が基部701に対し変位しない初期位置にある状態を示している。図138(b)は、可動物703が基部701の中央部を回転中心として反時計回りに所定角度だけ変位した状態を示している。可動物703の駆動にはモータ723と不図示のプーリとベルトによる駆動系が用いられている。図138(c)は、可動物703が反時計回りに最大角度回転した状態を示している。可動物703は内部にLED基板が備えられており、LEDを発光させた演出を行うことができる。
図139は、本実施の形態による演出可動体224を背面側から見た外観斜視図である。基部701の右端部のモータ723(不図示)の回転を伝達する歯車gcと基部701の中央部703cに回転可能に固定された歯車(不図示)にベルトvcが架け渡されている。中央部703cの歯車には可動物703が接続されている。モータ723を回転させることによりベルトvcが駆動されて中央部703cの歯車が回転することにより可動物703を基部701に対して回転移動させることができる。
基部701の中央部703cの左側には、発光素子と受光素子が空間部740aを介して対向配置されたフォトセンサ740が配置されている。フォトセンサ740は、空間部740aを挟んで対向配置された発光素子と受光素子とを有している。発光素子と受光素子(図139ではともに不図示)は、パチンコ機100を島設備等に設置した状態で、発光部から受光部への光路が水平前後方向になるように空間部740aに向けて配置されている。演出可動体224の後側に位置する装飾図柄表示装置208からの射出光がフォトセンサ740の受光素子の受光部に入光しないように、受光素子より後方に所定の広さで例えば黒色樹脂を用いた光不透過部材が設けられている。本例ではフォトセンサ740の筐体の一部の受光素子より後方の壁部740bが光不透過部材として用いられている。
フォトセンサ740の近傍には、フォトセンサ740の空間部740aに進入して発光素子から射出された光が受光素子で受光されないように遮光する遮光片750cを備えたシャッタ750が取り付けられている。シャッタ750は回転中心750aで回転可能に固定されている。回転中心750aについて遮光片750cの反対側には、可動物703に設けられた突出片703sが当接可能な突出片当接部750bが設けられている。回転中心750aは内部にバネ機構(不図示)を備えており、当該バネ機構により、シャッタ750は外部から力が作用しない限り遮光片750cがフォトセンサ740の空間部740aに進入しないように付勢されている。突出片703sが突出片当接部750bに当接して押圧するとフォトセンサ740の空間部740aに遮光片750cが進入する。シャッタ750近傍は蓋部材701aを基部701に取り付けて保護されている。
本実施例では、フォトセンサ740で遮光片750cの有無を検知し、第1副制御部400は、フォトセンサ740が遮光片750cを検知したときは可動物703が初期位置にあると判定し、フォトセンサ740が遮光片750cを検知しないときは可動物703が初期位置以外の位置にあると判定する。
図140は、本実施の形態による演出可動体224の背面図である。図141(a)は、本実施の形態による演出可動体224を背面側から見た外観斜視図である。図141(b)〜(d)は図141(a)の円形部を拡大して示している。図140および図141(b)〜(d)を用いて突出片703sとシャッタ750の動作について説明する。図140(a)および図141(b)は、可動物703が初期位置に停止している状態を示している。可動物703が初期位置において、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bに当接して突出片当接部750bを押し上げるため、遮光片750cが下降してフォトセンサ740の空間部740aに進入している。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知可能となる。
図140(b)および図141(c)は、可動物703が中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転した状態を示している。可動物703が所定角度回転すると、突出片703sも中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転する。このため、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bから離脱する。突出片当接部750bに押圧力が作用しなくなるため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降するとともに遮光片750cは上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出する。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知不可能となる。
図140(c)および図141(d)は、可動物703が中央部703cを中心として初期位置から最大角度回転してメカエンドに接触して停止した状態を示している。突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bから離脱して突出片当接部750bに押圧力が作用しないため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降して停止状態を維持するとともに遮光片750cも上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出した状態を維持する。フォトセンサ740は遮光片750cを検知不可能である。
図142は、本実施の形態による演出可動体224の背面図および部分断面図である。図142(a)は、本実施の形態による演出可動体224の背面図であり、図140(a)と同様である。図142(b)は図142(a)のA−A線で切断した断面を示し、図142(c)は図142(b)の一部を拡大した断面を示している。図142(a)〜(c)は、可動物703が初期位置に停止している状態を示している。可動物703が初期位置において、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bに当接して突出片当接部750bを押し上げるため、遮光片750cが下降してフォトセンサ740の空間部740aに進入している。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知可能となる。
図142(d)は、本実施の形態による演出可動体224の背面図であり、図140(b)と同様である。図142(e)は図142(d)のB−B線で切断した断面を示し、図142(f)は図142(e)の一部を拡大した断面を示している。図142(d)〜(f)は、可動物703が中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転した状態を示している。可動物703が所定角度回転すると、突出片703sも中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転する。このため、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bから離脱する。突出片当接部750bに押圧力が作用しなくなるため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降するとともに遮光片750cは上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出する。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知不可能となる。
図143〜図146は本実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示している。図143〜図146を用いて演出可動体224の動作について説明する。図143〜図146に示す演出可動体224および装飾図柄表示装置208は、遊技盤200を水平方向に左から右に向かって見た状態を示している。図143(a)は、第一の手段としての演出可動体224が初期位置に停止しており、演出可動体224の後方に配置された第二の手段としての装飾図柄表示装置208の表示領域から前方に向かって光が射出されている状態を示している。演出可動体224の基部701にはフォトセンサ740が配置されている。フォトセンサ740は水平前後方向に所定幅で形成された空間部740aを挟んで対向配置された一対の壁部を有している。一対の壁部の前方の壁部には発光素子740cが配置され、後方の壁部740bには受光素子740dが配置されている。受光素子740dが配置された壁部740bは、第三の手段として受光素子740bより少なくとも後方の領域が光不透過部材として機能している。なお、フォトセンサ740の筐体全体が光不透過部材であってもよい。また、演出可動体224には、第四の手段として可動物703が設けられている。また、演出可動体224が初期位置において可動物703も初期位置にあるのでシャッタ750の遮光片750cは空間部740aに鉛直方向に突出して発光素子740cからの射出光を遮光している。このため、受光素子740dでは所定の閾値強度を超える光は検出されない。
演出可動体224は、装飾図柄表示装置208に関し、装飾図柄表示装置208と前後方向に重ならない初期位置(第一の位置)と、装飾図柄表示装置208の少なくとも一部と前後方向に重なる位置(第二の位置)とを含む範囲を移動可能である。
なお、本例では、演出可動体224が上下方向に直線軌道を移動可能な例を示しているが、直線軌道に限定されずに演出可動体224が曲線を含む軌道や円弧を含む軌道を移動可能にしてもよいし、上下方向に限定されずに左右方向や斜め方向に移動可能であってもよい。また、演出可動体224は発光基板(LED基板)を有し、いずれの位置でも発光可能であり、演出可動体224の移動中も発光可能であり、可動物703の移動中も発光可能であってもよい。
また、フォトセンサ740は、発光素子740cからの光を受光素子740dが受光するか否かで、可動物703が初期位置にあるか否かを検知する。可動物703が初期位置にある場合は、発光素子740cからの光が遮光片750cに遮られて受光素子740dで受光できず、可動物703が移動している場合は、発光素子740cからの光が遮光片750cで遮られないので受光素子740dで受光できる。なお、可動物703が初期位置にある場合に、発光素子740cからの光が遮光片750cで遮られずに受光素子740dで受光でき、可動物703が移動している場合は、発光素子740cからの光が遮光片750cで遮られて受光素子740dで受光できないようにしてもよい。
シャッタ750の遮光片750cは、可動物703の移動に応じて位置を変化させる。本例では、可動物703とは別体にシャッタ750を設けたが、可動物703と遮光片750cが一体に設けられていてもよい。また、遮光片750cの表面の少なくとも一部または全部の反射率は、演出可動体224の表面の少なくとも一部または全部の反射率よりも低い(光を反射し難い)ものであってもよい。
可動物703は、第三の位置(初期位置)と第四の位置(移動位置)を含む範囲を移動可能である。本例では、中央部703cの回転軸を中心に回転移動し、第三の位置よりも第四の位置の方が演出可動体224の基部701との重なり度合が小さくなる。つまり、可動物703が基部701からはみ出す度合いが大きくなる。また、可動物703は発光基板(LED基板)を有し、いずれの位置でも発光可能であり、可動物703の移動中も発光可能であり、演出可動体224の移動中も発光可能であり、第三の位置と第四の位置とで発光態様を異ならせてもよい。
図143(b)は、演出可動体224が初期位置から矢印に示すように下方に移動して、演出可動体224の後方に配置された装飾図柄表示装置208の表示領域の前方に位置している状態を示している。装飾図柄表示装置208の表示領域からは図示のように光が前方に照射されている。装飾図柄表示装置208かた射出された光は前方に位置する演出可動体224を後方から照射するが、フォトセンサ740の一対の壁部の後方の壁部740bは少なくとも受光素子740bより後方の領域が光不透過部材として機能している。このようにフォトセンサ740を構成する部材の一部が光不透過部材として、受光素子740dよりも後方に位置することによって、装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740dが受光することを防止することができる。
図144は、図143(b)の状態から可動物703が中央部703cの回転軸を中心に回転し、図143(b)に示した位置(第三の位置)よりも演出可動体224の基部701との重なり度合が小さくなる第四の位置に移動した状態を示している。可動物703が所定量回転すると、図141(b)〜(d)を用いて説明したように、シャッタ750の突出片当接部750bに当接して突出片当接部750bを押圧していた突出片703sが移動するため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降するとともに遮光片750cは上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出する。これにより、発光素子740cから射出した光は受光素子740dで受光される。
図145は、本実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図であって、演出可動体224の構成の変形例を示している。図145(a)に示す演出可動体224のフォトセンサ740は、一対の壁部の前方の壁部に受光素子740dが配置され、後方の壁部740bには発光素子740cが配置されている。こうすることにより、可動物703が初期位置にある場合には、受光素子740bの後方に発光素子740cを備えるフォトセンサ740の光不透過の樹脂部材と遮光片750cとが位置するため、より装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740bに受光させないようにできる場合がある。
図145(b)に示す演出可動体224のフォトセンサ740は、鉛直方向に所定幅で形成された空間部740aを挟んで対向配置された一対の壁部を有している。一対の壁部の下方の壁部には発光素子740cが配置され、上方の壁部740bには受光素子740dが配置されている。受光素子740dが配置された壁部740bは、第三の手段として受光素子740bより後方の領域が光不透過部材として機能している。なお、フォトセンサ740の筐体全体が光不透過部材であってもよい。なお、遮光片750cは可動物703の初期位置からの移動に伴って水平前後方向に移動するようになっている。こうすることにより、受光素子740dの後方には、受光素子740dを備えるフォトセンサ740の光不透過の樹脂部材からなる壁部740bが位置するため、より装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740dが受光し難くできる場合がある。また、装飾図柄表示装置208からの光の方向と、発光素子740cからの光の方向とが直交するため、装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740dに受光させ難くすることができる場合がある。
図146は、本実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図であって、演出可動体224の構成の変形例を示している。図146(a)〜(c)に示す演出可動体224は例えば図143に示す演出可動体224と同様の構成を有し、さらに第三の手段としてフォトセンサ740とは別体の薄板状の光不透過部材760を設けた点に特徴を有している。図146(a)に示す光不透過部材760は、基部701の後側で少なくともフォトセンサ740の後方を覆うように配置されている。図146(b)に示す光不透過部材760は、基部701の後側および下側で少なくともフォトセンサ740の後方および下方を覆うように配置されている。図146(c)に示す光不透過部材760は、基部701の後側および上下側で少なくともフォトセンサ740の後方および上下方を覆うように配置されている。このような光不透過部材760をフォトセンサ740の少なくとも後方に配置することにより、装飾図柄表示装置208からの光をより確実に受光素子740dに入射させないようにすることができる場合がある。なお、光不透過部材760は薄板状に限らず例えば、基部701の後面で少なくともフォトセンサ740の後方に塗装した遮光膜等であってもよい。
次に、図147〜図152を用いて本実施の形態によるパチンコ機100での演出動作について説明する。図147は、特図1変動遊技における演出等を示している。図147(a)〜(h)はこの順にほぼ時系列にパチンコ機100の動作を示している。図147(a)、(c)〜(f)、(h)の各図は、図126に示す遊技盤200から装飾図柄表示装置208の表示領域と、普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220を抜き出して示している。図147(b)は、第一普図始動口227に遊技球が通過することを示している。図147(g)は、特図2始動口232の羽根部材232aが左右に開放した状態を示している。
装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の左側縦辺近傍には、上から順に、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6が配置されている。また、装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から左側は、特図1保留数表示領域801になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から右側は、特図2保留数表示領域になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部は、普図演出表示または変動アイコン表示を行う特別演出領域803になっている。
図147(a)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cにはそれぞれ装飾図柄が上から下に移動する装飾図柄の変動表示が行われている(図中、下向きの矢印で示す)。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。また、特図2変動遊技は停止中であり、特図2表示装置214には、停止図柄態様として例えば第1はずれ図柄「特図I」が停止表示されている。また、特図2の第四図柄表示領域a4には特図2変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、普図変動遊技は停止中であり、普図表示装置210には、停止図柄態様として例えばはずれ図柄「普図C」が停止表示されている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
特図1保留ランプ218には3つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「3」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、3つの保留表示h1〜h3がされて特図1の保留数が3であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「3」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示であり、例えば、「爺」のキャラクタ画像が表示される。2番目と3番目の保留表示h2、h3は通常保留表示であり、例えば黒丸の画像が表示される。
特図2保留ランプ220には全てのLEDが消灯しており特図2の保留数が「0」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図2保留数表示領域には、保留表示がされておらず特図2の保留数が0であることが示されている。また、特図2保留数表示領域a3には、特図2の保留数を示す数字「0」が表示されている。
普図保留ランプ216には全てのLEDが消灯しており普図の保留数が「0」であることが示されている。また、特別演出領域803には普図演出表示も変動アイコン表示も行われずデフォルト表示が行われている。装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「0」が表示されている。
図147(b)は、第一普図始動口227を連続的に遊技球が3つ通過したことを示している。
図147(c)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に図147(b)に示すように第一普図始動口227を遊技球が3つ通過して1回目の普図変動遊技が開始された状態を示している。普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行っている。装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には図128(d)に示した3つの普図の装飾図柄が順次上から下に移動する普図装飾図柄の変動表示が行われている(図中、下向きの矢印で示す)。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。普図保留ランプ216には2個のLEDが点灯しており普図の保留数が「2」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「2」が表示されている。
図147(d)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に図147(c)に示す普図変動遊技が終了して、普図表示装置210に停止図柄態様として例えばはずれ図柄「普図C」が停止表示されている状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には、普図停止期間中に普図変動遊技の結果がはずれであることを示す普図装飾3(例えば、バツ印を表す画像)が停止表示されている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
図147(e)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に2回目の普図変動遊技が開始された状態を示している。普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行っている。装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には普図の装飾図柄が順次上から下に移動する普図装飾図柄の変動表示が行われている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。普図保留ランプ216には1個のLEDが点灯しており普図の保留数が「1」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「1」が表示されている。
図147(f)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に図147(e)に示す普図変動遊技が終了して、普図表示装置210に停止図柄態様として例えば当り図柄「普図B」が停止表示されている状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には、普図停止期間中に普図変動遊技の結果が当りであることを示す普図装飾2(例えば、二重丸を表す画像)が停止表示されている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。装飾図柄表示装置208の演出表示領域であって特別演出領域803の周囲には普図当選時のエフェクト画像g1が表示されている。
図147(f)に示すように普図変動遊技に当選すると、図147(g)に示すように、特図2始動口232の羽根部材232aが左右に開放した電チュー開放状態となる。
図147(h)は、特図2始動口232が図147(g)に示す電チュー開放状態において行われる演出の一例を示している。特別演出領域803には電チュー開放中を示す「殿」のキャラクタ画像が表示され、殿の発声を示す吹き出し領域には例えば「電チュー開放中!」というチュートリアル(遊技台説明)画像g2が表示されている。このように本例では、図147に示すような普図変動遊技に対応する普図演出表示が行われる。
図148は、特図1変動遊技における演出等を示している。図148(a)〜(h)はこの順に時系列にパチンコ機100の動作を示している。図148(a)〜(h)の各図は、図126に示す遊技盤200から装飾図柄表示装置208の表示領域と、普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220を抜き出して示している。
装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の左側縦辺近傍には、上から順に、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6が配置されている。また、装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から左側は、特図1保留数表示領域801になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から右側は、特図2保留数表示領域になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部は、普図演出表示または変動アイコン表示を行う特別演出領域803になっている。
図148(a)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には、停止図柄態様として第2はずれ図柄の「特図J」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには、はずれを示す「装飾5−装飾3−装飾4」が停止表示されている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、特図2変動遊技は停止中であり、特図2表示装置214には、停止図柄態様として例えば第1はずれ図柄「特図I」が停止表示されている。また、特図2の第四図柄表示領域a4には特図2変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、普図変動遊技は停止中であり、普図表示装置210には、停止図柄態様として例えばはずれ図柄「普図C」が停止表示されている。また、普図の第4図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、特別演出領域803には普図演出表示も変動アイコン表示も行われずデフォルト表示が行われている。
特図1保留ランプ218には3つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「3」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、3つの保留表示h1〜h3がされて特図1の保留数が3であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「3」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目と2番目の保留表示h1、h2は通常保留表示であり、例えば黒丸の画像が表示される。3番目の保留表示h3は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示であり、例えば、「爺」のキャラクタ画像が表示される。
特図2保留ランプ220には全てのLEDが消灯しており特図2の保留数が「0」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図2保留数表示領域には、保留表示がされておらず特図2の保留数が0であることが示されている。また、特図2保留数表示領域a3には、特図2の保留数を示す数字「0」が表示されている。
普図保留ランプ216には全てのLEDが消灯しており普図の保留数が「0」であることが示されている。また、特別演出領域803には普図演出表示も変動アイコン表示も行われずデフォルト表示が行われている。装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「0」が表示されている。
図148(b)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cにはそれぞれ装飾図柄が上から下に移動する装飾図柄の変動表示が行われている(図中、下向きの矢印で示す)。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には2つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「2」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、2つの保留表示h1、h2がされて特図1の保留数が2であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「2」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は通常保留表示であり、2番目の保留表示h2は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示である。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部の特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように黒丸の画像による変動アイコン表示がされている。
図148(c)は特図1変動遊技が所定時間経過して、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803にデフォルト画像が表示された状態を示している。
図148(d)は、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾4が停止表示され、中右図柄表示領域208b、208cにはそれぞれ装飾図柄の変動表示が行われている状態を示している。
図148(e)は、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾4が停止表示され、さらに右図柄表示領域208cに装飾7が停止表示され、中図柄表示装置208bだけが装飾図柄の変動表示を行っている状態を示している。
図148(f)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には、停止図柄態様として第2はずれ図柄の「特図J」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには、はずれを示す「装飾4−装飾5−装飾7」が停止表示されている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
図148(g)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212が特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cは装飾図柄の変動表示を行っている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には1つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「1」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、1つの保留表示h1がされて特図1の保留数が1であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「1」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示である。特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように黒丸の画像が表示されている。
図148(h)は特図1変動遊技が所定時間経過して、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803にデフォルト画像が表示された状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾5が停止表示され、中右図柄表示領域208b、208cにはそれぞれ装飾図柄の変動表示が行われている状態を示している。
図149は、特図1変動遊技における演出等を示している。図149(a)〜(h)はこの順に時系列にパチンコ機100の動作を示している。また、図149(a)に示す状態は図148(h)に示す状態から引き続いている。
図149(a)は、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾5が停止表示され、さらに右図柄表示領域208cに装飾5が停止表示され、中図柄表示装置208bだけが装飾図柄の変動表示を行っているノーマルリーチ状態を示している。
図149(b)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には、停止図柄態様として第2はずれ図柄の「特図J」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには、はずれを示す「装飾5−装飾6−装飾5」が停止表示されている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
図149(c)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには装飾図柄の変動表示が行われている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には全てのLEDが消灯しており特図1の保留数が「0」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、保留表示がされておらず特図1の保留数が0であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「0」が表示されている。装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように「爺」の画像による変動アイコン表示がされている。さらに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域には、「ボタンを押せ!」というメッセージとともにチャンスボタン136を模した画像でボタン押下示唆表示がされている。また、チャンスボタン136の押下を受け付ける期間を示すボタン受付期間表示画像がされている。
ボタン受付期間表示画像に示す残り時間内に遊技者がチャンスボタン136を押下するかボタン受付期間が経過すると、図149(d)に示すように、日の丸を模した画像が当該特図1変動遊技の結果を予告する予告画像として表示される。左図柄表示領域208aには装飾7が停止表示されている。
図149(e)は、左図柄表示領域208aに装飾7が停止表示され、さらに右図柄表示領域208cに装飾7が停止表示され、中図柄表示装置208bだけが装飾図柄の変動表示を行っているノーマルリーチ状態を示している。
図149(f)は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展した状態を示している。左中右図柄表示領域208a、208b、208cは装飾図柄表示装置208の表示領域の右上角部に縮小表示され、表示領域の大部分が演出表示領域として使用される。本例では、武士が大声で「勝負じゃ!」と叫んでいるスーパーリーチ画像が表示されている。
図149(g)は、武士が勝負に勝って「勝ち」の文字が表示されるとともに、左中右図柄表示領域208a、208b、208cに「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示さ
れた状態を示している。
図149(h)は、表示領域の右上角部に縮小表示されていた左中右図柄表示領域208a、208b、208cが表示領域の中央に移動して大当りを示す「装飾7−装飾7−装飾7」が拡大されて停止表示された状態を示している。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。このように本例では、図148および図149に示すような特図変動遊技に対応する特図演出表示が行われる。
図150は、本実施の形態によるパチンコ機100での演出例を示している。図150(a)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される時刻設定表示画面を例示している。図150(b)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される演出設定表示画面を例示している。図150(c)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される音量設定表示画面を例示している。図150(d)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される輝度設定表示画面を例示している。遊技者は、図150(a)〜(d)に示す各画面によってパチンコ機100に対し種々の設定を行うことができる。
図150(e)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される当たり中表示画面を例示している。表示領域の中央部大画面が演出表示領域に用いられ、本例では馬に乗った武士が山道を移動している当たり中表示画像が表示されている。表示領域の周囲には、例えば、左上角部には当該大当りが特別大当りであることを示す「7」の数字の特別大当り画像が表示されている。また、表示領域上辺部には獲得球数表示画像が表示されている(本例では「80球」と表示されている)。また、表示領域右上角部にはラウンド数表示画像が表示されている(本例では、「1R」と表示されている)。また、右下角部には大当り回数(連荘回数)表示画像が表示されている(本例では、「大当り回数:1」と表示されている)。
図150(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される電サポ中表示画面を例示している。電サポ状態時に特図変動遊技が行われており、表示領域中央の左中右図柄表示領域208a、208b、208cで装飾図柄の変動表示が行われている。電サポ状態時は右打ちをして第二普図始動口229に多くの遊技球を通過させるとともに、特図2始動口232に多くの遊技球を入賞させるようにすべきである。このため、装飾図柄の変動表示を背景表示として装飾図柄表示装置208の表示領域の中央部に大きく「右打ちしてね!」の文字列と拡大された遊技球に時計回りの矢印による打ち出し方向示唆表示がされている。なお、特別演出領域803には、特図2の通常保留の画像による変動アイコン表示がされており、さらに、特図2保留表示領域には1個の通常保留表示h4がされている。
図150(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されるデモ表示画面を例示している。本例では、「Daito」の文字列が表示されている。図150(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されるエラー表示画面を例示している。本例では、扉開放エラー画面と皿満タンエラー画面が表示されている。
図151は本実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体224を用いた演出例を示している。図151(a)〜(j)のそれぞれは、図132に示すように、装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠の上辺より上部にある初期位置から演出可動体224が下降して、装飾図柄表示装置208の前方の表示画面前方平面内で停止している状態を示している。
図151(a)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(a)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での普図停止図柄表示、およびエフェクト画像g1は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は演出可動体224で隠されないようにしている。特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は、演出の種類に関わらず演出可動体224で隠されることがないようにされている。
図151(b)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(b)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での電チュー開放表示、およびチュートリアル画像g2は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(c)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(a)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(c)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cのいずれかの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(d)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(b)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(d)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(e)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(c)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(e)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803での変動アイコン表示、およびボタン押下示唆表示とボタン受付期間表示画像は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(d)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(f)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803でのデフォルト表示、および予告画像は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(g)に示す例では、スーパーリーチ画像は演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、表示領域の右上角部に縮小表示された左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示は演出可動体224で隠されないようにしている。
図151(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(e)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(h)に示す例では、当たり中表示画像と大当り回数表示画像は演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特別大当り画像、獲得球数表示画像、およびラウンド数表示画像は演出可動体224で隠されないようにしている。
図151(i)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(i)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および電サポ中表示画面は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(j)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(j)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および皿満タンエラー画面は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、扉開放エラー画面は演出可動体224で隠されないようにしている。
図152は本実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体224を用いた演出例を示している。図152(a)〜(j)のそれぞれは、図133に示すように、演出可動体224の基部701が図132に示す位置で停止しており、刃を模した可動物703が基部701の中央部を回転中心として反時計回りに最大角度だけ回転した状態を示している。
図152(a)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(a)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での普図停止図柄表示、およびエフェクト画像g1は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は、演出の種類に関わらず演出可動体224の基部701または可動物703で隠されることがないようにされている。
図152(b)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(b)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での電チュー開放表示、およびチュートリアル画像g2は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(c)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(a)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(c)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cのいずれかの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(d)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(b)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(d)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(e)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(c)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(e)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803での変動アイコン表示、およびボタン押下示唆表示とボタン受付期間表示画像は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(d)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(f)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803でのデフォルト表示、および予告画像は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(g)に示す例では、スーパーリーチ画像は演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、表示領域の右上角部に縮小表示された左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。
図152(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(e)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(h)に示す例では、当たり中表示画像と大当り回数表示画像は演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特別大当り画像、獲得球数表示画像、およびラウンド数表示画像は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。
図152(i)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(i)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および電サポ中表示画面は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(j)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(j)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および皿満タンエラー画面は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、扉開放エラー画面は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。
次に、以上説明した実施形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図1乃至図152を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、
複数の演出手段を備えた遊技台(例えば、パチンコ機100)であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段(例えば、演出可動体224)であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の演出手段は、発光動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、フォトセンサ(例えば、フォトセンサ740)であり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、発光手段(例えば、発光素子740c)であり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、受光手段(例えば、受光素子740d)であり、
前記フォトセンサは、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、遮光手段(例えば、フォトセンサ740の壁部740b)であり、
前記遮光手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記遮光手段は、第一の状態では、前記第二の演出手段と前記受光手段との間(例えば、受光素子740dより後方)に位置するものであり、
前記第一の状態とは、前記第一の演出手段の位置が第一の位置である状態のことであり、
前記第一の位置とは、前記第一の演出手段へ向けて前記第二の演出手段が発する光の少なくとも一部が照射される位置(例えば、表示画面前方平面内の位置)のことである、
ことを特徴とする。
上記構成を備えたパチンコ機100によれば、移動動作を少なくとも実行可能な第一の演出手段が有するフォトセンサと表示手段としての第二の演出手段の間に遮光手段が位置するので、フォトセンサが第二の演出手段の光で誤検知することがなく、安定した演出を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(2)上記パチンコ機100において、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段(例えば、可動物703)であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段を少なくとも有するものであり、
前記第三の演出手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って移動可能なものであり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記フォトセンサは、複数のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光可能な第一のセンサ状態であり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光不可能な第二のセンサ状態であり、
前記フォトセンサは、第二の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの一方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記フォトセンサは、第三の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの他方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記第二の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が第二の位置である状態であり、
前記第三の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が前記第二の位置ではない状態である、
ことを特徴とする。
上記パチンコ機100によれば、第一の演出手段の移動動作で移動する第三の演出手段がさらに移動動作を実行可能なため、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(3)上記パチンコ機100において、
前記第二の演出手段は、表示(例えば、装飾図柄の表示や種々の演出等)を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする。
上記パチンコ機100によれば、表示を隠すことで第一の演出手段の移動動作に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(4)上記パチンコ機100において、
前記第二の演出手段は、複数の表示(例えば、装飾図柄、ブランク図柄、保留アイコン、変動アイコン、特図保留数表示、普図保留数表示、特図第四図柄、普図第四図柄、予告表示、先読み予告表示、等)のうちの少なくとも何れかの表示を実行可能なものであり、 前記複数の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の表示(例えば、装飾図柄、予告表示、先読み予告表示、等)の少なくとも一部を前方から覆うことが可能なものであり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする。
上記パチンコ機100によれば、第一の表示を隠すことで第一の演出手段の移動動作に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(5)上記パチンコ機100において、
前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする。
本発明によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる。
また、上記実施形態に限らず、発光手段と受光手段の間の位置に少なくとも移動可能な遮光板(例えば、遮光片750c)を備え、遮光板は、光反射率が第一の反射率である第一の領域を少なくとも有するものであり、第一の演出手段は、光反射率が第二の反射率である第二の領域を少なくとも有するものであり、第一の反射率は第二の反射率よりも低い(光を反射し難い)ものであってもよい。
また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向とは異なる方向であってもよい。また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向と反対の方向であってもよい。また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向と直交する方向であってもよい。また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向と同じ方向であってもよい。
また、フォトセンサの少なくとも一部は、遮光手段であってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサとは別に第一の演出手段に備えられるものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの後方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの後方のみを少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの下方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの上方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの側方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの前後左右上下のうちの後方及び1または複数の方向を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの後方及び下方に少なくとも位置するものであってもよい。すなわち、従来のぱちんこ機にフォトセンサを搭載した場合、ぱちんこ機は光を反射する遊技球が遊技領域を常に流下するため、フォトセンサの受光部に到達する光の経路を特定することができない場合があるが、表示装置からの光と転動する遊技球からの光をフォトセンサの後方と下方をそれぞれ覆うことによって誤検知を防ぐことができる場合がある。また、必要以上に覆わない(前後左右上下のうち、2方向のみ覆う)ことで、第一の演出手段の重量を計量化して移動時の電力の低減やコストダウンを図ることができる場合がある。また、遮光手段は、フォトセンサを構成する部材の一部であってもよい。また、遮光手段は、発光手段が設けられた部材の一部であってもよい。また、遮光手段は、受光手段が設けられた部材の一部であってもよい。
また、複数の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示であってもよい。また、第一の演出手段は、移動動作期間のうちの少なくとも一部の期間中に、第二の表示の少なくとも一部を前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の表示と第二の表示のうちの一方の少なくとも一部のみを前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の表示の少なくとも一部と第二の表示の少なくとも一部の両方を前方から隠すことが可能なものであってもよい。
また、第三の演出手段は、前記第二の演出手段の少なくとも一部を前方から覆う位置への前記移動動作を実行可能なものであってもよい。また、第三の演出手段は、移動動作期間のうちの少なくとも一部の期間中に、第二の表示の少なくとも一部を前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第三の演出手段は、第一の表示と第二の表示のうちの一方の少なくとも一部のみを前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第三の演出手段は、第一の表示の少なくとも一部と第二の表示の少なくとも一部の両方を前方から隠すことが可能なものであってもよい。
また、第二の演出手段は、第一の表示と第二の表示を同時に表示可能なものであってもよい。また、複数の表示のそれぞれは遊技情報を示す表示(以下、「複数の遊技情報を示す表示」という。)であってもよい。また、複数の遊技情報を示す表示または複数の遊技情報は、装飾図柄、ブランク図柄、保留アイコン、変動アイコン、特図保留数表示、普図保留数表示、特図第四図柄、普図第四図柄、予告表示、先読み予告表示、チュートリアル表示、特図演出表示、普図演出表示、背景表示、ボタン押下示唆表示、変動表示、疑似変動表示、停止表示、リーチ表示、スーパーリーチ表示、大当たり表示、はずれ表示、大当たり中演出表示、大当たりラウンド数表示、ラウンド毎のカウント数表示、獲得球数表示、大当たり連荘数表示、確変中演出表示、時短中演出表示、打ち出し方向示唆表示、先読みモード中表示、定期的(例えば1時間毎)に実行される定期演出表示、デモ画面表示、音量設定表示、光量設定表示、演出情報設定表示、遊技者情報設定表示、エラー表示、のうちの少なくとも何れかを含むものであってもよい。また、第一の表示は、第二の演出手段の表示領域のうちの一部に表示されるものであってもよいし、全部に表示されるものであってもよい。また、第二の表示は、第二の演出手段の表示領域のうちの一部に表示されるものであってもよいし、全部に表示されるものであってもよい。また、複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第四の演出手段であってもよい。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機にも適用可能である。なお、上記詳細な説明で説明した事項、特に実施例および変形例で説明した事項は組み合わせることが可能である。
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図153に示すようなスロットマシン1000にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は、図153に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記1)
複数の演出手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の演出手段は、発光動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、フォトセンサであり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、発光手段であり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、受光手段であり、
前記フォトセンサは、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、遮光手段であり、
前記遮光手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記遮光手段は、第一の状態では、前記第二の演出手段と前記受光手段との間に位置するものであり、
前記第一の状態とは、前記第一の演出手段の位置が第一の位置である状態のことであり、
前記第一の位置とは、前記第一の演出手段へ向けて前記第二の演出手段が発する光の少なくとも一部が照射される位置のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段を少なくとも有するものであり、
前記第三の演出手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って移動可能なものであり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記フォトセンサは、複数のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光可能な第一のセンサ状態であり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光不可能な第二のセンサ状態であり、
前記フォトセンサは、第二の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの一方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記フォトセンサは、第三の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの他方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記第二の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が第二の位置である状態であり、
前記第三の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が前記第二の位置ではない状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2に記載の遊技台であって、
前記第二の演出手段は、表示を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記3に記載の遊技台であって、
前記第二の演出手段は、複数の表示のうちの少なくとも何れかの表示を実行可能なものであり、
前記複数の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の表示の少なくとも一部を前方から覆うことが可能なものであり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1〜4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
また、上記実施の形態は以下のようにまとめられる。
(1)複数の演出手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第二の演出手段は、画像表示手段であり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、フォトセンサが少なくとも設けられた手段であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段が少なくとも設けられた手段であり、
前記フォトセンサは、発光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、受光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、遮光片を検出可能であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段の移動動作に伴って少なくとも移動する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第一の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第二の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置しない遮光片であり、
前記画像表示手段は、前側に向かって画像を表示可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、前記画像表示手段の前記前側に設けられた手段であり、
前記発光部は、前記受光部の前記前側に設けられた発光部であり、
前記発光部は、前記受光部と対向する発光部である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、部品の組み立て時のミスや経年劣化等により画像表示手段から射出された光がフォトセンサに漏れる場合でも、受光部が前側に向いているため、当該光が受光部に受光される不具合の発生を低減させることができる場合がある。
(2)前記第一の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光不可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光可能な状態である、
ことを特徴とする。
(3)前記画像表示手段は、画像表示を少なくとも実行可能な手段である、
ことを特徴とする。
(4)前記画像表示手段は、複数の画像表示のうちの少なくとも何れかの画像表示を実行可能な手段であり、
前記複数の画像表示のうちの少なくとも一つは、第一の画像表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の画像表示の少なくとも一部を前方から覆うことが可能な手段であり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする。
(5)前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする。
また、上記実施の形態は以下のようにまとめられる。
(1)複数の演出手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第二の演出手段は、画像表示手段であり、
前記画像表示手段は、発光動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、フォトセンサが少なくとも設けられた手段であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段が少なくとも設けられた手段であり、
前記フォトセンサは、発光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、受光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、遮光片を検出可能であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段の移動動作に伴って少なくとも移動する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第一の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第二の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置しない遮光片であり、
前記第一の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光不可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光可能な状態であり、
前記画像表示手段は、前方に向かって画像を表示可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、前記画像表示手段の前記前方に設けられた手段であり、
前記発光部は、前記受光部の前記前方に設けられた発光部であり、
前記発光部は、前記受光部と対向する発光部であり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、遮光手段であり、
前記遮光手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能な手段であり、
前記遮光手段は、前記第一の状態では、前記画像表示手段と前記受光部との間に位置する手段である、ことを特徴とする。
(2)前記画像表示手段は、複数の画像表示のうちの少なくとも何れかの画像表示を実行可能な手段であり、
前記複数の画像表示のうちの少なくとも一つは、第一の画像表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の画像表示の少なくとも一部を前方から覆うことが可能な手段であり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする。
(3)前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする。
<実施形態D>
<全体構成>
図165を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。なお、パチンコ機100においては、透過性を有する部品が用いられている場合があり、各図において透過性を有する部品の背後の部品について実線で表示している場合があり、その結果、形状線が交錯して見える場合がある。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。なお、図165において遊技盤200は図示を省略している。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。矢印d1〜d3はパチンコ機100を設置場所に固定した状態における方向を示している。矢印d1はパチンコ機100の奥行き方向(前後方向と呼ぶ場合がある)を示し、手前側を正面又は前と呼ぶ場合があり、奥側を背面又は後と呼ぶ場合がある。矢印d2はパチンコ機100の幅方向(左右方向と呼ぶ場合がある)を示し、正面視で左手を左、右手を右と呼ぶ場合がある。矢印d3はパチンコ機100の高さ方向(上下方向と呼ぶ場合がある)を示し、高い方を上、低い方を下と呼ぶ場合がある。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。この空間部114には後述する遊技盤200が取付けられる。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。また、本体104の左上部には振動センサSR2が設けられており、パチンコ機100に過剰な振動が生じた場合(例えば強く叩かれた場合等)に、その振動を検出する。振動センサSR2で検出された場合、エラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。振動センサSR2は磁気センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域の奥行き方向の空間を区画形成する。また、本体104には前面枠扉開放センサSR1が設けられており、前面枠扉開放センサSR1は前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する。
なお、前面枠扉106には演出装置を設けてもよく、この演出装置と振動センサSR2とが隣接していてもよい。前面枠扉106の演出装置としては、透明板部材118を可動させるボタン式の演出装置としてもよく、このボタン式の演出装置を遊技者が操作可能であってもよい。この場合、振動センサSR2の検知結果が、通常のボタン操作を超える強度であった場合に、エラー処理(例えば音や画像での報知)を行ってもよい。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128(図165においてはその大部分が演出装置108aの陰に隠れている)と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与えるといった演出を可能とする演出ボタン136と、演出ボタン136を発光させる演出ボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン(不図示)と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン(不図示)と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部(不図示)と、演出装置1と、楽曲設定や遊技固有のモード設定などの設定操作を受け付ける設定ボタン108bと、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
演出ボタン136は、例えば、内部に駆動機構を設けて昇降させることもできる。上昇させた場合は演出ボタン136の突出量が増大して遊技者に操作を促すことができる場合があり、降下させた場合は周囲と面一か埋没させて操作困難な状態とすることができる場合がある。また、演出ボタン136は、例えば、ボタン操作が可能な状態と、ボタン操作が不能(ボタンの押下ができないように固くなる)の状態とで切り替え可能なものであってもよく、振動可能なものであってもよい。
球貯留皿付扉108は、また、発射ハンドル134に隣接してターボボタン134aを備える。発射ハンドル134に対する発射操作を行いつつ、ターボボタン134aを操作することで遊技球の発射強度を強くすることができる。遊技者は、通常時(左打ち)にはターボボタン134aを操作せず、右打ち時にはターボボタン134aを操作することで、発射ハンドル134に対する操作量を逐一換えることなく、左打ちと右打ちとを切り替えることができる。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆(不図示)と、遊技球を発射杆の先端で打突する発射槌(不図示)と、を備える。
図2は、図165のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、球通路ユニット153を通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126等に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、副基板ケース162とが配置されている。副基板ケース162は、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する。
払出基板ケース172は、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する。発射基板ケース176は遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する。
払出基板ケース172の前側(図2で見ると裏側)には、電源基板ケースが配置されている。電源基板ケースは、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチと電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチを備える電源基板182を収納する。
CRインターフェース部186は払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行う。
図167は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、図165で説明した本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
本体104に対する遊技盤200の取付構造は、様々な構造を採用可能であるが、例えば、本体104の正面視左側(ヒンジ部112側)に遊技盤200の正面視左側部200aを挿入し、ここを回動中心として遊技盤200を回動させつつ遊技盤200の正面視右側部200bを本体104に押圧し、セットする構造を採用可能であり、このような構造であれば作業性を向上できる場合がある。
遊技盤200は、板状の本体201に各種の部品が取り付けられたユニットである。本体201は、例えば、樹脂により形成され、その表面(正面)は、パチンコ機100のキャラクタ等を表示した装飾面を構成する。装飾面は、例えば、パチンコ機100のキャラクタ等を印刷したシートを貼り付けることで形成してもよい。本体201の右下方には振動センサSR3が配設されている。振動センサSR3で検出された場合、エラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。振動センサSR3は磁気センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。外レール202の一部は、本体104に着脱自在なレール部材209により形成されている。遊技領域124のうち、外レール202と内レール204との間の領域は発射された遊技球を案内する案内領域201aを形成している。
遊技盤200の遊技領域124以外の領域を非遊技領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124と非遊技領域とは外レール202を境界として区別することができる。また、遊技球の発射強度を最大にした状態で遊技球が通過する領域よりも内側の領域は少なくとも遊技領域124と呼ぶことができる。遊技領域124は、遊技領域124内に演出装置等が存在することで遊技球が通過しない領域を含む場合がある。遊技中に遊技球が流下する点で遊技領域124を流下領域と呼び、メンテナンスやアクシデントを除いて遊技中に遊技球が流下しない点で非遊技領域を非流下領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124は、その全域を流下領域と呼ぶことも可能であるが、演出装置等の存在により遊技球が流下することがない領域は非流下領域と呼んでもよい。
遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設している。遊技領域124よりも下方には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。本実施形態の場合、第2特別図柄変動遊技については保留記憶を行わないため、第2特別図柄保留ランプは設けていないが、保留記憶を行う場合は第2特別図柄表示装置214に隣接して第2特別図柄保留ランプを配置してもよい。
なお、遊技状態として、大当りが発生し易い高確率状態や大当りが発生し難い低確率状態の設定可能とする場合、高確中ランプを設けてもよい。このランプは、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯するようにしてもよい。
装飾図柄表示装置208の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央下部に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態の場合、第1特図始動口230の配置上、右打ちした場合には、第1特図始動口230への遊技球の入球は困難な構成となっている。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態の場合、普図始動口228の配置上(不図示の遊技釘により)、左打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球は困難な構成となっている。したがって、左打ち中は、普図変動遊技に当選することは原則として無く、したがって羽根部材232aが開閉することも原則とし無い。一方、右打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球が期待できるため、普図変動遊技に当選して羽根部材232aが開閉する場合がある。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右側下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
本実施形態では、可変入賞口234及び一般入賞口226並びに後述する他の入賞口が入球ユニットU1に一体的に構成され、遊技盤200の本体201に着脱自在に取り付け可能としている。入球ユニットU1には、更に、球通路を開閉する開閉機構SH1及びSH2やV領域RVが設けられている。V領域RVには開閉機構SH1及びSH2を通過した遊技球が入球可能となっている。
さらに、遊技領域124には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に流下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
また、遊技領域124の上部に演出装置2が、下部に演出装置3が、それぞれ配置されると共に、左側、右側にそれぞれ演出装置4が配置されている。各演出装置4の背後には後述する演出装置5が配置されている。本実施形態の場合、これらは本体104に支持されている。
<制御部>
次に、図168を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器316が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、V領域RVに入球する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサSR1や内枠開放センサや下皿満タンセンサや振動センサSR2や振動センサSR3や磁気センサ(例えば入球ユニットU1に配設される)を含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234aや入球ユニットU1が備える開閉効くSH1及びSH2等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、演出ボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、演出ボタン136や設定ボタン108b等のボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、各種演出装置224の駆動制御を行うための駆動回路516と、各種演出装置224が備える可動体の現在位置を検出する可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。各種演出装置224には、例えば、演出装置1〜5が含まれる。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量やターボボタン134aの操作に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図169(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図169(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。
これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」は、図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図169(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図169(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否か等の決定はハードウェア乱数の抽選によって行う。
「特図A」は15ラウンド(15R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は時短状態に移行する。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。例えば、普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。また、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。このようなことから、時短状態のことを電サポ状態と称し、時短状態ではないことを非電サポ状態と称する場合がある。
図169(a)の「特図A」において、”(15Rサポ大当り)”と記載しているのは、15ラウンドの大当り遊技に当選する特図であり、15ラウンドの大当り遊技が終了した後の遊技状態が電サポ状態となることを意味している。
「特図B」は実10ラウンド(10R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は電サポ状態に移行する。実10ラウンドとは、15ラウンドの大当り遊技であるものの、終盤5ラウンドにおける可変入賞口234の開放時間を短縮することで、実質的に10ラウンドの大当り遊技であることを意味する。図169(a)の「特図B」において、”(10Rサポ大当り)”と記載しているのは、実質的に10ラウンドの大当り遊技に当選する特図であり、実質10ラウンドの大当り遊技が終了した後の遊技状態が電サポ状態となることを意味している。
「特図C」は実0ラウンド(0R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は電サポ状態に移行する。実0ラウンドとは、15ラウンドの大当り遊技であるものの、可変入賞口234の開放時間を短縮することで、実質的に0ラウンドの大当り遊技であることを意味する。図169(a)の「特図C」において、”(突然サポ大当り)”と記載しているのは、実質的に0ラウンドの大当り遊技に当選する特図であり、実質0ラウンドの大当り遊技が終了した後の遊技状態が電サポ状態となることを意味している。
「特図D」は実10ラウンド(10R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は電サポ状態に移行しない。実10ラウンドとは既に述べたとおりである。図169(a)の「特図D」において、”(10R大当り)”と記載しているのは、電サポ状態の無い、実質的に10ラウンドの大当り遊技に当選する特図であることを意味している。
「特図E」はハズレ図柄であり、大当り遊技が開始されない特図である。
「特図F」は15ラウンド(15R)直撃図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は時短状態に移行する。「特図A」に当選した場合と同じ内容の利益が遊技者に与えられる。
なお、本実施形態では大当りに当選する確率が高くなる大当り(特別大当り)が無い遊技構成であるが、特別大当りがある遊技構成であってもよい。特別大当りに当選すると、次回の特図変動遊技で大当りに当選する確率が高くなる(特図高確率状態)。
「特図G」、「特図H」及び「特図I」は小当り図柄(15RV図柄)である。「特図G」、「特図H」及び「特図I」に当選すると、当選しない場合よりもV領域RVに入球しやすくなり、V領域RVに入球すると(以下、V入賞と呼ぶ場合がある)、15Rの大当り遊技に移行する。「特図G」及び「特図H」に当選した場合、15Rの大当り遊技の終了後、電サポ状態に移行する。図169(b)の「特図G」及び「特図H」において、”(15Rサポ小当り)”と記載しているのは、V入賞を条件として、15ラウンドの大当り遊技と電サポ状態とに当選する特図であることを意味している。「特図I」に当選した場合、15Rの大当り遊技の終了後、電サポ状態に移行しない。図169(b)の「特図I」において、”(15R小当り)”と記載しているのは、V入賞を条件として、電サポ状態の無い、15ラウンドの大当り遊技に当選する特図であることを意味している。
なお、特図2の小当り図柄は、特図1の大当り図柄よりも種類を多くしてもよい。V入賞した場合の大当りの種別が分り難くなり、遊技の興趣を向上できる場合がある。また、図169(a)及び(b)に例示した図柄以外の図柄も用意されていてもよい。
図169(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。本実施形態の場合、装飾図柄の組み合わせは、特図1に対応しているが、特図2にも対応させてもよい。
第1特図始動口230に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、特図A、特図B又は特図Dの大当りを報知する場合、図柄表示領域208a〜208cに、装飾3と装飾7以外の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。
また、特図Aのみの大当りを報知する場合、装飾3又は装飾7の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」)を停止表示する。
また、特図Cのみの大当りを報知する場合、3種類の装飾図柄の組み合わせ(ここでは「装飾1−装飾2−装飾3」と「装飾1−装飾3−装飾5」)を停止表示する。
図169(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図169(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図170を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図170に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップSA01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップSA03では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップSA05では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップSA03に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップSA07に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップSA03に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップSA05は繰り返し実行される。
ステップSA07では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップSA09では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップSA13)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSA11に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSA13に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSA13に進む。
ステップSA11では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。
すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップSA15内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図168に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップSA11では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA13では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップSA13)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA15では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップSB07でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップSA15の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図171を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサSR1や内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップSB05では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。
このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップSB05では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
図168に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップSB05では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過、V領域RVへの入球等があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞、V入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップSB07およびステップSB09では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップSA15で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップSB11では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップSB13では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSB15では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップSB17では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップSB03における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
第2特図始動口232へ入賞があった場合且つ特図2の変動表示中でない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップSB19では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップSB21では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図169(d)に示す普図A)および外れ図柄(図169(d)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
ステップSB23では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。
図175(b)は普図の抽選データの一例を示し、特に普図の当否判定用テーブルの例を示す。同図の例では普図の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜65534の場合に当りと決定し、乱数が65535の場合にハズレと決定する。つまり、当りの確率は略100%である。このテーブルは、電サポ状態と非電サポ状態のいずれにおいても用いられる。
図175(c)は普図の抽選データの一例を示し、特に普図の図柄を決定するためのテーブルである。普図の当否結果が当りの場合は停止普図は普図Aとなり(100%)、ハズレの場合は普図Bとなる(100%)。
図175(d)は普図Aに当選した場合に、第2特図始動口232の羽根部材232aを開放する時間等を設定する情報の例を示す。非電サポ状態で普図Aに当選した場合、羽根部材232aを開放し、0.03秒経過するか又は第2特図始動口232に6球入賞した場合に閉鎖する。電サポ状態で普図Aに当選した場合、羽根部材232aを開放し、5.8秒経過するか又は第2特図始動口232に6球入賞した場合に閉鎖する。したがって、電サポ状態の方が遊技者に有利である。
また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
図177(b)は普図変動時間決定テーブルの例を示している。同図の例では普図変動時間の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされている。普図Aに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜29999の場合は変動時間を25000msに決定し、30000〜65535の場合は変動時間を30000msに決定する。なお、非電サポ状態で普図Aに当選する頻度は低い。その意味で「レア」である。これは本実施形態の遊技性に起因している。また、非電サポ状態では左打ちが推奨されるが、普図始動口228が左打ちを行った場合の遊技球の流下領域には存在しないため、基本的には、非電サポ状態で普図を変動させない設計となっている。
つまり、本実施形態では、すでに述べたとおり、右打ちした場合には、第1特図始動口230への遊技球の入球は困難な構成となっており、左打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球は困難な構成となっている。左打ち中は、普図変動遊技に当選することは原則として無く、したがって羽根部材232aが開閉することも原則とし無い。一方、右打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球が期待できるため、普図変動遊技に当選して羽根部材232aが開閉する場合がある。
以上のことから、非電サポ状態では左打ちが遊技者に有利な場合多く、その結果、非電サポ状態で普図Aに当選する頻度は低いことになる。
普図Aに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜65535の場合は変動時間を15000msに決定する。つまり、変動時間は100%、15000msとなる。この変動時間は非電サポ状態の変動時間の50%又は60%の時間であり、変動時間が短縮されている。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
図171に戻り、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行う。主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、10R大当りフラグ、突然大当りフラグ、普図確率変動フラグ、小当りフラグ、ハズレフラグ等のフラグが用意されており、これらフラグのオン、オフ状態に応じて特図1、特図2の停止表示を行う。
図174(a)は特図1の当否判定用テーブルの例を示す。なお、既に説明している通り、本実施形態では特図の当選確率が変動する遊技は想定していない。同図の例では特図1の大当りの当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜336の場合に大当りと決定し(大当り確率:1/194.5)、乱数が337〜65535の場合にハズレと決定する。
図174(b)は特図2の直撃大当り当否判定用テーブルの例を示す。なお、既に説明している通り、本実施形態では特図の当選確率が変動する遊技は想定していない。同図の例では特図2の直撃大当りの当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜336の場合に大当りと決定し(大当り確率:1/194.5)、乱数が337〜65535の場合にハズレと決定する。直撃大当りの当選確率は特図1の大当り確率と同じとしている。
図174(c)は特図2の小当り当否判定用テーブルの例を示す。特図2の小当りの当否判定は、直撃大当りの当否判定でハズレと決定した場合に行う。同図の例では特図2の小当りの当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜65535の場合に小当りと決定する。つまり、本実施形態の場合、100%小当りに当選する。
図174(d)は特図1の図柄決定用テーブルの例を示す。大当りの当否結果が大当たりの場合、特図A〜特図Dのいずれか一つに特図1の図柄が決定される。図柄判定に用いる乱数の範囲は0〜99とされており、乱数が0〜3の場合に特図Aと決定され、乱数が4〜39の場合に特図Bと決定され、乱数が40〜49の場合に特図Cと決定され、乱数が50〜99の場合に特図Dと決定される。特図A〜特図Dのいずれかに当選すると大当り遊技が開始され、可変入賞口234(アタッカ1と呼ぶ場合がある)が開閉される。大当りの当否結果がハズレの場合特図Eと決定される。
非電サポ状態で大当りに当選した場合、特図A〜特図Cに当選すると大当り終了後に電サポ状態に移行するので、非電サポ状態から大当り後に電サポ状態へ移行する確率は50%となる。
図175(a)は特図2の図柄決定用テーブルの例を示す。直撃大当りの当否結果が当選である場合、特図2の図柄が特図Fと決定され、小当りの当否結果が当選である場合、特図G〜特図Iのいずれか一つに特図2の図柄が決定される。
小当りの図柄判定に用いる乱数の範囲は0〜99とされており、乱数が0〜34の場合に特図Gと決定され、乱数が35〜69の場合に特図Gと決定され、乱数が70〜99の場合に特図Iと決定される。
特図Fに当選すると大当り遊技が開始され、可変入賞口234(アタッカ1)が開閉される。特図G〜特図Iに当選すると、小当り遊技が開始され、開閉機構SH2(アタッカ2と呼ぶ場合がある。)が開放される。開閉機構SH2が開放されて閉鎖されると、常に開閉機構SH1を一定時間開放して(例えば0.3秒)閉鎖する。これにより、V入賞する場合がある。
なお、特図1及び特図2に当選した場合の電サポ継続率について検討すると、約70%となる。
図175(e)は可変入賞口234(アタッカ1)と開閉機構SH2(アタッカ2)の開閉条件を示している。特図A又は特図Fに当選した場合、大当り遊技において、可変入賞口234は、開放後、25秒経過するか可変入賞口234に9球入賞すると閉鎖し、これを15ラウンド繰り返す。特図B又は特図Dに当選した場合、大当り遊技において、可変入賞口234は、開放後、25秒経過するか可変入賞口234に9球入賞すると閉鎖し、これを10ラウンド繰り返す。更に、開放後、0.3秒経過するか可変入賞口234に6球入賞すると閉鎖し、これを5ラウンド繰り返す。終盤の5ラウンドは可変入賞口234の開放時間が極めて短いので、入賞は期待できない。
特図Cに当選した場合、大当り遊技において、可変入賞口234は、開放後、0.3秒経過するか可変入賞口234に15球入賞すると閉鎖し、これを15ラウンド繰り返す。全ラウンドにおいて可変入賞口234の開放時間が極めて短いので、入賞は期待できない。
特図G〜Iに当選した場合、電サポ状態において、開閉機構SH2は、開放後、1.5秒経過するか、開閉機構SH2に9球入賞すると閉鎖し、これを1ラウンド行う。開閉機構SH2が開放後に閉鎖すると、上述したとおり開閉機構SH1が開放して閉鎖する。特図G〜Iに当選した場合、非電サポ状態において、開閉機構SH2は、開放後、0.3秒経過するか、開閉機構SH2に9球入賞すると閉鎖し、これを1ラウンド行う。開閉機構SH2が開放後に閉鎖すると、上述したとおり開閉機構SH1が開放して閉鎖する。
非電サポ状態では開閉機構SH2の開放時間が極めて短いので、V入賞は期待できない。一方、電サポ状態では開閉機構SH2の開放時間が長くはないものの1.5秒あることから、V入賞のチャンスがある。
図176は特図1変動時間決定テーブルの例を示している。同図の例では特図1変動時間の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされている。
特図A、特図B又は特図Dに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチ当りに設定される。
乱数が1001〜20000の場合は変動時間を45000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチA当りに設定される。スーパーリーチA当りはノーマルリーチ当りよりも大当りへの期待感の高いリーチとすることができる。
乱数が20001〜65535の場合は変動時間を65000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチB当りに設定される。スーパーリーチB当りはノーマルリーチ当りよりも大当りへの期待感の高いリーチとすることができる。
特図A、特図B又は特図Dに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を1500msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとして、いきなりV表示とする。なお、電サポ状態で特図A、特図B又は特図Dに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも本実施形態の遊技性に起因している。既に述べたとおり、電サポ時は右打ちで第2特図始動口232を狙う方が有利となるため、第1特図始動口230に入賞する事態が余りない。あるとすれば、遊技者が敢えて不利な左打ちを行うか、電サポ状態に移行した場合に特図1の保留記憶が残存している場合等である。なお、電サポ状態で新たに第1特図始動口230に入賞した場合には、装飾図柄表示装置208及び音声で右打ちを促す報知が実行される。また、本実施形態では、大当り遊技から電サポ状態の間、つまり右打が推奨されている期間は、装飾図柄表示装置208で右打ちを遊技者に促す報知が行われる。一方。電サポ状態から非電サポ状態に移行した場合は、移行した場合の一部の期間にのみ装飾図柄表示装置208及び音声で左打ちを促す報知が実行される。
特図Eに当選して非電サポ状態で、かつ、保留記憶数が4の場合、乱数が0〜59999の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は短縮ハズレ(変動時間が短いハズレ)に設定される。
乱数が60000〜63999の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチハズレに設定される。
乱数が64000〜64999の場合は変動時間を45000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチAハズレに設定される。
乱数が65000〜65535の場合は変動時間を65000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチBハズレに設定される。
特図Eに当選して非電サポ状態で、かつ、保留記憶数が3の場合、乱数が0〜49999の場合は変動時間を10000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はハズレに設定される。
乱数が50000〜63999の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチハズレに設定される。
乱数が64000〜64999の場合は変動時間を45000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチAハズレに設定される。
乱数が65000〜65535の場合は変動時間を65000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチBハズレに設定される。
特図Eに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を1500msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとする。なお、電サポ状態で特図Eに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも既に述べたとおり、電サポ時は右打ちで第2特図始動口232を狙う方が有利となるため、第1特図始動口230に入賞する事態が余りないからである。
図177(a)は特図2変動時間決定テーブルの例を示している。同図の例では特図2変動時間の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされている。
特図Fに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜65535の場合は変動時間を150000msに決定する。つまり、100%、変動時間を15000msに決定する。装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとして、いきなりV表示とする。すなわち、実際にはSH2とSH1は開放しない大当りであり、遊技球がV領域RVに入賞することはないが、V入賞をしたように見せかける演出を行う構成となっている。
特図Fに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜65535の場合は変動時間を45000msに決定する。つまり、100%、変動時間を45000msに決定する。装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチ当りに設定される。なお、非電サポ状態で特図Fに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも既に述べたとおり、非電サポ時は左打ちで第1特図始動口230を狙う方が有利となるため、第2特図始動口232に入賞する事態が余りない。あるとすれば、遊技者が敢えて右打ちを行って普図の当りに当選し、第2特図始動口232が開放して入賞した場合等である。
特図G、特図H又は特図Iに当選して電サポ状態の場合、乱数が20001〜65535の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとし、音による小当りの告知のみとする。
特図G、特図H又は特図Iに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を60000msに決定する。乱数が1001〜59999の場合は変動時間を80000msに決定する。乱数が60000〜63999の場合は変動時間を100000msに決定する。乱数が64000〜64999の場合は変動時間を120000msに決定する。乱数が65000〜65535の場合は変動時間を140000msに決定する。いずれの場合も装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとし、音による小当りの告知のみとする。
なお、非電サポ状態で特図G、特図H又は特図Iに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも本実施形態の遊技性に起因している。繰り返し述べるように、非電サポ時は左打ちで第1特図始動口230を狙う方が有利となるためである。
なお、特図2の当否結果はほぼ小当りとなるので、非電サポ中の右打ちによるV入賞の発生を低減する手法として以下の手法を採用している。
○非電サポ中の普図の変動時間を長くする。時間効率を低下させることができ右打ちする意欲を減退させることができる場合がある。
○仮に普図に当選しても第2特図始動口232の開放時間を0.03秒と短くすることで第2特図始動口232に入賞しにくくしている。
○特図2の変動時間が長く、まちまちなのでアタッカ2の開放タイミングを遊技者が分り難い場合がある。
○アタッカ2の小当り開放時間は非電サポ時は短く設定している。
○アタッカ2に入賞しても開閉機構SH1が存在しており、常にV入賞するわけではない。
