JP2014171408A - 水田作業機 - Google Patents

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Tetsuya Matsumura
哲也 松村
Yusuke Matsui
裕佑 松井
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Abstract

【課題】前輪部仕様を前輪外径が大きく変化し、前輪位置が横外側に変化したものに変更しても、前輪カバーを有利にできる水田作業機を提供する。
【解決手段】左右一対の前車輪1,1の間に位置する運転ステップ部31及び左右一対の後車輪2,2の間に位置する後カバー部32が一体形成された車体カバー30を備えている。走行車体側に設けた前輪カバー支持部31cから車体カバー30よりも走行車体横外側の運転ステップ部31よりも高い配置高さの箇所に延出され、延出端側で前車輪1の上方を覆う前輪カバー35を備えてある。前輪カバー35は、車体カバー30と各別に形成してある。
【選択図】図2

Description

本発明は、左右一対の前車輪、左右一対の後車輪及び運転座席を有した走行車体と、前記走行車体の後部に連結された水田作業装置と、前記左右一対の前車輪の間に位置する運転ステップ部及び前記左右一対の後車輪の間に位置する後カバー部が一体形成された車体カバーと、を備えた水田作業機に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるように、搭乗運転部に搭乗ステップを設け、搭乗ステップの左右両側に対して着脱自在な補助ステップを備えた乗用型の田植機があった。補助ステップは、装着状態において搭乗ステップから左右外側に張り出すよう構成され、かつ装着状態において前端側が前輪の上方に位置するよう構成されている。
特開2004−298118号公報
たとえば、田植作業後の圃場に排水溝を形成する乗用型の溝切機を、乗用型の田植機を構成する走行車体を利用して構成するには、植付苗に対する走行車体及び車輪の接触を回避するように、車輪部の田植機仕様を、車輪の外径が田植機用よりも大きく、かつ車輪の取り付け位置が田植機用よりも走行車体横外側に位置した溝切機仕様に変更される。
このように車輪の外径を大きく変化させ、車輪の装着位置を走行車体横外側に変化させると、車輪カバーの位置を車体上方側及び車体横外側に変化させる必要がある。溝切機仕様に対応する車輪カバーを車体カバーに一体形成して備えさせた場合、溝切機用の車体カバーを、田植機用の車体カバーとは別に準備する必要があるが、溝切機用の車輪カバーを車体カバーとは各別に形成して備える場合、田植機用の車体カバーを溝切機用の車体カバーとして採用することができ、溝切機専用の車体カバーを準備する必要が無くて有利である。
溝切機専用の車体カバーを不要にするよう、上記した従来の技術を適用した場合、運転部に関する問題が発生する。
つまり、従来の技術を適用した場合、車輪外径が大きくなることに起因して車輪カバーの配置高さが高くなるにもかかわらず、運転ステップ部としての搭乗ステップと、車輪カバーとしての補助ステップとの配置高さが同じ又はほぼ同じになることにより、運転ステップ部の配置高さが高くなる。
本発明の目的は、溝切機の如く前輪部仕様を変化させても、運転部及び経費の面で有利に得ることができる水田作業機を提供することにある。
本第1発明による水田作業機は、
左右一対の前車輪、左右一対の後車輪及び運転座席を有した走行車体と、
前記走行車体の後部に連結された水田作業装置と、
前記左右一対の前車輪の間に位置する運転ステップ部及び前記左右一対の後車輪の間に位置する後カバー部が一体形成された車体カバーと、を備え、
走行車体側に設けた前輪カバー支持部から前記車体カバーよりも走行車体横外側の前記運転ステップ部よりも高い配置高さの箇所に延出され、延出端側で前記前車輪の上方を覆う前輪カバーを、前記車体カバーと各別に形成して備えてあることを特徴とする。
本第1発明の構成によると、前輪部仕様を、前車輪の外径が大きく変化し、かつ前車輪の取り付け位置が車体横外側に変化した仕様に変更しても、前輪カバーが前輪カバー支持部から車体カバーよりも走行車体横外側の運転ステップ部よりも高い配置高さの箇所に延出し、前輪カバーの延出端側が前車輪の上方を覆うことにより、前車輪からの泥土の跳ね上がりを前輪カバーによって防止できる。また、前輪カバーを車体カバーと各別に形成してあることにより、車体カバーを前輪部仕様の変更がないものと変更があるものとに共用できる。車体カバーを前輪部仕様の変更がないものと変更があるものとに共用できることにより、前輪部仕様の変更があるものにおいて、前車輪の外径変更にかかわらず、運転ステップ部の配置高さを前輪部仕様の変更がないものとあまり変化しない高さにできる。
