JP2014172942A - ブロックイソシアネートおよび塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水に分散させる場合にも比較的長いポットライフを有し、かつ、低温硬化性に優れ、さらに、硬化後のブロック剤の残存量が少ないブロックイソシアネート、および、そのブロックイソシアネートを用いて得られる塗料組成物を提供すること。
【解決手段】ポリイソシアネート化合物、活性水素基を含有する親水性化合物および下記一般式(1)で示されるブロック剤をポリイソシアネート化合物のイソシアネート基100モルに対して親水性化合物の活性水素基が2モル以上25モル以下となる割合で反応させる。

(R1〜R5は、鎖状または環状アルキル基、または、フェニル基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ブロックイソシアネートおよび塗料組成物に関し、詳しくは、硬化剤として用いられるブロックイソシアネート、および、そのブロックイソシアネートを含有する塗料組成物に関する。
ブロックイソシアネートは、加熱によりブロック剤が解離し、イソシアネート基が再生するイソシアネートであり、ポットライフが長く、加工性に優れるため、塗料、接着剤など、ポリオール成分(主剤)とイソシアネート成分(硬化剤)とを硬化させて得られるポリウレタン樹脂の硬化剤として、よく使用されている。
このようなブロックイソシアネートとしては、例えば、ポリオール変性ポリイソシアネートと、第2級アミンからなるブロック剤とを反応させることにより得られるブロックイソシアネートが提案されている。より具体的には、例えば、ポリカーボネートジオールとジフェニルメタンジイソシアネートとの反応により得られるプレポリマーに、2,6−ジメチルピペリジン、ジイソプロピルアミンなどのブロック剤を反応させて得られるブロックイソシアネートが提案されている(例えば、特許文献1(実施例1、2)参照。)。
このようなブロックイソシアネートは、ポリオール成分(主剤)などを硬化させる硬化剤として用いられる場合には、通常、有機溶剤に溶解して調製される。
しかし、近年、環境負荷の観点から、有機溶剤の使用を低減することが望まれており、ブロックイソシアネートを水に分散して用いることが要求されている。
このような、水に分散可能なブロックイソシアネートとして、具体的には、例えば、ポリイソシアネートを、第2級アミンからなるブロック剤、および、親水化剤と反応させることにより得られるブロックイソシアネートが提案されている。また、そのようなブロック剤として、より具体的には、例えば、クロトン酸メチルエステルに、tert−ブチルアミンを加えて反応させることにより得られる、下記式(2)で示すブロック剤が、提案されている(例えば、特許文献2(実施例6)参照。)。
特開2003−48950号公報 特表2007−519764号公報
一方、ブロックイソシアネートを硬化剤として用いる場合には、通常、加熱によりブロック剤を解離(脱保護)させ、硬化させる必要があるところ、近年では、低エネルギー化および低コスト化の観点から、比較的低温下においてブロック剤を解離させること、すなわち、低温硬化性が要求されている。
しかしながら、上記ブロック剤を用いて得られるブロックイソシアネートは、その硬化時に、比較的高温(例えば100℃以上)に加熱する必要があり、低温硬化性が十分ではない。また、低温硬化させる場合には、ブロック剤が揮発せずに残存しやすくなり、硬化後の物性が不良となる場合がある。
また、ブロックイソシアネートを水に分散させる場合には、使用時における作業性の観点から、長いポットライフが要求される。
本発明の目的は、水に分散させる場合にも比較的長いポットライフを有し、かつ、低温硬化性に優れ、さらに、硬化後のブロック剤の残存量が少ないブロックイソシアネート、および、そのブロックイソシアネートを用いて得られる塗料組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のブロックイソシアネートは、ポリイソシアネート化合物、活性水素基を含有する親水性化合物、および、下記一般式(1)で示されるブロック剤を、前記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基100モルに対して、前記親水性化合物の活性水素基が2モル以上25モル以下となる割合で反応させることにより得られることを特徴としている。
(式中、R1〜R5は、互いに同一または相異なって、鎖状または環状アルキル基、または、フェニル基を示す。また、R1〜R3の2つ以上が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよく、R4〜R5が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよい。)
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記親水性化合物が、少なくとも3つ連続したエチレンオキシド基を含有するポリオキシエチレン化合物、モノヒドロキシカルボン酸またはその誘導体、および、ジヒドロキシカルボン酸またはその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であることが好適である。
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記親水性化合物が、数平均分子量200以上2000以下のポリオキシエチレン化合物であり、前記ポリイソシアネート化合物および前記親水性化合物の総量に対するエチレンオキシド基の含有量が10質量%以上30質量%以下であることが好適である。
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記ポリオキシエチレン化合物が、モノアルコキシポリエチレングリコール、および/または、水酸基を分子末端に2つ以上有し、ポリオキシエチレン基を側鎖に有するポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールであることが好適である。
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記ポリイソシアネート化合物が、脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとを含むことが好適である。
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記一般式(1)において、R1〜R5の炭素数の合計が12以下であることが好適である。
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記一般式(1)において、R1〜R3が全てメチル基であることが好適である。
また、本発明のブロックイソシアネートでは、前記一般式(1)において、R4およびR5が環状アルキル基を形成していることが好適である。
また、本発明の塗料組成物は、上記のブロックイソシアネートと、ポリオール化合物とを含有することを特徴としている。
本発明のブロックイソシアネートは、水に分散させる場合にも、比較的長いポットライフを有し、また、低温硬化性に優れ、さらに、硬化後のブロック剤の残存量が少ない。そのため、本発明の塗料組成物は、使用時の作業性に優れ、また、低エネルギー化および低コスト化を図ることができ、さらに、硬化後の物性に優れる。
本発明のブロックイソシアネートは、ポリイソシアネート化合物、活性水素基を含有する親水性化合物、および、ブロック剤(後述)を、後述する特定割合で反応させることにより、得ることができる。
より具体的には、本発明のブロックイソシアネートを得るには、例えば、まず、ポリイソシアネート化合物と、活性水素基を含有する親水性化合物とを反応させ、親水性基含有ポリイソシアネートを調製する。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ポリイソシアネート単量体、ポリイソシアネート誘導体などが挙げられる。
ポリイソシアネート単量体としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートなどのポリイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m−、p−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物)、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシネート(4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシネートもしくはその混合物)(MDI)、4,4’−トルイジンジイソシアネート(TODI)、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TMXDI)、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼンなどの芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート)、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエートなどの脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート)、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロジイソシアネート)(IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(4,4’−、2,4’−または2,2’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート、これらのTrans,Trans−体、Trans,Cis−体、Cis,Cis−体、もしくはその混合物))(H12MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート(各種異性体もしくはその混合物)(NBDI)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物)(HXDI)などの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
