JP2017064266A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作手段の変位を状況に応じたものとすることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技者による操作が可能であり、突出する方向へ変位可能な操作手段((A)〜(C)に示す打球操作ハンドル5)と、操作手段の変位可能範囲を設定可能な設定手段((D))とを備える。
【選択図】図29

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、所定の遊技をすることが可能な遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、たとえば、パチンコ遊技機のように、遊技球を遊技領域に打込んで入賞を得る遊技等の所定の遊技をすることが可能なものがあった。
このような遊技機においては、遊技の演出に関する操作が可能な操作手段が設けられる場合がある。また、操作手段が突出・後退する遊技機も存在する(特許文献1、特許文献2)。
特開2011−167219号公報 特開2008−125529号公報
しかし、前述した特許文献1,2に記載された遊技機においては、操作手段の突出度合が一定であるため、所望の突出範囲とすることができなかった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、操作手段の突出範囲を所望の範囲とすることが可能な遊技機を提供することである。
(1) 所定の遊技をすることが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者による操作が可能であり、突出する方向へ変位可能な操作手段(たとえば、打球操作ハンドル5)と、
前記操作手段の変位可能範囲を設定可能な設定手段(たとえば、図29(D)参照)とを備える。
このような構成によれば、遊技者による操作が可能で突出する方向へ変位可能な操作手段の変位可能範囲を設定することができる。その結果、操作手段の突出範囲を所望の範囲とすることが可能な遊技機を提供することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記設定手段は、遊技場店員による設定操作が可能である。
このような構成によれば、遊技場側で環境に応じて、操作手段の突出範囲を設定可能となる。
(3) 上記(1)の遊技機において、
前記設定手段は、遊技者による設定操作が可能である。
このような構成によれば、遊技者が自身の好みに応じて、操作手段の突出範囲を設定可能となる。
(4) 上記(1)の遊技機において、
遊技状態を特定状態(たとえば、リーチや大当りなど)に制御するか否かを決定する特定状態決定手段と、
前記特定状態決定手段の決定結果に応じて遊技状態を前記特定状態に制御する特定状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記特定状態決定手段が前記特定状態への制御すると決定しているときに、前記操作手段を変位させる変位演出が可能な変位制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記変位演出が実行される頻度を遊技者が設定可能な演出頻度設定手段とをさらに備える。
このような構成によれば、遊技者が自身の好みに応じて、操作手段による突出演出が実行される頻度を設定できる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機を裏面からみた裏面図である。 演出初期設定部の拡大図である。 初期操作部の拡大図である。 枠役物装置における枠可動物の動作例を示すパチンコ遊技機の部分拡大図である。 動作妨害検出器の検出範囲の一例を示す図である。 異物検出器の設置態様を示す収納部の縦断面図である。 当り種別表を示す図である。 主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおける保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 妨害異常報知における妨害異常報知画像を示す表示画面図である。 枠役物設定報知における枠役物設定報知画像を示す表示画面図である。 枠役物停止報知における枠役物停止報知画像を示す表示画面図である。 異常入賞報知における異常入賞報知画像を示す表示画面図である。 枠役物高突出報知における枠役物高突出報知画像を示す表示画面図である。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 枠役物動作設定処理を示すフローチャートである。 枠役物突出停止処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 枠役物状態監視処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 枠役物演出設定処理を示すフローチャートである。 打球操作ハンドルの突出可能範囲の設定を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、所定の遊技をすることが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1を裏面からみた裏面図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図9参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図9参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図9参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図9参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図9参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
なお、本実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段の一例として、プッシュボタン120と、トリガボタン125を有するスティックコントローラ122とを設けた例を示した。しかし、これに限らず、操作手段としては、プッシュボタン120とスティックコントローラ122とのいずれか1つのみを設けてもよい。また、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれは、たとえば、「0」〜「9」というような複数種類の数字よりなる図柄が所定の順番で配列され、その図柄配列順番にしたがって変動表示(可変表示)される。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。演出図柄は、たとえば、「0」〜「9」というような複数種類の数字よりなる図柄が所定の順番で配列され、その図柄配列順番にしたがって変動表示(可変表示)される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示領域で同じ図柄が停止し、中の図柄表示領域で図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示領域で停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。また、リーチの中には、特別なスーパーリーチ以外のリーチとして、基本的なリーチであるノーマルリーチが含まれている。ノーマルリーチは、スーパーリーチよりも大当りが発生しにくいように設定されたものである。
この実施の形態において、スーパーリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、所定の動画(たとえば、所定のキャラクタ動画等の動画)を表示した後、表示結果導出表示前の最終的な演出表示において、変動中の中演出図柄をスクロールさせる演出等の遊技者の期待感を向上させるような複雑な演出表示が実行される。また、ノーマルリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、前述の動画を表示せずに背景画像(図柄の背景を構成する画像)の種類をリーチ状態となる前に表示されていた画像とは異ならせるような比較的簡素な演出表示が実行される。このようなノーマルリーチでは、たとえば、中図柄の最終停止図柄の停止表示前のスクロール状態において、たとえば、3図柄前等の任意の図柄数(図柄配列数)前の図柄から変動表示速度を減速する演出が行なわれることにより、表示結果導出表示前の最終的な演出表示が行なわれる。なお、ノーマルリーチでは、その他の演出表示が行なわれる場合もある。
リーチ状態となった後に、リーチ図柄が形成された態様で大当り表示結果以外のはずれ表示結果となったときが、リーチはずれと呼ばれる。また、リーチ状態とならずにリーチ図柄が形成されない態様ではずれ表示結果となったときが、非リーチはずれと呼ばれる。
演出表示装置9の右方には、各々を識別可能な識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、各々を識別可能な識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報(保留記憶情報)を示す(特定する)場合にも用いられる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1特別図柄の変動表示が開始可能となる第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2特別図柄の変動表示が開始可能となる第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当り表示結果として大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数および第2保留記憶数を合算(合計)した形式で表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。合算保留記憶表示部18cでは、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示されることにより、保留記憶数が示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
遊技盤6においては、遊技盤6の役物(可動物)としての盤可動物61が、演出表示装置9の上方におけるパチンコ遊技機1の内部(遊技盤6の裏側)に収納された態様で設けられている。盤可動物61は、所定形状(この例では四角形)の飾り部材であり、パチンコ遊技機1の内部(遊技盤6の裏側)に収納された盤モータ(図9に示す盤モータ62)の駆動力により下方または上方に動作(下降動作または上昇動作)させられることによって、パチンコ遊技機1内部の収納位置から演出表示装置9の前方位置(以下、演出表示装置9の画面部の前方位置であり、出現位置と呼ぶ場合がある。)に下降して出現する下降動作と、演出表示装置9の前方位置から上方の当該収納位置に上昇して収納される上昇降動作とを行なうことが可能である。演出表示装置9は、画面部が、遊技盤6の表面位置よりも後方(裏面側)に位置する態様で遊技盤6に取付けられ、当該画面部よりも前方に下降動作可能な態様で盤可動物61の収納部が設けられている。これにより、盤可動物61は、演出表示装置9の画面部の前方で下降動作または上昇動作をすることが可能である。
盤可動物61は、盤モータにより駆動される昇降装置(図示省略)と連動連結されており、当該昇降装置による昇降動作により、前述したような収納位置と出現位置との間で上下動する動作をさせられる。これにより、盤可動物61は、遊技者にとって視認不可能な位置と、遊技者にとって視認可能な位置とのいずれかに存在することが可能となる。
盤可動物61の昇降装置は、パチンコ遊技機1の内部に設けられ、長手方向に歯切りがされたラック形式のギア部材と、ステッピングモータよりなる盤役物モータにより回転駆動されるピニオン形式の円形歯車とがラックアンドピニオン方式で噛合した駆動機構よりなり、ラック形式のギア部材の先端部に盤可動物61が取付けられている。ラック形式のギア部材は、演出表示装置9の上方において上下方向に昇降するように配置されており、たとえば、盤役物モータが正転動作して円形歯車が正転することに応じてラック形式のギア部材が下方へ送出されることにより、盤可動物61が下降動作する。そして、盤役物モータが逆転動作して円形歯車が逆転することに応じてラック形式のギア部材が上方へ戻されることにより、盤可動物61が上昇動作する。
このような盤可動物61は、所定の演出実行条件が成立したときに、下降動作または上昇動作させる制御が行なわれることにより、遊技の演出に用いられる。たとえば、大当りとなる期待度が所定レベルよりも高い特定の大当り予告等の特定の演出が実行されるときに、演出実行条件が成立し、下降動作または上昇動作等の所定の演出動作態様で、盤可動物61を動作させる制御が実行される。
なお、盤可動物61については、前述のような収納位置と出現位置との両方が、視認可能な構成としてもよい。また、盤可動物61については、収納位置と出現位置との間の経路についても、視認可能に構成してもよい。また、盤可動物61について、収納位置は視認不可能であるが、収納位置と出現位置との間の経路が視認可能に構成してもよい。
また、盤可動物61は、LED等の発光手段が設けられた発光可能な飾り部材であってもよく、また、盤可動物61は、演出表示装置9よりも小型の液晶表示装置(LCD)により演出画像等の各種の画像を表示可能に構成されてもよい。また、盤可動物61は、複数種類の形態に変化可能な動作をする機械構造物(たとえば、特定のモータ等により駆動される)により構成され、出現するときに予め定められた複数種類の形態のうちのいずれかの形態で出現するように制御してもよく、出現経路または出現後の位置において、形態が変化する動作をするように制御してもよい(このような制御は、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータにより実行する)。
また、盤可動物61は、LED等の発光手段が設けられた発光可能な飾り部材であってもよく、また、演出表示装置9よりも小型の液晶表示装置(LCD)により演出画像等の各種の画像を表示可能に構成されてもよい。
また、盤可動物61は、前述した大当り予告等の予告演出に限らず、特定の変動パターンの変動表示(たとえば、特定のリーチ変動表示)、または、大当り遊技状態中の演出時(たとえば、大当り遊技状態の開始時、大当り遊技状態の各ラウンド中、大当り遊技の終了時等)に動作させる演出を実行するようにしてもよい。
また、遊技枠30における役物(可動物)としての枠可動物310を備えた2つの枠役物装置300L,300Rが、遊技枠30の上端部における左右端部に配置された態様で設けられている。枠役物装置300L,300Rのそれぞれにおいては、枠可動物310が収納されており、所定の突出動作条件が成立したときに、枠可動物310が遊技枠30の外側に向けて突出する突出動作が行なわれ、所定の収納動作条件が成立したときに、枠可動物310を収納する収納動作が行なわれる。枠可動物310は、後述するように、盤可動物61と同様のステッピングモータよりなる枠モータによりラックアンドピニオン方式で駆動される駆動機構により駆動される。
遊技枠30の上端部において、枠役物装置300Lの枠可動物310の突出経路上に臨む位置には、枠可動物310が正常に突出することができない異常状態を検出するための検出手段として、当該突出経路上の妨害物を検出する動作妨害検出器60Lが設けられている。遊技枠30の上端部において、枠役物装置300Rの枠可動物310の突出経路上に臨む位置には、当該突出経路上の妨害物を検出するための動作妨害検出器60Rが設けられている。動作妨害検出器60L,60Rのそれぞれは、所定の検出範囲内における妨害物を赤外線により光学的に検出する光学式センサよりなる。動作妨害検出器60L,60Rのそれぞれでは、所定の検出範囲内に発光部から赤外線を発光し、反射した赤外線を受光部で検出し、その検出信号に基づいて、検出範囲内における物体を妨害物として検出する。
なお、動作妨害検出器60L,60Rは、前述したようなセンサに限らず、焦熱式のセンサ(赤外線を発光せず、物体自体から出る赤外線を検出するセンサ)、レーザー光線等のその他の光を用いた光学式センサを用いてもよい。また、動作妨害検出器60L,60Rは、超音波を用いて検出範囲内の障害物を検出する超音波式センサ、または、撮像装置を用いて所定範囲を撮像して画像解析により検出範囲内の障害物を検出する画像解析式センサ等の各種の妨害物センサを用いてもよい。
また、枠可動物310が正常に突出することができない異常状態を検出するための検出手段としては、動作妨害検出器60L,60Rに代えて、枠可動物310を駆動する枠モータの負荷を検出する負荷検出器を設け、当該負荷検出器により検出されたモータ負荷が所定レベル以上となったときに、枠可動物310の突出経路上に妨害物があることにより、枠可動物310が正常に突出することができない異常状態にあることを検出するようにしてもよい。
また、枠可動物310が正常に突出することができない異常状態を検出するための検出手段としては、動作妨害検出器60L,60Rに代えて、枠可動物310の突出経路を撮像するイメージセンサを設け、当該イメージセンサの撮像データを画像解析することにより、枠可動物310の突出経路上に妨害物がある等、枠可動物310が正常に突出することができない異常状態にあることを検出するようにしてもよい。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の裏面側においては、遊技の進行を制御する遊技制御を行なう遊技制御用マイクロコンピュータを搭載した主基板(遊技制御基板)31、演出表示装置9等の各種演出装置による演出の進行を制御する演出制御用マイクロコンピュータを搭載した演出制御基板80、入賞に応じて遊技球を賞球として払出す制御をする払出制御基板37、および、パチンコ遊技機の電力供給用の電源基板910等の各種基板が設けられている。
演出制御基板80には、枠役物装置300L,300Rに関する各種初期設定をするための複数のディップスイッチを備えた演出初期設定部800が、パチンコ遊技機1が設定された遊技店の遊技店員による操作が可能な態様で設けられている。電源基板910には、電源スイッチおよびクリアスイッチの他に、枠役物装置300L,300Rを所定の位置で停止させるための操作をすることが可能なスイッチを含む各種スイッチを備えた初期操作部900が、遊技店員による操作が可能な態様で設けられている。
図3は、演出初期設定部800の拡大図である。演出初期設定部800においては、枠役物設定スイッチ84、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83が設けられている。各スイッチは、いずれもディップスイッチ(2接点式のスイッチ)により構成されている。枠役物310の突出動作に関する設定をすることが可能な設定手段として、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83が設けられている。
枠役物設定スイッチ84は、枠可動物310を予め定められた突出位置に動作可能(枠役物動作可能)とするか動作不可能(枠役物動作不可能)とするかを設定するためのスイッチであり、動作可能と動作不可能とのどちらかの設定に切替え操作可能である。動作可能となる設定がされているときには、電源投入後、通常動作が開始される前に、枠可動物310等の各種動作物の動作態様を遊技店員等に確認可能とするために実行されるデモンストレーション動作をする初期動作が実行される。
枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83は、枠可動物310の動作度合(突出位置の突出度合)を複数段階(この例では3段階)のいずれの段階(いずれの動作度合)とするかを設定するためのスイッチであり、各ステップがONとOFFとのいずれかの設定に切替操作可能である。枠可動物310の動作度合は、高設定、中設定、および、低設定(突出位置の突出高さ関係は、高設定>中設定>低設定)のいずれかに設定可能である。
枠役物動作度合高設定スイッチ81のみをON状態としたときには、動作度合が高設定にセットされる。枠役物動作度合中設定スイッチ82のみをON状態としたときには、動作度合が中設定にセットされる。枠役物動作度合低設定スイッチ83のみをON状態としたときには、動作度合が低設定にセットされる。基本的に、これらスイッチは、1つのみがON状態に操作されるが、誤操作により、複数のスイッチがON状態にされたときには、最も低い動作度合が選択されて設定される。これにより、パチンコ遊技機1の設定状況の都合で枠可動物310の動作度合が制限されるときに、これらスイッチの誤った操作により枠可動物310が遊技店内設備に衝突してしまうこと等の不都合を未然に防ぐことができる。なお、これに限らず、複数のスイッチがON状態にされたときには、最も高い動作度合が選択されて設定されるようにしてもよい。また、2つのスイッチがON状態にされたときには、中間の動作度合の中設定が選択されて設定されてもよい。
枠役物設定スイッチ84と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83とが備えられた演出初期設定部800が、遊技者が操作できず遊技店員が操作可能な位置に設けられていることにより、枠可動物310の突出動作について、遊技者以外の特定の者(遊技店員)が所望する設定をすることができる。
枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83による設定に基づいて、枠可動物310の突出動作度合が複数段階で設定可能であるので、たとえば、パチンコ遊技機1の設置位置の周囲に存在する機器および構造等のようなパチンコ遊技機1の設置環境に応じて、突出動作度合を選択設定して枠可動物310を突出動作させることが可能となり、枠可動物310の突出動作がパチンコ遊技機1の周囲に設けられた機器に与える影響を抑制できる。より具体的には、枠可動物310の突出動作経路上に、遊技情報表示装置が存在する場合に、当該遊技情報表示装置に枠可動物310が衝突しないように枠可動物310の突出度合を設定することが可能となる。
枠役物310の突出動作に関する設定をすることが可能な設定手段として、前述したような突出度合の他に、突出速さ、突出頻度、突出量、または、突出数の設定をすることが可能であってもよい。突出速さは、枠役物310の突出動作の速度であり、たとえば、高速、中速、低速というような複数段階のいずれかに設定可能とすればよい。突出頻度は、枠役物310の突出動作が実行される頻度であり、たとえば、突出動作を実行するか否かを決定するときの突出動作決定割合(実行頻度)が高頻度、中頻度、低頻度というような複数段階に設定可能とすればよい。突出量は、突出度合と同様の概念であり、枠役物装置300L,300Rからの枠役物310の突出量であり、たとえば、高突出量、中突出量、低突出量というような複数段階のいずれかに設定可能とすればよい。突出数は、複数の枠役物310のうち突出動作させる役物310の数であり、たとえば、役物310が3つ設けられた構造を例にとれば、高突出数(3つ突出)、中突出数(2つ突出)、低突出数(1つ突出)というような複数段階のいずれかに設定可能とすればよい。
このように、枠役物310の突出動作に関する設定としては、突出速さおよび突出量のような突出動作に関する物理量の設定、突出頻度のような突出動作に関する実行しやすさの設定、および、突出数のような突出動作に関する役物の使用数の設定等の各種設定のうちのいずれか1つ、または、いずれかの組合せが設定可能となるようにしてもよい。そして、より具体的には、突出動作に関する物理量の設定として、突出速さと突出量とのいずれかまたは両方が設定可能とされてもよい。
また、枠役物設定スイッチ84と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83とのそれぞれについては、たとえば、プッシュスイッチ等のようなディップスイッチ以外のスイッチよりなる操作手段により構成されてもよい。また、これらスイッチは、機械式のスイッチで構成されてもよく、タッチパネル式のスイッチで構成されてもよい。また、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83については、別々に設けられスイッチではなく、たとえば、ロータリースイッチ等の接点の選択が可能な1つの切替スイッチにより、動作度合高設定、動作度合中設定、および、動作度合低設定の3つの設定の何れかを切替えて選択可能なスイッチを用いてもよい。
また、変形例として、枠役物設定スイッチ84と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83とが備えられた演出初期設定部800は、遊技者が操作可能な位置に設けることにより、遊技者が操作可能となるようにしてもよい(機械式のスイッチでもよく、タッチパネル式のスイッチでもよい。)。これらスイッチを遊技者が操作可能とするときには、電源投入時ではなく遊技中または待機中において、これらスイッチが操作されることにより、枠可動物310についての突出動作の可否、および、突出動作の動作度合を設定(設定変更含む)することが可能となるようにすればよい。このようにすれば、枠可動物310の突出動作について、遊技者が所望する設定をすることができる。
図4は、初期操作部900の拡大図である。初期操作部900においては、電源スイッチ94、クリアスイッチ95、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93が設けられている。
電源スイッチ94は、パチンコ遊技機1の電源投入時にON状態に操作され、パチンコ遊技機1の電源断時にOFF状態に操作される。クリアスイッチ95は、プッシュスイッチであり、パチンコ遊技機1の電源投入時に、押圧操作された状態で電源スイッチ94がON状態に操作されると、前回の電源断時にバックアップRAMにバックアップ記憶された制御状態に応じたデータが読出され、バックアップされた制御状態からパチンコ遊技機1の動作を開始させることが可能となる。
枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のそれぞれは、プッシュスイッチであって、オフ状態で1回押すとオン状態に変化してオン状態が保持され、オン状態で1回押すとオフ状態に変化してオフ状態が保持される、所謂プッシュオン・プッシュオフ型のスイッチである。これら停止スイッチは、パチンコ遊技機1の電源投入時、および、電源投入後の初期設定時において、枠可動物310を突出動作の範囲内の停止位置で停止させるときにオン操作可能である。電源投入後の初期設定時とは、電源投入後、通常動作が開始される前に、枠可動物310の動作に関する初期設定をするときをいう。
なお、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のそれぞれは、電源投入時に電源スイッチ94と同時にオン操作された場合にのみオン操作が有効化されるようにしてもよく、電源投入後の初期期間内において電源スイッチ94とは別にオン操作された場合にのみオン操作が有効化されるようにしてもよい。
これらのスイッチ91,92,93は、選択したものが操作されることにより、枠可動物310の停止位置(突出位置)を複数段階(この例では3段階)のいずれかの段階(いずれかの動作度合)で、枠可動物310を停止させることができる。枠可動物310の停止位置は、高位置、中位置、および、低位置(停止位置の突出高さ関係は、高位置>中位置>低位置)のいずれかに設定可能である。これらの高位置、中位置、および、低位置の停止位置は、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83で設定される枠可動物310の高設定、中設定、および、低設定の突出位置のそれぞれと同じ位置とされる。
枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93が備えられた初期操作部900が、遊技者が操作できず遊技店員が操作可能な位置に設けられていることにより、遊技店員のような特定の者以外の者(たとえば、遊技者)に、枠可動物310の停止操作がされないようにすることができる。
なお、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83で設定される枠可動物310の高設定、中設定、および、低設定の突出位置と、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のそれぞれにより停止される高位置、中位置、および、低位置の停止位置とは、それぞれが同じ位置とされなくてもよい。
枠役物高停止スイッチ91が押圧操作されたときには、枠可動物310が高位置で停止される。枠役物中停止スイッチ92が押圧操作されたときには、枠可動物310が中位置で停止される。枠役物低停止スイッチ93が押圧操作されたときには、枠可動物310が低位置で停止される。このような電源投入後の初期動作時における枠可動物310の停止は、枠可動物310の動作調整作業および清掃作業等の保守点検作業等を目的として行なわれる。
このように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のいずれかをオン状態に操作することにより、枠可動物310を、高位置、中位置、および、低位置というような、突出動作の範囲内で停止させることができる。これにより、遊技店員が所望の停止位置まで枠可動物310を突出動作させて停止させることができるので、枠可動物310の清掃およびメンテナンス等の管理作業を容易化することができる。
なお、枠役物高停止スイッチ91、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93は、たとえば、トグルスイッチ等のようなプッシュスイッチ以外のスイッチよりなる操作手段により構成されてもよい。また、これらスイッチは、機械式のスイッチで構成されてもよく、タッチパネル式のスイッチで構成されてもよい。
また、変形例として、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93は、遊技者が操作可能な位置に設けることにより、遊技者が操作可能となるようにしてもよい(機械式のスイッチでもよく、タッチパネル式のスイッチでもよい。)。これらスイッチを遊技者が操作可能とするときには、電源投入時ではなく遊技中または待機中において、これらスイッチが操作されることにより、枠可動物310を、高位置、中位置、および、低位置というような、突出動作の範囲内で停止させることができるようにすればよい。このようにすれば、突出動作が可能な枠可動物310を遊技者が停止操作することができることにより、遊技者の興味を引くことができる。
また、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93により枠可動物310が突出動作後停止される位置は、枠役物設定スイッチ84、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、枠役物動作度合低設定スイッチ83で設定される位置と異なる位置となるように設定してもよい。また、枠可動物310が突出動作後停止される位置は、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、枠役物動作度合低設定スイッチ83で設定される位置の段階(3段階)と異なる段階(たとえば、10段階等)に分けて設定できるようにしてもよい。また、10段階のような複数段階に分けて設定できるようにした場合には、枠可動物310を少しだけ突出させて停止させるなどの細かい設定が可能である。また、初期位置から最大突出位置までと最大突出位置から初期位置までとを連続して動作可能な設定スイッチを設けてもよい。このようなスイッチによれば、好きな位置で枠可動物310を停止することができる。
次に、枠役物装置300L,300Rにおける枠可動物310の動作例を説明する。図5は、枠役物装置300L,300Rにおける枠可動物310の動作例を示すパチンコ遊技機1の部分拡大図である。
図5においては、(A)に動作前の枠可動物310の初期状態が示され、(B)に動作度合が低設定時の枠可動物310の動作中状態が示され、(C)に動作度合が高設定時の枠可動物310の動作中状態が示されている。
図5(A)のように、枠役物装置300L,300Rでは、動作前の初期状態において、円形の孔部が形成された収納部340内に枠可動物310が収納されている。枠可動物310は、棒状のスティック部312の先端部に、スティック部312よりも大径の円柱形状のキャップ部311が設けられた棒状の可動部材である。
枠可動物310は、所定の突出動作条件が成立したときに、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83による動作度合の設定に応じて、図5(B)のような低設定の動作度合による低突出位置、図5(C)のような高設定の動作度合による高突出位置、および、図5(B)と図5(C)との中間の動作度合である中設定の動作度合(図示省略)による中突出位置とのいずれかの突出位置に突出させられる。
枠可動物310においては、スティック部312の長手方向に歯切りがされたラック形式のギアが形成されている。スティック部312のラック形式のギアと、ステッピングモータよりなる枠モータに(図9の枠モータ48)より回転駆動されるピニオン形式の円形歯車とがラックアンドピニオン方式で噛合した駆動機構がパチンコ遊技機1の内部に設けられている。枠可動物310は、枠モータが正転動作して円形歯車が正転することに応じてスティック部312が前方へ送出されることにより、キャップ部311が前方へ向けて突出動作する。枠可動物310は、枠モータが逆転動作して円形歯車が逆転することに応じてスティック部312が後方へ戻されることにより、キャップ部311が収納部340へ向けて収納動作する。
枠役物装置300Lにおいて、枠可動物310は、図5(B),(C)に示すように、キャップ部311が正面から見て斜め左上方向へ突出する態様で設けられている。これにより、枠役物装置300Lにおいては、枠可動物310が、正面から見て左隣に設置された他のパチンコ遊技機1の前方へ向けて突出する(正面側から見て左斜め上方向へ突出)ことにより、遊技枠30よりも外側へ突出する動作をする。一方、枠役物装置300Rにおいて、枠可動物310は、図5(B),(C)に示すように、キャップ部311が正面から見て斜め右上方向へ突出する態様で設けられている。これにより、枠役物装置300Rにおいては、枠可動物310が、正面から見て右隣に設置された他のパチンコ遊技機1の前方へ向けて突出する(正面側から見て右斜め上方向へ突出)ことにより、遊技枠30よりも外側へ突出する突出動作をする。
また、枠役物装置300L,300Rのそれぞれにおいては、スティック部312およびキャップ部311の内部が中空態様で形成されており、キャップ部311の内部に所定発光色(複数色から選択した色、または単色)で発光可能な枠可動物LEDが設けられ、スティック部312の内部空間に、当該枠可動物LED用のリード線が挿通されている。キャップ部311は、透光性を有する樹脂製の部材により構成されている。これにより、枠可動物310は、枠可動物LEDを発光させることにより、収納位置または突出位置等の所定位置で先端部(キャップ部311)を所定色で発光動作させることが可能である。
枠役物装置300L,300Rのそれぞれにおいて枠可動物310が突出動作するときには、特定の発光パターン、または、特定の発光色で枠可動物LEDが発光させられることにより、枠可動物310のキャップ部311が発光する演出制御が行なわれる。
なお、枠可動物310は、スティック部312も透光性を有する樹脂製の部材により構成し、キャップ部311およびスティック部312による全体を発光可能としてもよい。また、枠可動物310は、スティック部312のみ(一部または全部)が発光動作するものであってもよい。また、枠可動物310は、発光しない構成としてもよく、所定の模様が付されたもの、または特定の色が付されたものであってもよい。
また、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310の突出動作は、前述したような、正面側から見て左斜め上方向と右斜め上方向とに向けて遊技枠30よりも外側に突出するものに限らず、遊技枠30よりも外側に突出するものであればどのような突出動作でもよく、遊技枠30の上方向へ向けて突出するものであってもよく、遊技枠30の前方向へ向けて突出するものであってもよく、遊技枠30の横方向(遊技枠30の側方向)に向けて突出するものであってもよい。
また、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310としては、遊技枠30の前部に取付けられ、正面側から見て左斜め上方向と右斜め上方向とに向けて、遊技枠30の外側に突出する例を示した。しかし、これに限らず、遊技枠30の外側に突出する枠可動物としては、遊技枠30の上部(たとえば、左右端部)に取付けられ、正面側から見て左斜め上方向と右斜め上方向とに向けて遊技枠30の外側に突出する構成(収納部は遊技枠30の上端部に穴部が形成されたような態様となる)を用いてもよい。また、遊技枠30の外側に突出する枠可動物としては、遊技枠30の左右側端部に取付けられ(収納部は遊技枠30の左右側端部に穴部が形成されたような態様となる)、正面側から見て左横方向と右横方向とに向けて遊技枠30の外側に突出する構成を用いてもよい。また、遊技枠30の外側に突出する枠可動物としては、たとえば枠役物装置300L,300Rのように2つの装置により構成されるものではなく、1つの装置により構成されるものであってもよい。また、枠可動物としては、隣合うパチンコ遊技機の前方へ向けて突出動作せずに、パチンコ遊技機1の前方向、上方向、下方向等、隣合うパチンコ遊技機に影響を与えないような突出位置に向けて突出動作するものであってもよい。
次に、動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲について説明する。図6は、動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲の一例を示す図である。図6においては、動作妨害検出器60Lを代表例として、検出範囲が示されている。動作妨害検出器60L,60Rは、赤外線センサよりなり、たとえば、前方へ向けて所定角度で放射状に広がる検出範囲を有する。
動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲について、前方および側方向の検出範囲が、枠可動物310の動作度合が高設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な態様で広がり、枠可動物310の突出経路の全体が検出範囲となるように設定されている。そして、動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲は、不必要に広げて、遊技者の頭および手等の不要な検出対象を検出しないように特定範囲内に制限されている。
