JP2014170181A - 研磨ローラ、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

研磨ローラ、定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トナー像側回転部材の表面の光沢度の低下を抑制しつつも、研磨時間を短縮することができる研磨ローラ、そのような研磨ローラを有する定着装置、及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】互いに圧接した状態で回転し、未定着トナー像を保持した記録材を圧接部に受け入れて加熱及び加圧することにより前記未定着トナー像を前記記録材に定着する定着ベルトと加圧ローラとを有する定着装置に設けられ、前記未定着トナー像が接する定着ベルトの表面を研磨する研磨ローラ31において、定着ベルトの表面を研磨したときの単位時間当たりの研磨能力が互いに異なる第1研磨面31a及び第2研磨面31bが、周面の、円周方向について互いに異なる複数の領域に形成されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、定着装置において未定着トナー像が接するトナー像側回転部材の表面を研磨する研磨ローラ、そのような研磨ローラを有する定着装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いたレーザープリンタやカラー画像複写機等の画像形成装置においては、一般に、パソコンや画像入力装置から入力された画像データに基づいて静電潜像が形成され、トナーで現像された後に用紙等の記録材に転写される。そして、その転写されたトナー像が定着装置での加熱及び加圧によって記録材に定着される。
定着装置の多くは、互いに圧接した状態で回転し、未定着トナー像を保持した記録材を圧接部に受け入れて加熱及び加圧することにより未定着トナー像を記録材に定着する一対の定着用回転部材を備えている。ここで、この一対の定着用回転部材の圧接部を、あるサイズの記録材が連続して通過すると、定着用回転部材において記録材のエッジが接触する箇所にスジ状の痕が付いてしまうことがある。記録材のエッジには、その記録材の製造時に裁断によるいわゆるバリが生じていることがあり、上記のスジ状の痕は、多くの場合、このバリが定着用回転部材の表面を傷付けてしまうことに起因している。そして、一対の定着用回転部材のうち未定着トナー像が接する、例えば定着ベルト等といったトナー像側回転部材の表面にこのような痕が付いている場合、次のような事態が生じることがある。即ち、このような痕の原因となった記録材よりも幅広の記録材が定着されるときに、その痕がトナー像に写ってしまい画質が低下してしまうことがある。
そこで、トナー像側回転部材の表面を研磨する研磨ローラを定着装置に設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、研磨ローラによる研磨時間は、画像形成装置における画像形成についての生産性の観点から短いほど好ましい。研磨ローラは、その周面の研磨面が砥粒で形成されている。そして、上記の研磨時間の短縮のための1つの方法として、研磨面をなるべく粒度の大きな砥粒で形成することで、その研磨面で研磨したときの単位時間当たりの研磨能力を高くすることが考えられる。また、この研磨能力を高くする方法の別例としては、研磨面をなるべく硬い材質の砥粒で形成することも挙げられる。しかしながら、研磨面を形成する砥粒の粒度が大きいほど、あるいは、この砥粒の材質が硬いほど、研磨後の定着用回転部材の表面の光沢度は低下してしまう。トナー像側回転部材の表面の光沢度の低下は、定着後のトナー像の光沢度の低下を招いてしまう。
本発明は、トナー像側回転部材の表面の光沢度の低下を抑制しつつも、研磨時間を短縮することができる研磨ローラ、そのような研磨ローラを有する定着装置、及び画像形成装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、請求項1に係る発明は、
互いに圧接した状態で回転し、未定着トナー像を保持した記録材を圧接部に受け入れて加熱及び加圧することにより前記未定着トナー像を前記記録材に定着する一対の定着用回転部材を有する定着装置に設けられ、前記一対の定着用回転部材のうち、前記未定着トナー像が接するトナー像側回転部材の表面を研磨する研磨ローラにおいて、
前記トナー像側回転部材の表面を研磨したときの単位時間当たりの研磨能力が互いに異なる複数の研磨面が、周面の、円周方向について互いに異なる複数の領域に形成されていることを特徴とする研磨ローラ。
請求項1に係る発明の研磨ローラは、トナー像側回転部材の表面を研磨したときの単位時間当たりの研磨能力が互いに異なる複数の研磨面が、周面の、円周方向について互いに異なる複数の領域に形成されているものである。この研磨ローラによれば、研磨能力が相対的に高い研磨面にトナー像側回転部材の表面を研磨させた後、研磨能力が相対的に低い研磨面にトナー像側回転部材の表面を研磨させるといった研磨が可能となる。研磨能力が相対的に高い研磨面での研磨は、この研磨ローラによる研磨時間の短縮に寄与する。そして、この研磨に続いて行われる、研磨能力が相対的に低い研磨面での研磨は、研磨後のトナー像側回転部材の表面における光沢度低下の抑制に寄与する。つまり、請求項1に係る発明の研磨ローラによれば、1本の研磨ローラで、トナー像側回転部材の表面の光沢度の低下を抑制しつつも、研磨時間を短縮することができる。
3つの実施形態に共通の、画像形成装置の全体構成を示す図である。 図1の画像形成装置に搭載された定着装置の構成を示す図である。 定着ベルトと加圧ローラとの圧接部を通過する記録材を、図2中の矢印E方向から、加圧ローラの図示を省略して示す図である。 傷が付いた定着ベルトを示す模式図である。 傷が付いた定着ベルトにおける、その傷が付いている領域の拡大写真である。 定着ベルトに付いたスジ状の痕を示す模式図である。 定着ベルトの表面についたスジ状の痕が、幅広の記録材のトナー像に写った様子を模式的に表す図である。 トナー像に写ったスジ状の痕の拡大写真である。 研磨によってスジ状の痕の程度が抑えられた様子を示す拡大写真である。 砥粒の粒度の変化に対する、研磨能力及び光沢度それぞれの変化を示すグラフである。 第1実施形態の研磨ローラを示す側面図である。 図11に示されている研磨ローラの、回転軸に直交する切断面に沿った断面図である。 第1実施形態の研磨機構を示す図である。 研磨ローラの、定着ベルトの表面を研磨する際の動きを示す図である。 2つの実験用研磨ローラそれぞれについて、研磨時間と、研磨後のベタ画像に現れる白スジのランクとの関係を表すグラフである。 第2実施形態の研磨機構を示す図である。 第3実施形態の研磨ローラを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、ここでは、第1〜第3の3つの実施形態について説明するが、これら3つの実施形態は、定着装置に搭載される後述の研磨ローラと研磨機構以外は共通な構成となっている。そこで、以下では、3つの実施形態について、まず、共通の構成について説明し、その後に、相違点である研磨ローラと研磨機構とについて説明する。
(全体構成)
図1は、3つの実施形態に共通の、画像形成装置の全体構成を示す図である。
図1の画像形成装置1は、フルカラープリンタである。画像形成装置1の下部には、二段の給紙部12が配置されており、その上方には像形成部13が配置されている。また、この画像形成装置1は、像形成部13等の動作を制御する制御部1aを備えている。
