以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。本発明は、パチンコ機、スロットマシンなどの各種の遊技台に適用可能である。また、パチンコ機は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用する封入式パチンコ機であってもよく、この封入式パチンコ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
以下の実施形態は、実施形態A〜実施形態Cの3つの実施形態に大別されるが、各実施実施形態及び各実施形態に含まれる実施例、変形例等は、相互に適宜組み合わせ可能である。なお、各構成を示す符号は、その実施形態A、B又はCにおいてのみ統一的に用いられている。したがって、例えば、実施形態Aの符号と同じ符号が実施形態Bでは他の構成を示す符号として用いられている場合がある。
<実施形態A>
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や遊技台枠用ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、ボタンユニット190と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、ここでは不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主制御基板156を収納する主制御基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副制御基板160と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副制御基板164とを収納する第1副制御基板ケース162、液晶の制御処理を行う液晶制御部700を構成する液晶制御基板680を収納する液晶制御基板ケース682、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出制御基板170を収納する払出制御基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。CRインタフェース部186は、例えばD−sub(D−subminiature)コネクタで構成されたCRユニット接続部を有し、これを介して払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うようになっている。
また、パチンコ機100は、その背面側から見て、球タンク150の右側であってタンクレール154の上方に中継基板196を有している。中継基板196はパチンコ機100とホールコンピュータとの電気的接続に用いられる。遊技盤200の交換を行う場合にパチンコ機100とホールコンピュータとの配線を変更する必要がないため、遊技盤200は、中継基板196を介して本体104とホールコンピュータとを接続したままで交換される。但し、機種によってはパチンコ機100からホールコンピュータに送信する信号の種類を変更する必要があるため、パチンコ機100は、遊技盤200の取り外し時に、パチンコ機100の正面(手前)側から中継基板196の接続状況が把握できるように構成されていてもよい。
また、第1副制御基板ケース162の図中左上には、例えばスピーカ120の音量を調整する音量調整スイッチ192を設けている。音量調整スイッチ192は、例えばロータリースイッチで構成される。
このように、主制御基板156、第1副制御基板160、第2副制御基板164および液晶制御基板680は、機種毎に変更の必要があるため遊技盤200の背面に備えられ、払出制御基板170、発射基板174および電源基板182は、複数機種で共通的に使用されるため外枠102に備えられる。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208と、可動表示装置288とを配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
可動表示装置288も、演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成するが、装飾図柄表示装置208と同様に、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。可動表示装置288は、不図示のモータを備え、当該モータによって上下方向に移動可能に構成され、下降した場合には、装飾図柄表示装置208の前方の少なくとも一部を覆う。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224、および可動表示装置288の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
なお、可動表示装置288は、演出の表示を行うものであってかつ、可動するものである。したがって、以下の説明においては、表示装置として、装飾図柄表示装置208を第一表示装置(メイン液晶表示装置)といい、可動表示装置288を第二表示装置(サブ液晶表示装置)という場合がある。また、遮蔽装置246や、人の腕を模した演出可動体224とともに(演出)可動体という場合がある。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて各種機器を制御する第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて主に演出の制御を行う第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、液晶制御部700と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路(乱数値生成回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138や遊技台枠用ランプ122など)の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体246の駆動制御を行うための駆動回路432と、チャンスボタン136の押下やボタンユニット190の押下を検出するボタン検出センサ426および各種センサ430と、各種センサ430やボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。演出可動体246には、前面枠扉106側に設けられる可動物(可動体)や、チャンスボタン136およびボタンユニット190の可動部等が含まれる場合がある。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224や、遮蔽装置246などの現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、基本回路502と遊技盤用ランプ駆動回路530との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。演出可動体224には、遊技盤200に設けた可動物(可動体)等が含まれる場合がある。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<液晶制御部>
次に、液晶制御部700について説明する。液晶制御部700は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて液晶制御部700の全体を制御するCPU704と、一時的にデータを記憶するためのRAM708と、液晶制御部700の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506と、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)710を備えている。CPU704は、水晶発振器714Aが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
VDP710は、水晶発振器714Bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、CPU404からの信号に基づいてCGROM716に記憶された画像データ等を読み出してVRAM718のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208および可動表示装置288に画像を表示する。
<遊技台のブロック図>
図5を参照してパチンコ機100の各基板(制御基板)等の接続関係を説明する。同図は、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、払出制御部600および液晶制御部700などを構成する各(制御)基板等と、表示装置や可動体等との接続関係を示すブロック図である。
パチンコ機100は、遊技盤200側では、主制御基板156に盤面基板200b、第1副制御基板160、図柄表示基板212、214、210、328、特図1始動口センサ230、特図2始動口センサ232が接続する。盤面基板200bには弁面中継基板200aが接続する。盤面中継基板200aには各種センサ320、各ソレノイド332が接続する。これにより、遊技球が一般入賞口(入賞口)226、普図始動口(ゲート)228、第1特図始動口230および第2始動口232へ入球したことが球検出センサで検出された場合、そのスイッチ信号が主制御部300に送信される。また、第2特図始動口(普通電動役物)232開閉用のソレノイド信号が主制御部300の駆動回路334からソレノイド332に送信される。また第1可変入賞口234や第2可変入賞口235(大入賞口)開閉用のソレノイド信号が主制御部300の駆動回路334からソレノイド332に送信される。また、第1可変入賞口234や第2可変入賞口235(大入賞口)からは入球をカウントするカウント信号が主制御部300に送信される。
また第1副制御基板160には、液晶制御基板680が接続し、液晶制御基板680には、装飾図柄表示装置(メイン液晶表示装置)208および可動表示装置(サブ液晶表示装置)288が接続する。また第1副制御基板160には、第2副制御基板164が接続し、第2副制御基板164には、サブ液晶可動部2241(可動表示装置288の可動部)、盤面側の可動物M(演出可動体244、遮蔽装置246など)、遊技盤用ランプ532が実装される盤面側照明基板200cが接続する。
これにより、主制御基板156の指令により、第1副制御基板160が制御を行い、第1副制御基板160の指令により液晶制御基板680および第2副制御基板164が制御を行う。具体的には、主制御部300が生成した処理情報(コマンド信号)が、第1副制御部400に送信され、当該処理情報あるいは第1副制御部400が生成した処理情報が、液晶制御部700や第2副制御部500に送信される。例えば、演出可動体224の駆動用のデータ、演出可動体224の照明発光用データ、可動表示装置288の駆動用のデータ等が、第1副制御基板160から第2副制御基板164に送信される。また、遊技盤200側の照明を発光させるためのデータまたはクロック信号が第2副制御部500の駆動回路516から盤面側照明基板724に送信される。また、各駆動回路324、326、330から、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214、普図表示装置210、各種状態表示部328の表示制御用の信号が送信される。また、第1副制御基板160の制御データが液晶制御基板680に送信され、装飾図柄表示装置208や可動表示装置288に画像データが送信される。
また、パチンコ機100は、本体104側では、内枠中継基板104b、内枠周辺基板104c、盤枠中継基板104dが設けられ、遊技盤200側の基板と本体104側の基板とを中継して接続する。
内枠中継基板104bは、主制御基板156と払出制御基板170と接続する。これにより、主制御部300から払出制御部600に例えば払出制御に関するコマンド信号(例えば払出数や外部端子板104aと通信するための情報)が送信され、払出制御部600からは、主制御部300に対して排出系のエラー情報等が送信される。また、内枠周辺基板104cは、第1副制御基板160と電源基板104eを接続し、盤枠中継基板104dは、第1副制御基板160と前面枠扉106に設けられたボタン136、ボタン用の各種ランプ138,418、ドア側可動役物106a、各種ランプ418が実装されるドア側照明基板106b、該ドア側照明基板106bを介してスピーカ120とを接続する。ボタン136にはチャンスボタン等が含まれ得る。ドア側可動役物106aには前面枠扉106側に設けた可動物(可動体)が含まれ得る。
これにより各種ランプ418を発光させるためのデータやクロック信号が第1副制御部400の駆動回路420からドア側照明基板106bに送信される。また、音源IC416からスピーカ120に音声データが送信される。また、チャンスボタン136やボタンユニット190の操作によるボタン検出センサ426等の検知結果が第1副制御部400に送信される。
払出制御基板170は、払出しセンサ604、払出モータ602、ガラス枠スイッチ104g、内枠スイッチ104f、遊技球等貸出装置接続基板104h、電源基板104e、発射制御基板104jと接続する。ガラス枠スイッチ104g、内枠スイッチ104fにより、前面枠扉106の開閉や、内枠(本体104)の開閉が検知されて主制御基板156で認識可能となる。発射制御基板104jはガラス枠中継基板104kと接続する。ガラス枠中継基板104kは、ハンドル中継基板106d、満タンスイッチ106g、度数表示基板106hと接続する。発射ハンドル基板106dには、発射ボリューム106c、発射停止スイッチ106f、タッチセンサ106eが接続する。
<図柄の種類>
次に、図6(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されており、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図6(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図6(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図7に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234、235や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、および第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図6(c)に示す普図A)および外れ図柄(図6(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図6(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第2可変入賞口235(特図1の場合には、第1可変入賞口234)に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1の場合には、第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1の場合には、扉部材234a)を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1の場合には、第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1の場合には、扉部材234a)を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、第1可変入賞口234(または第2可変入賞口235)の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図9を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。また、各可動体の初期化も行われ、その設定を第一の状態とすることができる。
ステップS303では、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値が33(33ms)以上か否かを判定し、タイマ変数CNTの値が33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTの値が33以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数CNTに0を代入する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS303の処理からステップS305の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からのコマンド、第2副制御部500からのコマンド、および液晶制御部700からの戻りコマンドを受信したか否かを判別し、処理する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、主制御部300からのコマンドに基づいて演出抽選処理を行い、液晶コマンドや、所定のポジションにパーツデータを設定するボックスデータの設定処理(後述)を行う。また、戻りコマンド(後述)の受信後にポジションにパーツデータがある場合は、スピーカ120、各種ランプ418、遊技盤用ランプ532、演出可動体246、224等に送信するパーツデータの設定処理を行う。
ステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。例えば、報知条件の成立があった場合にスピーカ120による報知(例えば演出)が実行されるように命令を出力する。また、不正行為や故障の検知等に関連する異常報知条件の成立があった場合にスピーカ120による報知(例えば異常の発生を報せる報知)が実行されるように命令を出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。例えば、各種ランプ418の発光条件の成立があった場合にはその発光のための命令を出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に可動体への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。可動体としては、遮蔽装置246、チャンスボタン136内の可動体(回転体)を挙げることができ、また、後述する別の可動体も含まれ得る。、
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドまたは液晶制御部700に送信する液晶コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図10を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS703では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS703の処理からステップS707の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS705では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ122への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS713では、第1副制御部400からの盤面側の可動物M(可動表示装置288の可動部2441、演出可動体224、遮蔽装置246など)への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図10(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<液晶制御部700の処理>
次に、図11を用いて、液晶制御部700の処理について説明する。なお、同図(a)は、液晶制御部700のCPU704が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、液晶制御部700のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、液晶制御部700のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)はVDP画像処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS1001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM708内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1003では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS1005の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS1003の処理からステップS1005の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS1005では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS1007では、コマンド処理を行う。液晶制御部700のCPU704は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS1009では、VDPコマンド送信処理を行う。例えば、第1副制御部400から画像表示の指示があった場合は、VDP710に画像制御処理を行わせるため、VDP710に対してコマンドを送信する。
ステップS1011では戻りコマンド送信処理を行う。液晶制御部700は、装飾図柄表示装置208または可動表示装置288を制御して要求された画像を表示した場合は、戻りコマンドを第1副制御部400に送信して、ステップS1003に戻る。
次に、同図(b)を用いて、液晶制御部700のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、液晶制御部700が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM708に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、液晶制御部700のCPU704によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。液晶制御部700は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1201では、図11(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS1003において説明したRAM708のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1003において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1203では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、液晶制御部メイン処理におけるステップS1009のVDPコマンド送信処理でコマンドを受信したVDP710の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS1301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU704は、まず、VRAM718の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208および/または可動表示装置288に表示される。次に、CPU704は、VDP710のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(CGROM716の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM718の転送先アドレス)などを設定した後、CGROM716からVRAM7186への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP710は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをCGROM716からVRAM718に転送する。その後、VDP710は、転送終了割込信号をCPU704に対して出力する。
ステップS1303では、VDP710からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1305に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1305では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU704は、ステップS1301でVRAM710に転送した画像データに基づいてVRAM718の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM718の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP718に指示する。VDP718はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1307では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU704は、VDP710に画像の描画開始を指示する。VDP710は、CPU704の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1309では、画像の描画終了に基づくVDP710からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1311に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1311では、RAM708の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<可動体の他の構成例>
次に、パチンコ機100に適用可能な可動体の例について説明する。まず、前面枠扉106や球貯留皿付扉108といった扉体に適用可能な可動体の例について説明し、その後、遊技盤200に適用可能な可動体の例について説明する。更に、可動体に搭載された可動体について説明する。以下の説明に用いる図面において、図1〜図11で説明したパチンコ機100の構成に対応する構成については同じ符号を付している。
<扉体に適用可能な可動体の例>
図12(a)の遊技台は、前面枠扉106、球貯留皿付扉108に代わる前面枠扉106’、球貯留皿付扉108’が設けられている。前面枠扉106’には、可動体として透過部ユニット700’が設けられている。透過部ユニット700’は、上述した透明板部材118に代わる構成でもある。球貯留皿付扉108’には、可動体として、チャンスボタン700と、表示体900と、が設けられている。チャンスボタン700は、上述したチャンスボタン136に代わる構成でもある。
図12(a)は透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900が初期状態にある場合を示しており、これら可動体はこの初期状態から動作可能である。本実施形態の場合、可動体の状態は可動体の全部又は一部の位置を基準とし、初期状態とは可動体の位置が初期位置であることを意味する。したがって、初期状態のことを初期位置と呼ぶ場合がある。可動体が動作するとは、その全部の位置が変化する場合、又は、その一部の位置が変化する場合を含む。可動体の一部の位置が変化することを可動体の姿勢が変化すると言う場合がある。
図12(b)は透過部ユニット700’が最大移動位置まで移動した状態を示す。本実施形態では、図12(a)の初期位置と図12(b)の最大移動位置との間で透過部ユニット700’は移動可能である。本実施形態の場合、透過部ユニット700’の移動はその下部を中心とした回動であり、透過部ユニット700’は図12(a)の初期位置と図12(b)の最大移動位置との間で姿勢が変化する。透過部ユニット700’は遊技者が接触可能な位置に設けられており、図12(b)の状態では遊技者が操作可能なボタン(スイッチの一部)として機能する。
図12(c)はチャンスボタン700が最大移動位置まで移動した状態を示す。本実施形態では、図12(a)の初期位置と図12(c)の最大移動位置との間でチャンスボタン700は移動可能である。本実施形態の場合、チャンスボタン700の移動は上下方向の移動である。チャンスボタン700は遊技者が接触可能な位置に設けられており、本実施形態では遊技者が操作可能なボタン(スイッチの一部)として機能する。
図12(d)は表示体900が最大移動位置まで移動した状態を示す。本実施形態では、図12(a)の初期位置と図12(d)の最大移動位置との間で表示体900は移動可能である。本実施形態の場合、表示体900の移動は回転である。表示体900は遊技者が接触不可能な位置に設けられている。
<透過部ユニット700’>
透過部ユニット700’について図13〜図15を参照して説明する。図13は透過部ユニット700’の分解斜視図及び透過部ユニット700’の駆動ユニット830’の斜視図である。図14は駆動ユニット830’の分解斜視図である。図15は駆動ユニット830’の動作説明図である。
透過部ユニット700´は、透過部702´と、LED基板706´と、ベース部708´と、保護板710´と、飾り部材712´と、追従部714´と、リンク部材716´と、駆動軸718´と、固定部720´とを有している。
透過部702´は、透過部ユニット700´の最後面(遊技盤側)に配置された、ガラス板あるいは樹脂製の透明板などである。上述した遊技盤200の装飾図柄表示装置208等は、透過部702´を通して遊技者に視認される。
LED基板706´は、略環状の基板の内周に、環の中心方向に向かって主に出射する複数のLED群706A´〜706D´を実装したものであり、透過部702´の外周にはめ込まれる。LED群706A´は透過部702´の上側部分に相当する位置に数個のLEDが基板の円周方向に並設され、LED群706B´は透過部702´の右側部分に相当する位置に、LED群706C´は透過部702´の下側部分に相当する位置に、LED群706D´は透過部702´の左側部分に相当する位置に、それぞれ数個のLEDが基板の円周方向に並設されている。
保護板710´は、例えば、ガラス板や樹脂製の透明板などからなり、ベース部702´の前面に配置されてLED基板706´や透過部702´を保護する。飾り部材712´は、最前面(遊技者側)に配置された略環状の部材である。
ベース部708´は、飾り部材712´と、保護板710´と、LED基板706´と、透過部702´が取り付けられ、これらが駆動ユニット830´によって一体的に移動可能となるように支持する部材である。ベース部708´の上端部には、駆動ユニット830´のガイド孔(ここでは不図示)と係合するガイド軸708A´が設けられる。また、ベース部708´の下端部には、駆動軸挿通部708B´が設けられる。駆動軸挿通部708B´は、固定部材722´を介して固定部720´に取り付けられる。固定部720´は、透過部ユニット700´を前面枠扉106´に固定する部材であり、その両端に挿通孔720A´を有している。駆動軸718´は、固定部720´の挿通孔720A´とベース部708´の駆動軸挿通部708B´に挿通される。これにより、ベース部708´は上方が駆動ユニット730´のガイド孔に沿って前後方向に移動可能となるとともに、全体としては駆動軸718´を中心として初期位置と最大移動位置の間を移動(回動)可能となる。
ベース部708´にはその側面に追従部714´がリンク部材716´によって取り付けられている。リンク部材716´は、追従部714´に対してベース部材708´を移動可能に固定する。より詳細には、ベース部708´が初期位置から最大移動位置に移動し始める際には、追従部714´は移動せず、まずベース部708´のみが移動するが、ベース部708´が所定位置(追従部714´の前方端部)まで移動すると、リンク部材716´が追従部714´と係合し、それ以降は、追従部714´とベース部708´が共に前方に移動するようになっている。尚、ベース部708´の前後方向への移動に伴い、LED基板706´も、前後方向に移動する。
駆動ユニット830´は、半円形に近い略六角形状の本体836´と蓋体834´からなる筺体の内部に、第1駆動部(ステッピングモータ)838´、第2駆動部852´、第1ギア840´、第2ギア842´、第3ギア860´、駆動力伝達部864´、駆動力被伝達部866´、付勢部材868´、従動部848´、ストッパ854´などが収容されており、前面枠扉106´の内部に収納される。
第1駆動部838´の駆動軸には第1駆動部838´の駆動力を伝達するための円形の第1ギア(駆動ギア)840´が取り付けられる。第1ギア840´は、第2ギア842´と噛合する。第2ギア842は、二重拍車ギアとなっており、裏面側に設けられた不図示の内側のギアが第3ギア860´と噛合する。第3ギア860´も二重拍車ギアとなっており、内側のギアが駆動力伝達部864´に設けられたギア864a´と噛合する。これにより第1駆動部838´の駆動力が第1ギア840´、第2ギア842´、第3ギア860´および駆動力伝達部864´を介して駆動力被伝達部866´に伝達される。駆動力伝達部864´は、アーム状の駆動力被伝達部866´の一方の端部と、係合軸846´によって係合しており、駆動力伝達部864´が回転すると、駆動力被伝達部866´もその回転に沿って回動する。駆動力被伝達部866´の他方の端部には、従動部848´が一体的に設けられている。従動部848´は、上面視においてアーム方向に長い挿通孔848a´を有しており、挿通孔848a´には、透過部ユニット700´のガイド軸708A´が挿通される。また、付勢部材868´は内部にバネが収納されており、駆動力被伝達部866´をパチンコ機100の前方方向へ付勢する。
ストッパ854´は、パチンコ機100の左右方向に移動可能に本体836´に取り付けられ、所定の位置(例えば、移動方向の最右端の位置)において従動部848´の移動を規制し、左方向に移動することで従動部848´の移動を可能にする。ストッパ854´はパチンコ機100の左右方向に長い略矩形状であり、その一辺の一部にラック854a´が設けられる。第2駆動部852´はストッパ854´を駆動する例えばステッピングモータであり、不図示の駆動軸には、第2駆動部852´の駆動力を伝達するための円形の駆動ギア852a´が取り付けられる。駆動ギア852a´はストッパ854´のラック854a´と噛合し、ストッパ854´を駆動する。また、本体836´の底面には、ガイド軸708A´がパチンコ機100の前後方向に移動可能なガイド孔832´が設けられている。
図15を参照して、駆動ユニット830´による透過部ユニット700´の駆動の様子を説明する。図15は、透過部ユニット700´を初期位置から最大移動位置に移動させる駆動ユニット830´の状態を示す上面図である。図15(a)は透過部ユニット700´が初期位置にある状態の駆動ユニット830´を示し、図15(b)は透過部ユニット700´が移動途中位置にある状態の駆動ユニット830´を示し、図15(c)は透過部ユニット700´が最大移動位置にある状態の駆動ユニット830´を示している。なお、図15では、図の上方向がパチンコ機100の後面(背面)側であり、図の下方向がパチンコ機100´の前面側である。
図15(a)に示すように、透過部ユニット700´が初期位置にある場合は、従動部848´は、前後方向の移動範囲の後端部(パチンコ機100の背面側)に位置する。また、この位置で従動部848´は、駆動力被伝達部866´と当接する付勢部材868´によってパチンコ機100の前方方向へ付勢されている。一方で、従動部848´は、付勢部材(バネ)854b´によって付勢され最右端まで移動しているストッパ854´と当接して前方方向への移動が規制されている。そして、この状態では従動部848´の挿通孔848a´と係合するガイド軸708A´は、ガイド孔832´の後方端部832B´にある。
駆動力被伝達部866´はその裏面側に検知片(位置検知片)848c´を備えており、また本体836´にはこれを検知する第1位置検知センサ(初期位置検知センサ)858a´、第2位置検知センサ(最大移動位置検知センサ)858b´が設けられている。これらのセンサは透過部ユニット700’を検知可能なセンサとして機能し、その検知結果は、例えば、第1副制御部400に入力される。第1位置検知センサ858a´が検知片848c´を検出することで、第1副制御部400が透過部ユニット700’が初期位置にあることを把握し、第2位置検知センサ858b´が検知片848c´を検出することで、第1副制御部400が透過部ユニット700´が最大移動位置にあることを把握する。
図15(b)に示すように、所定の条件が成立して第2駆動部852´が駆動し、駆動ギア852a´が反時計回りに回転すると、ストッパ854´が左方向に移動して、従動部848´から離間する(非接触となる)。ストッパ854´による移動の規制が解除された従動部848´は付勢部材868´の付勢力によって、駆動力伝達部864´との係合軸846´を中心に反時計回りに回動する。これにより、従動部848´の挿通孔848a´に挿通され、これと係合するガイド軸708A´は、ガイド孔832´に沿って、前方端部832F´方向に移動する。これにより、ガイド軸708A´と接続しているベース部708´が、駆動軸718´を中心として前方に回動(移動)を開始する。従動部848´は、ストッパ854´による移動の規制が解除されると、付勢部材868´の付勢力(反発力)によって速度を増して前方に移動する。また、この状態では第1位置検知センサ(初期位置検知センサ)858a´は検知片848c´の検知が不可となる。、
図15(c)に示すように、透過部ユニット700´が最大移動位置にある場合は、従動部848´は、前後方向の移動範囲の前端部(パチンコ機100の前面側)に位置する。そして、この状態では従動部848´の挿通孔848a´に挿通され、これと係合するガイド軸708A´は、ガイド孔832´の前方端部832F´にある。
またこの状態では、第2位置検知センサ858b´が検知片848c´を検出することで、第1副制御部400´が透過部ユニット700´が最大移動位置にあることを把握する。
透過部ユニット700´が最大移動位置に移動した後は、遊技者が透過部ユニット700´を後方に押し込むことで透過部ユニット700´を初期位置に戻すことができる。このような遊技者の操作の有無は、第1位置検知センサ858a´の検知結果から検出することができ、透過部ユニット700´を遊技者が操作可能なボタンとして機能させることができる。
遊技者が所定の操作ボタンを押下するか、遊技者の操作によらず、操作部ユニット700´が最大移動位置に移動後所定期間が経過した場合等(第1副制御部400が、所定期間にわたって、第2位置検知センサ858b´による検知片848c´の検出をした場合等)には、第1駆動部838´を駆動させて、駆動力被伝達部866´を時計回りに回動させることで、従動部848´を図15(a)に示す初期位置まで移動させてもよい。従動部848´の移動に伴い、ガイド軸708A´が、ガイド孔832´の後方端部832B´に向かって移動し、これにより透過部ユニット700´が初期位置に戻される。
従動部848´が初期位置に戻る際、駆動力被伝達部866´は、付勢部材868´と当接してこれを押し込む。従動部848´が初期位置に戻ると、第1副制御部400が、第1位置検知センサ858a´によって検知片848c´を検出し、ストッパ854´を再び右方向に移動させて従動部848´の移動を規制する。ストッパ854´の右方向への移動は、例えば、付勢部材854b´の付勢力に反してストッパ854´を左方向に移動させていた第2駆動部852´の駆動力を解除し、付勢部材854b´の付勢力で右方向へ移動させるものであってもよいし、付勢部材854b´の付勢力に加えて、第2駆動部852´によってストッパ854´を右方向に移動させる駆動力を加えるものであってもよい。
<チャンスボタン700>
チャンスボタン700について図16、図17を参照して説明する。図16(a)はチャンスボタン700が初期位置にある場合の外観斜視図であり、(b)はチャンスボタン700が初期位置から移動している状態(動作中)における外観斜視図であり、(c)はチャンスボタン700が最大移動位置にある場合の外観斜視図である。図17(a)は初期位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図であり、(b)は最大移動位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図であり、(c)は最大移動位置にあったチャンスボタン700を遊技者が押下した場合におけるチャンスボタン700全体の側断面図である。また、図17(d)〜(f)は、同図(a)〜(c)の各々の状態において下ケース704bと回転部材708bだけを抜き出して示した図である。
図17(a)に示すように、チャンスボタン700は、球貯留皿付扉108’に固定される固定部702(702a、702b)と、この固定部702に対して上下動可能な可動部704(704a、704b)と、この可動部704と球貯留皿付扉108’との間に縮設されて可動部704を上方向に付勢するバネ706と、可動部704の上下動を可能とする駆動部708(708a、708b)と、可動部704の位置を検出可能な検出部710と、を有して構成されている。なお、図示はしないが、チャンスボタン700の所定位置には、上述のチャンスボタンランプが配置されている。
固定部702は、球貯留皿付扉108’に立設された棒状の2本の固定軸702aと、これら2本の固定軸702aの先端に固定された円盤状の固定板702bと、によって構成されている。2本の固定軸702aは、図17(d)に示すように、後述する下ケース704bに形成された挿通孔704b1に挿通され、下ケース704bを上下方向に案内する役割を果たす部材である。また、固定板702bは、図17(b)に示すように、下ケース704bの上方向への移動を規制する役割を果たす部材である。
可動部704は、一方に開口部を有し、かつ他方は遊技者の指や手が接触する操作面704a1である円筒形状の上ケース704aと、この上ケース704aの開口部を塞ぐように上ケース704aに固定される円盤状の下ケース704bと、によって構成されている。図17(d)〜(f)に示すように、下ケース704bには、固定軸702aの各々に挿通される2つの挿通孔704b1と、後述する駆動部708の回転部材708bが挿通される中央挿通孔704b2と、この中央挿通孔704b2の内縁を基端として中央挿通孔704b2の中心方向に向けて突出する係合片704b3と、下ケース704bの下面を基端として下方に向けて突出する検知片704b4と、が形成されている。
駆動部708は、モータやソレノイドなどで構成される駆動源708aと、この駆動源708aによって軸心周りに回転駆動される円筒形状の回転部材708bと、によって構成されている。回転部材708bの外縁の一部には、凹溝部708b1が長手方向一方側から他方側に亘って直線状に形成されているとともに、この凹溝部708b1の下端側には、下ケース704bの係合片704b3と係合可能な係合凹部708b2が形成されている。
回転部材708bは、図17(d)に示すように、係合凹部708b2が下ケース704bの係合片704b3と係合することによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを規制する規制位置と、図17(e)に示すように、係合凹部708b2と下ケース704bの係合片704b3との係合が解除されることによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを許可する許可位置と、の間を回転可能である。
検出部710は、投光部と受光部を有する光学式センサからなり、投光部と受光部の間を下ケース704bの検知片704b4が進退可能に構成されている。検出部710の検知結果は例えば第1副制御部400に入力される。
第1副制御部400は、この検出部710の検出結果に基づいて、図17(a)や(b)に示すように、可動部704が下方に押圧されていない状態(チャンスボタン700が押下操作されておらず、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入していない状態)と、図17(c)に示すように、可動部704が下方に押圧されている状態(チャンスボタン700が押下操作され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入している状態)と、を判別可能である。
検知部710Aは、投光部と受光部を有する光学式センサからなり、投光部の光の上ケース704a側面からの反射光を受光部で受光するように構成されている。検知部710Aは、チャンスボタン700を検知可能なセンサとして機能し、検知部710Aの検知結果は例えば第1副制御部400に入力される。
第1副制御部400は、この検知部710Aの検知結果に基づいて、チャンスボタン700が初期位置にあるか否かを判別できる。つまり、チャンボタン700が初期位置にある場合は検知部710Aによりこれが検知され、最大移動位置にある場合はボタン押下時を除いて検知部710Aによりチャンスボタン700が検知されない。最大移動位置にある場合でボタン押下時か否かは検出部710の検出結果と組み合わせることで判別できる。
図17(a)および図16(a)に示す初期位置は、回転部材708bが許可位置から規制位置に回動され、可動部704は、上方向の移動が回転部材708によって規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この初期位置においては、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図17(b)および図16(c)に示す最大移動位置は、回転部材708bが規制位置から許可位置に回動され、可動部704は、上方向の移動の規制が解除されてバネ706の付勢力によって上方向に移動し、固定板702bに当接して再び上方向への移動が規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この最大移動位置においても、図17(c)に示すように、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図17(c)に示す状態は、図17(b)および図16(c)に示す最大移動位置において遊技者が上ケース704aを下方に押圧したときのボタン押下時の状態である。本実施形態では、可動部704が下限近くまで押圧されて下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出された場合には、駆動部708を駆動して回転部材708bを許可位置から規制位置に回動することにより、可動部704が、図17(a)に示す初期位置に戻るように構成している。しかし、遊技者の押圧によらず、チャンスボタン700を初期位置に戻す駆動機構を設けてもよい。駆動機構は、例えば、モータとモータの駆動力を上ケース704a等に伝達する伝達機構とから構成でき、例えば、第1副制御部400で制御される。以下、このような駆動機構をチャンスボタン復帰機構と呼ぶ場合がある。
また、本実施形態では、図16(b)に示す動作中の状態、すなわち、チャンスボタン700が、図17(a)および図16(a)に示す初期位置から図17(b)および図16(c)に示す最大移動位置に移動している状態では、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されても検出部710の検出結果を無視するように(チャンスボタン700の押下操作を有効と判断しないように)構成している。
このような構成とすれば、チャンスボタン700の動作中に遊技者が誤ってチャンスボタン700を押下操作してしまった場合など、遊技者が意図しないタイミングでチャンスボタン700の押下操作が有効になってしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、本実施形態では、チャンスボタン700の動作中はチャンスボタン700の押下操作を無視するように構成したが、チャンスボタン700の動作中の押下操作を有効にしてもよい。
また、チャンスボタンの動作前からチャンスボタンを押下していた場合(検知を受付する前から押下していた場合)は、チャンスボタンの押下操作を無視するように構成してもよいし、チャンスボタンの押下操作を有効にしてもよい。また、チャンスボタンの押下操作が有効である場合に、チャンスボタンを動作させるようにしてもよいし、チャンスボタンを動作させないようにしてもよい。また、これらの場合に、チャンスボタンの受付可能演出をしてもよいし、チャンスボタンの受付可能演出をしなくてもよい。
<表示体900>
表示体900について図18を参照して説明する。図18(a)は表示体900の説明図であり、図18(b)は表示体900の周面に形成された画像の展開図である。
表示体900は円筒状をなし、その中心軸900aを回転中心として回転自在に設けられている。表示体900は、透過性を有するカバー903に覆われて球貯留皿付扉108’に収容されており、遊技者が接触不可能となっている。
表示体900の一方端面側には、ステッピングモータ等の駆動部901が配置されており、表示体900は駆動部901の回転力によって中心軸900aを回転中心として回転する。また、表示体900の一方端面には、検知片900bが設けられている。表示体900の一方端面側には、センサ902が配置されている。センサ902は発光部と受光部とを備えた光センサであり、発光部と受光部との間を検知片900bが通過することで、表示体900の回転位置を検出する。本実施形態の場合、検知片900bがセンサ902で検知されたときの表示体900の位置を初期位置としている。センサ902は、表示体900を検知可能なセンサとして機能し、その検知結果は、例えば、第1副制御部400に入力される。センサ902が検知片900bを検出することで、第1副制御部400が表示体900が初期位置にあることを認識できる。駆動部901は例えば第1副制御部400により制御される。
図18(b)に示すように、表示体900の表面には4つの画像IM1〜IM4が印刷やシール等で形成されている。画像IM1は星のシンボルがない画像であり、画像IM2〜IM4は星のシンボルの数が異なる画像である。駆動部901によって表示体900の回転量を制御することで、いずれかの画像を表示することができる。或いは、表示体900を連続的に回転させることも可能である。
表示体900が初期位置にある場合、カバー903を介して画像IM1が表示される。表示体900が最大移動位置にある場合、カバー903を介して画像IM2が表示される。表示体900は構造上は双方向に回転可能な構成であるが、矢印で示す一方向の回転で見た場合、画像IM1の表示位置を出発点とすると画像IM2の表示位置との間で回転量が最大となることから、画像IM2の表示位置を最大移動位置と呼ぶことにしている。
<初期動作と復帰動作>
透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900はいずれも可動体であり、その正常な動作が望まれる。そこで、例えば、パチンコ機100の電源投入時にこれらを所定の手順で動作させる初期動作を行って動作確認を行う。また、遊技中等に動作に支障が検知された場合には、初期位置に可動体を戻す復帰動作(リトライ動作)を行う。これにより、正常な動作での遊技の続行を促進する。特に、透過部ユニット700’、チャンスボタン700は遊技者が接触可能なように外部に露出していることから、その周囲の隙間部分にゴミなどが挟まると、動作不良に陥る場合がある。復帰動作を行うことで、動作を改善できる場合がある。表示体900は外部に露出していない分だけ、ゴミなどが挟まる可能性は相対的に低くなるものの、同様に動作不良に陥る場合がある。復帰動作を行うことで、動作を改善できる場合がある。
<透過部ユニット700’の初期動作、復帰動作>
透過部ユニット700’の初期動作、復帰動作の例について図19〜図22を参照して説明する。図19は透過部ユニット700’の動作を制御する制御データの説明図である。透過部ユニット700’の動作は複数種類あり、それぞれ番号で管理されている。図19の例ではその一部(No.1〜No.5)が示されており、処理順と、目標座標と、移動時間が規定されている。処理順は複数の動作により構成される一連の動作を行う場合に各動作の順序を規定する。目標座標は移動先の位置を規定する。移動時間は現在位置から目標座標までに移動する際の制限時間を規定する。
No.1の動作は、単一の動作であり、目標座標を0とし、移動時間を1000msecとしたものである。目標座標が0とは初期位置を意味する。No.1の動作は、透過部ユニット700’を初期位置に戻す復帰動作と位置づけられ、予告演出等の演出動作とは区別してもよい。復帰動作は一旦最大移動位置まで透過部ユニット700’を移動させ、初期位置に戻すような一連の動作であってもよい。
No.2の動作は、複数の動作で構成される一連の動作である。処理順1の動作は、目標座標を100とし、移動時間を1000msecとしたものである。目標座標が100とは最大移動位置を意味する。処理順2の動作は、目標座標を0とし、移動時間を1000msecとしたものである。No.2の動作は、透過部ユニット700’を最大移動位置に移動した後、初期位置に戻す初期動作と位置づけられ、予告演出等の演出動作とは区別してもよい。
No.3の動作は、単一の動作であり、目標座標を100とし、移動時間を1000msecとしたものである。No.3の動作は、透過部ユニット700’を最大移動位置に移動させる演出動作(例えば予告演出)と位置づけられる。
No.4の動作は、単一の動作であり、目標座標を0とし、移動時間を5000msecとしたものである。No.4の動作は、No.3の演出動作後、遊技者による透過部ユニット700’の押し戻し操作がなく、透過部ユニット700’を初期位置に自動的に戻す非操作時の動作と位置づけられる。
No.5の動作は、複数の動作から構成される一連の動作であり、他の演出動作(例えば往復移動、振動等)と位置づけられる。
図20は透過部ユニット700’の動作例を模式的に示した図である。図20(a)〜(c)は電源投入時にNo.2の初期動作が行われる場合を示している。
図20(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第1副制御部400は、電源投入を契機として駆動ユニット830´を駆動し、No.2の動作を実行させる。図20(b)は処理順1の動作が実行された段階を示しており、透過部ユニット700’が最大移動位置に移動する。図20(c)は処理順2の動作が実行された段階を示しており、透過部ユニット700’が初期位置に戻る。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、透過部ユニット700’の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図20(d)〜(i)は、異常時にNo.1の復帰動作が行われる場合を示している。図20(d)は透過部ユニット700’が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。図20(e)は、その後にNo.3の演出動作が行われた場合を示しており、透過部ユニット700’が最大移動位置に移動した場合を示している。この演出動作を予告演出として、遊技者が透過部ユニット700’を初期位置に戻す操作をした場合に、所定の演出(例えばリーチ演出等)を行うことができる。所定の演出は例えば装飾図柄表示装置208を用いて行うことができる。
図20(f)は、その後にNo.4の非操作時の動作が行われた場合を示している。つまり、No.3の演出動作後、遊技者が透過部ユニット700’を操作しなかった場合を想定している。
図20(g)は、No.4の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により透過部ユニット700’の移動が中断された場合を想定している。例えば、モータの脱調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図20(h)の段階では、No.1の復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、透過部ユニット700’を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。
この復帰動作により透過部ユニット700’の移動が再開して初期位置に戻り、図20(i)では第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、透過部ユニット700’を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図21(a)〜(j)は、No.1の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、透過部ユニット700’が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて透過部ユニット700’の動作を禁止する。動作禁止中、透過部ユニット700’による演出はできないが遊技自体は続行させる。
図21(a)は透過部ユニット700’が未演出の段階を示している。図21(b)は、その後にNo.3の演出動作が行われた場合を示しており、透過部ユニット700’が最大移動位置に移動した場合を示している。図21(c)は、その後にNo.4の非操作時の動作が行われた場合を示している。つまり、No.3の演出動作後、遊技者が透過部ユニット700’を操作しなかった場合を想定している。そして、初期位置に戻る過程で、透過部ユニット700’が異物Gを噛みこんで動作が中断した場合を想定している。
図20(d)は、No.4の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図21(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図21(f)は、No.1の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図21(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図21(h)は、No.1の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図21(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図21(j)は、No.1の移動時間の経過後、第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に透過部ユニット700’が戻らなかったので復帰をあきらめて透過部ユニット700’の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
図22(a)〜(e)は、透過部ユニット700’の動作禁止状態が設定されている場合に、所定の条件が成立すると動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。所定の条件は、ここでは、前面枠扉106’の開放であり、例えば、上述したガラス枠スイッチ104gで開放が検知される。
図22(a)は透過部ユニット700’の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図22(b)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図22(c)は、ホール店員が前面枠扉106’を開放した状態を示している。これにより透過部ユニット700’の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図22(d)では、No.1の復帰動作を行う。この復帰動作により透過部ユニット700’が初期位置に戻り、図22(e)では第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されている。こうして前面枠扉106’の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、透過部ユニット700’を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図22(f)〜(j)は、本体(内枠)104の開放を条件として、動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。本体104の開放は、例えば、上述した内枠スイッチ104fで検知される。
図22(f)は透過部ユニット700’の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図22(g)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図22(h)は、ホール店員が本体104を開放した状態を示している。これにより透過部ユニット700’の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図22(i)では、No.1の復帰動作を行う。この復帰動作により透過部ユニット700’が初期位置に戻り、図22(j)では第1位置検知センサ858a´により透過部ユニット700’が初期位置にあることが検知されている。こうして本体104の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、透過部ユニット700’を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。なお、復帰動作の回数のリセットは、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放以外の要件で行ってもよく、また、動作禁止状態ではない場合に行ってもよい。
<チャンスボタン700の初期動作、復帰動作>
チャンスボタン700の初期動作、復帰動作も基本的に透過部ユニット700’の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、チャンスボタン700の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図23はチャンスボタン700の動作例を模式的に示した図である。図23(a)〜(c)は電源投入時にチャンスボタン700の初期動作が行われる場合を示している。
図23(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第1副制御部400は、電源投入を契機として駆動部708を駆動し、図23(b)に示すように、チャンスボタン700を最大移動位置に移動する。その後、第1副制御部400は、チャンスボタン復帰機構を駆動し、チャンスボタン700を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、チャンスボタン700の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図23(d)〜(i)は、異常時にチャンスボタン700の復帰動作が行われる場合を示している。図23(d)はチャンスボタン700が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図23(e)は、その後に演出動作としてチャンスボタン700を最大移動位置に移動した場合を示している。図23(f)は、その後に非操作時の動作として、チャンスボタン700を初期位置に戻す動作が行われた場合を示している。つまり、演出動作後、遊技者がチャンスボタン700を操作しなかった場合を想定している。
図23(g)は、図23(f)の非操作時の動作に設定された移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害によりチャンスボタン700の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図23(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、チャンスボタン700を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置にチャンスボタン700を戻す動作である。移動時間には制限がある。
この復帰動作によりチャンスボタン700の移動が再開して初期位置に戻り、図23(i)では検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、チャンスボタン700を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図24(a)〜(j)は、チャンスボタン700の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、チャンスボタン700が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめてチャンスボタン700の動作を禁止する。動作禁止中、チャンスボタン700による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’とチャンスボタン700とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図24(a)はチャンスボタン700が未演出の段階を示している。図24(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、チャンスボタン700が最大移動位置に移動した場合を示している。図24(c)は、その後に非操作時の動作が行われた場合を示している。つまり、図24(b)の演出動作後、遊技者がチャンスボタン700を操作しなかった場合を想定している。そして、初期位置に戻る過程で、チャンスボタン700が異物Gを噛みこんで動作が中断した場合を想定している。
図24(d)は、図24(c)の非操作時の動作の移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図24(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図24(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図24(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図24(h)は、移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図24(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図24(j)は、移動時間の経過後、検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置にチャンスボタン700が戻らなかったので復帰をあきらめてチャンスボタン700の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
図25(a)〜(e)は、チャンスボタン700の動作禁止状態が設定されている場合に、所定の条件が成立すると動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。所定の条件は、ここでは、前面枠扉106’の開放であり、例えば、上述したガラス枠スイッチ104gで開放が検知される。
図25(a)はチャンスボタン700の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図25(b)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図25(c)は、ホール店員が前面枠扉106’を開放した状態を示している。これによりチャンスボタン700の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図25(d)では、チャンスボタン700の復帰動作を行う。この復帰動作によりチャンスボタン700が初期位置に戻り、図25(e)では検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されている。こうして前面枠扉106’の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、チャンスボタン700を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図25(f)〜(j)は、本体(内枠)104の開放を条件として、動作禁止状態を解除して復帰動作を可能とする場合を例示している。本体104の開放は、例えば、上述した内枠スイッチ104fで検知される。
図25(f)はチャンスボタン700の動作禁止状態が設定されている段階を示している。図25(g)は、ホール店員が異物Gを取り除いた状態を示している。図25(h)は、ホール店員が本体104を開放した状態を示している。これによりチャンスボタン700の動作禁止状態の設定が解除される。また、復帰動作の回数も0にリセットされる。
これに対応して、図25(i)では、チャンスボタン700の復帰動作を行う。この復帰動作によりチャンスボタン700が初期位置に戻り、図25(j)では検知部710Aによりチャンスボタン700が初期位置にあることが検知されている。こうして本体104の開放による動作禁止状態の解除と、この解除を契機として実行される復帰動作により、チャンスボタン700を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。なお、復帰動作の回数のリセットは、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放以外の要件で行ってもよく、また、動作禁止状態ではない場合に行ってもよい。
<表示体900の初期動作、復帰動作>
表示体900の初期動作、復帰動作も透過部ユニット700’やチャンスボタン700の場合と同様にすることができる。表示体900の初期動作としては、表示体900の回転を開始し、少なくとも1回転以上回転した後、最初にセンサ902で検知されたときに回転を停止して表示体900を初期位置に位置させることが挙げられる。復帰動作としては、表示体900の回転を開始し、最初にセンサ902で検知されたときに回転を停止して表示体900を初期位置に位置させることが挙げられる。
表示体900の復帰動作が限度回数に達した場合、表示体900の動作禁止状態を設定することができる。表示体900については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。表示体900は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合があり、また、球貯留皿付扉108’に収容されているので、ホール店員が噛み込みなどの障害を取り除くのが容易ではない場合があるからである。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
<可動体の動作制御の例>