従って、本第1発明によると、前輪部仕様の変更にかかわらず前車輪から車体上方への泥土の跳ね上がりを前輪カバーによって防止できるものでありながら、運転ステップ部の配置高さがあまり高くならなくて運転部に対する乗り降りをし易いままにでき、かつ車体カバーを前輪部仕様の変更がないものとあるものとに共用できて安価に済む。
本第2発明では、前記前輪カバー支持部を前記運転ステップ部に設けてある。
本第2発明の構成によると、運転ステップ部に前輪カバーの支持機構を備えさせた簡単な構造で前輪カバーを装着できる。
従って、本第2発明によると、前輪カバーを構造簡単に装着できて安価に得られる。
本第3発明では、走行車体側に設けた後輪カバー支持部から前記車体カバーよりも走行車体横外側の前記後カバー部よりも高い配置高さの箇所に延出され、延出端側で前記後車輪の上方を覆う後輪カバーを、前記車体カバーと各別に形成して備えてある。
本第3発明の構成によると、後輪部仕様を、後車輪の外径が大きく変化し、かつ後車輪の取り付け位置が車体横外側に変化した仕様に変更しても、後輪カバーが後輪カバー支持部から車体カバーよりも走行車体横外側の後カバー部よりも高い配置高さの箇所に延出し、後輪カバーの延出端側が後車輪の上方を覆うことにより、後車輪からの泥土の跳ね上がりを後輪カバーによって防止できる。また、後輪カバーを車体カバーと各別に形成してあることにより、車体カバーを後輪部仕様の変更がないものと変更があるものとに共用できる。車体カバーを後輪部仕様の変更がないものと変更があるものとに共用できることにより、後輪部仕様の変更があるものにおいて、後車輪の外径変更にかかわらず、後部カバーの配置高さを後輪部仕様の変更がないものとあまり変化しない高さにできる。
従って、本第3発明によると、後輪部仕様の変更にかかわらず後車輪から車体上方への泥土の跳ね上がりを後輪カバーによって防止できるものでありながら、後カバー部の配置高さがあまり高くならなくて運転座席をあまり高くせずに済むなど有利であり、かつ車体カバーを後輪部仕様の変更がないものとあるものとに共用できて安価に済む。
本第4発明では、前記後輪カバー支持部を前記後カバー部に設けてある。
本第4発明の構成によると、後カバー部に後輪カバーの支持機構を備えさせた簡単な構造で後輪カバーを装着できる。
従って、本第4発明によると、後輪カバーを構造簡単に装着できて安価に得られる。
水田作業機の全体を示す側面図である。 水田作業機の全体を示す平面図である。 水田作業装置を示す側面図である。 水田作業装置を示す斜視図である。 車体カバーを示す斜視図である。 図2のVI−VI断面矢視図である。 図2のVII−VII断面矢視図である。 エンジンの排気マフラーが配備された部位を示す斜視図である。 別の実施構造を備えた走行車体の前部を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る水田作業機の全体を示す側面図である。図2は、本発明の実施例に係る水田作業機の全体を示す平面図である。図1,2に示すように、本発明の実施例に係る水田作業機は、左右一対の操向操作自在な前車輪1,1及び左右一対の後車輪2,2が車体後部に設けたエンジン3からの駆動力によって駆動されて走行するよう構成した走行車体と、走行車体の後部に上下揺動自在なリンク機構4を介して連結され、昇降シリンダ5によるリンク機構4の揺動操作によって下降作業状態と上昇非作業状態とに昇降操作される水田作業装置10とを備えている。
この水田作業機は、水田作業装置10を下降作業状態に下降させて走行車体を走行させることにより、水田作業装置10によって苗植付済み箇所の隣り合う2列の植付苗列の植付苗Nどうしの間に排水溝A(図2参照)を形成する溝切作業を行う。
水田作業装置10について説明する。
図3は、水田作業装置10を示す側面図である。図4は、水田作業装置10を示す斜視図である。図1〜4に示すように、水田作業装置10は、リンク機構4の後部部材4aに前端部が連結された作業フレーム11と、作業フレーム11が備える溝切フレーム部12に支持された左右一対の溝切体13,13とを備えている。