画像形成装置1は、一般にコピー等に用いられる普通紙、並びに、OHPシート、カード、ハガキといった90K紙、及び坪量約100g/m2相当以上の厚紙や封筒等の普通紙よりも熱容量が大きな特殊シートのいずれをも記録材Sとして用いることが可能である。
像形成部13には、給紙側を下に、排紙側を上とするように傾斜して配置された転写ベルト装置14が設けられている。転写ベルト装置14は、複数の張架ローラ群に巻き回された無端状の転写ベルト14aを有しており、その1つの張架ローラが駆動源によって駆動されることで、転写ベルト14aが循環移動するようになっている。
転写ベルト14aの上部には、転写ベルト14aの移動方向上流側から順に、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、黒(Bk)用の4つの作像ユニット15M、15C、15Y、15Bkが並列配置されている。また、前記転写ベルト14aの移動方向下流側には定着装置2が配置されている。図1の画像形成装置1は、このように作像ユニット15M、15C、15Y、15Bkが並列配置されたいわゆるタンデムタイプのカラープリンタとなっている。
各作像ユニット15M、15C、15Y、15Bkには、それぞれ、像担持体としての感光体16が設けられており、この感光体16は図示しない駆動手段によって、図中時計回りに回転するようになっている。感光体16の周りには、帯電手段としての帯電ローラ17、レーザ光を用いた露光による書込みを行う光書込み部18、現像装置19、クリーニング装置20が配置されている。
画像形成装置1では、まず、マゼンタの作像ユニット15Mにおいて、感光体16が帯電ローラ17によって帯電され、光書込み部18からのレーザ光による露光によって感光体16に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像が現像装置19によってトナーで現像されてマゼンタのトナー像として可視化されるようになっている。一方、給紙部12からは、所定の記録材Sが転写ベルト14a上に給送され、記録材Sは、転写ベルト14aの移動により感光体16に対向する転写位置に至るようになっている。そして、この転写位置において、転写ベルト14aの裏側に設けられた転写ローラ14bの作用により、マゼンタのトナー像が記録材Sに転写されるようになっている。
同様に、他の作像ユニット15C、15Y、15Bkにおいてもトナー像が形成され、これらのトナー像は、転写ベルト14aにより搬送される記録材S上に順次重ねて転写されるようになっている。
像形成部13が、本発明にいう像形成部の一例に相当する。尚、ここでは、像形成部の一例として、感光体16から記録材Sにトナー像が直接転写される形態が例示されている。しかしながら、像形成部はこの形態に限るものではなく、例えば、感光体16から中間転写ベルト等の中間転写体にトナー像が転写され、記録材Sには、この中間転写体からトナー像が転写されるといった形態であってもよい。この場合、当該中間転写体は、本発明にいう像形成部の一部に相当する。
全ての作像ユニット15M、15C、15Y、15Bkでの転写が終了した記録材Sは、定着装置2に送られ、記録材S上に付着しているトナーを熱により溶融させつつ、加圧により記録材S上に定着させるようになっている。定着後の記録材Sは、不図示の排出口から排出される。
尚、ここでは、本発明の画像形成装置の一例として、タンデムタイプのカラープリンタが例示されている。しかしながら、本発明の画像形成装置は、タンデムタイプのカラープリンタに限るものではない。本発明の画像形成装置は、例えばロータリータイプ等といったタンデムタイプ以外のタイプのものであってもよく、モノクロプリンタであってもよい。また、本発明の画像形成装置は、複写機やファクシミリ等といったプリンタ以外の画像形成装置であってもよい。
(定着装置)
次に、図1の画像形成装置1に搭載された定着装置について、3つの実施形態に共通の構成について説明する。
図2は、図1の画像形成装置に搭載された定着装置の構成を示す図である。
図2の定着装置2は、無端状の定着ベルト21と加圧ローラ22を有している。定着ベルト21は、内部に熱源を有する複数の張架ローラ23a,23bに巻き回されている。
定着ベルト21は、シリコーンゴム製であり、表層に、記録材Sや加圧ローラ22の付着を抑えるための離型層としてPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂がコーティングされている。加圧ローラ22は、1つの張架ローラ23aに、間に定着ベルト21を挟んで押圧されており、その結果、加圧ローラ22と定着ベルト21は互いに圧接している。この加圧ローラ22は、不図示の駆動源によって回転駆動され、図中の矢印A方向に回転する。そして、定着ベルト21が、この加圧ローラ22の回転に従動して図中の矢印B方向に循環移動する。定着ベルト21と加圧ローラ22とが、本発明にいう一対の定着用回転部材の一例に相当する。また、定着ベルト21が、本発明にいうトナー像側回転部材の一例に相当する。
図1の像形成部13でトナー像が転写された記録材Sは、この定着装置2に、図2中の右側から矢印C方向に送られてくる。この記録材Sは、定着ベルト21の動きに従って移動し、定着ベルト21と加圧ローラ22との圧接部Dを通過する。
図3は、定着ベルトと加圧ローラとの圧接部を通過する記録材を、図2中の矢印E方向から、加圧ローラの図示を省略して示す図である。
この図3では、定着ベルト21と加圧ローラ22との圧接部Dが点線で示されている。未定着のトナー像を保持する記録材Sは、この圧接部Dを、図2にも示されている矢印C方向に通過する。そして、この圧接部Dにおいて、未定着のトナー像が、定着ベルト21からの熱と、加圧ローラ22からの圧力により、記録材Sに定着される。
ここで、記録材Sのエッジには、その記録材Sの製造時における裁断により、いわゆるバリが生じていることがある。そして、圧接部Dを、あるサイズの記録材が通過すると、定着ベルト21や加圧ローラ22において当該記録材のエッジが接触する箇所に、上記のバリにより傷が付いてしまうことがある。特に、未定着トナー像が接する、定着ベルト21の表面に付いた傷は、定着後のトナー像の画質に影響を与えるおそれがある。
以下、図2の定着装置2の説明から一旦離れて、定着ベルトの傷と、その傷による画質への影響について説明する。
図4は、傷が付いた定着ベルトを示す模式図である。また、図5は、傷が付いた定着ベルトにおける、その傷が付いている領域の拡大写真である。図5のパート(a)には、図2に示されている定着ベルト21と同等な構成を有する定着ベルト211における、傷が付いている領域の拡大写真が比較のために示されている。パート(b)には、傷が付いている領域の拡大写真が示されている。これらの拡大写真は、株式会社キーエンス製のレーザマイクロスコープで撮影されたものである。
上述したように定着ベルト211の表面には、記録材S1のエッジのバリによって細かな傷が付くことがある。そして、記録材の通過が連続して行われると、各記録材のエッジのバリによって付けられた傷が集まって、図4や図5のパート(b)の拡大写真に示されるようにスジ状の痕Fとなることがある。
図6は、定着ベルトに付いたスジ状の痕を示す模式図である。
スジ状の痕Fは、図2示されている圧接部Dと同等な圧接部D1を矢印C方向に通過する記録材S1の、進行方向と平行な2本のエッジに沿って付けられる。このため、このスジ状の痕Fは、図6に示されるように、記録材S1の、進行方向と直交する幅と略同じ幅Wの間隔を空けて2本付けられることとなる。