図171に戻り、特図状態更新処理は、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップSB25)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、上記フラグのオン、オフに対応した停止表示態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。
この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、特図F〜特図Iのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、15R大当りフラグ、普図確率変動フラグがオンされる。特図2変動遊技の結果が大当りであれば、小当りフラグがオンされる。
大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。この時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態である。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
小当りフラグがオンであれば、開閉機構SH1、SH2を開放する処理を行う。その後、V入賞が成立すると15R大当りフラグがオンにされて上記の処理が行われることになる。
特図2変動遊技の結果が外れであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップSB27に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップSB27)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理のうち、15Rサポ大当りに当選した場合の処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容と基本的に同じである。以下、異なる部分について簡単に説明する。
10Rサポ大当りに当選した場合は10R大当りフラグ、普図確率変動フラグがオンに設定され、10R大当りフラグのオンによって11R〜15Rにおいて可変入賞口234の扉部材234aの開放時間が短縮される。突然サポ大当りに当選した場合は突然大当りフラグ、普図確率変動フラグがオンに設定され、突然大当りフラグのオンにより全ラウンドにおいて可変入賞口234の扉部材234aの開放時間が短縮される。10R大当りに当選した場合は10R大当りフラグがオンに設定され、普図確率変動フラグはオンに設定されない。特図1については小当りに当選する場合はない。
ステップSB25およびステップSB27における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップSB29)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップSB31)。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われる。
ステップSB33では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグや小当りフラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、各種大当りフラグや小当りフラグの値の値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、各種大当りフラグや小当りフラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、各種大当りフラグや小当りフラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB35では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップSB37では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。
また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップSB19)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップSB39では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB43に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB41に進む。
ステップSB41では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図170に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB43では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図170に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図172を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSC07では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、SC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSC11では、演出ボタン136の押下を検出していた場合、ステップSC09で更新した演出データを演出ボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップSC13では、SC09で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップSC15では、SC09で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップSC17では、SC09で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップSC19では、SC09で読み出した演出データの中に演出装置1〜5が備える可動体の駆動に関する命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップSC21では、SC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、SC03へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE01では、図172(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE03では、ステップSC19で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップSC13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSF01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップSF03では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSF05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSF05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップSF01でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSF07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSF09では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSF11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSF11では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
図173を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSG01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSG03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSG05の処理に移行する。
ステップSG05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSG07では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSG09では、演出制御処理を行う。例えば、SG07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSG11では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップSG13では、第1副制御部400からの、演出装置1〜5が備える可動体への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、SG03に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSH01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI01では、図172(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSG03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSG03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップSI03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<遊技の進行例>
遊技の進行例について図178を参照して説明する。ステップS1で、非電サポ状態で遊技が開始される。非電サポ状態では遊技者が左打ちを行うことが想定される。第1特図始動口230に入賞するとステップS2で特図1の変動遊技(変動表示)が開始される。大当りに当選するまで、このような遊技が繰り返される。
大当りに当選するとステップS3で大当り遊技が行われる。特図A〜特図Cで大当りが発生した場合、大当り遊技の終了後、ステップS4で電サポ状態が開始される。特図Dで大当りが発生した場合、大当り遊技の終了後、非電サポ状態となる。
電サポ状態は所定回数(例えば100回)の遊技が消化されると終了する。電サポ状態では遊技者が右打ちを行うことが想定される。普図始動口228を球が通過するとS5で普図の変動遊技(変動表示)が開始される。普図変動遊技が当りである場合、第2特図始動口232の羽根部材232aが開放して入賞し易くなる。入賞すると特図2の変動遊技(変動表示)が開始される。特図Fに当選した場合、大当りが発生し、S3の大当り遊技が開始される。特図G〜特図Iのいずれかに当選した場合、小当りとなり、S7へ進む。S7では、開閉機構SH2(アタッカ2)が開放して閉鎖する。続いて開閉機構SH1が開放して閉鎖する。その結果、V入賞した場合は、大当りが発生し、S3の大当り遊技が開始される。V入賞しなかった場合、普図始動口228を球が通過するとS5で普図の変動遊技(変動表示)が開始され、同様の流れで遊技が進行していくことになる。なお、本実施形態では、電サポ状態において右打ちを行っていれば、100回の特図の変動遊技が終了する前に、ほぼ確実にV入賞による大当りを得られるように構成されている。
このように本実施形態では、特図A〜特図Cで大当りに当選すると電サポ状態に移行するので、特図2変動遊技における大当りの当選が期待される状態となる。特図2変動遊技で特図Fに当選すると大当りが発生するので、短期間の間に複数の大当りが発生することが期待される。特図2変動遊技で特図Fに当選しなかった場合でもV入賞による大当りの発生が期待されるので、短期間の間に複数の大当りが発生することが期待される。
<演出装置3>
演出装置3について図167、図179〜図181を参照して説明する。図179は演出装置3が備える可動体3Aの分解斜視図、図180は演出装置3が備える駆動機構3Bの分解斜視図、図181(a)は演出装置3の正面図、図181(b)は演出装置3の背面図である。
演出装置3は、可動体3Aと駆動装置3Bとを備え、駆動装置3Bが本体104に取り付けられることで支持される。駆動装置3Bは可動体3Aを上下に昇降する昇降機構である。図167及び図181(b)は可動体3Aが降下した状態を示し、図181(a)は可動体3Aが上昇した状態を示す。
可動体3Aは本実施形態の場合、殿様のキャラクタの顔周辺部分を表したものである。図167に示すように可動体3Aが降下した状態では可動体3Aの顔の上側部分が正面視で視認できるものの、その下側は視認困難であるところ、図181(a)に示すように可動体3Aが上昇した状態においては、隠れていた可動体3Aの顔全体が正面視で視認可能となり、演出効果を向上できる場合がある。
可動体3Aは、支持部材31と、カバー部材32とを備える。支持部材31は可動体3Aの骨格をなす部分であり、各種の部品を支持する。カバー部材32は支持部材31の前側を覆うように配置され、殿様のキャラクタの顔周辺部分の意匠を構成する。
可動体3Aは、それ自体が可動部分を含んで構成されている。可動体3Aは、殿様のキャラクタの眉毛に相当する一対の眉毛部材32a、目玉に相当する一対の目玉部材32b及びまぶたに相当する一対のまぶた部材32cを備える。一対の眉毛部材32aは、眉間側を回動中心としてカバー部材32に回動自在に取り付けられ、かつ、一対のモータM31を含む駆動機構によって回動される可動部材である。一対の目玉部材32bは、モータM32及びM33を含む駆動機構によって、左右、上下に視線方向を変更可能に回動される可動部材である。一対のまぶた部材32cは、一対のモータM34を含む駆動機構によって一対の目玉部材32bを開閉する可動部材である。これら可動部材の可動により、可動体3Aが様々な表情を表出することになり、演出効果を向上できる場合がある。
駆動機構3Bは、可動体3Aを支持しつつ上下に並行移動する機構である。なお、可動体3Aの移動形態は、昇降の他に、回動や横方向への移動等であってもよい。
駆動機構3Bは、支持部材33と、支持部材33の前側に固定される支持板34とを備え、これら支持部材33及び支持板34を骨格として各種の部品が組付けられる。
支持部材33は左側部33aと、右側部33bと底部33cとを一体に備えたコの字上の部材であり、底部33cには、左右方向に離間して開口部33d、33eが形成されている。本実施形態の場合、開口部33e周囲が閉じた穴であり、開口部33dは切り欠きである。支持板34は支持部材33の正面を塞ぐように支持部材33に固定され、その下部には開口部34aが形成されている。本実施形態の場合、開口部34aは切り欠きである。
開口部33dと開口部34aとにより球抜き孔H1が構成され、開口部33eにより球抜き孔H2が構成される。遊技中に演出装置3内に球が進入することはない構成であるが、メンテナンスの際や偶発的な事象で演出装置3に球が進入する場合がある。演出装置3は可動体3Aを備える可動機構であることから、内部に球が存在すると動作不良を生じる場合がある。球抜き孔H1、H2を設けたことで、演出装置3内に球が進入しても演出装置3外へ自然排出することができる場合がある。特に、左右に離間して球抜き孔H1、H2を形成したので、演出装置3内における球の位置に左右されず、より確実に球の排出が可能となる場合がある。支持部材33の底部33cには球抜き孔H1に通ずる傾斜部33fが形成されている。傾斜部33fは球抜き孔H1に向かって下降傾斜した傾斜面であり、球の排出性能を向上できる場合がある。なお、図示していないが、支持部材33の底部33cには球抜き孔H2に通ずる、同様の傾斜部が形成されている。
駆動機構3Bは可動体31Aを上下にスライド可能にするスライド機構を備えている。支持部材33の左側部33a内側には、金具35aを介してレールRLが支持部材33及び支持板34に固定されており、支持部材33の右側部33b内側には、金具35bを介してレールRRが支持部材33及び支持板34に固定されている。レールRL及びレールRRは上下方向に延設されたレール部材である。可動体3Aの支持部材31には、金具31bを介してスライダSLが固定されている。このスライダSLはレールRLと係合し、かつ、レールRLの案内により上下にスライドする。可動体3Aの支持部材31には、金具31cを介してスライダSRが固定されている。このスライダSRはレールRRと係合し、かつ、レールRRの案内により上下にスライドする。
これらの構成により、可動体31Aは上下にスライド自在に支持部材33に支持される。レールRLとスライダSLとの組み合わせは、その仮想スライド面の法線方向がd2方向を指向し、レールRRとスライダSRとの組み合わせは、その仮想スライド面の法線方向がd1方向を指向するようにこれらが組付けられている。つまり、互いの仮想スライド面が平行ではなく、直交する配置関係となっている。このような構成により、可動体3Aをd1方向及びd2方向の支持剛性を高めつつ、上下方向(d3方向)に移動可能とすることができる場合があり、パチンコ機100が叩かれたり揺すられたりしても、演出装置3の不具合発生を防止できる場合がある。
駆動機構3Bは、モータM35を駆動源として可動体3Aを昇降する。モータM35は支持部材38の背面側に固定されており、支持部材38は支持板34に固定されている。支持部材38には、リンク36及び37が異軸で回動自在に支持されている。リンク36は一端に回動軸が挿入される開口部36aを有し、他端に可動体3Aの支持部材31の下部に固定される係合部材31aと係合する係合部36bを備えている。係合部36bはピンであり、係合部材31aはこのピンが挿通する長穴を有している。リンク36の中間部には、長穴36cが形成されている。
リンク37は回動軸が挿入される開口部37aを有し、開口部37aを中心としたその外周部に一連の歯部37を備える歯付アーム部材である。歯部37は、モータM35の出力軸に取り付けられたピニオンギアM35aと噛み合い、モータM35の駆動力がリンク37に伝達される。リンク37の端部には係合部37cが設けられている。係合部37cは本実施形態の場合、長穴36cに挿入されるピンであり、これらの係合によって、リンク37の回動に連動してリンク36が回動し、更に、リンク36の回動に連動して可動体3Aが昇降することになる。
<演出装置4>
演出装置4について図182を参照して説明する。図182は左側の演出装置4の分解斜視図である。右側の演出装置4については左側の演出装置4と左右対称の構造であり、説明を省略する。
演出装置4は、照明装置であって、導光部材41〜43と、カバー部材46a〜46cと、反射部材44と、LED基板45と、を備える。導光部材41〜43は板状の部材であり、その表面には光を反射する微小なパターンPが刻設されている。導光部材41〜43は奥行き方向に僅かな間隔をおいて積層され、前側にはカバー部材46a〜46cが、後側には反射部材44がそれぞれ配設される。
カバー部材46a〜46cは導光部材41〜43の積層体の左側端部の一部をカバーするように配置される。反射部材44は光を反射する板状の部材である。
LED基板45は導光部材41〜43の積層体の左側部に配置され、導光部材41〜43に個別に対応した複数のLEDを実装している。
導光部材41用のLEDの光は導光部材41の左側面41aから導光部材41に入射し、導光部材41内で反射を繰り返しながら伝搬してパターンPで反射されて前側へ出射する。したがって、導光部材41用のLEDを発光した場合、導光部材41のパターンPがより強く発光して見えることになる。
同様に、導光部材42用のLEDの光は導光部材42の左側面42aから導光部材43に入射し、導光部材42内で反射を繰り返しながら伝搬してパターンPで反射されて前側へ出射する。したがって、導光部材42用のLEDを発光した場合、導光部材42のパターンPがより強く発光して見えることになる。
同様に、導光部材43用のLEDの光は導光部材43の左側面43aから導光部材43に入射し、導光部材43内で反射を繰り返しながら伝搬してパターンPで反射されて前側へ出射する。したがって、導光部材43用のLEDを発光した場合、導光部材43のパターンPがより強く発光して見えることになる。
導光部材41〜43の各パターンPは互いに異なる意匠とされており、本実施形態の場合、花火をモチーフとしたパターンとしている。導光部材43→導光部材42→導光部材41の順に導光部材にLEDからの光を入射させると、花火が広がっていく様に見えることになる。
このように導光部材41〜43の側方にLED基板45を配置することで、正面視でLED基板45の存在が目立たない場合があり、遊技者から見ると、光源がないのに導光部材41〜43が光って見えるため、意外性のある演出を行える場合がある。また、本体104の周縁のスペースを有効に活用できる場合がある
更に、導光部材41〜43を奥行き方向に積層したことで、発光させる導光部材を切り替えることにより、正面視で同じ場所から異なる模様が浮かび上がって見えるので、更に意外性のある演出を行える場合がある。
<演出装置5>
演出装置5について図183〜図187を参照して説明する。演出装置5は、左右の演出装置4の背後にそれぞれ配設されている。図183〜図187は左側の演出装置5の説明図である。右側の演出装置5については左側の演出装置5と左右対称の構造であり、説明を省略する。
演出装置5は、羽根をモチーフとした複数の可動体が連動して展開する可動機構であり、まず、その概略について説明する。図186(a)は展開前の演出装置5の正面図である。この状態の場合、演出装置5は演出装置4の背後に位置しており、正面視では全体が視認困難な状態にあり、その右側側部が視認可能な斜めから視認可能な程度とされる。図186(a)は展開前の演出装置5の正面図である。この状態の場合、演出装置5は演出装置4の背後に位置しており、正面視では全体が視認困難な状態にあり、その右側側部が視認可能な斜めから視認可能な程度とされる。図187(c)は展開後の演出装置5の正面図である。この状態の場合、羽根をモチーフとした可動体が概ね視認可能となる。
演出装置5の詳細について説明する。図183は演出装置5の分解斜視図であり、主に可動ユニット50の構造を示している。図184及び図185は演出装置5の分解斜視図であり、主に可動ユニット50を可動する駆動機構を示している。図186及び図187は演出装置5の動作説明図であり、可動ユニット50の可動態様を順に示している。
演出装置5は可動ユニット50と、支持部材53とを備え、可動ユニット50は支持部材53に回動自在に支持されている。演出装置5は支持部材53により本体104に取り付けられる。
可動ユニット50は、複数の可動体52A〜52Cと、支持ユニット51と、を備える。可動体52A〜52Cは、最前部に可動体52Aが、最後部に可動体52Cが、中間に可動体52Bがそれぞれ位置するようにd1方向に配列されている。
可動体52A〜52Cは、それぞれ、羽根の意匠を有する装飾体52aと、LED基板52bと、裏板52cとを積層した積層体であり、LED基板52bには配線用のハーネス52dが接続されている。装飾体52aは少なくとも一部に透光性を有する部分が形成されており、LED基板52bに実装されたLEDの発光により装飾体52aが発光するように構成されている。
可動体52A〜52Cには、軸56cが挿通する開口部52ahがそれぞれ形成されており、軸56cを共通の回動中心軸として回動自在である。可動体52B及び52Cには係合部52eがそれぞれ形成されている。係合部52eは開口部52ahに隣接して装飾体52aの上部に形成されており、前側へ突出している。可動体52Bの係合部52eは可動体52Aの背部と係合可能に設けられており、軸56cを中心とした可動体52Aの回動量が一定量に達すると可動体52Aの背部に係合して可動体52Bも軸56c回りに回動する。可動体52Cの係合部52eは可動体52Bの背部と係合可能に設けられており、軸56cを中心とした可動体52Bの回動量が一定量に達すると可動体52Bの背部に係合して可動体52Cも軸56c回りに回動する。
支持ユニット51は、支持部材51aとLED基板51bと装飾体51dとを積層した積層体を備える。この積層体は複数の可動体52A〜52Cの背部に位置している。装飾体51dは羽根の意匠を有し、その少なくとも一部に透光性を有する部分が形成されており、LED基板51bに実装されたLEDの発光により装飾体51dが発光するように構成されている。
支持ユニット51は、右側部を構成する側部部材51cと、上部を構成する上部部材54とを備え、これらは支持部材51aに固定されている。側部部材51cは複数の可動体52A〜52Cの右側部に位置している。
支持部材51a、上部部材54には、軸56cが挿通する開口部51ah、54aが形成されており、支持ユニット51は可動体52A〜52Cを軸56cを介して回動自在に支持している。
支持ユニット51は、軸支部材53aを介して支持部材53に回動自在に支持されている。つまり、可動ユニット50は軸支部材53aによりd1方向の回動軸回りに全体が回動自在に支持されており、更に、複数の可動体52A〜52Cは支持ユニット51に軸56cによりd1方向の回動軸回りに個別に回動自在に支持されている。
可動ユニット50は、モータM52を含む駆動機構によりその全体が回動する。モータM52は支持部材51aの背面下部に取り付けられ、歯車機構を介してその駆動力を可動ユニット50に伝達する。
可動体52Aは、モータM51を含む駆動機構により回動する。この駆動機構は本実施形態の場合、糸やワイヤ等の線材Wの巻き上げにより可動体52Aを回動させる構成である。モータM51は支持部材51aの正面上部に取り付けられ、モータM51の駆動力は、歯車機構を介して支持部材51aの背面上部に設けられたプーリ55cに伝達される。プーリ55cには線材Wの一端が固定されると共に、その回転によって線材Wの巻き上げが可能である。線材Wは複数のローラに巻き回されつつ支持部材51aの下部から中部に延設され、その他端は支持部材51aの正面中部に設けられたプーリ55aに固定されている。
プーリ55aには同軸上にピニオンギアが設けられており、このピニオンギアが歯車55bに噛み合う。歯車55bはレバー部材56aの一端に設けた一連の歯部に噛み合う。レバー部材56aの一端には軸56cが挿通しており、レバー部材56aは軸56c回りに回動自在であり、歯車55bと噛み合う一連の歯部は軸56cと同心で形成されている。レバー部材56aの他端にはピン56bの一端が固定されている。ピン56bの他端は可動体52Aの装飾体52aの背部に固定されている。以上の構成により、モータM51の駆動による線材Wの巻き上げ、巻き戻し動作により、レバー部材56aが回動し、これにより可動体52Aが軸56c回りに回動することになる。
演出装置5の展開動作について図186及び図187を参照して説明する。なお、図186(a)、(b)及び(d)は正面図であり、図186(c)及び(e)は、それぞれ、図186(b)及び(d)の状態での可動ユニット50の背面図である。図187(a)及び(c)は正面図であり、図187(b)及び(d)は、それぞれ、図187(a)及び(c)の状態での可動ユニット50の背面図である。これら各図においては、動作を分り易くする目的で一部の構成の図示を省略している場合がある。
図186(a)は展開前の状態を示している。この状態でモータM52を駆動することで、図186(b)に示すように可動ユニット50全体を同図で時計回りに回動する。このとき、図186(c)からも理解されるように可動体52A〜52C及び装飾体51dがd1方向に互いに重なっている。
図186(b)の状態からモータM51を駆動して線材Wを巻き上げる。これにより、図186(d)に示すように可動体52Aが軸56c回りに同図で時計回りに回動し始める。可動体52Aの回動の初期の段階では、図186(e)からも理解されるように可動体52B及び52Cは回動しない。
可動体52Aの回動量が一定量に達すると、可動体52Bの係合部52eが可動体52Aの背部に係合する。これにより図187(a)及び(b)に示すように可動体52Bも軸56c回りに同図で時計回りに回動し始める。
更に可動体52Aの回動量が一定量に達すると、可動体52Cの係合部52eが可動体52Bの背部に係合する。これにより図187(c)及び(d)に示すように可動体52Cも軸56c回りに同図で時計回りに回動する。
こうして、可動体52Aの回動に連動して可動体52B及び52Cが回動することで、図187(c)に示す展開状態となる。
演出装置5の展開動作を行うことで、遊技者から見ると、演出装置4の背後に隠れていた羽根が突然として開いて見えることになり、演出効果を高めることができる場合がある。
<入球ユニットU1>
図188〜図193を参照して入球ユニットU1について説明する。まず、図190(a)を参照して入球ユニットU1の概要について説明する。入球ユニットU1は遊技領域124(流下領域)を流下した遊技球が入球可能なユニットであり、複数の入賞口又は入賞領域を一体に備えるユニットである。具体的に述べると、入球ユニットU1は、可変入賞口234(アタッカ1)、一般入賞口226、開閉機構SH2により構成される入賞口(アタッカ2)、V領域RV、賞球領域RHを備えている。
可変入賞口234は、扉部材234aの回動により開閉される回動式の入賞口である。開閉機構SH2は開閉部材62の平行移動により開閉されるシャッタ式の入賞口であり、遊技球の通路RT1を開閉する。通路RT1はd2方向に下り傾斜する通路であり、本実施形態の場合、右側が高く左側が低い通路であり、通路RT1に入球した遊技球は自重で左側へ転動する。開閉部材62が開状態の場合、遊技球が通路RT1に入球可能となり、閉状態の場合、遊技球は通路RT1に入球不能となって開閉部材62の上側(上面)を底面とする遊技球の通路RT0を通過して入球ユニットU1外へ流下する。
開閉機構SH1は開閉部材63の平行移動により開閉されるシャッタ式の機構であり、遊技球の通路RT2を開閉する。通路RT2はd3方向の通路であり、通路RT1を通過した遊技球のみが通過可能な通路である。通路RT2に入球した遊技球は自重でV領域RVに進入する。V領域RVに遊技球が入球するとV入賞となって大当りが発生することは既に述べたとおりである。
開閉部材63が開状態の場合、遊技球が通路RT2に入球可能となり、閉状態の場合、遊技球は通路RT2に入球不能となって開閉部材63の上側(上面)を底面とする遊技球の通路を通過して遊技球の通路RT3へ入球し、賞球領域RHに入球する。通路RT3も通路RT1を通過した遊技球のみが通過可能な通路である。賞球領域RHに遊技球が入球すると賞球はあるが、V入賞はない。
図188(a)は入球ユニットU1の分解斜視図であり、図188(b)は入球ユニットU1の透視図(装飾部材61を透過して上側から見た図)である。図189(a)は入球ユニットU1の内部の部分斜視図であり、図189(b)及び(c)は開閉部材63の先端側の部分の平面図及び左側面図である。図190(b)及び(c)は、図190(a)のA−A線断面図であり、図190(b)は開閉部材62、63が共に開状態の場合を示し、図190(c)は開閉部材62、63が共に閉状態の場合を示す。図191(a)及び(b)は開閉部材62、63の閉状態における隙間の比較図である。図192(a)及び(b)は接触部65の説明図である。図193(a)〜(c)は開閉部材62の閉状態における球噛みとその防止構造を示している。
入球ユニットU1は、支持部材60と、装飾部材61とを備える。支持部材60は入球ユニットU1の骨格をなし、各部品が支持部材60に組み付けられると共に、通路RT0〜RT3の奥側の側壁部と、底壁部とを構成する。装飾部材61は入球ユニットU1の前側を塞ぐ部材であり、例えば、球の移動が視認できるように透明部材により構成される。装飾部材61は、その正面をなす装飾面61Aとその背面をなす背面61Bとを備える。装飾面61Aにはパチンコ機100のキャラクタの絵等が施されて装飾的効果を与える。本実施形態の場合、装飾部材61の背面61Bは通路RT0〜RT3の前側の側壁部を構成している。背面61Bは、通路RT1の前側の側壁部を構成する壁部61aと、通路RT2の前側の側壁部を構成する壁部61bとを含む。こうして複数の通路の壁部を共通の装飾部材61で構成することで部品点数を減らすことができる場合があり、また、装飾部材61を装飾効果を発揮する構成としてだけでなく壁部の形成部材として活用できる場合がある。
可変入賞口234の扉部材234aは、駆動源234bを含む駆動機構により回動される。駆動源234bは本実施形態の場合、電磁ソレノイドであり、支持部材60の背面側に配設されている。背面側の空きのスペースに配置することで、入球ユニットU1の小型化を図っている。
開閉部材62は、壁部61aに対してd1方向に進退することが可能な板状の部材であり、その駆動は駆動源(図194のSOL2)を含む駆動機構により行われる。駆動源は本実施形態の場合、電磁ソレノイドであり、支持部材60の背面側に配設されている。背面側の空きのスペースに配置することで、入球ユニットU1の小型化を図っている。
開閉部材62は水平姿勢から僅かに右側が高い姿勢とされ、遊技球の右から左への転動を促進する姿勢とされている。開閉部材62は、支持部材60により形成される通路RT1の底壁部の一部の開口部を開閉する部材であり、その開状態では開口部を開口させて通路RT1へ遊技球を誘導可能とし、その閉状態では開口部を閉塞して通路RT1への遊技球の進入を阻止する。開閉部材62は、閉状態の場合、その上側(上面)が通路RT1の底壁部を構成する。つまり、開閉部材62は通路壁形成部材としても機能する。
開閉部材63は、壁部61bに対してd1方向に進退することが可能な板状の部材であり、その駆動は駆動源SOL1を含む駆動機構により行われる。駆動源SOL1は本実施形態の場合、電磁ソレノイドであり、支持部材60の背面側に配設されている。背面側の空きのスペースに配置することで、入球ユニットU1の小型化を図っている。
開閉部材63は水平姿勢から僅かに右側が高い姿勢とされ、遊技球の右から左への転動を促進する姿勢とされている。開閉部材63は、その開状態では通路RT2へ遊技球を誘導可能とし、その閉状態では通路RT2を閉塞して通路RT2への遊技球の進入を阻止すると共に通路RT3へ遊技球を誘導可能とする。つまり、閉状態において開閉部材63はその上側(上面)が遊技球を通路RT3へ誘導する通路の底壁部を構成しており、通路壁形成部材としても機能する。
通路RT1には球検出センサ64Aが配置されている。球検出センサ64Aは、通路RT1を通過する遊技球を検出するセンサであり、本実施形態の場合、遊技球が通過可能な開口を有するセンサである。球検出センサ64Aは、遊技球の流方向でみると、開閉部材62よりも下流側に位置し、かつ、開閉部材63よりも上流側に位置している。
開閉部材63が閉状態である場合、球検出センサ64Aに検出された遊技球は開閉部材63の上側を通過して通路RT3へ誘導される。ここで、入球ユニットU1の内部スペースは少ないので遊技球の逆流を生じる場合があり、これを防止することが必要な場合がある。本実施形態では遊技球の流れ方向において球検出センサ63Aの終端から閉状態の開閉部材63の始端までの距離L1は、遊技球一個分よりも小さい距離とされている。
このため、開閉部材63の始端と球検出センサ64Aの終端との間で遊技球の球噛みが発生することを防止できる場合があり、球噛みによって遊技球が球検出センサ63A側へ逆流して一つの遊技球の通過を2回検知してしまうことを防止できる場合がある。距離L1は、遊技球の直径の3/4以下が好ましく、1/2以下が更に好ましい。なお、近年では装飾図柄表示装置や可動体等の遊技領域に占める割合が多くなってきており、入賞装置のスペースを確保することが困難になってきている。そのため、距離L1の設定が必要であるが、入賞装置の設置スペースが十分に確保されている場合はこの限りではない。
通路RT2には球検出センサ64Bが配置されている。球検出センサ64Bは、通路RT2を通過する遊技球を検出するセンサであり、本実施形態の場合、遊技球が通過可能な開口を有するセンサである。球検出センサ64Bにより遊技球の通過が検出された場合、V入賞があったと決定される。
通路RT3には球検出センサ64Cが配置されている。球検出センサ64Cは、通路RT3を通過する遊技球を検出するセンサであり、本実施形態の場合、遊技球が通過可能な開口を有するセンサである。球検出センサ64Cにより遊技球の通過が検出された場合、賞球の付与が決定される。遊技球が通路RT3に誘導される場合よりも通路RT2に誘導される場合の方が遊技者に有利な状態が付与されることになる。
通路RT2及びRT3には通路RT1を通過した遊技球のみが通過する。したがって、球検出センサ64B及び球検出センサ64Cで検出された遊技球の球数は、球検出センサ64Aで検出さらた遊技球の球数に一致する。一致しない場合は、故障又は不正行為の可能性があるため、エラー処理を行うようにすることができる。このように球検出センサ64A〜64Cは通過球数の確認センサとしても利用することができる場合がある。通過球数の確認を行わない構成の場合、球検出センサ64Aを省略することが可能である。
図190(b)及び(c)を参照して開閉部材62及び63の開状態及び閉状態の態様について説明する。図190(b)は開閉部材62及び63の開状態を示す。なお、本実施形態の場合、開閉部材62の閉鎖後に開閉部材63が開放する制御を想定しているが、双方が同時に開放する期間があってもよい。
図190(b)に示すように、開閉部材62が開状態にある場合、開閉部材62は壁部61aから離間して支持部材60の前面よりも奥側に位置しており、通路RT1は遊技球が通過可能に開放されている。開閉部材63が開状態にある場合、開閉部材62は壁部61bから離間して支持部材60の前面よりも奥側に位置しており、通路RT2は遊技球が通過可能に開放されている。
図190(c)に示すように、開閉部材62が閉状態にある場合、開閉部材62はその進出方向での先端部が壁部61aに当接しており、通路RT1は遊技球が不能に閉鎖されている。球の流れ方向で開閉部材62の下流側にはV領域RVや賞球領域RHが控えているため、通路RT1に対する不正器具などの進入を阻止する重要性が高い。開閉部材62の先端部を壁部61aに当接させることで不正器具などの進入を防止できる場合がある。
開閉部材63が閉状態にある場合、開閉部材62は壁部61b側へ突出しているものの、その進出方向での先端部は壁部61bと離間しており、両者の間に隙間W1が形成されている。隙間W1は遊技球が通路RT2を通過しない隙間であり、したがって、通路RT2は遊技球が通過不能に閉鎖されている。
開閉部材63はV入賞の成立を左右する重要な部位に配設されており、ここでの球噛みは極力避けることが好ましい。閉状態であっても隙間W1を形成したことで、遊技球が開閉部材63と壁部61bとの間に挟まれる球噛みを防止できる場合がある。つまり、開閉部材63が開状態から閉状態に移行するときに、丁度、遊技球が開閉部材63と壁部61bとの間に位置していたとしても、挟まる度合が小さくなって、遊技球への圧力を減らすことができ、球噛みに起因する球詰まりを防止できる場合がある。隙間W1は遊技球の直径の1/4以上が好ましく、1/2以上としてもよく、また、3/4以下が好ましい。
隙間W1は球の流方向に一様な隙間である必要はなく、最大隙間が遊技球が通路RT2を通過しない隙間であればよい。したがって、開閉部材63の先端部と壁部61bとが部分的に当接して隙間が部分的になくてもよい。また、隙間は開閉部材63の先端部と壁部61bとの間に限られず、通路の構成次第で、開閉部材63の周囲に形成されればよい。
図190(b)の例では、開閉部材62については閉状態で隙間を形成しない構成としたが、隙間を形成する構成も採用可能である。図191(a)はその一例を示し、開閉部材62及び開閉部材63の各閉状態の態様を示している。開閉部材63については、図190(c)の例と同様、その先端部と壁部61bとの間に隙間W1が形成されている。開閉部材62についても、その先端部と壁部61aとの間に遊技球が通路RT1を通過しない隙間W2が形成されている。隙間W2を形成することで、開閉部材62と壁部61aとの球噛みを防止できる場合がある。
図191(a)の例では、隙間W1と隙間W2との関係をW1>W2としている。開閉部材62は開閉部材63よりも外側にあるため、不正者がアクセスしやすい場合がある。そこで、隙間W2を相対的に小さくすることで不正行為を防止しつつ球噛みを防止できる場合がある。開閉部材63は内側にあるため、不正者がアクセスしにくい場合がある。そこで、隙間W1を相対的に大きくすることで球噛みをより確実に防止できる場合がある。
隙間W1と隙間W2との関係は、W1<W2とすることも可能である。図191(b)はその一例を示す。この構成例は、例えば、開閉部材62より開閉部材63の方が不正者がアクセスし易い構成の場合等に採用可能である。
なお、隙間W2は球の流方向に一様な隙間である必要はなく、最大隙間が遊技球が通路RT1を通過しない隙間であればよい。したがって、開閉部材62の先端部と壁部61bとが部分的に当接して隙間が部分的になくてもよい。また、隙間は開閉部材62の先端部と壁部61aとの間に限られず、通路の構成次第で、開閉部材62の周囲に形成されればよい。
次に、球噛み防止のための開閉部材63の他の機能について図189(b)及び図189(c)を参照して説明する。図189(b)は開閉部材63の先端部側の平面図であり、図189(c)は開閉部材63を左側から見た図(遊技球の流方向で下流側から見た図)である。
開閉部材63の先端部側の形状は、平面視で略方形であり、上面63a、右側面63b、左側面63c、先端面63dを有しており、先端面63dと左側面63cとの間に傾斜面63eを有している。なお、遊技球の流れ方向でみると、右側面63bが上流側の面であり、左側面63cが下流側の面である。上面63aは、閉状態において、遊技球を通路RTに誘導する通路の底壁部を形成する。
先端面63dは、開閉部材63の厚みが開閉方向で先端に向かうにつれて細くなる傾斜を有している。換言すると、開閉部材63の先端部は先細り形状とされている。これは、遊技球に当接した場合に接触面積を減らすことで球噛みの発生を防止することができる場合がある。また、線端面63dはd1方向で前側が上、後側が下となる傾斜面なので、球噛みしそうになったときに遊技球を下方向に(V領域RV側に)誘導することができ球噛みの発生を防止することができる場合がある。
傾斜面63eは、遊技球の流れ方向で下流側に向かって隙間W1が広がるように傾斜している(拡大傾斜と呼ぶ場合がある)と共に、先端面63dと同様に端部に向かうにつれて厚みを細くする傾斜を有している。拡大傾斜を有することで、開閉部材63の下流側において球噛みしそうになったときに、遊技球を上流側へ逆流させることなく、下流側へ(賞球領域RH側に)誘導することができ、球噛みの発生を防止することができる場合がある。
次に、球噛み防止のための接触部65の構成について図188(b)及び図192(a)及び図192(b)を参照して説明する。図188(b)に示すように接触部65は通路RT2と通路RT3との間に配置されており、開閉部材63が開状態から閉状態へ変化するときに球噛みを防止して遊技球を通路RT2又は通路RT3へ振り分けることを目的とした構成である。図192(a)及び図192(b)は開閉部材63及び接触部65を前側の上側から見た模式図である。
開閉部材63が開状態から閉状態へ変化するとき、つまり、開閉部材63が壁部61bへ向かって接近するときに球噛みが発生しやすい。接触部65はこのような状況での球噛みの発生を防止することができる場合がある。図192(a)及び図192(b)に示すように、接触部65はその上端部において右側面65aと左側面65bとが傾斜面とされており、頂部65cでこれらが接続される山型をなしている。頂部65cは、遊技球との接触面積を小さくする目的で尖っていてもよいし、球状であってもよい。なお、遊技球の流れ方向でみると右側面65aは上流側であり、左側面65bは下流側である。右側面65aの方が左側面65bよりも急な傾斜となっている。
開閉部材63の先端面63dと傾斜面63eとの境界63fは頂部65cに対して左右方向(遊技球の流れ方向)にずれた位置に位置しており、本実施形態では境界63fが頂部65cに上流側に位置している。
図192(a)は開閉部材63が壁部61bへ向かって接近するときに、傾斜面63eに遊技球が当接した状態を示している。この場合、遊技球は傾斜面63eと頂部65cとに挟まれて不安定な状態となって傾斜面63eによって左側(下流側)に押され、左側面65bの案内によって、左側下方(つまり通路RT3)へ誘導される場合がある。
図192(b)は開閉部材63が壁部61bへ向かって接近するときに、先端面63dに遊技球が当接した状態を示している。この場合、遊技球は千端面63dと頂部65cとに挟まれて不安定な状態となって先端面63dによって下方に押され、右側面65bの案内によって、右側下方(つまり通路RT2)へ誘導される場合がある。右側面65bは急な傾斜となっているので、遊技球が逆流することなく下方へ落下することを促進できる場合がある。
こうして接触部65により、球噛みを防止しつつ、V領域RV又は賞球領域RHへの遊技球の誘導をより確実に行うことができる場合がある。
次に、球噛み防止のための壁部61aの構成について図193(a)〜図193(c)を参照して説明する。図193(a)〜図193(c)は開閉部材62を通る切断線での縦断面図である。図193(a)は球噛みが発生する状態を模式的に示している。同図のように遊技球が開閉部材62の先端部と壁部61aとの間に挟まれると球噛みが発生する場合がある。
その防止のため、図193(b)及び図193(c)に示すように壁部61aに凸部61cを形成している。凸部62cは壁部61aから開閉部材62側へ突出している。凸部61cは開閉部材62の先端部よりも上部に位置しており、かつ、開閉部材62の先端部が遊技球に接触している状態で遊技球と接触可能な位置にある。
このため、図193(b)に示すように、遊技球が開閉部材62の先端部と壁部61aとの間に挟まれると、凸部61cは遊技球に上から接触する。この結果、遊技球は下向きの力を受けて通路RT1内に落下し易くなり、球噛みの発生を防止できる場合がある。
<入球ユニットU1関する通路構造>
入球ユニットU1に関する遊技球の通路構造について図194を参照して説明する。既に説明したとおり、入球ユニットU1には可変入賞口234(アタッカ1)、開閉機構SH2(アタッカ2)及び一般入賞口226が備えられており、これらに入賞した遊技球は遊技領域124に戻さずに遊技盤200の裏側へ誘導して遊技島側に排出するため、遊技球の通路が必要となる。
図194(a)は入球ユニットU1の取付構造の説明図である。入球ユニットU1は、遊技盤200の前側から着脱自在に取り付け可能である。本実施形態の場合、入球ユニットU1の取付構造は、支持部材60の周縁部の複数個所に設けた穴にネジNをそれぞれ挿通させて遊技盤200の本体201にネジNを螺着して固定する構造である。
図194(b)は入球ユニットU1を取り外した状態での遊技盤200の右下部分の背面図である。同図において、遊技球の通路に関連する構成については、視覚的に理解し易くすることを目的として網掛けを施している。
本体201には本体201を貫通する開口部205が形成されており、入球ユニットU1はこの開口部を塞ぐようにして本体201に取り付けられ、入球ユニットU1を取り外すと、この開口部205が露出することになる。なお、本実施形態の場合、開口部205は単一の開口部であるが、その背後を通路部材206が通過しているため、背面から側から見ると上下に分かれているように見えている。図194(b)においては開口部205を示す符号を2つ付しているが、これらは連続した単一の開口部である。
入球ユニットU1の背面には、通路部材66が設けられている。通路部材66は可変入賞口234に進入した遊技球が通過可能な通路RT4を形成する部材であり、本実施形態の場合、透明な部材である。可変入賞口234に進入した遊技球は通路RT4を通過して、通路部材66の端部に形成された出口66aから通路RT4外へ排出される。出口66aは下方に開口しており、遊技球は出口66aから下方へ落下して排出される。
通路RT4は遊技盤200の本体201側に設けることも可能であるが、入球ユニットU1側へ設けることで、入球ユニットU1と共に遊技盤200の前側から着脱自在となる。このため、入球ユニットU1を取り外すことで通路RT4のメンテナンス等を行うことができる場合がある。また、本体201側には通路RT4が無いことから、通路RT4の後側の領域を有効活用できる場合がある。
通路RT4の途中の部位には球検出センサ64Dが配設されている。球検出センサ64Dは通路RT4を通過する遊技球を検出するセンサであり、つまり、可変入賞口234に進入した遊技球を検出する。入球ユニットU1を取り外す場合、通路RT4内に滞留していた遊技球がこぼれ落ちる場合があるため、それらは球検出センサ64Dで検出済みの遊技球であることから、可変入賞口234に進入した遊技球を漏れなく検出して遊技者が不利にならないようにすることができる場合がある。
入球ユニットU1の背面下部には、通路RT2の出口RT2aと通路RT3の出口RT3aとが配設されている。出口RT2a及び3aは下方に開口しており、V領域RVや賞球領域RHを通過した遊技球は出口RT2a又は出口3aから下方へ落下して排出される。
入球ユニットU1の背面右上部には、磁気センサSR4が配置されている。磁気センサSR4により磁気が検出された場合にはエラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。磁気センサSR4は振動センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
磁気センサSR4は低頭ネジTNで係止されている。低頭ネジTNは入球ユニットU1の支持部材60の背面に螺着され、磁気センサSR4は低頭ネジTNの頭部周縁と支持部材60の背面との間に挟まれるようにして係止される。本実施形態の場合、一般入賞口226に進入した遊技球の通路(RT11)を遊技盤300の本体201側に設けているため、その空きのスペースを活用して磁気センサSR4を配設している。入球ユニットU1と共に磁気センサSR4も本体201から着脱自在となることから、そのメンテナンス等が容易となる場合がある。
本体201の背面には通路部材206が配設されている。通路部材206は遊技球の通路RT11とRT12とを一体的に形成する部材であり、本実施形態の場合、透明の部材である。通路部材206は本体201の後側からネジにより着脱自在に構成されており、遊技盤200の後側から通路部材206のメンテナンスが可能な場合がある。
通路RT11は一般入賞口226に進入した遊技球を排出するための通路である。通路RT12は通路RT4から排出される遊技球を排出するための通路である。
通路部材206は開口部205を跨るようにして配設されているため、入球ユニットU1を取り外すと、遊技盤200の前側から通路RT11及び通路RT12の少なくとも一部が視認可能となる。このため、ホール店員が通路RT11や通路RT12の確認を行い易い場合がある。なお、通路RT11及び通路RT12は、入球ユニットU1を取り外すとその全体が視認可能となるように構成されてもよいし、一部が視認可能となるように構成されてもよい。また、本実施形態では開口部205を設けることで通路RT11等を前側から視認可能としたが、通路RT11等を前側から視認可能であればどのような構成であってもよい。
通路部材206は、二つの入口206a及び206bと、一つの出口206dと、通路RT11と通路RT12とが合流する合流部206cと、を備える。概念上、通路RT11の範囲は、入口206aから出口206dまでとしてもよいし、入口206aから合流部206cまでとしてもよい。同様に、通路RT12の範囲は、入口206bから出口206dまでとしてもよいし、入口206bから合流部206cまでとしてもよい。概念上、合流部206cから出口206dまでを通路RT11と通路RT12とは別の通路としてもよい。
入球ユニットU1を取り付けた状態においては、入口206aは一般入賞口226と整合し、一般入賞口226に進入した遊技球は入口206aから通路RT11を通って出口206dから排出される。通路RT11の途中の部位には球検出センサ208が配設されている。球検出センサ208は通路RT11を通過する遊技球を検出するセンサであり、つまり、一般入賞口226に進入した遊技球を検出する。
入球ユニットU1を取り付けた状態においては、入口206bは通路RT4の出口66aと整合し、可変入賞口234に進入した遊技球は通路RT4、通路RT3を順に通過した後で、合流部206cにおいて一般入賞口226に進入した遊技球と合流可能な構成となっている。
なお、入口206aと一般入賞口226との整合や入口206bと出口66aとの整合は、これらが互いに接続されていてもよく、接していてもよく、離れていてもよい。離れている場合、遊技球がこぼれないように遊技球の直径未満の離間距離であってもよい。また、これらの整合は、球通路が連続的につながっている構成でよく、整合部位において通路形状が直線的であってもよく、蛇行しない構成でもよい。
出口66aは入口206bよりも上側に位置していることから、通路RT4を通過した遊技球は通路RT11に対して上方となる位置から合流可能となっている。これにより、通路RT4内の遊技球が通路RT12を介して通路RT11内の遊技球と自重で合流しやすくなる場合があり、入球ユニットU1を取り外す際に通路RT4内に遊技球が滞留しにくい場合がある。
本実施形態では、可変入賞口234に進入した遊技球と一般入賞口226に進入した遊技球とが合流可能な構成であることから、入賞口等に固有の球通路数を減らすことができる場合がある。また、合流前の球通路においては、対応する入賞口等に進入する遊技球が通過可能であればよいことから一つの球通路が全体に渡って大型化しない場合がある。
なお、合流させる遊技球としては、可変入賞口234に進入した遊技球と一般入賞口226に進入した遊技球とに限られない。例えば、アウト口と連通した球通路に対して他の球通路を合流させる構成でもよい。アウト口と連通した球通路には球検出センサを設けなくてもよい場合がある。
可変入賞口234への入賞を決定するための球検出センサ64Dや一般入賞口226への入賞を決定するための球検出センサ208はいずれも合流部206cよりも遊技球の流れ方向で上流側に位置していることから、合流前に遊技球の検出が行われ、入賞の対象が誤って決定されることを防止できる場合がある。
可変入賞口234に進入した遊技球と一般入賞口226に進入した遊技球とを合流可能な構成として、通路RT12を設けずに、出口66aを合流部206cに整合させる構成も採用可能である。しかし、通路RT12を設けたことで、通路RT4からの遊技球を通路RT12で貯めることができる場合がある。つまり、通路RT12がない場合は、通路RT4と通路RT11との境界が合流部分となり、入球ユニットU1を取り外した場合に合流部206cにある遊技球がこぼれやすい状況となるが、通路RT12の存在により合流部206cが通路部材206側に一定の容量を持って形成されるため、遊技球がこぼれにくい場合がある。
なお、本実施形態の場合、合流部206cから出口206dの間においては、他の部分よりも通路の断面積を大きくしている。合流部206cから出口206dの間には他の部分よりも遊技球が集中する場合があることから、通路の断面積を大きくすることで遊技球を円滑に通過させることができる場合がある。通路の断面積は例えば、通路の幅を広くすることで大きくすることができる。通路の幅とは通路の長手方向に直交する方向の幅であってもよい。通路RT11と、通路RT4及び通路RT12とで、通過する遊技球数に大きな差がある場合はこれらの断面積を異なるものとしてもよく、通過する遊技球数に大きな差がない場合はこれらの断面積を同じとしてもよい。
本実施形態の場合、通路RT11には、その内壁から突出したリブが形成されている。図194(c)は図194(b)のB−B線断面図である。同図の例では、リブ206eが4面の内壁のうち、2面の内壁から内側に突出している。リブ206eは遊技球の通過を案内したり、遊技球の姿勢を安定させたり、遊技球の通過を円滑化させたりできる場合がある。本実施形態では、リブ206eは、遊技球の流れ方向で、通路RT11の上流側の区間にのみ形成されているが、全区間に設けてもよく、通路RT4や通路RT12にもリブを設けてもよい。
遊技盤200の本体201の下部には、球受け部207a、207bが形成されている。球受け部207a、207bは遊技球を遊技盤200の後側へ案内する傾斜面を備える凹部である。通路RT2の出口RT2aと通路RT3の出口RT3aから排出される遊技球は球受け部207aの横から落下して遊技盤200の後側へ排出される。V領域RVや賞球領域RHを通過した遊技球は、通路RT4や通路RT11や通路RT12を通過しない構成である。V領域RVや賞球領域RHを通過した遊技球も合流させる構成も採用可能であるが、V入賞は遊技者に大当りが付与される重要な入賞であるため、別の球通路とは合流させないで独立して遊技球を排出する構成とした。これによりゲーム性に関する不具合を低減させることができる場合がある。
球受け部207aは、球抜き孔H2から排出される遊技球が落下し、遊技球は遊技盤200の後側へ排出される。球受け部207bは、球抜き孔H1から排出される遊技球が落下し、遊技球は遊技盤200の後側へ排出される。
<演出装置2>
演出装置2について図195〜図200を参照して説明する。演出装置2は、可動体が変形する可動機構であり、まず、その概略について説明する。図197(a)〜(f)及び図198(a)は演出装置2の動作説明図である。図197(a)は初期状態における演出装置2の正面図である。図198(a)は変形後の演出装置2の正面図であり、演出装置5も合わせて図示している。つまり、演出装置2の最終形態は演出装置5と組み合わせた外観を構成する。なお、上記の図167は演出装置2が初期状態にある場合を示している。
図197(a)を参照して、演出装置2は可動ユニット2Aと、可動ユニット2Aが取付けられた取付ユニット2Bとを備え、演出ユニット2は取付ユニット2Bが備える取付部材25により本体104に取り付けられ、可動ユニット2Aは取付部材25に支持される。取付部材25には可動ユニット2Aとは別のユニットが更に取り付けられてもよい。
可動ユニット2Aは可動体20を備える。可動体20はその形態が変形する可変演出体である。図198(a)の状態では可動体20の一対の装飾体21a及び一対の21cが遊技者から見える状態にある。一対の装飾体21a及び一対の装飾体21cは全体として家紋の意匠を示している。
演出装置2は図197(b)に示すように可動体20を降下させることができる。演出装置2は図197(b)に示す位置と初期状態の位置との間で可動体20を平行移動(昇降)可能である。図197(b)に示す位置に降下した場合、可動体20は装飾図柄表示装置208の前方側に位置する。これにより可動体20に対して遊技者の注目を集めることができる場合があり、また、装飾図柄表示装置208に表示される演出画像と可動体20の変形とによってより効果的な演出を行える場合がある。
演出装置2は図197(c)〜図198(a)に示すように可動体20を変形させることができる。図197(c)及び(d)の段階は、一対の装飾体21aが左右方向外側に180度回動した態様を示しており、一対の装飾体21aは上下が反転する。一対の装飾体21cは一対の装飾体21aの背後に位置している。
図197(e)及び(f)の段階は、可動体20の下部が上下方向の軸回りに回動して表裏が反転し、一対の装飾体21aが後側に位置すると共に、後側に位置していた一対の装飾体21b及び装飾体21Cが前側に露出し、更に、可動体20の上部において、上側に指向していた装飾体21Dが水平軸回りの90度の回動によって前側に露出した態様を示している。これで可動体20の変形が完了する。
このとき、左右の演出装置5を展開させることで図198(a)に示すように鷹の意匠を現出させることができる。このように演出装置2は、家紋の意匠を現出した状態から演出装置5と共に鷹の意匠を現出する形態に変形させることができる。
演出装置2の詳細について説明する。図195、図196及び図196(b)は演出装置2の分解斜視図である。これらの図は、初期状態の配置関係における演出装置2の分解斜視図を示している。
まず、図195を参照して説明する。可動体20は、上側の支持部材20Aと下側の支持部材20Bとを備え、これらはd3方向の軸20cを介して連結されており、支持部材20Bは支持部材20Aに対して軸20c回りに180度の範囲で回動可能である。この回動により、図197(d)〜図197(f)に示した下部の回動による表裏反転が実現される。
支持部材20Bは、前側の透明の部材20aと後側の透明の部材20bとをd1方向に積層した構成であり、部材20aと部材20bとの間には、基板28cやモータM21が配設される。基板28cはモータM21の制御基板であると共に、LED等を実装してその発光により演出を行うことが可能である。基板28cにはフレキシブルハーネスFH3及びFH4の端部が接続されている。
モータM21を駆動源とした駆動機構により、回動ユニット21A及び21Bが回動する。回動ユニット21A及び21Bは、それぞれ、装飾体21a、装飾体21c及び装飾体21bをd1方向に積層したユニットであり、支持部材20Bに回動自在に支持されている。モータM21の駆動により、回動ユニット21A及び21Bはd1方向の軸回りに互いに反対方向に回動する。この回動により、図197(c)〜図197(d)に示した一対の装飾体21aの上下反転動作等が実現される。
部材20bの背面には装飾体21Cが固定されている。初期状態において装飾体21Cは後方を指向しているが、図197(d)〜図197(f)に示した下部の回動による表裏反転動作を行った場合、装飾体21Cが正面に現出して図197(f)に示すように露出する。
支持部材20Aには、金具20dを介してスライドレール22aが固定されている。スライドレール22aはd3方向に伸縮可能な構成であり、その一方のレール部材は金具20dに固定され、その他方のレール部材は、レール部材22bと係合して2段階のスライドレールを構成している。レール部材22bは金具22cを介して取付部材25に固定される。したがって、スライドレール22a及びレール部材22bによって構成される2段階のスライドレールによって、可動体20は取付部材25に対してd3方向に移動可能であり、これにより、図197(a)〜図197(b)に示した可動体20の昇降動作が可能となる。
図195と図196(b)を参照して可動体20を昇降させる駆動機構について説明する。可動体20は支持部材25の背部に配設されたモータM22を駆動源とした駆動機構により昇降される。支持部材25の背部にはd1方向の軸26cを介して支持部材25に回動自在に取り付けられた回動部材26aが設けられており、モータM22の駆動力は支持部材25の背部の伝達機構を介して回動部材26aに伝達され、回動部材26aを回動させる。回動部材26aは軸26cと離間した位置に軸26bが固定されており、軸26bは支持部材25に形成した弧状の長穴25bを通過して支持部材25の正面側に突出している。
可動ユニット2Aは、軸26bに連結されたアーム部材24と、アーム部材24により回動されるアーム部材23とを備えている。アーム部材24は、一方端部24a側にアーム部材24と回動自在に連結される連結部を備え、他方端部24b側に取付部材25に回動自在に連結される連結部を備えている。軸26bは一方端部24aと他方端部24bとの中間部24cに連結されており、モータM22を起点とする駆動力は、回動部材26a、軸26bを介してアーム部材24に伝達され、アーム部材24を他方端部24b側を回動中心として回動させる。
アーム部材23は、本体23aと案内空間形成部材23bとを備える。案内空間形成部材23Bは、後述する案内部23fを形成する。アーム部材23の一方端部23a側には、軸26dを介して一対のローラ部材26eが取付けられている。この一対のローラ部材26eは、取付部材25に形成したd2方向に延びる長穴25a内を転動するローラを形成し、アーム部材23の一方端部23a側を取付部材25に対して回動可能で、かつ、回動中心をd2方向に変位可能としている。アーム部材23の他方端部23b側は、軸29を介して金具20dに回動自在に連結されている。一方端部23aと他方端部23bとの中間部23cには、アーム部材24の一方端部24a側の連結部が回動自在に連結される。
以上の構成により、モータM22の駆動力は、アーム部材24を介してアーム部材23に伝達され、アーム部材24の回動に連動してアーム部材23は、一方端部23a側を回動中心として、該回動中心をd2方向に移動させながら回動し、これにより他方端部23bをd3方向のみに変位させ、可動体20を昇降する。
図196(a)を参照して可動体20の上部の構成について説明する。支持部材20Aには装飾体21Dがd2方向の軸回りに90度の範囲で回動自在に設けられている。また、支持部材20Aには基板28A、28Bが搭載されていると共に、モータM22を駆動源とした駆動機構が設けられている。この駆動機構は、支持部材20Aに対して支持部材20Bを軸20c回りに回動させると共に、この回動に連動させて装飾体21Dを回動させるものである。基板28BはモータM22の制御基板であるが、LED等を実装してその発光により演出を行う基板としてもよい。基板28AはLED等を実装してその発光により演出を行う基板であるが、モータ等の制御基板であってもよい。基板28A及び基板28Bは、フレキシブルハーネスFH3及びFH4を介して基板28cと接続され、基板間での信号の送信又は受信により演出を同期的に行えるようにしている。
図196(b)を参照して、取付ユニット2Bは、基板27を備える。基板27は取付部材27の背面側に固定されている。基板27は、本実施形態の場合、第2副制御部500と基板28A及び28Bとの間を中継する中継基板であると共に、モータM22の制御基板でもある。
基板27と基板28AとはフレキシブルハーネスFH1を介して接続され、基板27と基板28BとはフレキシブルハーネスFH2を介して接続されている。フレキシブルハーネスFH1〜FH4は、例えば、図196(c)に示す構造を有している。
図196(c)に示す途中を省略したフレキシブルハーネスFHは、可撓性を有する帯状のフラットケーブルであり、長さ方向d11(長手方向と呼ぶ場合がある)に延びる複数の配線WRが、幅方向(短手方向と呼ぶ場合がある)d12に平行に並べられてフィルム状のベース材に支持されたものであり、複数の配線WR間は絶縁されている。複数の配線WRは、例えば、GND線、電源線、制御信号用の信号線、センサ信号用の信号線等を含む。
図196(b)、図198(b)及び(c)を参照してフレキシブルハーネスFH1及びFH2の配設態様について説明する。図198(b)はフレキシブルハーネスFH1及びFH2の配設態様を示す斜視図である。図198(c)はフレキシブルハーネスFH1及びFH2と基板28A及び28Bとの接続部位の説明図である。
基板27側を始点として説明すると、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、取付部材25の背面側から取付部材25に設けた貫通穴25cを通過して基板取付部材25の正面側に引き出され、フレキシブルハーネスFH1の端部FH1bは基板28Aに、フレキシブルハーネスFH2の端部FH2bは基板28Bに、それぞれ接続されている。
基板28Aと基板28Bとは図198(c)に示すようにL字状に配置されており、基板28Aはその法線方向(厚み方向)がd1方向を指向し、基板28Bはその法線方向(厚み方向)がd3方向を指向している。
基板28Bの互いに反対となる面US、面LSのうち、フレキシブルハーネスFH2の端部FH2bは面US側に接続されており、フレキシブルハーネスFH2の端部FH2bは面LS側を通っている。面USにはフレキシブルハーネスFH2が接続されているので、こちらの面を配線パターン面とし、面LSは配線パターンの無い面としてもよい。可動体20が可動するため、フレキシブルハーネスFH1と基板28Bとが接触して摩擦を生じる場合があり、配線パターンは起伏があることから、配線パターンとフレキシブルハーネスFH1とが接触すると互いに損傷を生じる場合がある。そこで、配線パターンの無い面LS側をフレキシブルハーネスFH1が通ることにより、両者の摩擦が小さくなり、フレキシブルハーネスFH1が損傷することを防止できる場合がある。同様に、配線パターンのある面USはフレキシブルハーネスFH1が通っていないので両者が接触することがなく、配線パターンを保護できる場合がある。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、可動体20内の基板28A及び28Bに接続されるため、可動体20の移動に対応して絡まったりしないことが必要である。また、可動体20は図197(b)に示したように、装飾図柄表示装置208の前側に位置する場合があり、遊技者の注目を浴びやすい構成であり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たない方がよい場合が多い。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2を一本のフレキシブルハーネスとし、基板28A、28Bの近傍で分岐させたり、基板27と基板28Aを一本のフレキシブルハーネスハで接続し、更に、基板28Aと基板28Bと別のフレキシブルハーネスで接続する構成も採用可能である。しかし、フレキシブルハーネスの数を少なくすると、配線WRの数が増えるため、d12方向に幅が大きくなり、目立つ場合がある。
そこで本実施形態では、2本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2を用い、個々のフレキシブルハーネスのd12方向の幅をより狭くしている(細くしている)。これにより、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たない場合がある。特に、2本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2をその厚み方向に重ねているので、更に目立たない場合があり、また、互いに絡みにくい場合がある。
なお、2本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2を重ねて配設した場合、パチンコ機100の組み立て作業中にフレキシブルハーネスFH1及びFH2を互いに逆に接続してしまうミスが発生する可能性がある。特に、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、可動体20の移動を考慮して遊びの長さが必要となって長くなる傾向にあり、基板28A、28Bのどちらにも接続可能な場合があってミスが発生し易い場合がある。
そこで、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の各配線WRの数が互いに異なっていてもよい。配線WRの数に着目することで、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が区別し易くなる場合がある。また、配線WRの数が異なることで、d12方向の幅が異なる場合があり、幅によってフレキシブルハーネスFH1及びFH2を区別し易い場合がある。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2が取付部材25の正面側に位置するのは、可動体20の内部を除くと、概ね、図198(b)の区間P1と区間P2となる。区間P2においては、可動ユニット2Aに案内部を設けてフレキシブルハーネスFH1及びFH2を案内する構成としている。案内部を設ける部位はどこでもよいが、本実施形態の場合、アーム部材23に案内部23fを設けている。本実施形態の場合、案内部23fは、本体23aと案内空間形成部材23bとの間に形成される筒状の空間である。案内部23fでフレキシブルハーネスFH1及びFH2を案内することで、これらが絡まることを防止することができる場合があり、また、アーム部材23の存在によって目立たなくすることができる場合がある。また、二つのフレキシブルハーネスFH1及びFH2を同じ部分(案内部23f)で案内することで目立ちにくい場合があり、可動部20を動作させた場合でも、二つのフレキシブルハーネスFH1及びFH2が絡まりにくい場合がある。
区間P1は貫通穴25cからアーム部材23までの区間であり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は取付部材25の正面側に立設された案内軸25dで案内されつつ、アーム部材24へ導入される。区間P1においては、遊技者が視認可能であり(例えば図197(a)及び(b)を参照)、区間P1においてもフレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たないことが好ましい。
本実施形態の場合、貫通穴25cから抜け出た直後の部分BDにおいて、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を折りたたんでその延設方向を90度切替え、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となるように構成している。この部分においてフレキシブルハーネスFH1及びFH2が互いに接触して、ばらけて見えない場合がある。また、案内部23f(区間P2)においても、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となるようにこれらを案内している。したがって、部分BDと案内部23fとの間の区間P1いおいてフレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となっている。また、この部分においてもフレキシブルハーネスFH1及びFH2が互いに接触して、ばらけて見えない場合がある。
遊技者が視認可能な区間P1のうちの大部分において、遊技者の視線方向と短手方向d12とが平行になる場合があり、遊技者から見ると、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の表面及び裏面はほとんど見えず、側縁だけが見えるだけとなる場合があり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を目立たなくすることができる場合がある。区間P2ではアーム部材23の存在によりフレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たない場合がるが、更に、この区間P2においてもフレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となっているため、更にフレキシブルハーネスFH1及びFH2を目立たなくすることができる場合がある。
可動体20が移動する場合においても、可動体20の移動方向やアーム部材23の移動方向が短手方向d12及びd1方向と交差する方向(ここでは直交)であることから、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は短手方向d12と交差する方向(ここではd2、d3方向)に変位するので、短手方向d12が、d1方向と平行となる状態が維持され、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を目立たなくすることができる場合がある。なお、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となる範囲は、遊技者が視認可能な範囲全体が好ましいが、遊技者が視認可能な一部の範囲であっても、目立たない効果が得られる場合がある。
図199(a)はフレキシブルハーネスFH1及びFH2の配設態様を模式的に示す図である。アーム部材23の案内部23fはアーム部材23の長手方向に延設された内部空間であり、入口23dから出口23eに渡って形成されている。なお、入口23dと出口23eとは、基板27をフレキシブルハーネスFH1及びFH2の始点とみなした場合の呼称であり、基板28A及び基板28Bを始点とみなした場合は入口23dを出口と、出口23eを入口と呼ぶことができ、基準の取り方により適宜呼称することができる。
案内部23fにおいてはフレキシブルハーネスFH1とフレキシブルハーネスFH2とを複数の箇所において少なくとも部分的に接触させることができる。例えば、入口23dと出口23eとにおいてこれらを挟んで接触させることができる。これにより、二本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2がばらけにくくなり、まとまりがよくなる場合がある。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2は入口23dと出口23eの間において案内部23fに案内及び支持されており、本実施形態ではアーム部材23の長手方向にこれらが案内されている。アーム部材23と可動体20とは同期的に変位するので、アーム部材23でフレキシブルハーネスFH1及びFH2を案内することで、可動部とフレキシブルハーネスFH1及びFH2との干渉を回避し易い場合がある。
入口23d、出口23e並びに案内部23fの断面形状は、本実施形態の場合、図199(b)に示すように周囲が閉じた形状であるが、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の案内が可能であれば、例えば、図199(c)や図199(d)に示すように、一部が切り欠かれたC字型或いはコ字型でもよく、また、図199(e)に示すように上下2本の棒状の部材Barの間にフレキシブルハーネスFH1及びFH2を挟むようなものや、フック形状のものでもよい。
また、本実施形態では図200(a)に示すように、案内部23fが、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を2本まとめてアーム部材23の他の部分から隔離する壁部23gを備えるものであるが、図200(b)に示すようにフレキシブルハーネスFH1とフレキシブルFH2とを個別に区画する壁部23hを設けてもよい。
案内部23fは全体に渡って閉じた空間である必要はなく、図200(c)に示すように、壁部23gに部分的に開口があってもよい。また、案内部23fはフレキシブルハーネスFH1及びFH2を挿通させるトンネル状の空間である必要はなく、図200(d)に示すように、複数の開口部が長手方向に並べられ櫛歯上或いははしご状に案内部23fの壁部が形成されて、該複数の開口部にジグザグにフレキシブルハーネスFH1及びFH2を通過させる構成であってもよい。図200(d)の構成の場合、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の支持力を向上できる場合があり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の遊びの長さが経時的に変化しないようにすることができる場合がある。これは、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の絡み発生を防止できる場合がある。
図199(a)に戻り、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、各端部FH1a、FH2aが、基板27上の位置27a、27bにそれぞれ接続されており、位置27aから入口23dまでのフレキシブルハーネスFH1の長さは、位置27bから入口23dまでのフレキシブルハーネスFH2の長さよりも短くなっている。換言すると、位置27aは位置27bよりも入口23dに近い位置にある。
一方、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、各端部FH1b、FH2bが、基板28A上の位置28Aa、基板28B上の位置28Baにそれぞれ接続されており、位置28Aaから出口23eまでのフレキシブルハーネスFH1の長さは、位置28Baから出口23eまでのフレキシブルハーネスFH2の長さよりも長くなっている。換言すると、位置28Aaは位置28Ba位置27bよりも入口23dから遠い位置にある。
この長さの長短の関係によって、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の長さを同じ位に調整できるので可動ユニット2Aの動作に合わせて、二つのフレキシブルーハーネスFH1及びFH2の各遊びを同じくらい持たせることができる場合がある。遊びが同じくらいであると、互いに絡むことを防止できる場合があり、また、二本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2が互いに重なった状態を維持し易い場合があり、見た目がよくなる場合がある。
<フレキシブルハーネスに関わる他の構成例>
上記の例ではフレキシブルハーネスFH1及びFH2を、可動体20が備える基板28A、28Bに接続し、また、案内部23fで案内したが、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が接続される基板や案内部は、図215(a)に模式的に図示するように、広く遊技部材に適用可能であり、可動しない遊技部材にも適用可能であるし、可動体20のように可動する遊技部材にも適用可能である。
また、図215(b)に模式的に図示するように、フレキシブルハーネスが接続される基板の少なくとも一方は、表示装置が電気的に接続される基板であってもよい。表示装置としては、LED、LED以外のランプ、液晶ディスプレイ等を挙げることができ、基板には、表示装置のドライブ回路が実装されていてもよい。
また、図215(c)に模式的に図示するように、フレキシブルハーネスが接続される各基板には、演出装置がそれぞれ電気的に接続される基板であってもよい。演出装置としては、モータやソレノイドを用いた可動体の他、LED、LED以外のランプ、液晶ディスプレイ等の表示装置を挙げることができ、基板には、演出装置のドライブ回路が実装されていてもよい。
<振動センサSR3の配設構造>
振動センサSR3の配設構造について図201及び図202を参照して説明する。図201は振動センサSR3の配設構造の説明図であり、遊技盤200の下部の正面図である。図202(a)はレール部材209の斜視図であり、図202(b)は図201のC−C−線断面図である。
遊技盤200の右下の部分の非遊技領域には、本体201に開口部201bが形成されている。開口部201bは本実施形態の場合、本体201を厚み方向(d1方向)に貫通した孔であり、かつ、孔の周囲が閉じた貫通孔である。しかし、開口部201bは孔の周囲が閉じていない貫通孔(換言すれば切り欠き)であってもよい。本実施形態では開口部201bの断面形状が隅丸の方形であるが、円形、楕円形等、他の形状であってもよい。
振動センサSR3は開口部201b内部に収容されるようにして開口部201bに備えられている。振動センサSR3は取付部材TG1に支持されており、取付部材TG1は本体201の背面にネジにより固定されている。振動センサSR3にはハーネスのコネクタCN1が接続されており、振動センサSR3の検知結果を示す信号が制御部に送信可能となっている。
遊技盤200の右下側の部分には、上述した入球ユニットU1が設けられており、可変入賞口234、一般入賞口236、V領域RV等が存在しているため、不正者によって衝撃が付与されるおそれが比較的高い。この部分に振動センサSR3を配置することで不正な振動を検知し、不正を防止できる場合があり、検出の確実性を向上できる場合がある。
なお、本体104側の振動センサSR2と、振動センサSR3とが同時に振動を検出した場合は、いずれかのエラー処理(例えば振動センサSR3のエラー処理)を優先させてもよいし、両方のエラー処理(例えばエラー報知)を同時に実行してもよい。磁気センサSR4の検出と振動センサSR2又はSR3の検出とが同時に行われた場合も同様であるが、例えば、磁気センサSR4の検出で遊技停止とし、振動センサSR2又はSR4の検出でエラー報知としてもよい。或いは、例えば、RAMクリアスイッチの操作やエラー解除スイッチで解除可能な重要なエラーの報知を最優先としてもよい。
振動センサSR3を遊技盤200の右下の部分に配置することで、不正ではない振動を誤検知することを低減できる場合がある。例えば、誤検知の要因としては、遊技球が流下するときに生じる振動が考えられるが、振動センサSR3が非遊技領域にあり、遊技球の流下する位置から比較的離れていることから、誤検知を低減できる場合がある。特に、アウト口240が遊技盤200の中央にあり、また、入賞球の排出口を遊技盤200の裏の中央部に位置させることで、遊技球に起因する振動センサSR3の誤検知を低減できる場合がある。新台の設置時にはパチンコ機100全体に振動を生じるが、振動センサSR3は遊技盤200が本体104と接続された後で動作可能となるため、設置による振動を誤検知することが無い場合がある。また、前面枠扉106の開閉に伴う振動を誤検知することも考えられるが、振動センサSR3の検知期間を制御すること(例えばV入賞のタイミングの前後のみ検出する等)で、誤検知を低減することが可能な場合がある。
開口部201bの前側は蓋部209Aにより覆われている。蓋部209Aは開口部201b全体を覆っているが、一部を覆っていてもよい。振動センサSR3は振動を検出するセンサであり、エラー報知に関連する検出を行うセンサであるため、不正者の攻撃を受ける場合がある。開口部201bの前側の少なくとも一部を蓋部209Aで覆うことにより、振動センサSR3を前側から取り外せないようにできる場合があり、不正者の攻撃から振動センサSR3を保護できる場合がある。開口部201bを有底の穴とすることも考えられるが、開口部201bの方が加工が容易な場合があり、本体201に対して各種の孔加工を行う際にまとめて加工できる場合がある。なお、開口部201bの後側も別の蓋部で覆ってもよい。後側からの振動センサSR3に対する攻撃を防止できる場合がある。
本実施形態の場合、蓋部209Aはレール部材209と一体に形成された板状の部分である。レール部材209を開口部201bの蓋として兼用することで部品点数を削減することができる。また、レール部材209は本体201にネジ等により固定される部材であり、不正者等により簡単に取り外しができない場合があり、したがって、蓋部209Aが不正に取り外されることを防止できる場合がある。レール部材209は、蓋部209Aに隣接した基板収容部209cを備えている。基板収容部209cには、普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214等を実装した基板が収容される。
なお、蓋部209Aはレール部材209とは別部材であってもよく、遊技盤200から分離していてもよい。例えば、前面枠扉106の透明板部材118の一部を蓋部209Aとしてもよく、或いは、前面枠扉106に蓋部209Aとして機能する部材を取り付けてもよい。
本実施形態の場合、蓋部209Aは透明であり、背後の振動センサSR3や開口部201bが見える構成としているが、蓋部209Aを不透明とし、背後の振動センサSR3や開口部201bが見えない構成でもよい。
本実施形態の場合、蓋部209Aは表示領域209bを含む。図201では表示領域209bの範囲が視覚的に理解し易いように網掛けをしているが、表示領域209bは仮想的な領域であり、実際に網掛けがあるわけではない。もちろん、網掛けの部分を着色するなど、表示領域209bが視覚的に区別し易い構成であってもよい。本実施形態においても、表示領域209bの一部の周縁に線状のリブ209aを形成し、その範囲がある程度理解できるようにしている。なお、蓋部209Aが存在しない場合であっても、前枠に配置されるガラスが蓋部209Aと同じ効果を奏する場合がある。
表示領域209bには、各種情報が表示され、情報の表示体としては表示領域209bに対する印刷やシールの貼り付け等を選択可能である。シールとしては例えば証紙であってもよく、シールを張り付ける際にはリブ209aが手掛かりとなってシールを貼り付け易い場合がある。表示の内容としては、スペック等の機種に関する表示、機種の名称、製造に関するQRコード(登録商標)、注意喚起、遊技盤の着脱方法の一部等であってもよい。
表示領域209bは開口部201bの前方の領域を覆っている。表示領域209bにより振動センサSR3が見づらくなる場合があり、振動センサSR3の位置を不正者等に気づかれない場合がある。表示領域209bは開口部201bの前方の全体を覆ってもよいが、本実施形態では一部とし、開口部201bの下方の部分が見えるようにしている。このため、コネクタCN1等が目視可能となっており、ホール店員等の点検者が簡単な目視確認を行える場合がある。
振動センサSR3に関連する表示として、遊技領域124の案内領域201aには表示PR1が表示されている。表示PR1は本体201の装飾面に文字により表示されたものであり、振動センサSR2及びSR3や磁気センサSR4が設けられていることを示唆する表示(不正感知センサ搭載)とされている。
このような表示PR1により、振動センサSR2及びSR3や磁気センサSR4といった不正感知センサの存在を遊技者が不正者に報知しつつ、実際にどこに不正感知センサが配置されているかを分かりにくくすることができる場合がある。本実施形態の場合、振動センサSR2はパチンコ機100の左上側に位置しており、振動センサSR3や磁気センサSR4は右下側に位置している。表示PR1は左下側に位置しており、これらセンサと離れた位置にあることから、実際のセンサ配置を分り難くすることができる場合があり、特に、センサに対して、上下、又は、左右に反対の位置に表示PR1が位置していることから実際のセンサ配置を更に分り難くすることができる場合がある。
表示PR1を非遊技領域に表示することも可能であるが(例えばPR1’)、遊技領域124の方が遊技者や不正者が確実に見える場合があり、特に、案内領域201aは目につき易い場合がある。また、遊技盤200の製造を考慮すると案内領域201aに表示PR1を表示することで有利な場合がある。一般に遊技盤200は、装飾面を構成するセルロイドシート等が既に施工された本体201に対して、穴開け加工等が順次行われる。案内領域201aは、遊技球が通過する部位であり、穴開け加工が行われる場合は通常はない。したがって、穴開け加工において表示PR1が誤って消えてしまう危険性が低い場合があり、表示PR1をより確実に表示させることができる場合がある。
本実施形態の場合、表示PR1の近傍に表示PR2も表示されている。表示PR2は遊技領域124の案内領域201aにおいて本体201の装飾面に文字により表示されたものであり、遊技者への注意を喚起する表示である。ここでは、「強い光を光の点滅を凝視しないでください。」と表示されており、遊技者の健康面の注意を促した表示としている。表示PR2を表示PR1に隣接させることで、表示PR2を遊技者に確認させることができる場合がある。
<開口部に関わる他の構成例>
上記の例では、開口部205をレール部材209(蓋部209A)で覆ったが、これに代えて他の遊技部材により開口部205の前側の少なくとも一部を覆ってもよく、また、開口部205が遊技領域に形成されていてもよい。図216(a)はその模式図であり、左側の図が正面図、右側の図が遊技部材Aにおける縦断面図である。遊技部材A、開口部205、センサSR3は遊技領域に配設されている。
遊技部材Aは、例えば、表示装置であってもよく、演出可動体であってもよい。より具体的には、例えばLEDユニット、LED以外のランプユニット、図柄表示装置ユニット、電チューユニット(LEDを有していてもよい)、アタッカユニット(LEDを有していてもよい、)センター役物ユニット、ゲート飾りユニット、可動シャッタ、可動キャラクタ(キャラクタ全体、キャラクタの一部等)等であってもよい。センサSRは、その全部が開口部205に位置していなくてもよく、少なくとも一部が開口部205に位置していてもよい。
また、開口部205にはセンサSR3以外の遊技部材の少なくとも一部が位置していてもよい。図216(b)はその模式図であり、左側の図が正面図、右側の図が遊技部材Aにおける縦断面図である。遊技部材A、開口部205、遊技部材Bは非遊技領域に配設されているが遊技領域に配設されていてもよい。
遊技部材Aは、図216(a)を参照して例示した部材に加えて、証紙や証紙貼付けユニットであってもよい。遊技部材Bは、ハーネス、基板等であってもよい。また、遊技部材BはセンサSR3以外のセンサとして、遊技球を検出するセンサ(普図ゲートセンサ、特図1始動口センサ、特図2始動口センサ、アタッカセンサ、V領域通過センサ、一般入賞口センサ等)であってもよい。
<球通路ユニット153の構造>
図203〜図207を参照して球通路ユニット153の構成について説明する。既に説明したとおり、球通路ユニット153は払出装置152から払い出される遊技球を上皿126等に供給する遊技球の通路を形成する。図203(a)及び(b)は払出装置152及び球通路ユニット153の背面図、正面図を示す。本実施形態の球通路ユニット153は、内部を通過する遊技球を見易くするために透明の部材で構成されており、その裏側の構成が見える構成である。図203(a)及び(b)は球通路ユニット153を透明であるときの見え方で示している。このため、内部構造を示す形状線が裏側の構成も含めて実線で示されている。なお、図204〜図207は基本的に球通路ユニット153を透明でないときの見え方で示している。
図203(a)及び(b)に示すように払出装置152は、上下に延びる筒状のケースの内部に払出モータ152bとスプロケット152cと歯車列152dと払出センサ152dとを備えている。払出モータ152bとスプロケット152cと払出センサ152dとは払出装置152の背面側に配置されており、歯車列152dは正面側に配置されている。払出モータ152bの駆動力は歯車列152dを介してスプロケット152cに伝達され、スプロケット152cを回転させる。
上述したタンクレール154を通過した遊技球は通路152a内に進入し、払出装置152内に一時的に滞留される。払出モータ152bを駆動して所定角度だけスプロケット152cを回転することにより、一時的に滞留した遊技球を球通路ユニット153に1個ずつ送り出すように構成している。
なお、本実施形態では、払出モータ152bはステッピングモータを採用している。図203(b)に示すように払出モータ152bに直結するギアから複数のギアを介してスプロケット152cを回転させる構成になっている。本実施形態では、払出モータ152b側のギアは、1ステップ当たり7.5度回転し、48ステップで1周する。スプロケット152cは3個の凹部を等間隔に備えている(120度回転で1個払出完了)。そして、スプロケット152c側のギアは、1ステップ当たり3.33度回転し、36ステップで1個の遊技球の払出が完了する。また、スプロケット152cの凹部は、遊技球の払い出しが行われていない期間では、所定の位置(初期位置)に停止していることが好ましい。所定の位置とは、スプロケット152cの凹部にある遊技球がスプロケット152cが停止している状態において遊技球の自重により払い出し動作が行われない位置のことであり、3つの凹部のうちの1つであって、12時の方向にある凹部は、凹部の中央位置が12時から2ステップ(6.66度)分だけ、スプロケット152cの回転方向と反対方向にずれる位置に停止制御される。なお、本実施形態における払出装置152は、払い出しの動作中に内枠や前枠の開放があった場合には、払い出し動作を中断する。なお、本実施形態における払出装置152はスプロケット152cの初期位置を確認するためのインデックスセンサを備えていない。そのため、モータの性能やギアの大きさ等を変更した場合に、遊技球の払い出し終了時にスプロケット152cが適切な位置に存在しない場合がある。つまり、払出装置152の設計変更が行われた場合は、スプロケット152cの位置を補正する制御(例えば所定ステップ数分だけ位置を補正する)制御を行う構成であってもよい。
払出センサ152dは、スプロケット152cが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。これにより、例えば、払い出した遊技球数がカウントされる。
払出装置152は球抜き操作部152eを備えており、球抜き操作部152eが操作されると、スプロケット152cの上流側に滞留されている遊技球の球抜きを行うことができる。つまり、払出装置152は、払出センサ152dに通じる出口と、球抜き用の出口とをその下端部に有している。
球通路ユニット153は上下に延びる中空体であり、その上端が払出装置152の下端に連結される。球通路ユニット153は、払出装置152から排出された遊技球が通過可能な複数の球通路を一体に備えるユニットである。複数の通路を一体に備えてユニット化することで部品点数を削減できる場合があり、組立てが容易になる場合がある。
本実施形態の場合、球通路ユニット153は遊技球の球通路として、払出通路7及び8と、球抜き通路9とを備える。払出通路8は払出通路7の途中から分岐した通路である。球通路ユニット153の上端部には、払出通路7の入口7aが形成されており、この入口7aは払出装置152の出口のうち払出センサ152dに通じる出口と正対し、該出口から流下する遊技球が進入する。球通路ユニット153の上端部には、また、球抜き通路9の入口9aが形成されており、この入口9aは払出装置152の出口のうち球抜き用の出口と正対し、該出口から流下する遊技球が進入する。
払出通路7は遊技球を上皿126に排出可能な球通路であり、上皿126と連通する出口8bを有している。払出通路8は遊技球を下皿128に排出可能な通路であり、下皿128と連通する出口8bを有している。球抜き通路9の出口9bと、出口7b及び出口8bはd2方向に並んで配設されている。出口7bが真ん中に位置するので、払出通路7に対して外部からの不正が困難な場合がある。
図203に加えて図204〜図206を参照して球通路ユニット153の構成について説明する。図204(a)は球通路ユニット153の右側面図、図204(b)は図204(a)のD−D線断面図である。図205(a)は球通路ユニット153の背面図、図205(b)は図205(a)のE−E線断面図である。図206(a)は球通路ユニット153の背面図、図206(b)は図206(a)のE−E線断面図である。
図204(b)に示すように、払出通路7は分岐部BRを有しており、この分岐部BRを入口8aとして払出通路8が下方へ延びている。
払出通路7は遊技球の流れ方向で分岐部BRよりも上流側に位置する上流側球通路7Aと、下流側に位置する下流側球通路7Bとを含む。
上流側球通路7Aは、入口7aを有すると共に、蛇行部71を含む。蛇行部71を含むことで、払出装置152から払い出される遊技球の流下速度を減速し、遊技球が暴れることを防止できる場合がある。また、上流側球通路7A内での遊技球の貯留量を増やすことができる場合がある。
蛇行部71の下部は、直線的に傾斜した傾斜部71aとされている。この傾斜部71aは下流側球通路7Bの入口7cへ遊技球が案内されるように右方向下向きに傾斜している。蛇行部71で減速された遊技球は、この傾斜部71aで若干増速されて矢印d31で示すように、分離部BR及び入口8aを飛び越えて落下し入口7cに進入する。分離部BRにおいて払出通路7を分岐部BRにおいて途切れた状態とし、この分離部BRを遊技球が飛び越えるように構成したことで、遊技球が詰まることを防止できる場合がある。
遊技球の払い出しが多くなると、上皿126が満杯になり、下流側球通路7Bも遊技球で満杯になる。すると、傾斜部71aを飛び出した遊技球は入口7cに進入できなくなり、矢印d32で示すように、入口8aに進入する。こうして遊技球が払出通路8に流下し始め、下皿128に遊技球が排出されるようになる。
図205(b)に示すように払出通路8は、上流側の蛇行部81と下流側の傾斜通路82とを含む。蛇行部81を設けたことで払出通路8内の遊技球の貯留数を増加することができる場合がある。傾斜通路82は、出口8bの後方から出口8bに向かって下側に傾斜する通路であり、この傾斜によって遊技球を下皿128に勢いよく排出することができる場合がある。
図206(b)に示すように払出通路7の下流側球通路7Cは、傾斜通路74を含む。傾斜通路74は、出口7bの後方から出口7bに向かって下側に傾斜する通路であり、この傾斜によって遊技球を上皿126に勢いよく排出することができる場合がある。
ここで、球貯留皿付扉108に演出装置を複数配設した場合等、上皿126の容量が小さくなる場合がある。上皿126の容量が小さいと上皿126が早期に満タンになり易くなり、下皿128に遊技球が流下し易くなる。遊技者が下皿128から上皿126へ遊技球を投入作業を行う頻度が多くなり、遊技者に煩雑感を与える場合がある。
既に説明したとおり、下皿128には分岐部BRから払出通路8を通って遊技球が流下する。分岐部BRよりも下流の下流側球通路7Cにおける遊技球の貯留容量を増やすことで、実質的に上皿126の容量を増加できることになる。
本実施形態の場合、分岐部BRは遊技球の流れ方向において傾斜通路74よりも上流側に位置している。つまり、傾斜通路74を上皿126排出用の遊技球の貯留に利用することができる。傾斜通路74は垂直な通路の場合よりも低い高さでより多くの遊技球を貯留することができる。本実施形態の場合、傾斜通路74は垂直よりも水平に近い傾斜であるので、更に多くの遊技球を低い高さで貯留可能である。
傾斜通路74から分岐部BRの下限BRL(図204(b))までの高さは高い程、上皿126排出用の遊技球の貯留容量を大きくできる場合があるが、図207(a)及び(b)に模式的に示すように、少なくとも高さh1が遊技球1個分あれば、傾斜通路74を上皿126排出用の遊技球の貯留空間として利用できる場合がある。高さh1が遊技球の0.5個分であると、落下する遊技球の勢い次第で分岐部BRにおいて払出通路8へ進入する可能性が高い場合があり、例えば、大当り以外の賞球払い出しで下皿128に遊技球が誘導される場合がある。
本実施形態の場合、更に、下流側球通路7Cが蛇行部72を含む。蛇行部72を設けたことで下流側球通路7Cにおける遊技球の貯留数を更に増加させることができる場合がある。また、蛇行部72によって遊技球が溜ってきた場合に、上皿126へ遊技球が排出される圧力を垂直な通路に比べて減らすことができる場合がある。
上皿126の実質的な容量増加を目的とした場合、払出通路8に比べて払出通路7の方が、遊技球の貯留容量を増加する必要性が高くなる。本実施形態の場合、蛇行部81の曲折数(ここでは3)よりも蛇行部72の曲折数(ここでは5)としている。これにより、蛇行部72は遊技球の貯留量を増やすことができる場合があり、蛇行部81は下皿128に速やかに遊技球を排出しつつも適度に勢いを殺すための蛇行部として機能させることができる場合がある。
また、蛇行部72と蛇行部81とは共に上下かつ前後方向の蛇行形態とし、かつ、d2方向に併設されているので、コンパクトな構成とすることがえきる場合がある。しかも、蛇行部72は蛇行部81に対して、背面側は同じ位置としつつ、前面側は蛇行部72が前方側に突出する部分72bを含むため、折り返し間の距離が蛇行部72の方が長く、したがって、遊技球の貯留容量を大きくすることができる。
蛇行部72を設けた場合、遊技球の流れが悪くなる場合がある。本実施形態の場合、蛇行部72と傾斜通路74との間に遊技球が垂直落下可能な垂直落下部73が設けられている。また、蛇行部72が上下方向の蛇行形態であることから、180度の曲折部72aにおいても遊技球が短距離であるものの垂直落下が可能である。これら垂直落下部73、72aにおいて遊技球を垂直落下させることで遊技球の流れを向上できる場合がある。垂直落下部73もまた、遊技球の貯留空間として活用できる場合がある。
高さh1を高くし過ぎると不必要に遊技球が貯留されたり、スペースを無駄にとる場合がある。したがって、下流側球通路7Cに貯留可能な遊技球数は、例えば、1回の玉貸しで貸し出される遊技球(例えば125個)程度としてもよい。或いは、下皿128に貯留可能な遊技球数の2/3〜半分程度としてもよい。
本実施形態の場合、払出通路8はd2方向において払出し通路7の下流側球通路7Cと並んで配置されており、蛇行部72は上下方向かつ前後方向に蛇行している。払出通路7と払出通路8とをコンパクトに配設できる場合があると共に、遊技球の貯留が減ってきた場合に、蛇行部72の方向と傾斜通路74の方向性が一致するため、球詰まりを起こす可能性を低くすることができる場合がある。また、蛇行部72を前方側へ突出させる一方、背面側は蛇行部72及び蛇行部81のいずれかを突出させていないので後方側の位置が決まり易い場合があり、その背後の構成の設置が容易になる場合がある。
球抜き通路9は、上流側球通路7A、分岐部BR並びに払出通路8に対して前側で、かつ、蛇行部72の部分72bの左側方を下方へ通過し、下流側の端部において右方向に曲折して蛇行部72の下側を通過して出口9bに至る構成としている。これは蛇行部72の部分72bの周囲に球抜き通路9を這わせることで空きのスペースを有効に活用しているものであり、球通路ユニット153のコンパクト化を図れる場合がある。
<演出装置1>
演出装置1について図165、図208〜図212を参照して説明する。まず、図165及び図211(a)及び(b)並びに図212を参照して演出装置1の概要について説明する。演出装置1は機械的に表示を切り替える可変表示機能を備えた演出装置であり、球貯留皿付扉108に設けられている。なお、演出装置1の取付部位は球貯留皿付扉108に限られず、遊技盤200等でもよい。
演出装置1は、外観上、全体として円筒形状をなしており、その軸方向は右斜め上方に指向した配置態様とされている。
演出装置1は、その外装をなす装飾ユニット10を備え、装飾ユニット10の内側に可動ユニット12が配置され、更に、可動ユニット12の内側に可動ユニット11が配置されている。装飾ユニット10はその内部を外部から視認可能とする窓領域10bを備え、遊技者はこの窓領域10bを介して内側の可動ユニット12や可動ユニット11を視認可能である。
可動ユニット12は本実施形態の場合、一対のシャッタ12A、12Bが円弧状に開閉する円弧シャッタ機構であり、図211(a)に示す閉状態と図211(b)に示す開状態とで状態が変化する。
図211(a)に示す閉状態の場合、その内側の可動ユニット11は外部から視認困難となり、図211(b)に示す開状態の場合、同図に示すように可動ユニット11が外部から視認可能となる。可動ユニット12は、開状態における一対のシャッタ12A、12Bの開口が窓領域10bの背後に位置するように配設されており、図211(b)に示す開状態の場合、可動ユニット11は窓領域10bを介して外部から視認可能となる。一対のシャッタ12A、12Bの開閉により可変表示を行うタイミングを限定できるので、遊技のメリハリを付けることができる場合がある。
可動ユニット11は複数の装飾体を備え、装飾体の位置を機械的に切り替えることによって遊技者が視認可能な装飾体を切り替える可変表示を行う可変表示機構である。本実施形態の場合、可動ユニット11は回動により装飾体の位置を切り替える構成である。
図212(a)及び(b)は可動ユニット11の回動態様を示している。図212(a)は装飾ユニット11Aの装飾体11aが表示領域に位置している状態を示している。可動ユニット12が開状態の場合、図212(c)に示す装飾体11aが窓領域10bを介して外部から視認可能となる。図212(b)は図212(a)の状態から所定角度(ここでは90度)、可動ユニット11が回動し、装飾ユニット11Bの装飾体11aが表示領域に位置している状態を示している。可動ユニット12が開状態の場合、図212(d)に示す装飾体11aが窓領域10bを介して外部から視認可能となるが、その状態での可動ユニット11及び可動ユニット12の外観は図211(b)に示す外観となる。
こうして、図212(a)の位置と図212(b)の位置とで可動ユニット11を回動させることにより、表示を切り替えることができる。表示の切り替えに際し、可動ユニット11の動作を一方向の回転運動としてもよいが、本実施形態では二方向の往復運動であるので、可動ユニット11への配線が回転運動の場合よりも絡まり難い或いはねじれにくい点で有利である。
図208〜図212を参照して演出装置1の詳細を説明する。図208(a)は演出装置1の分解斜視図であり、主として、装飾ユニット10の構造を示している。
装飾ユニット10は、可動ユニット12の外周を囲むように配設される。本実施形態の場合、演出装置1はパチンコ機100の外部に露出して配設されており、遊技者が接触可能な位置に配設されている。装飾ユニット10は演出装置1を装飾する他、可動機構である内側の可動ユニット11及び可動ユニット12を外部から保護することができる場合がある。
装飾ユニット10は、前側に位置する半円筒形状の外殻部10aと、上側に位置する外殻部10cと、後側に位置して球貯留皿付扉108に取り付けられる支持部材10fと、演出装置1の右端に配置される円盤状の蓋部材10dとを備え、全体として円筒状の中空体を構成している。
外殻部10aと外郭部10cとは窓領域10bを形成する切り欠きが形成されており、外殻部10aと外郭部10cとによって窓領域10bが確定される。本実施形態の場合、窓領域10bは透明部材10eで閉鎖され、装飾ユニット10の内部を実質的に閉空間とすると共に、透明部材10eを介して内部が視認可能としている。透明部材10e以外の部分も透明にしてもよいが、可動ユニット11及び可動ユニット12の機構部分が視認可能となると見栄えが劣る場合があるため、透明部材10e以外の部分は不透明又は透過性の低い部材から構成している。これにより演出装置1の内部構造を見えないようにすることができる場合がある。
図210は演出装置1の分解斜視図であり、主として、可動ユニット11及び可動ユニット12の構造を示している。
可動ユニット11は、装飾ユニット11A及び11Bと、これらを支持する支持部材11Cとを備える。支持部材11cは軸13が挿入される筒状の部材であり、軸13回りに回転自在に設けられる。
装飾ユニット11Bは、装飾体11aと、枠体11cと、基板11bとをこの順で軸13の径方向に積層した積層体である。枠体11cは装飾体11aと基板11bとの間に位置すると共にこれらを支持する。装飾体11aは表側に位置し、その表面は軸13回りに可変表示を行うための装飾面を構成する。この装飾面は軸13を中心とした円弧形状を有している。装飾面が円弧形状を有していることで、より立体的な可変表示が可能となる場合がある。装飾面には文字、図形、模様などを施すことが可能であり、本実施形態の場合、図211(d)に示した態様の表示がなされている。
基板11bには複数の発光素子11dが配設されている。本実施形態の場合、発光素子11dはLEDである。基板11bは装飾体11aの背面側に装飾体11aに向けて設けられており、装飾体11aを背後から照明する。装飾体11aは透光性を有する部材からなり、発光素子11dを発光させることで装飾体11aが発光しているように見せることができる場合がある。装飾体11a全体を略均等に発光するように見せる場合、基板11b上において複数の発光素子11dを平面的に比較的均一な密度で(例えばマトリックス状で)配置させることができる。
装飾ユニット11Aは、装飾体11aと、基板11bと、枠体11cと、をこの順で軸13の径方向に積層した積層体である。装飾体11aは、複数の装飾部材11a1〜11a4の積層体としている。枠体11cは、装飾体11aと基板11bと積層体を支持する。装飾体11aは表側に位置し、その表面は軸13回りに可変表示を行うための装飾面を構成する。この装飾面は軸13を中心とした円弧形状を有している。装飾面が円弧形状を有していることで、より立体的な可変表示が可能となる場合がある。装飾面には文字、図形、模様などを施すことが可能であり、本実施形態の場合、図211(c)に示した態様の表示がなされている。本実施形態の場合、装飾ユニット11Aの装飾体11aは7セグメント表示部を3つ含んでおり、これら7セグメント表示部によって、数字や記号等による情報表示が可能となっている。
基板11bには複数の発光素子11dが配設されている(図210では基板11bに隠れて見えない)。本実施形態の場合、発光素子11dはLEDである。基板11bは装飾体11aの背面側装飾体11aに向けて設けられており、装飾体11aを背後から照明する。複数の装飾部材11a1〜11a4は透光性を有する部材からなり、発光素子11dを発光させることで装飾体11aが発光しているように見せることができる場合がある。
既に述べたとおり、本実施形態の場合、装飾ユニット11Aの装飾体11aは7セグメント表示部を3つ含んでおり、各セグメントを個別に発光できるように、各セグメントに対応した発光素子11dが少なくとも配置されている。したがって、装飾ユニット11Aの発光素子数は装飾ユニット11Bの発光素子数よりも多い。なお、7セグメント表示部に代えて複数のLEDをマトリックス状に配置したドットパターン式の情報表示器としてもよく、この場合、数字や記号の他、アニメーション等も表示可能となる。なお、装飾体11aの構成によっては基板11bに搭載する発光素子11dは一つでもよい場合がある。
図210と図212(a)及び(b)を参照して、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bの支持部材11Cにおける配置構造について説明する。本実施形態の場合、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11とが隣り合う位置に配置されている。隣り合う位置に配置することで、少ない回動量で可変表示が可能となる。また、各発光素子11dの発光方向が異なるので、対応しない装飾体11aに光が漏れてしまうことを防止できる場合がある。例えば、装飾ユニット11Aの発光素子11dを発光させている場合に、装飾ユニット11Bの装飾体11aが光って目立ってしまうことを防止できる場合がある。
本実施形態の場合、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bとが、互いに交差するように配置されており、特に各装飾体11a及び基板11bが互いに90度で交差してL字型の配置とされている。このため、軸13回りに支持部材11Cを90度回動させることで、表示領域に位置する装飾ユニット11を図212(a)及び(b)に示すように切り替えることができる。交差角度は90度に限られず、60度や120度等であってもよい。或いは、60度〜120度の範囲内の角度であってもよい。
可動ユニット11のうち、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bが配置されていない空間は駆動機構等の配置スペースとして利用することができる。この配置スペースは装飾ユニット10により、外部から見えないようにすることができる場合がある。
図210を参照して可動ユニット12は、一対のシャッタ12A、12Bを備える。本実施形態の場合、可動ユニット12は、一対のシャッタ12A、12Bが互いに逆方向に回動することで開状態と閉状態とに移行する円弧シャッタ機構である。なお、シャッタが回動せずに平行移動する構成でもよいが、回動する構成の方が配置スペースを小さくできる場合がある。また、シャッタを一つとしてもよいが、開閉に際して移動量が大きくなるため、この点ではシャッタを一対設ける構成が有利である。
シャッタ12A及び12Bは、それぞれ、本体12aと、導光部材12bと、装飾体12dと、をこれらの順で軸13の径方向に積層した積層体である。本体12aは、軸13に回動自在に支持される部材であり、その一部には駆動力が伝達される一連の歯部12aが軸13の周方向に形成されている。
装飾体12dは最外部に位置しており、その表面が軸13を中心とした円弧形状の装飾面を構成している。装飾体12dは導光部材12bからの光が透過する透過部(開口や透明部)を有している。
導光部材12bの一辺12b’には基板12cが配置されている。基板12cには複数の発光素子が軸13の軸方向と平行に配置されている。基板12cが配置される導光部材12bの一辺は、本実施形態ではシャッタの開閉方向の一辺としているが、軸13の軸方向の一辺でもよい。
図208(a)は基板12cの配置態様の説明図である。同図に示すように、基板12cに搭載される発光素子12b’(例えばLED)は、一辺12b’の端面に対向するように配置されており、発光素子12b’の発光によりその光が一辺12b’から導光部材12b内に入射し、導光部材12b内で伝搬して導光部材12bを発光させることができる。導光部材12bの背面に発光素子12b’を配置する構成も採用可能であるが、本実施形態のように導光部材12bの側方に発光素子12b’を配置する構成とすることで、シャッタ12A、12Bの薄型化を図れる場合があり、その結果、可動ユニット11の外形をより大きくすることが可能となり、装飾体11aをより大きくして迫力のある演出を行うことができる場合がある。