また、動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲は、枠可動物310の動作度合(高設定、中設定、および、低設定)に対応して、複数段階で変更可能に設定される。たとえば、枠可動物310の動作度合が高設定のときは、枠可動物310の動作度合が高設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な高設定範囲に設定される。枠可動物310の動作度合が中設定のときは、高設定範囲よりも検出範囲が狭く、枠可動物310の動作度合が中設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な中設定範囲に設定される。枠可動物310の動作度合が低設定のときは、中設定範囲よりも検出範囲が狭く、枠可動物310の動作度合が低設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な低設定範囲に設定される。動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲の変更は、たとえば、放出する赤外線の強度を複数段階で変更させることにより行なわれる。
図6に示すように、動作妨害検出器60L,60Rが、枠可動物310の突出経路上の異常を異常状態として検出するので、枠可動物310の突出経路上の異常が生じたときに異常状態を容易に把握することができる。
次に、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの収納部340に設けられた異物検出器320の設置態様を説明する。図7は、異物検出器320の設置態様を示す収納部340の縦断面図である。
図7に示すように、収納部340の底部の中心部において、スティック部312が挿通される穴部が形成されており、収納部340は、枠可動物310の突出動作によりキャップ部311が外部に突出すると、中心部にスティック部312のみが存在する。収納部340の側壁上部には、収納部340の内部空間内の異物を赤外線を用いて検出する赤外線センサよりなる異物検出器320が複数(この例では2つ)設けられている。異物検出器320では、収納部340の内部空間内に発光部から赤外線を発光し、反射した赤外線を受光部で検出し、その検出信号に基づいて、スティック部312以外の物体を異物として検出する。
なお、異物検出器320は、前述したようなセンサに限らず、焦熱式のセンサ(赤外線を発光せず、物体自体から出る赤外線を検出するセンサ)、レーザー光線等のその他の光を用いた光学式センサを用いてもよい。また、異物検出器320は、超音波を用いて異物を検出する超音波式センサ、または、撮像装置を用いて所定範囲を撮像して画像解析により検出範囲内の異物を検出する画像解析式センサ等の各種の異物センサを用いてもよい。
図8は、当り種別表を示す図である。図8の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
この実施の形態においては、高確率状態に制御されたときに、時短状態および高ベース状態に制御されるが、時短状態および高ベース状態は、制御の開始条件および終了条件が同じであるので、時短状態および高ベースに制御されている状態を、時短状態という用語で代表して示す場合があり、高ベース状態という用語で代表して示す場合がある。
図8に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。
図9は、主基板(遊技制御基板)31およびその他の基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図9においては、演出制御基板80、払出制御基板37、盤側制御基板45、枠側制御基板50、および、中継基板77,49等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、中継基板49、および、盤側制御基板45を介して遊技盤6に設けられている盤モータ62等の各種演出装置の演出制御をするとともに、中継基板49、および、枠側制御基板50を介して遊技枠30に設けられているスピーカ27、枠LED28、枠可動物LED26L,26R、および、枠モータ48等の各種演出装置の演出制御をする。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
演出制御用CPU101は、枠役物動作度合高設定スイッチ(図中SW)81、枠役物動作度合中設定スイッチ(図中SW)82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ(図中SW)83の設定信号を、入力ポート106を介して入力する。演出制御用CPU101は、枠役物設定スイッチ(図中SW)84の設定信号を、入力ポート106を介して入力する。演出制御用CPU101は、枠役物高停止スイッチ(図中SW)91、枠役物中停止スイッチ(図中SW)92、および、枠役物低停止スイッチ(図中SW)93の設定信号を、入力ポート106を介して入力する。
演出制御用CPU101は、動作妨害検出器60L,Rの検出信号を、入力ポート106を介して入力する。演出制御用CPU101は、異物検出器320の検出信号を、入力ポート106を介して入力する。
また、演出制御用CPU101は、中継基板49を介して盤側制御基板45および枠側制御基板50に制御信号を送信することに基づいて、盤モータ62、スピーカ27、枠LED28、枠可動物LED26L,26R、および、枠モータ48等の各種演出装置を制御する。たとえば、中継基板49は、演出制御基板80から供給された信号が枠側制御基板50宛の情報(例えば、アドレス等)を有している場合には、演出制御基板80から供給された制御信号を枠側制御基板50に中継する。たとえば、中継基板49は、演出制御基板80から供給された信号が盤側制御基板45宛の情報(例えば、アドレス等)を有している場合には、演出制御基板80から供給された制御信号を盤側制御基板45に中継する。
枠側制御基板50は、演出制御基板80とは別個に設けられた制御基板であって、中継基板49で中継された演出制御基板80からの制御信号に基づいて、遊技枠30に設けられた各種部品(スピーカ27、枠LED28、枠可動物LED26L,26R、枠モータ48等)を制御するための基板である。枠側制御基板50は、音声制御部70、ランプ制御部35、演出装置制御部47を備える。
音声制御部70は、音声処理回路等を含んで構成され、演出制御基板80から供給されて中継基板49で中継された制御信号(音声信号)に基づき、スピーカ27,27から音声(音声信号が指定する音声)を出力させるための音声信号処理を実行する。なお、音声とは、音のみからなるもの(たとえば、歌が入らない演奏のみからなる楽曲、効果音など)も含む。
ランプ制御部35は、ランプドライバ回路等を含んで構成され、演出制御基板80から供給されて中継基板49で中継された信号(電飾信号)に基づき、枠LED28および枠可動物LED26L,26R等のランプの点灯/消灯の駆動制御をする。
演出装置制御部47は、枠役物装置300L,300Rの枠可動物310を動作させる枠モータ48を駆動するドライバ回路等を含んで構成され、演出制御基板80から供給されて中継基板49で中継された信号(駆動制御信号)に基づき、枠モータ48を駆動する制御を行ない、枠役物装置300L,300Rの枠可動物310を動作させる。
盤側制御基板45は、演出制御基板80とは別個に設けられた制御基板であって、中継基板49で中継された演出制御基板80からの制御信号に基づいて、遊技盤6に設けられた各種部品(盤モータ62、装飾用のLED等)を制御するための基板である。盤側制御基板45は、たとえば、盤モータ62を駆動するドライバ回路等を含んで構成され、演出制御基板80から供給されて中継基板49で中継された信号(駆動制御信号)に基づき、盤モータ62を駆動する制御を行ない、盤可動物61を動作させる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23等の入賞領域への入賞検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行することにより、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し、球払出装置97から賞球を払出させる制御を行なう。
図10は、各乱数を示す説明図である。図10においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする特別図柄の保留記憶数(第1特別図柄と第2特別図柄との合算保留記憶数)が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御が実行されるようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでもノーマルリーチのような変動時間が短いリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
図11は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図11(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図11(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図11(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図11(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図11(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図11(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図11(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図11(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図11(B)、および、図11(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図11(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図11(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図11(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような大当り種別大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図11(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図11(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図11(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図11(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図11(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図11(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
図12は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図12に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図12のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を指定する合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC400(H)は、電源投入後における各入賞領域(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大入賞口)への入賞球の検出があったことを指定する入賞検出指定コマンドである。この入賞検出指定コマンドは、たとえば、電源投入時に、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のいずれかが操作されて、枠可動物310が突出動作後停止状態にされたときに異常な入賞球検出があったことを判定するために用いられる。入賞検出指定コマンドは、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するタイマ割込処理が実行された後の割込み処理余り期間中において入賞球が検出されたときに、送信する処理が行なう。なお、この入賞検出指定コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するタイマ割込処理において入賞球が検出されたときに、賞球処理において、送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、後述するような入賞時演出処理により始動入賞時に大当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターンの決定等の入賞時判定をすることにより得られる入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、後述する始動口スイッチ通過処理に含まれる入賞時演出処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。また、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
図13(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。保留特定領域は、RAM55に形成(RAM55内の領域である)され、図13(A)に示すように、合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。図13(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。
図13(A)に示すように、保留特定領域には、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留特定領域には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定可能なデータが記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
図13(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する保存領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図13(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンドというような、入賞時判定処理の判定結果を示す3つのコマンドを1セットとして、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
次に、演出表示装置9において報知される各種報知情報の表示例を説明する。図14は、妨害異常報知における妨害異常報知画像を示す表示画面図である。パチンコ遊技機1の遊技中または待機中(遊技がされていない状態)において、動作妨害検出器60L,60Rにより妨害物が検出されると、妨害物が検出された妨害異常状態を示す報知として、図14に示すような「枠役物妨害検出!」というメッセージを示す妨害異常報知画像を演出表示装置9において表示する妨害異常報知が実行される。
このような妨害異常報知画像が表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)を、スピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の遊技中または待機中においては、動作妨害検出器60L,60Rにより妨害物が検出されたことに基づいて、妨害異常報知が実行される。これにより、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310の突出動作経路上に妨害物が存在することを認識することができる。
図15は、パチンコ遊技機1の電源投入時に実行される枠役物設定報知における枠役物設定報知画像を示す表示画面図である。パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、枠役物設定スイッチ84による枠役物装置300L,300Rの枠可動物310の動作設定内容(動作可能設定、動作不可能設定)を確認するための報知として、各種の枠役物設定報知画像を演出表示装置9において表示する枠役物設定報知が実行される。
枠役物設定報知画像としては、図15(a)のような枠役物動作可能設定報知画像と、図15(b)のような枠役物動作不可能設定報知画像と、図15(c)のような設定変更操作可能報知画像とが含まれる。
パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)において、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されているときには、図15(a)のように「初期設定中です。枠外への動作可能設定中。」というメッセージを示す枠役物動作可能設定報知画像が表示される。
一方、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)において、枠役物設定スイッチ84が動作不可能に設定されているときには、図15(b)のように「初期設定中です。枠外への動作不可能設定中。」というメッセージを示す枠役物動作不可能設定報知画像が表示される。
このような枠役物動作可能設定報知画像および枠役物動作不可能設定報知画像のそれぞれが表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)を、スピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、枠役物設定スイッチ84による枠役物動作の初期設定内容が報知される。枠役物動作可能設定報知画像を表示する報知は枠役物動作可能設定報知と呼ばれ、枠役物動作不可能設定報知画像を表示する報知は枠役物動作不可能設定報知と呼ばれる。
これにより、パチンコ遊技機1の電源投入時においては、このような情報の報知により、枠役物設定スイッチ84による枠可動物310の動作の初期設定内容を確認することができる。したがって、電源供給を開始したときの枠可動物310の予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
また、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)には、所定期間中に枠役物設定スイッチ84の操作により、動作可能設定を動作不可能設定に変更する設定変更操作と、動作不可能設定を動作可能設定に変更する設定変更操作とを実行することが可能である。このような設定変更操作が可能な期間中には、たとえば、枠役物設定スイッチ84が動作不可能に設定されているときに、図15(c)のように、前述した枠役物動作不可能設定報知画像に加えて、「枠外への動作を可能にしますか?」というメッセージを示す設定変更操作可能報知画像を表示する設定変更操作可能報知が実行される。