透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900の動作制御例について図26〜図28を参照して説明する。ここでは透過部ユニット700’の駆動ユニット830´、チャンスボタン700の駆動部708及びチャンスボタン復帰機構、及び、表示体900の駆動部901の駆動制御を第1副制御部400が実行する例を想定している。図26(a)は図9のS319の可動体制御処理に含まれる処理例を示している。
S1401では第一の可動体制御処理を行う。ここでは透過部ユニット700’の動作制御に関する処理を行う。S1402では第二の可動体制御処理を行う。ここではチャンスボタン700の動作制御に関する処理を行う。S1403では第三の可動体制御処理を行う。ここでは表示体900の動作制御に関する処理を行う。
ここで、透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900の動作制御上、その制御状態が個別に設定される。制御状態は第一〜第四の状態を少なくとも含む。第一の状態とは、電源投入時の状態であり、初期動作の実行が設定されている状態である。第二の状態とは、復帰動作の実行が設定されている状態である。第三の状態とは、動作をしない待機状態である。第四の状態とは、動作禁止状態が設定されている状態である。
図26(b)はS1401の第一の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1411では透過部ユニット700’に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1418へ進み、該当しない場合はS1412へ進む。S1412では透過部ユニット700’に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1413へ進み、該当しない場合はS1414へ進む。
S1413では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1414では透過部ユニット700’に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1415へ進み、該当しない場合はS1416へ進む。
S1415では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1416では透過部ユニット700’に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1417へ進み、該当しない場合はS1418へ進む。S1417ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1418では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1419へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1418とS1419では、透過部ユニット700’の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。透過部ユニット700’を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。前面枠扉106’や本体104といった扉体の開放が検知された場合は第二の状態を設定し、復帰動作の回数をリセットする。
図27(a)はS1402の第二の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1421ではチャンスボタン700に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1428へ進み、該当しない場合はS1422へ進む。S1422ではチャンスボタン700に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1423へ進み、該当しない場合はS1414へ進む。
S1423では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1424ではチャンスボタン700に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1425へ進み、該当しない場合はS1426へ進む。
S1425では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1426ではチャンスボタン700に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1427へ進み、該当しない場合はS1428へ進む。S1427ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1428では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1429へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1428とS1429では、チャンスボタン700の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。チャンスボタン700を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。前面枠扉106’や本体104といった扉体の開放が検知された場合は第二の状態を設定し、復帰動作の回数をリセットする。
図27(b)はS1403の第三の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1431では表示体900に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1438へ進み、該当しない場合はS1432へ進む。S1432では表示体900に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1433へ進み、該当しない場合はS1414へ進む。
S1433では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1434では表示体900に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1435へ進み、該当しない場合はS1436へ進む。
S1435では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1436では表示体900に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1437へ進み、該当しない場合はS1438へ進む。S1437ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1438では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1439へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1438とS1439では、表示体900の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。表示体900を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。一方、透過部ユニット700’やチャンスボタン700の場合と異なり、前面枠扉106’や本体104といった扉体の開放が検知されても、第一の状態を設定したり、復帰動作の回数をリセットしないようにすることができる。
次に、透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900を駆動する駆動源(ここでは例示的にステップモータとする)の制御について図28を参照して説明する。図28(a)、(b)は第1副制御部400の割り込み処理を示している。
図28(a)を参照してS1441ではモータドライバからモータへ信号を出力する処理を行う。これによりモータが駆動する。S1442ではセンサ検出処理を行う。ここでは透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900を検出する各センサの検知結果を取得する。S1443では他の処理を行う。以上で一単位の第一の駆動割り込み処理が終了する。
図28(b)を参照してS1444では、透過部ユニット700’の動作のためのモータ制御処理を行い、S1445ではチャンスボタン700の動作ためのモータ制御処理を行い、S1446では表示体900の動作のためのモータ制御処理を行う。以上で一単位の第二の駆動割り込み処理が終了する。
S1444〜S1446の各モータ制御処理は同様な処理であるが、一例として、S1444のモータ制御処理を図28(c)を参照して説明する。
S1451では、ステップモータに対するパルスの出力タイミングか否かを判定する。該当する場合はS1452へ進み、該当しない場合はS1456へ進み。S1452では透過部ユニット700’の移動方向が原点方向か否かを判定し、該当する場合はS1453へ、該当しない場合はS1454へそれぞれ進む。S1453では透過部ユニット700’の仮想位置を1つ減算し、S1454では透過部ユニット700’の仮想位置を1つ加算する。S1455ではパルス及び方向信号を出力する。
S1456ではステップモータが停止しているか否かを判定する。停止していると判定した場合はS1457へ進み、パルスの出力を停止する。S1458ではセンサの検出結果から透過部ユニット700’が初期位置にあるか否かを判定する。該当する場合はS1459へ進み仮想位置を0とし、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
<遊技盤に適用可能な可動体の例>
図29は上述した遊技盤200に代わる遊技盤200’の略示正面図である。図30は遊技盤200’の一部の構成の分解斜視図であり、図31は図29のX−X線断面図である。遊技盤200’は、遊技盤200の可動表示装置288を省略する一方、可動体1、可動体2、発光演出ユニット3及び装飾ユニット4を追加したものであり、他の構成については遊技盤200と同じである。遊技盤200’は、可動体として、可動体1、2、上述した扉246a及び246b並びに演出可動体224を備えている。図29及び図31は、可動体1、2、及び演出可動体224が初期位置に位置している状態を示している。
装飾ユニット4は、本実施形態の場合、7セグメント表示器を2つ並設して構成されたランプユニットであり、装飾図柄表示装置208の中央上部に固定配置されている。本実施形態の場合、装飾ユニット4を7セグメント表示器で構成したが、これに限られず、他の形式の電子表示器であってもよいし、電子表示器以外の表示器(例えば印刷物、立体物)であってもよい。例えば、装飾ユニットは、その少なくとも一部が透明または半透明であり、その後方の位置に発光素子を配置してもよい。発光素子の発光により装飾ユニットを光らせて演出効果を向上できる場合がある。
可動体1は、表面に家紋の画像が印刷された表示体を構成している。可動体1は、画像を印刷することに変えて、立体形状を刻設したものであってもよく、また、7セグメント表示器や液晶表示装置等の表示器であってもよいし、人形等であってもよい。
可動体1は、上下方向に往復移動可能に設けられており、初期位置において装飾ユニット4の背後に位置し、最大移動位置において装飾図柄表示装置208の表示領域上に位置する。本実施形態の場合、可動体1は、初期位置において、その全体が装飾ユニット4の背後に位置しており、遊技者から視認困難となっているため、最大移動位置に移動したときに遊技者を驚かせることができる場合がある。なお、可動体1は、初期位置においてその一部のみが装飾ユニット4の背後に位置していてもよく、或いは、その全体が露出していてもよい。
可動体2は、演出に用いる様々な表示を行うことが可能な表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置によって構成するが、装飾図柄表示装置208と同様に、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
可動体2は、上下方向に往復移動可能に設けられており、初期位置において装飾図柄表示装置208の表示領域の下方に位置し、最大移動位置において装飾図柄表示装置208の表示領域上に位置する。本実施形態の場合、可動体2は、初期位置において、その一部が遊技盤200’の骨格をなす遊技板200aの背後に位置しており、遊技者から視認困難となっている。しかし、可動体2は、その全部が初期位置において遊技板200aの背後に位置していてもよく、或いは、その全体が露出していてもよい。
扉246a及び246b及び演出可動体224は、既に概略を説明したとおりであるが、演出可動体224は図29に示す位置を初期位置とし、後述する図39(d)の位置を最大移動位置としており、常時露出しており、その一部が隠れる場合がない可動体である。
発光演出ユニット3は、変化パネル31と、発光可能な発光ユニット32、33と、を備える。変化パネル31は方形で板状の部材であり、装飾図柄表示装置208の前側に配置されている。なお、変化パネル31の形状は方形に限られず、円形等であってもよい。また、板状以外の部材であってもよい。
発光ユニット32は変化パネル31の側辺に沿って一列に配置された複数の発光素子32aを備える。発光素子32aは例えばLEDである。発光ユニット33は変化パネル31の下辺に沿って一列に配置された複数の発光素子33aを備える。発光素子33aは例えばLEDである。発光ユニットの位置はこれに限られず、変化パネル31の周囲の任意の位置を選択可能である。ただし、変化パネル31の上端以外の場所に配置してもよい。これにより、変化パネル31の上側のスペースを他の用途に利用できる場合がある。
変化パネル31は、導光部材から構成されており、発光ユニット32、33から出射された光の方向を少なくとも前面側(遊技者の方向)へ変化させることが可能である。光の方向の変化は、例えば、光を反射するカット面を形成することや、反射材料を設けることで可能である。また、光の方向を変化させる構成の配置によって、変化パネル31に画像を浮かび上がらせることが可能である。図38(a)〜(c)は発光演出ユニット3による演出例を示している。
図38(a)は発光ユニット32、33を消灯している状態を示す。この場合、遊技者から見ると、変化パネル31には、その背後の装飾図柄表示装置208の画像が見えることになる。
図38(b)は発光ユニット32を点灯し、発光ユニット33を消灯している状態を示す。発光ユニット32から出射される光は変化パネル31の左側から横方向に入射し、光の方向が反射によって略90度変化されて、変化パネル31の法線方向手前側に出射している。光を反射する構成の配置によって、変化パネル31上にキャラクタの画像が浮かび上がって見えている。その背後の装飾図柄表示装置208の画像もキャラクタの画像が重なりながら見えることになる。このような演出は、例えば、大当たり等の予告演出として実行することができる。
図38(c)は発光ユニット32を消灯し、発光ユニット33を点灯している状態を示す。発光ユニット33から出射される光は変化パネル31の下側から上方向に入射し、光の方向が反射によって略90度変化されて、変化パネル31の法線方向手前側に出射している。光をを反射する構成の配置によって、変化パネル31上に動物の足跡を模した形状の中に、「PUSH」の文字を配置した画像が浮かび上がって見えている。その背後の装飾図柄表示装置208の画像も重なりながら見えることになる。このような演出は、例えば、透過部ユニット700’を最大移動位置に移動させ、遊技者にその操作を促す演出として実行することができる。
本実施形態の場合、発光ユニット32、33の消灯時には画像が浮かび上がらない場合を想定したが、消灯時にも遊技者に認識可能であり、点灯時に光を反射することで視認態様が変化し、より目立つようになるものであってもよい。
発光ユニット32、33の少なくともいずれか一方は、可動体1、2或いは演出可動体246の動作期間のうちの少なくとも一部の期間に点灯するようにしてもよい。例えば、可動体1が最大移動位置に移動する間あるいは最大移動位置から初期位置に戻る間の一部期間或いは全部の期間に点灯するようにしてもよい。或いは可動体2が最大移動位置に移動する間あるいは最大移動位置から初期位置に戻る間の一部期間或いは全部の期間に点灯するようにしてもよい。或いは演出可動体246が最大移動位置に移動する間あるいは最大移動位置から初期位置に戻る間の一部期間或いは全部の期間に点灯するようにしてもよい。可動体の動作と演出発光ユニット3の光による演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
次に、図31に示すように、装飾図柄表示装置208、可動体1、可動体2、演出可動体224等の背後側はカバー体10によって覆われている。また、ステージ244の背部及び上側には、球進入阻止部材11が設けられている。球進入阻止部材11は変化パネル31よりも遊技者側に位置しており、球進入口に進入していない遊技球がカバー体10内に進入しないようにしている。なお、本実施形態では球進入阻止部材11と変化パネル31との間に隙間などを設け、別の可動体を設けてもよく、これにより、変化パネル31の手前で演出動作を行わせることも可能である。
カバー体10の下部には、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234、アウト口240等に進入した遊技球をカバー体10外に排出するための球排出口10aが形成されている。
図31を参照して、各構成の配置関係について説明する。パチンコ機100の奥行き方向(前面−背面方向)で、可動体1は装飾図柄表示装置208よりも遊技者側に位置している。変化パネル31は、可動体1よりも遊技者側に位置している。装飾ユニット4は、変化パネル31よりも遊技者側に位置している。可動体1、可動体2、演出可動体224は装飾図柄表示装置208と変化パネル31との間の空間を移動可能な構成となっている。
可動体1は、奥行き方向で見ると、その少なくとも一部が、装飾図柄表示装置208の少なくとも一部にオーバーラップする場合がある構成としている。具体的には、図31に示すように初期位置において、可動体1の一部が装飾図柄表示装置208の一部(上部)にオーバーラップしている。なお、初期位置において、可動体1の全体が装飾図柄表示装置208とオーバラップしてもよい。逆に、初期位置において、装飾図柄表示装置208の全体が可動体1とオーバラップしてもよい。
本実施形態の場合、可動体1が最大移動位置に移動した場合、可動体1の全体が装飾図柄表示装置208とオーバラップすることになるが、可動体1の一部が装飾図柄表示装置208とオーバラップしてもよい。逆に、装飾図柄表示装置208の全部が可動体1とオーバラップしてもよい。
変化パネル31は、その少なくとも一部が、装飾図柄表示装置208の少なくとも一部にオーバーラップしている。具体的には、図31に示すように、変化パネル31と装飾図柄表示装置208の表示領域の略全体が互いにオーバーラップしている。なお、変化パネル31の全部が、装飾図柄表示装置208の表示領域の一部とオーバラップしてもよいし、装飾図柄表示装置208の表示領域の全部が変化パネル31の一部とオーバーラップしてもよい。また、例えば、変化パネル31が装飾図柄表示装置208の表示領域の半分以上の領域とオーバーラップしていてもよい。
装飾ユニット4は、変化パネル31の端部のうちの少なくとも一部にオーバーラップする位置に位置している。具体的には、図31に示すように、装飾ユニット4は、変化パネル31の上端部にオーバーラップしている。なお、変化パネル31の端部全体が、装飾ユニット4とオーバーラップするように両者を構成してもよい。変化パネル31の端部が装飾ユニット4によって前側から覆われるので外観品質を向上できる場合がある。
このように本実施形態では、奥行き方向で見ると、狭い空間内に、遊技者側から装飾ユニット4、変化パネル31、可動体1、装飾図柄表示装置208が順に並んだ構成となっているが、装飾図柄表示装置208と可動体1との間には隙間G1を形成し、可動体1と変化パネル31との間には隙間G2を形成し、変化パネル31と装飾ユニット4との間には隙間G3とを形成している。隙間G2と隙間G3とは、装飾ユニット4と可動体1との間の空間SP2を介して互いに連通している。隙間G1と隙間G2とは、変化パネル31と装飾図柄表示装置208との間の空間SP1を介して互いに連通している。結果として、隙間G1〜隙間G3が全て連通している。
隙間G3を設けたので、カバー体10等を分解しなくても、この隙間G3から可動体1のメンテナンスが可能な場合がある。図32(a)はその一例を示しており、作業者の指先が隙間G3を通過して可動体1に到達している。可動体1が不動になった場合等に、手作業で初期位置に戻しておくことが可能な場合がある。また、図32(b)の例では工具(ここではドライバー)の先端を隙間G3を通過させて可動体1に到達するようにしている。可動体1が不動になった場合等に、工具を用いた手作業で初期位置に戻しておくことが可能な場合がある。
隙間G2と隙間G3とが連通しているので、可動体1の下部(変化パネル31の上部の背後の部分)にもアクセスすることが可能な場合があり、メンテナンスの範囲が広がる場合がある。更に、隙間G1と隙間G2とが連通しているので、可動体1の背面側の部分にもアクセスすることが可能な場合があり、メンテナンスの範囲が広がる場合がある。隙間G1、G2、G3は、例えば、0.8mm〜20mmの範囲内の隙間とすることができる。各隙間の幅は一定であってもよいし、部分的にことなっていてもよい。たとえば、可動体1の周辺においては他の部分よりも隙間の幅が広くてもよい。各隙間が形成される部位についても上、横、下、等、様々な場所に隙間を形成してもよい。また、各隙間で幅や部位が異なっていてもよい。例えば、隙間G3と隙間G2とは幅が異なっていてもよく、隙間G3と隙間G1とが正面視で異なる部位に形成されていてもよい。
また、カバー体10の上端部や横端部等の少なくとも一部に、可動体1にアクセス可能な隙間を設けてもよい。メンテナンスの範囲が更に広がる場合がある。
隙間G1〜隙間G3は連通している。したがって、パチンコ機100の輸送時等には、これらの隙間G1〜隙間G3にエアクッション等の緩衝材を挿入することができる。図33はその一例を示しており、緩衝材CSが隙間G1〜隙間G3に詰め込まれている。緩衝剤CSにより可動体1が振動などで動くことを抑制できる場合があり、また、動いた場合にも他の構成と強く衝突することを防止できる場合がある。緩衝材CSの詰め込み、抜き出しは、隙間G1側から行うことができる場合があり、作業性がよい場合がある。
可動体1が初期位置にある場合、図33に示すように隙間G1〜隙間G3は、それらの少なくとも一部が互いにパチンコ機100の高さ方向で同じ高さHに位置している。したがって、緩衝材CSが比較的詰め込み易く、また、抜き出し易い場合がある。なお、全部の隙間G1〜G3について同じ高さHに位置している必要はなく、同じ高さとするのは隙間G1とG2との組み合わせでもよいし、隙間G2とG3の組み合わせでもよいし、隙間G1と隙間G3との組み合わせもよい。
<可動体の駆動機構>
可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224を移動させる駆動機構の例について説明する。まず可動体1の駆動機構について説明する。
図34及び図35は可動体1の駆動機構5の説明図である。図34(a)は可動体1が初期位置にある場合の正面図、図34(b)は可動体1が最大移動位置にある場合の正面図、図35(a)は可動体1が初期位置にある場合の断面図、図35(b)は可動体1が最大移動位置にある場合の断面図を示している。
駆動機構5は、支持体50と、モータ51と、アーム部材52と、リンク部材53と、センサ54と、を備える。支持体50は駆動機構5の骨格を構成し、上下方向に延びる案内溝50aを三列備える。モータ51は支持体50に支持されたステップモータであり、その出力軸にはピニオンギア51aが取付けられている。アーム部材52は支持体50に回動自在に支持されており、その回動中心と同軸でギア52bが固定されているギア52bはピニオンギア51aと噛み合い、モータ51の駆動によりアーム部材52が回動する。アーム部材52の先端側には長孔52cが形成されており、また、途中部位の背面側には検知片52aが形成されている。
リンク部材53は、可動体1を支持する部材であり、接着剤等からなる取付層53aを介して可動体1がリンク部材53に固定されている。リンク部材53は、案内溝50aを挿通する軸部を3つ備えており、そのうちの中央の軸部53aは他の軸部よりも軸方向に長く形成されてアーム部材52の長孔52cを更に挿通している。軸部53aの端部には、長孔52cからの脱落を規制するストッパ53bがボルト等の締結部材BLによって固定されている。モータ51の駆動によりアーム部材52が回動すると、案内溝50aの案内によってリンク部材53が上下方向に移動し、その結果、可動体1を上下方向に移動させることになる。
可動体1は、センサ54により検知される。センサ54は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片52aは発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。アーム部材52の回動位置と、可動体1の位置とは互いに対応関係にあることから、検知片52aをセンサ54で検知することで可動体1の位置を検知することができる。本実施形態の場合、可動体1が初期位置にある場合に、検知片52aが発光素子と受光素子との間に位置してセンサ54で検知される構成となっている。
次に可動体2の駆動機構について説明する。図36及び図37は可動体2の駆動機構6の説明図である。図36(a)は可動体2が初期位置にある場合の正面図、図36(b)は可動体2が最大移動位置にある場合の正面図、図37(a)は可動体2が初期位置にある場合の断面図、図37(b)は可動体2が最大移動位置にある場合の断面図を示している。駆動機構6は駆動機構5と同様の構成である。
駆動機構6は、支持体60と、モータ61と、アーム部材62と、リンク部材63と、センサ64と、を備える。支持体60は駆動機構6の骨格を構成し、上下方向に延びる案内溝60aを三列備える。モータ61は支持体60に支持されたステップモータであり、その出力軸にはピニオンギア61aが取付けられている。アーム部材62は支持体60に回動自在に支持されており、その回動中心と同軸でギア62bが固定されているギア62bはピニオンギア61aと噛み合い、モータ61の駆動によりアーム部材62が回動する。アーム部材62の先端側には長孔62cが形成されており、また、途中部位の背面側には検知片62aが形成されている。
リンク部材63は、可動体2を支持する部材であり、接着剤等からなる取付層63aを介して可動体2がリンク部材63に固定されている。リンク部材63は、案内溝60aを挿通する軸部を3つ備えており、そのうちの中央の軸部63aは他の軸部よりも軸方向に長く形成されてアーム部材62の長孔62cを更に挿通している。軸部63aの端部には、長孔62cからの脱落を規制するストッパ63bがボルト等の締結部材BLによって固定されている。モータ61の駆動によりアーム部材62が回動すると、案内溝60aの案内によってリンク部材63が上下方向に移動し、その結果、可動体2を上下方向に移動させることになる。
可動体2は、センサ64により検知される。センサ64は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片62aは発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。アーム部材62の回動位置と、可動体2の位置とは互いに対応関係にあることから、検知片62aをセンサ64で検知することで可動体2の位置を検知することができる。本実施形態の場合、可動体2が初期位置にある場合に、検知片62aが発光素子と受光素子との間に位置してセンサ64で検知される構成となっている。
次に、演出可動体224の駆動機構について図39を参照して説明する。図39(a)は演出可動体224が初期位置にある場合の正面図、図39(b)は演出可動体224が初期位置ある場合の左側面図、図39(c)は演出可動体224が動作途中の状態にある場合の正面図、図39(d)は演出可動体224が最大移動位置にある場合の正面図である。
既に説明したとおり、演出可動体224は、人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなる。上腕部224aの肩の位置には、カムCM1が固定されており、このカムCM1に上腕部224を回動させるステップモータ71の出力軸が接続されている。カムCM1の周囲にはカムCM1の回転範囲を規制して上腕部224aの回動範囲を規制するストッパSP11、SP12が設けられている。カムCM11の鍔部の一端がストッパSP11に当接する位置(図39(a))が上腕部224a単体の初期位置であり、カムCM11の鍔部の他端がストッパSP12に当接する位置が上腕部224a単体の最大移動位置(図39(d))である。カムCM1には検知片CM11が設けられている。
上腕部224aは、センサ74により検知される。センサ74は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片CM11は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。検知片CM11をセンサ74で検知することで上腕部224aの位置を検知することができる。本実施形態の場合、上腕部224aが初期位置にある場合に、検知片CM11が発光素子と受光素子との間に位置してセンサ74で検知される構成となっている。
上腕部224aは透過性を有する材料で構成されており、その内部には複数の発光素子(例えばLED)からなる照明ユニット73が設けられており、照明ユニット73の点灯によって上腕部224aを光らせる演出が可能である。
上腕部224aの肘の位置にはステップモータ72が設けられている。前腕部224bの肘の位置には、カムCM2が固定されており、このカムCM2にステップモータ72の出力軸が接続されている。
カムCM2の周囲にはカムCM2の回転範囲を規制して前腕部224bの回動範囲を規制するストッパSP21、SP22が設けられている。カムCM21の鍔部の一端がストッパSP21に当接する位置(図39(a))が前腕部224b単体の初期位置であり、カムCM21の鍔部の他端がストッパSP22に当接する位置が前腕部224b単体の最大移動位置(図39(c)(d))である。カムCM2には検知片CM21が設けられている。
前腕部224bは、センサ75により検知される。センサ75は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片CM21は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。検知片CM21をセンサ75で検知することで前腕部224bの位置を検知することができる。本実施形態の場合、上腕部224bが初期位置にある場合に、検知片CM21が発光素子と受光素子との間に位置してセンサ75で検知される構成となっている。
演出可動体224全体で見ると、その初期位置は図39(a)に示すように、上腕部224a及び前腕部224bが共に初期位置にある状態であり、その最大移動位置は図39(d)に示すように、上腕部224a及び前腕部224bが共に最大移動位置にある状態である。図39(c)は演出可動体224が中間の位置にある場合を示しており、上腕部224aは初期位置で前ワン部224bは最大移動位置にある。この後、上腕部224aも最大移動位置に移動すると図39(d)の状態になる。演出可動体224が初期位置にあるか否かはセンサ74及び75の検知結果から認識できることになる。
次に、左扉246a及び右扉246bの駆動機構について図40を参照して説明する。図40(a)は遮蔽装置246の斜視図、図40(b)〜(d)は遮蔽装置246の正面図であり、左扉246a及び右扉246bの位置が異なっている。図40(b)は左扉246a及び右扉246bを全開にした状態を示し、左扉246a及び右扉246bがそれぞれ初期位置に位置している。図40(c)は全閉としている。図40(c)及び(d)は半開としており、図40(c)は左扉246aが最大移動位置にあり、図40(d)は右扉246bが最大移動位置にある。
遮蔽装置246は左扉246a及び右扉246bを移動させる駆動機構8を備える。駆動機構8は、遮蔽装置246の骨格をなす支持体81を備える。支持体81は左扉246a及び右扉246bの各左右方向の往復移動を案内するレールを備えると共に、背後の装飾図柄表示装置208を露出させる開口部81aを備える。
駆動機構8は、左扉246aを移動させる機構として、駆動プーリ82a、従動プーリ83a、及び、これらに巻き回されたベルト84aを備える。駆動プーリ82aは不図示のステップモータにより回転駆動され、ベルト84aが走行する。左扉246aは連結部Laを備え、連結部Laにおいてベルト84aに固定されている。ベルト84aが走行することで、左扉246aが移動する。連結部Laはセンサ85aで検知される検知片を一体に備えている。
センサ85aは発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、連結部Laの検知片は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。この検知片をセンサ85aで検知することで左扉246aの位置を検知することができる。本実施形態の場合、左扉246aがセンサ85aで検知されてから左側へ所定距離移動した位置が初期位置となるように構成している。
駆動機構8は、右扉246bを移動させる機構として、駆動プーリ82b、従動プーリ83b、及び、これらに巻き回されたベルト84bを備える。駆動プーリ82bは不図示のステップモータにより回転駆動され、ベルト84bが走行する。右扉246bは連結部Lbを備え、連結部Lbにおいてベルト84bに固定されている。ベルト84bが走行することで、右扉246bが移動する。連結部Lbはセンサ85bで検知される検知片を一体に備えている。
センサ85bは発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、連結部Lbの検知片は発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。この検知片をセンサ85bで検知することで右扉246bの位置を検知することができる。本実施形態の場合、右扉246bがセンサ85bで検知されてから右側へ所定距離移動した位置が初期位置となるように構成している。
<可動体の動作態様>
図41〜図42を参照して可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224の動作態様の例について説明する。
図41は、可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224がいずれも初期位置に位置している状態を示しており、これらの可動体が未作動の状態である。図42(a)は、可動体1を移動させている状態を示している。図42(b)は、可動体2を移動させている状態を示している。図43(a)は、演出可動体224を移動させている状態を示している。図43(b)は、左扉246a及び右扉246bを移動させている状態を示している。
こうした可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224の移動により、或いは、移動の組み合わせにより、様々な演出が可能である。可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224の動作制御は、第2副制御部500が行うことができる。
<初期動作と復帰動作>
可動体1、2、左扉246a及び右扉246b並びに演出可動体224はいずれも可動体であり、その正常な動作が望まれる。そこで、上述した透過部ユニット700’、チャンスボタン700及び表示体900と同様、例えば、パチンコ機100の電源投入時にこれらを所定の手順で動作させる初期動作を行って動作確認を行う。また、遊技中等に動作に支障が検知された場合には、初期位置に可動体を戻す復帰動作(リトライ動作)を行うことが望ましい。また、遊技中等に動作に支障が検知された場合には、初期位置に可動体を戻す復帰動作(リトライ動作)を行う。これにより、正常な動作での遊技の続行を促進する。
以下、初期動作と復帰動作の例について説明する。ここでは、可動体1、2、及び演出可動体224を対象とするが、左扉246a及び右扉246bも対象としても構わない。なお、可動体1、2及び演出可動体224は遊技者が接触しない位置に配置されている可動体である。
<可動体1の初期動作、復帰動作>
可動体1の初期動作、復帰動作は基本的に既に説明した透過部ユニット700’等の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、可動体1の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図44は可動体1の動作例を模式的に示した図である。図44(a)〜(c)は電源投入時に可動体1の初期動作が行われる場合を示している。
図44(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ51を駆動し、図44(b)に示すように、可動体1を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図44(c)に示すように可動体1を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体1の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図44(d)〜(i)は、異常時に可動体1の復帰動作が行われる場合を示している。図44(d)は可動体1が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図44(e)は、その後に演出動作として可動体1を最大移動位置に移動する場合を示している。図44(f)は、演出終了後に、可動体1を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図44(g)は、図44(f)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体1の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図44(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、可動体1を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置に可動体1を戻す動作である。移動時間には制限がある。
この復帰動作により可動体1の移動が再開して初期位置に戻り、図44(i)ではセンサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、可動体1を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図45(a)〜(j)は、可動体1の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、可動体1が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて可動体1の動作を禁止する。動作禁止中、可動体1による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’等と可動体1とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図45(a)は可動体1が未演出の段階を示している。図45(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、可動体1が最大移動位置に移動する場合を示している。図45(c)は、演出終了後に初期位置に戻る移動動作が行われた場合を示している。そして、初期位置に戻る過程で、可動体1の動作が中断した場合を想定している。
図45(d)は、図45(c)の移動動作の移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図45(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図45(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図45(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図45(h)は、移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図45(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図45(j)は、移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に可動体1が戻らなかったので復帰をあきらめて可動体1の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
可動体1については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。可動体1は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合がある。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
<可動体2の初期動作、復帰動作>
可動体2の初期動作、復帰動作も基本的に既に説明した透過部ユニット700’等の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、可動体2の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図46は可動体2の動作例を模式的に示した図である。図46(a)〜(c)は電源投入時に可動体2の初期動作が行われる場合を示している。
図46(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ61を駆動し、図46(b)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図46(c)に示すように可動体2を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体2の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図46(d)〜(i)は、異常時に可動体2の復帰動作が行われる場合を示している。図46(d)は可動体2が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図46(e)は、その後に演出動作として可動体2を最大移動位置に移動する場合を示している。図46(f)は、演出終了後に、可動体2を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図46(g)は、図46(f)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体2の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図46(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、可動体2を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置に可動体2を戻す動作である。移動時間には制限がある。同図に示すように、復帰動作を行っている場合には、デフォルトの画像を表示してもよい。これによりホール店員が復帰動作が行われていることを認識できる場合がある。
この復帰動作により可動体2の移動が再開して初期位置に戻り、図46(i)ではセンサ64により可動体1が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、可動体2を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図47(a)〜(j)は、可動体2の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、可動体2が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて可動体2の動作を禁止する。動作禁止中、可動体2による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’や可動体1等と可動体2とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図47(a)は可動体2が未演出の段階を示している。図47(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、可動体2が最大移動位置に移動する場合を示している。図47(c)は、演出終了後に初期位置に戻る移動動作が行われた場合を示している。そして、初期位置に戻る過程で、可動体2の動作が中断した場合を想定している。
図47(d)は、図47(c)の移動動作の移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図47(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。復帰動作中はデフォルトの画像を表示する。図47(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、センサ54により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図47(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図47(h)は、移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図47(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図47(j)は、移動時間の経過後、センサ64により可動体2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に可動体2が戻らなかったので復帰をあきらめて可動体2の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
可動体2については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。可動体2は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合がある。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
<演出可動体224の初期動作、復帰動作>
演出可動体224の初期動作、復帰動作も基本的に既に説明した透過部ユニット700’等の初期動作、復帰動作と同様であり、図19に示したような制御データに基づいて、演出可動体224の初期動作、復帰動作が実行される。以下、簡単に説明する。
図48は演出可動体224の動作例を模式的に示した図である。図48(a)〜(c)は電源投入時に演出可動体224の初期動作が行われる場合を示している。
図48(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ71、72を駆動し、図48(b)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図48(c)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。こうした初期動作が電源投入毎に行われることで、演出可動体224の動作確認を行うことができる場合がある。なお、初期動作の途中に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。
図48(d)〜(i)は、異常時に演出可動体224の復帰動作が行われる場合を示している。図48(d)は演出可動体224が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。
図48(e)は、その後に演出動作として演出可動体224を最大移動位置に移動する場合を示している。図48(f)は、演出終了後に、演出可動体224を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図48(g)は、図48(f)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により演出可動体224の移動が中断された場合を想定している。例えば、駆動源の不調や異物の噛み込み等がその原因として考えられる。
これに対応して図48(h)の段階では復帰動作を行う。つまり、本実施形態では、演出可動体224を初期位置に戻そうとしたのに、戻っていない状態であることが検知されたことを少なくとも条件として、復帰動作を行う。なお、初期位置にあることが検知されないこと以外の条件を加重してもよい。復帰動作は透過部ユニット700’のNo.1の動作と同様、初期位置に演出可動体224を戻す動作である。移動時間には制限がある。
この復帰動作により演出可動体224の移動が再開して初期位置に戻り、図48(i)ではセンサ74、75により可動体1が初期位置にあることが検知されている。こうして復帰動作により、演出可動体224を正常な動作状態に戻すことができる場合がある。
図49(a)〜(j)は、演出可動体224の復帰動作を行ったが、改善しなかった場合を示している。この例では復帰動作の回数には限度回数を設けている。換言すると、復帰動作を実行するための条件の成立回数には限度を設定している。ここでは3回復帰動作を行ったが、演出可動体224が初期位置に戻らなかった場合は復帰をあきらめて演出可動体224の動作を禁止する。動作禁止中、演出可動体224による演出はできないが遊技自体は続行させる。
なお、復帰動作の限度回数は、透過部ユニット700’や可動体1、2等と演出可動体224とで同じ回数でもよいし、異なる回数でもよい。異なる回数の場合、どちらが大きくても小さくてもよい。復帰動作に回数を要する構成については限度回数を大きめに設定し、復帰動作に回数を要しない構成については限度回数を小さめに設定してもよい。
図49(a)は演出可動体224が未演出の段階を示している。図49(b)は、その後に演出動作が行われた場合を示しており、演出可動体224が最大移動位置に移動する場合を示している。図49(c)は、演出終了後に初期位置に戻る移動動作が行われた場合を示している。そして、初期位置に戻る過程で、演出可動体224の動作が中断した場合を想定している。
図49(d)は、図49(c)の移動動作の移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図49(e)では、これに対応して1回目の復帰動作を行う。図49(f)は、1回目の復帰動作の移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図49(g)では、これに対応して2回目の復帰動作を行う。図49(h)は、移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。図49(i)では、これに対応して3回目の復帰動作を行う。
図49(j)は、移動時間の経過後、センサ74、75により演出可動体224が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定している。復帰動作を3回行ったが初期位置に演出可動体224が戻らなかったので復帰をあきらめて演出可動体224の動作禁止状態を設定してその動作を禁止する。
演出可動体224については、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除せず、動作禁止状態を維持してもよく、また、復帰動作の回数もリセットしなくてもよい。演出可動体224は、遊技者に接触しない位置に配置されているので、動作が禁止されていても比較的遊技者に与える違和感が小さい場合がある。無論、前面枠扉106’や本体102といった扉体の開放により動作禁止状態を解除したり、復帰動作の回数をリセットすることも可能である。
演出可動体224は2つの可動体(上腕部224a、前腕部224b)から構成されており、個別に初期位置に移動可能であり、また、個別に初期位置に位置しているかを検知可能である。したがって、片方の可動体が初期位置に戻らなかった場合、その可動体のみについて復帰動作を行ってもよい。例えば、上腕部224aは初期位置に戻ったが、前腕部224bは初期位置に戻らなかった場合、前腕部224bのみ復帰動作を行ってもよい。動作禁止状態も上腕部224a、前腕部224bに個別に設定してもよいが、いずれか一方が初期位置に戻らなかった場合は演出可動体224全体を動作禁止状態としてもよい。全体を動作禁止状態とした方が、演出可動体224が不自然な動作を繰り返し行う事態を回避できる場合がある。
<関連動作>
複数の可動体間で、可動体の動作を関連付けることができる。以下、その例を説明する。
<初期動作の順番>
初期動作はばらばらに行ってもよいが順番に行ってもよい。図50はその一例を示す。ここでは、可動体1、2、及び演出可動体224を順番に動作させる場合を例示し、順序は可動体1→可動体2→演出可動体224の順序とする。
図50(a)はパチンコ機100の電源が投入された段階を示している。すると、第2副制御部500は、電源投入を契機としてモータ51を駆動し、図50(b)に示すように、可動体1を最大移動位置に移動し、その後、図50(c)に示すように可動体1を初期位置に戻す。
次に第2副制御部500はモータ61を駆動し、図50(d)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図50(e)に示すように可動体2を初期位置に戻す。
次に第2副制御部500はモータ71、72を駆動し、図50(f)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動し、その後、図50(g)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。
こうした一連の初期動作が電源投入毎に行われることで、可動体1、2、及び演出可動体224の動作確認を円滑に行うことができる場合がある。なお、可動体1の初期動作を開始してから演出可動体224の初期動作が終了するまでの間に、他の動作を実行させる条件が成立したとしても、初期動作を中断せずに継続するようにしてもよい。初期動作を優先して完結させることで、動作確認をより確実に行える場合がある。また、図50の例では、可動体1、2、及び演出可動体224を対象としたが、全ての可動体について順番に初期動作を行わせるようにしてもよい。或いは、所定のグループ毎(例えば、前面枠扉106’側の可動体のグループと、遊技盤200’側の可動体のグループ)に分けて行い、グループ内で順番に行ってもよい。
<復帰動作を契機とした初期動作>
一部の可動体が復帰動作を実行した場合、残りの一部又は全部の可動体の初期動作を行ってもよい。経年的な劣化で一部の可動体に動作不良が生じた場合は、他の可動体にも動作不良が生じる可能性がある。そこで、一部の可動体が復帰動作を実行した場合に、他の可動体について初期動作を行わせることで、その動作確認を行うことができる。
図51はその一例を示す。ここでは、可動体1について復帰動作を実行した場合に、可動体2及び演出可動体224について初期動作を行う例を説明する。
図51(a)は可動体1が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。図51(b)は、その後に演出動作として可動体1を最大移動位置に移動する場合を示している。図51(c)は、演出終了後に、可動体1を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。図51(d)は、図51(c)の移動動作に設定された移動時間の経過後、センサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体1の移動が中断された場合を想定している。
これに対応して図51(e)の段階では復帰動作を行う。この復帰動作により可動体1の移動が再開して初期位置に戻り、図51(f)ではセンサ54により可動体1が初期位置にあることが検知されている。
次に、可動体2の初期動作を行う。電源投入時ではないが、可動体1の移動が一時中断したため、念のために可動体2の初期動作を行う。第2副制御部500は、モータ61を駆動し、図51(g)に示すように、可動体2を最大移動位置に移動する。このとき、可動体2には同図に示すようにデフォルトの画像を表示しておくことで、ホール店員等が表示機能の確認も行うことができる場合がある。その後、第2副制御部500は、図51(h)に示すように可動体2を初期位置に戻す。これにより可動体2の動作確認が行える。
続いて演出可動体224の初期動作も行う。第2副制御部500は、モータ71、72を駆動し、図51(i)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図51(j)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。これにより演出可動体224の動作確認が行える。
図51の例は、1つの可動体について復帰動作を行ったことを条件としたが、複数の可動体について復帰動作を行ったことを条件としてもよい。初期動作が不必要に多数行われることを防止できる場合がある。図52はその一例を示す。同図の例では、可動体1及び2の復帰動作を行ったことを条件として演出可動体224の初期動作を行う例を示している。
図52(a)は、可動体1及び2並びに演出可動体224が未動作の段階(初期位置の段階)を示している。図52(b)はその後に演出動作として可動体1及び2を移動する場合を示している。図52(c)は、演出終了後に、可動体1及び2を初期位置に戻す移動動作が行われた場合を示している。
図52(d)は、図52(c)の移動動作に設定された各移動時間の経過後、可動体1及び2が初期位置にあることが検知されなかった場合を想定しており、何らかの障害により可動体1及び2の移動が中断された場合を想定している。
これに対応して復帰動作を行う。ここでは、可動体1→可動体2の順で復帰動作を行うが、同時でもよい。まず、図52(e)に示すように可動体1の復帰動作が行われ、図52(f)で初期位置に戻ったことが検知されている。続いて図52(g)に示すように可動体2の復帰動作が行われ、図52(h)に示すように初期位置に戻ったことが検知されている。
続いて演出可動体224の初期動作を行う。第2副制御部500は、モータ71、72を駆動し、図52(i)に示すように、演出可動体224を最大移動位置に移動する。その後、第2副制御部500は、図52(j)に示すように演出可動体224を初期位置に戻す。これにより演出可動体224の動作確認が行える。
以上の説明では、可動体1、2、演出可動体224を例に挙げたが、他の可動体についても、一部の可動体が復帰動作を実行した場合、残りの一部又は全部の可動体の初期動作を行ってもよい。ただし、透過部ユニット700’やチャンスボタン700は、遊技者が接触可能な位置に配置されているため、初期動作が自動発動されると遊技者に違和感を与える場合があるので、透過部ユニット700’やチャンスボタン700は電源投入時のみ初期動作を行ってもよい。
また、他の可動体の復帰動作によって初期動作を実行する条件としては、上述した以外に、例えば、他の可動体の復帰動作が所定回数に達したことを条件する場合や、可動体の復帰動作の合計回数が所定回数に達したことを条件とする場合や、複数の可動体の復帰動作が所定時間内に実行されたことを条件とする場合等、様々な条件を設定することが可能である。
<関連動作のまとめ>
関連動作として、初期動作の順番と、復帰動作を契機とした初期動作と、について説明したが、図53はそのまとめを示すタイミングチャートである。
図53(a)は初期動作の順番の例のタイミングチャートであり、第四の可動体、第五の可動体、第六の可動体の各初期動作が順次おこなわれる例を示している。上述した具体例では、第四の可動体を可動体1とし、第五の可動体を可動体2とし、第六の可動体を演出可動体224として説明した。
図53(b)は復帰動作を契機とした初期動作の例のタイミングチャートである。上段は、第四の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、復帰動作を行った場合に、第五の可動体の初期動作、第六の可動体の初期動作が順次おこなわれる例を示している。上述した具体例では、第四の可動体を可動体1とし、第五の可動体を可動体2とし、第六の可動体を演出可動体224として説明した。中段は、他のバリエーションとして、第五の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、復帰動作を行った場合に、第四の可動体の初期動作、第六の可動体の初期動作が順次おこなわれる例を示している。下段も、他のバリエーションとして、第六の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、復帰動作を行った場合に、第四の可動体の初期動作、第六の可動体の初期動作が順次おこなわれる例を示している。
図53(c)も復帰動作を契機とした初期動作の例のタイミングチャートであるが、2つの可動体の復帰動作を契機として他の可動体の初期動作を行う例である。第四の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、第五の可動体が演出動作、戻る動作を行ったときに初期位置に戻らず、第四の可動体の復帰動作、第五の可動体の復帰動作が順次行われる。そして、第六の可動体の初期動作がおこなわれる例を示している。上述した具体例では、第四の可動体を可動体1とし、第五の可動体を可動体2とし、第六の可動体を演出可動体224として説明した。
<可動体の動作制御の例>
可動体1、2及び演出可動体224の動作制御例について図54〜図57を参照して説明する。ここでは可動体1のモータ51、可動体2のモータ61、演出可動体224のモータ71、72の駆動制御を第2副制御部500が実行する例を想定している。図54(a)は図10(a)のS713の可動体制御処理に含まれる処理例を示している。
S1461では第四の可動体制御処理を行う。ここでは可動体1の動作制御に関する処理を行う。S1462では第五の可動体制御処理を行う。ここでは可動体2の動作制御に関する処理を行う。S1463では第六の可動体制御処理を行う。ここでは演出可動体224の動作制御に関する処理を行う。
ここで、透過部ユニット700’等と同様、可動体1、2及び演出可動体224の動作制御上、その制御状態が個別に設定される。制御状態は第一〜第四の状態を少なくとも含む。第一の状態とは、電源投入時の状態であり、初期動作の実行が設定されている状態である。第二の状態とは、復帰動作の実行が設定されている状態である。第三の状態とは、動作をしない待機状態である。第四の状態とは、動作禁止状態が設定されている状態である。
図54(b)はS1461の第四の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1471では可動体1に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1478へ進み、該当しない場合はS1472へ進む。S1472では可動体1に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1473へ進み、該当しない場合はS1474へ進む。
S1473では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1474では可動体1に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1475へ進み、該当しない場合はS1476へ進む。
S1475では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1476では可動体1に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1477へ進み、該当しない場合はS1478へ進む。S1477ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1478では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1479へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1478とS1479では、可動体1の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。可動体1を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。また、復帰動作を契機とした初期動作を行う場合、第五の可動体又は第六の可動体が復帰動作を行った場合には第一の状態を設定する。
図55(a)はS1462の第五の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1481では可動体2に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1488へ進み、該当しない場合はS1482へ進む。S1482では可動体1に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1483へ進み、該当しない場合はS1484へ進む。
S1483では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1484では可動体2に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1485へ進み、該当しない場合はS1486へ進む。
S1485では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1486では可動体2に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1487へ進み、該当しない場合はS1488へ進む。S1487ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1488では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1489へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1488とS1489では、可動体2の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。可動体2を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。また、復帰動作を契機とした初期動作を行う場合、第四の可動体又は第六の可動体が復帰動作を行った場合には第一の状態を設定する。
図55(b)はS1463の第六の可動体制御処理を示すフローチャートである。S1491では演出可動体224に第四の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1498へ進み、該当しない場合はS1492へ進む。S1492では演出可動体224に第一の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1493へ進み、該当しない場合はS1494へ進む。
S1493では初期動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、初期動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1494では演出可動体224に第二の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1495へ進み、該当しない場合はS1496へ進む。
S1495では復帰動作の実行に関する設定(駆動設定等)と、復帰動作が成功しているかの監視に関する処理(センサによる位置検知等)を行う。S1496では演出可動体224に第三の状態が設定されているか否かを判定する。該当する場合はS1497へ進み、該当しない場合はS1498へ進む。S1497ではコマンド関連処理(コマンド戻り値や受信コマンドに関する処理等)を行う。
S1498では状態変化条件が成立したか否かを判定し、成立している場合はS1499へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。S1498とS1499では、演出可動体224の制御状態を更新する処理を行う。例えば、初期動作終了時や復帰動作終了時や、演出動作終了時等には、第三の状態を設定する。演出可動体224を初期位置に戻そうとしたが戻っていないことが検知された場合には第二の状態を設定する。復帰動作の回数が限度回数に達した場合は第四の状態を設定する。また、復帰動作を契機とした初期動作を行う場合、第四の可動体又は第六の可動体が復帰動作を行った場合には第一の状態を設定する。
次に、可動体1、2及び演出可動体224を駆動する駆動源(ステップモータ51、61、71及び72)の制御について図56を参照して説明する。図56(a)、(b)は第2副制御部500の割り込み処理を示している。
図56(a)を参照してS1501ではモータドライバからモータへ信号を出力する処理を行う。これによりモータが駆動する。S1502ではセンサ検出処理を行う。ここでは可動体1、2及び演出可動体224を検出する各センサ(54、64、74、75)の検知結果を取得する。S1503では他の処理を行う。以上で一単位の第一の駆動割り込み処理が終了する。
図56(b)を参照してS1504では、可動体1の動作のためのモータ制御処理を行い、S1505では可動体2の動作ためのモータ制御処理を行い、S1506では演出可動体224の動作のためのモータ制御処理を行う。以上で一単位の第二の駆動割り込み処理が終了する。S1504〜S1506の各モータ制御処理としては図28(c)に示した制御を採用できる。
<可動体に搭載された可動体の例>
図57は、可動体に搭載された可動体の例を示している。同図の例では、遮蔽装置246に可動体9L、9Rを適用した構成を例示している。遮蔽装置246は、上述した駆動機構8と、左扉246aに代わる可動体246a’と、右扉246bに代わる可動体246b’とを備える。可動体246a’、246b’の構成は、左扉246a、246bと略同様であるが、形状や大きさ等が異なる。駆動機構8は上述したとおりの構成であるが、ここでは、可動体246a’、246b’を左右に往復移動させる。可動体246a’、246b’の初期位置は、図57に示す位置とする。センサ85a、85bはここでは初期位置にある可動体246a’、246b’を検知するように配置されている。
可動体9Lは可動体246a’に設けられ、可動体9Rは可動体246b’に設けられている。可動体9Lは円形の部分から刃先形状の一対の突起9aが突出した板状の部材であり、円形の部分の中心を回転中心として可動体246a’に回転自在に支持されている。円形の部分には回転中心からずれた位置に検知片9bが形成されている。