発光素子12b’を設けたことで、例えば、一対のシャッタ12A、12Bが閉状態の場合に発光素子12b’を発光させ、一対のシャッタ12A、12Bを光らせる演出が可能となる。このような演出は、一対のシャッタ12A、12Bが開状態の場合に行ってもよい。また、一対のシャッタ12A、12Bで、発光素子12b’の駆動制御を同期的に行ってもよいし、非同期的に行ってもよい。
次に、可動ユニット11及び12の駆動機構について図209、図211(c)及び(d)を参照して説明する。図209は演出装置1の分解斜視図を示し、特に、可動ユニット11及び12の駆動機構を示している。図211(c)及び(d)は演出装置1を背面側から見た図であり、パチンコ機1に演出装置1を取り付けた状態では外部から見えない駆動機構部分が主に示されている。
可動ユニット11はモータM11を駆動源とする駆動機構によって回動され、可動ユニット12はモータM12を駆動源とする駆動機構によって回動される。モータM11及びM12は、金属製のフレーム14A〜14Cから構成される支持フレームにより支持される。軸13は軸受け15A、15Bを介して支持フレームに回転自在に支持され、軸13が挿通した支持部材11Cが回動自在に支持される。シャッタ12A、12Bの各本体12aは軸受け15A、15Bの外周に外嵌めされて回転自在に支持される。
なお、軸受け15A、15Bを支持フレームに嵌め込むだけの構成とした場合、その脱落防止策を講じることが好ましい。脱落防止策としては、例えば、モータM11やM12或いは各種基板用のハーネスを軸受け15A、15Bの外側に這わせてハーネスを抜け止めとして利用してもよい。
支持部材11Cの端部には歯車が固定され、モータM11の駆動力は、歯車列を介して可動ユニット11に伝達され、支持部材11Cを回動させる。支持部材11Cで装飾ユニット11A及び11Bの双方を支持することで、一のモータM11で可動ユニット11の可変表示が可能となる。これはコストや構造の簡素化の点で有利であるが、装飾ユニット11A及び11Bに個別に駆動源を設けて個別に可動させる構成も採用可能である。
モータM12の出力軸には、歯車16Aが取付けられており、この歯車16Aは歯車16Bと噛み合っている。これらの歯車16A、16Bは支持フレームに回転自在に支持されている。歯車16A及び16Bの一方には、シャッタ12A、12Bの一方のシャッタの歯部12aが噛み合い、歯車16A及び16Bの他方には、シャッタ12A、12Bの他方のシャッタの歯部12aが噛み合っている。歯車16A、16Bは互いに逆方向に回転することから、モータM12を駆動すると、シャッタ12A、12Bが互いに逆方向に回動させることができ、一のモータM12で一対のシャッタ12A、12Bの開閉動作が可能である。
装飾ユニット11A及び11Bによる発光演出について説明する。装飾ユニット11A及び11Bは発光素子11dを備えるため、発光素子11dの駆動による発光演出が可能である。発光演出は、例えば、発光素子11dの点滅、点灯、消灯等により行うことができる。また、装飾ユニット11A及び11B毎に、基板11b上の全部の発光素子11dを用いた発光演出も可能であり、一部の発光素子11dを用いた発光演出も可能であり、各発光素子11dの駆動タイミングをずらした発光演出も可能である。
図212(a)は装飾ユニット11Aを表示領域に位置させ、発光演出を行っている場合を例示している。装飾ユニット11Aの発光素子11dが装飾体11aの背後において駆動され、装飾体11aの少なくとも一部が発光することになる。装飾ユニット11Bの発光素子11dは駆動せず、装飾ユニット11Bの発光素子11dによる発光演出は行わない。
図212(b)は装飾ユニット11Bを表示領域に位置させ、発光演出を行っている場合を例示している。装飾ユニット11Bの発光素子11dが装飾体11aの背後において駆動され、装飾体11aの少なくとも一部が発光することになる。装飾ユニット11Aの発光素子11dは駆動せず、装飾ユニット11Aの発光素子11dによる発光演出は行わない。
このように本実施形態では、装飾体11a毎に発光素子11dが配設されているので、各装飾体11aに適切な発光演出が可能となり、多彩な可変表示を行うことができる場合がある。特に、各装飾体11aに適した発光素子11dの配置が可能となり、各装飾体11aに固有の発光演出を行い易い場合がある。一対のシャッタ12A及び12Bは、表示領域に位置させる装飾ユニット11A及び11Bを切り替えた後だけでなく、移動途中に開状態として移動途中の可動ユニット11を遊技者が視認可能としてもよく、この場合、装飾体11aが円弧上を移動するので、立体的な演出により興趣を向上できる場合がある。
装飾ユニット11Aは7セグメント表示部を備えているため、装飾体11a自体による可変表示とは別に,7セグメント表示部による数字、記号等の可変表示を行うこともでき、予告や、タイマ、大当り遊技等の遊技状態の報知、としても機能させることができる。
装飾ユニット11A及び11Bの可変表示により、大当り等の信頼度が異なる予告を行ってもよい。例えば、相対的に信頼度が低い予告として装飾ユニット11Bを表示領域に位置させた表示と発光演出を行い、相対的に信頼度が高い低い予告として装飾ユニット11Bを表示領域に位置させた表示と発光演出を行ってもよい。リーチの場合、装飾ユニット11Bを表示領域に位置させると共に、7セグメント表示部による可変表示を行ってもよい。
図212(a)及び(b)の例では、装飾ユニット11Aの発光素子11dによる発光演出中は、装飾ユニット11Bの発光素子11dによる発光演出を行わず、また、装飾ユニット11Bの発光素子11dによる発光演出中は、装飾ユニット11Aの発光素子11dによる発光演出を行わず、各発光素子11dを、対応する装飾体11aに専用のものとしたが、一方の装飾ユニットの発光素子11dにより、対応しない他方の装飾ユニットの装飾体11aの発光演出に用いることも可能である。図212(e)はその一例を示す。
図212(e)の例では、装飾ユニット11Aを表示領域に位置させ、装飾ユニット11Aの発光素子11dと、装飾ユニット11Bの発光素子11dとで発光演出を行っている状態を例示している。この場合、例えば、装飾ユニット11Aの発光素子11dは7セグメント表示部による可変表示の発光演出とし、装飾ユニット11Bの発光素子11dは装飾ユニット11Aの装飾体11a全体の輝度を向上する発光演出としてもよい。
図212(e)の例とは逆に、装飾ユニット11Bを表示領域に位置させ、装飾ユニット11Aの発光素子11dと、装飾ユニット11Bの発光素子11dとで発光演出を行ってもよいが、装飾ユニット11Aの発光素子11dは装飾ユニット11A専用のものとし、装飾ユニット11Bを表示領域に位置させた場合は、装飾ユニット11Bの発光素子11dのみで発光演出を行ってもよい。装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bとで、発光演出の態様を差別化することで、装飾ユニット11Aの発光演出に特別感を与えることができる場合がある。
<他の遊技台への適用>
本発明は、パチンコ機以外に、スロットマシンや封入式遊技機といった遊技台にも適用可能である。以下、本発明が適用可能なスロットマシンの例を図213及び図214を参照して説明する。なお、図213はスロットマシン1000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図213に示すスロットマシン1000は、本体1001と、本体1001の正面に取付けられ、本体1001に対して開閉可能な前面扉1002と、を備える。本体1001の中央内部には、(図213において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1010、中リール1011、右リール1012)収納され、スロットマシン1000の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1010〜1012はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施例において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1010〜1012が構成されている。リール1010〜1012上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1013から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1010〜1012を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1010〜1012は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン1000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1010〜1012の背面には、図柄表示窓1013に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示省略)が配置されている。リールバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1000内部において各々のリール1010〜1012の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1010〜1012を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1020は、有効となる入賞ライン1014を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1014は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1014の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ1023は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1024は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1022は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1028は演出用のランプである。
メダル投入ボタン1030〜1032は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン1030が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン1031が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン1032が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン1032はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ1029は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1021が点灯する。
メダル投入口1041は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン1030〜1032により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1041から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1025は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1027は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器1025、遊技情報表示器1026、および払出枚数表示器1027は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー1035は、リール1010〜1012の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1041に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン1030〜1032を操作して、スタートレバー1035を操作すると、リール1010〜1012が回転を開始することとなる。スタートレバー1035に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット1036には、ストップボタン1037〜1039が設けられている。ストップボタン1037〜1039は、スタートレバー1035の操作によって回転を開始したリール1010〜1012を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1010〜1012に対応づけられている。以下、ストップボタン1037〜1039に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン1037〜1039の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1037〜1039の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1033は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1034は、スロットマシン1000に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1055から排出するためのボタンである。ドアキー孔1040は、スロットマシン1000の前面扉1002のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口1055は、メダルを払出すための払出口である。
メダル投入ボタン1032の右側には、チャンスボタン1100が設けられている。チャンスボタン1100は、リール1010〜1012の動作に関連する操作が可能であったり、液晶表示装置1057の表示に関連する操作が可能であったりする。また、チャンスボタン1100は、上記実施例によるパチンコ機100と同様に複数の状態を取ることが可能であり、チャンスボタン1100の操作有効期間中に状態変化可能であってもよい。
情報表示ボタンユニット1050には、情報表示ボタン1046が設けられている。情報表示ボタン1046は、後述するユーザメニュー(例えば、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニュー)を呼び出すための操作ボタンであり、複数のボタンから構成されている。
ストップボタンユニット1036の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1062が設けられており、タイトルパネルランプ1064は、タイトルパネル1062を点灯するランプである。タイトルパネル1062の下部には、メダル払出口1055、メダルの受皿1061が設けられている。
音孔1081はスロットマシン1000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1002の左右各部に設けられたサイドランプ1044は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1002の上部には演出装置1060が配設されており、演出装置1060の上部には音孔1043が設けられている。この演出装置1060は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1063a、左シャッタ1063bからなるシャッタ(遮蔽装置)1063と、このシャッタ1063の奥側に配設された液晶表示装置1057(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ1063a、左シャッタ1063bが液晶表示装置1057の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1057(図示省略)の表示画面がスロットマシン1000正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<情報表示ボタン>
図214(a)は、情報表示ボタン1046の外観斜視図であり、図214(b)は、情報表示ボタン1046の上面図である。情報表示ボタン1046は、図213に示すように、情報表示ボタンユニット1050の略矩形の平面上に複数のボタンを備えている。すなわち、情報表示ボタン1046は、情報表示ボタンユニット1050に設けられた複数のボタンの総称であり、詳しくは、情報表示ボタンユニット1050の略中央に設けられた決定(呼出)ボタン1046Oと、決定(呼出)ボタン1046Oの左側に離間して設けられた上選択ボタン1046U、下選択ボタン1046D、左選択ボタン1046L及び右選択ボタン1046Rと、決定(呼出)ボタン1046Oの右側に離間して設けられたキャンセルボタン1046Cと、を備える。
<実施形態のまとめ>
A1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
可動手段(例えば2A)と、
前記可動手段が少なくとも取り付けられた取付手段(例えば2B)と、
を備えた遊技台であって、
前記取付手段は、第一の基板(例えば27)を備えた手段であり、
前記可動手段は、第二の基板(例えば28A)を備えた手段であり、
前記第二の基板は、少なくとも第一のフレキシブルハーネス(例えばFH1)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記可動手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する案内手段(例えば23f)を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの入口(例えば23d)を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの出口(例えば23e)を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記入口と前記出口の間において、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、前記可動手段の動作により前記第一のフレキシブルハーネスが絡むことを防止できる場合がある。また、前記第一のフレキシブルハーネスを遊技者に必要以上に見せないようにできる場合がある。
A2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスは、複数の配線(例えばWR)を備えたハーネスであり、
前記複数の配線は、前記第一のフレキシブルハーネスの短手方向(例えばd12)に並べられた配線であり、
前記案内手段は、前記短手方向が前記遊技台の前後方向(例えばd1)となるように前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の視線方向と前記第一のフレキシブルハーネスとが平行になる場合があり、前記第一のフレキシブルハーネスを目立たないようにすることができる場合がある。
A3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスは、前記案内手段により案内されていない部分の少なくとも一部(例えばP1)において前記短手方向が前記遊技台の前後方向となるように構成されており、
前記第一のフレキシブルハーネスは、前記可動手段の可動により少なくとも一部(例えばP1)が遊技者から視認可能な位置にある、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の視線方向と前記第一のフレキシブルハーネスとが平行になる場合があり、前記第一のフレキシブルハーネスを目立たないようにすることができる場合がある。
A4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段は、第三の基板(例えば28B)を備えた手段であり、
前記第三の基板は、少なくとも第二のフレキシブルハーネス(例えばFH2)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記案内手段は、前記入口と前記出口との間において前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスの本数を増やすことで、一つのフレキシブルハーネスの配線数を少なくすることができる場合があり、その結果、フレキシブルハーネスが細いものになる場合があり、その結果、目立ちにくい場合がある。また、二つのフレキシブルハーネスを同じ部分で案内することで目立ちにくい場合がある。また、前記可動手段が複雑な動作を行った場合であっても二つのフレキシブルハーネスが絡まりにくい場合がある。
A5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板は、前記第一のフレキシブルハーネスを第一の位置(例えば27a)で接続可能な基板であり、
前記第二の基板は、前記第一のフレキシブルハーネスを第二の位置(例えば28Aa)で接続可能な基板であり、
前記第一の基板は、前記第二のフレキシブルハーネスを第三の位置(例えば27b)で接続可能な基板であり、
前記第三の基板は、前記第二のフレキシブルハーネスを第四の位置(例えば28Ba)で接続可能な基板であり、
前記第一の位置から前記入口までの前記第一のフレキシブルハーネスの長さは、前記第三の位置から前記入口までの前記第二のフレキシブルハーネスの長さよりも短く、
前記第二の位置から前記出口までの前記第一のフレキシブルハーネスの長さは、前記第四の位置から前記出口までの前記第二のフレキシブルハーネスの長さよりも長い、
ことを特徴とする。

この構成によれば、二つのフレキシブルハーネスの長さを同じ位に調整できるので前記可動手段の動作に合わせて、二つのフレキシブルーハーネスの各遊びを同じくらい持たせることができる場合がある。なお、入口と出口は基準の取り方によって逆になる場合がある。
A6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスは、第一の数の配線を備えたハーネスであり、
前記第二のフレキシブルハーネスは、第二の数の配線を備えたハーネスであり、
前記第二の数は、前記第一の数と異なる数である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、二つのフレキシブルハーネスの誤接続を防止できる場合がある。
A7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、第一の面と、該第一の面(例えばUS)と反対側の第二の面(例えばLS)とを備えた基板であり、
前記第二のフレキシブルハーネスは、前記第一の面の側において前記第三の基板に接続可能なハーネスであり、
前記第一のフレキシブルハーネスは、前記第二の面の側を通るハーネスである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段の動作によって前記第一のフレキシブルハーネスと前記第三の基板の前記第一の面との摩擦により、前記第一の面の損傷を防止できる場合がある。
なお、前記第一の面は、配線パターンが形成された面であってもよい。配線パターンを保護できる場合があると共に配線パターンによる前記第一のフレキシブルハーネスの損傷を防止できる場合がある。また、前記第二の面が、配線パターンが形成された面であってもよい。
A8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
演出表示を実行可能な演出表示手段(例えば208)を備え、
前記可動手段の少なくとも一部(例えば20)は、可動により前記演出表示手段の前方側に位置する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の注目を浴びやすい部位においてフレキシブルハーネスを目立たなくすることができる場合がある。
A9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
A10.上記実施形態の遊技台は、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば1000)である、
ことを特徴とする。
A11.前記第一のフレキシブルハーネスは前記第二のフレキシブルハーネスと上下方向に重なるように配置されてもよい。前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとは、途中で折り返されて上下の配置が逆転してもよい。前記第一の基板は中継基板であってもよい。前記第一のフレキシブルハーネスはLEDに関する配線線を含んでもよい。このLEDは発光演出を行うものでもよい。前記第二のフレキシブルハーネスはLEDに関する配線を含んでもよい。このLEDは発光演出を行うものでもよい。前記可動手段は、第一の可動部(例えば20)と第二の可動部(例えば23)とを少なくとも含む手段であり、前記第二の可動部は前記第一の可動部と前記取付手段とに連結され、かつ、前記案内手段を備えていてもよい。前記第二の可動部は少なくとも回動するものであり、前記第一の可動部は回動しないものであってもよい。前記案内手段とは別に、前記取付手段も前記ハーネスを案内する案内手段を備えていてもよい。前記案内手段は、三つ以上のフレキシブルハーネスを案内する手段であってもよい。前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスは前記第二の基板または前記第三の基板のいずれか一つの基板に接続されるハーネスであってもよい。また、前記第一のフレキシブルハーネス及び前記第二のフレキシブルハーネスの前記第一の基板側の各端部は、前記第一の基板とは異なる基板に接続されてもよい。接続される基板の組み合わせは任意である。前記第三の基板は、制御基板であってもよい。前記第一の基板又は前記第二の基板に搭載されるLED等の電子部品から前記第三の基板までの間に、前記第一の基板または前記第二の基板のみ介在する構成のみならず、他の一又は複数の基板を介在して中継する構成であってもよい。前記フレキシブルハーネスは、LEDの配線とLED以外の配線を含んでいてもよく、LED以外の配線だけであってもよい。例えば、前記フレキシブルハーネスは、可動動作に関する制御信号等の信号を伝える配線を含んでいてもよいし、前記可動手段の位置検出に関するセンサや振動センサ等の不正に関するセンサの検知信号等の信号を伝える配線を含んでいてもよい。第一の基板は、前記遊技台の前後方向で、前記取付手段の後側に配置してもよいし、前側に配置してもよい。前側に配置する場合、前記可動手段、或いは、別の可動手段、若しくは、装飾手段により前記第一の基板が視認困難な構成であってもよい。前記案内手段は、前記短手方向が前記遊技台の左右方向となるように前記第一のハーネスを案内する手段であってもよい。この場合、例えば、前記遊技台の前後方向で、前記可動手段の後側に前記第一のハーネスを通すことで、遊技者に目立ちにくいようにできる場合がある。前記ハーネスの遊び(弛み)は、前記第二の基板又は前記第三の基板から前記出口の間側のみで形成するようにしてもよいし、前記入口から前記第一の基板側のみで形成してもよいし、両方で形成してもよい。前記入口と前記出口との間における前記ハーネスの案内の強さによりこれらのいずれかを選択してもよい。前記入口及び前記出口は、周囲が閉じたものであってもよいし、一部が開放した切欠きであってもよい。切り欠きの場合、フック等の引っ掛け部としてもよい。前記可動手段は、ぱちんこ機の枠側の可動手段でもよいし、遊技盤側の可動手段であってもよい。前記可動手段は、スロットマシンの可動手段であってもよい。
A21.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の基板(例えば27)と、
第二の基板(例えば28A)と、
第三の基板(例えば28B)と、
案内手段(例えば23f)と、
を備えた遊技台であって、
前記第二の基板は、第一のフレキシブルハーネス(例えばFH1)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記第三の基板は、第二のフレキシブルハーネス(例えばFH2)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、
前記案内手段は、前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のある遊技台を提供できる場合がある。また、二本のフレキシブルハーネスを1つの案内手段で案内するので、スペースを有効に活用することができる場合がある。
A22.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板は、位置を変化させることが可能な基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の基板の位置が変化しても、前記第一のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記第二の基板は、可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記第二の基板は、位置が変化しない基板であってもよい。
A23.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、位置を変化させることが可能な基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第三の基板の位置が変化しても、前記第二のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記第三の基板は、可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよく、前記第三の基板は、前記第二の基板が取付けられている可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記第三の基板は、位置が変化しない基板であってもよい。
A24.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記案内手段は、位置を変化させることが可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記案内手段の位置が変化しても、前記第一のフレキシブルハーネス及び第二のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板と前記第二の基板及び前記第三の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記案内手段は、可動手段の一部に設けられたことによって位置が変化するものであってもよく、前記案内手段は、前記第二の基板又は前記第三の基板が取付けられている可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記案内手段は、位置が変化しない基板であってもよい。
A25.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記第二のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第二の部位」という。)と接触するように構成されている、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとがばらけにくくなる場合がある。
A26.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の部位は、前記案内手段に案内される部位である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとのまとまりがよくなる場合がある。
A27.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の部位は、前記案内手段に案内される部位である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとのまとまりがよくなる場合がある。
A28.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のあるぱちんこ機を提供することができる場合がある。
A29.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
スロットマシンである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のあるスロットマシンを提供することができる場合がある。
なお、前記第一のフレキシブルハーネスは、前記第二のフレキシブルハーネスと結束バンドによって結束されていてもよい。また、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとは、二又のフレキシブルハーネスの一部を構成していてもよい。
また、前記第二の基板は第一の演出手段に電気的に接続される基板であってもよい。この場合、前記第一の演出手段は、表示手段(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、セグメント表示装置、1または複数のLED)、可動手段(モータ、ソレノイド)、音出力手段、であってもよい。前記第二の基板は前記第一の演出手段を駆動するドライバを搭載した基板であってもよ。
また、前記第三の基板は第二の演出手段に電気的に接続される基板であってもよい。この場合、前記第二の演出手段は、表示手段(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、セグメント表示装置、1または複数のLED)、可動手段(モータ、ソレノイド)、音出力手段、であってもよい。前記第三の基板は前記第二の演出手段を駆動するドライバを搭載した基板であってもよ。
また、前記第一のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記第二のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第二の部位」という。)と接触しないように構成されていてもよい。
また、第一の基板と第二の基板と案内手段を備え、第二の基板は、第一のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、第二の基板は、第二のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、案内手段は、第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、案内手段は、第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であってもよい。
また、第一の基板と第二の基板と第三の基板と第四の基板と案内手段を備え、第二の基板は、第一のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、第四の基板は、第二のフレキシブルハーネスにより第三の基板と接続される基板であり、案内手段は、第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、案内手段は、第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であってもよい。
また、前記第一のフレキシブルーハーネスの少なくとも一部が撓むように前記案内手段で案内(例えば挟持)されてもよい。また、前記第二のフレキシブルーハーネスの少なくとも一部が撓むように前記案内手段で案内(例えば挟持)されてもよい。前記第一のフレキシブルーハーネス及び前記第二のフレキシブルハーネスがそれぞれ撓む場合、撓む位置は、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとで同じ位置であってもよいし異なる位置であってもよい。
A31.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の基板(例えば27)と、
第二の基板(例えば28A)と、
第三の基板(例えば28B)と、
案内手段(例えば23f)と、
を備えた遊技台であって、
前記第二の基板は、第一のフレキシブルハーネス(例えばFH1)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記第三の基板は、第二のフレキシブルハーネス(例えばFH2)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、
前記案内手段は、前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であり、
前記第二の基板は、表示手段と電気的に接続される基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のある遊技台を提供できる場合がある。また、二本のフレキシブルハーネスを1つの案内手段で案内するので、スペースを有効に活用することができる場合がある。
A32.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板は、位置を変化させることが可能な基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の基板の位置が変化しても、前記第一のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記第二の基板は、可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記第二の基板は、位置が変化しない基板であってもよい。
A33.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、位置を変化させることが可能な基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第三の基板の位置が変化しても、前記第二のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記第三の基板は、可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよく、前記第三の基板は、前記第二の基板が取付けられている可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記第三の基板は、位置が変化しない基板であってもよい。
A34.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記案内手段は、位置を変化させることが可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記案内手段の位置が変化しても、前記第一のフレキシブルハーネス及び第二のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板と前記第二の基板及び前記第三の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記案内手段は、可動手段の一部に設けられたことによって位置が変化するものであってもよく、前記案内手段は、前記第二の基板又は前記第三の基板が取付けられている可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記案内手段は、位置が変化しない基板であってもよい。
A35.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記第二のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第二の部位」という。)と接触するように構成されている、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとがばらけにくくなる場合がある。
A36.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の部位は、前記案内手段に案内される部位である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとのまとまりがよくなる場合がある。
A37.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の部位は、前記案内手段に案内される部位である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとのまとまりがよくなる場合がある。
A38.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のあるぱちんこ機を提供することができる場合がある。
A39.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
スロットマシンである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のあるスロットマシンを提供することができる場合がある。
なお、前記第一のフレキシブルハーネスは、前記第二のフレキシブルハーネスと結束バンドによって結束されていてもよい。また、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとは、二又のフレキシブルハーネスの一部を構成していてもよい。
また、前記表示手段は、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、セグメント表示装置、1または複数のLEDであってもよく、前記第二の基板は前記表示手段を駆動するドライバを搭載した基板であってもよい。
また、前記第一のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記第二のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第二の部位」という。)と接触しないように構成されていてもよい。
また、第一の基板と第二の基板と案内手段を備え、第二の基板は、第一のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、第二の基板は、第二のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、案内手段は、第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、案内手段は、第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であってもよい。
また、第一の基板と第二の基板と第三の基板と第四の基板と案内手段を備え、第二の基板は、第一のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、第四の基板は、第二のフレキシブルハーネスにより第三の基板と接続される基板であり、案内手段は、第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、案内手段は、第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であってもよい。
また、前記第一のフレキシブルーハーネスの少なくとも一部が撓むように前記案内手段で案内(例えば挟持)されてもよい。また、前記第二のフレキシブルーハーネスの少なくとも一部が撓むように前記案内手段で案内(例えば挟持)されてもよい。前記第一のフレキシブルーハーネス及び前記第二のフレキシブルハーネスがそれぞれ撓む場合、撓む位置は、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとで同じ位置であってもよいし異なる位置であってもよい。
A41.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の基板(例えば27)と、
第二の基板(例えば28A)と、
第三の基板(例えば28B)と、
案内手段(例えば23f)と、
を備えた遊技台であって、
前記第二の基板は、第一のフレキシブルハーネス(例えばFH1)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記第三の基板は、第二のフレキシブルハーネス(例えばFH2)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、
前記案内手段は、前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であり、
前記第二の基板は、第一の演出手段と電気的に接続される基板であり、
前記第三の基板は、第二の演出手段と電気的に接続される基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のある遊技台を提供できる場合がある。また、二本のフレキシブルハーネスを1つの案内手段で案内するので、スペースを有効に活用することができる場合がある。
A42.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の演出手段は、第一の表示手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記表示手段に関わるフレキシブルハーネスについて、スペースを有効に活用することができる場合がある。
A43.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の演出手段は、第二の表示手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記表示手段に関わるフレキシブルハーネスについて、スペースを有効に活用することができる場合がある。
A44.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板は、位置を変化させることが可能な基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の基板の位置が変化しても、前記第一のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記第二の基板は、可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記第二の基板は、位置が変化しない基板であってもよい。
A45.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、位置を変化させることが可能な基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第三の基板の位置が変化しても、前記第二のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記第三の基板は、可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよく、前記第三の基板は、前記第二の基板が取付けられている可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記第三の基板は、位置が変化しない基板であってもよい。
A46.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記案内手段は、位置を変化させることが可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記案内手段の位置が変化しても、前記第一のフレキシブルハーネス及び第二のフレキシブルハーネスによって前記第一の基板と前記第二の基板及び前記第三の基板との接続状態を維持可能な場合がある。前記案内手段は、可動手段の一部に設けられたことによって位置が変化するものであってもよく、前記案内手段は、前記第二の基板又は前記第三の基板が取付けられている可動手段に取り付けられていることによって位置が変化するものであってもよい。なお、前記案内手段は、位置が変化しない基板であってもよい。
A47.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記第二のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第二の部位」という。)と接触するように構成されている、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとがばらけにくくなる場合がある。
A48.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の部位は、前記案内手段に案内される部位である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとのまとまりがよくなる場合がある。
A49.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の部位は、前記案内手段に案内される部位である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとのまとまりがよくなる場合がある。
A50.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のあるぱちんこ機を提供することができる場合がある。
A51.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
スロットマシンである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスに関わる構成に特徴のあるスロットマシンを提供することができる場合がある。
なお、第一のフレキシブルハーネスは、第二のフレキシブルハーネスと結束バンドによって結束されていてもよい。また、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとは、二又のフレキシブルハーネスの一部を構成していてもよい。
また、前記第一の演出手段は、表示手段(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、セグメント表示装置、1または複数のLED)、可動手段(モータ、ソレノイド)、音出力手段、であってもよい。前記第二の基板は前記第一の演出手段を駆動するドライバを搭載した基板であってもよ。
また、前記第二の演出手段は、表示手段(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、セグメント表示装置、1または複数のLED)、可動手段(モータ、ソレノイド)、音出力手段、であってもよい。前記第三の基板は前記第二の演出手段を駆動するドライバを搭載した基板であってもよ。
また、前記第一のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記第二のフレキシブルハーネスの少なくとも一部(以下、「第二の部位」という。)と接触しないように構成されていてもよい。
また、第一の基板と第二の基板と案内手段を備え、第二の基板は、第一のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、第二の基板は、第二のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、案内手段は、第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、案内手段は、第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であってもよい。
また、第一の基板と第二の基板と第三の基板と第四の基板と案内手段を備え、第二の基板は、第一のフレキシブルハーネスにより第一の基板と接続される基板であり、第四の基板は、第二のフレキシブルハーネスにより第三の基板と接続される基板であり、案内手段は、第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であり、案内手段は、第二のフレキシブルハーネスも案内する手段であってもよい。
また、前記第一のフレキシブルーハーネスの少なくとも一部が撓むように前記案内手段で案内(例えば挟持)されてもよい。また、前記第二のフレキシブルーハーネスの少なくとも一部が撓むように前記案内手段で案内(例えば挟持)されてもよい。前記第一のフレキシブルーハーネス及び前記第二のフレキシブルハーネスがそれぞれ撓む場合、撓む位置は、前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとで同じ位置であってもよいし異なる位置であってもよい。
B1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球が流下可能な流下領域を有する遊技盤(例えば200)と、
前記流下領域を流下した遊技球が入球可能な入球手段(例えばU1)と、
を備えた遊技台であって、
前記入球手段は、第一の開閉手段(例えば63)を備えた手段であり、
前記第一の開閉手段は、遊技球の第一の通路(例えばRT2)を開閉することが少なくとも可能な手段であり、
前記第一の開閉手段は、該第一の開閉手段が閉状態である場合の隙間(以下、「第一の隙間」という。)(例えばW1)が、遊技球が前記第一の通路を通過しない隙間となる手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、入球手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。前記第一の開閉手段が閉状態である場合に、遊技球が通過しない隙間が形成されることから、該隙間により遊技球への圧力を減らすことで前記第一の開閉手段による遊技球の球噛みを防止できる場合があり、球噛みに起因する球詰まりを防止できる場合がある。
なお、前記第一の開閉手段は、前記第一の通路を開くこと及び閉じることの他、開いた状態を維持可能であってもよく、閉じた状態を維持可能であってもよい。前記第一の開閉手段は、シャッタ式でも回動式でもよい。シャッタ式としては例えば開閉手段が平行移動するものであってもよく、回動式としては例えば開閉手段が回動するものであってもよい。
前記隙間は部分的に形成されてもよい。つまり、前記第一の開閉手段が閉状態である場合に前記第一の通路は、少なくとも一部に隙間があり、残りの部分は閉じていてもよい。この場合であっても、該隙間により遊技球への圧力を減らして球噛みを防止できる場合がある。
B2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、第二の開閉手段(例えば62)を備えた手段であり、
前記第二の開閉手段は、遊技球の第二の通路(例えばRT1)を開閉することが少なくとも可能な手段であり、
前記第一の通路は、前記第二の通路を通過した遊技球が通過可能な通路であり、
前記第二の開閉手段は、該第二の開閉手段が閉状態である場合の隙間(以下、「第二の隙間」という。)(例えばW2)が、遊技球が前記第二の通路を通過しない隙間となる手段であり、
前記第一の隙間は、前記第二の隙間よりも大きい隙間である(例えばW1>W2)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の開閉手段は、前記第一開閉手段よりも外側で流下領域を流下してきた遊技球を通過させる開閉手段であり、簡単に不正者がアクセス可能な位置となる場合がある。そのため、隙間が小さいことで不正入賞をさせにくい場合がある。一方、前記第一の開閉手段は、前記第二の開閉手段と比べて前記入球手段の内部にあるため不正者がアクセスしにくい場合があるところ、スペースに限りがあって球噛みしやすい環境である場合があり、隙間により圧力を減らすことで玉噛みを防止できる場合がある。
前記第二の開閉手段が閉状態である場合に、隙間があることで前記第二の開閉手段による球噛みを防止できる場合がある。隙間は部分的な隙間であってもよい。
前記第二の開閉手段は、シャッタ式でも回動式でもよい。シャッタ式としては例えば開閉手段が平行移動するものであってもよく、回動式としては例えば開閉手段が回動するものであってもよい。前記第一の開閉手段と前記第二の開閉手段は共にシャッタ式としてもよいし、共に回動式としてもよいし、一方はシャッタ式として他方はシャッタ式としてもよい。
前記第二の開閉手段は、該第二の開閉手段が閉状態である場合に、隙間がない手段であってもよい。不正入賞をより確実に防止できる場合がある。
前記第二の開閉手段は、前記第二の通路の壁部に対して進退する開閉部材であり、閉状態である場合に、前記開閉部材の端部が前記壁部に当接する手段であってもよい。前記開閉部材の端部全体が前記壁部に当接することにより全体的に隙間がない構成でもよく、部分的に当接することにより部分的に隙間がない構成(逆に言うと部分的に隙間がある構成)でもよい。
B3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の開閉手段は、シャッタ式の開閉手段であり、
前記入球手段は、前記第一の開閉手段が開状態である場合に遊技球を第一の領域(例えばRV)に誘導可能な手段であり、
前記入球手段は、前記第一の開閉手段が閉状態である場合に遊技球を前記第一の領域とは別の第二の領域(例えばRH)に誘導可能な手段であり、
前記第一の領域に遊技球が誘導される場合の方が前記第二の領域に遊技球が誘導される場合よりも遊技者に有利な状態(例えば大当り)が付与される、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の開閉手段は、有利な状態に関係のある重要な開閉手段であるところ、球噛みによって遊技者に不利益となってしまうことを防止できる場合がある。
B4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の通路は、前記遊技台の左右方向に下り傾斜する通路であり、
前記入球手段は、前記第二の通路を通過する遊技球を検出可能な第一の検出手段(例えば64A)を備えた手段であり、
前記第一の開閉手段が閉状態である場合は、前記第一の検出手段に検出された遊技球が前記第一の開閉手段の上側を通過して前記第二の領域に誘導される構成であり、
遊技球の流れ方向において前記第一の検出手段の終端から前記第一の開閉手段の始端までの距離(例えばL1)は、遊技球一個分よりも小さい距離である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記入球手段の内部は、スペースが少ない場合が多いところ、前記第二の開閉手段の球噛みを防止することで、遊技球が逆流して第一の検出手段の位置に再度到達してしまうことを防止できる場合がある。また、この構成によれば、前記第一の開閉手段の上側を球通路の底部として機能させることができる場合があり、開閉手段と通路構成手段とを兼用できる場合がある。
なお、前記第一の領域に誘導された遊技球を検出可能で、遊技者に有利な状態を付与可能な検出手段(例えば64B)を設けてもよい。また、前記第二の領域に誘導された遊技球を検出可能な検出手段(例えば64C)を設けてもよい。
B5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、第一の装飾手段(例えば61)を備えた手段であり、
前記第一の装飾手段は、前記第一の通路の少なくとも一部の壁部(以下、「第一の壁部」という。)(例えば61b)を構成する手段であり、
前記第一の装飾手段は、前記第二の通路の少なくとも一部の壁部(以下、「第二の壁部」という。)(例えば61a)を構成する手段であり、
前記第一の開閉手段は、前記第一の壁部に対して進退することが可能な手段であり、
前記第二の開閉手段は、前記第二の壁部に対して進退することが可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の通路の壁部と前記第二の通路の壁部とを共通の部材で構成できる場合があり、部品点数を減らすことができる場合がある。
なお、前記第一の装飾手段は、前面枠扉の透明板部材の後側に位置する前飾り部材であってもよい。また、前記第一の壁部と前記第二の壁部とを、それぞれ別の部材で構成してもよい。
B6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の開閉手段は、該第一の開閉手段の厚みが開閉方向で先端に向かうにつれて細くなる第一の傾斜(例えば63d)を有する手段であり、
前記第一の開閉手段は、遊技球の流れ方向で下流側に向かって前記第一の隙間が広がるように傾斜する第二の傾斜(例えば63e)を有する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の傾斜及び前記第二の傾斜により球噛みをより確実に防止できる場合があり、前記第二の傾斜により前記第一の領域又は前記第二の領域への遊技球の誘導をより確実に行うことができる場合がある。
B7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、前記第一の開閉手段が開状態から閉状態へと変化している状態で遊技球が該第一の開閉手段の端部と接触している場合に、該遊技球と接触可能な接触部(例えば65)を備えた手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記接触部により前記第一の領域又は前記第二の領域への遊技球の誘導をより確実に行うことができる場合がある。前記接触部は、前記第一の通路と前記第三の通路との間に配置されていてもよい。
B8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の開閉手段は、前記第二の通路の壁部に対して進退するシャッタ式の開閉手段であり、
前記第二の通路の前記壁部は、前記第二の開閉手段の開閉方向で先端よりも上部となる位置に凸部(例えば61c)が形成された手段であり、
前記凸部は、前記第二の開閉手段の前記先端が遊技球に接触している状態で該遊技球と接触可能な位置にある、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の開閉手段による球噛みを防止できる場合がある。
B9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
B10.上記入球手段は、別の入賞手段(例えば234)を備えていてもよい。該別の入賞手段は回動式であってもよい。前記接触部の形状は、該接触部の端部が球体状であってもよい。前記第一の領域は遊技球が進入することで確変状態を決定するV確機の入賞領域であってもよい。前記入球手段は、前記第一の領域に進入する遊技球を検出可能な第二の検出手段(例えば64B)と、前記第三の領域に進入する遊技球を検出可能な第三の検出手段(例えば64C)と、を備える手段であってもよい。この場合、前記第一の検出手段(例えば64A)はなくてもよく、前記第二の検出手段と前記第三の検出手段のみで、前記第一の検出手段がある場合と同様の効果を得ることができる場合がある。つまり、賞球は、いずれかの検出手段に遊技球が検出されればよく、さらに、前記第二の検出手段に遊技球が検出された場合に有利な遊技状態を付与可能な構成とすることができる。上記実施形態は、羽根物(二種の入賞装置)にも適用してもよい。前記開閉手段は開閉部材であってもよく、前記隙間は、前記開閉部材の先端と壁部との間で形成されるものであってもよいし、前記開閉部材の先端以外の部分で形成されるものであってもよい。例えば、前記開閉部材の周囲で形成されてもよく、また、例えば開閉部材の動作方向と直交する方向でも隙間を設けてもよい。上記実施形態は、スロットマシンの演出装置で遊技球を使用するものに適用してもよい。
C1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技領域(例えば124)と非遊技領域を備えた遊技盤(例えば200)と、
エラー報知に関連する検出を実行可能な検出手段(例えばSR3)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技領域は、遊技球が流下する領域を含んで構成される領域であり、
前記非遊技領域は、遊技球が流下する領域を含まない領域であり、
前記遊技盤は、前記非遊技領域に貫通孔(例えば201b)が設けられており、
前記検出手段は、前記貫通孔に備えられた手段であり、
前記貫通孔の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な蓋手段(例えば209A)を備えた、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記蓋部材により前側から前記検出手段を取り外せないようにできる場合がある。前記蓋手段は前記遊技盤に取り付けられる手段であってもよいし、前記遊技盤とは分離している手段であってもよい。前記遊技盤とは分離している手段としては、例えば、前面枠扉の透明板部材であってもよいし、前面枠扉に取り付けられた手段であってもよい。
C2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、表面に装飾面を有するものであり、
前記遊技盤は、前記装飾面に文字による表示(以下、「第一の表示」という。)(例えばPR1)がされており、
前記第一の表示は、前記遊技台に前記検出手段が設けられていることを少なくとも示唆する表示であり、
前記第一の表示は、前記遊技領域に表示されている表示である(例えば201a)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の存在を遊技者や不正者に報知しつつ、実際にどこに前記検出手段が配置されているかを分かりにくくすることができる場合がある。前記第一の表示の位置は、遊技者や不正者が確実に見える場所が好ましい。前記第一の表示は、発射された遊技球を案内可能な案内領域に表示される表示であってもよい。案内領域とは、内レールと外レールとの間の領域を少なくとも含む領域であってもよく、外レールに沿った領域であってもよい。前記第一の表示は、前面枠に貼着された部材により表示される表示であってもよい。前記第一の表示は、表示手段により表示される表示であってもよい。前記第一の表示は、前記表示手段のデモ中や、ゴトがされやすいタイミング(例えばV入賞の手前の期間)、プリペイドカード抜き取り報知を含む前後のタイミングなどで前記表示手段に表示される構成であってもよい。前記遊技台は、第二の検出手段(例えばSR2)を備えるものであり、前記第一の表示は前記第二の検出手段が設けられていることを少なくとも示唆する表示であってもよい。
C1’.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
以下の別構成も採用可能である。すなわち、
遊技領域(例えば124)と非遊技領域とを備える遊技盤(例えば200)と、
エラー報知に関連する検出を実行可能な検出手段(例えばSR3)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技盤は、表面に装飾面を有するものであり、
前記遊技盤は、前記装飾面に文字による表示(以下、「第一の表示」という。)(例えばPR1')がされているものであり、
前記第一の表示は、前記遊技台に前記検出手段が設けられていることを少なくとも示唆するものであり、
前記検出手段は、前記遊技盤の右下の部分に設けられた手段であり、
前記第一の表示は、前記遊技盤の右下の部分以外の前記非遊技領域に表示される表示であることを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の存在を遊技者や不正者に報知しつつ、実際にどこに前記検出手段が配置されているかを分かりにくくすることができる場合がある。
C3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、前記装飾面に文字による表示であって、前記第一の表示とは別の表示(以下、「第二の表示」という。)(例えばPR2)がされており、
前記第二の表示は、遊技者への注意を喚起する表示であり、
前記第二の表示は、前記第一の表示の近傍に表示された表示である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の表示による報知とともに前記第二の表示によって注意喚起も確認させることができる場合がある。なお、前記第二の表示は、前記第一の表示の隣に表示された表示であってもよく、前記第一の表示と同じ領域(例えば案内領域201a)であってもよい。また、遊技球の通過経路上に前記第一の表示と前記第二の表示とが表示されていてもよく、これらの表示の間に釘がなくてもよい。前記第二の表示を表示手段で行ってもよい。前記第一の表示と前記第二の表示の少なくとも一方を表示手段で行ってもよい。
C4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記蓋手段は、情報を表示させるための表示領域(例えば209b)を備えた手段であり、
前記表示領域は、前記貫通孔の前方の領域の少なくとも一部を覆う領域である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記表示領域による目隠しにより前記検出手段の位置を不正者等に気付かれない場合がある。前記表示領域は、周辺のリブ(例えば209a)により(または周辺からの段差により)少なくとも一部が区画されている面であってもよい。前記表示領域に証紙等を張りやすい場合がある。前記表示領域は、スペック等の機種に関する表示、機種の名称、製造に関するQRコード(登録商標)、注意喚起、遊技盤の着脱方法の一部等の表示がなされていてもよい。前記貫通孔は、非遊技領域に位置しており、遊技者の注目が集まらない場合があるため、前記表示領域には遊技者に見せても意味がない表示としてもよい。前記蓋手段には、情報表示手段(例えば210,212,214,216,218)を設けてもよい。前記情報表示手段は、前記蓋手段が備える面(例えば正面)に設けてもよい。前記面は前記貫通孔の前方の領域の少なくとも一部を覆う面でもよい。前記情報表示手段は特図基板(例えば212,214)であってもよい。前記蓋手段は、前記貫通孔の前側の全部を覆ってもよいし、一部を覆ってもよい。一部を覆っている場合、ホール店員等の点検者が前記検出手段の一部を目視できる場合があり、前記蓋手段によって覆われていない部位は、前面枠扉を開放した場合に見える位置であってもよい。
C5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技領域は、前記非遊技領域に設けられたレール手段(例えば209)により形成された領域であり、
前記蓋手段は、前記レール手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記レール手段を前記貫通孔を覆う手段として兼用できる場合がある。
C6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球が少なくとも入賞可能な入賞手段(例えば226,234,SH2)を備え、
前記入賞手段は、少なくとも前記遊技領域における右下側の部分に設けられた手段であり、
前記検出手段は、前記非遊技領域における右下側の部分に設けられた手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、不正が行われやすい部位周辺においてその検出できる場合があり、検出の確実性を向上できる場合がある。
C7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、枠(例えば104)に取り付けられており、
前記枠には、前記検出手段とは別の検出手段(例えばSR2)が取り付けられており、
前記別の検出手段は、エラー報知に関連する検出を実行可能な手段である、
ことを特徴とする。
C8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段は、振動を検出する手段である、
ことを特徴とする。
C9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段は、磁気を検出する手段である、
ことを特徴とする。
C10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段により前記検出が行われた場合は、遊技が継続不能となる、
ことを特徴とする。
C11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
C12.前記貫通孔の裏側に配線部分を回避して裏側蓋手段を設けてもよい。前記裏側蓋手段は、基板等を配置する裏部材であってもよい。前記第一の検知手段が設けられる領域は、遊技中においては前枠によって正面視視認困難な領域であってもよく、前面枠扉が開放されたときにホール店員が確認可能な領域であってもよい。前記遊技球の排出通路は、遊技球を中央に誘導可能な通路であってもよい。
C13.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技領域(例えば124)と非遊技領域を備えた遊技盤(例えば200)と、
エラー報知に関連する検出を実行可能な検出手段(例えばSR3)と、
レール手段(例えば209)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技領域は、遊技球が流下する領域を含んで構成される領域であり、
前記非遊技領域は、遊技球が流下する領域を含まない領域であり、
前記レール手段は、前記遊技盤に設けられた手段であり、
発射された遊技球は、前記レール手段の内側に沿って流下可能であり、
前記遊技盤は、前記非遊技領域に貫通孔(例えば201b)が設けられており、
前記検出手段の少なくとも一部は、前記貫通孔に位置する構成であり、
前記レール手段は、前記貫通孔の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な手段である、
ことを特徴とする。
C21.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技盤(例えば200)と、
検出手段(例えばSR3)と、
構造体(例えば209A,図216の遊技部材A)と、
を備えた遊技台であって、
前記構造体は、前記遊技盤に設けられた構造体であり、
前記遊技盤は、開口部(例えば201b)が設けられた遊技盤であり、
前記検出手段の少なくとも一部は、前記開口部に位置し、
前記構造体は、前記開口部の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記検出手段を不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
C22.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記構造体は、表示手段(例えば209b)を含む構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記表示手段により前記検出手段の位置を不正者等に気付かれない場合がある。
C23.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記表示手段は、LEDを含む手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記構造体を演出手段として活用ができる場合がある。
C24.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記構造体は、可動手段を含む構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記構造体を演出手段として活用できる場合がある。
C25.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記構造体は、遊技球に接触可能な構造体である(例えば図216(a))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記構造体によって前記検出手段が遊技球と接触することを防止できる場合があり、前記検出手段の誤検出を低減できる場合がある。
C26.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記構造体は、遊技球に接触不可能な構造体である(例えば図216(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の誤検出を低減できる場合がある。
C27.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、遊技領域と非遊技領域とを有する遊技盤であり、
前記開口部は、前記非遊技領域に設けられた開口部である(例えば図37,図216(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の誤検出を低減できる場合がある。
C28.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記開口部は、貫通孔(例えば201b)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段を前記開口部に位置させ易い場合がある。
C29.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記開口部は、切欠きである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段を前記開口部に位置させ易い場合がある。
C30.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持ったぱちんこ機を提供できる場合がある。
なお、前記構造体は、例えば、レールユニット、ランプユニット、図柄表示装置ユニット、証紙、証紙貼付けユニット、電チューユニット(LEDを有する)、アタッカユニット(LEDを有する)、球通路ユニット、センター役物ユニット、ゲート飾りユニット等であってもよい。
前記開口部は、貫通孔であってもよい。貫通孔は周囲が閉じた孔であってもよいし、周囲が閉じていない孔(例えば切欠き)であってもよい。前記開口部の形状は、矩形でもよいし、円形でもよいし、角丸長方形でもよいし、楕円形でもよいし、その他の形状でもよい。前記開口部の内壁は、平面を有してもよいし、曲面を有してもよい。
前記開口部に一部が位置する前記構造体は、他の一部が開口部より前側に位置していてもよいし、他の一部が開口部より後ろ側に位置していてもよいし、前記開口部に全部が位置してもよい。
前記開口部は、遊技領域に設けられていてもよいし、非遊技領域に設けられていてもよい。
C31.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技盤(例えば200)と、
第一の構造体(例えば209A,図216(b)の遊技部材A)と、
第二の構造体(例えば,SR3,図216(b)の遊技部材B)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の構造体は、前記遊技盤に設けられた構造体であり、
前記遊技盤は、開口部(例えば201b)が設けられた遊技盤であり、
前記第二の構造体の少なくとも一部は、前記開口部に位置し、
前記第一の構造体は、前記開口部の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記第二の構造体を不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
C32.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の構造体は、レールユニット(例えば209A)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記レールユニットを前記開口部を覆う手段として兼用できる場合がある。
C33.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の構造体は、検出手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段を不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
C34.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段は、エラーの報知に関連した検出が可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、不正者により狙われ易い検出手段が不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
C35.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の構造体は、ハーネスを含む構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、ハーネスが不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
C36.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段は、遊技球の検出が可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、不正者により狙われ易い検出手段が不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
C37.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記構造体は、遊技球に接触不可能な構造体である(例えば図216(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の誤検出を低減できる場合がある。
C38.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、遊技領域と非遊技領域とを有する遊技盤であり、
前記開口部は、前記非遊技領域に設けられた開口部である(例えば図37,図216(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の誤検出を低減できる場合がある。
C39.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記開口部は、貫通孔(例えば201b)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の構造体を前記開口部に位置させ易い場合がある。
C40.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記開口部は、切欠きである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の構造体を前記開口部に位置させ易い場合がある。
C40.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持ったぱちんこ機を提供できる場合がある。
なお、前記第一の構造体は、例えば、レールユニット、ランプユニット、図柄表示装置ユニット、証紙、証紙貼付けユニット、電チューユニット(LEDを有する)、アタッカユニット(LEDを有する)、球通路ユニット、センター役物ユニット、ゲート飾りユニット等であってもよい。
また、前記第二の構造体は、エラー報知に関連する検出手段(振動センサ、磁気センサ、磁界センサ等)、遊技球を検出する遊技球検出手段(普図ゲートセンサ、特図1始動口センサ、特図2始動口センサ、アタッカセンサ、V領域通過センサ、一般入賞口センサ等)、ハーネス、基板等であってもよい。
また、前記開口部は、貫通孔であってもよい。貫通孔は周囲が閉じた孔であってもよいし、周囲が閉じていない孔(例えば切欠き)であってもよい。前記開口部の形状は、矩形でもよいし、円形でもよいし、角丸長方形でもよいし、楕円形でもよいし、その他の形状でもよい。前記開口部の内壁は、平面を有してもよいし、曲面を有してもよい。
前記開口部に一部が位置する前記第一の構造体は、他の一部が前記開口部より前側に位置していてもよいし、他の一部が前記開口部より後ろ側に位置していてもよいし、前記開口部に全部が位置してもよい。
前記開口部は、遊技領域に設けられていてもよいし、非遊技領域に設けられていてもよい。
D1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の球通路(例えばRT4,RT11,RT12)
を備えた遊技台であって、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第一の球通路(例えばRT4)
であり、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第二の球通路(例えばRT11)
であり、
前記第二の球通路は、前記第一の球通路とは別の球通路であり、
前記第一の球通路を通過した遊技球は、前記第二の球通路を通過中の遊技球と合流可能であり(例えば206c)、
前記第一の球通路は、遊技盤の前側から取り付け可能な球通路であり、
前記第二の球通路の少なくとも一部は、前記第一の球通路を取り外した状態において前記遊技盤の前側から視認可能となる位置に設けられた(例えば図194)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記第一の通路を取り外すことで前記第二の球通路を確認できる場合があり、ホール店員が球通路の確認を行いやすい場合がある。また、前記第一の球通路が取り付けられる領域の後側の領域を有効活用できる場合がある。また、一つの球通路が大型化しない場合がある。
なお、前記第二の球通路の全部が、前記第一の球通路を取り外した状態において前記遊技盤の前側から視認可能となる位置に設けられてもよい。
D2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第三の球通路(例えばRT12)であり、
前記第三の球通路は、前記第一の球通路とは別の球通路であり、
前記第三の球通路の入口(例えば206b)は、前記第一の球通路の出口(例えば66a)と整合する構成であり、
前記第三の球通路は、前記第二の球通路と一体的に構成された球通路であり(例えば206)、
前記第一の球通路を通過した遊技球は、前記第三の球通路を通過した後で前記第二の球通路を通過中の遊技球と合流可能である(例えば206c)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第三の球通路がない場合は、前記第一の球通路を取り外した場合に通路の合流部分にある遊技球がこぼれやすい状況となるが、前記第三の通路の存在により球通路の合流部分が一方にあるため、遊技球がこぼれにくい場合がある。
なお、前記第三の球通路と前記第二の球通路とが合流していてもよい。入口と出口との整合は、入口と出口とが接続されていてもよく、接していてもよく、離れていてもよい。離れている場合、遊技球がこぼれないように遊技球の直径未満の離間距離であってもよい。入口と出口との整合は、球通路が連続的につながっている構成でよく、整合部位において通路形状が直線的であってもよく、蛇行しない構成でもよい。
D3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の球通路は、前記遊技盤の後側から着脱可能な球通路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記遊技盤の後側から前記第二の球通路のメンテナンスなどが可能な場合がある。
D4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路を通過した遊技球は、前記第二の球通路に対して上方となる位置から該第二の球通路を通過中の遊技球と合流可能である(例えば図194)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路の着脱に関して前記遊技盤の前側と後側とでは前側からの方が外しやすい場合があるため、前側から着脱可能な前記第一の球通路を通過した遊技球を前記第二の球通路に対して上方から合流させる構成は、前記第一の球通路を取り外す際に前記第一の球通路に遊技球が滞留しにくい場合がある。
D5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、入球手段(例えばU1)に備えられた球通路であり、
前記入球手段は、第一の入賞手段(例えば234)を備えた手段であり、
前記第一の球通路は、前記第一の入賞手段に進入した遊技球(以下、「第一の遊技球」という。)が通過可能な球通路であり、
前記第二の球通路は、一般入賞口(例えば226)に進入した遊技球(以下、「第二の遊技球」という。)が通過可能な球通路であり、
前記第一の球通路は、第一の遊技球検出手段(例えば64D)が備えられた球通路であり、
前記第二の球通路は、第二の遊技球検出手段(例えば208)が備えられた球通路であり、
前記第一の遊技球は、前記第二の遊技球と合流する前に前記第一の遊技球検出手段により検出可能とされ、
前記第二の遊技球は、前記第一の遊技球と合流する前に前記第二の遊技球検出手段により検出可能とされる、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の球通路の着脱の際に遊技球が検出されない事態を防止できる場合がある。
なお、前記第二の球通路はアウト口と連通した球通路でもよいし、この場合、前記第二の遊技球検出手段がなくてもよい。前記第一の遊技球検出手段は、前記第三の球通路に配置される構成であってもよい。
D6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、第二の入賞手段(例えばSH2)を備えた手段であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球が第一の領域(例えばRV)を通過した場合は、遊技者に有利な遊技状態が付与可能とされる構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球が第一の領域を通過しなかった場合は、遊技者に前記有利な遊技状態が付与されない構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球は、前記第一の球通路を通過しない構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球は、前記第二の球通路を通過しない構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球は、前記第三の球通路を通過しない構成である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記入球手段が複数の入賞手段を備える構成であり、前記第二の入賞手段は、遊技者に有利な遊技状態を付与するか否かに関する重要な入賞手段であるため、別の球通路と合流させることをしないで独立して遊技球を排出することでゲーム性に関する不具合を低減させることができる場合がある。
なお、前記第二の入賞手段に進入した遊技球を前記第一の球通路、前記第二の球通路又は前記第三の球通路のいずれか一つと合流させてもよい。球通路をコンパクト化できる。また、合流する位置も適宜設計可能である。例えば、前記第三の球通路と前記第二の球通路が合流した合流地点よりも下流となる位置であってもよいし、前記合流地点であってもよいし、該合流地点よりも上流側であってもよい。
D7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
D8.前記第二の球通路は、前記第一の球通路よりも幅が広くてもよい。遊技球が合流し易くなる。逆に前記第二の球通路は、前記第一の球通路よりも幅が狭くてもよく、同じ幅でもよい。幅とは球通路の長手方向に直交する方向の幅であってもよい。前記第三の球通路と前記第二の球通路の合流地点は、該合流地点以外の地点りも幅が広く構成されていてもよい。前記第一の球通路の少なくとも一部の区間では、該第一の球通路の内壁から突出したリブが形成されていてもよい。前記第二の球通路の少なくとも一部の区間では、該第二の球通路の内壁から突出したリブが形成されていてもいよい。前記各リブは、全区間で設けられていてもよい。前記各リブは、遊技球の検出位置の下流側の区間に設けられてもよい。前記各リブは球通路の長手方向に延設されていてもよい。前記第一の入賞手段は回動式の扉であってもよく、前記第二の入賞手段が出没式のシャッタであってもよいが、扉かシャッタかは任意に設計可能である。ただし、上下方向に複数の入賞手段を備えた場合において、上の入賞手段(例えば234)がシャッタ式となると下の入賞手段(例えばSH2)の入賞領域に誘導されにくくなるので、シャッタを使用するのであれば下側が好ましい。
E1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の装飾体(例えば11Aの11a,11Bの11a)による可変表示を実行可能な可動手段(例えば11)を備えた遊技台であって、
前記可動手段は、第一の発光手段(例えば11Aの11d)を備え、
前記可動手段は、第二の発光手段(例えば11Bの11d)を備え、
前記複数の装飾体のうちの少なくとも一つは、第一の装飾体(例えば11Aの11a)であり、
前記複数の装飾体のうちの少なくとも一つは、第二の装飾体(例えば11Bの11a)であり、
前記第二の装飾体は、前記第一の装飾体とは別の装飾体であり、
前記第一の装飾体は、前記第一の発光手段による発光演出を実行可能な装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記第二の発光手段による発光演出を実行可能な装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記第一の発光手段による発光演出は実行されない装飾体であり、
前記第二の発光手段は、前記第一の発光手段と別の発光手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、装飾体毎に発光手段を設けることで多彩な可変表示を行うことができる場合がある。
なお、前記第一の装飾体は、一又は複数の7セグメント表示器を構成する装飾体であり、前記発光演出により前記可変表示とは別の可変表示を行うことが可能な装飾体であってもよい。演出をさらに多彩にすることができる場合がある。例えば、図柄変動表示に合わせた演出や大当りの祝福(777表示やレインボー発光)、タイマ機能表示などに使用できる場合がある。前記複数の装飾体は三つ以上の装飾体でもよい。任意の少なくとも二つの装飾体が上記第一、第二の装飾体に該当すればよい。
E2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段による第一の状態から第二の状態への変化は、該可動手段が第一の方向に可動することで可能な変化であり、
前記可動手段による前記第二の状態から前記第一の状態への変化は、該可動手段が第二の方向に可動することで可能な変化であり、
前記第二の方向は、前記第一の方向と異なる方向であり、
前記第一の状態(例えば図212(a))とは、前記可変表示の表示領域に前記第一の装飾体が位置している状態のことであり、
前記第二の状態(例えば図212(b))とは、前記可変表示の表示領域に前記第二の装飾体が位置している状態のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段の移動による多彩な可変表示を行うことができる場合がある。
E3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段は、軸回り(例えば13回り)に回動動作が可能な手段であり、
前記第一の装飾体は、前記軸回りに前記可変表示を行うための装飾面(例えば11Aの11a1)が設けられた装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記軸回りに前記可変表示を行うための装飾面(例えば11Bの11a)が設けられた装飾体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段による立体的な演出により興趣を向上できる場合がある。なお、前記可動手段は、回動動作ではなく、平行移動動作を行う手段であってもよく、前記可動手段はレールに沿った移動動作を行う手段であってもよく、前記可動手段の可動態様は適宜採用できる。
E4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の発光手段は、第一の基板(例えば11Aの11b)に設けられた発光手段であり、
前記第二の発光手段は、第二の基板(例えば11Bの11b)に設けられた発光手段であり、
前記第二の基板は、前記第一の基板とは別の基板であり、
前記第一の基板は、前記第一の装飾体に対応して設けられた基板であり、
前記第二の基板は、前記第二の装飾体に対応して設けられた基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、基板毎に装飾体に合わせた発光手段の配置を行うことができる場合がある。なお、前記第二の発光手段が前記第一の装飾体の発光演出に用いられてもよい。 E5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の装飾体は、前記第一の装飾体と隣り合う位置に設けられた装飾体であり(例えば図210,図212(a)(b))、
前記第一の基板は、前記第一の装飾体の背面側に設けられた基板であり、
前記第二の基板は、前記第二の装飾体の背面側に設けられた基板であり、
前記第一の基板は、前記第一の発光手段が前記第一の装飾体に向けて設けられた基板であり、
前記第二の基板は、前記第二の発光手段が前記第二の装飾体に向けて設けられた基板であり、
前記第一の基板と前記第二の基板は、前記第一の発光手段と前記第二の発光手段の向きが異なるように配置される(例えば図210,図212(a)(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段による立体的な演出により興趣を向上できる場合がある。また、各装飾体をより大きくすることができる場合がある。前記第一の基板と前記第二の基板とは90度の向きに(L字状)に配置されてもよく、90度の向き以外の向き(例えば、60度、120度等)に配置されてもよい。前記第一の基板及び前記第一の装飾体の組み合わせと前記第二の基板及び前記第二の装飾体の組み合わせとは90度の向きに(L字状)に配置されてもよく、90度の向き以外の向き(例えば、60度、120度等)に配置されてもよい。前記可動手段は、三角柱形状の三面体の少なくとも2面(好ましくは各面)に装飾体が配置されたものでもよく、六角柱形状の六面体の少なくとも2面(好ましくは3面以上、特に各面)に装飾体が配置されたものであってもよい。前記基板は対応する前記装飾体と略平行に配置してもよい。
E6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段とは別の可動手段(以下、「第二の可動手段」という。)(例えば12)を備え、
前記第二の可動手段は、シャッタ(例えば12A,12B)で構成された可動手段であり、
前記第二の可動手段は、前記シャッタが開状態である場合に前記可変表示の表示領域を視認可能にする可動手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、シャッタの開閉により可変表示を行うタイミングを限定できるので、遊技のメリハリを付けることができる場合がある。
なお、前記シャッタが閉状態である場合に該シャッタの表面で発光演出が可能であってもよい。前記シャッタは、単独のシャッタでもよいし、一対のシャッタであってもよく、更に、三枚以上のシャッタでもよい。
E7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の可動手段の外周に装飾手段(例えば10)を備え、
前記装飾手段は、外部から視認可能な領域(以下、「第一の領域」という。)(例えば10b)を有する手段であり、
前記可変表示の表示領域は、前記第一の領域から視認可能とされる領域である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記装飾手段の存在により、前記第二の可動手段を保護しつつ、前記第二の可動手段の内部構造を見せないようにすることができる場合がある。
なお、前記可動手段の装飾体は前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の2つであってもよい。前記可動手段の装飾体以外の領域は駆動機構等の配置スペースとしてもよく、この配置スペースは前記装飾手段で隠れるようにしてもよい。前記可動手段の可変表示を該可動手段の往復運動で行うことにより、前記基板に接続される配線のねじれが起こりにくい場合がある。
E8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段は、一の駆動手段(例えばM11)により可動する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の駆動手段を設けた構成よりも構造を簡素化できる場合がある。
E9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の装飾体は、前記第二の発光手段による発光演出を実行可能な装飾体であり(例えば図212(e))、
前記第二の装飾体は、前記第二の発光手段のみによる発光演出を実行可能な装飾体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の発光手段を前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の発光演出に用いることができる。
なお、第三の発光手段を設けてもよい。第三の発光手段は、例えば、前記第一の装飾体及び前記第二の装飾体以外の発光に使用されるもの(例えば枠ランプや他の演出装置の発光素子)であってもよく、該第三の発光手段を前記第一の装飾体の発光演出に利用してもよい。前記第一の装飾体の発光演出に特別感を出すことができる場合がある。
E10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の装飾体は、前記第一の発光手段のみにより前記発光演出を実行可能な装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記第二の発光手段のみにより発光演出を実行可能な装飾体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、各装飾体に各発光手段を専用のものとすることができ、構造をより単純なものにできる場合がある。
E11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の発光手段は、一以上のLEDを含む手段である、
ことを特徴とする。
E12.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の発光手段は、一以上のLEDを含む手段である、
ことを特徴とする。
E13.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の発光手段の数は、前記第二の発光手段の数よりも多い、
ことをとする。
この構成によれば、前記第一の装飾体と前記第二の装飾体とで発光演出の効果を異ならせることができる場合がある。
E14.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
E15.複数の装飾体を備える前記可動手段は、前面枠扉或いは球貯留皿付扉に取り付けられた可動手段であってもよいし、遊技盤に取り付けられた可動手段であってもよい。遊技盤側に取り付けた場合は前面枠扉等によって保護されるが、前面枠扉或いは球貯留皿付扉に取り付けられた場合は、前記装飾手段が保護機能を発揮する場合がある。前記第二の可動手段は、円弧シャッタ手段であってもよい。前記円弧シャッタ手段の横から(例えばシャッタ回動軸方向の一端側や開閉方向の一端側から)光を入れることで背面側に位置する前記第一の装飾体と前記第二の装飾体との距離を短くできる場合があり、装飾体を大きくすることができる場合がある。
F1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球の払い出しを実行可能な払出手段(例えば152)
と、
前記払出手段から排出された遊技球が通過可能な複数の球通路(例えば7〜9)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第一の球通路(例えば7)であり、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第二の球通路(例えば8)であり、
前記第二の球通路は、分岐部(例えばBR)において前記第一の球通路から分岐した球通路であり、
前記第一の球通路は、該第一の球通路の出口(例えば7b)から遊技球を上皿(例えば126)に排出可能な球通路であり、
前記第二の球通路は、該第二の球通路の出口(例えば8b)から遊技球を下皿(例えば128)に排出可能な球通路であり、
前記第一の球通路の出口から前記分岐部の間に貯留された遊技球は、前記上皿に排出可能であり、
前記第一の球通路は、該第一の球通路の出口の後方から前記第一の球通路の出口に向かって傾斜する傾斜通路(例えば74)を有する球通路であり、
前記分岐部は、前記傾斜通路よりも球の流れ方向において上流側に位置している、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、上皿側に誘導される遊技球の貯留量を球通路により増やすことができる場合がある。また、前記傾斜通路は、遊技球を上皿に勢いよく排出することができる場合があり、この部分も上皿排出側の貯留量として確保できる場合がある。
F2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、遊技球が垂直落下可能な垂直落下部(例えば72a,73)を備えた球通路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技球の流れを円滑にできる場合がある。
F3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、前記分岐部から前記第一の球通路の出口までの間に位置する蛇行部(以下、「第一の蛇行部」という。)(例えば72)を含む球通路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記蛇行部によって上皿排出側の貯留量を増やすことができる場合がある。前記蛇行部によって遊技球が溜ってきた場合に、上皿へ遊技球が排出される圧力を減らすことができる場合がある。なお、前記第一の球通路は、蛇行する部分を有していない構成も採用可能である。
F4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の球通路は、前記遊技台の左右方向において前記第一の球通路と並んで配置される球通路であり、
前記第一の蛇行部は、前記遊技台の前後方向に蛇行する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技球の貯留が減ってきた場合に、前記第一の蛇行部の方向と前記傾斜通路の方向性が一致するため、球詰まりを起こす可能性を低くすることができる場合がある。なお、前記第一の蛇行部が前記遊技台の左右方向に蛇行する構成も採用可能である。
F5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の球通路は、前記遊技台の前後方向に蛇行する蛇行部(以下「第二の蛇行部」という。)(例えば81)を含む球通路であり、
前記第一の蛇行部における球通路の曲折数は、前記第二の蛇行部における球通路の曲折数よりも多い数である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の蛇行部は遊技球の貯留量を増やすことができる場合があり、前記第二の蛇行部は下皿に速やかに遊技球を排出しつつも適度に勢いを殺すための蛇行部として機能させることができる場合がある。なお、前記第一の蛇行部における球通路の曲折数は、前記第二の蛇行部における球通路の曲折数よりも少ない数であってもよい。下皿排出側の遊技球の貯留数を増やすことができると共に上皿排出側の遊技球の貯留量を増やしながら迅速な排出を促進できる場合がある。また、前記第一の蛇行部における球通路の曲折数は、前記第二の蛇行部における球通路の曲折数と同じ数であってもよい。
F6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の蛇行部は、前記第二の蛇行部よりも前記遊技台の前方側に突出する部分(例えば72b)を含む蛇行部である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の蛇行部は遊技球の貯留量を増やすことができる場合がある。また、前方側へ突出させているので後方側の位置が決まり易い場合がある。
F7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、前記分岐部よりも球の流れ方向において上流側に位置する上流側球通路を含む球通路であり、
前記第一の球通路は、前記分岐部よりも球の流れ方向において下流側に位置する下流側球通路を含む球通路であり、
前記上流側球通路は、蛇行部(例えば71)を含む球通路であり、
前記上流側球通路を通過した遊技球は、前記分岐部における前記第二の球通路の入口(例えば8a)を飛び越えて前記下流側球通路に進入可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路を連続させた状態で蛇行する方向を変化させると遊技球がつまる危険性が高い場合があるところ、これを防止できる場合がある。
F8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
F9.前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、球抜き通路であり、該球抜き通路は前記遊技台の前後方向で前記第一の球通路の前側を通過する部分を含む通路であってもよい。第一の球通路が背面側から視認し易い場合がある。前記球抜き通路は、前記第一の蛇行部の側方で、かつ、前記第二の蛇行部の前側を通過する部分を含む通路であってもよい。前記第一の球通路が前方側へ突出している部分と前記第二の球通路が前方側へ突出している部分との差となっている領域を有効活用でき、コンパクト化を図れる場合がある。前記第一の球通路、第二の球通路及び球抜き通路を備える球通路ユニット(例えば153)を有していてもよい。部品点数を減らせる場合がある。前記第一の球通路、第二の球通路及び球抜き通路の各出口は前記遊技台の左右方向に並んでいてもよい。この場合、前記遊技台において左右方向外側から順に前記球抜き通路の出口、前記第二の球通路の出口、前記第一の球通路の出口が並んでいてもよい。出口と通路の関係が分り易い場合があり、また、前記第一の球通路が内側に位置するので外部からの不正な遊技球の取り出しが困難になる場合がある。前記第一の球通路は前記払出手段から払い出された遊技球がまず通過する通路でもよい。
<実施形態E>
<全体構成>
図217を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図218は、図217のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図219は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。
遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。
また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図220を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器316が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図221(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図221(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。
これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」は、図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図221(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図221(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図221(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図219(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図221(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図221(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図222を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図222に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップSA01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップSA03では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップSA05では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップSA03に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップSA07に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップSA03に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップSA05は繰り返し実行される。
ステップSA07では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップSA09では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップSA13)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSA11に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSA13に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSA13に進む。
