JP6337321B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
例えばパチンコ機は、四角く枠組みされた枠体の前面に、遊技者に対向する前面側を構成する前面部材が設けられており、その前面部材の後側に配設された本体部に遊技盤が装着され、該遊技盤の前面に遊技球を転動落下させる遊技領域が設けられている。周知のようにパチンコ機の遊技領域には、演出表示装置・入賞装置・始動入賞口・風車・障害釘等が設けられている。
一方、スロットマシンは、前面が開放された四角い箱状の筐体前面に前面側を構成する前面部材が設けられており、前記筐体内に回転表示装置たるリールや液晶等の演出表示装置で構成される遊技領域が設けられている。
前面側を構成する前面部材を備え、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機であって、
前記前面部材は、
遊技領域に対応する位置に設けられる窓部と、
前記窓部の少なくとも上方及び側方を装飾する周辺装飾部と、を備えており、
前記周辺装飾部は、前記窓部より外側の所定位置を中心にして、略垂直に起立する起立姿勢と、前記起立姿勢に比べて遊技者側に向けて前傾する傾倒姿勢と、に変化し得るものであり、
さらに前記周辺装飾部は、前記窓部の上方を装飾する部分を左右方向に移動可能に形成し、且つ、前記窓部の側方を装飾する部分を左右方向に傾動可能に形成してなり、正面視で、上方が左右に振れ同時に側方が傾動する略横揺れ状態に変化し得るものであって、
前記横揺れ状態と前記傾倒姿勢とを組み合わせた特別動作を実行可能である遊技機を提供する。
また、周辺装飾部を、遊技の進行状況に応じて、窓部の周りを装飾する通常の状態から、上方を装飾する部分が横移動して左右に振れ同時に側方を装飾する部分が左右方向に傾動して全体として略横揺れ状態に変化させることで、さらにダイナミックな演出を実現できる。
そして、傾倒姿勢への変化と横揺れ状態への変化を組み合わせて周辺装飾部を特別動作で変化させれば、例えば横揺れさせた直後に前傾させて倒れ掛かる演出の迫真性を高めることができ、或は横揺れと前傾・起立を同時に複数回繰り返してあたかもコマの歳差運動のように変化させることができるため、従来にない意外性や驚きを遊技者に与えて遊技興趣を向上させることができる。
遊技機1は、遊技球(パチンコ球)を遊技媒体とするパチンコ機であり、図5に示したように、遊技場の島設備に木ねじ等で取り付けられる四角く枠組みされた枠体2(一般的に「外枠」とも称される。)と、該枠体2の前面一側(正面向かって左側)に片開きの扉状に回動自在に軸着された前面部材3と、同じく枠体2の前面一側に片開きの扉状に回動自在に軸着され且つ前記前面部材3の後面に重なり得る本体部4と、該本体部4に交換(着脱)可能に装着された遊技盤5と、を備えている。
遊技盤5は、主として木製又は合成樹脂製の板で構成され、その前面にガイドレール6で略円形に囲われた遊技領域7が形成されている。該遊技領域7は、ガイドレール6に沿って打ち込まれた遊技球を上方から下方に転動落下させるものであり、その領域内に液晶等の演出表示装置8や入賞しなかった遊技球を回収するアウト球口9が設けられ、さらに図示を省略するが、入賞口を備えた入賞装置や、始動入賞口、遊技球の落下に不規則な変化を与える風車や障害釘等が設けられている。
また、遊技盤5は、前記入賞装置の入賞口や始動入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞球センサ等を備えると共に、後面側(遊技領域7の反対側)に該入賞球センサの各検出信号や遊技機1に設けられる各種のスイッチからの入力信号を受けて処理する一つあるいは複数の制御装置が設けられている。なお、この制御装置は、前記入力信号を受けると共に遊技の当り外れを決める抽選、可変入賞装置の動作処理等の遊技の進行を司る遊技進行制御や、後述する周辺装飾部10の駆動部21x,21y等を司る演出制御等を行うものである。
