JP2019010060A - 苗移植機 - Google Patents

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Daisuke Imaizumi
大介 今泉
神谷 寿
Hisashi Kamiya
神谷  寿
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Hikari Osano
光 小佐野
直岐 堀田
Naoki Hotta
直岐 堀田
秀平 飛田
Shuhei Hida
秀平 飛田
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Manabu Takahashi
学 高橋
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Abstract

【課題】施肥装置を大型化しても、走行車体上に作業スペースを確保することのできる苗移植機を提供すること。
【解決手段】走行車体上にフロアステップと施肥装置とが設けられ、走行車体後部には苗植付部が連結されており、施肥装置は、走行車体の左右両側に設けられ、肥料を貯留するホッパと、ホッパに貯留されている肥料を圃場へ案内する案内ホースと、ホッパから案内ホースへ肥料を一定量ずつ繰り出す繰出装置と、案内ホースに搬送風を供給するブロアとを備え、ブロアは、走行車体におけるフロアステップの下方に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、苗移植機に関する。
従来、圃場への苗の植付け等の作業に用いられる苗移植機には、圃場に肥料を施す施肥装置を備えたものがあり、その中でも、施肥装置を走行車体の左右に配置することにより、走行車体上に作業スペースを確保したものも知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2016−10373号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように、走行車体の左右に施肥装置が設けられている場合、作業効率の向上を目的として、走行車体をそのままに施肥装置のみを大型化すると、その分、走行車体上のスペースが圧迫されてしまう。
すなわち、走行車体の左右に施肥装置が設けられている苗移植機では、近年求められている作業効率の向上を目的として施肥装置のみを大型化すると、走行装置上に十分な作業スペースを確保することができなくなるおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、施肥装置を大型化しても、走行車体上に作業スペースを確保することのできる苗移植機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の苗移植機(1)は、走行車体(2)上にフロアステップ(26)と施肥装置(7)とが設けられるとともに、前記走行車体(2)の後部には苗植付部(50)が連結され、前記施肥装置(7)は、前記走行車体(2)の左右両側に設けられた、肥料を貯留するホッパ(71)と、前記ホッパ(71)に貯留されている前記肥料を圃場へ案内する案内ホース(74)と、前記ホッパ(71)から前記案内ホース(74)へ前記肥料を一定量ずつ繰り出す繰出装置(72)と、前記案内ホース(74)に搬送風を供給するブロア(73)とを備え、前記ブロア(73)は、前記走行車体(2)における前記フロアステップ(26)の下方に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の苗移植機(1)は、請求項1において、前記フロアステップ(26)は、互いに高さの異なる第1のフロアステップ(261)と第2のフロアステップ(262)とからなり、前記ブロア(73)は、前記第1のフロアステップ(261)と前記第2のフロアステップ(262)との間に配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の苗移植機(1)は、請求項1または2において、前記ブロア(73)は、前記走行車体(2)に搭載された内燃機関(10)側に吸引口(73b)を対向させた姿勢で配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の苗移植機(1)は、請求項1から3のいずれか一項において、前記ホッパ(71)は、前記肥料を貯留するホッパ本体(710)と、前記ホッパ本体(710)を前記走行車体(2)の外方へ回動させる回動部(711)とを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の苗移植機(1)は、請求項4において、前記ホッパ(71)は、前記ホッパ本体(710)の強度を向上する補強部をさらに備えることを特徴とする。
請求項6に記載の苗移植機(1)は、請求項4または5において、前記ホッパ(71)の前記補強部は、前記ホッパ本体(710)の前記回動部(711)側に取付けられた補強部材(713)を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の苗移植機(1)は、請求項1から6のいずれか一項において、位置情報を取得する位置情報取得装置と、前記走行車体(2)に設けられたバイザ(21)とを備え、前記位置情報取得装置の受信アンテナ(121)と前記バイザ(21)とは、前記走行車体(2)に立設された共通の支持フレーム(124)上に配設されることを特徴とする。
請求項8に記載の苗移植機(1)は、請求項7において、前記走行車体(2)に設けられた転舵輪(4)の舵角を検出し、検出した舵角と前記位置情報取得装置が取得した位置情報とに基づき前記走行車体(2)の自動直進走行を制御する制御部(150)をさらに備えるとともに、前記支持フレーム(124)を、作業位置(P1)と格納位置(P2)との間で回動自在に構成し、前記制御部(150)は、前記支持フレーム(124)が作業位置(P1)にあるときのみ前記走行車体(2)の自動直進走行を制御することを特徴とする。