可動体9Rも可動部材9Lと同様であり、円形の部分から刃先形状の一対の突起9bが突出した板状の部材であり、円形の部分の中心を回転中心として可動体246b’に回転自在に支持されている。円形の部分には回転中心からずれた位置に検知片9bが形成されている。可動体9R、9Lはその一部(例えば突起9a、9b)が透過性を有する部材であってもよく、逆に透過性を有しない部材であってもよい。
可動体246a’、246b’には、それぞれ、可動体9L、9Rを独立して駆動する駆動機構が設けられている。駆動機構は、ステップモータ等の駆動源91と、駆動プーリ92と、従動プーリ93と、これらのプーリに巻き回されたベルト94とを備える。駆動源91、91は、対応する可動体246a’、246b’に支持されている。駆動プーリ92は駆動源91の出力軸に取り付けられており駆動源91によって回転される。従動プーリ92、92は可動体9L、9Rの回転中心軸に取り付けられている。駆動源91を駆動すると、ベルト94が走行し、可動体9L、9Rが回転することになる。駆動源91の回転方向を切り替えることで可動体9L、9Rの回転方向も切り替わることになる。
可動体246a’、246b’には、それぞれ、センサ94、94が設けられている。センサ94は発光素子と受光素子とから構成される光センサであり、検知片9bは発光素子と受光素子との間を通過可能に配置されている。検知片9bをセンサ94で検知することで可動体9L、9Rの位置を検知することができる。本実施形態の場合、図57に示す可動体9L、9Rの姿勢が初期位置であり、可動体9L、9Rが初期位置ある場合に、検知片9bがセンサ94で検知されるように構成している。なお、センサ94で検知可能な可動体9L、9Rの位置とは、絶対位置ではなく、可動体246a’、246b’に対する相対位置であることはいうまでもない。
次に、可動体246a’、246b’及び可動体9L、9Rの動作例について説明する。図57に示すように、可動体246a’、246b’が初期位置にあり、可動体9L、9Rが初期位置にある場合、装飾図柄表示装置208の表示領域の略全体がこれらに覆われない状態にある。また、可動体9L、9Rが初期位置にある場合、可動体9L、9Rと可動体246a’、246b’とが重なる範囲が最も大きくなる。換言すると、正面視で可動体9L、9Rが可動体246a’、246b’からはみ出す部分が最も小さい。
既に説明したとおり、可動体9L、9Rはこれを回転させる動作が可能である。しかし、可動体246a’、246bを回転させるとその姿勢が変化し、可動体9L、9Rと可動体246a’、246b’とが重なる範囲が変化する。換言すると、正面視で可動体9L、9Rが可動体246a’、246b’からはみ出す部分が変化する。
可動体246a’、246b’が初期位置にある場合、可動体9L、9Rの姿勢が変化すると、駆動機構8の左右の側壁部81b、81cと干渉する場合がある。そこで、可動体246a’、246b’の位置に応じて可動体9L、9Rの姿勢の最大変化量を規制しながら、可動体9L、9Rによる演出の制御を行う。なお、ここでは駆動機構8の左右の側壁部81b、81cと、可動体9L、9Rとの干渉を考慮したが、ハーネス等、他の構成との干渉を考慮して可動体9L、9Rの演出制御を行ってもよい。
さて、可動体246a’、246b’が初期位置にある場合、可動体9L、9Rは初期位置の状態とし、可動体9L、9Rを回転させる演出は行わない。回転させる演出を行う場合は、可動体9L、9Rの回転量を最も小さい範囲とし、可動体9L、9Rの少なくとも一部が特定の領域を除く領域の少なくともいずれかに位置する動作(例えば側壁部81b、81cに干渉しない領域での動作)としてもよい。逆に、可動体9L、9Rが側壁部81b、81cと衝突するように可動体9L、9Rを回転させ、一種の演出としてもよい。
可動体246a’、246b’が初期位置から移動した場合、その移動量に応じて可動体9L、9Rの回転量を規制しながら、可動体9L、9Rの演出を行うことが可能となる。図58(a)は可動体246a’を初期位置から移動した状態を示す。
同図の例では、正面視で可動体246a’が装飾図柄表示装置208の表示領域と僅かに重なる位置に可動体246a’を移動している。このとき、可動体9Lは突起部9aの一部が装飾図柄表示装置208の表示領域と重なっており、装飾図柄表示装置208の画像を見ている遊技者の注意を引く状態となる。
図58(b)は可動体9Lを動作させている状態を示す。ここでは、可動体9Lを所定の角度範囲内で往復動作させることでその姿勢を変化させている。連続的に往復動作を行って振動動作としてもよい。可動体9Lが初期位置から最も回転した位置においては、可動体9L、9Rと可動体246a’、246b’とが重なる範囲が初期位置よりも小さくなる。換言すると、正面視で可動体9L、9Rが可動体246a’、246b’からはみ出す部分が初期位置よりも大きくなる。
このように回転量を規制しながら可動体9Lの動作を行うことで可動体やその周辺の構成の破損を防ぎながら多彩な演出を実行することができる場合がある。
図59(a)は可動体246a’が装飾図柄表示装置208の表示領域と全体が重なる位置に可動体246a’を移動している。このとき、可動体9Lは初期位置にあり、その略全体が装飾図柄表示装置208の表示領域と重なっており、装飾図柄表示装置208の画像を見ている遊技者の注意を引く状態となる。
図59(b)は可動体9Lを動作させている状態を示す。ここでは、可動体9Lを360度回転させることでその姿勢を変化させている。この位置では可動体9Lを360度回転させても、側壁部81b、81cと干渉することはなく、可動体9Lの姿勢変化を規制する必要はない。
図59(a)の位置に可動体246a’が位置していても、可動体9Rとの関係で可動体9Lの動作範囲を規制する場合もある。図60はその一例を示す。同図の例では、可動体246a’の位置は図59(a)と同じ位置にある。しかし、可動体246b’が装飾図柄表示装置208の表示領域と全体が重なる位置に可動体246b’を移動している。このため、可動体9Lを回転させると可動体9Rと干渉する場合がある。逆に、可動体9Rを回転させると可動体9Lと干渉する場合がある。
したがって、可動体9L、9Rを回転させる演出は行わない。回転させる演出を行う場合は、可動体9L、9Rの回転量を最も小さい範囲とするが、可動体9L、9Rが互いに衝突するように可動体9L、9Rを回転させ、一種の演出としてもよい。
<実施形態のまとめ>
A1.上記遊技台(例えば100)
表示可能な表示手段(例えば208)と、
動作可能な可動体(例えば1)と、
発光可能な発光手段(例えば32,33)と、
前記発光手段からの光の方向を少なくとも遊技者側に変化させることが可能な変化手段(例えば31)と、
装飾体(例えば4)と、
を備えた遊技台であって、
前記可動体は、前記表示手段よりも遊技者側に位置する可動体であり(例えば図31)、
前記変化手段は、前記可動体よりも遊技者側に位置する手段であり(例えば図31)、
前記装飾体は、前記変化手段よりも遊技者側に位置する装飾体であり(例えば図31)、
前記可動体は、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップする場合があり(例えば図31)、
前記変化手段は、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップする手段であり(例えば図31)、
前記表示手段と前記可動体との間には、第一の隙間(例えばG1)が形成されるものであり、
前記可動体と前記変化手段との間には、第二の隙間(例えばG2)が形成されるものであり、
前記変化手段と前記装飾体との間には、第三の隙間(例えばG3)が形成されるものであり、
前記第三の隙間は、前記第二の隙間と少なくとも連通する(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、遊技台の演出を多彩にすることができるとともに、可動体の故障時に店員が可動体に対応することができる場合がある。また、隙間から可動体にアクセス可能であるため、遊技台の運送時に気泡緩衝材などで可動体を固定する場合に、使用する気泡緩衝材が小さくて済むため、運送時のコストを低下させることができる場合がある。
A2.前記第二の隙間は、前記第一の隙間と少なくとも連通する(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技台の運送時に気泡緩衝材などで前記可動体を前記表示手段と接触しないように固定することができ、前記可動体と前記表示手段の破損を防ぐことができる場合がある。
A3.前記装飾体は、前記変化手段の端部のうちの少なくとも一部にオーバーラップする位置に位置するものである(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記変化手段の端部を前方から覆うので外観品質を向上させることができる場合がある。
A4.前記装飾体は、初期位置に位置する前記可動体の少なくとも一部にオーバーラップする位置に位置するものである(例えば図31)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体が動作した場合に遊技者を驚かせることができる場合がある。
A5.前記発光手段は、前記可動体の動作期間のうちの少なくとも一部の期間に、発光する場合がある手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の動作と前記変化手段の光による演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
なお、以下の構成も採用可能である。
前記変化手段は、初期位置に位置する前記可動体の少なくとも一部にオーバーラップしない位置に位置する手段であってもよい。前記可動体にアクセスし易くなる場合がある。
発光可能な第二の発光手段を更に備え、前記装飾体は、少なくとも一部が透明または半透明であり、前記第二の発光手段は、前記装飾体の後方の位置に位置する手段であってもよい。前記第二の発光手段の発光により前記装飾体の演出効果を向上できる場合がある。
前記変化手段は、初期位置に位置する可動体の全てを覆う位置に位置してもよい。前記変化手段は、前記表示手段の表示領域の半分以上の領域にオーバーラップしてもよい。前記変化手段による演出効果を向上できる場合がある。
前記変化手段よりも遊技者側に球進入阻止部材を配置してもよい。前記変化手段と前記球進入阻止部材との間に他の可動体を配置してもよい。遊技球の進入を阻止して可動体等の故障等を低減できる場合がある。
前記変化手段は、導光部材からなる発光パネルであってもよい。前記発光パネルは、横方向からの光によって発光可能であってもよい。前記発光手段は、発光パネルの上端以外の場所に配置されてもよい。光源の配置の選択自由度が向上する場合がある。
前記第二の隙間は、前記変化手段の端部の少なくとも一部と、所定位置にある前記可動体との間に形成されてもよい。前記第二の隙間は、前記変化手段の上端部の少なくとも一部と、所定位置にある前記可動体との間に形成されてもよい。前記第二の隙間は、前記変化手段の横端部の少なくとも一部と、所定位置にある前記可動体との間に形成されてもよい。前記所定位置は、前記可動体の初期位置であってもよい。遊技台の構成に応じた隙間が形成されてメンテナンスし易い場合がある。
前記第三の隙間は、前記変化手段の端部の少なくとも一部と、前記装飾体との間に形成されてもよい。前記第三の隙間は、前記変化手段の上端部の少なくとも一部と、前記装飾体との間に形成されてもよい。前記第三の隙間は、前記変化手段の横端部の少なくとも一部と、前記装飾体との間に形成されてもよい。遊技台の構成に応じた隙間が形成されてメンテナンスし易い場合がある。
前記遊技盤の上端部には、前記可動体にアクセス可能な隙間が形成されていてもよい。前記遊技盤の側端部には、前記可動体にアクセス可能な隙間が形成されていてもよい。メンテナンスし易い場合がある。
前記第一の隙間の幅は、一定であってもよいし、少なくとも一部が異なる幅であってもよい。前記第二の隙間の幅は、一定であってもよいし、少なくとも一部が異なる幅であってもよい。前記第三の隙間の幅は、一定であってもよいし、少なくとも一部が異なる幅であってもよい。前記第三の隙間の少なくとも一部の幅は、第二の隙間の一部の幅と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。前記第三の隙間の少なくとも一部の幅は、第一の隙間の一部の幅と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部の幅は、第一の隙間の一部の幅と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。メンテナンス性を向上しながら無駄な隙間が生じないようにすることができる場合がある。
前記可動体は、締結手段(例えばBL。ネジ、ボルト等。)を少なくとも有するものであってもよい。前記第一の隙間の少なくとも一部の幅は、前記締結手段の全長と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部の幅は、前記締結手段の全長と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。締結手段の取り外しが容易化する場合があり、或いは、脱落防止性が向上する場合がある。
前記装飾体は、締結手段(例えばBL。ネジ、ボルト等。)を少なくとも有するものであってもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部の幅は、締結部材の全長と比べて、大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。締結手段の取り外しが容易化する場合があり、或いは、脱落防止性が向上する場合がある。
前記第一の隙間の少なくとも一部と前記第二の隙間の少なくとも一部とは、前記遊技台の高さ方向で同じ高さの位置に形成されてもよい。前記第二の隙間の少なくとも一部と前記第三の隙間の少なくとも一部とは、前記遊技台の高さ方向で同じ高さの位置に形成されてもよい。前記第一の隙間の少なくとも一部と前記第二の隙間の少なくとも一部と前記第三の隙間の少なくとも一部とは、前記遊技台の高さ方向で同じ高さの位置に形成されてもよい。緩衝材を隙間に挿入し易い場合がある。
前記可動体は、前記変化手段と前記表示手段との間を移動可能なものであってもよい。前記可動体による演出効果を向上できる場合がある。
前記可動体は、初期位置とは異なる位置に前記可動体が移動した場合に、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップする場合があってもよい。前記可動体は、初期位置とは異なる位置に前記可動体が移動した場合に、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部に必ずオーバーラップしてもよい。前記可動体は、初期位置に前記可動体が位置する場合に、前記表示手段にオーバーラップしない可動体であってもよい。前記変化手段は、その少なくとも一部が、前記表示手段の少なくとも一部にオーバーラップしない手段であってもよい。前記装飾体は、前記変化手段にオーバーラップしない位置に位置する装飾体であってもよい。前記装飾体は、初期位置に位置する前記可動体の少なくとも一部に必ずオーバーラップする位置に位置する装飾体であってもよい。
B1.上記遊技台(例えば100)は、
第一の可動体(例えば246a')と、
第二の可動体(例えば9L)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体を有する可動体であり(例えば図57)、
前記第一の可動体は、第一の位置と第二の位置とに少なくとも移動可能な可動体であり(例えば図57-図60)、
前記第二の可動体は、少なくとも第一の動作を実行可能な可動体であり(例えば例えば図58,図59)、
前記第二の可動体は、少なくとも第一の場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の場合に、前記第一の動作を実行しない可動体であり、
前記第一の場合とは、前記第一の可動体が前記第二の位置に位置する場合のことであり(例えば図57)、
前記第二の場合とは、前記第一の可動体が前記第一の位置に位置する場合のことである(例えば図58,図59)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
B2.前記第一の動作は、前記第二の可動体の姿勢が変化する動作である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出効果を向上できる場合がある。
B3.前記第二の可動体は、少なくとも第一の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図57)、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図58,図59)、
前記第二の姿勢は、前記第一の姿勢よりも、前記第二の可動体と前記第一の可動体とが重なる範囲が小さい姿勢である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
B4.前記第二の可動体は、少なくとも第一の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図57)、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の姿勢に変化可能な可動体であり(例えば図58,図59)、
前記第二の姿勢は、前記第一の姿勢よりも、前記第一の可動体からはみ出す部分が大きい姿勢である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
B5.前記第一の可動体は、往復移動可能な可動体である(例えば図58-図60)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動体の破損を防ぐとともに、多彩な演出を実行することができる場合がある。
なお、以下の構成も採用可能である。
表示手段(例えば208)を更に備え、前記第二の位置とは、前記第一の可動体が前記表示手段の少なくとも一部を覆う位置のことであってもよい(例えば図58,図59)。
前記第一の可動体は、第三の位置(例えば図58)に移動可能な手段であってもよい。前記第三の位置とは、前記第一の位置と前記第二の位置(例えば図59)との間のうちのいずれかの位置のことであってもよい。前記第二の可動体は、前記第三の場合に、前記第二の動作を実行可能な手段であってもよい(例えば図58)。前記第三の場合とは、前記第一の可動体が前記第三の位置に位置する場合のことであってもよい(例えば図58)。
第三の可動体(例えば9R)を更に備え、前記第三の可動体は、第四の位置(例えば図57)と第五の位置(例えば図60)に移動可能な手段であってもよい。
前記第二の可動体は、第四の場合に、前記第一の動作を実行しない手段であってもよい(例えば図60)。前記第四の場合とは、前記第一の可動体が第二の位置に位置する場合のことであり、前記第四の場合とは、前記第三の可動体が前記第五の位置に位置する場合のことであってもよい(例えば図60)。
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が初期位置にある場合では第三の動作が可能でもよい。前記第三の動作とは、前記第二の可動体の少なくとも一部が特定の領域を除く領域の少なくともいずれかに位置するする動作であってもよい。
前記第一の動作、前記第二の動作、前記第三の動作のうちの少なくともいずれかとは、直線軌道移動を含む動作、曲線軌道移動を含む動作、振動動作、往復動作、回転動作、横方向移動を含む動作、縦方向移動を含む動作、奥行き方向移動を含む動作、一時停止を含む動作のうちの少なくともいずれかでもよい。
前記第一の可動体を移動させる第一の駆動手段を備えてもよい。前記第二の可動体を動作させる第二の駆動手段を備えてもよい。前記第一の可動体は、前記第二の駆動手段を有してもよい。前記第二の駆動手段は、モータ、ソレノイド等の駆動源を含んでもよい。
前記第二の可動体の動作は、前記第一の可動体の位置と前記第三の可動体の位置とによって、決定してもよい。
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であってもよい。前記第二の可動体は、第一の場合に、前記第一の動作を少なくとも実行可能な可動体であってもよい。前記第二の可動体は、第一の場合に、前記第一の動作を必ず実行する可動体であってもよい。
C1.上記遊技台(例えば100)は、
複数の可動体(例えば700,700',900)と、
複数の扉体(例えば106',104)と、
複数の検知手段(例えば)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば700')であり、
前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体(例えば106')であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段(例えば858')であり、
前記第一の可動体は、前記第一の扉体に少なくとも設けられた可動体であり、
前記第一の可動体は、遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体であり、
前記第一の検知手段は、前記第一の可動体を検知可能な手段であり、
前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、
前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、
前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第一の可動体は、少なくとも第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の可動体は、少なくとも第二の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の条件は、前記第一の扉体が開放されることで成立可能な条件であり、
前記第二の条件は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知されることで成立可能な条件である(例えば図20)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
C2.前記第二の条件は、成立回数に限度がある条件であり、
前記第一の条件は、成立回数に限度が無い条件である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合があり、前記第一の動作が制限なく繰り返されることを防止できる場合がある。
C3.前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば900)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段(例えば902)であり、
前記第二の可動体は、遊技者が少なくとも接触不可能な位置に設けられた可動体であり、
前記第二の検知手段は、前記第二の可動体を検知可能な手段であり、
前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、
前記第二の状態は、前記第二の可動体の初期状態のことであり、
前記第二の可動体は、第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第二の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第二の可動体は、少なくとも第三の条件の成立があった場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体であり、
前記第三の条件は、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第二の条件は、第一の回数を限度として成立可能な条件であり、
前記第三の条件は、第二の回数を限度として成立可能な条件であり、
前記第二の回数は、前記第一の回数とは異なる回数である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
C4.前記第一の可動体は、電源が投入されると初期動作を実行可能な可動体であり、
前記初期動作とは、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことである(例えば図20)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認を行うことができる場合がある。
C5.前記第一の可動体は、前記初期動作の実行中に前記第一の条件の成立があった場合、前記初期動作を中断せずに継続する可動体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の可動体の動作確認をより確実に行うことができる場合がある。
また、以下の構成も採用可能である。
第二の扉体(例えば104)を備え、前記第一の可動体は少なくとも第四の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を実行可能なものでもよく、前記第四の条件は前記第二の扉体が開放されることで成立可能な条件であってもよい(例えば図22)。前記第一の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
前記第二の回数は、前記第一の回数と比較して小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
前記第二の可動体は、前記第一の条件の成立があった場合に、前記第二の動作を実行しないものであってもよい。前記第二の可動体はそのままでもよい場合がある。
前記第一の条件の成立があった場合、前記第二の条件の成立回数をリセットしてもよい。前記第一の条件の成立があり、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻った状態であると前記第一の検知手段に検知された場合に、前記第二の条件の成立回数をリセットしてもよい。電源投入または電源遮断があった場合、前記第二の条件の成立回数をリセットしてもよい。その後に前記第二の条件の成立があった場合に前記第一の動作が実行可能となる。
前記初期状態とは、前記可動体の初期位置であってもよい。前記第一の条件は、前記第一の可動体が前記初期位置と異なる位置にある場合であって、前記第一の扉体が開放されることで成立可能な条件でもよい。
前記初期動作は、予告として行わなくてもよい。前記第一の状態に戻る動作は、予告として行わなくてもよい。前記第二の状態に戻る動作は、予告として行わなくてもよい。予告等の演出動作と区別した動作が可能な場合がある。
前記第二の条件の成立回数に限度がある可動体(例えば700,700')と、前記第二の条件の成立回数に限度が無い可動体(例えば900)とがあってもよい。前記第二の条件の成立回数に限度がある可動体は、電チュー、アタッカ、又は、振分装置であってもよい。
前記第一の可動体は、遊技者が操作可能なものであってもよい。遊技者が前記第一の可動体を操作した場合に、第一の演出(例えばリーチ演出等)を行ってもよい。前記第一の扉が開放され、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行して前記第一の可動体が前記第一の状態に戻った状態であると前記第一の検知手段に検知された場合、前記第一の演出と少なくとも一部が共通する第二の演出を行ってもよい。前記第二の演出は、表示と音声との少なくともいずれか一つで行ってもよい。前記表示は前記第一の演出と同じであってもよい。前記音声は前記第一の演出の音に扉開放音を含むものであってもよく、扉開放音のみであってもよい。前記第二の演出は行わなくてもよい。
前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置に戻る動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置に戻る動作のみを含んでいてもよい。前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置から離れる動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が最大移動位置に移動する動作を含んでもよい。
前記第一の動作は、変動開始時、変動終了時、前回の可動体動作から所定時間経過時、に実行するようにしてもよい。
複数の可動体と、複数の扉体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記第一の可動体は、前記第一の扉体に少なくとも設けられた可動体であり、前記第一の可動体は、遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体であり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体を検知可能な手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、第一の場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の可動体は、第二の場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
複数の可動体と、複数の扉体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記第一の可動体は、前記第一の扉体に少なくとも設けられた可動体であり、前記第一の可動体は、遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体であり、前記第一の検知手段は、前記第一の可動体を検知可能な手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、前記第一の扉体が開放された場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知された場合に、前記第一の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
D1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の可動体(例えば1,2,224)と、
複数の検知手段(例えば54,64,74,75)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば1)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば224)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段(例えば54)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段(例えば74,75)であり、
前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、
前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、
前記第二の状態とは、前記第二の可動体の初期状態のことであり、
前記第一の可動体は、少なくとも第一の条件の成立があった場合に、第一の動作を実行可能な可動体であり、
前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第一の条件は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行可能な可動体であり(例えば初期動作)、
前記第二の動作は、動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体である(例えば図51)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる場合がある。また、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
D2.前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行可能な可動体であり(例えば初期動作)、
前記第三の動作は、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の条件の成立があった場合に、第四の動作を実行可能な可動体であり、
前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第二の条件は、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第一の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第三の動作を実行可能な可動体である(例えば図53(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
D3.前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第三の可動体(例えば2)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第三の検知手段(例えば64)であり、
前記第三の可動体は、第三の状態から動作可能な可動体であり、
前記第三の状態とは、前記第三の可動体の初期状態のことであり、
前記第三の可動体は、電源が投入されると第五の動作を実行可能な可動体であり(例えば初期動作)、
前記第五の動作は、動作を開始してから前記第三の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第三の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行可能な可動体である(例えば図53(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の可動体を初期位置に戻すことができる場合がある。
D4.前記第三の可動体は、表示手段を含む可動体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出効果を向上できる場合がある。
D5.前記第一の可動体は、少なくとも一部が隠れる場合がある可動体であり(例えば図29)、
前記第二の可動体は、少なくとも一部が隠れる場合がない可動体である(例えば図29)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出効果を向上できる場合がある。
また、以下の構成も採用可能である。
前記初期状態とは、前記可動体の初期位置であってもよい。前記第二の動作は初期動作であってもよい。前記第三の動作は初期動作であってもよい。前記第五の動作は初期動作であってもよい。前記第一の動作は前記初期位置への復帰動作であってもよい。前記第四の動作は前記初期位置への復帰動作であってもよい。
前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を開始した時に前記第二の動作を開始してもよいし、前記第一の可動体が前記第一の動作を開始した後に前記第二の動作を開始してもよいし、前記第一の可動体が前記第一の動作を完了した後に前記第二の動作を開始してもよい。
前記第一の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合であっても、前記第三の動作を実行しなくてもよい。
前記第一の可動体と前記第二の可動体は、前記遊技台の奥行方向の位置が同じであってもよいし(例えば図32)、異なっていてもよい。同じであると前記遊技台の厚さをより薄くできる場合がある。異なると可動体間の遠近感が強調され、演出効果を向上できる場合がある。
前記第三の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行しなくてもよい。前記第三の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行してもよいし、しなくてもよい。前記第三の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行し、かつ、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第五の動作を実行してもよいし、しなくてもよい。前記第三の可動体は、少なくとも第三の条件の成立があった場合に、第六の動作を実行可能なものであってもよく、前記第六の動作とは、前記第三の可動体が前記第三の状態に戻る動作のことであってもよく、前記第三の条件は、前記第三の可動体が前記第三の状態に戻っていない状態であると前記第三の検知手段に検知されることで成立可能な条件であってもよい。
前記第三の動作は、前記第一の動作とは異なる動作であってもよい。前記第二の動作は、前記第四の動作とは異なる動作であってもよい。
前記第一の条件は、成立回数に制限がある条件であってもよいし、成立回数に制限が無い条件であってもよい。前記第二の条件は、成立回数に制限がある条件であってもよいし、成立回数に制限が無い条件であってもよい。前記第三の条件は、成立回数に制限がある条件であってもよいし、成立回数に制限が無い条件であってもよい。
前記第一の可動体は、遊技者が操作可能なものであってもよい。遊技者が前記第一の可動体を操作した場合に、第一の演出を行ってもよい。第一の扉が開放され、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行して前記第一の可動体が前記第一の状態に戻った状態であると前記第一の検知手段に検知された場合、前記第一の演出と少なくとも一部が共通する第二の演出を行ってもよい。
前記第二の演出は、表示と音声との少なくともいずれか一つで行ってもよい。前記表示は前記第一の演出と同じであってもよい。前記音声は前記第一の演出の音に扉開放音を含むものであってもよく、扉開放音のみであってもよい。
・前記第二の演出は行わなくてもよい。
・前記初期動作とは、前記可動体が初期位置に戻る動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が初期位置に戻る動作のみを含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が前記初期位置から離れる動作を含んでもよい。前記初期動作とは、前記可動体が最大移動位置に移動する動作を含んでもよい。
前記検知手段は、前記可動体が前記初期位置にあることを検知する手段であってもよい。前記複数の可動体のうちの1つの可動体が前記検知手段で非検知である場合に、該1つの可動体が前記復帰動作を実行した後に、他の前記可動体が前記初期動作を実行してもよい。前記複数の可動体のうちの2つの可動体が前記検知手段で非検知である場合に、該2つの可動体が前記復帰動作を実行した後に、他の前記可動体が前記初期動作を実行してもよい。
前記複数の可動体のうちの少なくとも2つ以上の可動体は、動作範囲の少なくとも一部が重なるものであってもよいし、重ならなくてもよい。前記複数の可動体のうちの少なくとも2つの可動体は、一方が他方にオーバーラップ可能であってもよい。
前記第一の可動体は、少なくとも前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を少なくとも実行可能な可動体であってもよい。また、前記第一の可動体は、少なくとも前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を必ず実行する可動体であってもよい。前記第二の可動体は、少なくとも前記第二の条件の成立があった場合に、前記第四の動作を少なくとも実行可能な可動体であってもよい。また、前記第二の可動体は、少なくとも前記第二の条件の成立があった場合に、前記第四の動作を必ず実行する可動体であってもよい。前記第一の条件は、成立回数に限度がある条件であってもよい。
複数の可動体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第二の状態とは、前記第二の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、第一の場合に、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行可能な可動体であり、前記第二の動作は、動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、第二の場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
複数の可動体と、複数の検知手段と、を備えた遊技台であって、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体であり、前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段であり、前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段であり、前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、前記第一の状態とは、前記第一の可動体の初期状態のことであり、前記第二の状態とは、前記第二の可動体の初期状態のことであり、前記第一の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知された場合に、第一の動作を実行可能な可動体であり、前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり、前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行可能な可動体であり、前記第二の動作は、動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、前記第一の可動体が前記第一の動作を実行した場合に、前記第二の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行可能な可動体であり、前記第三の動作は、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、第三の場合に、第四の動作を実行可能な可動体であり、前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、第四の場合に、前記第三の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行可能な可動体であり、前記第三の動作は、動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、前記第二の可動体は、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知された場合に、第四の動作を実行可能な可動体であり、前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり、前記第一の可動体は、前記第二の可動体が前記第四の動作を実行した場合に、前記第三の動作を実行可能な可動体である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
D6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の可動体(例えば1,2,224)と、
複数の検知手段(例えば54,64,74,75)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第一の可動体(例えば1)であり、
前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第二の可動体(例えば224)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第一の検知手段(例えば54)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第二の検知手段(例えば74,75)であり、
前記第一の可動体は、第一の状態から動作可能な可動体であり、
前記第二の可動体は、第二の状態から動作可能な可動体であり、
前記第一の状態とは、前記第一の可動体が第一の位置にある状態のことであり、
前記第二の状態とは、前記第二の可動体が第二の位置にある状態のことであり、
前記第一の位置とは、前記第一の可動体の初期位置のことであり、
前記第二の位置とは、前記第二の可動体の初期位置のことであり、
前記第一の可動体は、少なくとも第一の条件の成立があった場合に、第一の動作を実行する可動体であり、
前記第一の動作とは、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第一の条件は、第一のタイミングにおいて、前記第一の可動体が前記第一の状態に戻っていない状態であると前記第一の検知手段に検知されることで成立可能な条件であり、
前記第二の可動体は、電源が投入されると第二の動作を実行する可動体であり(例えば初期動作)、
前記第二の動作は、前記第二の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第二の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、前記第一の条件の成立による前記第一の可動体の前記第一の動作の実行を条件として、前記第二の動作を実行する可動体である(例えば図51)、
ことを特徴とする。
D7.前記第一の可動体は、電源が投入されると第三の動作を実行する可動体であり(例えば初期動作)、
前記第三の動作は、前記第一の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第一の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第二の可動体は、少なくとも第二の条件の成立があった場合に、第四の動作を実行する可動体であり、
前記第四の動作とは、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻る動作のことであり(例えば復帰動作)、
前記第二の条件は、第二のタイミングにおいて、前記第二の可動体が前記第二の状態に戻っていない状態であると前記第二の検知手段に検知されることで成立可能な条件である、
ことを特徴とする。
D8.前記複数の可動体のうちの少なくとも一つは、第三の可動体(例えば2)であり、
前記複数の検知手段のうちの少なくとも一つは、第三の検知手段(例えば64)であり、
前記第三の可動体は、第三の状態から動作可能な可動体であり、
前記第三の状態とは、前記第三の可動体が第三の位置にある状態のことであり、
前記第三の位置とは、前記第三の可動体の初期位置のことであり、
前記第三の可動体は、電源が投入されると第五の動作を実行する可動体であり(例えば初期動作)、
前記第五の動作は、前記第三の位置から遠ざかる動作を開始してから前記第三の状態に戻るまでの一連の動作のことであり、
前記第三の可動体は、前記第一の条件の成立による前記第一の可動体の前記第一の動作の実行があった場合に、前記第五の動作を実行する可動体である(例えば図53(b))、
ことを特徴とする。
D9.図柄の変動表示を実行する表示手段(例えば212,214,110〜112)を備え、
前記第二の可動体は、前記第一の条件の成立による前記第一の可動体の前記第一の動作の実行があった場合であっても、前記第二の動作を最初から実行する可動体であり(例えば図51)、
前記第一の動作は、前記表示手段による図柄の変動表示の開始時に実行可能な動作である、
ことを特徴とする。
<実施形態B>
<全体構成>
まず、図61を用いて、パチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200(図63参照)と、を備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や、枠ランプ122や、ここでは不図示の扉側演出可動体が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124(図63参照)を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する扉開放センサ609(図63参照)を備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図63参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン700と、チャンスボタン700を発光させるチャンスボタンランプ138と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。チャンスボタン700も、扉側演出可動体の一例に相当する。ここにいう扉側演出可動体は、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体の一例に相当する。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する不図示の発射杆と、遊技球を発射杆の先端で打突する不図示の発射槌と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図62は、図61のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔
を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、排出口152aを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図63は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、盤側演出可動体2242を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、ここでは液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大き
さは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。以下、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ場合がある。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、ここでは遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽
根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に盤側演出可動体2242を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および盤側演出可動体2242の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
図63に示す盤側演出可動体2242は、人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部2242aと前腕部2242bとからなり、肩の位置に上腕部2242aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部2242bを回動させる不図示の前腕モータを備える。盤
側演出可動体2242は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。
左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図64を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
ここでは、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段(例えば、主制御手段(300)、第1副制御手段(400)、第2副制御手段(500))ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段(例えば、副制御手段)ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサ等の扉開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。
乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。主制御部300と払出制御部600は、電源投入時には通信確認コマンドの送受信を行っており、常時は主制御部300は払出数を送信し、払出制御部600はエラー情報を送信しており、両者は双方向の通信が可能となっている。一方、主制御部300と第1副制御部400の情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、各種演出データ等が記憶されたROM406が接続されている。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン700の可動部704に設けられた検知片704b4を検出するための検出部710と、遮蔽装置センサ430や検出部710からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出するための演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、を接続している。ここにいう演出可動体224は、前面枠扉106に設けられた扉側演出可動体と、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242を少なくとも含むものをいう。さらに、基本回路502には、チャンスボタン700の駆動部708の駆動制御を行うための駆動回路517と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
また、払出制御部600には、扉開放センサ609の検出信号が入力され、払出制御部600から主制御部300に、扉開放コマンドを送信する。また、払出エラーがあったとき等にも、払出制御部600から主制御部300に、エラーコマンドを送信する。
なお、扉開放コマンドについては、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609の検出信号を主制御部300に直接入力するようにしてもよいし、払出制御部600を中継基盤として使用して、扉開放センサ609から扉開放コマンドを主制御部300に送信するようにしてもよい。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、ここでは、電源制御部660から払出制御部600と第1副制御部400に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。例えば、主制御部300は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400に所定電圧が供給された後に、電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、第1副制御部400から所定電圧が供給されるようにしてもよい。発射制御部630は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。払出制御部60
0は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、第1副制御部400など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、払出制御部600など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400は電源制御部660からほぼ同時に所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600は、主制御部300および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。主制御部300は、払出制御部600および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、払出制御部600および主制御部300の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。
また、第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400と、ほぼ同時に電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400の全部、または1以上の制御部よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。
遊技機設置営業店に設けられた島設備では、100Vの交流電源を24Vの電圧に降圧し、パチンコ機100には24Vの交流電流が供給される。24Vの交流電流は、主制御部300の電源制御部660によって、12Vの直流電圧に変換される。主制御部300には、図64では図示省略したが電圧変換回路も設けられており、12Vの直流電流は、その電圧変換回路で所定電圧(ここでは5V)にさらに降圧され、所定電圧(5V)の直流電流が主制御部300の基本回路302に設けられたCPU304に供給される。また、電源制御部660によって12Vの電圧に変換された直流電流は、主制御部300の電圧監視回路338や起動信号出力回路340にも供給される。電圧監視回路338は、12Vの供給電流の電圧値が所定の値(この例では9V)未満に低下すると、低電圧信号を基本回路302のI/Oポート310に出力する。したがって、電圧監視回路338は、電源制御部660と電圧監視回路338を結ぶ、12Vの直流電流が流れる電源ラインの電圧値を監視していることになり、この電源ラインが所定の電源ラインの一例に相当する。なお、低電圧信号をCPU304に直接入力するようにしてもよい。また、電源管理部660は、入力された24Vの交流電流をそのまま出力したり、あるいは36Vの直流電流に変換して出力したりもする。さらに、主制御部300のCPU304には、電圧変換回路とは異なる回路を経由して動作電圧(ここでは5V)の電流が供給されてもよい。
また、起動信号出力回路340は、電源投入によって電源制御部660から供給された直流電流の電圧値が、CPU304が動作可能な電圧値にまで達すると、起動信号を出力する。さらに、WDT314がタイムアウトになった場合、CPU304にはWDT314からリセット信号が出力される。WDT3141がタイムアウトになった場合としては、プログラムミスによる暴走した状態や、落雷や不正行為等に起因する電圧降下によりCPU304が本来設計した動作を行うことができなくなった場合等がある。なお、本実施形態では、WDT3141に、初期値として32.8msに相当する数値が設定されている。起動信号出力回路340からの起動信号と、WDT3141からのリセット信号は、共通の信号線によってCPU304に入力されるが、それぞれ専用線によって入力されるようにしてもよい。ここで説明した、起動信号出力回路340から出力される起動信号や、WDT314から出力されるリセット信号が、所定の起動信号の一例に相当する。
電源が遮断され即座に復帰した瞬停の場合、すなわち電源スイッチ178をオンすることなく自動復帰した場合には、停電圧信号が出力されるとともにWDT3141がタイムアウトになり、主制御部300ではリセット処理が実行される。このリセット処理では、まず、実行されるリセット動作が、システムリセット動作か否か判定される。基本回路302で実行されるリセット動作には、システムリセット動作とユーザリセット動作の2つがある。ここで、システムリセット動作を実行する場合には、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。続いて、セキュリティチェック処理が実行される。セキュリティチェック処理では、ユーザプログラムを基に計算された認証コードが正しいか否か再計算を行う。認証コードが正しい場合には、延長処理が実行される。延長処理における延長時間は固定時間であってもよいし、固定時間にランダムに選択されたランダム時間を加えた時間であってもよい。延長処理が終了すると、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。一方、ユーザリセット動作を実行する場合にも、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。ただし、乱数生成回路318を制御するレジスタの値はリセット前の状態が維持される。その後、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。
<図柄の種類>
次に、図65(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図65(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図65(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図65(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。図61に示すパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確
率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、図61に示すパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図65(b)は装飾図柄の一例を示したものである。ここでの装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図63(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図65(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図65(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図66を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図66に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、ここでは、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図64に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図67を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(例えば、約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(例えば、32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(例えば、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。ここでは、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図64に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(例えば、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、ここでは特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値カウンタ値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図65(c)に示す普図A)および外れ図柄(図65(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図65(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば、15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(例えば、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、扉開放コマンド等のエラーコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
さらに、払出制御部600から主制御部300に扉開放コマンドが送信されてきた場合には、その扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する。なお、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609から扉開放コマンドが直接送信されてきた場合にも同様である。また、主制御部300が、扉開放センサ609の検出信号を直接受け取る場合には、検出信号が送信されてくると、扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図66に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図66に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図68を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、検出部710から出力される検出信号をセンサ回路428を介して検出することで、チャンスボタン700が押下されたか否かを判定する。詳細は後述するが、当該判定の結果、チャンスボタン700の押下操作を検出した場合には、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン700の押下操作に応じた演出データに変更する処理や、チャンスボタン700の押下操作が有効の場合には、後述する操作受付演出に対応する演出データを準備する処理などを行う。なお、ここでは、チャンスボタン700の押下操作の検出を第1副制御部400で行う一方で、チャンスボタン700の可動部704の駆動制御を第2副制御部500で行う構成としたが、チャンスボタン700に関する検出処理や駆動制御を一つの制御部(例えば、第1副制御部400(または第2副制御部500))で行ってもよい。
ステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンド(例えば、演出可動体224に関する制御コマンドやチャンスボタン700の駆動部708に関する制御コマンド)がある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。また、主制御部300から扉開放コマンドが送信されてきていた場合には、このステップS321で、扉開放コマンドを第2副制御部に出力する設定を行う。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(例えばが、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図68(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図69を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS713では、可動体制御処理を行った後にステップS703に戻る。詳細は後述するが、この可動体制御処理では、第1副制御部400から、演出可動体224に関する制御コマンドやチャンスボタン700の駆動部708に関する制御コマンドなどを受信した場合に、当該制御コマンドに対応する各種処理を行う。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(例えば、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図69(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<可動体制御処理>
図70(a)は、上記第2副制御部メイン処理の可動体制御処理(ステップS713)の流れを示すフローチャートであり、同図(b)は、可動体割込処理の流れを示すフローチャートである。
同図(a)に示す可動体制御処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドに基づいて受信コマンド各種処理を行う。この受信コマンド各種処理としては、例えば、演出可動体224に関するコマンドを受信した場合に行う演出可動体処理や、チャンスボタン700の駆動部708に関するコマンドを受信した場合に行うチャンスボタン可動体処理などが挙げられる。
具体的には、上述のごとく演出可動体224には、前面枠扉106に設けられた扉側演出可動体と、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242が少なくとも含まれている。図70を用いた説明では、扉側演出可動体と盤側演出可動体2242を区別せずに説明するが、演出可動体処理では、例えば、演出可動体224に関する制御コマンドを受信した場合には、その制御コマンドに含まれている、演出可動体224に出力すべき動作データ(励磁、トルク、回転方向など)を、RAM508に設けた演出可動体駆動用記憶領域に記憶させるなどの処理を行う。なお、扉側演出可動体のさらに詳しい制御処理については後述する。
また、チャンスボタン可動体処理では、RAM508に設けたチャンスボタン駆動用記憶領域に、制御コマンドに含まれる制御情報を新たに記憶したり、チャンスボタン駆動用記憶領域に記憶された制御情報を新しい情報に更新したり古い情報を破棄したりするなどの処理を行う。
第2副制御部500は、上述のタイマ割込を契機として、同図(b)に示す可動体割込処理を所定の周期(例えば、1ms毎)で実行する。この可動体割込処理のステップS1101では、上述のチャンスボタン駆動用記憶領域に、駆動部708に出力すべき制御情報(励磁、トルク、回転方向など)が記憶されているか否かを判定し、該当する制御情報が記憶されている場合には、当該制御情報を駆動回路517に対して出力する。これにより、チャンスボタン700の可動部704が駆動される(詳細は後述)。
また、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、演出可動体224に出力すべき動作データ(励磁、トルク、回転方向など)が記憶されているか否かを判定し、該当する動作データが記憶されている場合には、当該動作データを駆動回路516に対して出力する。これにより、演出可動体224が駆動される。
ステップS1102では、センサ回路518を介して演出可動体センサ424からの検出信号を入力し、当該検出信号に基づいて演出可動体224の位置情報などを検出し、RAM508に記憶させる。センサ未検出時には、演出可動体224の初期位置戻し(原点復帰)処理を行う。なお、ここでは、検出部710によるチャンスボタン700の押下操作の検出処理は第1副制御部400で行っているが、このステップS1102で行ってもよい。