これらポリイソシアネート単量体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリイソシアネート誘導体としては、例えば、上記したポリイソシアネート単量体の多量体(例えば、2量体、3量体(例えば、イソシアヌレート変性体、イミノオキサジアジンジオン変性体)、5量体、7量体など)、アロファネート変性体(例えば、上記したポリイソシアネート単量体と、後述する低分子量ポリオールとの反応より生成するアロファネート変性体など)、ポリオール変性体(例えば、ポリイソシアネート単量体と後述する低分子量ポリオールとの反応より生成するポリオール変性体(アルコール付加体)など)、ビウレット変性体(例えば、上記したポリイソシアネート単量体と、水やアミン類との反応により生成するビウレット変性体など)、ウレア変性体(例えば、上記したポリイソシアネート単量体とジアミンとの反応により生成するウレア変性体など)、オキサジアジントリオン変性体(例えば、上記したポリイソシアネート単量体と炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオンなど)、カルボジイミド変性体(上記したポリイソシアネート単量体の脱炭酸縮合反応により生成するカルボジイミド変性体など)、ウレトジオン変性体、ウレトンイミン変性体などが挙げられる。
さらに、ポリイソシアネート誘導体として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)なども挙げられる。
これらポリイソシアネート誘導体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これらポリイソシアネート化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
なお、ポリイソシアネート化合物を2種類以上併用する場合には、例えば、ブロックイソシアネートの製造時において、2種類以上のポリイソシアネート化合物を同時に反応させてもよく、また、各ポリイソシアネート化合物を個別に用いて得られたブロックイソシアネートを混合してもよい。
ポリイソシアネート化合物として、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネートおよびその誘導体、脂環族ポリイソシアネートおよびその誘導体が挙げられ、より好ましくは、それらの併用(すなわち、ポリイソシアネート化合物が脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとを含むこと)が挙げられる。
上記のポリイソシアネート化合物を用いれば、水に分散させる場合にも比較的長いポットライフを有し、かつ、低温硬化性に優れるブロックイソシアネートを得ることができる。
活性水素基を含有する親水性化合物(以下、活性水素基含有親水性化合物と称する場合がある。)としては、例えば、活性水素基含有ノニオン性親水性化合物、活性水素基含有アニオン性親水性化合物などが挙げられる。
活性水素基含有ノニオン性親水性化合物としては、例えば、少なくとも3つ連続したエチレンオキシド基を有するポリオキシエチレン化合物が挙げられる。
このようなポリオキシエチレン化合物としては、例えば、ポリオキシエチレン基含有ポリオール、ポリオキシエチレン基含有ポリアミン、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール、片末端封鎖ポリオキシエチレンジアミンなどが挙げられる。
ポリオキシエチレン基含有ポリオールは、分子内にポリオキシエチレン基を有するとともに、水酸基を2つ以上有する化合物であって、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレントリオール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとのランダムおよび/またはブロック共重合体(例えば、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンコポリマージオールあるいはトリオール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロックポリマージオールあるいはトリオール、ポリプロピレングリコールの末端にエチレンオキサイドを付加重合させたプルロニックタイプのポリプロピレングリコールあるいはトリオールなど)などが挙げられる。
また、ポリオキシエチレン基含有ポリオールとしては、さらに、例えば、水酸基を分子末端に2つ以上有し、ポリオキシエチレン基を側鎖に有するポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールなども挙げられる。
ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールは、例えば、まず、ジイソシアネート(上記したジイソシアネート)と片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール(後述)とを、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール(後述)の水酸基に対してジイソシアネートのイソシアネート基が過剰となる割合でウレタン化反応させた後、必要により、未反応のジイソシアネートを除去することにより、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートを合成し、次いで、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートと、ジアルカノールアミン(C1〜20のジアルカノールアミン)とをウレア化反応させることにより、得ることができる。
なお、ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールの調製において、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール(後述)として、好ましくは、メトキシエチレングリコールが挙げられ、ジイソシアネートとして、好ましくは、脂肪族ジイソシアネート(例えば、HDI)が挙げられ、ジアルカノールアミンとして、ジエタノールアミンが挙げられる。
また、ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールとしては、例えば、トリメチロールプロパンなどの3価アルコールの1つの水酸基に、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール(後述)を付加して得られるポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールも挙げられる。
ポリオキシエチレン基含有ポリアミンとしては、例えば、ポリオキシエチレンエーテルジアミンなどのポリオキシアルキレンエーテルジアミンが挙げられる。
片末端封鎖ポリオキシエチレングリコールとしては、例えば、アルキル基で片末端封止したアルコキシエチレングリコール(モノアルコキシポリエチレングリコール)などが挙げられる。
モノアルコキシポリエチレングリコールにおいて、片末端を封止するためのアルキル基の炭素数は、例えば、1〜20、好ましくは、1〜8、より好ましくは、1〜6、さらに好ましくは、1〜4、とりわけ好ましくは、1〜2である。すなわち、片末端を封止するためのアルキル基として、好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。
そのようなアルキル基によって片末端封止されたモノアルコキシポリエチレングリコールとして、具体的には、メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコールが挙げられ、好ましくは、メトキシポリエチレングリコールが挙げられる。
片末端封鎖ポリオキシエチレンジアミンとしては、例えば、炭素数1〜20のアルコキシ基で片末端封止したポリオキシエチレンジアミン(モノアミノモノアルコキシポリオキシエチレン)などが挙げられる。
これらポリオキシエチレン化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリオキシエチレン化合物として、好ましくは、水酸基を分子末端に2つ以上有し、ポリオキシエチレン基を側鎖に有するポリオキシエチレン側鎖含有ポリオール、ポリオキシエチレングリコール、モノアルコキシポリエチレングリコール、モノアミノモノアルコキシポリオキシエチレンジアミンが挙げられ、より好ましくは、水酸基を分子末端に2つ以上有し、ポリオキシエチレン基を側鎖に有するポリオキシエチレン側鎖含有ポリオール、モノアルコキシポリエチレングリコールが挙げられる。