遊技機1は、後述の操作ハンドル15の操作に基づき駆動する所定の打球発射装置から発射された遊技球が遊技領域7に設けられる始動入賞口に入球すると、始動入賞口に対応して設けられた入賞球センサにより始動入賞口への入球が検知される。そして、上述の制御装置に入賞球センサの入球検知情報が入力されることにより、制御装置にて当り外れを決定する抽選(たとえば1/300で当りとなる抽選)が行なわれる。この抽選結果は、特別図柄表示装置(7セグ等)にて特別図柄を所定の変動時間に亘り変動表示して停止表示されることで示される。特別図柄は、所定時間の変動表示を経て「外れ」に対応する外れ特別図柄(たとえば「−」のセグ表示)、または、「当り」に対応する当り特別図柄(たとえば「7」のセグ表示)で停止表示される。また、特別図柄の変動表示中に、遊技を盛り上げるために、前記演出表示装置8にて抽選結果を示唆する画像表示演出(キャラクタ画像や装飾用図柄画像等を用いた予告演出、リーチ演出など)を行なったり、各種の可動装飾体にて抽選結果を示唆する可動演出が行なわれる。特別図柄表示装置に当り特別図柄が停止表示されると「大当り」となり、閉鎖状態にある可変入賞装置が所定期間に亘り開放状態となる大当り状態に制御される。打球発射装置から発射された遊技球が開放状態となった可変入賞装置に入球すると、所定数の賞球(本形態では15個)が払い出される。その後、大当り状態の終了条件が成立することで、大当り状態が終了し、再び始動入賞口への入球に基づく抽選を行う状態(通常の遊技状態あるいは通常遊技状態と称す)に制御される。このように、実施形態の遊技機1では、打球発射装置によって遊技球が遊技領域7に向けて発射されることによって、制御装置により遊技を進行させるための種々の制御が行われて遊技が進行する。
前面部材3は、前記枠体2の前面に整合する形状で遊技盤5の遊技領域7に対応する位置に透明板11付きの窓部12を設けた略額縁状のベース板13と、そのベース板13の前面にあって前記窓部12の上方及び側方を装飾する周辺装飾部10と、同じくベース板13の前面にあって前記窓部12の下方を装飾し且つ遊技球を貯める1つ又は複数の球皿14や、遊技球の発射勢を調節する操作ハンドル15、さらには、遊技進行過程で行われる画像表示演出や可動演出に変化を与えるために遊技者によって操作される演出用の操作部である第1演出スイッチボタン16、等の遊技者が遊技に直接使用する部品類を設けた前面パネル部17と、を備えている。
前記周辺装飾部10は、窓部12の上方を装飾する上装飾部10uと、窓部12の左右両側方を装飾する二つの縦装飾部10sと、上装飾部10uの裏面に整合する裏横板10ru及び縦装飾部10sの裏面に整合する裏縦板10rsとからなる略門形の裏基板10rと、からなり、遊技進行過程で行われる画像表示演出や可動演出に合わせた効果音を出力するための遊技演出用のスピーカ18、電飾用の発光体19、窓部12の透明板11の前面に重なるように裏基板10rの裏縦板10rs同士の間に差し渡された補助画像表示用の導光板10rh等を適宜備えている。
また、周辺装飾部10には、遊技進行過程で行われる画像表示演出や可動演出に変化を与えるために遊技者によって操作される演出用の操作部である第2演出スイッチボタン160も設けられている。この第2演出スイッチボタン160は、前述した第1演出スイッチボタン16を操作受付可能とする遊技進行時期と異なる時期に操作受付可能になるように構成してもよいし、前述した第1演出スイッチボタン16を操作受付可能とする遊技進行時期と同じ時期に操作受付可能になるように構成してもよい。なお、実施形態の第2演出スイッチボタン160は、周辺装飾部10に二つ設けられており、いずれも同じ機能及び作用を有するものであり、第2演出スイッチボタン160が操作受付可能となった際には、遊技者は自身の操作しやすい位置にある第2演出スイッチボタン160を選択して操作すればよい構成となっている。
すなわち周辺装飾部10は、前記窓部12より外側の所定位置、実施形態では窓部12の高さ方向の中間位置(好ましくはそれより下方位置)に裏基板10rの裏縦板10rsの下端が位置し、該裏縦板10rsの下端がベース板13に対して蝶番等の揺動支持部(図示せず)で取り付けられている。したがって、周辺装飾部10は、該揺動支持部を中心にして図4実線のように略垂直に起立させた起立姿勢と、図4想像線のように遊技者側に向けて前傾させた傾倒姿勢とに遊技演出用のスピーカ18や、電飾用の発光体19、第2演出スイッチボタン160などを伴って変化させ得る。このため、遊技機1の前方に着座して遊技している遊技者側に向けて、遊技機そのものが倒れ掛かってくるかのようなダイナミックな演出を実現でき、従来にない意外性や驚きを遊技者に与えて遊技興趣を向上させることができる。
一方、縦装飾部10sは、裏基板10rの前面下端に対して下部軸20bで回転可能な状態に軸着されている。