ステップSA11では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。
すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップSA15内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図220に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップSA11では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA13では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップSA13)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA15では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップSB07でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップSA15の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図223を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップSB05では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。
このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップSB05では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
図220に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップSB05では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップSB07およびステップSB09では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップSA15で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップSB11では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップSB13では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSB15では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップSB17では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップSB03における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップSB19では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップSB21では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図221(c)に示す普図A)および外れ図柄(図221(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
ステップSB23では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップSB25)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図221(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。
この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップSB27に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップSB27)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップSB25およびステップSB27における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップSB29)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップSB31)。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップSB33では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB35では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップSB37では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップSB19)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップSB39では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB43に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB41に進む。
ステップSB41では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図222に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB43では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図222に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図224を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSC07では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、SC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSC11では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップSC09で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップSC13では、SC09で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップSC15では、SC09で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップSC17では、SC09で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップSC19では、SC09で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップSC21では、SC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、SC03へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE01では、図224(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE03では、ステップSC19で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップSC13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSF01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップSF03では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSF05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSF05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップSF01でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSF07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSF09では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSF11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSF11では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
図225を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSG01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSG03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSG05の処理に移行する。
ステップSG05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSG07では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSG09では、演出制御処理を行う。例えば、SG07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSG11では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップSG13では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、SG03に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSH01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI01では、図224(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSG03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSG03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップSI03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、パチンコ機100に適用可能な表示装置の例について説明する。以下に説明する表示装置は、上述したパチンコ機100が備える各種の表示装置に追加して、或いは、その一部に代えて採用可能である。
図226は、遊技盤200に代わる遊技盤1の正面図である。遊技盤1は、板状の本体部材2と、レール形成部材3〜5と、表示装置8とを備える。遊技盤1は、前面に遊技領域124に代わる遊技領域124’を備える。遊技領域124’は、レール形成部材3〜5により区画形成される。遊技領域124’には、遊技領域124と同様に、図219に示した各種の構成が配設されるが、ここでは図示を省略している。
レール部材3は、外レールを形成する弧状の内側側面を備えた部材であり、本体部材2の前面に固定されている。レール部材4は、内レールを形成する部材であり、本体部材2の前面に固定されている。
レール部材5は、レール部材3と共に外レールを形成する弧状の内側側面を備えた部材であり、本体部材2の前面に固定されている。本実施形態の場合、レール部材5は二部材構成とされており、本体部材6と、本体部材6に対して着脱可能な下側部材7とを備える。下側部材7は、外レールの下部の一部を形成する。外レールの下部は球との衝突頻度が高い場合があり、その摩耗が進み易い場合がある。本実施形態の場合、下側部材7が本体部材6から着脱自在であるので、下側部材7を定期的に交換可能である。
表示装置8は、レール部材5の本体部材6の下部に取り付けられている。同図の表示装置8の取付位置は一例であり、他の位置に取り付けることも可能である。他の位置としては、(例えば、遊技領域124’や遊技盤1の上部(本体部材2の上部やレール部材3等)等が挙げられる。
図227〜図230を参照してレール部材5の本体部材6及び下側部材7と、表示装置8とについて説明する。図227(a)及び(b)は遊技盤1の表示装置8周辺の部分斜視図であり、図227(a)は正面側から見た斜視図、図227(b)は背面側から見た斜視図である。図228は表示装置8の分解斜視図である。図229(a)はレール部材5の正面図、(b)は背面図である。図230(a)及び(b)はレール部材5の斜視図であり、(a)は正面斜め上方から見た斜視図、(b)は正面斜め下方から見た斜視図である。
表示装置8は、本体部材6の下部に形成された収容部61に取り付けられている。収容部61は、左右の壁部61a、61aと、上下の壁部61b、61bと、底部(背部)61cとから、有底の凹部として形成されている。上側の壁部61bは、下側部材7のレール形状に沿う形状(右上がり形状)となっている。表示装置8のうち、表示ユニット81の大部分(取付部811e以外の部分)が収容部61に収容される。なお、表示装置8の前部が収容部61に収容されるようにしてもよい。
底部61cには貫通孔である孔部OPが形成されている。この孔部OPには表示装置8のコネクタ812bが挿通する。孔部OPの形成部位において、遊技盤1の本体部材2には、切欠き2aが形成されており、本体部材2はコネクタ812bと重ならない形状とされている。これにより、本体部材2の背後の制御部(例えば主制御部300)と表示装置8とを配線で電気的に接続することが容易になる場合があり、制御部によって表示装置8の表示制御を行うことができる場合がある。
本体部材6は、また、係止部62と締結部63とを備える。係止部62は2か所設けられており、本実施形態では正面方向に突出したピン形状をなしている。これらの係止部62に表示装置8を係止することで表示装置8の位置決めを簡易に行える場合がある。締結部63は2か所設けられており、本実施形態では表示装置8をねじ828で本体部材6に取り付けるためのネジ孔である。ねじ828を締結部63に螺着して締め付けることで、表示装置8が本体部材6に固定される。
下側部材7は、全体として、弧状に湾曲した帯状の部材であり、その一方端部に取付部71を備えている。本体部材6は、取付部71が挿入される凹状の取付部64を備えている。取付部64にはねじ孔65が形成されている。取付部71には、ねじ72が挿通する貫通孔(不図示)が形成されており、この貫通孔にねじ72を挿通してねじ孔65に締結することで下側部材7が本体部材6に固定される。
表示装置8の規制部824は下側部材7の他方端部73の正面側に重なり、他方端部73が正面側に移動することを阻止する。下側部材7は、取付部71における締結と、他方端部73における規制部824による移動阻止とにより本体部材6に固定された状態となる。下側部材7の固定は締結部位が一か所であるので、その着脱が容易な場合がある。また、下側部材7の着脱には、表示装置8の着脱が必要となるので、表示装置8の点検を交換者に促すことができる場合がある。
次に、表示装置8の構成について説明する。表示装置8は、表示ユニット81と、取付部材82と、シート83とを備える。
まず、表示ユニット81について説明する。図231(a)は表示ユニット81の正面図、(b)はその背面図である。図232(a)及び(b)は表示ユニット81の斜視図であり、図232(a)は正面側から見た斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。
表示ユニット81は、ケース部材811と、回路基板812と、を備える。ケース部材811は、その正面をなす壁部811aと、左右の側壁をなす一対の壁部811b、811bと、上下の側壁をなす一対の壁部811c、811cと、を備え、背部が開放した箱型をなしている。上側の壁部811cは下側部材7のレール形状に沿う形状(右上がり形状)となっている。
壁部811b、811bには、それぞれ、左右方向に突出する取付片811d、811dが一体に形成されている。取付片811dには、貫通孔である孔部811eが形成されている。この孔部811eには本体部材6の係止部62が挿通し、これにより表示ユニット81の位置決めが可能となる場合がある。
回路基板812はケース部材811の背部側からケース部材811内に装着されている。回路基板812の正面(不図示)には、複数の発光素子812aが実装されている。発光素子812aは本実施形態ではLEDである。
ケース部材811の壁部811aには、発光素子812aを個別に露出させる貫通孔が発光素子812aと同数(ここでは32個)形成されており、各貫通孔から発光素子812aが露出している。回路基板812の背面には、コネクタ812bが実装されている。コネクタ812bは各発光素子812aと電気的に接続された端子を備えている。制御部とコネクタ812bとをハーネスで接続することで制御部によって各発光素子812aの発光制御が可能となる。
次に、取付部材82について説明する。取付部材82は、表示ユニット81及びシート83を本体部材6に固定する部材である。取付部材82は、表示ユニット81の壁部811aを全体的に露出させる開口部821を備えた枠状の部材である。図233(a)は取付部材82の正面図、(b)はその背面図である。図234(a)及び(b)は取付部材82の斜視図であり、図234(a)は正面左側から見た斜視図、(b)は正面右側から見た斜視図である。
取付部材82の上部は下側部材7のレール形状に沿う形状(右上がり形状)となっている。取付部材82は、ねじ828が挿通する貫通孔である孔部822を二か所備える。また、本体部材6の係止部62が挿入される、孔部823を2か所備える。2つの孔部823のうち、一方は貫通孔であり、他方(位置決め部827の背面の孔部823)は有底の孔である。取付部材82は、また、側方に突出した規制部824を備えている。
図228から理解されるように、表示ユニット81及び取付部材82の取り付けにおいては、まず、本体部材6の係止部62、62に、表示ユニット81の孔部811e、811e及び取付部材82の孔部823、823を順に挿通させる。次に、ねじ828、828を孔部822、822に挿通させてねじ828、828を締結部63に螺着して締め付ける。これにより、表示ユニット81及び取付部材82が本体部材6に固定される。規制部824は、下側部材7の他方端部73の正面側に重なり、その正面側への移動を規制する状態となる。
図233、図234に戻り、取付部材82は、その正面側において上下方向に延びるリブ825を2つ備えている。リブ825の下部には、係止部826が全部で3つ設けられている。係止部826は本実施形態の場合、スリット状の方形の孔である。係止部826は後述するようにシート83を係止する。一方のリブ825の途中部位には、位置決め部827が形成されている。位置決め部827は、後述するようにシート83の位置決めを行う。
次に、シート83について説明する。シート83は壁部811aを覆うように表示ユニット81よりも遊技者側(正面側)に配置され、開口部821を塞ぐように取付部材82に着脱自在に装着される。図235(a)はシート83の正面図、(b)はシート83の背面図である。シート83は、例えば、紙や樹脂フィルム等から製造される。シート83は、係止部831を三か所備える。係止部381は、側方に突出した突出片として形成されており、取付部材82の係止部826に挿入される。これにより、シート83が取付部材82に取り付けられ、取付部材82を介して本体部材6に固定されることになる。
三つの係止部831のうちの二つは、シート83の左右方向の一方端に形成され、残りの一つはシート83左右方向の他方端に形成されている。取付部材82の三つの係止部826は、これらの係止部831の配置に対応して形成されている。シート83を取付部材82に装着する場合、例えば、シート83の左右方向の一方端に形成された二つの係止部831を対応する係止部831に差し込み、シート83を左右方向に幅が短くなるように撓ませながら、残りの一つの係止部831を係止部831に差し込む。シート83は平坦な原形に復帰する。シート83の撓みを利用することで、着脱が容易になる場合があり、また、係止部831が係止部831から不用意に脱落しにくくなる場合がある。
左右端で係止部831の数を異ならせることにより、係止部831の数を不必要に増やすことなく、シート83を確実に装着できる場合がある。一方端の係止部831の数を複数とすることで、こちらが先に係止部826に挿入されると、シート83を装着する際の位置ずれが生じにくくなる場合がある。係止部831の長さは異なっていてもよく、例えば、左右端の一端の係止部831を長くし、他端の係止部831を短くしてもよい。長い係止部831が先に係止部826に挿入されると、後に係止部826に挿入する短い係止部831の挿入がやり易くなる場合があり、かつ、脱落防止を図れる場合がある。
シート83は、また、位置決め部832を備える。位置決め部832はシート83の側縁を円弧状に凹ませた形状をなしている。取付部材82の位置決め部827は円柱形状に形成されており、位置決め部827の周面に位置決め部832が当接することでシート83が取付部材82に対して位置決めされる。取付部材82と表示ユニット81とは、本体部材6の係止部62によって位置決めされるので、シート83は取付部材82を介して表示ユニット81に対して位置決めされることになる。
シート83の正面は、複数の着色部C1〜C3を有している。着色部C1〜C3は透過部TPを除いて不透明であるが、部分的に透明又は半透明としてもよい。着色部C3は例えば白色である。着色部C1やC2は白色とは異なる色であり、互いに異なる色である。シート83の背面は単色(例えば白色)とされている。本実施形態の場合、シート83は取付部材82を介して表示ユニット81に取り付けられる構成としているが、シート83の背面に粘着層を設けてシールとし、表示ユニット81の壁部811aに貼り付ける構成であってもよい。
透過部TPは、透明又は半透明の部分である。透過部TPは、シート83に穿孔した孔であってもよい。透過部TPは、複数の発光素子812aを区画するように発光素子812aに対応して同数(ここでは32個)設けられており、対応する発光素子812aの正面に位置して、その点灯或いは消灯を遊技者側から視認可能としている。
表示装置8は、発光素子812aの点灯、消灯により各種の情報を表示可能である。図236(a)は表示する情報の説明図である。各透過部TPの背後に位置する各発光素子812aは、表示制御上、同図に示す表示部R1〜R10にグループ分けされている。各表示部が表示する情報は、例えば、以下の通りとすることができる。
表示部R1は、八つの発光素子812aから構成され、例えば、特図1を示すシンボルを表示する表示部(上述した第1特別図柄表示装置212に相当)として機能させることができる。表示部R2は、八つの発光素子812aから構成され、例えば、特図2を示すシンボルを表示する表示部(上述した第2特別図柄表示装置214に相当)として機能させることができる。
表示部R3は、二つの発光素子812aから構成され、例えば、特図1の保留数を表示する表示部(上述した第1特別図柄保留ランプ218に相当)として機能させることができる。表示部R4は、二つの発光素子812aから構成され、例えば、特図2の保留数を表示する表示部(上述した第2特別図柄保留ランプ220に相当)として機能させることができる。
表示部R5は、二つの発光素子812aから構成され、例えば、普図を示すシンボルを表示する表示部(上述した普通図柄表示装置210に相当)として機能させることができる。表示部R6は、二つの発光素子812aから構成され、例えば、普図の保留数を示すシンボルを表示する表示部(上述した普通図柄保留ランプ216に相当)として機能させることができる。
表示部R7は、四つの発光素子812aから構成され、例えば、演出を行う表示部として機能させることができる。表示部R8は、一つの発光素子812aから構成され、例えば、右打ちをすることが遊技者に有利か否かを表示する表示部として機能させることができる。表示部R9は、一つの発光素子812aから構成され、例えば、確変であるか否かを表示する表示部として機能させることができる。
表示部R10は、二つの発光素子812aから構成され、例えば、大当たりのラウンド数を表示する表示部として機能させることができる。
図235(a)と図236(a)とを参照して、シート83は、表示ユニット81が表示する情報のうち、特定の情報についてはその情報に関する表示を含み、他の情報についてはその情報に関する表示は含まない構成としている。例えば、表示部R10については、表示INFにおいて、2R(2ラウンド)か16R(16ラウンド)かのラウンド数が表示されている。一方、表示部R1〜R9については、その情報に関する表示はない。
したがって、表示INFがある情報については、遊技者が情報の内容が分り易い場合がある。表示INFが無い情報については、遊技者に情報の内容を推測させる楽しみを与えることができる場合がある。表示INFが無い情報については、表示位置を途中で変更したり、情報の種類を別の情報に変えることも可能である。例えば、表示部R1を特図1のシンボルを表示する表示部として、表示部R2を特図2のシンボルを表示する表示部として、それぞれ機能させている状態から、表示部R1を特図2のシンボルを表示する表示部として、表示部R2を特図1のシンボルを表示する表示部として、それぞれ機能させてもよい。また、表示部R1を特図1のシンボルを表示する表示部として機能させている状態から、演出に関する情報を表示する表示部として機能させている状態に変更してもよい。
シート83は、また、表示ユニット81が表示する情報とは無関係な表示を含んでもよい。シート83で複数種類の情報を報知できる場合がある。図235(a)では、無関係な表示として表示I1〜I3を含む。表示I1はパチンコ機100のメーカ名であり、表示I2はパチンコ機100の機種名である。表示I3は二次元コードであり、例えば、パチンコ機100の型番号等を示す。
表示INFのような、情報に関する表示が無い表示部(図236(a)の表示部R1〜R9)には、情報毎に表示部を区画する表示を設けてもよい。情報の種類を遊技者が推測する手がかりとなる場合があり、遊技者に情報の内容を推測させる楽しみを与えることができる場合がある。
図236(b)はその一例を示す。同図の例では表示部R1を構成する八つの発光素子812aの周囲が線L1で囲われて区画されている。また、線L1の内側は外側と異なる色とされている。また、表示部R2を構成する八つの発光素子812aの周囲が線L2で囲われて区画されており、線L2の内側は外側と異なる色とされている。このように、少なくとも一部の区画の内側を外側と異なる色や模様としてもよい。
表示部R3を構成する二つの発光素子812aの周囲が線L3で囲われて区画されている。線L3の内側は外側と異なる色とはされてない。表示部R4を構成する二つの発光素子812aの周囲が線L4で囲われて区画されている。線L4の内側は外側と異なる色とはされてない。表示部R5を構成する二つの発光素子812aの周囲が線L5で囲われて区画されている。線L5の内側は外側と異なる色とはされてない。表示部R6を構成する二つの発光素子812aの周囲が線L6で囲われて区画されている。線L6の内側は外側と異なる色とはされてない。このように、少なくとも一部の区画の内側を外側と同じ色や模様としてもよい。
表示部R7〜R9はこれらを区画する表示はない。このように少なくとも一部の表示部については、区画表示を設けなくてもよい。
なお、本発明はパチンコ機100以外に、スロットマシンなどの各種の遊技台にも適用可能である。また、パチンコ機は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用する封入式パチンコ機であってもよく、この封入式パチンコ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
複数の発光手段(例えば812a)と、
前記複数の発光手段を有する表示手段(例えば8)と、
前記複数の発光手段を区画するシート(例えば813)と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記シートを有する手段であり、
前記表示手段は、第一の情報(例えばラウンド数)を表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の情報(例えば特図1)を表示可能な手段であり、
前記シートは、前記第一の情報に関する表示(例えばINF)を含むシートであり、
前記シートは、前記第二の情報に関する表示を含まないシートであり、
前記シートは、前記複数の発光手段よりも遊技者側に配置されるシートである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、表示手段に特徴を持った遊技台を実現できる。また、前記第一の情報を遊技者が識別することができる場合がある。また、前記シートを交換して、前記表示手段をリサイクルすることができる場合がある。
2.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記複数の発光手段のうちの少なくともいずれか1または複数は、第一の発光手段(例えばR10)であり、
前記第一の発光手段は、前記第一の情報を表示可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の情報を遊技者が識別することができる場合がある。
3.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記シートは、前記第一の発光手段に関する表示(例えばINF)を含むシートである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の発光手段を遊技者が識別することができる場合がある。
4.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記複数の発光手段のうちの少なくともいずれか1または複数は、第二の発光手段であり、
前記第二の発光手段は、前記第二の情報を表示可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の情報を遊技者が推測できる場合がある。
5.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記シートは、前記複数の発光手段とは無関係な表示(例えば)を含むシートである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記シートで複数種類の情報を報知することができる場合がある。
なお、前記第一の情報は、例えば、ラウンド数を示す情報であってもよい。前記第二の情報は、特図1、特図2、特図1保留、特図2保留、普図、普図保留、右打ち表示、確変表示のうちのいずれかを示す情報であってもよい。前記第二の発光手段は、複数の発光手段で構成されてもよい。
前記シートは、前記第二の発光手段を区画する表示(例えばL1-L6)を含んでもよい。前記第二の情報を遊技者が推測し易い場合がある。前記無関係な表示は、二次元コード(例えばI3)を含んでもよい。遊技台とシートの整合を確認できる場合がある。
前記表示手段は、レール形成手段(例えば5)に固定されてもよい。前記レール形成手段を利用して前記表示手段の配設スペースを確保できる場合がある。前記表示手段は、コネクタ(例えば812a)を有していてもよい。配線が便利になる場合がある。前記レール形成手段は、前記表示手段の前記コネクタが挿通可能な孔部(例えばOP)を有していてもよい。配線を通す位置の自由度が高まる場合がある。遊技盤(例えば1)の板状部材(例えば2)は、前記表示手段のコネクタと重ならない形状であってもよい(例えば図227(b))。配線を通す位置の自由度が高まる場合がある。
前記表示手段は、前記レール形成手段に取り付けられる取付手段(例えば82)を備えてもよい。取付作業をし易い場合がある。前記取付手段は、締結手段(例えば72,65)によって前記レール形成手段に固定されてもい。確実に固定できる場合がある。
前記取付手段は、前記表示手段とは異なる他の部材(例えば7)の少なくとも一部を前方から固定してもよい。他の部材の取付け手順を簡略なものにできる場合がある。前記他の部材(例えば7)は、前記取付手段を取り外さなければ取り外せない部材であってもよい。前記表示手段の点検が促進される場合がある。前記表示手段の少なくとも一部は、レール形成手段の凹部に収容されてもよい。前記表示手段の側面や背面等を目立たなくすることができる場合があり、また、前記表示手段をより安定して支持できる場合がある。
前記シートは、複数の係止部(例えば831)を有してもよい。前記シートをより確実に取り付けることができる場合があり、また、交換可能となる場合がある。前記シートは、左右方向の両端に前記係止部を有してもよい。前記シートは、左端と右端の前記係止部の数が異なるシートであってもよい。前記シートは、左端と右端のうちの一方が他方よりも長く、係止部の数は他方の方が一方よりも多くてもよい。これらは、前記シートの装着容易性や脱落防止性能を改善できる場合がある。
前記シートは、前記レール形成手段の少なくとも一部に沿う形状を少なくとも含む形状であってもよい。前記シートを前記レール形成手段の形状になじませることができる場合があり、不必要に目立たなくすることができる場合がある。
前記シートは、前記複数の発光手段を覆う部分(例えばTP)が透明または半透明であってもよい。前記発光手段の点灯、消灯を目視し易い場合がある。前記シートは、前記複数の発光手段を覆わない部分(例えばC1-C3)が不透明であってもよい。前記シートの背後が不必要に見えることを防止できる場合がある。前記シートは、前記複数の発光手段を覆わない部分のうちの少なくとも一部が透明または半透明であってもよい。前記シートの背後を必要な範囲で見せることができる場合がある。
前記シートは、前記取付手段に係止されてもよい。前記シートが交換可能となる場合がある。前記シートは、前記取付手段を介して前記レール形成手段に固定されてもよい。前記シートが交換可能となる場合がある。前記シートは、シールであってもよい。簡単な構成で前記シートを配設できる場合がある。
11.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
遊技盤(例えば1)と、
第一の構造体(例えば811a,832b)と、
第二の構造体(例えば812b)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の構造体は、前記遊技盤に設けられた構造体であり、
前記遊技盤は、開口部(例えば2a)が設けられた遊技盤であり、
前記第二の構造体の少なくとも一部は、前記開口部に位置し、
前記第一の構造体は、前記開口部の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記第二の構造体を不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
12.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記第一の構造体は、レールユニット(例えば5-7,811a,832b)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記レールユニットを前記開口部を覆う手段として兼用できる場合がある。
13.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記第二の構造体は、ハーネス(例えば812bに接続される)を含む構造体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、ハーネスが不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
14.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
前記遊技盤は、遊技領域と非遊技領域を有する遊技盤であり、
前記開口部は、前記非遊技領域に設けられた開口部である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、非遊技領域において前記第二の構造体を不正に取り外されることを防ぐことができる場合がある。
15.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記開口部は、貫通孔である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の構造体を前記開口部に位置させ易い場合がある。
16.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記開口部は、切欠きである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の構造体を前記開口部に位置させ易い場合がある。
17.上記実施形態の遊技台は(例えば100)、
ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持ったぱちんこ機を提供できる場合がある。
<実施形態F>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態Fに係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機あるいは封入式遊技機)について説明する。まず、図237を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製や金属製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、錠ユニット105によるロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
また前面枠扉106は、開口部116よりも下方の部位に、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図239参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、設定者(例えば、遊技者、遊技店員)の操作によって各種設定等が可能な設定操作部137と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部(図示せず)と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
設定操作部137は、設定者による押下が可能な押ボタン式のスイッチとして、確定(OK)ボタンと、確定ボタンの上方に位置する上ボタンと、確定ボタンの下方に位置する下ボタンと、確定ボタンの右方に位置する右ボタンと、確定ボタンの左方に位置する左ボタンと、右ボタンのさらに右方に位置するキャンセル(C)ボタンとを備えている。また設定操作部137は、各ボタンのそれぞれの押下を検出する操作部センサを備えている。本例の設定操作部137は、各ボタンおよび操作部センサが一体化したユニット構造を有している。設定操作部137の各ボタンのうち少なくとも1つは、所定条件が成立したときの遊技者の操作によって各種演出装置206(図239参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタンとして機能するようになっていてもよい。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図238は、図237のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図240参照)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、を配設している。
主基板156、第1副基板160および第2副基板164等は機種毎に変更する必要があるため遊技盤200の背面に備えられており、払出基板170、発射基板174および電源基板182等は複数機種で共通的に使用されるため外枠102に備えられている。
図239は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設している。演出装置206は、ロゴ役物900、上部前飾り役物1000、上部後飾り役物1100(図239では不図示)、上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、下部左サイド役物1500、中央下部役物1600(以下、これらの役物をまとめて「各種役物」と称する場合がある)を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
本例の遊技盤200はいわゆる右打ち機用の遊技盤である。右打ち機では、球発射ハンドル134の操作によって遊技球の打ち出し強度を変化させることにより、遊技球の落下経路を演出装置206より右側の右側経路と演出装置206より左側の左側経路とに打ち分けることができる。本例では、後述する普通図柄始動口228、第1特別図柄始動口230、第2特別図柄始動口232、可変入賞口234等への入球のし易さは、右側経路を落下する遊技球と左側経路を落下する遊技球とで異なる。
普通図柄始動口228、第2特別図柄始動口232および可変入賞口234のそれぞれについては、これらの普通図柄始動口228、第2特別図柄始動口232および可変入賞口234が右側経路上に配置されているため、右側経路を落下する遊技球の入球は相対的に容易であり、左側経路を落下する遊技球の入球は相対的に困難または不可能である。これに対し、第1特別図柄始動口230については、遊技釘(不図示)の配列パターンやワープ装置242等の存在の影響によって、左側経路を落下する遊技球の入球は相対的に容易であり、右側経路を落下する遊技球の入球は相対的に困難である。なお、本実施の形態では右打ち機を例に挙げているが、右打ち機以外であってもよい。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
遊技領域124の下方には、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234と、第二のアウト口241とを配設している。第二のアウト口241の詳細については後述する。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側経路上に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技(以下、「特図1変動遊技」という場合がある)を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では右側経路上に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技(以下、「特図2変動遊技」という場合がある)を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右側流下経路上に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材(不図示)や、遊技釘(不図示)を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口や第二のアウト口241に入球しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、第二のアウト口241に入球するか、または、いずれの入賞口や始動口にも入賞せず、第二のアウト口241に入球することもなく、もしくは、普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242(242a、242b)および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に各種役物を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208は、ワープ装置242、前面ステージ244、および各種役物の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。なお、各種役物については後述する。
次に、図240を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。本例では水晶発振器316aと乱数値生成回路318とが別に設けられているが、水晶発振器316aは乱数値生成回路318に含まれていてもよい。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信が双方向通信により行われるように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、各種役物に含まれる各種可動体550(各種可動体550については後述する)の現在位置を検出する各種可動体センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、設定操作部137の各ボタンの押下を検出する操作部センサ(図示せず)と、これらのセンサからの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、各種可動体550の駆動制御を行うための駆動回路516と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530および遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。なお、本実施形態では、第2副制御部500が各種可動体550の動作を制御する構成となっているが、第1副制御部400が各種可動体550の動作を制御する構成であってもよいし、第1副制御部400および第2副制御部500とは別に可動体制御部を設け、この可動体制御部が各種可動体550の動作を制御する構成であってもよい。なお、本実施形態では、各種可動体センサ430が第1副制御部400に設けられたセンサ回路428に接続されており、第1副制御部400が各種可動体550の位置検出を実行するようになっているが、各種可動体センサ430が第2副制御部500に設けられた所定のセンサ回路に接続されており、第2副制御部500が各種可動体550の位置検出を実行するようになっていてもよいし、各種可動体センサ430が上記の可動体制御部に設けられた所定のセンサ回路に接続されており、可動体制御部が各種可動体550の位置検出を実行するようになっていてもよい。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、主制御部300と払出制御部600との情報通信が双方向通信により行われるように構成されている場合には、各種センサ320は前面枠扉106の開放を検出する前面枠扉開放センサ107の検出結果をセンサ回路322に送信せずに払出制御部600へ送信し、払出制御部600は受け取った検出結果を主制御部300に出力するようにしてもよい。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図241(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図241(a)は特図1および特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図241(a)には、特図1および特図2の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図J」の10種類の特図が示されている。図241(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、大当り遊技の終了後の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、大当り遊技終了後に特図高確率普図高確率状態となる図柄であり、15R大当り図柄である「特図B」は、大当り遊技終了後に特図低確率普図高確率状態となる図柄である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、大当り遊技の終了後に特図高確率普図高確率状態となる図柄である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、大当り遊技の終了後に特図低確率普図高確率状態となる図柄である。「特図E」は潜伏確変または隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、大当り遊技の終了後に特図高確率普図低確率状態となる図柄である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、大当り遊技の終了後に特図低確率普図低確率状態となる図柄である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、小当り遊技終了後は小当り遊技が実行される前の遊技状態を維持する。「特図H」は第2小当り図柄であり、小当り遊技終了後は小当り遊技が実行される前の遊技状態を維持する。また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
図241(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。「装飾1」〜「装飾9」および「装飾10」は、それぞれ数字の「1」〜「9」および「0」を表している。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当り、「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の潜伏確変(隠れ確変)と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」や「特図H」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。「特図C」の突然確変と称される2R大当り、「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図I」、「特図J」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図241(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図241(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図241(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図242を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板182に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数値カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、特図1乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタ、特図2乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタ、および普図当選乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタが設けられている。ステップS115では、これらのうち3つの初期値生成用乱数カウンタの初期値を更新する。例えば、初期値生成用乱数カウンタの取り得る数値範囲が0〜100とすると、初期値生成用乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の初期値生成用乱数カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の初期値生成用乱数カウンタに記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割込許可の設定を行う。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図243を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
またステップS205では、主制御部300と払出制御部600との情報通信が双方向通信により行われるように構成されている場合には、前面枠扉106の開放を検出する前面枠扉開放センサ107からの検出結果を受け取った払出制御部600から出力された扉開放検出信号の有無を監視し、RAM308に設けた扉検出信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数値カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための普図当選乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の普図当選乱数値カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の普図当選乱数値カウンタに記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、普図当選乱数値カウンタが1周していると判定した場合には、普図当選乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、普図当選乱数値カウンタにセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値カウンタおよび特図2乱数値カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308にそれぞれ設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよく、この場合には同一の初期値生成用乱数カウンタおよび初期値記憶領域を用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。具体的には、特図1変動遊技での図柄変動時間を決めるための特図1変動時間決定用乱数値カウンタの値の値あるいはその初期値を更新し、特図2変動遊技での図柄変動時間を決めるための特図2変動時間決定用乱数値カウンタの値の値あるいはその初期値を更新する。また、普図変動遊技での図柄変動時間を決めるための普図変動時間決定用乱数値カウンタの値あるいはその初期値を更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得し、RAM308に設けた特図1変動時間決定用乱数値カウンタから特図1変動時間決定用乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値、特図1乱数値および特図1変動時間決定用乱数値の組(以下、「特図1始動情報」と称する)は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1始動情報のデータが消去されるとともに、残余の特図1始動情報のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1始動情報のデータの次の保留順位に新たな特図1始動情報のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得し、RAM308に設けた特図2変動時間決定用乱数値カウンタから特図2変動時間決定用乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値、特図2乱数値および特図2変動時間決定用乱数値の組(以下、「特図2始動情報」と称する)は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2始動情報のデータが消去されるとともに、残余の特図2始動情報のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2始動情報のデータの次の保留順位に新たな特図2始動情報のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口234用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図241(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図241(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の普図乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行う。当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定し、不当選の場合には普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS223の次のステップS224では、特図先読み処理を行う。特図先読み処理は、特図保留数記憶領域に記憶された特図保留数が増加すると、当該増加した保留に係る始動情報を先読みして、特図変動遊技の停止図柄等を特図関連抽選処理での当否判定より前に事前判定する。
例えば、特図先読み処理ではまず、現在の制御状態が電サポ中(普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態、詳細は後述)か否かを判断し、電サポ中であると判断すると、特図2始動口232への入賞があったか否かを判断し、特図2始動口232への入賞があったと判断すると、入賞した特図2始動情報に係る特図2当選乱数値、特図2乱数値および特図2変動時間決定用乱数値を先読みする。次いで、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定に先立って、特図確率変動フラグの値と先読みした特図2当選乱数値と当否判定用テーブル(不図示)とを用いて、当該当否判定が大当りとなるか否かの事前判定を行う。次いで、先読みした特図2乱数値と特図2図柄決定用テーブル(不図示)とを用いて、特図2変動遊技後に停止表示する図柄(停止図柄)を事前判定する。次いで、事前判定された停止図柄と、特図2変動時間決定用乱数値と、特図2変動表示時間決定テーブル(不図示)とを用いて特図2変動遊技の変動時間を事前判定する。次いで、事前判定して得られた事前判定結果(当否判定結果、停止図柄、変動時間)を主制御部300のRAM308内に設けられた特図2先読み結果記憶部(不図示)に記憶する。主制御部300は、事前判定した特図2変動遊技の当否判定結果、停止図柄および変動時間を特図2先読み結果として、特図2先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶するようになっている。本実施の形態では、特図2先読み結果記憶部は、例えば4個まで特図2先読み結果を格納できるようになっている。
また、RAM308内には、特図2先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域が設けられている。主制御部300は、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図2先読み結果の情報の次の順位に新たな特図2先読み結果の情報を書き込む。なお、本実施の形態では保留の増加分だけ先読み処理をするようにしているが、毎回全保留に対して特図先読み処理を実施するようにしてもよい。
特図先読み処理において、例えば主制御部300は、電サポ状態でないと判断すると、特図1始動情報について特図2始動情報と同様の特図先読み処理を実行する。なお、特図先読み処理は、当否判定時に用いる当否判定用テーブル、特図決定用テーブルを参照することにより実行されるが、先読み処理用に特別の判定テーブルを用いてもよい。なお、特図先読み処理は、入賞受付処理(ステップS217)内で実行されてもよい。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、例えば、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオン、普図確率変動フラグがオンの場合には図241(a)に示す特図A、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグがオンの場合には特図B、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオン、普図確率変動フラグがオンの場合には特図C、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグがオンの場合には特図D、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオン、普図確率変動フラグがオフの場合には特図E、2R大りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグがオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、特図A〜特図Jのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、RAM308に設けられた確変回数記憶部に記憶された確変回数が1以上であれば、その確変回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では、特図1および特図2の場合はともに15ラウンドまたは2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、大当り遊技を終了してから、次の大当り遊技を開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
また、特図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変回数記憶部に確変回数(例えば、10000回)をセットする。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2始動情報を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1始動情報を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。本実施の形態では、有利度の高い特図変動遊技(例えば、特図2変動遊技)が有利度の低い特図変動遊技(例えば、特図1変動遊技)よりも優先して行われる。このため、遊技状態の有利度に差を持たせ易くなる場合がある。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定、はずれとするか否かの決定を行う。次いで、主制御部300は、ROM306に記憶された特図2図柄決定用テーブル(不図示)を用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行い、ROM306に記憶された特図2変動表示時間決定テーブル(不図示)を用いて特図2変動遊技の変動時間を決定する。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。
以上の説明では、有利度の高い特図2変動遊技が有利度の低い特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、有利度の低い特図1変動遊技が有利度の高い特図2変動遊技よりも優先して開始され、特図1の保留が特図2の保留よりも優先して消化される特図1優先変動であってもよい。また、特図2変動遊技および特図1変動遊技のいずれを優先することもなく、特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口に入賞した順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。始動口入賞順変動では、保留の上限数が特図1および特図2に関わらず8つになるため、特図1および特図2のそれぞれにおいて保留の上限数が4つとなる優先変動と比較して、保留数の実質的な上限を上げることができる場合がある。
また以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしたが、これに限定されるものではなく、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成してもよい。また、このように複数の特図を同時に変動させる場合には、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別箇に表示してもよいし、1の領域で複数の特図の抽選結果を表示するように構成していてもよい。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えてもよい。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、先読み結果情報コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が特図の図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグ、各種小当りフラグ、各種はずれフラグ、特図確率変動フラグなどの値、特図関連抽選処理で選択した特図変動遊技の変動時間などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、各種大当りフラグ、各種小当りフラグ、各種はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを示す情報を含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを示す情報を含む。先読み結果情報コマンドの場合であれば、特図1および特図2の種別、後述する先読み数記憶領域に記憶された先読み数、先読み結果記憶部に記憶された停止図柄等を示す情報をコマンドデータに含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、各種小当りフラグ、各種はずれフラグ、特図確率変動フラグなどの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択した特図変動遊技の変動時間、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、各種小当りフラグ、各種はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図242に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図242に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図244を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図244(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図244(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。また、チャンスボタン制御処理では、設定操作部137の各ボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データを設定操作部137の各ボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS311の次のステップS313では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS313の次のステップS315では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315の次のステップS317では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317の次のステップS319では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS303に戻る。
図244(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図244(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理のステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS501の次のステップS503では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS319)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図244(d)は、第1副制御部メイン処理の画像制御処理(ステップS313)の流れを示すフローチャートである。ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS601の次のステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS605の次のステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS607の次のステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS711に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS711では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図245を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図245(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図245(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS701の次のステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS705の次のステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS707の次のステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS709の次のステップS711では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS711の次のステップS713では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの各種可動体550への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS703に戻る。
図245(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図245(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS901では、第2副制御部メイン処理のステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS901の次のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図246乃至図248を用いて本実施形態によるパチンコ機100の遊技盤200についてより詳細に説明する。なお、図246乃至図248、および後述する図249乃至図280を用いた説明において、鉛直方向(上下方向と称する場合もある)あるいは水平方向はパチンコ機100を例えば島設備に設置した状態での鉛直方向あるいは水平方向を指す。同様に、左右方向は水平方向のうち、遊技盤200に向かって左右方向を指す。また、前後方向は水平方向のうち、遊技盤200(透明遊技盤810の基板面)に直交する方向であって遊技盤200から透明板部材118に向かう方向を前方向、その逆を後方向と呼ぶ。
図246乃至図274において「上」と「下」の表記がある両矢印は鉛直方向を示しており、「上」は鉛直上方を示し「下」は鉛直下方を示している。また、図246乃至図274において「左」と「右」の表記がある両矢印は左右方向を示しており、「左」は左方向を示し、「右」は右方向を示している。また、図246乃至図274において「前」と「後」の表記がある両矢印は前後方向を示しており、「前」は前方向を示し、「後」は後方向を示している。
図246は、本実施形態に係る遊技盤200の分解斜視図である。図246は、遊技盤200を前方右上から後方左下に見た状態を示している。遊技盤200は、レール飾り部材800と、透明遊技盤810と、役物ユニット820とで構成される3層構造を有している。
レール飾り部材800は、外レール部材802と、外枠部材804と、センタ装飾部材806と、遊技盤装飾部材808とを有している。外レール部材802は、例えば樹脂材料により一体的に成型されて、左側基部802aと上側基部802bとを有している。左側基部802aは、下から上に向かう内側端辺が遊技盤200の中央付近を中心とする円弧形状を有している。上側基部802bは、左側基部802aの上端から右方に延びて形成され、左から右に向かう内側端辺が遊技盤200の中央付近を中心とする円弧形状を有している。外レール部材802は、左側基部802aの内側端辺と上側基部802bの内側端辺とが連続するように成型されている。左側基部802aおよび上側基部802bの内側端辺には外レール202が配置されている。外レール部材802の外レール202により遊技領域124の外端が画定される。
外枠部材804は、例えば樹脂材料により成型され、右から右下方に向かう内側端辺が遊技領域124の右下端辺の曲線に合わせた曲線形状を有している。外レール部材802と外枠部材804とで遊技領域124が囲まれるようになっている。
センタ装飾部材806は、例えば透明樹脂材料で成型されている。センタ装飾部材806は、所定輪郭の環状形状を有しており、環状内の全面が開口されている。また、センタ装飾部材806は、図239に示すワープ装置242および前面ステージ244を有しており、凹凸による飾り模様が施されている。なお、センタ装飾部材806は、前面ステージ244内に進入した遊技球が後側に転落しないように前面ステージ244の後側に壁が設けられてもよい。
遊技盤装飾部材808は、例えば透明樹脂材料で成型され、外側端辺が遊技盤200の中央付近を中心とする円弧形状を有している。遊技盤装飾部材808の外側端辺には内レール204が配置されている。また、遊技盤装飾部材808の内レール204の内方の前面側には、図239に示す一般入賞口226、特図1始動口230、特図2始動口232(羽根部材232aは不図示)、可変入賞口234、アウト口240、および第二のアウト口241が設けられている。また、遊技盤装飾部材808の前面側には凹凸による飾り模様が施されている。
透明遊技盤810は、例えば透明樹脂材料で形成され、薄板平板形状を有している。外レール部材802と外枠部材804は、透明遊技盤810の前面にネジで固定され、遊技領域124を囲むように配置される。透明遊技盤810の前面側には複数の遊技釘(不図示)や打球方向変換部材(不図示)が配置される。また、透明遊技盤810は、中央部にセンタ装飾部材806の輪郭形状に合わせて開口された開口部810aを有している。センタ装飾部材806は開口部810aに嵌め込まれて透明遊技盤810にネジで固定される。また、透明遊技盤810は、開口部810aの右下方に所定形状に開口された開口部810bを有し、開口部810aの左下方に所定形状に開口された開口部810c、810dを有している。開口部810c、810dは透明遊技盤810の左方からこの順に形成されている。特図1始動口230、特図2始動口232、可変入賞口234、およびアウト口240が開口部810bに対応し、第二のアウト口241、および第二のアウト口241の下方の1つの一般入賞口226が開口部810cに対応し、2つの一般入賞口226が開口部810dに対応するように、遊技盤装飾部材808は透明遊技盤810にネジで固定される。また、透明遊技盤810の開口部810b、810c、810dの後側(裏側)には球通路ユニット(不図示)が配置され、一般入賞口226、特図1始動口230、特図2始動口232、可変入賞口234、アウト口240、または第二のアウト口241に入球した遊技球を島設備に排出するようになっている。
役物ユニット820は、透明樹脂材料で成型されたユニット本体822を有している。ユニット本体822は、前面側がほぼ長方形状を有しており、ほぼ中央に水平方向に長い長方形状に開口された開口部822aを有している。ユニット本体822は、図239に示す装飾図柄表示装置208の画像表示領域が開口部822aを介して遊技者側から視認できるようになっている。また、役物ユニット820のユニット本体822には、ロゴ役物900、上部前飾り役物1000、上部後飾り役物1100(図246では不図示)、上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、下部左サイド役物1500、および中央下部役物1600が取り付けられている。これらの各種役物については、図252乃至図274を用いて詳述する。
また、ユニット本体822の前面側の四隅には、右上端部822b、右下端部822c、左下端部822d、および左上端部822eがそれぞれ設けられている。右上端部822b、右下端部822c、左下端部822d、および左上端部822eは、前後方向に直交する同一仮想平面上に形成されている。透明遊技盤810は、ユニット本体822の右上端部822b、右下端部822c、左下端部822d、および左上端部822eにネジで固定される。また、右上端部822b、右下端部822c、左下端部822d、および左上端部822eを含む仮想平面よりも後側に各種役物が取り付けられている。これにより、透明遊技盤810と各種役物とが接触するのを防いでいる。
図247は、遊技盤200を後面側(背面側)から見た外観図である。ユニット本体822の開口部822aを介して、センタ装飾部材806、上部前飾り役物1000、上部後飾り役物1100、上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、下部左サイド役物1500、および中央下部役物1600の後面側の一部がそれぞれ視認されている。
図248は、図247に示す遊技盤200から役物ユニット820を取り外して見た遊技盤200の外観図である。図248では、第二のアウト口241および3つの一般入賞口226に接続された球通路ユニット700を示している。
次に、本実施の形態によるパチンコ機100で用いられる球通路ユニット700について図249乃至図251を用いて説明する。球通路ユニット700は、一般入賞口226や第二のアウト口241に入球した遊技球が通過可能な球通路を形成するように、図246に示す透明遊技盤810の後側(背面側)に設けられている。
図249は、本実施の形態によるパチンコ機100で用いられる球通路ユニット700を右後上から左前下に向かって見た斜視図である。図249において、紙面の上下方向は鉛直上下方向を表し、紙面の右上から左下に延びる方向は左右方向を表し、紙面の左上から右下に延びる方向は前後方向を表している。図250は、球通路ユニット700を左後上から右前下に向かって見た斜視図である。図250において、紙面の上下方向は鉛直上下方向を表し、紙面の右上から左下に延びる方向は前後方向を表し、紙面の右下から左上に延びる方向は左右方向を表している。図249および図250に示す太い破線は、球通路ユニット700の球通路内を転動流下する遊技球の軌跡の一例を示している。図251は、球通路ユニット700を後から前に向かって見た背面図である。図251において、紙面の上下方向は鉛直上下方向を表し、紙面の左右方向は、透明遊技盤810の前面に向かって左右方向を表している。また、図中の矢印付きの実線は、球通路ユニット700の球通路内を転動流下する遊技球の軌跡の一例を示している。また、図249乃至図251において図中に両矢印で示す座標は、球通路ユニット700を含む球通路機構が取り付けられたパチンコ機100が遊技店の島設備等に設置された場合に、球通路ユニット700の設置状態を示すものである。なお、図249乃至図251では、球通路ユニット700の構造の把握を容易にするために球通路ユニット700を透過的に示している。
球通路ユニット700が後側に取り付けられる透明遊技盤810の前側(表面側)に配置される遊技盤装飾部材808には、図246に示すように内レール204の最下部に設けたアウト口240の他に第二のアウト口241が設けられている。第二のアウト口241は、三つの一般入賞口226のうちの最上部の一般入賞口226の近傍の上方左側に設けられている。本例のパチンコ機100によれば、第二のアウト口241の方が一般入賞口226よりも高い位置にあるので、アウト球を遊技領域124の裏側を使用して排出することができる場合がある。球通路ユニット700は、第二のアウト口241と三つの一般入賞口226に入球する遊技球を透明遊技盤810の後側(裏面側)で遊技島側に排出するために用いられる。
図249および図250に示すように、球通路ユニット700の前側には前壁W1が配置されている。前壁W1は、左右方向と上下方向を含む平面(前後方向に直交する平面)に平行な平板形状を有している。球通路ユニット700は、図248に示すように前壁W1の前側壁面を透明遊技盤810の裏面に対面させて透明遊技盤810の裏面側に取り付けられる。前壁W1には三つの一般入賞口226の配置位置に対応して、遊技球が通過できる大きさに開口された三つの例えば円形の開口部701A、701B、701Cが配置されている。開口部701Bは開口部701Aの右下に位置している。開口部701Cは開口部701Bの右下近傍に位置している。また、前壁W1の開口部701Aの上部には第二のアウト口241の配置位置に対応して、遊技球が通過できる大きさに開口された例えば円形の開口部702Aが配置されている。球通路ユニット700は、開口部701Aと開口部702Aが透明遊技盤810の開口部810cに配置され、開口部701B、701Cが透明遊技盤810の開口部810dに配置されるように、透明遊技盤810の裏面にネジ止めされる。
なお、本例の球通路ユニット700では三つの一般入賞口226と一つの第二のアウト口241のそれぞれに対応して四つの開口部701A〜701C、702Aを設けているが、開口部の数は入賞口の数や第二のアウト口の数に合わせて変更することができる。開口部701A〜701C、702Aの開口形状は円形に限らず三角形や四角形あるいは四角形以上の多角形形状であってもよい。
また、図249および図250に示すように、前壁W1の後には前壁W1と平行に後壁W2が配置されている。後壁W2は、左右方向と上下方向を含む平面に平行な平板形状を有している。前壁W1の後側壁面と後壁W2の前側壁面の前後方向の幅は、少なくとも遊技球1個の直径より長い長さを有している。
図249乃至図251に示すように、前後方向に見た前壁W1と後壁W2の外形(外周)の輪郭形状は概ね同一で全体視において重なり合っている。前壁W1と後壁W2の外形輪郭部には、前壁W1と後壁W2の間を、前壁W1と後壁W2に対して略垂直につなぐ側壁(例えば、上側壁701au、701bu等)が設けられている。当該側壁は前壁W1と後壁W2の外形輪郭形状に概ね倣うように配置され、遊技球排出用の球排出口703Eを除いて前壁W1と後壁W2の外形輪郭部を囲っている。
また、前壁W1および後壁W2と、前壁W1と後壁W2の外形輪郭部を囲う側壁とで形成される内部空間には、当該内部空間をさらに三つの空間に区分けして、前壁W1と後壁W2の間を前壁W1と後壁W2に対して略垂直につなぐ側壁(例えば、下側壁701adや左側壁701al等)が設けられている。当該三つの空間はそれぞれ遊技球を流下させる第一の球通路701、第二の球通路702の一部、および第三の球通路703として機能する。
第一の球通路701は、前方から後方に前壁W1の開口部701A、701B、701Cを通過した遊技球を流下させて第三の球通路703に誘導するために用いられる。第二の球通路702は、前方から後方に前壁W1の開口部702Aを通過した遊技球を流下させて第三の球通路703に誘導するために用いられる。第三の球通路703は、第一の球通路701を通過した遊技球と第二の球通路702を通過した遊技球を合流させて流下させて球排出口703Eに誘導するために用いられる。
図251に示すように、第一の球通路701は、前壁W1と後壁W2の外形輪郭部の一部を囲う六つの側壁(右側壁701ar、上側壁701au、斜め側壁701bu、右側壁701br、下側壁701bd、左側壁701cl)と、内部空間を画定する五つの側壁(左側壁701al、下側壁701ad、左側壁701bl、下側壁701bd´、右側壁701cr)とを有している。
右側壁701arと左側壁701alは、開口部701Aから下方向に互いに平行に延びて配置されている。右側壁701arと左側壁701alは開口部701Aの上部で接続されている。開口部701Aから下の右側壁701arの左側壁面と左側壁701alの右側壁面の左右方向の幅は、少なくとも遊技球1個の直径より長い長さを有している。
右側壁701arの下端は上側壁701auの左端に接続されている。上側壁701auは緩やかな右下がりで傾斜して右端が斜め側壁701buの左上端に接続されている。一方、左側壁701alの下端は二手に分岐した側壁のうちの下側壁701adの左端に接続されている。下側壁701adは右下がりに傾斜して右端が左側壁701blの上端に接続されている。上側壁701auの下側壁面と下側壁701adの上側壁面との間の幅は、最短でも遊技球1個の直径よりも長い長さを有している。
前壁W1と後壁W2、右側壁701arと左側壁701al、および上側壁701auと下側壁701adとで、開口部701Aから入球した遊技球が下方に流下してさらに斜め右下に流下する球通路701aが構成される。
斜め側壁701buは約45°の傾斜角で右下がりに傾斜して右下端が右側壁701brの上端に接続されている。右側壁701brは下方に延びた後緩やかに左に曲がって左端が下側壁701bdの右端に接続されている。下側壁701bdは緩やかに左下がりに傾斜して左端が下側壁701bd´の右端に接続されている。下側壁701bd´は緩やかに左下がりに傾斜して左端が右側壁701crの上端に接続されている。一方、左側壁701blは急峻な左下がりで傾斜して下端が左側壁701clの上端に接続されている。
前壁W1と後壁W2、斜め側壁701bu、右側壁701br、下側壁701bd、下側壁701bd´、および左側壁701blで規定される空間が球通路701bとなる。球通路701bの前壁W1に平行な面内は遊技球が十分に転動可能な広さを有している。また、開口部701Bは球通路701bの斜め側壁701buの中央近傍の前壁W1に配置されている。開口部701Cは、球通路701bの右側壁701brの中央近傍の前壁W1に配置されている。このため、開口部701B、開口部701Cからの遊技球は球通路701bに直接入り、開口部701Aからの遊技球は球通路701aを通って球通路701bに至る。
右側壁701crは下方に延びて下端が第三の球通路703との境界部に位置している。左側壁701clは下方に延びて下端が第三の球通路703との境界部で左側壁731alの上端に接続されている。右側壁701crの左側壁面と左側壁701clの右側壁面の左右方向の幅は、少なくとも遊技球1個の直径より長い長さを有している。また、右側壁701crの下端近傍の後壁W2には、球検出センサSが貫通できる大きさの長方形状で前後方向に開口した開口部X701が配置されている。開口部X701の下端辺は第三の球通路703との境界部に位置している。このため、図249に破線の四角形形状で示すように、第三の球通路703との境界部で、右壁701crの下端辺および開口部X701の下端辺と、前壁W1の後側壁面および左側壁731alの右側壁面とで上下方向に開口した開口部Y713が形成されている。
前壁W1と後壁W2、および右側壁701crと左側壁701clで、遊技球が下方に流下可能な球通路701cが構成される。図249および図251に示すように、球通路701cの下端に第三の球通路703につながる開口部Y713が設けられている。開口部Y713は、第一の球通路701と第三の球通路703の境界となっている。このように、第一の球通路701は、球通路701a〜701cを有している。
開口部Y713の上方近傍で右側壁701crと左側壁701clとに挟まれて球検出センサSが配置されている。球検出センサSは後壁W2の開口部X701を貫通して前後方向に挿入されており、球検出センサSの先端部を前壁W1の後側壁面に突き当てて配置されている。球検出センサSの球通過口(検出口)は開口部Y713の上方に位置して第一の球通路701の球通路701c内に設けられており、遊技球が第三の球通路703に到達する前に遊技球を検出できるようになっている。球検出センサSの球通過口(検出口)は遊技球が通過可能な内径を備えた略円形状に開口されている。なお、球検出センサSの球通過口から先端部までの距離が長い場合は、当該先端部が当接する位置の前壁W1を開口して開口部を設け、球検出センサSの先端部が当該開口部を貫通するようにしてもよい。
本例のパチンコ機100によれば、複数の一般入賞口226に入球された遊技球はすべて賞球数が同じであり、かつ第一の球通路701を通過するので、第一の球通路701に一つの球検出センサSを設けるだけで遊技球をまとめて排出できる場合がある。また、球検出センサSの配置個数を抑えることができるのでコストダウンを図ることができる場合がある。
図249および図250に示すように、後壁W2の後には後壁W2と平行に後壁W3が配置されている。後壁W3は、左右方向と上下方向を含む平面に平行な平板形状を有している。後壁W2の後側壁面と後壁W3の前側壁面の前後方向の幅は、少なくとも遊技球1個の直径より長い長さを有している。
図251に示すように、後壁W2には、前壁W1と後壁W2との間で作られる空間と後壁W2と後壁W3との間で作られる空間とを連結して遊技球が通過できる大きさに開口された二つの例えば矩形の開口部X702b、X702dが配置されている。開口部X702bは開口部702Aの下方に位置している。開口部X702dは球検出センサSの右側に位置している。
前後方向に見た後壁W3の外形(外周)輪郭は、図251に示すように、全体視において緩やかに右下がりに傾斜した後に下方に曲がって延びる形状を有している。後壁W3の外形輪郭部には、後壁W3と後壁W2の間を、後壁W3と後壁W2に対して略垂直につなぐ三つの側壁(上側壁702bu、702cu、下側壁702cd)および、後壁W3と後壁W2の間を円弧状につなぐ後下壁702dbd、また、後壁W3と前壁W1の間を、後壁W3と前壁W1に対して略垂直につなぐ六つの側壁(左下側壁702bldf、702bldb、右側壁702drf、702drb、左側壁702dlf、702dlb)が設けられている。なお、前壁W1、後壁W2、および後壁W3の壁厚は、同じ厚さであってもよいし互いに異なる厚さであってもよい。
図249乃至図251に示すように、第二の球通路702は、球通路702a、球通路702b、球通路702c、および球通路702dを有している。
球通路702aは、前壁W1と後壁W2、および右側壁702arと左側壁702alで構成されている。左側壁702alと右側壁702arは、開口部702Aから左下がりに互いに平行に延びた後に下方向に互いに平行に延びて配置されている。左側壁702alと右側壁702arは開口部702Aの上部で接続されている。
左側壁702alは後壁W2の開口部X702b近傍まで延びて下端が左下側壁702bldfの上端に接続されている。右側壁702arは後壁W2の開口部X702b近傍まで延びて下端が右側壁702brの上端に接続されている。開口部702Aから下の左側壁702alの右側壁面と右側壁702arの左側壁面の左右方向の幅は、少なくとも遊技球1個の直径より長い長さを有している。
球通路702aは、前後方向の位置が第一の球通路701と同じ位置にある。つまり、球通路702aは、第一の球通路701と同様に前壁W1と後壁W2との間で作られる空間内にある。
球通路702aは、右側壁702arが下方向に延びて二手に分岐する分岐点までの区間において、当該区間の右側壁702arの部位が球通路701aの左側壁701alと同一であり、第一の球通路701の球通路701aの左側壁701alと側壁同士が共有されている。
本例のパチンコ機100によれば、第一の球通路701の球通路701aの一部と第二の球通路702の球通路702aの一部が隣り合っていて仕切り壁が共有される。左右方向に厚みのある球通路の壁が共有されるので球通路ユニット700の左右方向の省スペース化を図ることができる場合がある。なお、側壁同士が共有とは、球通路が隣り合っていている部分の仕切り壁が共有されていることをいう。
球通路702aの下端は球通路702bに接続されている。球通路702bは、球通路702a内を下方に流下してきた遊技球の進路を後方に変更して、遊技球を後壁W2に配置された開口部X702bを通過させて後続の球通路702cに送り出すために設けられている。換言すれば、球通路702bは、前壁W1と後壁W2との間に設けられた球通路702aと、後壁W2と後壁W3との間に設けられた球通路702cとを連結するために前後方向に設けられている。
球通路702bは、前壁W1、後壁W3、右側壁702br、左下側壁702bldf、702bldb、および上側壁702buで構成されている。
左下側壁702bldfの前端は前壁W1と接続している。左下側壁702bldbの後端は後壁W3と接続している。左下側壁702bldfの後端と左下側壁702bldbの前端が接続されて左下側壁702bldfと左下側壁702bldbは前後方向に平行な一面内に含まれている。左下側壁702bldfと左下側壁702bldbは、図251に示すように、前後方向に見て左上端から右下端に向かって、遊技球が通過可能な広さを確保しつつ左下に凸の円弧状に曲がって形成されている。円弧の半径の長さは、遊技球1個分の長さより長い。左下側壁702bldfの前後方向の幅は、前壁W1の後側壁面と後壁W2の前側壁面の前後方向の幅よりも長い長さを有している。左下側壁702bldbの前後方向の幅は、後壁W2の後側壁面と後壁W3の前側壁面の前後方向の幅よりも長い長さを有している。なお、左下側壁702bldfと左下側壁702bldbを前後方向に見た形状は円弧状でなくてもよく、例えば、左上端から下方に延びる壁面と右下端から左方に延びる壁面とが交わる形状であってもよい。その際の両壁面が挟む角度は直角あるいはそれより広い鈍角であればよい。
左下側壁702bldfの左上端は左側壁702alの下端に接続されている。左下側壁702bldfの右下端は右側壁702brの下端に接続されている。一方、左下側壁702bldbの左上端は上側壁702buの左端に接続されている。左下側壁702bldbの右下端は下側壁702cdの左端に接続されている。上側壁702buは、緩やかに右下がりに傾斜して右端が上側壁702cuの左端に接続されている。
球通路702bの左下側壁702bldf、702bldbは、後壁W3と前壁W1に対して略垂直に配置されているため、通路内は前後方向に傾斜していない。また、左下側壁702bldbと後壁W3の接続部は上下方向に見て直角になっている。これにより遊技球の円滑な流下が妨げられないように、球通路702b内には方向変更用突起Z1、Z2が設けられている。方向変更用突起Z1は、図249および図250に示すように、後から前に向かって開口部X702bを見ると、開口部X702bのほぼ中央に位置する前壁W1の部分から下方に延びて左下側壁702bldfの角部に接続する板状になっている。また、方向変更用突起Z1は、左右方向に見て、約45°の傾斜角で前上から後下に向かう斜面を有している。方向変更用突起Z1により、球通路702aを流下した遊技球は方向変更用突起Z1の斜面を転がり落ちて転動方向を後方に変更して開口部X702bを通過する。なお、球通路702b内の遊技球の通路を十分に確保するために、上側壁702buは上方にいくぶん高く配置してもよい。なお、球通路701aを通過した遊技球が球通路701b内を後方向に流下転動できる程度に前から後に向かって下に傾斜する傾斜面を左下側壁702bldf、702bldbが有している場合は、方向変更用突起Z1は設けなくてもよい。
方向変更用突起Z2は、図249および図250に示すように、後から前に開口部X702bを見ると、開口部X702bの中央やや下方に位置する後壁W3の部分から左方に延びて左下側壁702bldfの側面部に接続する板状になっている。また、方向変更用突起Z2は、上下方向に見て、約45°の傾斜角で左前から右後に向かう斜面を有している。方向変更用突起Z2により、開口部X702bを通過した遊技球は方向変更用突起Z2の斜面を転がりながら転動方向を右方に変更して球通路702bを通過する。なお、球通路701b内を右方向に流下転動できる程度に左から右に向かって下に傾斜する傾斜面を左下側壁702bldbが有している場合は、方向変更用突起Z2は設けなくてもよい。
図251に示す球通路702bにおいて、内円が黒く塗り潰された二重丸は、遊技球が前方から後方に向かって進行することを示している。なお、図251では方向変更用突起Z1、Z2の図示は省略している。
球通路702bの下端は球通路702cに接続されている。球通路702cは、球通路702bを通過した遊技球を右下方向に誘導した後進路を下方に変更するために設けられている。球通路702cは、後壁W2と後壁W3、および上側壁702cuと下側壁702cdで構成される。
上側壁702cuは、緩やかに右下がりに傾斜した後に下方に曲がって延びて下端が右側壁702drbの上端に接続されている。下側壁702cdは、緩やかに右下がりに傾斜した後に下方に曲がって延びて下端が左側壁702dlbの上端に接続されている。上側壁702cuと下側壁702cdの内側対向面の幅は、少なくとも遊技球1個の直径より長い長さを有している。
図251に示すように、第二の球通路702の球通路702cのうち第一の球通路701の左側壁701blと下側壁701bd´とで画定される球通路区間は、前後方向に見て第一の球通路701と重なる部位である。本例のパチンコ機100によれば、透明遊技盤810の裏側で第一の球通路701と第二の球通路702の一部が前後方向に重なるので、球通路に特徴を持った遊技台を提供できる。また、一般入賞口226に入球した遊技球と第二のアウト口241に入球した遊技球を区別して異なる球通路を通過させることができる場合がある。さらに、前後方向に複数の球通路を設けているので、球通路ユニット700の左右方向や上下方向の省スペース化を図ることができる場合がある。
また、当該部位は、第一の球通路701の後側、すなわち後壁W2と後壁W3との間で作られる空間内にある。本例のパチンコ機100によれば、第二の球通路702の一部が第一の球通路701の後側にオーバーラップしている。これにより、第一の球通路701のレイアウト(配置)は第二の球通路702によって邪魔されないので、第一の球通路701を通過する遊技球を速やかに排出させる(球検出センサSに検出させる)ことができる場合がある。
また、当該部位において、第二の球通路702の前壁は第一の球通路701の後壁と同一である。すなわち、当該部位において、後壁W2は第一の球通路701と第二の球通路702とで共有されている。本例のパチンコ機100によれば、前後方向に厚みのある後壁W2を共有するので、球通路ユニット700の左右方向や上下方向の省スペース化に加えて前後方向の省スペース化を図ることができる場合がある。なお、第二の球通路702に前壁W4を別個に設けて、後壁W2が第一の球通路701と第二の球通路702とで共有されないようにしてもよい。こうすることにより、球通路ユニット700の構成部材の成型が容易になる場合がある。また、球通路ユニット700の製造を容易にして低コスト化を図ることができる場合がある。
また、本例のパチンコ機100によれば、第一の球通路701はセーフ球が通過し、第二の球通路702はアウト球が通過するので、セーフ球とアウト球を分けて排出することができる。また、セーフ球は前壁W1と後壁W2との間で作られる空間内のみを移動するので、後壁W2と後壁W3の間で作られる空間内も移動するアウト球よりも速やかに排出できる場合がある。
球通路702cの下端は球通路702dに接続されている。球通路702dは、球通路702cから下方に流下してきた遊技球の進路を前方に変更して、遊技球を後壁W2に配置された開口部X702dを通過させて後続の第三の球通路703に送り出すために設けられている。換言すれば、球通路702dは、後壁W2と後壁W3との間に設けられた球通路702cと、前壁W1と後壁W2との間に設けられた第三の球通路703とを連結するために前後方向に設けられている。
球通路702dは、前壁W1、後下壁702dbd、右側壁702drf、702drb、および左側壁702dlf、702dlbで構成されている。
後下壁702dbdは、図249に示すように、左右方向に見て後上端から前下端に向かって、遊技球が通過可能な広さを確保しつつ後下方向に凸の円弧状に曲がって形成されている。円弧の半径の長さは、遊技球1個分の長さより長い。後下壁702dbdの後上端は後壁W3の下端と接続している。後下壁702dbdの前下端は後壁W2の開口部X702dの下端と接続している。なお、後下壁702dbdを左右方向に見た形状は円弧状でなくてもよく、例えば、後上端から下方に延びる壁面と前下端から後方に延びる壁面とが交わる形状であってもよい。その際の両壁面が挟む角度は直角あるいはそれより広い鈍角であればよい。また、後下壁702dbdの内壁面に遊技球の流下方向を前側に向ける方向変更用突起を設けてもよい。
図249に破線の菱形形状で示すように、後下壁702dbdの前下端、右側壁702drfの下端、および左側壁702dlfの下端と、前壁W1の後側壁面とで上下方向に開口した開口部Y723が形成されている。球通路702dを通過した遊技球は開口部Y723で落下して第三の球通路703に至る。開口部Y723は第二の球通路702と第三の球通路703の境界となっている。
左側壁702dlfの前端は前壁W1と接続している。左側壁702dlfの上端部は右側壁701crの右側壁面と接続している。左側壁702dlbの上端は下側壁702cdの下端と接続している。左側壁702dlbの後上端から前下端は後下壁702dbdの円弧形状に倣って後下壁702dbdの左側部に接続されている。左側壁702dlfの後端と左側壁702dlbの前端が接続されて左側壁702dlfと左側壁702dlbは前後方向に平行な一平面内に含まれている。左側壁702dlfの前後方向の幅は、前壁W1の後側壁面と後壁W2の前側壁面の前後方向の幅よりも長い長さを有している。
右側壁702drfの前端は前壁W1と接続している。右側壁702drfの上端は下側壁701bd、701bd´の下側壁面と接続している。右側壁702drbの上端は下側壁702cuの下端と接続している。右側壁702drbの後上端から前下端は後下壁702dbdの円弧形状に倣って後下壁702dbdの右側部に接続されている。右側壁702drfの後端と右側壁702drbの前端が接続されて右側壁702drfと右側壁702drbは前後方向に平行な一平面内に含まれている。右側壁702drfの前後方向の幅は、前壁W1の後側壁面と後壁W2の前側壁面の前後方向の幅よりも長い長さを有している。
図251に示す球通路702dにおいて、内方に×が付された丸印は、遊技球が後方から前方に向かって進行することを示している。
図249乃至図251に示すように、第三の球通路703は、前壁W1と後壁W2の外形輪郭部の一部を囲う五つの側壁(上側壁703au、右側壁703br、左側壁731al、下側壁703ad、左側壁703bl)を有している。
左側壁731alの上端は、左側壁701clの下端に接続されている。左側壁731alは、下方向に延びた後右に曲がって緩やかな右下がりで傾斜して右端が下側壁703adの左端に接続されている。
前壁W1、後壁W2、および左側壁731alで、第一の球通路701を通過して開口部Y713を通過した遊技球が下方にさらに流下する球通路713と、第二の球通路702を通過して開口部Y723を通過した遊技球が下方にさらに流下する球通路723とが構成される。球通路713と球通路723の上下方向の幅は、遊技球2個の直径の和以上の長さを有している。
球通路713の右端は球通路723に接続されている。球検出センサSが設けられている第一の球通路701を通過して球通路713を流下した遊技球と第二の球通路702を通過して球通路723を流下した遊技球は、球通路723内の合流位置J712近傍で合流して後続の球通路703aを通過する。
本例のパチンコ機100によれば、セーフ球とアウト球を分けて排出させることができる。また、アウト球と球検出センサSを通過したセーフ球を第三の球通路703で合流させることで、セーフ球用の第三の球通路703とアウト球用の第三の球通路703を別個に設ける必要がない。これにより、第三の球通路703の省スペース化を図ることができる場合がある。
上側壁703auの左端は、右側壁702drfの下端に接続されている。上側壁703auは、緩やかな右下がりで傾斜した後下方に延びて下端が右側壁703brの上端と接続されている。下側壁703adは、緩やかな右下がりで傾斜した後下方に延びて下端が左側壁703blの上端と接続されている。
球通路723の右端は、球通路703aに接続されている。球通路703aは、前壁W1と後壁W2、および上側壁703auと下側壁703adとで構成されている。球通路703aの上下方向の幅は、遊技球2個の直径の和以上の長さを有している。
右側壁703brの上端は、上側壁703auの下端に接続されている。右側壁703brは下方に延びている。左側壁703blの上端は、下側壁703adの下端に接続されている。左側壁703blは下方に延びている。球排出口703Eは、前壁W1の下端と後壁W2の下端、および右側壁703brの下端と左側壁703blの下端とで構成されている。球通路703bの左右方向の幅は、遊技球2個の直径の和以上の長さを有している。
球通路703aの下端は、球通路703bに接続される。球通路703bは、前壁W1と後壁W2、および右側壁703brと左側壁703blとで構成されている。球通路703bを通過した遊技球は、球排出口703Eに誘導される。なお、球通路703bを設けずに球通路703aの下端を球排出口703Eとしてもよい。
第一〜第三の球通路701〜703のそれぞれにおいて遊技球の流下方向に直交する平面で切断した通路断面(以下、「通路断面」という。)での断面開口(内壁面で囲まれた閉領域)の大きさ(開口面積)は、第一〜第三の球通路701〜703の各通路断面の位置により異なっている場合がある。図249に破線の四角形で示す断面開口701Oは、第一の球通路701の球通路701aの下端位置での通路断面における断面開口の大きさを示している。同様に断面開口702Oは、第二の球通路702の球通路702cのほぼ中央位置での通路断面における断面開口の大きさを示している。同様に断面開口703Oは、第三の球通路703の球通路703aのほぼ中央位置での通路断面における断面開口の大きさを示している。第一の球通路701の断面開口701Oの大きさは、第二の球通路702の断面開口702Oの大きさとほぼ同じである。一方、第三の球通路703の断面開口703Oの大きさは、第一の球通路701の断面開口701Oの大きさより大きい。また、第三の球通路703の断面開口703Oの大きさは、第二の球通路702の断面開口702Oの大きさより大きい。
本例のパチンコ機100によれば、第一の球通路701や第二の球通路702を通過した遊技球が合流した後の第三の球通路703の球通路703aや球通路703bの断面開口703Oの開口面積の方が、合流前の例えば球通路701aの断面開口701Oの開口面積や球通路702cの断面開口702Oの開口面積よりも大きい。これにより、合流した後の第三の球通路703(特に合流位置J712近傍の球通路)で遊技球が詰まってしまうことを防止できる場合がある。
なお、前壁W1と後壁W2、左側壁701adと左側壁701bl、二手に分岐した分岐点から下の右側壁702arと右側壁702br、および左下側壁702bldfの右下端と左側壁701clの上端とを結ぶ下側壁(不図示)で囲まれた領域は空洞領域になっている。この空洞領域は種々の変形が可能である。例えば、左下側壁702bldfの右下端と左側壁701blの下端とを結ぶ下側壁を設けずに開口端としておいてもよい。また、空洞内に樹脂材料を充填して空洞領域を埋め込んでもよい。また、空洞領域の前壁W1を開口してもよい。また、空洞領域の後壁W2のうち球通路702cの前壁として共有する領域以外の部分を開口してもよい。
また、左側壁701adと左側壁701blを設けないようにしてもよい。こうすることにより、球通路701aと球通路701bの構成に代えて、球通路701cにつながる一つの広域球通路を作ることができる。広域球通路は、前壁W1と後壁W2、右側壁701ar、側壁701au、斜め側壁701bu、右側壁701br、下側壁701bd、下側壁701bd´、左側壁701al、右側壁702br、および左下側壁702bldfの右下端と左側壁701clの上端とを結ぶ下側壁(不図示)で画定される空間で構成される。なお、左側壁701alの下端は右側壁702brの上端に接続されている。
また、前壁W1の後側壁面と後壁W2の前側壁面の前後方向の幅は、遊技球2個の直径の和以上の長さを有していてもよい。また、後壁W2の後側壁面と後壁W3の前側壁面の前後方向の幅も、遊技球2個の直径の和以上の長さを有していてもよい。また、前壁W1、後壁W2、後壁W3、および各側壁は透明樹脂材料で形成されているので、遊技店の店員等が球通路ユニットのメンテナンスの際に球通路内部の汚れの状況等を把握し易くなっている。なお、前壁W1、後壁W2、後壁W3、および各側壁は不透明樹脂材料で形成されていてもよい。また、球通路内の内壁に遊技球が流下する方向に沿って線状溝や線状突起が形成されていてもよい。こうすることにより、球通路の内壁と遊技球との摩擦を低減させて遊技球を滑らかに速やかに転動させることができる場合がある。また、球通路の傾斜路に段差を設けたり球通路の壁部にスリットを設けたりしてもよい。こうすることにより遊技球の流下速度を調整できる場合がある。
次に、球通路ユニット700の球通路を通過する遊技球の動きについて説明する。開口部701Aに誘導された遊技球は、球通路701aを通って下方に流下してさらに斜め右下に流下する。次いで、球通路701bを通って右下方に移動してさらに左下方に流下する。次いで、球通路701cを通って下方に落下して球検出センサSを通過する。次いで、開口部Y713を通過して球通路713を通ってさらに下方に流下する。次いで、合流位置J712を通過して球通路703aを通って右下方に流下する。次いで、球通路703bを通って下方に流下して球排出口Eから排出される。開口部701B、701Cに誘導された遊技球の動作については、開口部701Aの場合と同様なのでその説明は省略する。
開口部702Aに誘導された遊技球は、球通路702aを通って下方に流下する。次いで、球通路702bを通って球通路702b内に設けられた方向変更用突起Z1により転動方向を後方に変更して開口部X702bを通過する。次いで、方向変更用突起Z2により転動方向を右方に変更する。次いで、球通路702cを通って右下方に移動してさらに下方に流下する。次いで、球通路702dを通って前下方に移動して開口部X702dを通過する。次いで、開口部Y723を通過して球通路723を通ってさらに下方に流下する。次いで、合流位置J712を通過して球通路703aを通って右下方に流下する。次いで、球通路703bを通って下方に流下して球排出口Eから排出される。
次に、以上説明した実施形態Fによるパチンコ機100の特徴的構成について再度図249乃至図251を参照しつつ説明する。
(A1)
遊技領域(例えば、遊技領域124)から排出された遊技球が少なくとも通過可能な複数の通路(例えば、第一の球通路701、第二の球通路702、および第三の球通路703)を備えた遊技台であって、
前記複数の通路のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の通路」(例えば、第二の球通路702)という。)は、前記複数の通路のうちの前記第二の通路とは別の少なくとも一つ(以下、「第一の通路」(例えば、第一の球通路701)という。)と前後方向において少なくとも一部(例えば、球通路702cのうち第一の球通路701の左側壁701blと下側壁701bd´とで画定される球通路区間)が重なる通路である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、透明遊技盤810の裏側で第一の球通路701と第二の球通路702の一部が前後方向に重なるので、球通路に特徴を持った遊技台を提供できる。また、一般入賞口226に入球した遊技球と第二のアウト口241に入球した遊技球を区別して異なる球通路を通過させることができる場合がある。さらに、前後方向に複数の球通路を設けているので、球通路ユニット700の左右方向の省スペース化を図ることができる場合がある。
(A2)
上記(A1)に記載の遊技台であって、
前記複数の通路のうちの少なくとも一つ(以下、「第三の通路」(例えば、第三の球通路703)という。)の一部は、前記第一の通路を通過した遊技球と前記第二の通路を通過した遊技球が合流した後の通路(例えば、球通路703a、球通路703b)である、ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、セーフ球とアウト球を分けて排出させることができる。
上記(A2)に記載の遊技台であって、
前記第一の通路は、遊技球検出手段(例えば、球検出センサS)が少なくとも設けられた通路であり、
前記第一の通路と前記第二の通路は、第一の位置(例えば、合流位置J712)で遊技球が合流する通路であり、
前記第一の位置は、前記遊技球検出手段が設けられた位置(例えば、開口部Y713の上方近傍)よりも少なくとも下流(例えば、開口部Y713の下方)となる位置である、ことを特徴とする遊技台。
(A3)
上記(A2)に記載の遊技台であって、
前記第一の通路は、遊技球検出手段(例えば、球検出センサS)が少なくとも設けられた通路であり、
前記遊技球検出手段に遊技球が検出されたことに関連して賞球(例えば、入賞に基づいて遊技者に払い出す球)を少なくとも付与可能な賞球付与手段(例えば、払出装置152)を備え、
前記第一の通路は、第一の領域(例えば、一般入賞口226)に進入した遊技球が通過可能な通路であり、
前記第二の通路は、第二の領域(例えば、第二のアウト口241)に進入した遊技球が通過可能な通路であり、
前記第二の領域に進入した遊技球は、前記遊技球検出手段に検出されることなく前記第三の通路に誘導され、
前記第一の領域に進入した遊技球は、前記遊技球検出手段に検出されたあとで前記第三の通路に誘導される、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、アウト球と球検出センサSを通過したセーフ球を第三の球通路703で合流させることで、セーフ球用の第三の球通路703とアウト球用の第三の球通路703を別個に設ける必要がない。これにより、第三の球通路703の省スペース化を図ることができる場合がある。また、セーフ球は前壁W1と後壁W2との間で作られる空間内のみを移動するので、後壁W2と後壁W3の間で作られる空間内も移動するアウト球よりも速やかに排出される場合がある。
(A4)
上記(A3)に記載の遊技台であって、
前記第一の領域は、前記遊技領域に設けられた領域であり、