請求項1に記載の苗移植機によれば、フロアステップ上に作業スペースや乗車スペースを確保することができ、フロアステップや施肥装置がブロアのカバーとして機能するため、フロアステップ上の泥や苗に付着した水分や雨水をブロアが吸引して故障するなどのおそれを可及的に防止することができる。
請求項2に記載の苗移植機によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、例えば、機体が備える走行輪などが撥ね上げる泥水などを吸引するおそれもなくなり、水気吸引に起因する故障をより効果的に防止することができる。
請求項3に記載の苗移植機によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、肥料を温風によって乾燥させることができ、肥料の効能低下を防止することができる。
請求項4に記載の苗移植機によれば、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、ホッパ本体を回動させることで、残留肥料を素早く簡単に排出することができる。
請求項5に記載の苗移植機によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、ホッパ本体の破損を、可及的に未然に防止することができる。
請求項6に記載の苗移植機によれば、請求項4または5に記載の発明の効果に加えて、ホッパ本体の強度をより効果的に向上させることができる。
請求項7に記載の苗移植機によれば、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、バイザ取付けを簡単に行うことできるとともに、位置情報を精度良く得ることが可能となる。
請求項8に記載の苗移植機によれば、請求項7に記載の発明の効果に加えて、自動直進走行を行う際に、誤操作を効果的に防止することができる。
図1は、実施形態に係る苗移植機の側面図である。 図2は、同上の苗移植機の一部を省略した背面視による説明図である。 図3は、同上の苗移植機が備える施肥装置の送風管部の取付状態を示す説明図である。 図4は、同上の送風管部における補強部材の説明図である。 図5は、同上の苗移植機が備える施肥装置の案内ホースの配列を示す説明図である。 図6は、同上の施肥装置の変形例を示すための苗移植機の平面図である。 図7は、同上の苗移植機が備える施肥装置の貯留ホッパの正面視による説明図である。 図8は、同上の貯留ホッパの底面図である。 図9は、同上の貯留ホッパの側面視による開蓋状態を示す説明図である。 図10は、同上の貯留ホッパの補強状態を示す正面視による説明図である。 図11は、変形例に係る貯留ホッパの補強状態を示す正面視による説明図である。 図12は、同上の貯留ホッパの内部における補強状態を示す正面視による説明図である。 図13は、同上の貯留ホッパの内部における補強状態を示す側面視による説明図である。 図14は、他の実施形態に係る苗移植機の側面視による説明図である。 図15Aは、さらなる他の実施形態に係る苗移植機の側面視による説明図である。 図15Bは、同上の支持フレームの斜視図である。 図16Aは、車輪の変形例を示す説明図である。 図16Bは、車輪の変形例を示す説明図である。 図16Cは、車輪の変形例を示す説明図である。 図16Dは、走行輪の変形例を示す説明図である。 図17は、車輪の変形例を示す説明図である。 図18は、車輪の変形例を示す説明図である。 図19は、他の苗移植機における受信アンテナの配置例を示す説明図である。
以下に、本発明の実施形態に係る苗移植機について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、以下では苗移植機全体を指して機体と呼ぶ場合がある。
図1は、実施形態に係る苗移植機の側面図、図2は、同苗移植機の一部を省略した背面視による説明図である。図1に示すように、本実施形態に係る苗移植機1は、フロアステップ26とともに、前部にハンドル32などが設けられた操縦部30および操縦座席28が設けられ、後部には苗植付部50を連結可能な走行車体2を備えている。なお、以下の説明においては、苗移植機1の前後、左右の方向基準は、作業者が着座する操縦座席28からみて、走行車体2の走行方向を基準とする。
走行車体2のフロアステップ26は、互いに高さが異なり、相対的に低い位置に形成された第1のフロアステップであるフロントステップ261と、相対的に高い位置に形成された第2のフロアステップであるリアステップ262とから構成される。
また、走行車体2には、操舵輪および駆動輪となる前輪4と、駆動輪である後輪5とが設けられている。走行車体2は、左右一対の前輪4と、左右一対の後輪5とが共に駆動する四輪駆動車であり、ハンドル32が回動されることによって転舵輪となる前輪4が操舵され、圃場や圃場間の道などを走行することができる。なお、以下においては前輪4と後輪5とを合わせて走行輪4,5と呼ぶ場合がある。
また、走行車体2は、車体の略中央に配置されたメインフレーム20と、このメインフレーム20の上に搭載された図示しない駆動装置を備える。駆動装置は、例えば、内燃機関であるエンジン10と、エンジン10の動力を、前輪4および後輪5、さらには苗植付部50に伝えるミッションケースやHST(Hydro Static Transmission)などを含む動力伝達装置とを備える。
動力伝達装置から前輪4および後輪5に伝達される動力は、一部が左右の前輪ファイナルケース13を介して前輪4に伝達可能であり、残りが左右の後輪ギヤケース22を介して後輪5に伝達可能となっている。左右の前輪4は、車軸131を介して左右の前輪ファイナルケース13に連結されており、かかる前輪ファイナルケース13は、ハンドル32の操舵操作に応じて駆動し、前輪4を転舵させることができる。同様に、左右それぞれの後輪ギヤケース22には、車軸220を介して後輪5が連結される。
エンジン10は、走行車体2の左右方向における略中央で、且つ、作業者が乗車時に足を載せる第1のフロアステップ、すなわちフロントステップ261よりも上方に突出させた状態で配置される。