定着ベルト211の表面にこのような痕Fが付いている場合、この痕Fの原因となった記録材S1よりも幅広の記録材が定着されるときに、その痕Fがトナー像に写ってしまい画質が低下してしまうことがある。
図7は、定着ベルトの表面についたスジ状の痕が、幅広の記録材のトナー像に写った様子を模式的に表す図である。また、図8は、トナー像に写ったスジ状の痕の拡大写真である。図7では、幅広の記録材S2に定着された、トナー像の一例としてのベタ画像Biに、スジ状の痕Fiが形成された様子が示されており、図8には、このベタ画像Bi上のスジ状の痕Fiの拡大写真が示されている。
定着ベルト21の表面における、スジ状の痕Fの箇所では周辺の箇所よりも光沢度が低い。このため、このような定着ベルト211に触れて定着を受けたトナー像では、このスジ状の痕Fが触れた箇所の光沢度が周辺の箇所の光沢度よりも低くなり、その光沢度の低くなった箇所が、図7や図8に示されているようなスジ状の痕Fiとなる。つまり、定着ベルト211の表面に付いたスジ状の痕Fは、定着後のトナー像の画質を低下させてしまう。
具体的には、例えば、A4サイズの記録材が、その長手方向を進行方向として連続して圧接部を通過する際に、短手方向の幅だけ離れた2本のスジ状の痕が進行方向に平行に付いてしまうことがある。その後、例えばA3サイズの記録材や、短手方向を進行方向として搬送されてきたA4サイズの記録材Sが定着されると、上記の2本のスジ状の痕がトナー像に写ってしまうことがある。
以上で、定着ベルトの傷と画質への影響についての説明を終了し、図2の定着装置2の定着装置についての説明に戻る。
図2の定着装置2には、定着ベルト21の幅と略同じ長さの研磨ローラ3で定着ベルト21の表面を研磨する研磨機構4が設けられている。研磨ローラ3は、通常は定着ベルト21の表面から離間している。この研磨機構4の動作は、図1に示されている制御部1aによって制御されている。
図1の画像形成装置1では、画像形成に使われた記録材について、サイズ及び搬送方向を表す記録材種類と、各記録材種類毎の枚数が制御部1aにおいて記録される。そして、この制御部1aによって、A4サイズで長手方向を進行方向として搬送された記録材の枚数が1万枚に達したか否かが判断される。制御部1aが、その枚数が1万枚に達したと判断すると、その制御部1aからの指示により、研磨機構4は、研磨ローラ3で定着ベルト21の表面を後述するように研磨する。
尚、ここでは、研磨ローラ3が定着ベルト21の表面を研磨するタイミングとして、A4サイズで長手方向を進行方向として搬送された記録材の枚数が1万枚に達するときが例示されている。しかしながら、この研磨のタイミングはこれに限るものではない。研磨のタイミングは、例えば上記のような記録材の枚数が、1万枚以上又は以下の、所定枚数に達するときであってもよい。また、研磨のタイミングは、A4サイズとA3サイズの記録材の合計枚数が所定枚数に達するときであってもよく、B5サイズ等の他のサイズの記録材の枚数が所定枚数に達するときであってもよい。また、研磨のタイミングは、所定サイズで、例えば厚紙等といった所定種類の記録材の枚数が所定枚数に達するときであってもよい。あるいは、研磨のタイミングは、記録材のサイズや種類に係わりなく、枚数が所定枚数に達するときであってもよい。さらに、定着ベルト21の表面の許容以上のスジ状の痕を検知するセンサを設け、このセンサによりスジ状の痕が検知されたタイミングを研磨のタイミングとしてもよい。このように、研磨のタイミングは、設計段階で定められたどのようなタイミングであってもよい。
また、図2では、研磨ローラ3が、定着ベルト21の当該図面上の上方に配置されている。しかしながら、図2に示される研磨ローラ3の位置はあくまでも例示であって、研磨ローラ3の位置は、この図2に示される位置に限られるものではない。研磨ローラ3の位置は、定着ベルト21の下方や右側方や左側方であってもよく、定着ベルト21の表面を研磨できる位置であれば何れの位置であってもよい。
また、ここでは、本発明の定着装置の一例として、定着ベルトと加圧ローラとが互いに圧接した形態の定着装置が例示されている。しかしながら、本発明の定着装置は、この形態に限るものではなく、例えば加熱ローラと加圧ローラとの2つのローラが互いに圧接した形態のものであってもよい。
以上で、第1〜3の3つの実施形態における共通の構成についての説明を終了するが、3つの実施形態における相違点についての説明に移る前に、定着ベルトの表面を研磨するときの一般的な問題点について説明する。
図9は、研磨によってスジ状の痕の程度が抑えられた様子を示す拡大写真である。図9のパート(a)には、図2の定着ベルト21と同等な定着ベルト211の表面に付いたスジ状の痕の拡大写真が示されている。また、パート(b)には、研磨によって程度が抑えられたスジ状の痕の拡大写真が示されている。
研磨に用いられる研磨ローラは、一般的に、周面に、砥粒で研磨面が形成されている。研磨時には、この研磨ローラの研磨面が定着ベルト211の表面を摺擦する。これにより、上記のスジ状の痕自体が削られるとともに、このスジ状の痕に細かな研磨痕が重畳される。その結果、定着ベルト211の表面におけるスジ状の痕と周辺部分との表面状態の差異が図9のパート(b)に示されるように小さくなりこのスジ状の痕の程度が抑えられる。
ここで、研磨ローラによる研磨時間は、画像形成装置における画像形成についての生産性の観点から短いほど好ましい。そして、上記の研磨時間の短縮のための1つの方法として、研磨面をなるべく粒度の大きな砥粒で形成することで、その研磨面で研磨したときの単位時間当たりの研磨量、即ち単位時間当たりの研磨能力を高くすることが挙げられる。また、この研磨能力を高くする方法の別例としては、研磨面をなるべく硬い材質の砥粒で形成することも挙げられる。しかしながら、研磨面を形成する砥粒の粒度が大きいほど、あるいは、この砥粒の材質が硬いほど、定着ベルト211の表面の光沢度は低下してしまう。
図10は、砥粒の粒度の変化に対する、研磨能力及び光沢度それぞれの変化を示すグラフである。
この図10に示されているグラフG1では、横軸に砥粒の粒度が示され、図中右側の縦軸に研磨能力が示され、図中左側の縦軸に光沢度が示されている。そして、砥粒の粒度の変化に対する研磨能力の変化が△印を結ぶ点線L1で示され、砥粒の粒度の変化に対する光沢度の変化が○印を結ぶ実線L2で示されている。点線L1から分かるように、砥粒の粒度が大きいほど研磨能力は高くなる。一方、実線L2から分かるように、砥粒の粒度が大きいほど定着ベルト211の表面の光沢度は低下する。この光沢度の低下は、砥粒の粒度が大きいほど研磨時の研磨痕が深くなるためである。また、ここでは図示されていないが、砥粒の材質が硬いほど研磨能力は高くなるが光沢度は逆に低下する。この光沢度の低下も、砥粒の材質が硬いほど研磨時の研磨痕が深くなるためである。
そして、定着ベルト211の表面の光沢度の低下は、定着後のトナー像の光沢度の低下を招いてしまう。このため、研磨ローラには、定着ベルト211の表面の光沢度の低下を抑制しつつも、研磨能力を高くして研磨時間を短縮することが求められる。
以上で、定着ベルトの表面を研磨するときの一般的な問題点についての説明を終了し、以下、3つの実施形態の相違点である研磨ローラと研磨機構について説明する。
まず、第1実施形態の研磨ローラについて説明する。
図11は、第1実施形態の研磨ローラを示す側面図である。
この図11に示される研磨ローラ31は、第1研磨面31aと第2研磨面31bとの2つの研磨面が、周面の、円周方向について互いに異なる2つの領域に形成された構造を有している。