前記第二の領域は、前記遊技領域に設けられた領域であり、
前記第二の領域は、前記第一の領域よりも上方(例えば、一般入賞口226の上方)に設けられた領域である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二のアウト口241の方が一般入賞口226よりも高い位置にあるので、アウト球を遊技領域124の裏側を使用して排出することができる場合がある。
(A5)
上記(A3)または(A4)に記載の遊技台であって、
前記第一の通路は、複数の領域(例えば、三つの一般入賞口226)に進入した遊技球が通過可能な通路であり、
前記複数の領域のうちの少なくとも一つは、前記第一の領域(例えば、開口部701Aに遊技球を誘導する一般入賞口226)であり、
前記複数の領域のうちの少なくとも一つは、第三の領域(例えば、開口部701Bに遊技球を誘導する一般入賞口226、開口部701Cに遊技球を誘導する一般入賞口226)であり、
前記第二の領域は前記複数の領域に含まれない領域であり、
前記遊技球検出手段は、前記第一の通路に一つのみ設けられた手段であり、
前記遊技球検出手段は、前記第一の領域に進入した遊技球を少なくとも検出可能な手段であり、
前記遊技球検出手段は、前記第三の領域に進入した遊技球を少なくとも検出可能な手段であり、
前記賞球付与手段は、前記第一の領域に遊技球が進入した場合と前記第三の領域に遊技球が進入した場合で同じ数(例えば、10個)の賞球を付与可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、複数の一般入賞口226に入球された遊技球はすべて賞球数が同じであり、かつ第一の球通路701を通過するので、第一の球通路701に一つの球検出センサSを設けるだけで遊技球をまとめて排出できる場合がある。また、球検出センサSの配置個数を抑えることができるのでコストダウンを図ることができる場合がある。
(A6)
上記(A2)乃至(A5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の通路の断面開口(例えば、断面開口701O)の大きさは、第一の大きさであり、
前記第二の通路の断面開口(例えば、断面開口702O)の大きさは、第二の大きさであり、
前記第三の通路の断面開口(例えば、断面開口703O)の大きさは、第三の大きさであり、
前記第三の大きさは、前記第一の大きさよりも大きく、
前記第三の大きさは、前記第二の大きさよりも大きい、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の球通路701や第二の球通路702を通過した遊技球が合流した後の第三の球通路703の球通路703aや球通路703bの断面開口703Oの開口面積の方が、合流前の例えば球通路701aの断面開口701Oの開口面積や球通路702cの断面開口702Oの開口面積よりも大きい。これにより、合流した後の第三の球通路703(特に合流位置J712近傍の球通路)で遊技球が詰まってしまうことを防止できる場合がある。
上記(A6)に記載の遊技台であって、
前記第一の大きさは、最上流の前記複数の領域のうちの一つに進入した遊技球のみが通過可能な領域の前記断面開口の大きさである、
ことを特徴とする遊技台。
(A7)
上記(A1)乃至(A6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の通路は、複数の部位(例えば、球通路702a、球通路702b、球通路702c、および球通路702d)により構成された通路であり、
前記複数の部位のうちの少なくとも一つ(以下、「第一の部位」(例えば、球通路702a)という。)は、前後方向の位置が前記第一の通路と同じ位置にある(例えば、前壁W1と後壁W2との間で作られる空間内にある)部位であり、
前記複数の部位のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の部位」(例えば、球通路702c)という。)は、前後方向において前記第一の通路と重なる位置にある(例えば、後壁W2と後壁W3との間で作られる空間内にある)部位であり、
前記第二の通路は、前記第一の部位の少なくとも一部(例えば、球通路702aのうち右側壁702arが下方向に延びて二手に分岐する分岐点までの球通路区間)において前記第一の通路と側壁同士が共有(例えば、当該区間の右側壁702arの部位が球通路701aの左側壁701alと同一であり側壁同士が共有)され、
前記第二の通路は、前記第二の部位の少なくとも一部(例えば、球通路702cのうち第一の球通路701の左側壁701blと下側壁701bd´とで画定される球通路区間)において前記第一の通路の後壁(例えば、前壁W1の後側にある後壁W2)と該第二の通路の前壁(例えば、後壁W3の前側にある後壁W2)が共有される、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の球通路701の球通路701aの一部と第二の球通路702の球通路702aの一部が隣り合っていて仕切り壁が共有される。左右方向に厚みのある球通路の壁が共有されるので球通路ユニット700の左右方向の省スペース化を図ることができる場合がある。なお、側壁同士が共有とは、球通路が隣り合っていている部分の仕切り壁が共有されていることをいう。
また、上記遊技台によれば、透明遊技盤810の裏側で第一の球通路701と第二の球通路702の一部が前後方向に重なるので、球通路に特徴を持った遊技台を提供できる。さらに、前後方向に複数の球通路を設けているので、球通路ユニット700の左右方向の省スペース化を図ることができる場合がある。
また、第二の球通路702の球通路702cのうち第一の球通路701の左側壁701blと下側壁701bd´とで画定される球通路区間は、前後方向に見て第一の球通路701と重なる部位である。当該部位において、第二の球通路702の前壁は第一の球通路701の後壁と同一である。すなわち、当該部位において、後壁W2は第一の球通路701と第二の球通路702とで共有されている。本例のパチンコ機100によれば、前後方向に厚みのある後壁W2を共有するので、球通路ユニット700の左右方向の省スペース化に加えて前後方向の省スペース化を図ることができる場合がある。
(A8)
上記(A1)乃至(A7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の通路は、少なくとも一部(例えば、球通路702cのうち第一の球通路701の左側壁701blと下側壁701bd´とで画定される球通路区間)が前記第一の通路の後側に重なる通路である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の球通路702の一部が第一の球通路701の後側にオーバーラップしている。これにより、第一の球通路701のレイアウト(配置)は第二の球通路702によって邪魔されないので、第一の球通路701を通過する遊技球を速やかに排出させる(球検出センサSに検出させる)ことができる場合がある。
(A9)
上記(A1)乃至(A8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、三つ以上の通路が前後方向に重なる構成であってもよい。
第一の通路と第二の通路は、両方ともセーフ球通路であってもよいし、両方ともアウト球通路であってもよい。
第一の通路と第二の通路の少なくとも一方の通路は、入賞装置や賞球を伴わない進入領域のようなものに搭載される通路であってもよい。
第一の通路が第二の通路の後方側にオーバーラップする構成であってもよいし、両方の通路が互いに前方後方に交互にオーバーラップする構成であってもよい。
第一の通路と第二の通路がともにセーフ球通路であって、入賞したときの賞球数が同じであれば、第三の通路内に遊技球検出手段を備える構成であってもよい。
通路断面における第一の通路および第二の通路の開口面積(断面開口)の大きさの方が、通路断面における第三の通路の開口面積よりも大きい構成であってもよい。こうすることにより、遊技球を第三の通路に速やかに排出した後第三の通路内で遊技球を整列させて誘導できる場合がある。
第三の通路に別の遊技球検出手段を備えていてもよい。例えば、カウントスイッチとして全ての通路を通過した遊技球の合計をカウントする(遊技領域のブドウや、カウントによる演出切替に使う)構成でもよい。
第二のアウト口の方が一般入賞口よりも低い位置にあってもよい。
背後に重なる通路(後側)がセーフ球通路でもよい。
遊技領域から排出された遊技球が少なくとも通過可能な通路とは、遊技台のみならず島設備のように遊技台自体から排出されて再度遊技台の球タンクに供給される部分の通路を含んでいてもよい。つまり遊技台を含む遊技島自体に本発明の球通路ユニットを適用可能とすることで、遊技球の通路のスペース効率を向上させることができる場合がある。
なお、前後方向に重なる場合において、第一の通路と第二の通路とが前後方向に重なるとともに通路が互いに立体的に交差する立体交差の場合を含んでいてもよい。
なお、上記実施例において「少なくとも・・・可能」と記載された構成は、当該部分を「・・・のみ可能」と置き換えて解釈することもできる。例えば、「第一の入賞領域に進入した遊技球を少なくとも検出可能」と記載された遊技球検出手段は、「第一の入賞領域に進入した遊技球のみ検出可能」な遊技球検出手段と置き換えて解釈することもできる。
また、上記実施例において「・・・可能」と記載されている構成は、当該部分を「・・・しない場合があってもよいし、または必ず・・・する構成も含む」と置き換えて解釈することもできる。例えば、「第一の入賞領域に進入した遊技球を少なくとも検出可能」と記載されている構成は、「第一の入賞領域に進入した遊技球を検出しない場合があってもよいし、または、必ず検出する構成も含む手段」と置き換えて解釈することもできる。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記a1)
遊技領域から排出された遊技球が少なくとも通過可能な複数の通路を備えた遊技台であって、
前記複数の通路のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の通路」という。)は、前記複数の通路のうちの前記第二の通路とは別の少なくとも一つ(以下、「第一の通路」という。)と前後方向において少なくとも一部が重なる通路である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a2)
付記a1に記載の遊技台であって、
前記複数の通路のうちの少なくとも一つ(以下、「第三の通路」という。)の一部は、前記第一の通路を通過した遊技球と前記第二の通路を通過した遊技球が合流した後の通路である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a3)
付記a2に記載の遊技台であって、
前記第一の通路は、遊技球検出手段が少なくとも設けられた通路であり、
前記遊技球検出手段に遊技球が検出されたことに関連して賞球を少なくとも付与可能な賞球付与手段を備え、
前記第一の通路は、第一の領域に進入した遊技球が通過可能な通路であり、
前記第二の通路は、第二の領域に進入した遊技球が通過可能な通路であり、
前記第二の領域に進入した遊技球は、前記遊技球検出手段に検出されることなく前記第三の通路に誘導され、
前記第一の領域に進入した遊技球は、前記遊技球検出手段に検出されたあとで前記第三の通路に誘導される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a4)
付記a3に記載の遊技台であって、
前記第一の領域は、前記遊技領域に設けられた領域であり、
前記第二の領域は、前記遊技領域に設けられた領域であり、
前記第二の領域は、前記第一の領域よりも上方に設けられた領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a5)
付記a3またはa4に記載の遊技台であって、
前記第一の通路は、複数の領域に進入した遊技球が通過可能な通路であり、
前記複数の領域のうちの少なくとも一つは、前記第一の領域であり、
前記複数の領域のうちの少なくとも一つは、第三の領域であり、
前記第二の領域は前記複数の領域に含まれない領域であり、
前記遊技球検出手段は、前記第一の通路に一つのみ設けられた手段であり、
前記遊技球検出手段は、前記第一の領域に進入した遊技球を少なくとも検出可能な手段であり、
前記遊技球検出手段は、前記第三の領域に進入した遊技球を少なくとも検出可能な手段であり、
前記賞球付与手段は、前記第一の領域に遊技球が進入した場合と前記第三の領域に遊技球が進入した場合で同じ数の賞球を付与可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a6)
付記a2乃至a5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の通路の断面開口の大きさは、第一の大きさであり、
前記第二の通路の断面開口の大きさは、第二の大きさであり、
前記第三の通路の断面開口の大きさは、第三の大きさであり、
前記第三の大きさは、前記第一の大きさよりも大きく、
前記第三の大きさは、前記第二の大きさよりも大きい、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a7)
付記a1乃至a6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の通路は、複数の部位により構成された通路であり、
前記複数の部位のうちの少なくとも一つ(以下、「第一の部位」という。)は、前後方向の位置が前記第一の通路と同じ位置にある部位であり、
前記複数の部位のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の部位」という。)は、前後方向において前記第一の通路と重なる位置にある部位であり、
前記第二の通路は、前記第一の部位の少なくとも一部において前記第一の通路と側壁同士が共有され、
前記第二の通路は、前記第二の部位の少なくとも一部において前記第一の通路の後壁と該第二の通路の前壁が共有される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a8)
付記a1乃至a7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の通路は、少なくとも一部が前記第一の通路の後側に重なる通路である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a9)
付記a1乃至a8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
次に、本実施の形態によるパチンコ機100で用いられる各種役物について図252乃至図274を用いて詳述する。図252は、役物ユニット820を前方側(正面側)から見た外観図である。図252では、ユニット本体822の右上端部822b、右下端部822c、左下端部822d、および左上端部822eの図示を省略している。
図252に示すように、各種役物はユニット本体822の開口部822a周辺に配置されている。開口部822aの上部にはロゴ役物900が配置されている。また、ロゴ役物900は上下方向へ移動可能なロゴ可動体902を有している。図252に示す状態では、ロゴ可動体902は初期位置に位置している。ロゴ可動体902の初期位置は、ユニット本体822の裏側に装飾図柄表示装置208を設置した場合に、装飾図柄表示装置208の長方形状の画像表示領域の上辺より上部となる。なお、ロゴ役物900は、初期位置に位置する場合、装飾図柄表示装置208の画像表示領域に少なくとも一部が前後方向で重なるようになっていてもよいし、全体が装飾図柄表示装置208の画像表示領域に前後方向で重ならないようになっていてもよい。ロゴ可動体902は、初期位置に位置する場合、少なくとも一部が装飾図柄表示装置208よりも高い位置に位置する。また、ロゴ可動体902は、初期位置から上方向と下方向に移動可能である。ロゴ可動体902は、初期位置から上方向移動した場合、装飾図柄表示装置208の画像表示領域から遠ざかる。また、ロゴ可動体902は、初期位置から下方向に移動した場合、少なくとも一部が装飾図柄表示装置208の画像表示領域と前後方向で重なる。
ロゴ役物900の後方には上部前飾り役物1000が配置され、上部前飾り役物1000の後方には上部後飾り役物1100(図252では不図示、図253参照)が配置されている。また、上部前飾り役物1000は上下方向に移動可能な上部前可動体1002を有し、上部後飾り役物1100は上下方向に移動可能な上部後可動体1102(図262、図264参照)を有している。図252に示す状態では、ロゴ可動体902、上部前可動体1002、上部後可動体1102が初期位置に位置している。この状態では、ロゴ可動体902、上部前可動体1002および上部後可動体1102は前後方向で重なっており、上部後可動体1102がロゴ役物900および上部前飾り役物1000で隠されて前方側から視認できない。本実施の形態では、ロゴ可動体902が上方に移動した後、上部前可動体1002、および上部後可動体1102が下方に移動するようになっている。上部後可動体1102は下方に移動した後、前方側から視認可能となる。
また、ロゴ役物900、上部前飾り役物1000、および上部後飾り役物1100の前後方向の配置順は、前方から、上部前飾り役物1000、上部後飾り役物1100、ロゴ役物900の順であってもよいし、上部後飾り役物1100、ロゴ役物900、上部前飾り役物1000の順であってもよいし、ロゴ役物900、上部後飾り役物1100、上部前飾り役物1000の順であってもよいし、上部前飾り役物1000、ロゴ役物900、上部後飾り物1100の順であってもよいし、上部後飾り役物1100、上部前飾り役物1000、ロゴ役物900の順であってもよい。
ロゴ役物900の右側には上部右サイド役物1200が配置され、ロゴ役物900の左側には上部左サイド役物1300が配置されている。図252では、上部右サイド役物1200の上部右サイド可動体1201が左下方に移動し、上部左サイド役物1300の上部左サイド可動体1301が初期位置に位置している状態を示している。なお、上部右サイド可動体1201および上部左サイド可動体1301の初期位置の上下方向の位置は同じである。
また、開口部822aの右下部には下部右サイド役物1400が配置され、開口部822aの左下部には下部左サイド役物1500が配置されている。また、開口部822aの中央下部であって、下部右サイド役物1400と下部左サイド役物1500との間には、中央下部役物1600が配置されている。
また、ユニット本体822の右端部には、装飾部材830が配置されている。装飾部材830は、樹脂材料で成型され、獣の頭部を模した形状を有しており、例えば、樹脂材料で成型されている。また、ユニット本体822の左端部には樹脂材料で成型された装飾部材832が配置されている。
図253は、図252に示す役物ユニット820の分解斜視図である。図253は、役物ユニット820を前方右上から後方左下に見た状態を示している。なお、図253では、図252と同様に、ユニット本体822の右上端部822b、右下端部822c、左下端部822d、および左上端部822eの図示を省略している。
上部前飾り役物1000および上部後飾り役物1100は、共通の上部役物ベース部850に取り付けられている。上部役物ベース部850は、ユニット本体822の上部にネジで固定される。また、上部前飾り役物1000の前方にロゴ役物900が配置され、ロゴ役物900の役物ベース部966がユニット本体にネジで固定される。
上部右サイド役物1200のベース部1254は、下部右サイド役物1400の前ベース部1456および中ベース部1460にネジで固定されている。中ベース部1460はユニット本体822の右端にネジで固定される。これにより、上部右サイド役物1200および下部右サイド役物1400がユニット本体822に取り付けられる。
同様に、上部左サイド役物1300のベース部1354は、下部左サイド役物1500の前ベース部1556および中ベース部1560にネジで固定されている。中ベース部1560はユニット本体822の左端にネジで固定される。これにより、上部左サイド役物1300および下部左サイド役物1500がユニット本体822に取り付けられる。
また、中央下部役物1600のベース部1662は、ユニット本体822の中央下部にネジで固定される。
ユニット本体822の右端部には、装飾部材830がネジで固定されている。また、ユニット本体822の左端部には装飾部材832がネジで固定されている。
ロゴ役物900、上部前飾り役物1000、上部後飾り役物1100、上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、下部左サイド役物1500、および中央下部役物1600は、それぞれ可動体を備えており、各可動体を用いて様々な演出を実行する。各可動体を用いた演出としては、特図変動遊技の演出や普図変動遊技の演出、あるいは大当り遊技の演出やデモ演出等が挙げられる。より具体的には、実行中の特図変動遊技に対する予告演出(当該予告演出)、保留されている特図変動遊技に対する予告演出(先読み予告演出)、リーチ演出、特図1小当り演出、特図2小当り演出、普図当選演出、先読み予告演出、2Rの大当り遊技演出、15R特別大当り遊技演出、およびチャンスボタン136の操作や設定操作部137の操作に関連した演出等が挙げられる。以下、図254乃至図274を用いて、各種役物について詳細に説明する。
次に、図254乃至図256を用いて、ロゴ役物900について詳細に説明する。まず、図254を用いて、ロゴ役物900の構成について説明する。図254は、ロゴ役物900の分解斜視図である。図254は、ロゴ役物900を前方右上から後方左下に見た状態を示している。図254に示すように、ロゴ役物900は、大別すると、ロゴ可動体902、基部904、および駆動部906で構成されている。
ロゴ可動体902は、文字装飾部902aと回転リンク機構902bとを有している。文字装飾部902aは、ロゴ役物900の最前方に配置される。文字装飾部902aは、第一文字部910、第二文字部912、第三文字部914、第四文字部916、第五文字部918、第六文字部920、および第七文字部922を有している。第一文字部910〜第七文字部922は左方からこの順に並んで配置される。
第一文字部910〜第七文字部922の構成について、第一文字部910を例に挙げて説明する。第一文字部910は、文字板910a、装飾板910b、LED基板910c、および後側カバー910dを有している。文字板910a、装飾板910b、LED基板910c、および後側カバー910dは、前方からこの順に配置される。
文字板910aは、例えば透明樹脂材料で成型され、前面側に所定文字を表す凹凸形状(本例では、文字「C」を表す文字形状、図255参照)を有している。文字板910aの後側には装飾板910bが配置される。装飾板910bは、例えば透明樹脂材料で成型され、前面側には凹凸による飾り模様が施されている。装飾板910bの飾り模様は、文字板910aを介して前方側から視認可能であり、文字板910aを装飾している。装飾板910bの後側にはLED基板910cが配置される。LED基板910cには、複数のLED(不図示)が実装されており、ロゴ可動体902は、当該複数のLEDを用いて、第一文字部910が発光可能になっている。LED基板910cのLEDは、図240に示す遊技盤用ランプ532に含まれており、遊技盤用ランプ駆動回路530により駆動される。LED基板910cの後側には後側カバー910dが配置されている。後側カバー910dは例えば樹脂材料で成型されており、後側カバー910dには文字板910a、装飾板910b、およびLED基板910cがネジで固定される。
第二文字部912〜第七文字部922は、第一文字部910と同様に、文字板、装飾板、LED基板、および後側カバーを有している。本例では、第二文字部912の文字板には文字「R」を表す凹凸形状が形成されており、第三文字部914の文字板には雷記号を表す凹凸形状が形成されており、第四文字部916の文字板には文字「よ」を表す凹凸形状が形成されており、第五文字部918の文字板には文字「し」を表す凹凸形状が形成されており、第六文字部920の文字板には文字「む」を表す凹凸形状が形成されており、第七文字部922の文字板には文字「ね」を表す凹凸形状が形成されている(図255参照)。
このように、ロゴ可動体902の文字装飾部902aは、本実施形態によるパチンコ機100の機種名である「CR(雷記号)よしむね」を表す文字形状を有している。
また、文字装飾部902aは、上下方向に延びた円柱形状の金属製の案内棒924、926、928、930、932を有している。案内棒924〜932は互いに平行に配置される。
第二文字部912の後側カバーの左端には被案内部912d1が設けられており、第二文字部912の後側カバーは、被案内部912d1が案内棒924を囲んで摺動可能に取り付けられている。第一文字部910の後側カバー910dの右端上部には案内棒924の上端を固定する上端固定部910d1が設けられ、後側カバー910dの右端下部には案内棒924の下端を固定する下端固定部910d2が設けられている。案内棒924の上端は上端固定部910d1に固定され、案内棒924の下端は下端固定部910d2に固定される。これにより、第一文字部910と第二文字部912とが案内棒924を介して連結される。また、上端固定部910d1は、第二文字部912のメカエンドとして機能する。メカエンドの機能については後述する。
同様に、第三文字部914の後側カバーの左端には被案内部914d1が設けられており、第三文字部914の後側カバーは、被案内部914d1が案内棒926を囲んで摺動可能に取り付けられている。第二文字部912の後側カバーの右端上部には案内棒926の上端を固定する上端固定部912d2が設けられ、当該後側カバーの右端下部には案内棒926の下端を固定する下端固定部912d3が設けられている。案内棒926の上端は上端固定部912d2に固定され、案内棒926の下端は下端固定部912d3に固定される。これにより、第二文字部912と第三文字部914とが案内棒926を介して連結される。また、上端固定部912d2は、第三文字部914のメカエンドとして機能する。
同様に、第四文字部916の後側カバーの左端には被案内部916d1が設けられており、第四文字部916の後側カバーは、被案内部916d1が案内棒928を囲んで摺動可能に取り付けられている。第三文字部914の後側カバーの右端上部には案内棒928の上端を固定する上端固定部914d2が設けられ、当該後側カバーの右端下部には案内棒928の下端を固定する下端固定部914d3が設けられている。案内棒928の上端は上端固定部914d2に固定され、案内棒928の下端は下端固定部914d3に固定される。これにより、第三文字部914と第四文字部916とが案内棒928を介して連結される。また、上端固定部914d2は、第四文字部916のメカエンドとして機能する。
また、第四文字部916の後側カバーの右端には、上下方向(案内棒924〜932と平行)に延びる長円形状の案内孔部916d2が設けられている。また、第五文字部918の後側カバーの後側には、円柱形状の被案内部918d1が設けられている。被案内部918d1が案内孔部916d2内を移動可能なように、第五文字部918の後側カバーは、第四文字部916の後側カバーに取り付けられている。この取り付けには、例えば、座金付ネジが用いられる。座金付ネジの座金部分は、案内孔部916d2の幅よりも大きく、当該被案内部が案内孔部916d2から離脱するのを防いでいる。
また、第五文字部918の後側カバーの右端には被案内部918d2が設けられており、第五文字部918の後側カバーは、被案内部918d2が案内棒930を囲んで摺動可能に取り付けられている。第六文字部920の後側カバーの左端上部には案内棒930の上端を固定する上端固定部920d2が設けられ、当該後側カバーの左端下部には案内棒930の下端を固定する下端固定部920d3が設けられている。案内棒930の上端は上端固定部920d2に固定され、案内棒930の下端は下端固定部920d3に固定される。これにより、第五文字部918と第六文字部920とが案内棒930を介して連結される。また、上端固定部920d2は、第五文字部918のメカエンドとして機能する。
同様に、第六文字部920の後側カバーの右端には被案内部920d1が設けられており、第六文字部920の後側カバーは、被案内部920d1が案内棒932を囲んで摺動可能に取り付けられている。第七文字部922の後側カバーの左端上部には案内棒932の上端を固定する上端固定部922d2が設けられ、当該後側カバーの左端下部には案内棒932の下端を固定する下端固定部922d3が設けられている。案内棒932の上端は上端固定部922d2に固定され、案内棒932の下端は下端固定部922d3に固定される。これにより、第六文字部920と第七文字部922とが案内棒932を介して連結される。また、下端固定部922d3は、第六文字部920のメカエンドとして機能する。
このように、文字装飾部902aは、隣り合う文字部同士が連結されている。ロゴ可動体902の移動動作時には、第二文字部912〜第六文字部920が案内棒924〜932や案内孔部916d2に案内されて上下方向に互いに平行に移動することができるようになっている。
次に、文字装飾部902aの後側に配置される回転リンク機構902bについて説明する。後述するモータ970による回転運動は、回転リンク機構902bを介して文字装飾部902aに直線運動として伝達される。回転リンク機構902bは、左クランク940と、右クランク942と、リンク部材944とを有している。
左クランク940は、左クランク基部940aと左クランクカバー940bとを有している。左クランク基部940aは、例えば透明樹脂材料で成型され、左右方向に文字装飾部902aの半分程度の長さを有している。また、左クランク基部940aの右側端辺は右方に凸となる円弧状に形成されており、当該右側端辺には歯車940a1が形成されている。また、左クランク基部940aの後側には左クランクカバー940bがネジで固定されており、左クランク基部940aと左クランクカバー940bの間には、第二文字部912および第三文字部914の各LED基板に接続される配線(不図示)を収容できるようになっている。
左クランク940には長円形状の案内孔部(例えば、案内孔部940a2、図256参照)が3つ形成されている。第二文字部912、第三文字部914、および第四文字部916の各後側カバーの後側には、円柱形状の被案内部が設けられている。当該被案内部が当該案内孔部内を移動可能なように、第二文字部912、第三文字部914、および第四文字部916の各後側カバーは左クランク940に取り付けられている。この取り付けには、例えば、座金付ネジが用いられる。座金付ネジの座金部分は、当該案内孔部の幅よりも大きく、当該被案内部が当該案内孔部から離脱するのを防いでいる。
右クランク942は、右クランク基部942aと右クランクカバー942bとを有している。右クランク基部942aは、例えば透明樹脂材料で成型され、左右方向に文字装飾部902aの半分程度の長さを有している。また、右クランク基部942aの左側端辺は左方に凸な円弧状に形成されており、当該左側端辺には歯車942a1が形成されている。また、右クランク基部942aの後側には右クランクカバー942bがネジで固定されており、右クランク基部942aと右クランクカバー942bの間には、第四文字部916〜第六文字部920の各LED基板に接続される配線(不図示)を収容できるようになっている。
右クランク942には長円形状の案内孔部が3つ形成されている。第四文字部916、第五文字部918、および第六文字部920の各後側カバーの後側には、円柱形状の被案内部が設けられている。当該被案内部が当該案内孔部内を移動可能なように、第四文字部916、第五文字部918、および第六文字部920の各後側カバーは右クランク942に取り付けられている。この取り付けには、例えば、座金付ネジが用いられる。座金付ネジの座金部分は、当該案内孔部の幅よりも大きく、当該被案内部が当該案内孔部から離脱するのを防いでいる。
また、左クランク基部940aの歯車940a1と、右クランク基部942aの歯車942a1とは、中央部同士で噛み合わされている。また、左クランク940と右クランク942とは、例えば樹脂材料で成型されて、左右方向に長い細長形状のリンク部材944により接続されている。リンク部材944の左端には円形の固定孔部が形成されており、当該固定孔部を介してリンク部材944は左クランク基部940aにネジ止めされる。また、リンク部材944は、右端から左方に向かって左右方向に延びた長円形状の案内孔部が形成されている。右クランク942の後側には、円柱形状の被案内部が設けられている。当該被案内部が当該案内孔部内を移動可能なように、リンク部材944は右クランク942に取り付けられている。この取り付けには、例えば、座金付ネジが用いられる。座金付ネジの座金部分は、当該案内孔部の幅よりも大きく、当該被案内部が当該案内孔部から離脱するのを防いでいる。リンク部材944は、左クランク940の歯車940a1と右クランク942の歯車942a1との噛み合わせがずれたり外れたりしないように、左クランク940と右クランク942とを連結している。これにより、左クランク940と右クランク942とは、安定した連動動作が可能になっている。
次に、ロゴ役物900の基部904について説明する。基部904は、回転リンク機構902bの後側に配置され、中央装飾部材960、左装飾部材962、右装飾部材964、および役物ベース部966を有している。
中央装飾部材960は、例えば樹脂材料で成型され、全体として上方に凸な曲線形状を有しており、凹凸による所定模様が施されている。左装飾部材962および右装飾部材964は、例えば樹脂材料で成型され、互いに左右対称となる形状を有している。役物ベース部966は、例えば、透明樹脂材料で成型されて、表面に凹凸による所定模様が施されている。中央装飾部材960、左装飾部材962、および右装飾部材964は役物ベース部966の前面側にネジで固定される。また、役物ベース部966は図252および図253に示すユニット本体822にネジで固定される。また、役物ベース部966の中央下端の端辺は、上方に凹んだ半円形状に形成されている。各種役物をユニット本体822に取り付けた場合に、役物ベース部966の中央下端の下方には後述する上部前飾り役物1000が配置されるようになっている。
また、役物ベース部966の左側には、第一文字部910がネジで固定され、役物ベース部966の右側には、第七文字部922がネジで固定される。このため、ロゴ可動体902の移動動作時においても、第一文字部910、および第七文字部922は移動しないようになっている。
次に、ロゴ可動体902を駆動させるための駆動部906について説明する。駆動部906は基部904の役物ベース部966の後側に配置される。駆動部906は、モータ970、ベース部材972、平歯車974、扇形歯車976、左基板980、右基板982、およびフォトセンサ984を有している。
モータ970は、ロゴ可動体902の移動動作を実行するための駆動源である。本実施の形態では、モータ970にはステッピングモータが用いられる。モータ970の回転軸は前後方向に延びており、ベース部材972には、モータ970の回転軸を通す貫通孔が形成されている。モータ970は、回転軸が当該貫通孔を通るようにベース部材972の後側にネジで固定される。また、モータ970の回転軸には、ベース部材972の前側に収容される平歯車974が固定される。
平歯車974の下方には扇形歯車976が配置され、ベース部材972に収容されている。扇形歯車976は、モータ970の動力を平歯車974を介して回転リンク機構902bに伝達するために用いられる。扇形歯車976は、一体的に成型された歯車部976aと取付け部976bとを有している。歯車部976aは平歯車974に噛み合わされている。取付け部976bは、歯車部976aの下方に配置され、左クランク940の左クランク基部940aの左端にネジで固定される。また、取付け部976bのほぼ中央には円形の貫通孔が形成されている。同様に、左クランク基部940aの左端、および役物ベース部966の左下方にも円形の貫通孔が形成されている。取付け部976b、左クランク基部940a、および役物ベース部966の貫通孔には、前後方向に延びた円柱状の金属棒990が配置される。金属棒990は、前側端部が第一文字部910の後側カバー910dに固定され、後側端部が駆動部906のベース部材972に固定される。左クランク940と扇形歯車976とは金属棒990を回転中心として一体的に回転動作可能になっている。これにより、扇形歯車976の回転動作に連動して、左クランク940が金属棒990を回転中心として前後方向に直交する平面内を所定角度だけ回転動作可能になっている。
また、右クランク942の右クランク基部942aの右端には、円形の貫通孔が形成されている。当該貫通孔には、前後方向に延びた円柱状の金属棒992が配置される。金属棒992は、前側端部が第七文字部922の後側カバーに固定され、後側端部が基部904の役物ベース部966の右下方に固定される。また、上述のとおり、左クランク基部940aの歯車940a1と、右クランク基部942aの歯車942a1が噛み合わされているので、右クランク942は、左クランク940の回転動作に連動して、金属棒992を回転中心とし、前後方向に直交する平面内を所定角度だけ回転動作可能になっている。
また、右クランク942と役物ベース部966の間には、ねじりコイルバネ994が配置される。ねじりコイルバネ994のコイル中心を金属棒992が通っている。ねじりコイルバネ994の一端は右クランク942の右クランクカバー942bに固定され、他端は役物ベース部966に固定される。ねじりコイルバネ994には右クランク942が左回転する場合にバネを巻き込む方向に力が作用するようになっており、ねじりコイルバネ994は、右クランク942が右回転する場合に右クランク942に右回りのトルクを付与し、右クランク942が右回転するのを補助するようになっている。
また、役物ベース部966の左後面には左基板980がネジで固定され、役物ベース部966の右後面には右基板982がネジで固定されている。左基板980、および右基板982の前面側には複数のLEDが実装されており、当該LEDを用いて基部904が発光可能になっている。また、これらのLEDは、図240に示す遊技盤用ランプ532に含まれており、遊技盤用ランプ駆動回路530により駆動される。
また、左基板980には、モータ970、および第一文字部910〜第三文字部914の各LED基板が不図示の配線により接続されている。モータ970は左基板980を介して図240に示す駆動回路516に接続され、第一文字部910〜第三文字部914の各LED基板は左基板980を介して図240に示す遊技盤用ランプ駆動回路530に接続される。また、右基板982には、第四文字部916〜第七文字部922の各LED基板が不図示の配線により接続されている。第四文字部916〜第七文字部922の各LED基板は右基板982を介して図240に示す遊技盤用ランプ駆動回路530に接続される。これにより、ロゴ役物900のロゴ可動体902の移動動作、およびLED(発光手段)の発光動作が第2副制御部500により制御される。また、ロゴ役物900と第1副制御部400や第2副制御部500間での配線を集約することができる。
また、ベース部材972には、フォトセンサ984がネジで固定されている。フォトセンサ984は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、左基板980を介して図240に示すセンサ回路428に接続されている。フォトセンサ984は、空間部を挟んで上下方向に対向するように配置された発光部と受光部とを有している。また、扇形歯車976の歯車部976aの後側には例えば黒色樹脂材料で形成された遮光片(不図示)が設けられている。ロゴ可動体902が移動可能な最上方の位置に位置する場合にフォトセンサ984の受光部と発光部の間に当該遮光片が進入する。本実施形態では、フォトセンサ984で扇形歯車976の遮光片の有無を検知し、第1副制御部400は、フォトセンサ984が当該遮光片を検知した場合はロゴ可動体902が最上方の位置に位置していると判定し、フォトセンサ984が当該遮光片を検知しない場合はロゴ可動体902が最上方以外の位置に位置していると判定する。
次に、図255および図256を用いて、ロゴ役物900のロゴ可動体902の動作について説明する。図255はロゴ役物900を前側から見た外観図であり、図256はロゴ役物900を後側から見た外観図である。
図255(a)および図256(a)は、ロゴ可動体902が初期位置に位置している状態を示している。図255(a)に示すように、ロゴ可動体902が初期位置に位置する場合に、文字装飾部902aの第一文字部910〜第七文字部922は左右方向にほぼ一直線上に並んでいる。また、図256(a)に示すように、ロゴ可動体902が初期位置に位置する場合に、回転リンク機構902bの左クランク940、右クランク942およびリンク部材944の長手方向が左右方向を向くようになっている。また、左クランク940の歯車940a1と右クランク942の歯車942a2とが中央同士で噛み合っている。
図255(b)および図256(b)は、ロゴ可動体902が初期位置から上方に移動して、移動範囲のうちの最上方の位置に位置した状態を示している。ロゴ可動体902は、駆動部906のモータ970に駆動されて、初期位置から最上方の位置に移動する動作を実行可能である。
ロゴ可動体902を上方に移動動作させる場合には、第2副制御部500は、モータ970を駆動して、モータ970の回転軸を図255の紙面に向かって右回り(図256の紙面向かって左回り)に回転させる。これにより、モータ970の回転軸に固定された平歯車974が右回りに回転し、平歯車974に噛み合わされている扇形歯車976が左回りに回転する。また、扇形歯車976と固定されている左クランク940が左回りに回転し、左クランク940の歯車940a1に噛み合わされている歯車942a2を備える右クランク942が右回りに回転する。また、図256(b)に示すように、右クランク942の後側に設けられた被案内部が、右クランク942の左方向への変位量だけ、リンク部材944の長円形状の案内孔部を左方向(図256の紙面に向かって右方向)に移動する。また、リンク部材944も左クランク940および右クランク942の動作に合わせて上方に移動する。
次に、ロゴ可動体902の上方への移動動作時における文字装飾部902aの第二文字部912〜第六文字部920の移動動作について、第四文字部916を例にとって説明する。図256に示すように、第四文字部916は、第四文字部916の後側カバーの後側に設けられた被案内部916d4が、左クランク基部940aに設けられた長円形状の案内孔部940a2を移動可能なように左クランク基部940aに取り付けられている。
長円形の案内孔部940a2の長軸を通る仮想直線は左クランク940の回転中心を通るようになっている。同様に、左クランク940に設けられた2つの長円形の案内孔部の長軸を通る仮想直線は左クランク940の回転中心を通るようになっている。同様に、右クランク942に設けられた2つの長円形の案内孔部の長軸を通る仮想直線は右クランク942の回転中心を通るようになっている。
図256(a)に示すように、ロゴ可動体902が初期位置に位置する場合には、案内孔部940a2の長手方向が左上方(図256では紙面に向かって右上方)を向くようになっている。ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時には、左クランク940は左回り(図256では紙面に向かって右回り)に回転し、案内孔部940a2は左クランク940の回転軸を中心とする円弧状に移動軌跡を描いて左上方(図256では紙面に向かって右上方)へ移動する。この際、案内孔部940a2に案内されて、被案内部916d4が上方へ移動する。また、第四文字部916は、図254に示す上下方向に延びた案内棒928に案内されて上方向に移動する。また、上述のとおり、第三文字部914の案内棒928の上端固定部914d2は、第四文字部916のメカエンドとして機能する。案内棒928を摺動する第四文字部916の被案内部916d1が第三文字部914の上端固定部914d2に接触することで、第四文字部916が停止するようになっている。また、図256(b)に示すように、被案内部916d4が案内孔部940a2の右端(図256では紙面に向かって左端)と接触する前に第四文字部916が停止する。
このように、モータ970の回転運動は左クランク940に設けた案内孔部940a2を介して第四文字部916に上下方向の直線運動として伝達される。第二文字部912、第三文字部914、第五文字部918および第六文字部920の動作原理は、第四文字部916と同様である。モータ970の回転運動は、左クランク940を介して第二文字部912および第三文字部914に直線運動として伝達され、右クランク942を介して第五文字部918および第六文字部920に直線運動として伝達される。これにより、第二文字部912〜第六文字部920は上方に直線的に移動する。また、図256(b)に示すように、第二文字部912〜第六文字部920は、互いに平行に配置される案内棒924〜932に案内されるので、互いに平行に上方へ移動する。また、第一文字部910および第七文字部922は、上述のとおり、役物ベース部966に固定されているので、移動することがない。
このように、ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時には、ロゴ可動体902の複数の部位である第二文字部912〜第六文字部920が互いに平行に上方へ移動する。
また、左クランク940は、ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時には回転動作を実行し、回転中心に近い部分よりも遠い部分の方が動作量が大きくなる。本例では、左クランク940の回転中心に近い方から第一文字部910〜第四文字部916が取り付けられている。このため、図255(b)に示すように、ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時の動作量は、第二文字部912、第三文字部914、第四文字部916の順に大きくなっている。
同様に、右クランク942は、ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時には回転動作を実行し、回転中心に近い部分よりも遠い部分の方が動作量が大きくなる。本例では、右クランク942の回転中心に近い方から第六文字部920、第五文字部918が取り付けられている。このため、図255(b)に示すように、ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時の動作量は、第六文字部920、第五文字部918の順に大きくなっている。
また、ロゴ可動体902の上方への移動動作実行時の左クランク940および右クランク942の回転角度の絶対値はほぼ等しく、第四文字部916の隣に配置される第三文字部914と第五文字部918の動作量はほぼ等しく、第二文字部912と第六文字部920の動作量はほぼ等しくなる。また、第四文字部916の動作量がロゴ可動体902の中で最も大きい。
次に、ロゴ可動体902が初期位置から移動範囲のうちの最下方の位置に移動する動作について説明する。図255(c)および図256(c)は、ロゴ可動体902が最下方の位置に位置している状態を示している。ロゴ可動体902は、駆動部906のモータ970に駆動されて、初期位置から最下方の位置に移動する動作を実行可能である。
ロゴ可動体902を駆動して下方への移動動作を実行させる場合には、第2副制御部500は、モータ970を駆動して、モータ970の回転軸を図255の紙面に向かって左回り(図256の紙面に向かって右回り)に回転させる。これにより、モータ970の回転軸に固定された平歯車974が左回りに回転し、平歯車974に噛み合わされている扇形歯車976が右回り(図256の紙面に向かって左回り)に回転する。また、扇形歯車976と固定されている左クランク940が右回りに回転し、左クランク940の歯車940a1に噛み合わされている歯車942a2を備える右クランク942が左回りに回転する。また、図256(c)に示すように、右クランク942の後側に設けられた被案内部が、右クランク942の左方向への変位量だけ、リンク部材944の長円形状の案内孔部を右方向(図256の紙面に向かって左方向)に移動する。また、リンク部材944も左クランク940および右クランク942の動作に合わせて下方に移動する。
次に、ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時における文字装飾部902aの第二文字部912〜第六文字部920の移動動作について、第四文字部916を例にとって説明する。ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時には、左クランク940は右回り(図256では紙面に向かって左回り)に回転し、案内孔部940a2は左クランク940の回転軸を中心とする円弧状に移動軌跡を描いて左下方(図256では紙面に向かって右下方)へ移動する。この際、案内孔部940a2に案内されて、被案内部916d4が下方へ移動する。また、第四文字部916は、図254に示す上下方向に延びた案内棒928に案内されて下方向に移動する。
ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時には、案内孔部940a2が第四文字部916のメカエンドとして機能する。第四文字部916の被案内部916d4が案内孔部940a2の右端部(図256では紙面に向かって左端部)に接触することで、第四文字部916が停止するようになっている。
上述のとおり、ロゴ可動体902が初期位置に位置する場合には、案内孔部940a2の長手方向が左上方(図256では紙面に向かって右上方)を向くようになっている。このため、左クランク940が右回り(図256では紙面に向かって左回り)に回転するロゴ可動体902の下方への移動動作実行時には、左クランク940が左回り(図256では紙面に向かって右回り)に回転するロゴ可動体902の上方への移動動作実行時よりも被案内部916d4の移動距離が小さくなる。したがって、ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時は上方への移動動作実行時よりも左クランク940の回転角度が小さくなり、第四文字部916の動作量も小さくなる。
第二文字部912、第三文字部914、第五文字部918および第六文字部920の動作原理は、第四文字部916と同様である。図256(c)に示すように、第二文字部912〜第六文字部920は、互いに平行に配置される案内棒924〜932に案内されて、互いに平行に下方へする。また、第一文字部910および第七文字部922は、上述のとおり、役物ベース部966に固定されているので、移動することがない。
また、左クランク940は、ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時には回転動作を実行するので、図255(c)に示すように、第二文字部912、第三文字部914、第四文字部916の順に動作量が大きくなる。
同様に、右クランク942は、ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時には回転動作を実行するので、図255(c)に示すように、第六文字部920、第五文字部918の順に動作量が大きくなる。
また、ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時の左クランク940および右クランク942の回転角度の絶対値はほぼ等しく、第四文字部916の隣に配置される第三文字部914と第五文字部918の動作量はほぼ等しく、第二文字部912と第六文字部920の動作量はほぼ等しくなる。また、第四文字部916の動作量がロゴ可動体902の中で最も大きい。
このように、ロゴ可動体902の下方への移動動作実行時には、ロゴ可動体902の複数の部位である第二文字部912〜第六文字部920が互いに平行に下方へ移動する。
ロゴ可動体902の初期位置は、パチンコ機100の電源投入時に、ロゴ可動体902の動作確認が行われた後に位置する位置である。パチンコ機100の電源投入時に、ロゴ可動体902は、図255(c)に示す最下方の位置に移動し、次いで、図255(b)に示す最上方の位置に移動し、次いで、図255(a)に示す初期位置に移動し停止する。なお、上部前飾り役物1000、上部後飾り役物1100、上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、下部左サイド役物1500、および中央下部役物1600が備える可動体についてもパチンコ機100の電源投入時に動作確認が行われ、これらの可動体は動作確認後に初期位置で停止する。
本実施の形態において、ロゴ可動体902は、初期位置から最下方の位置へ移動するまでの移動量よりも、初期位置から最上方へ移動するまでの移動量の方が大きくなっている。より具体的には、ロゴ可動体902の複数の可動部である第二文字部912〜第六文字部920は、初期位置から最下方へ移動するまでの移動量よりも、初期位置から最上方へ移動するまでの移動量の方が大きくなっている。なお、ロゴ可動体902の複数の可動部のうちの同じ可動部で比較して、初期位置から最下方へ移動するまでの移動量よりも、初期位置から最上方へ移動するまでの移動量の方が大きくなっていればよい。また、ロゴ可動体902の複数の部位である第二文字部912〜第六文字部920のうち全体が互いに平行に移動可能であってもよいし、複数の可動部である第二文字部912〜第六文字部920のうちの一部が互いに平行に移動可能であってもよい。
ロゴ可動体902の最上方の位置は装飾図柄表示装置208から遠ざかる位置であり、ロゴ可動体902の最下方の位置は装飾図柄表示装置208と前後方向で重なる位置である。本実施の形態では、ロゴ可動体902は、装飾図柄表示装置208から遠ざかる最上方への移動量が、装飾図柄表示装置208に近づく最下方への移動量よりも大きくなっている。なお、ロゴ可動体902は、装飾図柄表示装置208から遠ざかる方向への移動量が、装飾図柄表示装置208に近づく方向への移動量よりも小さくなっていてもよい。
また、ロゴ可動体902は、装飾図柄表示装置208よりも小さいサブ表示装置を備えていてもよい。サブ表示装置には、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを用いることができる。また、サブ表示装置は、第1副制御部400により制御されてもよいし、第2副制御部500により制御されてもよいし、第1副制御部400および第2副制御部500とは別に表示制御部を設けて当該表示制御部により制御されてもよい。
また、ロゴ可動体902は、第一文字部910〜第七文字部922が回転動作可能であってもよいし、上方への移動動作後に回転動作可能であってもよいし、回転動作後に上方へ移動してもよし、下方への移動動作後に回転動作可能であってもよいし、回転動作実行後に下方へ移動してもよい。
また、ロゴ可動体902は、下方への移動動作により装飾図柄表示装置208の画像表示領域下端よりも下方まで移動可能であってもよい。
また、本実施の形態では、ロゴ可動体902は、初期位置に位置している場合に、装飾図柄表示装置208の画像表示領域の前後方向で重なる。なお、ロゴ可動体902は、初期位置に位置している場合に、装飾図柄表示装置208の画像表示領域の前後方向で重ならなくてもよい。ロゴ可動体902の全体は、初期位置に位置している場合に、装飾図柄表示装置208の画像表示領域の上端よりも上方に位置していてもよい。
また、ロゴ可動体902は、複数の可動部を有する一体的な可動体であってもよい。例えば、サブ表示装置を含む可動部と、当該サブ表示装置の近傍で可動する別の可動部とを一体的な可動体としてしてもよい。
また、本実施の形態のロゴ可動体902は、遊技台の機種名等の少なくとも一部が含まれるタイトルロゴを表す文字の形状を有している。また、ロゴ可動体902は、タイトルロゴ以外の文字としては、例えば、遊技台の特徴や遊技台のタイトルやモチーフに関連した特徴的な文字(遊技状態に潜伏確変を有する遊技台であれば「潜」や「怪」など、時代劇をモチーフとした遊技台であれば「戦や「闘」など)が挙げられる。文字数は、一文字であってもよいし、二文字以上であってもよい。
また、ロゴ可動体902は単数色に発光可能であってもよいし、複数色に発光可能であってもよい。また、ロゴ可動体902に発光手段が設けられてなくてもよい。また、第一文字部910〜第七文字部922のうち少なくとも一つの文字部が発光する構成であってもよい。
また、ロゴ可動体902は、は多段階動作を行わない構成であって、単に移動のみを移動可能であってもよい。
また、ロゴ可動体902は、前後方向への移動動作を少なくとも実行可能であってもよい。この場合、ロゴ可動体902は、後述する前後駆動部1004を備えていてもよい。また、ロゴ可動体902は、初期位置に位置する場合に前後方向へ移動可能であってもよいし、最上方の位置する場合に前後方向へ移動可能であってもよいし、最下方の位置に位置する場合に前後方向へ移動可能であってもよい。
また、本実施の形態では、モータ970にステッピングモータを用いたがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能である。
また、本実施の形態では、ロゴ可動体902の駆動源にモータを用いたがこれに限られない。例えば、ロゴ可動体902の駆動源としてソレノイド等の各種アクチュエータが用いられていてもよい。
次に、図257乃至図261を用いて上部前飾り役物1000について説明する。まず、図259を参照しつつ図257および図258を用いて、上部前飾り役物1000の構成について説明する。図257および図258は、上部前飾り役物1000の分解斜視図である。図257および図258は、上部前飾り役物1000を前方右上から後方左下に見た状態を示している。なお、図258には、後述の上部後飾り役物1100の一部が示されている。
図257および図258に示すように、上部前飾り役物1000は、大別すると、上部前可動体1002、前後駆動部1004、上下駆動部1006、および上部前可動体ベース部1008で構成されている。
まず、図259を参照しつつ、図257を用いて、上部前可動体1002について説明する。上部前可動体1002は、レンズ可動体1002aと、ベース部1002bとを有している。レンズ可動体1002aは、前側装飾部1010、外側装飾部1012、内側装飾部1014、下側装飾部1016、およびレンズ1018を有し、上部前飾り役物1000の最前方に配置される。レンズ可動体1002aは、ベース部1002bを起点として前方に移動可能である。
前側装飾部1010は、10個の可動部1010a〜1010jを有している。可動部1010a〜1010jは、例えば、透明樹脂材料で個別に成型され、同じ大きさおよび同形状を有し、円環状に配置される。また、可動部1010a〜1010jの前面側には凹凸による装飾が施されている。
外側装飾部1012は、例えば、透明樹脂材料で成型されて、円形の浅底器形状を有し、底面が前方を向くように配置され、表面に凹凸による装飾が施されている。また、外側装飾部1012は、底面中央に円形の開口部1012aを有している。また、外側装飾部1012は、後述する内側装飾部1014を内部に収容できるようになっている。
内側装飾部1014は、基部1014a、回転円板1014b、および長孔付円板1014cを有している。基部1014a、回転円板1014b、および長孔付円板1014cは、例えば樹脂材料で成型されて、薄板円環形状を有し、ほぼ等しい内径および外径を備えている。基部1014a、回転円板1014b、および長孔付円板1014cは、互いに開口中心が一致するように、後側からこの順に重なって配置される。また、基部1014a、回転円板1014b、および長孔付円板1014cに囲まれるようにして円形状の開口部1014dが配置される。
基部1014a、回転円板1014b、および長孔付円板1014cは外側装飾部1012内に収容される。また、基部1014aおよび長孔付円板1014cは外側装飾部1012にネジで固定され、外側装飾部1012は後述する右側移動部材1038および左側移動部材1044にネジで固定される。このため、基部1014aおよび長孔付円板1014cは回転不可能である。回転円板1014bは、基部1014aと長孔付円板1014cとの間に挟持されてネジ等で固定されておらず、開口部1014dの中心を回転中心として所定角度の範囲で回転可能になっている。また、回転円板1014bは、基部1014aおよび長孔付円板1014cとの接触面積を相対的に小さくして、基部1014aおよび長孔付円板1014c間での摩擦力が低減されている。
また、回転円板1014bの右側後面には歯車部1014b1が設けられている。歯車部1014b1は、同形で同じピッチで刻まれた歯が円周状に並んで後方を向くように形成されている。また、基部1014aの外周に歯車部1014b1の動作範囲に合わせて切欠き(不図示)が設けられている。これにより、歯車部1014b1と基部1014aとが接触して回転円板1014bの回転動作の妨げになるのを防ぐとともに、歯車部1014b1が後方に配置される平歯車1024と噛み合わせ可能になっている。
また、回転円板1014bは、案内孔部1014b2(図257では不図示、図259参照)を有している。案内孔部1014b2は、回転円板1014bの内縁と外縁の中間を通る仮想円周に対して左上から右下に斜めに交わるように延びた長円形状を有している。また、回転円板1014bは、案内孔部1014b2と同様の案内孔部(不図示)を9個有している。これらの案内孔部は等間隔に配置される。
また、長孔付円板1014cは、長孔付円板1014cの外周円の半径方向に延びた長円形状の長孔部1014c1を有している。また、長孔付円板1014cは、長孔部1014c1と同様の長孔部を9個有している。これらの長孔部は等間隔に配置される。
回転円板1014bの案内孔部と長孔付円板1014cの長孔部とは、下端部が前後方向に重なって配置される。例えば、回転円板1014bの案内孔部1014b2と長孔付円板1014cの長孔部1014c1とは、下端部が前後方向に重なって配置される。
また、内側装飾部1014は、さらに、可動部支持部1014eを有している。可動部支持部1014eは、全体として薄板形状を有し、板面が前後方向に直交するように配置される。また、可動部支持部1014eは、図259に示すように、例えば樹脂材料で全体が一体的に成型されて、前面側から前方に円柱状に突出した取付部1014e1と、後面側から後方に円柱状に突出した被案内部1014e2とを有している。また、内側装飾部1014は、可動部支持部1014eと同様の可動部支持部を9個有している。
取付部1014e1は、外側装飾部1012の開口部1012aから前方に突出しており、外側装飾部1012の前方に配置される可動部1010aの後面下端とネジで固定される。同様に、可動部支持部1014e以外の9個の可動部支持部には、可動部1014b〜1014jが1個ずつネジで固定される。
また、可動部支持部1014eは、被案内部1014e2が回転円板1014bの案内孔部1014b2内、および長孔付円板1014cの長孔部1014c1内を移動可能なように取り付けられる。この取り付けには、例えば、座金付ネジが用いられる。座金付ネジの座金部分は、案内孔部1014b2および長孔部1014c1の幅よりも大きく、被案内部1014e2が案内孔部1014b2および長孔部1014c1から離脱するのを防いでいる。同様に、可動部支持部1014e以外の9個の可動部支持部は、被案内部が回転円板1014bの案内孔部内、および長孔付円板1014cの長孔部内を移動可能なように座金付ネジにより取り付けられる。回転円板1014b、長孔付円板1014cおよび可動部支持部1014eは、可動部1010a〜可動部1010jを動作させるために用いられる。
また、外側装飾部1012の下端には、下側装飾部1016がネジで固定される。下側装飾部1016は、例えば、透明樹脂材料で成型されて凹凸による飾りが施されている。
また、内側装飾部1014の基部1014aの後側には、レンズ1018がネジで固定される。レンズ1018はほぼ円形状を有し、レンズ1018の中心と開口部1012a、1014dの中心とが前後方向で重なるようになっている。本実施の形態では、レンズ1018には凸レンズが用いられているが、凹レンズが用いられていてもよい。
また、基部1014aの後側には、複数のLEDが実装されたLED基板(不図示)が配置されている。LED基板は、基部1014aと同様の円環形状を有し、中央の開口部が開口部1014dに重なるように配置されている。レンズ可動体1002aは、当該複数のLEDを用いて、発光可能になっている。当該複数のLEDは、図240に示す遊技盤用ランプ532に含まれ、遊技盤用ランプ駆動回路530により駆動される。
レンズ可動体1002aの後方には、ベース部1002bが配置される。ベース部1002bは、例えば透明樹脂材料により一体的に成型されて、上側基部1002b1、下側基部1002b2、右側基部1002b3、左側基部1002b4、および開口部1002b5を有している。上側基部1002b1はベース部1002bの上部に配置され、下側基部1002b2はベース部1002bの下部に配置される。上側基部1002b1と下側基部1002b2とは前面が前後方向に直交する同一平面内に配置される。
右側基部1002b3と左側基部1002b4とは、上側基部1002b1および下側基部1002b2を挟んで左右方向で互いに対向するように配置される。右側基部1002b3は、上側基部1002b1および下側基部1002b2の右側後端から後方に延びて配置される。また、左側基部1002b4は、上側基部1002b1および下側基部1002b2の左側後端から後方に延びて配置される。
また、上側基部1002b1の下側端辺はレンズ1018の上部輪郭に合わせた形状に形成されており、下側基部1002b2の上側端辺はレンズ1018の下部輪郭に合わせた形状に形成されている。上側基部1002b1および下側基部1002b2に囲まれるようにして、レンズ1018の輪郭形状と同形状の輪郭を備える開口部1002b5が配置されている。レンズ可動体1002aは、レンズ1018と開口部1002b5とが前後方向で重なるように、ベース部1002bの前方に配置される。開口部1012b、1014d、レンズ1018、および開口部1002b5により、レンズ可動体1002aの後方を視認可能な視認領域が形成され、当該視認領域にレンズ1018が配置される。これにより、前方側から開口部1012b、1014d、レンズ1018、および開口部1002b5を介して上部前可動体1002の後方が視認可能になっている。
また、下側基部1002b2の下側端辺は、下側装飾部1016の上側表面に合う形状に形成されている。レンズ可動体1002aをベース部1002bに取り付けた場合に、下側基部1002b2の下方に下側装飾部1016が位置するようになっており、レンズ可動体1002aの前後方向の動作をベース部1002bが妨げないようになっている。
次に、前後駆動部1004について説明する。前後駆動部1004は、レンズ可動体1002aを前後方向に移動動作させるために用いられる。前後駆動部1004は、駆動源部1004a、右側駆動部1004b、左側駆動部1004c、および可動部用駆動部1004dを有している。
駆動源部1004aは、モータ1020、取付部材1022、平歯車1024、シャフト1026、平歯車1028、1030、1032を有している。モータ1020は、レンズ可動体1002aの前後方向の移動動作を実行するための駆動源である。本実施の形態では、モータ1020にはステッピングモータが用いられる。モータ1020は、回転軸が左右方向に延びて配置される。
取付部材1022は、例えば樹脂材料で成型され、モータ1020をベース部1002bの右側基部1002b3の右側面に取り付けるために用いられる。取付部材1022には、モータ1020の回転軸を通す貫通孔が形成されている。モータ1020は回転軸が当該貫通孔を通るように取付部材1022の右側面にネジで固定される。取付部材1022は、右側基部1002b3の右側面にネジで固定される。
また、モータ1020の回転軸には、平歯車1024が固定される。平歯車1024は、モータ1020の左方であって取付部材1022と右側基部1002b3との間に配置される。また、ベース部1002bの上側基部1002b1には、左右方向に延びた金属製で円柱形状のシャフト1026が回転可能に取り付けられている。シャフト1026は、上側基部1002b1の左右方向の長さとほぼ同じ長さを有し、右端には平歯車1028が固定される。平歯車1028は、モータ1020の回転軸の固定された平歯車1024と噛み合わされている。また、シャフト1026の左端には平歯車1032が固定される。
また、ベース部1002bの左側基部1002b4の左側面には平歯車1032が回転可能に取り付けられている。平歯車1032は、シャフト1026の左端に固定されている平歯車1030と噛み合わされている。平歯車1032は、平歯車1024と上下方向の位置が同じになるように配置される。
平歯車1024、1028、1030、1032は、回転軸が左右方向を向くように配置される。また、平歯車1024と平歯車1032とは、同じピッチ円直径、同じ形状、および同じ歯数を有している。また、平歯車1028と平歯車1030とは、同じピッチ円直径、同じ形状、および同じ歯数を有している。また、平歯車1024、1032は、平歯車1028、1030よりもピッチ円直径が大きく、歯数も多くなっている。平歯車1024と平歯車1028の歯数比と、平歯車1030と平歯車1032の歯数比とは、等しく、共に1未満である。
このため、モータ1020による回転運動は、平歯車1024を介して平歯車1028に回転速度が所定比で増速されて伝達される。また、平歯車1028と平歯車1030とは、シャフト1026に固定されているので同方向に同じ回転速度で回転する。また、平歯車1030の回転運動は回転速度が所定比で減速されて平歯車1032に伝達される。これにより、平歯車1032の回転速度は、平歯車1024の回転速度と同じになる。また、平歯車1024と平歯車1032の回転方向は同じである。駆動源部1004aは、モータ1020による回転運動を平歯車1024および平歯車1032に同じ回転方向および同じ回転速度で伝達することができる。
次に、右側駆動部1004b、および左側駆動部1004cについて説明する。右側駆動部1004b、左側駆動部1004cは、モータ1020の回転運動を直線運動に変換してレンズ可動体1002aに伝達するために用いられる。
右側駆動部1004bは、右側案内棒1034、右側案内棒固定部材1036、および右側移動部材1038を有している。右側案内棒1034は、金属製で円柱形状を有し、前後方向に延びて配置される。右側案内棒1034の前端はベース部1002bの右側基部1002b3の右側前部に固定され、後端は右側案内棒固定部材1036により右側基部1002b3の右側後部に固定される。
右側移動部材1038は、右側基部1002b3の右側であって、平歯車1024の下方に配置されている。右側移動部材1038は、樹脂材料で成型されて、全体として薄板長方形状を有し、長手方向が前後方向に平行になり、板面が左右方向に直交するように配置される。右側移動部材1038の上部端辺には、同形の歯が同じピッチで刻まれて前後方向に並ぶラック部1038aが設けられている。ラック部1038aは、平歯車1024に噛み合わされている。また、右側移動部材1038の右側面には、円筒形の貫通孔を備えた被案内部1038bが設けられている。右側移動部材1038は、被案内部1038bが右側案内棒1034を囲んで摺動可能に取り付けられている。右側移動部材1038は、平歯車1024の回転運動をラック部1038aで受けて直線運動に変換し、右側案内棒1034に案内されて前後方向に直線運動可能になっている。
また、右側移動部材1038の右側面には、上下方向に延びる前側溝1038cと後側溝1038dが設けられている。前側溝1038cと後側溝1038dとは、同じ長さで平行に延びている。前側溝1038cと後側溝1038dの機能については後述する。
左側駆動部1004cは、左側案内棒1040、左側案内棒固定部材1042、および左側移動部材1044を有している。左側案内棒1040は、金属製で円柱状形状を有し、前後方向に延びて配置される。左側案内棒1040は、右側案内棒1034と上下方向の位置が同じ位置に、右側案内棒1034に平行に配置される。左側案内棒1040の前端はベース部1002bの左側基部1002b4の左側前部に固定され、後端は左側案内棒固定部材1042により左側基部1002b4の左側後部に固定される。
左側移動部材1044は、左側基部1002b4の左側であって、平歯車1032の下方に配置されている。左側移動部材1044は、樹脂材料で成型されて、全体として薄板長方形状を有し、長手方向が前後方向に平行になり、板面が左右方向に直交するように配置される。左側移動部材1044は、右側移動部材1038と上下方向の位置および前後方向の位置が同じになり、右側移動部材1038と平行に配置される。左側移動部材1044上部端辺には、同形の歯が同じピッチで刻まれて前後方向に並ぶラック部1044aが設けられている。ラック部1044aは、平歯車1032に噛み合わされている。また、左側移動部材1044の左側面には、被案内部1038bと同様の被案内部(不図示)が設けられている。左側移動部材1044は、当該被案内部が左側案内棒1040を囲んで摺動可能に取り付けられている。左側移動部材1044は、平歯車1032の回転運動をラック部1044aで受けて直線運動に変換し、左側案内棒1040に案内されて前後方向に直線移動可能になっている。
右側移動部材1038と左側移動部材1044とは同じ大きさを有している。また、ラック部1038aとラック部1044aとは、同じ形状を有し、歯のピッチおよび歯数が等しくなっている。また、モータ1020が駆動することにより、平歯車1024と平歯車1032が同方向に同じ回転速度で回転する。ラック部1038aは平歯車1024に噛み合わされており、ラック部1044aは平歯車1032に噛み合わされているので、モータ1020の駆動時には、右側移動部材1038と左側移動部材1044とは同方向に同じ速度で前後方向に互いに平行に直線運動するようになっている。
また、右側移動部材1038の前側端辺には、レンズ可動体1002aの内側装飾部1014の基部1014aの右側後面がネジで固定される。同様に、左側移動部材1044の前側端辺には、レンズ可動体1002aの内側装飾部1014の基部1014aの左側後面がネジで固定される。このため、レンズ可動体1002aは、右側移動部材1038および左側移動部材1044の直線運動に連動して、前後方向に直線運動するようになっている。
レンズ可動体1002aがベース部1002bを起点として前方に移動した場合に、右側移動部材1038の被案内部1038bの前端部がベース部1002bの右側基部1002b3の前端に接触するようになっている。また同様に、レンズ可動体1002aがベース部1002bを起点として前方に移動した場合に、左側移動部材1044の被案内部の前端部がベース部1002bの左側基部1002b4の前端に接触するようになっている。これにより、右側移動部材1038の被案内部1038bおよび左側移動部材1044の被案内部(不図示)がレンズ可動体1002aのメカエンドとして機能するようになっている。
次に、可動部用駆動部1004dについて説明する。可動部用駆動部1004dは、レンズ可動体1002aが前後方向に移動する場合に、前側装飾部1010の可動部1010a〜1010jを駆動するために用いられる。
可動部用駆動部1004dは、ラック付被案内部材1050、被案内軸1052、すべり軸受1054、平歯車1056、取付部材1058、および案内溝付飾り部材1060を有している。
ラック付被案内部材1050は、樹脂材料で一体的に成型されて、取付け部1050aとラック部1050bとを有している。取付け部1050aは、薄板平板形状を有し、板面が左右方向に直交するように配置される。また、右側移動部材1038の右側面には、上下方向に延びる前側溝1038cと後側溝1038dとが設けられおり、取付け部1050aの左側面には2つの突起(不図示)が設けられており、ラック付被案内部材1050は、一方の突起が前側溝1038c内を摺動可能に、他方の被案内部が後側溝1038d内を摺動可能に右側移動部材1038に取り付けられる。これにより、ラック付被案内部材1050は、右側移動部材1038の前側溝1038cおよび後側溝1038dに沿って上下方向に移動可能になっている。
また、取付け部1050aの前端部には、ラック部1050bが配置される。ラック部1050bには同形の歯が同じピッチで刻まれており、歯先が前方を向いている。
取付け部1050aの右側側面には、円柱状の金属製で左右方向に延びた被案内軸1052の左端が固定されている。被案内軸1052の右端には、円柱状の樹脂製のすべり軸受1054が取り付けられている。
また、右側移動部材1038の右側面には、前後方向に平行な面内で回転可能に平歯車1056が取り付けられている。平歯車1056は、回転軸が左右方向を向くようにラック部1050bの前方に配置され、ラック部1050bのラックに噛み合わされている。
ラック付被案内部材1050および平歯車1056の右側には、取付部材1058が配置される。取付部材1058は、例えば黒色樹脂材料で遮光片1058aを設けて一体的に成型されている。取付部材1058は、平歯車1056の中心の円形開口を貫通するネジにより、右側移動部材1038に固定される。
平歯車1056は、内側装飾部1014の歯車部1014b1と噛み合わされている。これにより、平歯車1056が回転すると、内側装飾部1014の回転円板1014bが連動して回転するようになっている。
また、ベース部1002bの右側基部1002b3の右側面下方には、例えば透明樹脂材料で成型された案内溝付飾り部材1060がネジで固定されている。案内溝付き飾り部材1060の右側基部1002b3と対向する面(左側面)には、案内溝1060a(図257では不図示、図259参照)が設けられている。案内溝1060aは、後方下方から前方上方に延びて形成されている。案内溝1060a内を摺動可能にすべり軸受1054が配置される。被案内軸1052の一端にはすべり軸受1054が固定され、被案内軸1052の他端にはラック付被案内部材1050が固定されており、案内溝1060aはラック付被案内部材1050の移動方向を案内することができるようになっている。
右側移動部材1038が初期位置から前方に移動すると、ラック付被案内部材1050は、案内溝1060aに案内され、前側溝1038cおよび後側溝1038dに沿って上方に移動する。これにより、ラック付被案内部材1050のラック部1050bのラックに噛み合わされている平歯車1056が回転し、平歯車1056に噛み合わされている歯車部1014b1を備えた内側装飾部1014の回転円板1014bが回転する。回転円板1014bの回転動作に連動して、可動部1010a〜1010jが動作するようになっている。この動作原理については、図259を用いて後述する。
また、取付部材1022には、フォトセンサ1062がネジで固定されている。フォトセンサ1062は、レンズ可動体1002aの位置を検出するために用いられる。フォトセンサ1062は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。フォトセンサ1062は、空間部を挟んで上下方向に対向するように配置された発光部と受光部とを有している。
また、レンズ可動体1002aと一体的に動作する右側移動部材1038に固定される取付部材1058には例えば黒色樹脂材料で形成された遮光片1058aが設けられている。なお、取付部材1058は全体が黒色樹脂材料で一体的に成型されていてもよい。レンズ可動体1002aがベース部1002bを起点とする最後方に位置する場合は、遮光片1058aがフォトセンサ1062の受光部と発光部の間に進入する。本実施形態では、フォトセンサ1062でレンズ可動体1002aと一体的に移動動作する遮光片1058aの有無を検知し、第1副制御部400は、フォトセンサ1062が遮光片1058aを検知したときはレンズ可動体1002aが最後方に位置していると判定し、フォトセンサ1062が当該遮光片を検知しない場合はレンズ可動体1002aが最後方以外の位置に位置していると判定する。
また、ベース部1002bの左側基部1002b4の左側面には基板1064がネジで固定されている。モータ1020、内側装飾部1014に備えられたLED基板(不図示)、およびフォトセンサ1062は不図示の配線により基板1064に接続される。モータ1020は基板1064を介して図240に示す駆動回路516に接続され、LED基板は基板1064を介して図240に示す遊技盤用ランプ駆動回路530に接続され、フォトセンサ1062は基板1064を介して図240に示すセンサ回路428に接続される。これにより、上部前飾り役物1000と第1副制御部400や第2副制御部500とを接続する配線を集約することができる。
レンズ可動体1002aおよびベース部1002bを有する上部前可動体1002は、上部前可動体ベース部1008に取り付けられる。上部前可動体ベース部1008は、金属製で一体的に成型され、左側基部1008aと上側基部1008bとを有している。左側基部1008aは、上下方向に延びており、ベース部1002bの左方に配置される。上側基部1008bは、左側基部1008aの上端から右方に延びて配置される。上側基部1008bは、ベース部1002bの上方に配置される。
また、左側基部1008aには、上下方向に延びた円柱形状の金属製の案内棒1066が取り付けられている。左側基部1008aの上端には上端固定部1008a1が設けられ、左側基部1008aの下端には下端固定部1008a2が設けられている。案内棒1066の上端は上端固定部1008a1に固定され、案内棒1066の下端は下端固定部1008a2に固定される。下端固定部1008a2は、上部前可動体1002のメカエンドとして機能する。
また、ベース部1002bの左側基部1002b4の左側面には、例えば透明樹脂材料で成型された被案内部付装飾部材1068がネジで固定される。被案内部付装飾部材1068の上部には被案内部1068aが設けられており、被案内部1068aは案内棒1066に摺動可能に取り付けられる。上部前可動体1002は、後述の上下駆動部1006に駆動され、案内棒1066に案内されて上下方向に移動可能になっている。
上部前可動体1002が取り付けられた上部前可動体ベース部1008は、図258に示すように、上部役物ベース部850にネジで固定される。上部役物ベース部850は、上部前飾り役物1000および後述する上部後飾り役物1100をユニット本体822に取り付けるために用いられる。上部役物ベース部850は、例えば樹脂材料で一体的に成型されて、右側基部850a、中央基部850b、および左側基部850cを有している。具体的には、上部前可動体ベース部1008の左側基部1008aは、上部役物ベース部850の左側基部850cの右端にネジで固定され、上部前可動体ベース部1008の上側基部1008bは、上部役物ベース部850の右側基部850aの上端左側にネジで固定される。
次に、図257および図258を用いて、上下駆動部1006について説明する。上下駆動部1006は、上部前可動体1002を上下方向に移動動作させるために用いられる。上下駆動部1006は、図258に示すように、モータ1070、平歯車1072、動力伝達部1074、外レール1078、上部フォトセンサ1084、および下部フォトセンサ1086を有し、図257に示すように、ラック取付部材1076、内レール1080、および引っ張りコイルばね1082r、1082lを有している。
図258に示すように、モータ1070、平歯車1072、動力伝達部1074、外レール1078、上部フォトセンサ1084、および下部フォトセンサ1086は、上部役物ベース部850の右側基部850aに取り付けられる。
モータ1070は、上部前可動体1002の上下方向の移動動作を実行するための駆動源である。本実施の形態では、モータ1070にはステッピングモータが用いられる。モータ1070は、回転軸が前後方向に延びて配置され、モータ1070の後方にはモータ1070の回転軸に固定された平歯車1072が配置される。平歯車1072は、回転可能に右側基部850aに取り付けられる。
動力伝達部1074は、モータ1070の回転運動を直線運動に変換して、上部前可動体1002に伝達するために用いられる。動力伝達部1074は、ラック1074a、被案内部材1074b、ラックカバー1074c、および平歯車1074d1〜1074d3を有している。ラック1074aは、樹脂材料で成型されて細長形状を有し、曲げが可能な柔軟性を有している。また、ラック1074aは、中に長さ方向に延びた鉄芯線(不図示)が埋め込まれており、必要な強度を得ている。本実施の形態では、ラック1074aは、上方に凸な円弧状の曲線を描くように曲げられて用いられる。上方に凸になるように曲げられたラック1074aの内側には同形の歯が同じピッチで刻まれており、ラック1074aは平歯車1072に噛み合わされている。
また、ラック1074aの右下端部には、例えば樹脂材料で成型され、ラック1074aと同形、同ピッチのラックを備えた被案内部材1074bが取り付けられる。被案内部材1074bとラック1074aとは噛み合わされており、ラック1074aと被案内部材1074bは一体的に動作する。
ラックカバー1074cは、例えば樹脂材料で成型され、前方から見ると文字「し」を上下左右に反転したような形状を有している。ラックカバー1074cの後側(中側)にはラックカバー1074cの形状に沿って延びた案内溝(不図示)が設けられており、当該案内溝内にラック1074aおよび被案内部材1074bを収容している。被案内部材1074bは当該案内溝に案内されて移動可能に配置される。ラック1074aは、被案内部材1074bと連動してラックカバー1074cの形状に沿って移動可能になっている。また、ラックカバー1074cは、右側基部850aにネジで固定され、ラック1074aおよび被案内部材1074bが右側基部850aから離脱しないよう覆っている。
平歯車1074d1、1074d2、1074d3は、回転可能に右側基部850aに取り付けられており、ラックカバー1074cに覆われている。平歯車1074d1、1074d2、1074d3は、ラックカバー1074c内の案内溝に沿って配置され、ラック1074aに噛み合わされている。平歯車1074d1、1074d2、1074d3は、ラック1074aが案内溝に沿って滑らかに移動できるようにするために用いられる。なお、ラック1074aがラックカバー1074c内の案内溝に沿って滑らかに移動できるようにするために、ローラが用いられてもよい。
また、ラック1074aの左下端は、ラックカバー1074cから露出しており、図257に示すラック取付部材1076によりベース部1002bの右側基部1002b3の右側面に固定される。これにより、動力伝達部1074は、ラック1074aにより、平歯車1072を介して伝達されたモータ1070の回転運動を直線運動に変換して上部前可動体1002のベース部1002bに伝達する。
また、図258に示すように、右側基部850aの左端には、上下方向に延びた金属性の外レール1078がネジで固定される。また、図257に示すように、ベース部1002bの右側基部1002b3の後面には、上下方向に延びた金属製の内レール1080がネジで固定される。内レール1080は、外レール1078に沿って移動可能に外レール1078の内側に取り付けられる。外レール1078と内レール1080のレール接面部には、レール同士の摩擦を低減し内レール1080が滑らかにスライドできるように複数のスチールボール(不図示)が配置されている。外レール1078および内レール1080は、上部前可動体1002を上下方向に案内するために用いられる。また、外レール1078の上端および下端は上部前可動体1002のメカエンドとして機能する。
このように、上部前可動体1002は、モータ1070による回転運動が平歯車1072およびラック1074aを介して直線運動に変換されて伝達され、案内棒1066と、外レール1078および内レール1080に案内されて、上下方向への直線運動が可能になっている。
また、図257に示すように、引っ張りコイルばね1082rは、上下方向に伸縮可能なように、上端が上部前可動体ベース部1008の上側基部1008bに固定され、下端がベース部1002bの右側基部1002b3の後側に固定される。同様に、引っ張りコイルばね1082lは、上下方向に伸縮可能なように、上端が上部前可動体ベース部1008の上側基部1008bに固定され、下端がベース部1002bの左側基部1002b4の後側に固定される。
引っ張りコイルばね1082r、1082lは、上部前可動体1002が最も上方の位置(初期位置)に位置する場合に自然長となり、上部前可動体1002が初期位置よりも下方の位置に位置する場合に自然長より伸びた状態になる。引っ張りコイルばね1082r、1082lは、復元力を利用して、上部前可動体1002が初期位置へ復帰するためのモータ1070の動力を補助している。
また、図258に示すように、右側基部850aには、外レール1078の右側に上部フォトセンサ1084および下部フォトセンサ1086がネジで固定される。上部フォトセンサ1084は外レール1078の上端と上下方向の位置がほぼ同じになるように配置され、下部フォトセンサ1086は外レール1078の下端と上下方向の位置がほぼ同じになるように配置される。上部フォトセンサ1084および下部フォトセンサ1086は、上部前可動体1002の位置を検出するために用いられる。上部フォトセンサ1084および下部フォトセンサ1086は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。
上部フォトセンサ1084および下部フォトセンサ1086は、空間部を挟んで前後方向に対向するように配置された発光部と受光部とを有している。また、図257に示すように、上部前可動体1002のベース部1002bに固定される取付部材1022には、光不透過部材で形成された遮光片(不図示)が設けられている。上部前可動体1002が最上方の位置(初期位置)に位置する場合には、当該遮光片が上部フォトセンサ1084の受光部と発光部の間に進入し、上部前可動体1002が最下方の位置に位置する場合には、当該遮光片が下部フォトセンサ1086の受光部と発光部の間に進入する。本実施形態では、上部フォトセンサ1084および下部フォトセンサ1086で上部前可動体1002の位置を検出する。第1副制御部400は、上部フォトセンサ1084が取付部材1022に設けられた遮光片を検知したときは上部前可動体1002が初期位置に位置していると判定し、下部フォトセンサ1086が当該遮光片を検知した場合は上部前可動体1002が最下方の位置に位置していると判定する。
また、右側基部850aには、基板1088がネジで固定されている。モータ1070、上部フォトセンサ1084、および下部フォトセンサ1086は、不図示の配線により基板1088に接続される。モータ1070は基板1088を介して図240に示す駆動回路516に接続され、上部フォトセンサ1084および下部フォトセンサ1086は基板1088を介して図240に示すセンサ回路428に接続される。基板1088と第1副制御部400または第2副制御部500を接続する配線は、右側基部850aの右端部後側にネジで固定される配線カバー850a1内に収容される。これにより、上部前飾り役物1000と第1副制御部400や第2副制御部500とを接続する配線を集約することができる。
次に、図259を用いて、レンズ可動体1002a、および可動部1010a〜可動部1010jの動作について説明する。図259は、上部前可動体1002を前方右上から後方左下に見た状態を示している。図259では、上部前可動体1002を、レンズ可動体1002aと、ベース部1002bに分解し、さらに、レンズ可動体1002aを外側装飾部1012と内側装飾部1014とに分解して図示している。また、図259では、可動部1010aと可動部支持部1014eとを内側装飾部1014から取り外して図示している。図259では、可動部1010aと可動部支持部1014eとを例に挙げて、可動部1010a〜可動部1010jの動作原理について説明する。
図259(a)は、レンズ可動体1002aが移動範囲のうちの最後方に位置している状態を示していている。レンズ可動体1002aは、初期状態では最後方に位置している。レンズ可動体1002aは、前後駆動部1004により駆動されて最後方の位置から前方に移動可能になっている。また、可動部1010a〜1010jは、レンズ可動体1002aの移動動作に連動して移動動作可能になっている。レンズ可動体1002aが最後方に位置する場合、可動部1010a〜1010jは初期位置に位置する。
また、図259(a)に示すように、レンズ可動体1002aが最後方に位置する場合には、右側移動部材1038のラック部1038aの前部が平歯車1024と噛み合っている。同様に、左側移動部材1044のラック部1044aの前部が平歯車1032と噛み合っている。また、ラック付被案内部材1050は最下端に位置し、ラック部1050bの上部が平歯車1056に噛み合っている。また、回転円板1014bの案内孔部1014b2と、長孔付円板1014cの長孔部1014c1とは下端部同士が前後方向に重なっている。可動部1010aが初期位置に位置している場合、可動部支持部1014eの被案内部1014e2が回転円板1014bの案内孔部1014b2の下端および長孔付円板1014cの長孔部1014c1の下端に接触するようになっている。
図259(b)は、レンズ可動体1002aが移動範囲のうちの最前方の位置に移動した状態を示している。レンズ可動体1002aは、モータ1020の回転運動が直線運動に変換されて伝達され前後方向に直線運動可能になっている。
具体的には、モータ1020が駆動して、モータの1020の回転軸および当該回転軸に固定された平歯車1024が右方から左方に見て右回りに回転する。これにより、平歯車1024に噛み合わされているラック部1038aを備えた右側移動部材1038が右側案内棒1034に案内されて前方に移動する。また、平歯車1024に噛み合わされている平歯車1028と、シャフト1026と平歯車1030が左回りに回転する。平歯車1030には平歯車1032が噛み合わされており、平歯車1032には左側移動部材1044のラック部1044aが噛み合わされている。このため、左側移動部材1044が左側案内棒1040に案内されて前方に移動する。
右側移動部材1038と左側移動部材1044とは、同じ速度で互いに平行に前方に移動する。また、右側移動部材1038および左側移動部材1044の前側端部にはレンズ可動体1002aが固定されている。このため、レンズ可動体1002aは、右側移動部材1038および左側移動部材1044の前方への移動動作に連動して前方に移動動作可能になっている。
また、右側移動部材1038の前方への移動動作に伴って、右側移動部材1038に取付られているラック付被案内部材1050が前方に移動しながら上昇する。具体的には、ラック付被案内部材1050に被案内軸1052を介して取り付けられるすべり軸受1054が案内溝付飾り部材1060の案内溝1060aに案内されて移動する。案内溝付飾り部材1060は、ベース部1002bに固定されているのでレンズ可動体1002aの前後方向への移動動作には連動せず移動しない。また、案内溝1060aは後方下方から前方上方に向かって斜めに延びている。このため、すべり軸受1054は案内溝1060aに案内されて上方に移動する。この移動動作に伴い、右側移動部材1038に設けられ、前後方向に延びた前側溝1038cおよび後側溝1038dに沿ってラック付被案内部材1050が上方に移動する。ラック付被案内部材1050が上方に移動することで、ラック付被案内部材1050のラック部1050bに噛み合わされている平歯車1056が右方から左方に見て左回りに回転する。これにより、平歯車1056に噛み合わされている歯車部1014b1を備える回転円板1014bが前方から見て右回りに回転する。
回転円板1014bの右回りの回転動作に連動して、可動部1010a〜1010jが内側装飾部1014の外周に向かって直線動作するようになっている。次に、可動部1010a〜1010jの動作原理について、可動部1010aを例に挙げて説明する。可動部1010aは、上述の通り、可動部支持部1014eに固定されている。
回転円板1014bの右回りの回転動作により、回転部1010bの案内孔部1014b2が右回りに移動する。回転円板1014bの内縁と外縁の中間を通る仮想円周に対して左上から右下に斜めに交わる方向に延びた案内孔部1014b2に案内されて、被案内部1014e2は、案内孔部1014b2の右下端から左上端に移動する。この際、外側装飾部1012に固定されて回転しない長孔付円板1014cに設けられ、長孔付円板1014cの外周の半径方向に延びた長孔部1014c1に沿って可動部支持部1014eは内側装飾部1014の内周側から外周側に移動する。これにより、可動部支持部1014eに固定されている可動部1010aが内側装飾部1014の内周側から外周側に移動する。このように、回転円板1014bの右回りの回転動作に連動して、可動部支持部1014eが外周に向かって直線動作するようになっている。
同様に、回転円板1014bの右回りの回転動作に連動して、可動部1010b〜1010jが内側装飾部1014の内周側から外周側に移動するようになっている。このように、レンズ可動体1002aの前方への移動に連動して、前側装飾部1010が傘を開いたような開く動作を実行可能になっている。なお、前側装飾部1010の動作原理は図266に示し後述する可動体1425の動作原理と同じである。
また、当然に、レンズ可動体1002aは、図259(b)に示す位置から図259(a)に示す位置へ後方に移動することが可能である。この場合には、モータ1020、および平歯車1024、1028、1030、1032がレンズ可動体1002aが前方に移動する場合と逆回転し、右側移動部材1038および左側移動部材1044が後方に移動する。また、ラック付被案内部材1050が下方に移動し、平歯車1056および回転円板1014bがレンズ可動体1002aが前方に移動する場合と逆回転に回転する。これにより、可動部1010a〜1010jが初期位置に復帰する。
次に、図260を用いて、上部前可動体1002の上下方向の移動動作について説明する。図260は、上部前飾り役物1000を前方側から見た外観図である。上部前可動体1002は、上下駆動部1006により駆動されて上下方向への移動動作が可能になっている。また、上述のとおり、レンズ可動体1002aは上部前可動体1002に含まれている。
図260(a)は、上部前可動体1002が初期位置(上部位置)に位置している状態を示している。上部前可動体1002の初期位置は、上部前可動体1002の移動範囲のうち最上方となる位置である。
図260(b)は、上部前可動体1002が最上方の位置と最下方の位置との間の中間位置に移動した状態を示している。上部前可動体1002が下方に移動する場合には、モータ1070の回転軸が前方側から見て左回りに回転する。これにより、モータ1070の回転軸に固定されている平歯車1072が左回りに回転し、平歯車1072に噛み合わされているラック1074aの右側下端が上昇し、左側下端が下降する。この際、ラック1074aは、直線的に案内されて移動する部分と円弧状に案内されて移動する部分とを含む。ラック1074aの左側下端は上部前可動体1002に固定されているので、ラック1074aの動作に連動して上部前可動体1002は、案内棒1066および外レール1078、内レール1080に案内されて下方に移動する。
図260(c)は、上部前可動体1002が最下方の位置に移動した状態を示している。案内棒1066を固定する下端固定部1008a2がメカエンドとして機能し、上部前可動体1002が停止している。
また、当然に、上部前可動体1002は、図260(c)に示す最下方の位置から図260(a)に示す最上方の位置(初期位置)に向かって上方に移動可能である。上部前可動体1002が上方へ移動する場合には、モータ1070の回転軸および平歯車が前方側から見て右回りに回転し、ラック1074aの右側下端が下降し、左側下端が上昇する。これに連動して、上部前可動体1002は、案内棒1066および外レール1078、内レール1080に案内されて上方に移動する。また、上部前可動体1002が上方に移動する場合、外レール1078の上端がメカエンドとして機能するようになっている。
次に、図261を用いて、上部前可動体1002とレンズ可動体1002aとの動作について説明する。図261は、上部前飾り役物1000を前方側から見た外観図である。
レンズ可動体1002aは、上述のロゴ可動体902との接触を避けるために、ロゴ可動体902が最上方に位置し、上部前可動体1002が最下方の位置に位置する場合に、前後方向に移動するようになっている。図261は、図259(b)に示す状態と同様に、レンズ可動体1002aが前方に移動した状態を示している。レンズ可動体1002aが前方に移動に伴い、上述の通り、前側装飾部1010の可動部1010a〜1010jがレンズ可動体1002aの外周方向に移動し、前側装飾部1010が開いた状態となる。これにより、レンズ可動体1002aが大きくなったように遊技者に見せることができる。
また、本実施の形態では、モータ1020、1070にステッピングモータを用いたがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能である。
また、本実施の形態では、レンズ可動体1002aおよび上部前可動体1002の駆動源にモータを用いたがこれに限られない。例えば、レンズ可動体1002aおよび上部前可動体1002の駆動源としてソレノイド等の各種アクチュエータが用いられていてもよい。
また、本実施の形態では、レンズ1018に凸レンズ(両凸レンズ)を用いたがこれに限られない。例えば、平凸レンズ、正メニスカスレンズ、凹レンズ(両凹レンズ)、平凹レンズ、負メニスカスレンズなど様々なレンズが使用可能できる。
また、レンズ1018に代えて透明樹脂板(例えば、アクリル板)やガラス板が配置されていてもよい。
また、引っ張りコイルばね1082r、1082lに代えて、渦巻きバネ、板バネ、ゴム等の弾性部材が用いられていてもよい。
また、上部前可動体1002は、装飾図柄表示装置208よりも小さいサブ表示装置を備えていてもよい。サブ表示装置には、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを用いることができる。また、サブ表示装置は、第1副制御部400により制御されてもよいし、第2副制御部500により制御されてもよいし、第1副制御部400および第2副制御部500とは別に表示制御部を設けて当該表示制御部により制御されてもよい。
次に、図255および図260を用いて、ロゴ可動体902および上部前可動体1002の位置関係について説明する。ロゴ可動体902が図255(a)に示す初期位置に位置している場合にロゴ可動体902が占める領域を第一の領域とし、図255(b)に示す最上方の位置に位置している場合にロゴ可動体902が占める領域を第三の領域とする。また、上部前可動体1002が図260(a)に示す初期位置に位置する場合に上部前可動体1002が占める領域を第二の領域とし、図260(c)に示す最下方の位置に位置する場合に上部前可動体1002が占める領域を第四の領域とする。また、レンズ可動体1002aが前方に移動して上部前可動体1002が前方に移動した場合にレンズ可動体1002aの占める領域も第四の領域に含まれる。また、第四の領域は、第一の領域の少なくとも一部を含む領域である。このように、上部前可動体1002は、ロゴ可動体902が初期位置に位置していた場合の領域に移動可能である。これにより、ロゴ可動体902と上部前可動体1002とが関連して多彩な動作が可能となる。
また、ロゴ可動体902が初期位置に位置し、上部前可動体1002が初期位置に位置する場合、ロゴ可動体902の後方に上部前可動体1002が位置し、ロゴ可動体902と上部前可動体1002とは前後方向で重なる。
また、上部前可動体1002が最下方の位置に位置した場合に上部前可動体1002が占める第四の領域は、装飾図柄表示装置208の画像表示領域と前後方向で重なる。
また、ロゴ可動体902が図255(c)に示す最下方の位置に位置する場合にロゴ可動体902が占める領域を第五の領域とすると、第五の領域は、少なくとも一部の領域が装飾図柄表示装置208の画像表示領域の前方となる領域を含む。また、第五の領域は、第四の領域の少なくとも一部を含む。
また、パチンコ機100は、装飾図柄表示装置208よりも小さいサブ表示装置を備えていてもよい。サブ表示装置は遊技盤200に固定されていてもよい。サブ表示装置には、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを用いることができる。また、サブ表示装置は、第1副制御部400により制御されてもよいし、第2副制御部500により制御されてもよいし、第1副制御部400および第2副制御部500とは別に表示制御部を設けて当該表示制御部により制御されてもよい。
サブ表示装置は、ロゴ可動体902が占める第三の領域の後方に配置されていてもよい。言い換えると、第三の領域は、少なくとも一部の領域がサブ表示装置の表示領域の前方となる領域を含む領域である。これにより、ロゴ可動体902の上方への移動先にサブ表示装置が存在するので、ロゴ可動体902の上方への移動動作にも自然と注目させることができる場合がある。
また、上部前可動体1002の後方にロゴ可動体902が配置されていてもよい。この場合、上部前可動体1002は後方に移動可能であってもよい。
また、上部前可動体1002は初期位置から上方に移動可能であってもよい。
次に、図258および図262乃至図264を用いて上部後飾り役物1100について説明する。まず、図262および図258を用いて、上部後飾り役物1100の構成について説明する。図262および図258は、上部後飾り役物1100の分解斜視図である。図262および図258は、上部後飾り役物1100を前方右上から後方左下に見た状態を示している。なお、図258には、前述の上部前飾り役物1000の一部が示されている。
図262および図258に示すように、上部後飾り役物1100は、大別すると、上部後可動体1102、および上下駆動部1104で構成されている。
まず、図263を参照しつつ、図262を用いて、上部後可動体1102について説明する。図263は、上部後可動体1102を前方右上から後方左下に見た状態を示している。上部後可動体1102は、前側カバー1102a、回転可動部1102b、ベース部1102c、および回転駆動部1102dを有している。
前側カバー1102aは、上部後飾り役物1100の最前方に配置される。前側カバーは、例えば透明樹脂材料で成型され、前方から見て上下方向に長いほぼ長方形状を有し、中央に円形状の開口部1102a1が開口されている。
前側カバー1102aの後方には、回転可動部1102bが配置される。回転可動部1102bは、歯車付回転部材1110、第一歯車部材1114、第二歯車部材1116、回転装飾支持部材1118、金属棒1120、1128、1132、平歯車1122、1130、1134、回転装飾部1124、枠部材1126、遮光片1136、およびレンズ部材1138を有している。
まず、回転可動部1102bの機能について簡単に説明する。回転可動部1102bは、回転装飾部1124を回転させて遊技を演出するめに用いられている。歯車付回転部材1110は、前側カバー1102a内に回転可能に収容される。歯車付回転部材1110の外周には、歯車部1110bが設けられている。また、ベース部1102cに固定されるモータ1140の回転軸に固定された平歯車1142は、歯車部1110bに噛み合わされている。このため、モータ1140の回転軸が右回りに回転すると、平歯車1142が右回りに回転し、歯車付回転部材1110が左回りに回転する。
また、歯車付回転部材1110の後方内側には第一歯車部材1114および第二歯車部材1116が固定されている。第一歯車部材1114には金属棒1120が取り付けられており、金属棒1120の一端には平歯車1122が固定されている。歯車付回転部材1110と共に第一歯車部材1114が回転すると、平歯車1122はベース部1102cの歯車部1102c2に沿って回転移動する。平歯車1122と歯車部1102c2は噛み合っており、平歯車1122は回転移動しながら金属棒1120の長手方向を回転軸に回転する。また、金属棒1120の一端は平歯車1122に固定されているので、金属棒1120は平歯車1122の回転に伴って回転する。
第一歯車部材1114および第二歯車部材1116で囲まれたほぼ半球体状の内部空間1115(図263参照)内には回転装飾支持部材1118が配置されている。金属棒1120の他端は回転装飾支持部材1118に固定されているので、回転装飾支持部材1118は金属棒1120の回転に伴って回転する。
また、回転装飾支持部材1118には金属棒1128、1132が取り付けられている。金属棒1128、1132の一端には平歯車1130、1134が固定され、他端には回転装飾部1124が固定されている。回転装飾支持部材1118の回転に伴い、平歯車1130が第一歯車部1114eに沿って回転移動し、平歯車1134が第二歯車部1116eに沿って回転移動する。平歯車1130は第一歯車部1114eに噛み合っており、平歯車1134は第二歯車部1116eに噛み合っている。このため、平歯車1130は回転移動しながら金属棒1128の長手方向を回転軸として回転し、平歯車1134は回転移動しながら金属棒1132の長手方向を回転軸として回転する。これに伴い、金属棒1128、1132が回転し、金属棒1128、1132の回転に伴い回転装飾部1124が回転する。
回転装飾部1124は、モータ1140を駆動することにより三次元空間内で複雑な回転動作をすることができる。
第一に、回転装飾部1124は、回転装飾支持部材1118の回転軸(金属棒1120の回転軸と一致している)の両支持端間(金属棒1128、1132間)の中心を回転中心(以下、「回転装飾部1124の回転中心」という)とすると、当該回転中心を通り前後方向に平行な軸(以下、「前後軸」という)周りに回転することができる。モータ1140を駆動すると、開口部1110aの中心を回転中心(前後方向に見て回転装飾部1124の回転中心と一致している)として前後軸周りに歯車付回転部材1110が回転し、歯車付回転部材1110に固定された第一歯車部材1114および第二歯車部材1116も前後軸周りに回転する。これにより、第一歯車部材1114および第二歯車部材1116の内方に収容されている回転装飾部1124は前後軸周りに回転する。
第二に、回転装飾部1124は、回転装飾部1124の回転中心を通り左右方向に平行な軸(以下、「左右軸」という)周りに回転することができる。金属棒1120の回転軸は前後方向に直交している。そこで、歯車付回転部材1110を前後軸周りに回転させて金属棒1120の回転軸が左右方向に平行になるように調整してから、歯車付回転部材1110を前後軸周りに回転できないように拘束してモータ1140を駆動すると、モータ1140が取り付けられたベース部1102cが前後軸周りに回転して、ベース部1102cの歯車部1102c2が前後軸周りに回転する。歯車部1102c2と噛み合う平歯車1122の回転により金属棒1120が左右軸周りに回転し、金属棒1120に接続された回転装飾支持部材1118が左右軸周りに回転する。これにより、回転装飾部1124は、左右軸周りに回転することができる。
第三に、回転装飾部1124は、回転装飾部1124の回転中心を通り上下方向に平行な軸(以下、「上下軸」という)周りに回転することができる。金属棒1128、1132の延伸方向は、金属棒1120の回転軸に直交している。つまり、回転装飾支持部材1118の回転軸は、金属棒1120の回転軸に直交している。そこで、上述のようにして回転装飾部1124を左右軸周りに回転させている状態で、ベース部1102cを左右軸周りに所定の回転速度で回転させると共に金属棒1128、1132の延伸方向を上下方向に平行になるように調整すれば、回転装飾部1124を上下軸周りに回転させることができる。
このように、回転装飾部1124は、回転装飾部1124の回転中心を原点とする三次元直交座標系において、直交する三つの座標軸の軸周りの回転動作を同時に行うことができる。
歯車付回転部材1110は、前側カバー1102aの内側に配置される。歯車付回転部材1110は、円形の浅型器形状を有し、底面が前方を向くように配置され、底面中央にほぼ円形状の開口部1110aが開口されている。開口部1110aは、前側カバー1102aの開口部1102a1よりも小さく、開口部1102a1と前後方向で重なって配置される。
前側カバー1102aの内方には、歯車付回転部材1110を収容可能な凹部(不図示)が設けられており、歯車付回転部材1110は、当該凹部に配置される。歯車付回転部材1110は、開口部1110aの中心を前後方向に通る仮想直線を回転軸として回転可能に前側カバー1102aに取り付けられる。
歯車付回転部材1110の前側カバー1102aへの取り付けには、4個のローラ1112a〜1112dが用いられる。ローラ1112a〜1112dは、例えば樹脂材料で成型されて円形状を有し、回転可能に前側カバー1102aの後側の四隅に座金付ネジで取り付けられる。ローラ1112a〜1112dの回転軸は、歯車付回転部材1110の回転軸と平行になっている。また、ローラ1112a〜1112dは、歯車付回転部材1110の後側縁部と接触し、歯車付回転部材1110が前側カバー1102aから離脱するのを防いでいる。
歯車付回転部材1110の外側面には、同形の歯が同じピッチで刻まれ円周状に配置された歯車部1110bが設けられている。歯車部1110bの歯すじは、歯車付回転部材1110の回転軸に平行である。
また、歯車付回転部材1110の内方には第一歯車部材1114、および第二歯車部材1116が配置されている。
第一歯車部材1114は、例えば透明樹脂材料で一体的に成型されて、固定部1114a、位置決め部1114b、1114c、側面部1114d、および第一歯車部1114eを有している。固定部1114aは、第一歯車部材1114の前側に配置される。位置決め部1114b、1114cは固定部1114aの後側に配置される。側面部1114dは、固定部1114aから後方に延びており、図262での右方に凸な曲面形状を有している。また、側面部1114dには円形の貫通孔(不図示)が設けられており、当該貫通孔を中心とする円弧状に同形の歯が同じピッチで刻まれた第一歯車部1114eが側面部1114dの内側端辺に配置される。第一歯車部1114eは、歯先が側面部1114dの曲面の凸方向と反対を向くように形成されている。また、第一歯車部1114eのピッチ円の中心は当該貫通孔の中心である。また、円弧状の第一歯車部1114eの中心角は約210度である。
第二歯車部材1116は、例えば透明樹脂材料で一体的に成型されて、固定部1116a、位置決め部1116b、1116c、側面部1116d、および第二歯車部1116eを有している。固定部1116aは、第二歯車部材1116の前側に配置される。位置決め部1116b、1116cは固定部1116aの後側に配置される。側面部1116dは、固定部1116aから後方に延びており、図262での左方に凸な曲面形状を有している。また、側面部1116dには円形の貫通孔(不図示)が設けられており、当該貫通孔を中心とする円弧状に同形の歯が同じピッチで刻まれた第二歯車部1116eが側面部1116dの内側端部に配置される。第二歯車部1116eは、歯先が側面部1116dの曲面の凸方向と反対を向くように形成されている。また、第二歯車部1116eのピッチ円の中心は当該貫通孔の中心である。第二歯車部1116eの中心角は約210度である。第二歯車部1116eは、第一歯車部1114eと歯数が一致し、第一歯車部1114eよりもピッチ円半径が長くなっている。
また、第一歯車部材1114と第二歯車部材1116とは、側面部1114dの曲面の凸方向と側面部1116dの曲面の凸方向が反対方向を向くように、言い換えると、第一歯車部1114eの歯先と第二歯車部1116eの歯先が対向するように、互いに対向して配置される。第一歯車部材1114の位置決め部1114bは第二歯車部材1116の位置決め部1116bに対向して配置され、第一歯車部材1114の位置決め部1114cは第二歯車部材1116の位置決め部1116cに対向して配置される。第一歯車部材1114の位置決め部1114bと第二歯車部材1116の位置決め部1116bとは先端部同士が接触し、互いにネジで固定される。同様に、第一歯車部材1114の位置決め部1114cと第二歯車部材1116の位置決め部1116cとは先端部同士が接触し、互いにネジで固定される。
