JP2014168739A - 静電噴霧装置、および静電噴霧装置における電流制御方法 - Google Patents

静電噴霧装置、および静電噴霧装置における電流制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】噴霧安定性に優れた静電噴霧装置を提供する。
【解決手段】静電噴霧装置は、スプレー電極(1)と基準電極(2)と、基準電極(2)における電流値を制御する制御回路(24)と、スプレー電極(1)と基準電極(2)との間に電圧を印加する高電圧装置(22)と、を備え、制御回路(24)は、基準電極(2)における電流値を、物質の所定の噴霧量に対応するスプレー電流よりも高い電流値に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電噴霧装置、および静電噴霧装置における電流制御方法に関する。
従来から、容器内の液体をノズルから噴射する噴霧装置が幅広い分野に適用されている。この種の噴霧装置として、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)により液体を霧化して噴霧する静電噴霧装置が知られている。この静電噴霧装置は、ノズルの先端近傍に電界を形成し、その電界を利用してノズルの先端の液体を霧化して噴射するものである。そのような静電噴霧装置を開示する文献として、特許文献1が知られている。
特表2004−530552号公報(2004年10月7日公開)
しかしながら、特許文献1の技術には次のような点で改善の余地がある。
特許文献1の静電噴霧装置は、スプレー電極と基準電極とを備える。スプレー電極は、液体を噴霧する導管であり、基準電極との間に電圧が印加されることで、基準電極との間に電場が形成される。
静電噴霧装置では、スプレー電極と基準電極との間の装置表面に液滴が付着すると、その液滴によりスプレー電極と基準電極とが電気的に接続し、スプレー電極と基準電極との間に漏れ電流が発生することがある。漏れ電流が発生すると、静電噴霧装置から噴霧される液量が不安定になる場合もある。
スプレー電極と基準電極との間に液滴が付着する例としては、噴霧物質が、基準電極の方向、つまり、装置自身の方向に噴霧され(以下、この現象をスプレーバックと称することもある)、静電噴霧装置に噴霧物質が付着する場合が考えられる。あるいは、静電噴霧装置の周囲環境が高湿度条件下にある場合にも、スプレー電極と基準電極との間に液滴が付着する場合もある。そして、静電噴霧装置にとって、スプレー電極と基準電極との間に漏れ電流が発生した場合においても、漏れ電流に起因する噴霧の不安定さを抑制し、安定性を保つことは重要な課題といえる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、噴霧安定性に優れた静電噴霧装置、および静電噴霧装置における電流制御方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、先端から物質を噴霧する第1電極と、上記第1電極との間で電圧が印加される第2電極と、上記第2電極における電流値を制御する電流制御手段と、上記電流制御手段により制御された電流値に基づいて、上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、上記電流制御手段は、上記第2電極における電流値を、上記物質の所定の噴霧量に対応する第1電流値よりも高い第2電流値に制御することを特徴とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る静電噴霧装置における電流制御方法は、静電噴霧装置における電流制御方法であって、上記静電噴霧装置は、先端から物質を噴霧する第1電極と、上記第1電極との間で電圧が印加される第2電極と、を備え、上記第2電極における電流値を制御する電流制御ステップと、上記電流制御ステップにて制御された電流値に基づいて、上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加ステップと、を含み、上記電流制御ステップは、上記第2電極における電流値を、上記物質の所定の噴霧量に対応する第1電流値よりも高い第2電流値に制御することを特徴とする。
本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、第1電極を正帯電(もしくは、負帯電)させ、第2電極を負帯電(もしくは、正帯電)させることにより、物質を第1電極から噴霧させる。
ここで、静電噴霧装置では、荷電平衡の原理により、第2電極の電流値は第1電極の電流値を表す。そして、第1電極での電流値は、物質を正帯電させ、所定の噴霧量の物質噴霧に対応する電流(以下、スプレー電流と称する場合もある)と空気をイオン化するための電流(以下、コロナ電流と称する場合もある)との合計値となる。また、高湿度といった環境下では第1電極と第2電極との間に漏れ電流が発生しうるため、漏れ電流が存在する場合には、第2電極の電流値は、スプレー電流、コロナ電流、および漏れ電流の合計となる。
ここで、本願発明者らは、静電噴霧装置において、第1電流値よりも大きい第2電流値に基づいて上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加したとしても、物質の噴霧量に大きな変化が見られないことを見出した。
この理由としては、第2電極が第1電流値よりも大きな第2電流値に制御されたとしても、第2電流値と第1電流値との差分がコロナ放電に用いられて、スプレー電流への影響が抑えられることによる。したがって、第2電極が第2電流値に制御されたとしても、スプレー電流が大きく変動することなく、それゆえ、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、噴霧安定性を保つことができる。
また、本願発明者らは、第2電極が第2電流値に制御されているときに、第1電極と第2電極との間に漏れ電流が発生した場合に、第2電流値と第1電流値との差分(または、その差分の一部)に相当する電流が漏れ電流として使われることを見出した。つまり、たとえ漏れ電流が発生した場合であっても、スプレー電流への影響を抑えることができ、噴霧安定性は維持される。