ステップS1103では、出力情報更新処理を行う。この出力情報更新処理では、演出可動体224の動作データや、チャンスボタン700の駆動部708の制御情報を更新する処理などを行う。
図71は、第2副制御部500で実行される扉側演出可動体制御処理の流れを示すフローチャートである。
図71に示す扉側演出可動体制御処理は、図70に示す受信コマンド各種処理において実行される。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400から扉開放中コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS1201)、未受信ならばステップS1205に進み、受信していれば、RAM508に記憶されている扉側演出可動体の位置情報に基づいて、現在の扉側演出可動体の位置が初期位置であるか否かを判定する(ステップS1202)。初期位置でなければ、上述の演出可動体駆動用記憶領域を、初期位置へ戻す動作データ(例えば、閉鎖動作データ)に書き換え(ステップS1203)、この扉側演出可動体制御処理は終了になる。一方、初期位置であれば、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、待機させることを表す待機指示情報をセットして(ステップS1204)、終了になる。この場合、図70(b)に示す出力情報更新処理(ステップS1103)では、動作データの更新を行わず、次の可動体割込処理におけるステップS1101では、駆動回路に、扉側演出可動体に関する動作データは送信されない。なお、現在位置(ここでは初期位置)と同じ位置を維持する動作データを送信してもよい。
また、扉開放中コマンドを未受信の場合に実行されるステップS1205では、受信した、演出可動体224に関する制御コマンドに含まれている動作データを、上述の演出可動体駆動用記憶領域にセットして、終了になる。
図72は、第2副制御部500で実行される電源投入時の扉側演出可動体制御処理の流れを示すフローチャートである。
電源投入時には、電源制御部660から、まずは第2副制御部500に所定電圧が供給される。第2副制御部500は、電源制御部660からの電圧値がある一定値を越えた時点で電源投入されたと判定し、図72に示す電源投入時の扉側演出可動体制御処理を開始する。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400から扉開放中コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS1301)、未受信ならば、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、初期位置へ戻す動作データ(例えば、閉鎖動作データ)をセットし(ステップS1302)、電源投入時の扉側演出可動体制御処理は終了になる。一方、受信していれば、上述の演出可動体駆動用記憶領域に、待機させることを表す待機指示情報をセットして(ステップS1303)、終了になる。なお、電源投入時で、上述の可動体割込処理におけるステップS1101の実行が遅れるようであれば、駆動回路516に、扉側演出可動体に関する動作データは送信してから終了するようにしてもよい。
なお、以上説明した扉側演出可動体制御処理は、第1副制御部400が実行するようにしてもよい。
続いて、本実施形態の特徴的な点について説明する。
図73は、本発明の一実施形態に相当するパチンコ機100の前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。
図73に示すパチンコ機100の前面枠扉106の上部には、前方(遊技者側)に開く扉側演出可動体2241が設けられている。この扉側演出可動体2241は、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体であり、第一の可動体の一例に相当する。また、遊技盤200には、装飾図柄表示装置208の上方に、装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる盤側演出可動体2242が設けられている。この盤側演出可動体2242は、遊技者が、前面枠扉106に設けられた透明板部材118によって接触不能な位置に設けられた可動体であり、第二の可動体の一例に相当する。これらの扉側演出可動体2241および盤側演出可動体2242は、上述のごとく演出可動体224として、第2副制御部500および駆動回路516によって駆動制御されている。扉側演出可動体2241の初期(原点)位置は、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106に収納された位置)であり、盤側演出可動体2242の初期(原点)位置は、同図(a)に示す装飾図柄表示装置208の上方の位置である。
図73(a)では、前面枠扉106が閉じた状態で、装飾図柄表示装置208において装飾図柄の変動表示が行われており、装飾図柄の変動表示中、すなわち特図の図柄変動表示中に、同図(b)に示すように、扉側演出可動体2241が開くとともに、盤側演出可動体2242は装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる。この同図(b)に示すように演出可動体224が動作中に、同図(c)に示すように前面枠扉106が開かれると、同図(d)に示すように、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242は引き続き動作を続けるが、前面枠扉106に設けられた扉側演出可動体2241は初期位置に戻る。
前面枠扉106が開かれた後、初期位置に戻る。というのは、演出データに従って初期位置に戻る演出動作を言っているのではなく、強制的に初期位置に戻される初期位置戻し制御(図71に示すステップS1203)が行われていることを意味する(以下、同じ)。また、引き続き動作を続ける。というのは、演出データに従って初期位置に戻ることを含むものである。すなわち、演出動作が引き続き行われるのであって、初期位置戻し制御が行われないことを意味する(以下、同じ)。
前面枠扉106の開放によっては初期位置に戻らなかった盤側演出可動体2242は、例えば、装飾図柄表示装置208に異常が生じた場合には初期位置に戻る。なお、装飾図柄表示装置208に異常が生じた場合には、扉側演出可動体2241は初期位置に戻らない(以下、同じ)。盤側演出可動体2242の初期位置戻し動作が行われる条件(第二の条件に相当)としては、この他に以下のような条件がある。例えば、盤側演出可動体2242自体の異常(位置検知されていないなど)により、初期位置に戻るようにしてもよい。また、図柄変動開始毎に、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す制御を行うようにしてもよい。また、特定の遊技状態(例えば、確変中、時短中など)の場合に、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す制御を行うようにしてもよい。また、盤側演出可動体2242が初期位置検知されていない場合は、図柄変動開始毎に初期位置に戻るようにしてもよく、特定の図柄変動(例えば当該変動や保留内の変動など)で盤側演出可動体2242を使用した演出を行う場合に初期位置に戻るようにしてもよい。すなわち、盤側演出可動体2242を駆動させる演出コマンドを受信したことを少なくとも一つの条件にしてもよい。さらに、装飾図柄表示装置208にデモ画面(待ち受け画面)が表示された場合に、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す制御を行ってもよい。また、第1特図始動口230(第2特図始動口232)に遊技球が入球していない状態から所定時間経過したら、盤側演出可動体2242を初期位置に戻す処理を行うようにしてもよい。
以上説明した図73に示す例によれば、第一の可動体(ここでは扉側演出可動体2241)は第一の動作(初期位置戻し動作)を行う。すなわち、第一の可動体が可動中に扉体(ここでは前面枠扉106)が開放された場合、第一の駆動制御手段(ここでは、第二副制御部500および駆動回路516)によって第一の可動体を初期位置に移動させる。こうすることで、第一の可動体が外部機器や人に接触するのを防ぐことができる場合がある。また、第二の可動体(ここでは盤側演出可動体2242)は、第一の可動体の動作状況に関わらず動作を続行する。一般的に、扉体(前面枠扉106)が開放される場合は、遊技者にとっては不利な状況(例えば、遊技釘238の間に球が詰まってしまい、遊技ができない等)である。扉体の開放中に第二の可動体が動作を続行することにより、遊技者に演出を見せ、遊技意欲が削がれるのを防ぐことができる場合がある。また、扉開放中に遊技者が盤面(特に第二の可動体周辺)を触るのを防ぐことができる場合がある。なお、第一の可動体を検知するセンサが初期位置以外に設けられている場合も同様に、第一の可動体が初期位置以外のどの位置にいても、初期位置戻し動作を行う。
図74は、図73に示すパチンコ機100の第1変形例において前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。以下、変形例の説明において、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明する。また、これまで説明した事項と重複する事項については省略する場合がある。
図74に示すパチンコ機100の前面枠扉106の正面視右上部には、上方に開く第一の扉側演出可動体2241aが設けられ、前面枠扉106の正面視左下部には、前方に突出する第二の扉側演出可動体2241bが設けられている。また、遊技盤200には、図73に示すパチンコ機100と同じく、装飾図柄表示装置208の上方に、装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる盤側演出可動体2242が設けられている。第一の扉側演出可動体2241aの初期(原点)位置は、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106収納された位置)であり、第二の扉側演出可動体2241bの初期(原点)位置は、同図(a)に示す引っ込んだ位置(前面枠扉106収納された位置)である。
図74(b)に示すように、前面枠扉106が閉じた状態で、第一の扉側演出可動体2241aが上方に開くとともに、第二の扉側演出可動体2241bが前方に突出し、盤側演出可動体2242は装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる。この同図(b)に示すように演出可動体224が動作中に、同図(c)に示すように前面枠扉106が開かれると、この第1変形例でも遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242は引き続き動作を続けるが、前面枠扉106に設けられた、第一の扉側演出可動体2241aは初期位置に戻るとともに第二の扉側演出可動体2241bも初期位置に戻る。
なお、第一の扉側演出可動体2241a、第二の扉側演出可動体2241b、および盤側演出可動体2242ごとに専用の駆動回路を設けてもよい。あるいは、扉側演出可動体と盤側演出可動体とに分けて駆動回路を設けてもよい。また、第一の扉側演出可動体2241aと第二の扉側演出可動体2241bは、対になったもの(例えば、同じ形状のもの)であってもよい。
なお、第一の可動体(ここでは第一の扉側演出可動体2241a)と同じ制御手段によって制御される第三の可動体を設けてもよい。この第三の可動体は、例えば、第一の可動体と同じ形状であってもよく、例えば、図74に示す前面枠扉106の正面視左上部に、第一の扉側演出可動体2241aと同じ形状の第三の扉側演出可動体を設けてもよい。第一の可動体と第三の可動体は、可動体が動作中に扉体(ここでは前面枠扉106)を開放した場合に外部機器や人と接触してしまう可能性がある位置に設けられたものであってもよい。第一の可動体と第三の可動体は同じ制御手段によって制御され、同時に動作するものであってもよい。また、第一の可動体および第三の可動体が動作中に扉体が開放された場合には、ともに第一の動作(初期位置戻し動作)を行うようにしてもよいし、いずれか一方のみが第一の動作(初期位置戻し動作)を行うようにしてもよいし、ともに動作を停止するようにしてもよい。また、第三の可動体は、第一の可動体とは異なる制御手段(例えば、駆動回路が異なる)によって制御されるものであってもよいし、第一の可動体とは異なる形状であってもよい。さらに、第三の可動体は、第一の可動体とは異なり、扉体を開放した場合であっても外部機器や人に当らない位置に設けられているものであってもよい。この場合に第三の可動体が動作しているときに扉体を開放した場合であっても、初期位置戻し動作は行わず、例えば、動作を継続させてもよいし、その場で停止させてもよい。
図75は、図73に示すパチンコ機100の第2変形例において前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。
図75に示すパチンコ機100の前面枠扉106の正面視右上部には、上方に開く第一の扉側演出可動体2241aが設けられ、前面枠扉106の正面視左下部には、前方に開く第二の扉側演出可動体2241bが設けられている。また、遊技盤200には、これまでと同じ盤側演出可動体2242が設けられている。第一の扉側演出可動体2241aの初期(原点)位置は、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106に収納された位置)であり、第二の扉側演出可動体2241bの初期(原点)位置も、同図(a)に示す閉鎖した位置(前面枠扉106に収納された位置)である。図75(b)に示すように、前面枠扉106が閉じた状態で、第一の扉側演出可動体2241aが上方に開くとともに、第二の扉側演出可動体2241bが前方に開き、盤側演出可動体2242は装飾図柄表示装置208の前側に落下してくる。この同図(b)に示すように演出可動体224が動作中に、同図(c)に示すように前面枠扉106が開かれると、同図(d)に示すように、遊技盤200に設けられた盤側演出可動体2242は引き続き動作を続けるが、遊技者に接触する可能性が相対的に高い、前方に開いた第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置に戻る。一方、遊技者に接触する可能性が相対的に低い、上方に開いた第一の扉側演出可動体2241aは、動作を停止する。この第一の扉側演出可動体2241aは、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体であるが、上方まで回動して開いてしまえば、遊技者に接触する可能性が、初期位置に戻った場合と同程度に相対的に低くなる。なお、第一の扉側演出可動体2241aは前方に開いた水平姿勢を経由して上方まで開き、前方に開いた水平姿勢を経由して初期位置に戻る。このため、第一の扉側演出可動体2241aであっても、前方に開いた水平姿勢の際に前面枠扉106が開かれた場合には、初期位置に戻るか、あるいは反対に上方まで回動する。
以上説明した図75に示す例によれば、第一の可動体(扉側演出可動体)の位置によって、初期位置戻し動作を行うか、その場で停止するかのいずれかが行われる。扉側演出可動体を検出するセンサが、動作完了する位置に設けられており、そのセンサで扉側演出可動体を検出した場合には、動作完了する位置が遊技者に接触する可能性が高い位置か否かによって、初期位置戻し動作を行うか、その場で停止させておくかが決まる。また、センサが、初期位置と動作完了する位置の間付近に設けられている場合にも同様である。さらに、初期位置に設けたセンサより奥(初期位置よりも遠い位置)に扉側演出可動体があると判定された場合に、初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。
なお、扉側演出可動体が停止した状態で前面枠扉106が閉められた場合には、前面枠扉106が閉鎖しても、扉側演出可動体を停止したままにし、所定の契機(例えば、図柄変動開始コマンドの受信時や、いずれかの可動体を動作させるとき等)で初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。あるいは、前面枠扉106が閉鎖すると、初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。
またこの例でも、第二の可動体(盤側演出可動体2242)は、第一の可動体の動作状況に関わらず動作を続行する。
以上の説明では、『遊技者が接触可能な位置に設けられた第一の可動体(例えば、扉側演出可動体2241a、あるいは第一の扉側演出可動体2241a)と、
遊技者が接触不能な位置に設けられた第二の可動体(例えば、盤側演出可動体2242)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の条件(例えば、前面枠扉106の開放)が成立した場合に、該第一の可動体の初期位置である第一の位置(例えば、前面枠扉106収納された位置)へ戻され、
前記第二の可動体は、第二の条件(例えば、装飾図柄表示装置208に異常発生)が成立した場合に、該第二の可動体の初期位置である第二の位置へ戻され、
前記第一の条件は、前記第二の条件とは異なる条件である、
ことを特徴とする遊技台。』について説明した。
この遊技台によれば、メンテナンス性を向上させることができる。また、条件に応じて初期位置戻し動作を行わせるので、演出可動体の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
なお、可動中に扉体が開放された場合、第一の駆動制御手段は第一の可動体の動作を続行させてもよい。また、第一の可動体が初期位置戻し動作を行った場合に、第二の駆動制御手段は第二の可動体を初期位置戻し動作させてもよい。また、第一の可動体が初期位置戻し動作を行った場合に、第二の駆動制御手段は第二の可動体の動作を停止させてもよい。また、第一の可動体が停止された状態で扉体が閉められた場合に、第一の駆動制御手段は、第一の可動体に、第一の可動体を停止させた時点の続きの動作をさせてもよい。さらに、第一の可動体を検出する、初期位置に設けられた検出手段より奥(初期位置よりも遠い位置)に第一の可動体があると判定された場合に、少なくとも検出手段側(初期位置側)に退避させるようにしてもよい。また、第一の可動体と同じ制御手段によって制御されている第三の可動体を設けてもよい。この場合、第三の可動体は、第一の可動体と異なる形状であってもよいし、同じ形状(点対称形状、線対称形状を含む)であってもよい。
また、『開閉可能な扉体(例えば、前面枠扉106)と、
前記第一の可動体および前記第二の可動体を制御する可動体制御手段(例えば、第二副制御部500および駆動回路516)と、
を有し、
前記第一の可動体は、少なくとも前記扉体に設けられており、
前記扉体は、該扉体が開放されたことを検知可能な扉開放検知手段(例えば、枠扉開放センサ609)を少なくとも備え、
前記第一の条件は、前記扉開放検知手段によって前記扉体の開放が検知されることによって成立する条件を少なくとも含み、
前記可動体制御手段は、前記第一の条件が成立した場合には、前記第二可動体を前記第二の位置へ戻さないものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によれば、扉側演出可動体2241が外部機器や人に接触するのを防ぐことができる場合がある。また、前面枠扉106の開放中に盤側演出可動体2242が動作を続行することにより、遊技者に演出を見せ、遊技意欲が削がれるのを防ぐことができる場合がある。さらに、前面枠扉106の開放中に遊技者が盤面(特に盤側演出可動体2242周辺)を触るのを防ぐことができる場合がある。
なお、可動体制御手段は、可動体ごとに設けられた制御手段を有するものであってもよい。
さらに、『前記可動体制御手段は、前記第一の可動物が可動している状態で前記第一の条件が成立した場合に、該第一の可動物を前記第一の位置へ戻す制御(例えば、図71に示すステップS1203)を実行するものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によっても、第一の可動体が外部機器や人に接触するのを防ぐことができる場合がある。
図76は、図73に示すパチンコ機100の第3変形例において電源投入時に前面枠扉106が開かれる様子を段階的に示す図である。
図76に示すパチンコ機100の前面枠扉106の上部には、前方に突出する上に凸の円弧状の第一の扉側演出可動体2241aが設けられ、下部には、前方に突出する下に凸の円弧状の第二の扉側演出可動体2241bが設けられている。また、遊技盤200には、これまでと同じ盤側演出可動体2242が設けられている。第一の扉側演出可動体2241aの初期位置も、第二の扉側演出可動体2241bの初期位置も、同図(a)に示す引っ込んだ位置(前面枠扉106に収納された位置)である。図76(a)に示す、第一の扉側演出可動体2241も、第二の扉側演出可動体2241bも、盤側演出可動体2242も初期位置にある状態で、電源が投入されると、パチンコ機100は、電源投入時の初期位置戻し動作(電源投入動作)を行う。すなわち、図72に示すステップS1302が実行され、まずは、扉側演出可動体の電源投入動作が行われる。同図(b)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aが前方に一旦突出し、同図(c)に示すように、初期位置へ戻り、第一の扉側演出可動体2241aの現在位置が初期位置であることが確定する。電源投入動作における扉側演出可動体(第一の扉側演出可動体2241a,第二の扉側演出可動体2241b)の動作速度(第一の速度)は、図73〜図75を用いて説明した、前面枠扉106開放時における扉側演出可動体の初期位置戻し動作における動作速度(第二の速度)より、速くてもよいし、遅くてもよい。速い場合には、電源投入動作を素速く完了することができるとともに、前面枠扉106開放時には、初期位置戻しの際に仮に人に接触してもケガをさせることを防ぐことができる。通常、電源投入動作は開店前に行われ、遊技客がいない状態で行われることが多い一方、前面枠扉106を開放することは、球詰まり等によって遊技客の前で行うことが多いことを考慮すると、速い場合が好ましい。反対に、前面枠扉106開放時の方が速い(電源投入動作時の方が遅い)場合には、初期位置戻しの際に人に接触する間もなく初期位置戻し動作を完了することができるといった利点がある。この場合には、前面枠扉106開放時に、扉側演出可動体の最高速度で初期位置戻し動作を行ってもよい。なお、必ずしも両者に差を設けることなく、電源投入動作時の速度(第一の速度)と前面枠扉106開放時の速度(第二の速度)を同じにしてもよい。例えば、両者とも扉側演出可動体の最高速度にしてもよい。
次いで、同図(d)に示すように、第二の扉側演出可動体2241bが前方に一旦突出する。電源投入動作中に、同図(e)に示すように前面枠扉106が開かれると、図72に示すステップS1303が実行され、同図(d)に示すように、第二の扉側演出可動体2241bはその場で停止する。
同図(f)に示すように、前面枠扉106が閉じられると、次の演出可動体(ここでは、盤側演出可動体2242)の電源投入動作に移行し、停止した第二の扉側演出可動体2241bは、そのまま静止した状態になり、演出を行うコマンドが送られてきたときに、初期位置へ戻る。
なお、前面枠扉106を閉じると、停止させた演出可動体の電源投入動作を再開するようにしてもよい。
また、扉体(前面枠扉106)が開放している場合に、第一の可動体(扉側演出可動体2241)が所定の時間(または所定の距離分)動作してから、該第一の可動体の初期位置戻し動作を行うようにしてもよい。
さらに、この例では、扉側演出可動体の電源投入動作を先に行ってから、盤側演出可動体2242の電源投入動作を行っているが、盤側演出可動体2242の電源投入動作を先に行ってから、扉側演出可動体の電源投入動作を行うようにしてもよい。
図77は、図76を用いて説明した電源投入動作の変形例を示す図である。
第一の扉側演出可動体2241aの電源投入動作(図77(a)〜図77(c)参照)が終了し、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作を開始する直前に前面枠扉106が開かれると、同図(d1)に示す例では、一連の電源投入動作全体が一旦、中断される。このため、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作も開始されない。また、盤側演出可動体2242の電源投入動作も開始されない。こうすることで、メンテナンスを行う際に演出可動体が正常であるかを確認しやすくなる。
一方、同図(d2)に示す例では、前面枠扉106が開かれると、扉側演出可動体の電源投入動作をスキップして、前面枠扉106が開放しても外部機器などに接触しない盤側演出可動体2242の電源投入動作を先に実行する。これにより、電源投入動作が完了するまでの時間を(d1)に示す例よりも短くすることができる。
同図(e)に示すように、前面枠扉106が閉じられると、電源投入動作の続きが実行される。すなわち、同図(d1)に示す例では、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作が行われ、次いで、盤側演出可動体2242の電源投入動作が行われる。また、同図(d2)に示す例では、盤側演出可動体2242の電源投入動作が終了していれば、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作が行われる。なお、盤側演出可動体が複数あり、総ての盤側演出可動体の電源投入動作が終了していなけば、総ての盤側演出可動体の電源投入動作を行ってから、第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作を行うようにしてもよいし、電源投入動作が行われていない盤側演出可動体を残して先に第二の扉側演出可動体2241bの電源投入動作を行うようにしてもよい。
図78は、図75に示すパチンコ機において、扉側演出可動体が動作中に、電断・復電が瞬時に行われた場合の様子を示す図である。
図78(a)では、装飾図柄表示装置208において装飾図柄の変動表示が行われており、同図(b)では、第一の扉側演出可動体2241aが上方に開き、第二の扉側演出可動体2241bは前方に開く。このとき、電断が生じ、装飾図柄表示装置208は真っ暗になり、第一の扉側演出可動体2241aおよび第二の扉側演出可動体2241bは停止する。
同図(c1)は、瞬時に復電したときの一例を示す。第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、前面枠扉106が開放されている場合でも閉鎖されている場合でも、すなわち前面枠扉106の開閉状態に関係なく、初期位置戻り動作を行い、第一の扉側演出可動体2241aの現在位置が初期位置であることを確定するとともに、第二の扉側演出可動体2241bの現在位置が初期位置であることも確定する。
なお、初期位置戻り動作を行った後に、前面枠扉106が開放されている場合には、上述の電源投入動作を行わず、前面枠扉106が閉鎖されてから電源投入動作を行うようにしてもよい。また反対に、前面枠扉106が閉鎖されても電源投入動作を行わないようにしてもよい。さらに、同図(c1)では、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、初期位置戻り動作を行ったが、復電時に前面枠扉106が開放されている場合は、初期位置戻り動作を行わずに、前面枠扉106が閉められてから初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。
同図(c2)は、瞬時に復電したときの他の例を示す。この例では、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、前面枠扉106が開放されると、初期位置戻り動作を行う。なお、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。例えば、復電から初期位置戻り動作が行われる前までに前面枠扉106が開放された場合であっても、初期位置戻り動作を行い、前面枠扉106が閉鎖されたままの場合であっても、初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。
図78(c1)および同図(c2)を用いて説明した例については、以下のようであってもよい。復電した場合に、盤側演出可動体の現在位置に関係なく初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。また、初期位置にない場合にのみ初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。また、復電した場合に、第一の扉側演出可動体2241a(第2の扉側演出可動体2241b)の現在位置に関係なく初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。さらに、初期位置にない場合にのみ初期位置戻り動作を行うようにしてもよい。
以上の説明では、『電力を供給する電源手段(例えば、電源制御部660)を備え、
前記第一の可動体は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の位置まで第一の速度で移動し(例えば、電源投入動作)、
前記第一の可動体は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一の位置まで前記第一の速度とは異なる第二の速度で移動する、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によれば、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一の可動体が仮に人に接触してもケガをさせることを防ぐことができたり、あるいは人に接触する間もなく初期位置戻し動作を完了することができる。
なお、第一の速度(第二の速度)は、第一の速さ(第二の速さ)であってもよい。
また、前記第二の可動体は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第二の位置まで第三の速度で移動し、前記第二の可動体は、前記第二の条件が成立した場合に、前記第二の位置まで前記第一の速度とは異なる第四の速度で移動するものであってもよい。
ここにいう第三の速度は、第四の速度よりも速い速度であってもよいし、遅い速度であってもよいし、第四の速度と同じ速度であってもよい。
また、前記第一の速度(第二の速度)は、前記第三の速度より遅い速度であってもよい。電力供給開始時に、第一の可動体の移動が相対的に遅くなるので、遊技者やメンテナンス者等の安全を担保することができるとともに、第二の可動体の移動は相対的に速くなるので、電源投入動作が短時間で行われる。
また、第一の速度(第二の速度)は、第三の速度よりも速い速度であってもよい。外部への接触を防止することができ、第二の可動体が元の位置にないことがメンテナンス者にわかりやすくなるといったメンテナンス性の向上も図られる。
また、第一の速度(第二の速度)は、第三の速度と同じ速度であってもよい。
また、第一の速度(第二の速度)は、第四の速度よりも遅い速度であってもよい。遊技者やメンテナンス者等の安全を担保することができるとともに、第二の可動体が動作することによって隠されたものがある場合には、第二の可動体が相対的に速く初期位置に戻るため、隠されていたものが早く見えるようになり、演出効果を下げるのを防ぐことができる場合がある。
また、第一の速度(第二の速度)は、第四の速度よりも速い速度であってもよい。外部への接触を防止することができ、遊技者が異常に気づきやすくなるといった利点もある。
また、第一の速度(第二の速度)は、第四の速度と同じ速度であってもよい。
また、『電力を供給する電源手段を備え、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の可動体を前記第一の位置まで移動させる第一の初期動作処理(例えば、図72に示すステップS1302)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第二の可動体を前記第二の位置まで移動させる第二の初期動作処理(例えば、電源投入動作の一部)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記第一の初期動作および第二の初期動作処理のうち、一方の初期動作処理を少なくとも実行した後に、他方の初期動作処理を行うものである(例えば、図76に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『電力を供給する電源手段を備え、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の可動体を前記第一の位置まで移動させる第一の初期動作処理(例えば、図72に示すステップS1302)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第二の可動体を前記第二の位置まで移動させる第二の初期動作処理(例えば、電源投入動作の一部)を実行し、
前記可動体制御手段は、前記第二の初期動作処理を、前記第一の初期動作処理の実行中に行うものである(例えば、図77(d2)に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
この遊技台によれば、第一の可動体の電源投入動作中に第二の可動体の電源投入動作を行うことにより、遊技者が遊技をしにくい期間を短くすることができる場合がある。
なお、前記可動体制御手段は、前記第二の初期動作処理を、前記第一の初期動作処理を一旦中断させ、該第一の初期動作処理を中断させている間に行うものであってもよい。
また、これまでは、前面枠扉106の開放との関係で説明したが、本体104が開放された場合であっても同様に、扉側演出可動体2241については初期位置戻し動作を行う。ただし、前面枠扉106のみを開放した場合よりも、前面枠扉106と本体104を一緒に開放した場合のほうが、前面枠扉106と本体104の重みによって開けるのに時間がかかれば、第一の可動体(扉側演出可動体2241)の初期位置戻し動作を開始するタイミングは遅くなるが、反対に、本体104分の重さによって下方向に傾いたときに外部機器に接触する可動物がある場合を想定して、初期位置戻し動作を開始するタイミングを速くしてもよい。
また、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、扉側演出可動体2241の動作中または動作後に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)は、扉側演出可動体2241の動作を停止させるようにしてもよい。また、前面枠扉106の開放中の扉側演出可動体2241の初期位置戻し動作中に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)も、扉側演出可動体2241の動作を停止させるようにしてもよい。
さらに、前面枠扉106の開閉状態に関係なく、扉側演出可動体2241の動作中または動作後に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)は、扉側演出可動体2241に初期位置戻し動作をさせるようにしてもよい。また、前面枠扉106の開放中の扉側演出可動体2241の初期位置戻し動作中に、外部から負荷が与えられた場合(例えば遊技者からの負荷)は、扉側演出可動体2241の初期位置戻し動作を継続させるようにしてもよい。
なお、外部からの負荷の負荷を判断する方法として、検知手段を初期位置以外に設けること等などがあげられる。
さらに、回動遊技機(スロットマシン)の場合には、扉体の遊技者が接触可能な位置に第一の可動体が設けられ、扉体の内部の遊技者が接触できない位置(液晶表示装置の手前側やランプ内部、装飾パネルの内部などの人が見える位置)に第二の可動体が設けられている。
<チャンスボタン>
次に、図79および図80を用いて、上述のチャンスボタン700の構造について詳細に説明する。なお、図79は、チャンスボタン700の動きを説明するための側断面図であり、同図(a)は初期位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図、同図(b)は動作完了位置におけるチャンスボタン700全体の側断面図、同図(c)は動作完了位置にあったチャンスボタン700を遊技者が押下した場合におけるチャンスボタン700全体の側断面図である。また、同図(d)〜(f)は、同図(a)〜(c)の各々の状態において下ケース704bと回転部材708bだけを抜き出して示した図である。このチャンスボタン700は、遊技者が接触可能な位置に設けられた第一の可動体の一例に相当する。
また、図80(a)は、チャンスボタン700が初期位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(b)はチャンスボタン700が初期位置から動作完了位置に移動している状態(動作中)における球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(c)は、チャンスボタン700が動作完了位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図である。
図79(a)に示すように、チャンスボタン700は、球貯留皿付扉108に固定される固定部702(702a,702b)と、この固定部702に対して上下動可能な可動部704(704a,704b)と、この可動部704と球貯留皿付扉108との間に縮設されて可動部704を上方向に付勢するバネ706と、可動部704の上下動を可能とする駆動部708(708a,708b)と、可動部704の位置を検出可能な検出部710と、を有して構成されている。なお、図示はしないが、チャンスボタン700の所定位置には、上述のチャンスボタンランプ138が配置されている。
固定部702は、球貯留皿付扉108に立設された棒状の2本の固定軸702aと、これら2本の固定軸702aの先端に固定された円盤状の固定板702bと、によって構成されている。2本の固定軸702aは、図79(d)に示すように、後述する下ケース704bに形成された挿通孔704b1に挿通され、下ケース704bを上下方向に案内する役割を果たす部材である。また、固定板702bは、図79(b)に示すように、下ケース704bの上方向への移動を規制する役割を果たす部材である。
可動部704は、一方に開口部を有し、かつ他方は遊技者の指や手が接触する操作面704a1である円筒形状の上ケース704aと、この上ケース704aの開口部を塞ぐように上ケース704aに固定される円盤状の下ケース704bと、によって構成されている。図79(d)〜(f)に示すように、下ケース704bには、固定軸702aの各々に挿通される2つの挿通孔704b1と、後述する駆動部708の回転部材708bが挿通される中央挿通孔704b2と、この中央挿通孔704b2の内縁を基端として中央挿通孔704b2の中心方向に向けて突出する係合片704b3と、下ケース704bの下面を基端として下方に向けて突出する検知片704b4と、が形成されている。
駆動部708は、モータやソレノイドなどで構成される駆動源708aと、この駆動源708aによって軸心周りに回転駆動される円筒形状の回転部材708bと、によって構成されている。回転部材708bの外縁の一部には、凹溝部708b1が長手方向一方側から他方側に亘って直線状に形成されているとともに、この凹溝部708b1の下端側には、下ケース704bの係合片704b3と係合可能な係合凹部708b2が形成されている。
回転部材708bは、図79(d)に示すように、係合凹部708b2が下ケース704bの係合片704b3と係合することによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを規制する規制位置と、図79(e)に示すように、係合凹部708b2と下ケース704bの係合片704b3との係合が解除されることによって、可動部704がバネ706の付勢力によって上方向に移動するのを許可する許可位置と、の間を回転可能である。
検出部710は、投光部と受光部を有する光学式センサからなり、投光部と受光部の間を下ケース704bの検知片704b4が進退可能に構成されている。第1副制御部400は、この検出部710の検出結果に基づいて、図79(a)や(b)に示すように、可動部704が下方に押圧されていない状態(チャンスボタン700が押下操作されておらず、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入していない状態)と、図79(c)に示すように、可動部704が下方に押圧されている状態(チャンスボタン700が押下操作され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710の投光部と受光部の間に進入している状態)と、を判別可能である。
図79(a)および図80(a)に示す初期位置は、回転部材708bが許可位置から規制位置に回動され、可動部704は、上方向の移動が回転部材708によって規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この初期位置においては、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図79(b)および図80(c)に示す動作完了位置は、回転部材708bが規制位置から許可位置に回動され、可動部704は、上方向の移動の規制が解除されてバネ706の付勢力によって上方向に移動し、固定板702bに当接して再び上方向への移動が規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この動作完了位置においても、図79(c)に示すように、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧された場合には、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されることにより、チャンスボタン700の押下操作が検出可能である。
図79(c)に示す状態は、図79(b)および図80(c)に示す動作完了位置において遊技者が上ケース704aを下方に押圧したときのボタン押下時の状態である。本実施形態では、可動部704が下限近くまで押圧されて下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出された場合には、駆動部708を駆動して回転部材708bを許可位置から規制位置に回動することにより、可動部704が、図79(a)に示す初期位置に戻るように構成している。
また、本実施形態では、図80(b)に示す動作中の状態、すなわち、チャンスボタン700が、図79(a)および図80(a)に示す初期位置から図79(b)および図80(c)に示す動作完了位置に移動している状態では、上ケース704aが遊技者によって下方に押圧され、下ケース704bの検知片704b4が検出部710によって検出されても検出部710の検出結果を無視するように(チャンスボタン700の押下操作を有効と判断しないように)構成している。
このような構成とすれば、チャンスボタン700の動作中に遊技者が誤ってチャンスボタン700を押下操作してしまった場合など、遊技者が意図しないタイミングでチャンスボタン700の押下操作が有効になってしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、本実施形態では、チャンスボタン700の動作中はチャンスボタン700の押下操作を無視するように構成したが、本発明はこれに限定されず、チャンスボタン700の動作中の押下操作を有効にしてもよい。
また、チャンスボタンの動作前からチャンスボタンを押下していた場合(検知を受付する前から押下していた場合)は、チャンスボタンの押下操作を無視するように構成してもよいし、チャンスボタンの押下操作を有効にしてもよい。また、チャンスボタンの押下操作が有効である場合に、チャンスボタンを動作させるようにしてもよいし、チャンスボタンを動作させないようにしてもよい。また、これらの場合に、チャンスボタンの受付可能演出をしてもよいし、チャンスボタンの受付可能演出をしなくてもよい。
<操作受付演出>
次に、図81および図82を用いて、チャンスボタン700の操作受付演出について説明する。図81は、チャンスボタン700の動作状態と、チャンスボタン700の押下操作の検知結果の受付可否と、操作受付演出の実行可否の対応関係の一例を示した図である。
また、図82(a)は、チャンスボタン700が初期位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(b)は、チャンスボタン700が動作完了位置にある場合の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図、同図(c)は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)の球貯留皿付扉108周辺の外観斜視図である。また、同図(d)は、チャンスボタン700が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(e)は、チャンスボタン700が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(f)は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図である。
<操作受付演出/初期位置>
第1副制御部400は、チャンスボタン700を図82(a)に示す初期位置に停止させている場合(図81に示す動作前)には、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出可能な状態(検出結果の受付が可能な状態)となる。また、この初期位置においてチャンスボタン700の押下操作を検出した場合には、チャンスボタン700の押下操作に応じたチャンスボタン演出を行うように構成している。ここで、チャンスボタン演出としては、例えば、チャンスボタン700の押下回数や押下速度に応じて、装飾図柄表示装置208に表示する画像や文字などを変化させるような演出や、チャンスボタン700の押下タイミングに応じて画像や文字などを変化させるような演出などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。すなわち、チャンスボタン7000の押下操作に応じて少なくとも一部の態様(表示(例えば、アニメーション、画像、文字など)、音、動き、色など)が変化する演出であればよい。
また、この一部の態様は、1つであってもよく、複数であってもよく、例えば、複数の場合、同じカテゴリー(表示、音、動き、色など)との組み合わせ(例えば、LED1が赤から青に色が変化し、LED2が白から青に変化するなど)であってもよく、異なるカテゴリーとの組み合わせ(例えば、液晶での表示(表示Aから表示Bへ変化)と、チャンスボタン自体の動作(動作なしから回転動作へ変化)など)であってもよい。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700を初期位置に停止させている場合(動作前)には、所定のタイミングで、チャンスボタンランプ138を点灯し、図82(a)に示すように、チャンスボタン700を所定の色(例えば、青色)に発光させることによって、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆するとともに、図82(d)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、初期位置で青色に発光したチャンスボタン700を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
このように、チャンスボタン700を発光させたり、操作受付演出を実行すれば、遊技者はチャンスボタンの押下操作が有効であることを容易に把握することができ、遊技者は初期位置において確実に押下操作を行うことができる。なお、操作受付演出は、装飾図柄表示装置208を用いた演出に限定されず、例えば、各種ランプ418を用いた演出や、スピーカ120を用いた演出や、可動体(例えば、遮蔽装置246、演出可動体224)を用いた演出や、これらを組み合わせた演出などを行ってもよい。すなわち、操作受付演出は、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する演出であればよい。
<操作受付演出/動作中>
第1副制御部400は、チャンスボタン700を図82(a)に示す初期位置から同図(b)に示す動作完了位置に移動させている場合(図81に示す動作中)には、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出しても当該検出結果を無視するように(検出結果の受付を不可とするように)構成している。したがって、第1副制御部400は、上述のチャンスボタン演出も実行することがない。なお、チャンスボタン700の検出結果の受付を行った上で(チャンスボタン700の押下操作を一旦、有効とした後で)、チャンスボタン700が動作中であるか否かを判定し、動作中の場合にはチャンスボタン演出を実行しないように構成してもよい。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700を初期位置から動作完了位置に移動させている場合(動作中)には、チャンスボタンランプ138を点灯させず、また、操作受付演出を行わないように構成している。このように、チャンスボタン700を発光させず、かつ操作受付演出を実行しないようにすれば、遊技者はチャンスボタンの押下操作が無効であることを容易に把握することができ、誤操作によって不利益を被ることが無い。
<操作受付演出/動作完了位置>
第1副制御部400は、チャンスボタン700を図82(b)に示す動作完了位置に停止させている場合(図81に示す動作完了後)には、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出可能な状態(検出結果の受付が可能な状態)となる。また、この動作完了位置においてチャンスボタン700の押下操作を検出した場合には、上述のチャンスボタン演出を行うように構成している。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700を動作完了位置に停止させている場合(動作完了後)には、所定のタイミングで、チャンスボタンランプ138を点灯し、図82(b)に示すように、チャンスボタン700を所定の色(例えば、赤色)に発光させることによって、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆するとともに、図82(e)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、動作完了位置で赤色に発光したチャンスボタン700を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
このように、チャンスボタン700を発光させたり、操作受付演出を実行すれば、遊技者はチャンスボタンの押下操作が有効であることを容易に把握することができ、遊技者は動作完了位置において確実に押下操作を行うことができる。
<操作受付演出/初期位置と動作完了位置の間で停止>
第1副制御部400は、図82(c)に示すように、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、検出部710によって下ケース704bの検知片704b4を検出可能な状態(検出結果の受付が可能な状態)となる。ここで、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合とは、例えば、チャンスボタン700の可動部704が固定部702に引っかかり可動部704が動作完了位置まで上昇しきれない場合、チャンスボタン700のバネ706の付勢力が弱まって可動部704が動作完了位置まで上昇しきれない場合などが一例として挙げられる。
また、第1副制御部400は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、所定のタイミングで、図82(f)に示すように、チャンスボタン700の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了後に行う操作受付演出(図82(e)に示す演出)と同一の演出)を行う。
このように、チャンスボタン700が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合にも、チャンスボタン700の操作受付を可能とすれば、チャンスボタン700が故障したような場合でもチャンスボタン700の操作を受付けることができるため、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。さらに、操作受付演出を行うことで、チャンスボタン700が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合でも操作が可能であることを明確に報知することができ、遊技者の操作を促すことができる。
なお、この例では、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合にはチャンスボタン700を所定の色に発光させていないが、例えば、初期位置や動作完了位置とは異なる色(例えば、緑色)に発光させてもよく、動作前や動作完了後と同一の色(例えば、青色や赤色)に発光させてもよい。
また、この例では、チャンスボタン700を所定の色で発光させる例を示したが、例えば、所定の色で点滅を行ってもよく、この場合、初期位置、動作完了位置、初期位置と動作完了位置の間で停止、の各々で点滅パターンを変化させてもよい。例えば、初期位置では第一の周期(例えば、1秒)で点滅を繰り返し、動作完了位置では第一の周期よりも短い第二の周期(例えば、0.5秒)で点滅を繰り返し、初期位置と動作完了位置の間で停止しているときは第一の周期よりも長い第三の周期(例えば、3秒)で点滅を繰り返すように構成する。
このような構成とすれば、遊技者は、各々の状態において押下操作が可能であることを把握することができる上に、各々の状態が相異なる状態であることも把握することができ、各々の状態に適した押下操作を行うことができる場合がある。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に、特別な演出を少なくとも実行可能なものであり、前記演出手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、該操作手段が操作されたことに応じて少なくとも前記特別な演出(例えば、図96(c)に示すボタン押下時の演出)を実行可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、特別演出実行条件の成立があった場合(例えば、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合に、当該位置でベットボタン132の操作を受け付けた場合)に、特別な演出(例えば、図96(c)に示すボタン押下時の演出)を少なくとも実行可能なものであり、前記特別演出実行条件は、複数の条件のうちのいずれかの条件が成り立った場合に、成立するものであり、前記複数の条件のうちの第一の条件は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に成り立つものであり、前記複数の条件のうちの第二の条件は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、該操作手段が操作されたことに応じて成り立つものである、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作手段が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を可能とすることで、操作が受付けられたことを遊技者に示唆して遊技者に安心感を与えることができる。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、遊技者による操作を少なくとも受け付けることが可能な操作受付手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の表面(ボタンでない面を含む))を備え、前記操作手段は、前記操作受付手段に設けられたものであってもよい。
また、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中に前記操作手段が操作されたとしても行われないものであってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記演出手段は、前記被移動手段が前記第一の位置に位置している場合にも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を検出可能な期間を増やすことで、遊技者が操作部を操作する機会を増やし、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも行うことが可能な報知手段を備え、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、前記報知を行ってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700)を備えた遊技台であって、前記操作手段には遊技者が接触可能な操作部(例えば、上ケース704a)が設けられており、前記操作部を第一の位置(例えば、図80(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)に示す動作完了位置)に少なくとも移動可能な駆動手段(例えば、駆動部708)と、前記駆動手段の駆動制御が可能な駆動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、前記駆動手段によって前記操作部が前記第二の位置に移動された後で前記操作手段が遊技者に操作された場合に、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記演出手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御を行った後で、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)でも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能である(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止したタイミングでチャンスボタン700の押下操作があった場合に、チャンスボタン700の押下操作に応じたチャンスボタン演出が可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作部が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を可能とすることで、操作が受付けられたことを遊技者に示唆して遊技者に安心感を与えることができる。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記演出手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御の途中である場合(例えば、図80(b)に示す動作中)には、前記操作手段が遊技者に操作されても演出を実行しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記操作部が前記第一の位置に位置している場合にも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を検出可能な期間を増やすことで、遊技者が操作部を操作する機会を増やし、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも行うことが可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)を備え、前記報知手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合でも、前記報知(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を行ってもよい。
このような構成とすれば、操作手段が本来移動する位置まで移動していなくても操作部の操作が可能であることを報知することで、遊技者が操作手段を操作する機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
一方、報知手段によって第二の位置に移動した場合と異なる報知を行うように構成した場合には、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、操作を行った場合は操作が受け付けられるので、遊技者の遊技意欲を減退させないようにすることができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、報知を少なくとも実行可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第二副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に、特別な演出(図96(c)に示すボタン押下時の演出)を少なくとも実行可能なものであり、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)であっても、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700、750、第一の操作部756、第二の操作部758、ベットボタン132、および、これらのボタンや操作部の押下面)と、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、報知を少なくとも実行可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、被移動手段(例えば、上ケース704a、ベース754)を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段(例えば、第二副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置(例えば、図80(a)、図82(a)、図83(a)、図93(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)、図82(c)、図83(b)、図93(c)に示す動作完了位置)に移動されるものであり、前記演出手段は、特別演出実行条件の成立があった場合に、特別な演出(図96(c)に示すボタン押下時の演出)を少なくとも実行可能なものであり、前記特別演出実行条件は、複数の条件のうちのいずれかの条件が成り立った場合に、成立するものであり、前記複数の条件のうちの一の条件は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に成り立つものであり、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)であっても、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作手段が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が安心して操作部の操作を行うことができる上に、遊技者が操作可能な機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記移動制御の実行中である場合に、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記移動制御が行われたことにより、前記操作手段が前記第二の位置に移動された場合に、該操作手段が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知(例えば、図82(e)に示す操作受付演出)を少なくとも実行し、前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、前記操作手段が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知と同一の示唆(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を少なくとも実行するように構成してもよい。
このような構成とすれば、本来移動するはずだった位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。例えば、操作手段が駆動することにより「この変動は期待ができる」ことを示していた場合、操作手段が本来移動する位置へ移動しないことにより、遊技者に「この変動が期待できる」ことを報知できなくなってしまうような事態を未然に防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、複数の報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138と装飾図柄表示装置208の2つ)であり、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを前記複数の報知手段のうち少なくとも一以上の報知手段によって報知可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を促す複数の報知を行うことにより、遊技者が操作可能な機会を逃すのをより防ぐことができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700)と、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段には遊技者が接触可能な操作部(例えば、上ケース704a)が設けられており、前記操作部を第一の位置(例えば、図80(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)に示す動作完了位置)に少なくとも移動可能な駆動手段(例えば、駆動部708)と、前記駆動手段の駆動制御が可能な駆動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、前記駆動手段によって前記操作部が前記第二の位置に移動された後で前記操作手段が遊技者に操作された場合に、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御を行った後で、前記操作部が該第二の位置に移動されていなかった場合(例えば、図22(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)でも、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作部が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が安心して操作部の操作を行うことができる上に、遊技者が操作可能な機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御の途中である場合(例えば、図80(b)に示す動作中)には、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記報知手段は複数の報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138と装飾図柄表示装置208の2つ)であり、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを前記複数の報知手段のうち少なくとも一以上の報知手段によって報知可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を促す複数の報知を行うことにより、遊技者が操作可能な機会を逃すのをより防ぐことができる場合がある。
また、前記演出手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段の操作に応じた演出(例えば、チャンスボタン演出)を少なくとも行わないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作を受け付けた結果の演出を行わないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段による遊技者の操作を受付けないように構成してもよい(例えば、チャンスボタン700の検出結果を無視するように構成してもよい)。
このような構成とすれば、操作の検知を受け付けないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動された場合には、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知(例えば、図82(e)に示す操作受付演出)を少なくとも行い、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合にも、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知と同一の示唆(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を少なくとも行うように構成してもよい。
このような構成とすれば、本来移動するはずだった位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。例えば、操作手段が駆動することにより「この変動は期待ができる」ことを示していた場合、操作手段が本来移動する位置へ移動しないことにより、遊技者に「この変動が期待できる」ことを報知できなくなってしまうような事態を未然に防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
一方、報知手段によって第二の位置に移動した場合と異なる報知を行うように構成した場合には、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、操作を行った場合は操作が受け付けられるので、遊技者の遊技意欲を減退させないようにすることができる場合がある。
<チャンスボタンの変形例>
次に、チャンスボタンの変形例について説明する。図83(a)は、動作前のチャンスボタン750の周辺を示す外観斜視図であり、同図(b)は、動作完了後のチャンスボタン750の周辺を示す外観斜視図である。また、図84は、チャンスボタン750を第二の操作部758の方向から見た正面図である。
チャンスボタン750は、側面視が二等辺三角形状である略三角柱形状のベース754と、このベース754の第一の面に設けられた第一の操作部756と、ベース754の第一の面に直交する第二の面に設けられた第二の操作部758と、ベース754の一方側の回転軸754aに固定された第一のギア754bと、この第一のギア754bに噛合する第二のギア754cと、この第二のギア754cを回転駆動するモータなどからなる駆動源754dと、を有して構成されている。チャンスボタン750のベース754は、駆動源754dを起動することで、図83(a)に示す初期位置と、同図(b)に示す動作完了位置と、の間を回転軸754aを軸心として回動可能に構成されている。