したがって周辺装飾部10は、図3に示したように、裏基板10rの前面で、上装飾部10uを左右方向に往復移動させると、その動きに連れて縦装飾部10sが下部軸20bを中心として逆振り子状に往復傾動し、周辺装飾部10の裏基板10r以外のほぼ全体が正面視で、あたかも地震の横揺れで高層ビルが横揺れするかのような略横揺れ状態に変化し得る。なお、縦装飾部10sは、傾動するときの上部軸20aと下部軸20bの距離の変化に対し、前記した摺動自在な継ぎ合わせによる伸縮自在構造で対応する。
駆動部21xは、周辺装飾部10を起立姿勢と傾倒姿勢に切り替えるものであり、実施形態では裏基板10rとベース板13を連結する押し引き可能な周知のスネークチェーンである。このスネークチェーンを伸ばして裏基板10rとベース板13の間で突っ張らせると、前述の揺動支持部を中心に揺動して周辺装飾部10全体が前方に傾動する(図4想像線の傾倒姿勢となる)。また、駆動部21xのスネークチェーンが引かれると、揺動支持部を中心に揺動して周辺装飾部10全体が当該遊技機1の底面に対して略垂直に起立する(図4実線の起立姿勢となる)。
この駆動部21xは、遊技盤5裏面の前記制御装置に接続されていて、該制御装置で適宜作動制御されるようになっている。
駆動部21yは、周辺装飾部10を通常状態と略横揺れ状態に相互に切り替えるものであって、上装飾部10uの動きを水平な直線方向にするための前記レール部材21aと摺動溝21bの組み合わせと、図2、図3に示したように、裏基板10r側に設けられた垂直長孔状の固定溝21cと、上装飾部10u側に取り付けられたモータ21dと、そのモータ21dの出力軸に一体的に取り付けられた回転アーム21eと、該回転アーム21eの先端に回転自在に取り付けられ且つ前記固定溝21cに摺動可能に遊嵌されたローラ21dと、からなり、前記回転アーム21eを回転させることによって固定溝21c内でローラ21dを昇降させ、その際、回転アーム21eに生ずる反力でモータ21d自身及びそれと一体の上装飾部10uが左右方向に往復移動するようになっている。
なお、駆動部21yは、上装飾部10uの横移動を電動制御させ得るものならソレノイドや液圧シリンダーなど、どのような手段であってもよい。
この駆動部21yも駆動部21xと同じく遊技盤5裏面の前記制御装置に接続されていて、該制御装置で適宜作動制御されるようになっている。
前記抽選の結果に基づいて制御装置の指令により駆動部21xのスネークチェーンで裏基板10rが前方に押し出される制御が行われ、前述したように、周辺装飾部10が揺動支持部を中心に前傾して図4想像線の傾倒姿勢で停止する。その傾倒に至る動作パターンとしては、「起立姿勢にある周辺装飾部10が前傾して傾倒姿勢で静止するまでの時間が第1の時間(例えば2秒)とされる第1動作パターン(ゆっくり倒れるパターン)」、「起立姿勢にある周辺装飾部10が前傾して傾倒姿勢で静止するまでの時間が第1の時間よりも短い第2の時間(例えば0.5秒)とされる第2動作パターン(即時に倒れるパターン)」等を含む複数の動作パターンを有しており、当り外れを決定する抽選の結果に応じて、いずれかの動作パターンで適宜選択されて制御される。
そして、周辺装飾部10が傾倒姿勢になったあとに、所定の復帰条件(所定の待機時間の経過等)が成立すると、駆動部21xのスネークチェーンが引き込まれる制御が行われ、前述したように、周辺装飾部10が揺動支持部を中心に揺動して図4実線の起立姿勢に戻る。
前記抽選の結果に基づいて制御装置の指令により駆動部21yのモータ21dが作動して回転アーム21eを図2において時計回りに回転させる制御が行われ、前述したように、周辺装飾部10の上装飾部10uが図3実線のように左方向に横移動すると共にそれに連れて縦装飾部10sが下部軸20bを中心に傾動する。そしてさらにモータ21dを作動させ続けて回転アーム21eを時計回りに回転させる制御が行われ、図3想像線のように上装飾部10uが右方向へ横移動すると共に縦装飾部10sが逆向きに傾動し、その状態を適宜繰り返して略横揺れして傾いた状態のまま停止する。その停止に至る動作パターンとしては、「通常状態にある周辺装飾部10が二往復横揺れし傾いたまま静止するまでの時間が第1の時間(例えば2秒)とされる第3動作パターン(ゆっくり揺れるパターン)」、「通常状態にある周辺装飾部10が二往復横揺れし傾いたまま静止するまでの時間が第1の時間よりも短い第2の時間(例えば0.5秒)とされる第4動作パターン(激しく揺れるパターン)」等を含む複数の動作パターンを有しており、当り外れを決定する抽選の結果に応じて、いずれかの動作パターンが適宜選択されて制御される。