それゆえ、本発明の一態様に係る静電噴霧装置、および当該静電噴霧装置における電流制御方法は、上記の構成を備えることにより、噴霧安定性に優れた静電噴霧装置を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る静電噴霧装置では、上記第2電流値は、上記第1電流値の1.0倍よりも高く、1.2倍以下であってよい。
第2電流値が第1電流値の1.0倍よりも高ければ、第1電極と第2電極との間に漏れ電流が発生した場合であっても、漏れ電流は、第2電流値と第1電流値との差分(または、その差分の一部)を使うため、スプレー電流に対する影響を抑えることができる。
また、第2電流値が第1電流値の1.2倍以下であれば、消費電力を抑えることができ、かつ、高電圧が印加されることによる第1電極および第2電極の磨耗を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る静電噴霧装置では、上記電流制御手段は、上記第2電流値を、空気中の水分量に基づいて決定する構成であってよい。
静電噴霧装置の装置表面において上記第1電極と上記第2電極との間に液滴が付着すると、その液滴によって上記第1電極と上記第2電極との間に漏れ電流が発生しうる。そして、上記第1電極と上記第2電極との間に液滴が付着する原因として、高湿度下における空気中の水分が考えられる。
そこで、上記電流制御手段は、上記構成を備えることにより、空気中の水分量が多いときには第2電流値を高くし、空気中の水分量が少ないときには第2電流値を低くすればよい。これにより、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、第2電流値が常に高く制御されている場合に比べ、消費電力を低く抑えることができる。
また、本発明の一態様に係る静電噴霧装置では、上記電流制御手段は、空気中の水分量と上記第2電流値を決定するための補正値とが対応付けられた補正テーブルを参照して、空気中の水分量に対応する上記補正値を割り出し、式(1)により上記第2電流値を決定する構成であってよい。
feedback=Iinitial+I ・・・式(1)
feedback:第2電流値
initial:第1電流値
:空気中の水分量に対応する補正値
本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、上記補正テーブルを予め準備しておくことで、上記第2電流値を決定するための補正値を迅速に割り出すことができ、かつ、式(1)に基づいて第2電流値を決定するため、演算の処理負担を軽減することもできる。
第1電極および第2電極の仕様(形状、材質等)、静電噴霧装置における第1電極等のレイアウト等が異なれば、それに応じて補正値も変化させることが好ましい。そのため、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、上記構成を備えることにより、最適な補正値が迅速に割り出され、かつ、式(1)に基づいて第2電流値を決定することにより、演算の処理負担を軽減することもできる。
また、本発明の一態様に係る静電噴霧装置では、空気中の水分量が所定の値を超えるとき、上記補正値は、上記静電噴霧装置の装置表面において上記第1電極と上記第2電極との間に発生する漏れ電流の電流値であってよい。
上記の構成によれば、上記補正値が漏れ電流の電流値であれば、スプレー電流の一部が漏れ電流として使用されることがないため、噴霧の安定性を保つことができ、かつ、第2電流値が過大に決定されることがないため、消費電力の増加を抑制することができる。
なお、空気中の水分量が所定の値を下回る場合は、漏れ電流の発生する可能性が低いといえる。そのため、上記の構成は、空気中の水分量が所定の値を超えるときに適用されればよい。
また、漏れ電流は、様々な空気中の水分量に対応して予め測定し、上記補正テーブルに補正値として含めておけばよい。さらに、空気中の水分量の「所定の値」は、特定の値に限られず適宜変更されてよい。
また、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、周囲温度を検知する温度検知部と、空気の相対湿度を検知する湿度検知部とを備え、空気中の水分量は、上記温度検知部により検知された周囲温度と、上記湿度検知部により検知された空気中の相対湿度とに基づいて導出される構成であってよい。
したがって、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、上記温度検知部および上記湿度検知部を備えることにより、空気中の水分量を導出することができる。
それゆえ、本発明の一態様に係る静電噴霧装置は、空気中の水分量に基づいて、第2電流値を決定することができる。
本発明に係る静電噴霧装置は、先端から物質を噴霧する第1電極と、上記第1電極との間で電圧が印加される第2電極と、上記第2電極における電流値を制御する電流制御手段と、上記電流制御手段により制御された電流値に基づいて、上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、上記電流制御手段は、上記第2電極における電流値を、上記物質の所定の噴霧量に対応する第1電流値よりも高い第2電流値に制御する構成である。
また、本発明に係る静電噴霧装置における電流制御方法は、静電噴霧装置における電流制御方法であって、上記静電噴霧装置は、先端から物質を噴霧する第1電極と、上記第1電極との間で電圧が印加される第2電極と、を備え、上記第2電極における電流値を制御する電流制御ステップと、上記電流制御ステップにて制御された電流値に基づいて、上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加ステップと、を含み、上記電流制御ステップは、上記第2電極における電流値を、上記物質の所定の噴霧量に対応する第1電流値よりも高い第2電流値に制御する構成である。