一方、図示を省略するが、設定変更操作が可能な期間中には、たとえば、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されているときに、前述した枠役物動作可能設定報知画像に加えて、「枠外への動作を不可能にしますか?」というメッセージを示す設定変更操作可能報知画像を表示する設定変更操作可能報知が実行される。
このような設定変更操作可能報知画像が表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)をスピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、枠役物設定スイッチ84による枠役物動作の設定を変更可能であることが報知される。
これにより、パチンコ遊技機1の電源投入時においては、このような情報の報知により、枠役物設定スイッチ84による枠役物動作の設定を変更可能であることを認識することができ、必要に応じて枠役物設定スイッチ84を操作することに基づいて、枠役物動作の設定を変更することができる。
図16は、枠役物停止報知における枠役物停止報知画像を示す表示画面図である。前述したように、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のいずれかを操作することにより、枠可動物310を突出動作の範囲内の停止位置で停止させることが可能である。これらのスイッチのうちいずれかが操作され、枠可動物310が突出動作をして停止すると、高、中、低のいずれの停止位置で枠可動物310が停止したかを特定する報知として、高位置での停止中報知である第1停止位置停止中報知画像、中位置での停止中報知である第2停止位置停止中報知画像、および、低位置での停止中報知である第3停止位置停止中報知画像のうち、操作に対応する報知画像を演出表示装置9に表示する枠役物停止報知が実行される。
図16においては、第1〜第3停止位置停止中報知画像のうち、第1停止位置(高位置)停止中報知画像の表示例が代表例として示されている。第1停止位置停止中報知画像としては、「枠役物高位置停止中です!」というメッセージが表示される。図示を省略するが、第2停止位置(中位置)停止中報知画像としては「枠役物中位置停止中です!」というメッセージが表示され、第3停止位置(低位置)停止中報知画像としては「枠役物低位置停止中です!」というメッセージが表示される。このようなメッセージは、遊技中に実行される演出において枠可動物310が突出動作するときには表示されない。したがって、第1〜第3停止位置停止中報知画像を表示することにより、枠可動物310の突出動作後の停止状態が、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93の操作によるものか、演出によるものかを判別することが可能となる。
このような第1〜第3停止位置停止中報知画像が表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)をスピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、操作に応じて、希望する突出位置まで枠可動物310を突出動作させて停止させることができる。これにより、遊技店員が枠可動物310を含む枠役物装置300L,300Rのメンテナンスをすることが可能となる。
図17は、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)における枠可動物310の停止操作中に実行される異常入賞報知における異常入賞報知画像を示す表示画面図である。
パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)において、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のいずれかを操作することにより、枠可動物310を突出動作の範囲内の停止位置で停止させているときに、遊技球の入賞が生じたときは、遊技球を発射できない状況であるにもかかわらず、入賞検出がされている異常状態である。したがって、このような異常状態においては、図17に示すような異常入賞が生じたことを「異常入賞!」というメッセージが表示することにより報知する異常入賞報知画像を演出表示装置9に表示する異常入賞報知が実行される。
このような異常入賞報知画像が表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)をスピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、異常入賞報知がされることにより、枠可動物310の停止中において遊技がされていないにも関わらず入賞が生じた異常状態を報知により認識することができ、不正行為または制御系の故障等の不具合が生じていることを確認することが可能となる。また、遊技をしているにも関わらず枠可動物310が停止中であるとせっかくの枠可動物310を動作させる機会を逃すおそれがあるが、このような異常入賞報知がされることにより、枠可動物310を動作させる機会を逃してしまうことを防止することができる。
図18は、パチンコ遊技機1の遊技中における枠可動物310の突出動作時に実行される枠役物高突出報知における枠役物突出報知画像を示す表示画面図である。
パチンコ遊技機1の遊技中においては、所定の突出動作条件が成立したときに、枠可動物310が突出動作をすること、および、高、中、低のいずれの停止位置まで突出動作をするかを特定する報知として、高位置まで突出動作をするときの報知である枠役物高突出報知画像を表示する枠役物高突出報知、中位置まで突出動作をするときの報知である枠役物中突出報知画像を表示する枠役物中突出報知、および、低位置まで突出動作をするときの報知である枠役物低突出報知画像を表示する枠役物低突出報知のうち、いずれかの枠役物突出報知が実行される。このように、可動物の突出度合の設定に応じた枠可動物310の突出動作の報知による演出をすることができる。
図18においては、枠役物高突出報知画像の表示例が代表例として示されている。枠役物高突出報知画像としては、「枠役物が高突出します!」というメッセージと、突出方向を示唆する矢印画像とが表示される。
このような枠役物高突出報知画像、枠役物中突出報知画像、および、枠役物低突出報知画像のいずれかが表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)をスピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の遊技中においては、枠可動物310が突出動作をするときに、報知がされることにより、演出の面白みが高まり、遊技の興趣を向上させることができる。
図19は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図19に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図19は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。
図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞に基づき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞順番が記憶される。
また、始動口スイッチ通過処理では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したタイミング(保留記憶情報が記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みし、その先読みした保留記憶情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターンの決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時判定をする入賞時演出処理を実行する。そして、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。また、第1始動入賞口13と、第2始動入賞口14とのどちらに始動入賞したかに応じて第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なうとともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。
このような入賞時演出処理に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。先読み演出は、連続する複数回の変動表示に跨って実行してもよく、1回の変動表示において実行してもよい。
以下の保留記憶に関する説明に関しては、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。また、第1保留記憶バッファに記憶される数値データを第1保留記憶情報と呼び、第2保留記憶バッファに記憶される数値データを第2保留記憶情報と呼ぶ場合がある。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する前に、1回だけ、デモンストレーション表示を実行させるための客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理を実行するようにしてもよい。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU56は、保留特定領域(図13(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S54)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
S52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順にしたがって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
RAM55に形成され合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S57)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1216や始動口スイッチ通過処理のS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図11参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図11(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りとなったときに、大当り終了処理(図20のS307)においてセットされ、その後、次回の大当りが決定されたという条件、または、はずれ表示結果となる変動表示が所定回数(たとえば100回)が実行されたという条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、後述するS75に進む。
S61において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図11(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図11(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図11(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図11(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。
図11(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「確変大当り」に決定されたときには「7」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
確変大当りおよび通常大当り後の時短状態は、変動表示が100回実行されるまでと、次の大当りが発生するまでとのいずれかの条件が成立するまで継続させる必要がある。このような変動表示100回という継続期間は、大当り終了処理(S307)において、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタを100回にセットし、その後に変動表示が実行されるごとに特別図柄停止処理で減算更新することにより管理され、時短回数カウンタがカウントアップしたことに基づいて、時短フラグがリセットされることにより、時短状態を終了させる制御が行なわれる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図22は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、および、演出決定用のSR2を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR2のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、盤可動物61、枠可動物310、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
前述した演出制御メイン処理のS701の初期化処理においては、枠役物動作設定処理(S701A)、および、役物突出停止処理(S701B)を含む複数種類の初期化関連処理が実行される。枠役物動作設定処理(S701A)は、枠役物装置300L,300Rに関する初期設定をする処理である。枠役物装置300L,300Rにおける枠可動物310を操作に応じて突出動作後停止させる処理である。
図23は、枠役物動作設定処理を示すフローチャートである。枠役物動作設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、以下のような処理を実行する。まず、後述する枠役物動作可否設定変更操作有効期間の計時、および、動作度合設定変更操作有効期間の計時等の設定期間を計時するための設定期間タイマの動作を開始させる(S151)。設定期間タイマは、枠役物動作設定処理とは別に計時をするタイマよりなる計時手段であり、枠役物動作設定処理が終了するときまで計時を継続して行なう。枠役物動作可否設定変更操作有効期間は、枠役物動作設定処理が開始されてから第1の所定期間(たとえば、5秒間)に設定されており、動作度合設定変更操作有効期間は、枠役物動作可否設定変更操作有効期間の終了後における第2の所定期間(たとえば、10秒間)に設定されている。
次に、枠役物設定スイッチ84、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83の操作状態を確認することにより、枠役物動作の設定内容(動作可能または動作不可能の設定、動作度合の設定)を確認し記憶する(S152)。
次に、S152で確認した枠役物動作の設定内容に基づいて、枠役物設定スイッチ84による枠可動物310の動作可否設定内容(動作可能と動作不可能とのどちらに設定されているかという設定内容)を、図15(a)に示す枠役物動作可能設定報知画像と、図15(b)に示す枠役物動作不可能設定報知画像とのいずれかを表示するとともに、その表示に対応する音声を出力することにより報知する(S153)。
次に、S152で確認した枠役物動作の設定内容に基づいて、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されているか否かを判定する(S154)。S154で動作可能に設定されていると判定されたときは、前述した設定期間タイマの現在の計時値に基づいて、現在が予め定められた枠役物動作可否設定変更操作有効期間中であるか否かを判定する(S155)。
S155により枠役物動作可否設定変更操作有効期間中ではないと判定されたとき(有効期間終了後)は、動作可能状態の設定を確定させるために、後述するS163に進む。一方、S155により枠役物動作可否設定変更操作有効期間中であると判定されたときは、前述した枠役物動作不可能設定画像に加えて、設定変更操作可能報知画像を表示するとともに、その表示に対応する音声を出力する設定変更操作可能報知をする(S156)。
次に、枠役物設定スイッチ84の状態を確認することにより、動作不可能設定への変更操作が検出されたか否かを判定する(S157)。S157で変更操作が検出されなかったときは、S155に戻る。したがって、枠役物動作可否設定変更操作有効期間中に、枠役物設定スイッチ84の変更操作がされなかったときは、枠役物動作可否設定変更操作有効期間が終了するまで、S155〜S157の処理が繰返し実行される。
一方、S157で変更操作が検出されたときは、変更後の動作可否設定内容(動作不可能に設定されているという設定内容)を画像(たとえば、「枠外への動作不可能に設定しました」というメッセージ画像)および音声により報知し(S158)、動作不可能状態の設定を確定させるために、後述するS171に進む。
また、前述のS154により動作可能に設定されていないと判定されたときは、前述した設定期間タイマの現在の計時値に基づいて、現在が予め定められた枠役物動作可否設定変更操作有効期間中であるか否かを判定する(S159)。
S159により枠役物動作可否設定変更操作有効期間中ではないと判定されたとき(有効期間終了後)は、動作不可能状態の設定を確定させるために、後述するS171に進む。一方、S159により枠役物動作可否設定変更操作有効期間中であると判定されたときは、図15(c)に示すような、枠役物動作不可能設定画像に加えて、設定変更操作可能報知画像を表示するとともに、その表示に対応する音声を出力する設定変更操作可能報知をする(S160)。
次に、枠役物設定スイッチ84の状態を確認することにより、動作可能設定への変更操作が検出されたか否かを判定する(S161)。S161で変更操作が検出されなかったときは、S159に戻る。したがって、枠役物動作可否設定変更操作有効期間中に、枠役物設定スイッチ84の変更操作がされなかったときは、枠役物動作可否設定変更操作有効期間が終了するまで、S159〜S161の処理が繰返し実行される。
一方、S161で変更操作が検出されたときは、変更後の動作可否設定内容(動作可能に設定されているという設定内容)を画像(たとえば、「枠外への動作不可能に設定しました」というメッセージ画像)および音声により報知し(S162)、動作可能状態の設定を確定させるために、S163に進む。
S163では、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作可能とする設定を確定して記憶する(S163)。そして、S152で確認した枠役物動作の設定内容における動作度合の設定に基づいて、枠役物装置300L,300Rのそれぞれにおいて、試行的に枠可動物310を動作させる初期動作を実行し(S164)、初期動作中である旨を、演出表示装置での画像表示およびスピーカ27からの音声出力により報知する初期動作中報知を行なうととともに、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、または、枠役物動作度合低設定スイッチ83により設定された動作度合の設定内容を報知する設定動作度合報知を行ない、さらに、動作度合の設定変更操作が可能である旨を画像により表示するとともに、その表示に対応する音声を出力する設定変更操作可能報知をする(S165)。S165において、設定動作度合報知がされることにより、電源供給を開始したときにおける枠可動物310可動物の予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