水酸基を分子末端に2つ以上有し、ポリオキシエチレン基を側鎖に有するポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールを用いれば、1分子当たりの官能基数が増大するため、ブロックイソシアネートを用いて得られる塗料組成物の硬化膜の耐水性を向上させることができる。
また、モノアルコキシポリエチレングリコールを用いれば、粘度を制御することができ、水分散性の向上を図ることができる。
なお、ポリオキシエチレン化合物は、エチレンオキシド基の他のオキシアルキレン基、具体的には、オキシプロピレン基、オキシスチレン基などを含有していてもよい。そのような場合において、ポリオキシエチレン化合物の全量に対するエチレンオキシド基のモル比率は、水分散性の観点から、例えば、60モル%以上、好ましくは、70モル%以上、より好ましくは、80モル%以上である。
また、ポリオキシエチレン化合物は、市販品としても入手可能であり、具体的には、例えば、ポリオキシエチレングリコールとして、PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG2000(以上、日本油脂製)などが挙げられ、また、モノメトキシポリオキシエチレングリコールとして、例えば、メトキシPEG#400、メトキシPEG#550、メトキシPEG#1000、(以上、東邦化学製)、ユニオックスM400、ユニオックスM550、ユニオックスM1000、ユニオックスM2000(以上、日本油脂製)、MPG−081(日本乳化剤)などが挙げられ、さらに、ポリオキシエチレンエーテルジアミンとしては、ジェファーミンシリーズ(ハンツマン製)などが挙げられる。
これら活性水素基含有ノニオン性親水性化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
活性水素基含有ノニオン性親水性化合物(ポリオキシエチレン化合物を含む。)の数平均分子量は、例えば、200以上、好ましくは、300以上、より好ましくは、400以上であり、例えば、2000以下、好ましくは、1500以下、より好ましくは、1200以下、さらに好ましくは、1000以下である。
活性水素基含有ノニオン性親水性化合物の数平均分子量が上記下限以上であれば、ブロックイソシアネートの水分散性の向上を図ることができる。また、活性水素基含有ノニオン性親水性化合物の数平均分子量が上記上限以下であれば、ブロックイソシアネートの溶解性を向上させることができ、また、ブロックイソシアネートを用いて得られる塗料組成物の硬化膜の耐水性を向上させることができる。
活性水素基含有アニオン性親水性化合物としては、例えば、カルボン酸基含有活性水素化合物、スルホン酸基含有活性水素化合物などが挙げられる。
カルボン酸基含有活性水素化合物としては、モノヒドロキシカルボン酸およびその誘導体、ジヒドロキシカルボン酸およびその誘導体などが挙げられる。
モノヒドロキシカルボン酸として、具体的には、例えば、ヒドロキシピバリン酸などが挙げられる。
ジヒドロキシカルボン酸として、具体的には、例えば、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、DMPAとする。)、2,2−ジメチロールブタン酸(以下、DMBAとする。)、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸などのジヒドロキシルカルボン酸などが挙げられる。
また、モノヒドロキシカルボン酸またはジヒドロキシカルボン酸の誘導体としては、例えば、上記モノヒドロキシカルボン酸またはジヒドロキシカルボン酸の金属塩類やアンモニウム塩類、さらには、上記モノヒドロキシカルボン酸またはジヒドロキシカルボン酸を開始剤としたポリカプロラクトンジオールやポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
カルボン酸基含有活性水素化合物として、好ましくは、モノヒドロキシカルボン酸、ジヒドロキシカルボン酸が挙げられ、より好ましくは、ジヒドロキシカルボン酸が挙げられる。
スルホン酸基含有活性水素化合物としては、例えば、エポキシ基含有化合物と酸性亜硫酸塩との合成反応から得られる、ジヒドロキシブタンスルホン酸、ジヒドロキシプロパンスルホン酸が挙げられる。また、例えば、アミノエチルスルホン酸、エチレンジアミノ−プロピル−β−エチルスルホン酸、1,3−プロピレンジアミン−β−エチルスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノブタンスルホン酸、1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、ジアミノブタンスルホン酸、ジアミノプロパンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、2,4−ジアミノ−5−トルエンスルホン酸、N−(2−アミノエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アミノエチル)−2−アミノブタンスルホン酸、または、それらスルホン酸の金属塩類やアンモニウム塩類などが挙げられる。
これら活性水素基含有アニオン性親水性化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。活性水素基含有アニオン性親水性化合物として、好ましくは、製造容易性、水系塗料における配合性の観点から、カルボン酸基含有活性水素化合物が挙げられる。
なお、活性水素基含有アニオン性親水性化合物を用いる場合には、ブロックイソシアネートの製造後、好ましくは、中和剤によって中和する。中和剤としては、例えば、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどの3級アミンなどが挙げられる。
これら活性水素基含有親水性化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。活性水素基含有親水性化合物として、好ましくは、製造容易性の観点から、活性水素基含有ノニオン性親水性化合物が挙げられ、より好ましくは、ポリオキシエチレン化合物が挙げられる。
活性水素基含有親水性化合物として、活性水素基含有ノニオン性親水性化合物を用いれば、他の樹脂(硬化剤としてのブロックイソシアネートに対する主剤など)と混合して用いる場合に、相溶性の向上を図ることができ、種々の樹脂と混合して用いることができる。
また、活性水素基含有親水性化合物として、ブロックイソシアネートを用いて得られる塗料組成物の硬化膜の耐水性の観点から、好ましくは、上記したモノヒドロキシカルボン酸またはその誘導体、ジヒドロキシカルボン酸またはその誘導体も挙げられる。
そして、これらポリイソシアネート化合物と活性水素基含有親水性化合物とを、反応させることにより、親水性基含有ポリイソシアネートを得ることができる。
親水性基含有ポリイソシアネートの調製において、ポリイソシアネート化合物に対する活性水素基含有親水性化合物の配合割合は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基100モルに対して、活性水素基含有親水性化合物の活性水素基が、2モル以上、好ましくは、3モル以上、より好ましくは、5モル以上であり、25モル以下、好ましくは、22モル以下、より好ましくは、20モル以下の割合となるように調整される。
ポリイソシアネート化合物に対する活性水素基含有親水性化合物の配合割合が上記下限以上であれば、水に対する分散性の向上を図ることができ、また上記上限以下であれば、水に分散させた場合の粒径を適度に保つことができ、長いポットライフを得ることができる。
このようなポリイソシアネート化合物と活性水素基含有親水性化合物との配合割合として、より具体的には、ポリイソシアネート化合物100質量部に対して、活性水素基含有親水性化合物が、例えば、3質量部以上、好ましくは、5質量部以上であり、例えば、100質量部以下、好ましくは、80質量部以下である。
また、反応条件としては、例えば、大気圧下、反応温度が、例えば、0℃以上、好ましくは、30℃以上であり、例えば、150℃以下、好ましくは、120℃以下である。また、反応時間は、上記の反応温度において、滴定法により測定されるイソシアネート量に変化がなくなるまでであって、具体的には、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、例えば、72時間以下、好ましくは、48時間以下である。
また、ポリイソシアネート化合物と活性水素基含有親水性化合物とは、無溶剤下において反応させることもできるが、例えば、公知の溶剤の存在下において反応させることもできる。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、例えば、アセトニトリルなどのニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのアルキルエステル類、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのグリコールエーテルエステル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メチル、ヨウ化メチレン、ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミドなどの極性非プロトン類、さらには、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートなどが挙げられる。これら溶剤は、単独使用または2種類以上併用することもできる。