それゆえ、本発明に係る静電噴霧装置、および静電噴霧装置における電流制御方法は、噴霧安定性に優れた静電噴霧装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る電源装置の構成図の一例を示す。 本発明の実施形態に係る静電噴霧装置の要部構成を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る静電噴霧装置の外観を説明するための図である。 気温35°、相対湿度75%における、スプレー電極と基準電極との間で印加される印加電圧と漏れ電流との関係を示す図である。 静電噴霧時のスプレー電極および基準電極の様子を示す図であり、(a)はスプレー電極の先端部を、(b)は基準電極の先端部を示す。 フィードバック電流を変化させたときの噴霧量と、その標準偏差の2倍(2σ)を示す図である。 図6に示す実験時の出力電圧を示す図である。 図6に示す実験時(7〜24日)の出力電圧およびフィードバック電流を示す図である。 低湿度条件下での電流配分を示す。 高湿度条件下において、漏れ電流が発生しているときの電流配分を示す。 高湿度条件下において、漏れ電流が発生していないときの電流配分を示す。 低湿度条件下での電流配分を示す。 高湿度条件下において、漏れ電流が発生しているときの電流配分を示す。 高湿度条件下において、漏れ電流が発生していないときの電流配分を示す。 高湿条件下においてフィードバック電流を1μAとしたときの噴霧結果を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態に係る静電噴霧装置100について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔静電噴霧装置100の要部構成について〕
まず、静電噴霧装置100の要部構成を図2により説明する。図2は、静電噴霧装置100の要部構成を説明するための図である。
静電噴霧装置100は、芳香油、農産物用化学物質、医薬品、農薬、殺虫剤、空気清浄化薬剤等の噴霧等に用いられる装置であり、少なくとも、スプレー電極(第1電極)1と、基準電極(第2電極)2と、電源装置3と、誘電体10とを備える。なお、静電噴霧装置100は、電源装置3を外部に設け、その電源装置3と接続される構成で実現されてもよい。
スプレー電極1は、金属性キャピラリ(例えば、304型ステンレス鋼など)等の導電性導管からなり、先端部5から噴霧物質を噴霧する。スプレー電極1は、電源装置3を介して基準電極2と電気的に接続される。スプレー電極1は、スプレー電極1の軸心に対して傾斜する傾斜面9を有し、先端部に向かうほど先端が細く、尖った形状である。そして、その尖状形状により噴霧物質の噴霧方向が規定される。
基準電極2は、金属ピン(例えば、304型スチールピンなど)等の導電性ロッドからなる。スプレー電極1および基準電極2は、一定の間隔をあけて離間し、互いに平行に配置されている。また、スプレー電極1および基準電極2は、例えば、互いに8mmの間隔をあけて配置される。
電源装置3は、スプレー電極1と基準電極2との間に電圧を印加する。例えば、電源装置3は、スプレー電極1と基準電極2との間に1−30kVの間の高電圧(例えば、3−7kV)を印加する。高電圧が印加されると電極間に電場が形成され、誘電体10の内部に電気双極子が生じる。このとき、スプレー電極1は正に帯電し、基準電極2は負に帯電する(その逆でもよい)。そして、負の双極子が正のスプレー電極1に最も近い誘電体10の表面に生じ、正の双極子が負の基準電極2に最も近い誘電体10の表面に生じ、帯電したガスおよび物質種が、スプレー電極1および基準電極2によって放出される。ここで、上述したように、基準電極2において生成される電荷は、噴霧物質の極性とは逆の極性の電荷である。したがって、噴霧物質の電荷は、基準電極2において生成される電荷によって平衡化される。それゆえ、静電噴霧装置100は、電荷平衡の原理に基づき、電流のフィードバック制御によって、噴霧の安定性を図ることができる。その詳細については後述する。
誘電体10は、例えばナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ポリプロピレンまたはポリアセチル−ポリテトラフルオロエチレン混合物などの誘電体材料からなる。誘電体10は、スプレー電極1をスプレー電極取付部6において支持し、基準電極2を基準電極取付部7において支持する。
次に、静電噴霧装置100の外観を図3により説明する。図3は、静電噴霧装置100の外観を説明するための図である。
図示するように、静電噴霧装置100は、直方形状である(その他の形状であってもよい)。その装置の一面に、スプレー電極1および基準電極2が配設されている。図示するように、スプレー電極1は、基準電極2の近傍に位置する。また、スプレー電極1を取り囲むように環状の開口11が、基準電極2を取り囲むように環状の開口12が、それぞれ形成されている。スプレー電極1と基準電極2との間には電圧が印加され、それによりスプレー電極1と基準電極2との間に電場が形成される。スプレー電極1からは正帯電した液滴が噴霧される。基準電極2は、電極近傍の空気をイオン化して負帯電させる。そして、負帯電した空気は、電極間に形成された電場と負帯電された空気粒子間の反発力とによって基準電極2から遠ざかる動きをする。この動きが空気の流れ(以下、イオン流と称する場合もある)を生み、このイオン流によって正帯電した液滴が静電噴霧装置100から離れる方向へと噴霧される。
なお、開口11、開口12は、特定の形状、サイズ、位置等に限られず、適宜変更されてよい。
〔電源装置3について〕
図1は、電源装置3の構成図の一例を示す。電源装置3は、電源21と、高電圧発生装置(電圧印加手段)22と、スプレー電極1および基準電極2の電流における出力電圧を監視する監視回路23と、基準電極2の電流値を所定の値(所定の範囲)に制御した状態で高電圧発生装置22の出力電圧が所望の値となるように高電圧発生装置22を制御する制御回路(電流制御手段)24とを備える。様々な用途に対応するために、制御回路24はマイクロプロセッサ241を備え、そのマイクロプロセッサ241は、他のフィードバック情報25に基づいて、出力電圧およびスプレー時間をさらに調整できるように設計されていてもよい。フィードバック情報25には、環境条件(気温、湿度、および/または、大気圧)、液体量、ユーザによる任意の設定などが含まれる。