具体的には、この第1実施形態では、研磨ローラ31は、周面の一部が幅方向の一端から他端にかけて面取りされて平坦となった形状を有している。第1研磨面31aは、この平坦となった領域に形成され、第2研磨面31bは他の領域に形成されている。そして、第1研磨面31aの方が、第2研磨面31bよりも、同一条件で研磨したときの単位時間当たりの研磨能力の高い研磨面となっている。ここで、平坦な領域に形成された第1研磨面31aと、他の曲面状の領域に形成された第2研磨面31bとでは、定着ベルト21に対する接触面積等といった研磨条件が異なっている。
上記にいう「同一条件で研磨したとき」とは、仮に、研磨面を構成する砥粒以外の、次のような研磨条件を同一として研磨したと仮定したときを意味する。研磨条件としては、研磨時間、研磨ローラの中心軸から研磨面までの距離、定着ベルト21に対する接触面積、研磨時に研磨ローラを回転させるか停止させるかといった動作条件、周辺温度や周辺湿度等が挙げられる。
また、「平坦」とは、本実施例では「平面」として説明するが、完全な平面に限られず、例えば、周面の他の曲面状の領域に対し、ローラ断面の曲率が相対的に小さいものも含む。
また、研磨ローラ31は、その両端から、この研磨ローラ31が後述の研磨機構に回転可能に支持されるための軸31cが突出している。本実施形態では、研磨ローラ31は、両端の軸31cを除いた長さが338mm、第2研磨面31bにおける直径が14mmのとなっている。第1研磨面31a及び第2研磨面31bが、本発明にいう複数の研磨面の一例に相当する。また、第1研磨面31aが、本発明にいう第1研磨面の一例に相当し、第2研磨面31bが、本発明にいう第2研磨面の一例に相当する。
図12は、図11に示されている研磨ローラの、回転軸に直交する切断面に沿った断面図である。
研磨ローラ31は、芯金311と、第1砥粒層312と、第2砥粒層313とを有している。芯金311は、SUS303のステンレスで形成されている。そして、その形状が、周面の一部が一端から他端にかけて面取りされて平坦となった形状を有している。また、芯金311は、その両端から上記の軸31a(図11参照)が突出している。尚、芯金311の材質は、SUS303に限るものではなく、例えばSUS303以外のステンレスやアルミニウム等の他の金属であってもよく、さらには金属以外の材料であってもよい。
ここで、芯金311における平坦な領域311aは、中心角θが30度〜60度となる領域であることが好ましい。本実施形態では、この中心角θは30度となっている。
第1砥粒層312は、図12に示されるように、芯金311における平坦な領域311aよりも若干内側となる領域に形成されている。この第1砥粒層312の形成領域311bは、芯金311における平坦な領域311aと他の領域との境界からの距離tが0.3mm〜0.6mmとなる領域であることが好ましい。本実施形態では、この距離tが0.3mmとなっている。そして、第2砥粒層313が、芯金311の、平坦な領域311a以外の曲面と、この平坦な領域311aの、上記の境界から距離tだけ内側に入るまでの領域に形成されている。
第1及び第2の砥粒層312,313は、いずれも砥粒がシリコーンゴムをバインダとして層状に固められたものである。これらの砥粒層312,313は、その層厚が0.1mmとなっている。尚、層厚は、この値に限られるものではなく、他の値の層厚であってもよい。
また、これらの砥粒層312,313を形成する砥粒としては、ダイヤモンド砥粒、グリーンカーボン砥粒等の炭化ケイ素系砥粒、及び、アルミナ砥粒やホワイトアルミナ砥粒等のアルミナ系砥粒が挙げられる。
ここで、第1砥粒層312の砥粒は、上記の砥粒の中では、相対的に硬いダイヤモンド砥粒や炭化ケイ素系砥粒であることが好ましい。また、第1砥粒層312の砥粒は、例えば電気抵抗法で測定された粒度が#600〜#1200の砥粒であることが好ましい。本実施形態では、第1砥粒層312の砥粒は、一例として株式会社フジミインコーポレーテッド製で、電気抵抗法による粒度が#600のグリーンカーボン砥粒となっている。また、第1砥粒層312のバインダは、一例として東レ・ダウコーニング株式会社製のシリコーンゴムDY35−7002となっている。
一方、第2砥粒層313の砥粒は、上記の砥粒の中では、相対的に軟らかいアルミナ系砥粒であることが好ましい。また、第2砥粒層313の砥粒は、例えば電気抵抗法で測定された粒度が上述した第1砥粒層312の砥粒の粒度よりも大きい、#2000〜#3000の砥粒であることが好ましい。本実施形態では、第2砥粒層313の砥粒は、一例として株式会社フジミインコーポレーテッド製で、電気抵抗法による粒度が#2000のホワイトアルミナ砥粒となっている。また、第2砥粒層313のバインダは、一例として、上記の第1砥粒層312のバインダと同じ東レ・ダウコーニング株式会社製のシリコーンゴムDY35−7002となっている。
この研磨ローラ31では、芯金311における中心角θが30度の平坦な領域311aに層厚0.1mmで形成された第1砥粒層312の外表面である第1研磨面31aは、第2砥粒層313の外表面である直径が14mmの第2研磨面31bよりも中心軸に近い。本実施形態では、この第1研磨面31aと第2研磨面31bとの、中心軸からの距離の差dが0.24mmとなっている。尚、本発明にいう研磨ローラの寸法は、これらの寸法に限られるものではなく、他の寸法であってもよい。
なお、第1研磨面及び第2研磨面は、芯金311の形状に左右されず、研磨ローラの砥粒とバインダ等による研磨面形成後に「平坦」及び曲面形状となっていればよい。例えば、第1研磨面31aは上記した「平坦」よりも断面形状で「凹部」となるように窪ませ、砥粒とバインダとで第1研磨面を「平坦」状に形成しても勿論構わない。
次に、この研磨ローラ31で定着ベルト21の表面を研磨する、第1実施形態の研磨機構について説明する。
図13は、第1実施形態の研磨機構を示す図である。
この図13に示されている研磨機構41は、研磨ローラ接離機構411と、研磨ローラ回転押圧機構412とを備えている。この研磨機構41が、本発明にいう研磨機構の一例に相当する。また、この研磨機構41の動作は、図1に示されている制御部1aによって制御される。この制御部1aが、本発明にいう研磨制御手段の一例に相当する。
研磨ローラ接離機構411は、接離用バネ411aと接離用カム411bとを備えている。接離用バネ411aは、研磨ローラ31を、研磨ローラ回転押圧機構412ごと、図1に示されている画像形成装置1のフレーム1aに矢印G方向に引きつけている。
本実施形態では、図1の制御部1aが、A4サイズで長手方向を進行方向として搬送された記録材の枚数が1万枚に達したと判断するまでは、接離用カム411bが、図13中で点線で示す姿勢となっている。このため、制御部1aが上記判断をするまでは、接離用バネ411aによって研磨ローラ31が定着ベルト21の表面から離されている。そして、制御部1aが上記判断をすると、この制御部1aの指示を受けて不図示のモータが接離用カム411bを、図13中で実線で示す姿勢へと回転させる。これにより、研磨ローラ31が定着ベルト21の表面に接触する。
研磨ローラ回転押圧機構412は、機構用フレーム412aと、2つのガイドフレーム412b,412cと、2つの軸受412d,412eと、モータ固定部412fと、研磨ローラ用モータ412gと、2つの押圧用バネ412hと、2つの油圧ダンパ412iとを備えている。機構用フレーム412aには、研磨ローラ31の両端の軸31cそれぞれに対応した位置にガイドフレーム412b,412cが1つずつ固定されている。この機構用フレーム412aが、上記の研磨ローラ接離機構411によって画像形成装置1のフレーム1aに支持されている。