第一の操作部756は、当該第一の操作部756の押下操作を検知可能なセンサやセンサ回路などからなる検出部(図示省略)を備える。この検出部は、ベース754が図83(a)に示す初期位置にある場合には、第一の操作部756の押下操作の検出結果を有効にする一方で、ベース754が図83(b)に示す動作完了位置にある場合には、第一の操作部756の押下操作の検出結果を無効にするように構成されている。すなわち、遊技者は、ベース754が図83(a)に示す初期位置にある場合にのみ、第一の操作部756による操作を行うことが可能である。なお、ベース754が動作完了位置にある場合にも、第一の操作部756の押下操作の検出結果を有効にしてもよい。
また、第二の操作部758は、当該第二の操作部758の押下操作を検知可能なセンサやセンサ回路などからなる検出部(図示省略)を備えている。この検出部は、ベース754が図83(b)に示す動作完了位置にある場合には、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にする一方で、ベース754が図83(a)に示す初期位置にある場合には、第二の操作部758の押下操作の検出結果を無効にするように構成されている。すなわち、遊技者は、ベース754が図83(b)に示す動作完了位置にある場合にのみ、第二の操作部758による操作を行うことが可能である。なお、ベース754が初期位置にある場合にも、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にしてもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、チャンスボタン700)と、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知可能な報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段には遊技者が接触可能な操作部(例えば、上ケース704a)が設けられており、前記操作部を第一の位置(例えば、図80(a)に示す初期位置)から第二の位置(例えば、図80(c)に示す動作完了位置)に少なくとも移動可能な駆動手段(例えば、駆動部708)と、前記駆動手段の駆動制御が可能な駆動制御手段(例えば、第2副制御部500)と、前記駆動手段によって前記操作部が前記第二の位置に移動された後で前記操作手段が遊技者に操作された場合に、演出を少なくとも実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御を行った後で、前記操作部が該第二の位置に移動されていなかった場合(例えば、図82(c)に示すような、初期位置と動作完了位置との間で停止した場合)でも、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知可能である(例えば、図82(f)に示すような操作受付演出を行うことが可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の故障などによって、操作部が本来移動すべき第二の位置まで移動することができなかった場合でも、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が安心して操作部の操作を行うことができる上に、遊技者が操作可能な機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。このため、操作手段の故障などによって遊技者の遊技意欲が減退してしまうような事態を未然に防止することができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記駆動手段が前記操作部を前記第一の位置から前記第二の位置に向けて移動させる制御の途中である場合(例えば、図80(b)に示す動作中)には、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作中に遊技者による操作が行われるのを防ぐことができ、誤操作によって遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止できる場合がある。また、振動などによる操作手段の受付の誤検出を防ぐことができる場合がある。
また、前記報知手段は複数の報知手段(例えば、チャンスボタンランプ138と装飾図柄表示装置208の2つ)であり、前記操作手段を遊技者が操作可能であることを前記複数の報知手段のうち少なくとも一以上の報知手段によって報知可能であってもよい。
このような構成とすれば、操作を促す報知を行うことにより、遊技者が操作可能な機会を逃すのをより防ぐことができる場合がある。なお、複数の報知手段により遊技者が操作手段を操作可能であることを少なくとも報知してもよいし、複数の報知手段のうち第一の報知手段と第二の報知手段が、操作手段を遊技者が操作可能であることを少なくとも報知してもよい。
また、前記演出手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段の操作に応じた演出(例えば、チャンスボタン演出)を少なくとも行わないように構成してもよい。
このような構成とすれば、操作を受け付けた結果の演出を行わないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合には、前記操作手段による遊技者の操作を受付けないように構成してもよい(例えば、チャンスボタン700の検出結果を無視するように構成してもよい)。
このような構成とすれば、操作の検知を受け付けないことで、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、遊技者に違和感を与え、操作手段の故障に気づきやすくすることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記操作部が前記第二の位置に移動された場合には、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知(例えば、図82(e)に示す操作受付演出)を少なくとも行い、前記操作部が前記第二の位置に移動されていなかった場合にも、該操作部が前記第二の位置に移動したことを示唆する報知と同一の示唆(例えば、図82(f)に示す操作受付演出)を少なくとも行うように構成してもよい。
このような構成とすれば、本来移動するはずだった位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。例えば、操作手段が駆動することにより「この変動は期待ができる」ことを示していた場合、操作手段が本来移動する位置へ移動しないことにより、遊技者に「この変動が期待できる」ことを報知できなくなってしまうような事態を未然に防ぐことができる場合がある。また、第二の位置に移動した場合と同じ報知を行うことで遊技者に安心して操作させることができる場合がある。
一方、報知手段によって第二の位置に移動した場合と異なる報知を行うように構成した場合には、遊技者に違和感を与えることができ、操作手段の操作を控えさせたり、操作手段を慎重に扱わせることができる場合がある。また、操作を行った場合は操作が受け付けられるので、遊技者の遊技意欲を減退させないようにすることができる場合がある。
<チャンスボタン750の操作受付演出>
次に、図85を用いて、チャンスボタン750の操作受付演出について説明する。なお、同図(a)は、チャンスボタン750が初期位置にある場合のチャンスボタン750の側断面図、同図(b)は、チャンスボタン750が動作完了位置にある場合のチャンスボタン750の側断面図、同図(c)は、チャンスボタン700が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)のチャンスボタン750の側断面図である。
また、同図(d)は、チャンスボタン750が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(e)は、チャンスボタン750が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、同図(f)は、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図である。
<操作受付演出/初期位置>
上述のとおり、変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750を図85(a)に示す初期位置に停止させている場合には、第一の操作部756の押下操作の検出結果を有効にする一方で、第二の操作部758の押下操作の検出結果を無効にするように構成している。
また、チャンスボタン750を初期位置に停止させている場合には、所定のタイミングで、図85(d)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン750の第一の操作部756の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、第一の操作部756を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
このように、第一の操作部756の操作が可能なタイミングで操作受付演出を実行すれば、遊技者は第一の操作部756の押下操作が有効であることを容易に把握することができ、遊技者は初期位置において確実に第一の操作部756の押下操作を行うことができる。
なお、このような操作受付演出に替えて(または加えて)、第一の操作部756を所定の色(例えば、青色)に発光させることによって、第一の操作部756の押下操作が可能であることを遊技者に示唆してもよい。また、操作受付演出は、装飾図柄表示装置208を用いた演出に限定されず、例えば、各種ランプ418を用いた演出や、スピーカ120を用いた演出や、可動体(例えば、遮蔽装置246、演出可動体224)を用いた演出や、これらを組み合わせた演出などを行ってもよい。
<操作受付演出/動作中>
変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750を図85(a)に示す初期位置から同図(b)に示す動作完了位置に移動させている場合(動作中)には、第一の操作部756の押下操作の検出結果と第二の操作部758の押下操作の検出結果の両方を無効にするように構成している。また、チャンスボタン750を初期位置から動作完了位置に移動させている場合には、操作受付演出を行わないように構成している。
<操作受付演出/動作完了位置>
変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750を図85(b)に示す動作完了位置に停止させている場合には、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にする一方で、第一の操作部756の押下操作の検出結果を無効にするように構成している。このように、動作完了位置では第一の操作部756の押下操作を無効にすることで、チャンスボタン750が動作完了位置から初期位置に戻る際に、チャンスボタン750と本体との間に、物や遊技者の手が挟まれてしまうような事態を回避することができ、安全性を高めることができる場合がある。
また、チャンスボタン750を動作完了位置に停止させている場合には、所定のタイミングで、図85(e)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、チャンスボタン750の第二の操作部758の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、「超チャンスボタンを押せ!!」という、第一の操作部756の場合とは異なる文字表示と、第二の操作部758を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。このように、複数種類の操作部がある場合に、各々の操作部に対応する操作受付演出の態様を異ならせれば、操作部の押し間違い等を回避することができ、操作ミスによる遊技意欲の減退を未然に防止できる場合がある。なお、このような操作受付演出に替えて(または加えて)、第二の操作部758を所定の色(例えば、赤色)に発光させることによって、第二の操作部758の押下操作が可能であることを遊技者に示唆してもよい。
なお、操作受付演出の内容は図85(e)に示す例に限定されず、例えば、第二の操作部758(操作部)を模した画像表示を行わなくてもよいし、下向きの矢印の画像表示を行わなくてもよい。また、操作部を発光させる場合に、当該操作部の輝度を、その他の部位(例えば、外枠102や遊技盤200)の輝度よりも低くしてもよいし、その他の部位の輝度よりも高くしてもよい。このような構成とすれば、操作部を他の部位よりも目立たせることができるため、遊技者が操作可能な操作部の位置を認識しやすく、遊技者の利便性を高めることができる場合がある。
また、操作受付演出として、操作受付可能な期間を表示した表示(例えば、メーターや時間表示など)を行ってもよく、この場合、操作手段の操作受付可能な残り時間を表示するようにしてもよい。
また、第一の操作部756の押下操作と第二の操作部758の押下操作を同時に検出可能としてもよく、この場合、操作受付演出として、第一の操作部756と第二の操作部758の両方の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(例えば、「チャンスボタンか超チャンスボタンを押せ!!」という文字表示と、第一の操作部756と第二の操作部758を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行うことが好ましい。このような構成とすれば、遊技者による操作のバリエーションを広げることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる場合がある。
また、この場合の操作受付演出は、第一の操作部および第二の操作部のうちいずれか一方の押下操作が可能であることを示唆する演出(例えば、「チャンスボタンを押せ!!」という文字表記)であってもよい。また、第一の操作部および第二の操作部の両方が操作された場合に、いずれか一方の操作受付報知のみを行うようにしてもよい。
<操作受付演出/初期位置と動作完了位置の間で停止>
変形例に係るパチンコ機は、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、第二の操作部758の押下操作の検出結果を有効にするように構成している。ここで、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合とは、例えば、チャンスボタン750のベース754が本体などに引っ掛かって初期位置から動作完了位置まで(または、動作完了位置から初期位置まで)回動しきれない場合などが一例として挙げられる。
また、チャンスボタン750が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、所定のタイミングで、図85(f)に示すように、チャンスボタン750の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了後に行う操作受付演出(図85(e)に示す演出)と同一の演出)を行う。
このように、チャンスボタン750が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合にも、チャンスボタン750の操作受付を可能とすれば、チャンスボタン750が故障したような場合でもチャンスボタン750の操作を受付けることができるため、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。さらに、操作受付演出を行うことで、チャンスボタン750が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合でも操作が可能であることを明確に報知することができ、遊技者の操作を促すことができる。
なお、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出(例えば、図85(e)に示す操作受付演出)の態様と、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出(例えば、図85(f)に示す操作受付演出)の態様とを異ならせてもよい。例えば、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出には、第一の種類の報知手段(例えば、液晶表示装置、およびランプの2種類)を用いる一方で、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出には、第一の種類とは異なる第二の種類の報知手段(例えば、液晶表示装置、ランプ、およびスピーカの3種類)を用いてもよい。
また、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出と、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出と、の両方で同種の報知手段(例えば、液晶表示装置、ランプ、およびスピーカ)を用いる一方で、一部の報知手段の態様を異ならせてもよい。例えば、動作完了位置にある場合に行う操作受付演出では、液晶表示装置によって第一の表示(例えば、文字表示と画像表示)を行い、初期位置と動作完了位置の間で停止した場合に行う操作受付演出では、液晶表示装置によって第一の表示とは異なる第二の表示(例えば、文字表示のみ)を行い、ランプとスピーカは同じ態様の演出を行ってもよい。
このような構成とすれば、チャンスボタン750が所定位置にあるか所定位置以外にあるかを明確に報知することができ、チャンスボタン750の状態に応じた操作を促すことができる場合がある。
<スロットマシンの例>
次に、スロットマシンの例について説明する。図86に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。また、ベットボタン132は、遊技者の操作によって演出の態様に変化を与えるチャンスボタンとしても機能する。以下、ベットボタン132はMAXベットボタン132とも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
図87は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
図88を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、およびベットボタン131センサは、ベットボタン130、およびベットボタン131のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。また、ベットボタン132センサは、ベットボタン132に設置されており、ベットボタン132がメダル投入ボタンとして機能しているときは、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出し、ベットボタン132がチャンスボタンとして機能しているときは、チャンスボタンの押下操作を検出する。
精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始可能ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ(ベットボタン132を発光させるランプ)等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。また、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、第1副制御部400には、駆動回路425が設けられ、この駆動回路425には、ベットボタン132の上下駆動を行う駆動部427が接続されている。なお、ベットボタン132の動作については、下記の<ベットボタン132>において詳細に説明する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<主制御部メイン処理>
次に、図89を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS104へ進む。
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図90を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。また、ベットボタン132に対応する信号状態記憶領域に検出信号有りの情報が記憶されている場合には、第1副制御部400に対して、ベットボタン受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、ベットボタン受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図65に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図65に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図91を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ163の駆動回路424への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS316では、ステップS309の処理結果に基づいて可動物制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にベットボタン132の駆動部427への命令がある場合には、この命令を駆動回路425に出力する。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図91(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図91(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図91(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS502では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図92を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。ステップS607では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。ステップS611では、ステップS609の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS603へ戻る。
次に、図92(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図92(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図92(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図92(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS611の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS903では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS905では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS911では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<ベットボタン132>
図93(a)は、ベットボタン132が初期位置にある場合のベットボタン132周辺の外観斜視図、同図(b)はベットボタン132が初期位置から動作完了位置に移動している状態(動作中)におけるベットボタン132周辺の外観斜視図、同図(c)は、ベットボタン132が動作完了位置にある場合のベットボタン132周辺の外観斜視図である。
ベットボタン132は、上記パチンコ機100が備えるチャンスボタン700と略同一の構造を有しており、第1副制御部400によって駆動部427を制御することにより、図93(a)に示す初期位置と図93(c)に示す動作完了位置との間を上下動可能に構成されている。
<ベットボタン132/初期位置>
25(a)に示す初期位置では、ベットボタン132の可動部は、上方向の移動が回転部材(図示省略)によって規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この初期位置においては、ベットボタン132が遊技者によって下方に押圧された場合には、ベットボタン132の検知片(図示省略)がベットボタン132センサによって検出されることにより、ベットボタン132の押下操作が検出可能である。
<ベットボタン132/動作完了位置>
図93(c)に示す動作完了位置では、ベットボタン132の可動部は、上方向の移動の規制が解除されてバネ(図示省略)の付勢力によって上方向に移動し、固定板(図示省略)に当接して再び上方向への移動が規制され、下方向にのみ移動可能な状態である。この動作完了位置においても、ベットボタン132が遊技者によって下方に押圧された場合には、ベットボタン132の検知片(図示省略)がベットボタン132センサによって検出されることにより、ベットボタン132の押下操作が検出可能である。
<ベットボタン132/動作中>
図93(b)に示す状態、すなわち、ベットボタン132が、図93(a)に示す初期位置から図93(c)に示す動作完了位置に移動している動作中は、ベットボタン132が遊技者によって下方に押圧され、ベットボタン132の検知片がベットボタン132センサによって検出されてもベットボタン132センサの検出結果を無視するように(ベットボタン132の押下操作を有効と判断しないように)構成している。
このような構成とすれば、ベットボタン132の動作中に遊技者が誤ってベットボタン132を押下操作してしまった場合など、遊技者が意図しないタイミングでベットボタン132の押下操作が有効になってしまうような事態を未然に防止できる場合がある。なお、本実施形態では、ベットボタン132の動作中はベットボタン132の押下操作を無視するように構成したが、本発明はこれに限定されず、ベットボタン132の動作中の押下操作を有効にしてもよい。
<ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用する場合>
図94(a)は、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用可能な状態を説明するための図である。スロットマシン100には、上述の告知ランプ123、再遊技ランプ122、遊技メダル投入可能ランプ124、遊技開始可能ランプ121、遊技メダル投入ランプ129がそれぞれ設けられている。
同図(a)に示すように、遊技メダル投入可能ランプ124が点灯し、かつ、遊技メダル投入ランプ129の点灯数が一遊技に必要なメダルの規定枚数(この例では3)を下回っている状態は、規定枚数のメダルを投入することで遊技者による遊技の開始操作が可能な状態であり、ベットボタン132の押下操作によりメダルを電子的に投入することが可能である。すなわち、この状態では、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができ、第1副制御部400は、ベットボタンランプ(図示省略)を点灯し、ベットボタン132を所定の色(例えば、黄色)に発光させることによって、ベットボタン132の押下操作の受付が有効であることを遊技者に示唆するように構成している。また、遊技者によって規定枚数のメダルが投入された場合には、同図(b)に示すように、遊技開始可能ランプ121が点灯され、遊技の開始操作が可能な状態であることが報知される。
また、遊技メダル投入可能ランプ124は、スロットマシン100に電子的に貯留可能なメダルの枚数が最大貯留枚数(例えば50)に達した場合に消灯され、メダルが投入不可であることが報知される。なお、遊技メダル投入可能ランプ124の消灯中にメダルが投入された場合(最大貯留枚数を超えるメダルを投入しようとした場合)には、当該メダルをメダル排出口155から強制的に排出するように構成している。
<ベットボタン132の使用ができない場合>
図94(b)は、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができない状態を説明するための図である。同図(b)に示すように、遊技メダル投入可能ランプ124と遊技開始可能ランプ121が点灯し、かつ、遊技メダル投入ランプ129の点灯数が規定枚数(この例では3)と同数になっている状態は、遊技者による遊技の開始操作が可能な状態であり、スタートレバー135の押下操作によりリール110乃至112の回転を開始させること(遊技を開始すること)が可能である。
また、遊技開始可能ランプ121の点灯時は、規定枚数のメダルが投入されている状態であるため、ベットボタン132を押下してもメダルは投入されない(メダル投入ボタン押下の検知結果は受付されず、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用することができない)。この状態では、第1副制御部400は、ベットボタンランプを消灯することによって、ベットボタン132の押下操作の受付が無効であることを遊技者に示唆するように構成するようにしてもよい。
なお、遊技開始可能ランプが点灯している場合であっても、ベットボタン132をチャンスボタンとして使用することは可能である。例えば、再遊技ランプ122の点灯中は、ベットボタン132を押下してもメダルを投入することはできない。一方で、例えば、再遊技役が入賞したゲームと次ゲーム開始までの間(スタートレバー135を押下し、リール110〜112が回転を開始するまで)の演出として、ベットボタン132の押下を促す演出を行うようにしてもよい。この状態では、第1副制御部400は、ベットボタンランプを点灯することによって、ベットボタン132の押下操作の受付が有効であることを遊技者に示唆するように構成するようにしてもよい。なお、ベットボタン132の押下を促す演出は、例示した期間以外の期間で行ってもよい。
<ベットボタン132をチャンスボタンとして使用する場合>
図94(c)は、ベットボタン132が初期位置にある場合のベットボタン132の外観斜視図、図95(a)は、ベットボタン132が初期位置から動作完了位置に移動している場合(動作中)のベットボタン132の外観斜視図、図95(b)は、ベットボタン132が動作完了位置にある場合のベットボタン132の外観斜視図、図95(c)は、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)のベットボタン132の外観斜視図である。
また、図94(d)は、ベットボタン132が初期位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、図95(d)は、通常演出の一例を示した図であり、図95(e)は、ベットボタン132が動作完了位置にある場合に行う操作受付演出の一例を示した図であり、図95(g)は、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合(例えば、故障した場合)に行う操作受付演出の一例を示した図である。
<操作受付演出/初期位置>
第1副制御部400は、ベットボタン132を、図94(c)に示す初期位置に停止させている場合には、所定のタイミング(例えば、ベットボタン押下の検知結果を受付開始するタイミング)で、ベットボタンランプを点灯し、ベットボタン132を所定の色(例えば、青色)に発光させることによって、ベットボタン132の押下操作が有効であることを遊技者に示唆するとともに、第2副制御部500は、同図(d)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、殿のキャラクタが青色に発光したベットボタン132が描かれた看板を掲げている画像表示)を行う。
なお、この例では、遊技者に、ベットボタン132がメダル投入ボタンとして使用可能か、チャンスボタンとして使用可能かを容易に判別させるために、ベットボタン132を異なる色に発光させているが、同じ色で発光させてもよい。また、この例では、ベットボタン132を所定の色で発光させる例を示したが、例えば、所定の色で点滅を行ってもよく、この場合、ベットボタン132をメダル投入ボタンとして使用する場合と、ベットボタン132をチャンスボタンとして使用する場合とで点滅パターンを変化させてもよい。例えば、メダル投入ボタンとして使用する場合には第一の周期(例えば、1秒)で点滅を繰り返し、チャンスボタンとして使用する場合には第一の周期よりも短い第二の周期(例えば、0.5秒)で点滅を繰り返すように構成する。
このような構成とすれば、遊技者はボタンの機能を容易に判別することができ、ボタンの操作ミスなどによって、遊技者が不利益を被るような事態を未然に防止することができる場合がある。なお、ベットボタン押下の検知結果を受付可能である場合に、ベットボタンランプを点灯させなくてもよいし、操作受付演出を行わなくてもよいし、操作手段(または操作部)の操作を促す演出を行わなくてもよい。
<操作受付演出/動作中>
第1副制御部400は、図95(a)に示すようなベットボタン132の動作中、すなわち、ベットボタン132を図94(c)に示す初期位置から図95(b)に示す動作完了位置に移動させている場合には、ベットボタンランプを点灯させず、また、操作受付演出を行わないように構成している。なお、この例では、演出画像表示装置157において、図95(d)、図96(a)に示すような通常の演出を実行している。ここで、通常の演出としては、パチンコ機の場合には、変動中演出、リーチ演出、大当り演出などが挙げられ、スロットマシンの場合には、BB中演出、リール回転中の演出、フリーズ中の演出などが挙げられる。
なお、動作中にベットボタンランプを点灯させてもよいし、ベットボタンランプの輝度を徐々に高めてもよい。また、押下操作の検出が有効な場合にベットボタンランプを第一の色(例えば、赤色)で点灯し、押下操作の検出が無効の場合にベットボタンランプを第二の色(例えば、白色)で点灯させてもよい。また、押下操作の検出が有効な場合にベットボタンランプを第一の輝度で点灯し、押下操作の検出が無効の場合にベットボタンランプを、第一の輝度より低い第二の輝度で点灯させてもよい。
<操作受付演出/動作完了位置>
第1副制御部400は、ベットボタン132を図95(b)に示す動作完了位置に停止させている場合には、所定のタイミングで、図95(b)に示すように、ベットボタンランプを点灯し、ベットボタン132を所定の色(例えば、赤色)に発光させることによって、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆するとともに、図95(e)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了位置で赤色に発光したベットボタン132を模した画像表示と、下向きの矢印の画像表示)を行う。
<操作受付演出/初期位置と動作完了位置の間で停止>
第1副制御部400は、図95(c)に示すようなベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、検出部によってベットボタン132の押下操作を検出可能な状態となる。ここで、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合とは、例えば、ベットボタン132の可動部が固定部に引っかかり可動部が動作完了位置まで上昇しきれない場合、ベットボタン132のバネの付勢力が弱まって可動部が動作完了位置まで上昇しきれない場合などが一例として挙げられる。
また、第1副制御部400は、ベットボタン132が初期位置と動作完了位置の間で停止した場合でも、図95(f)に示すように、メダル投入ボタンとして使用可能であるとともにチャンスボタンとしても使用可能であり、所定のタイミングで、図95(g)、図96(b)に示すように、ベットボタン132の押下操作が可能であることを遊技者に示唆する操作受付演出(この例では、動作完了後に行う操作受付演出(図95(e)に示す演出)と同一の演出)を行う。
このように、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合にも、ベットボタン132の操作受付を可能とすれば、ベットボタン132が故障したような場合でもベットボタン132の操作を受付けることができるため、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。さらに、操作受付演出を行うことで、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合でも操作が可能であることを明確に報知することができ、遊技者の操作を促すことができる。
また、図96(c)は、ベットボタン132の操作を受け付けた場合に表示される特別な演出の一例である。この演出は、ベットボタン132が動作完了位置にあり、当該位置でベットボタン132の操作を受け付けた場合はもちろんのこと、ベットボタン132が初期位置および動作完了位置以外の位置にある場合に、当該位置でベットボタン132の操作を受け付けた場合にも表示される特別な演出である。なお、ボタンを押下しなくても一定期間後(たとえばボタンの受付可能な期間の終了後)に表示されるようにしてもよいし、ボタン押下後の演出は液晶表示に限らず、演出可動体が動作したり(動作パターンが変わるでもよい)、LEDなどの発光手段が点灯したり(発光パターンが変わるでもよい)、スピーカーなどの音出力手段からBGMや効果音などの音が聞こえるようにしてもよい。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係る遊技台の構成に限定されず、例えば、本発明に係る演出手段や報知手段には、液晶表示装置やランプ以外に、スピーカ、可動体、操作手段自体などを適用することができる。したがって、演出手段による演出や報知手段による報知は、液晶表示装置による表示や、ランプによる発光などに限定されず、例えば、スピーカによる音声、可動体による動きや振動、操作手段自体の発光や点滅などでもよい。また、本発明に係る操作手段は、ベットボタンに限定されるものではなく、遊技者が操作可能な操作手段であればよい。
また、報知手段は、操作手段が操作を受け付けない旨を報知するようにしてもよいし、操作手段のエラー状態であることを報知するようにしてもよい。また、報知手段は1つであり、本来移動する位置まで操作手段が動作していない場合でも同一の報知態様を行うようにしてもよい。また、報知手段は1つであり、本来移動する位置まで操作手段が動作していない場合で異なる報知態様を行うようにしてもよい。ここで「異なる報知態様」は、報知を行わない場合、報知を行う場合のみ、報知を行わない場合のみ、のいずれでもよい。
また、報知手段は複数あり、複数の報知手段のうち少なくとも1つまたは全部が操作を促す報知を行うようにしてもよい。また、報知手段は複数あり、本来移動する位置まで操作手段が動作していない場合で異なる報知態様を行うようにしてもよい。ここで「異なる報知態様」は、複数の報知手段のうち所定の報知手段が報知を行わない場合を含んでもよく、複数の報知手段の全部が報知を行わない場合を含んでもよい。また、本発明に係る操作手段は、BET、停止ボタン、レバーなどでもよい。
また、1つの報知手段に操作を受け付けた結果の演出が複数ある場合、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していないときには複数の演出のうち少なくとも1つを行わないようにしてもよい。また、複数の報知手段によってそれぞれ操作を受け付けた結果の演出を行うようにしてもよく、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していないときには複数の報知手段のうち少なくとも1つの報知手段の演出を行わないようにしてもよい。また、1つの報知手段に操作を受け付けた結果の演出が1つであってもよい。また、複数の報知手段には操作を受け付けた結果の演出を行わないものが含まれていてもよい。
また、操作手段の検出と当該検出結果に基づく演出を異なる制御部で行う例を示したが、操作手段の検出と当該検出結果に基づく演出を同一の制御部で行ってもよい。また、操作手段の検出と当該検出結果に基づく演出を異なる制御部で行う場合においても、操作部が第一の位置または第二の位置に位置しているときに操作手段が操作された場合に、当該操作検知結果を他の制御部に送信し、当該他の制御部が検知結果を受け付けるように構成する一方で、操作部が動作中に操作手段が操作された場合には、当該操作検知結果を他の制御部に送信するが、当該他の制御部が検知結果を受け付けないように構成してもよい。
また、操作部が第一の位置または第二の位置に位置しているときに操作手段が操作された場合に、当該操作検知結果を第一の制御部または第二の制御部に送信し、当該第一の制御部または第二の制御部が検知結果を受け付けるように構成する一方で、操作部が動作中に操作手段が操作された場合には、当該操作検知結果を第一の制御部または第二の制御部に送信するが、当該第一の制御部または第二の制御部が検知結果を受け付けないように構成してもよい。また、操作部が第一の位置に位置しているときに操作手段が操作された場合には、当該操作検知結果を第一の制御部に送信し、操作部が第二の位置に位置しているとき、または動作中に操作手段が操作された場合には、当該検知結果を第二の制御部に送信するように構成してもよい。
また、操作手段の動作前、動作中、動作後の操作検知結果の送信先が第一の制御部であってもよい。また、操作手段の動作中に操作した場合であっても、操作検知結果が他の制御部において受付可能であってもよい。また、動作前の操作手段を操作した場合は操作の検知結果を第一の制御部から第二の制御部に送信し、動作中および動作後に操作手段を操作した場合は第二の制御部から第一の制御部に操作の検知結果を送信するようにしてもよい。また、動作前、動作中を第二の制御部、動作後を第一の制御部に送信してもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に、報知手段は本来移動する第二の位置を示唆する報知を行えば、本来移動するはずだった第二の位置を遊技者に知らせることができ、本来移動する第二の位置へ動作したときと比較して遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に、報知手段は本来移動する第二の位置を示唆しない報知を行えば、動作状態と報知態様の不一致による遊技者の混乱を防ぐことができる場合がある。また、この場合、本来移動する第二の位置を示唆しない報知は、動作する前の操作手段の位置を報知してもよいし、本来移動する第二の位置を示唆しない報知は、動作前と動作後と異なる位置を報知するようにしてもよい。
また、操作手段は複数の操作部(例えば、第一の操作部と第二の操作部)を備えてもよく、例えば、操作手段の動作前は、第一の操作部の操作の検知結果を受付可能で、操作手段の動作前は、第二の操作部の操作の検知結果は受け付けられず、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作した場合、少なくとも第二の操作部の操作の検知結果は受け付けられるように構成してもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に第二の操作部の操作検知結果を受付可能であるときに、第一の操作部を操作しても操作検知結果が受け付けられない場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知してもよい。このような構成とすれば、本来操作可能な第二の操作部を操作させることができるので、操作手段が本来移動する第二の位置まで動作した場合と同じ操作をさせることができ、遊技者に不利益を与えるのを防ぐことができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に第二の操作部の操作検知結果を受付可能であるときに、第一の操作部を操作すると操作検知結果が受け付けられる場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知し、第一の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。このような構成とすれば、第一の操作部か第二の操作部を操作すればよいため、遊技者が操作する機会を逃すのを防ぐことができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよいし、報知手段によって第一の操作部が操作可能であることを報知してもよいし、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることのみを報知してもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に第二の操作部の検知結果が受け付けられないときに、第一の操作部を操作しても操作検知結果が受け付けられない場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知するように構成してもよい。このような構成とすれば、操作手段が本来移動する第二の位置まで動作していない場合に操作部の操作を控えさせ、操作手段の故障を防ぐことができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。
また、本来移動する第二の位置まで操作手段が動作していない場合に、第二の操作部の検知結果が受け付けられないときに、第一の操作部を操作すると操作検知結果が受け付けられる場合に、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知する一方で、報知手段によって第一の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよい。このような構成とすれば、操作手段が本来移動する位置まで動作していない場合に操作可能な操作部を異ならせることにより、遊技者に違和感を与えることができる場合がある。なお、この場合、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることを報知しなくてもよいし、報知手段によって第一の操作部が操作可能であることを報知してもよいし、報知手段によって第二の操作部が操作可能であることのみ報知してもよい。
また、本発明に係る被操作手段は、操作手段であってもよい。また、前記演出手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合に、前記操作手段が操作されたことに応じて前記特別な演出を少なくとも実行しないようにしてもよい。
また、移動制御が行われたことにより第二の位置に移動した操作手段が操作された場合とは、(1)操作手段に設けられた検出手段(例えば、検出部710、検知片704b4、チャンスボタン750の検出部、ベットボタン132の検出部)により、操作手段の押下操作が検出されたことであってもよく、(2)移動制御に必要な時間が経過した後で、操作手段に設けられた検出手段(例えば、検出部710、検知片704b4、チャンスボタン750の検出部、ベットボタン132の検出部)により、操作手段の押下操作が検出されたことであってもよい。
また、移動制御に必要な時間とは、第一の位置から第二の位置へ移動するまでの時間であってもよく、操作手段に設けられた駆動手段(例えば、駆動部708(708a、708b)、駆動源754d、駆動部427)が動作することにより、回転部材が規制位置から許可位置まで回動するまでの時間であってもよく、可動部が上下に駆動する場合は、当該可動部が移動完了位置まで動作するまでの時間であってもよい。
また、移動制御が行われたにも関わらず、操作手段が第二の位置に移動しなかった場合とは、(1)駆動手段の故障や遊技者による押下などの物理的な要因により、操作手段が移動不可能な場合であってもよく、(2)移動制御に必要な時間が経過しても、駆動手段による一定の駆動ができなかった場合であってもよい。また、移動制御により操作手段が第二の位置まで移動したか否かは、検知しないようにしてもよい。
また、移動制御により操作手段が第二の位置まで移動完了したことを検知するようにしてもよい。この場合、検知されなかったことにより操作手段が第二の位置まで移動できなかったことがわかるので、検知結果に応じた演出を行え、演出のバリエーションを増やすことができる場合がある。
また、移動制御により操作手段が第二の位置まで移動できなかったことを検知するようにしてもよい。この場合、検知されなかったことにより操作手段が第二の位置まで移動完了したことがわかるので、検知結果に応じた演出を行え、演出のバリエーションを増やすことができる場合がある。また、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中であっても前記操作手段が操作された場合には行われるように構成されていてもよい。
また、前記移動制御は、第一の移動期間に亘って行われるものであり、第一の移動期間は第二の期間および第三の期間からなる期間であり、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中であっても、前記第三の期間中に前記操作手段が操作された場合には行われるように構成されていてもよい。また、前記特別な演出は、前記移動制御の実行中であり、かつ前記第二の期間中に前記操作手段が操作された場合には行われないように構成されていてもよい。
例えば1秒間(第一の期間の一例)で移動制御が開始され終了する場合、開始後0.5秒(第二の期間の一例)は操作手段が操作されても特別な演出は行われず、開始後0.5秒経過から終了までの0.5秒(第三の期間の一例)は操作手段が操作されれば特別な演出が行われるようにしてもよい。もちろん1秒間(移動制御期間の一例)で移動制御が開始され終了する場合、この1秒間の間に操作手段が操作されれば特別な演出が行われるようにしてもよい。
また、第二の位置に移動した操作手段について、押下操作をされていない状態で操作受付期間が終了した場合、移動制御により操作手段を第一の位置まで移動させるようにしてもよい。また、第二の位置に移動した操作手段について、押下操作をされていない状態で操作受付期間が終了した場合、第二の位置から第一の位置へ戻らないようにしてもよい。
また、第二の位置に移動した操作手段について、操作受付期間中に移動制御により操作手段を第二の位置から第一の位置まで移動させるようにしてもよく、第二の位置に移動した操作手段について、操作受付期間中に操作手段を第二の位置から第一の位置まで移動させるようにしてもよい。また、第二の位置に移動した操作手段によって、操作受付期間中に物理的な要因により操作手段を第二の位置から第一の位置まで移動させるようにしてもよい。
また、複数の操作手段が設けられている場合(例えば、複数の操作手段のうち第一の操作手段は移動制御により第二の位置へ移動可能であり、複数の操作手段のうち第二の操作手段は移動せず、報知手段により、第一の操作手段の押下を促す報知が行われている場合)(以下(A)の場合)、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(A)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(A)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。
また、上記(A)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第一の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。また、上記(A)の場合、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(A)の場合、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(A)の場合、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。また、第二の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第一の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第二の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。
また、複数の操作手段が設けられている場合(例えば、複数の操作手段のうち第三の操作手段および第四の操作手段は、移動制御により第二の位置へ移動可能であり、報知手段により、第三の操作手段の操作を促す報知が行われている場合)(以下、(B)の場合)、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第一の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第三の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(B)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、移動制御が行われたにも関わらず、第三の操作手段が第二の位置に移動しなかった場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知しないようにしてもよい。また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作は検知するようにしてもよい。
また、上記(B)の場合、第三の操作手段が移動制御により第二の位置に移動した場合、第三の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよい。また、第四の操作手段の押下操作も検知しないようにしてもよい。
また、複数の操作手段が設けられている場合(例えば、複数の操作手段のうち第五の操作手段および第六の操作手段は、移動制御により第二の位置へ移動可能であり、報知手段により、第五の操作手段と第六の操作手段の操作を促す報知が行われている)(以下、(C)の場合)、第五の操作手段と第六の操作手段の押下操作が検知された場合、第五の操作手段の検知が第六の操作手段よりも早い場合(第六の検知>第五の検知の場合も同様)、第六の操作手段の検知結果を受け付けないようにしてもよいし、五の操作手段の検知処理が終わった後に、第六の操作手段の検知結果を受け付けるようにしてもよいし、第六の操作手段の押下操作が検知されたら受け付けるようにしてもよい。
また、上記(C)の場合、第五の操作手段の検知と第六の操作手段の検知がほぼ同時のとき、同時に検知の受付を行うようにしてもよいし、両方とも受け付けないようにしてもよいし、第五(第六)の操作手段の検知を受け付けた後に、第六(第五)の操作手段の検知を行うようにしてもよいし、第五(第六)の操作手段の検知を受け付けたら、第六(第五)の操作手段の検知結果を行わないようにしてもよい。なお、ほぼ同時のときは、一方を優先して受け付けるようにしてもよい。例えば、押下した操作手段のうち遊技者に有利な演出を出す操作手段の検知を優先させるようにしてもよく、予め決められた操作手段を優先して検知するようにしてもよい。
また、上記(C)の場合、第五の操作手段の押下操作が検知された場合、移動制御により第六の操作手段を第一の位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、第六の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよく、第六の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。また、上記(C)の場合、第五の操作手段の押下操作が検知された場合、第六の操作手段は第二の位置にそのままいるようにしてもよい。この場合、第六の操作手段の押下操作を検知しないようにしてもよく、第六の操作手段の押下操作を検知するようにしてもよい。
なお、上記(B)、(C)の場合、操作受付期間終了後に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段を第一の位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、移動させるタイミングは、第三(第五)の操作手段と第四(第六)の操作手段でほぼ同時であってもよく、どちらか一方が先に移動し、動作中または動作終了後に他方を移動させるようにしてもよい。
また、操作受付終了後に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段をそのまま第二の位置へ停止させるようにしてもよい。また、操作受付期間終了後に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段のうちいずれか一方のみを第一の位置へ移動させるようにしてもよい。
また、操作受付期間中に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段を第一の位置へ移動させるようにしてもよい。この場合、移動させるタイミングは、第三(第五)の操作手段と第四(第六)の操作手段でほぼ同時であってもよく、どちらか一方が先に移動し、動作中または動作終了後に他方を移動させるようにしてもよい。
また、操作受付期間中に、第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段が第二の位置にいる場合、移動制御により第三(第五)の操作手段および第四(第六)の操作手段のうちいずれか一方のみを第一の位置へ移動させるようにしてもよい。
また、操作受付期間とは、操作手段の押下操作を検地した結果を受け付ける期間を示す。例えば、操作受付期間が6秒である場合、操作受付を開始してから6秒間は操作手段の押下操作の検地結果を受け付けるが、6秒経過後は操作手段の検地結果を受け付けない。
また、特別な演出は、第一の位置にいる操作手段や、移動制御により第二の位置へ移動した操作手段、移動制御により第三の位置へ移動した操作手段を押下した場合に実行可能であるようにしてもよい。なお、第三の位置は、第一の位置および第二の位置と異なる位置であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技者が接触可能な位置に設けられた第一の可動体と、
遊技者が接触不可能な位置に設けられた第二の可動体と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の可動体は、第一の条件が成立した場合に、該第一の可動体の原点位置である第一の位置へ戻され、
前記第二の可動体は、第二の条件が成立した場合に、該第二の可動体の原点位置である第二の位置へ戻され、
前記第一の条件と前記第二の条件は異なる
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台において、
開閉可能な扉体と、
遊技の演出を制御する演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記第一の可動体を制御する第一の駆動制御手段と、
前記第二の可動体を制御する第二の駆動制御手段と、
を有し、
前記第一の可動体は、少なくとも前記扉体に設けられており、
前記扉体は、該扉体が開放されたことを検知可能な扉開放検知手段を備え、
前記第一の条件は、前記扉開放検知手段によって前記扉体の開放が検知されることであり、
前記第二の駆動制御手段は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第二の可動体を前記第二の位置へ戻さない
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台において、
電力を供給する電源手段を備え、
前記第一の可動体は、前記電源手段により電力の供給が開始された場合に、前記第一の位置まで第一の速度で移動し、
前記第一の可動体は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一の位置まで前記第一の速度と異なる第二の速度で移動する
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1乃至3のうちいずれかに記載の遊技台において、
前記第一の可動物が可動している場合であって、前記第一の条件が成立した場合、前記第一の駆動制御手段によって、前記第一の可動物は前記第一の位置へ戻される
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1乃至4のうちいずれかに記載の遊技台において、
前記電源手段により電力の供給が開始された場合、前記第二の駆動制御手段は、前記第二の可動体を所定の初期位置まで移動させる初期動作処理を実行し、
前記第二の駆動制御手段の初期動作処理は、前記第一の駆動制御手段の初期動作処理の実行中に行われる
ことを特徴とする遊技台。
(付記A)
遊技者が操作可能な操作手段と、
演出を少なくとも実行可能な演出手段と、
被移動手段を移動させる移動制御を少なくとも実行可能な移動制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記操作手段は、前記移動制御手段による前記移動制御が行われた場合に、第一の位置から第二の位置に移動されるものであり、
前記演出手段は、前記移動制御が行われたことにより前記第二の位置に移動した前記操作手段が操作された場合に、特別な演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず、前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、該操作手段が操作されたことに応じて少なくとも前記特別な演出を実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、前記操作手段を、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体(例えば、上記第一の可動体)に置き換えてもよい。
(付記B)
付記1に記載の遊技台において、
遊技者による操作を少なくとも受け付けることが可能な操作受付手段を備え、
前記操作手段は、前記操作受付手段に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C)
請求項1または2に記載の遊技台において、
前記特別な演出は、前記移動制御の実行中に前記操作手段が操作されたとしても行われないものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記D)
付記A〜Cのいずれかに記載の遊技台において、
前記演出手段は、前記被移動手段が前記第一の位置に位置している場合にも、前記操作手段が遊技者に操作されたことに応じて演出を少なくとも実行可能である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記E)
付記A〜Dのいずれかに記載の遊技台において、
前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも行うことが可能な報知手段を備え、
前記報知手段は、前記移動制御が行われたにも関わらず前記操作手段が前記第二の位置に移動しなかった場合であっても、前記報知を行う、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用してもよい。
続いて、第一の発明の実施形態について説明する。以下の説明では、これまで説明した内容と異なる点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。また、これまで説明した構成要件の名称と同じ名称の構成要件には、これまで用いた符号を付して説明する。
図97は、第一の発明の一実施形態であるパチンコ機100の、内枠104および前面扉105それぞれが開放された様子を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図97に示す外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。図97に示す内枠104は、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に対して開閉可能に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。この内枠104は、第一の扉体の一例に相当し、内枠104は、外枠に対して少なくとも回動可能に設けられたものであり、遊技者側(前側)に向けて遊技盤200が着脱自在に装着され、背面側(後ろ側)には、主制御部300や副制御手段(第1副制御部400,第2副制御部500)等の各種の制御基板が設けられている。内枠104には、自身が開放された場合、自身の開放を検出する内枠開放スイッチ145(図98参照)が設けられている。なお、本明細書では、センサのことをスイッチと称する場合がある。
前面扉105は、ロック機能付きで且つ開閉可能となるようにパチンコ機100の前面側となる内枠104の前面に対しヒンジ部112を介して装着された扉部材である。すなわち、前面扉105は、第二の扉体の一例に相当し、内枠104に対して少なくとも回動可能に設けられたものである。図97に示す前面扉105には、枠部1051と、皿部1052が設けられている。枠部1051は、枠状に構成されており、その内側の開口部には、ガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や、枠ランプ122や、払出表示LED142や、ここでは不図示の扉側演出可動体が取り付けられている。この枠部1051は、図61に示す前面枠扉106の部分に相当する。皿部1052は、上皿126、下皿128、球排出レバー132、球発射ハンドル134、および操作パネル13Pを備える。操作パネル13Pは、球抜ボタン130やチャンスボタン136等の各種の操作手段が配置されたものである。なお、チャンスボタン136には、チャンスボタンランプ138が内蔵されており、このチャンスボタン136も、扉側演出可動体の一例に相当する。ここにいう扉側演出可動体は、遊技者が接触可能な位置に設けられた可動体の一例に相当する。皿部1052は、図61に示す球貯留皿付扉108の部分に相当する。
内枠104には、前面扉105が開放された場合、前面扉105の開放を検出する前面扉開放スイッチ147が設けられている。この前面扉開放スイッチ147は、開放検出手段(センサ)であって、前面扉105が当接していないときはオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、前面扉開放スイッチ147がオフ状態になることで、前面扉105が開放していることを検出する。
以上説明したように、外枠102に対して、内枠104が開閉可能であり、さらに内枠104に対して前面扉105が開閉可能である。また、外枠102に対して、前面扉105は内枠104と一緒になって開閉可能である。すなわち、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態では、前面扉105は内枠104とともに回動する。このため、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態における、内枠104と前面扉105を併せたものは一つの扉体として見ることができる。
なお、枠部1051と、皿部1052とを別々の扉部材とし、内枠104に対してそれぞれ独立して回動可能なものにしてもよい。この場合、各扉部材の開放を検出する扉開放スイッチが内枠104に設けられることになる。また、枠部1051を第二の扉体や扉体の一例としてもよいし、皿部1052を第二の扉体や扉体の一例としてもよい。
図98は、図97に示すパチンコ機の分解斜視図である。
この図98では、左斜め奥側が遊技者側(前側)になり、右斜め手前側が背面側(後ろ側)になる。図98には、遊技者側から、前面扉105、透明板ユニット118U、遊技盤ユニット200U、内枠104、外枠102が示されている。
透明板ユニット118Uは、透明板部材118と、その透明板部材118の周囲に取り付けられた付属部材1181とを有する。
遊技盤ユニット200Uは、遊技盤200と、その遊技盤の背面側に設けられた制御ユニットCUとを有する。制御ユニットCUは、主基板ケース、第1副基板ケース、第2副基板ケース等からなるものである。
図98に示す内枠104の、ヒンジ部112とは反対側の下隅には、内枠開放スイッチ145が背面側、すなわち外枠102に向けて設けられている。この内枠開放スイッチ145は、開放検出手段であって、外枠102に当接していないときはオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠開放スイッチ145がオフ状態になることで、内枠104が開放していることを検出する。また、内枠104の、背面側の下部には、電源基板ケース184、払出基板ケース172、発射基板ケース(不図示)が設けられている。さらに、内枠104の、背面側の下部には、電源スイッチ178、セグメント表示器1044、エラー表示LED1045が設けられている。
図99は、内枠104あるいは前面扉105が開放している様子を示す図である。
図99(a)は、外枠102に対して内枠104が開放し、その内枠104に対して前面扉105も開放している様子を示す図である。
図99(a)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145がオフ状態であるとともに、前面扉開放スイッチ147もオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が開放状態であることを検出し、前面扉105も開放状態であることを検出する。すなわち、主制御部300のCPU304は、二つの扉体(104及び105)の開放状態を検出する。
図99(b)は、外枠102に対して内枠104は開放しているが、その内枠104に対して前面扉105は閉鎖している様子を示す図である。
図99(b)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145がオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が開放状態であることを検出する。一方、前面扉開放スイッチ147はオン状態であり、主制御部300のCPU304は、前面扉105が開放状態であることを非検出、すなわち、閉鎖状態であることを検出する。
図99(c)は、外枠102に対して内枠104は閉鎖しているが、その内枠104に対して前面扉105は開放している様子を示す図である。
図99(c)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145はオン状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が開放状態であることを非検出、すなわち、前面扉105が閉鎖状態であることを検出する。一方、前面扉開放スイッチ147はオフ状態であり、主制御部300のCPU304は、前面扉105が開放状態であることを検出する。
図99(b)および同図(c)に示すパチンコ機100における主制御部300のCPU304は、一方の扉体(104又は105)の開放状態を検出する。
図99(d)は、外枠102に対して内枠104が閉鎖し、その内枠104に対して前面扉105も閉鎖している様子を示す図である。