これにより、枠役物設定スイッチ84により動作可能設定がされたときには、初期動作の実行が許容され、枠役物設定スイッチ84により動作不可能設定がされたときには、初期動作の実行が制限(禁止)される。初期動作では、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、または、枠役物動作度合低設定スイッチ83により設定された動作度合での枠可動物310の動作が試行されるので、枠役物設定スイッチ84による動作設定と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83による動作度合設定とが適切であるか否かを分かりやすく確認することができる。
また、パチンコ遊技機1の電源投入時において初期動作が制限される場合があることにより、たとえば、枠可動物310が突出動作経路上に存在する妨害物に衝突してしまう等、突出位置への枠可動物310の初期動作による予期しない不具合の発生を防ぐことができる。具体的に、枠役物設定スイッチ84により動作可能設定がされたときには初期動作が許容され、枠役物設定スイッチ84により動作不可能設定がされたときには、初期動作の実行が制限されるので、パチンコ遊技機1の電源投入により電源供給を開始したときの初期動作による予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
次に、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83の状態を確認することにより、動作度合設定の変更操作が検出されたか否かを判定する(S166)。S166で変更操作が検出されたときは、S164に戻る。したがって、動作度合設定変更操作有効期間中に、動作度合設定の変更操作がされたときは、S164以降の処理により変更後の動作度合での初期動作が実行されることとなる。
また、S166で変更操作が検出されなかったときは、前述した設定期間タイマの現在の計時値に基づいて、現在が予め定められた動作度合設定変更操作有効期間中であるか否かを判定する(S167)。S167により動作度合設定変更操作有効期間中であると判定されたときは、S166に戻り、前述した処理を繰返す。一方、S167により動作度合設定変更操作有効期間中ではないと判定されたとき(有効期間終了後)は、動作度合の設定を確定して記憶する(S168)。
次に、動作妨害検出器60L,60Rによる検出を有効化する設定をし(S169)、S168で確定された動作度合の設定に応じて、動作妨害検出器60L,60Rの検出範囲を設定して(S170)、処理を終了する。
S170では、前述したように、たとえば、枠可動物310の動作度合が高設定のときは、検出範囲を、枠可動物310の動作度合が高設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な高設定範囲に設定する。また、枠可動物310の動作度合が中設定のときは、検出範囲を、枠可動物310の動作度合が中設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な中設定範囲に設定する。また、枠可動物310の動作度合が低設定のときは、検出範囲を、枠可動物310の動作度合が低設定時のときのキャップ部311の先端の到達位置まで妨害物が検出可能な低設定範囲に設定する。これにより、S170では、動作妨害検出器60L,60Rについては、設定された突出度合(突出動作)の範囲外における妨害物の検出が無効化されることとなる。これにより、枠可動物310が正常に突出動作することができない異常状態の検出が無駄になされないようにすることができる。また、S170により、設定された突出度合(突出動作)の範囲外における動作妨害検出器60L,60Rによる妨害物の検出がされないことに基づいて、図14のような妨害異常報知は、設定された突出度合の突出動作の範囲内で妨害物が検出されたときに実行されることとなる。これにより、枠可動物310が正常に突出動作することができない異常状態を特定可能な報知が無駄になされないようにすることができる。
なお、枠可動物310の動作度合が高設定とされたときにおける高設定範囲の検出範囲内において、低設定の検出範囲に該当する範囲内、および、中設定の検出範囲に該当する範囲内(すなわち、中設定の検出範囲を超えない検出範囲)では妨害物が検出されず、中設定の検出範囲を超える高設定のみの検出範囲のみで妨害物が検出されたときは、動作度合が高設定についてのみ異常状態であると判定し、高設定の動作度合についてのみ異常がある旨を特定可能な高設定妨害異常報知をするようにしてもよい。また、同様に、枠可動物310の動作度合が高設定とされたときにおける高設定範囲の検出範囲内において、低設定の検出範囲に該当する範囲内、および、高設定の検出範囲に該当する範囲内では妨害物が検出されず、中設定の検出範囲内のみで妨害物が検出されたときは、中設定の動作度合についてのみ異常状態であると判定し、中設定にのみ異常がある旨を特定可能な中設定妨害異常報知をするようにしてもよい。また、同様に、枠可動物310の動作度合が高設定時とされたときにおける高設定範囲の検出範囲内において、中設定の検出範囲に該当する範囲内、および、高設定の検出範囲に該当する範囲内では妨害物が検出されず、低設定の検出範囲内のみで妨害物が検出されたときは、低設定の動作度合についてのみ異常状態であると判定し、低設定にのみ異常がある旨を特定可能な低設定妨害異常報知をするようにしてもよい。
また、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83のうち複数のスイッチがON状態にされたときは、ON状態にされた設定のうち最も低い動作度合が選択されて設定されるので、これらスイッチのうち複数のスイッチがON状態にされたときでも、初期動作としては高設定、中設定、および、低設定のいずれか1つの設定に対応する突出度合での動作が行なわれる。しかし、これに限らず、たとえば、これらスイッチのうちの枠役物動作度合低設定スイッチ83、および、枠役物動作度合中設定スイッチ82の両方がON状態とされたときには低設定に対応する突出度合での初期動作がされた後に、中設定に対応する突出度合での初期動作がされる制御をし、また、枠役物動作度合低設定スイッチ83、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合高設定スイッチ81のすべてがON状態とされたときには低設定に対応する突出度合での初期動作がされた後に、中設定に対応する突出度合での初期動作がされ、その後、中設定に対応する突出度合での初期動作がされる制御をする等、スイッチがON状態にされている設定のすべてに対応する初期動作を実行する制御をしてもよい。
S171に進んだときは、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作不可能とする設定を確定して記憶する(S171)。そして、動作妨害検出器60L,60Rによる検出を無効化する設定をし(S172)、枠役物妨害異常報知禁止フラグをセットして(S173)、処理を終了する。枠役物妨害異常報知禁止フラグは、動作妨害検出器60L,60Rによる妨害物が検出されたときに実行される図14の妨害異常報知の実行を禁止するためのフラグである。
このように、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作不可能とする設定をしたときには、動作妨害検出器60L,60Rによる検出が無効化されるので、動作妨害検出器60L,60Rによる無駄な検出を防ぐことができる。また、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作不可能とする設定をしたときには、図14の妨害異常報知の実行を禁止するための処理が行なわれるので、動作妨害検出器60L,60Rによる妨害物の検出(たとえば、誤作動による誤検出等)に基づく無駄な報知の実行を防ぐことができる。
なお、図23の枠役物動作設定所定では、次のような変形例の制御をすることにより、枠可動物310の初期動作を制限するようにしてもよい。たとえば、枠役物設定スイッチ84がデフォルト設定(無操作時設定)では動作不可能状態に初期設定されるような構成として、デフォルト設定では枠可動物310の初期動作を実行しないようにする制御をしてもよい。また、S164のような初期動作をするときであっても、枠可動物310を遊技枠30よりも外側に突出しない位置まで初期動作させて初期位置を検出する制御をしてもよい。このような枠可動物310を遊技枠30よりも外側に突出しない位置まで初期動作させる制御は、枠役物設定スイッチ84で動作可能状態に設定されている場合に限らず、枠役物設定スイッチ84で動作不可能状態に設定されている場合に実行されてもよい。
図24は、枠役物突出停止処理を示すフローチャートである。枠役物突出停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、以下のような処理を実行する。まず、枠役物高停止スイッチ91の操作検出信号を確認することにより、枠役物高停止スイッチ91がオン操作されたか否かを判定する(S181)。
S181で枠役物高停止スイッチ91がオン操作されたと判定されたときは、枠可動物310を高位置に突出動作させた後、当該高位置で停止させるための処理を行なう(S182)。そして、図16に示すような高位置での停止中報知である第1停止位置停止中報知をした(S183)後、S190に進む。
一方、S181で枠役物高停止スイッチ91がオン操作されていないと判定されたときは、枠役物中停止スイッチ92の操作検出信号を確認することにより、枠役物中停止スイッチ92が操作されたか否かを判定する(S184)。
S184で枠役物中停止スイッチ92がオン操作されたと判定されたときは、枠可動物310を中位置に突出動作させた後、当該中位置で停止させるための処理を行なう(S185)。そして、中位置での停止中報知である第2停止位置停止中報知をした(S186)後、S190に進む。
一方、S184で枠役物中停止スイッチ92がオン操作されていないと判定されたときは、枠役物低停止スイッチ93の操作検出信号を確認することにより、枠役物低停止スイッチ93が操作されたか否かを判定する(S187)。
S187で枠役物中停止スイッチ92がオン操作されたと判定されたときは、枠可動物310を低位置に突出動作させた後、当該低位置で停止させるための処理を行なう(S188)。そして、中位置での停止中報知である第3停止位置停止中報知をした(S189)後、S190に進む。
S190に進んだときは、前述した入賞検出指定コマンドを受信したか否かを確認することに基づいて、入賞検出があったか否かを判定する(S190)。そして、S190により入賞検出があったと判定されたときは、図17に示すような異常入賞報知を実行し(S191)、S192に進む。一方、S190により入賞検出がなかったと判定されたときは、S191を経ずにS192に進む。
S192に進んだときは、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のうち、オン状態にされていたスイッチがオフ状態に操作されたか否かを確認することにより、停止解除操作があったか否かを判定する(S192)。そして、S192により停止解除操作がされなかったと判定されたときは、S190に戻り、S190により入賞検出があったと判定されたときは、図17に示すような異常入賞報知を実行し(S191)、S192に進む。一方、S192により停止解除操作がされたと判定されたときは、枠役物装置300L,300Rのそれぞれにおける枠可動物310を停止位置から初期位置である収納位置に戻る動作をさせた後、停止させるための処理を行なう。
枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のそれぞれは、電源投入時および電源投入後の初期化処理S701(枠役物突出停止処理S701B)においてのみ、有効な操作が可能であるので、何かの間違いによる操作により可動物が停止させられないようにすることができる。
また、図24のS183,S186,S189等のように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、または、枠役物低停止スイッチ93のオン操作に応じて枠可動物310が停止しているときに、図16のような停止中報知が行なわれるので、枠可動物310の停止が、これらスイッチの操作によるものか、演出によるものかを判別しやすくすることができる。
また、図24のS182,S185,S188等のように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、または、枠役物低停止スイッチ93のオン操作に応じて、枠役物装置300L,300Rにおいて、枠可動物310が、収納された位置から突出動作した後停止するので、枠可動物310が突出していない状態からの清掃およびメンテナンス等の管理作業をさらに容易化することができる。
また、図24のS182,S185,S188等のように、複数段階のいずれかの突出位置で枠可動物310を停止させることができるので、清掃およびメンテナンスをしやすい停止位置を選択することが可能となり、清掃およびメンテナンス等の管理作業をさらに容易化することができる。
図25は、図22に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、枠役物装置300L,300Rのそれぞれにおける枠可動物310の状態を監視する枠役物状態監視処理(S700)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。なお、演出制御プロセス処理では、S800〜S807によるプロセス処理とは別の処理において、前述した始動入賞における入賞時判定結果を示すコマンドの受信に基づいて、前述したような先読み予告演出に関する処理(先読み予告演出を実行するか否か、先読み予告演出の演出パターンの選択決定、および、先読み演出を実行するための設定等の処理)を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下の処理が実行される。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時までの予め定められた演出制御期間中において、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
演出制御プロセス処理では、上記した各処理により、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が開始され、演出図柄の停止図柄が導出表示される。演出制御用CPU101は、たとえば、受信した変動パターンコマンド、および、表示結果指定コマンドに基づいて、実行される変動表示について、指定された変動パターン、および、表示結果を認識し、次のようにこの演出図柄の停止図柄を決定する。演出図柄変動開始処理(S801)においては、表示結果に応じて、演出図柄の停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3のうちから各種表示結果を決定するために必要な種類の乱数値を抽出し、これらと、演出図柄を示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルとを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。この実施の形態では、演出制御基板80の側において、左演出図柄(左図柄)決定用の乱数値SR1−1、中演出図柄(中図柄)決定用の乱数値SR1−2、右演出図柄(右図柄)決定用の乱数値SR1−3、および、後述する特定演出決定用の乱数値SR2等のそれぞれを示す数値データがカウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
このような乱数値SR1−1〜SR1−3,SR2等のそれぞれは、演出制御用マイクロコンピュータ100においてソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて設定された所定の数値範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。すなわち、抽出した乱数値と同じ数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を停止するときに、このように決定された停止図柄で演出図柄を停止させる。演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
具体的に、演出図柄の停止図柄は、たとえば、次のように決定する。なお、以下の説明において、リーチ状態となった後にはずれ表示結果となることを「リーチはずれ」といい、リーチ状態とならずにはずれ表示結果となることを「非リーチはずれ」というものとする。
非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM102に記憶されたはずれ図柄決定用データテーブル(乱数値とはずれ図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用い、抽出した乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。また、このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。このように決定された非リーチはずれ図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM102に記憶されたはずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄が、リーチ状態を形成する各演出図柄(左,右演出図柄)の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出された乱数に対応する図柄が、最後に停止する演出図柄(中演出図柄)の停止図柄として決定される。このように決定されたリーチはずれ図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、大当りの図柄の組合せを決定する場合においては、大当りの種別に応じて大当り図柄の組合せを決定する。たとえば、確変大当りとなるときには、確変大当りを想起させるような確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右演出図柄が「7,7,7」というようないずれかの奇数図柄が揃った図柄の組合せ)を選択決定する。また、通常大当りとなるときには、通常大当りを想起させるような通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右演出図柄が「2,2,2」というようないずれかの偶数図柄が揃った図柄の組合せ)を選択決定する。