電源21は周知の電源を用いることができ、主電源または1つ以上のバッテリーを含む。この電源21は、低電圧電源、直流(DC)電源が好ましく、例えば、1つ以上のボルタ電池を組み合わせて1つの電池を構成する。好適な電池には単3電池、単1電池が含まれる。電池の個数は、必要な電圧レベルと電源の消費電力とによって決まる。
高電圧発生装置22は、発振器221と、変圧器222と、コンバータ回路223とを備える。発振器221は直流を交流に変換し、変圧器222は交流で駆動する。この変圧器222にコンバータ回路223が接続される。通常、コンバータ回路223は、チャージポンプと整流回路とを備える。コンバータ回路223は、所望の電圧を生成し、交流を直流に変換する。典型的なコンバータ回路は、コックロフト・ウォルトン回路である。
監視回路23は、電流フィードバック回路231を備え、用途によっては、電圧フィードバック回路232を備えてもよい。電流フィードバック回路231は、基準電極2の電流値を測定する。静電噴霧装置100は電荷平衡されるため、基準電極2の電流値を測定し、参照することにより、スプレー電極1の先端部5での電流を正確に監視することができる。この方法によれば、高価で、複雑で、混乱を生じさせる測定手段をスプレー電極1の先端部5に設ける必要はない。電流フィードバック回路231は、例えば変流器などの従来のいかなる電流測定装置を含んでもよい。
好ましい実施形態において、基準電極2における電流は、基準電極2と直列に接続されたセットレジスタ(フィードバック抵抗器)における電圧を測定することにより測定される。ある実施形態において、セットレジスタにおける測定電圧は、アナログ・デジタル(A/D)変換器を用いて読み取られる。なお、一般的に、アナログ・デジタル変換器は、マイクロプロセッサの一部である。アナログ・デジタル変換器を備えた好適なマイクロプロセッサは、Microchip社製のPIC16F18**ファミリー製品のマイクロプロセッサである。デジタル情報は、制御回路24に出力を供給するためにマイクロプロセッサにより処理される。
好ましい実施形態において、セットレジスタで測定された電圧は、比較器を用いて、所定の一定基準電圧値と比較される。比較器は、極めて低い電流(一般に、ナノアンペアかそれ以下)しか必要とせず、かつ、応答速度が速い。多くの場合、マイクロプロセッサ241には、その目的のために比較器が組み込まれている。例えば、上述したマイクロチップファミリーのPIC16F1824は、入力電流値が極めて低く、かつ一定の基準電圧を有する好適な比較器を提供する。比較器に入力される基準電圧値は、このマイクロプロセッサ241に含まれるD/A変換器を用いて設定され、選択可能な基準電圧値が用意されている。通常動作では、この回路は、基準電圧の大きさおよびフィードバック抵抗器によって決定される要求値よりも測定電流が高いか低いかを検出することができ、その情報を制御回路24に供給する。
正確な電圧値が要求される用途において、監視回路23はまた、電圧フィードバック回路232を備え、スプレー電極1に印加される電圧を測定する。一般に、印加電圧は、2つの電極を接続する分圧器を形成する2つの抵抗器の接合部における電圧を測定することによって直接監視される。あるいは、印加電圧は、同様の分圧器の原理を用いて、コックロフト・ウォルトン回路内のノードで生成される電圧を測定することによって監視される。同様に、電流フィードバックに関して、フィードバック情報は、A/D交換器を介して、あるいは、比較器を用いてフィードバック信号を基準電圧値と比較することによって、処理される。
制御回路24は、発振器221の振幅の大きさ、周波数、またはデューティーサイクル、電圧のオンーオフ時間(あるいは、これらの組み合わせ)を制御することによって、高電圧発生装置22の出力電圧を制御する。この例において、制御回路24は、所定の周波数で交流バーストを生成することを発振器221に指示することで高電圧発生装置22の出力電圧を制御する。その出力電圧は、交流バーストの継続時間、および/または、デューティーサイクルにより決まる。制御回路24は、比較器からの出力として、先端部5の監視電流を示す信号を受信する。そして、制御回路24は、高電圧発生装置の出力値を所望の値に変更するために、所定の指標に従って交流バーストの継続時間、および/または、デューティーサイクルを調整する。
制御回路24は、パルス幅変調(PWM)スキームを使用する(パルス幅変調信号を用いる)構成であってよい。これにより、制御回路24は、PWMデューティーサイクルに対する制限値を設定することで、高電圧発生装置の出力電圧に対する制限を調節可能に設けることができる。通常、制御回路24は、マイクロプロセッサ241の出力ポートであり、PWM信号を供給できる。スプレー・デューティーサイクルおよびスプレー間隔もまた、同じPWM出力ポートを介して制御されうる。スプレーの間、PWM信号が出力される。上記電圧は、PWM信号のデューティーサイクルを変更することによって、または、フィードバック信号に基づいてPWM信号を瞬時にON、OFFすることによって、調整されうる。制御回路24のファームウェアの実装は、要求される補償スキームによって決まる。例えば、スプレー電流の電流値(第1電流値)を一定に保つために出力電圧が調整されなければならないときに、比較器から出力される電流フィードバックに関する出力値に基づいてPWM信号を自動シャットダウンおよび自動スタートすることのみによって、単純なフィードバック制御を実現できる。こういった構成は、上述したPIC16F1824マイクロコントローラに用意されている。
〔電流フィードバック制御について〕