これにより、第一歯車部材1114と第二歯車部材1116との相対位置が決定される。また、第一歯車部材1114の側面部1114dと第二歯車部材1116の側面部1114dとで囲まれるようにしてほぼ半球体状の内部空間1115(図263参照)が形成される。内部空間1115は前面部が開口されており、内部空間1115の開口端の輪郭形状は、固定部1114aおよび固定部1116aの内側端辺の形状により画定され、歯車付回転部材1110の開口部1110aの形状と同じになる。
互いに取り付けられた第一歯車部材1114と第二歯車部材1116とは、固定部1114aの前面と第二歯車部材1116の固定部1116aの前面とが前後方向に直交する同一平面内に配置される。固定部1114aおよび固定部1116aは、内部空間1115の開口端と歯車付回転部材1110の開口部1110aとが一致するように、歯車付回転部材1110にネジで固定される。第一歯車部材1114および第二歯車部材1116は、歯車付回転部材1110と一体的に回転するようになっている。また、第一歯車部1114eと第二歯車部1116eとは、内部空間1115の開口端から後方に歯が並ぶように配置される。第一歯車部1114eと第二歯車部1116eとは、所定の間隙を設けて、同心円弧状に配置され、当該円弧の中心角が約210度である。
第一歯車部材1114と第二歯車部材1116との間の内部空間1115には、回転装飾支持部材1118が配置されている。回転装飾支持部材1118は、透明樹脂材料で成型されて環状形状を備えた一対の基部1118aとカバー部1118bとを有している。基部1118aの前側にカバー部1118bがネジで固定される。
また、基部1118aには、外側端辺から外方に延びた円柱状の取付部1118a1が設けられている。取付部1118a1は、第二歯車部材1116の側面部1116dに設けられた上述の円形の貫通孔に嵌め込まれている。取付部1118a1の長手方向に延びる仮想直線は、環状の基部1118aの中心を通る。
また、第一歯車部材1114の側面部1114dに設けられた上述の円形の貫通孔を金属棒1120が貫通しており、金属棒1120の一端は、側面部1114dから内部空間1115の外方に露出している。内部空間1115から露出した金属棒1120の一端には平歯車1122が固定されている。平歯車1122の回転軸は、金属棒1120の長手方向に延びる仮想直線となる。
また、金属棒1120の他端は、内部空間1115に配置されて、回転装飾支持部材1118の基部1118aに固定されている。金属棒1120は取付部1118a1の反対側に固定されており、金属棒1120の長手方向に延びる仮想直線は、環状の基部1118aの中心を通り、取付部1118a1の長手方向に延びる仮想直線と一致する。回転装飾支持部材1118は、取付部1118a1および金属棒1120で支えられ、平歯車1122の回転に連動し、金属棒1120の長手方向に延びる仮想直線回りに回転可能になっている。
また、回転装飾支持部材1118の内側には、例えば透明樹脂材料で半球体形状に成型された回転装飾部1124が配置される。回転装飾部1124は、前部が曲面になり、後部が平面になっている。回転装飾部1124の前部および後部には所定の装飾が施されている。また、回転装飾部1124の後端部には、例えば透明樹脂材料で回転装飾部1124とほぼ同径の環状に成型された枠部材1126がネジで固定される。
回転装飾支持部材1118の基部1118aには二つの貫通孔(不図示)が設けられている。基部1118aの一方の円形の貫通孔(不図示)には、金属棒1128が配置されている。金属棒1128の長手方向に延びる仮想直線は、金属棒1120の長手方向に延びる仮想直線と直交する。金属棒1128の一端は、回転装飾支持部材1118の外方に露出しており、平歯車1130が固定される。平歯車1130の回転軸は、金属棒1128の長手方向に延びる仮想直線となる。また、金属棒1128の他端は、回転装飾支持部材1118の内方に配置され、回転装飾部1124が固定されている。金属棒1128の長手方向に延びる平歯車1130から回転装飾部1124の中央までの線分の長さは、第一歯車部1114eのピッチ円半径とほぼ等しい。このため、平歯車1130は、第一歯車部材1114の第一歯車部1114eに噛み合わせ可能である。言い換えると、平歯車1130の移動軌跡に沿って第一歯車部1114eが形成されている。
また、基部1118aの他方の円形の貫通孔(不図示)には、金属棒1132が配置されている。金属棒1132の長手方向に延びる仮想直線は、金属棒1128の長手方向に延びる仮想直線と一致し、金属棒1120の長手方向に延びる仮想直線と直交している。金属棒1132の一端は、回転装飾支持部材1118の外方に露出しており、平歯車1134が固定される。平歯車1134の回転軸は、金属棒1132の長手方向に延びる仮想直線となる。また、金属棒1132の他端は、回転装飾支持部材1118の内方に配置され、回転装飾部1124が固定されている。金属棒1132の長手方向に延びる平歯車1134から回転装飾部1124の中央までの線分の長さは、第二歯車部1116eのピッチ円半径とほぼ等しい。このため、平歯車1134は、第二歯車部材1116の第二歯車部1116eに噛み合わせ可能である。言い換えると、平歯車1134の移動軌跡に沿って第二歯車部1116eが形成されている。
回転装飾部1124は、金属棒1128、1132により支えられて、金属棒1128、1132の長手方向に延びる仮想直線回りに回転可能になっている。また、平歯車1130と平歯車1134は、同じピッチ半径、同じ形状、および同じ歯数を有している。
また、第一歯車部材1114の後側には、例えば黒色樹脂材料で成型された遮光片1136がネジで固定されている。遮光片1136は、後述する上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146により検知可能になっている。
また、回転可動部1102bの最後方にはレンズ部材1138が配置される。レンズ部材1138は、中央に円形の凸レンズが配置されており、第一歯車部材1114および第二歯車部材1116の後側にネジで固定される。
回転可動部1102bの後方には、ベース部1102cが配置される。回転可動部1102bは前側カバー1102aに取り付けられており、前側カバー1102aはベース部1102cにネジで固定される。これにより、前側カバー1102aとベース部1102cとで囲まれる空間内に回転可動部1102bが収容される。
ベース部1102cは、例えば樹脂材料で成型され、前側カバー1102aに合う輪郭形状を有している。ベース部1102cの中央には、円形の開口部1102c1が設けられている。開口部1102c1内に、第一歯車部材1114および第二歯車部材1116が収容される。
また、ベース部1102cの前面には、同形で同じピッチで刻まれた歯が円周状に並んで歯先が前方を向くように形成された歯車部1102c2が設けられている。歯車部1102c2と開口部1102c1とは同心円状に配置される。歯車部1102c2のピッチ円半径は、金属棒1120の長手方向に延びた、回転装飾部1124の中央から平歯車1122までの仮想線分の長さと等しくなっており、平歯車1122と歯車部1102c2とが噛み合わされる。
また、ベース部1102cの左側上端には、例えば黒色樹脂材料等の光不透過材料で形成された遮光片1102c3が設けられている。遮光片1102c3は、後述する上部フォトセンサ1176および下部フォトセンサ1178で検知可能になっている。なお、ベース部1102cは全体が黒色樹脂材料等で一体的に形成されていてもよい。
次に、回転駆動部1102dについて説明する。回転駆動部1102dは、回転可動部1102bの回転装飾部1124を回転駆動するために用いられる。回転駆動部1102dは、モータ1140、平歯車1142、上部フォトセンサ1144、および下部フォトセンサ1146を有している。
モータ1140は、回転装飾部1124の回転駆動を実行するための駆動源である。本実施の形態では、モータ1140にはステッピングモータが用いられる。モータ1140の回転軸は前後方向に延びており、ベース部1102cには、モータ1140の回転軸を通す貫通孔が形成されている。モータ1140は、回転軸が当該貫通孔を通るようにベース部1102cの後側にネジで固定される。また、モータ1140の回転軸には、前側カバー1102aとベース部1102cとの間に配置される平歯車1142が固定される。平歯車1142は、歯車付回転部材1110の歯車部1110bに噛み合わされている。
モータ1140が駆動して平歯車1142が回転すると、平歯車1142に噛み合わされている歯車部1110bを備えた歯車付回転部材1110が回転し、歯車付回転部材1110に固定されている第一歯車部材1114および第二歯車部材1116も回転する。第一歯車部材1114が回転すると、金属棒1120の一端に固定された平歯車1122がベース部1102cの歯車部1102c2に沿って回転移動する。平歯車1122は歯車部1102c2と噛み合っているので、平歯車1122は、歯車部1102c2に沿って回転移動しながら金属棒1120の長手方向を回転軸として回転する。これにより、平歯車1122の一端が固定された金属棒1120が回転し、金属棒1120の他端が固定された回転装飾支持部材1118が回転する。これにより、平歯車1130が第一歯車部1114eに沿って回転移動し、平歯車1134が第二歯車部1116eに沿って回転移動する。平歯車1130が内部空間1115の開口端から露出して第一歯車部1114eに噛み合っていない場合には、平歯車1134が第二歯車部1116eに噛み合う。また、平歯車1134が内部空間1115の開口端から露出して第二歯車部1116eに噛み合っていない場合には、平歯車1130が第一歯車部1114eに噛み合う。平歯車1130は、第一歯車部1114eに沿って回転移動しながら、金属棒1128の長手方向を回転軸として回転する。同様に、平歯車1134は、第二歯車部1116eに沿って回転移動しながら、金属棒1132の長手方向を回転軸として回転する。平歯車1130の回転により金属棒1128が回転し、平歯車1134の回転により金属棒1132が回転する。金属棒1128および金属棒1132の他端には回転装飾部1124が固定されており、金属棒1128および金属棒1132の回転に連動して回転装飾部1124が回転する。
また、ベース部1102cの後方上部には上部フォトセンサ1144がネジで固定され、ベース部1102cの後方下部には下部フォトセンサ1146がネジで固定されている。上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146は、回転装飾部1124が前面側(曲面側)を前方に向けているか、または後面側(平面側)を前方に向けているのかを検出するために用いられる。上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。
上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146は、空間部を挟んで前後方向に対向するように配置された発光部と受光部とを有している。上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146の発光部および受光部は開口部1102c1内に露出して配置される。
回転装飾部1124が前面側を前方に向けて停止している場合には、遮光片1136が上部フォトセンサ1144の受光部と発光部の間に進入し、回転装飾部1124が後面側を後方に向けている場合には、遮光片1136が下部フォトセンサ1146の受光部と発光部の間に進入する。本実施形態では、上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146で回転装飾部1124の向きを検出する。第1副制御部400は、上部フォトセンサ1144が遮光片1136を検知したときは回転装飾部1124が前面側を前方に向けていると判定し、下部フォトセンサ1146が遮光片1136を検知した場合は回転装飾部1124が後面側を前方に向けていると判定する。
また、ベース部1102cの後側には、基板1148がネジで固定されている。基板1148には、複数のLEDが実装されており、当該複数のLEDは開口部1102c1の中心部と前後方向で重なるように配置される。上部後可動体1102は、当該複数のLEDを用いて、回転可動部1102b、特に、回転装飾部1124が発光可能になっている。基板1148のLEDは、図240に示す遊技盤用ランプ532に含まれており、遊技盤用ランプ駆動回路530により駆動される。
また、基板1148には、モータ1140、上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146が不図示の配線により接続されている。また、基板1148は、図258に示し後述する基板852にフレキシブル基板1150により接続され、基板852は図258に示し後述する基板1180に不図示の配線により接続されている。モータ1140は基板1148、852、1180を介して図240に示す駆動回路516に接続され、基板1148のLEDは基板852、1180を介して図240に示す遊技盤用ランプ駆動回路530に接続され、上部フォトセンサ1144および下部フォトセンサ1146は基板1148、852、1180を介して図240に示すセンサ回路428に接続される。これにより、上部後飾り役物1100と第1副制御部400や第2副制御部500とを接続する配線を集約することができる。
次に、図262および図258を用いて、上下駆動部1104について説明する。上下駆動部1104は、上部後可動体1102を上下に移動動作させるために用いられる。上下駆動部1104は、図258に示すように、モータ1152、平歯車1154、外レール1170、引っ張りコイルばね1174、上部フォトセンサ1176、および下部フォトセンサ1178を有し、図262に示すように、クランク機構1155を有している。
まず、図258を用いて上下駆動部1104の駆動源について説明する。上下駆動部1104は、上部後可動体1102の移動動作を実行するための駆動源としてモータ1152を有している。本実施の形態では、モータ1152にはステッピングモータが用いられる。モータ1152の回転軸は前後方向に延びており、上部役物ベース部850の左側基部850cには、モータ1152の回転軸を通す貫通孔が形成されている。モータ1152は、回転軸が当該貫通孔を通るように左側基部の前面側にネジで固定される。また、モータ1152の回転軸には、左側基部850cの後側に配置される平歯車1154が固定される。
次に、図262を用いて、クランク機構1155について説明する。クランク機構1155は、平歯車1154を介して伝達されたモータ1152の回転運動を直線運動に変換して上部後可動体1102に伝達するために用いられる。図262に示すように、クランク機構1155は、平歯車1156、クランク1158、金属棒1160、すべり軸受1162、およびねじりコイルばね1168を有している。なお、図262では図258と比較して、上部役物ベース部850が簡略化して図示されている。
平歯車1156は、左側基部850cの後側であって、平歯車1154の右側に回転可能に取り付けられており、平歯車1154と噛み合わされている。平歯車1156の後方にはクランク1158が配置される。クランク1158は、例えば樹脂材料で成型されており、左端には円形の貫通孔が設けられている。当該貫通孔には前後方向に延びた円柱状の金属棒1160が配置され、金属棒1160の前端は左側基部850cに固定され、金属棒1160の後端は図258に示す配線固定部854に固定される。配線固定部854は、後述する基板852と基板1180とを接続する配線(不図示)を固定して、当該配線が平歯車1154やクランク機構1155に絡まらないようにするために用いられる。
クランク1158は、金属棒1160を回転軸として上下方向に直交する平面内を所定角度の範囲で回転可能になっている。また、クランク1158には、長円形状の案内孔部1158aと、長円形状の長孔部1158bとが左方からこの順に設けられている。
平歯車1156の後面外端部には、後方に突出する円柱形状の被案内軸(不図示)が設けられており、当該被案内軸は、クランク1158の案内孔部1158a内を移動可能になっている。クランク1158は、平歯車1156の被案内軸を介してモータ1152の回転運動が伝達されて、回転可能になっている。また、当該被案内軸には、すべり軸受1162が嵌め込まれて後側からネジで取り付けられている。すべり軸受1162は、平歯車1156の被案内軸が案内孔部1158a内を滑らかに移動できるように用いられている。すべり軸受1162は、例えば樹脂材料で成型されて案内孔部1158aの幅よりも底面の直径が短い円筒形状を有し、後端に円形のフランジが設けられている。すべり軸受1162のフランジの直径は案内孔部1158aの幅より大きく、すべり軸受1162が案内孔部1158a内に嵌り込まないようになっている。
また、上部役物ベース部850の中央基部850bの左端には、上下方向に延びた長円形状の左側案内孔部850b1が設けられている。また、上部後可動体1102のベース部1102cの後面の左上端には、当該後面から後方に延びた円柱状の左側被案内軸部1102c4が設けられている。上部後可動体1102のベース部1102cは、左側被案内軸部1102c4が左側案内孔部850b1内を移動可能なように、中央基部850bに取り付けられる。また、左側被案内軸部1102c4の後端部は、左側案内孔部850b1の後方に露出してクランク1158の長孔部1158b内まで到達し、長孔部1158b内を移動可能になっている。
また、左側被案内軸部1102c4には、左側すべり軸受部1164が嵌め込まれている。左側すべり軸受部1164は、前部すべり軸受1164aと後部すべり軸受1164bとを有している。前部すべり軸受1164aは、左側被案内軸部1102c4の左側案内孔部850b1内の移動を滑らかにするために用いられる。前部すべり軸受1164aは、左側被案内軸部1102c4の前部に嵌め込まれている。前部すべり軸受1164aは、例えば樹脂材料で成型されて左側案内孔部850b1の幅よりも底面の直径が短い円筒形状を有し、前端に円形のフランジが設けられている。フランジの直径は左側案内孔部850b1の幅より大きく、前部すべり軸受1164aが左側案内孔部850b1内に嵌り込まないようになっている。
後部すべり軸受1164bは、左側被案内軸部1102c4のクランク1158の長孔部1158b内の移動を滑らかにするために用いられる。後部すべり軸受1164aは、左側被案内軸部1102c4の後部に嵌め込まれている。後部すべり軸受1164bは、前部すべり軸受1164aと同様に、例えば樹脂材料で成型されて長孔部1158bの幅よりも底面の直径が短い円筒形状を有し、後端に円形のフランジが設けられている。フランジの直径は長孔部1158bの幅より大きく、後部すべり軸受1164bが長孔部1158bに嵌り込まないようになっている。左側すべり軸受部1164は、後部すべり軸受1164b側から座金付ネジで左側被案内軸部1102c4に取り付けられている。
また、上部役物ベース部850の中央基部850bの右端には前後方向に延びた右側案内孔部850b2が設けられている。右側案内孔部850b2は、左側案内孔部850b1と平行に同じ長さに形成される。
上部後可動体1102のベース部1102cの後面の右上端には、当該後面から後方に延びた円柱状の右側被案内軸部1102c5が設けられている。上部後可動体1102のベース部1102cは、右側被案内軸部1102c5が右側案内孔部850b2内を移動可能なように、中央基部850bに取り付けられる。
また、右側被案内軸部1102c5には、右側すべり軸受部1166が嵌め込まれている。右側すべり軸受部1166は、右側被案内軸部1102c5の右側案内孔部850b2内の移動を滑らかにするために用いられる。右側すべり軸受部1166は、前部すべり軸受1166aと後部すべり軸受1166bとを有している。前部すべり軸受1166aは右側案内孔部850b2の前側に配置され、後部すべり軸受1166bは右側案内孔部850b2に後側に配置される。
前部すべり軸受1166aは、右側被案内軸部1102c5の前部に嵌め込まれている。前部すべり軸受1166aは、例えば樹脂材料で成型されて右側案内孔部850b2の幅よりも底面の直径が短い円筒形状を有し、前端に円形のフランジが設けられている。フランジの直径は右側案内孔部850b2の幅より大きく、前部すべり軸受1166aが右側案内孔部850b2内に嵌り込まないようになっている。
後部すべり軸受1166bは、右側被案内軸部1102c5の後部に嵌め込まれている。後部すべり軸受1166bは、例えば樹脂材料で成型されて右側案内孔部850b2の幅よりも底面の径が短い円筒形状を有し、後端に円形のフランジが設けられている。フランジの直径は右側案内孔部850b2の幅より大きく、前部すべり軸受1166aが右側案内孔部850b2内に嵌り込まないようになっている。
モータ1152の回転運動は、平歯車1154を介してクランク機構1155に伝達される。クランク機構1155の平歯車1156は、平歯車1154に噛み合わされており、平歯車1154に連動して回転する。クランク1158には、平歯車1156の後面外端部から後方に突出する円柱形状の被案内軸を介して平歯車1156の回転運動が伝達される。また、クランク1158の回転運動が長孔部1158bを介してベース部1102cの左側被案内軸部1102c4に伝達される。左側被案内軸部1102c4は、左側案内孔部850b1に案内されて上下方向に直線運動する。この際、クランク1158の回転中心と、左側被案内軸部1102c4との距離が変化するが、長孔部1158bが左側被案内軸部1102c4の逃げ孔となり、左側被案内軸部1102c4はクランク1158の回転中心との距離の変化分だけ長孔部1158b内を移動する。これにより、左側被案内軸部1102c4の上下方向への移動が可能である。
上部後可動体1102のベース部1102cは、右側被案内軸部1102c5が右側案内孔部850b2で案内されて上下方向に移動可能になっている。上部後可動体1102は、左側案内孔部850b1および右側案内孔部850b2で案内されて、安定した上下移動が可能である。
また、クランク1158の後側には、ねじりコイルバネ1168が配置される。ねじりコイルバネ1168のコイル中心を金属棒1160が通っている。ねじりコイルバネ1168の一端は左側基部850cの後面に固定され、他端はクランク1158の後面に固定される。クランク1158は、上部後可動体1102が下方に移動する場合に右回転し、上部後可動体1102が上方に移動する場合に左回転する。ねじりコイルバネ1168にはクランク1158が初期位置から右回転する場合にバネを巻き込む方向に力が作用するようになっており、ねじりコイルバネ1168は、クランク1158が左回転する場合にクランク1158に左回りのトルクを付与し、上部後可動体1102を上方に移動動作させるモータ1152の動力を補助している。
また、図258に示すように、中央基部850bの左側案内孔部850b1の右隣には、上下方向に延びた金属性の外レール1170がネジで固定される。外レール1170は、左側案内孔部850b1および右側案内孔部850b2に平行に延びている。また、図262に示すように、上部後可動体1102のベース部1102cの後面には、上下方向に延びた金属製の内レール1172がネジで固定される。内レール1172は、外レール1170に沿って移動可能に外レール1170の内側に取り付けられる。外レール1170と内レール1172のレール接面部には、レール同士の摩擦を低減し内レール1172が滑らかにスライドできるように複数のスチールボール(不図示)が配置されている。外レール1170および内レール1172は、上部後可動体1102を上下方向により安定的に案内するために用いられる。
また、図258に示すように、引っ張りコイルばね1174は、上下方向に伸縮可能なように、上端が中央基部850bの上方に固定され、下端が上部後可動体1102のベース部1102cの後側に固定される。引っ張りコイルばね1174は、上部後可動体1102が最上方の位置(初期位置)に位置する場合に自然長となり、上部後可動体1102が初期位置よりも下方の位置に位置する場合に自然長より伸びた状態になる。引っ張りコイルばね1174は、復元力を利用して、上部後可動体1102が初期位置へ復帰するためのモータ1152の動力を補助している。
また、図258に示すように、左側基部850cには、上部フォトセンサ1176および下部フォトセンサ1178がネジで固定される。上部フォトセンサ1176および下部フォトセンサ1178は、上部後可動体1102の位置を検出するために用いられる。上部フォトセンサ1176および下部フォトセンサ1178は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。
上部フォトセンサ1176は、空間部を挟んで前後方向に対向するように配置された発光部と受光部とを有している。また、図262に示すように、上部後可動体1102のベース部1102cには、光不透過部材で形成された遮光片1102c3が設けられている。上部後可動体1102が最上方の位置(初期位置)に位置する場合には、遮光片1102c3が上部フォトセンサ1176受光部と発光部の間に進入する。
同様に、下部フォトセンサ1178は、空間部を挟んで前後方向に対向するように配置された発光部と受光部とを有している。また、図262に示すように、クランク機構1155のクランク1158には、光不透過部材で形成された遮光片1158cが設けられている。上部後可動体1102が最下方の位置に位置する場合には、遮光片1158cが下部フォトセンサ1178受光部と発光部の間に進入する。
本実施形態では、上部フォトセンサ1176および下部フォトセンサ1178で上部後可動体1102の位置を検出する。第1副制御部400は、上部フォトセンサ1176が遮光片1102c3を検知したときは上部後可動体1102が初期位置に位置していると判定し、下部フォトセンサ1178が遮光片1158c3を検知した場合は上部後可動体1102が最下方の位置に位置していると判定する。
また、図258に示すように、左側基部850cには、基板1180がネジで固定されている。モータ1152、上部フォトセンサ1176、および下部フォトセンサ1178は、不図示の配線により基板1180に接続される。モータ1152は基板1180を介して図240に示す駆動回路516に接続され、上部フォトセンサ1176および下部フォトセンサ1178は基板1180を介して図240に示すセンサ回路428に接続される。これにより、上部後飾り役物1100と第1副制御部400や第2副制御部500とを接続する配線を集約することができる。
次に、図263を用いて、上部後可動体1102の回転可動部1102bの動作について説明する。図263は、上部後可動体1102を前方右上から後方左下に見た状態を示している。図263では、前側カバー1102aをベース部1102cから取り外し、歯車付回転部材1110を前側カバー1102aおよび第一歯車部材1114、第二歯車部材1116から取り外して図示している。また、回転装飾支持部材1118、回転装飾部1124、枠部材1126、金属棒1128、および平歯車1130を不図示としている。
上述のとおり、回転可動部1102bの駆動にはモータ1140が用いられる。モータ1140が駆動し、モータの回転軸が例えば前方から見て右回りに回転すると、モータ1140の回転軸に固定されている平歯車1142が右回りに回転し、平歯車1142に噛み合わされている歯車部1110bを備える歯車付回転部材1110が左回りに回転する。歯車付回転部材1110には、第一歯車部材1114および第二歯車部材1116が固定されているので、第一歯車部材1114および第二歯車部材1116も左回りに回転する。また、第一歯車部材1114の側面部1114dの貫通孔に配置される金属棒1120の一端には平歯車1122が固定されており、第一歯車部材1114の回転に伴い平歯車1122がベース部1102cの歯車部1102c2に沿って回転移動する。平歯車1122は歯車部1102c2に噛み合わされており、平歯車1122は、歯車部1102c2に沿って回転移動しながら、金属棒1120の長手方向を回転軸として回転する。また、金属棒1120の他端には回転装飾支持部材1118が固定されている。回転装飾支持部材1118は回転装飾部1124とともに、金属棒1120の長手方向を通る仮想直線周りに回転する。
モータ1140駆動時には、平歯車1130または平歯車1134の少なくともいずれか一方が第一歯車部1114eまたは第二歯車部1116eに噛み合う。例えば、平歯車1130が第一歯車部材1114および第二歯車部材1116に囲まれて形成された内部空間1115から開口部1102a1、1110a側に露出している場合には、平歯車1134が第二歯車部1116eに噛み合う。図263では、平歯車1134が第二歯車部1116eに噛み合っている状態を示している。
平歯車1134は、金属棒1132の一端に固定されており、回転装飾支持部材1118の回転に伴い、第二歯車部1116eに沿って回転移動する。平歯車1134は、第二歯車部1116eに噛み合わされており、平歯車1134は、第二歯車部1116eに沿って回転移動しながら、金属棒1132の長手方向を回転軸として回転する。また、金属棒1132の他端には、回転装飾部1124が固定されている。回転装飾部1124は、金属棒1132の長手方向を通る仮想直線周りに回転する。
また、平歯車1134が第一歯車部材1114および第二歯車部材1116に囲まれて形成された内部空間1115から開口端を介して開口部1102a1、1110a側に露出している場合には、平歯車1130が第一歯車部1114eに噛み合う。平歯車1130は、金属棒1128の一端に固定されており、回転装飾支持部材1118の回転に伴い、第一歯車部1114eに沿って回転移動する。平歯車1130は、第一歯車部1114eに噛み合わされており、平歯車1130は、第一歯車部1114eに沿って回転移動しながら、金属棒1128の長手方向を回転軸として回転する。また、金属棒1128の他端には、回転装飾部1124が固定されている。回転装飾部1124は、金属棒1128の長手方向を通る仮想直線周りに回転する。
回転装飾部1124の前面側および後面側には所定の装飾が施されている。回転可動部1102bは回転装飾部1124を回転させて遊技者に回転装飾部1124の前面側または後面側を見せるようにして遊技を演出する。回転装飾部1124は回転装飾支持部材1118に取り付けられているので、回転装飾支持部材1118の回転に伴い回転する。回転装飾部1124は、回転装飾支持部材1118の回転に伴い、金属棒1120の長手方向に延びた仮想直線を回転軸として回転する。
また、回転装飾部1124は、金属棒1128、1132に固定されている。平歯車1130、1134の回転により金属棒1128、1132が回転し、回転装飾部1124も金属棒1128、1132の長手方向に延びた仮想直線を回転軸として回転する。
このように、回転装飾部1124には、モータ1140の駆動により、異なる回転軸による三つの回転運動が与えられる。回転可動部1102bは、三つの回転運動により回転装飾部1124を遊技者に注目させることができる場合がある。
上部後可動体1102は、図257に示す上部前可動体1002のベース部1002bの右側基部1002b3と左側基部1002b4の間に配置される。上部前可動体1002のレンズ可動体1002aが最後方の位置に位置している場合に、回転可動部1102bが回転すると、開口部1102a1から前方に露出した平歯車1130または平歯車1134が上部前可動体1002のレンズ1018に接触してしまう。このため、回転可動部1102bは、レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置する場合に、回転可能である。
次に、図264を用いて、上部後可動体1102の動作について説明する。図264は、上部後飾り役物1100を前方側から見た外観図である。上部後可動体1102は、上下駆動部1104により駆動されて上下方向への移動動作が可能である。
図264(a)は、上部後可動体1102が初期位置(上部位置)に位置している状態を示している。上部後可動体1102の初期位置は、上部後可動体1102の移動範囲のうち最上方となる位置である。
図264(b)は、上部後可動体1102が最上方の位置と最下方の位置との間の中間位置に移動した状態を示している。上部後可動体1102が下方に移動する場合には、モータ1152の回転軸が前方側から見て左回りに回転する。これにより、モータ1152の回転軸に固定されている平歯車1154が左回りに回転し、平歯車1154に噛み合わされているクランク機構1155の平歯車1156が右回りに回転する。平歯車1156の回転に連動してクランク1158が右回りに回転する。上部後可動体1102には、モータ1152の回転運動がクランク1158を介して直線運動に変換されて伝達される。上部後可動体1102は、左側案内孔部850b1、右側案内孔部850b2、外レール1170および内レール1172に案内されて下方に直線運動する。
図264(c)は、上部後可動体1102が最下方の位置に移動した状態を示している。左側案内孔部850b1、右側案内孔部850b2、および外レール1170がメカエンドとして機能し、上部後可動体1102が停止している。
また、当然に、上部後可動体1102は、図264(c)に示す最下方の位置から図264(a)に示す最上方の位置(初期位置)に向かって上方に移動可能である。上部後可動体1102が上方へ移動する場合には、モータ1152の回転軸および平歯車1154が前方側から見て右回りに回転し、クランク機構1155の平歯車1156が左回りに回転し、平歯車1156の回転に連動してクランク1158が左回りに回転する。上部後可動体1102には、モータ1152の回転運動がクランク1158を介して直線運動に変換されて伝達され、上部後可動体1102は、左側案内孔部850b1、右側案内孔部850b2、外レール1170および内レール1172に案内されて上方に直線運動する。なお、左側案内孔部850b1、右側案内孔部850b2、および外レール1170がメカエンドとして機能し、上部後可動体1102が初期位置で停止する。
上部後可動体1102は、図257に示す上部前可動体1002のベース部1002bの右側基部1002b3と左側基部1002b4の間に配置される。このため、上部後可動体1102が単独で移動すると上部前可動体1002の下側装飾部1016に接触してしまう。これを避けるために、上部後可動体1102は、上部前可動体1002と伴に下方に移動可能であり、また、上部前可動体1002が初期位置より下方に位置している場合に下方に移動可能である。なお、上部後可動体1102は、上部前可動体1002と接触することがない位置に配置されていてもよい。上部後可動体1102は、上部前可動体1002が初期位置に位置する場合に最下方に移動可能であってもよい。上部前可動体1002と上部後可動体1102とは単独動作可能であってもよい。
また、上部後可動体1102の上下方向の移動範囲は、図260に示す上部前可動体1002の上下方向の移動範囲と同じである。上部後可動体1102が図264(a)に示す初期位置に位置し、上部前可動体1002が図260(a)に示す初期位置に位置している場合、上部前可動体1002の後方に上部後可動体1102が位置し、上部前可動体1002と上部後可動体1102とは前後方向で重なる。また、上部後可動体1102が図264(c)に示す最下方の位置に位置し、上部前可動体1002が図260(c)に示す最下方の位置に位置している場合、上部前可動体1002の後方に上部後可動体1102が位置し、上部前可動体1002と上部後可動体1102とは前後方向で重なる。
上部前可動体1002と上部後可動体1102とが前後方向で重なる場合、上部前可動体1002のレンズ1018を介して、上部後可動体1102の回転装飾部1124が視認される。レンズ1018には凸レンズが用いられており、レンズ1018と回転装飾部1124との距離はレンズ1018の焦点距離より近いので、レンズ1018を介して回転装飾部1124の正立虚像を遊技者が観察可能である。
また、レンズ可動体1002aは前後方向に移動可能である。レンズ可動体1002aは、前後方向に移動することで遊技者に観察される回転装飾部1124の正立虚像の大きさを異ならせることができる。
上部後可動体1102は前後方向に移動可能であってもよい。
また、本実施の形態では、モータ1140、1152にステッピングモータを用いたがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能である。
また、本実施の形態では、回転可動部1102bおよび上部後可動体1102の駆動源にモータを用いたがこれに限られない。例えば、回転可動部1102bおよび上部後可動体1102の駆動源としてソレノイド等の各種アクチュエータが用いられていてもよい。
また、引っ張りコイルばね1174に代えて、渦巻きバネ、板バネ、ゴム等の弾性部材が用いられていてもよい。
また、上部後可動体1102は、装飾図柄表示装置208よりも小さいサブ表示装置を備えていてもよい。サブ表示装置には、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを用いることができる。また、サブ表示装置は、第1副制御部400により制御されてもよいし、第2副制御部500により制御されてもよいし、第1副制御部400および第2副制御部500とは別に表示制御部を設けて当該表示制御部により制御されてもよい。
また、上部後可動体1102の後方にロゴ可動体902が配置されていてもよい。この場合、上部後可動体1102は後方に移動可能であってもよい。
また、上部後可動体1102は初期位置から上方に移動可能であってもよい。
次に、パチンコ機100の上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、および下部左サイド役物1500について図265乃至図272を用いて説明する。
上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、および下部左サイド役物1500は、特図変動遊技の演出や普図変動遊技の演出、あるいは大当り遊技の演出やデモ演出等で用いられる。例えば、リーチ演出、特図1小当り演出、特図2小当り演出、普図当選演出、先読み予告演出、2Rの大当り遊技演出、15R特別大当り遊技演出、およびチャンスボタン136の操作や設定操作部137の操作に関連した演出等のその他の様々な演出に用いられる。また、上部左サイド役物1300は、上部右サイド役物1200と左右対称の構造である。このため、上部左サイド役物1300の説明は、上部右サイド役物1200の説明において、「右」を「左」と読み替えることで説明できる。また、下部左サイド役物1500も、下部右サイド役物1400と左右対称の構造である。このため、下部右サイド役物1400の説明において、「右」を「左」と読み替えることで下部左サイド役物1500の説明できる。したがって、上部左サイド役物1300および下部左サイド役物1500の説明は以下において省略する。
本実施例の上部右サイド役物1200の可動体(以下、「上部右サイド可動体」または「可動体」と称する場合がある。)1201は、遊技盤200に平行な面内において、右上方向から左下方向への動作(以下、単に「移動動作」と表す場合がある。)が可能である。また、上部右サイド可動体1201の一部(可動装飾部1203)は、上部右サイド可動体1201の右上方向から左下方向への動作に連動して、遊技盤200の盤面と平行な面内で回転すること(以下、単に「回転動作」と表す場合がある。)も可能である。
本実施例の下部右サイド役物1400の可動体(以下、「下部右サイド可動体」または「可動体」と称する場合がある。)1401は、上下方向の動作が可能である。また、下部右サイド可動体1401に含まれる可動体(以下、「可動体前部」と称する場合がある)1403は、可動体1401の上下方向の動作に連動して、可動体1403の体勢を変化することも可能である。また、下部右サイド可動体1401に含まれる可動体(以下、「可動体中部」と称する場合がある。)1425は、可動体中部1425の一部が開く動作(外装飾部1425a(装飾部1425a1〜1425a6)が放射線状に移動する動作)と回転する動作(外装飾部1425a(装飾部1425a1〜1425a6)の回転動作および内装飾部1425bと中装飾部1425cの回転動作)を実行することも可能である。
また、上部右サイド役物1200は、他の可動体の動作に連動して動作する場合もあり、または、他の可動体の動作とは無関係に独立して動作する場合もある。また、下部右サイド役物1400は、他の可動体の動作に連動して動作する場合もあり、または、他の可動体の動作とは無関係に独立して動作する場合もある。
図265および図266は、本実施の形態によるパチンコ機100の可動体1201および可動体1401の実施例であって、可動体1201を含む上部右サイド役物1200および可動体1401を含む下部右サイド役物1400の構成を示す分解斜視図である。また、図265は、上部右サイド役物1200および下部右サイド役物1400の前部分の分解斜視図であり、図266は下部右サイド役物1400の後側部分の分解斜視図である。また、図265および図266は、上部右サイド役物1200および下部右サイド役物1400を前方右上から後方左下に見た状態を示している。
図265を用いて、上部右サイド役物1200の構造を説明する。上部右サイド役物1200は、主に、上部右サイド可動体1201と上部右サイド可動体1201を可動させるための上部右サイド可動体支援部1250を有している。上部右サイド可動体1201は、主に、回転動作が実行可能な可動装飾部1203と、装飾部1205と、可動装飾部1203の回転動作を実行するための動力伝達機構1211と、可動装飾部1203の体勢を保持するための体勢保持部1213と、上部右サイド可動体1201と上部右サイド可動体支援部1250を連結させる連結部1215を有している。
上部右サイド可動体1201の可動装飾部(または、「可動体」と称する場合がある。)1203の飾り(または「可動体」と称する場合がある。)1203aは、回転動作が実行可能である。飾り1203aの後壁面の略中央端部には、シャフト1211dを固定するための略円筒状のシャフト固定部が設けられている。このため、シャフト1211dがシャフト固定部に固定され、シャフト1211dが回転することで、飾り1203aの回転動作が実行される。また、可動装飾部1203の飾り(または「可動体」と称する場合がある。)1203bの略中央端部には、飾り1203aのシャフト固定部を貫通させる貫通孔が設けられている。また、飾り1203bは、飾り1203aの後壁面にネジ止めされる。このため、飾り1203bは、飾り1203aと一体となることで、飾り1203bの回転動作が実行可能となる。また、飾り1203aや飾り1203bは、透明樹脂材料で形成されている。
上部右サイド可動体1201の装飾部1205は、上部右サイド可動体1201の装飾として用いられる。装飾部1205は、透明樹脂製の飾り1205a、透明樹脂製の飾り1205b、透明樹脂製の飾り1205cを有している。また、飾り1205bには、飾り1203aのシャフト固定部が回転可能となる貫通孔が設けられている。また、飾り1205a、飾り1205b、飾り1205cは、LED基板1207を介して可動体後カバー部1209の前壁面にネジ止めで固定される。
LED基板1207は、可動体後カバー部1209の前壁面にネジ止めで固定される。また、LED基板1207の実装面には、LED(不図示)やLEDを点灯させるための駆動回路(不図示)が搭載されている。また、LED基板1207は、シャフト1211dに干渉しないように形成されている。
可動体後カバー部1209は、可動装飾部1203や装飾部1205を支持するために用いられる。また、LED基板1207を収納するためにも用いられる。また、動力伝達機構1211や体勢保持部1213を支持するためにも用いられる。また、上部右サイド可動体1201の移動動作を実行するためにも用いられる(詳細は後述する。)。また、可動体後カバー部1209には、シャフト1211dを回転可能とするための貫通孔が設けられている。また、可動体後カバー部1209には、フォトセンサ1252によって上部右サイド可動体1201の初期位置を検出するための、略板状の初期位置検出部が設けられている。
動力伝達機構1211は、モータ1260の回転軸の回転により上部右サイド可動体1201の可動装飾部1203の回転動作を実行するために用いられる。動力伝達機構1211は、主に、平歯車1211a、案内棒付平歯車1211b、ストッパー機能部付平歯車1211c、およびシャフト1211dを有している。平歯車1211aは、案内棒付平歯車1211bの回転をストッパー機能部付平歯車1211cに伝えるために用いられる。平歯車1211aの歯と案内棒付平歯車1211bの歯が噛み合うように、平歯車1211aと案内棒付平歯車1211bは隣接して可動体後カバー部1209の後壁面に設置される。また、平歯車1211aの歯とストッパー機能部付平歯車1211cの歯が噛み合うように、ストッパー機能部付平歯車1211cが平歯車1211aに隣接して可動体後カバー部1209の後壁面に設置される。また、ストッパー機能部付平歯車1211cの中心部にはシャフト1211dの後端が固定されている。シャフト1211dは、可動体後カバー部1209や飾り1205bに設けられている貫通孔を通って、可動装飾部1203の飾り1203aのシャフト固定部に固定される。
案内棒付平歯車1211bは、孔付平歯車1256cの回転を平歯車1211aに伝えるために用いられる。案内棒付平歯車1211bは、主に、案内棒1211b1と平歯車1211b2を有している。平歯車1211b2は、略扇形形状を有しており、平歯車1211b2の歯は、略扇形の円弧上に形成されている。案内棒1211b1は、略円柱形状を有している。また、案内棒1211b1は、平歯車1211b2の後面の略扇形の円弧の端付近に、略円柱形状の一端面が後を向くように、案内棒1211b1と平歯車1211b2が一体となって形成されている。案内棒1211b1の一端面に、連結部1215eが摺動可能(または、転動可能)となるように固定されている。このため、孔付平歯車1256cの回転が案内棒付平歯車1211bに伝わることになる(詳細は後述する。)。
ストッパー機能部付平歯車1211cは、平歯車1211aの回転をシャフト1211dに伝えるために用いられる。また、ストッパー機能部付平歯車1211cは、主に、ストッパー機能部1211c1と平歯車1211c2を有している。平歯車1211c2は、略半円形状を有しており、平歯車1211c2の歯は、略半円形状の円弧上に形成されている。また、ストッパー機能部1211c1は、略三角板状の形状を有し、当該略三角板状の一頂点部分は略半円柱形状(円柱の端面を半分に垂直に切り取った形状)を有している。また、ストッパー機能部1211c1は、平歯車1211c2の弦部分(歯がない外周部分)に一体となって形成されている。このため、ストッパー機能部1211c1の略半円柱形状部分は、平歯車1211c2の回転に合わせて回転することになる。また、平歯車1211c2の半径は、モータ1260の回転軸に固定される平歯車1256bの半径よりも小さいため、平歯車1211c2はモータ1260の回転軸の回転速度よりも増速して回転することになるがこれに限られない。例えば、平歯車1211c2の半径を平歯車1256bの半径よりも大きくすることで、平歯車1211c2はモータ1260の回転軸の回転速度よりも減速して回転することもできる。
体勢保持部1213は、主に、第一保持部1213a、第二保持部1213b、つるまきバネ1213cを有している。第一保持部1213aと第二保持部1213bは、互いに左右対称の形状を有している。第一保持部1213aは、主に、可動装飾部1203の回転動作が実行される前の体勢(または姿勢)を保持(または、維持)するために用いられる。また、第二保持部1213bは、主に、可動装飾部1203の回転動作が実行された後の体勢を保持(または、維持)するために用いられる。第一保持部1213aおよび第二保持部1213bは、互いに左右対称の形状であって、略円弧形状を有している。第一保持部1213aの略円弧形状における下端部を支点として遊技盤200に平行な面内で第一保持部1213aが回転可能となるように、第一保持部1213aの下端部が可動体後カバー部1209の後壁面に取り付けられる。また、同様に、第二保持部1213bの下端部が可動体後カバー部1209の後壁面に取り付けられる。また、第一保持部1213aの上端部には、つるまきバネ1213cを連結させるバネ係止部が形成されている。同様に、第二保持部1213bの上端部には、つるまきバネ1213cを連結させるバネ係止部が形成されている。また、つるまきバネ1213cの一端は、第一保持部1213aのバネ係止部に連結し、つるまきバネ1213cの他端は、第二保持部1213bのバネ係止部に連結している。また、本実施例では、つるまきバネは1本のみ設けられているが、つるまきバネが複数本設けられる構成であってもよい。また、つるまきバネ1213cに代えて板バネを用いてもよいし、ゴム等の可撓性部材を用いてもよい。また、体勢保持部1213の詳細は後述する。
連結部1215は、上部右サイド可動体1201と上部右サイド可動体支援部1250を、ベース部1254の案内孔部(案内孔部1254aや案内孔部1254b)や孔付平歯車1256cの案内孔部(逃げ孔付力作用孔部1256c1や逃げ孔付力作用孔部1256c2)を介して、連結するために用いられる。連結部1215は、連結部1215a〜1215eの5個を有し、各々は同一の形状である。連結部1215a〜1215eは、略円筒形状のローラ部と略円輪板形状のローラ外部が一体となって形成されている。ローラ外部は、ローラ部の一端部に形成されている。また、ローラ外部の外周円の直径は、ローラ部の外周円の直径よりも長く、さらに、ベース部1254の案内孔部や孔付平歯車1256cの案内孔部の短辺の長さよりも長い。また、ローラ部の外周円の直径は、ベース部1254の案内孔部や孔付平歯車1256cの案内孔部の短辺の長さよりも短い。また、連結部1215a〜1215eは、各々に対応した上述の案内孔部において、摺動可能(または、転動可能)となるように、可動体後カバー部1209の後壁面の所定の位置や案内棒付平歯車1211bの案内棒1211b1に取り付けられる。また、連結部1215a〜1215eのローラ外部が各々に対応した上述の案内孔部の後外側に位置し、連結部1215a〜1215eのローラ部が各々に対応した案内孔部の内側に位置することで、連結部1215a〜1215eは、各々に対応した案内孔部から容易に脱しないようになっている。また、連結部1215a〜1215eは、モータ1260の回転軸が回転することで、各々に対応した案内孔部の領域で摺動(または転動)できる。また、連結部1215の詳細については後述する。
次に、上部右サイド可動体支援部1250について説明する。上部右サイド可動体支援部1250は、主に、上部右サイド可動体1201を支持するベース部1254と、上部右サイド可動体1201を動作させるための動力伝達機構1256と、上部右サイド可動体1201を動作させるための駆動源となるモータ1260を有している。
フォトセンサ1252は、上部右サイド可動体1201の初期位置を検出するために用いられる。フォトセンサ1252は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。また、フォトセンサ1252は、発光部と受光部が設けられ、発光部から射出された光を受光部で受光する構成である。また、フォトセンサ1252は、発光部と受光部が前後方向に対向し、上方から見るとコの字形状(左側が開口している形状)を有している。また、フォトセンサ1252は、上部右サイド可動体1201が初期位置に位置する状態において、発光部と受光部の間に可動体後カバー部1209の初期位置検出部が位置するように、ベース部1254の前壁面の上端部にネジ止めで固定される。
ベース部1254は、略板形状を有している。また、ベース部1254は、下部右サイド可動体支援部1450の前ベース部1456の上端部と中ベース部1460の上端部にネジ止めで固定される。また、前ベース部1456と中ベース部1460は、役物ユニット820のユニット本体822にネジ止めで固定される。すなわち、ベース部1254は、役物ユニット820のユニット本体822に固定されることになる。
また、ベース部1254は、上部右サイド可動体1201の移動動作に関連した部材である。ベース部1254は、連結部1215aが摺動可能(または、転動可能)となる案内孔部1254aと、連結部1215bおよび連結部1215cが摺動可能(または、転動可能)となる案内孔部1254bを有している。案内孔部1254aと案内孔部1254bの詳細については後述する。
動力伝達機構1256は、モータ1260の回転軸の回転により、上部右サイド可動体1201の移動動作、および上部右サイド可動体1201の可動装飾部1203の回転動作を実行するための動力源として用いられる。動力伝達機構1256は、主に、平歯車1256a、平歯車1256b、孔付平歯車1256cを有している。平歯車1256aは、2枚の同じ形状の平歯車が前後に貼り合わされて一体形状となっている。また、平歯車1256aは、平歯車1256bの回転を孔付平歯車1256cに伝えるために用いられる。平歯車1256aの後側の平歯車の歯と平歯車1256bの歯が噛み合うように、平歯車1256aと平歯車1256bはベース部1254の後壁面に設置される。また、平歯車1256aの前側の平歯車の歯と孔付平歯車1256cの平歯車1256c3の歯が噛み合うように、平歯車1256aと孔付平歯車1256cはベース部1254の後壁面に設置される。
平歯車1256bは、モータ1260の回転軸の回転を平歯車1256aに伝えるために用いられ、モータ1260の回転軸に固定される。
孔付平歯車1256cは、平歯車1256aの回転を略直線運動に変換して連結部1251dに伝えるために用いられる。また、孔付平歯車1256cは、平歯車1256aの回転を連結部1251eに伝えるために用いられる。平歯車1256aの回転が略直線運動に変換され連結部1251dに伝えられることによって上部右サイド可動体1201の移動動作が実行可能となる。また、平歯車1256aの回転が連結部1251eに伝えられることによって上部右サイド可動体1201の可動装飾部1203の回転動作が実行可能となる(詳細は後述する。)。孔付平歯車1256cは、主に、逃げ孔付力作用孔部1256c1と逃げ孔付力作用孔部1256c2と平歯車1256c3を有している。平歯車1256c3は、略扇形形状を有し、平歯車1256c3の歯は、略扇形の円弧上に形成されている。また、逃げ孔付力作用孔部1256c1と逃げ孔付力作用孔部1256c2の詳細については後述する。
モータ1260は、上部右サイド可動体1201の移動動作、および上部右サイド可動体1201の可動装飾部1203の回転動作を実行するための駆動源である。モータ1260は、モータの回転軸に固定される平歯車1256bがモータ1260の前方に位置するように、モータ取付け部1258にネジ止めで固定される。モータ取り付け部1258には、モータ1260の回転軸を通す貫通孔を有している。また、モータ取り付け部1258は、ベース部1254の後壁面に取り付けられる。なお、本実施例では、モータ1260には、ステッピングモータが使用されているがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能であるがこれらに限られない。また、モータ1260は、図240に示す駆動回路516に接続され、第2副制御部500によって制御される。
次に、図265および図266を用いて、下部右サイド役物1400の構造を説明する。下部右サイド役物1400は、主に、下部右サイド可動体1401と下部右サイド可動体1401を動作させるための下部右サイド可動体支援部1450を有している。
先ず、図265を用いて、下部右サイド可動体支援部1450の一部の構成を説明する。誘導部1452は、図266に示す下部右サイド可動体1401の可動体1403の体勢を変化させるために用いられる。誘導部1452は、誘導部1452aと誘導部1452bを有している。誘導部1452aは、図266に示す体勢変化機構1407のローラ1407fが転動可能(または、摺動可能)となるように、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有している。また、当該溝の形状は、上方から見るとコの字形状(左側が開口している形状)を有している。また、誘導部1452bは、上述のローラ1407fが転動可能(または、摺動可能)となるように、前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有している。また、当該溝の溝形状は、上方から見るとコの字形状(左側が開口している形状)を有している。また、誘導部1452aの案内溝と誘導部1452bの案内溝は繋がっている。また、誘導部1452は、前ベース部1456の前壁面にネジ止めで固定される。
LED基板1454は、前ベース部1456の前壁面にネジ止めで固定される。また、LED基板1454の実装面には、LED(不図示)やLEDを点灯させるための駆動回路(不図示)が搭載されている。
前ベース部1456は、誘導部1452やLED基板1454を支持するために用いられる。また、前ベース部1456は、動力伝達機構1458を収容するためにも用いられ、動力伝達機構1458を収容可能とする収容部が、前ベース部1456の後側に備えられている。また、前ベース部1456は、中ベース部1460の前壁面にネジ止めで固定される。また、中ベース部1460は、役物ユニット820のユニット本体822にネジ止めで固定される。すなわち、誘導部1452は、役物ユニット820のユニット本体822に固定される。
動力伝達機構1458は、図266に示すモータ1462の回転軸の回転により、図266に示す下部右サイド可動体1401の移動動作、および下部右サイド可動体1401の可動体(可動体前部)1403の体勢変化の動作を実行するために用いられる。動力伝達機構1458は、主に、ベルト1458a、平歯車1458b、プーリ付平歯車1458c、プーリ1458d、軸1458e、軸支持部1458fを有している。
ベルト1458aは、下部右サイド可動体1401の上下方向の移動動作を実行するために用いられる。ベルト1458aは、樹脂製のベルトであり可撓性を有している。また、ベルト1458aは、上端がプーリ付平歯車1458cのプーリ1458c1に掛けられ、下端がプーリ1458dに掛けられる。このため、ベルト1458aは、プーリ付平歯車1458cの回転に合わせて回転する。また、ベルト1458aの所定の位置に、図266に示す可動体支持部1413のベルト固定部1413bが固定される。
平歯車1458bは、モータ1462の回転軸の回転をプーリ付平歯車1458cに伝えるために用いられる。平歯車1458bは、モータ1462の回転軸に固定される。また、平歯車1458bの歯とプーリ付平歯車1458cの平歯車1458c2の歯が噛み合うように、平歯車1458bとプーリ付平歯車1458cが隣接して、中ベース部1460の前壁面に備え付けられる。
プーリ付平歯車1458cとプーリ1458dは、平歯車1458bの回転をベルト1458aに伝えるために用いられる。プーリ付平歯車1458cは、プーリ1458c1と平歯車1458c2が前後に位置して一体成型されている。また、プーリ付平歯車1458cとプーリ1458dは、上下方向に所定の距離を設けて、中ベース部1460の前壁面に備え付けられる。
軸1458eは、プーリ付平歯車1458cが回転可能に支持するために用いられる。軸1458eの後端は、中ベース部1460の前壁面上部に固定され、軸1458eの前端は、プーリ付平歯車1458cが回転可能となるように、プーリ付平歯車1458cの中心部に備え付けられる。また、軸1458eは、プーリ1458dが回転可能に支持するために用いられる。軸1458eの後端は、中ベース部1460の前壁面下部に固定され、軸1458eの前端は、プーリ1458dが回転可能となるように、プーリ1458dの中心部に備え付けられる。
中ベース部1460は、動力伝達機構1458を支持し、収納するために用いられる。また、中ベース部1460は、図266に示す誘導レール1464や案内棒1466を支持し、収納するために用いられる。
次に、図266を用いて、下部右サイド役物1400の構造を説明する。下部右サイド可動体1401は、主に、可動体(可動体前部)1403と、可動体(可動体後部)1405と、可動体(可動体中部)1425と、可動体1403の体勢を変化させるための体勢変化機構1407と、可動体1403や可動体1405や可動体1425を支持する案内部付モータカバー部1409と、可動体1425の一部が開く動作と回転する動作を実行するたのモータ1411と可動体支持部1413と動力伝達機構1419を有している。
可動体1403は、上下方向の移動動作に加えて、体勢を変化させる動作を実行可能な可動体である(詳細は後述する。)。可動体1403は、略円弧形状の前装飾部1403aと略円弧形状の後装飾部1403bを有し、前装飾部1403aと前装飾部1403bがネジ止めで固定されている。前装飾部1403aと前装飾部1403bは透明樹脂で形成されている。また、可動体1403の内部には、LED基板(不図示)が設けられている。LED基板の両面には、LEDやLEDを点灯させるための駆動回路が搭載されているがこれに限られない。例えば、片面実装のLED基板の裏面同士を2枚重ね合わせるようにしてもよいがこれらに限られない。このため、可動体1403の体勢変化前(可動体1403の初期位置での体勢)は、LED基板の前面に実装されたLEDの光が前装飾部1403aを介して視認可能であり、可動体1403の体勢変化後(可動体1403の目標位置での体勢)は、LED基板の後面に実装されたLEDの光が後装飾部1403bを介して視認可能となる。また、円弧上に形成された可動体1403の右端部は、体勢変化機構1407の軸1407aや軸1407bを固定するための軸固定部1403cを有している。
可動体1405は、上下方向の移動動作を実行可能な可動体である(詳細は後述する。)。また、可動体1405は、略円弧形状を有している。また、可動体1405は、透明樹脂で形成されている。また、可動体1405の内部には、LED基板(不図示)が設けられている。LED基板の実装面には、LEDやLEDを点灯させるための駆動回路が搭載されている。また、可動体1405は、可動体1403の後方に位置する可動体である。また、可動体1403の体勢が変化する前においては、可動体1403の一部が可動体1405の一部と重なることで、遊技者は可動体1405の全体を視認することが困難である。一方、可動体1403の体勢が変化した後においては、可動体1403が可動体1405の一部と重ならないため、遊技者は可動体1405の全体を視認可能となる。
体勢変化機構1407は、可動体1403の体勢を変化させるために用いられる。体勢変化機構1407は、主に、軸1407a、軸1407b、軸支持部1407c、ピニオン1407d、案内棒付ラック1407e、およびローラ1407fを有している。
軸1407aと軸1407bは、可動体1403の回転軸を形成するために用いられる。軸1407aの右端部は、可動体1403の軸固定部1403cの左端部に固定される。一方、軸1407aの左端部は、軸支持部1407cに設けられた軸貫通孔に、軸1407aが回転可能となるように備え付けられる。また、軸1407bの左端部は、可動体1403の軸固定部1403cの右端部に固定される。一方、軸1407bの右端部は、軸支持部1407cに設けられた軸貫通孔を通って、ピニオン1407dの中心部に固定される。
軸支持部1407cは、軸1407aと軸1407bを支持するために用いられる。また、軸支持部1407cは、軸1407aと軸1407bを介して、可動体1403を支持することになる。また、軸支持部1407cの設置方向によって、軸1407aと軸1407bとで形成される可動体1403の回転軸の方向が決まる。本実施例では、可動体1403の回転軸の方向は、遊技盤200に平行な面内で右上から左下に所定の角度で傾斜した方向となるように、軸支持部1407cは可動体支持部1413の前壁面にネジ止めで固定されるがこれに限られない。
ピニオン1407dは、案内棒付ラック1407eの前後方向の運動を回転運動に変換して、軸1407bを回転させるために用いられる(詳細は後述する。)。ピニオン1407dは軸1407bに固定され、軸1407bは軸支持部1407cに回転可能となるように備え付けられ、軸支持部1407cは可動体支持部1413に固定されている。すなわち、ピニオン1407dは、可動体支持部1413に回転可能に固定される。また、本実施例では、案内棒付ラック1407eが初期位置から目標位置まで移動した場合に、ピニオンが約半回転するように、ラックの歯数とピニオンの歯数が決定されているがこれに限られない。例えば、可動体後カバー部1209等に可動体1403が干渉しないで360°回転可能となる孔を設けることで、案内棒付ラック1407eが初期位置から目標位置まで移動した場合に、ピニオンが約一回転する構成であってもよいし、ピニオンが約一回転以上、回転する構成であってもよい。また、案内棒付ラック1407eが初期位置から目標位置まで移動した場合に、ピニオンが一回転する場合は、可動体1403の初期位置での体勢と可動体1403の目標位置での体勢は、同じになる。
案内棒付ラック1407eは、図265に示すベルト1458aの回転による上下方向の運動を変換してピニオン1407dを回転させるために用いられる(詳細は後述する。)。案内棒付ラック1407eは、案内棒1407e1とラック1407e2を有している。案内棒1407e1は、略円筒形状を有している。また、案内棒1407e1は、ラック1407e2の前端面(歯が形成されていない端面)に、案内棒1407e1とラック1407e2が一体となるように設けられている。また、案内棒付ラック1407eは、ラック1407e2の歯とピニオン1407dの歯が噛み合うように、可動体支持部1413のラック案内部1413aに、摺動可能となるように備え付けられる。また、ラック1407e2の壁面(案内部付モータカバー部1409のラック案内部1409aに接する壁面)には、不図示の案内部が設けられている。また、案内棒付ラック1407eの摺動する面に転動可能となるローラ部を設けることもできる。また、本実施例では、ピニオン1407dは、上述の所定の角度で傾斜した軸1407bに固定される。このため、ラック1407e2の歯先は、上述の所定の角度で傾斜したピニオン1407dの歯先と平行となるように、ラック1407e2の歯の側面が略台形の形状を有しているがこれに限られない。
ローラ1407fは、案内棒付ラック1407eが図265に示す誘導部1452に誘導されるために用いられる。ローラ1407fは、案内棒付ラック1407eの案内棒1407e1の端面に、転動可能(または、摺動可能)となるように取り付けられる。また、ローラ1407fが誘導部1452の誘導部1452aおよび誘導部1452bで転動可能(または摺動可能)となるように、案内棒付ラック1407eが可動体支持部1413のラック案内部1413aに備え付けられる。
案内部付モータカバー部1409は、可動体支持部1413のラック案内部1413aに備え付けられる案内棒付ラック1407eの移動を案内するために用いられる。また、案内部付モータカバー部1409は、可動体支持部1413に固定されるモータ1411のカバー部として用いられる。また、案内部付モータカバー部1409は、ラック案内部1409aとモータカバー部1409bを有している。また、案内棒付ラック1407eが可動体支持部1413のラック案内部1413aで前後方向に摺動可能で上下方向および左右方向には移動しないように、案内部付モータカバー部1409は、可動体支持部1413の前壁面に取り付けられる。また、ラック案内部1409aは略板形状を有しており、案内棒付ラック1407eが接する面には、前後方向に延びた溝が1本形成されている。また、ラック1407e2の壁面に形成されている案内部(不図示)が、ラック案内部1409aに設けられた上側の溝で摺動可能である。また、当該上側の溝の上下方向の幅は、ラック1407e2の壁面に形成されている案内部(不図示)の上下の幅に若干の余裕(クリアランス)を加えた程度である。このため、ラック案内部1409aによって、案内棒付ラック1407eの上下方向の移動が規制される。また、ラック案内部1409aと可動体支持部1413に設けられたラック案内部1413aで、案内棒付ラック1407eを挟み込むことで、案内棒付ラック1407eの左右方向の移動が規制される。
モータ1411は、可動体中部(または、可動体)1425の一部を開く動作と回転する動作(詳細は後述する。)を実行するための駆動源である。モータ1411は、モータの回転軸(平歯車1419cが取り付けられる側)が後を向くように、可動体支持部1413の前壁面にネジ止めで固定される。また、可動体支持部1413は、モータ1411の回転軸を通す貫通孔を有している。また、モータ1411は、図240に示す駆動回路516に接続され、第2副制御部500によって制御される。なお、本実施例では、モータ1411は、ステッピングモータが使用されているがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能であるがこれらに限られない。
可動体支持部1413は、可動体1401(可動体前部1403、可動体後部1405、および可動体中部1425)を支持し動作させるために用いられる。可動体支持部1413は、略板形状を有している。また、可動体支持部1413は、主に、ラック案内部1413a、ベルト固定部1413b、内レール取り付け部1413c、案内棒スライド部1413dを有している。
ラック案内部1413aは、略板形状を有している。また、ラック案内部1413aの左壁面(ラック1407e2が接触する面)には、所定の間隔で二つの突起部が左右方向に平行に設けられている。このため、ラック1407e2とラック案内部1413aの接合する面が小さくなり、ラック1407e2とラック案内部1413aの摩擦力が低減される。また、ラック案内部1413aの壁面には、ラック1407e2がスムーズに移動可能となるように、ベアリング、スチールボール、またはローラ等が設けられてもよい。
ベルト固定部1413bは、図265に示すベルト1458aに可動体支持部1413を固定するために用いられる。ベルト固定部1413bは、2枚の略板形状の板でベルト1458aの所定の位置のベルト部分を挟み込む構成となっている。
内レール取り付け部1413cは、誘導レール1464の内レール1464bの取り付け部であり、ベルト固定部1413bと案内棒スライド部1413dの間に設けられている。
案内棒スライド部1413dは、可動体支持部1413が案内棒1466に沿って移動可能となるために用いられる。案内棒スライド部1413dは、前方が開口した略円筒形状を有している。また、案内棒スライド部1413dの内径は、案内棒1466の外径に若干の余裕(クリアランス)を加えた長さである。また、可動体支持部1413には、LED基板1415に実装されたLEDの光を通すための貫通孔や動力伝達機構1419のシャフト1419fを通すための貫通孔が設けられている。
LED基板1415は、可動体支持部1413の後壁面にネジ止めで固定される。LED基板1415の実装面には、LED(不図示)やLEDを点灯させるための駆動回路(不図示)が搭載されている。LED基板カバー部1417は、LED基板1415を収納するために用いられ、LED基板1415の後壁面にネジ止めで固定される。
動力伝達機構1419は、モータ1411の回転軸の回転により可動体中部1425の一部が開く動作と回転動作を実行するために用いられる機構である。また、動力伝達機構1419は、主に、平歯車1419a、平歯車1419b、平歯車1419c、つるまきバネ1419d、バネ押部1419e、およびシャフト1419fを有している。平歯車1419aは、モータ1411の回転軸に固定される。また、平歯車1419aの歯と平歯車1419bの歯が噛み合うように、平歯車1419bが平歯車1419aに隣接してLED基板カバー部1417の後壁面に設置される。また、平歯車1419bの歯と平歯車1419cの歯が噛み合うように、平歯車1419cが平歯車1419bに隣接してLED基板カバー部1417の後壁面に設置される。平歯車1419cの中心部にはシャフト1419fを貫通させる孔が設けられ、シャフト1419fが回転可能となるよう通される。また、シャフト1419fの前端は、内装飾部1425bの中心部に固定される。また、平歯車1419cの前壁面の中心部には、孔付後側円板1425fを回転させるための略四角形状の溝が形成されている。また、平歯車1419cの後側には、つるまきバネ1419dが設けられている。また、つるまきバネ1419dの後側には、バネ押部1419eが設けられている。このため、平歯車1419cの中心部に設けられた略四角形状の溝は、つるまきバネ1419dの弾性力によって、孔付後側円板1425fの中心部に押さえ付けられることになる。このため、平歯車1419cの回転による力が、孔付後側円板1425fに効率よく伝わることになる。また、本実施例では、モータ1411の回転軸の位置(遊技盤200に平行な平面上における位置座標)とシャフト1419fの位置(遊技盤200に平行な平面上における位置座標)を異ならせるために、動力伝達機構1419が用いられる。これにより、モータ1411の設置スペースを任意に設けることが可能となる。また、可動体1401の重心を考慮して、モータ1411の設置スペースを任意に設けることも可能である。また、平歯車1419aの歯数と平歯車1419cの歯数の比を変更することで、モータ1411の回転軸の回転速度を所定の回転速度に変換してシャフト1419fを回転させることができる。なお、本実施例では、平歯車1419cの歯数は平歯車1419cの歯数よりも多い。このため、動力伝達機構1419は、減速機構として用いられている。また、モータ1411のトルクが増幅されてシャフト1419fに伝わる。また、動力伝達機構カバー部1421は、動力伝達機構1419を収納するために用いられ、可動体支持部1413の後壁面にネジ止めで固定される。
可動体中部1425は、上下方向の移動動作に加えて、可動体中部1425の一部が開く動作と可動体中部1425が回転する動作を実行可能である。可動体中部1425は、略円錐台の形状を有している。また、可動体中部1425は、可動体中部1425の一部が開く動作と可動体中部1425が回転する動作を実行可能となるように、可動体支持部1413の前壁面の所定の位置に配置される。また、可動体中部1425の前表面外側には、外装飾部1425aを有し、外装飾部1425aの内側に、中装飾部1425cを有し、中装飾部1425cの内側に、内装飾部1425bを有している。これらの装飾部は、LED基板1415に実装されたLEDの光を透過させるために、透明樹脂で形成されているがこれに限られない。
外装飾部1425aは、装飾部1425a1〜1425a6の6個の装飾部に分割されている。装飾部1425a1〜1425a6の各々は、シャフト1419fを円の中心として放射線状の移動(以下、単に「放射線状の移動」と表す場合がある。)とシャフト1419fを中心として回転動作(以下、単に「回転動作」と表す場合がある。)が実行可能である。また、装飾部1425a1〜1425a6は各々が同一形状で、略円弧形状を有している。また、装飾部1425a1〜1425a6は、案内棒付支持部1425dの支持部1425d1〜14256e6の前面に各々がネジ止めで固定される。また、装飾部1425a1〜1425a6を並べることで内側が円状に開口しているリング状となるように、装飾部1425a1〜1425a6が配置されている。
内装飾部1425bは、シャフト1419fを中心として回転する。また、内装飾部1425bは、略円板形状を有している。内装飾部1425bの後面の円中心部には、シャフト1419fの前端面を固定するための不図示のシャフト固定部が設けられている。内装飾部1425bの後面の円周付近には、孔付前側円板1425eの前面にネジ止めするための略円筒形状のネジ止め部が、円の中心を対角として2個設けられている。また、中装飾部1425cは、略円板形状を有している。中装飾部1425cの円中心部には、シャフト1419fを通すための貫通孔が設けられている。また、中装飾部1425cの前面の円中心部には、内装飾部1425bをはめ込むための内装飾部1425bの大きさに合わせた円形状の窪みが設けられている。また、当該窪み部分には、内装飾部1425bの後面に設けられた略円筒形状のネジ止め部を通すための貫通孔が2個設けられている。すなわち、中装飾部1425cは、内装飾部1425bと一体となることで、内装飾部1425bと一体となって回転する。
案内棒付支持部1425dは、外装飾部1425aの装飾部1425a1〜1425a6の上述の放射線状の移動と回転移動を実行するために用いられる。案内棒付支持部1425dは、6個に分割され(支持部1425d1〜1425d6)、孔付前側円板1425eの前方に配置される。また、支持部1425d1〜1425d6は、各々が同一形状であり、外側にある長辺側が円弧形状となる略台形の形状を有している。また、支持部1425d1〜1425d6を並べることで内側が六角形に開口しているリング状となるように、支持部1425d1〜1425d6が配置され、当該六角形の開口部において、内装飾部1425bおよび中装飾部1425cが回転可能となっている。また、支持部1425d1〜1425d6の後面には、略円柱形状の案内棒(一部図示)が設けられている。なお、案内棒付支持部1425dは、透明でない樹脂で形成されているが、透明樹脂で形成されていてもよい。
孔付前側円板1425eは、内装飾部1425bおよび中装飾部1425cの回転動作のために用いられる。孔付前側円板1425eは、案内棒付支持部1425dの後方に配置されている。また、孔付前側円板1425eは、略円板形状を有している。孔付前側円板1425eの中心部には、シャフト1419fが回転可能となる貫通孔が設けられている。また、孔付前側円板1425eには、所定の長さの長孔が、円の中心付近から半径方向に各々が60°の間隔で6個設けられている。これら6個の長孔には、各々に対応する支持部1425d1〜1425d6の案内棒が移動可能に配置されている。また、これらの長孔に沿って、支持部1425d1〜1425d6の案内棒が放射線状に移動しているときは、支持部1425d1〜1425d6の案内棒は、孔付前側円板1425eに力がほとんど作用しないようになっている。また、孔付前側円板1425eの前面と内装飾部1425bの2個のネジ止め部がネジ止めで固定される。このため、これらの6個の長孔の端部(上端および下端)で支持部1425d1〜1425d6の案内棒が停止している場合は、支持部1425d1〜1425d6の案内棒が回転移動することによって、孔付前側円板1425eに回転の力が作用し、孔付前側円板1425eに固定されている内装飾部1425bおよび中装飾部1425cが回転することになる。また、孔付前側円板1425eは、LED基板1415に実装されたLEDの光を透過させるために、透明樹脂材料で形成されているがこれに限られない。
孔付後側円板1425fは、装飾部1425a1〜1425a6の放射線状の移動と回転移動、および内装飾部1425bと中装飾部1425cの回転動作を実行するために用いられる。孔付後側円板1425fは、略円板形状を有している。また、孔付後側円板1425fは、孔付前側円板1425eの後方に配置され、可動体支持部1413の前表面の所定の位置に、回転可能となるように配置される。また、孔付後側円板1425fの中心部には、シャフト1419fを通すための貫通孔が設けられている。また、孔付後側円板1425fの後面の中心部には、平歯車1419cに固定するための、略四角形状(不図示)の固定部が形成されている。このため、平歯車1419cの回転による力が、孔付後側円板1425fに伝わることになる。また、孔付後側円板1425fには、所定の長さの略円弧形状の長孔が、円の中心を中心として渦巻状に、各々が60°の間隔で形成されている。これら6個の長孔には、各々に対応する支持部1425d1〜1425d6の案内棒が摺動可能(または転動可能)に配置されている。また、支持部1425d1〜1425d6は、孔付後側円板1425fが回転することによって、支持部1425d1〜1425d6の案内棒が各々に対応する長孔によって案内されている。この場合は、上述の放射線状の移動が実行可能となる。また、支持部1425d1〜1425d6は、孔付後側円板1425fが回転することによって、支持部1425d1〜1425d6の案内棒が各々に対応する長孔の端部で停止する。この場合は、上述の回転移動が実行可能となる。すなわち、支持部1425d1〜1425d6において上述の放射線状の移動が実行されることによって、外装飾部1425aの装飾部1425a1〜1425a6も上述の放射線状の移動が実行される。このため、可動体中部1425の開く動作が実行されることになる。また、支持部1425d1〜1425d6の案内棒が上述の回転移動されることによって、外装飾部1425aの装飾部1425a1〜1425a6が上述の回転移動が実行される。また、当該回転移動に合わせて、内装飾部1425bおよび中装飾部1425cの回転動作が実行されることになる。このため、可動体中部1425の回転動作が実行されることになる。また、孔付後側円板1425fは、LED基板1415に実装されたLEDの光を透過させるために、透明樹脂で形成されているがこれに限られない。
本実施例では、支持部1425d1〜1425d6に設けられた各案内棒が孔付後側円板1425fに設けられた各々に対応する長孔に案内されて移動している場合は、支持部1425d1〜1425d6に設けられた各案内棒は、孔付前側円板1425eに力がほとんど作用しない構成となっている。このため、モータ1411の回転軸を後から見て反時計回りに回転させた場合は、最初に可動体中部1425の一部が開く動作(装飾部1425a1〜1425a6が放射線状に移動する動作)が実行され、可動体中部1425の一部が開く動作が完了した後に、可動体中部1425の前から見て時計回りの回転動作(外装飾部1425aの回転移動、内装飾部1425bおよび中装飾部1425cの回転動作)が実行されるがこれに限られない。例えば、支持部1425d1〜1425d6の案内棒が孔付後側円板1425fに設けられた各々に対応する長孔に案内されて移動している場合は、支持部1425d1〜1425d6の各案内棒が、孔付前側円板1425eに力が大きく作用する構成(例えば、所定の長さの長孔が、円の中心から外周に向けて渦巻直線状に、各々が60°の間隔で6個設けられている構成)となっていてもよい。この場合は、可動体中部1425の開く動作と回転動作が同時に実行されることになる。なお、可動体中部1425の一部が開く動作が完了した後(またはその途中)に、モータ1411の回転軸を後から見て時計回りに回転させることで、可動体中部1425の一部が閉じる動作が実行可能となる。また、モータ1411の回転軸を後から見て時計回りに回転させることで、可動体中部1425は前から見て反時計回りの回転動作が実行される。また、モータ1411の回転軸の回転数を制御することで、可動体中部1425の一部が開く動作のみ実行するようにもできる。
次に、図266を用いて、下部右サイド可動体支援部1450の残りの構成を説明する。モータ1462は、下部右サイド可動体1401の移動動作、および下部右サイド可動体1401の可動体1403の体勢変化の動作を実行するための駆動源である。モータ1462は、モータの回転軸に固定されるプーリ付平歯車1458c(図266参照)がモータの前方に位置するように、中ベース部1460の後壁面にネジ止めで固定される。中ベース部1460は、モータ1462の回転軸を通す貫通孔を有している。なお、本実施例では、モータ1462は、ステッピングモータが使用されているがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能であるがこれらに限られない。また、モータ1462は、図240に示す駆動回路516に接続され、第2副制御部500によって制御される。
誘導レール1464は、可動体1401の移動の方向を誘導するために用いられる。誘導レール1464は、外レール1464aと内レール1464bを有している。内レール1464bは、可動体支持部1413の内レール取り付け部1413cに可動体1401が上下方向に移動可能となるように上下方向にネジ止めで固定される。また、外レール1464aは、中ベース部1460の後壁面中央に可動体1401が上下方向に移動可能となるように上下方向にネジ止めで固定される。また、内レール1464bと外レール1464aのレール接面部には、レール同士の摩擦を低減しレールが滑らかにスライドできるように複数のスチールボール(不図示)が配置されている。また、誘導レール1464の構成によって、可動体支持部1413は、中ベース部1460に固定される外レール1464aの設置方向、すなわち、上下方向に動作可能となる。また、外レール1464aの下端部には、内レール1464bを停止させるレール停止部(不図示)が設けられている。
案内棒1466は、可動体1401が案内棒1466に沿って全体が平行移動可能となるために用いられる。また、可動体1401の移動による力のモーメントを軽減するためにも用いられる。案内棒1466は鉄製の棒で構成されている。また、案内棒1466は、誘導レール1464の設置方向と上下方向に平行となるように中ベース部1460の後壁面に固定される。
つるまきバネ1468は、可動体1401の上方向の移動を支援するために用いられる。本実施例では、つるまきバネ1468は、圧縮バネが使用されている。つるまきバネ1468は、案内棒1466に巻きつくように、案内棒1466に備え付けられる。また、バネ押部1470は、案内棒1466でスライド可能であり、つるまきバネ1468の上方からつるまきバネ1468を押さえるように、案内棒1466に備え付けられる。また、バネ押部1470の上方に、可動体支持部1413の案内棒スライド部1413dが案内棒1466に備え付けられる。この構成によって、可動体1401が下方に位置する場合は、つるまきバネ1468が弾性変形して圧縮されることになる。このため、可動体1401の初期位置(下端)から上方への移動動作がスムーズに行われる場合がある。
フォトセンサ1472は、可動体1401の初期位置を検出するために用いられる。フォトセンサ1472は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。また、フォトセンサ1472は、発光部と受光部が設けられ、発光部から射出された光を受光部で受光する構成である。また、フォトセンサ1472は、発光部と受光部が前後方向に対向し、右側面から見るとコの字形状(左側が開口している形状)を有している。また、可動体1401が初期位置に位置する場合に、発光部と受光部の間に可動体支持部1413の下端部分が位置するように、後ベース部1474の前壁面にネジ止めで固定される。
次に、本実施例の上部右サイド役物1200の可動体1201の移動動作と可動体1201の可動装飾部1203の回転動作について、図267および図268を用いて説明する。
図267(a)は、可動体1201が初期位置に位置している状態の上部右サイド役物1200を前から見た略示正面図である。図267(a’)は、図267(a)に示す状態の上部右サイド役物1200を後から見た略示背面図である。図267(b)は、可動体1201が目標位置に位置した状態の上部右サイド役物1200を前から見た略示正面図である。また、図267(b)は、可動体1201の可動装飾部1203の回転動作が実行される直前の状態を示している。図267(b’)は、図267(b)に示す状態の上部右サイド役物1200を後から見た略示背面図である。図267(c)は、可動体1201が目標位置に到達後に可動装飾部1203の回転動作が実行された後の状態の上部右サイド役物1200を前から見た略示正面図である。図267(c’)は、図267(c)に示す状態の上部右サイド役物1200を後から見た略示背面図である。
図267(a)は、可動体1201が初期位置に位置している状態を示している。また、可動体1203の回転動作は実行されていない状態である。また、可動体1201は、初期位置から目標位置まで移動する動作と目標位置から初期位置に移動する動作が可能である。また、可動体1201の移動可能となる範囲において、上端の位置を可動体1201の初期位置とし、下端の位置を可動体1201の目標位置としている。
続いて、可動体1201が初期位置に位置している状態からの移動動作について、図267(a’)を用いて説明する。ベース部1254には、後から見て略直線状に左上から右下に向けて傾斜した貫通孔が所定の間隔で2本、平行に設けられている。後から見た場合の右側の孔は案内孔部1254aであり、後から見た場合の左側の孔は案内孔部1254bである。案内孔部1254aには、可動体1201の後側のカバー部の可動体後カバー部1209の後壁面に固定されている連結部1215aが転動可能(または、摺動可能)に配置されている。また、案内孔部1254bには、可動体後カバー部1209の後壁面に固定されている連結部1215bと連結部1215cが転動可能(または、摺動可能)に配置されている。また、ベース部1254は、役物ユニット820のユニット本体822にネジ止めで固定されることから、案内孔部1254aと案内孔部1254bは固定されて動かない。このため、可動体1201は、案内孔部1254aおよび案内孔部1254bに案内されて平行移動が可能となる。
動力伝達機構1256(1256a〜1256c)は、モータ1260の回転軸の回転の力を可動体後カバー部1209の後壁面に固定されている連結部1215dに伝えるための機構を有している。モータ1260の回転軸の回転により平歯車1256bが回転し、平歯車1256bが回転することにより平歯車1256aが回転し、平歯車1256aが回転することにより、孔付平歯車1256cが回転する。孔付平歯車1256cは、主に、逃げ孔付力作用孔部1256c1と逃げ孔付力作用孔部1256c2と平歯車1256c3を有している。逃げ孔付力作用孔部1256c1は、可動体1201が初期位置に位置している状態では、後から見てひらがなの「く」状の形状の長孔を有し、後から見て約45°反時計回りに回転している。「く」状の形状の下部分の長孔(以下、力作用孔と称する場合がある。)は、平歯車1256c3の回転軸方向に延び、「く」状の形状の上部分の長孔(以下、逃げ孔と称する場合がある。)は、平歯車1256c3の後から見て時計回りの円周方向に延びている。また、逃げ孔付力作用孔部1256c2は、可動体1201が初期位置に位置している状態では、後から見てひらがなの「へ」状の形状の長孔を有し、約180°回転している。「へ」状の形状の長孔は、連結部1215eの移動の軌跡に倣って形成されている。また、モータ1260の回転軸を後から見て反時計回りに回転させると、孔付平歯車1256cは後から見て反時計回りに回転する。この場合において、逃げ孔付力作用孔部1256c1は、平歯車1256c3の回転軸を中心として、後から見て反時計回りに回転することになる。また、孔付平歯車1256cは、孔付平歯車1256cの回転によって可動体1201が移動しても、孔付平歯車1256cが可動体1201に常に隠れるような形状となっているため、遊技者側から視認することが困難である。
逃げ孔付力作用孔部1256c1には、可動体後カバー部1209の後壁面に固定されている連結部1215dが転動可能(または、摺動可能)に配置されている。可動体1201が初期位置に位置する状態では、連結部1215dは、逃げ孔付力作用孔部1256c1の力作用孔の上側または下側の壁面と接触する(なお、連結部1215dは、逃げ孔付力作用孔部1256c1の左右の壁面とは接触しない。)。このため、孔付平歯車1256cが後から見て反時計回りに回転することで、連結部1215dには、逃げ孔付力作用孔部1256c1の力作用孔の上側壁面(可動体1201が初期位置に位置する状態において、連結部1215dの上方にある壁面)から、後から見て反時計回りの回転による力が、連結部1215dと逃げ孔付力作用孔部1256c1の接面の移動の軌跡の接線方向に作用する。また、連結部1215dは、連結部1215a〜1215cと同じ可動体後カバー部1209の後壁面に固定されている。このため、連結部1215dに当該力が作用することで、連結部1215a〜1215dは移動することになる。
可動体1201が初期位置に位置している状態では、逃げ孔付力作用孔部1256c1は、孔付平歯車1256cの平歯車1256c3の回転軸の後から見てほぼ水平左方向に位置している。このため、可動体1201が初期位置に位置している状態から、平歯車1256c3が後から見て反時計回りに約45°回転する場合は、連結部1215dは下方向への移動が可能となる。また、可動体1201が初期位置に位置している状態から、平歯車1256c3が後から見て反時計回りに約90°回転する場合は、逃げ孔付力作用孔部1256c1の力作用孔によって、連結部1215dは後から見て右方向への移動が可能となる。すなわち、連結部1215dは、可動体1201が初期位置から目標位置に移動する場合においては、孔付平歯車1256cによって、後から見て略右下方向への移動が可能となる。
また、逃げ孔付力作用孔部1256c2は、可動体1201が初期位置から目標位置の直前の位置までに移動する場合において、孔付平歯車1256cの回転による力が逃げ孔付力作用孔部1256c2に配置される連結部1215eに伝わらないように、上述の「へ」状の長孔が形成されている。また、連結部1215eは、ベース部1254の後壁面に固定されている案内棒付平歯車1211bに固定されている。このため、可動体1201が初期位置から目標位置の直前の位置までに移動する場合において、連結部1215eは、連結部1215a〜1215dの移動と共に移動することになる。
図267(b)は、可動体1201が目標位置に移動した状態を示している。可動体1201の移動可能となる範囲において、下端位置を可動体1201の目標位置としている。また、図267(b)は、可動体1201の可動装飾部1203の回転動作が実行される直前の状態を示している。
次に、図267(b’)を用いて可動体1201の移動動作と可動体1201の可動装飾部1203の回転動作を説明する。可動体1201が目標位置に位置する状態では、連結部1215cがベース部1254の案内孔部1254bの下端壁面に当って停止している。また、同様に、連結部1215a(不図示)がベース部1254の案内孔部1254aの下端(不図示)に当って停止している。このため、モータ1260の回転軸が後から見て反時計回りに回転しても、可動体1201が移動できない。
また、可動体1201が目標位置に位置した状態において、連結部1215dに孔付平歯車1256cの後から見た反時計回りの回転による力が伝わらないように、逃げ孔付力作用孔部1256c1の「く」状の形状のうちの上半分の長孔(逃げ孔)部分が設けられている。このため、可動体1201が目標位置に位置した状態から、さらに、案内棒付平歯車1211bが後から見て反時計回りに回転可能となっている。また、可動体1201が目標位置に位置した状態において、連結部1215eに孔付平歯車1256cの後から見た反時計回りの回転による力が伝わるように、逃げ孔付力作用孔部1256c2の「へ」状の形状の一方の端部の壁面(連結部1215eが接する壁面)が設けられている。このため、可動体1201が目標位置に位置した状態から、モータ1260を後から見て反時計回りに回転させることで、連結部1215eには、後から見て反時計回りに回転の力が作用することになる。また、連結部1215eは、可動体後カバー部1209の後壁面で回転可能な案内棒付平歯車1211bに固定されている。このため、可動体1201が目標位置に位置した状態から、モータ1260を後から見て反時計回りに回転させることで、案内棒付平歯車1211bが後から見て反時計回りに回転することになる。また、案内棒付平歯車1211bが後から見て反時計回りに回転することで平歯車1211aが後から見て時計回りに回転し、ストッパー機能部付平歯車1211cが後から見て反時計回りに回転することになる。また、ストッパー機能部付平歯車1211cの回転軸にはシャフト1211d(図265参照)が固定され、シャフト1211dの回転によって、可動装飾部1203が前から見て時計回りに回転することになる。
図267(c)は、可動体1201が目標位置に到達後に可動装飾部1203の回転動作が実行された後の状態を示している。可動装飾部1203が、図267(b)の状態から、前から見て約180°時計回りに回転している。
図267(c’)は、図267(b’)からモータ1260が後から見て所定の角度、反時計回りに回転したことで、ストッパー機能部付平歯車1211cが後から見て約180°反時計回りに回転した状態を示している。また、可動体後カバー部1209に固定されている連結部1215dが、孔付平歯車1256cの逃げ孔付力作用孔部1256c1の「く」状の形状のうちの上半分の長孔部分の端壁面に当って停止している。このため、孔付平歯車1256cは、この状態から、後から見て反時計回りに回転できない。このため、モータ1260を後から見て反時計回りに回転するように駆動し続けたとしても、ストッパー機能部付平歯車1211cは回転できないため、可動装飾部1203は回転動作実行後の体勢が維持される。
また、本実施例の動力伝達機構1211のストッパー機能部付平歯車1211cの回転速度は、モータ1260の回転軸に固定されている平歯車1256aの回転速度に比して増速される。また、ストッパー機能部付平歯車1211cのトルクは、回転速度の増速分に反比例して減少する。このため、装飾部1203は、比較的小さいトルクで回転可能となるようにシャフト1211dに固定される。一方、ストッパー機能部付平歯車1211cの回転速度を増速したことから、ストッパー機能部付平歯車1211cの少しの回転や歯車同士の噛み合いの隙間(バックラッシュ)による揺れ程度でも、可動装飾部1203が回転したり揺れたりして体勢の保持が困難となる場合がある。このため、可動装飾部1203の体勢を保持する体勢保持部1213が設けられている。体勢保持部1213は、装飾部1203の回転動作の実行前においては、回転動作の実行前の体勢を維持するために用いられ、また、装飾部1203の回転動作の実行後においては、回転動作の実行後の体勢を維持するために用いられる。
次に、図268を用いて、図265および図267に示している体勢保持部1213を説明する。図268は、可動体後カバー部1209の後壁面に体勢保持部1213が設置された状態を示している。また、装飾部1203の回転動作が実行される前の状態で、回転動作の実行前の体勢が保持されている状態を示している。
第一保持部1213aと第二保持部1213bは、平歯車1211aの回転軸と平歯車1211c2の回転軸を通る直線に対して線対称の形状であり、略円弧形状を有している。また、第一保持部1213aの略円弧形状の一端にある支点1213a1が、可動体後カバー部1209の後壁面に平行な面内での回転の支点になるように、可動体後カバー部1209の後壁面に、回転可能にネジ止めされている。また、同様に、第二保持部1213bの略円弧形状の一端にある支点1213b1が、可動体後カバー部1209の後壁面に平行な面内での回転の支点になるように、可動体後カバー部1209の後壁面に、回転可能にネジ止めされている。また、バネ係止部1213a2の後から見て右下に1個、バネ係止部1213b2の後から見て左上に1個ずつ、位置決め壁(不図示)が設けられている。また、第一保持部1213aの他端にあるバネ係止部1213a2は、つるまきバネ1213cの収縮方向に力が作用している。また、同様に、第二保持部1213bの他端にあるバネ係止部1213b2は、つるまきバネ1213cの収縮方向に力が作用している。このため、つるまきバネ1213cの所定の弾性力によって、第一保持部1213aの他端と第二保持部1213bの他端が、各々の位置決め壁に押さえ付けられることになるため、第一保持部1213aと第二保持部1213bは、回転しないで静止した状態が保たれる。
また、第一保持部1213aの略円弧形状の内側には、ストッパー機能部付平歯車1211cのストッパー機能部1211c1が容易に動かないようにする保持部1213a3が設けられている。保持部1213a3は、ストッパー機能部1211c1の略半円柱形状の外表面に合わせた略半円の円弧形状の窪みを有している。また、可動装飾部1203の回転動作が実行される前は、保持部1213a3にストッパー機能部1211c1が位置することになる。このため、つるまきバネ1213cの弾性力によって、ストッパー機能部付平歯車1211cの回転が抑制される。このため、可動装飾部1203の回転動作実行前において、回転動作実行前の体勢が保たれる。
また、同様に、可動装飾部1203の回転動作の実行後は、ストッパー機能部1211c1は、第二保持部1213bの略円弧形状の内側の保持部1213b3に位置することになる。このため、つるまきバネ1213cの弾性力によって、ストッパー機能部1211c1の動きが規制されることになり、ストッパー機能部付平歯車1211cの回転が抑制される。このため、可動装飾部1203の回転動作実行後において、回転動作実行後の体勢が保たれる。
また、本実施例による上部右サイド役物1200は、上部右サイド可動体1201の移動範囲の下端位置を目標位置としているがこれに限られない。モータ1260の回転軸の回転角を任意に設定することで、上部右サイド可動体1201の目標位置を任意に設定してもよいし、上部右サイド可動体1201の可動装飾部1203の回転動作の実行の有無を決定してもよい。例えば、リーチ演出における大当りの信頼度に対応させて、上部右サイド可動体1201の目標位置を設定してもよいし、各種の大当り遊技や小当り遊技等における遊技者の有利度に対応させて、上部右サイド可動体1201の目標位置を設定してもよい。また、リーチ演出における大当りの信頼度に対応させて、可動装飾部1203の回転動作の実行の有無を決定してもよいし、各種の大当り遊技や小当り遊技等における遊技者の有利度に対応させて、可動装飾部1203の回転動作の実行の有無を決定してもよい。また、上部右サイド役物1200の上部右サイド可動体1201の動作を、上部左サイド役物1300の上部左サイド可動体1301の動作と左右対称になるように制御してもよいし、上部左サイド役物1300の上部左サイド可動体1301の動作と左右対称にならないように制御してもよい。
また、本実施例による上部右サイド役物1200によれば、一の駆動源によって、可動体1201の移動動作と可動体1201の可動装飾部1203の回転動作が連続して実行可能となる場合がある。また、本実施例よる上部右サイド役物1200によれば、可動装飾部1203の回転動作に用いられる歯車によって可動装飾部1203の回転が増速可能となる場合がある。このため、可動体1201の移動動作速度に比して、可動装飾部1203の回転動作の回転速度を速めることができるため、これらの動作が一連に行われることで、遊技者に意外性を付与できる場合がある。また、本実施例の上部右サイド役物1200は、可動装飾部1203の体勢を保持する体勢保持部を有している。このため、歯車比によって増速される可動体であっても、確実に可動体の体勢を保持して可動体の動作制御を実行可能となる場合がある。
また、本実施例における可動体1201は、遊技盤200に平行な面内において、右上方向から左下方向への動作が可能であるがこれに限られない。例えば、可動体1201は、上部右サイド役物1200の上部右サイド可動体支援部1250の設置方向を様々な方向に設置することで、可動体1201は、様々な方向の移動動作が実行可能なる。また、上部右サイド可動体支援部1250を別の駆動手段等(例えば、モータや歯車等)を用いて、上部右サイド可動体支援部1250の設置方向を任意に変更可能とすることもできる。
次に、本実施例の下部右サイド役物1400の可動体1401の動作について、図269および図270を用いて説明する。
図269(a)〜(c)は、可動体1401が初期位置から目標位置までの移動の状態を段階的に表した下部右サイド役物1400の右側面の略示図である。図269(a)は、可動体1401が初期位置に位置している状態を示している。図269(b)は、可動体1401が初期位置から所定の距離だけ上方に移動した状態を示している。図269(c)は、可動体1403が図269(b)の位置から上方に移動し、目標位置に到達した状態を示している。また、本実施例の可動体1401は、可動体(可動体前部)1403、可動体(可動体後部)1405、および可動体(可動体中部)1425を有している。また、可動体1401は、図266に示すモータ1462を駆動することによって、上下方向に移動する。
図269(a)に示す状態の可動体1401は、体勢変化機構1407のローラ1407fが、誘導部1452の誘導部1452aの下端付近に位置している。また、可動体1403は、略円弧形状の円弧が下に凸となるような体勢である。
図269(b)に示す状態の可動体1401は、体勢変化機構1407のローラ1407fが、誘導部1452の誘導部1452aの上端付近に位置している状態である。また、誘導部1452aは、前後方向に傾斜していないため、誘導部1452aの区間においては、案内棒付ラック1407eが前後方向に移動することはない。このため、可動体1403の体勢を変化させる回転軸となる軸1407b(図266参照)に固定されているピニオン1407dは回転しない。このため、可動体1403は、略円弧形状の円弧が下に凸となるような体勢が維持されている。
図269(c)に示す状態の可動体1401は、体勢変化機構1407のローラ1407fが、誘導部1452の誘導部1452bの上端付近に位置している状態である。また、誘導部1452bは、前上方向に所定の角度で傾斜しているため、誘導部1452bの区間においては、案内棒付ラック1407eが前方向に移動する。このため、ピニオン1407dは、案内棒付ラック1407eの前方向の移動量に比例して、右から見て時計回りに所定の角度、回転する。このため、可動体1403は、軸1407b(図266参照)を回転軸として、右から見て時計回りに所定の角度、回転する。すなわち、可動体1403は、誘導部1452bの区間において誘導されている状態では、上下方向の移動動作と体勢が徐々に変化する回転動作が同時に実行されることになる。また、誘導部1452aと誘導部1452bは繋がっているため、可動体1403が誘導部1452aに誘導される状態の可動体1403の動作と可動体1403が誘導部1452bに誘導される状態の可動体1403の動作は、連続して実行されることになる。また、誘導部1452bの傾斜角を変更することによって、可動体1403の回転速度と回転角度を変更することができる。例えば、誘導部1452bの傾斜角を小さくすると、可動体1403の回転速度は遅くなり、回転角度は小さくなり、反対に、誘導部1452bの傾斜角を大きくすると、可動体1403の回転速度は速くなり、回転角度は大きくなる。このため、誘導部1452aを比較的長めに設けて誘導部1452bの傾斜角を大きくすると、可動体1403は目標位置の直前で急激に体勢が変化することになる。なお、ピニオン1407dの歯数を変更することで、可動体1403の回転速度と回転角度を変更することもできる。例えば、ピニオン1407dの歯数を多くすると、可動体1403の回転速度は遅くなり、回転角度も小さくなる。また、ピニオン1407dの歯数を少なくすると、可動体1403の回転速度は速くなり、回転角度も大きくなる。
また、可動体1401が目標位置(図269(c))から初期位置(図269(a))への移動は、可動体1401の上方向への移動とは逆方向(本実施例では、前から見て時計回りの方向)に、図266に示すモータ1652の回転軸の回転させることで実行される。また、可動体1401の初期位置の設定は、図266に示すフォトセンサ1472を用いて実行される。また、本実施例による可動体1401の初期位置は、可動体1401が移動できる領域の下端付近を初期位置とし、可動体1401が移動できる領域の上端付近を目標位置としているがこれに限られない。例えば、可動体1401が移動できる領域の上端付近を初期位置とし、可動体1401が移動できる領域の下端付近を目標位置としてもよい。
また、本実施例に用いられる誘導部1452は、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部1452aと前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部1452bとを有しているがこれに限られない。例えば、誘導部1452は、前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部1452bのみで構成されていても、可動体1403は、上下方向の移動動作と体勢を変化させる動作が実行される。また、誘導部1452は、誘導部1452aと誘導部1452bに加えて、別の誘導部を備える構成であってもよいし、さらに、複数の誘導部を加える構成であってもよい。
図270(a)〜(d)は、可動体1401が初期位置から目標位置までの移動の状態を段階的に表した下部右サイド役物1400を前方右上から後方左下に見た斜視図である。
図270(a)は、可動体1401が初期位置に位置している状態を表している。この場合、可動体1403の体勢(姿勢)は、可動体1403の一方の外表面を構成する前装飾部1403aが前を向いている状態であり、可動体1403の他方の外表面を構成する後装飾部1403bが後を向いている状態である。このため、前装飾部1403aが視認可能な状態であり、可動体1403の他方の外表面となる後装飾部1403bの視認が困難な状態である。また、可動体1403の少なくとも一部が可動体1405の前方の少なくとも一部を遮蔽しているため、遊技者から可動体1405の全体を視認することが困難な状態である。また、本実施例では、可動体1401の前方には、図239および図246に示すレール飾り部材800や透明遊技盤810が位置することになる。このため、可動体1403の体勢が変化すると、可動体1403とレール飾り部材800や透明遊技盤810の少なくとも一部に干渉することになる。このため、可動体1403は初期位置に位置している状態においては、可動体1403は、レール飾り部材800(例えば、前面ステージ244の部分)や透明遊技盤810の少なくとも一部に干渉しない体勢が維持されている。また、本実施例では、遊技者は、可動体1401の少なくとも一部が透明遊技盤を介して視認可能となっているが、可動体1401が視認困難な状態であってもよい。
図270(b)は、可動体1401が初期位置から所定の距離、上方に全体が平行移動した状態を表している。可動体1401の上方への移動は、プーリ付平歯車1458cとプーリ1458dに掛けられているベルト1458aの回転によって実行される。また、図270(b)に示す状態の可動体1401は、体勢変化機構1407のローラ1407fが、誘導部1452の誘導部1452aの上端付近に位置している状態である。この場合、可動体1403は体勢が変化する前の状態であるため、可動体1403が初期位置に位置している体勢が維持されている。また、本実施例では、誘導部1452aが設けられた区間においては、可動体1401の前方には、図239および図246に示すレール飾り部材800や透明遊技盤810が位置することになる。このため、可動体1403の体勢が変化すると、可動体1403とレール飾り部材800や透明遊技盤810の少なくとも一部に干渉することになる。このため、可動体1403が誘導部1452aに誘導されている状態においては、可動体1403はレール飾り部材800や透明遊技盤810の少なくとも一部に干渉しない体勢が維持されている。
図270(c)は、可動体1401が図270(b)に示す状態の可動体1401の位置から所定の距離、上方に全体が平行移動した状態を表している。可動体1401の上方への移動は、プーリ付平歯車1458cとプーリ1458dに掛けられているベルト1458aの回転によって実行される。また、図270(c)に示す状態の可動体1401は、体勢変化機構1407のローラ1407fが、誘導部1452の誘導部1452bの上端と下端の中頃に位置している状態である。この場合、可動体1403は、図266に示す体勢変化機構1407の軸1407aと軸1407bを回転軸として、右から見て時計回りに約90°回転している。このため、可動体1403の一方の外表面を構成する前装飾部1403aは上を向いている状態であり、可動体1403の他方の外表面を構成する後装飾部1403bは下を向いている状態である。また、可動体1403の体勢の変化によって、可動体1405の視認可能となる領域が徐々に増えている。また、可動体1403の体勢の変化によって、可動体1403の少なくとも一部が可動体1425の前方の少なくとも一部を遮蔽して、可動体1425の少なくとも一部が視認困難となっている。また、本実施例では、誘導部1452bが設けられた区間においては、可動体1401の前方に、図239および図246に示すレール飾り部材800や透明遊技盤810が位置していない。このため、可動体1403の体勢が変化しても、可動体1403とレール飾り部材800や透明遊技盤810の少なくとも一部が干渉することはない。
図270(d)は、可動体1401が図270(c)に示す状態の可動体1401の位置から所定の距離、上方に移動し、目標位置に到達した状態を表している。可動体1401の上方への移動は、プーリ付平歯車1458cとプーリ1458dに掛けられているベルト1458aの回転によって実行される。また、図270(d)に示す状態の可動体1401は、体勢変化機構1407のローラ1407fが、誘導部1452の誘導部1452bの上端付近に位置している状態である。この場合、可動体1403は、図266に示す体勢変化機構1407の軸1407aと軸1407bを回転軸として、右から見て時計回りに約180°回転している。このため、可動体1403の一方の外表面を構成する前装飾部1403aは後を向いている状態であり、可動体1403の他方の外表面を構成する後装飾部1403bは前を向いている状態である。したがって、可動体1403の体勢の変化によって、可動体1403の体勢変化前の可動体1403の視認が困難となる部分が、可動体1403の体勢変化後においては視認可能となっている。また、可動体1403が体勢変化することで、可動体1403の少なくとも一部が、可動体1405や可動体1425の前方を遮蔽していない状態となる。
また、図270(d)は、可動体1425の一部が開く動作と可動体1425の回転する動作が実行されている状態を表している。また、本実施例では、可動体1425の上述の動作は、可動体1401が目標位置に到達した状態から開始されているがこれに限られない。例えば、可動体1401が初期位置に位置する状態から、可動体1425の上述の動作が実行開始されてもよいし、可動体1403が誘導部1452aに誘導されている状態において可動体1425の上述の動作が実行開始されてもよいし、可動体1403の体勢変化の動作の開始に合わせて可動体1425の上述の動作が実行開始されてもよい。また、可動体1403の体勢変化の動作の途中(可動体1403が誘導部1452bに誘導されている状態)に可動体1425の上述の動作が実行開始されてもよい。また、可動体1401の移動動作とは無関係に、可動体1425の上述の動作が実行されてもよいが、これらに限られない。
図271は、下部右サイド役物1400の可動体1401を後方左下から後方右上に見た状態を示している。ただし、動力伝達機構カバー部1421は説明を容易にするために記載を省略している。
可動体中部1425は、前後の方向の位置座標においては、可動体前部1403と可動体後部1405の間に位置している。また、可動体中部1425の上述の動作を実行するための駆動源となるモータ1411が、案内部付モータカバー部1409に取り付けられている。また、モータ1411の回転軸が後から見て反時計回りに回転すると、LED基板カバー部1417の後壁面に取り付けられている平歯車1419aもモータ1411の回転軸に合わせて後から見て反時計回りに回転する。また、平歯車1419aの当該回転によって、平歯車1419bが後から見て時計回りに回転する。また、平歯車1419bの当該回転によって、平歯車1419cが、所定の回転速度に減速されて、後から見て、反時計回りに回転し、可動体中部1425の上述の動作が実行されることになる。このように、本実施例の可動体中部1425は、可動体1401の移動動作や可動体前部1403の体勢が変化する動作に用いられる動力源(モータ1462)とは、別の動力源(モータ1411)が用いられているがこれに限られない。例えば、所定の位置に固定され動かない歯竿を設けることで、可動体1401の上下方向の移動によって、平歯車1419aを回転させる構造であってもよい。この場合は、可動体1401の移動動作や可動体前部1403の体勢が変化する動作に用いられる動力源(モータ1462)によって、可動体中部1425の上述の動作が実行されることになる。
次に、図272(a)〜(f)を用いて、本実施例の下部右サイド役物1400の可動体1403の体勢を変化させるための、誘導部1452(図265、図269等参照)の変形例を説明する。
図272(a)〜(f)は、誘導部1452の形状を右側面から見た略示図である。また、図272(a)〜(f)に示す誘導部1452は、図265に示す溝と同様の溝を有している。