図99(d)に示すパチンコ機100では、内枠開放スイッチ145がオン状態であるとともに、前面扉開放スイッチ147もオン状態であり、主制御部300のCPU304は、内枠104が閉鎖状態であることを検出し、前面扉105も閉鎖状態であることを検出する。すなわち、主制御部300のCPU304は、二つの扉体(104及び105)の閉鎖状態を検出する。
図100は、外枠102に対して内枠104は開放しているが、その内枠104に対して前面扉105は閉鎖している状態で、電源スイッチ178を操作して電源投入された場合の一例を段階的に示す図である。
図100(a)に示すパチンコ機100は、内枠104も前面扉105も閉鎖状態にあり、電源スイッチ178はオフ状態である。
図100(b)に示すパチンコ機100では、外枠102に対して内枠104が開放されている。前面扉105は、内枠104とともに回動し、内枠104に対して閉鎖したままの状態である。
図100(c)では、開放状態にある内枠104の背面側に手を回し、電源スイッチ178をオンにする。すなわち、電源投入操作が行われる。なお、電源スイッチ178は、内枠104を開放しなければ、操作することが不可能な操作子である。主電源が投入されると、パチンコ機100は演出可動体224の初期動作を開始する。この初期動作では、第2副制御部500のCPU504が、演出可動体224が初期位置にあることを確認するため、演出可動体224が実際には初期位置に位置していたとしても、あるいは反対に位置していなくても、演出可動体224を初期位置から最も離れた位置(最大稼働位置)まで移動させる。演出可動体224が最大稼働位置に到達すると、その演出可動体224を、今度は初期位置まで戻す初期位置戻し動作が実行される。この初期動作を開始してから初期位置に戻るまでの一連の動作(確認動作)が第二の動作の一例に相当する。すなわち、初期動作と初期位置戻し動作を合わせたものが、第二の動作の一例に相当し、以下、この合わせたものを確認動作と称する。
なお、ここでの演出可動体224は、初期位置と最大稼働位置との間を往復動作可能なものであるが、演出可動体224は、往復動作可能なものに限らず、初期位置を出発点として最大稼働位置を経由する動作を可能なもの(例えば、円運動を行うもの)であってもよい。
また、内枠104が開放された状態では、装飾図柄表示装置208あるいはスピーカ120によって扉開放エラーに関するエラー関連報知が行われる。ただし、電源スイッチ178を操作してから所定時間の間や、図66に示す初期化処理(ステップS113)が完了するまではエラー関連報知が行われないようにしてもよい。
初期位置と最大稼働位置それぞれには、演出可動体224を検知するセンサが設けられており、演出可動体224が最大稼働位置に到達したことや、初期位置まで戻ってきたことを第2副制御部500のCPU504は検出することができる。演出可動体224が最大稼働位置に到達したことや、初期位置まで戻ってきたことを検出できない場合は、演出可動体エラーが、装飾図柄表示装置208やスピーカ120によって報知される。なお、演出可動体エラーが生じる場合は、演出可動体224自身が壊れている場合もあれば、センサが壊れている場合や、センサ検知信号を送信する配線が断線等している場合もある。
図100(d)に示す右上の第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。また、図100(e)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、最大稼働位置から初期位置まで戻っている。すなわち、初期位置戻し動作を完了している。
図100(f)に示す左下の第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。また、図100(g)に示す第二の扉側演出可動体2241bは、最大稼働位置から初期位置まで戻っている。すなわち、初期位置戻し動作を完了している。
こうして、扉側演出可動体2241の確認動作が行われる。なお、第一の扉側演出可動体2241aおよび第二の扉側演出可動体2241bの他に扉側演出可動体2241がある場合には、その他の扉側演出可動体2241についても確認動作が行われる。また、複数の扉側演出可動体2241が同時に確認動作を行ってもよい。一方、稼働範囲が重なる扉側演出可動体2241どうしは、実行タイミングをズラして確認動作を行ってもよい。
図101は、図100に示す例の続きを段階的に示す図である。
扉側演出可動体2241の確認動作が終了すると、今度は、盤側演出可動体2242の確認動作が行われる。
図101(h)に示す盤側演出可動体2242は、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。また、図101(i)に示す盤側演出可動体2242は、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。
図100(j)に示すパチンコ機100では、これまで開放されていた内枠104が閉められ閉鎖状態になっている。
なお、図101に示す盤側演出可動体2242の他に盤側演出可動体2242がある場合には、その他の盤側演出可動体2242についても確認動作が行われる。また、複数の盤側演出可動体2242が同時に確認動作を行ってもよい。一方、稼働範囲が重なる盤側演出可動体2242どうしは、実行タイミングをズラして確認動作を行ってもよい。
さらに、この例では、確認動作は、扉側演出可動体2241の方が、盤側演出可動体2242よりも先に実行されたが、逆であってもよいし、同時に実行してもよい。あるいは、実行タイミングが一部重複してもよい。
また、ここでは、前面扉105は閉鎖している状態であったが、内枠104とともに前面扉105も開放している状態であっても同じである。さらに、図100(c)の電源投入を終えると、内枠104を閉鎖し、前面扉105は開放させている状態であっても、あるいは前面扉105も閉鎖している状態であっても同じである。
以上説明したように、電源スイッチ178を操作して電源投入された場合の確認動作(第二の動作)は、扉体の開閉状態に関わらず、実行される。
図102は、島設備による一斉電源投入が行われた場合の一例を段階的に示す図である。
島設備では、電源スイッチ178がオン状態のまま、一斉に電源を切ることができる。電源スイッチ178がオン状態のまま電源を切った場合には、電源スイッチ178を操作することなく、すなわち、内枠104を開放することなく(閉鎖状態のまま)、島設備によって電源投入が可能である。
図102(a)に示すように、内枠104も前面扉105も閉鎖している状態で、島設備によって一斉電源投入が行われると、電源スイッチ178を操作して電源投入した場合と同じように、確認動作が実行される。
図102(b)に示す右上の第一の扉側演出可動体2241aは、内枠104も前面扉105も閉鎖している状態で、初期位置から最大稼働位置に向けて回動しており、初期動作を継続中である。
ここで、外枠102に対して内枠104は開放され、その内枠104に対して前面扉105も開放される。なお、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態において、外枠102に対して内枠104が開放した場合にも、以下の説明と同じになる。内枠104が開放されると、装飾図柄表示装置208あるいはスピーカ120によって扉開放エラーに関するエラー関連報知が行われる。ただし、図66に示す初期化処理(ステップS113)が完了するまではエラー関連報知が行われないようにしてもよい。
扉体が開放されても、第一の扉側演出可動体2241aは、初期動作を継続し、初期動作が完了した後、すなわち、最大稼働位置に到達した後に、図102(c)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aは、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。ここで、第一の扉側演出可動体2241aが、最大稼働位置から初期位置まで戻る動作は、確認動作の内の初期位置戻し動作であってもよいが、扉開放エラー発生を契機としたエラー発生状態の専用動作であってもよい。
左下の第二の扉側演出可動体2241bは、同じく内枠104が開放され、前面扉105も開放されている状態であっても、確認動作を開始し、図102(d)に示す第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。
ここで、内枠104に対して前面扉105は閉鎖される。一方、外枠102に対して内枠104は開放されたままの状態である。このように前面扉105のみが開放された状態でも、装飾図柄表示装置208あるいはスピーカ120によって扉開放エラーに関するエラー関連報知が行われる。ただし、図66に示す初期化処理(ステップS113)が完了するまではエラー関連報知が行われないようにしてもよい。
第二の扉側演出可動体2241bは、確認動作を継続し、図102(e)に示す第二の扉側演出可動体2241bは、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。
こうして、内枠104および/または前面扉105が確認動作中に開放されても、扉側演出可動体2241は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、確認動作を継続する。なお、内枠104および/または前面扉105が初期動作中に開放されても、扉側演出可動体2241は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期動作を継続し、初期動作の完了後に、初期位置戻し動作を開始する。また、内枠104および/または前面扉105が初期位置戻し動作中に開放されても、扉側演出可動体2241は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期位置戻し動作を継続する。
扉側演出可動体2241の確認動作が終了すると、今度は、盤側演出可動体2242の確認動作が行われる。
前面扉105も開放されている状態であっても、盤側演出可動体2242は確認動作を開始し、図102(f)に示す盤側演出可動体2242は、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。
図103は、図102に示す例の続きを段階的に示す図である。
図103(g)に示す盤側演出可動体2242は、内枠104が開放されている状態であっても、最大稼働位置から初期位置まで戻り、初期位置戻し動作を完了している。
このように、内枠104および/または前面扉105が開放状態であっても、盤側演出可動体2242は、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、確認動作を実行する。なお、内枠104および/または前面扉105が盤側演出可動体2242の確認動作中に開放されても、扉側演出可動体2241と同じく盤側演出可動体2242も、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、確認動作を継続する。さらに、内枠104および/または前面扉105が盤側演出可動体2242の初期動作中に開放されても、扉側演出可動体2241と同じく盤側演出可動体2242も、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期動作を継続し、初期動作の完了後に、初期位置戻し動作を開始する。また、内枠104および/または前面扉105が盤側演出可動体2242の初期位置戻し動作中に開放されても、扉側演出可動体2241と同じく盤側演出可動体2242も、扉体(104,105)が閉鎖されているときと同じように、初期位置戻し動作を継続する。
図103(h)に示すパチンコ機100では、これまで開放されていた内枠104が閉められ閉鎖状態になっている。
このように、図102および図103に示す例は、図100および図101に示す例とは、内枠104の開閉状態が少なくとも異なるが、内枠104の開閉状態が異なっても、確認動作(初期動作+初期位置戻し動作)は実行される。なお、前面扉105の開閉状態が異なっても、確認動作は同じように実行される。
続いて、演出動作中の扉体の開放について説明する。
図104は、演出動作中に内枠104が開放された場合の一例を段階的に示す図である。
この図104の各図((a)〜(f))では、左側にパチンコ機100全体を示し、右側には、左側に示すパチンコ機の装飾図柄表示装置208と盤側演出可動体2242を拡大して示す(以降の図においても同様な図がある)。
図104(a)に示すパチンコ機100は、内枠104も前面扉105も閉鎖状態であり、第一の扉側演出可動体2241a、第二の扉側演出可動体2241b、および盤側演出可動体2242は、いずれもそれぞれの初期位置に位置している。また、右横に示した装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、盤側演出可動体2242は、装飾図柄表示装置208よりも上方の初期位置に位置している。
図104(b)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始され、右横に示す装飾図柄表示装置208には、1ラウンド目の演出画像が表示されている。また、大当り遊技期間中の可動体演出(第一の演出)として、第一の扉側演出可動体2241aが動作している。
この例における大当り遊技期間中の可動体演出(第一の演出)の演出データは、(1)第一の扉側演出可動体2241aを開き、(2)その第一の扉側演出可動体2241aを閉じて第二の扉側演出可動体2241bを開き、(3)第二の扉側演出可動体2241bを閉じて第一の扉側演出可動体2241aを開き、以降は上記(2)と上記(3)を、大当り遊技が終了するまで繰り返すデータである。
図104(b)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、上記(1)の演出データに従って、上方まで回動して開いている。
図104(c)に示すパチンコ機100でも、1ラウンド目の大当り遊技が継続しており、右横に示す装飾図柄表示装置208には、1ラウンド目の演出画像が継続して表示されている。また、上記(2)の演出データに従って、図104(c)に示す第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
図104(d)に示すパチンコ機100では、2ラウンド目の大当り遊技が開始されており、右横に示す装飾図柄表示装置208には、2ラウンド目の演出画像が表示されている。また、上記(3)の演出データに従って、図104(d)に示す第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、初期位置に戻り、第一の扉側演出可動体2241aが再び、上方に向けて回動中である。
ここで、外枠102に対して内枠104が開放される。図104(d)に示す装飾図柄表示装置208には、扉開放エラーに関する報知としての文字表示(扉開放エラー)がなされ、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知として、エラー発生報知の音声(扉が開いています)が出力される。なお、前面扉105は、内枠104とともに回動し、内枠104に対して閉鎖したままの状態であるが、前面扉105も内枠104に対して開放した場合であっても、以下の説明と同じである。
扉開放エラーが発生すると、図104(e)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aは、演出データを無視して初期位置に戻る。すなわち、初期位置戻し動作を行う。この初期位置戻し動作は、演出データに従った動作ではなく、例えば、第一の扉側演出可動体2241aは、演出データに従って最大稼働委位置まで稼働(ここでは回動)する場合であっても、最大稼働位置に到達する前に、扉開放エラーが発生すると、最大稼働委位置へ向けての動作をキャンセルして初期位置へ戻る。なお、図104(e)に示す装飾図柄表示装置208にも、扉開放エラーに関する報知としての文字表示(扉開放エラー)がなされ、スピーカ120からもエラー発生報知の音声が出力される。スピーカ120からのエラー発生報知では、「扉が開いています」と「扉を閉めてください」とが交互に繰り返し出力される。
続いて、内枠104が開放された状態のまま、保留連荘演出が開始される。この保留連荘演出は、大当り遊技中に、特図始動保留内に当りがあることを報知(予告)する演出であり、装飾図柄表示装置208に報知(予告)画像が表示されるとともに、可動体演出(第二の演出)も行われる。ここでの可動体演出(第二の演出)の演出データは、(a)盤側演出可動体2242を装飾図柄表示装置208の前側に落下させ、(b)その盤側演出可動体2242を上昇させるデータである。
図104(f)に示す装飾図柄表示装置208には、予告画像が表示されている。なお、扉開放エラーを報知する文字表示もなされているが、この文字表示は、予告画像によって、予告画像が非表示のときに比べて視認困難になっている。また、上記(a)の演出データに従って、図104(f)に示す盤側演出可動体2242は、装飾図柄表示装置208の前側に落下し、予告画像の一部を視認困難にしているが、予告画像と相まって演出効果を高めている。この例では、内枠104が開放状態である場合に、扉側演出可動体2241は演出動作をキャンセルして初期位置に戻るが、盤側演出可動体2242は、演出データに従った演出動作を実行する。なお、盤側演出可動体2242も、演出動作をキャンセルして初期位置に戻るようにしてもよい。
図105は、図104に示す例の続きを段階的に示す図である。
図105(g)に示す、内枠104が開放された状態のままのパチンコ機100の右横に示された装飾図柄表示装置208には、図104(f)に示す予告画像の続きが表示され、キャラクタが登場するとともに「おめでとう」という文字表示がなされている。なお、扉開放エラーに関する報知としての文字表示もなされているが、エラー関連の文字表示は、ここでも予告画像によって、予告画像が非表示のときに比べて視認困難になっている。また、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知としての音声が継続して出力されている。さらに、上記(b)の演出データに従って、図105(g)に示す盤側演出可動体2242は、初期位置まで上昇している。
ここで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖される。図105(h)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消え、代わって、その装飾図柄表示装置208には「保留連チャン確定」の文字表示がなされている。また、報知画像としてキャラクタが表示されている。また、スピーカ120から出力されていたエラー関連報知の内容が変わり、図105(h)に示すスピーカ120からは、「扉が閉まりました」という音声(エラー解除報知の音声)が出力されている。このエラー解除報知と、エラー発生報知を合わせたものが、扉開放エラーに関する報知(エラー関連報知)の一例に相当する。スピーカ120からのエラー解除報知の音声出力は、第一の期間(例えば、15秒間)継続する。このように、報知手段の一例に相当するスピーカ120は、内枠104が閉鎖した状態であって、かつ前面扉105も閉鎖した状態(第一の状態)になった後も、扉開放エラーに関するエラー関連報知(報知の一例に相当)を継続する。
図105(i)に示す、内枠104が閉鎖されたパチンコ機100では、3ラウンド目の大当り遊技が開始されており、右横に示す装飾図柄表示装置208には、3ラウンド目の演出画像が表示されている。しかしながら、扉側演出可動体2241を用いた演出動作は再開されておらず、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも閉じたまま(初期位置に位置したまま)である。
この後、内枠104が閉鎖されたまま大当り遊技のラウンド消化が継続されるが、扉側演出可動体2241を用いた演出動作は再開されず、図105(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出の演出画像が表示され、大当り遊技がこの後、もう一回期待できることが報知されている。
以上説明したように、この例では、扉体が閉じられエラーが解除されているが、大当り遊技が終了するまで、より厳密には大当り遊技終了演出が終わるまで、扉側演出可動体2241の演出動作は開始されない。言い換えれば、扉側演出可動体2241は、大当り遊技が開始されてから終了するまで、上記(1)〜上記(3)の演出データに従った演出動作を行うはずであった。すなわち、扉側演出可動体2241の動作期間は、大当り遊技が開始されてから終了するまでであり、その動作期間が終了するまで、扉側演出可動体2241の演出動作は再開されない。
図106は、図104および図105に示す例の第一の変形例を段階的に示す図である。
図106(a)に示す状態は、図105(g)に示す状態と同じであり、内枠104が開放された状態のまま保留連荘演出が、装飾図柄表示装置208および盤側演出可動体2242によって行われている。
図106(b)に示すパチンコ機100では、これまで開放されていた内枠104が閉鎖され、図105(h)に示す状態と同じ状態になり、装飾図柄表示装置208からは、これまで表示されていた扉開放エラーに関する文字表示が消え、スピーカ120では、エラー発生報知の音声出力が終了し、エラー解除報知の音声出力が開始されている。
図106(b)に示す状態は、図105(i)に示す状態と同じであり、3ラウンド目に突入したが、エラー解除報知の音声出力が継続されている。すなわち、エラーは解除されたが、エラー関連報知は継続されている。
やがて、エラー関連報知が終了する。このエラー関連報知が終了すると、この変形例では、扉側演出可動体2241を用いた演出動作が再開される。すなわち、エラーは解除されているが、エラー関連報知が終了していない期間は、扉側演出可動体2241を用いた演出動作は再開されない。図105(d)に示す、内枠104が閉鎖され、エラー関連報知も終了したパチンコ機100では、扉側演出可動体2241を用いた演出動作が再開され、途中でキャンセルされた、上記(3)の演出データに従った第一の扉側演出可動体2241aの上方に向けて回動が開始されている。
なお、途中でキャンセルされた演出データのところから再開するのではなく、演出データの最初に戻って再開してもよいし、再開ポイントを予め決めておき、常に、再開ポイントの演出データから再開してもよい。また、エラー関連報知が終了していなくても、エラーが解除された時点から扉側演出可動体2241を用いた演出動作を再開してもよい。
図106(e)に示すパチンコ機100では、上記(2)の演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
図107は、図104および図105に示す例の第二の変形例を段階的に示す図である。
以下の説明では、図104および図105に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
図107(a)〜同図(c)に示すそれぞれの状態は、図104(b)〜同図(d)に示すそれぞれの状態と同じである。
扉開放エラーが発生すると、図107(d)に示すように、ヒンジ部112側(回動軸側)とは反対側(開放端側)に設けられた第一の扉側演出可動体2241aは、演出データを無視して初期位置に戻る。一方、ヒンジ部112側(回動軸側)に設けられた第二の扉側演出可動体2241bは演出データに従った動作を継続し、ここでは第二の扉側演出可動体2241bが前方に向けて回動を開始している。なお、前面扉105も内枠104に対して開放していた場合であっても同じである。
図107(e)に示すパチンコ機100では、第二の扉側演出可動体2241bは上記(3)の演出データに従って閉じるが、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置で停止したままであって、動作を行わない。
図107(f)に示すパチンコ機100では、第二の扉側演出可動体2241bは上記(2)の演出データに従って前方に向けて回動するが、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置で依然として停止したままであって、動作を行わない。
図108は、図107に示す第二の変形例とは、扉開放エラーが発生して、演出データに従った動作を継続する演出可動体と、動作が禁止される演出可動体とが入れ替わった例を示す図である。
扉開放エラーが発生しても、図108(a)に示すように、開放端側の第一の扉側演出可動体2241aは演出データに従った動作を継続し、ここでは第一の扉側演出可動体2241aが最大稼働位置まで回動し続ける。一方、上記(3)の演出データに従って初期位置に戻った、ヒンジ部112側(回動軸側)の第二の扉側演出可動体2241aは、その後の動作が禁止される。なお、前面扉105も内枠104に対して開放していた場合であっても同じである。
図108(b)に示すパチンコ機100では、第一の扉側演出可動体2241aは上記(2)の演出データに従って閉じるが、第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置で停止したままであって、動作を行わない。
図107(c)に示すパチンコ機100では、第一の扉側演出可動体2241aは上記(3)の演出データに従って上方に向けて回動するが、第二の扉側演出可動体2241bは、初期位置で依然として停止したままであって、動作を行わない。
ここで、図104および図105に示す例と併せて考えると、扉開放エラーが発生した場合に、複数の演出可動体(ここでは扉側演出可動体2241)のうちの、少なくとも一つの演出可動体は初期位置で動作を規制(禁止)され、残りの演出可動体は、演出データに従った演出動作を継続するようにしてもよい。
図109は、外力によって初期位置からずれた位置に演出可動体がある状態で扉体が開放された場合の一例を段階的に示す図である。
図109(a)に示すパチンコ機100は、遊技が行われておらず、デモ状態であり、その右横に示された装飾図柄表示装置208には、デモ画面が表示されていおり、パチンコ機のタイトル表示がなされている。
図109(b)では、何者かが初期位置にある第一の扉側演出可動体2241aに触れ、同図(c)に示すように、第一の扉側演出可動体2241aを上方に持ち上げている。そして、第一の扉側演出可動体2241aを上方に持ち上げたまま、不正行為によって内枠104を開放する。
すると、図109(d)に示すように、装飾図柄表示装置208では、デモ画面に、扉開放エラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力される。図109(d)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置からずれた位置にある。
扉体開放エラーが発生した時に、演出可動体(ここでは第一の扉側演出可動体2241a)が演出動作ではないが、初期位置にない場合、図109(e)に示すように、その演出可動体(第一の扉側演出可動体2241a)を初期位置に戻す動作が行われる。
図109(f)に示すパチンコ機100では、第一の扉側演出可動体2241aが初期位置に位置しており、内枠104も閉められている。
なお、演出動作を実行中に、演出可動体が外力によって初期位置からズレた場合には、その演出動作を継続させてもよい。
図110は、扉側演出可動体2241としてこれまで説明したものとは異なる可動体が演出動作中に内枠104が開放された場合の一例を段階的に示す図である。
この図110の各図((a)〜(c))では、左端にはパチンコ機100全体を示し、真ん中には、左端に示すパチンコ機の操作パネル13Pを拡大して示し、右端には、左端に示すパチンコ機の装飾図柄表示装置208を拡大して示す(図111〜図114においても同様)。
この例では、扉側演出可動体2241は、チャンスボタン136である。図110に示すチャンスボタン136は、チャンスボタン演出が開始されると、上方に向けて突出してくる演出可動体である。なお、チャンスボタン136は、最大稼働位置まで突出してくるが、最大稼働位置に到達する前に押下されると、最大稼働位置に到達することなく、初期位置へ戻る。
図110(a)では、チャンスボタン演出が開始されている。ここにいうチャンスボタン演出では、チャンスボタン136を押下することを促し、操作受付期間内にチャンスボタン136が押下されると、新たな演出が開始される。図110(a)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示中であり、チャンスボタン136を押下することを促す画面が表示されている。この画面には、チャンスボタン136の画像が示されている。なお、図110(a)に示すチャンスボタン136は、初期位置にあり、装飾図柄表示装置208に表示されたチャンスボタン136の画像も、初期位置にあるチャンスボタン136の画像である。
チャンスボタン演出が開始されると、時間の経過とともに、チャンスボタン136が、初期位置から上方に向けて徐々に突出してくる。チャンスボタン136の突出によって、操作を促す効果と、興趣の向上を図る効果の両方が向上する。
図110(b)に示すチャンスボタン136は、初期位置から上方に向けて突出し、最大稼働位置まで到達し、最も突出した状態になっている。図110(b)に示す装飾図柄表示装置208に表示されたチャンスボタン136の画像も、最も突出した状態のチャンスボタン136の画像である。
ここで、外枠102に対して内枠104が開放される。図110(c)に示す装飾図柄表示装置208には、扉開放エラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカ120からも扉開放エラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力される。扉側演出可動体2241の一つであるチャンスボタン136は、扉開放エラーが発生しても、初期位置には戻らず、最も突出した状態のまま(最大稼働位置のまま)である。これは、チャンスボタン136の突出方向が上方向であるため、扉体開放による遊技者への危険や、パチンコ機の故障に結びつきにくいため、初期位置にあえて戻さず、操作を促す状態を維持させている。
図111は、図110に示す例の続きを段階的に示す図である。
図111(d)では、内枠104が開放したまま、最も突出した状態のチャンスボタン136を、遊技者が押下しようとしている。
図111(e)では、内枠104が開放したまま、チャンスボタン136が押下され、チャンスボタン136は初期位置に戻っている。ここで、チャンスボタン136が押下されると、そのチャンスボタン136は、演出データに従って初期位置に戻るものであってもよいし、遊技者が押下する力(押し込み力)によって初期位置に戻るものであってもよい。また、図111(e)に示す装飾図柄表示装置208では、チャンスボタン136が押下されたことにより新たな演出が開始されている。すなわち、キャラクタが登場し、現在行われている図柄変動表示についての予告が行われている。なお、この新たな予告は、現在行われている図柄変動表示よりも後に開始される図柄変動表示(保留)についての先読み予告等であってもよい。
ここで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖される。図111(f)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消えている。また、スピーカ120から出力されていたエラー関連報知の内容が変わり、図111(f)に示すスピーカ120からは、「扉が閉まりました」というエラー解除報知の音声が出力されている。さらに、装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動表示では、リーチ演出に発展している。
図112は、図110および図111に示す例の変形例を段階的に示す図である。
図112(a)に示す状態は、図110(c)に示す状態と同じであり、内枠104が開放され、扉開放エラーに関する報知が、装飾図柄表示装置208とスピーカ120で開始されている。内枠104が開放される直前まで、チャンスボタン136は、最も突出した状態にある。また、装飾図柄表示装置208では、チャンスボタン136を押下することを促す画面として、最も突出した状態のチャンスボタン136の画像が表示されている。
この変形例では、扉開放エラーが発生すると、扉側演出可動体2241の一つであるチャンスボタン136は、初期位置に戻される。図112(b)に示すチャンスボタン136は、初期位置に戻っている。装飾図柄表示装置208では、扉開放エラーが発生してもチャンスボタン演出は継続されるが、図112(b)に示す装飾図柄表示装置208には、初期位置に戻ったチャンスボタン136の画像は表示されておらず、最も突出した状態のチャンスボタン136の画像が表示されたままである。上述のごとく、チャンスボタン136の突出方向が上方向であるため、本来、扉体開放による遊技者への危険や、パチンコ機の故障に結びつきにくいはずであるが、この変形例では、念のため、チャンスボタン136を初期位置に戻している。しかしながら、チャンスボタン演出は継続していることから、装飾図柄表示装置208の表示によって操作を促す効果を維持している。なお、装飾図柄表示装置208におけるチャンスボタン136の画像表示は、チャンスボタン136の実際の状態に併せて、チャンスボタン136が初期位置に戻った画像表示にしてもよい。
ここで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖される。図112(c)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消えている。また、スピーカ120からは、エラー解除報知の音声が出力されている。この変形例では、エラーが解除されても、チャンスボタン136は初期位置に戻ったままであり、エラー解除によって動作を開始することはないが、エラー解除によって動作を開始し、エラー発生前の状態(ここでは最も突出した状態)まで復帰してもよい。
図113は、図112に示す例の続きを示す図である。
この変形例では、チャンスボタン136の操作有効期間内に操作されなかった。
図113(d)に示す内枠104が閉鎖したパチンコ機100は、チャンスボタン136の操作有効期間が経過した直後のものであり、その装飾図柄表示装置208には、チャンスボタン136が操作有効期間内に操作されなかったにも関わらず、新たな演出として通常予告が開始されている。すなわち、この変形例におけるチャンスボタン演出では、内に操作された場合の他、その操作有効期間内に操作されなかった場合であっても、操作有効期間徒過のタイミングで強制的に新たな演出を開始される。なお、チャンスボタン136の操作の有無に関わらず、チャンスボタン136が初期位置に戻ったタイミングで新たな演出を開始させてもよい。あるいは、チャンスボタン136の操作が無かった場合に限って、チャンスボタン136が初期位置に戻ったタイミングで新たな演出を開始させてもよい。さらには、操作有効期間が徒過したタイミングと、チャンスボタン136が初期位置に戻ったタイミングとのうち早い方のタイミングで新たな演出を開始させてもよい。また、チャンスボタン136が操作されたことに基づいて、演出実行抽選を行い、当選した場合に限って新たな演出を開始させてもよい。あるいは、チャンスボタン136が操作されても新たな演出を一律に開始させないようにしてもよい。
続いて、扉開放エラー以外のエラーについて説明する。
図114は、扉開放エラー以外の主なエラーをまとめた表である。
エラーが発生すると、エラーの種類に応じて、図97に示す払出表示LED142、あるいは図98に示す、内枠104の背面側の下部に設けられたセグメント表示器1044あるいはエラー表示LED1045にエラーが発生したことを報知する表示がなされる。なお、セグメント表示器1044やエラー表示LED1045は、内枠104を開放しないと確認することがでできないが、払出表示LED142は、内枠104を開放しなくても確認することができる。なお、図114の表にしめす「表示」とは、セグメント表示器1044に表示される7セグメント表示を意味する。
エラーが発生していない状態では、セグメント表示器1044には「0」が表示され、エラー表示LED1045や払出表示LED142は消灯したままの状態である。
下皿満タンエラーは、図97に示す下皿128が満タンになったときに発生するエラーであり、セグメント表示器1044には「1」が表示され、エラー表示LED1045や払出表示LED142は消灯したままの状態であり、例えば、装飾図柄表示装置208やスピーカ120からエラー報知がなされる。下皿満タンエラーは、球排出レバー132を操作して球抜きを行い、下皿満タンセンサがオフ状態になった場合にエラー解除となる。
払出数不足エラーは、予定していた数の払出が実行されなかったときに発生するエラーであり、セグメント表示器1044には「2」が表示され、エラー表示LED1045および払出表示LED142の両方が点灯する。払出数不足エラーは、遊技者にとって不利益なエラーであるため、遊技者が確認可能な、前面扉105に設けられた払出表示LED142を点灯させる。この払出数不足エラーは、リトライ成功によってエラー解除となる。
灰色に塗られた払出個数スイッチエラーは、払出個数を検出するスイッチ(センサ)の接続異常が生じた場合のエラーであり、主制御部300の主基板は関係ないエラーである。このエラーが発生すると、払出動作を停止し、セグメント表示器1044には「3」が表示される。
同じく灰色に塗られた不正払出エラーは、払出要求が発生していない状態で遊技球の払出を検知(払出個数スイッチがカウント)した場合のエラーである。このエラーが発生しても、払出動作を停止し、セグメント表示器1044には「4」が表示される。
同じく灰色に塗られた払出超過エラーは、賞球数や貸球数以上の払出しが行われたことを検出した場合のエラーである。すなわち、払出要求数に対して実際に払い出された遊技球が所定球数(例えば、10個)多く検知されたときのエラーである。このエラーが発生しても、払出動作を停止し、セグメント表示器1044には「5」が表示される。
これら3種類の払出系のエラーではいずれも、エラー表示LED1045は点灯するが、払出表示LED142は消灯したままである。なお、装飾図柄表示装置208やスピーカ120からのエラー報知も行われないが、行われるようにしてもよい。各エラーの解除については、内枠104を開放して、内枠104の背面側に設けられたエラー解除スイッチ168(図62参照)を操作するか、あるいは同じく内枠104の背面側に設けられたラムクリアスイッチ(RWMクリアスイッチ)180(図62参照)の操作を伴う電源投入(電源スイッチ178の操作)を行う必要がある。すなわち、これら3種類の払出系のエラーは、内枠104を開放しなければ解除することができないエラーである。これら3種類の払出系のエラーが発生した状態は、第二のエラー状態の一例に相当する。
これらの、内枠104を開放しなければ解除することができないエラーが発生した状態であっても、確認動作は開始可能である。また、演出動作も開始可能である。
なお、パチンコ機100には、磁石センサや振動センサが設けられており、磁石センサが磁力を検知した場合の磁石センサエラーや、振動センサが振動を検知した場合の振動センサエラーも、内枠104を開放しなければエラー解除することができないエラーである。すなわち、磁石センサエラーの解除は、内枠104を開放してラムクリアスイッチ(RWMクリアスイッチ)180(図62参照)の操作を伴う電源投入(電源スイッチ178の操作)を行う必要があり、振動センサエラーの解除は、内枠104を開放して電源スイッチ178による電源再投入を行う必要がある。
CRユニット通信エラーは、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信において、パチンコ機100側から通信異常を検出した場合のエラーであり、セグメント表示器1044には「6」が表示される。主制御通信エラーは、主制御部300と払出制御部600等との信号の送受信において、主制御部300に動作確認信号が返ってこない場合のエラーであり、セグメント表示器1044には「7」が表示される。CRユニット未接続エラーは、パチンコ機100側でカードユニットとの接続が確認できない場合のエラーであり、セグメント表示器1044には「8」が表示される。これら3種類の通信系のエラーではいずれも、エラー表示LED1045や払出表示LED142は消灯したままである。なお、装飾図柄表示装置208やスピーカ120からのエラー報知も行われないが、行われるようにしてもよい。各エラーの解除については、表に示す通りである。
以上説明したエラーのうち、遊技が継続不能になるエラー、すなわち、エラー発生によって遊技が停止し(球発射不能および図柄変動停止)、エラー解除がされない限り、遊技を再開(球発射および図柄変動開始)することができないエラーは、磁石センサエラーのみであり、この磁石センサエラーが生じている期間(エラー発生してから解除されるまでの期間)が、第二の期間の一例に相当する。扉側演出可動体2241は、演出データに従った演出動作を実行中に、磁石センサエラーが発生している状態で、扉体(104,105)を開放した場合には、初期位置に戻る。一方、払出個数スイッチエラーや、不正払出エラーや、払出超過エラーや、振動センサエラーが生じている期間は、遊技が継続可能な期間であり、第一の期間の一例に相当する。
なおここで、エラーについて、上述の記載と重複する点もあるが補足しておく。
下皿満タンエラーは、下皿満タンセンサ信号のオンは主制御部300の主基板の所定の入力ポートがタイマ割り込みでオンを1回読み込んだ時(オフ⇒オン)に主制御部300から払出制御部600に出力される。
払出装置エラーは、払出モータが払出要求数分の駆動を終了後(実際は、+ブレーキ期間+無励磁期間経過後)の次の割り込み内で、払出数(払出個数スイッチのカウント数)が払出要求数よりも少ない場合に払出装置エラーの発生を検知する。1個ずつ払い出して(リトライ処理)完了したらエラー解除になる。
主制御通信エラーは、主制御接続確認信号のオフ状態を検知した場合又は主制御動作確認信号のオン状態を2割り込み継続して検知した場合に発生するエラーであって、主制御部300の主基板からのコマンド受信が不能になる。ただし、払出要求数が残存している場合は、その分までは払い出す。主制御接続確認信号のオン状態を検知した場合、かつ、主制御動作確認信号のオフ状態を2割り込み継続して検知した場合にエラー解除になる。
CRユニット通信エラーは、CRユニットとインターフェースにおけるエラーである。貸出要求発生前にBRQ信号のON状態を検知した場合等に発生するエラーである。遊技機側から通信異常を通知した後、BRDY信号およびBRQ信号OFFでエラー解除になる。
CRユニット未接続エラーも、CRユニットとインターフェースにおけるエラーである。CRユニット未接続エラーが解除状態のときに、CRユニット接続信号(VL信号)のOFF状態を検知し16ms継続した場合に発生するエラーである。なお、貸出停止(賞球の払出)には影響はないエラーである。CRユニット接続信号のON状態を検知し16ms継続した場合にエラー解除される。なお、エラー解除した後、CRユニットREADY信号(BRDY信号)およびCRユニット貸出要求完了確認信号(BRQ信号)がOFF状態となるまでCRユニットとの通信が無効状態になる。
なお、CRユニット→インターフェース→払出基板の順に送信される信号としては、CRユニット接続信号、CRユニットREADY信号は、CRユニット貸出要求確認信号があげられる。CRユニット接続信号は、VL信号(CRユニット内の+18V電源)である。CRユニットREADY信号は、BRDY信号であって、CRユニットが貸し出しの処理中であることを伝達する信号である。CRユニット貸出要求確認信号は、BRQ信号であって、CRユニットが基本単位分25個の貸出要求と貸出指示を伝達する信号である。
払出基板→インターフェース→CRユニットの順に送信される信号としては、CR遊技機貸出完了信号やCR遊技機READY信号があげられる。CR遊技機貸出完了信号は、EXS信号であって、CRユニットに基本単位分25個の要求了解と貸出完了を伝達する信号である。CR遊技機READY信号は、PRDY信号であって、CRユニットに払出動作が可能であることを伝達する信号である。
電源投入でPRDY信号がONになり、貸出操作(遊技者が貸出操作ボタンを押す)ONによりBRDY信号がONになる。次いで、BRQ信号がONになることで貸出要求となる。貸出要求を確認後、払出CPUがEXS信号をONにすることで貸出が了解される。その後、BRQ信号がOFFになり貸出指示となる。払出制御手段は25個の払出制御を行った後、EXS信号をOFFにして貸出を完了する。なお、BRDY信号がON中に再度BRQ信号がONになった場合は貸出の動作を繰り返し、すべて終了した場合にBRDY信号がOFFになる。
続いて、演出動作中に、内枠104を解除しなければ解除できないエラー(以下、第二のエラーと称する)が発生してしまった場合について説明する。
図115は、演出動作中に第二のエラーが発生してしまった場合の一例を段階的に示す図である。
図115(a)に示すパチンコ機100では、上皿126に満タン近くまで遊技球が貯まっている。このパチンコ機100の装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。なお、図115に示すパチンコ機100には、前面扉105に設けられた払出表示LED142が示されている。図115の各図((a)〜(f))に示す払出表示LED142は消灯したままである。
図115(b)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始され、可変入賞口234(アタッカー)が開き、その可変入賞口234に入球して賞球の払出が行われ、下皿128にも遊技球が貯まり始めている。また、図115(b)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、演出データに従って、上方まで回動して開いている。
図115(c)に示すパチンコ機100では、下皿128にさらに多くの球が貯まり、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
図115(d)に示すパチンコ機100では、2ラウンド目の大当り遊技が開始されており、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、初期位置に戻り、第一の扉側演出可動体2241aが再び、上方に向けて回動中である。
やがて下皿128が満タンになり、下皿満タンエラー(以下、第三のエラーと称する)が発生し、図115(d)に示す装飾図柄表示装置208には、エラー関連報知として球抜きを促す文字表示がなされている。
第三のエラーが発生しても、大当り遊技は継続されており、扉側演出可動体2241による可動体演出も中止にならず、図115(e)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に再び回動して開いている。
ここで、球排出レバー132が操作され、下皿128から球が抜かれて下皿満タンエラー(第三のエラー)が解除になる。図115(f)では、3ラウンド目の大当り遊技が開始されており、扉側演出可動体2241による可動体演出は継続し、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、初期位置に戻り、第一の扉側演出可動体2241aが上方に回動して開いている。
図116は、図115に示す例の続きを段階的に示す図である。
図116(g)でも、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方に再び回動して開いている。
大当り遊技のラインド消化が進み、図116(h)では、8ラウンド目の大当り遊技が開始されており、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、第一の扉側演出可動体2241aは上方に回動して開いている。また、図116(i)に示すパチンコ機100では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方に向けて回動中である。
なお、図116に示すパチンコ機100にも、前面扉105に設けられた払出表示LED142が示されている。図116(g)〜同図(i)に示す払出表示LED142は消灯したままである。
ここで第二のエラーである払出個数スイッチエラーが発生する。この払出個数スイッチエラーは、内枠104を開放しなければ解除することができないエラーである。第二のエラーが発生しても、大当り遊技は継続されており、扉側演出可動体2241による可動体演出も中止にならず、図116(j)では、演出データに従って、第二の扉側演出可動体2241bは閉じ、第一の扉側演出可動体2241aは上方に向けて回動中である。なお、第二のエラーが発生しても、払出表示LED142は消灯したままであり、装飾図柄表示装置208やスピーカー120等の報知手段でも、エラー関連報知は行われていない。このように、エラーの種類によっては、遊技者に報知しない場合がある。
また、図116(k)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bは前方に向けて回動中である。
ここで、内枠104の背面側に設けられたエラー解除スイッチ168(図62参照)を操作するために、内枠104が開放され、扉開放エラー(以下、第一のエラーと称する)が発生する。第一のエラーが発生しても、払出表示LED142は消灯したままであるが、、図116(k)に示す装飾図柄表示装置208には、第一のエラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカー120からも第一のエラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力されている。ここでは、第二のエラー(払出個数スイッチエラー)と第一のエラー(扉開放エラー)といった二種類のエラーが重なることになるが、第一のエラーが発生したことによって、図116(l)に示すように、第二の扉側演出可動体2241bは、演出データを無視して初期位置に戻る。また、初期位置に戻っていた第一の扉側演出可動体2241aは動作が規制され、初期位置に留まる。
図117は、図116に示す例の続きを段階的に示す図である。
図117(m)では、10ラウンド目の大当り遊技が開始され、内枠104が開放された状態(第一のエラー状態)であるため、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、動作が規制され、両者とも初期位置に留まっている。
図117(n)では、開放状態にある内枠104の背面側に手を回し、エラー解除スイッチ168を操作する。すると、第二のエラー(払出個数スイッチエラー)が解除される。一方、内枠104は開放状態にあるため、第一のエラー(扉開放エラー)は継続しており、図117(n)でも、第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも、動作が規制され、両者とも初期位置に留まっている。
次いで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖され、第一のエラーも解除される。図117(o)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消え、スピーカ120からは、エラー解除報知の音声が出力される。この例では、第一のエラーが解除され、エラー関連報知が終了すると、大当り遊技の終了前であっても、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出が再開される。
図118は、図117に示す例の続きを段階的に示す図である。
図118(q)に示すパチンコ機100では、15ラウンド目の大当り遊技が開始され、下皿128にかなり多くの球が貯まっている。また、演出データに従った可動体演出が再開されており、図118(q)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方に再び回動して開いている。
り、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、初期位置に戻り、第二の扉側演出可動体2241bが前方に回動して開いている。
やがて下皿128が満タンになり、下皿満タンエラー(第三のエラー)が再び発生し、図118(r)に示す装飾図柄表示装置208には、エラー関連報知として球抜きを促す文字表示がなされている。ここで発生した第三のエラーは、図119(z)まで解消されず、装飾図柄表示装置208には、球抜きを促す文字表示が表示され続ける。また、図118(r)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出の演出画像も表示され、大当り遊技終了後、確変状態へ移行することが報知されている。さらに、図118(r)に示す扉側演出可動体2241a,2241bでは、演出データに従った、最後の可動体演出も行われている。
図118(s)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出の最後の画面が表示されている。この装飾図柄表示装置208には、特図の保留を表す保留アイコンh11が一つ表示されているが、この保留アイコンh11によって、球抜きを促す文字表示(エラー関連報知)の一部が隠され、球抜きを促す文字表示は、保留アイコンh11が表示される前より視認困難になっている。
図118(t)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り遊技終了後の最初の装飾図柄の変動表示が開始され、同図(u)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ状態になり、同図(v)では、スーパーリーチに突入している。図118(v)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチ演出の画面表示がなされているが、この画面表示によって、球抜きを促す文字表示(エラー関連報知)の一部が隠され、球抜きを促す文字表示は、その画面表示がなされる前より視認困難になっている。なお、エラー関連報知の全部が他の表示によって隠される場合もある。
図119は、図118に示す例の続きを段階的に示す図である。
図119(w)でも、下皿満タンエラー(第三のエラー)は解消されておらず、装飾図柄表示装置208には、エラー関連報知が表示されているが、ここでも、スーパーリーチ演出の画面表示によって隠され、その一部が視認困難になっている。
図119(x)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。
図119(y)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始される。この段階でも、下皿満タンエラー(第三のエラー)は解消されていない。一方、大当り遊技が開始されたことによって、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出の動作期間になる。この動作期間が到来する前に発生し、動作期間のスタート時点でも解消されていないエラーの影響によっては、扉側演出可動体2241の動作は影響を受けない。ここでは、本来的に影響を受けない第三のエラーであるが、本来的に影響を受ける第一のエラー(扉開放エラー)であっても、エラー発生タイミングが動作開始タイミングよりも前でれば、影響を受けない。図119(y)に示す第一の扉側演出可動体2241aは、演出データに従って、上方まで回動して開いている。
なお、ここでは第三のエラーが先に発生しているが、第二のエラーが先に発生した場合も同様に、扉側演出可動体2241の演出動作は影響を受けない。
ここで、球排出レバー132がやっと操作され、下皿128から球が抜かれて下皿満タンエラー(第三のエラー)が解除になり、図119(z)に示す装飾図柄表示装置208からは、エラー関連報知が消える。また、図119(z)では、演出データに従って、第一の扉側演出可動体2241aは閉じ、第二の扉側演出可動体2241bが前方まで回動して開いている。
図120は、エラー発生タイミングが動作開始タイミングよりも前でっても、扉側演出可動体2241の演出データに従った動作を禁止する例を段階的に示す図である。
図120(a)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が実行されている。
ここで、内枠104が開放され、扉開放エラー(第一のエラー)が発生する。なお、前面扉105も内枠104に対して開放した場合であっても、以下の説明と同じである。図120(b)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ状態になっているが、その表示画面には、り、第一のエラーに関する報知としての文字表示がなされ、スピーカー120からも第一のエラーに関する報知として、エラー発生報知の音声が出力されている。
図120(c)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りに対応した「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、同図(d)に示すパチンコ機100では、大当り遊技が開始される。この段階でも、依然として内枠104が開放されたままであり、扉開放エラーは継続している。一方、大当り遊技が開始されたことによって、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出の動作期間になるが、ここでは、先に発生した第一のエラーが解消されていないことから、扉側演出可動体2241の、演出データに従った動作を、最初から禁止する。すなわち、第1副制御部400には、主制御部300からエラー発生コマンドやエラー解消コマンド、あるいはエラー発生やエラー解消の内容を含んだコマンドを受信しており、第1副制御部400が主制御部300から大当り開始コマンドを受信しても、エラー発生コマンドを先に受信している状態でエラー解消コマンドを未受信の場合には、第1副制御部400は、扉側演出可動体2241の、演出データに従った制御を開始しない。この結果、図120(d)に示す第一の扉側演出可動体2241aも第二の扉側演出可動体2241bも動作が規制され、両者とも初期位置に留まっている。
次いで、これまで開放されていた内枠104が閉鎖され、第一のエラーが解除され、図120(e)に示す装飾図柄表示装置208からは、扉開放エラーを報知する文字表示が消え、スピーカ120からは、エラー解除報知の音声が出力される。この例では、第一のエラーが解除され、エラー関連報知が終了すると、大当り遊技の終了前であっても、扉側演出可動体2241による、演出データに従った可動体演出が再開されるが、開始当初に動作を行わなかった場合は、エラー解除やエラー関連報知が終了しても、その大当り遊技が終了するまで、動作を行わないようにしてもよい。
図121は、確認動作中に電源断して瞬時に復電した場合の例を段階的に示す図である。
図121(a)に示すパチンコ機100は、主電源が投入されていない状態であり、その後、島設備によって一斉電源投入が行われる。
図121(b)に示すパチンコ機100では、確認動作が開始され、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。なお、図121(b)に示す装飾図柄表示装置208には、電源投入による、確認動作を含めた初期化処理等の処理中であることを報知する文字表示がなされている。この文字表示は、例えば、図66に示すステップS115、あるいは図67に示す主制御部タイマ割込処理が開始されるようになるまで表示される。
図121(c)に示すパチンコ機100では、確認動作として、第一の扉側演出可動体2241aについて初期値戻し動作が行われ、第二の扉側演出可動体2241bについては、初期位置から最大稼働位置に向けて回動している。
図121(d)では、電源断(電断)が生じている。電断が生じたタイミングは、第二の扉側演出可動体2241bが、初期動作によって最大稼働位置に到達する前のタイミングであってもよいし最大稼働位置に到達したタイミングであってもよいし、初期値戻し動作中のタイミングであってもよい。電断が生じたことで、確認動作中であった第二の扉側演出可動体2241bは、図121(e)に示すように、動作を停止し、開いた状態のままになる。
図122は、図121に示す例の続きを段階的に示す図である。
この例では、電断が生じた後、瞬時に復電し、すなわち、島設備による一斉電源再投入が行われることなく電源が再投入され、図122(f)に示す装飾図柄表示装置208には、図121(b)における文字表示と同じ、初期化処理等の処理中であることを報知する文字表示がなされている。なお、この文字表示は、ラムクリアスイッチ(RWMクリアスイッチ)180(図62参照)の操作の有無に関わらず、すなわちRAMクリアの有無に関わらず表示される。図122(f)に示すパチンコ機100では、先の電断によって動作を停止した第二の扉側演出可動体2241bが開いた状態のままになっている。
この例におけるパチンコ機100では、電断時に、第1副制御部400のバックアップは行われないことから、復電したパチンコ機の第1副制御部400は、電断直前に確認動作がどこまで行われていたかを把握することができない。そこで、第1副制御部400は、主制御部300から復電コマンドを受信すると、最初から確認動作を開始する。
図122(g)に示すパチンコ機100では、確認動作が再度最初から開始され、第一の扉側演出可動体2241aは、初期位置から最大稼働位置に到達し、初期動作を完了している。なお、第二の扉側演出可動体2241bは未だ開いた状態のままになっている。
図122(h)に示すパチンコ機100では、確認動作として、第一の扉側演出可動体2241aについて初期値戻し動作が行われ、第一の扉側演出可動体2241aの確認動作が完了している。
図122(i)に示すパチンコ機100では、第二の扉側演出可動体2241bについての確認動作が行われる。ここで、第二の扉側演出可動体2241bが、どの位置に停止していようと、初期動作によって最大稼働位置まで一旦移動させ、次いで、初期位置戻し動作によって初期位置まで戻す。したがって、復電(電源が再投入)されたが、演出可動体は、電断時の状態で保持されているため、電断前の確認動作とは異なる動きを行う場合がある。
なお、第二の扉側演出可動体2241bが、最大稼働位置に停止していた場合は、最大稼働位置に設けたセンサによって第二の扉側演出可動体2241bを確認できれば、初期動作を省略し、初期位置戻し動作のみを行ってもよい。あるいは、第1副制御部400は、初期動作の実行を指示してもよいが、この場合は、第二の扉側演出可動体2241bが動く前に、最大稼働位置に設けたセンサによって第二の扉側演出可動体2241bが検出され、初期動作は事実上行われない。
また、第1副制御部400が、電断時にバックアップを行う場合には、復電後は、電断によって中断された確認動作の途中から確認動作を再開させてもよい。また、復電直後に扉体(104,105)が開放された場合には、確認動作の実行を規制(禁止)してもよい。また、復電時に限らず、確認動作中に、扉体(104,105)が開放された場合には、演出可動体を初期値に戻してもよいし、動作を途中で停止させてもよい。
さらに、演出データに従った演出動作中に電断が生じ、復電した場合にも、以上説明したこととと同じようになる場合がある。
図123は、盤側演出可動体2242の変形例を示す図である。
図101等に示した盤側演出可動体2242や、図63に示す遮蔽装置246は平面的な動作をするものであったが、盤側演出可動体は、前後方向(遊技者側と背面側の方向)の動作をするものであってもよい。
図123(a)には、平面的な動作をする複数の部材(246a、246b)からなる遮蔽装置246と、前後方向の動作を少なくとも実行可能なキャラクタ役物247が示されている。キャラクタ役物247は、遮蔽装置246の奥に隠れており、左扉246aと右扉246bが開いて、前方(遊技者側)に進出してくるものである。キャラクタ役物247の初期位置は、遮蔽装置246よりも奥側になる。
図123(1)には、左扉246aと右扉246bが閉じた状態の遮蔽装置246が示されており、キャラクタ役物247は初期位置に位置し、遊技者からはキャラクタ役物247は見えない。
図123(2)では、左扉246aと右扉246bそれぞれが全回し、奥からキャラクタ役物247が進出してくる。このキャラクタ役物247の進退は、不図示のステッピングモータとラックアンドピニオン機構2471によるものである。
図123(3)では、キャラクタ役物247が、遮蔽部材246を越えて、その遮蔽部材246よりも前側まで進出してきている。図123(3)に示すキャラクタ役物247の位置は、そのキャラクタ役物247の最大稼働位置に相当する。
可動体演出では、図123(1)→図123(2)→図123(3)→図123(2)→図123(1)のような動作が可能である。すなわち、キャラクタ役物247は進退自在なものであり、往復動可能なものでもある。また、遮蔽装置246も往復動可能なものである。さらに、遮蔽装置246(XY方向可動演出手段)も、キャラクタ役物247(Z軸方向可動演出手段)も、途中で振動(細かい往復動作)が可能なものである。
ここで、内枠104および/または前面扉105、あるいは前面扉105のみの開放があった場合に、遮蔽装置246の動きまでは動作を継続してもよく、キャラクタ役物247は、衝突等の可能性により動作を規制してもよい。また、各可動体(246,247)の動作は、複数のステッピング制御(コマンド)により動作可能とされるものであり、扉開放エラーが発生した場合に、現在実行中の制御コマンドに基づく可動体動作(演出動作や確認動作)までを継続し、次のコマンド動作に基づく各応対動作を規制する構成であってもよい。また、遮蔽装置246および/またはキャラクタ役物247、あるいはキャラクタ役物247のみが演出動作によって初期位置に戻るタイミングで、扉開放エラーが発生した場合は、初期位置に戻る動作として、実行中の演出動作を継続する構成であってもよい。
なお、以上説明した内容で、第一の扉側演出可動体2241aを対象にした事項と第二の扉側演出可動体2241bを対象にした事項とを入れ替えてもよい。さらに、第一の扉側演出可動体2241aを対象にした事項は、第一の扉側演出可動体2241aに限った事項として、第二の扉側演出可動体2241bには適用しないようにしてもよく、第二の扉側演出可動体2241bを対象にした事項は、第二の扉側演出可動体2241bに限った事項として、第一の扉側演出可動体2241aには適用しないようにしてもよい。
また、扉側演出可動体2241を対象にした事項は、盤側演出可動体2242(第三の可動体の一例に相当)を対象として事項に適用可能である。例えば、前面扉105の開放によって、盤側演出可動体2242の演出動作は中止させる一方、確認動作は継続させてもよい。あるいは反対に、盤側演出可動体2242の確認動作は中止させる一方、演出動作は継続させてもよい。また、前面扉105が開放しても、盤側演出可動体2242では、演出動作も確認動作も継続させてもよい。盤側演出可動体2242は、前面扉105が閉じていれば、遊技者に触れる危険性が低い。また、図123を用いて説明した遮蔽装置246(XY方向可動演出手段)であれば、前面扉105が開いていても遊技者に触れる危険性が低い。一方で、図123を用いて説明したキャラクタ役物247(Z軸方向可動演出手段)であれば、盤側演出可動体2242といえども、前面扉105が開いていれば遊技者に触れる危険性が出てくるため、動作を規制してもよい。さらに、前面扉105の開閉状態に関わらず、内枠104の開放によって、盤側演出可動体2242の演出動作は中止させる一方、確認動作は継続させてもよい。あるいは反対に、盤側演出可動体2242の確認動作は中止させる一方、演出動作は継続させてもよい。さらには、演出動作も確認動作も継続させてもよい。
さらに、扉側演出可動体2241として第四の可動体、第五の可動体・・・を設けてもよく、盤側演出可動体2242として第四の可動体、第五の可動体・・・を設けてもよい。
また、演出可動体が、最大稼働位置から初期位置まで戻る動作は、確認動作の内の初期位置戻し動作であってもよいが、エラー発生を契機としたエラー発生状態の専用動作であってもよい。さらに、最大稼働位置から初期位置まで戻る動作は、対象となる可動体のみであってもよいし、それ以外の可動体すべてであってもよい。
また、エラーの発生を条件として初期位置に戻る動作を行っている最中にエラーが解消された場合は、演出動作を即座に行ってもよいし、動作終了後に演出動作を再度開始してもよい。また、別の条件(各種遊技状態の終了や別の遊技状態の開始など)が成立するまでは演出動作の実行を規制する構成であってもよい。
また、最大可動位置とは、可動体の演出時やエラー報知時等において実際に可動させる範囲であり、例えば、可動体の動作範囲外に設けられた遊びの空間がある場合には、その空間も最大可動位置となる。
さらに、初期動作は、最大可動位置まで稼働する動作として説明したが、必ずしも最大可動位置でなくてもよく、例えば、初期位置とは異なる位置であって、かつ稼働範囲内で可動体の検出センサが設けられている位置まで稼働する動作であってもよい。
以上の説明では、
『遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体(例えば、第一の扉側演出可動体2241a)と、
少なくとも開閉可能な複数の扉体と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第一の扉体(例えば、内枠104)であり、
前記複数の扉体のうちの少なくとも一つは、第二の扉体(例えば、前面扉105)であり、
前記可動体は、前記第二の扉体に少なくとも設けられたものであり、
前記可動体は、該可動体が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻ることが可能であり(例えば、図107(e)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
前記第一の位置は、前記可動体の初期位置であり、
前記可動体は、第二の条件の成立があった場合に、第二の動作を少なくとも実行可能であり、
前記第一の条件は、前記第一の扉体が開放されることで少なくとも成立可能な条件であり、
前記第一の条件は、前記第二の扉体が開放されることで少なくとも成立可能な条件であり、
前記第二の条件は、電源が投入された場合に少なくとも成立可能な条件であり、
前記第二の動作は、初期動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作であり、
前記可動体は、前記第二の動作における前記初期動作の実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該初期動作を継続してから前記第一の位置に戻ることが可能である(例えば、図102(c)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、可動体の動作に特徴を持った遊技台を提供できる。
また、可動体が設けられている第二の扉体は、第一の扉体に対して回動可能に設けられた構成の場合に、自身の開放のみならず、第一の扉体が開放した場合でも第二の扉体は開放状態となる。従って、開放先にいる人(遊技者や店員)が可動体の動作によりケガをする可能性が低減され、遊技台として第二の扉体が、他の遊技台等に接触して可動体が故障する可能性も低減することができる場合がある。
ここで、前記初期動作は、前記可動体が、前記第一の位置から最も離れた第二の位置まで移動する動作であってもよい。前記第二の位置は、前記可動体の最大移動位置であってもよい。前記可動体は、前記第一の位置と前記第二の位置との間で往復動作可能なものであってもよい。前記第二の扉体は、前記第一の扉体よりも遊技者側(前側)に設けられたものであってもよい。また、前記第二の扉体は、開閉軸が、前記第一の扉体の開閉軸よりも遊技者側(前側)に設けられたものであってもよい。前記第二の扉体は、遊技盤よりも遊技者側(前側)に設けられたものであり、前記第一の扉体は、前記遊技盤を保持するものであってもよい。