確変大当りにすることに決定されているときには、ROM102に記憶された確変大当り図柄決定用テーブル(乱数値と確変大当り図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用いて、左,中,右演出図柄がいずれかの奇数図柄で揃った組合せを選択決定する。確変大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の奇数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。確変大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、確変大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄が、確変大当り図柄の組合せを構成する左,中,右演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。このように決定された確変大当り図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、通常大当りにすることに決定されているときには、ROM102に記憶された通常大当り図柄決定用テーブル(乱数値と通常大当り図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用いて、左,中,右演出図柄がいずれかの偶数図柄で揃った組合せを選択決定する。通常大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の偶数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。通常大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄が、通常大当り図柄の組合せを構成する左,中,右演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。このように決定された通常大当り図柄の組合せが変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
図26は、枠役物状態監視処理(S700)を示すフローチャートである。枠役物状態監視処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を実行する。まず、前述した枠役物妨害異常報知禁止フラグがセットされているか否かを判定する(S711)。S711で枠役物妨害異常報知禁止フラグがセットされていないと判定されたときは、次回の変動表示の変動パターンは、たとえば、特定のスーパーリーチのように、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作させることが予め定められた演出としての枠役物動作演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(S712)。
S712で枠役物動作演出を実行する変動パターンであると判定されたときは、動作妨害検出器60L,60Rが、設定された検出範囲内で妨害物を検出したか否かを判定する(S713)。一方、S712で枠役物動作演出を実行する変動パターンでないと判定されたときは、処理を終了する。S713で妨害物を検出したと判定されたときは、図14に示すような妨害異常報知を実行し(S714)、処理を終了する。一方、S713で妨害物を検出していないと判定されたときは処理を終了する。
また、前述のS711で枠役物妨害異常報知禁止フラグがセットされていないと判定されたときは、妨害物が検出されたか否かにかかわらず、S714の妨害異常報知を実行せずに処理を終了するので、妨害異常報知の実行が禁止されることとなる。
図27は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、次のような処理を行なう。
演出図柄変動開始処理においては、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S601)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S602)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ROM102に格納されたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないはずれの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(S604)、S616へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の演出図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。
S604の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S602の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S605)、S616へ進む。S605の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各演出図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と合致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、S601の処理ではずれとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に(S601のN)、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S603)、S616へ進む。
S603では、次のように大当りの種別に応じて当り図柄の組合せを決定する。表示結果2指定コマンドと表示結果3指定コマンドとのうちのどの表示結果指定コマンドが表示結果特定コマンド格納領域に格納されているかに基づいて、確変大当りと、通常大当りとのうちから、大当りの種別を判定し、確変大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」等の奇数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(確変大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの確変大当り図柄の組合せを選択決定する。また、通常大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「4,4,4」等の偶数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(通常大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの通常大当り図柄の組合せを選択決定する。このように決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、前述の特別演出の実行決定および特定演出の決定等の処理)を行なう演出設定処理(S616)を実行した後、S617に進む。
S617では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。S617においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、S616の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM102に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミング等が設定されている。
次いで、S617で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S618)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S619)。
S619の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(S620)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種LED等の発光体を点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプ制御部35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声制御部70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動表示時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S621)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にし、演出図柄変動開始処理を実行する(S622)。そして、演出図柄変動開始処理が終了する。
次に、前述した演出図柄変動表示開始処理における演出設定処理(S616)の一部を構成する処理としての枠役物演出設定処理を説明する。図28は、枠役物演出設定処理を示すフローチャートである。
枠役物演出設定処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。まず、今回実行する変動表示の変動パターンが、特定のスーパーリーチのように、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作させることが予め定められた演出としての枠役物動作演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(S631)。
S631で枠役物動作演出を実行する変動パターンではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S631で枠役物動作演出を実行する変動パターンであると判定されたときは、枠役物設定スイッチ84の設定内容(動作可能または動作不可能の設定)を確認し記憶する(S632)。そして、S632で確認した枠役物設定スイッチ84の設定内容に基づいて、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されているか否かを判定する(S634)。
S634で、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されていると判定されたときは、枠役物動作演出を実行する変動パターンに対応する演出として予め定められた演出パターンを、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310の演出パターンとして設定する処理がなされ(S635)、処理を終了する。役物動作演出を実行する演出パターンを設定するときには、演出パターンにおける枠役物動作演出については、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83の設定に基づいた動作度合に基づいて、枠可動物310の動作度合が設定される。これにより、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されているときは、枠役物動作演出を実行する変動パターンで変動表示が実行される場合において、S635での設定に基づき、演出図柄変動中処理(S802)において、演出図柄の変動表示時に、予め定められた演出パターンで枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310が突出動作する演出、および、図18に示す枠役物突出報知画像を表示する枠役物突出報知の演出等の枠可動物310の突出動作に関する演出が実行される。
一方、S634で、枠役物設定スイッチ84が動作可能に設定されていない(動作不可能に設定されている)と判定されたときは、盤可動物61を特定の演出パターンで動作させる演出パターンを、枠役物動作演出の代替演出の演出パターンとして設定する処理がなされ(S636)、処理を終了する。これにより、枠役物設定スイッチ84が動作不可能に設定されているときは、枠役物動作演出を実行する変動パターンで変動表示が実行される場合において、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310が突出動作せず、S636での設定に基づき、演出図柄変動中処理(S802)において、演出図柄の変動表示時に、代替演出として設定された演出パターンで盤可動物61が動作する演出が実行される。
このように、枠役物設定スイッチ84が動作不可能に設定されているときは、枠役物動作演出を実行する変動パターンにおいて、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を突出動作させず、代替演出として、盤可動物61を動作させる演出が実行される。このように、代替演出として、他の可動物を動作させる演出が実行されると、枠可動物310の動作の代替演出であることが示唆されている印象を遊技者に与えることが可能となるので、代替演出により遊技の興趣低下を抑制できる。これにより、たとえば、パチンコ遊技機1の設置状況によって枠可動物310の突出経路に存在する障害物がある場合等、枠可動物310を突出動作させることに不都合がある場合に、設置状況に応じて可動物の突出動作に関する不都合を抑制できるとともに、代替演出により遊技の興趣低下を抑制できる。
このような代替演出としては、盤可動物61を動作させる演出に代えて、演出表示装置9において特定の画像を表示する演出を実行してもよい。たとえば、演出表示装置9において、代替演出として、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310が突出動作するアニメーション画像または実写画像を表示する演出を実行してもよい。
また、このような代替演出としては、盤可動物61を動作させる演出に代えて、たとえば、演出表示装置9において枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を収納された状態で、突出動作したときと同じ発光パターンにより枠可動物LED26L,26Rを発光させる演出を実行してもよい。
また、遊技枠30において枠可動物310以外の他の枠可動物が設けられている遊技機においては、このような代替演出として、当該他の枠可動物を動作させる演出を実行してもよい。
また、このような代替演出としては、枠可動物310が突出動作する演出の代替演出であることを示唆可能な演出であることが望ましいが、枠可動物310が突出動作する演出の代替演出であることを示唆しないような演出を実行してもよい。
また、このような代替演出としては、盤可動物61のように他の演出と兼用される演出装置を用いる場合に限らず、当該代替演出専用の可動物等の演出装置を用いてもよい。
[打球操作ハンドルを突出可能とした変形例]
前述した実施の形態において、打球操作ハンドル5の一部が突出可能なように構成されるようにしてもよい。図29は、打球操作ハンドル5の突出可能範囲の設定を説明するための図である。
図29を参照して、打球操作ハンドル5は、主に、回転角度に応じた強度で遊技球を発射するために遊技者が把持して回転軸周りに回転させる部分である本体部510と、本体部510から遊技機の前面側(遊技者側)に本体部510の回転軸の方向に沿って突出可能な突出部511と、突出部511を突き出させたり引き込んだりするための駆動軸512とを含む。
なお、図示していないが、突出部511を突き出させたり引き込んだりするように駆動軸512を駆動するアクチュエータが設けられる。
また、突出部511は、本体部510の回転軸の方向でなく、他の方向、たとえば、回転軸の遊技機の前面側の方向に対して所定角度(45度,90度など)をなす方向に沿って突出可能であってもよい。
また、ここでは、打球操作ハンドル5の遊技者によって回転されない突出部511が突出することとするが、これに限定されず、打球操作ハンドル5の遊技者によって回転される部分(たとえば、本体部510)が突出可能であってもよい。
また、打球操作ハンドル5が突出することで変位することに限定されず、打球操作ハンドル5が変形することで変位するようにしてもよい。
この変形例においては、突出部511の突出量は、3段階で設定可能である。図29(A)は、突出部511の先端部が突出した状態である第1段階の突出状態を示す。図29(B)は、突出部511の半分程度が突出した状態である第2段階の突出状態を示す。図29(C)は、突出部511のほぼ全部が突出した状態である第3段階の突出状態を示す。つまり、突出部511の突出量(突出範囲)が3段階で設定可能となっている。なお、突出部511の突出量の段階数については、2段階又は4段階以上であってもよい。
打球操作ハンドル5のアクチュエータは、前述した枠可動物310の枠モータ48と同様、演出装置制御部47によって制御される。
また、打球操作ハンドル5の突出部511の突出量の設定は、図3で示した演出初期設定部800と同様の設定部のスイッチの切替えによって行なわれる。具体的には、突出部511の突出の設定のためのスイッチとして、演出初期設定部800の枠役物設定スイッチ84、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83と同様のスイッチが設けられる。そして、突出部511の突出の設定として、枠役物装置300L,300Rと同様のスイッチ操作による設定(低設定,中設定,高設定)が行なわれる。
具体的には、図29(D)で示されるように、突出部511は、低設定にされた場合は、図29(A)で示した第1段階の突出状態まで突出可能となる第1段階突出制御パターンで制御されるように設定され、中設定にされた場合は、図29(B)で示した第2段階の突出状態まで突出可能となる第2段階突出制御パターンで制御されるように設定され、高設定にされた場合は、図29(C)で示した第3段階の突出状態まで突出可能となる第3段階突出制御パターンで制御されるように設定される。
これにより、打球操作ハンドル5の突出部511の突出量を設定することができる。その結果、突出部511の突出量を状況に応じたものとすることができる。なお、打球操作ハンドル5の突出部511の突出量の設定について、突出部511の突出量を0(突出部511が突出しない)に設定可能としてもよい。
ここでは、遊技者が操作不能で遊技店の店員が操作可能な位置に、突出部511の突出の設定のためのスイッチが設けられるようにする。これにより、遊技店側で、遊技球を貸し出すための玉貸しノズルや、遊技者が腕を置くための腕置きや、隣の遊技機との間に設けられタバコの煙を防ぐための分煙ボードの位置や形状などに応じて、突出部511の突出量を設定可能とすることができる。
ここで、突出量を設定することができない場合においては、たとえば、パチンコ遊技機1の周囲に設けられた上述のような物に突出部511が当たる等、パチンコ遊技機1の周囲に設けられた物に影響を与えるおそれがあるという問題があった。しかし、この変形例のようにすると、遊技店側での調整によって、突出部511がパチンコ遊技機1の周囲に設けられた物に与える影響を抑制できる。
なお、突出部511の突出の設定のためのスイッチが、遊技者が操作可能な位置に設けられるようにしてもよい。これにより、遊技者が自身の好みに応じて、突出部511の突出量を設定可能とすることができる。また、遊技者が表示させることが可能なメニュー画面において、音量や発光量の調整と同様に、突出量を高設定,中設定,低設定のうちからスティックコントローラ122の操作によって選択可能なようにしてもよい。また、スティックコントローラ122の代えて、上下左右の4方向への選択操作を受け付けるための操作手段を設けてもよい。当該操作手段については、操作を阻害しないために突出変位しない構造のものが好ましい。
また、遊技終了時に携帯端末を用いて遊技履歴や遊技設定を特定可能な情報(たとえば2次元コード)を読取り、サーバに送信して蓄積し、次回の遊技開始時にサーバから遊技履歴や遊技設定を特定可能な情報(たとえばパスワード)を取得し、その情報を遊技機に入力して、前回の遊技履歴や遊技設定を反映させることができる蓄積機能が設けられている場合に、打球操作ハンドル5の突出部511の突出量の設定も遊技設定に含めるようにし、前回の遊技における突出量の設定が、次回の遊技においても反映されるようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りや特定のリーチに制御すると決定しているときに、設定されている突出制御パターンに基づいて、打球操作ハンドル5の突出部511を突出させる突出演出を実行可能である。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りや特定のリーチに制御すると決定されていないときに、設定されている突出制御パターンに基づいて、突出演出を実行可能なようにしてもよい。