そして、周辺装飾部10が傾いた状態で静止したあとに、所定の復帰条件(所定の待機時間の経過等)が成立すると、駆動部21yのモータ21dが作動して上装飾部10uが中央に戻される制御が行われ、周辺装飾部10が図2の通常状態に戻る。
なお、周辺装飾部10の略横揺れ状態には、駆動部21yの回転アーム21eが1/4回転して上装飾部10uが通常状態から片方に移動し、それに連れて縦装飾部10sが傾いてそのまま静止する場合も含まれるのであり、そのような態様を最短の変化として動作パターンに組み入れるようにしてもよい。
(1)第3動作パターン(ゆっくり横揺れ)と第1動作パターン(ゆっくり前傾)を連続実行させる第3−1動作パターン
(2)第4動作パターン(激しく横揺れ)と第2動作パターン(即時に前傾)を連続させる第4−2動作パターン
(3)第3動作パターン(ゆっくり横揺れ)と第1動作パターン(複数回)(ゆっくり前傾・起立の繰り返し)を同期させて、あたかも回転軸を傾けつつ回転するコマの歳差運動的な動きをゆっくり行わせる第3×1動作パターン
(4)第4動作パターン(激しく横揺れ)と第2動作パターン(複数回)(即時に前傾・起立の繰り返し)を同期させて前記歳差運動的な動きを激しく行わせる第4×2動作パターン
というように適宜組み合わせることもできる。そして、このように横揺れ状態と傾倒姿勢とを組み合わせた動作パターンを特別動作とし、例えば所定条件が成立した場合にこの特別動作が実行されるようにするとよい。
しかして、このように周辺装飾部10そのものを遊技用入力手段として使用することで、例えば、遊技進行過程で周辺装飾部10を起立姿勢から傾倒姿勢に変化させ或は通常状態から略横揺れ状態に変化させて遊技者に驚きを与えた後、傾倒(前傾)姿勢又は横方向に傾いたまま静止状態となった周辺装飾部10を起立姿勢又は通常状態に戻すように音声あるいは演出画像で指示して、傾いた周辺装飾部10を遊技者が通常状態に戻す楽しさを有する新たな態様の遊技者参加型演出を実現できる。
また、周辺装飾部10の揺動支持部は、蝶番で形成する場合の他、そのような蝶番を板バネに変えて弾性的に曲がるようにしてもよい。
例えば、起立姿勢にある周辺装飾部10の重心を揺動支持部より遊技者側に設定し、その状態を所定のロック機構により維持して起立姿勢を保ち、ロック機構の解除を契機として重量バランスの偏りで周辺装飾部10を起立姿勢から傾倒姿勢に自然に倒れるようになし、一方、傾倒姿勢から起立姿勢への変化は、前述した駆動機構あるいは、周辺装飾部10に付したワイヤー等を巻き取って起立姿勢とする別の駆動機構にすることが例示できる。これにより、周辺装飾部10の起立姿勢から傾倒姿勢への変化を自然に倒れたかのように表現でき、遊技者に一層の驚きを与えることが可能となる。なお、重量バランスの偏りで周辺装飾部10を起立姿勢から傾倒姿勢に変化させるような構成とした場合に、遊技機1では周辺装飾部10の傾倒姿勢から起立姿勢への変化は遊技者による手動操作にする構成としてもよい。
また、実施形態では、縦装飾部10sの上端を上部軸20aで上装飾部10sに軸着し、同じく下端を下部軸20bでベース体13に軸着し、そうして上装飾部10uの横移動に伴う上部軸20aと下部軸20bの距離の変化を縦装飾部10sの伸縮で対応するようにしたが、これに代えて上部軸20a又は下部軸20bを通す軸孔を長孔にしてもよい。
3 …前面部材
7 …遊技領域
10 …周辺装飾部
10u …上装飾部(周辺装飾部の上方を装飾する部分)
10s …縦装飾部(周辺装飾部の側方を装飾する部分)
12 …窓部
Claims (1)
- 前面側を構成する前面部材を備え、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機であって、
前記前面部材は、
遊技領域に対応する位置に設けられる窓部と、
前記窓部の少なくとも上方及び側方を装飾する周辺装飾部と、を備えており、
前記周辺装飾部は、前記窓部より外側の所定位置を中心にして、略垂直に起立する起立姿勢と、前記起立姿勢に比べて遊技者側に向けて前傾する傾倒姿勢と、に変化し得るものであり、
さらに前記周辺装飾部は、前記窓部の上方を装飾する部分を左右方向に移動可能に形成し、且つ、前記窓部の側方を装飾する部分を左右方向に傾動可能に形成してなり、正面視で、上方が左右に振れ同時に側方が傾動する略横揺れ状態に変化し得るものであって、
前記横揺れ状態と前記傾倒姿勢とを組み合わせた特別動作を実行可能であることを特徴とする遊技機。
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