従って、水田作業装置10は、下降作業状態に操作されることにより、左右の溝切体13が圃場の泥土部に接地して左右の溝切体13の溝切刃部13aの下端側が泥土部に入り込み、左右の溝切刃部13aによって泥土部に排水溝Aを形成する。
左右の溝切体13は、溝切体13の前部に固定された連結部材14と、溝切フレーム部12にブラケットを取り付けて設けた支持部12aとを連結する連結ピン15の軸芯まわりに上下揺動自在に支持されている。各溝切体13には、連結部材14から一体揺動自在に延出した操作アーム16を備えてある。各溝切体13は、左右の溝切体13の操作アーム16を連動させている連動杆16aと作業フレーム11に設けた支持アーム17とに連結されたスプリング18によって下降付勢されている。支持部12aに設けたストッパーピン19に連結部材14が当接することにより、溝切体13の下降限界が設定されるようになっている。
走行車体について説明する。
走行車体は、車体後部に設けた運転座席21、運転座席21の前方に設けたステアリングホィール22を有した運転部Bを備えており、運転部Bに搭乗して運転するように乗用型になっている。
走行車体には、走行車体の前端部から後端部にわたって配備された車体カバー30を設けてある。車体カバー30は、前輪駆動ケース25及び後輪駆動ケース26を備えて構成された車体フレーム、及び車体フレームに支持されたエンジン3の上方を覆っている。
図5は、車体カバー30を示す斜視図である。図1,2,5に示すように、車体カバー30は、運転座席21の前方下方の箇所であって、左右一対の前車輪1,1の間の箇所に位置する運転ステップ部31と、運転座席21の下方箇所であって、左右一対の後車輪2,2の間の箇所に位置する後カバー部32とを備えて構成してある。車体カバー30は、全体にわたって樹脂素材の成型によって作製してあり、樹脂製になっている。従って、運転ステップ部31及び後カバー部32は、一体成形されている。運転ステップ部31及び後カバー部32は、樹脂製になっている。車体カバー30には、運転ステップ部31の後端部と後カバー部32の前端部とにわたって車体前方上方に膨出する状態で形成され、エンジン3を収容するエンジンカバー部34を設けてある。
運転ステップ部31は、床面を形成するステップ部本体31aと、ステップ部本体31aの周部に連なった走行車体上下向きの縦板状の周壁部31bとを備えている。後カバー部32は、運転ステップ部31の後端部から走行車体後方上方に斜めに運転座席21の座部の下方箇所まで立ち上がった傾斜板部32aと、傾斜板部32aの後端に前端が連なった天板部32bと、傾斜板部32a及び天板部32bの周部に連なった走行車体上下向きの縦板状の周壁部32cとを備えている。後カバー部32に運転座席21の横側方に位置する昇降レバー6(図2参照)が挿通するレバーガイド7を設けてある。昇降レバー6は、昇降シリンダ5を操作して水田作業装置10を昇降操作するものである。
図1,2に示すように、走行車体の前部の両横側部に、前車輪1の上方を覆い、前車輪1による跳ね上げ泥土が車体側に飛散することを防止する前輪カバー35を設けてある。
図6は、図2のVI−VI断面矢視図である。図1,2,5,6に示すように、前輪カバー35は、走行車体側に設けた前輪カバー支持部31cから車体カバー30よりも走行車体横外側の運転ステップ部31よりも高い配置高さの箇所に延出し、延出端側で前車輪1の上方を覆うように構成してある。
具体的には、前輪カバー35は、車体カバー30とは各別に形成してある。前輪カバー35には、基端側に設けた連結部35aと、延出端側に設けたカバー部35bとを備えてある。前輪カバー35は、縦断面形状がカバー部35bを連結部35aに対して走行車体上方側に位置ずれさせた形状になるように構成してある。
前輪カバー支持部31cは、車体カバー30における運転ステップ部31の横端部に設けてある。前輪カバー35の連結部35aを前輪カバー支持部31cに走行車体上方から載せ付けて、連結ネジ36によって止着することにより、前輪カバー35を前輪カバー支持部31cに支持させるように構成してある。連結ネジ36に替えてリベットや溶着を採用して実施してもよい。前輪カバー35を前輪カバー支持部31cに支持させた状態において、カバー部35bが車体カバー30における運転ステップ部31よりも走行車体横外側に出て前車輪1の上方に位置する。
図1,2に示すように、走行車体の後部の両横側部に、後車輪2の上方を覆い、後車輪2による跳ね上げ泥土が車体側に飛散することを防止する後輪カバー37を設けてある。