そして、これにより、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部が活性水素基含有親水性化合物の活性水素基と反応され、また、イソシアネート基の残部が遊離状態とされた親水性基含有ポリイソシアネートを得ることができる。
親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基含有量(溶剤を含む場合には溶剤を除いた樹脂換算)は、例えば、5質量%以上、好ましくは、7質量%以上であり、例えば、25質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
また、活性水素基含有親水性化合物としてポリオキシエチレン化合物を用いる場合には、親水性基含有ポリイソシアネートのエチレンオキシド基の含有量(すなわち、ポリイソシアネート化合物および前記親水性化合物の総量に対するエチレンオキシド基の含有量)は、例えば、7質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、例えば、30質量%以下、好ましくは、25質量%以下である。
エチレンオキシド基の含有量が上記下限以上であれば、優れた水分散性を得ることができ、また、上記上限以下であれば、長いポットライフを得ることができ、また、得られる塗料組成物を硬化させた塗膜の物性の向上を図ることができる。
そして、上記により得られた親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基をブロックするように、親水性基含有ポリイソシアネートとブロック剤とを反応させることにより、ブロックイソシアネートを得ることができる。
本発明において、ブロック剤は、下記一般式(1)で示される。
(式中、R1〜R5は、互いに同一または相異なって、鎖状または環状アルキル基、または、フェニル基を示す。また、R1〜R3の2つ以上が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよく、R4〜R5が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよい。)
上記一般式(1)において、R1〜R5は、互いに同一または相異なって、鎖状または環状アルキル基、または、フェニル基を示す。
鎖状アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシルなどの直鎖または分岐の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられる。
環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロドデシルなどの炭素数3〜12のシクロアルキル基が挙げられる。
また、上記一般式(1)においては、R1〜R3の2つ以上が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよい。
R1〜R3により形成される環状アルキル基としては、上記した炭素数3〜12のシクロアルキル基が挙げられる。また、環状アルキル基は、例えば、R1およびR2により形成されていてもよく、R2およびR3により形成されていてもよく、R1およびR3により形成されていてもよく、R1〜R3の全てにより形成されていてもよい。
また、上記一般式(1)においては、R4〜R5が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよい。
R4〜R5により形成される環状アルキル基としては、上記した炭素数3〜12のシクロアルキル基が挙げられる。
上記一般式(1)のR1〜R5の炭素数の合計は、通常、5以上であり、例えば、15以下、好ましくは、12以下、より好ましくは、9以下である。
R1〜R5の炭素数の合計が上記上限を超過すると、硬化後にブロック剤が残存し易くなる場合がある。
一方、R1〜R5の炭素数の合計が上記範囲であれば、硬化後にブロック剤が残存することを抑制することができ、さらに、水に分散させる場合にも比較的長いポットライフを有し、かつ、低温硬化性に優れるブロックイソシアネートを得ることができる。
このようなブロック剤として、より具体的には、例えば、tert−ブチル−イソプロピルアミン(R1〜R5の炭素数合計5)、tert−ブチル−sec−ブチルアミン(R1〜R5の炭素数合計6)、1,1−ジメチルプロピル−イソプロピルアミン(R1〜R5の炭素数合計6)、1,1−ジメチルプロピル−sec−ブチルアミン(R1〜R5の炭素数合計7)などのR1〜R5の全てがアルキル基であるR1〜R5の炭素数合計5〜15のブロック剤、例えば、tert−ブチル−シクロヘキシルアミン(R1〜R5の炭素数合計8)、tert−ブチル−シクロオクチルアミン(R1〜R5の炭素数合計10)、1,1−ジメチルプロピル−シクロヘキシルアミン(R1〜R5の炭素数合計9)、1,1−ジメチルプロピル−シクロオクチルアミン(R1〜R5の炭素数合計11)などのR1〜R3がアルキル基であり、R4〜R5が環状アルキル基を形成するR1〜R5の炭素数合計5〜15のブロック剤などが挙げられる。
また、ブロック剤として、好ましくは、上記一般式(1)において、R1〜R3が全てメチル基であるブロック剤、すなわち、窒素原子にtert−ブチル基が結合するブロック剤が挙げられる。このようなブロック剤として、より具体的には、例えば、tert−ブチル−イソプロピルアミン、tert−ブチル−sec−ブチルアミン、tert−ブチル−シクロヘキシルアミン、tert−ブチル−シクロオクチルアミンなどが挙げられる
R1〜R3が全てメチル基であれば、低温硬化性に優れるブロックイソシアネートを得ることができる。
また、ブロック剤として、好ましくは、上記一般式(1)において、R4およびR5が環状アルキル基を形成しているブロック剤、すなわち、窒素原子に環状アルキル基が結合するブロック剤も挙げられる。このようなブロック剤として、より具体的には、例えば、tert−ブチル−シクロヘキシルアミン、tert−ブチル−シクロオクチルアミン、1,1−ジメチルプロピル−シクロヘキシルアミン、1,1−ジメチルプロピル−シクロオクチルアミンなどが挙げられる。
R4およびR5が環状アルキル基を形成していれば、水に分散させる場合にも、とりわけ長いポットライフを有するブロックイソシアネートを得ることができる。
また、ブロック剤として、さらに好ましくは、上記一般式(1)において、R1〜R3が全てアルキル基、とりわけ好ましくは、メチル基であり、また、R4およびR5が炭素数3〜12の環状アルキル基、とりわけ好ましくは、シクロヘキシル基を形成しているブロック剤が挙げられ、より具体的には、tert−ブチル−シクロヘキシルアミンが挙げられる。
このようなブロック剤を用いれば、水に分散させる場合にも比較的長いポットライフを有し、かつ、低温硬化性(例えば、100℃未満)に優れるブロックイソシアネートを得ることができる。
これらブロック剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
そして、ブロックイソシアネートは、例えば、親水性基含有ポリイソシアネートとブロック剤とを反応させることによって、得ることができる。
より具体的には、例えば、親水性基含有ポリイソシアネートとブロック剤とを、親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基に対する、ブロック剤中のイソシアネート基と反応する活性基の当量比(活性基/イソシアネート基)が、例えば、0.5以上、好ましくは、0.8以上、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下、より好ましくは、1.25以下の配合割合において、反応させる。
このような親水性基含有ポリイソシアネートとブロック剤との配合割合として、より具体的には、親水性基含有ポリイソシアネート100質量部に対して、ブロック剤が、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上であり、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
また、反応条件としては、例えば、大気圧下、不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガスなど)雰囲気下、反応温度が、例えば、0℃以上、好ましくは、20℃以上であり、例えば、80℃以下、好ましくは、60℃以下である。また、反応時間が、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1.0時間以上であり、例えば、24時間以下、好ましくは、12時間以下である。
なお、反応の終了は、例えば、赤外分光分析法などを採用し、イソシアネート基の消失または減少を確認することによって、判断することができる。
また、ブロック剤と親水性基含有ポリイソシアネートとを、無溶剤下において反応させることもできるが、例えば、上記した公知の溶剤の存在下において反応させることもできる。
これにより、親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基がブロック剤によってブロックされた、ブロックポリイソシアネートを得ることができる。