なお、前記可動体は、遊技店の店員も接触可能なものである。また、可動体は、前記扉体とは異なる物と該扉体との双方に設けられたもの(例えば、2つに跨って設けられたもの)であってもよい。
また、前記可動体は、該可動体が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。
また、前記可動体は、第二の条件の成立があった場合に、第二の動作を実行し、該第二の動作の後、他の動作(例えば、演出データに基づく演出動作)も継続するものであってもよい。
また、第一の条件や第二の条件といった条件は、成立する一例を記載したものであって、他の動作等で成立する条件であってもよい。例えば、第一の条件は第一の扉体や第二の扉体が開放されることで成立するものであるが、扉体とは無関係な動作等により成立する条件であってもよい。また、第二の条件は電源投入により成立する条件であるが、エラー解除スイッチの操作や所定の遊技状態の開始、デモ状態からの復帰など別の動作により第二の条件が成立する構成であってもよい。さらに、第二の条件は、前記扉体を開放することでも成立する条件(例えば、前記扉体を開放すると、電源投入が自動で行われる場合等)であってもよい。
また、第一の条件、第二の条件といった条件は、本明細書に記載される動作が行われたとしても成立しない場合があってもよい。なお、本願請求項および実施形態における可動体の動作において「・・・することが可能」と記載される内容については、・・・しない場合が含まれていてもよい。
また、「遊技者が少なくとも接触可能な位置」には、遊技者が自然と接触してしまう位置や、遊技者が通常は接触しないが、場合によって接触してしまう位置も含まれる。「戻ることが可能」とは、通常であれば戻れるのであるが、場合によっては戻れないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。「実行可能」とは、通常であれば実行できるのであるが、場合によっては実行できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。前記第一の条件は、扉体が開放されると、通常であれば成立するのであるが、場合によっては(例えば、前記扉体の開放角度が足りない場合等には)成立しないこともある。前記第二の条件は、電源が投入されると、通常であれば成立するのであるが、場合によっては(例えば、電源が投入されても電圧不足の場合等には)成立しないこともある。
また、
『前記可動体は、第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の位置に少なくとも戻ることが可能であり(例えば、図104(e))、
前記第一の動作は、演出データに従った演出動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、演出動作よりも、人や遊技台の安全を優先することができる場合がある。
ここで、前記可動体は、前記第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の位置に直ちに戻るものであってもよいし、該第一の動作の一部を継続してから該第一の位置に戻るものであってもよい。
なお、前記可動体は、第一の動作を実行中に第一の条件の成立があった場合に、第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。
また、
『前記可動体は、前記第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、前記第一の動作を継続せずに前記第一の位置に戻ることが可能である(例えば、図104(e))、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、演出動作よりも、人や遊技台の安全を優先することができる場合がある。
また、
『前記可動体は、該可動体が外力を受けて前記第一の位置にない状態で前記第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻ろうとするものである(例えば、図109(e))、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、外力などにより可動体の位置がずれた場合であっても、扉開放時に元の位置に戻すことができる。
ここにいう外力とは、遊技者等の接触によって受ける力や、磁石等の道具から受ける力等が相当する。
なお、前記可動体は、該可動体が外力を受けて前記第一の位置にない状態で前記第一の条件の成立があった場合に、第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。
また、
「前記可動体は、前記第一の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻るものであり、
前記第一の動作は、演出データに従った演出動作であり、
前記可動体は、前記第一の動作を実行中に外力を受けて前記演出データに従った位置とは異なる位置に移動した場合であっても、該演出データに従った動作を継続しようとするものである、
ことを特徴とする遊技台。」
であってもよい。
また、
『前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合であっても、該第一の動作を少なくとも行わないものである(例えば、図107(f)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、先に扉開放が成立している場合は、演出よりも安全を優先することができる場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合であっても、該第一の動作を行わず、さらに、他の動作(例えば、異なる新たな演出データに基づく演出動作)も行わないものであってもよい。
また、
「前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合に、該第一の動作を継続する場合があってもよい。」
また、
『前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、該第二の動作を少なくとも実行可能なものである(例えば、図100(d)に示す第一の扉側演出可動体2241a)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、先に扉開放が成立している場合でも、第二の動作を優先させることができる場合がある。例えば、扉開放は、ホールの開店時に店員が遊技領域のメンテナンス等を行いつつ電源を投入する可能性があるので、第二の動作を優先することでホール側の作業効率を低減させることがない。また、電源投入は、意図して行うものであるため、第二の動作を優先した方がよい場合がある。さらに、開店前であれば、遊技者等が扉体の開放側にいる可能性は低いので、安全性も確保される場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、該第二の動作を実行し、該第二の動作の後、他の動作(例えば、第一の動作)も実行するものであってもよい。
また、前記可動体は、前記第一の条件が成立し、前記第一の位置に戻るまでの間に、前記第一の動作に関する動作指示を受けた場合であっても、該第一の動作を少なくとも行わないものであってもよく、さらに、前記可動体は、前記第一の位置に戻った後に、前記第一の動作を少なくとも実行可能なものであってもよい。
さらに、前記可動体は、前記第一の条件が成立し、前記第一の位置に戻るまでの間に、前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、前記第一の位置に戻った後に、該第二の動作を少なくとも実行可能なものであってもよいし、前記第一の位置に戻っても、前記第二の動作を少なくとも行わないものであってもよい。
また、前記可動体は、前記第一の条件が成立している状態で前記第二の動作に関する動作指示を受けた場合に、前記初期動作を行わず、前記第一の位置に戻ることを優先するものであってもよい。
また、
『前記第二の扉体は、第二の可動体(例えば、第二の扉側演出可動体2241b)が少なくとも設けられたものであり、
前記第二の可動体は、第三の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該第三の動作を少なくとも継続可能なものであり(例えば、図107(e)に示す第二の扉側演出可動体2241b)、
前記第三の動作は、演出データに従った演出動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、所定の可動体のみ特殊な動作を行うことができる場合がある。
なお、前記第二の扉体は、第二の可動体の他に、ランプやスピーカ等も設けられたものであってもよい。前記第二の可動体は、第三の動作を実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該第三の動作を継続し、該第三の動作の後、他の動作(例えば、異なる新たな演出データに基づく演出動作)も継続するものであってもよい。
また、「継続可能」とは、通常であれば継続できるのであるが、場合によっては(例えば、緊急停止条件が成立した場合等には)継続できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
また、
『前記第二の扉体は、一方端を回動軸(例えば、ヒンジ112)として少なくとも回動可能に構成されたものであり、
前記可動体(例えば、ここでは可動体と第二の可動体の関係が逆になり第二の扉側演出可動体2241b)は、前記第二の可動体(例えば、第一の扉側演出可動体2241a)よりも前記回動軸に近い位置に設けられたものである(図108)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、回動軸に近い可動体は、扉開放の角度によっては隣の遊技台(の開放端側や台間のCRユニット等)と接触する可能性がある。そのため、扉開放中に演出動作を規制することで故障を未然に防止できる場合がある。
なお、前記第二の扉体は、回動可能な他に、一方端を支点にして取り外しも可能に構成されたものであってもよい。
また、前記第二の可動体は、前記可動体よりも前記回動軸に近い位置に設けられたものであってもよい(図107)。こうすることで、開放端側の可動体は扉開放による可動量が大きいため遊技者との接触等の危険性が高いため、初期位置に戻すことで安全性を確保することができる場合がある。
また、「回動可能」とは、通常であれば回動できるのであるが、場合によっては(例えば、施錠されている場合等には)回動できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
また、
『前記遊技台は、ぱちんこ機(例えば、図97に示すパチンコ機100)であり、
前記第一の扉体(例えば、内枠104)は、外枠(例えば、外枠102)に対して少なくとも回動可能に設けられたものであり、
前記第二の扉体(例えば、前面扉105)は、前記第一の扉体に対して少なくとも回動可能に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の扉体は、島設備、あるいは前記第二の扉体に対しても回動可能に設けられたものであってもよい。前記第二の扉体は、前記外枠に対しても回動可能に設けられたものであってもよい。
ここで、「前記第一の扉体が開放されたことを検出する第一の検出手段と、
前記第二の扉体が開放されたことを検出する第二の検出手段と、
を備え、
前記第一の検出手段は、前記第二の検出手段とは異なる検出手段であってもよいし、前記第二の検出手段と共通の検出手段である、
ことを特徴とする遊技台。」であってもよい。すなわち、別々の検出手段により検出されてもよいし、一つの検出手段でいずれかの扉体の開放が検出されてもよい。
また、
『報知手段(スピーカ120)を備え、
前記報知手段は、前記第一の扉体が開放した場合に報知(例えば、扉開放エラーに関するエラー関連報知)を少なくとも実行可能な手段であり、
前記報知手段は、前記第二の扉体が開放した場合に報知(例えば、扉開放エラーに関するエラー関連報知)を少なくとも実行可能な手段であり、
前記報知手段は、第一の状態になった後も前記報知(例えば、エラー解除報知)を第一の期間(例えば、15秒間)少なくとも継続可能な手段であり(例えば、図105(h))、
前記第一の状態は、前記第一の扉体が閉鎖した状態であり、
前記第一の状態は、前記第二の扉体も閉鎖した状態である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記報知手段は、前記第一の扉体が閉鎖しかつ前記第二の扉体も閉鎖した状態になった後も報知を少なくとも継続可能なものである。
この遊技台によれば、扉体が開放していたことを第一の期間は優先させることで、扉開放の時間が短い場合であっても確実に報知できる場合があり、不正行為の発見に寄与することが期待できる。
なお、前記報知手段は、前記第一の扉体が閉鎖した状態であって前記第二の扉体が開放したままの状態であっても、前記第二の扉体が閉鎖した状態であって前記第一の扉体が開放したままの状態であっても、前記報知を継続可能なものである。
以上のことをまとめると、「第一の扉体」には内枠104が一例として対応し、「第二の扉体」には前面扉105が一例として対応する。「可動体」には、第一の扉側演出可動体2241aあるいは第二の扉側演出可動体2241bが一例として対応する。「第一の位置」には、可動体の初期位置が一例として対応する。「第一の動作」には、演出データに従った演出動作が一例として対応し、「第二の動作」には、初期動作を開始してから第一の位置に戻るまでの一連の動作である確認動作が一例として対応する。「第一の条件」には、第一の扉体開放あるいは第二の扉体開放が一例として対応し、「第二の条件」には、電源スイッチ178の操作あるいは島設備による電源一斉投入が一例として対応する。「第二の可動体」には、第二の扉側演出可動体2241bあるいは第一の扉側演出可動体2241aが一例として対応する。「第三の動作」には、第二の可動体の演出データに従った演出動作が一例として対応する。「第一の状態」には、第一の扉体が閉鎖しかつ前記第二の扉体も閉鎖した状態が一例として対応する。
また、以上の説明では、
『遊技者が少なくとも接触可能な位置に設けられた可動体(例えば、扉側演出可動体2241)と、
少なくとも開閉可能な扉体(例えば、内枠104に対して前面扉105が開放されてい
ない状態における、内枠104と前面扉105を併せたもの)と、
を備えた遊技台であって、
前記可動体は、前記扉体に少なくとも設けられたものであり、
複数のエラー状態のうちの少なくとも一つは、第一のエラー状態(例えば、扉開放エラーが発生している状態)であり、
前記複数のエラー状態のうちの少なくとも一つは、第二のエラー状態(例えば、扉体を開放しないと解除できないエラーが発生している状態)であり、
前記可動体は、第一の動作(例えば、演出データに従った動作)を実行中に第一の条件(例えば、扉開放エラーの発生)の成立があった場合に、第一の位置に少なくとも戻ることが可能であり、
前記可動体は、前記第一の動作を実行中に第二の条件(例えば、払出個数スイッチエラーの発生)の成立があった場合に、該第一の動作を少なくとも継続することが可能であり、
前記第一の位置は、前記可動体の初期位置であり、
前記第一の条件は、前記第一のエラー状態となった場合に成立する場合がある条件であり、
前記第二の条件は、前記第二のエラー状態となった場合に成立する場合がある条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、可動体の動作に特徴を持った遊技台を提供できる。また、エラーの重要度に対応して可動体の動作を選択できる場合がある。さらに、初期位置に戻る場合には、可動体の故障の防止等に貢献できる場合がある。
なお、前記可動体は、遊技店の店員も接触可能なものである。また、可動体は、前記扉体とは異なる物と該扉体との双方に設けられたもの(例えば、2つに跨って設けられたもの)であってもよい。
また、前記扉体は、開閉可能な他に、取り外し可能なものであってもよい。
また、前記可動体は、第一の動作を実行中に第一の条件の成立があった場合に、第一の位置に戻った後、別の位置(例えば、最大稼働位置)までさらに移動したり、第一の位置に戻る前に別の位置(例えば、最大稼働位置)を経由してから第一の位置に戻ってもよい。また、前記可動体は、前記第一の動作を実行中に第二の条件の成立があった場合に、該第一の動作を継続し、該第一の動作の後、他の動作(例えば、異なる新たな演出データに基づく演出動作)も継続するものであってもよい。
また、第一の条件や第二の条件といった条件(後述する第三の条件や第四の条件についても同じ)は、成立する一例を記載したものであって、他の状態になることや他の動作等で成立する条件であってもよい。
また、第一の条件、第二の条件といった条件は、本明細書に記載される動作が行われたとしても成立しない場合があってもよい。なお、本願請求項および実施形態における可動体の動作において「・・・することが可能」と記載される内容については、・・・しない場合が含まれていてもよい。
また、「遊技者が少なくとも接触可能な位置」には、遊技者が自然と接触してしまう位置や、遊技者が通常は接触しないが、場合によって接触してしまう位置も含まれる。また、「開閉可能」とは、通常であれば開閉できるのであるが、場合によっては(例えば、施錠されている場合等には)開閉できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。「戻ることが可能」とは、通常であれば戻れるのであるが、場合によっては戻れないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。「継続することが可能」とは、通常であれば継続できるのであるが、場合によっては(例えば、緊急停止条件が成立した場合等には)継続できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
ここで、エラー状態とは、扉体が開放している状態等が一例としてあげられる。
また、「前記可動体は、該可動体が外力を受けて前記第一の位置にない状態で前記第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻ろうとするものである(例えば、図109(e))、ことを特徴とする遊技台。」であってもよい。
さらに、前記扉体は、内枠104単独であってもよいし、前面扉105単独であってもよい。前記可動体は、前記第一の位置と、該第一の位置から最も離れた第二の位置との間で往復動作可能なものであってもよい。ここで、前記第二の位置は、前記可動体の最大移動位置であってもよい。前記扉体は、遊技盤よりも遊技者側(前側)に設けられたものであってもよいし、前記遊技盤を保持するものであってもよい。
また、
『前記可動体は、第三の条件の成立があった場合に、第二の動作(例えば、確認動作)を少なくとも実行することが可能であり、
前記第三の条件は、電源が投入された場合に少なくとも成立可能な条件であり、
前記第二の動作は、初期動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作であり、
前記可動体(図102(c)に示す第一の扉側演出可動体2241a)は、前記第二の動作における前記初期動作の実行中に前記第一の条件の成立があった場合に、該初期動作を継続してから前記第一の位置に戻るものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、電源投入時の初期動作は、第一のエラー状態により第一の条件が成立した場合であっても可動体の動作を優先させることができる。
なお、前記可動体は、第三の条件の成立があった場合に、前記第二の動作を実行する他、該第二の動作の後、他の動作(例えば、前記三の条件が成立した場合の他の専用動作)も実行するものであってもよい。さらに、第三の条件の成立要件は、扉体が開放されて電源スイッチが操作されたことも含んでいてもよいし、扉体が閉鎖していること(扉体が開放されずに島設備によって一斉に電源が投入されたこと)も含んでいてもよい。
また、「実行することが可能」とは、通常であれば実行できるのであるが、場合によっては実行できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。また、前記第三の条件は、電源が投入されると、通常であれば成立するのであるが、場合によっては(例えば、電源が投入されても電圧不足の場合等には)成立しないこともある。
ここで、前記第二の動作は、電源が一旦断たれた後に前記三の条件の成立があった場合には、電源が一旦断たれる前に実行した動作とは異なる動作になる場合があってもよい。
また、前記初期動作は、前記可動体が、前記第一の位置から最も離れた第二の位置(例えば、最大稼働位置)まで移動する動作であってもよい。
また、
『前記第一のエラー状態は、前記扉体が少なくとも開放している状態である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第二のエラー状態になっている期間(例えば、払出個数スイッチエラーが生じている期間)は、第一の期間を含む場合があり、
前記第一の期間は、遊技を少なくとも継続可能な期間である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第二のエラー状態になっている期間(例えば、磁石センサエラーが生じている期間)は、第二の期間を含む場合があり、
前記第二の期間は、遊技を少なくとも継続不能な期間であり、
前記第二のエラー状態は、第四の条件が成立した場合に少なくとも解除可能なエラー状態であり、
前記第四の条件は、前記扉体を開放することを少なくとも一つの条件として、成立可能な条件(例えば、前記扉体を開放しないと操作することができない電源スイッチ178を操作すること)であり、
前記可動体は、前記第一の動作を実行中に第二の条件が成立している状態で前記第四の条件が成立した場合には、前記第一の位置に少なくとも戻ることが可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、遊技台や遊技者の安全を優先して可動体を初期位置に戻すことができる。
なお、前記第四の条件は、前記扉体を開放するだけでも成立する条件(例えば、前記扉体を開放すると、電源再投入が自動で行われる場合等)であってもよい。
また、「解除可能」とは、通常であれば解除できるのであるが、場合によっては解除できないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
さらに、前記第四の条件は、前記扉体が開放しても、場合によっては(例えば、前記扉体の開放角度が足りない場合等には)成立しないこともある。
ここで、前記第二のエラー状態は、遊技台の裏側に設けられた操作手段(エラー解除スイッチ168、ラムクリアスイッチ180)の操作により解除可能なものであってもよい。すなわち、前記第四の条件は、前記操作手段を操作することも少なくとも一つの条件として、成立する条件であってもよい。言い換えれば、前記扉体を開放することで少なくとも操作可能なエラー解除操作手段を備え、前記第四の条件は、前記エラー解除操作手段を操作することも少なくとも一つの条件として、成立する条件であってもよい。
また、
『前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第一の動作を少なくとも開始しないものであり(例えば、図105(f)等に示す扉側演出可動体2241)、
前記可動体は、前記第二のエラー状態において前記第一の動作を少なくとも開始可能なものである(例えば、図116(i)等に示す扉側演出可動体2241)、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一のエラー状態時にのみ第一の動作を開始しないことで、必要以上に可動体の演出を規制しないようにできる場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第一の動作とは異なる動作(例えば、遊技者の操作に応じて動く動作)も開始しないものであってもよく、さらに、前記第二のエラー状態において前記第一の動作の他、第二の動作も開始可能なものであってもよい。
また、「開始可能」とは、通常であれば開始されるはずであるが、場合によっては(例えば、緊急停止条件が成立した場合等には)開始されないことがあってもよいことを含む(以下、同じ)。
また、
『前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第二の動作を少なくとも開始可能なものであり(例えば、図102に示す扉側演出可動体2241)、
前記可動体は、前記第二のエラー状態において前記第二の動作を少なくとも開始可能なものである、
ことを特等とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、電源投入時の動作を最優先とすることができる場合がある。
なお、前記可動体は、前記第一のエラー状態において前記第二の動作とは異なる動作(例えば、遊技者の操作に応じて動く動作)も開始可能なものであってもよく、さらに、前記第二のエラー状態において前記第二の動作の他、第一の動作も開始可能なものであってもよい。
また、
『前記第一の動作は、演出データに従った動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上のことをまとめると、「可動体」には扉側演出可動体2241が一例として対応する。「扉体」には、内枠104に対して前面扉105が開放されていない状態における、内枠104と前面扉105を併せたものが一例として対応する。「第一のエラー状態」には、内枠104が開放されている状態が一例として対応し、「第二のエラー状態」には、内枠104を開放しないと解除できないエラーが発生している状態が一例として対応する。「第一の位置」には、可動体の初期位置が一例として対応する。「第一の動作」には、演出データに従った動作が一例として対応し、「第二の動作」には、初期動作を開始してから前記第一の位置に戻るまでの一連の動作である確認動作が一例として対応する。「第一の条件」には、結果として内枠104の開放が一例として対応し、「第二の条件」には、内枠104を開放しないと解除できないエラー発生が一例として対応し、「第三の条件」には、電源スイッチ178の操作あるいは島設備による電源一斉投入が一例として対応し、「第四の条件」には、内枠104の開放が一例として対応する。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記ア)
演出を少なくとも実行可能な演出手段を備え、
前記可動体は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段であり、
前記演出手段は、前記操作手段が操作された場合に前記演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記操作手段は、該操作手段が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻るものであり、
前記演出手段は、前記操作手段が操作された場合であっても前記演出を少なくとも実行しないものである、
ことを特徴とする遊技台。
例えば、スロットマシン等では、停止順序等に関する操作方法が予め決められた操作方法と一致しないと、役を構成する図柄が揃わない場合(入賞できない場合)がある。この場合、主制御部とは無関係に、副制御部側でその操作方法を報知する期間(アシストタイム)が設けられることがある。この期間が付与されることは遊技者とって特典であり、その期間は、予め決められた役に当選したり、抽選に当選したりすること等で延長されることがある。この延長(上乗せゲーム数)も遊技者とって特典になる。付記1記載の遊技台によれば、不正行為によって扉体が開放された場合、特典の付与に関する演出を規制することで、不正遊技を防止できる場合がある。
(付記イ)
演出を少なくとも実行可能な演出手段を備え、
前記可動体は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段であり、
前記演出手段は、有効期間において前記操作手段が操作された場合に前記演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記操作手段は、該操作手段が第一の位置とは異なる位置にいる状態で第一の条件の成立があった場合に、該第一の位置に少なくとも戻るものであり、
前記演出手段は、前記有効期間が終了した後で前記演出を少なくとも実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記操作手段が操作された場合であっても、(該操作手段が操作されたタイミングには応じずに)、前記有効期間が終了した後で前記演出を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用してもよい。
<実施形態C>
図124を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図125は、図124のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成すると共に遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成すると共に遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。
図126は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。外レール202は演出装置206の上方から右方にまで延びており、演出装置206上部と外レール202との空間を通って遊技盤200の右側の遊技領域124まで遊技球が飛翔できるようになっている。つまり、遊技領域124は、発射された遊技球が流下する経路として装飾部材としての演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路と、発射された遊技球が流下する経路として装飾部材を挟んで右側となる第二流下経路とを有している。以下、第一流下経路に遊技球を打ち出すことを「左打ち」と称し、第二流下経路に遊技球を打ち出すことを「右打ち」と称する場合がある。
演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その上部に演出可動体224を配設し、その下部に普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。図126では演出可動体224は装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠の上辺より上部の初期位置にあり、初期位置では遊技者から演出可動体224は視認できないようになっている。演出可動体224は、不図示の駆動系により、装飾図柄表示装置208の前方で装飾図柄表示装置208の表示画面にほぼ平行な平面(以下、表示画面前方平面と称する場合がある)内で移動できるようになっている。演出可動体224の構成や駆動系については後程図面を用いて説明する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の例えば横長長方形状の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、第一普図始動口227と、第二普図始動口229と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
第一普図始動口227および第二普図始動口229は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成されている。本実施の形態では、演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路内に第一普図始動口227が配置され、演出装置206を挟んで右側となる第二流下経路内に第二普図始動口229が配置されている。すなわち、本実施の形態では、左打ちで第一普図始動口227に遊技球が通過可能になっており、右打ちで第二普図始動口229に遊技球が通過可能になっている。第一普図始動口227または第二普図始動口229を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が第一普図始動口227または第二普図始動口229を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。また、所定期間(例えば、電サポ状態中、スーパーリーチ演出実行中、大当り遊技中)以外の期間において、球が第一普図始動口227を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、装飾図柄表示装置208を用いて、所定の確率で普図装飾図柄変動ゲームを実行する。
特図1始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央下部に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第二普図始動口229の下方に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。第二普図始動口229およびその下方の特図2始動口232は、演出装置206を挟んで右側となる第二流下経路内にあるので、演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路に進んだ遊技球が第二普図始動口229を通過したり、特図2始動口232に入球したりすることはない。また、第一普図始動口229および特図1始動口230は、演出装置206を挟んで左側となる第一流下経路内にあるので、演出装置206を挟んで右側となる第二流下経路に進んだ遊技球が第一普図始動口227を通過したり、特図1始動口230に入球したりすることはない。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の特図1始動口230の下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または第一普図始動口227、第二普図始動口229を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図127を用いて、パチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332等を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224および、後述する可動物703の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224と可動物703の現在位置や初期位置を検出する演出可動体センサ424と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、所定の検出センサ、例えば演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、を接続している。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路を備えている。基本回路には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246の制御を行うための駆動回路を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図128を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、および普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図128(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動表示と称する。後述するように、図柄変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図128(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図128(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」および「特図B」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図C」および「特図D」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、大当り遊技終了後の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも電サポ状態(時短状態という場合もある)に移行する。電サポ状態については詳しくは後述するが、電サポ状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、電サポ状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」および「特図B」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図C」および「特図D」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」、「特図B」、「特図C」、「特図D」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図E」は2R大当り図柄であり突然確変と称する。突然確変は、大当り遊技終了後には15R特別大当り図柄と同様に特図高確率普図高確率状態になる。「特図F」は2R大当り図柄であり隠れ確変と称する。隠れ確変は、大当り遊技終了後には特図高確率普図低確率状態(潜伏確変状態)になる。隠れ確変は、大当り遊技終了後には電サポ状態に移行しない。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄である。小当り遊技終了後は特図低確率普図低確率状態(通常状態、あるいは通常遊技状態と称する場合がある)になる。小当り遊技では「特図E」や「特図F」と同じ回数(本実施形態の場合、2回)アタッカが開放される。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
詳細は後述するが、本実施の形態によるパチンコ機100は、当否判定において大当りであるか否かの抽選を行い、その後、当該当否判定の結果に基づいて、図柄変動表示後に「特図A」〜「特図J」のいずれを特図1または特図2表示装置212、214に停止表示するのかを決定するように構成されている。このため、本実施の形態によるパチンコ機100は、図柄変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)を決定することにより、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の利益状態(例えば、特図確変状態の有無や電サポ状態の有無)が自動的に決定されるようになっている。しかしながら、パチンコ機100は、これに限られず、例えば、停止図柄の決定とは別に、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の利益状態を抽選により決定するように構成されていてもよい。また、パチンコ機100は、例えば停止図柄を決定すると大当り遊技のラウンド数が自動的に決定するのに対し、大当り遊技後の利益状態を抽選により決定するといったように、停止図柄、当該ラウンド数および当該利益状態を適宜関連付けて構成されていてもよい。
図128(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、15R大当り、15R特別大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図F」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図G」および「特図H」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。また、「特図E」の突然確変と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」、「特図J」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図128(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
なお、本実施形態では、一義的に装飾図柄の組合せと大当りの種類を決めているが、遊技者にどの装飾図柄の組合せがどの大当りになるかをわからないようにしてもよい。
図128(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄1である「普図A」と、当り図柄2である「普図B」と、はずれ図柄である「普図C」の3種類がある。本実施の形態によるパチンコ機100は、普図変動遊技における当りか否かの決定および停止図柄の決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。例えば当り図柄1、2は、特図2始動口232(電チュー)の開放パターンが異なっている。第一普図始動口227または第二普図始動口229を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」または「普図B」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図C」を停止表示する。図128(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図128(d)は普通図柄用装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の普通図柄用装飾図柄には、「普図装飾1」、「普図装飾2」、「普図装飾3」の3種類がある。普図装飾1は例えば「○」を想起させる図柄態様を有しており、普図装飾2は例えば「◎」を想起させる図柄態様を有しており、普図装飾3は例えば「×」を想起させる図柄態様を有している。所定期間(例えば、電サポ状態中、スーパーリーチ演出実行中、大当り遊技中)以外に第一普図始動口227を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208に、「普図装飾1」→「普図装飾2」→「普図装飾3」・・・の順番で表示を切り替える普図装飾図柄変動ゲームを所定の確率で行う。
「普図A」の当りを報知する場合には、「普図装飾1」を停止表示し、「普図B」の当りを報知する場合には、「普図装飾2」を停止表示し、「普図C」のはずれを報知する場合には、「普図装飾3」を停止表示する。
次に、図129を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図129に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8ms(ミリ秒)に相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図127に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図変動遊技での停止図柄を決定する抽選に用いる特図決定用乱数値を生成する特図決定用乱数値カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタを更新する。また、普図変動遊技の当否判定に用いる普図当選乱数値を生成する普図当選乱数値カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、特図決定用乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタ、および普図当選乱数値カウンタとその初期値生成用乱数カウンタが設けられている。ステップS115では、これらのうち2つの初期値生成用乱数カウンタの初期値をそれぞれ更新する。例えば、初期値生成用乱数カウンタの取り得る数値範囲が0〜99とすると、初期値生成用乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の初期値生成用乱数カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の初期値生成用乱数カウンタに記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図130を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図127に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、若しくは第一普図始動口227または第二普図始動口229の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、227、229への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行う。本実施の形態によるパチンコ機100の主制御部メイン処理の初期値生成用乱数では、普図の図柄決定抽選で用いる普図決定用乱数値を生成するための乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタを更新するようになっている。例えば、普図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた普図決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。
また、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、主制御部300で使用する、特図決定用乱数値を生成する特図決定用乱数値カウンタ、普図当選乱数値を生成する普図当選乱数値カウンタおよび普図決定用乱数値を生成する普図決定用乱数値カウンタを更新する。例えば、特図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、特図決定用乱数値を生成するためにRAM308に設けた特図決定用乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の特図決定用乱数値カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の特図決定用乱数値カウンタに記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、特図決定用乱数値カウンタが一周していると判定した場合には特図決定用乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、特図決定用乱数値カウンタにセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する特図決定用乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、特図決定用乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、特図決定用乱数値カウンタにセットすると共に、特図決定用乱数値カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、特図決定用乱数値カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、普図当選乱数値カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。特図決定用乱数値カウンタは、特図1用の乱数値を取得するためのカウンタと特図2用の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けてもよいし、あるいは、同一のカウンタを用いてもよい。
また、例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜65535とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が65536であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜65535の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、例えば、普図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた普図決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値である場合に、普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図決定用乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。具体的には、特図変動遊技での図柄変動時間を決めるための特図変動時間決定用乱数値を生成する特図変動時間決定用乱数値カウンタの値あるいはその初期値を更新する。また、本実施の形態では、普図変動遊技の変動時間は、例えば普図低確率状態で20000msになっており、普図高確率状態で1000msになっている。パチンコ機100は、普図変動遊技の変動時間を所定のテーブルを用いた抽選で決定してもよく、普図変動遊技での図柄変動時間を決めるための普図変動時間決定用乱数値を生成する普図変動時間決定用乱数値カウンタの値あるいはその初期値を更新してもよい。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、227、229に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、第一普図始動口227、第二普図始動口229および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得すると共に、RAM308に設けた特図決定用乱数値カウンタから特図決定用乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および特図決定用乱数値の組(以下、「特図1乱数値の組」または「特図1始動情報」と略称する)は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先であり最も過去に記憶されている)の特図1乱数値の組のデータが消去されると共に、残余の特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得すると共に、RAM308に設けた大当り時用特図決定用乱数値カウンタから大当り時用特図決定用乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および大当り時用特図決定用乱数値の組(以下、「特図2乱数値の組」または「特図2始動情報」と略称する)は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2乱数値の組のデータが消去されると共に、残余の特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
第一普図始動口227または第二普図始動口229へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、第1普図当りフラグがオンの場合には当り図柄1(普図A)の表示態様となるように、第2普図当りフラグがオンの場合には当り図柄2(普図B)に表示態様となるように、はずれフラグがオンの場合にははずれ図柄(普図C)の表示態様となるように、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄1(普図A)、当り図柄2(図128普図B)、およびはずれ図柄(普図C)のいずれかの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図決定結果に基づき第1普図当りフラグまたは第2普図当りフラグのいずれかがオンにされる。この第1、第2普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定すると共に、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の普図乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定(普図変動遊技の当否判定)を行う。当り判定の結果が当りの場合には、乱数値記憶領域に記憶している普図決定用乱数値に基づいた乱数抽選により図柄の決定を行う。普図決定結果が当り図柄1である場合にはRAM308に設けた第1普図当りフラグをオンに設定し、普図決定結果が当り図柄2である場合にはRAM308に設けた第2普図当りフラグをオンに設定する。当り判定の結果がはずれの場合には、RAM308に設けた普図はずれフラグをオンに設定する。また、本実施の形態では、普図高確率状態での普図の図柄変動時間は1000msであり、普図低確率状態での普図の図柄変動時間は20000msになっている。普図の図柄変動時間を抽選で決定する場合には、普図変動時間決定用乱数値を生成する普図変動時間決定用乱数値カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の複数(本例では9つ)の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動開始のタイミングにおける特図2状態更新処理では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数の値を1だけ減算した値を特図2保留数記憶領域に記憶し直す。それと共に、特図2保留ランプ220の点滅を制御する。例えば、図126の特図2保留ランプ220の4つのLEDを図左から右に向かって順にLED番号1−4とすると、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。
また例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図128(a)に示す特図Aまたは特図B、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図Cまたは特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A、特図B)、15R大当り図柄(特図C、特図D)、突然確変図柄(特図E)、隠れ確変図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ(詳細は後述)回数記憶部に記憶された電サポ回数が1以上であれば、その電サポ回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶すると共に、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定すると共に、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイドに、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイドに、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力すると共に、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、電サポ回数記憶部に電サポ回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。ここでの時短状態とは、大当り遊技を終了してから、次の大当り遊技を開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率(普図確変)状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延による制御状態をまとめて、電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態と呼ぶ。また、特図変動遊技の変動時間も短くする制御状態を含めて時短状態と呼ぶ。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が0より多い場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2乱数値の組(始動情報)を取得し、不図示の判定用テーブルを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定、特図2の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間の決定、特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定などを行う。特図2乱数値記憶領域から最先の特図2乱数値の組を取り出した後、特図2乱数値記憶領域における当該特図2乱数値の組の記憶はクリアされると共に、特図2保留数を1減算する。このとき特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2乱数値の組をRAM308に設けた一時領域(第2の始動情報記憶手段の一例)に当該特図2乱数値の組を記憶し、この一時領域に記憶している当該特図2乱数値の組に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、主制御部300のRAM308に格納されている15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択した特図変動遊技の変動時間などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグ、2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択した特図変動遊技の変動時間、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグ、2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になると共に、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図129に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図129に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図131を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理(ストローブ割込み処理)のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この初期化処理は、例えば約30秒の時間を要する。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS311の次のステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS313の次のステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS315の次のステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS317の次のステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図131(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS501の次のステップS503では、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信やその他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図132乃至図152を用いて本発明の一実施の形態によるパチンコ機100で用いられる演出可動体の構造および動作について説明する。図132は、図126と同様にパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。図132は、装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠の上辺より上部にある初期位置から演出可動体224が下降して、装飾図柄表示装置208の前方の表示画面前方平面内で停止している状態を示している。
演出可動体224は例えば刀を模した形状をしており、装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠に対し、刃が上を向いて右側に刀の切っ先が位置し左側に刀の柄(つか)が位置している。この配置関係を維持して演出可動体224は長方形状の開口枠内を上下に移動できるようになっている。また演出可動体224は、初期位置では開口枠上辺より開口枠内側に移動して視認不可能になる。なお、演出可動体224が最大降下位置では開口枠下辺より開口枠内側に移動して視認不可能になるようにしてもよい。
図133は、図132と同様にパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。図133は、演出可動体224の基部701が図132に示す位置で停止しており、刃を模した可動物703が基部701の中央部を回転中心として反時計回りに所定角度だけ回転した状態を示している。
次に、図134および図135を用いて本実施の形態によるパチンコ機100の可動物ユニットの構造について説明する。これ以降の説明において、パチンコ機100を遊技店の島設備等に設置した状態で遊技者に近くなる側を「前」(前方、前側、前端等)とし、またその逆を「後」(後方、後側、後端等)とし、遊技者から見て鉛直上方を「上」(上方、上側、上端等)とし、またその逆を「下」(下方、下側、下端等)とし、遊技者から見て水平左方を「左」(左方、左側、左端等)とし、またその逆を「右」(右方、右側、右端等)とする。図134は、本実施の形態による可動物ユニット700を正面側から見た外観斜視図である。図135は、本実施の形態による可動物ユニット700を背面側から見た外観斜視図である。図134(a)および図135(a)は、演出可動体224が初期位置にある場合を示している。可動物ユニット700は、細長状金属板を有する右駆動系基部713と左駆動系基部712を左右方向に対向させ、右駆動系基部713上端と左駆動系基部712上端を細長金属板の接続部材710で接続し、右駆動系基部713下端と左駆動系基部712下端を細長金属板の接続部材711で接続して長方形枠状に組み立てられている。
右駆動系基部713には長手方向(上下方向)に沿って細長い円柱状の金属棒を有する案内部材717が固定されている。右駆動系基部713の下端にはモータmrが配置され、モータmrの回転軸に歯車gr1が固定され、歯車gr1には歯車gr2が噛み合わされている。右駆動系基部713の上端にプーリprが配置され、プーリprと歯車gr2にはベルトvrが架け渡されている。ベルトvrは案内部材717の延びる方向と平行に架け渡されている。
案内部材717の円柱状金属棒を囲んで摺動可能に被案内部材721が取り付けられている。被案内部材721はベルトvrに固定されている。モータmrを駆動してベルトvrを動かすことにより、ベルトvrに固定された被案内部材721は案内部材717に案内されて、案内部材717の円柱状部材に沿って上下方向に移動することができる。被案内部材721には演出可動体224の右端を保持する可動体右端保持部材(不図示)が着脱可能に取り付けられている。
左駆動系基部712には長手方向(上下方向)に沿って細長い円柱状の金属棒を有する案内部材715が固定されている。左駆動系基部712の下端にはモータmlが配置され、モータmlの回転軸に歯車gl1が固定され、歯車gl1には歯車gl2が噛み合わされている。左駆動系基部712の上端にプーリplが配置され、プーリplと歯車gl2にはベルトvlが架け渡されている。ベルトvlは案内部材715の延びる方向と平行に架け渡されている。
案内部材715の円柱状金属棒を囲んで摺動可能に被案内部材719が取り付けられている。被案内部材719はベルトvlに固定されている。モータmlを駆動してベルトvlを動かすことにより、ベルトvlに固定された被案内部材719は案内部材715に案内されて、案内部材715の円柱状部材に沿って上下方向に移動することができる。被案内部材719には演出可動体224の左端を保持する可動体左端保持部材(不図示)が着脱可能に取り付けられている。
演出可動体224の右端には基部701の中央部を回転中心として可動物703を回転させるモータ723が固定されている。図134(b)および図135(b)は、右駆動系と左駆動系とが協働して同期して演出可動体224を初期位置から下方に所定距離だけ平行移動させた状態を示している。図134(c)および図135(c)は、図134(b)および図135(b)に示す位置に演出可動体224の基部701が停止している状態で、可動物703が回転移動した状態を示している。
図136は、本実施の形態による可動物ユニット700の左駆動系を背面側から見た分解斜視図(部分)である。図示は省略したが、可動物ユニット700の右駆動系にも同様の構成が設けられている。ベルトvlに固定されて案内部材715を摺動可能に保持している被案内部材719には箱状領域が設けられており、当該箱状領域内には被案内部材719の摺動方向に直交する方向に所定距離だけ突出可能な爪部725が収容されている。爪部725の先端は楔状に形成されている。また、爪部725の先端上部は後述するピン729と接触可能な斜面が形成されている。箱状領域内には爪部725の後端に接触するバネ723が配置されている。バネ723の作用により爪部725は常時突出方向に付勢されている。箱状領域は爪部725とバネ723を収容して蓋部材727で閉鎖されている。
案内部材715には被案内部材719の下側に演出可動体224の左端を保持する可動体左端保持部材731が摺動可能に取り付けられている。可動体左端保持部材731には、被案内部材719の爪部725と係合可能な先端が楔状の爪部731aが形成されている。
演出可動体224の左端を保持した可動体左端保持部材731が案内部材715の最下端に位置している状態で、モータmlを所定の一方向に回転させてベルトvlを移動させると、被案内部材719が下降して、被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aとを係合させることができる。これにより可動体左端保持部材731を被案内部材719に接続させることができる。係合が完了した後にモータmlを他方向に回転させてベルトvlを移動させて被案内部材719を上昇させると、被案内部材719に接続された可動体左端保持部材731も一緒に上昇する。可動物ユニット700の右駆動系も同様に駆動させることにより、最下端に位置した演出可動体224を引き上げることができる。
左駆動系基部712の上部で演出可動体224の初期位置より所定距離だけ上方であって、被案内部材719の爪部725と接触可能な位置にピン729が突出して固定されている。被案内部材719が初期位置を超えて上昇して爪部725をピン729に接触(衝突)させると、ピン729により爪部725が箱部材側に押し込まれる方向に所定量移動する。これにより、被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aの係合が解消され、被案内部材719と可動体左端保持部材731とを分離することができる。可動物ユニット700の右駆動系も同様に駆動させることにより、最上位に位置した演出可動体224を自由落下させることができる。
演出可動体224を初期位置に戻すには、被案内部材719を最下端に位置する可動体左端保持部材731まで移動させて爪部725と爪部731aを係合させてから、被案内部材719を上方まで移動させ、同様の動作を右駆動系も同期させて行うことにより演出可動体224を初期位置に移動させることができる。
図137(a)は、本実施の形態による可動物ユニット700の左駆動系を背面側から見た分解斜視図(部分)である。図137(b)〜(d)は図137(a)の円形部を拡大して示している。図137(b)〜(d)を用いてピン729による爪部725と爪部731aの係合解消動作について説明する。図137(b)は、可動体左端保持部材731を保持した被案内部材719が駆動系の駆動により初期位置より所定距離だけ上方に移動している状態を示している。被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aは係合している。また、被案内部材719の爪部725の上部斜面にピン729の底部が当接している。被案内部材719がさらに上方に移動すると、固定されたピン729底部が被案内部材719の爪部725上部斜面を押すため、爪部725は可動体左端保持部材731の爪部731aとの係合を解消する方向に移動される。
図137(c)は、被案内部材719がさらに上方に移動して、固定されたピン729底部が被案内部材719の爪部725の上部斜面を押して爪部725と爪部731aとの係合が解消された状態を示している。
図137(d)は、被案内部材719の爪部725と可動体左端保持部材731の爪部731aの係合が解消され、被案内部材719と可動体左端保持部材731とが分離されて可動体左端保持部材731が自由落下している途中を示している。
図138は、本実施の形態による演出可動体224の正面図である。図138(a)は、可動物703が基部701に対し変位しない初期位置にある状態を示している。図138(b)は、可動物703が基部701の中央部を回転中心として反時計回りに所定角度だけ変位した状態を示している。可動物703の駆動にはモータ723と不図示のプーリとベルトによる駆動系が用いられている。図138(c)は、可動物703が反時計回りに最大角度回転した状態を示している。可動物703は内部にLED基板が備えられており、LEDを発光させた演出を行うことができる。
図139は、本実施の形態による演出可動体224を背面側から見た外観斜視図である。基部701の右端部のモータ723(不図示)の回転を伝達する歯車gcと基部701の中央部703cに回転可能に固定された歯車(不図示)にベルトvcが架け渡されている。中央部703cの歯車には可動物703が接続されている。モータ723を回転させることによりベルトvcが駆動されて中央部703cの歯車が回転することにより可動物703を基部701に対して回転移動させることができる。
基部701の中央部703cの左側には、発光素子と受光素子が空間部740aを介して対向配置されたフォトセンサ740が配置されている。フォトセンサ740は、空間部740aを挟んで対向配置された発光素子と受光素子とを有している。発光素子と受光素子(図139ではともに不図示)は、パチンコ機100を島設備等に設置した状態で、発光部から受光部への光路が水平前後方向になるように空間部740aに向けて配置されている。演出可動体224の後側に位置する装飾図柄表示装置208からの射出光がフォトセンサ740の受光素子の受光部に入光しないように、受光素子より後方に所定の広さで例えば黒色樹脂を用いた光不透過部材が設けられている。本例ではフォトセンサ740の筐体の一部の受光素子より後方の壁部740bが光不透過部材として用いられている。