フロントステップ261は、メインフレーム20上に取り付けられており、走行車体2の前部とエンジン10の後部との間に亘って設けられる。そして、その一部が格子状になることにより、靴に付いた泥を圃場に落とすことができる。また、フロントステップ261の後方には、第2のフロアステップ、すなわちリアステップ262がフロントステップ261よりも高い位置に設けられる。リアステップ262は、エンジン10の後部側の左右側方にそれぞれ配置され、後述する施肥装置7のメンテナンスや肥料補充などの際に作業者が搭乗可能となっている。
また、エンジン10は、エンジンカバー11により覆われており、このエンジンカバー11の上部に、前述したように、作業者が着席する操縦座席28が設置され、この操縦座席28の前方で、且つ走行車体2の前側中央部に操縦部30が設けられる。かかる操縦部30は、フロントステップ261の床面から上方に突出した状態で配置されており、フロントステップ261の前部側を左右に分断している。
操縦部30には、ステアリングポスト315が設けられ、このステアリングポスト315の上部には、作業者による操舵が可能なハンドル32が設けられる。そして、ステアリングポスト315には、図示しない計器パネルが設けられ、各種のスイッチやメータなどが設けられる。
さらに、ステアリングポスト315の近傍には、走行車体2の前後進と走行出力を切替操作する主変速レバー(不図示)と、走行車体2の走行速度を規定する走行モードを、走行する場所に応じて低速モードと高速モードとに切り替える副変速レバー(不図示)とが設けられる。
なお、操縦部30の前部には、開閉可能なフロントカバー31が設けられ、このフロントカバー31の前端中央に位置するように、走行の指標となる指標部材350が取り付けられている。また、走行車体2の前側であって、フロントカバー31の左右側には予備苗載台400,400が設けられる。予備苗載台400,400は、図2に示すように、走行車体2上に設けられた門型支持フレーム401に取付けられている。図中、符号402は、門型支持フレーム401の下部間を連結する補強パイプを示す。
走行車体2の後部に連結される苗植付部50は、油圧によって伸縮する図示しない油圧昇降シリンダを備える苗植付部昇降機構40を介して昇降可能に取付けられる(矢印A1参照)。また、苗植付部昇降機構40は上下一対の昇降リンク装置41を備えており、この昇降リンク装置41は、走行車体2の後部と苗植付部50とを連結させる平行リンク機構を備える。かかる平行リンク機構は、上リンクと下リンクが、メインフレーム20の後部端に立設した背面視門型のリンクベースフレーム43に回動自在に連結され、上・下リンクの他端側が苗植付部50に回転自在に連結される。
また、苗植付部50は、苗を植え付ける範囲を、複数の区画、あるいは複数の列で植え付けることができる。例えば、苗を8つの区画で植え付ける、いわゆる8条植の苗植付部50とすることができる。苗植付部50は、苗植付装置60と、苗載置台51及びフロート48を備える。このうち、苗載置台51は、走行車体2の後部に8条の苗を積載する部材であり、走行車体2の左右方向において仕切られた8条分の苗載せ面52を有し、それぞれの苗載せ面52に苗マットを載置することができる。
また、苗植付装置60は、苗載置台51の下部に配設されており、当該苗載置台51の前面側に配設される植付支持フレーム55によって支持される。苗植付装置60は、苗載置台51に載置された苗を苗載置台51から取って圃場に植え付ける装置であり、植付伝動ケース64と、植付爪を有する植付体61とを有する。植付体61は、植付爪により苗載置台51から苗を取って圃場に植え付けることができるように構成されており、植付伝動ケース64は、植付体61に駆動力を供給することができる。
植付伝動ケース64は、エンジン10から苗植付部50に伝達された動力を、植付体61に供給可能に構成されており、植付体61は、植付伝動ケース64に対して回転可能に連結される。
このように構成される苗植付装置60は、2条毎に1つずつ配設され、各植付伝動ケース64は、2条分の植付体61を回転可能に備えている。
また、フロート48は、走行車体2の移動と共に、圃場面上を滑走して整地するものであり、走行車体2の左右方向における苗植付部50の中央に位置するセンターフロートと、左右方向における苗植付部50の両側に位置するサイドフロートとを有する。
また、走行車体2における操縦座席28の後方には、施肥装置7が搭載される。本実施形態に係る施肥装置7は、所謂、サイド施肥タイプと呼ばれるもので、装置の長手方向が機体の進行方向に沿うように、走行車体2の左右両側にそれぞれ設けられている。また、施肥装置7を囲繞するように手摺部70を設けており、かかる手摺部70を用いて作業者が走行車体2への乗降を容易に行えるようにするとともに、施肥装置7のガードも可能としている。
施肥装置7は、機体の左右両側に固着された図示しない施肥フレームに取付けられており、圃場に供給する肥料を貯留する左右の貯留ホッパ71と、貯留ホッパ71に貯留されている肥料を圃場へ案内する案内ホース74と、貯留ホッパ71から案内ホース74へ肥料を一定量ずつ繰り出す繰出装置72と、案内ホース74に搬送風を供給するブロア73とを備える。このブロア73により、案内ホース74内の肥料が苗植付部50側に移送され、圃場へ供給される。
さらに、施肥装置7は、案内ホース74によって肥料が移送される図示しない施肥ガイドと、案内ホース74によって移送された肥料を苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込む作溝器とを有する。
図示するように、貯留ホッパ71は、下側で前後方向に4つの室に分岐し、各室の底部には、開口部710aが形成される(図7および図8参照)。貯留ホッパ71は、左右に一対配設されているため、下側の開口部710aの数は8つである。かかる下側の開口部710aは、苗移植機1の条数に応じて設けられる。本実施形態に係る苗移植機1は、8条植の構成であるため、8つの開口部が形成される。