なお、上記した説明では、まず、ポリイソシアネート化合物と活性水素基を含有する親水性化合物とを反応させ、得られた親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基を、ブロック剤によりブロック化することによって、ブロックイソシアネートを調製したが、ポリイソシアネート化合物、親水性化合物およびブロック剤の反応順序は特に制限されず、例えば、まず、ポリイソシアネート化合物とブロック剤とを反応させ、得られたブロックイソシアネート(未反応のイソシアネート基を含む)と親水性化合物とを反応させることにより、ブロックイソシアネートを調製してもよい。
ブロック剤の分解や、副反応、ブロックイソシアネートの水分散性の観点から、好ましくは、ポリイソシアネート化合物と、活性水素基を含有する親水性化合物とを先に反応させ、親水性基含有ポリイソシアネートを調製し、得られた親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基をブロック剤によりブロック化する。
そして、このようにして得られたブロックイソシアネートは、水に分散させる場合にも、比較的長いポットライフを有し、また、低温硬化性に優れる。
ブロックイソシアネートを水に分散させる方法としては、特に制限されず、例えば、ブロックイソシアネートと水とを、ホモミキサー、ホモディスパー、マグネチックスターラーなどの攪拌機を用いて攪拌および混合すればよい。
なお、ブロックイソシアネート分散液には、必要により、分散剤、消泡剤などの添加剤を添加することができる。添加剤の配合割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜決定される。
その後、必要により、ブロックイソシアネート分散液に有機溶剤が含有されている場合(例えば、親水性基含有ポリイソシアネートとブロック剤とを有機溶剤中で反応させた反応液を、ブロックイソシアネートとしてそのまま用いた場合)には、ブロックイソシアネート分散液を、例えば、減圧する、または、減圧下で加熱することにより、有機溶剤を揮発除去することができる。
このようにして得られたブロックイソシアネート分散液では、ブロックイソシアネートの体積平均粒子径が、例えば、1000nm以下、好ましくは、700nm、より好ましくは、500nm以下、さらに好ましくは、300nm以下、通常、10nm以上である。
ブロックイソシアネートの体積平均粒子径が、上記上限以下であれば、優れた水分散性を確保することができ、また、上記下限以上であれば、比較的長いポットライフを確保できる。
そして、上記したブロックイソシアネートは、例えば、二液硬化型ポリウレタン樹脂として調製される塗料組成物の硬化剤として、好適に用いられる。
本発明の塗料組成物は、上記したブロックイソシアネートとポリオール化合物とを含有している。このような塗料組成物では、例えば、上記のブロックイソシアネートからなる硬化剤と、ポリオール化合物からなる主剤とを、それぞれ個別に調製し、それらを使用時に配合する。
ポリオール化合物としては、例えば、低分子量ポリオール、高分子量ポリオールなどが挙げられる。
低分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量300未満、好ましくは、400未満の化合物であって、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,2−トリメチルペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、アルカン(C7〜20)ジオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびそれらの混合物、1,3−または1,4−シクロヘキサンジオールおよびそれらの混合物、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスフェノールA、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの2価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリイソプロパノールアミンなどの3価アルコール、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、ジグリセリンなどの4価アルコール、例えば、キシリトールなどの5価アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、アリトール、イジトール、ダルシトール、アルトリトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコール、例えば、ペルセイトールなどの7価アルコール、例えば、ショ糖などの8価アルコールなどが挙げられる。
これら低分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
高分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量300以上、好ましくは、400以上、さらに好ましくは、500以上の化合物であって、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール、エポキシポリオール、植物油ポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、および、ビニルモノマー変性ポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオールなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレンポリオールは、例えば、上記した低分子量ポリオールなどや、芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミンなどを開始剤とする、アルキレンオキサイドの付加重合物である。
アルキレンオキサイドとしては、例えば、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドなどが挙げられる。また、これらアルキレンオキサイドは、単独使用または2種類以上併用することができる。また、これらのうち、好ましくは、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドが挙げられる。なお、ポリオキシアルキレンポリオールには、例えば、プロピレンオキサイドと、エチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとのランダムおよび/またはブロック共重合体が含まれる。
ポリテトラメチレンエーテルポリオールとしては、例えば、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られる開環重合物や、テトラヒドロフランなどの重合単位に、アルキル置換テトラヒドロフランや、上記した2価アルコールを共重合した非晶性(非結晶性)ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
なお、非晶性(非結晶性)とは、常温(25℃)において液状であることを示す。
非晶性のポリテトラメチレンエーテルグリコールは、例えば、テトラヒドロフランと、アルキル置換テトラヒドロフラン(例えば、3−メチルテトラヒドロフランなど)との共重合体(テトラヒドロフラン/アルキル置換テトラヒドロフラン(モル比)=15/85〜85/15、数平均分子量500〜4000、好ましくは、800〜2500)や、例えば、テトラヒドロフランと、分岐状グリコール(例えば、ネオペンチルグリコールなど)との共重合体(テトラヒドロフラン/分岐状グリコール(モル比)=15/85〜85/15、数平均分子量500〜4000、好ましくは、800〜2500)などとして、得ることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した低分子量ポリオールと多塩基酸とを、公知の条件下、反応させて得られる重縮合物が挙げられる。