この場合に、大当りや特定のリーチに制御すると決定されているときには、決定されていないときよりも高い割合で、突出演出を実行するようにしてもよい。
また、突出演出を実行する頻度を遊技者が設定可能であるように構成してもよい。たとえば、遊技者が表示させることが可能なメニュー画面において、音量や発光量の調整と同様に、突出演出を実行する頻度を高頻度,中頻度,低頻度のうちから選択可能なようにしてもよい。これにより、遊技者が自身の好みに応じて、突出演出が実行される頻度を設定できる。
また、蓄積機能が設けられている場合に、突出演出の頻度の設定も遊技設定に含めるようにし、前回の遊技における突出演出の頻度の設定が、次回の遊技においても反映されるようにしてもよい。
なお、この変形例においては、打球操作ハンドル5が変位することとしたが、これに限定されず、他の遊技者が操作可能な部分が変位するようにしてもよく、たとえば、プッシュボタン120が突出するようにしてもよいし、パチンコ遊技機1のガラス扉枠2のガラス面やパチスロの前面パネルの透明部分への遊技者の接触を感知するボタンを含むガラス面や透明部分が遊技機の前面側(遊技者側)に迫り出すようにしてもよいし、パチスロの下パネルに設けられたボタンまたは下パネル自体が遊技機の前面側(遊技者側)に迫り出すようにしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図28のS636に示すように、枠役物設定スイッチ84が動作不可能に設定されているときは、枠役物動作演出を実行する変動パターンにおいて、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を突出動作させず、代替演出として、盤可動物61を動作させる演出が実行される。このように、代替演出として、他の可動物を動作させる演出が実行されると、枠可動物310の動作の代替演出であることが示唆されている印象を遊技者に与えることが可能となるので、代替演出により遊技の興趣低下を抑制できる。これにより、たとえば、パチンコ遊技機1の設置状況によって枠可動物310の突出経路に存在する障害物がある場合等、枠可動物310を突出動作させることに不都合がある場合に、設置状況に応じて可動物の突出動作に関する不都合を抑制できるとともに、代替演出により遊技の興趣低下を抑制できる。
(2) 図23のS164〜S168に示すように、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83による設定に基づいて、枠可動物310の突出動作度合が複数段階で設定可能であるので、たとえば、パチンコ遊技機1の設置位置の周囲に存在する機器および構造等のようなパチンコ遊技機1の設置環境に応じて、突出動作度合を選択設定して枠可動物310を突出動作させることが可能となり、枠可動物310の突出動作がパチンコ遊技機1の周囲に設けられた機器に与える影響を抑制できる。
(3) 図2および図3に示すように、枠役物設定スイッチ84と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83とが備えられた演出初期設定部800が、遊技者が操作できず遊技店員が操作可能な位置に設けられていることにより、枠可動物310の突出動作について、遊技者以外の特定の者(遊技店員)が所望する設定をすることができる。
(4) 変形例として記載したように、図2および図3に示すように、枠役物設定スイッチ84と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83とが備えられた演出初期設定部800は、遊技者が操作可能な位置に設けることにより、遊技者が操作可能となるようにする構成では、枠可動物310の突出動作について、遊技者が所望する設定をすることができる。
(5) 図23のS154〜S157,S159〜S161,S172等に示すように、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作不可能とする設定をしたときには、動作妨害検出器60L,60Rによる検出が無効化されるので、動作妨害検出器60L,60Rによる無駄な検出を防ぐことができる。また、図23のS170では、動作妨害検出器60L,60Rについて、設定された突出度合(突出動作)の範囲外における妨害物の検出が無効化されることとなるので、枠可動物310が正常に突出動作することができない異常状態の検出が無駄になされないようにすることができる。
(6) 図23のS173,図26のS711等に示すように、枠役物装置300L,300Rのそれぞれの枠可動物310を動作不可能とする設定をしたときには、図14の妨害異常報知の実行を禁止するための処理が行なわれるので、動作妨害検出器60L,60Rによる妨害物の検出(たとえば、誤作動による誤検出等)に基づく無駄な報知の実行を防ぐことができる。また、図23のS170では、設定された突出度合(突出動作)の範囲外における動作妨害検出器60L,60Rによる妨害物の検出がされないことに基づいて、図14のような妨害異常報知が、設定された突出度合の突出動作の範囲内で妨害物が検出されたときに実行されることとなるので、枠可動物310が正常に突出動作することができない異常状態を特定可能な報知が無駄になされないようにすることができる。
(7) 図23のS157,S159等に示すように、パチンコ遊技機1の電源投入時において、動作不可能設定とすることが確認されたときに、初期動作が制限されることにより、たとえば、枠可動物310が突出動作経路上に存在する妨害物に衝突してしまう等、電源供給を開始したときの枠可動物310の初期動作による予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
(8) 図23のS161〜S163等に示すように、パチンコ遊技機1の電源投入時において、枠役物設定スイッチ84による動作可能設定への変更操作が検出されたときに、初期動作の実行が許容されることにより、電源供給を開始したときの枠可動物310の初期動作による予期しない不具合の発生をより一層防ぐことができる。
(9) 図23のS154〜S167等に示すように、枠役物設定スイッチ84により動作可能設定がされたときには、初期動作の実行が許容され、枠役物設定スイッチ84により動作不可能設定がされたときには、初期動作の実行が制限(禁止)されることにより、電源供給を開始したときの枠可動物310の初期動作による予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
(10) 図15(a)、図15(b)に示すように、パチンコ遊技機1の電源投入時において、枠役物設定スイッチ84による枠可動物310の動作の初期設定内容が報知されることにより、枠役物動作可能設定と枠役物動作不可能設定とのどちらに設定されているかを確認することができる。したがって、電源供給を開始したときの枠可動物310の予期しない不具合の発生を防ぐことができる。また、図23のS165により、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、または、枠役物動作度合低設定スイッチ83により設定された動作度合の設定内容を報知する設定動作度合報知がされることにより、電源供給を開始したときの枠可動物310の予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
(11) 図24のS181,S182,S184,S185,S187,S188に示すように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のいずれかをオン状態に操作することにより、枠可動物310を、高位置、中位置、および、低位置というような、突出動作の範囲内で停止させることができる。これにより、遊技店員が所望の停止位置まで枠可動物310を突出動作させて停止させることができるので、枠可動物310の清掃およびメンテナンス等の管理作業を容易化することができる。
(12) 図2および図3に示すように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93が備えられた初期操作部900が、遊技者が操作できず遊技店員が操作可能な位置に設けられていることにより、遊技店員のような特定の者以外の者(たとえば、遊技者)に、枠可動物310の停止操作がされないようにすることができる。
(13) 図22に示すように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93のそれぞれは、電源投入時および電源投入後の初期化処理S701(枠役物突出停止処理S701B)においてのみ、有効な操作が可能であるので、何かの間違いによる操作により可動物が停止させられないようにすることができる。
(14) 図24のS183,S186,S189等に示すように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、または、枠役物低停止スイッチ93のオン操作に応じて枠可動物310が停止しているときに、図16のような停止中報知が行なわれるので、枠可動物310の停止が、これらスイッチの操作によるものか、演出によるものかを判別しやすくすることができる。
(15) 図24のS182,S185,S188等に示すように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、または、枠役物低停止スイッチ93のオン操作に応じて、枠役物装置300L,300Rにおいて、枠可動物310が、収納された位置から突出動作した後停止するので、枠可動物310が突出していない状態からの清掃およびメンテナンス等の管理作業をさらに容易化することができる。
(16) 図24のS182,S185,S188等に示すように、複数段階のいずれかの突出位置で枠可動物310を停止させることができるので、清掃およびメンテナンスをしやすい停止位置を選択することが可能となり、清掃およびメンテナンス等の管理作業をさらに容易化することができる。
(17) 図24のS191等に示すように、異常入賞報知画像が表示されるときには、表示される画像に対応する音声(たとえばメッセージの読上げ音声、または、所定の警報音)をスピーカ27から出力する演出制御もされる。このように、パチンコ遊技機1の電源投入時(起動時)においては、異常入賞報知がされることにより、枠可動物310の停止中において、入賞が生じた異常状態を報知により認識することができ、不正行為または制御系の故障等の不具合が生じていることを確認することが可能となる。また、遊技をしているにもかかわらず枠可動物310が停止中であるとせっかくの枠可動物310を動作させる機会を逃すおそれがあるが、このような異常入賞報知がされることにより、枠可動物310を動作させる機会を逃してしまうことを防止することができる。
(18) 変形例として記載したように、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93を遊技者が操作可能となるようにした場合には、突出動作が可能な枠可動物310を遊技者が停止操作することができることにより、遊技者の興味を引くことができる。
以上、説明した実施の形態で例示される発明の課題、構成および効果をまとめると以下のとおりである。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、たとえば、パチンコ遊技機のように、遊技球を遊技領域に打込んで入賞を得る遊技等の所定の遊技をすることが可能なものがあった。
このような遊技機においては、遊技機の枠を構成する遊技枠に、突出可能な所定の可動物を備えたものがあった(特開2003−325783号公報(段落番号0040)(以下特許文献Aという)、特開2012−223501号公報(段落番号0149)(以下特許文献Bという))。
しかし、前述した特許文献A,Bのような可動物については、突出度合を設定することができないので、たとえば、遊技機周囲に設けられた機器に可動物が当たる等、遊技機周囲に設けられた機器に影響を与えるおそれがあるという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、可動物が遊技機周囲に設けられた機器に与える影響を抑制できる遊技機を提供することである。
(1) 所定の遊技をすることが可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
特定の動作条件が成立したときに、遊技枠(遊技枠30等)よりも外側に突出した突出位置(図5(B),(C))に突出動作が可能な可動物(枠役物装置300L,300Rの枠可動物310等)と、
前記可動物の突出動作に関する設定(突出度合の他、突出速さ、突出頻度、突出量、突出数等の突出動作に関する設定)をすることが可能な設定手段(枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、枠役物動作度合低設定スイッチ83等)とを備え、
前記設定手段は、前記可動物が前記遊技枠よりも外側へ突出する際の突出度合を設定可能である(図23のS164〜S168)。
このような構成によれば、可動物が遊技機周囲に設けられた機器に与える影響を抑制できる。
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記設定手段は、遊技者以外の特定の者(遊技店員)が操作可能である(パチンコ遊技機1の裏面側の演出初期設定部800に設けられる)。
このような構成によれば、可動物の突出動作について、遊技者以外の特定の者が所望する設定をすることができる。
(3) 前記(1)の遊技機において、
前記設定手段は、遊技者が設定操作可能である(枠役物設定スイッチ84と、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83とが備えられた演出初期設定部800が、遊技者が操作可能な位置に設けられる等。これらスイッチを遊技者が操作可能とするときには、電源投入時ではなく遊技中または待機中において、これらスイッチが操作されることにより、枠可動物310についての突出動作の可否、および、突出動作の動作度合を設定(設定変更含む)することが可能となる等)。
このような構成によれば、可動物の突出動作について、遊技者が所望する設定をすることができる。
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記可動物が正常に突出することができない異常状態を検出する異常検出手段(動作妨害検出器60L,60R等)と、
前記可動物が前記設定手段により前記可動物の突出動作に関する設定がされているときに、前記設定手段により設定された突出動作の範囲外における前記異常検出手段による検出を無効とする無効化手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図23のS170)とをさらに備える。
このような構成によれば、可動物が正常に突出動作することができない異常状態の検出が無駄になされないようにすることができる。
(5) 前記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記可動物が正常に突出することができない異常状態を特定可能な報知(図14の枠役物妨害異常報知)をすることが可能な異常報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図26のS714等)をさらに備え、
前記異常報知手段は、前記可動物が前記設定手段により前記可動物の突出動作に関する設定がされているときに、前記設定手段により設定された突出動作の範囲内で異常状態を特定可能な報知をする(図23のS170により設定された突出度合(突出動作)の範囲外における動作妨害検出器60L,60Rによる妨害物の検出がされないことに基づいて、図14のような妨害異常報知は、設定された突出度合の突出動作の範囲内で妨害物が検出されたときに実行される。)。
このような構成によれば、可動物が正常に突出動作することができない異常状態を特定可能な報知が無駄になされないようにすることができる。
(6) 前記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記遊技機の動作を開始させるための電源供給を開始したときの前記可動物の初期動作を制御する(図23のS164で初期動作を実行する等)初期動作制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図23のS154〜S167等)をさらに備え、
前記初期動作制御手段は、前記突出位置への前記可動物の初期動作を制限する(図23のS157,S159により動作不可能設定とすることが確認されたときにS164による初期動作を実行しない例、枠役物設定スイッチ84がデフォルト設定(無操作時設定)では動作不可能状態に初期設定されて初期動作を実行しない変形例、または、S164のような初期動作をするときであっても遊技枠30よりも外側に突出しない位置まで初期動作させて初期位置を検出する制御をする変形例等)制限手段(図23のS157,S159、変形例の制御を実行する処理ステップ等)を備える。
このような構成によれば、電源供給を開始したときの突出位置への可動物の初期動作による予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
(7) 前記(6)の遊技機において、
所定の操作(動作可能設定への変更操作)を検出する操作検出手段(図23のS161等)をさらに備え、
前記初期動作制御手段は、前記操作検出手段で前記所定の操作が検出されたことに基づいて、前記突出位置への前記可動物の初期動作を許容する(図23のS161〜S163等)。
このような構成によれば、電源供給を開始したときの突出位置への可動物の初期動作による予期しない不具合の発生をより一層防ぐことができる。
(8) 前記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記遊技機の動作を開始させるための電源供給を開始したときの前記可動物の初期動作を制御する(図23のS164で初期動作を実行する等)初期動作制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図23のS154〜S167等)をさらに備え、
前記初期動作制御手段は、前記可動物を前記突出位置に動作可能とする設定がされた状態において、前記突出位置への前記可動物の初期動作を許容する(図23のS155,S161〜S163等)一方、前記可動物を前記突出位置に動作不可能とする設定がされた状態において、前記突出位置への前記可動物の初期動作を制限する(図23のS157,S159により動作不可能設定とすることが確認されたときにS164による初期動作を実行しない等)。
このような構成によれば、電源供給を開始したときの突出位置への可動物の初期動作による予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
(9) 前記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、
前記遊技機の動作を開始させるための電源供給を開始したときの前記設定手段における設定内容を報知(図23のS165により、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、または、枠役物動作度合低設定スイッチ83により設定された動作度合の設定内容を報知する設定動作度合報知等)する設定報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図23のS165等)をさらに備える。