繰出装置72は、貯留ホッパ71の下側の開口部710aと同様に、条数に応じて8つ設けられており、肥料を案内ホース74に繰り出す繰出部(不図示)を介して案内ホース74がそれぞれ接続される。
ブロア73は、走行車体2の左側に配設された貯留ホッパ71の前側の下方位置に設けられる。ブロア73は、ブロアモータ73a(図2参照)によって駆動され、空気を吸引し、吸引した空気をチャンバ75に吹き出す。
チャンバ75には案内ホース74が接続されており、ブロア73によって吹き出された空気は、各案内ホース74に流入する。こうして、案内ホース74を介して搬送された肥料は、前述の施肥ガイドにより圃場に落とし込まれる。
本実施形態に係る苗移植機1では、かかるブロア73を、走行車体2のフロアステップ26の下方に配置している。ここでは、ブロア73を、リアステップ262よりも下方に配置している。より具体的に説明すると、図1および図2に示すように、ブロア73は、
フロントステップ261とリアステップ262との間に配置されている。
かかる構成により、フロントステップ261およびリアステップ262のいずれの上にも作業スペースや乗車スペースを確保することができる。そして、リアステップ262が施肥装置7とともにブロア73を覆うカバーとして機能するため、リアステップ262上の泥や苗に付着した水分や雨水をブロア73が吸引して故障するなどのおそれを可及的に防止することができる。
また、フロントステップ261がブロア73の下部をカバーするため、走行輪4,5などが撥ね上げる泥水などを吸引するおそれもなくなり、水気吸引に起因する故障をより効果的に防止することができる。
また、図2に示すように、ブロア73は、走行車体2に搭載されたエンジン10側に吸引口73bを対向させた姿勢で配置されている。
したがって、ブロア73はエンジン10により暖められた空気を吸引することになり、肥料を温風によって乾燥させることができ、肥料の効能低下を防止することができる。
ところで、チャンバ75は、平面視略コ字状に形成された管体から構成されており、左右の繰出装置72にそれぞれ一端が接続され、機体後方へ延伸する延伸管部の他端同士を接続する送風管部724が機体左右方向に横長に延在している(図2参照)。
本実施形態においては、チャンバ75を構成する横長の送風管部724を、強固な鉄パイプにより形成している。図3は、苗移植機1が備える施肥装置7の送風管部724の取付状態を示す説明図、図4は、送風管部724における補強部材の説明図である。なお、図3および図4においては、繰出装置72に一端が接続され、送風管部724に他端が接続された延伸管部については省略した。
図3に示すように、鉄パイプ製の送風管部724と平行に、機体側に連結部725を介して固着されたガードパイプ726を配設し、送風管部724とガードパイプ726とを複数の連結プレート727で連結している。連結プレート727は、送風管部724とガードパイプ726とに溶接されており、送風管部724、ガードパイプ726および連結プレート727が一体的なフレームを構成する。
したがって、チャンバ75の一部が施肥装置7の強化部材となるとともに、従来のように、樹脂製のパイプやホースなどを組み合わせて構成したチャンバ75の部品点数を減じてコストダウンも図ることができる。
また、図4に示すように、送風管部724の左右端部側に、連結部材730を溶接し、この連結部材730を介して送風管部724を施肥フレーム(不図示)に固設している。連結部材730の両端にはボルト挿通孔を設けた連結部731が形成されている。かかる連結部材730が上述のガードパイプ726や連結プレート727と協働することで、施肥装置7の強度をより向上させることができる。
ここで、チャンバ75に連結される案内ホース74の配列について簡単に説明する。図5は、苗移植機1が備える施肥装置7の案内ホース74の配列を示す説明図である。なお、図5においては、貯留ホッパ71が3つの室に分岐したものとし、左右各3つの繰出装置72に、それぞれ案内ホース74が連結されている。以下では、6つの案内ホース74を、便宜上、機体左側から順次通し番号を付与し、それぞれ第1案内ホース741〜第6案内ホース746と各々区別して説明する。
図示するように、機体の左側に設けられたブロア73に最も近接した貯留ホッパ71には、ブロア73の側から順に、第1案内ホース741、第3案内ホース743、および第5案内ホース745が取り付けられている。他方、機体の右側に設けられた貯留ホッパ71には、機体前方側から順に、第6案内ホース746、第4案内ホース744、および第2案内ホース742が取り付けられている。
かかる配列にすることで、単一のブロア73であっても、各案内ホース74への風量等が略均一となり、ブロア73の側にある貯留ホッパ71からの肥料供給能力も、ブロア73と反対側に位置する貯留ホッパ71からの肥料供給能力も略等しくなる。したがって、圃場への施肥量についても苗の植付条毎にムラが生じるおそれもなくなる。
ところで、ブロア73の配置については、機体の左側に設けたものとして説明したが、右側であってもよいし、左右それぞれに設けてもよい。また、図6に示すように、機体の略中央に配置してもよい。図6は、施肥装置7の変形例を示すための苗移植機1の平面図である。
図示するように、ブロア73は、左右の施肥装置7の中間位置であって、操縦座席28(図1参照)が載置されたエンジンカバー11の直後方に配設することもできる。この場合もブロア73の高さ方向としては、フロントステップ261とリアステップ262との間に規定される。
すなわち、エンジンカバー11を高さを維持しながら後方へ延長してリアステップ262を形成し、このリアステップ262の直下位置にブロア73を配設する。
かかる構成により、ブロア73をエンジン10を収納するエンジンルームと通じた空間内に配置することができ、ラジエータが後方へ排気した熱風を直接吸引することが可能となって、温風ブロアとして機能させることが可能となる。また、そのためにエンジンルームは温度が下がるため、走行性能や機体環境を向上させることが可能となる。また、デッドスペースとなりがちな操縦座席28(図1参照)の後方スペースがリアステップ262となるため、作業スペースとして有効利用することができる。