多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバシン酸、その他の飽和脂肪族ジカルボン酸(C11〜13)、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他の不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、その他の芳香族ジカルボン酸、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、その他の脂環族ジカルボン酸、例えば、ダイマー酸、水添ダイマー酸、ヘット酸などのその他のカルボン酸、および、それらカルボン酸から誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(C12〜C18)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、さらには、これらのカルボン酸などから誘導される酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバシン酸ジクロライドなどが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、例えば、植物由来のポリエステルポリオール、具体的には、上記した低分子量ポリオールを開始剤として、ヒドロキシル基含有植物油脂肪酸(例えば、リシノレイン酸を含有するひまし油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸を含有する水添ひまし油脂肪酸など)などのヒドロキシカルボン酸を、公知の条件下、縮合反応させて得られる植物油系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、例えば、上記した低分子量ポリオール(好ましくは、2価アルコール)を開始剤として、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類や、例えば、L−ラクチド、D−ラクチドなどのラクチド類などを開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、さらには、それらに上記した2価アルコールを共重合したラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、上記した低分子量ポリオール(好ましくは、2価アルコール)を開始剤とするエチレンカーボネートの開環重合物や、例えば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールや1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコールと、開環重合物とを共重合した非晶性ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。
また、ポリウレタンポリオールは、上記により得られたポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールおよび/またはポリカーボネートポリオールを、イソシアネート基(NCO)に対する水酸基(OH)の当量比(OH/NCO)が1を超過する割合で、ポリイソシアネートと反応させることによって、ポリエステルポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリウレタンポリオール、ポリカーボネートポリウレタンポリオール、あるいは、ポリエステルポリエーテルポリウレタンポリオールなどとして得ることができる。
エポキシポリオールとしては、例えば、上記した低分子量ポリオールと、例えば、エピクロルヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリンなどの多官能ハロヒドリンとの反応により得られるエポキシポリオールが挙げられる。
植物油ポリオールとしては、例えば、ひまし油、やし油などのヒドロキシル基含有植物油などが挙げられる。例えば、ひまし油ポリオール、または、ひまし油脂肪酸とポリプロピレンポリオールとの反応により得られるエステル変性ひまし油ポリオールなどが挙げられる。
ポリオレフィンポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、部分ケン価エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
アクリルポリオールとしては、例えば、ヒドロキシル基含有アクリレートと、ヒドロキシル基含有アクリレートと共重合可能な共重合性ビニルモノマーとを、共重合させることによって得られる共重合体が挙げられる。
ヒドロキシル基含有アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2−ジヒドロキシメチルブチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシアルキルマレエート、ポリヒドロキシアルキルフマレートなどが挙げられる。好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
共重合性ビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート(炭素数1〜12)、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル、例えば、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシル基を含むビニルモノマー、または、そのアルキルエステル、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのアルカンポリオールポリ(メタ)アクリレート、例えば、3−(2−イソシアネート−2−プロピル)−α−メチルスチレンなどのイソシアネート基を含むビニルモノマーなどが挙げられる。
そして、アクリルポリオールは、これらヒドロキシル基含有アクリレート、および、共重合性ビニルモノマーを、適当な溶剤および重合開始剤の存在下において共重合させることにより得ることができる。
また、アクリルポリオールには、例えば、シリコーンポリオールやフッ素ポリオールが含まれる。
シリコーンポリオールとしては、例えば、ジアルキルポリシロキサンに水酸基を導入した変性ポリシロキサンポリオールや、例えば、上記したアクリルポリオールの共重合において、共重合性ビニルモノマーとして、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのビニル基を含むシリコーン化合物が配合されたアクリルポリオールが挙げられる。
フッ素ポリオールとしては、例えば、上記したアクリルポリオールの共重合において、共重合性ビニルモノマーとして、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンなどのビニル基を含むフッ素化合物が配合されたアクリルポリオールが挙げられる。
ビニルモノマー変性ポリオールは、上記した高分子量ポリオールと、ビニルモノマーとの反応により得ることができる。
これら高分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
これらポリオール化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリオール化合物として、好ましくは、高分子量ポリオール、より好ましくは、アクリルポリオールが挙げられる。
また、ポリオール化合物は、塊状(バルク状、固形分濃度100質量%)で用いることもできるが、例えば、水に溶解または分散させて用いることもできる。その他、例えば、乳化重合や、懸濁重合のように上述のポリオール化合物が水に分散した状態で得られる重合方法を用いて調製したものを用いることもできる。
ポリオール化合物を水に溶解または分散させる場合において、その固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、さらに好ましくは、10質量%以上である。
そして、このような塗料組成物では、その使用時において、ブロックイソシアネート(硬化剤)とポリオール化合物(主剤)とを配合し、ブロックイソシアネートからブロック剤を解離させる。
ブロックイソシアネート(硬化剤)とポリオール化合物(主剤)との配合では、例えば、ブロックイソシアネートを水に分散させた水溶液を調製した後に、塊状(バルク状、固形分濃度100質量%)のポリオール化合物や、ポリオール化合物の水系溶液または水分散液とを配合する。また、例えば、ブロックイソシアネートをポリオール化合物の水系溶液または水分散液に、上述の方法で直接分散させることもできる。
ブロックイソシアネート(硬化剤)とポリオール化合物(主剤)との配合割合は、例えば、ポリオール化合物の水酸基に対するブロックイソシアネートのイソシアネート基(ブロック剤によりブロックされているイソシアネート基)の当量比(イソシアネート基/活性水素基)が、例えば、0.05以上、好ましくは、0.1以上、さらに好ましくは、0.2以上、例えば、5以下、好ましくは、3以下、さらに好ましくは、2以下となる割合である。
また、解離条件は、ブロックイソシアネートにおけるブロック剤が解離する条件であれば、特に制限されないが、具体的には、解離温度が、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、例えば、120℃未満、好ましくは、100℃未満である。
そして、これにより、ブロックイソシアネートにおけるブロック剤を解離させるとともに、ブロックイソシアネートの再生したイソシアネート基と、ポリオール化合物の水酸基とを反応させ、塗料組成物を硬化させることができ、ポリウレタン樹脂からなる塗膜を得ることができる。
ブロックイソシアネートの再生したイソシアネート基と、ポリオール化合物の水酸基との加熱条件下における反応時間は、例えば、10分以上、好ましくは、20分以上であり、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下である。反応時間が上記下限以上であれば、硬化反応が十分に進行し、また、上記上限以下であれば。プロセスエネルギーを低減できる。
また、硬化反応は、室温(20〜30℃)で熟成させることによっても進行する。そのため、加熱プロセスの後に、室温で熟成させる場合には、上記の解離条件を、より低温にすることができ、さらに加熱時間を短くすることもできる。さらに、硬化させる時間に制限がない場合には、加熱することなく、室温(20〜30℃)で熟成させるだけでも硬化させることができる。これは、本発明のブロックイソシアネートのブロック剤が室温(20〜30℃)においても揮発し易いため、解離平衡の反応が解離側に進行し、硬化するものと推察される。