上述したように、電源装置3は、基準電極2の電流値を所定の値(所定の範囲)に制御するために、高電圧発生装置22の出力電圧を補償する。この補償スキームによって、静電噴霧装置100の表面に液滴が付着して基準電極2の抵抗値が変化したときに、その抵抗値の変化を補償することが可能となる。電荷平衡の原理により、基準電極2で測定される電流値は、スプレー電極1で生成される電流値を表す。そして、スプレー電極1で生成される電流値は、正帯電した液滴を生成し、物質を所定量噴霧させる電流(以下、スプレー電流と称する場合もある)と空気をイオン化するためのコロナ電流との合計値である。加えて、高湿度といった環境下では、誘電体10の表面上のスプレー電極1と基準電極2との間の漏れ電流も存在する。このため、漏れ電流が存在するときには、基準電極2で測定される電流値は、スプレー電流、コロナ電流、および漏れ電流の合計となる。
ここで、漏れ電流は、スプレー電極1と基準電極2との間の距離を離すことで低減しうる。しかしながら、静電噴霧装置の設計、レイアウト等により、スプレー電極1と基準電極2との距離を変更することが困難な場合が多い。
そこで、静電噴霧装置100では、以下に説明する電流フィードバック制御によって噴霧の不安定さを抑制し、噴霧の安定性を実現する。
なお、スプレー電流の電流値は、電源装置3の出荷時に調整されてよい。
〔1.センサを使用した電流フィードバック制御〕
センサを使用した電流フィードバック制御を図1により説明する。
電源装置3では、マイクロプロセッサ241に対して、フィードバック情報25として、温度センサ(温度検知部)251、湿度センサ(湿度検知部)252、圧力センサ253、液体の内容物に関する情報254、RFID255などのフィードバック情報25が入力される。その情報は、アナログ情報またはデジタル情報として与えられ、マイクロプロセッサ241により処理される。マイクロプロセッサ241は、入力情報に基づいて、スプレー間隔、スプレーをオンにする時間、または印加電圧の何れかを変更することよって、スプレーの品質および安定性を高めるための補償を行う。
図1では、フィードバック情報25として、温度センサ251、湿度センサ252、圧力センサ253、液体の内容物に関する情報254、RFID255が例示されている。このうち、サーミスタなどの温度センサ251によって温度が、湿度センサ252によって相対湿度が測定される。その測定結果は、フィードバック情報25としてマイクロプロセッサ241に入力され、マイクロプロセッサ241において処理される。
上述したように、湿度により、言い換えると、空気中の水分により、誘電体10の表面に液滴が付着することで、スプレー電極1と基準電極2との間に漏れ電流が発生しうる。ここで、湿度センサ252は、相対湿度を測定するものであって、空気中の水分量を測定するものではない。そのため、温度センサ251により測定された温度情報と湿度センサ252により測定された湿度情報(相対湿度情報)とによって、空気中の水分量が測定される。その水分量は、スプレー電極1と基準電極2との間に漏れ電流が発生するかどうかに影響しうる。
なお、静電噴霧装置100は、温度センサ251および湿度センサ252を備えていなくとも、通信可能に外部装置に接続され、その外部装置から空気中の水分量を示す情報を取得する構成により実現されてもよい。
マイクロプロセッサ241は、電流値を所定の値に制御するため、フィードバック電流(Ifeedback)(第2電流値)に基づいて出力電圧を調整する。
フィードバック電流は、最初に電流値Iinitialに設定される。一例として、電流値Iinitialは、例えば0.87μAに設定される。なお、電流値Iinitialを設定する前に漏れ電流は発生していないことが前提となる。
そして、空気中の水分量が、気温25°、相対湿度55%の条件下における水分量を超える場合、フィードバック電流は、予め準備した補正テーブルに基づいて調整される。ここで、上記補正テーブルは、空気中の水分量と、その水分量において安定的な噴霧を可能とする電流値(I(T、RH))とを関連付けた補正テーブルである。I(T、RH)が決まると、フィードバック電流(Ifeedback)が、以下の式(1)から算出される。
feedback=Iinitial+I ・・・式(1)
ここで、Iは、空気中の水分量ごとに定まる電流の補正値である。
さらに、空気中の水分量は、気温および相対湿度から得られるため、式(1)は、式(2)のようにも表現することができる。
feedback=Iinitial+I(T、RH) ・・・式(2)
ここで、Tは温度を、RHは相対湿度を表す。また、I(T、RH)は、気温Tおよび相対湿度RHにおける電流の補正値である。
補正電流値I(T、RH)は、気温と相対湿度によって決まる値であり、様々な環境条件下において実測された漏れ電流の電流値に相当する。ただし、補正電流値I(T、RH)は、漏れ電流の電流値そのものでなくとも、漏れ電流値よりも大きな値により決定されていよい。また、I(T、RH)は、構成・レイアウト等が異なる静電噴霧装置ごとにも異なる。そのため、RFID(Radio Frequency Identification)などのスプレーヘッドタイプ・インテロゲータ回路255が電源装置3に実装され、静電噴霧装置ごとにフィードバック電流の調整が行われてもよい。
なお、「気温25°、相対湿度55%の条件下における水分量」との上記説明は一例であって、当然のことながら、他の気温、相対湿度の条件下における水分量を基準にフィードバック電流が調整されてよい。また、電流値Iinitialは、静電噴霧装置100の製品出荷時に予め設定されていてもよい。
ここで、気温と相対湿度は急激に変化するものではないため、気温および相対湿度は、各スプレーサイクルが始まる前に測定すれば十分であり、その場合、スプレーサイクルごとに式(2)に基づいてフィードバック電流が決定される。つまり、式(2)に基づいてIfeedbackが決定すると、電流値がIfeedbackに維持されるように、そのスプレーサイクルの期間中、連続的に、マイクロプロセッサ241によって出力電圧が調整される。そして、次のスプレーサイクルに入る前に気温と相対湿度が再び測定され、式(2)のIfeedbackが調整される。
ただし、気温の測定は1回で十分であるものの、1回のスプレーサイクルの期間間に気温を複数回測定し、その都度フィードバック電流を調整してもよく、このように、フィードバック電流は、様々な方法で調整されてよい。