次に、施肥装置7の貯留ホッパ71の構成について、図7〜図10を参照しながら説明する。図7は、苗移植機1が備える施肥装置7の貯留ホッパ71の正面視による説明図、図8は、同貯留ホッパ71の底面図である。また、図9は、同貯留ホッパ71の側面視による開蓋状態を示す説明図、図10は、同貯留ホッパ71の補強状態を示す正面視による説明図である。
貯留ホッパ71は、図7〜図10に示すように、肥料を貯留するホッパ本体710と、ホッパ本体710を走行車体2の外方へ回動させる回動部711とを備える。ホッパ本体710は、上部に矩形開口が形成されるとともに、それぞれ開口部710aに向かって窄ませて4室に分岐された底部が形成されるように、樹脂によって真空成型される。
このように、ホッパ本体710を走行車体2の外方へ回動可能に構成したことで、例えば、ホッパ本体710や繰出装置72内の残留肥料を素早く簡単に排出することができる。
また、ホッパ本体710の上部開口は、図9に示すように、一辺側に設けた枢支部を介して開閉自在(矢印A2参照)に取付けた蓋体715で覆われている。蓋体715とホッパ本体710との間には、蓋体715の回動量を簡易的に規制する紐体716が取付けられ、蓋体715は90度をわずかに超える角度で保持されるようになっている。
ところで、ホッパ本体710は、上述したように真空成型品であるため、例えば角部分の肉厚が薄くなりがちである。そこで、本実施形態では、ホッパ本体710に補強部を設けて強度を向上させている。
補強部としては、例えば、ホッパ本体710を抱持するように、略コ字状に形成した2つの第1補強部材712を、所定間隔をあけてそれぞれ底部から取付け、2つの第1補強部材712,712を押さえるように、断面L字形状としたアングル補強材からなる第2補強部材713をホッパ本体710の外側面に取付けている。ここで、外側面とは、ホッパ本体710を機体に装備したときに、外方に面する側面であり、上部には蓋体715の枢支部が設けられている面である。
このように、互いに交差するように連結された第1補強部材712と第2補強部材713とを有する補強部を備えるため、ホッパ本体710は、真空成型品であっても十分な強度を有する構造となっている。
また、図10に示すように、所定間隔をあけて取り付けた2つの第1補強部材712の高さ方向における中央からさらに上方にかけて、複数(ここでは2本)の第3補強部材717で連結し、より強度アップを図ることもできる。
かかる構成によれば、少なくとも第1補強部材712と第3補強部材717とによって籠状部材が構成されることになり、かかる籠状部材によってホッパ本体710が保持されるため、全体強度が著しく向上する。
また、本実施形態に係るホッパ本体710は、底部の中央よりもやや外側位置において、第1補強部材712に設けた回動部711の枢支ピン711aを介して、外方に向けて略90度回動するように構成されている(図9の矢印A3を参照)。
すなわち、ホッパ本体710の底部に形成された開口部710aは、繰出装置72の上面開口部に対して接離自在に配設されており、回動部711を形成するプレートは、枢支ピン711aを介して機体側の施肥フレーム(不図示)に連結されている。したがって、ホッパ本体710は、繰出装置72から分離し、独立して機体外方に回動する。なお、ここでは、ホッパ本体710の回動範囲を略90度以内に設定している。
このように、ホッパ本体710を回動自在としたために、ホッパ本体710の内部の清掃や、繰出装置72のメンテナンスも容易に行えるようになる。
上述した補強部の構成は、ホッパ本体710の内部が3室に分岐した構造のものであっても適用することができる。図11は、変形例に係る貯留ホッパ71の補強状態を示す正面視による説明図である。
図示するように、ホッパ本体710の内部が3室に分岐した変形例に係る貯留ホッパ71であっても、第1補強部材712、第2補強部材713、および第3補強部材717を有し、籠状部材を構成する補強部により、ホッパ本体710がしっかりと保持され、全体強度を著しく向上させることができる。
また、ホッパ本体710の補強部構造としては、第1補強部材712、第2補強部材713、および第3補強部材717のような外付けのものに限るものではない。図12は、貯留ホッパ71の内部における補強状態を示す正面視による説明図、図13は、同貯留ホッパ71の内部における補強状態を示す側面視による説明図である。なお、図12および図13では、内部が3つの室に分岐した貯留ホッパ71を例示するが、内部が4つの室に分岐したものであっても同様である。
図示するように、ホッパ本体710は、底部が3室に分岐しているが、その分岐して隣接する室と境界をなす部分の厚みを、下方に向けて漸次太くして肉厚部718を形成している。かかる肉厚部718により、ホッパ本体710自体の強度アップを図ることができる。かかる肉厚部718を有するホッパ本体710に、上述してきた外付けの補強部材(第1補強部材712、第2補強部材713、および第3補強部材717)を組み合わせることにより、より強固なホッパ本体710とすることができる。
(他の実施形態1)
ここで、他の実施形態に係る苗移植機1について、図14〜図15Bを参照しながら説明する。図14は、他の実施形態に係る苗移植機1の側面視による説明図である。図15Aは、さらなる他の実施形態に係る苗移植機1の側面視による説明図、図15Bは、同上の支持フレームの斜視図である。
図14に示す本実施形態に係る苗移植機1は、上述してきた構成の施肥装置7を備える他に、所謂直進サポート機能を有する点に特徴がある。所謂直進サポート機能とは、走行車体2の前輪4の舵角と、当該走行車体2の位置情報とに基づき、走行車体2に搭載されたコントローラ150がハンドル32の動作を制御することによって、圃場における苗移植機1の自動直進走行を支援する機能である。なお、ここでは、舵角を前輪4の切れ角としているが、例えば、ハンドル32の操舵角を検出するようにしてもよい。
苗移植機1の位置情報は、走行車体2に設けられた受信アンテナ121を有するGNSS(Global Navigation Satellite System)ユニット(不図示)により取得される。