フォトセンサ740の近傍には、フォトセンサ740の空間部740aに進入して発光素子から射出された光が受光素子で受光されないように遮光する遮光片750cを備えたシャッタ750が取り付けられている。シャッタ750は回転中心750aで回転可能に固定されている。回転中心750aについて遮光片750cの反対側には、可動物703に設けられた突出片703sが当接可能な突出片当接部750bが設けられている。回転中心750aは内部にバネ機構(不図示)を備えており、当該バネ機構により、シャッタ750は外部から力が作用しない限り遮光片750cがフォトセンサ740の空間部740aに進入しないように付勢されている。突出片703sが突出片当接部750bに当接して押圧するとフォトセンサ740の空間部740aに遮光片750cが進入する。シャッタ750近傍は蓋部材701aを基部701に取り付けて保護されている。
本実施例では、フォトセンサ740で遮光片750cの有無を検知し、第1副制御部400は、フォトセンサ740が遮光片750cを検知したときは可動物703が初期位置にあると判定し、フォトセンサ740が遮光片750cを検知しないときは可動物703が初期位置以外の位置にあると判定する。
図140は、本実施の形態による演出可動体224の背面図である。図141(a)は、本実施の形態による演出可動体224を背面側から見た外観斜視図である。図141(b)〜(d)は図141(a)の円形部を拡大して示している。図140および図141(b)〜(d)を用いて突出片703sとシャッタ750の動作について説明する。図140(a)および図141(b)は、可動物703が初期位置に停止している状態を示している。可動物703が初期位置において、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bに当接して突出片当接部750bを押し上げるため、遮光片750cが下降してフォトセンサ740の空間部740aに進入している。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知可能となる。
図140(b)および図141(c)は、可動物703が中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転した状態を示している。可動物703が所定角度回転すると、突出片703sも中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転する。このため、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bから離脱する。突出片当接部750bに押圧力が作用しなくなるため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降するとともに遮光片750cは上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出する。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知不可能となる。
図140(c)および図141(d)は、可動物703が中央部703cを中心として初期位置から最大角度回転してメカエンドに接触して停止した状態を示している。突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bから離脱して突出片当接部750bに押圧力が作用しないため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降して停止状態を維持するとともに遮光片750cも上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出した状態を維持する。フォトセンサ740は遮光片750cを検知不可能である。
図142は、本実施の形態による演出可動体224の背面図および部分断面図である。図142(a)は、本実施の形態による演出可動体224の背面図であり、図140(a)と同様である。図142(b)は図142(a)のA−A線で切断した断面を示し、図142(c)は図142(b)の一部を拡大した断面を示している。図142(a)〜(c)は、可動物703が初期位置に停止している状態を示している。可動物703が初期位置において、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bに当接して突出片当接部750bを押し上げるため、遮光片750cが下降してフォトセンサ740の空間部740aに進入している。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知可能となる。
図142(d)は、本実施の形態による演出可動体224の背面図であり、図140(b)と同様である。図142(e)は図142(d)のB−B線で切断した断面を示し、図142(f)は図142(e)の一部を拡大した断面を示している。図142(d)〜(f)は、可動物703が中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転した状態を示している。可動物703が所定角度回転すると、突出片703sも中央部703cを中心として初期位置から所定角度回転する。このため、突出片703sがシャッタ750の突出片当接部750bから離脱する。突出片当接部750bに押圧力が作用しなくなるため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降するとともに遮光片750cは上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出する。この状態でフォトセンサ740は遮光片750cを検知不可能となる。
図143〜図146は本実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示している。図143〜図146を用いて演出可動体224の動作について説明する。図143〜図146に示す演出可動体224および装飾図柄表示装置208は、遊技盤200を水平方向に左から右に向かって見た状態を示している。図143(a)は、第一の手段としての演出可動体224が初期位置に停止しており、演出可動体224の後方に配置された第二の手段としての装飾図柄表示装置208の表示領域から前方に向かって光が射出されている状態を示している。演出可動体224の基部701にはフォトセンサ740が配置されている。フォトセンサ740は水平前後方向に所定幅で形成された空間部740aを挟んで対向配置された一対の壁部を有している。一対の壁部の前方の壁部には発光素子740cが配置され、後方の壁部740bには受光素子740dが配置されている。受光素子740dが配置された壁部740bは、第三の手段として受光素子740bより少なくとも後方の領域が光不透過部材として機能している。なお、フォトセンサ740の筐体全体が光不透過部材であってもよい。また、演出可動体224には、第四の手段として可動物703が設けられている。また、演出可動体224が初期位置において可動物703も初期位置にあるのでシャッタ750の遮光片750cは空間部740aに鉛直方向に突出して発光素子740cからの射出光を遮光している。このため、受光素子740dでは所定の閾値強度を超える光は検出されない。
演出可動体224は、装飾図柄表示装置208に関し、装飾図柄表示装置208と前後方向に重ならない初期位置(第一の位置)と、装飾図柄表示装置208の少なくとも一部と前後方向に重なる位置(第二の位置)とを含む範囲を移動可能である。
なお、本例では、演出可動体224が上下方向に直線軌道を移動可能な例を示しているが、直線軌道に限定されずに演出可動体224が曲線を含む軌道や円弧を含む軌道を移動可能にしてもよいし、上下方向に限定されずに左右方向や斜め方向に移動可能であってもよい。また、演出可動体224は発光基板(LED基板)を有し、いずれの位置でも発光可能であり、演出可動体224の移動中も発光可能であり、可動物703の移動中も発光可能であってもよい。
また、フォトセンサ740は、発光素子740cからの光を受光素子740dが受光するか否かで、可動物703が初期位置にあるか否かを検知する。可動物703が初期位置にある場合は、発光素子740cからの光が遮光片750cに遮られて受光素子740dで受光できず、可動物703が移動している場合は、発光素子740cからの光が遮光片750cで遮られないので受光素子740dで受光できる。なお、可動物703が初期位置にある場合に、発光素子740cからの光が遮光片750cで遮られずに受光素子740dで受光でき、可動物703が移動している場合は、発光素子740cからの光が遮光片750cで遮られて受光素子740dで受光できないようにしてもよい。
シャッタ750の遮光片750cは、可動物703の移動に応じて位置を変化させる。本例では、可動物703とは別体にシャッタ750を設けたが、可動物703と遮光片750cが一体に設けられていてもよい。また、遮光片750cの表面の少なくとも一部または全部の反射率は、演出可動体224の表面の少なくとも一部または全部の反射率よりも低い(光を反射し難い)ものであってもよい。
可動物703は、第三の位置(初期位置)と第四の位置(移動位置)を含む範囲を移動可能である。本例では、中央部703cの回転軸を中心に回転移動し、第三の位置よりも第四の位置の方が演出可動体224の基部701との重なり度合が小さくなる。つまり、可動物703が基部701からはみ出す度合いが大きくなる。また、可動物703は発光基板(LED基板)を有し、いずれの位置でも発光可能であり、可動物703の移動中も発光可能であり、演出可動体224の移動中も発光可能であり、第三の位置と第四の位置とで発光態様を異ならせてもよい。
図143(b)は、演出可動体224が初期位置から矢印に示すように下方に移動して、演出可動体224の後方に配置された装飾図柄表示装置208の表示領域の前方に位置している状態を示している。装飾図柄表示装置208の表示領域からは図示のように光が前方に照射されている。装飾図柄表示装置208かた射出された光は前方に位置する演出可動体224を後方から照射するが、フォトセンサ740の一対の壁部の後方の壁部740bは少なくとも受光素子740bより後方の領域が光不透過部材として機能している。このようにフォトセンサ740を構成する部材の一部が光不透過部材として、受光素子740dよりも後方に位置することによって、装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740dが受光することを防止することができる。
図144は、図143(b)の状態から可動物703が中央部703cの回転軸を中心に回転し、図143(b)に示した位置(第三の位置)よりも演出可動体224の基部701との重なり度合が小さくなる第四の位置に移動した状態を示している。可動物703が所定量回転すると、図141(b)〜(d)を用いて説明したように、シャッタ750の突出片当接部750bに当接して突出片当接部750bを押圧していた突出片703sが移動するため、突出片当接部750bはバネの付勢力により下降するとともに遮光片750cは上昇してフォトセンサ740の空間部740aから退出する。これにより、発光素子740cから射出した光は受光素子740dで受光される。
図145は、本実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図であって、演出可動体224の構成の変形例を示している。図145(a)に示す演出可動体224のフォトセンサ740は、一対の壁部の前方の壁部に受光素子740dが配置され、後方の壁部740bには発光素子740cが配置されている。こうすることにより、可動物703が初期位置にある場合には、受光素子740bの後方に発光素子740cを備えるフォトセンサ740の光不透過の樹脂部材と遮光片750cとが位置するため、より装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740bに受光させないようにできる場合がある。
図145(b)に示す演出可動体224のフォトセンサ740は、鉛直方向に所定幅で形成された空間部740aを挟んで対向配置された一対の壁部を有している。一対の壁部の下方の壁部には発光素子740cが配置され、上方の壁部740bには受光素子740dが配置されている。受光素子740dが配置された壁部740bは、第三の手段として受光素子740bより後方の領域が光不透過部材として機能している。なお、フォトセンサ740の筐体全体が光不透過部材であってもよい。なお、遮光片750cは可動物703の初期位置からの移動に伴って水平前後方向に移動するようになっている。こうすることにより、受光素子740dの後方には、受光素子740dを備えるフォトセンサ740の光不透過の樹脂部材からなる壁部740bが位置するため、より装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740dが受光し難くできる場合がある。また、装飾図柄表示装置208からの光の方向と、発光素子740cからの光の方向とが直交するため、装飾図柄表示装置208からの光を受光素子740dに受光させ難くすることができる場合がある。
図146は、本実施の形態による演出可動体224および装飾図柄表示装置208を含む領域の断面を模式的に示す図であって、演出可動体224の構成の変形例を示している。図146(a)〜(c)に示す演出可動体224は例えば図143に示す演出可動体224と同様の構成を有し、さらに第三の手段としてフォトセンサ740とは別体の薄板状の光不透過部材760を設けた点に特徴を有している。図146(a)に示す光不透過部材760は、基部701の後側で少なくともフォトセンサ740の後方を覆うように配置されている。図146(b)に示す光不透過部材760は、基部701の後側および下側で少なくともフォトセンサ740の後方および下方を覆うように配置されている。図146(c)に示す光不透過部材760は、基部701の後側および上下側で少なくともフォトセンサ740の後方および上下方を覆うように配置されている。このような光不透過部材760をフォトセンサ740の少なくとも後方に配置することにより、装飾図柄表示装置208からの光をより確実に受光素子740dに入射させないようにすることができる場合がある。なお、光不透過部材760は薄板状に限らず例えば、基部701の後面で少なくともフォトセンサ740の後方に塗装した遮光膜等であってもよい。
次に、図147〜図152を用いて本実施の形態によるパチンコ機100での演出動作について説明する。図147は、特図1変動遊技における演出等を示している。図147(a)〜(h)はこの順にほぼ時系列にパチンコ機100の動作を示している。図147(a)、(c)〜(f)、(h)の各図は、図126に示す遊技盤200から装飾図柄表示装置208の表示領域と、普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220を抜き出して示している。図147(b)は、第一普図始動口227に遊技球が通過することを示している。図147(g)は、特図2始動口232の羽根部材232aが左右に開放した状態を示している。
装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の左側縦辺近傍には、上から順に、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6が配置されている。また、装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から左側は、特図1保留数表示領域801になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から右側は、特図2保留数表示領域になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部は、普図演出表示または変動アイコン表示を行う特別演出領域803になっている。
図147(a)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cにはそれぞれ装飾図柄が上から下に移動する装飾図柄の変動表示が行われている(図中、下向きの矢印で示す)。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。また、特図2変動遊技は停止中であり、特図2表示装置214には、停止図柄態様として例えば第1はずれ図柄「特図I」が停止表示されている。また、特図2の第四図柄表示領域a4には特図2変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、普図変動遊技は停止中であり、普図表示装置210には、停止図柄態様として例えばはずれ図柄「普図C」が停止表示されている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
特図1保留ランプ218には3つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「3」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、3つの保留表示h1〜h3がされて特図1の保留数が3であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「3」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示であり、例えば、「爺」のキャラクタ画像が表示される。2番目と3番目の保留表示h2、h3は通常保留表示であり、例えば黒丸の画像が表示される。
特図2保留ランプ220には全てのLEDが消灯しており特図2の保留数が「0」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図2保留数表示領域には、保留表示がされておらず特図2の保留数が0であることが示されている。また、特図2保留数表示領域a3には、特図2の保留数を示す数字「0」が表示されている。
普図保留ランプ216には全てのLEDが消灯しており普図の保留数が「0」であることが示されている。また、特別演出領域803には普図演出表示も変動アイコン表示も行われずデフォルト表示が行われている。装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「0」が表示されている。
図147(b)は、第一普図始動口227を連続的に遊技球が3つ通過したことを示している。
図147(c)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に図147(b)に示すように第一普図始動口227を遊技球が3つ通過して1回目の普図変動遊技が開始された状態を示している。普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行っている。装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には図128(d)に示した3つの普図の装飾図柄が順次上から下に移動する普図装飾図柄の変動表示が行われている(図中、下向きの矢印で示す)。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。普図保留ランプ216には2個のLEDが点灯しており普図の保留数が「2」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「2」が表示されている。
図147(d)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に図147(c)に示す普図変動遊技が終了して、普図表示装置210に停止図柄態様として例えばはずれ図柄「普図C」が停止表示されている状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には、普図停止期間中に普図変動遊技の結果がはずれであることを示す普図装飾3(例えば、バツ印を表す画像)が停止表示されている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
図147(e)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に2回目の普図変動遊技が開始された状態を示している。普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行っている。装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には普図の装飾図柄が順次上から下に移動する普図装飾図柄の変動表示が行われている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。普図保留ランプ216には1個のLEDが点灯しており普図の保留数が「1」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「1」が表示されている。
図147(f)は、図147(a)に示す特図1変動遊技の最中に図147(e)に示す普図変動遊技が終了して、普図表示装置210に停止図柄態様として例えば当り図柄「普図B」が停止表示されている状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には、普図停止期間中に普図変動遊技の結果が当りであることを示す普図装飾2(例えば、二重丸を表す画像)が停止表示されている。また、普図の第四図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。装飾図柄表示装置208の演出表示領域であって特別演出領域803の周囲には普図当選時のエフェクト画像g1が表示されている。
図147(f)に示すように普図変動遊技に当選すると、図147(g)に示すように、特図2始動口232の羽根部材232aが左右に開放した電チュー開放状態となる。
図147(h)は、特図2始動口232が図147(g)に示す電チュー開放状態において行われる演出の一例を示している。特別演出領域803には電チュー開放中を示す「殿」のキャラクタ画像が表示され、殿の発声を示す吹き出し領域には例えば「電チュー開放中!」というチュートリアル(遊技台説明)画像g2が表示されている。このように本例では、図147に示すような普図変動遊技に対応する普図演出表示が行われる。
図148は、特図1変動遊技における演出等を示している。図148(a)〜(h)はこの順に時系列にパチンコ機100の動作を示している。図148(a)〜(h)の各図は、図126に示す遊技盤200から装飾図柄表示装置208の表示領域と、普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220を抜き出して示している。
装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の左側縦辺近傍には、上から順に、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6が配置されている。また、装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から左側は、特図1保留数表示領域801になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央から右側は、特図2保留数表示領域になっている。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部は、普図演出表示または変動アイコン表示を行う特別演出領域803になっている。
図148(a)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には、停止図柄態様として第2はずれ図柄の「特図J」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには、はずれを示す「装飾5−装飾3−装飾4」が停止表示されている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、特図2変動遊技は停止中であり、特図2表示装置214には、停止図柄態様として例えば第1はずれ図柄「特図I」が停止表示されている。また、特図2の第四図柄表示領域a4には特図2変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、普図変動遊技は停止中であり、普図表示装置210には、停止図柄態様として例えばはずれ図柄「普図C」が停止表示されている。また、普図の第4図柄表示領域a6には普図変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。また、特別演出領域803には普図演出表示も変動アイコン表示も行われずデフォルト表示が行われている。
特図1保留ランプ218には3つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「3」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、3つの保留表示h1〜h3がされて特図1の保留数が3であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「3」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目と2番目の保留表示h1、h2は通常保留表示であり、例えば黒丸の画像が表示される。3番目の保留表示h3は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示であり、例えば、「爺」のキャラクタ画像が表示される。
特図2保留ランプ220には全てのLEDが消灯しており特図2の保留数が「0」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図2保留数表示領域には、保留表示がされておらず特図2の保留数が0であることが示されている。また、特図2保留数表示領域a3には、特図2の保留数を示す数字「0」が表示されている。
普図保留ランプ216には全てのLEDが消灯しており普図の保留数が「0」であることが示されている。また、特別演出領域803には普図演出表示も変動アイコン表示も行われずデフォルト表示が行われている。装飾図柄表示装置208の普図保留数表示領域a5には、普図の保留数を示す数字「0」が表示されている。
図148(b)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cにはそれぞれ装飾図柄が上から下に移動する装飾図柄の変動表示が行われている(図中、下向きの矢印で示す)。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には2つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「2」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、2つの保留表示h1、h2がされて特図1の保留数が2であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「2」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は通常保留表示であり、2番目の保留表示h2は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示である。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部の特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように黒丸の画像による変動アイコン表示がされている。
図148(c)は特図1変動遊技が所定時間経過して、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803にデフォルト画像が表示された状態を示している。
図148(d)は、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾4が停止表示され、中右図柄表示領域208b、208cにはそれぞれ装飾図柄の変動表示が行われている状態を示している。
図148(e)は、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾4が停止表示され、さらに右図柄表示領域208cに装飾7が停止表示され、中図柄表示装置208bだけが装飾図柄の変動表示を行っている状態を示している。
図148(f)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には、停止図柄態様として第2はずれ図柄の「特図J」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには、はずれを示す「装飾4−装飾5−装飾7」が停止表示されている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
図148(g)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212が特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cは装飾図柄の変動表示を行っている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には1つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「1」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、1つの保留表示h1がされて特図1の保留数が1であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「1」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示である。特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように黒丸の画像が表示されている。
図148(h)は特図1変動遊技が所定時間経過して、装飾図柄表示装置208の特別演出領域803にデフォルト画像が表示された状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾5が停止表示され、中右図柄表示領域208b、208cにはそれぞれ装飾図柄の変動表示が行われている状態を示している。
図149は、特図1変動遊技における演出等を示している。図149(a)〜(h)はこの順に時系列にパチンコ機100の動作を示している。また、図149(a)に示す状態は図148(h)に示す状態から引き続いている。
図149(a)は、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aに装飾5が停止表示され、さらに右図柄表示領域208cに装飾5が停止表示され、中図柄表示装置208bだけが装飾図柄の変動表示を行っているノーマルリーチ状態を示している。
図149(b)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には、停止図柄態様として第2はずれ図柄の「特図J」が停止表示されている。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには、はずれを示す「装飾5−装飾6−装飾5」が停止表示されている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。
図149(c)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cには装飾図柄の変動表示が行われている。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には全てのLEDが消灯しており特図1の保留数が「0」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、保留表示がされておらず特図1の保留数が0であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「0」が表示されている。装飾図柄表示装置208の特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように「爺」の画像による変動アイコン表示がされている。さらに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域には、「ボタンを押せ!」というメッセージとともにチャンスボタン136を模した画像でボタン押下示唆表示がされている。また、チャンスボタン136の押下を受け付ける期間を示すボタン受付期間表示画像がされている。
ボタン受付期間表示画像に示す残り時間内に遊技者がチャンスボタン136を押下するかボタン受付期間が経過すると、図149(d)に示すように、日の丸を模した画像が当該特図1変動遊技の結果を予告する予告画像として表示される。左図柄表示領域208aには装飾7が停止表示されている。
図149(e)は、左図柄表示領域208aに装飾7が停止表示され、さらに右図柄表示領域208cに装飾7が停止表示され、中図柄表示装置208bだけが装飾図柄の変動表示を行っているノーマルリーチ状態を示している。
図149(f)は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展した状態を示している。左中右図柄表示領域208a、208b、208cは装飾図柄表示装置208の表示領域の右上角部に縮小表示され、表示領域の大部分が演出表示領域として使用される。本例では、武士が大声で「勝負じゃ!」と叫んでいるスーパーリーチ画像が表示されている。
図149(g)は、武士が勝負に勝って「勝ち」の文字が表示されるとともに、左中右図柄表示領域208a、208b、208cに「装飾7−装飾7−装飾7」が 停止表示さ
れた状態を示している。
図149(h)は、表示領域の右上角部に縮小表示されていた左中右図柄表示領域208a、208b、208cが表示領域の中央に移動して大当りを示す「装飾7−装飾7−装飾7」が拡大されて停止表示された状態を示している。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が停止中であることを示す表示がされている。このように本例では、図148および図149に示すような特図変動遊技に対応する特図演出表示が行われる。
図150は、本実施の形態によるパチンコ機100での演出例を示している。図150(a)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される時刻設定表示画面を例示している。図150(b)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される演出設定表示画面を例示している。図150(c)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される音量設定表示画面を例示している。図150(d)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される輝度設定表示画面を例示している。遊技者は、図150(a)〜(d)に示す各画面によってパチンコ機100に対し種々の設定を行うことができる。
図150(e)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される当たり中表示画面を例示している。表示領域の中央部大画面が演出表示領域に用いられ、本例では馬に乗った武士が山道を移動している当たり中表示画像が表示されている。表示領域の周囲には、例えば、左上角部には当該大当りが特別大当りであることを示す「7」の数字の特別大当り画像が表示されている。また、表示領域上辺部には獲得球数表示画像が表示されている(本例では「80球」と表示されている)。また、表示領域右上角部にはラウンド数表示画像が表示されている(本例では、「1R」と表示されている)。また、右下角部には大当り回数(連荘回数)表示画像が表示されている(本例では、「大当り回数:1」と表示されている)。
図150(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される電サポ中表示画面を例示している。電サポ状態時に特図変動遊技が行われており、表示領域中央の左中右図柄表示領域208a、208b、208cで装飾図柄の変動表示が行われている。電サポ状態時は右打ちをして第二普図始動口229に多くの遊技球を通過させるとともに、特図2始動口232に多くの遊技球を入賞させるようにすべきである。このため、装飾図柄の変動表示を背景表示として装飾図柄表示装置208の表示領域の中央部に大きく「右打ちしてね!」の文字列と拡大された遊技球に時計回りの矢印による打ち出し方向示唆表示がされている。なお、特別演出領域803には、特図2の通常保留の画像による変動アイコン表示がされており、さらに、特図2保留表示領域には1個の通常保留表示h4がされている。
図150(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されるデモ表示画面を例示している。本例では、「Daito」の文字列が表示されている。図150(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されるエラー表示画面を例示している。本例では、扉開放エラー画面と皿満タンエラー画面が表示されている。
図151は本実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体224を用いた演出例を示している。図151(a)〜(j)のそれぞれは、図132に示すように、装飾図柄表示装置208の表示領域を画定する長方形状の開口枠の上辺より上部にある初期位置から演出可動体224が下降して、装飾図柄表示装置208の前方の表示画面前方平面内で停止している状態を示している。
図151(a)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(a)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での普図停止図柄表示、およびエフェクト画像g1は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は演出可動体224で隠されないようにしている。特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は、演出の種類に関わらず演出可動体224で隠されることがないようにされている。
図151(b)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(b)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での電チュー開放表示、およびチュートリアル画像g2は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(c)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(a)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(c)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cのいずれかの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(d)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(b)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(d)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(e)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(c)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(e)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803での変動アイコン表示、およびボタン押下示唆表示とボタン受付期間表示画像は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(d)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(f)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803でのデフォルト表示、および予告画像は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(g)に示す例では、スーパーリーチ画像は演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、表示領域の右上角部に縮小表示された左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示は演出可動体224で隠されないようにしている。
図151(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(e)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(h)に示す例では、当たり中表示画像と大当り回数表示画像は演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特別大当り画像、獲得球数表示画像、およびラウンド数表示画像は演出可動体224で隠されないようにしている。
図151(i)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(i)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および電サポ中表示画面は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図151(j)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図151(j)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および皿満タンエラー画面は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、扉開放エラー画面は演出可動体224で隠されないようにしている。
図152は本実施の形態によるパチンコ機100の演出可動体224を用いた演出例を示している。図152(a)〜(j)のそれぞれは、図133に示すように、演出可動体224の基部701が図132に示す位置で停止しており、刃を模した可動物703が基部701の中央部を回転中心として反時計回りに最大角度だけ回転した状態を示している。
図152(a)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(a)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での普図停止図柄表示、およびエフェクト画像g1は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。特図1保留数表示領域a1、特図1の第4図柄表示領域a2、特図2保留数表示領域a3、特図2の第4図柄表示領域a4、普図保留数表示領域a5、および普図の第4図柄表示領域a6は、演出の種類に関わらず演出可動体224の基部701または可動物703で隠されることがないようにされている。
図152(b)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図147(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(b)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでの装飾図柄の変動表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803での電チュー開放表示、およびチュートリアル画像g2は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(c)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(a)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(c)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cのいずれかの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(d)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(b)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(d)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の停止表示、特図1保留数表示領域801や特図2保留数表示領域の保留表示、特別演出領域803でのデフォルト表示は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(e)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(c)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(e)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803での変動アイコン表示、およびボタン押下示唆表示とボタン受付期間表示画像は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(d)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(f)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、特別演出領域803でのデフォルト表示、および予告画像は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図149(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(g)に示す例では、スーパーリーチ画像は演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、表示領域の右上角部に縮小表示された左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。
図152(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(e)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(h)に示す例では、当たり中表示画像と大当り回数表示画像は演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、特別大当り画像、獲得球数表示画像、およびラウンド数表示画像は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。
図152(i)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(i)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および電サポ中表示画面は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。
図152(j)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図150(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224の基部701または可動物703が隠している状態を示している。図152(j)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および皿満タンエラー画面は、演出可動体224の基部701または可動物703により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、扉開放エラー画面は演出可動体224の基部701または可動物703で隠されないようにしている。
次に、以上説明した実施形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図1乃至図152を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、
複数の演出手段を備えた遊技台(例えば、パチンコ機100)であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段(例えば、演出可動体224)であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の演出手段は、発光動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、フォトセンサ(例えば、フォトセンサ740)であり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、発光手段(例えば、発光素子740c)であり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、受光手段(例えば、受光素子740d)であり、
前記フォトセンサは、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、遮光手段(例えば、フォトセンサ740の壁部740b)であり、
前記遮光手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記遮光手段は、第一の状態では、前記第二の演出手段と前記受光手段との間(例えば、受光素子740dより後方)に位置するものであり、
前記第一の状態とは、前記第一の演出手段の位置が第一の位置である状態のことであり、
前記第一の位置とは、前記第一の演出手段へ向けて前記第二の演出手段が発する光の少なくとも一部が照射される位置(例えば、表示画面前方平面内の位置)のことである、
ことを特徴とする。
上記構成を備えたパチンコ機100によれば、移動動作を少なくとも実行可能な第一の演出手段が有するフォトセンサと表示手段としての第二の演出手段の間に遮光手段が位置するので、フォトセンサが第二の演出手段の光で誤検知することがなく、安定した演出を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(2)上記パチンコ機100において、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段(例えば、可動物703)であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段を少なくとも有するものであり、
前記第三の演出手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って移動可能なものであり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記フォトセンサは、複数のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光可能な第一のセンサ状態であり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光不可能な第二のセンサ状態であり、
前記フォトセンサは、第二の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの一方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記フォトセンサは、第三の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの他方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記第二の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が第二の位置である状態であり、
前記第三の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が前記第二の位置ではない状態である、
ことを特徴とする。
上記パチンコ機100によれば、第一の演出手段の移動動作で移動する第三の演出手段がさらに移動動作を実行可能なため、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(3)上記パチンコ機100において、
前記第二の演出手段は、表示(例えば、装飾図柄の表示や種々の演出等)を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする。
上記パチンコ機100によれば、表示を隠すことで第一の演出手段の移動動作に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(4)上記パチンコ機100において、
前記第二の演出手段は、複数の表示(例えば、装飾図柄、ブランク図柄、保留アイコン、変動アイコン、特図保留数表示、普図保留数表示、特図第四図柄、普図第四図柄、予告表示、先読み予告表示、等)のうちの少なくとも何れかの表示を実行可能なものであり、 前記複数の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の表示(例えば、装飾図柄、予告表示、先読み予告表示、等)の少なくとも一部を前方から覆うことが可能なものであり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする。
上記パチンコ機100によれば、第一の表示を隠すことで第一の演出手段の移動動作に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
(5)上記パチンコ機100において、
前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする。
本発明によれば、可動体に特徴を持った遊技台を実現できる。
また、上記実施形態に限らず、発光手段と受光手段の間の位置に少なくとも移動可能な遮光板(例えば、遮光片750c)を備え、遮光板は、光反射率が第一の反射率である第一の領域を少なくとも有するものであり、第一の演出手段は、光反射率が第二の反射率である第二の領域を少なくとも有するものであり、第一の反射率は第二の反射率よりも低い(光を反射し難い)ものであってもよい。
また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向とは異なる方向であってもよい。また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向と反対の方向であってもよい。また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向と直交する方向であってもよい。また、発光手段からの光が受光手段へ向かう方向は、第二の演出手段からの光が前方へ向かう方向と同じ方向であってもよい。
また、フォトセンサの少なくとも一部は、遮光手段であってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサとは別に第一の演出手段に備えられるものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの後方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの後方のみを少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの下方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの上方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの側方を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの前後左右上下のうちの後方及び1または複数の方向を少なくとも覆うものであってもよい。また、遮光手段は、フォトセンサの後方及び下方に少なくとも位置するものであってもよい。すなわち、従来のぱちんこ機にフォトセンサを搭載した場合、ぱちんこ機は光を反射する遊技球が遊技領域を常に流下するため、フォトセンサの受光部に到達する光の経路を特定することができない場合があるが、表示装置からの光と転動する遊技球からの光をフォトセンサの後方と下方をそれぞれ覆うことによって誤検知を防ぐことができる場合がある。また、必要以上に覆わない(前後左右上下のうち、2方向のみ覆う)ことで、第一の演出手段の重量を計量化して移動時の電力の低減やコストダウンを図ることができる場合がある。また、遮光手段は、フォトセンサを構成する部材の一部であってもよい。また、遮光手段は、発光手段が設けられた部材の一部であってもよい。また、遮光手段は、受光手段が設けられた部材の一部であってもよい。
また、複数の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示であってもよい。また、第一の演出手段は、移動動作期間のうちの少なくとも一部の期間中に、第二の表示の少なくとも一部を前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の表示と第二の表示のうちの一方の少なくとも一部のみを前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の表示の少なくとも一部と第二の表示の少なくとも一部の両方を前方から隠すことが可能なものであってもよい。
また、第三の演出手段は、前記第二の演出手段の少なくとも一部を前方から覆う位置への前記移動動作を実行可能なものであってもよい。また、第三の演出手段は、移動動作期間のうちの少なくとも一部の期間中に、第二の表示の少なくとも一部を前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第三の演出手段は、第一の表示と第二の表示のうちの一方の少なくとも一部のみを前方から隠すことが可能なものであってもよい。また、第三の演出手段は、第一の表示の少なくとも一部と第二の表示の少なくとも一部の両方を前方から隠すことが可能なものであってもよい。
また、第二の演出手段は、第一の表示と第二の表示を同時に表示可能なものであってもよい。また、複数の表示のそれぞれは遊技情報を示す表示(以下、「複数の遊技情報を示す表示」という。)であってもよい。また、複数の遊技情報を示す表示または複数の遊技情報は、装飾図柄、ブランク図柄、保留アイコン、変動アイコン、特図保留数表示、普図保留数表示、特図第四図柄、普図第四図柄、予告表示、先読み予告表示、チュートリアル表示、特図演出表示、普図演出表示、背景表示、ボタン押下示唆表示、変動表示、疑似変動表示、停止表示、リーチ表示、スーパーリーチ表示、大当たり表示、はずれ表示、大当たり中演出表示、大当たりラウンド数表示、ラウンド毎のカウント数表示、獲得球数表示、大当たり連荘数表示、確変中演出表示、時短中演出表示、打ち出し方向示唆表示、先読みモード中表示、定期的(例えば1時間毎)に実行される定期演出表示、デモ画面表示、音量設定表示、光量設定表示、演出情報設定表示、遊技者情報設定表示、エラー表示、のうちの少なくとも何れかを含むものであってもよい。また、第一の表示は、第二の演出手段の表示領域のうちの一部に表示されるものであってもよいし、全部に表示されるものであってもよい。また、第二の表示は、第二の演出手段の表示領域のうちの一部に表示されるものであってもよいし、全部に表示されるものであってもよい。また、複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第四の演出手段であってもよい。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機にも適用可能である。なお、上記詳細な説明で説明した事項、特に実施例および変形例で説明した事項は組み合わせることが可能である。
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図153に示すようなスロットマシン1000にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は、図153に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
上記実施の形態による本発明は以下のようにまとめられる。
(付記1)
複数の演出手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の演出手段は、発光動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、フォトセンサであり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、発光手段であり、
前記フォトセンサの少なくとも一部は、受光手段であり、
前記フォトセンサは、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、遮光手段であり、
前記遮光手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能なものであり、
前記遮光手段は、第一の状態では、前記第二の演出手段と前記受光手段との間に位置するものであり、
前記第一の状態とは、前記第一の演出手段の位置が第一の位置である状態のことであり、
前記第一の位置とは、前記第一の演出手段へ向けて前記第二の演出手段が発する光の少なくとも一部が照射される位置のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段を少なくとも有するものであり、
前記第三の演出手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って移動可能なものであり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能なものであり、
前記フォトセンサは、複数のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光可能な第一のセンサ状態であり、
前記複数のセンサ状態のうちの少なくとも一つは、前記受光手段が前記発光手段からの光を受光不可能な第二のセンサ状態であり、
前記フォトセンサは、第二の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの一方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記フォトセンサは、第三の状態において、前記第一のセンサ状態と前記第二のセンサ状態のうちの他方のセンサ状態に少なくとも変化可能なものであり、
前記第二の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が第二の位置である状態であり、
前記第三の状態とは、前記第一の演出手段に対する前記第三の演出手段の相対位置が前記第二の位置ではない状態である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2に記載の遊技台であって、
前記第二の演出手段は、表示を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記3に記載の遊技台であって、
前記第二の演出手段は、複数の表示のうちの少なくとも何れかの表示を実行可能なものであり、
前記複数の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の表示の少なくとも一部を前方から覆うことが可能なものであり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1〜4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
また、上記実施の形態は以下のようにまとめられる。
(1)複数の演出手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第二の演出手段は、画像表示手段であり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、フォトセンサが少なくとも設けられた手段であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段が少なくとも設けられた手段であり、
前記フォトセンサは、発光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、受光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、遮光片を検出可能であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段の移動動作に伴って少なくとも移動する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第一の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第二の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置しない遮光片であり、
前記画像表示手段は、前側に向かって画像を表示可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、前記画像表示手段の前記前側に設けられた手段であり、
前記発光部は、前記受光部の前記前側に設けられた発光部であり、
前記発光部は、前記受光部と対向する発光部である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、部品の組み立て時のミスや経年劣化等により画像表示手段から射出された光がフォトセンサに漏れる場合でも、受光部が前側に向いているため、当該光が受光部に受光される不具合の発生を低減させることができる場合がある。
(2)前記第一の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光不可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光可能な状態である、
ことを特徴とする。
(3)前記画像表示手段は、画像表示を少なくとも実行可能な手段である、
ことを特徴とする。
(4)前記画像表示手段は、複数の画像表示のうちの少なくとも何れかの画像表示を実行可能な手段であり、
前記複数の画像表示のうちの少なくとも一つは、第一の画像表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の画像表示の少なくとも一部を前方から覆うことが可能な手段であり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする。
(5)前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする。
また、上記実施の形態は以下のようにまとめられる。
(1)複数の演出手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第一の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第二の演出手段であり、
前記複数の演出手段のうちの少なくとも一つは、第三の演出手段であり、
前記第一の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第二の演出手段は、画像表示手段であり、
前記画像表示手段は、発光動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第三の演出手段は、移動動作を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、フォトセンサが少なくとも設けられた手段であり、
前記第一の演出手段は、前記第三の演出手段が少なくとも設けられた手段であり、
前記フォトセンサは、発光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、受光部を少なくとも含んで構成されたセンサであり、
前記フォトセンサは、遮光片を検出可能であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段の移動動作に伴って少なくとも移動する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第一の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置する遮光片であり、
前記遮光片は、前記第三の演出手段が第二の状態である場合に、前記受光部と前記発光部の間に位置しない遮光片であり、
前記第一の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光不可能な状態であり、
前記第二の状態は、前記受光部が前記発光部からの光を受光可能な状態であり、
前記画像表示手段は、前方に向かって画像を表示可能な手段であり、
前記第一の演出手段は、前記画像表示手段の前記前方に設けられた手段であり、
前記発光部は、前記受光部の前記前方に設けられた発光部であり、
前記発光部は、前記受光部と対向する発光部であり、
前記第一の演出手段の少なくとも一部は、遮光手段であり、
前記遮光手段は、前記第一の演出手段の前記移動動作に伴って少なくとも移動可能な手段であり、
前記遮光手段は、前記第一の状態では、前記画像表示手段と前記受光部との間に位置する手段である、ことを特徴とする。
(2)前記画像表示手段は、複数の画像表示のうちの少なくとも何れかの画像表示を実行可能な手段であり、
前記複数の画像表示のうちの少なくとも一つは、第一の画像表示であり、
前記第一の演出手段は、第一の期間において、前記第一の画像表示の少なくとも一部を前方から覆うことが可能な手段であり、
前記第一の期間とは、前記第一の演出手段の前記移動動作の動作期間のうちの少なくとも一部の期間のことである、
ことを特徴とする。
(3)前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンである、
ことを特徴とする。