JP2014168090A - シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

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宏道 磯貝
Takeshi Senda
剛士 仙田
Eiji Toyoda
英二 豊田
Kumiko Murayama
久美子 村山
Koji Sensai
宏治 泉妻
Susumu Maeda
進 前田
Kazuhiko Kashima
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Abstract

【課題】 急速加熱・急速冷却熱処理時におけるスリップの発生を抑制しつつ、Grown−in欠陥の低減力を向上させることができ、加えて、急速加熱・急速冷却熱処理後、得られるシリコンウェーハの表面荒れも改善することができるシリコンウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係わるシリコンウェーハの製造方法は、シリコンウェーハに対して、酸素ガスを0.01vol.%以上1.00vol.%以下含有する希ガス雰囲気中、1300℃以上シリコンの融点以下の第1の温度まで急速昇温し、前記第1の温度を保持する第1の熱処理工程と、前記第1の熱処理工程に続いて、前記第1の温度で、前記希ガス雰囲気から酸素ガスを20vol.%以上100vol.%以下含有する酸素ガス含有雰囲気に切り替えて、更に、前記第1の温度で保持した後、前記第1の温度から急速降温する第 2の熱処理工程と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体デバイスの基板に使用されるシリコンウェーハの製造方法に関する。
近年の半導体デバイスの高集積化に伴い、その基板として用いられるシリコンウェーハに対する品質要求が厳しくなってきている。特に、シリコンウェーハのデバイス活性領域におけるGrown−in欠陥の低減化が強く要求されている。
このようなGrown−in欠陥を低減する方法として、シリコンウェーハに高温の熱処理を施す技術が一般的に知られている。
その一例として、水素及び/または不活性ガス雰囲気下、1000℃以上1350℃以下の温度で50時間以下の熱処理を行った後、800℃以上1350℃以下の温度範囲で50時間以下の酸化熱処理を行う技術が知られている(例えば、特許文献1)。
また、シリコン単結晶ウェーハに非酸化性雰囲気下で1100〜1300℃の温度の熱処理を1分以上加え、700℃未満の温度に冷却することなく連続して酸化性雰囲気で700〜1300℃の温度の熱処理を1分以上加えることにより表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン単結晶ウェーハを作製する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
また、近年において、ウェーハ表層部がきわめて低欠陥のシリコンウェーハを高生産性でかつ簡単に作製する技術として、シリコンウェーハに、急速加熱・急速冷却熱処理(RTP:Rapid Thermal Process)を施す技術が知られている。
その一例として、酸素濃度が11〜17×1017atoms/cm(ASTMF121−79)のシリコン単結晶より採取した基板用素材を用い、窒素を90%以上含有する雰囲気で昇温して1100〜1280℃で0〜600秒の加熱を施した後、酸素を10%以上含有する雰囲気に変更して100〜25℃/秒の冷却速度で降温する技術が知られている(例えば、特許文献3)。
特開平11−260677号公報 特開2001−144275号公報 特開2003−115491号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱処理技術は、熱処理時間が長時間となるため、生産性が悪く、更に、熱処理時にスリップが発生しやすいという問題があるため好ましいものではなかった。
また、特許文献2に記載の熱処理技術においても実質的に熱処理時間が長時間となるため、生産性が悪く、更に、熱処理時にスリップが発生しやすいという問題があるため好ましいものではなかった。
また、特許文献3に記載の熱処理技術は、窒素を90%以上含有する雰囲気中で行うため、シリコンウェーハの表面に窒化膜が形成されてしまい、その窒化膜の除去のため、新たにエッチング工程等を増やさなければならず、製造工程が増加するため好ましいものではなかった。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、急速加熱・急速冷却熱処理時におけるスリップの発生を抑制しつつ、Grown−in欠陥の低減力を向上させることができ、加えて、急速加熱・急速冷却熱処理後、得られるシリコンウェーハの表面荒れも改善することができるシリコンウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係わるシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶インゴットから製造されたシリコンウェーハに対し て、希ガス雰囲気中、第1の昇温速度で1300℃以上シリコンの融点以下の第1の温度まで急速昇温し、前記第1の温度を保持した後、第1の降温速度で 800℃以上1000℃以下の第2の温度まで急速降温し、前記第2の温度を保持する第1の熱処理工程と、前記第1の熱処理工程に続いて、前記第2の温度で、前記希ガス雰囲気から酸素ガスを20vol.%以上100vol.%以下含有する第2のガス雰囲気に切り替えて、更に、前記第2の温度を保持した後、 第2の昇温速度で前記第2の温度から前記第1の温度と同じ温度範囲の第3の温度まで急速昇温し、前記第3の温度で保持した後、第2の降温速度で前記第3の 温度から急速降温する第2の熱処理工程と、を備えたことを特徴とする。