図272(a)に示す誘導部1452は、前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部a1に、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部a2が繋がっている。このため、図266に示す体勢変化機構1407のローラ1407fが図272(a)に示す誘導部1452を上方向に移動することで、可動体1403は、初期位置からの移動開始と同時に体勢を変化する動作が開始され、体勢変化が終了した体勢でさらに上方への移動が実行されることになる。
図272(b)に示す誘導部1452は、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部b1に前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部b2が繋がり、さらに、誘導部b2に鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部b3が繋がっている。このため、ローラ1407fが誘導部b1を上方向に移動している場合は、可動体1403は、初期位置の体勢で上方向の移動が実行される。また、ローラ1407fが誘導部b2を上方向に移動している場合は、可動体1403は、体勢を変化する動作と上方向の移動が同時に実行される。また、ローラ1407fが誘導部b3を上方向に移動している場合は、可動体1403は、体勢変化が終了した体勢で上方向の移動が実行される。
図272(c)に示す誘導部1452は、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部c1に前上方向に急激にカーブした略円弧状の溝を有する誘導部c2が繋がっている。このため、ローラ1407fが誘導部c2を上方向に移動している場合は、可動体1403の上方向の移動距離は比較的小さくなる。このため、ローラ1407fが誘導部c1と誘導部c2を移動する場合は、可動体1403は目標の位置に到達する直前で急激に体勢が変化することになる。
図272(d)に示す誘導部1452は、前上方向に鉛直上下方向を基準に所定の角度(例えば、30°)で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部d1に、誘導部d1の所定の角度以上に前上方向に鉛直上下方向を基準に所定の角度(例えば、45°)で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部d2が繋がっている。このため、ローラ1407fが誘導部d1を上方向に移動する場合は、可動体1403は、体勢が比較的ゆっくり変化して上方向に移動する。また、ローラ1407fが誘導部d2を上方向に移動する場合は、可動体1403は、体勢が比較的速く変化して上方向に移動することになる。
図272(e)に示す誘導部1452は、前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部e1に、後上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部e2が繋がっている。このため、ローラ1407fが誘導部e1を上方向に移動する場合は、可動体1403は、体勢を変化する動作と上方向の移動が同時に実行される。また、ローラ1407fが誘導部e2を上方向に移動する場合は、可動体1403は、体勢変化後の体勢が初期位置での体勢に戻る体勢変化の動作が実行されるのと同時に上方向に移動することになる。また、図272(e)に示す誘導部1452の誘導部e2の上部に更に誘導部e1を繋げる構成であってもよい。
図272(f)に示す誘導部1452は、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部f2と前上方向に所定の角度で傾斜して直線状に延びた溝を有する誘導部f3とが並列して、鉛直上下方向に直線状に延びた溝を有する誘導部f1に繋がっている。誘導部f3は、誘導部f2の前方に位置している。また、誘導部f2の前壁面と誘導部f3の後壁面がぶつかる箇所を支点として回転可能な壁f4が設けられている。このため、壁f4を右から見て時計回りに回転させて所定の位置で保持することによって、壁f4は、誘導部f2の前壁面として機能し、壁f4を右から見て反時計回りに回転させて所定の位置で保持することによって、壁f4は、誘導部f3の後壁面として機能することになる。このため、壁f4が誘導部f2の前壁面として機能する場合は、ローラ1407fは、誘導部f1から誘導部f2(以下、経路1と称する。)に移動することになる。一方、壁f4が誘導部f3の後壁面として機能する場合は、ローラ1407fは、誘導部f1から誘導部f3(以下、経路2と称する。)に移動することになる。このため、ローラ1407fが経路1を移動する場合は、可動体1403の体勢変化の動作は実行されず、ローラ1407fが経路2を移動する場合は、可動体1403の体勢変化の動作が実行されることになる。このため、壁f4の回転を制御することによって、可動体1403の体勢変化の動作の有無を決めることができる。
また、本実施例の下部右サイド役物1400は、図272(a)〜(f)に示す誘導部1452の各誘導部(誘導部a1〜f3)と図265に示す誘導部1452aや1452bとを含めて、どのように組み合わせることもできる。例えば、図272(e)に示す誘導部1452の上部に図265に示す誘導部1452bの下部を繋げることもできる。また、図265に示す誘導部1452aの上部に図272(e)に示す誘導部1452の下部を繋げることもできる。これらの場合、可動体1403が図272(e)に示す誘導部1452に誘導されることで、可動体1403は、初期位置での体勢から変化して初期位置での体勢に戻ることになる。
また、本実施例における可動体1401は、上下方向の動作が可能であるがこれに限られない。例えば、可動体1401は、下部右サイド役物1400の下部右サイド可動体支援部1450の設置方向を様々な方向に設置することで、可動体1401は、様々な方向の移動動作が実行可能なる。
次に、以上説明した実施形態Fによるパチンコ機100の特徴的構成について再度図1乃至図272を参照しつつ説明する。
(B1)
複数の動作を少なくとも実行可能な可動体(例えば、可動体1403)を備えた遊技台(例えば、パチンコ機100)であって、
前記複数の動作のうちの少なくとも一つは、前記可動体が第一の体勢(例えば、可動体1403の初期位置での体勢)で動作する動作を少なくとも含む動作(以下、「第一の動作」という。)であり(例えば、図270(a)、(b)参照)、
前記複数の動作のうちの少なくとも一つは、前記可動体が前記第一の体勢から第二の体勢(例えば、可動体1403の目標位置での体勢)に変化する動作を少なくとも含む動作(以下、「第二の動作」という。)であり(例えば、図270(c)、(d)参照)、
前記第一の動作と前記第二の動作は、前記可動体の一連の動作(例えば、誘導部1452aと誘導部1452bが連結することに関連する動作)である(例えば、図269参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体の動作の途中で可動体の体勢が変化する場合がある。また、可動体の一連の動作の実行中に可動体の体勢を変化させることができる場合もあり、可動体の動作に特徴を持った遊技台を提供できる。
(B2)
上記(B1)に記載の遊技台であって、
前記可動体の動作を少なくとも誘導可能な複数の誘導部(例えば、誘導部1452aや誘導部1452b)を備え、
前記可動体は、前記複数の誘導部のうちの少なくとも一つ(以下、「第一の誘導部(例えば、誘導部1452a)」という。)により誘導されている状態では前記第一の動作を実行可能な可動体であり(例えば、図270(a)、(b)参照)、
前記可動体は、前記複数の誘導部のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の誘導部(例えば、誘導部1452b)」という。)により誘導されている状態では前記第二の動作を実行可能な可動体であり(例えば、図270(c)、(d)参照)、
前記可動体は、前記第二の誘導部により誘導されることに関連して前記第一の体勢から前記第二の体勢へと変化可能な可動体である(例えば、図270(c)、(d)参照)、ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、誘導部や可動体の動作に関連して可動体の体勢を変化させることができる場合がある。
(B3)
上記(B2)に記載の遊技台であって、
前記第一の誘導部は、前記可動体を第一の方向(例えば、上下方向)に誘導可能な誘導部であり(例えば、図269参照)、
前記第二の誘導部は、前記可動体を第二の方向(例えば、上下方向と左右方向を軸とする回転方向)に誘導可能な誘導部であり(例えば、図269参照)、
前記可動体は、前記第一の誘導部によって前記第一の体勢を維持した状態で前記第一の方向に少なくとも誘導される可動体であり(例えば、図270(a)〜(b)参照)、
前記可動体は、前記第二の誘導部によって前記第一の体勢から前記第二の体勢へと変化しながら前記第二の方向に少なくとも誘導される可動体である(例えば、図270(c)〜(d)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、誘導部による誘導方向への動きと可動体の体勢に関連性があるため、可動体の動作に幅を持たせることができる場合がある。
(B4)
上記(B2)または(B3)に記載の遊技台であって、
前記可動体の周辺に位置する周辺部材(例えば、透明遊技盤810)を備え(例えば、図239、図246参照)、
前記第一の誘導部は、前記可動体を第一の位置(例えば、誘導部1452aの下端付近の上下方向の座標位置)から第二の位置(例えば、誘導部1452aの上端付近の上下方向の座標位置)へと誘導可能な誘導部であり(例えば、図270(a)、(b)参照)、
前記可動体は、前記第一の位置から前記第二の位置の間の少なくとも一部の区間(以下、「第一の区間」という。)において前記第二の体勢を取ることが困難であり(例えば、図270(a)、(b)参照)、
前記第一の区間は、前記可動体が前記第二の体勢を取る場合に前記周辺部材と干渉する区間である(例えば、図239、図246参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、空きスペースを利用しつつ可動体の多彩な動きを実現できる場合がある。
(B5)
上記(B4)に記載の遊技台であって、
前記可動体は、前記第一の位置において遊技者から少なくとも視認可能(例えば、透明遊技盤810を介して視認可能)な可動体であり(例えば、図239、図246参照)、
前記可動体は、前記第二の位置において遊技者から少なくとも視認可能な可動体である(例えば、図239、図246参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の体勢での動作も確実に遊技者に見せることができる場合がある。
(B6)
上記(B1)乃至(B5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の動作と前記第二の動作を少なくとも実行可能な一の駆動手段(例えば、図266に示すモータ1462)を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、一の駆動手段で可動体の多彩な動作を実現できる場合がある。
(B7)
複数の可動部を含む可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動部のうちの少なくとも一つは、第一の可動部(例えば、可動体前部1403)であり、
前記複数の可動部のうちの少なくとも一つは、第二の可動部(例えば、可動体中部1425)であり、
前記第一の可動部は、第一の動作を少なくとも実行可能な可動部であり、
前記第一の可動部は、第二の動作を少なくとも実行可能な可動部であり、
前記第一の動作と前記第二の動作は、前記第一の可動部の一連の動作(例えば、誘導部1452aと誘導部1452bが連結することに関連する動作)であり(例えば、図269参照)、
前記第一の動作は、前記第一の可動部が第一の体勢(例えば、初期位置での体勢)で動作する動作を少なくとも含む動作であり(例えば、図270(a)、(b)参照)、
前記第二の動作は、前記第一の可動部が前記第一の体勢から第二の体勢(例えば、目標位置での体勢)に変化する動作を少なくとも含む動作であり(例えば、図270(c)、(d)参照)、
前記第二の可動部は、第三の動作(例えば、可動部1425の一部が開く動作(外装飾部1425a(装飾部1425a1〜1425a6)が放射線状に移動する動作)と回転する動作(外装飾部1425a(装飾部1425a1〜1425a6)の回転動作および内装飾部1425bと中装飾部1425cの回転動作))を少なくとも実行可能な可動部であり(例えば、図270(d)参照)、
前記第三の動作は、前記第一の動作の実行中に少なくとも開始可能な動作であり、
前記第三の動作は、前記第二の動作の実行中に少なくとも開始可能な動作である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動部で多彩な動きをしながら、第二の可動部がいつでも動作可能であり、可動体全体の動きを多彩にすることができる場合がある。
(B8)
上記(B7)に記載の遊技台であって、
前記第一の可動部は、第一の駆動源(例えば、図266に示すモータ1462)により動作が可能とされ、
前記第二の可動部は、第二の駆動源(例えば、図266に示すモータ1411)により動作が可能とされる、
ことを特徴とする遊技台。
(B9)
上記(B1)乃至(B8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(B10)
上記(B1)乃至(B9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
(B11)
上記(B1)乃至(B10)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の体勢は、前記第一の体勢から前記可動体の少なくとも一部が回転動作を行うことで形成される体勢である(例えば、図270(c)、(d)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(B12)
上記(B1)乃至(B11)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の動作は、前記可動体が第一の体勢から体勢が変化した後で該第一の体勢に戻る動作を少なくとも含む動作である(例えば、図272(e)に示す誘導部1452の上部に図265に示す誘導部1452bの下部を繋げた場合の動作)、
ことを特徴とする遊技台。
(B13)
上記(B1)乃至(B12)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の動作は、前記可動体が第一の体勢から体勢が変化した後で該第一の体勢に戻る動作を少なくとも含む動作である(例えば、図265に示す誘導部1452aの上部に図272(e)に示す誘導部1452の下部を繋げた場合の動作)、
ことを特徴とする遊技台。
(B14)
上記(B1)乃至(B13)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の動作は、前記第一の動作の後に実行される場合がある(例えば、図269参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(B15)
上記(B1)乃至(B14)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の動作は、前記第二の動作の後に実行される場合がある(例えば、図272(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
可動体の第一の体勢、第二の体勢は必ずしも一つの体勢でなくてもよい。例えば、第一の体勢は第三の体勢を含んでいてもよい。また、第一の誘導部の区間における可動体の体勢と第二の誘導部の区間における可動体の体勢が異なり、その間の区間における可動体の体勢は第一の体勢や第三の体勢等の第二の体勢以外の体勢をとってもよい。
また、可動体は、第二の誘導部の少なくとも一部の区間で第一の体勢を取ってもよいし、第一の誘導部の少なくとも一部の区間で第二の体勢を取ってもよい。
また、可動体は、本実施例においては動きながら体勢を変える構成であるが、所定の地点において一気に第一の体勢から第二の体勢に変わる構成であってもよい。
また、可動体は、第一の体勢から変化して第一の体勢に体勢が戻る構成であってもよい(体勢が360°回転して元の体勢に戻る構成)。
また、可動体は、第一の位置から第二の位置の間の区間で周辺部材と干渉しない構成であってもよい。第一の誘導部の区間で単純な移動動作を見せつつ、いきなり第二の体勢に変化させることで遊技者に驚きを与えることができる場合がある。
また、誘導部と可動体の体勢の関係が維持されていれば、可動体を動作させる駆動手段は複数であってもよい。
また、可動体が誘導部を戻る際に元通りの体勢に戻らなくてもよい。例えば、第一の誘導部および第二の誘導部と対称的な構造が連なって、さらに第二の誘導部および第一の誘導部と連なって初期と同じ体勢に戻った場合に初期位置と異なる位置に移動する構成であってもよい(液晶下部から液晶上部へと移動し、別の動作条件が成立した場合に液晶上部から液晶下部に戻ってくるような構成)。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記b1)
複数の動作を少なくとも実行可能な可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の動作のうちの少なくとも一つは、前記可動体が第一の体勢で動作する動作を少なくとも含む動作(以下、「第一の動作」という。)であり、
前記複数の動作のうちの少なくとも一つは、前記可動体が前記第一の体勢から第二の体勢に変化する動作を少なくとも含む動作(以下、「第二の動作」という。)であり、
前記第一の動作と前記第二の動作は、前記可動体の一連の動作である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b2)
付記b1に記載の遊技台であって、
前記可動体の動作を少なくとも誘導可能な複数の誘導部を備え、
前記可動体は、前記複数の誘導部のうちの少なくとも一つ(以下、「第一の誘導部」という。)により誘導されている状態では前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記可動体は、前記複数の誘導部のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の誘導部」という。)により誘導されている状態では前記第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記可動体は、前記第二の誘導部により誘導されることに関連して前記第一の体勢から前記第二の体勢へと変化可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b3)
付記b2に記載の遊技台であって、
前記第一の誘導部は、前記可動体を第一の方向に誘導可能な誘導部であり、
前記第二の誘導部は、前記可動体を第二の方向に誘導可能な誘導部であり、
前記可動体は、前記第一の誘導部によって前記第一の体勢を維持した状態で前記第一の方向に誘導される可動体であり、
前記可動体は、前記第二の誘導部によって前記第一の体勢から前記第二の体勢へと変化しながら前記第二の方向に誘導される可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b4)
付記b2またはb3に記載の遊技台であって、
前記可動体の周辺に位置する周辺部材を備え、
前記第一の誘導部は、前記可動体を第一の位置から第二の位置へと誘導可能な誘導部であり、
前記可動体は、前記第一の位置から前記第二の位置の間の少なくとも一部の区間(以下、「第一の区間」という。)において前記第二の体勢を取ることが困難であり、
前記第一の区間は、前記可動体が前記第二の体勢を取る場合に前記周辺部材と干渉する区間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b5)
付記b4に記載の遊技台であって、
前記可動体は、前記第一の位置において遊技者から少なくとも視認可能な可動体であり、
前記可動体は、前記第二の位置において遊技者から少なくとも視認可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b6)
付記b1乃至b5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の動作と前記第二の動作を少なくとも実行可能な一の駆動手段を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b7)
複数の可動部を含む可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動部のうちの少なくとも一つは、第一の可動部であり、
前記複数の可動部のうちの少なくとも一つは、第二の可動部であり、
前記第一の可動部は、第一の動作を少なくとも実行可能な可動部であり、
前記第一の可動部は、第二の動作を少なくとも実行可能な可動部であり、
前記第一の動作と前記第二の動作は、前記第一の可動部の一連の動作であり、
前記第一の動作は、前記第一の可動部が第一の体勢で動作する動作を少なくとも含む動作であり、
前記第二の動作は、前記第一の可動部が前記第一の体勢から第二の体勢に変化する動作を少なくとも含む動作であり、
前記第二の可動部は、第三の動作を少なくとも実行可能な可動部であり、
前記第三の動作は、前記第一の動作の実行中に少なくとも開始可能な動作であり、
前記第三の動作は、前記第二の動作の実行中に少なくとも開始可能な動作である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b8)
付記b1乃至b7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b9)
付記b1乃至b7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
続いて、パチンコ機100の中央下部役物1600について図273および図274を用いて説明する。
中央下部役物1600は、特図変動遊技の演出や普図変動遊技の演出、あるいは大当り遊技の演出やデモ演出等で用いられる。例えば、リーチ演出、特図1小当り演出、特図2小当り演出、普図当選演出、先読み予告演出、2Rの大当り遊技演出、15R特別大当り遊技演出、およびチャンスボタン136の操作や設定操作部137の操作に関連した演出等のその他の様々な演出に用いられる。また、本実施例の中央下部役物1600の可動体(以下、「中央下部可動体」または「可動体」と称する場合がある。)1601は、上下方向の動作が可能であり、中央下部可動体1601の一部は、遊技盤200の盤面と平行な面内で回転すること(以下、「回転動作」と称する場合がある。)も可能である。また、中央下部可動体1601は、他の可動体の動作に連動して動作する場合もあり、または、他の可動体の動作とは無関係に独立して動作する場合もある。
図273は、本実施の形態によるパチンコ機100の可動体1601の実施例であって、可動体1601を含む中央下部役物1600の構成を示す分解斜視図である。図273は、中央下部役物1600を前方右上から後方左下に見た状態を示している。
中央下部役物1600は、主に、中央下部可動体1601と中央下部可動体1601を可動させるための可動体支援部1650を有している。また、中央下部可動体1601は、主に、前部1601aと可動体1601の上下方向の動作に関連する後部1601bを有している。前部1601aは、装飾部1601a1と円形表示部1601a2を有している。
先ず、中央下部可動体1601の前部1601aの装飾部1601a1について説明する。可動体前側装飾部1603aは、中央下部可動体1601の前側の装飾部である。また、可動体前側装飾部1603aには、円形フィルム1605が遊技者から視認可能となるように開口部が形成されている。また、可動体前側装飾部1603aは、後部1601bにある可動体後側カバー部1603bの前壁面にネジ止めで固定されている。また、可動体上側装飾部1603dは、中央下部可動体1601の上側の装飾部である。可動体上側装飾部1603dは、可動体後側カバー部1603bの後壁面上部にネジ止めで固定されている。
次に、円形表示部1601a2について説明する。円形フィルム1605は、回転動作を実行するフィルム状の円形の表示部として用いられる。円形フィルム1605は、円形物1607の前側表面に貼付される。円形物1607は、透明樹脂製の円板であり、円の中心部には、シャフト1615dの一端を固定するための固定孔を有している。このため、円形物1607とシャフト1615dが固定され、シャフト1615dが回転することで、円形物1607が回転する。また、本実施例では、中央下部可動体1601が後述する目標位置に到達した後に円形物1607が回転するように制御するがこれに限られない。例えば、中央下部可動体1601が後述する初期位置に位置している状態から円形物1607が回転するように制御してもよいし、中央下部可動体1601が初期位置から目標位置の間の任意の位置に位置した状態から円形物1607が回転するように制御してもよい。また、中央下部可動体1601が目標位置に到達した後に円形物1607の回転を停止するように制御してもよい。
円形物カバー部1609は、円形フィルム1605が貼付された円形物1607を収容するために用いられる。また、円形物カバー部1609は、可動体前側装飾部1603aの後壁面にネジ止めで固定される。また、円形物カバー部1609の中心部には、前後方向にシャフト1615dを通す貫通孔が形成されている。また、可動体前側装飾部1603a、円形フィルム1605、円形物1607、および円形物カバー部1609は、LED基板1611に実装されるLED(不図示)の光を透過させるために、光透過率の高い部材で構成されている。
LED基板1611は、円形物カバー部1609の後壁面と可動体前側装飾部1603aの後壁面と円形物カバー部1609の後壁面にネジ止めで固定される。LED基板1611の実装面には、LED(不図示)やLEDを点灯させるための駆動回路(不図示)が搭載されている。また、LED基板1611には、シャフト1615dを通すための貫通孔とモータ1613を前部1601aに収容するスペースを確保するための開口部を有している。
モータ1613は、円形物1607の回転動作を実行するための駆動源である。モータ1613は、モータの回転軸(平歯車1615aが取り付けられる側)が後を向くように、円形物カバー部1609の下側の前壁面にネジ止めで固定される。円形物カバー部1609は、モータ1613の回転軸を通す貫通孔を有している。また、モータ1613は、図240に示す駆動回路516に接続され、第2副制御部500によって制御される。なお、本実施例では、モータ1613は、ステッピングモータが使用されているがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能であるがこれらに限られない。
動力伝達機構1615は、モータ1613の回転軸の回転により円形物1607を回転させるために用いられる機構で、主に、平歯車1615a、平歯車1615b、平歯車付円板1615c、およびシャフト1615dを有している。平歯車1615aは、モータ1613の回転軸に固定される。また、平歯車1615aの歯と平歯車1615bの歯が噛み合うように、平歯車1615bが平歯車1615aに隣接して設置される。また、平歯車1615bの歯と平歯車付円板1615cの平歯車1615c1(不図示)の歯が噛み合うように、平歯車1615bが平歯車付円板1615cに隣接して設置される。平歯車付円板1615cの中心部にはシャフト1615dが固定される。また、平歯車付円板1615cは、外周の一部に切欠き部1615c3が形成されている円板1615c2と平歯車1615c1(不図示)が一体となっている。
本実施例では、モータ1613の回転軸の位置(遊技盤200に平行な平面上における位置座標)と円形物1607の回転軸の位置(遊技盤200に平行な平面上における位置座標)を異ならせるために、動力伝達機構1615が用いられる。これにより、モータ1613の設置スペースを任意に設けることが可能となる。また、中央下部可動体1601の重心を考慮して、モータ1613の設置スペースを任意に設けることも可能である。また、平歯車1615aの歯数と平歯車1615c1の歯数の比を変更することで、モータ1613の回転軸の回転速度を所定の回転速度に変換して円形物1607を回転させることができる。なお、本実施例では、平歯車1615aの歯数と平歯車1615c1の歯数は同一となっている。このため、モータ1613の回転軸の回転速度と円形物1607の回転速度は同程度である。また、平歯車1615aと平歯車付円板1615cの間に平歯車1615bがあるため、モータ1613の回転軸の回転方向と円形物1607の回転方向は同じとなる。また、動力伝達機構1615は、モータ1613の回転軸のトルクを円形物1607に伝えるためにも用いられる。
フォトセンサ1617は、円形物1607の初期位置を検出するために用いられる。フォトセンサ1617は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。また、フォトセンサ1617は、発光部と受光部が設けられ、発光部から射出された光を受光部で受光する構成である。また、フォトセンサ1617は、発光部と受光部が前後方向に対向し、右側面から見るとコの字形状(下側が開口している形状)を有している。また、フォトセンサ1617は、発光部と受光部の間に平歯車付円板1615cの平歯車1615c1の外周部分が位置するように、円形物カバー部1609の後壁面にネジ止めで固定される。また、平歯車付円板1615cの円板1615c2の切欠き部1615c3がフォトセンサ1617の発光部と受光部の間の位置に位置する場合は、発光部から射出された光が平歯車付円板1615cの円板1615c2で遮光されない。このため、当該位置が、円形フィルム1605の初期位置として設定される。
次に、中央下部可動体1601の後部1601bについて説明する。可動体後側カバー部1603bは、中央下部可動体1601の上下方向の移動に関連する部材である。可動体後側カバー部1603bが、上下方向に移動することで、可動体後側カバー部1603bにネジ止めされる前部1601aが上下方向に移動する。また、可動体後側カバー部1603bの後壁面中央部には、可動体支援部1650の誘導レール1660の内レール1660aが上下方向にネジ止めで固定される。
可動体下部1603cは、中央下部可動体1601の上下方向の移動に関連する部材である。可動体下部1603cは、略長方形の案内孔部1603c1(不図示)を有している。案内孔部1603c1は、左右方向に貫通し、貫通孔は前後方向に長細く形成されている。案内孔部1603c1の短辺の長さは連結部1658のローラ部1658aの外周円の直径に若干の余裕(クリアランス)を加えた長さである。長辺の長さはモータ1652の回転軸の中心から連結部1658の中心を通って連結部1658のローラ部の円周端部までの直線の長さに若干の余裕を加えた長さである。また、案内孔部1603c1の前後の両端は、連結部1658のローラ部の円周部に合わせて、半円の円弧形状となっている。案内孔部1603c1の前端部は、中央下部可動体1601を初期位置に規制(または、拘束)させる規制部(または、拘束部)として機能する場合があり、また、中央下部可動体1601の目標位置のメカエンドとして機能する場合がある(詳細は後述する。)。また、案内孔部1603c1の左右方向の位置座標と中央下部可動体1601の中央部の左右方向の位置座標が同じとなるように、可動体下部1603cは、可動体後側カバー部1603bの前壁面下部にネジ止めで固定される。また、本実施例の規制部は、剛性の比較的高い部材(例えば、樹脂製や金属製やセラミックス製の部材)が壁として用いられているがこれに限られない。例えば、メカエンドとの接触を和らげるような緩衝部材(例えば、軟性樹脂、ゴム、綿、布、発泡スチロール、気泡緩衝材)のようなものでも規制部として機能する場合がある。
また、可動体下部1603cには、つるまきバネ1664の下側の一端を係止するバネ係止部1603c2が、案内孔部1603c1の後端部の上部に形成されている。また、本実施例では、可動体下部1603cにはバネ係止部が1箇所のみ形成されているが、バネ係止部を複数箇所形成する構成であってもよい。また、可動体下部1603cには、中央下部可動体1601の初期位置の検出に用いられる板状の遮光部1603c3が形成されている。
次に、中央下部可動体1601を可動させるための可動体支援部1650について説明する。モータ1652は、中央下部可動体1601を上下方向に可動させるための駆動源であり、本実施例ではステッピングモータが使用されているがこれに限られない。例えば、DCブラシモータ、DCブラシレスモータ、ACモータ、超音波モータ、サーボモータ等の様々なモータが使用可能であるがこれらに限られない。
モータ1652は、モータの回転軸のクランク1656が固定される側が右に向くように、モータ取付け部1654にネジ止めで固定される。また、モータ取付け部1654は、ベース部1662の前方壁面にネジ止めで固定される。ベース部1662は、役物ユニット820のユニット本体822にネジ止めで固定される。すなわち、モータ1652は、役物ユニット820のユニット本体822に固定される。また、モータ1652は、図240に示す駆動回路516に接続され、第2副制御部500によって制御される。
クランク1656は、モータ1652の回転軸と可動体下部1603cを連結するリンク機構として用いられる。クランク1656の一端は、モータ1652の回転軸に固定され、クランク1656の他端は、連結部1658が転動可能となるように連結部1658に固定される。また、本実施例ではモータ1652の回転軸にクランク1656が固定されているが、複数の平歯車等を用いて、モータ1652の回転軸とは別の回転軸(シャフト)にクランク1656が固定されていてもよい。これにより、モータ1652の回転軸の回転速度やトルクを所定の回転速度やトルクに変換して、クランク1656を回転させることができる場合がある。
連結部1658は、クランク1656の他端と可動体下部1603cとを案内孔部1603c1を介して連結するために用いられる。連結部1658は、略円筒形状のローラ部1658aと略円輪板形状のローラ外部1658bが一体となって形成されている。ローラ外部1658bは、ローラ部1658aの一端部に形成されている。また、ローラ外部1658bの外周円の直径は、ローラ部1658aの外周円の直径よりも長く、さらに、案内孔部1603c1の短辺の長さよりも長い。また、ローラ部1658aの外周円の直径は、案内孔部1603c1の短辺の長さよりも短い。このため、ローラ外部1658bが案内孔部1603c1の右外側に位置し、ローラ部1658aが案内孔部1603c1内に位置するように連結部1658をクランク1656に取り付けることで、連結部1658が案内孔部1603c1から容易に脱しないようになっている。また、連結部1658は、クランク1656が回転することで案内孔部1603c1の領域で転動(または可動)できる(詳細は後述する。)。
誘導レール1660は、中央下部可動体1601の移動の方向を誘導するために用いられる。誘導レール1660は、内レール1660a、中レール1660b、外レール1660cを有している。内レール1660aは、可動体後側カバー部1603bの後壁面中央部に可動体1601が上下方向に移動可能となるように上下方向にネジ止めで固定される。また、外レール1660cは、ベース部1662の前壁面中央上部に可動体1601が上下方向に移動可能となるように上下方向にネジ止めで固定される。また、中レール1660bは、外レール1660cのレールに沿って移動可能となるように外レール1660cの内側に備え付けられている。中レール1660bの内側に、中レール1660bのレールに沿って移動可能となるように内レール1660aが備え付けられる。また、内レール1660aと中レール1660bのレール接面部には、レール同士の摩擦を低減しレールが滑らかにスライドできるように複数のスチールボール(不図示)が配置されている。また、中レール1660bと外レール1660cのレール接面部にも、レール同士の摩擦を低減しレールが滑らかにスライドできるように複数のスチールボール(不図示)が配置されている。誘導レール1660の構成によって、可動体後側カバー部1603bは、ベース部1662に固定される外レール1630cの設置方向、すなわち、上下方向に動作可能となる。また、外レール1660cの下端部には、中レール1660bと内レール1660aとを停止させるレール停止部1660c1が設けられている。また、外レール1660cは、上下方向以外の方向に設けられてもよい。例えば、後下方向から前上方向であってもよいし、前下方向から後上方向であってもよい。また、外レール1660cは、上下方向のレールや後下方向から前上方向のレールや前下方向から後上方向のレールや前上方向に湾曲したレールや後上方向に湾曲したレール等を組み合わせる構成であってもよい。この場合、可動体1601は、上下方向の移動のみならず、前後方向にも移動可能となる。
ベース部1662は、可動体1601を上下方向に動作させる支持部として用いられる。ベース部1662は略板形状を有し、後壁面上部にはつるまきバネ1664の上側の一端を係止するバネ係止部1662aが設けられている。バネ係止部1662aに、つるまきバネ1664の一端(上側)を連結し、可動体下部1603cのバネ係止部1603c2に、つるまきバネ1664の他端(下側)が連結される。また、つるまきバネ1664の設置方向と誘導レール1630の設置方向は同一方向(上下方向)、かつ、つるまきバネ1664の設置位置の左右方向の位置座標と誘導レール1660の設置位置の左右方向の位置座標は同じとなるように、ベース部1662のバネ係止部1662aと可動体下部1603cのバネ係止部1603c2が形成されている。この構造により、中央下部可動体1601の可動方向とつるまきバネ1664の伸縮方向が同じになる。また、つるまきバネ1664の設置位置の左右方向の位置座標と誘導レール1660の設置位置の左右方向の位置座標は同じとなるため、中央下部可動体1601には、左右方向の力のモーメントは生じにくい構成であり、効率的に中央下部可動体1601を可動することができる場合がある。また、本実施例ではベース部1662にバネ係止部は1箇所のみ形成されているが、バネ係止部が複数箇所形成されてもよい。
本実施例では、つるまきバネ1664には、引張りバネが用いられている。可動体1601が下端(初期位置)に位置する場合には、つるまきバネ1664は弾性変形して伸張し、可動体1601が上端(目標位置)に位置する場合には、つるまきバネ1664は伸張した状態から縮んで弾性変形していない状態になる(詳細は後述する。)がこれに限られない。例えば、可動体1601が上端(目標位置)に位置する場合にも、つるまきバネ1664は弾性変形して伸張する状態であってもよく、または、つるまきバネ1664は弾性変形して縮小する状態であってもよい。また、本実施例では、つるまきバネは1本のみ設けられているが、つるまきバネが複数本設けられる構成であってもよい。また、つるまきバネ1664に代えて板バネを用いてもよいし、ゴム等の可撓性部材を用いてもよい。また、つるまきバネ1664に代えて直線往復式のソレノイドやその他のリニアアクチュエータを用いてもよい。
フォトセンサ1666は、可動体1601が初期位置付近に位置していることを検出するために用いられる(可動体1601の初期位置の詳細については後述する。)。フォトセンサ1666は、図240に示す各種可動体センサ430に含まれており、図240に示すセンサ回路428に接続されている。フォトセンサ1666は、発光部と受光部が設けられ、発光部から射出された光を受光部で受光する構成である。また、フォトセンサ1666は、発光部と受光部が前後方向に対向し上から見るとコの字形状(左側が開口している形状)を有している。また、フォトセンサ1666は、発光部と受光部の間に可動体下部1603cの遮光部1603c3が位置するように、ベース部1662の前壁面下部にネジ止めで固定される。
フレキシブル基板1668は、LED基板1611と遊技盤用ランプ駆動回路530とを電気的に接続するために用いられる。フレキシブル基板1668の一端は、LED基板1611に接続され、フレキシブル基板1668の他端は、ベース部1662を通って、遊技盤用ランプ駆動回路530に接続される。
次に、中央下部役物1600の中央下部可動体1601の動作について、図274を用いて説明する。図274(a)〜(d)は、中央下部可動体1601が初期位置から目標位置までの移動を段階的に表した中央下部役物1600の右側面図である。図274(a)は、中央下部可動体1601が初期位置に位置している状態を示している。図274(b)は、中央下部可動体1601が初期位置から移動を開始した直後の状態を示している。図274(c)は、中央下部可動体1601が図274(b)の位置から上方に移動した状態を示している。図274(d)は、中央下部可動体1601が図274(c)の位置からさらに上方に移動し目標位置に到達した状態を示している。また、図274での説明において、連結部1658の中心がモータ1652の回転軸の直下方向にある状態(連結部1658の中心の前後方向の位置座標とモータ1652の回転軸の前後方向の位置座標が同じである状態)のクランク1656の回転角を0°と規定する。また、クランク1656が、上方、後方、下方の順に回転する方向を時計回り(または、右回り)と表し、その反対の方向を反時計回り(または、左回り)と表す。また、クランク1656の時計回りの回転角を負の数で表し、反時計回りの回転角を正の数で表す。例えば、クランク1656が0°から時計回りに10°回転した回転角を−10°と表し、0°から反時計回りに例えば10°回転した角度を+10°と表す。
先ず、図274(a)〜(d)に示す中央下部可動体1601の動作に共通する事項について説明する。モータ1652の回転軸のトルクの一部は、クランク1656と連結部1658とで、可動体下部1603cの案内孔部1603c1を介して、中央下部可動体1601に伝えられる。すなわち、連結部1658には、モータ1652の駆動(回転)によって力が加えられ、中央下部可動体1601には、連結部1658によってモータ1652の駆動(回転)の力が加えられる構成である。また、モータ1652の回転軸とクランク1656の結合部が力の力点であり、連結部1658と案内孔部1603c1の接触部が力の作用点となる。連結部1658が、案内孔部1603c1の前後の端部に位置しない場合は、連結部1658と案内孔部1603c1の接触部は、連結部1658の上部または下部であり、前後方向にはモータ1652の力が作用しない。なお、クランク1656の回転角が0°から+180°まで反時計回りに回転する場合においては、連結部1658は案内孔部1603c1の前後の端部と接触しない(詳細は後述する。)。このため、クランク1656の回転角が0°から+180°までの間において反時計回りに回転する場合は、可動体1601にはモータ1652の駆動(回転)による鉛直上向きの力が作用し、反対に、クランク1656が+180°から0°まで時計回りに回転する場合は、可動体1601にはモータ1652の駆動(回転)による鉛直下向きの力が作用する。また、モータ1652の駆動による中央下部可動体1601に作用する鉛直上向きの力は、力の作用点となる連結部1658の上記接触部(上部)の移動の軌跡における接線の鉛直上向き成分に比例する。すなわち、クランク1656の回転角をx°とすると、モータ1652の駆動による中央下部可動体1601に作用する鉛直上向きの力は、sin(x°)に比例することになる。例えば、クランク1656の回転角が0°の場合は、上記接触部(上部)の移動の軌跡における接線は前後方向に平行となるため、鉛直上向きの成分は0(=sin(0°))である。このため、クランク1656の回転角が0°の場合は、中央下部可動体1601には、モータ1652の駆動による鉛直上向きの力が作用しない。また、クランク1656の回転角が+90°の場合は、連結部1658の力の作用点となる上記接触部(上部)の移動の軌跡における接線の鉛直上向き成分は最大値の+1(=sin(+90°))となる。このため、モータ1652のトルクが一定であると仮定すると、クランク1656の回転角が+90°の場合に、中央下部可動体1601には、モータ1652の駆動による鉛直上向きの力が最大に作用する。
モータ1652は、役物ユニット820のユニット本体822に固定される。このため、モータ1652の回転軸の中心は、固定され移動しない支点として機能する。一方、連結部1658は、モータ1652の回転軸に固定されているクランク1656の回転によって、モータ1652の回転軸の中心を支点として前後方向および上下方向に変位する。また、中央下部可動体1601は誘導レール1660の設置方向となる上下方向に移動可能であり、中央下部可動体1601は連結部1658と案内孔部1603c1を介して連結している。このことから、中央下部可動体1601は、連結部1658の上下方向の変位によって上下方向に変位する。
ベース部1662のバネ係止部1662aは、つるまきバネ1664の支点(バネの先端が動かない方)として機能し、可動体下部1603cのバネ係止部1603c2は、つるまきバネ1664の作用点(バネの先端が動く方)として機能する。バネ係止部1603c2は、連結部1658の上下方向の変位によって変位することになるため、クランク1656の回転角が0°の場合は、つるまきバネ1664が最大に伸張した状態となる。一方、クランク1656の回転角が+180°の場合は、つるまきバネ1664が自然長となるように構成されている。このため、クランク1656の回転角が0°の場合は、中央下部可動体1601には、つるまきバネ1664による鉛直上向きの力が最大に作用し、クランク1656の回転角が+180°の場合は、中央下部可動体1601には、つるまきバネ1664による鉛直上向きの力は作用しない。
次に、図274(a)に示す中央下部可動体1601の状態について説明する。図274(a)は、中央下部可動体1601が初期位置に位置している状態を示している。中央下部可動体1601が初期位置に位置している場合は、連結部1658が、案内孔部1603c1の前端部(以下、「規制部」または「拘束部」と称する場合がある。)1603c4の半円の円弧形状の壁面に当って停止している。また、この場合のクランク1656は、0°から時計回りに所定の角度、回転して停止するように、モータ1652と可動体下部1603cの取り付け位置を調整している。
中央下部可動体1601が初期位置に位置している状態では、モータ1652は駆動していない。このため、連結部1658には、モータ1652の力は作用していない状態である。一方、つるまきバネ1664が弾性変形して伸張した状態であるため、可動体1601には、つるまきバネ1664の弾性力によって鉛直上向きの力が作用している。また、力のモーメントを無視すると、つるまきバネ1664の弾性力による鉛直上向きの力から中央下部可動体1601の重さを減じた力(f1)が、連結部1658に作用する。本実施例では、中央下部可動体1601が初期位置に位置する状態では、つるまきバネ1664の弾性力が中央下部可動体1601の重さよりも大きくなるように、つるまきバネのバネ係数と中央下部可動体1601の初期位置が設定されているがこれに限られない。また、連結部1658は、モータ1652の回転軸にクランク1656を介して連結しているため、連結部1658の移動の軌跡は、モータ1652の回転軸の中心を回転軸とした円弧を描く。このため、上述の上向きの力f1は、連結部1658の移動の軌跡の接線方向の力(f2)と連結部1658の移動の軌跡の円弧の中心方向の力(f3)に分解できる。クランク1656の回転角がx°とすると、f2は、f2=f1×sin(x°)で表される。
本実施例では、中央下部可動体1601の初期位置におけるクランク1656の回転角は負の角度であることから、連結部1658はf2の力を規制部1603c4に作用させる。一方、規制部1603c4を備える可動体下部1603cは、可動体後側カバー部1603bに固定され、可動体後側カバー部1603bは、誘導レール1660を介して、ベース部1662に備え付けられる。この構成により、規制部1603c4は、前後方向に可動できない。このため、連結部1658はf2の力で規制部1603c4に押さえ付けられることになり、連結部1658は、規制部1603c4に当って停止した状態が維持される。なお、クランク1656の回転角が負の角度である場合のf2の力の方向は、モータ1652の回転軸が反時計回りに回転した場合に連結部1658に作用する力の方向の反対方向となる。このように、モータ1652が駆動しない状態でも、つるまきバネ1664によって、効果的に中央下部可動体1601を初期位置に抑制できる場合がある。また、モータ1652の励磁によっても、連結部1658が規制部1603c4に当って停止した状態を維持することもできる場合がある。また、モータ1652の励磁がない場合でも、つるまきバネ1664によって、効果的に中央下部可動体1601を初期位置に抑制できる場合がある。このため、中央下部可動体1601の初期位置におけるクランク1656の回転角を0°にしてもよいし、正の角度にしてもよい場合がある。
また、中央下部可動体1601の初期位置の設定方法について説明する。本実施例では、連結部1658が規制部1603c4に当って停止している状態を中央下部可動体1601の初期位置として設定する。初期位置の設定は、連結部1658が規制部1603c4に当って停止するまで、モータ1652の回転軸を時計回りに回転させることで行う。この場合、可動体下部1603cの遮光部1603c3とフォトセンサ1666(図273参照)で、中央下部可動体1601が初期位置付近に位置していることを検出し、その後に、モータ1652の回転軸を所定の角度、時計回りに回転させることで、中央下部可動体1601の初期位置の設定を行っている。また、案内孔部1603c1の短辺の長さは、連結部1658のローラ部の直径に若干の余裕(クリアランス)を加えた長さであり、中央下部可動体1601の初期位置に位置している状態で、内レール1660aが外レール1660cのレール停止部1660c1に当って停止するようにレール停止部1660c1を設けてもよい。この場合は、中央下部可動体1601は、初期位置よりも下方に位置することはない。また、中央下部可動体1601が初期位置に位置している状態で、内レール1660aが外レール1660cのレール停止部1660c1に当らないように、レール停止部1660c1を設けてもよい。この場合は、中央下部可動体1601が初期位置よりも下方に位置する場合がある。
次に、図274(b)に示す中央下部可動体1601の状態について説明する。中央下部可動体1601が初期位置から移動を開始した直後の状態を示している。クランク1656の回転角は、ほぼ0°であるが、僅かに正の角度を示している。このため、つるまきバネ1664の弾性力によって連結部1658に作用する力の方向とモータ1652の駆動(回転)によって連結部1658に作用する力の方向が一致することになる。
また、クランク1656の回転角がほぼ0°であることから、モータ1652の駆動による中央下部可動体1601に作用する上向きの力は小さい。一方、つるまきバネ1664は弾性変形して伸張していることから、つるまきバネ1664による中央下部可動体1601に作用する上向きの力は大きくなる。このため、つるまきバネ1664の弾性力によって、中央下部可動体1601の上方向への動作が促進されることになり、中央下部可動体1601の初動においてスムーズに移動動作が行われる場合がある。また、モータ1652の駆動によるトルクが小さい場合でも、つるまきバネ1664の弾性力によって、可動体1601を上方向に移動可能となる場合がある
次に、図274(c)に示す中央下部可動体1601の状態について説明する。図274(c)は、図274(b)の状態から、中央下部可動体1601が上方に移動し、クランク1656が約+90°回転した状態を示している。案内孔部1603c1の長辺の長さは、モータ1652の回転軸の中心から連結部1658の中心を通って連結部1658のローラ部の円周端部までの直線の長さに若干の余裕を加えた長さであるため、連結部1658が、案内孔部1603c1の後端部1603c5に接触しない。このため、クランク1656は、少なくとも180°回転することが可能である。また、可動体下部1603cのバネ係止部1603c2が上方に移動した分だけ、つるまきバネ1664の弾性力が小さくなっている。一方で、クランク1656が約+90°回転した状態であるため、モータ1652の駆動による上向きの力が中央下部可動体1601に大きく作用することになる。
次に、図274(d)に示す中央下部可動体1601の状態について説明する。図274(d)は、図274(c)の状態から、中央下部可動体1601が上方に移動し目標位置に到達した状態を示している。連結部1658は、可動体下部1603cの規制部1603c4に当って停止している。この場合のクランク1656の角度は、中央下部可動体1601の初期位置におけるクランクの角度に+180°を足した角度となる。また、規制部1603c4は、連結部1658のメカエンドとして機能するため、モータ1652が駆動し続けた場合でも、連結部1658は規制部1603c4に当って停止することになる。一方、クランク1656は、モータの回転軸に対してほぼ垂直に位置するため、中央下部可動体1601の重力による連結部1658の後方向への力はほとんど作用しない。このため、モータ1652の励磁によって中央下部可動体1601を目標位置で保持できる場合がある。また、モータ1652への通電を止めて、モータ1652の励磁がない状態でも、モータ1652の回転軸の摩擦やつるまきバネ1664による弾性力等で、中央下部可動体1601を目標位置で保持できる場合がある。
中央下部可動体1601が目標位置(図274(d))から初期位置(図274(a))に移動する場合は、モータ1652の回転軸を時計回りに回転させる。なお、中央下部可動体1601の初期位置の設定方法は、上述のとおりである。
中央下部可動体1601は、上部前可動体1002および上部後可動体1102が初期位置に位置している場合に、上方へ移動可能である。これは、中央下部可動体1601と、上部前可動体1002および上部後可動体1102との動作範囲は重複していないが、モータ1070、1152、1652が脱調した場合の備えのためである。第2副制御部500は、第1副制御部400から送信されたコマンドに基づいて、図258に示す、上部フォトセンサ1084がオン状態であり上部前可動体1002が初期位置に位置し、上部フォトセンサ1176がオン状態であり上部後可動体1102が初期位置に位置していることを確認してから、モータ1652を駆動して、中央下部駆動体1601を上方に移動動作させる。なお、中央下部可動体1601は、上部前可動体1002および上部後可動体1102が最下方に位置する場合、または、最下方に移動している途中に、初期位置から上方に移動動作してもよい(図277(h)参照)。
また、本実施例では、中央下部可動体1601を初期位置から目標位置まで移動させるのに、モータ1652を駆動し続ける制御を実行しているがこれに限られない。例えば、中央下部可動体1601が初期位置からの移動開始時に駆動させ、クランク1656が0°から所定の角度反時計に回転すると、モータ1652への電力の供給を停止し、つるまきバネ1664の弾性力のみで中央下部可動体1601を目標位置まで移動させる制御を実行してもよい。また、中央下部可動体1601が目標位置付近に到達したことをフォトセンサ等で検出すると、モータ1652への電力の供給を開始し、モータ1652の駆動力や励磁力で、中央下部可動体1601を目標位置で停止させる制御を実行してもよいし、中央下部可動体1601が目標位置付近に到達しても、モータ1652への電力の供給を開始しない制御を実行してもよい。
また、本実施例では、クランク1656が、中央下部可動体1601の初期位置に位置している状態から+180°反時計回りに回転させた状態の中央下部可動体1601の位置を、中央下部可動体1601の目標位置としているがこれに限られない。例えば、クランク1656が中央下部可動体1601の初期位置に位置している状態から+90°反時計回りに回転させた状態の中央下部可動体1601の位置を目標位置としてもよい。また、クランク1656の回転角を任意に設定することで、中央下部可動体1601の目標位置を任意に設定してもよい。例えば、リーチ演出における大当りの信頼度に対応させて、中央下部可動体1601の目標位置を設定してもよいし、各種の大当り遊技や小当り遊技等における遊技者の有利度に対応させて、中央下部可動体1601の目標位置を設定してもよい。
また、本実施例における可動体1601は、上下方向の移動動作が実行可能であるがこれに限られない。例えば、可動体1601は、中央下部役物1600の可動体支援部1650の設置方向を様々な方向に設置することで、可動体1601は、様々な方向の移動動作が実行可能なる。
次に、以上説明した実施形態Fによるパチンコ機100の特徴的構成について再度図1乃至図274を参照しつつ説明する。
(C1)
可動体(例えば、可動体1601)と、
前記可動体の動作に関連する第一の部材(例えば、図273に示すつるまきバネ1664)と、
を備えた遊技台(例えば、パチンコ機100)であって、
前記可動体は、第一の位置から第二の位置(例えば、目標位置(図274(d)参照))へ少なくとも可動可能な可動体であり(例えば、図274(a)〜(d)参照)、
前記第一の位置は、前記可動体の初期位置であり(例えば、図274(a)参照)、
前記第一の部材は、前記第一の位置に位置する前記可動体の動作を少なくとも規制可能(例えば、モータ1652の回転軸に取り付けられたクランク1656の端部にある連結部1658が、モータの回転軸に対して斜め前下方向に位置して案内孔部1603c1の規制部1603c4に当って動かないようにすることが可能)な部材であり(例えば、図274(a)参照)、
前記第一の部材は、前記第一の位置から前記可動体が可動を開始した場合(例えば、クランク1656が、鉛直下方向を基準に後方向へ0°以上回転した場合)に該可動体の可動を促進可能(例えば、可動体1601の上方への移動を促進する)な部材である(例えば、図273、図274参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の部材が、可動体が初期位置に位置する場合は可動体の動作を規制し、可動体が動き出した後は可動体の動作を促進するため、可動体が勢いよく飛び出すことができる場合がある。また、第一の部材は、可動体が初期位置に位置する状態では、可動体の初期位置を維持し、可動体が動作を開始した後は可動体の動作を補助するため、可動体の動作がスムーズに行われる場合がある。
(C2)
上記(C1)に記載の遊技台であって、
前記可動体を駆動させることが可能な駆動手段(例えば、図273に示すモータ1652)と、
前記駆動手段と前記可動体を連繋させる第二の部材(例えば、図273に示すクランク1656や連結部1658)を備え、
前記可動体は、該可動体が前記第一の位置に位置する状態(以下、「第一の状態」という。)において、前記駆動手段により前記第二の部材が第一の方向(例えば、右から見て反時計回りの回転方向)に力を加えられた場合に、可動を開始可能な可動体であり(例えば、図274(a)〜(d)参照)、
前記可動体は、前記第一の状態において、前記第二の部材が第二の方向(例えば、右から見て時計回りの回転方向)に力を加えられた場合に、可動を開始しない可動体であり(例えば、図274(a)参照)、
前記第一の部材は、前記第一の状態において、前記第二の部材が前記第二の方向に力が加えられるように作用する部材である(例えば、図274(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、駆動手段が駆動されない状態で可動体の動作を効果的に抑制できる場合がある。
(C3)
上記(C2)に記載の遊技台であって、
前記可動体は、前記第二の部材の動きを規制する規制部(例えば、図274に示す案内孔部1603c1の規制部1603c4)が設けられた可動体であり、
前記規制部は、前記第一の状態において、前記第二の部材が前記第二の方向に動くことを規制する(例えば、図274(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(C4)
上記(C3)に記載の遊技台であって、
前記可動体が前記第一の位置に位置している場合には、前記第二の部材に前記第一の部材の力が前記第二の方向に加えられ該第二の部材が前記規制部に接触することによって、該可動体の動作が規制される(例えば、図274(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の部材が第二の方向に力が加わったとしても規制部の構成により確実に可動体の動作を規制することができる場合がある。
(C5)
上記(C2)乃至(C4)に記載の遊技台であって、
前記駆動手段は、モータ(例えば、図273に示すモータ1652)であり、
前記第二の部材は、前記モータの回転によって力が加えられる部材であり、
前記第一の方向は、一方の回転方向(例えば、右から見て反時計回りの回転方向)であり、
前記第二の方向は、他方の回転方向(例えば、右から見て時計回りの回転方向)である(例えば、図274参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の部材は、第一の部材により第二の方向へ力が加えられた場合に、動きが規制部で規制されつつ、モータの励磁によっても動きが規制されるため、可動体を確実に初期位置にとどまらせることができる場合がある。
(C6)
上記(C2)乃至(C5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、上下方向に可動可能な可動体であり、
前記可動体は、前記第二の部材における前記可動体との連繋部(例えば、図273に示す連結部1658)が前記上下方向へ変位することにより高さが変わる可動体(例えば、スコッチヨーク機構によって高さが変位する可動体1601)であり(例えば、図274参照)、
前記第一の部材は、弾性部材(例えば、図273に示すつるまきバネ1664)であり、
前記可動体は、前記第一の部材の弾性力により前記上下方向への可動が促進される場合がある可動体である(例えば、図274(b)〜(d)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(C7)
上記(C1)乃至(C6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の部材は、前記可動体が前記第一の位置に位置する場合に少なくとも弾性変形している状態(例えば、つるまきバネ1664が自然長から伸ばされて変形している状態)であり(例えば、図274(a)参照)、
前記可動体は、弾性変形している前記第一の部材が元に戻る力で可動が促進される場合がある可動体である(例えば、図274(b)〜(d)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(C8)
上記(C1)乃至(C7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の部材が弾性変形した状態から元に戻る方向は、前記可動体が前記第一の位置から前記第二の位置へ可動する方向と同じである(例えば、図274参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の部材の力を可動体の動作方向に最大限利用できる場合がある。また、第一の部材の弾性力によっては、第一の部材の方が駆動手段よりも可動体の動きに貢献できる場合がある。
(C9)
上記(C1)乃至(C8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(C10)
上記(C1)乃至(C8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
本実施例では、可動体の動作方向は上下方向で第一の方向と第二の方向は回転方向で方向が異なっているが、同じ方向であってもよい。例えば、第二の部材が複数に構成されていてモータの回転動作を直線運動に変換(例えば円周上形成された第一のギアに長方形の長辺等に形成された直線上のギアをかみ合わせて変換する)し、駆動手段の動作方向を可動体の動作方向に合わせる構成であってもよい。
また、駆動手段は、モータ以外の物も採用しうる。例えば直線往復式のソレノイド等であってもよい。
また、可動体は、第一の位置(初期位置)が上部で、下方に移動する構成であってもよいし、第一の位置(初期位置)が後部で、前方に移動する構成であってもよいし、第一の位置(初期位置)が前部で、後方に移動する構成であってもよいし、第一の位置(初期位置)が右部で、左方に移動する構成であってもよいし、第一の位置(初期位置)が左部で、右方に移動する構成であってもよい。
また、第一の部材は、弾性部材以外も採用し得る。例えば、直線往復式のソレノイドやリニアアクチュエータを用いてもよい。
また、可動体の第一の位置(初期位置)は常に一定の位置でなくてもよい。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記c1)
可動体と、
前記可動体の動作に関連する第一の部材と、
を備えた遊技台であって、
前記可動体は、第一の位置から第二の位置へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記第一の位置は、前記可動体の初期位置であり、
前記第一の部材は、前記第一の位置に位置する前記可動体の動作を少なくとも規制可能な部材であり、
前記第一の部材は、前記第一の位置から前記可動体が可動を開始した場合に該可動体の可動を促進可能な部材である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c2)
付記c1に記載の遊技台であって、
前記可動体を駆動させることが可能な駆動手段と、
前記駆動手段と前記可動体を連繋させる第二の部材を備え、
前記可動体は、該可動体が前記第一の位置に位置する状態(以下、「第一の状態」という。)において、前記駆動手段により前記第二の部材が第一の方向に力を加えられた場合に、可動を開始可能な可動体であり、
前記可動体は、前記第一の状態において、前記第二の部材が第二の方向に力を加えられた場合に、可動を開始しない可動体であり、
前記第一の部材は、前記第一の状態において、前記第二の部材が前記第二の方向に力が加えられるように作用する部材である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c3)
付記c2に記載の遊技台であって、
前記可動体は、前記第二の部材の動きを規制する規制部が設けられた可動体であり、
前記規制部は、前記第一の状態において、前記第二の部材が前記第二の方向に動くことを規制する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c4)
付記c2またはc3に記載の遊技台であって、
前記駆動手段は、モータであり、
前記第二の部材は、前記モータの回転によって力が加えられる部材であり、
前記第一の方向は、一方の回転方向であり、
前記第二の方向は、他方の回転方向である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c5)
付記c2乃至c4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、上下方向に可動可能な可動体であり、
前記可動体は、前記第二の部材における前記可動体との連繋部が前記上下方向へ変位することにより高さが変わる可動体であり、
前記第一の部材は、弾性部材であり、
前記可動体は、前記第一の部材の弾性力により前記上下方向への可動が促進される場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c6)
付記c1乃至c5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の部材は、前記可動体が前記第一の位置に位置する場合に少なくとも弾性変形している状態であり、
前記可動体は、弾性変形している前記第一の部材が元に戻る力で可動が促進される場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c7)
付記c1乃至c6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記c8)
付記c1乃至c6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
次に、図275乃至図277を用いて本実施の形態によるパチンコ機100の演出例1について説明する。図275(a)乃至図277(l)はこの順にパチンコ機100の演出例1を時系列で示している。まず始めに、図275乃至図280において図示された構成のうち共通に用いられる構成について図275(a)を例にとって説明する。図275(a)には、図239に示す装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、ロゴ役物900のロゴ可動体902、上部前飾り役物1000の上部前可動体1002、上部右サイド役物1200の上部右サイド可動体1201、上部左サイド役物1300の上部左サイド可動体1301、下部右サイド役物1400の下部右サイド可動体1401、下部左サイド役物1500の下部左サイド可動体1501、および中央下部役物1600の中央下部可動体1601が模式的に示されている。
特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220は装飾図柄表示装置208の右下方に示され、特図2表示装置214は特図1表示装置212の右側に示されている。特図1保留ランプ218は特図1表示装置212の上側に示され、特図2保留ランプ220は特図2表示装置214の上側に示されている。また、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220の消灯部分は白抜きで表し、点灯部分は黒塗りで表している。また、本実施形態における特図1および特図2の保留は最大4個まで溜めることができるので、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220のLEDは各4個設けられている。
また、図275(a)に示す状態では、ロゴ可動体902、上部前可動体1002、上部右サイド可動体1201、上部左サイド可動体1301、下部右サイド可動体1401、下部左サイド可動体1501、および中央下部可動体1601は、初期位置に位置している。下部右サイド可動体1401、下部左サイド可動体1501、および中央下部可動体1601は、初期位置に位置している場合、センタ装飾部材806や遊技盤装飾部材808に隠れており、これらの可動体の全体を遊技者が視認することが困難な状態である。図275乃至図277では、説明のために、本来、初期位置に位置している場合に遊技者が視認困難である下部右サイド可動体1401、下部左サイド可動体1501、および中央下部可動体1601を図示している。
また、図275(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の画像表示領域の中央部には装飾図柄の変動表示および停止表示を行う図柄表示領域208a〜208cが割り当てられている。演出表示領域208dを拡大して所定の演出を実行するような場合には、必要に応じて図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央部以外の領域、例えば左下角部に縮小表示される場合もある。
演出表示領域208d内の下方右寄りには第四図柄表示領域が設けられている。第四図柄表示領域内の左側は特図1用第四図柄表示領域t1であり、右側は特図2用第四図柄表示領域t2である。特図1変動遊技が非作動中は、直前の特図1の変動遊技の結果がはずれであった場合は、特図1第四図柄として「×」を表す画像が特図1用第四図柄表示領域t1に表示される。また、特図1変動遊技が非作動中は、直前の特図1の変動遊技の結果が当りであった場合は、特図1第四図柄として「A」を表す画像が特図1用第四図柄表示領域t1に表示される。特図2変動遊技が非作動中は、直前の特図2の変動遊技の結果がはずれであった場合は、特図2第四図柄として「×」を表す画像が特図2用第四図柄表示領域t2に表示される。また、特図2変動遊技が非作動中は、直前の特図2の変動遊技の結果が当りであった場合は、特図2第四図柄として「A」を表す画像が特図2用第四図柄表示領域t2に表示される。また、特図1変動遊技の実行中には第四図柄として「−」を表す画像が第四図柄表示領域t1に表示され、特図2変動遊技の実行中には第四図柄として「−」を表す画像が第四図柄表示領域t2に表示される。
演出表示領域208d内の下方左寄りで横長状の特図1保留アイコン表示領域Aが設けられている。特図1保留アイコン表示領域Aには特図1の保留数に応じた数の特図1保留アイコンa1、a2等が表示される。また、特図1保留アイコンの表示態様により当該保留に係る特図1変動遊技の結果の当否を所定の信頼度で報知(先読み予告)できるようになっている。本例では、最も信頼度の低い表示態様として白色円形の保留アイコンが表示され(図275(a)の特図1保留アイコンa1参照)、信頼度の比較的高い表示態様として、キャラクタの番長の顔を表す保留アイコンが表示される(図275(c)の特図1保留アイコンa3参照)。本実施例では特図1保留アイコン表示領域Aに最大4つの特図1保留アイコンが表示可能である。複数の特図1保留アイコンは、保留順位が低くなるに従って特図1保留アイコン表示領域内で右から左に向かって順に整列して表示される。
また、特図2の保留数に応じた数の特図2保留アイコンが表示される特図2保留アイコン表示領域が設けられていてもよい。その場合には、例えば演出表示領域208dの右側面に隣接して縦長状の特図2保留アイコン表示領域が設けられる。特図2保留アイコン表示領域は、特図2の保留がない場合は設けられずに特図2の保留が溜まった場合にだけに設けられるようにしているが、常時設けられていてもよい。また、特図2保留アイコン表示領域は特図1保留アイコン表示領域Aの右方に配置されてもよいし、特図1保留アイコン表示領域Aの上方に配置されてもよい。なお、確変電サポ中は、特図2始動口232に遊技球が入球し易くなるため、遊技者が特図2保留アイコン表示領域に表示される特図2保留アイコンを容易に視認できるように、上記の特図1保留アイコン表示領域Aの表示位置と特図2保留アイコン表示領域の表示位置が入れ替えられてもよい。
また、特図1表示装置212において全てのセグメントが白抜きで表された状態は、特図1変動表示が行われていることを示している(図275(b)参照)。特図2表示装置214についても同様である。また、特図変動遊技の実行中における図柄表示領域208a〜208cでの各装飾図柄の変動表示はそれぞれ下向きの矢印で表している(図275(b)参照)。
図275(a)は、特図1および特図2の変動遊技が非作動中である状態を示している。特図1表示装置212には第1はずれ図柄の「特図I」が停止表示されている。特図2表示装置214には第1はずれ図柄の「特図I」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の画像表示領域の第四図柄表示領域t1、t2は第四図柄として「×」が表示されている。図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして「装飾3−装飾2−装飾8」が停止表示しており、直前の特図変動遊技の当否判定結果がはずれであったことが報知されている。
特図1保留ランプ218では特図1の保留が2個あることが報知されている。特図2保留ランプ220では特図2の保留がないことが報知されている。装飾図柄表示装置208の特図1保留アイコン表示領域Aには白色円形の表示態様で2つの特図1保留アイコンa1、a2が表示されている。
また、ロゴ可動体902は白色に発光している。ロゴ可動体902は予告等を行っていない通常時には白色に発光する。
図275(b)は、特図1変動遊技が開始された状態を示している。特図1変動遊技の開始順序は、本例では特図1保留ランプ218のLEDが1つ消灯するとともに特図1表示装置212が変動表示を開始し、さらに特図1用第四図柄表示領域t1の第四図柄が変動表示を開始し、次いで、特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示が実行され、次いで、装飾図柄の変動表示が開始される。なお、これらの動作の開始時点の順序は入れ替えてもよい。
また、図275(b)に示す特図1変動遊技の開始に先立ち、主制御部300は特図1関連抽選処理(ステップS231、図243参照)内で当否判定テーブル(不図示)を用いて当否判定し、当該特図変動遊技の結果がはずれになることを決定する。次いで特図1図柄決定用テーブル(不図示)を参照して抽選処理を行った結果、「特図I」を選択する。次いで特図1変動表示時間決定テーブル(不図示)を参照して抽選処理を行った結果、変動時間を決定する。また、主制御部300は、これらの抽選結果の情報を含む図柄変動開始コマンドをコマンド設定送信処理(ステップS233、図243参照)で第1副制御部400に送信する。
また、第1副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、演出制御処理(ステップS309、図244参照)内で所定の演出抽選処理を行い、当該特図1変動遊技の予告演出を実行しないことを決定する。
特図1保留アイコンの減少アニメーションの表示では、保留順位が第一位の特図1保留アイコンa1が消去され、残りの特図1保留アイコンa2が右方向に移動する。なお、保留順位が第一位の特図1保留アイコンa1は、変動アイコンとして表示されてもよい。変動アイコンは、実行中の特図変動遊技の予告演出として表示される。
図275(c)は、当該特図1変動遊技中に特図1始動口230に遊技球が1個だけ入球して特図1の保留数が2個に増加した状態を示している。特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDが点灯され、特図1の保留数が1から2に増加したことが表示されている。また、主制御部300は、増加した特図1の保留に係る始動情報を先読みして、特図1変動遊技の停止図柄等を特図関連抽選処理での当否判定より前に事前判定する特図先読み処理(ステップS224、図243参照)を実行し、当該事前判定の結果を含む先読み結果情報コマンドをコマンド設定送信処理(ステップS233、図243参照)で第1副制御部400に送信する。本例では事前判定の結果は「特図A」の大当りとなる。
第1副制御部400は、主制御部300から先読み結果情報コマンドを受信し、演出制御処理(ステップS309、図244参照)内で所定の演出抽選処理を行い、増加した特図1の保留を示す特図1保留イコンの表示態様をキャラクタの番長の顔を表す態様に決定する。これにより、特図1保留アイコン表示領域Aにはキャラクタの番長の顔を表す特図1保留アイコンa3が新たに表示される。装飾図柄表示装置208は、特図1保留アイコンa3で保留順位が二位の特図1変動遊技の当否判定結果を相対的に高い信頼度で先読み予告を行う。
図275(d)は、左図柄表示領域208aに「装飾2」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。図275(e)は、右図柄表示領域208cに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。図275(f)は、中図柄表示領域208bに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。これにより、図柄表示領域208a〜208cには「装飾2−装飾3−装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示される。このように、装飾図柄の変動表示は、左図柄(第一図柄)、右図柄(第二図柄)、中図柄(第三図柄)の順に仮停止表示される。
図275(g)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には第1はずれ図柄の「特図I」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208では、特図1用第四図柄表示領域t1に特図1変動遊技がはずれであることを示す「×」の第四図柄が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとしてはずれを示す「装飾2−装飾3−装飾3」が停止表示されている。これにより、終了した特図1変動遊技の当否判定結果がはずれであることが報知される。
図275(h)は、次の特図1変動遊技が開始された状態を示している。図275(h)に示す特図1変動遊技の開始に先立ち、主制御部300は特図1関連抽選処理(ステップS231、図243参照)内で当否判定テーブル(不図示)を用いて当否判定し、当該特図変動遊技の結果がはずれになることを決定する。次いで特図1図柄決定用テーブル(不図示)を参照して抽選処理を行った結果、「特図I」を選択する。次いで特図1変動表示時間決定テーブル(不図示)を参照して抽選処理を行った結果、変動時間を決定する。また、主制御部300は、これらの抽選結果の情報を含む図柄変動開始コマンドをコマンド設定送信処理(ステップS233、図243参照)で第1副制御部400に送信する。
また、第1副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、演出制御処理(ステップS309、図244参照)内で所定の演出抽選処理を行い、特図1の保留順位が第二位の特図1変動遊技に対してロゴ可動体902を用いた先読み予告演出を実行することを決定する。なお、当該先読み予告は、先読み予告対象の特図1変動遊技の保留開始時点で予め実行されることが決定されていてもよい。
また、当該特図1変動遊技の開始に伴い、特図1保留アイコンの減少アニメーションが実行され、保留順位が第一位の特図1保留アイコンa2が消去され、残りの特図1保留アイコンa3が右方向に移動する。
図275(i)は、当該特図1変動遊技中にロゴ可動体902を用いた先読み予告が開始された状態を示している。ロゴ可動体902は、上下に微小に繰り返し移動する上下振動を実行して先読み予告を行う。図275(i)では、ロゴ可動体902が初期位置から下降した状態を示している。また、ロゴ可動体902は、白色から青色に発光態様が変化する。本例では、ロゴ可動体902は、予告等を実行していない通常時には白色に発光し、先読み予告等を実行する場合には青色等に発光色が変化する。また、この先読み予告は、先読み予告対象の特図変動遊技がはずれとなるガセ予告(偽予告)であってもよい。
図275(j)は、ロゴ可動体902が上下に振動している状態を示している。図275(j)では、ロゴ可動体902が図275(i)に示す位置から上昇して、初期位置付近に戻っている。
図275(k)は、ロゴ可動体902が再度下降した状態を示している。この下降をもってロゴ可動体902の上下振動が終了する。また、ロゴ可動体902は、振動停止後も青色に発光し続け、先読み予告を実行する。
図275(l)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に移動した状態を示している。上述したように、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置する場合に図254に示すフォトセンサ984が扇形歯車976の遮光片(不図示)を検知するので、第1副制御部400はロゴ可動体902が最上方の位置に位置していると判定することができる。ロゴ可動体902は最上方の位置から所定ステップ数だけ下降動作されて初期位置に復帰する。また、ロゴ可動体902が最上方の位置に移動すると、上部後可動体1102の回転装飾部1124が視認可能になる。このように、上部後可動体1102が動作していない場合であっても、回転装飾部1124が遊技者から見える場合がある。
図275(l)から引き続く図276(a)は、ロゴ可動体902が初期位置に復帰した状態を示している。
図276(b)は、左図柄表示領域208aに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。図276(c)は、右図柄表示領域208cに「装飾2」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。図276(d)は、中図柄表示領域208bに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。これにより、図柄表示領域208a〜208cには「装飾3−装飾3−装飾2」が揺れ変動状態で仮停止表示される。
図276(e)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には第1はずれ図柄の「特図I」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208では、特図1用第四図柄表示領域t1に特図1変動遊技がはずれであることを示す「×」の第四図柄が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとしてはずれを示す「装飾3−装飾3−装飾2」が停止表示されている。これにより、終了した特図1変動遊技の当否判定結果がはずれであることが報知される。
図276(f)は、次の特図1変動遊技が開始された状態を示している。図276(f)に示す特図1変動遊技の開始に先立ち、主制御部300は特図1関連抽選処理(ステップS231、図243参照)内で当否判定テーブル(不図示)を用いて当否判定し、当該特図変動遊技の結果が大当りになることを決定する。次いで特図1図柄決定用テーブル(不図示)を参照して抽選処理を行った結果、「特図A」を選択する。次いで特図1変動表示時間決定テーブル(不図示)を参照して抽選処理を行った結果、変動時間を決定する。また、主制御部300は、これらの抽選結果の情報を含む図柄変動開始コマンドをコマンド設定送信処理(ステップS233、図243参照)で第1副制御部400に送信する。
また、第1副制御部400は、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信し、演出制御処理(ステップS309、図244参照)内で所定の演出抽選処理を行い、実行中の特図変動遊技の予告として、ステップアップ予告、番長のキャラクタ画像を用いた予告、およびスーパーリーチ演出を実行することを決定する。
また、当該特図1変動遊技の開始に伴い、特図1保留アイコンの減少アニメーションが実行され、特図1保留アイコンa3が消去される。
図276(g)は、ロゴ可動体902が上下振動を開始した状態を示している。図276(g)はロゴ可動体902が初期位置から下降した状態を示している。また、ロゴ可動体902は、振動開始に伴い、発光色が青色から赤色に変化する。図275(i)でロゴ可動体902は一回目の振動を開始し、図276(g)でロゴ可動体902は二回目の振動を開始している。ロゴ可動体902は、振動の開始毎に発光色を変化させて、予告対象の期待度を高める。また、ロゴ可動体902は特図変動遊技毎に発光色を変化させて連続予告を実行する。発光色の変化は連続予告の期待度が高くなることとしても機能する。また、ロゴ可動体902が下降した場合、上部後可動体1102の一部(例えば、回転装飾部1124)が遊技者に視認可能となる場合がある。
図276(h)は、上部左サイド可動体1301が初期位置から右斜め下方向に移動して停止した状態を示している。本例では、上部左サイド可動体1301が初期位置から右斜め下方向に移動することで、ステップアップ予告の第一段階が実行される。また、ロゴ可動体902の上下振動は継続中であり、図276(h)では、ロゴ可動体902が、上昇して初期位置付近に戻っている。また、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の左下角部に縮小表示されている。
図276(i)は、上部右サイド可動体1201が初期位置から左斜め下方向に移動して停止した状態を示している。上部右サイド可動体1201が初期位置から左斜め下方向に移動することで、ステップアップ予告の第二段階が実行されている。また、ロゴ可動体902の上下振動が継続中であり、ロゴ可動体902が初期位置から下方に移動している。また、左図柄表示領域208aに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示される。また、表示領域中央に拡大された演出表示領域208dにキャラクタの番長が服を破り脱いだアニメーションと「チャンス」の文字列が表示され、当該変動の予告が実行される。
図276(j)は、上部右サイド可動体1201の可動体前部1203の回転動作と上部左サイド可動体1301の可動体前部1303の回転動作が実行された状態を示している。可動体前部1203の左回りの回転動作と可動体前部1303の右回りの回転動作により、ステップアップ予告の第三段階が実行されている。
また、ロゴ可動体902の上下振動が終了して、ロゴ可動体902が最上方の位置に移動している。ロゴ可動体902は最上方の位置に移動した後、所定ステップ数駆動されて初期位置に復帰する。また、右図柄表示領域208cに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示され、演出表示領域208dは、キャラクタの番長が服を破り脱いだアニメーションと「チャンス」の文字列が消去され、代わって「リーチ」の文字列が表示され、リーチの開始演出が実行される。
図276(k)は、図柄表示領域208a〜208cが表示領域中央に拡大された図柄表示領域208a、208cに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。リーチ演出の開始時には、図柄表示領域208a〜208cが表示領域中央に拡大されて表示され、図柄表示領域208a、208cで装飾図柄が揃ったことが報知される。
また、ロゴ可動体902が下方に移動して、初期位置に復帰している。また、上部右サイド可動体1201の可動体前部1203が右回りに回転し、上部左サイド可動体1301の可動体前部1303が左回りに回転し、可動体前部1203と可動体前部1303が初期位置の体勢に戻っている。また、上部右サイド可動体1201の一部と上部左サイド可動体1301の一部とで図柄表示領域208a、208cの「装飾3」の一部が隠される。
図276(l)は、上部右サイド可動体1201が右斜め上方向に移動して初期位置に戻り、上部左サイド可動体1301が左斜め上方向に移動して初期位置に戻った状態を示している。リーチ演出開始時には各可動体の全てが初期位置に一旦復帰する。
図276(l)から引き続く図277(a)は、下部右サイド可動体1401、下部左サイド可動体1501、および中央下部可動体1601が初期位置から上方に移動して、装飾図柄表示装置208の前方に位置している状態を示している。また、下部右サイド可動体1401の可動体1403、および下部左サイド可動体1501の可動体1503は、初期位置の体勢から左右方向を回転軸として回転し、体勢が変化している。また、演出表示領域208dに、エフェクトのアニメーションが表示され、スーパーリーチ演出への発展演出が実行されている。
図277(b)は、下部右サイド可動体1401、下部左サイド可動体1501、および中央下部可動体1601が下方に移動して、初期位置に戻った状態を示している。また、下部右サイド可動体1401の可動体1403、および下部左サイド可動体1501の可動体1503の体勢が元に戻っている。また、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の左下角部に縮小表示され、スーパーリーチ演出が開始される。また、演出表示領域208dにはエフェクトのアニメーションが継続して表示されている。
図277(c)は、スーパーリーチ演出が開始された状態を示している。演出表示領域208dが画像表示領域中央に拡大して表示され、演出表示領域208dの左側に主人公キャラクタの画像が表示され、右側に敵キャラクタの画像が表示され、中央に「討伐リーチ」の文字列が表示されている。本例のスーパーリーチ演出は、主人公キャラクタと敵キャラクタとが斬り合うシーンのアニメーションが演出表示領域208dに表示される。
図277(d)は、スーパーリーチ演出が継続している状態を示している。演出表示領域208dには、「討伐リーチ」の文字列が消去されて、代わりに「一撃!」の文字列が表示され、斬り合いが開始されることが示唆される。
図277(e)は、スーパーリーチ演出が継続している状態を示している。演出表示領域208dには、「一撃!」の文字列の上方に、チャンスボタン136を模した画像が表示されている。チャンスボタン136を模した画像は、チャンスボタン136の操作有効期間が開始された場合にチャンスボタン136の操作を遊技者に促すために表示される。なお、チャンスボタン136の操作有効期間中には操作有効期間の残り時間を表す画像(例えば、メータ画像や残り秒数を示す数字等)を表示してもよい。
図277(f)は、チャンスボタン136の操作有効期間中に遊技者がチャンスボタン136の操作を実行した状態を示している。図277(f)の右側に、チャンスボタン136とそれを操作する遊技者の手を模式的に図示している。チャンスボタン136の操作により、斬り合いのアニメーションが開始される。
図277(g)は、ロゴ可動体902が初期位置から最上方の位置まで移動した状態を示している。このロゴ可動体902の最上方への移動動作は、ロゴ可動体902の後方に配置されている上部前可動体1002および上部後可動体1102を装飾図柄表示装置208の前方に出現させるための動作である。このため、ロゴ可動体902の上方への移動動作は上部前可動体1002および上部後可動体1102が下方へ移動する前兆とすることもできる。ロゴ可動体902が最上方へ移動することで、上部前可動体1002および上部後可動体1102が下方に移動して、さらに演出が発展することを期待させることができる場合がある。
図277(h)は、ロゴ可動体902以外の可動体の移動動作が実行された状態を示している。下部右サイド可動体1401、下部左サイド可動体1501、および中央下部可動体1601は、初期位置から上方に移動して装飾図柄表示装置208の前方で停止している。下部右サイド可動体1401と下部左サイド可動体1501とは体勢が変化している。また、上部右サイド可動体1201が初期位置から左斜め下方向に移動して停止し、可動体前部1203が回転動作を実行して停止している。また、同様に、上部左サイド可動体1301が初期位置から右斜め下方向に移動して停止し、可動体前部1303が回転動作を実行して停止している。また、上部前可動体1002と上部後可動体1102とが下方に移動して最下方の位置で停止している。また、上部前可動体1002は、最下方に移動した後、レンズ可動体1002aが前方に移動する。また、上部前可動体1002のレンズ1018を介して、回転動作している回転装飾部1124が拡大されて視認されている。
また、演出表示領域208dには、主人公キャラクタの画像と敵キャラクタの画像が消去され、ほぼ全面にエフェクトのアニメーションが表示される。
図277(i)は、スーパーリーチ演出中に、当該特図1変動遊技の大当り確定を報知する演出(プレミア演出)が実行された状態を示している。下部右サイド可動体1401の可動体1425の装飾部が開いて回転する動作が実行され、下部左サイド可動体1501の可動体1525の装飾部が開いて回転する動作が実行されている。また、中央下部可動体1601の円形フィルム1605の回転動作が実行されている。また、上部後可動体1102の回転装飾部1124の回転動作が実行されている。また、演出表示領域208dのほぼ全面には七色のエフェクト(レインボーエフェクト)が表示されている。
図277(j)は、斬り合いの結果を報知するアニメーションが表示された状態を示している。演出表示領域208dでは、七色のエフェクトのアニメーションが消去されて、右側に斬り合いに勝利した主人公キャラクタの画像と、左側に斬られて倒れた敵キャラクタの画像が表示され、中央に「勝ち」の文字列が表示されている。また、「勝ち」の文字列の下には「装飾3」が表示されており、中図柄表示領域208bに「装飾3」が停止表示されることが示唆され、スーパーリーチ演出が終了する。
スーパーリーチ演出の終了に伴い、各可動体が初期位置に復帰する。上部前可動体1002のレンズ可動体1002aが最後方に移動した後、上部前可動体1002および上部後可動体1102が上方に移動して初期位置に復帰し、その後、ロゴ可動体902が下方に移動して初期位置に復帰する。その他の可動体の初期位置への移動順序は同時でもよいし、任意の順番に設定されていてもよい。
図277(k)は、図柄表示領域208a〜208cが画像表示領域の中央の元の位置に拡大されて、装飾図柄の組合せとして「装飾3−装飾3−装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。また、ロゴ可動体902が下方に移動して初期位置に戻っている。
図277(l)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には15R特別大当り図柄の「特図A」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208では、特図1用第四図柄表示領域t1に特図1変動遊技が大当りであることを示す「A」の第四図柄が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには装飾図柄の組合せとして特別大当りであることを示す「装飾3−装飾3−装飾3」が停止表示されている。これにより、終了した特図1変動遊技の当否判定結果が特別大当り(確変大当り)であることが報知される。
次に、図278を用いて本実施の形態によるパチンコ機100の演出例2について説明する。なお、図278、並びに後述する図279および図280では、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、上部右サイド役物1200、上部左サイド役物1300、下部右サイド役物1400、下部左サイド役物1500、および中央下部役物1600の図示を省略している。
図278(a)は、ロゴ可動体902、上部前可動体1002、および上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。上部前可動体1002は、最下方に移動した後にレンズ可動体1002aが前方に移動する場合、レンズ可動体1002aとロゴ可動体902との接触を避けるために、ロゴ可動体902が最上方へ移動した後に最下方へ移動し、レンズ可動体1002aが前方に移動する。しかしながら、レンズ可動体1002aが前方に移動しない場合には、レンズ可動体1002aとロゴ可動体902とが接触することがないので、図278(b)に示すように、ロゴ可動体902が初期位置に位置しているままの状態で、上部前可動体1002が下方に移動してもよい。また、上部前可動体1002とともに上部後可動体1102が下方に移動してもよいし、移動しなくてもよい。
また、上部右サイド役物1200の上部右サイド可動体1201、上部左サイド役物1300の上部左サイド可動体1301、下部右サイド役物1400の下部右サイド可動体1401、下部左サイド役物1500の下部左サイド可動体1501、および中央下部役物1600の中央下部可動体1601は、他の可動体同士と接触することがないので、任意のタイミングで移動動作可能である。
図278(c)は、ロゴ可動体902、上部前可動体1002、および上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。図278(c)から引き続く図278(d)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に移動した状態を示している。図278(d)から引き続く図278(e)は、上部前可動体1002が最下方に移動した状態を示している。このように、上部前可動体1002および上部後可動体1102のうち上部前可動体1002のみを下方に移動させてもよい。これにより、上部前可動体1002のレンズ1018を介して装飾図柄表示装置208に表示されている画像を遊技者に見せることができる。
レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置している場合においても、レンズ1018と装飾図柄表示装置208の表示面との距離は、レンズ1018の焦点距離よりも短い。このため、レンズ1018を介して装飾図柄表示装置208に表示される様々な表示(例えば、保留アイコン、変動アイコン、カットイン画像、キャラクタ画像、会話画像、装飾図柄、第四図柄、普図装飾図柄、エフェクト画像、演出を説明するチュートリアル表示、操作を説明するチュートリアル表示、ボタン画像、メータ画像、エラー表示(例えば、下皿満タンエラー)、注意喚起報知(例えば、プリペイドカードの忘れ防止の注意喚起報知)の正立虚像を遊技者に観察させることができる。これにより、所定倍率で拡大された表示の正立虚像を遊技者に観察させて、表示を目立たせることができる場合がある。
次に、図279を用いて本実施の形態によるパチンコ機100の演出例3について説明する。図279(a)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置し、上部前可動体1002および上部後可動体1102が最下方の位置に位置している状態を示している。レンズ1018を介して回転装飾部1124の正立虚像が視認される。
図279(a)から引き続く図279(b)は、上部前可動体1002のレンズ可動体1002aが最前方に移動した状態を示している。レンズ可動体1002aの前方への移動により、レンズ1018と回転装飾部1124との距離がレンズ1018の焦点距離に近づくので、図279(b)では図279(a)と比較して、より拡大された回転装飾部1124の正立虚像が観察可能となる。これにより、回転装飾部1124を拡大して見せて、回転装飾部1124の回転動作を目立たせることができる場合がある。
図279(c)は、ロゴ可動体902、上部前可動体1002、および上部後可動体1102が初期位置に位置し、図柄表示領域208a、208cでは「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示され、中図柄表示領域208bでは相対的に遅い速度で装飾図柄の変動表示が実行されている状態を示している。図柄表示領域208a、208cで「装飾3」が揃っており、リーチ演出(ノーマルリーチ演出)が実行されている。図279(c)では、中図柄表示領域208bに「装飾2」が表示されている。
図279(c)から引き続く図279(d)は、中図柄表示領域208bで相対的に遅い速度で装飾図柄の変動表示が継続されており、中図柄表示領域208bに「装飾3」が表示された状態を示している。
図279(d)から引き続く図279(e)は、中図柄表示領域208bで相対的に遅い速度で装飾図柄の変動表示が継続されており、中図柄表示領域208bに「装飾4」が表示された状態を示している。
本例では、レンズ1018を介して装飾図柄を遊技者に見せていない。例えば、特図変動遊技の結果がはずれの場合には、上部前可動体1002が初期位置から移動せず、装飾図柄をレンズ1018により拡大して遊技者に見せなくてもよい。
図279(f)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置し、上部前可動体1002が最下方の位置に位置し、レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置し、上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。上部後可動体1102の一部(回転装飾部1124)が視認されている。また、図柄表示領域208a、208cでは「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示され、中図柄表示領域208bでは相対的に遅い速度で装飾図柄の変動表示が実行されて、リーチ演出(ノーマルリーチ演出)が実行されている。図279(f)に示すように、レンズ1018を介して、中図柄表示領域208bに表示されている「装飾2」の拡大された正立虚像が観察される。
図279(f)から引き続く図279(g)は、中図柄表示領域208bに「装飾3」が揺れ変動状態で仮停止表示された状態を示している。レンズ1018を介して、中図柄表示領域208bに表示されている「装飾3」の拡大された正立虚像が観察される。これにより、例えば、大当り時において、リーチ演出の最後に揃う中図柄を拡大して見せて、期待度を高めることができる場合がある。
図279(g)から引き続く図279(h)は、ロゴ可動体902、上部前可動体1002が初期位置に復帰した状態を示している。各可動体の初期位置への復帰順序は、レンズ可動体1002aが最後方に移動した後、上部前可動体1002が上方に移動して初期位置に復帰し、その後、ロゴ可動体902が下方に移動して初期位置に復帰する。
このように、はずれ時のリーチ演出では上部前可動体1002を用いず、大当り時のリーチ演出では上部前可動体1002を用いることで、遊技演出にメリハリをつけることができる場合がある。
次に、図280を用いて本実施の形態によるパチンコ機100の演出例4について説明する。
図280(a)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置し、上部前可動体1002が最下方の位置に位置し、レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置し、上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。また、特図変動遊技の実行中であり、図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が実行されおり、装飾図柄の変動表示がレンズ1018を介して視認されている。また、現時点での遊技状態が確変中(確変電サポ中)であり、演出表示領域208dの下方では「確変中」の文字列が表示されている。また、演出表示領域208dの左側には主人公キャラクタの画像が表示され、右側には敵キャラクタの画像が表示され確変時の演出が実行されている。
このように、確変状態中では、レンズ1018を介して装飾図柄を視認させることで、装飾図柄の変動表示を強調することができる場合がある。なお、レンズ1018を介して装飾図柄を視認させる遊技状態は、潜伏状態(特図高確普図低確率状態)でもよいし、時短状態(特図低確普図高確率状態)でもよい。
図280(b)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置し、上部前可動体1002が最下方の位置に位置し、レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置し、上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。また、特図変動遊技の非実行中(図柄停止表示中)であり、図柄表示領域208a〜208cでは「装飾2−装飾3−装飾5」が停止表示されて、停止表示中の装飾図柄がレンズ1018を介して視認されている。また、現時点での遊技状態が確変中(確変電サポ中)であり、演出表示領域208dの下方では「確変中」の文字列が表示されている。なお、潜伏状態中には「潜伏」や「潜」や「怪」等の文字列が表示されてもよい。また、現在の演出モードを表す文字列が表示されてもよい。また、演出表示領域208dの左側には主人公キャラクタの画像が表示され、右側には敵キャラクタの画像が表示され確変時の演出が実行されている。
このように、確変状態中では、レンズ1018を介して装飾図柄を視認させることで、装飾図柄の停止表示を強調することができる場合がある。なお、レンズ1018を介して装飾図柄を視認させる遊技状態は、潜伏状態(特図高確普図低確状態)でもよいし、時短状態(特図低確普図高確状態)でもよい。
図280(c)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置し、上部前可動体1002が最下方の位置に位置し、レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置し、上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。また、特図変動遊技の実行中である。また、現時点での遊技状態が確変中(確変電サポ中)であり、演出表示領域208dの下方では「確変中」の文字列が表示されている。また、演出表示領域208dの左側には主人公キャラクタの画像が表示され、右側には敵キャラクタの画像が表示され確変時の演出が実行されている。
また、演出表示領域208dが画像表示領域の全面に拡大されており、演出表示領域208dの中央に「熱」の文字が表示されて予告演出(当該変動の予告または先読み予告)が実行されている。「熱」の文字がレンズ1018を介して拡大して視認される。これにより、予告演出を目立たせることができる場合がある。
図280(d)は、ロゴ可動体902が最上方の位置に位置し、上部前可動体1002および上部後可動体1102が初期位置から若干下方に移動し、レンズ可動体1002aが最後方の位置に位置している状態を示している。また、特図変動遊技の実行中である。また、現時点での遊技状態が確変中(確変電サポ中)であり、演出表示領域208dの下方では「確変中」の文字列が表示されている。また、演出表示領域208dの左側には主人公キャラクタの画像が表示され、右側には敵キャラクタの画像が表示され確変時の演出が実行されている。また、演出表示領域208dが画像表示領域の全面に拡大されており、演出表示領域208dの中央に「熱」の文字が表示されて予告演出(当該変動の予告または先読み予告)が実行されている。
図280(d)では、レンズ1018を介して、回転装飾部1124の一部が視認されている。これにより、上部前可動体1002の後に何かが隠れていることを遊技者に気づかせて、上部後可動体1102に注目させることができる場合がある。
図280(e)は、ロゴ可動体902、上部前可動体1002および上部後可動体1102が初期位置に位置している状態を示している。また、特図変動遊技の実行中であり、演出表示領域208dが画像表示領域の全面に拡大されており、演出表示領域208dの左側に主人公キャラクタの画像が表示され、右側に敵キャラクタの画像が表示され、中央に「討伐リーチ」の文字列が表示されてリーチ演出が実行されている。
このように、リーチ演出の実行時には、ロゴ可動体902、上部前可動体1002および上部後可動体1102が初期位置で停止していてもよい。これにより、装飾図柄表示装置208の画像表示領域を広く使用してアニメーション等を表示しリーチ演出を実行することができる。
本実施の形態によるパチンコ機100は、装飾図柄表示装置208に表示される様々な表示を上部前可動体1002のレンズ1018を介して遊技者に視認させることができる。レンズ1018を介して遊技者に視認させる表示としては、再抽選の演出表示、昇格の演出表示、確変報知の演出表示、保留アイコンや変動アイコン等のアイコン表示、遊技状態の報知表示、各種情報の報知表示等が挙げられる。パチンコ機100は、これらの表示をレンズ1018を介して拡大して遊技者に視認させて、これらの表示を強調することができる場合がある。
次に、以上説明した実施形態Fによるパチンコ機100の特徴的構成について再度図252乃至図280を参照しつつ説明する。
(D1)
表示を少なくとも表示可能な第一の表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
第一の動作を少なくとも実行可能な可動体(例えば、ロゴ可動体902)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の動作は、前記可動体が第一の位置(例えば、初期位置)から上方へ可動する動作を少なくとも含む動作であり(例えば、図255(b)参照)、
前記第一の位置に位置する前記可動体は、少なくとも一部が前記第一の表示手段よりも高い位置となる可動体である(例えば、図275(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、可動体の動作を目立たせつつ、第一の表示手段の表示領域を大きく使用して遊技者に見せることができる場合がある。
(D2)
(D1)に記載の遊技台であって、
前記可動体は、第二の動作を少なくとも実行可能な可動体であり(例えば、図255(c)参照)、
前記第二の動作は、前記第一の位置から下方へ可動する動作であり(例えば、図255(c)参照)、
前記第二の動作が行われた後は、前記可動体の少なくとも一部が前記第一の表示手段の前方側に位置する(例えば、図275(i)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体が第一の表示手段に前後方向で重なる位置に移動可能であり、可動体と第一の表示手段との関係においてバリエーションを増やすことができる場合がある。
(D3)
(D2)に記載の遊技台であって、
前記第一の動作は、前記第一の位置から第二の位置(例えば、最上方の位置)へ可動する動作であり(例えば、図255(b)参照)、
前記第二の動作は、前記第一の位置から第三の位置(例えば、最下方の位置)へ可動する動作であり(例えば、図255(c)参照)、
前記第一の動作における可動量は、前記第二の動作における可動量よりも大きい(例えば、図255参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体の移動動作を大きく見せつつ第一の表示手段の表示領域を広く使って演出を行うことができる場合がある。また、可動体が第二の位置に位置して第一の表示手段から離れた場合でも可動体に注目させることができる場合がある。また、可動体が第三の位置に位置して第一の表示手段と前後方向で重なっている状態でも第三の動作により可動体に注目させることができる場合がある。
(D4)
(D3)に記載の遊技台であって、
前記可動体の位置を少なくとも検出可能な検出手段(例えば、フォトセンサ984)を備え、
前記検出手段は、前記可動体が前記第二の位置に位置する場合に少なくとも該可動体の位置を検出可能な手段であり、
前記可動体は、前記第二の動作が行われた後で前記第一の位置に戻る場合は、前記第三の位置から前記第二の位置まで可動した後で前記第一の位置に戻る(例えば、図275(i)〜図276(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の表示手段に表示されている表示を可動体で隠さずに可動体を第一の位置に復帰させて、当該表示に注目している遊技者を邪魔しないようにすることができる場合がある。例えば、図柄変動表示の実行中に可動体が第三の位置に移動して予告が実行され、当該図柄変動表示の終了時に予告が終了する場合、可動体が第二の位置に移動してから第一の位置に復帰するので、可動体が当該図柄変動表示の次の図柄変動表示に注目する遊技者を邪魔するのを防ぐことができる場合がある。
(D5)
(D1)乃至(D4)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、回転動作を実行可能な回転機構(例えば、回転リンク機構902b)を少なくとも含む可動体であり、
前記第一の動作は、前記回転動作が行われることに関連して前記可動体が上方へ可動する動作であり(例えば、図256(b)参照)、
前記可動体は、複数の可動部(例えば、第二文字部912〜第六文字部920)によって少なくとも構成された可動体であり、
前記複数の可動部のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の可動部」という。(例えば、第四文字部916))は、前記複数の可動部のうちの前記第二の可動部とは別の少なくとも一つ(以下、「第一の可動部」という。(例えば、第二文字部912))よりも前記回転動作における回転中心から遠い位置に設けられた可動部であり、