また、このような方法では、必要により、ブロックイソシアネート(硬化剤)およびポリオール化合物(主剤)のいずれか一方またはその両方には、必要に応じて、例えば、反応溶媒、触媒、エポキシ樹脂、塗工性改良剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定剤、可塑剤、界面活性剤、顔料、充填剤、有機または無機微粒子、防黴剤などの添加剤を適宜配合することができる。添加剤の配合量は、その目的および用途により適宜決定される。
上記の塗料組成物では、水分散液として調製されるブロックイソシアネートと、塊状または固形分濃度1質量%以上の水溶液または水分散液として調製されるポリオール化合物とを、水系で配合することができる。
そして、上記の塗料組成物は、比較的長いポットライフを有し、また、低温硬化性に優れる上記のブロックイソシアネートが用いられるため、使用時の作業性に優れ、また、低エネルギー化および低コスト化を図ることができる。
なお、本発明のブロックイソシアネートは、上記のポリウレタン樹脂に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂など、種々の公知の樹脂の硬化剤として、用いることができる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されることはない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下に示す実施例の数値は、実施形態において記載される数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
合成例1
tert−ブチルアミン7.31gをエタノール17.50gに溶解させた。次いで、この溶液にクロトン酸メチルエステル10.01gを室温で攪拌しながら加え、70℃で72時間反応させた。その後、溶媒を減圧留去し、析出物をろ過により取り除くことで、下記式(2)および(3)で表される化合物が17:83のモル比で混合されたクロトン酸アルキルエステル系のブロック剤(以下、CAEと略する場合がある。)を得た。
(ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールの合成)
合成例2
攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メトキシPEG#1000(数平均分子量1000:東邦化学工業製)1000gと、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(三井化学製)1682gとを仕込み、窒素雰囲気下90℃で9時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留して、未反応の1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを取り除き、ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネート(I)を得た。
次いで、攪拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、ジエタノールアミン82.5gを仕込み、窒素雰囲気下、空冷しながら上記ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネート(I)917.5gを、反応温度が70℃を超えないように徐々に滴下した。滴下終了後、約1時間、窒素雰囲気下において70℃で攪拌し、イソシアネート基が消失したことを確認し、ポリオキシエチレン側鎖含有ジオール(II)を得た。
(親水性基含有ポリイソシアネートの合成)
合成例3
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備えた容量1Lの反応器に、タケネート170N ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体、イソシアネート基含有量20.7%、三井化学製、イソシアネート基含有量20.7%、三井化学製)を500.00g、活性水素基を含有する親水性化合物としてメトキシPEG#400(数平均分子量400:東邦化学工業製)を157.89g仕込み(当量比(OH/NCO)=0.158)、90℃において、残存するイソシアネート量に変化がなくなるまでウレタン化反応させ、親水性基含有ポリイソシアネートを合成した。得られた親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基含有量(NCO(%))、および、エチレンオキシド基含有量(EO(%))を、表1に示す。
なお、反応中の残存するイソシアネート量は、ジブチルアミンを用いた逆滴定により求めた。また、得られた親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基含有量は、ジブチルアミンを用いた逆滴定により求め、表1には溶剤を除いた樹脂換算での値を記した。また、エチレンオキシド基含有量は、仕込み比から計算により求めた。
合成例4〜20
原料化合物を表1に示す条件に変更した以外は、合成例3と同様に合成して親水性基含有ポリイソシアネートを得た。得られた親水性基含有ポリイソシアネートのイソシアネート基含有量、および、エチレンオキシド基含有量(EO(%))を、表1に示す。
なお、表中の略号の詳細を下記する。略号は、以下の各表についても同様である。
タケネート170N:ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体、イソシアネート基含有量20.7%、三井化学製
タケネート127N:ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの3量体、イソシアネート基含有量13.5%、三井化学製
タケネート110N:キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(ポリオール変性体)、イソシアネート基含有量11.5%、三井化学製
POE側鎖ジオール:合成例2で得られたポリオキシエチレン側鎖含有ジオール(II)
メトキシPEG♯400:ポリ(オキシエチレン)メチルエーテル、数平均分子量400、東邦化学工業製
メトキシPEG♯1000:ポリ(オキシエチレン)メチルエーテル、数平均分子量1000、東邦化学工業製
メトキシPEG♯2000:ポリ(オキシエチレン)メチルエーテル、数平均分子量2000、Aldrich製
DMPA:2,2−ジメチロールプロピオン酸、東京化成工業製
(ブロックイソシアネートの調製)
実施例1
攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管の付いた容量100mLの反応器に室温で合成例3の親水性基含有ポリイソシアネート31.676g(NCO基:0.100mol)に、溶剤としてプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート10.655gを加え、よく混合した後に、その混合液を攪拌しながらtert−ブチル−イソプロピルアミン(以下、tBiPAと略する場合がある。)10.946g(0.095mol)を3回に分けて加え、室温で2時間攪拌した。
その後、FT−IRスペクトルを測定することで、イソシアネートがブロック化されていることを確認し、固形分濃度70質量%のブロックイソシアネートを得た。
得られたブロックイソシアネートの水分散性、水中でのイソシアネートのポットライフを下記の方法で評価した。その結果を表2に示す。
実施例2〜18、比較例1〜6
表2に示す配合処方とした以外は、実施例1と同様にしてブロックイソシアネートを得た。
得られたブロックイソシアネートの水分散性、水中でのイソシアネートのポットライフを下記の方法で評価した。その結果を表2に示す。
評価
(ポットライフ)
各実施例および各比較例において得られたブロックイソシアネートに、その固形分濃度が10%になるように水に加え、30分間攪拌することで水分散液を調製した。
次いで、調製された分散液を23℃で24時間静置した後、ブロックイソシアネートのイソシアネートの残存量をIRスペクトルにより評価した。なお、IRスペクトルは、分散液をシリコンウェハーに塗布し、窒素雰囲気下で30分間乾燥後、110℃のオーブン中で30分間熱処理した後に、直ちに測定した。
そして、ブロックイソシアネートの水分散前と、水分散して24時間後とのIRスペクトルのアルキル基のピーク(2750〜3050cm−1)に対するイソシアネート基のピーク(2550〜2030cm−1)の面積比をそれぞれ求め、24時間後の水中でのイソシアネート残存量を見積もった。
そして、イソシアネート基の残存量が70%以上であるものを◎、70%未満30%以上であるものを○、30%未満10%以上であるものを△、10%未満であるものを×として評価した。
(水分散性)
各実施例および各比較例において得られたブロックイソシアネートに、その固形分濃度が10%になるように水に加え、30分間攪拌することで水分散液を調製した。
次いで、得られた水分散液中のエマルションの粒径をコールカウンターN5(ベックマン・コールター製)によって測定した。
そして、体積平均粒子径が100nm未満のものを◎、100nm以上200nm未満のものを○、200nm以上の粒径で分散したものを△、分散しなかったものを×として評価した。
なお、表中の略号の詳細を下記する。略号は、以下の各表についても同様である。
tBiPA:tert−ブチル−イソプロピルアミン、Aldrich製