前記第1の降温速度は、20℃/sec以上150℃/sec以下であり、前記第2の昇温速度は、20℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
前記第1の昇温速度は、10℃/sec以上150℃/sec以下であり、前記第2の降温速度は、10℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
本発明によれば、急速加熱・急速冷却熱処理時におけるスリップの発生を抑制しつつ、Grown−in欠陥の低減力を向上させることができ、加えて、急速加熱・急速冷却熱処理後、得られるシリコンウェーハの表面荒れも改善することができるシリコンウェーハの製造方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のシリコンウェーハの製造方法に用いられるRTP装置の一例の概要を示す断面図である。
本発明のシリコンウェーハの製造方法に用いられるRTP装置10は、図1に示すように、雰囲気ガス導入口20a及び雰囲気ガス排出口20bを備えた反応管20と、反応管20の上部に離間して配置された複数のランプ30と、反応管20内の反応空間25にウェーハWを支持するウェーハ支持部40とを備える。ウェーハ支持部40は、ウェーハWを直接支持する環状のサセプタ40aと、サセプタ40aを支持するステージ40bとを備える。反応管20は、例えば、石英で構成されている。ランプ30は、例えば、ハロゲンランプで構成されている。サセプタ40aは、例えば、シリコンで構成されている。ステージ40bは、例えば、石英で構成されている。
図1に示すRTP装置10を用いてウェーハWに対して、急速加熱・急速冷却熱処理(RTP:Rapid Thermal Process)を行う場合は、反応管20に設けられた図示しないウェーハ導入口より、ウェーハWを反応空間25内に導入し、ウェーハ支持部40のサセプタ40a上にウェーハWを支持し、雰囲気ガス導入口20aから後述する雰囲気ガスを導入すると共に、ランプ30によりウェーハW表面に対してランプ照射をすることで行う。なお、このRTP装置10における反応空間25内の温度制御は、ウェーハ支持部40のステージ40bに埋め込まれた複数の放射温度計50によってウェーハWの下部のウェーハ径方向におけるウェーハ面内多点(例えば、9点)の平均温度を測定し、その測定された温度に基づいて複数のハロゲンランプ30の制御(各ランプの個別のON−OFF制御や、発光する光の発光強度の制御等)を行う。
(第1の実施形態:参考例)
次に、本発明の第1の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法について図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶インゴットから製造されたシリコンウェーハに対して、所定の製造条件により急速加熱・急速冷却熱処理を行う。
チョクラルスキー法によるシリコン単結晶インゴットの育成は周知の方法にて行う。
すなわち、石英ルツボに充填した多結晶シリコンを加熱してシリコン融液とし、このシリコン融液の液面上方から種結晶を接触させて、種結晶と石英ルツボを回転させながら引上げ、所望の直径まで拡径して直胴部を育成することでシリコン単結晶インゴットを製造する。
こうして得られたシリコン単結晶インゴットは、周知の方法によりシリコンウェーハに加工される。
すなわち、シリコン単結晶インゴットを内周刃又はワイヤソー等によりウェーハ状にスライスした後、外周部の面取り、ラッピング、エッチング、研磨等の加工工程を経て、シリコンウェーハを製造する。なお、ここで記載された加工工程は例示的なものであり、本発明は、この加工工程のみに限定されるものではない。
次に、製造されたシリコンウェーハに対して、所定の製造条件により急速加熱・急速冷却熱処理を行う。
図2は、本発明の第1の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件を説明するための概念図である。
本発明の第1の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件は、前記製造されたシリコンウェーハを、所望の温度T(例えば、500℃)で図1に示すようなRTP装置10の反応管20内に設置し、第1のガス雰囲気中、第1の昇温速度ΔTuで、第1の温度Tまで急速昇温し、前記第1の温度Tを所定時間t保持する第1の熱処理工程と、この第1の熱処理工程に続いて、前記第1の温度Tで、前記第1のガス雰囲気から第2のガス雰囲気に切り替えて、更に、第1の温度Tで所定時間t保持した後、第1の降温速度ΔTdで第1の温度Tから急速降温する第2の熱処理工程と、を備える。