各ガイドフレーム412b,412cには、研磨ローラ31の各軸31cを回転自在に支持する軸受412d,412eが1つずつ、矢印H方向にスライド移動自在に嵌め込まれている。図13中で左側のガイドフレーム412bに嵌め込まれた左側の軸受412dにはモータ固定部412fが取り付けられている。そして、このモータ固定部412fに研磨ローラ用モータ412gが固定されている。この研磨ローラ用モータ412gは、その回転軸が、研磨ローラ31の、左側の軸受412dに支持されている軸31cに連結されている。
各軸受412d,412eと機構用フレーム412aとの間には、2つの押圧用バネ412hが1つずつ配置されている。各押圧用バネ412hは、各軸受412d,412eを介して研磨ローラ31の各軸31aを矢印I方向に付勢している。研磨ローラ接離機構411の接離用カム411bが図13中に実線で示されている姿勢に回転したときには、これら2つの押圧用バネ412hが、研磨ローラ31を定着ベルト21の表面に押圧する。本実施形態では、押圧用バネ412hは、約1.2N/cmの圧力で、研磨ローラ3を定着ベルト21の表面に押圧するバネとなっている。押圧用バネ412hが、本発明にいう押圧部材の一例に相当する。
また、各軸受412d,412eと、各ガイドフレーム412b,412cにおける、図13中で下側の部分との間には、各軸受412d,412eの矢印I方向への後述するような移動を抑制する2つの油圧ダンパ412iが1つずつ配置されている。油圧ダンパ412iが、本発明にいうダンパの一例に相当する。
尚、本発明にいうダンパは、油圧ダンパに限るものではなく、油以外の粘性液体が封入されたダンパであってもよく、あるいは、樹脂の圧縮変形を利用したダンパ等であってもよい。
研磨機構41は、研磨ローラ接離機構411の接離用カム411bが図13中に実線で示されている姿勢に、図1の制御部1aの指示を受けて回転するときには、まず、第1研磨面31a(図11参照)で定着ベルト21の表面を研磨する。その後、研磨機構41は、制御部1aの指示を受けて、第1研磨面31は定着ベルト21の表面に接触させずに第2研磨面31b(図11参照)で定着ベルト21の表面を研磨する。
図14は、研磨ローラの、定着ベルトの表面を研磨する際の動きを示す図である。図14のパート(a)には、第1研磨面31aによる研磨動作が示され、パート(b)には、第2研磨面31bによる研磨動作が示されている。
本実施形態では、図13に示されている接離用カム411bがこの図13中に実線で示されている姿勢に回転するときに、まず、図1の制御部1aの指示を受けて研磨ローラ用モータ412gが、研磨ローラ31を、次のように回転させる。即ち、研磨ローラ用モータ412gは、研磨ローラ31を、図14のパート(a)に示されているように、第1研磨面31aが定着ベルト21の表面の方を向いた姿勢となるまで回転させる。本実施形態では、第1研磨面31aが定着ベルト21の表面の方を向いた姿勢となるときの、研磨ローラ用モータ412gの回転角度が制御部1aに記憶されている。また、この研磨ローラ用モータ412gには、この研磨ローラ用モータ412gの回転角度を検知するセンサが取り付けられている。接離用カム411bが上記姿勢に回転するときには、制御部1aにおいて、その時点でセンサで検知された回転角度と上記のように記憶されている回転角度との差が算出される。そして、制御部1aが、その差の分だけ研磨ローラ用モータ412gを回転させる。これにより、研磨ローラ31の第1研磨面31aが定着ベルト21の表面に向けられる。その後、制御部1aは、研磨ローラ用モータ412gの回転を停止する。このとき定着ベルト21は、図2にも示されている矢印B方向に循環移動している。この結果、移動中の定着ベルト21の表面に非回転状態の研磨ローラ31の第1研磨面31aが約1.2N/cmの圧力で押しつけられる。この第1研磨面31aによって定着ベルト21の表面が研磨されることとなる。本実施形態では、第1研磨面31aを定着ベルト21の表面に向けた後の研磨ローラ用モータ412gの回転停止時間が1.5分に設定されている。つまり、本実施形態では、非回転状態の研磨ローラ31の第1研磨面31aによる研磨が1.5分間実行される。これにより、仮に定着ベルト21の表面に上記のスジ状の痕が付いていたとしても、この痕を含む表面全体が、その痕が許容範囲内となるまで研磨される。
この1.5分が経過すると、図1の制御部1aは、研磨ローラ用モータ412gに研磨ローラ31を回転させる。このときの研磨ローラ31を回転方向は、図14のパート(b)に矢印Jで示されているように、定着ベルト21の移動方向に対する順方向となる。また、このときの研磨ローラ31の周速度は、定着ベルト21の移動速度の約5〜6倍となっている。
尚、研磨ローラ31の回転方向は、本実施形態のような順方向に限らず、定着ベルト21の移動方向に対する逆方向であってもよい。また、本実施形態では、順方向に回転する研磨ローラ31の周速度として、定着ベルト21の移動速度の約5〜6倍が例示されている。しかしながら、この周速度はこれに限るものではなく、定着ベルト21に対して相対的に速度差が生じるような速度であればどのような速度であってもよい。
ここで、研磨ローラ31の回転中には、第1研磨面31aが定着ベルト21の表面の方を向くときがある。ここで、図12を参照して説明したように、第1研磨面31aは第2研磨面31bよりも図12中の差dだけ中心軸に近い。研磨ローラ31の回転中は、基本的には第2研磨面31bが定着ベルト21の表面に接する。そして、第1研磨面31aが定着ベルト21の表面の方を向くときには、図13中の押圧用バネ412hによって、上記の差dを埋める付勢力が一瞬だけ掛かる。
ここで、本実施形態では、各軸受412d,412eと、各ガイドフレーム412b,412cにおける、図13中で下側の部分との間には油圧ダンパ412iが配置されている。油圧ダンパ412iは、この油圧ダンパ412iを押し縮めようとする力がある程度の時間続くときにはこの力によって縮む。
非回転状態の研磨ローラ31の第1研磨面31aが定着ベルト21の表面に向けられるときには、油圧ダンパ412iが縮むだけの時間的な余裕があるので、油圧ダンパ412iが縮んで第1研磨面31aが定着ベルト21の表面に押しつけられる。
一方、研磨ローラ31の回転中に瞬間的に第1研磨面31aが定着ベルト21の表面に向けられるときには、第1研磨面31aが定着ベルト21の表面に接するまで油圧ダンパ412iが縮むには時間が短すぎる。このため、研磨ローラ31の、第2研磨面31bが定着ベルト21の表面に接触する位置を超えた、押圧用バネ412hの押圧による移動が抑制される。その結果、第1研磨面31aは非接触のまま定着ベルト21の表面上を通過する。これにより、研磨ローラ31の回転中には、第1研磨面31aが非接触のまま、第2研磨面31bが定着ベルト21の表面を研磨する。本実施形態では、この研磨ローラ31の回転が2分間続けられる。
第2研磨面31bを有する第2砥粒層313の砥粒は、上記のように、第1研磨面31aを有する第1砥粒層312の砥粒よりも粒度が小さく、かつ軟らかい#2000のホワイトアルミナ砥粒となっている。このため、第1研磨面31aによって、スジ状の痕についての研磨によって定着ベルト21の表面に付けられた研磨痕が、研磨ローラ31の上記の2分間の回転により第2研磨面31bによって研磨される。この研磨により、定着ベルト21の表面の光沢度の低下が抑制される。
本実施形態では、定着ベルト21の表面の光沢度の、許容できる低下レベルが、新品の定着ベルト21の表面の光沢度の5%以下となっている。尚、光沢度の測定には、コニカミノルタオプティクス株式会社製の光沢計GM−60Piusが用いられている。上記の第2研磨面31bによる研磨時間である2分は、この定着ベルト21の表面の光沢度の低下レベルが上記の許容レベルに達するまでに要する研磨時間である。