さらに、補正電流値I(T、RH)は、空気中の水分量が所定の値を超えるときは0.1μAとなり、空気中の水分量が所定の値以下であるときは0μAというように、2値のみを取るものであってもよい。この場合、補正テーブルは、極めてシンプルに構成されるため、補正電流値I(T、RH)が迅速に割り出され、かつ、式(2)の演算の処理負担をさらに軽減することもできる。
〔補足〕
電源装置3は、温度センサ251、湿度センサ252、圧力センサ253、液体の内容物に関する情報254からマイクロプロセッサ241に入力された情報に従ってスプレー間隔を変化させてもよい。スプレー間隔は、電源のオン、オフ時間の総計である。例えば、電源がスプレーを35秒間オンとし(その間、電源はスプレー電極1と基準電極2との間に高電圧を印加する)、145秒間オフとする(その間、電源はスプレー電極1と基準電極2との間に高電圧を印加しない)周期的なスプレー間隔の場合、そのスプレー間隔は35+145=180秒である。スプレー間隔は、電源装置3のマイクロプロセッサ241に内蔵されたソフトウエアにより変更することができ、温度が上昇すると設定点から増加し、温度が低下すると設定点から減少する。スプレー間隔の増加および短縮は、噴霧される物質の特性によって定まる所定の指標に従うことが好ましい。便宜上、スプレー間隔の補償変化量は、スプレー間隔が0−60℃(例えば、10−45℃)の間でのみ変化するよう制限されていてもよい。そのため、温度センサ251によって記録された極端な温度は誤りとみなされ、考慮されず、高温および低温に対しては、最適ではないものの容認しうるスプレー間隔が設定される。あるいは、スプレー間隔のオン、オフ間隔は、スプレー間隔を一定にするように調整され、気温が上下したときにスプレー間隔内でスプレー時間を増減させてもよい。
また、電源装置3は、噴霧される物質の特性を検出し、当該物質の特性を示す特性情報を生成する検査回路をさらに備えてもよい。検査回路が生成した特性情報は、制御回路24に供給される。制御回路24は、この特性情報を用いて、少なくとも1つの電圧制御信号を補償する。上記電圧制御信号とは、周囲の環境条件(例えば、温度、湿度および/または大気圧、および/または噴霧量)の検出結果に基づいて生成された信号であり、出力電圧またはスプレー時間を調整するための信号である。電源装置3は、周囲の圧力(大気圧)を監視するために、圧力センサ253を備えていてもよい。
以上、電源装置3の内部構成について説明した。しかしながら、上記説明は電源装置3の一例であって、電源装置3は、上記の機能を有するのであれば、他の構成により実現されてもよい。
〔2.センサを使用しない電流制御〕
〔1.センサを使用した電流制御〕の補償スキームにおいては、空気中の水分に起因して誘電体10表面に生じる漏れ電流が、ランダムに発生し、かつ、その電流値が静電噴霧装置ごとに相違するという点を考慮する必要がある。そこで、以下では、センサを使用することなくフィードバック電流を制御する構成を説明する。
図4は、気温35°、相対湿度75%における、スプレー電極1と基準電極2との間で印加される印加電圧と漏れ電流との関係を示す図である。横軸は出力電圧(kV)を示し、縦軸は漏れ電流(nA)を示す。なお、図4は、30個の静電噴霧装置を用いたときの測定結果を示す。
この条件下において、式(2)の補正電流値(I(T、RH))を0.1μA増やすと、各静電噴霧装置は噴霧量が安定する。このときの漏れ電流は最大で0.1μA(=100nA)である。
一方、この極端な条件下においても漏れ電流が発生しないとき、スプレー電極1における電流値は、スプレー電流およびコロナ電流の合計となる。したがって、補正電流値(I(T、RH))を0.1μA増やすと、スプレー電流およびコロナ電流の合計が0.1μA増加する。
このとき、本願発明者らは、漏れ電流が発生しないときに補正電流値(I(T、RH))を増加させたとしても、噴霧量には大きな変動が見られないことを確認した。これは、増加した電流がコロナ放電に使用されるためであり、言い換えれば、スプレー電流は増加せずに、コロナ電流のみが増加するためである。そのため、補正電流値(I(T、RH))を増加させたとしても、スプレー電流には大きな変化が認められず、それゆえ、スプレー電流の電流値により規定される噴霧量にも大きな変化は見られない。この現象は、コロナ放電によって噴霧の安定性が高まるためであり、以下、その点をさらに詳細に説明する。
〔コロナ放電による噴霧の安定性向上について〕
静電噴霧装置100の特徴点の1つとして、特段の構成を用いることなく、正帯電および負帯電した電荷を生成することが可能という点を挙げることができる。静電噴霧装置100では、スプレー電極1と基準電極2との間に高電圧が印加されると、両電極間に電場が形成される。このとき、スプレー電極1は、正帯電したイオン種を放出する。基準電極2は、負帯電した空気を放出する。イオン種の生成は、コロナ放電とも称される。静電噴霧装置100は、例えば1μA以下の極めて微小な電流でも動作可能であり、イオンのアバランシェ効果は、発生しないか、極めて限定的である。
ここで、図5は、静電噴霧時のスプレー電極1および基準電極2の様子を示す図であり、図5(a)はスプレー電極1の先端部を、図5(b)は基準電極2の先端部を示す。
図5は、静電噴霧時に、スプレー電極1および基準電極2の先端部においてコロナ放電が行われていることを示す。正コロナの生成は、消費電力が多くなることから、好ましいものとは考えられていない。しかしながら、消費電力が決定的に重要な意味を持つものでもなく、電流値が1μA以下という小さな値である場合には、正イオン、言い換えればコロナの存在は、噴霧量に対する安定効果がより重要な意味を持つと言える。
ここで、コロナ放電による噴霧の安定性向上を実証するために、フィードバック電流を0.8μA〜1μAに変化させて噴霧試験を行った。その結果を図6に示す。図6は、フィードバック電流を変化させたときの噴霧量と、その標準偏差の2倍(2σ)を示す図である。ここで、横軸は経過日数(日)を示し、左側の縦軸は噴霧量(g/日)を示し、右側の縦軸は2σ(%)を示す。