このような構成によれば、電源供給を開始したときの可動物の予期しない不具合の発生を防ぐことができる。
(10) 前記(1)から(9)のいずれかの遊技機において、
前記可動物の突出動作を報知(図18の枠役物突出報知等)する突出報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図25のS802等)をさらに備え、
前記突出報知手段は、前記設定手段における設定に応じて、異なる報知態様(高、中、低のいずれの停止位置まで突出動作をするかを特定する画像を表示する)で報知する(枠役物高突出報知、枠役物中突出報知、枠役物低突出報知)。
このような構成によれば、可動物の突出度合の設定に応じた可動物の突出動作の報知による演出をすることができる。
(11) 前記(1)から(10)のいずれかの遊技機において、
前記設定手段による突出度合の設定可能時に、設定に応じた前記可動物の突出動作を試行する試行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図23のS164等)をさらに備える。
このような構成によれば、可動物の突出度合の設定を分かりやすく確認することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、遊技枠30は、遊技機1から取り外し可能な構造としてもよい。このようにすれば、遊技枠30を取外して別の場所で枠可動物310の点検等を行なうことができるので、遊技枠30の上部に設置されている枠可動物310の点検作業を容易に行なうことが可能となる。
(2) 前述した実施の形態では、枠可動物310が可動する変動または毎変動毎に、枠可動物310が突出できるか否かを判定するようにしてもよい。判定方法としては、枠モータ48に枠可動物310が可動する場合よりも弱く励磁させておき、枠可動物310の上部に物が乗っているか否かを検出すればよい。また、フォトセンサを用い、枠可動物310の下がり具合を検出することで枠可動物310の上部に物が乗っているか否かを検出してもよい。枠可動物310の上部に物が乗っている場合(検出した場合)は、枠可動物310を動作させないようにすればよい。そして、枠可動物310の上部の物が無くなった場合(検出されなくなった場合)には、枠可動物310を動作できるようにすればよい。
(3) 前述した実施の形態では、遊技の状態(たとえば、回転数、大当り回数等)を表示可能な大型の液晶表示器等の周辺機器が遊技機1の上部に備わっていて枠可動物310を動作させることができない場合には、遊技枠30の周囲に別途設けられた上部以外の位置の枠可動物を動作させるようにしてもよい。また、可動物は、遊技枠30の周囲以外に設置されていてもよく、たとえば、プッシュボタン120等を可動式にし(上下に動く、内部が回転する等)、そのプッシュボタン120等が枠可動物310の動作の代わりに可動するようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、これから枠可動物310が収納位置に戻ることを示すランプ動作や演出表示装置9での表示をしてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、枠可動物310の収納位置においても枠可動物LED26L,26R等を発光させるようにしてもよい。このような場合には、たとえば、収納位置と突出位置とで発光色を変えるような演出を実行してもよい。
(6) 前述した実施の形態では、突出位置にある枠可動物310が手などを使い無理やり収納位置に戻せないように、突出位置でロックをかけるようにしてもよい。また、突出位置でかかるロックは、枠可動物310が突出したままになっていることが検出された場合に解除するようにしてもよい。このようにすれば、突出したままになった枠可動物310については、手動で収納位置に戻すことが可能となる。
(7) 前述した実施の形態では、遊技枠30の左右に設けられた枠役物装置300L,300Rに設けられた枠可動物310が左右独立して動作するようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、枠可動物310が突出位置に位置している場合には、収納部に形成される収納穴を塞ぐようにしてもよい。このような場合には、スティック部312を避けるような形で、収納部が塞がるように別の封鎖機構が動作すればよい。
(9) 前述した実施の形態では、店員を呼び出す呼び出しボタンを操作する代わりに、突出した枠可動物310に触れることで同様の機能を設けるようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、枠可動物310に負荷がかかるとエラー報知を行なうようにしてもよい。このような場合には、枠可動物310が突出動作を実行する前は、「物が載っています」等の枠可動物310が出せない状態であることを説明するエラー報知を演出表示装置9に表示させればよい。また、枠可動物310が突出動作を実行した後は、「そっちには引張らないで下さい」等の突出動作とは関係ない方向へ負荷が加わり壊れることを説明するエラー報知を演出表示装置9に表示させればよい。
(11) 前述した実施の形態では、可動途中の枠可動物310を手などにより特定期間押さえ付けられると、枠可動物310の突出動作を停止してもよいし、枠可動物310の収納位置に戻るようにしてもよい。また、収納位置に戻る際には、枠可動物310が停止後、一定期間を経ると収納位置に戻るようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、遊技機1を叩く等の動作をエラーとして検出可能な振動センサを設けるようにしてもよい。このような遊技機1において、枠可動物310の動作時は、振動センサによる振動の検知を行なわないようにしてもよい。このようにすれば、枠可動物310の動作による振動をエラーとして検出しないようにすることができる。
(13) 前述した実施の形態では、枠可動物310に対する異常やエラーが検出された場合には、その異常やエラーに関するデータを一定期間の間、記憶領域に記憶するようにしてもよい。そして、異常やエラーに関するデータが記憶領域に記憶されている場合には、電源断があるまでは(たとえば一日の閉店後など)、枠可動物310を二度と動作させないようにしてもよい。また、電源断で動作させないようにするのではなく、一週間単位等で自動で動作を停止するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、枠可動物310が動作途中の中途半端な位置で止まる動作が繰返された場合には、動作妨害検出器60L,60Rにより、その回数が一定回数を超えて検出されると枠可動物310の動作を行なわないようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態では、遊技枠30の左右に設けられた枠役物装置300L,300Rのうち、一方が故障等して枠可動物310が動作できない場合には、他方の枠可動物310の動作を中止してもよい。
(16) 前述した実施の形態では、枠可動物310が突出したままになっていることを検出するようにしてもよい。このような場合には、枠可動物310が所定時間以上突出位置にあることを動作妨害検出器60L,60Rにより検出すればよい。
(17) 前述した実施の形態では、枠可動物310の突出経路上に物を検出した場合には、検出時に報知を行なっていた。しかしながら、枠可動物310の突出経路上に物を検出した場合には、一定期間経過後に報知してもよい。また、枠可動物310が動作する予定時間よりも所定期間前のタイミングで報知してもよい。また、結果的に枠可動物310が動作しないガセ演出の実行時にも枠可動物310の突出経路上に物を検出した場合には、報知するようにしてもよい。
(18) 前述した実施の形態では、遊技枠30の周囲に設けられた枠LED28が下から上に向けて点灯させ(発光が移動するようにしてもよい)、枠可動物310が突出動作を示すことを示唆する演出を実行してもよい。また、遊技枠30の上部に設けられたランプを点灯させることで枠可動物310が突出動作を示すことを示唆する演出を実行してもよい。また、その組合せで枠可動物310が突出動作を示すことを示唆してもよく、大当り期待度に基づいて、示唆する演出の組合せを変更してもよい。
(19) 前述した実施の形態では、遊技枠30の左右に設けられた枠役物装置300L,300Rから突出動作する枠可動物310のうち、一方の枠可動物310の動作を完了した後に、他方の枠可動物310の動作を実行してもよい。
(20) 前述した実施の形態では、擬似連や連続予告の各段階に合わせて、枠可動物310が徐々に突出動作するようにしてもよい。このような場合には、枠可動物310が低位置<中位置<高位置で停止する順に、大当り期待度が高くなるようにすればよい。
(21) 前述した実施の形態では、枠可動物310の内部に映像を投影可能な装置を設け、遊技枠30から突出した枠可動物310から遊技者に向けて映像を映し出すようにしてもよい。
(22) 前述した実施の形態では、隣合う2台の遊技機1がともに大当りとなっている場合や、高ベース状態となっている場合など、遊技者に有利な遊技状態となっているときにのみ、隣合う2台の遊技機1に設けられた枠可動物310がともに突出動作するようにしてもよい。このようにすれば、不利な遊技状態としてはずれ表示結果が導出されているような台で遊技する一方の台の遊技者に不快感を与えないようにすることができ、効果的な連携した演出を実行することができる。
(23) 前述した実施の形態では、大当りの連続回数や出玉数の量によって、枠可動物310が徐々に突出する演出(突出範囲が拡大していく演出)を実行してもよい。
(24) 前述した実施の形態では、遊技枠30上部の枠可動物310が突出動作している際は、遊技者の目の向かない遊技盤6や、遊技枠30下部の枠LED28等の遊技機1の下方に設けられている機器の発光や表示等を暗くしてもよい。
(25) 本発明の遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにも適用することができる。スロットマシンは、前面が開口する筐体と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉とを含む。前面扉の中央上部には、液晶表示器が設けられている。液晶表示器は、表示領域を有しており、透視窓に対応する透過領域が透過可能である。これにより、表示領域で所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域のうち透過領域が透過することで透視窓を介して筐体内部に並設されているリール(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
また、スロットマシンは、遊技制御用マイクロコンピュータにより構成されるメイン制御部と演出制御用マイクロコンピュータにより構成されるサブ制御部とを有している。メイン制御部は、ゲームの進行を制御し、ゲームの進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部に送信する。サブ制御部は、メイン制御部からのコマンドに基づいて、演出制御処理等の各種処理を行なう。
スロットマシンにおいては、メダル投入部からメダルが投入されるまたはMAXBETボタンが操作されることにより賭数が設定されると、スタートレバーの操作が有効となる。そして、遊技者によってスタートレバーが操作されると、内部抽選の処理が実行されるとともに複数のリールのそれぞれが回転を始める。各リールには、各々を識別可能な複数種類の入賞用識別情報としての入賞用図柄が複数配列されており、変動表示が行なわれる。内部抽選において特別役(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス)に当選した場合には、リールとは別の液晶表示器を用いた演出が行なわれることにより、内部当選した旨が遊技者に報知される。
遊技者がリールのそれぞれに対応するストップボタンを操作したことによりすべてのリールが停止した時点で、各リールの上段、中段、下段の3段の入賞用図柄のうちの賭数に応じて定められる有効な入賞ライン(有効ライン)上に位置する入賞用図柄の組合せによって入賞したか否かが決定される。有効ライン上の入賞用図柄の組合せが、予め定められた特定の表示態様となって入賞が発生した場合には、音、光、液晶表示器の表示によって所定の遊技演出がなされ、遊技状態が移行する等、入賞に応じたゲームが開始される。
スロットマシンにおいては、前述したパチンコ遊技機1と同様に、枠役物装置300L,300Rの枠可動物310のような可動物を設け、その可動物について、前述したパチンコ遊技機1と同様の各種設定および各種制御を行なうようにしてもよい。
たとえば、スロットマシンの前面扉の上部の左右の位置に前述したような突出動作が可能な可動物を設けるようにしてもよい。ここで、スロットマシンにおける前面扉は、スロットマシンを構成する各種部品が取付けられる構造体であり、パチンコ遊技機1の遊技枠30に相当する。前面扉および遊技枠30は、いずれも遊技者の前面側等の所定の位置に液晶表示器や演出表示装置9で実行される演出にともなった動作を行なう可動物を設けることが可能な構造体である。このような可動物の構造については、パチンコ遊技機1と同様の構成にすればよい。また、可動物は、特定の動作条件が成立したときに、前面扉(または筐体)よりも外側に突出した突出位置に突出動作が可能となるようにすることで、パチンコ遊技機1と同様の態様を取ることができる。
スロットマシンにおいては、遊技者にとって有利な遊技状態として、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、といったボーナス、また内部抽選結果を報知する演出を実行するAT、通常遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が異なるRT等が存在する。このような有利な遊技状態に当選した可能性を示す演出として可動物を突出させる演出を実行してもよい。また、ストップスイッチの操作を有効化するタイミングを遅延して、AT当選等を報知するフリーズ演出として可動物を突出させる演出を実行してもよい。このように、スロットマシンの各種演出として可動物を突出させる演出を実行してもよい。
たとえば、スロットマシンにおいては、前述のパチンコ遊技機1の場合と同様に、枠役物設定スイッチ84、枠役物動作度合高設定スイッチ81、枠役物動作度合中設定スイッチ82、および、枠役物動作度合低設定スイッチ83と同様のスイッチを、演出制御基板等の位置に設け、枠役物高停止スイッチ91、枠役物中停止スイッチ92、および、枠役物低停止スイッチ93と同様のスイッチを、電源基板等の位置に設ければよい。そして、電源投入時等の時期に、前述したような、これらのスイッチを用いた各種設定および各種演出を演出制御側により実行させる。そのような各種設定は、前述のパチンコ遊技機1における初期化処理(S701)での枠役物動作設定処理(S701A)および役物突出停止処理(S701B)と同様の処理を演出制御側で実行することにより実現される。また、遊技中および待機中の状態において、前述のパチンコ遊技機1における枠役物状態監視処理(S700)と同様の処理を演出制御側で実行することにより、前述したような妨害物の検出および妨害異常報知が実現される。また、遊技中において、パチンコ遊技機1における枠役物演出設定処理と同様の処理を演出制御側で実行することにより、前述したような枠役物動作演出が実現される。
(26) 上記実施の形態においては、変動表示において実行する演出として、擬似連の演出を実行するようにしてもよい。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、変動表示において実行する演出としては、滑り演出を実行するようにしてもよい。滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(27) 前述した実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。
(28) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、盤側制御基板45および枠側制御基板50が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(29) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図8に示す盤側制御基板45、または、枠側制御基板50)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、盤側制御基板45、または、枠側制御基板50にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御、ランプ制御、モータ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、盤側制御基板45、または、枠側制御基板50から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、盤側制御基板45、または、枠側制御基板50に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(30) 前述した実施の形態では、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(31) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(32) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成としたが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。このような封入式の遊技機には、遊技点を計数した上で、計数結果を記録媒体処理装置(遊技用装置)の一例となるカードユニットに送信する機能を設けてもよい。この場合、遊技点の計数を指示するための計数操作手段(計数ボタン)を封入式の遊技機に設けることが望ましい。たとえば、遊技点の計数結果は“持点”に変換されて、カードユニットに挿入されている(受付けられている)カードまたは端末などの「遊技者によって携帯される記録媒体」に直接記録される。あるいは、カードユニットに接続された点数管理用サーバで記録媒体に記録されているカードIDを管理し、計数結果をカードユニットから点数管理用サーバに送信することによって、点数管理用サーバがカードID毎に遊技者の持点を記憶するようにしてもよい。
(33) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(34) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、30 遊技枠、300L,300R 枠役物装置、310 枠可動物、81 枠役物動作度合高設定スイッチ、82 枠役物動作度合中設定スイッチ、83 枠役物動作度合低設定スイッチ、800 演出初期設定部、60L,60R 動作妨害検出器、100 演出制御用マイクロコンピュータ。

Claims (1)

  1. 所定の遊技をすることが可能な遊技機であって、
    遊技者による操作が可能であり、突出する方向へ変位可能な操作手段と、
    前記操作手段の変位可能範囲を設定可能な設定手段とを備える、遊技機。
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