尚、本実施形態では、図12を参照して説明したように、第1砥粒層312が、芯金311の芯金311における平坦な領域311aよりも距離tだけ内側となる領域に形成されている。しかしながら、本発明の研磨ローラは、この形態に限るものではない。本発明の研磨ローラは、例えば上記の平坦な領域311aの全域に亘って第1砥粒層312が形成された形態であってもよい。ただし、この場合、第2研磨面31bでの研磨時に、芯金311における平坦な領域311aと他の領域との境界で角となる部分に形成された第1研磨面31aの一部が、一瞬ではあるが定着ベルト21の表面に接する可能性がある。すると、その接触による光沢度の低下を見込んで、第2研磨面31bでの研磨時間を若干ではあるが長めに設定する必要が出てくる可能性がある。本実施形態では、上記の境界を避けて第1砥粒層312が形成されているので、光沢度の低下抑制のための研磨が第2研磨面31bのみで行われる。これにより、上記の平坦な領域311aの全域に亘って第1砥粒層312が形成される場合と比較して、第2研磨面31bでの研磨時間の短縮が図られている。
次に、本実施形態の研磨ローラ31によれば、第2研磨面31bによる2分間の研磨を含めても、研磨時間が短縮されることについて説明する。以下では、この研磨時間の短縮について、次のような2本の実験用研磨ローラを使った実験に基づいて説明する。
第1の実験用研磨ローラは、両端の軸を除いた長さが338mmで直径が14mmの単純な円柱形状を有し、芯金の周面に、#1500のホワイトアルミナ砥粒で一様な砥粒層が形成されたものである。芯金は、SUS303で形成され、両端の軸を除いた長さが338mm、直径が13.8mmのものを用いた。砥粒層を構成する砥粒は、株式会社フジミインコーポレーテッド製のホワイトアルミナ砥粒で、電気抵抗法による粒度が#1500のものを用いた。また、砥粒層を構成するバインダは、東レ・ダウコーニング株式会社製のシリコーンゴムDY35−7002を用いた。この砥粒層は、その層厚が0.1mmとなっている。
第2の実験用研磨ローラは、図11及び図12に示されている第1実施形態の研磨ローラ31と、第1砥粒層を形成する砥粒の材質以外は寸法等が全て同等なものを用いた。第2の実験用研磨ローラでは、上記の第1の実験用研磨ローラとの比較のために、第1砥粒層を形成する砥粒が、株式会社フジミインコーポレーテッド製のホワイトアルミナ砥粒となっている。ただし、この第1砥粒層を形成する砥粒の粒度は、第1実施形態の研磨ローラ31の第1砥粒層312の砥粒の粒度と同じ#600となっている。
実験では、図1に示されている画像形成装置1と同等な画像形成装置を用い、まず、定着装置から研磨ローラを外した状態で、A4サイズの記録材を30万枚、長手方向を搬送方向として送り込んで、連続して所定のテスト画像の形成を行った。その後、A3サイズの記録材にシアン色のベタ画像を形成し、そのベタ画像に現れる白スジの程度について、所定の限度見本との目視比較による評価を行った。限度見本としては、ランク5、ランク4.5、ランク4.0、ランク3.5、ランク2.0、ランク1.0、ランク0の5つのランクの限度見本を用いた。ランク5は、スジ状の痕が付く前の定着ベルトを使ったときのベタ画像に相当するランクである。ランク4.5は、ほとんど見えない程度の白スジに相当するランクである。ランク4.0は、薄く見える程度の白スジに相当するランクである。ランク3.5は、はっきりと見える程度の白スジに相当するランクである。ランク2.0は、研磨を全く行わずに1万枚の定着を行ったときのベタ画像に現れる白スジに相当するランクである。ランク1.0は、研磨を全く行わずに10万枚の定着を行ったときのベタ画像に現れる白スジに相当するランクである。ランク0は、研磨を全く行わずに30万枚の定着を行ったときのベタ画像に現れる白スジに相当するランクである。従って、ここでの実験で、上記のように30万枚の記録材についてテスト画像の形成が行われた段階での白スジの程度はランク0である。
次に、第1の実験用研磨ローラを定着装置に取付け、1.5分間の研磨、A3サイズの記録材へのベタ画像の形成、及び白スジの程度の評価を1セットとして、5セット繰り返した。ただし、この第1の実験用研磨ローラを用いた研磨は、回転状態の第1の実験用研磨ローラを定着ベルトの表面に1.5分間接触させることで行われた。
続いて、第1の実験用研磨ローラを外し、定着装置の定着ベルトを新品と交換した後、A4サイズの記録材を30万枚、長手方向を搬送方向として送り込んで、連続して所定のテスト画像の形成を行った。そして、A3サイズの記録材へのベタ画像の形成、及び白スジの程度の評価を行った。さらに、今度は、第2の実験用研磨ローラを定着装置に取付け、1.5分間の研磨、A3サイズの記録材へのベタ画像の形成、及び白スジの程度の評価を1セットとして、5セット繰り返した。この第2の実験用研磨ローラを用いた研磨は、非回転状態の第2の実験用研磨ローラの第1砥粒層を定着ベルトの表面に1.5分間接触させることで行われた。
図15は、2つの実験用研磨ローラそれぞれについて、研磨時間と、研磨後のベタ画像に現れる白スジのランクとの関係を表すグラフである。
この図15のグラフG2では、横軸に研磨時間がとられ、縦軸に白スジのランクがとられている。そして、第1の実験用研磨ローラについての研磨時間と白スジのランクとの関係が、◇印を結ぶ第1の実線L3で示されている。また、第2の実験用研磨ローラについての研磨時間と白スジのランクとの関係が、□印を結ぶ第2の実線L4で示されている。また、図15のグラフG2には、許容できる白スジのランクとして、ランク4.5を表す第3の実線L5も示されている。
第1の実線L3から分かるように、粒度が#1500のホワイトアルミナ砥粒で研磨面が形成された第1の実験用研磨ローラでは、白スジのランクが許容レベルであるランク4.5に達するまで6分の時間を要する。一方、材質が同じホワイトアルミナであっても、粒度が#600の第2の実験用研磨ローラでは、第2の実線L4から分かるように、ランク4.5に達するまで1.5分で済んでいる。
上述した第1実施形態の第1砥粒層312は、この第2の実験用研磨ローラの第1砥粒層の砥粒よりも硬いグリーンカーボン砥粒で形成されている。つまり、この本実施形態の第1砥粒層312における第1研磨面31aで研磨するときの研磨能力は、この第2の実験用研磨ローラの第1砥粒層における第1研磨面で研磨するときの研磨能力よりも高くなる。従って、本実施形態の第1砥粒層312での研磨によってランク4.5に達するまでの研磨時間は1.5分以下となる。本実施形態では、この第1砥粒層312での研磨時間が多少の余裕を見込んで1.5分に設定されている。
本実施形態の研磨ローラ31では、第1研磨面31aの研磨に続いて、第2砥粒層313における第2研磨面31bでの研磨が行われ、第1研磨面31aの研磨による光沢度の低下が抑制される。そして、上述したように、第2研磨面31bでの研磨で、光沢度の低下を許容レベルにまで抑制するのに要する時間が、本実施形態では2分となっている。従って、この第2研磨面31bによる2分間の研磨を含めても、本実施形態の研磨ローラ31による研磨時間は、3.5分となる。つまり、本実施形態の研磨ローラ31によれば、上記の第1の実験用研磨ローラ等に比べて研磨時間が60%程度に短縮されることとなる。
このように、本実施形態の研磨ローラ31によれば、1本の研磨ローラ31で、例えば上記の第1の実験用研磨ローラ等に比べて、定着ベルト21の表面の光沢度の低下を抑制しつつも、研磨時間を短縮することができる。