図14に示すように、GNSSユニットの受信アンテナ121は、前輪4の略直上方に位置するように、走行車体2の前端側に基端が連結された支持フレーム124の頂部に取り付けられている。通常状態における支持フレーム124の高さは、標準的な一般男性がフロントステップ261上で起立しても頭部と干渉しない程度の高さに設定される。
支持フレーム124は、左右の前側下部フレーム127,127と、前側上部フレーム124aと、頂部フレーム124bと、上部門型フレーム124cと、着脱フレーム125と、後側縦フレーム126と、中央補強フレーム129とから構成される。
左右の前側下部フレーム127,127は、基端部が走行車体2のメインフレーム20の先端部に取付けられて上方へ延伸している。
前側上部フレーム124aは、左右の前側下部フレーム127,127に回動連結具128,128を介してそれぞれ基端が回動自在に連結された平面視略U字状のフレームであり、上部が機体後方に向けて屈曲している。このように前側上部フレーム124aにおいて屈曲して水平になる部位、すなわち、前側上部フレーム124aの終端部近傍に、GNSSユニットを構成する受信アンテナ121が配設されている。
左右の回動連結具128,128とフロントカバー31との間には補強フレーム129aを掛け渡し、簡単な構成でありながら、前側下部フレーム127,127や前側上部フレーム124aのガタツキを防止している。
頂部フレーム124bは、前側上部フレーム124aの終端中央部と上部門型フレーム124cの中央部とを連結している。そして、前側上部フレーム124aの終端部と頂部フレーム124bと上部門型フレーム124cとにかけて、走行車体2を覆うバイザ21を取付けている。すなわち、本実施形態に係る苗移植機1は、GNSSユニットの受信アンテナ121を取付けるための支持フレーム124を利用してバイザ21を装備することが可能である。
着脱フレーム125は、下端を後側縦フレーム126の上端と、上端を上部門型フレーム124cの下端と着脱自在に連結する。すなわち、後側縦フレーム126と上部門型フレーム124cとを連結した状態で両者間に介在させた場合に、バイザ21が水平な通常姿勢となる。他方、図示するように、着脱フレーム125を後側縦フレーム126と上部門型フレーム124cとから離脱させると、回動連結具128,128を中心にして下方へ回動し、支持フレーム124としての全高が低くなるため、苗移植機1を納屋などに格納しやすくなる。
なお、中央補強フレーム129は、苗移植機1の大きさに合わせて構成される支持フレーム124に応じて適宜設けられるもので、例えば、8条植えなどのような比較的大型の苗移植機1でない場合は廃止することもできる。
このように、本実施形態に係る苗移植機1は、GNSSユニットの受信アンテナ121とバイザ21とが、走行車体2に立設された共通の支持フレーム124上に配設されることになる。したがって、施肥装置7を機体左右側に配置した苗移植機1に、バイザ21を容易に取付ることができる。
本実施形態に係る苗移植機1による直進サポートを実行するコントローラ150は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理部や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶部、さらには入出力部が設けられたもので、これらは互いに接続されて互いに信号の受け渡しが可能である。なお、記憶部には、直進サポートを実施させるためのプログラムをはじめ、苗移植機1を具体的に制御する複数のコンピュータプログラムが格納される。
(他の実施形態2)
次に、さらなる他の実施例に係る苗移植機1について、図15Aおよび図15Bを参照しながら説明する。なお、以下の説明では、上述してきた実施形態と同様な機能を有する部材や同様な構成の部材については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図15Aに示す苗移植機1が具備する支持フレーム124は、図14に示す支持フレーム124に比べて小型化されており、前述した中央補強フレーム129を備えなくても十分な強度を有する。また、図15Aでは省略したが、図15Bに二点鎖線で示すように、本実施形態における支持フレーム124にもバイザ21を取付けることは可能である。
この実施形態で特徴となるのは、着脱フレーム125に検出スイッチ700を設け、着脱フレーム125が装着されて、支持フレーム124の頂部フレーム124bが略水平となり、受信アンテナ121が最高位置となる作業位置P1に位置した場合のみ、直進サポートの制御を許可するようにした点にある。
すなわち、着脱フレーム125が連結された状態から着脱フレーム125が外されると検出スイッチ700が作動する。検出スイッチ700からの検出信号を受信したコントローラ150は、支持フレーム124が回動連結具128を介して回動可能な状態になったと判定し、直進サポートを禁止処理する。例えば、苗移植機1を納屋などに格納する際に、支持フレーム124から着脱フレーム125を取り外し、図15Aに示すように、受信アンテナ121が格納位置P2の高さまで降下すると、苗移植機1が無人で動き出すようなことが防止される。
なお、検出スイッチ700の種類や取付場所は、本実施形態に限定されるものでない。作業時と非作業時とを識別できる状態を検出することができればいかなるスイッチやセンサ類であってもよいし、取付場所も適宜設定可能である。
次に、苗移植機1が備える走行輪4,5の変形例について、図16A〜図18を用いて説明する。図16A〜図18は、車輪の変形例を示す説明図である。
先ず、第1の変形例に係る前輪4について説明する。図16A(a)に示すように、第1の変形例に係る前輪4は、所謂スプリングホイールであり、ハブ部44とタイヤ部46との間を湾曲させたスポーク45で連結している。