図7は、図2のVII−VII断面矢視図である。図1,2,5,7に示すように、後輪カバー37は、走行車体側に設けた後輪カバー支持部32dから車体カバー30よりも走行車体横外側の後カバー部32よりも高い配置高さの箇所に延出し、延出端側で後車輪2の上方を覆うように構成してある。
具体的には、後輪カバー37は、車体カバー30とは各別に形成してある。後輪カバー37には、基端側に設けた連結部37aと、延出端側に設けたカバー部37bとを備えてある。後輪カバー37は、縦断面形状がカバー部37bを連結部37aに対して走行車体上方側に位置させた形状になるように構成してある。
後輪カバー支持部32dは、車体カバー30における後カバー部32の横端部に設けてある。後輪カバー37の連結部37aを後輪カバー支持部32dに走行車体上方から載せ付けて、連結ネジ38によって止着することにより、後輪カバー37を後輪カバー支持部32dに支持させるように構成してある。連結ネジ38に替えてリベットや溶着を採用して実施してもよい。後輪カバー37を後輪カバー支持部32dに支持させた状態において、カバー部37bが車体カバー30の後カバー部32よりも走行車体横外側に出て後車輪2の上方に位置する。
図1,2,6に示すように、車体カバー30は、運転ステップ部31の両横端部から走行車体横外向きに突設された前輪フェンダー33を備えている。この前輪フェンダー33は、車体カバー30に一体形成されている。この前輪フェンダー33は、走行車体を田植機の構成に採用するべく走行車体に装着された前車輪、すなわち溝切機における前車輪1よりも小さい外径が備えられ、溝切機における前車輪1よりも車体横内側に装着される前車輪に対応させるものである。
図8は、エンジン3の排気マフラー40が配備された部位を示す斜視図である。図8に示すように、排気マフラー40が備える排気尾管41の後方近くに排ガスガイド板42を配備してある。排ガスガイド板42は、排気尾管41の後方下方向きの排気口41aから吐出される排ガスを、植付苗Nに当たらないように走行車体横向きに流動案内するものである。
〔別実施形態〕
図9は、別の実施構造を備えた走行車体の前部を示す平面図である。図9に示すように、別の実施構造を備えた走行車体は、車体前端部の両横側に設けた予備苗載台45を備えている。運転ステップ部31の前端31tが予備苗載台45の前端45tと同じ車体前後方向箇所に位置するよう運転ステップ部31を構成してある。
〔別実施例〕
上記した実施例では、前輪カバー支持部31cを運転ステップ部31に設け、後輪カバー支持部32dを後カバー部32に設けた例を示したが、前輪フェンダー33や車体フレームなど、走行車体側の各種の部位に設けて実施してもよい。
本発明は、溝切体13が装備された水田作業装置10を備える他、薬剤や肥料を圃場に供給あるいは散布する供給装置あるいは散布装置が装備された水田作業装置を備えた水田作業機にも利用可能である。
1 前車輪
2 後車輪
10 水田作業装置
21 運転座席
30 車体カバー
31 運転ステップ部
31c 前輪カバー支持部
32 後カバー部
32d 後輪カバー支持部
35 前輪カバー
37 後輪カバー

Claims (4)

  1. 左右一対の前車輪、左右一対の後車輪及び運転座席を有した走行車体と、
    前記走行車体の後部に連結された水田作業装置と、
    前記左右一対の前車輪の間に位置する運転ステップ部及び前記左右一対の後車輪の間に位置する後カバー部が一体形成された車体カバーと、を備え、
    走行車体側に設けた前輪カバー支持部から前記車体カバーよりも走行車体横外側の前記運転ステップ部よりも高い配置高さの箇所に延出され、延出端側で前記前車輪の上方を覆う前輪カバーを、前記車体カバーと各別に形成して備えてある水田作業機。
  2. 前記前輪カバー支持部を前記運転ステップ部に設けてある請求項1に記載の水田作業機。
  3. 走行車体側に設けた後輪カバー支持部から前記車体カバーよりも走行車体横外側の前記後カバー部よりも高い配置高さの箇所に延出され、延出端側で前記後車輪の上方を覆う後輪カバーを、前記車体カバーと各別に形成して備えてある請求項1又は2に記載の水田作業機。
  4. 前記後輪カバー支持部を前記後カバー部に設けてある請求項3に記載の水田作業機。
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