尚、本実施形態では、非回転状態の研磨ローラ31の第1研磨面31aで定着ベルト21の表面を研磨した後、回転状態の研磨ローラ31の第2研磨面31bで定着ベルト21の表面を研磨している。この研磨は、図12に示されているように、第1研磨面31aが、第2研磨面31bよりも差dだけ中心軸に近くなっていること利用したものである。しかしながら、本発明にいう研磨ローラは、研磨能力が互いに異なる複数の研磨面が、単純な円筒又は円柱状のローラの周面の、円周方向について互いに異なる複数の領域に形成されたものであっても良い。この場合、各研磨面での研磨は、例えば次のような手順で行われることとなる。即ち、一方の研磨面を定着ベルト21の表面に接触させて研磨ローラを揺動させ、その後、もう一方の研磨面を定着ベルト21の表面に接触させて研磨ローラを揺動させるといった手順で行われることとなる。
本実施形態では、第1研磨面31aと第2研磨面31bとで中心軸からの距離に差をつけていることで、研磨ローラ31の回転/非回転という、研磨ローラの揺動という上記の動作に比べて簡単な動作での研磨が可能となっている。
また、本実施形態では、研磨ローラの形状の一例として、周面の一部が一端から他端にかけて面取りされて平坦となった形状が示されている。しかしながら、研磨ローラの形状は、これに限るものでない。研磨ローラの形状は、例えば、回転軸に直交する断面が半円となった半円柱形状であってもよい。また、研磨能力が高い第1研磨面が形成される領域が平坦な領域でなくてもよく、例えば、外周側に凸の凸曲面等であってもよい。ただし、この場合、研磨能力が低い第2研磨面での研磨時に第1研磨面を定着ベルト21の表面に接触させないための機構上の工夫、あるいは形状の工夫が必要となる。機構上の工夫としては、研磨時の研磨ローラの動きを上記のような揺動とすること等が挙げられる。形状の工夫としては、上記の凸曲面における突出量を、研磨ローラの回転時に第1研磨面を定着ベルト21の表面に接触しない程度に抑えること等が挙げられる。
また、本実施形態では、第1研磨面31aを有する第1砥粒層312と第2研磨面31bを有する第2砥粒層313とで、砥粒の粒度が異なっている。これにより、砥粒の粒度が大きい第1研磨面31aでスジ状の痕を研磨し、その後に、砥粒の粒度が小さい第1研磨面31aで光沢度の低下を抑制するという複数段階の研磨が実現される。
また、本実施形態では、第1砥粒層312と第2砥粒層313とで、砥粒の硬さも異なっている。これによっても、砥粒が硬い第1研磨面31aでスジ状の痕を研磨し、その後に、砥粒が軟らかい第1研磨面31aで光沢度の低下を抑制するという複数段階の研磨が実現されている。
尚、本実施形態では、第1砥粒層312と第2砥粒層313とで、砥粒の粒度と硬さの両方が異なっている。具体的には、第1砥粒層312の砥粒が#600のグリーンカーボン砥粒であり、第2砥粒層313の砥粒が#2000のホワイトアルミナ砥粒となっている。しかしながら、本発明の研磨ローラは、これに限るものではなく、例えば、複数の研磨面が、砥粒の粒度と硬さの一方のみが異なっているという形態であってもよい。例えば、本実施形態の変形例として次のような形態が挙げられる。即ち、第1砥粒層312の砥粒が#600のホワイトアルミナ砥粒であり、第2砥粒層313の砥粒が#2000のホワイトアルミナ砥粒となった形態等が挙げられる。
また、本実施形態では、光沢度の低下を抑制するために第2研磨面31bで研磨する際に、粒度の大きな第1研磨面31aが定着ベルト21の表面に触れないように、油圧ダンパ412iが設けられている。本実施形態では、第1研磨面31aを定着ベルト21の表面に触れさせないための、例えば後述のカムを用いた機構等に比べると簡単な、油圧ダンパ412iを用いた構造でこのような動作制御が実現されている。
次に、第2実施形態について説明する。尚、この第2実施形態は、研磨機構を除いて、上述の第1実施形態と同等な形態である。以下では、第2実施形態について、第1実施形態との相違点に注目して説明し、同一点については説明を割愛する。また、以下では、研磨ローラとしては、図11及び図12に示されている第1実施形態の研磨ローラ31を参照する。
図16は、第2実施形態の研磨機構を示す図である。この図16のパート(a)には、光沢度の低下抑制のために行う第2研磨面31bでの研磨時の研磨機構42が示されている。また、図16のパート(b)には、スジ状の痕を研磨するために行う第1研磨面31aでの研磨時の研磨機構42が示されている。尚、この図16では、図13に示されている第1実施形態の研磨機構41の構成要素と同等な構成要素については、この図13と同じ符号が付されている。そして、以下では、これら同等な構成要素についての重複説明を省略する。また、この図16には、研磨機構42における、図13の第1実施形態の研磨機構41の右側の側面に相当する側面が示されている。研磨機構42における左右の構造の違いは、右側に研磨ローラ用モータが設けられている点のみであり、この点については図13に示されている構造と同様である。このため、以下では、第2実施形態の研磨機構42について、図16に示す右側の側面構造を代表例として説明する。
この図16に示されているように、第2実施形態の研磨機構42では、軸受412eと、ガイドフレーム412cにおける、図16中で下側の部分との間に、楕円形状のカム421が配置されている。このカム412は、押圧用バネ412hの付勢による軸受412eの矢印I方向への移動を後述のように規制する。この楕円形状のカム421が、本発明にいうストッパの一例に相当する。
第1研磨面31aでの研磨時には、カム421が、図16のパート(b)に示されているように、短軸が矢印I方向に揃う姿勢となる。この短軸の長さは、第1研磨面31aの定着ベルト21の表面への接触を妨げない長さとなっている。
また、第2研磨面31bでの研磨時には、カム421が、図16のパート(a)に示されているように、長軸が矢印I方向に揃う姿勢となる。そして、本実施形態では、この長軸の長さが、軸受412e、即ち研磨ローラ31の、第2研磨面31bが定着ベルト21の表面に接触する位置を超えた矢印I方向の移動を禁止する長さとなっている。即ち、カム421は、第2研磨面31bでの研磨時には研磨ローラ31のこのような移動を禁止するストッパの役割を果たす。これにより、回転状態の研磨ローラ31の第2研磨面31bでの研磨時に、第1研磨面31aの定着ベルト21の表面への接触が回避される。
上述した第1実施形態では、このような回避が、図13に示されている油圧ダンパ412iによって行われる。ここで、一般的に油圧ダンパは周囲温度が高くなり過ぎると内部の油の粘性が低下し、ダンパとしての性能が低下するおそれがある。このため、油圧ダンパは、その設置位置が、あまり温度上昇が高くない場所に限定されがちである。
これに対し、第2実施形態におけるカム421を用いた研磨機構42は、油圧ダンパを用いた第1実施形態の研磨機構41に比べると複雑にはなるが、周囲温度の制約を受けない分設置位置についての自由度が高い。また、この第2実施形態の研磨機構42を用いても、図11や図12に示されている研磨ローラ31を使って、定着ベルト21の表面の光沢度の低下を抑制しつつも、研磨時間を短縮することができることは言うまでもない。
次に、第3実施形態について説明する。尚、この第3実施形態は、研磨ローラを除いて、上述の第1実施形態と同等な形態である。以下では、第3実施形態について、第1実施形態との相違点に注目して説明し、同一点については説明を割愛する。
図17は、第3実施形態の研磨ローラを示す図である。