図示するように、フィードバック電流は、最初に0.867μAに設定された後、4、5日ごとに0.8μA〜1μAの間で変更される。また、フィードバック電流を変更したときの出力電圧も併せて記録している。さらに、同図のデータは、10個の静電噴霧装置による平均を示す。また、フィードバック電流、出力電圧値、スプレー電極1と基準電極2との間の抵抗値も図中に示している。
図6に示すように、フィードバック電流を変化させても噴霧量は0.7〜0.8g/日の間を変位しさほど変わらない。7日〜24日目の間、この期間ではフィードバック電流を0.8μA〜1μAの間で変化させているが、噴霧量は、極めて安定しており、フィードバック電流による影響を受けていないと言える。これは、スプレー電極1と基準電極2との間の電場が安定し、フィードバック電流が高いほど、その電流がコロナ放電に使用され、それにより両電極間の電圧が安定した結果と言える。
さらに、この噴霧試験による追加的な効果を図7により示す。図7は、図6に示す実験時の出力電圧を示す図である。横軸は噴霧時間(日)を示し、縦軸は出力電圧(kV)を示す。図示するように、出力電圧は、噴霧期間を通して変動が少なく、フィードバック電流との相関性は低い。
この詳細を図8により説明する。図8は、図6に示す実験時(7〜24日)の出力電圧およびフィードバック電流を示す図である。横軸は噴霧時間(日)を示し、左側の縦軸は出力電圧(kV)を示し、右側の縦軸はフィードバック電流(μA)を示す。
図示するように、フィードバック電流が0.8μA〜1μAの範囲内を11%の幅で変動しているのに対して、出力電圧は、6kV前後の3%の幅での変化に留まっている。この事実は、増加した電流の多くがコロナ放電に消費されていることを示す。つまり、フィードバック電流が増えると、その増えた分だけコロナ電流が増加し、その一方でスプレー電流には大きな変化がない。そのため、スプレー電流は安定し、噴霧量の変動が少ない安定した噴霧が実現している。
以上の結果、コロナ放電は、フィードバック電流の設定値の変動や誤差を抑え、噴霧の安定性を保つ効果を有することが分かる。
以上の検討を踏まえ、センサを使用しない電流制御であっても、スプレー電流に影響を及ぼさない範囲で電流値を設定することにより、安定噴霧に有効であると言える。
〔電流フィードバック制御による効果について〕
以上、センサを使用した電流フィードバック制御、および、センサを使用しない電流制御について説明した。以下、それぞれの制御方法による効果を説明する。
〔1.センサを使用した電流制御による効果〕
センサを使用した電流制御による補償スキームは、温度センサ251および湿度センサ252を必要とするが、湿度に起因する漏れ電流の発生が想定されるときにのみフィードバック電流を増加させるため、電力消費を抑えることができる。そして、装置ごとに漏れ電流の大きさが異なる場合であっても、コロナ放電による安定効果を通して噴霧量の安定性を維持することが可能である。このことを図9〜図11により説明する。
図9は、低湿度条件下での電流配分を示す。図10は、高湿度条件下において、漏れ電流が発生しているときの電流配分を示す。図11は、高湿度条件下において、漏れ電流が発生していないときの電流配分を示す。
図9の低湿度条件下では、フィードバック電流は、スプレー電流とコロナ電流との合計となる。これに対して、図10の高湿度条件下では、漏れ電流の発生が想定される場合に、式(2)のI(T、RH)がフィードバック電流に加算される。つまり、フィードバック電流Ifeedbackは、IinitialとI(T、RH)との和となる。このとき、漏れ電流が発生しなければ、図11に示すように、I(T、RH)がコロナ電流として使われ、スプレー電流そのものは変化しない。
こうして、図9〜図11に示すように、スプレー電流は、センサを使用した電流制御による補償スキームを介して、高湿度および低湿度条件、および、漏れ電流が存在するかどうかに関わらずほぼ一定の値に保たれる。その結果、静電噴霧装置100は、噴霧量を安定させることができる。
〔2.センサを使用しない電流制御による効果〕
センサを使用しない電流制御による補償スキームは、温度センサ251および湿度センサ252を必要としないため、静電噴霧装置の設計・製造費のコストダウンを図ることができる。その一方で、センサを使用しない電流制御は、フィードバック電流を常に高めの値に設定する点で、センサを使用した電流制御よりも消費電力が大きくなる。ただし、フィードバック電流が1μA以下という低電流において消費電力が決定的に重要とは言えない場合には、消費電力の大小はさほど意味を持つ議論ではない。以下、センサを使用しない電流制御による効果を図12〜図14により説明する。
図12は、低湿度条件下での電流配分を示す。図13は、高湿度条件下において、漏れ電流が発生しているときの電流配分を示す。図14は、高湿度条件下において、漏れ電流が発生していないときの電流配分を示す。ここで、図12〜図14は、前述の図9〜図11に対して、温度・湿度を測定することなく、フィードバック電流が予め高めの値に設定されている点において異なる。
ここで、「高めの値」とは、発明者らの実験、経験により、フィードバック電流は、スプレー電流の1.0よりも高く、1.2倍以下とすることが好ましいことが見出されている。フィードバック電流がスプレー電流の1.0倍よりも高ければ、スプレー電極1と基準電極2との間に漏れ電流が発生した場合であっても、フィードバック電流とスプレー電流との差分を漏れ電流に使用することにより、スプレー電流に対する影響を抑えることができる。また、フィードバック電流がスプレー電流の1.2倍以下であれば、消費電力を抑えることができ、かつ、高電圧が印加されることによるスプレー電極1および基準電極2の磨耗を抑制することができる。
図12の低湿度条件下では、フィードバック電流は、スプレー電流とコロナ電流との合計となる。図13の高湿度条件下では、漏れ電流の発生した場合に、フィードバック電流からスプレー電流および漏れ電流を引いた電流分がコロナ電流として使われる。つまり、図12および図13の電流配分を比較すると、発生した漏れ電流分がコロナ電流から差し引かれるのであって、スプレー電流そのものは変化しない。そして、図14になると、漏れ電流が発生していないため、図13の状態から、コロナ電流に使用される電流分が増加する。このとき、スプレー電流は変化しない。