tBCHA:tert−ブチル−シクロヘキシルアミン、Aldrich製
TMPDI:2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン、東京化成工業製
DiPA:ジイソプロピルアミン、東京化成工業製
DMPDI:2,6−ジメチルピペリジン、東京化成工業製
CAE:合成例1で得られたクロトン酸アルキルエステル系ブロック剤
(塗料組成物の調製)
実施例19
最終的な塗料組成物の固形分濃度が20質量%になるように、水を加えて濃度を調節したアクリルポリオール(RE4788、三井化学製)の水分散液に、実施例1で得られたブロックイソシアネートを、アクリルポリオールの水酸基とブロックイソシアネートの潜在イソシアネート基とのモル比が1になるように加え、30分間攪拌することによって、塗料組成物を調製した。
そして、得られた塗料組成物の硬化温度、ポットライフおよび常温硬化性を下記の方法で評価した。その結果を、表3に示す。
実施例20〜36、比較例9〜13
表3に示す配合処方とした以外は、実施例19と同様にして、塗料組成物を調製した。
そして、得られた塗料組成物の硬化温度、ポットライフおよび常温硬化性を下記の方法で評価した。その結果を、表3に示す。
評価
(硬化温度)
調製直後の塗料組成物を、アプリケーターにより250μmの厚みにポリプロピレン(PP)板上に塗布し、所定の温度で30分間硬化させた塗膜を、アセトン/メタノール=1/1(vol/vol)混合溶剤に23℃で24時間浸漬させた。
その後、混合溶剤に浸漬する前の質量に対する、混合溶剤に溶解しなかった部分の質量を、ゲル分率として計算し、ゲル分率が80%以上になった温度を硬化温度とした。
(ポットライフ)
塗料組成物を調製した後に23℃で保存し、1日毎に♯5のバーコーターでアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)基板またはポリプロピレン(PP)板上に塗布後、表3の硬化温度+10℃で30分間硬化させた(硬化させる温度が120℃以上のときにPP板を用いた)。
そして、硬化させたそれぞれの塗膜を23℃でメタノールに1分間浸漬させた後、グロスメーターVG2000(日本電色工業製)により測定される光沢度が85以下まで減少するまでの保存日数を測定した。光沢度が85以下に減少するまでの保存日数が3日以上のものを◎、3日未満1日以上のものを○、1日未満のものを×として評価した。
(常温硬化性)
アプリケーターにより250μmの厚みにポリプロピレン(PP)板上に塗布し、室温(23℃)で24時間熟成させた塗膜を、アセトン/メタノール=1/1(vol/vol)混合溶剤に23℃で24時間浸漬させた。
その後、混合溶剤に浸漬する前の質量に対する、混合溶剤に溶解しなかった部分の質量を、ゲル分率として計算し、ゲル分率が40%以上になったものを◎、25%以上40%未満になったものを○、25%未満のものを×とした。
合成例21
合成例5の親水性基含有ポリイソシアネートに、ブロック剤として2,6−ジメチルピペリジン(DMPDI)をブロック剤/NCOの比が1.02となる条件に変更した以外は、合成例3と同様に合成してブロックイソシアネートを得た。
実施例37
実施例3のブロックイソシアネート20質量部と、実施例9のブロックイソシアネート80質量部とを、室温で攪拌することで混合ブロックイソシアネートを得た。得られた混合ブロックイソシアネートのポットライフをポットライフとして上記の方法で評価した。その結果を、表4に示す。
また、最終的な塗料組成物の固形分濃度が20質量%になるように、水を加えて濃度を調節したアクリルポリオール(RE4788、三井化学製)の水分散液に、上記で得られた混合ブロックイソシアネートを、アクリルポリオールの水酸基と混合ブロックイソシアネートの潜在イソシアネート基とのモル比が1になるように加え、30分間攪拌することによって、塗料組成物を調製した。
そして、得られた塗料組成物の硬化温度、ポットライフおよび常温硬化性を上記の方法で評価した。その結果を、表4に示す。
実施例38〜43、比較例14〜15
ブロックイソシアネートおよび混合比を表4に示した通りに変更した以外は、実施例37と同様な方法で混合ブロックイソシアネートおよび塗料組成物を調製した。得られた混合ブロックイソシアネートのポットライフ、および、塗料組成物の硬化温度およびポットライフを下記の方法で評価した。その結果を、表4に示す。
なお、表4においては、ブロックイソシアネート1(BI1)とブロックイソシアネート2(BI2)とを混合したとして記載し、それらの配合比は、ブロックイソシアネート1(BI1)/ブロックイソシアネート2(BI2)として記載した。
(加熱後のブロック剤の残存量)
実施例3のブロックイソシアネート1.5gを、あらかじめ質量を測定したアルミシャーレに秤取り、110℃のオーブン中で30分間熱処理した後に、再度、質量を測定した。質量変化から残存するブロック剤の量を算出したところ、25質量%のブロック剤が残存していた。なお、残存量は溶媒が全て揮発したものと仮定して算出した。
また、比較例5のブロックイソシアネートについて、同様に測定したところ、ブロック剤の残存量は87質量%であった。
(ブロック剤の常温における揮発速度)
tert−ブチル−イソプロピルアミン(tBiPA)を、あらかじめ質量を測定したアルミシャーレに0.100g秤取り、大気下(23℃)に5分間放置後、再度、質量を測定することで、揮発したtBiPAの量を見積もった。その結果、5分後には全てのtBiPAが揮発していた。
一方、合成例1で得られたクロトン酸アルキルエステル系のブロック剤(CAE)について、同様に測定したところ、5分後に87質量%、60分後に38質量%が残存していた。
(塗料組成物の常温での熟成のみでの硬化)
実施例44
実施例25で調製した塗料組成物を、アプリケーターにより250μmの厚みにポリプロピレン(PP)板上に塗布し、室温(23℃)で所定の日数熟成させた。その後、得られた塗膜を、アセトン/メタノール=1/1(体積割合)混合溶剤に23℃で24時間浸漬させた。
その後、混合溶剤に浸漬する前の質量に対する、混合溶剤に溶解しなかった部分の質量を、ゲル分率として計算した。一日毎にゲル分率を測定したところ、7日後にゲル分率が80%以上になった。
比較例16
比較例11で調製した塗料組成物を、実施例44と同様にして、一日毎にゲル分率を測定したところ、14日後でもゲル分率は上がらなかった。

Claims (9)

  1. ポリイソシアネート化合物、
    活性水素基を含有する親水性化合物、および、
    下記一般式(1)で示されるブロック剤
    を、
    前記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基100モルに対して、前記親水性化合物の活性水素基が2モル以上25モル以下となる割合で反応させることにより得られることを特徴とする、ブロックイソシアネート。

    (式中、R1〜R5は、互いに同一または相異なって、鎖状または環状アルキル基、または、フェニル基を示す。また、R1〜R3の2つ以上が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよく、R4〜R5が1つ以上の環状アルキル基を形成してもよい。)
  2. 前記親水性化合物が、
    少なくとも3つ連続したエチレンオキシド基を含有するポリオキシエチレン化合物、モノヒドロキシカルボン酸またはその誘導体、および、ジヒドロキシカルボン酸またはその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載のブロックイソシアネート。
  3. 前記親水性化合物が、数平均分子量200以上2000以下のポリオキシエチレン化合物であり、
    前記ポリイソシアネート化合物および前記親水性化合物の総量に対するエチレンオキシド基の含有量が10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のブロックイソシアネート。
  4. 前記ポリオキシエチレン化合物が、
    モノアルコキシポリエチレングリコール、および/または、
    水酸基を分子末端に2つ以上有し、ポリオキシエチレン基を側鎖に有するポリオキシエチレン側鎖含有ポリオール
    であることを特徴とする、請求項3に記載のブロックイソシアネート。
  5. 前記ポリイソシアネート化合物が、
    脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のブロックイソシアネート。
  6. 前記一般式(1)において、
    R1〜R5の炭素数の合計が12以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のブロックイソシアネート。
  7. 前記一般式(1)において、
    R1〜R3が全てメチル基であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のブロックイソシアネート。
  8. 前記一般式(1)において、
    R4およびR5が環状アルキル基を形成していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のブロックイソシアネート。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のブロックイソシアネートと、ポリオール化合物とを含有することを特徴とする、塗料組成物。
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