すなわち、ハブ部44(軸心)より前側に位置するスポーク45の剛性を向上させ、軸心が後方に移動することになるため、前進・後進のいずれにおいても泥濘などからの脱出が容易となるように、スポーク45は、前進回転方向が凹状となるように湾曲させている。こうして、前進時は、タイヤが大径化するため泥濘からの脱出が容易となり、後進時には、前輪4側のトルクが増加するため後輪5が駆動反力により持ち上がり易くなって、やはり泥濘からの脱出が容易となる。すなわち、圃場の凹凸で機体が跳ね機体が圃場下方へ沈みがちであるが、スポーク45の剛性により車輪の衝撃を吸収することで、機体の上下方向の振動が抑えられて解消されるため走破性が向上する。
ところで、スポーク45の数は、従来3本であったものをここでは6本とし、1本当たりの荷重負担を減じている。なお、スポーク45の材料としては、例えばバネ鋼板を用いることができる。
かかる前輪4に実際に荷重が加わると、図16A(b)に示すように、接地面に近いスポーク45が大きく撓み、それにより、タイヤ部46によるグリップ力が向上する。したがって、圃場などの走行においてもスリップし難くなり、作業性が向上する。
このように、第1の変形例に係る前輪4を用いれば、スリップし難くなるとともに、スポーク45がサスペンションのように機能するため乗り心地が向上する。さらに、車両重量を軽減化でき、苗移植機1のバネ下荷重を軽減することができる。
第2の変形例に係る前輪4は、基本構造は第1の変形例と同様であるが、図16B(a)に示すように、スポーク45は、前進回転方向が凸状になるように湾曲させている。これにより、前進回転時に、図16B(b)に示すように、瞬間的に回転中心が前方に寄るため、タイヤ部46によるグリップ力を高めることができるようにしている。
かかる前輪4を用いることで、スリップ率が平均化され、植付株間距離を略一定に保持することが可能となる。
図16Cに示す前後の走行輪は、前輪4を第1の変形例で示した構造のスポーク45を備え、後輪5については第2の変形例で示した構造のスポーク45を備えたものとしている。すなわち、前輪4のスポーク45は、前進回転方向が凹状となるように湾曲させており、後輪5のスポーク45は、前進回転方向が凸状になるように湾曲させている。
したがって、従来、後輪の駆動反力によって、前方への急発進時にフロントアップが発生しやすく、また、旋回時の前輪4のグリップ力が損なわれるおそれがあったが、これらの発生を防止することが可能となる。
図16D(a)に示す第3の変形例に係る前輪4は、上述の第1の変形例に係る前輪4に対し、スポーク45に空隙部47を形成している点が異なる。なお、第1の変形例に係る前輪4に限らず、第2の変形例に係る前輪4へ適用することも可能である。
図16D(b)は、図16D(a)のA−A断面図であり、図示するように、板状のスポーク45を、ハブ部44からタイヤ部46にかけて漸次先細り状に形成し、ハブ部44側をタイヤ部46側よりも相対的に大とした2つの空隙部47を形成している。かかる空隙部47を設けることで、泥詰まりや泥の持ち上げを効果的に減じることが可能となる。
図17に示す第4の変形例に係る前輪4は、スポーク45を略S字形状に形成した点に特徴がある。すなわち、1本のスポーク45において、凹状の湾曲部分と凸状の湾曲部分とを有するS字形状としているため、回転方向によるスポーク45の歪の差を無くすことができる。また、第1変形例に係る前輪4と第2変形例に係る前輪4との間で、走行車体2に対する誤組による走行性能低下を防止することができる。なお、図17では前輪4を例示したが、後輪5に適用することもできる。
図18(a)に示す第5の変形例に係る前輪4は、第1変形例に係る前輪4や第2変形例に係る前輪4が備える湾曲したスポーク45を、車輪1本当たりでより密に配し、さらに、従来のタイヤに代えて、リムを兼用するゴム製のラグ461同士を締結具462により環状に連結してクローラのように構成している。
図18(b)に示すように、ラグ461は、平面視で、矩形ベース部の一端面に連結凸部461aを形成する一方、他端面の左右側には、隣接するラグ461の連結凸部461aを挿通可能な凹部を形成するための凹部形成片461b、461bを設けている。また、ここでの締結具462は、ボルト462aとナット462bとで構成しているが、ラグ461同士をしっかりと連結可能であれば、いかなる締結具462であってもよい。
ところで、他の実施形態に係る苗移植機1の説明において、受信アンテナ121は、支持フレーム124に取付けるものとして説明したが、図19に示すように、様々な場所に配置することが可能である。すなわち、支持フレーム124を備えない場合であっても、適切な箇所に受信アンテナ121を配置して、直進サポートなどを実施することが可能である。
図19は、他の苗移植機1における受信アンテナ121の配置例を示す説明図であり、図示するように、受信アンテナ121を配置する位置としては、例えば、第1の取付位置G1として、予備苗載台400の上部が考えられる。
かかる第1の取付位置G1では、前輪4の略直上方に受信アンテナ121が位置することになるため、前輪4がサスペンションのように上下動した場合、その挙動の影響を受けやすいと考えられる。そのため、第1の取付位置G1に受信アンテナ121を配置する場合は、コントローラ150において、前輪4の挙動分を補正することが望ましい。
また、第2の取付位置G2として、施肥装置7のガードを兼用する手摺部70の上部あるいは貯留ホッパ71の蓋体715の上部が考えられる。受信アンテナ121を第2の取付位置G2に配置する場合は、作動中の苗植付部50によるローリングの影響を受けやすいため、ローリング検出センサ等(不図示)を別途設け、ローリング分の補正を行うことで、ローリング発生時における機体の挙動を正確に検出し、取得位置情報の精度低下を防止することが望ましい。
また、第3の取付位置G3として、施肥装置7における貯留ホッパ71の蓋体715の裏面も考えられる。この場合、受信アンテナ121を雨風から守り、汚れや損傷を可及的に防止することができる。また、この場合も、ローリング検出センサ等を設けることが望ましい。
上述した実施形態から以下の苗移植機1が実現する。