こうして、図12〜図14に示すように、スプレー電流は、高湿度および低湿度条件、および、漏れ電流が存在するかどうかに関わらずほぼ一定の値に保たれ、噴霧量が安定する。
このように、本実施の形態に係る静電噴霧装置は、センサを使用した電流制御、および、センサを使用しない電流制御の何れも適用可能であり、何れの場合にも好適に適用することができる。
次に、高湿条件下における噴霧の安定性を確認するための試験結果を図15により説明する。図15は、高湿条件下においてフィードバック電流を1μAとしたときの噴霧結果を示す図である。試験は、気温35℃、相対湿度75%において、フィードバック電流を1μAとして行った。ここで、横軸は経過日数(日)を示し、左側の縦軸は噴霧量(g/日)を示し、右側の縦軸は2σ(%)を示す。
理論的には、フィードバック電流は、あらゆる値に設定することができる。しかしながら、消費電流を考慮し、かつ、装置性能へ影響を最小限に抑えるために、電流値の増加率は、フィードバック電流値の20%よりも小さい範囲内とすることが望ましい。そして、湿度条件を考慮すると、電流の増加量を0.1μAとすることが望ましい。
図15は、気温35℃、相対湿度75%の条件下においてフィードバック電流を1μA(約0.1μAの増加電流量)としたときの噴霧結果を示す。図示するように、フィードバック電流が1μAに設定されている図6の経過日数11〜16日における噴霧結果と比較すると、噴霧量は変動が少なく、しかも、装置性能は安定し、かつ、漏れ電流による影響を最小限に抑えている。
ここで、図15に示す噴霧試験においてフィードバック電流を1μAとした理由を説明する。気温35℃、相対湿度75%の条件下において、測定される漏れ電流の最大値は0.1μAである。そこで、最初に設定される電流値Iinitialである0.87μAに漏れ電流分0.1μAを加算して0.97μAとし、その加算した電流値にマージンを加えた電流値をフィードバック電流1μAとしている。そして、試験結果によると、フィードバック電流を1μAとしたときの漏れ電流による影響は最小限に抑えられている。
このように、本実施の形態に係る電流制御方法は、高湿度条件下においても噴霧安定性に優れた静電噴霧装置を実現することが可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、芳香油、農産物用化学物質、医薬品、農薬、殺虫剤、空気清浄化薬剤等を噴霧する静電噴霧装置に好適に適用することができる。
1 スプレー電極(第1電極)
2 基準電極(第2電極)
3 電源装置
5 先端部
6 スプレー電極取付部
7 基準電極取付部
9 傾斜面
10 誘電体
11、12 開口
21 電源
22 高電圧発生装置(電圧印加手段)
23 監視回路
24 制御回路(電流制御手段)
25 フィードバック情報
100 静電噴霧装置
221 発振器
222 変圧器
223 コンバータ回路
231 電流フィードバック回路
232 電圧フィードバック回路
241 マイクロプロセッサ
251 温度センサ(温度検知部)
252 湿度センサ(湿度検知部)
253 圧力センサ
254 液体の内容物に関する情報
255 スプレーヘッドタイプ・インテロゲータ回路

Claims (7)

  1. 先端から物質を噴霧する第1電極と、
    上記第1電極との間で電圧が印加される第2電極と、
    上記第2電極における電流値を制御する電流制御手段と、
    上記電流制御手段により制御された電流値に基づいて、上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、
    上記電流制御手段は、上記第2電極における電流値を、上記物質の所定の噴霧量に対応する第1電流値よりも高い第2電流値に制御することを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 上記第2電流値は、上記第1電流値の1.0倍よりも高く、1.2倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
  3. 上記電流制御手段は、上記第2電流値を、空気中の水分量に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
  4. 上記電流制御手段は、空気中の水分量と上記第2電流値を決定するための補正値とが対応付けられた補正テーブルを参照して、空気中の水分量に対応する上記補正値を割り出し、式(1)により上記第2電流値を決定することを特徴とする請求項3に記載の静電噴霧装置。
    feedback=Iinitial+I ・・・式(1)
    feedback:第2電流値
    initial:第1電流値
    :空気中の水分量に対応する補正値
  5. 空気中の水分量が所定の値を超えるとき、
    上記補正値は、上記静電噴霧装置の装置表面において上記第1電極と上記第2電極との間に発生する漏れ電流の電流値であることを特徴とする請求項4に記載の静電噴霧装置。
  6. 周囲温度を検知する温度検知部と、空気の相対湿度を検知する湿度検知部とを備え、
    空気中の水分量は、上記温度検知部により検知された周囲温度と、上記湿度検知部により検知された空気中の相対湿度とに基づいて導出されることを特徴とする請求項3から5の何れか1項に記載の静電噴霧装置。
  7. 静電噴霧装置における電流制御方法であって、
    上記静電噴霧装置は、先端から物質を噴霧する第1電極と、上記第1電極との間で電圧が印加される第2電極と、を備え、
    上記第2電極における電流値を制御する電流制御ステップと、
    上記電流制御ステップにて制御された電流値に基づいて、上記第1電極と上記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加ステップと、を含み、
    上記電流制御ステップは、上記第2電極における電流値を、上記物質の所定の噴霧量に対応する第1電流値よりも高い第2電流値に制御することを特徴とする電流制御方法。
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