前記第一の動作は、前記第二の可動部の上方への可動量が前記第一の可動部の上方への可動量よりも大きくなる動作である(例えば、図255(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体の複数の部位を規則的に移動させることができる場合がある。また、モータによる回転運動を回転機構により直線運動に変換して可動体の複数の部位に伝達することができる。
(D6)
(D5)に記載の遊技台であって、
前記第一の動作は、前記複数の可動部のうちの少なくとも一の可動部(例えば、第四文字部916)が上方へ移動する動作である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体の特に移動した部位に遊技者を注目させることができる場合がある。
(D7)
(D1)乃至(D6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の位置は、前記可動体の少なくとも一部が前記第一の表示手段の前方側に位置する位置である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、遊技者が普段注目する第一の表示手段に可動体が重なっているので可動体の第一の動作を見逃さないようにすることができる場合がある。
(D8)
(D1)乃至(D7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、表示を少なくとも表示可能な第二の表示手段(例えば、サブ表示装置)を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体が第二の表示手段を含むため、動作後の可動体にも注目させることができる場合がある
(D9)
(D1)乃至(D8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、文字形状を備える文字部(例えば、第一文字部910〜第七文字部922)を少なくとも含む可動体であり、
前記可動体は、発光手段(例えば、LED基板910c等に実装されたLED)により前記文字部が発光可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体の文字部を目立たせることができる場合がある。
(D10)
(D1)乃至(D9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(D11)
(D1)乃至(D9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
可動体は、第一の位置に位置している場合、少なくとも一部が第一の表示手段と前後方向で重なってもよいし、全体が第一の表示手段と前後方向で重ならなくてもよい。
第一の表示手段および第二の表示手段には、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを用いることができる。
可動体は、平行移動、回転移動以外の移動動作が可能に構成されていてもよいし、複数の動作態様から第一の動作、第二の動作、または第三の動作が実行可能に構成されていてもよい。
第二の動作は、第一の表示手段の下限位置を通り越した位置まで移動する動作であってもよい。
可動体は、第一の表示手段から遠ざかる方向への移動量が、第一の表示手段に重なる方向への移動量よりも小さくてもよい。
可動体の初期位置は第一の表示手段の前方でなくてもよい。
可動体が複数の可動部を有する一体的な可動体であってもよい。例えば、可動するサブ液晶と当該サブ液晶の近傍で可動する別の可動体を一体的な可動体としてもよい。
文字形状が表す文字には、遊技台の機種名等の少なくとも一部が含まれるタイトルロゴの文字や、遊技台の特徴や遊技台のタイトルやモチーフに関連した特徴的な文字(例えば、潜伏確変を有する遊技台であれば「潜」や「怪」等、時代劇をモチーフにしていれば「戦」、「闘」等)が挙げられる。なお、文字数は二文字以上であってもよい。
可動体は発光手段を備えていなくもよい。また、複数の文字部のうち少なくとも一つの文字部が発光する構成であってもよい。
可動体は多段階動作を実行しない構成であって、単に移動動作のみ実行可能であってもよい。
本例では、検出手段は、可動体が第二の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能である。可動体は、一旦、検出手段により位置を検出された後に、初期位置に復帰する。本例では、検出手段が可動体が第二の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能である場合には可動体が第一の表示手段の上方の位置である第二の位置に移動した後に初期値位置に復帰する。また、例えば、検出手段が可動体が第三の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能である場合には可動体が第一の表示手段の前方の位置である第三の位置に移動した後に初期値位置に復帰する。このため、検出手段が可動体が第二の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能である場合は、検出手段が可動体が第三の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能である場合よりも、可動体が第一の表示手段の表示を隠すことなく初期位置に復帰することができる。なお、検出手段は、可動体が第三の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能であってもよいし、可動体が第一の位置に位置する場合に可動体の位置を検出可能であってもよい。
(E1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の領域(例えば、図255(a)参照)から第三の領域(例えば、図255(b)参照)へ少なくとも可動可能な可動体(以下、「第一の可動体」という。)(例えば、ロゴ可動体902)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の領域(例えば、図260(a)、図264(a)参照)から第四の領域(例えば、図260(c)、図264(c)参照)へ少なくとも可動可能な可動体(以下、「第二の可動体」という。)(例えば、上部前可動体1002、レンズ可動体1002a、上部後可動体1102)であり、
前記第四の領域は、前記第一の領域の少なくとも一部の領域を含む領域であり、
前記第一の領域は、前記第一の可動体が可動する前の状態(例えば、初期位置に位置する状態)において該第一の可動体が占める領域であり、
前記第四の領域は、前記第二の可動体が可動した後の状態(例えば、最下方の位置に移動した後の状態)において該第二の可動体が占める領域である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、複数の可動体が関連して多彩な動作が可能となる場合がある。
(E2)
(E1)に記載の遊技台であって、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体に対して前後方向に少なくとも位置する可動体であり(例えば、図252、図253参照)、
前記第二の可動体は、前記第四の領域に可動する場合に、前後方向に少なくとも可動可能な可動体である(例えば、図261参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、前方に移動する第二の可動体が遊技者にインパクトを与えることができる場合がある。
(E3)
(E1)または(E2)に記載の遊技台であって、
前記第二の領域は、前記第二の可動体が可動する前の状態(例えば、初期位置に位置する状態)において該第二の可動体が占める領域であり(例えば、図260(a)参照)、
前記第二の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の領域の前後方向となる領域である(例えば、図252、図253参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、通常時に複数の可動体が遊技者側から見えることで可動体の動作を遊技者に期待させることができる場合がある。
(E4)
(E1)乃至(E3)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な第一の表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、
前記第四の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含む領域である(例えば、図277(h)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の表示手段の表示に関連して第二の可動体を動作させることができる場合がある。
(E5)
(E4)に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第一の領域から第五の領域(例えば、図255(c)参照)へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記第五の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含む領域であり(例えば、図275(i)参照)、
前記第五の領域は、前記第四の領域の少なくとも一部を含む領域である(例えば、図275(i)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体が第二の可動体の動作の前兆となる動作以外の動作を行うことができる場合がある。
(E6)
(E5)に記載の遊技台であって、
前記第三の領域は、前記第一の領域から上方向にずれた領域であり、
前記第五の領域は、前記第一の領域から下方向にずれた領域である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体が第一の表示手段の表示領域から遠ざかる上方向に移動することで意外性のある動作を行うことができる場合がある。また、第二の可動体が第一の表示手段の表示領域の前方へ出現する期待を高めることができる場合がある。
(E7)
(E4)乃至(E6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、初期状態において第一の可動体が表示領域の前方に位置することで、表示領域から遠ざかる方向への第一の可動体の動作を見逃さないようにすることができる場合がある。
(E8)
(E1)乃至(E7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な第二の表示手段(例えば、サブ表示装置)を備え、
前記第一の可動体および前記第二の可動体のうちの一方の可動体は、前記第二の表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の表示手段の表示内容に注目させることで、第二の表示手段を備える可動体の動作自体にも注目させることができる場合がある。
(E9)
(E1)乃至(E7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な第二の表示手段(例えば、サブ表示装置)を備え、
前記第三の領域は、少なくとも一部の領域が前記第二の表示手段の前方となる領域を含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体の移動先にも第二の表示手段があることにより第一の可動体の動作にも自然と注目させることができる場合がある。
(E10)
(E1)乃至(E9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(E11)
(E1)乃至(E9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
前記第一の領域は、前記第一の可動体が第一の位置に位置する場合において該第一の可動体が占める領域であり、
前記第一の位置は、前記第一の可動体の初期位置である。
第二の可動体は、第一の可動体の初期位置を含む位置に移動可能である。
第一の可動体は、例えば、ロゴ可動体902である。また、第二の可動体は、上部前可動体1002、レンズ可動体1002a、または上部後可動体1102である。
第一の領域と第二の領域は、共通の領域を有さず、前後方向で重なっていてもよい。
また、第一の領域と第四の領域は、共通の領域を有さず、前後方向で重なっていてもよい。
第二の可動体の後方に第一の可動体が配置されており、第二の可動体が後方に移動可能であってもよい。
上記遊技台は、
前記第一の可動体は、初期位置に位置する状態で遊技者から視認可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、初期位置に位置する状態で遊技者から視認可能な可動体である、ことを特徴とする。
上記遊技台は、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214)と、
前記図柄変動表示の開始を少なくとも保留可能な保留手段(例えば、RAM308)と、
を備え、
実行中の図柄変動表示に対する予告(以下、「第一の予告」という。)が少なくとも実行可能に構成され、
保留中の図柄変動表示に対する予告(以下、「第二の予告」という。)が少なくとも実行可能に構成され、
前記第一の可動体および前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体は、前記第一の予告の実行に使用可能な可動体であり、
前記第一の可動体および前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体は、前記第二の予告の実行に使用可能な可動体である、
ことを特徴とする。
上記遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第一の領域から第五の領域へ少なくとも移動可能な可動体であり、
前記第五の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含まない領域であり、
前記第五の領域は、前記第四の領域の少なくとも一部を含まない領域である、
ことを特徴とする。
第五の領域は、第一の表示手段の下方の領域である。
第一の可動体および第二の可動体の一方または両方がフ第二の表示手段を少なくともふくんでいてもよい。
第二の可動体は、第一の可動体に対して前後方向以外の方向、例えば、左右方向にずれた位置に配置されていてもよい。第二の可動体が第一の可動体に対して前後方向に位置する場合には、可動体の収納がコンパクトにできる場合がある。
第四の領域は、第一の表示手段の前方となる領域を含まない領域であってもよいし、第四の領域の全てが第一の表示手段の前方となる領域であってもよい。
第一の可動体は、第二の可動体の動作範囲外(例えば、第六の領域)に移動動作が可能であってもよい。
第一の可動体は、第一の表示手段に近づく方向に移動可能な構成であってもよい。
第二の可動体は、第一の可動体よりも第一の表示手段から遠い位置で移動動作可能であってもよい。
第一の可動体は、初期位置に位置する場合、第一の表示手段の表示領域に前後方向で重ならずに、当該表示領域を隠さない構成であってもよい。
初期状態において、複数の可動体が前後方向に重ならない構成であってもよい。例えば、第一の可動体および第二の可動体のうち一方の可動体は第一の表示手段の上部に位置し、他方の可動体は第一の表示装置の下部に位置し、一方の可動体の動作範囲が他方の可動体の動作範囲に移動するために他方の可動体を待避させる動作を行う構成であってもよい。
第一の可動体は、メインの表示装置(例えば、装飾図柄表示装置208)を備えていてもよい。
第一の可動体は、サブの表示装置(例えば、サブ表示装置)を備えていてもよい。
第二の可動体は、メインの表示装置(例えば、装飾図柄表示装置208)を備えていてもよい。
第二の可動体は、サブの表示装置(例えば、サブ表示装置)を備えていてもよい。
メインの表示装置、およびサブの表示装置により第一の可動体と第二の可動体が構成されてもよい。
メインの表示装置、およびサブの表示装置に表示される演出表示は、装飾図柄変動表示、保留アイコン等の保留表示(先読み予告の一例)、変動アイコン(予告の一例)、第四の図柄、遊技状態等の情報表示等であるが、いずれの表示装置に何を表示してもよいし、両方の表示装置で同じ情報を表示してもよいし、所定条件の成立等でメインの表示装置とサブの表示装置での表示を入れ替える構成であってもよい。
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一の可動体は、第一の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一の可動体は、第二の可動体であり、
前記第一の可動体は、第一の位置から第三の位置に移動可能であり、
前記第二の可動体は、第二の位置から第四の位置に移動可能であり、
前記第一の位置は、前記第一の可動体の初期位置であり、
前記第二の位置は、前記第二の可動体の初期位置であり、
前記第三の位置は、前記第一の位置の上方の位置であり、
前記第四の位置は、前記第二の位置の下方の位置である、
ことを特徴とする遊技台。
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一の可動体は、第一の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一の可動体は、第二の可動体であり、
前記第一の可動体は、第一の位置から第三の位置に移動可能であり、
前記第二の可動体は、第二の位置から第四の位置に移動可能であり、
前記第一の位置は、前記第一の可動体の初期位置であり、
前記第二の位置は、前記第二の可動体の初期位置であり、
前記第三の位置は、前記第一の位置の下方の位置であり、
前記第四の位置は、前記第二の位置の上方の位置である、
ことを特徴とする遊技台。
(F1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つ(以下、「第一の可動体」という。(例えば、上部前可動体1002、レンズ可動体1002a))は、第一の位置(例えば、初期位置、最上方の位置、図260(a)参照)から第三の位置(例えば、最下方の位置、図260(c)参照)へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の可動体」という。(例えば、上部後可動体1102))は、第二の位置(例えば、初期位置、最上方の位置、図264(a)参照)から第四の位置(例えば、最下方の位置、図264(c)参照)へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体であり(例えば、図252、図253参照)、
前記第四の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第三の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体である(例えば、図277(h)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体に特徴を持った遊技台を提供できる。また、複数の可動体の位置関係を維持して動作させることができる場合がある。
(F2)
(F1)に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体の前方に位置する可動体であり(例えば、図252、図253参照)、
前記第一の可動体は、該第一の可動体の後方を視認可能な視認領域(例えば、開口部1012a、1014d、1002b5)が少なくとも設けられた可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域から視認可能とされるものであり(例えば、図276(j)参照)、
前記第四の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第三の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域から視認可能とされるものである(例えば、図277(h)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の可動体を第一の可動体の視認領域から見せることができるので、第二の可動体が第一の可動体と前後方向で重なる位置に移動しても演出効果を高めることができる場合がある。
(F3)
(F2)に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体(例えば、レンズ可動体1002a)は、前記第三の位置(例えば、最後方の位置、図259(a)、図260(c)参照)から第五の位置(例えば、最前方の位置、図259(b)、図261参照)へ少なくとも移動可能な可動体であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方となる位置であり(例えば、図261参照)、
前記視認領域は、レンズ(例えば、レンズ1018)を含む領域であり、
前記第四の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第五の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域から視認可能とされるものであり(例えば、図279(b)参照)、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合よりも前記第五の位置に位置する場合の方が前記視認領域により大きく視認可能とされる可動体である(例えば、図279(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体の相対的な位置関係を変化させて可動体の見え方を変化させることができる場合がある。また、第二の可動体を拡大して遊技者に見せることができる場合がある。
(F4)
(F1)乃至(F3)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、
前記第三の位置は、前記第一の可動体の少なくとも一部が前記表示手段の前方となる位置であり(例えば、図279(a)参照)、
前記第四の位置は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記表示手段の前方となる位置である(例えば、図279(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。め
上記遊技台によれば、表示手段の前方で可動体が多彩な動作を行うことができる場合がある。
(F5)
(F1)乃至(F4)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段(例えば、モータ1070)により可動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段(例えば、モータ1152)により可動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体が上下方向に同じ位置で動作可能でもあり、第一の可動体と第二の可動体が独立して動作可能でもあるため、可動体の動作のバリエーションを増加させることができる場合がある。
(F6)
(F1)乃至(F5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に動作可能な可動体であり(例えば、図260参照)、
前記第二の可動体は、上下方向に動作可能な可動体である(例えば、図264参照)、ことを特徴とする遊技台。
(F7)
(F1)乃至(F6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(F8)
(F1)乃至(F6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
第一の可動体と第二の可動体は、上下方向において動作範囲がほぼ同じであるが、異なる範囲に動作可能な構成であってもよく、第二の可動体の回転動作(例えば、回転装飾部1124の回転動作)も異なる範囲への移動を伴う動作に置き換えることも可能である。
第一の可動体の駆動源と第二の可動体の駆動源が同じであってもよく、リンク機構等により、第一の可動体と第二の可動体の動作開始タイミングや相対的な位置関係に変化を与え、第一の可動体と第二の可動体があたかも個別の駆動源により独立して動作可能な構成に見せてもよい。
第二の位置および第四の位置は表示手段の前方とならない位置であってもよい。この場合、第一の可動体と第二の可動体の動作に加えて表示領域を広く使用して演出を行うことができる場合がある。
第一の位置および第三の位置は表示手段の前方側の位置であってもよいし、表示手段の前方側の位置でなくてもよい。また、第一の位置および第三の位置の少なくとも一方の位置が表示手段の前方となれば好ましいが、必ずしもその必要はない。
第一の可動体は、第二の可動体を視認可能な視認領域を備えていなくてもよい。第一の可動体と第二の可動体の駆動源が別であれば、第一の可動体と第二の可動体を個別に動作させることができるため、第三の位置から外れた位置まで第二の可動体を動作させれば第二の可動体を遊技者に見せることができる場合がある。
本実施の形態では、第五の位置は第三の位置の前方側であるが、第五の位置は第三の位置の後方側であってもよい。第一の可動体と第二の可動体との間が詰まる方向の位置が第六の位置であり、第一の可動体は第六の位置へ移動可動であってもよい。これにより、第一の可動体と第二の可動体の相対的な位置関係を変化させて可動体の見え方を変化させることができる場合がある。
視認領域は、レンズ以外の構成も採用しうる。例えば、レンズの機能を有さない単なる透明板でもよいし、何もない開口部や切欠部等も上記の視認領域に採用可能である。
第二の可動体は、第二の位置において第一の可動体の視認領域から視認可能な状態となっている場合に少なくとも回転可能であるが、第二の可動体を視認領域外で回転させてもよい。また、第二の可動体の回転動作は、第二の可動体を第二の位置から第四の位置へ移動させるための駆動源と異なる駆動源であってもよいし、同じ駆動源であってもよい。
また、第一の表示としては、保留アイコン、変動アイコン、カットイン画像、キャラクタ画像、会話画像、装飾図柄、第四図柄、普図装飾図柄、エフェクト画像、演出を説明するチュートリアル表示、操作を説明するチュートリアル表示、ボタン画像、メータ画像、エラー表示(例えば、下皿満タンエラー)、注意喚起報知(例えば、プリペイドカードの忘れ防止の注意喚起報知)等が挙げられる。
また、表示手段は、第二の領域で第二の表示を少なくとも表示可能な手段である。第二の領域は、第一の領域と同じであってもよいし、異なっていてもよいし、少なくとも一部が重なっていてもよい。また、第二の表示としては、保留アイコン、変動アイコン、カットイン画像、キャラクタ画像、会話画像、装飾図柄、第四図柄、普図装飾図柄、エフェクト画像、演出を説明するチュートリアル表示、操作を説明するチュートリアル表示、ボタン画像、メータ画像、エラー表示(例えば、下皿満タンエラー)、注意喚起報知(例えば、プリペイドカードの忘れ防止の注意喚起報知)等が挙げられる。第二の表示は、第一の表示と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお、上記において「少なくとも・・・可能」と記載された構成は、当該部分を「・・・のみ可能」と置き換えて解釈することもできる。例えば、「第一の動作を少なくとも実行可能」と記載された可動体は、「第一の動作のみを実行可能」な可動体と置き換えて解釈することもできる。
また、上記において「・・・可能」と記載されている構成は、当該部分を「・・・しない場合があってもよいし、または必ず・・・する構成も含む」と置き換えて解釈することもできる。例えば、「第一の動作を少なくとも実行可能」と記載されている構成は、「第一の動作を実行しない場合があってもよいし、または、必ず第一の動作を実行する構成も含む手段」と置き換えて解釈することもできる。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記d1)
表示を少なくとも表示可能な第一の表示手段と、
第一の動作を少なくとも実行可能な可動体と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の動作は、前記可動体が第一の位置から上方へ可動する動作を少なくとも含む動作であり、
前記第一の位置に位置する前記可動体は、少なくとも一部が前記第一の表示手段よりも高い位置となる可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d2)
付記d1に記載の遊技台であって、
前記可動体は、第二の動作を少なくとも実行可能な可動体であり、
前記第二の動作は、前記第一の位置から下方へ可動する動作であり、
前記第二の動作が行われた後は、前記可動体の少なくとも一部が前記第一の表示手段の前方側に位置する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d3)
付記d2に記載の遊技台であって、
前記第一の動作は、前記第一の位置から第二の位置へ可動する動作であり、
前記第二の動作は、前記第一の位置から第三の位置へ可動する動作であり、
前記第一の動作における可動量は、前記第二の動作における可動量よりも大きい、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d4)
付記d3に記載の遊技台であって、
前記可動体の位置を少なくとも検出可能な検出手段を備え、
前記検出手段は、前記可動体が前記第二の位置に位置する場合に少なくとも該可動体の位置を検出可能な手段であり、
前記可動体は、前記第二の動作が行われた後で前記第一の位置に戻る場合は、前記第三の位置から前記第二の位置まで可動した後で前記第一の位置に戻る、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d5)
付記d1乃至d4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、回転動作を実行可能な回転機構を少なくとも含む可動体であり、
前記第一の動作は、前記回転動作が行われることに関連して前記可動体が上方へ可動する動作であり、
前記可動体は、複数の可動部によって少なくとも構成された可動体であり、
前記複数の可動部のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の可動部」という。)は、前記複数の可動部のうちの前記第二の可動部とは別の少なくとも一つ(以下、「第一の可動部」という。)よりも前記回転動作における回転中心から遠い位置に設けられた可動部であり、
前記第一の動作は、前記第二の可動部の上方への可動量が前記第一の可動部の上方への可動量よりも大きくなる動作である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d6)
付記d5に記載の遊技台であって、
前記第一の動作は、前記複数の可動部のうちの少なくとも一の可動部が上方へ移動する動作である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d7)
付記d1乃至d6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の位置は、前記可動体の少なくとも一部が前記第一の表示手段の前方側に位置する位置である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d8)
付記d1乃至d7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、表示を少なくとも表示可能な第二の表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d9)
付記d1乃至d8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記可動体は、文字形状を備える文字部を少なくとも含む可動体であり、
前記可動体は、発光手段により前記文字部が発光可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d10)
付記d1乃至d9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記d11)
付記d1乃至d9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の領域から第三の領域へ少なくとも可動可能な可動体(以下、「第一の可動体」という。)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の領域から第四の領域へ少なくとも可動可能な可動体(以下、「第二の可動体」という。)であり、
前記第四の領域は、前記第一の領域の少なくとも一部の領域を含む領域であり、
前記第一の領域は、前記第一の可動体が可動する前の状態において該第一の可動体が占める領域であり、
前記第四の領域は、前記第二の可動体が可動した後の状態において該第二の可動体が占める領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e2)
付記e1に記載の遊技台であって、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体に対して前後方向に少なくとも位置する可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第四の領域に可動する場合に、前後方向に少なくとも可動可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e3)
付記e1またはe2に記載の遊技台であって、
前記第二の領域は、前記第二の可動体が可動する前の状態において該第二の可動体が占める領域であり、
前記第二の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の領域の前後方向となる領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e4)
付記e1乃至e3のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な第一の表示手段を備え、
前記第四の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e5)
付記e4に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第一の領域から第五の領域へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記第五の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含む領域であり、
前記第五の領域は、前記第四の領域の少なくとも一部を含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e6)
付記e5に記載の遊技台であって、
前記第三の領域は、前記第一の領域から上方向にずれた領域であり、
前記第五の領域は、前記第一の領域から下方向にずれた領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e7)
付記e4乃至e6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の領域は、少なくとも一部の領域が前記第一の表示手段の前方となる領域を含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e8)
付記e1乃至e7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な第二の表示手段を備え、
前記第一の可動体および前記第二の可動体のうちの一方の可動体は、前記第二の表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e9)
付記e1乃至e7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な第二の表示手段を備え、
前記第三の領域は、少なくとも一部の領域が前記第二の表示手段の前方となる領域を含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e10)
付記e1乃至e9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記e11)
付記e1乃至e9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つ(以下、「第一の可動体」という。)は、第一の位置から第三の位置へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つ(以下、「第二の可動体」という。)は、第二の位置から第四の位置へ少なくとも可動可能な可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体であり、
前記第四の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第三の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f2)
付記f1に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体の前方に位置する可動体であり、
前記第一の可動体は、該第一の可動体の後方を視認可能な視認領域が少なくとも設けられた可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域から視認可能とされるものであり、
前記第四の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第三の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域から視認可能とされるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f3)
付記f2に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から第五の位置へ少なくとも移動可能な可動体であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方となる位置であり、
前記視認領域は、レンズを含む領域であり、
前記第四の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第三の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域から視認可能とされるものであり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合よりも前記第五の位置に位置する場合の方が前記視認領域により大きく視認可能とされる可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f4)
付記f1乃至f3のいずれか一項に記載の遊技台であって、
表示を少なくとも表示可能な表示手段を備え、
前記第三の位置は、前記第一の可動体の少なくとも一部が前記表示手段の前方となる位置であり、
前記第四の位置は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記表示手段の前方となる位置である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f5)
付記f1乃至f4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段により可動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段により可動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f6)
付記f1乃至f5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に動作可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、上下方向に動作可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f7)
付記f1乃至f6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記f8)
付記f1乃至f6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
次に、本実施の形態によるパチンコ機100の可動体を用いた演出例について図281を用いて説明する。本例によるパチンコ機100は、可動体1700と可動体1800とを有している。図281は、可動体1700および可動体1800を模式的に示している。
図281(a)は、可動体1700および可動体1800が初期位置に位置している状態を示している。可動体1700は、透明樹脂で形成された装飾部1702を有している。装飾部1702は、全体として薄板円形状を有し、中央部に雲の絵柄1704が描かれている。雲の絵柄1704の外周側は、可動体1700の後方が視認可能な視認領域1706、1708が設けられている。また、可動体1700の初期位置は、装飾図柄表示装置208の上辺側の位置である。なお、可動体1700の初期位置は、装飾図柄表示表示208の下辺側の位置であってもよい。また、可動体1700は、初期位置に位置する場合、装飾図柄表示装置208と一部が重なっていてもよいし、全体が重なっていなくてもよい。また、可動体1700は、ステッピングモータで駆動されて、装飾図柄表示装置208の前方の平面内を上下方向に移動可能である。可動体1700の駆動機構は、上部前可動体1002、または上部後可動体1102の駆動機構を採用することができる。
可動体1800は、樹脂で形成された装飾部1802を有している。装飾部1802は、全体として薄板円形状を有し、中央部に太陽の絵柄が描かれている。また、可動体1800の初期位置は、装飾図柄表示装置208の右辺側の位置である。なお、可動体1800の初期位置は、装飾図柄表示表示208の左辺側の位置であってもよい。また、可動体1800は、初期位置に位置する場合、装飾図柄表示装置208と一部が重なっていてもよいし、全体が重なっていなくてもよい。また、可動体1800は、ステッピングモータで駆動されて、装飾図柄表示装置208の前方の平面内を左右方向に移動可能である。例えば、可動体1800は、ステッピングモータで駆動され、左右方向に延伸する案内棒で案内されて左右方向に移動可能である。
このように、2つの可動体は、初期位置に位置する状態において前後方向で重ならなくてもよい。同様に、上述の、上部前可動体1002および上部後可動体1102も初期位置に位置する状態において前後方向で重ならなくてもよい。上部前可動体1002の初期位置は可動体1700の初期位置と同じであってもよいし、上部後可動体1102の初期位置は可動体1800の初期位置と同じであってもよい。また、上部前可動体1002の初期位置は可動体1800の初期位置と同じであってもよいし、上部後可動体1102の初期位置は可動体1700の初期位置と同じであってもよい。また、可動体1700および可動体1800は個別に動作可能である。
また、可動体1700は、可動体1800よりも前側に配置されている。このため、可動体1700の移動領域は、可動体1800の移動領域よりも前側である。なお、可動体1700は、可動体1800よりも後側に配置されていてもよい。
図281(b)は、可動体1700が初期位置から下方に移動して、装飾図柄表示装置208の前方側中央部で停止した状態を示している。図281(b)の下向きの矢印は、可動体1700の移動方向を示している。可動体1700は、図281(a)に示す初期位置と、図281(b)に示す装飾図柄表示装置208の前方側中央部の位置の間を移動可能である。なお、可動体1700は、装飾図柄表示装置208の下辺側の位置まで移動可能であってもよい。
図281(c)は、可動体1800が初期位置から左方に移動して、装飾図柄表示装置208の前方側中央部で停止した状態を示している。図281(c)の左向きの矢印は、可動体1800の移動方向を示している。可動体1800は、図281(a)、(b)に示す初期位置と、図281(c)に示す装飾図柄表示装置208の前方側中央部の位置の間を移動可能である。なお、可動体1800は、装飾図柄表示装置208の左辺側の位置まで移動可能であってもよい。
また、図281(c)に示す状態において、可動体1700の後側に可動体1800が位置し、可動体1700と可動体1800とが前後方向で重なっている。可動体1700の視認領域1706、1708を通して可動体1800の一部が視認可能である。なお、視認領域1706、1708にレンズを配置してもよい。
図281(d)は、可動体1700と可動体1800とが前後方向で重なった状態を右方から左方に向かって見た状態を示している。図281(d)の左向きの2本の矢印は、可動体1800の移動方向を示している。図281(d)に示すように、可動体1800は、前方側に移動可能である。可動体1800は、前方側に移動する場合に、装飾部1802が円周側に大きくなる変形動作を可能である。装飾部1802が円周側に大きくなる変形動作すると、太陽の絵柄が大きくなる。また、当該動作の駆動機構は、上部前可動体1002の前側装飾部1010の可動部1010a〜1010jが外周側に移動するための駆動機構と同じである。
図281(e)は、可動体1700と可動体1800とが前後方向で重なった状態を前側からみた状態を示している。図281(e)の右方は、可動体1800が相対的に後方側に位置している状態を示し、図281(e)の左方は、可動体1800が相対的に前側に位置している状態を示している。図281(e)に示すように、可動体1800が前側に移動して装飾部1802が円周側に大きくなる変形動作をしたことが、可動体1700の視認領域1706、1708を通して視認可能である。
また、可動体1800は、相対的に前側の位置が初期位置であり、前側の位置から後側の位置に移動可能であってもよい。前側から後側に移動する場合に、可動体1800の装飾部1802が円周側に大きくなる変形動作をしてもよいし、装飾部1802が円周側に小さくなる変形動作をしてもよい。また、可動体1700が前後方向に移動可能であってもよい。また、可動体1700の動作を上述の上部前可動体1002に適用してもよいし、上部前可動体1002の動作を可動体1700に適用してもよい。また、可動体1800の動作を上述の上部後可動体1102に適用してもよいし、上部後可動体1102の動作を可動体1800に適用してもよい。また、これらの可動体の動作を適宜組み合わせてもよい。
また、可動体1700、可動体1800、上部前可動体1002、および上部後可動体1102の少なくとも一つは、装飾図柄表示装置208よりも小さいサブ表示装置を備えていてもよい。サブ表示装置には、液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを用いることができる。また、サブ表示装置は、第1副制御部400により制御されてもよいし、第2副制御部500により制御されてもよいし、第1副制御部400および第2副制御部500とは別に表示制御部を設けて当該表示制御部により制御されてもよい。
また、相対的に前側に配置される可動体1700と上部前可動体1002とは、表示領域の後方が視認可能な透過領域を備えた液晶表示装置(所謂、透過液晶)を備えていてもよい。当該液晶表示装置の透過領域を上述の視認領域としてもよい。
次に、以上説明した実施形態Fによるパチンコ機100の特徴的構成について再度図252乃至図281を参照しつつ説明する。
(G1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば、上部前可動体1002、レンズ可動体1002a、可動体1700)であり、
前記複数の可動体のうちの前記第一の可動体とは別の少なくとも一つは、第二の可動体(例えば、上部後可動体1102、可動体1800)であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域(例えば、開口部1012a、1014d、1002b5、視認領域1706、1708)が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態(例えば、上部前可動体1002が図260(a)に示す初期位置に位置し、上部後可動体1102が図264(a)に示す初期位置に位置する状態、上部前可動体1002が図260(b)に示す位置に位置し、上部後可動体1102が図264(b)に示す位置に位置する状態、上部前可動体1002が図260(c)に示す位置に位置し、上部後可動体1102が図264(c)に示す位置に位置する状態、または可動体1700および可動体1800が図281(c)に示す位置に位置する状態)をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態(例えば、レンズ可動体1002aが図261に示すように前方に移動した状態、レンズ可動体1002aが後方に移動した状態、上部後可動体1102が前方または後方に移動した状態、可動体1700が前方または後方に移動した状態、可動体1800が図281(d)、(e)に示すように前方に移動した状態、または可動体1800が後方に移動した状態)をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり(例えば、図276(g)、図279(a)、図281(c)参照)、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり(例えば、図276(g)、図279(a)、図281(c)参照)、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体が前後方向に移動した状態であり(例えば、図261、図279(b)、図281(d)、(e)参照)、
前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体は、表示手段(例えば、サブ表示装置)を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体に特徴を持った遊技台を提供できる。また、可動体と表示手段とが関連した多彩な演出を行い、演出の興趣を向上することができる場合がある。
(G2)
(G1)に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、前記第一の可動体が第三の位置(例えば、図260に示すレンズ可動体1002aの位置、または図261に示すレンズ可動体1002aの位置)に位置する状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体が第四の位置(例えば、図264(b)に示す上部後可動体1102の位置、または図264(c)に示す上部後可動体1102の位置)に位置する状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の可動体が第五の位置(例えば、図261に示すレンズ可動体1002aの位置、または図260に示すレンズ可動体1002aの位置)に位置する状態であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方または後方となる位置であり(例えば、図260、図261参照)、
前記第一の可動体は、第一の位置(例えば、図260(a)に示すレンズ可動体1002a(上部前可動体1002)の位置、または図260(b)に示すレンズ可動体1002a(上部前可動体1002)の位置)から前記第三の位置へ移動可能な可動体であり(例えば、図260参照)、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置へ移動可能な可動体であり(例えば、図259、図260、図261参照)、
前記第二の可動体は、第二の位置(例えば、図264(a)に示す上部後可動体1102の位置、または図264(b)に示す上部後可動体1102の位置)から前記第四の位置へ移動可能な可動体であり(例えば、図264参照)、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態である(例えば、図279(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の状態と第二の状態で第二の可動体が視認領域を通して見せることができ、さらに、第二の状態は第一の状態と可動体同士の相対的な位置関係が変化するので、第二の可動体の見せ方にバリエーションを持たせることができる場合がある。
(G3)
(G2)に記載の遊技台であって、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体であり(例えば、図276(g)参照)、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域を通して視認可能である(例えば、図276(g)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の可動体を第一の可動体の視認領域から見せることができるので、第二の可動体が第一の可動体と前後方向で重なる位置に移動しても演出効果を高めることができる場合がある。
(G4)
(G2)または(G3)に記載の遊技台であって、
前記視認領域は、レンズ(例えば、レンズ1018)を含む領域であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合と、前記可動体が前記第五の位置に位置する場合とで、前記視認領域により異なる大きさで視認可能とされる可動体である(例えば、図279(a)、(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体の相対的な位置関係を変化させて可動体の見え方を変化させることができる場合がある。また、第二の可動体を拡大または縮小して遊技者に見せることができる場合がある。
(G5)
(G2)乃至(G4)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置に移動する場合に、一部(例えば、前側装飾部1010の可動部1010a〜1010j、装飾部1702)が変形可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体が前後方向に移動する場合に形状を変化させて、可動体の動作のバリエーションを増加させることができる場合がある。
(G6)
(G2)乃至(G5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
装飾図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、
前記第三の位置は、前記第一の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置であり(例えば、図279(a)参照)、
前記第四の位置は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置である(例えば、図279(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、表示手段の前方で可動体が多彩な動作を行うことができる場合がある。
(G7)
(G2)乃至(G6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段(例えば、モータ1070)により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段(例えば、モータ1152)により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体が上下方向に同じ位置で動作可能でもあり、第一の可動体と第二の可動体が独立して動作可能でもあるため、可動体の動作のバリエーションを増加させることができる場合がある。
(G8)
(G1)乃至(G7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の可動体は、前記表示手段(例えば、サブ表示装置)を含む可動体であり、
前記表示手段は、前記第一の状態と前記第二の状態で異なる表示を表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体の視認領域を通して見える表示を、第一の可動体の前後方向への移動前後で変更することで、視認領域を通して見える表示を楽しませることができる場合がある。
(G9)
(G1)乃至(G7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記表示手段(例えば、サブ表示装置)を含む可動体であり、
前記表示手段は、後方側を透過可能な手段であり(例えば、表示領域の後方が透過して見える液晶表示装置)、
前記表示手段は、表示領域の少なくとも一部の領域が前記視認領域となる手段である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、表示手段の表示を第二の可動体とともに遊技者に見せて楽しませることができる場合がある。
(G10)
(G1)乃至(G9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に移動可能な可動体であり(例えば、図260参照)、
前記第二の可動体は、上下方向に移動可能な可動体である(例えば、図264参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(G11)
(G1)乃至(G10)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(G12)
(G1)乃至(G10)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
(H1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば、上部前可動体1002、レンズ可動体1002a、可動体1700)であり、
前記複数の可動体のうちの前記第一の可動体とは別の少なくとも一つは、第二の可動体(例えば、上部後可動体1102、可動体1800)であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域(例えば、開口部1012a、1014d、1002b5、視認領域1706、1708)が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態(例えば、上部前可動体1002が図260(a)に示す初期位置に位置し、上部後可動体1102が図264(a)に示す初期位置に位置する状態、上部前可動体1002が図260(b)に示す位置に位置し、上部後可動体1102が図264(b)に示す位置に位置する状態、上部前可動体1002が図260(c)に示す位置に位置し、上部後可動体1102が図264(c)に示す位置に位置する状態、または可動体1700および可動体1800が図281(c)に示す位置に位置する状態)をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態(例えば、レンズ可動体1002aが図261に示すように前方に移動した状態、レンズ可動体1002aが後方に移動した状態、上部後可動体1102が前方または後方に移動した状態、可動体1700が前方または後方に移動した状態、可動体1800が図281(d)、(e)に示すように前方に移動した状態、または可動体1800が後方に移動した状態)をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり(例えば、図276(g)、図279(a)、図281(c)参照)、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり(例えば、図276(g)、図279(a)、図281(c)参照)、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体が前後方向に移動した状態である(例えば、図261、図279(b)、図281(d)、(e)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体に特徴を持った遊技台を提供できる。また、可動体の動作にバリエーションを持たせることができる場合がある。
(H2)
(H1)に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、前記第一の可動体が第三の位置(例えば、図260に示すレンズ可動体1002aの位置、図261に示すレンズ可動体1002aの位置、または図281(b)、(c)に示す可動体1700の位置)に位置する状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体が第四の位置(例えば、図264(b)に示す上部後可動体1102の位置、図264(c)に示す上部後可動体1102の位置、または図281(c)に示す可動体1800の位置)に位置する状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の可動体が第五の位置(例えば、レンズ可動体1002aが前方または後方に移動した位置、可動体1700が前方または後方に移動した位置)に位置する状態であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方または後方となる位置であり(例えば、図260、図261参照)、
前記第一の可動体は、第一の位置(例えば、図281(a)に示す可動体1700の位置)から前記第三の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置(例えば、図281(a)に示す可動体1800の位置)から前記第四の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体(例えば、図281(a)に示す位置に位置する可動体1800)は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体(例えば、図281(a)に示す位置に位置する可動体1700)と前後方向に重ならない(例えば、図281(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の可動体が第一の可動体の視認領域を通して見える位置と、見えない位置に移動させ、可動体の動作および見せ方にバリエーションを持たせることができる場合がある。
(H3)
(H2)に記載の遊技台であって、
装飾図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、
前記第一の位置は、前記装飾図柄表示手段の第一の辺の側(例えば、上辺側)の位置であり、
前記第二の位置は、前記装飾図柄表示手段の第二の辺の側(例えば、右辺側)の位置であり、
前記第二の辺の側は、前記第一の辺の側と異なり、
前記第三の位置は、前記装飾図柄表示手段と前記第一の可動体の少なくとも一部が前後方向に重なる位置であり(例えば、図281(b)参照)、
前記第四の位置は、前記装飾図柄表示手段と前記第二の可動体の少なくとも一部が前後方向に重なる位置である(例えば、図281(c)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、装飾図柄表示手段の前面側で可動体の動作および装飾図柄表示手段の表示を用いて多彩な演出を行うことができる場合がある。
(H4)
(H2)または(H3)に記載の遊技台であって、
前記視認領域は、レンズ(例えば、レンズ1018)を含む領域であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合と、前記可動体が前記第五の位置に位置する場合とで、前記視認領域により異なる大きさで視認可能とされる可動体である(例えば、図279(a)、(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体の相対的な位置関係を変化させて可動体の見え方を変化させることができる場合がある。また、第二の可動体を拡大または縮小して遊技者に見せることができる場合がある。
(H5)
(H2)乃至(H4)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置に移動する場合に、一部(例えば、前側装飾部1010の可動部1010a〜1010j、装飾部1702)が変形可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体の動作にバリエーションを持たせることができる場合がある。
(H6)
(H2)乃至(H5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段(例えば、モータ1070)により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段(例えば、モータ1152)により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体が独立して動作可能でもあるため、可動体の動作のバリエーションを増加させることができる場合がある。
(H7)
(H1)乃至(H6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の可動体は、表示手段(例えば、サブ表示装置)を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体と表示手段とが関連した多彩な演出を行い、演出の興趣を向上することができる場合がある。
(H8)
(H1)乃至(H7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に移動可能な可動体であり(例えば、図281参照)、
前記第二の可動体は、左右方向に移動可能な可動体である(例えば、図281参照)、
ことを特徴とする遊技台。
(H9)
(H1)乃至(H8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(H10)
(H1)乃至(H8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
(I1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば、上部前可動体1002、レンズ可動体1002a)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば、上部後可動体1102)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第三の可動体(例えば、前側装飾部1010の可動部1010a〜1010j、回転可動部1102b)であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体と異なる可動体であり、
前記第三の可動体は、前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちのいずれか一方の可動体に設けられた可動体であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域(例えば、開口部1012a、1014d、1002b5)が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態(例えば、上部前可動体1002が図260(a)に示す初期位置に位置し、上部後可動体1102が図264(a)に示す初期位置に位置する状態、上部前可動体1002が図260(b)に示す位置に位置し、上部後可動体1102が図264(b)に示す位置に位置する状態、または上部前可動体1002が図260(c)に示す位置に位置し、上部後可動体1102が図264(c)に示す位置に位置する状態)をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態(例えば、レンズ可動体1002aが図261に示すように前方に移動した状態、上部後可動体1102が前方に移動した状態)をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり(例えば、図276(g)、図279(a)参照)、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり(例えば、図276(g)、図279(a)参照)、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体が前後方向に移動した状態である(例えば、図261、図279(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、可動体に特徴を持った遊技台を提供できる。第一の可動体の視認領域を通して第二の可動体を視認可能にし、可動体を用いた演出の興趣を向上させることができる場合がある。
(I2)
(I1)に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、前記第一の可動体が第三の位置(例えば、図260に示すレンズ可動体1002aの位置、または図261に示すレンズ可動体1002aの位置)に位置する状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体が第四の位置(例えば、図264(b)に示す上部後可動体1102の位置、または図264(c)に示す上部後可動体1102の位置)に位置する状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の可動体が第五の位置(例えば、図261に示すレンズ可動体1002aの位置、または図260に示すレンズ可動体1002aの位置)に位置する状態であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方または後方となる位置であり(例えば、図260、図261参照)、
前記第一の可動体は、第一の位置(例えば、図260(a)に示す上部前可動体1002の初期位置、または図260(b)に示す上部前可動体1002の位置)から前記第三の位置へ移動可能な可動体であり(例えば、図260参照)、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置へ移動可能な可動体であり(例えば、図260参照)、
前記第二の可動体は、第二の位置(例えば、図264(a)に示す上部後可動体1102の初期位置、または図264(b)に示す上部後可動体1102の位置)から前記第四の位置へ移動可能な可動体であり(例えば、図264参照)、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態である(例えば、図279(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の状態と第二の状態で第二の可動体が視認領域を通して見せることができ、さらに、第二の状態は第一の状態と可動体同士の相対的な位置関係が変化するので、第二の可動体の見せ方にバリエーションを持たせることができる場合がある。
(I3)
(I2)に記載の遊技台であって、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体であり(例えば、図276(g)参照)、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域を通して視認可能である(例えば、図276(g)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の可動体を第一の可動体の視認領域から見せることができるので、第二の可動体が第一の可動体と前後方向で重なる位置に移動しても演出効果を高めることができる場合がある。
(I4)
(I2)または(I3)に記載の遊技台であって、
前記視認領域は、レンズ(例えば、レンズ1018)を含む領域であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合と、前記可動体が前記第五の位置に位置する場合とで、前記視認領域により異なる大きさで視認可能とされる可動体である(例えば、図279(b)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体の相対的な位置関係を変化させて可動体の見え方を変化させることができる場合がある。また、第二の可動体を拡大または縮小して遊技者に見せることができる場合がある。
(I5)
(I2)乃至(I4)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置に移動する場合に、一部(例えば、前側装飾部1010)が変形可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体が前後方向に移動する場合に形状を変化させて、前後に移動する第一の可動体に注目させて楽しませることができる場合がある。
(I6)
(I2)乃至(I5)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
装飾図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、
前記第三の位置は、前記第一の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置であり(例えば、図279(a)参照)、
前記第四の位置は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置である(例えば、図279(a)参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、表示手段の前方で可動体が多彩な動作を行うことができる場合がある。
(I7)
(I2)乃至(I6)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段(例えば、モータ1070)により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段(例えば、モータ1152)により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体が上下方向に同じ位置で動作可能でもあり、第一の可動体と第二の可動体が独立して動作可能でもあるため、可動体の動作のバリエーションを増加させることができる場合がある。
(I8)
(I1)乃至(I7)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第三の可動体(例えば、回転可動部1102b)は、前記第一の状態と前記第二の状態のうちの少なくとも一方の状態において動作可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
例えば、第三の可動体が図263に示す回転可動部1102bである場合、回転可動部1102bが回転すると、開口部1102a1から前方に露出した平歯車1130または平歯車1134が初期位置(後方側の位置)に位置するレンズ可動体1002aのレンズ1018に接触してしまうため、回転可動部1102bは、レンズ可動体1002aが最前方の位置に位置する場合に、回転可能となる。このように、別の第一の可動体の位置により、第三の可動体は、動作可能であったり、動作不可能であったりしてもよい。第三の可動体は、第一の可動体と相対的な距離が近い場合に動作可能であってもよいし、第一の可動体と相対的な距離が遠い場合に動作可能であってもよい。また、第三の可動体が配置される第一の可動体または第二の可動体の位置により、第三の可動体は、動作可能であったり、動作不可能であったりしてもよい。上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体が重なっている状態での第三の可動体の動作によりバリエーションをさらに増やすことができる場合がある。
(I9)
(I1)乃至(I8)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第三の可動体(例えば、回転可動部1102b)は、前記第二の可動体に設けられた可動体であり、
前記第三の可動体は、前記第一の状態と前記第二の状態のうちの少なくとも一方の状態において前記視認領域を通して視認可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、視認領域を通して可動体の動作を見せることができる場合がある。
(I10)
(I1)乃至(I9)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第三の可動体(例えば、レンズ可動体1102a、前側装飾部1010)は、前記第一の可動体に設けられた可動体であり、
前記第三の可動体は、前記視認領域と前後方向に重ならないように動作可能な可動体である(例えば、図259〜図261参照)、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第二の可動体を見せつつ、第三の可動体の動きに注目させることができる場合がある。
(I11)
(I1)乃至(I10)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に移動可能な可動体であり(例えば、図260参照)、
前記第二の可動体は、上下方向に移動可能な可動体である(例えば、図264参照)、
ことを特徴とする遊技台。
また、本実施形態によるパチンコ機100において、可動体1700が可動体1800と一体的に設けられていてもよい。例えば、可動体1700は可動体1800の前側に配置され、可動体1700と可動体1800とは前後方向に重なっている状態で動作可能である。可動体1700は、可動体1800の動作により装飾図柄表示装置208の前面の平面内を移動可能である。また、可動体1700は、前方または後方に移動可能であってもよい。可動体1800を上下方向に移動させる駆動源と、可動体1700を前方または後方に移動させる駆動源は異なっている。以下の(I12)において、可動体1700を第一の可動体に適用し、可動体1800を第二の可動体に適用し、本発明による遊技台について説明する。なお、上部前可動体1002を第一の可動体に適用し、上部後可動体1102を第二の可動体に適用してももちろんよい。
(I12)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば、可動体1700)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば、可動体1800)であり、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体と一体的に設けられた可動体であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域(例えば、視認領域1706、1708)が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部(例えば、太陽の絵柄)が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の動作により前記第一の可動体と前記第二の可動体が第一の位置(例えば、装飾図柄表示装置208の端辺側の位置)から第二の位置(例えば、装飾図柄表示装置208の前面側中央部の位置)へ移動した状態であり、
前記第二の位置は、前記第一の可動体と前記第二の可動体の少なくとも一部が表示手段と前後方向に重なる位置であり、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体が前後方向に移動した状態である、
ことを特徴とする遊技台。
上記遊技台によれば、第一の可動体と第二の可動体とを一体的に動作させつつ、後方側に配置された第二の可動体を視認可能にして、可動体を用いた演出の興趣を向上させることができる場合がある。
(I13)
(I1)乃至(I12)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機(例えば、パチンコ機100)である、
ことを特徴とする遊技台。
(I14)
(I1)乃至(I12)のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン2000)である、
ことを特徴とする遊技台。
(I1)〜(I11)に記載の遊技台が備える第三の可動体を上述の(G1)〜(G12)および(H1)〜(H10)に記載の遊技台に適用可能である。
また、第三の可動体は、第一の可動体の駆動源および第二の可動体の駆動源とは別の駆動源で駆動されてもよいし、第一の可動体の駆動源または第二の可動体の駆動源で駆動されてもよい。例えば、第一の可動体がレンズ可動体1002aであり、第三の可動体が前側装飾部1010の可動部1010a〜1010jである場合、レンズ可動体1002aを前後方向に移動させる駆動源と、可動部1010a〜1010jを外周方向に移動させる駆動源とは、モータ1020で共通している。
第一の位置は、第一の可動体の初期位置であってもよいし、初期位置でなくてもよい。
第一の状態から第二の状態への移行する場合には、第一の可動体が前後方向に移動してもよいし、第二の可動体が前後方向に移動してもよい。また、第一の可動体および第二の可動体の両方が前後方向に移動してもよい。
第一の可動体と第二の可動体は、移動方向が異なっており、委任の場所、例えば、装飾図柄表示装置208の前面側中央部で前後方向に重なっていてもよい。例えば、第一の可動体が第一の位置と第三の位置との往復動作を繰り返し、第二の可動体が第二の位置と第四の位置との往復動作を繰り返す構成であっても、第一の可動体と第二の可動体が前後方向に重なる状態となればよい。
初期位置に位置する第一の可動体と、初期位置に位置する第二の可動体は、前後方向で重ならなくてもよい(例えば、図281(a)参照)。
第一の可動体、第二の可動体、および第三の可動体の少なくとも一つは、駆動手段を備えず、遊技者が操作することにより可動可能であってもよい。例えば、枠(例えば、前面枠扉106)に設けられた視認領域を有する可動体を第三の位置や第五の位置に移動させ視認領域を通して後方側に位置する第二の可動体を視認可能な構成としてもよい。
可動体は、遊技盤だけでなく枠側(例えば、前面扉106側)に設けられていてもよい。例えば、ガラスが前方に突出動作してボタン機能となるようなボタン(所謂ガラスボタン)も可動体として含めることができる。なお、ガラスボタンのように、第一の可動体、第二の可動体、または第三の可動体が操作手段であってもよい。
第一の可動体と第二の可動体は、互いに前後方向に重なっていない状態で前後方向に動作可能であってもよいし、互いに前後方向に重なっている状態で前後方向に動作可能であってもよい。
第一の可動体と第二の可動体は、互いに前後方向に重なっていない状態でのみ前後方向に動作可能であってもよいし、互いに前後方向に重なっている状態でのみ前後方向に動作可能であってもよい。
第一の状態から第二の状態へ移行する場合では、第二の可動体が初期位置からの移動動作以外の別の動作(例えば、変形する動作)を行うこともできる。
視認領域とは、完全なる開口領域でなくてもよい。例えば、図281に示すように、可動体1700の外周部が視認領域であってもよい。なお図281に示す可動体1700においては、可動体1700の外郭が楕円の透明樹脂で形成されたカバー体となっており、当該外郭形状と内部の雲の絵柄1704との間の隙間を視認領域1706、1708としているが、外郭形状が存在しない場合であっても、視認領域として含めることもできる。例えば、雲の絵柄1704の隙間を視認領域としてもよい。すなわち、可動体の何らかの隙間を視認領域としてもよい。視認領域は後方が視認可能であればよい。
第一の可動体と第二の可動体は一体型の可動体であってもよい。例えば、第一の可動体が第二の可動体と一体的に構成され、第一の可動体が第一の位置から第三の位置に移動する場合には、第二の可動体の駆動源により移動する構成であり、第一の状態になってから第一の可動体を前後方向に移動させる別の駆動源を備えていてもよい。
また、第一の可動体と第二の可動体は一体型の可動体である場合、第一の可動体と第二の可動体を動作させる駆動手段は、1つであってもよい。例えば、駆動機構(例えば、リンク機構)により第二の可動体の動作にリンクして第一の可動体が動作する構成であってもよい。
なお、上記(G1)〜(G12)に記載の遊技台と、(H1)〜(H10)に記載の遊技台と、(I1)〜(I11)に記載の遊技台と、図237〜図281に示すパチンコ機100とは適宜組み合わせ可能である。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記g1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの前記第一の可動体とは別の少なくとも一つは、第二の可動体であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体が前後方向に移動した状態であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体は、表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g2)
付記g1に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、前記第一の可動体が第三の位置に位置する状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体が第四の位置に位置する状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の可動体が第五の位置に位置する状態であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方または後方となる位置であり、
前記第一の可動体は、第一の位置から前記第三の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置から前記第四の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g3)
付記g2に記載の遊技台であって、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域を通して視認可能である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g4)
付記g2またはg3に記載の遊技台であって、
前記視認領域は、レンズを含む領域であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合と、前記可動体が前記第五の位置に位置する場合とで、前記視認領域により異なる大きさで視認可能とされる可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g5)
付記g2乃至g4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置に移動する場合に、一部が変形可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g6)
付記g2乃至g5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
装飾図柄表示手段を備え、
前記第三の位置は、前記第一の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置であり、
前記第四の位置は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g7)
付記g2乃至g6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g8)
付記g1乃至g7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の可動体は、前記表示手段を含む可動体であり、
前記表示手段は、前記第一の状態と前記第二の状態で異なる表示を表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g9)
付記g1乃至g7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記表示手段を含む可動体であり、
前記表示手段は、後方側を透過可能な手段であり、
前記表示手段は、表示領域の少なくとも一部の領域が前記視認領域となる手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g10)
付記g1乃至g9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、上下方向に移動可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g11)
付記g1乃至g10のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記g12)
付記g1乃至g10のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの前記第一の可動体とは別の少なくとも一つは、第二の可動体であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体が前後方向に移動した状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h2)
付記h1に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、前記第一の可動体が第三の位置に位置する状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体が第四の位置に位置する状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の可動体が第五の位置に位置する状態であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方または後方となる位置であり、
前記第一の可動体は、第一の位置から前記第三の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置から前記第四の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と前後方向に重ならない、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h3)
付記h2に記載の遊技台であって、
装飾図柄表示手段を備え、
前記第一の位置は、前記装飾図柄表示手段の第一の辺の側の位置であり、
前記第二の位置は、前記装飾図柄表示手段の第二の辺の側の位置であり、
前記第二の辺の側は、前記第一の辺の側と異なり、
前記第三の位置は、前記装飾図柄表示手段と前記第一の可動体の少なくとも一部が前後方向に重なる位置であり、
前記第四の位置は、前記装飾図柄表示手段と前記第二の可動体の少なくとも一部が前後方向に重なる位置である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h4)
付記h2またはh3に記載の遊技台であって、
前記視認領域は、レンズを含む領域であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合と、前記可動体が前記第五の位置に位置する場合とで、前記視認領域により異なる大きさで視認可能とされる可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h5)
付記h2乃至h4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置に移動する場合に、一部が変形可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h6)
付記h2乃至h5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h7)
付記h1乃至h6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の可動体は、表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h8)
付記h1乃至h7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、左右方向に移動可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h9)
付記h1乃至h8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記h10)
付記h1乃至h8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i1)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第三の可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体と異なる可動体であり、
前記第三の可動体は、前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちのいずれか一方の可動体に設けられた可動体であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体と前記第二の可動体のうちの少なくとも一方の可動体が前後方向に移動した状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i2)
付記i1に記載の遊技台であって、
前記第一の状態は、前記第一の可動体が第三の位置に位置する状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体が第四の位置に位置する状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の可動体が第五の位置に位置する状態であり、
前記第五の位置は、前記第三の位置の前方または後方となる位置であり、
前記第一の可動体は、第一の位置から前記第三の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の位置から前記第四の位置へ移動可能な可動体であり、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i3)
付記i2に記載の遊技台であって、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体と少なくとも一部が前後方向に重なる可動体であり、
前記第二の位置に位置する前記第二の可動体の少なくとも一部は、前記第一の位置に位置する前記第一の可動体の前記視認領域を通して視認可能である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i4)
付記i2またはi3に記載の遊技台であって、
前記視認領域は、レンズを含む領域であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合と、前記可動体が前記第五の位置に位置する場合とで、前記視認領域により異なる大きさで視認可能とされる可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i5)
付記i2乃至i4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第三の位置から前記第五の位置に移動する場合に、一部が変形可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i6)
付記i2乃至i5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
装飾図柄表示手段を備え、
前記第三の位置は、前記第一の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置であり、
前記第四の位置は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記装飾図柄表示手段の前方となる位置である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i7)
付記i2乃至i6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の駆動手段により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の駆動手段により移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の位置に位置しない場合がある可動体であり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合に、前記第四の位置に位置しない場合がある可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i8)
付記i1乃至i7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第三の可動体は、前記第一の状態と前記第二の状態のうちの少なくとも一方の状態において動作可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i9)
付記i1乃至i8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第三の可動体は、前記第二の可動体に設けられた可動体であり、
前記第三の可動体は、前記第一の状態と前記第二の状態のうちの少なくとも一方の状態において前記視認領域を通して視認可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i10)
付記i1乃至i9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第三の可動体は、前記第一の可動体に設けられた可動体であり、
前記第三の可動体は、前記視認領域と前後方向に重ならないように動作可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i11)
付記i1乃至i10のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の可動体は、上下方向に移動可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、上下方向に移動可能な可動体である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i12)
複数の可動体を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体であり、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体と一体的に設けられた可動体であり、
前記第一の可動体は、後方を視認可能な視認領域が設けられた可動体であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第一の状態をとることが可能であり、
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、第二の状態をとることが可能であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記第一の可動体と前後方向に重なる状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の可動体の動作により前記第一の可動体と前記第二の可動体が第一の位置から第二の位置へ移動した状態であり、
前記第二の位置は、前記第一の可動体と前記第二の可動体の少なくとも一部が表示手段と前後方向に重なる位置であり、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の少なくとも一部が前記視認領域を通して視認可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の状態から前記第一の可動体が前後方向に移動した状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i13)
付記i1乃至i12のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記i14)
付記i1乃至i12のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、これまでランプと称したものは、発光手段の一例であり、ランプは、LED、冷陰極管等の光を発するものであれば置換可能である。
例えば、上記実施の形態は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機にも適用可能である。例えば、ぱちんこ機は、球を封入し、封入した球をぱちんこ機内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機であってもよく、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出は電子的な表示によって実行されるものであってもよい。
なお、上記詳細な説明で説明した事項は組み合わせることが可能である。
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図282に示すようなスロットマシン2000にも適用可能である。図282はスロットマシン2000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図282に示すスロットマシン2000は、本体2001と、本体2001の正面に取付けられ、本体2001に対して開閉可能な前面扉2002と、を備える。本体2001の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール2010、中リール2011、右リール2012)収納され、スロットマシン2000の内部で回転できるように構成されている。これらのリール2010〜2012はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
スロットマシン2000において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール2010〜2012が構成されている。リール2010〜2012上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓2013から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール2010〜2012を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール2010〜2012は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、スロットマシン2000では、3個のリールをスロットマシン2000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール2010〜2012の背面には、図柄表示窓2013に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示省略)が配置されている。リールバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン2000内部において各々のリール2010〜2012の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール2010〜2012を停止させる。
入賞ライン表示ランプ2020は、有効となる入賞ライン2014を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン2014は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン2014の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ2023は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ2024は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ2022は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ2028は演出用のランプである。
メダル投入ボタン2030〜2032は、スロットマシン2000に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。スロットマシン2000においては、メダル投入ボタン2030が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン2031が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン2032が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン2032はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ2029は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ2021が点灯する。
メダル投入口2041は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン2030〜2032により電子的に投入することもできるし、メダル投入口2041から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器2025は、スロットマシン2000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器2026は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器2027は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器2025、遊技情報表示器2026、および払出枚数表示器2027は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー2035は、リール2010〜2012の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口2041に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン2030〜2032を操作して、スタートレバー2035を操作すると、リール2010〜2012が回転を開始することとなる。スタートレバー2035に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット2036には、ストップボタン2037〜2039が設けられている。ストップボタン2037〜2039は、スタートレバー2035の操作によって回転を開始したリール2010〜2012を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール2010〜2012に対応づけられている。以下、ストップボタン2037〜2039に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン2037〜2039の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン2037〜2039の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン2033は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン2034は、スロットマシン2000に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口2055から排出するためのボタンである。ドアキー孔2040は、スロットマシン2000の前面扉2002のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口2055は、メダルを払出すための払出口である。
メダル投入ボタン2032の右側には、チャンスボタン2100が設けられている。チャンスボタン2100は、リール2010〜2012の動作に関連する操作が可能であったり、液晶表示装置2057の表示に関連する操作が可能であったりする。また、チャンスボタン2100は、上記実施形態によるパチンコ機100と同様に複数の状態(例えば、発光状態、回転状態、振動状態またはこれらの組み合わせ)を取ることが可能であり、チャンスボタン2100の操作有効期間中に状態変化可能であってもよい。
情報表示ボタンユニット2050には、情報表示ボタン2046が設けられている。情報表示ボタン2046は、ユーザメニュー(例えば、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニュー)を呼び出すための操作ボタンであり、複数のボタンから構成されている。情報表示ボタン2046の構成及び作用については後述する。
ストップボタンユニット2036の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル2062が設けられており、タイトルパネルランプ2064は、タイトルパネル2062を点灯するランプである。タイトルパネル2062の下部には、メダル払出口2055、メダルの受皿2061が設けられている。
音孔2081はスロットマシン2000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉2002の左右各部に設けられたサイドランプ2044は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉2002の上部には演出装置2060が配設されており、演出装置2060の上部には音孔2043が設けられている。この演出装置2060は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ2063a、左シャッタ2063bからなるシャッタ(遮蔽装置)2063と、このシャッタ2063の奥側に配設された液晶表示装置2057(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ2063a、左シャッタ2063bが液晶表示装置2057の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置2057(図示省略)の表示画面がスロットマシン2000正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図283(a)は、情報表示ボタン2046の外観斜視図であり、図283(b)は、情報表示ボタン2046の上面図である。情報表示ボタン2046は、図283に示すように、情報表示ボタンユニット2050の略矩形の平面上に複数のボタンを備えている。すなわち、情報表示ボタン2046は、情報表示ボタンユニット2050に設けられた複数のボタンの総称であり、詳しくは、情報表示ボタンユニット2050の略中央に設けられた決定(呼出)ボタン2046Oと、決定(呼出)ボタン2046Oの左側に離間して設けられた上選択ボタン2046U、下選択ボタン2046D、左選択ボタン2046L及び右選択ボタン2046Rと、決定(呼出)ボタン2046Oの右側に離間して設けられたキャンセルボタン2046Cと、を備える。
なお、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。

Claims (11)

  1. 遊技盤と、
    第一の構造体と、
    第二の構造体と、
    を備えた遊技台であって、
    前記第一の構造体は、前記遊技盤に設けられた構造体であり、
    前記遊技盤は、開口部が設けられた遊技盤であり、
    前記第二の構造体の少なくとも一部は、前記開口部に位置し、
    前記第一の構造体は、前記開口部の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な構造体である、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第一の構造体は、レールユニットである、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の遊技台であって、
    前記第二の構造体は、検出手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  4. 請求項3に記載の遊技台であって、
    前記検出手段は、エラーの報知に関連した検出が可能な手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  5. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第二の構造体は、ハーネスを含む構造体である、
    ことを特徴とする遊技台。
  6. 請求項3に記載の遊技台であって、
    前記検出手段は、遊技球の検出が可能な手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記第二の構造体は、遊技球に接触不可能な構造体である、
    ことを特徴とする遊技台。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記遊技盤は、遊技領域と非遊技領域を有する遊技盤であり、
    前記開口部は、前記非遊技領域に設けられた開口部である、
    ことを特徴とする遊技台。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記開口部は、貫通孔である、
    ことを特徴とする遊技台。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記開口部は、切欠きである、
    ことを特徴とする遊技台。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記遊技台は、ぱちんこ機である、
    ことを特徴とする遊技台。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014176554A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Fujishoji Co Ltd 遊技機

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