(1)走行車体2上にフロアステップ26と施肥装置7とが設けられるとともに、走行車体2の後部には苗植付部50が連結され、施肥装置7は、走行車体2の左右両側に設けられた、肥料を貯留する貯留ホッパ71と、貯留ホッパ71に貯留されている肥料を圃場へ案内する案内ホース74と、貯留ホッパ71から案内ホース74へ肥料を一定量ずつ繰り出す繰出装置72と、案内ホース74に搬送風を供給するブロア73とを備え、ブロア73は、走行車体2におけるフロアステップ26の下方に配置される苗移植機1。
(2)上記(1)において、フロアステップ26は、互いに高さの異なるフロントステップ261とリアステップ262とからなり、ブロア73は、フロントステップ261とリアステップ262との間に配置されている苗移植機1。
(3)上記(1)または(2)において、ブロア73は、走行車体2に搭載されたエンジン10側に吸引口73bを対向させた姿勢で配置される苗移植機1。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、貯留ホッパ71は、肥料を貯留するホッパ本体710と、ホッパ本体710を走行車体2の外方へ回動させる回動部711とを備える苗移植機1。
(5)上記(4)において、貯留ホッパ71は、ホッパ本体710の強度を向上する補強部をさらに備える苗移植機1。
(6)上記(4)または(5)において、貯留ホッパ71の補強部は、ホッパ本体710の回動部711側に取付けられた補強部材713を備える苗移植機1。
(7)上記(1)から(6)のいずれかにおいて、位置情報を取得する位置情報取得装置と、走行車体2に設けられたバイザ21とを備え、位置情報取得装置の受信アンテナ121とバイザ21とは、走行車体2に立設された共通の支持フレーム124上に配設される苗移植機1。
(8)上記(7)において、走行車体2に設けられた前輪4の舵角を検出し、検出した舵角と位置情報取得装置が取得した位置情報とに基づき走行車体2の自動直進走行を制御するコントローラ150をさらに備えるとともに、支持フレーム124を、作業位置P1と格納位置P2との間で回動自在に構成し、コントローラ150は、支持フレーム124が作業位置P1にあるときのみ走行車体2の自動直進走行を制御する苗移植機1。
上述してきた実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、表示要素などのスペック(構造、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質など)は、適宜に変更して実施することができる。
1 苗移植機
2 走行車体
4 前輪(転舵輪)
7 施肥装置
10 エンジン(内燃機関)
21 バイザ
26 フロアステップ
50 苗植付部
71 貯留ホッパ
73 ブロア
73b 吸引口
74 案内ホース
121 受信アンテナ
124 支持フレーム
150 コントローラ(制御部)
261 フロントステップ(第1のフロアステップ)
262 リアステップ(第2のフロアステップ)
710 ホッパ本体
711 回動部
713 第2補強部材
P1 作業位置
P2 格納位置

Claims (8)

  1. 走行車体上にフロアステップと施肥装置とが設けられるとともに、前記走行車体の後部には苗植付部が連結され、
    前記施肥装置は、
    前記走行車体の左右両側に設けられた、肥料を貯留するホッパと、
    前記ホッパに貯留されている前記肥料を圃場へ案内する案内ホースと、
    前記ホッパから前記案内ホースへ前記肥料を一定量ずつ繰り出す繰出装置と、
    前記案内ホースに搬送風を供給するブロアと、
    を備え、
    前記ブロアは、
    前記走行車体における前記フロアステップの下方に配置される
    ことを特徴とする苗移植機。
  2. 前記フロアステップは、
    互いに高さの異なる第1のフロアステップと第2のフロアステップとからなり、
    前記ブロアは、
    前記第1のフロアステップと前記第2のフロアステップとの間に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 前記ブロアは、
    前記走行車体に搭載された内燃機関側に吸引口を対向させた姿勢で配置される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の苗移植機。
  4. 前記ホッパは、
    前記肥料を貯留するホッパ本体と、
    前記ホッパ本体を前記走行車体の外方へ回動させる回動部と、
    前記ホッパ本体の強度を向上する補強部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の苗移植機。
  5. 前記ホッパは、
    前記ホッパ本体の強度を向上する補強部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の苗移植機。
  6. 前記ホッパの前記補強部は、
    前記ホッパ本体の前記回動部側に取付けられた補強部材を備える
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の苗移植機。
  7. 位置情報を取得する位置情報取得装置と、
    前記走行車体に設けられたバイザと、
    を備え、
    前記位置情報取得装置の受信アンテナと前記バイザとは、前記走行車体に立設された共通の支持フレーム上に配設される
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の苗移植機。
  8. 前記走行車体に設けられた転舵輪の舵角を検出し、検出した舵角と前記位置情報取得装置が取得した位置情報とに基づき前記走行車体の自動直進走行を制御する制御部をさらに備えるとともに、前記支持フレームを、作業位置と格納位置との間で回動自在に構成し、
    前記制御部は、
    前記支持フレームが作業位置にあるときのみ前記走行車体の自動直進走行を制御する
    ことを特徴とする請求項7に記載の苗移植機。
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