この図17に示されている研磨ローラ32は、スジ状の痕を研磨するために使われる第1研磨面32aが2箇所に設けられている。この第1研磨面32aが2箇所に設けられていることが、本発明にいう「第1研磨面が、前記複数の領域のうちの2つ以上の領域それぞれに形成されていること」の一例に相当する。
この研磨ローラ32の芯金321は、SUS303のステンレスで形成されており、その形状が、周面の2箇所が面取りされて平坦となった形状を有している。そして、これら2箇所の平坦な領域321aそれぞれの若干内側となる領域に、図12に示されている第1実施形態における第1砥粒層312と同様の第1砥粒層322が形成されている。また、他の領域に、図12に示されている第1実施形態における第2砥粒層313と同様の第2砥粒層323が形成されている。
本実施形態では、研磨ロール32での研磨が行われる毎に、2つの第1研磨面32aのうちの1つが交互に選択されて研磨に用いられる。即ち、ある回の研磨で一方の第1研磨面32aが使われ、次回の研磨では他方の第1研磨面32aが使われる。これにより、1つの第1研磨面32aに研磨によって加わる負荷が軽減される。延いては、研磨ロール32の寿命が、例えば第1研磨面の1つしか有していない研磨ロールに比べて長くなることとなる。
尚、2つの第1研磨面32aのから1つの第1研磨面32aの選択方法は、上記のような、研磨ロール32での研磨が行われる毎の交互の選択に限られるものではない。第1研磨面32aの選択方法は、例えば、研磨ロール32での研磨が所定回数行われる毎に2つの第1研磨面32aのうちの1つが交互に選択されるという方法であってもよい。
また、ここまでに説明した第1〜第3の3つの実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の研磨ローラの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 画像形成装置
1a 制御部(研磨制御部の一例)
2 定着装置
3,31,32 研磨ローラ(研磨ローラの一例)
4,41,42 研磨機構(研磨機構の一例)
13 像形成部(像形成部の一例)
21 定着ベルト(定着用回転部材及びトナー像側回転部材の一例)
22 加圧ローラ(定着用回転部材の一例)
31a,32a 第1研磨面(第1研磨面の一例)
31b 第2研磨面(第2研磨面の一例)
412h 押圧用バネ(押圧部材の一例)
412i 油圧ダンパ(ダンパの一例)
421 カム(ストッパの一例)
特開2008−40364号公報 特開2008−40365号公報

Claims (10)

  1. 互いに圧接した状態で回転し、未定着トナー像を保持した記録材を圧接部に受け入れて加熱及び加圧することにより前記未定着トナー像を前記記録材に定着する一対の定着用回転部材を有する定着装置に設けられ、前記一対の定着用回転部材のうち、前記未定着トナー像が接するトナー像側回転部材の表面を研磨する研磨ローラにおいて、
    前記トナー像側回転部材の表面を研磨したときの単位時間当たりの研磨能力が互いに異なる複数の研磨面が、周面の、円周方向について互いに異なる複数の領域に形成されていることを特徴とする研磨ローラ。
  2. 前記周面は、前記研磨ローラの回転軸からの距離が互いに異なる複数の領域を有しており、
    前記複数の研磨面のうち前記研磨能力が相対的に高い第1研磨面が、前記複数の領域のうち前記回転軸に相対的に近い領域に形成され、前記研磨能力が相対的に低い第2研磨面が、前記複数の領域のうち前記回転軸から相対的に遠い領域に形成されていることを特徴とする請求項1記載の研磨ローラ。
  3. 前記複数の研磨面それぞれが砥粒で形成されたものであり、前記複数の研磨面相互間では、前記砥粒の粒度が異なっていることを特徴とする請求項1又は2記載の研磨ローラ。
  4. 前記複数の研磨面それぞれが砥粒で形成されたものであり、前記複数の研磨面相互間では、前記砥粒の硬さが異なっていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の研磨ローラ。
  5. 前記複数の研磨面のうち前記研磨能力が相対的に高い第1研磨面が、前記複数の領域のうちの2つ以上の領域それぞれに形成されていることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の研磨ローラ。
  6. 互いに圧接した状態で回転し、未定着トナー像を保持した記録材を圧接部に受け入れて加熱及び加圧することにより前記未定着トナー像を前記記録材に定着する一対の定着用回転部材と、
    前記一対の定着用回転部材のうち、前記未定着トナー像が接するトナー像側回転部材の表面を、請求項1から5のうちいずれか1項記載の研磨ローラで研磨する研磨機構と、
    前記研磨ローラの前記複数の研磨面のうち、前記研磨能力が相対的に高い第1研磨面で前記トナー像側回転部材の表面を研磨させた後、前記第1研磨面は前記トナー像側回転部材の表面に接触させずに前記研磨能力が相対的に低い第2研磨面で前記トナー像側回転部材の表面を研磨させるように前記研磨機構を制御する研磨制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  7. 前記研磨ローラが、請求項2記載の研磨ローラであり、
    前記研磨制御手段が、前記トナー像側回転部材の表面を前記第1研磨面で研磨させる際には、回転中の前記トナー像側回転部材の表面に非回転状態の前記研磨ローラの前記第1研磨面を接触させ、前記トナー像側回転部材の表面を前記第2研磨面で研磨させる際には、回転状態の前記研磨ローラについて、前記第1研磨面は前記トナー像側回転部材の表面に接触させずに前記第2研磨面を前記トナー像側回転部材の表面に接触させるように前記研磨機構を制御する手段であることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 前記研磨機構が、前記研磨ローラを前記トナー像側回転部材の表面に向かって押圧する押圧部材と、前記トナー像側回転部材の表面を前記第2研磨面で研磨する際の、前記研磨ローラの、前記第2研磨面が前記トナー像側回転部材の表面に接触する位置を超えた、前記押圧部材の押圧による移動を抑制するダンパと、を備えることを特徴とする請求項7記載の定着装置。
  9. 前記研磨機構が、前記研磨ローラを前記トナー像側回転部材の表面に向かって押圧する押圧部材と、前記トナー像側回転部材の表面を前記第2研磨面で研磨する際の、前記研磨ローラの、前記第2研磨面が前記トナー像側回転部材の表面に接触する位置を超えた、前記押圧部材の押圧による移動を禁止するストッパとを有していることを特徴とする請求項7記載の定着装置。
  10. 記録材上に未定着トナー像を形成する像形成部と、
    互いに圧接した状態で回転し、未定着トナー像を保持した記録材を圧接部に受け入れて加熱及び加圧することにより前記未定着トナー像を前記記録材に定着する一対の定着用回転部材、及び、前記一対の定着用回転部材のうち、前記未定着トナー像が接するトナー像側回転部材の表面を、請求項1から5のうちいずれか1項記載の研磨ローラで研磨する研磨機構、を有する定着装置と、
    前記研磨ローラの前記複数の研磨面のうち、前記研磨能力が相対的に高い第1研磨面で前記トナー像側回転部材の表面を研磨させた後、前記第1研磨面は前記トナー像側回転部材の表面に接触させずに前記研磨能力が相対的に低い第2研磨面で前記トナー像側回転部材の表面を研磨させるように前記研磨機構を制御する研磨制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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