第1の熱処理工程において、前記第1のガス雰囲気として、酸素ガスを0.01vol.%以上1.00vol.%以下含有する希ガスを 用いることが好ましい。なお、ここでいう「vol.%含有する」とは、図1を用いて説明すると反応管20内に供給する際の希ガス中に含まれる酸素ガスの含有率(vol.%)のことをいう。
なお、前記第1のガス雰囲気として窒素ガスを用いた場合には、前述したように、急速加熱・急速冷却熱処理においてシリコンウェーハの 表面に窒化膜が形成されてしまうため好ましくない。また、前記第1のガス雰囲気として水素ガスを用いた場合には、後述するガス雰囲気の切り替えにおいて、第2のガス雰囲気に含まれる酸素ガスと混合する可能性があり、爆発の危険性があるため好ましくない。
前記希ガスとしては、Ar(アルゴン)ガスが好適に用いられる。
なお、前記第1のガス雰囲気中に含まれる酸素ガスが0.01vol.%未満である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができるものの、同時にシリコンウェーハの表面荒れを改善することができない。なお、前記第1のガス雰囲気中に含有する酸素ガスが、1.00vol.%を超える場合には、前記シリコンウェーハの表面荒れを改善することができるが、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。
第1の昇温速度ΔTuは、10℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
前記第1の昇温速度ΔTuが10℃/sec未満である場合には、生産性が悪いという問題がある。また、前記第1の昇温速度ΔTuが150℃/secを超える場合には、急激すぎる温度変化に耐えられずシリコンウェーハにスリップが発生するという問題がある。
第1の温度Tは、1300℃以上シリコンの融点以下であることが好ましい。なお、ここでいう第1の温度Tは、図1に示すようなRTP装置10内にウェーハWを設置した場合において、ウェーハWの下部のウェーハ径方向におけるウェーハ面内多点(本実施形態では9点)の平均温度のことをいう。
前記第1の温度Tが1300℃未満である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。
第1の温度Tを保持する時間tは、1sec以上60sec以下であることが好ましい。これより、生産性が高い急速加熱・急速冷却熱処理を実現できる。
第2の熱処理工程において、前記第2のガス雰囲気として、酸素ガスを20vol.%以上100vol.%以下含有する酸素ガス含有雰囲気を用いることが好ましい。
前記酸素ガスの含有率が20vol.%未満である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。
前記第1のガス雰囲気から前記第2のガス雰囲気に切り替える際には、前記第1の温度Tで行うことが生産性の観点から好ましい。
前記第2の熱処理工程において、前記ガスの切り替え後、更に、第1の温度Tで保持する時間tは、1sec以上60sec以下であることが好ましい。これより、生産性が高い急速加熱・急速冷却熱処理を実現できる。
第1の降温速度ΔTdは、10℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
前記第1の降温速度ΔTdが10℃/sec未満である場合には、生産性が悪いという問題がある。また、前記第1の降温速度ΔTdが150℃/secを超える場合には、急激すぎる温度変化に耐えられずシリコンウェーハにスリップが発生するという問題がある。
次に、本実施形態に係わるLSTD密度が低減されるメカニズムについて考察する。図3は、本実施形態に係わるLSTD密度が低減されるメカニズムを説明するための概念図である。
本実施形態で説明したように第1の熱処理工程で酸素ガスが0.01vol.%以上1.00vol.%以下含有する希ガスからなる第1の雰囲気中で急速加熱・急速冷却熱処理を行うと、シリコンウェーハ表面には面荒れを防止する程度の薄い表面酸化膜が形成され、更に、1300℃以上シリコンの融点以下での高温処理において、COPの 内壁に形成された内壁酸化膜に含まれる酸素がシリコンウェーハ内に溶解する(図3(a))。この状態で第2の熱処理工程において、雰囲気ガスを酸素ガスが20vol.%以上100vol.%以下含有する第2の雰囲気に切り替えることで、シリコンウェーハ内に急激に酸素が固溶し、さらにInterstitial−Si(以下、「i−Si」という)が導入される(図3(b))。このi−Siが、前記内壁酸化膜が除去されたCOP内に埋まる ことによってCOPが消滅し、いわゆるDZ(Denuted Zone)層が形成される(図3(c))。
従って、本実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法は、急速加熱・急速冷却熱処理時におけるスリップの発生を抑制しつつ、Grown−in欠陥の低減力を向上させることができ、加えて、急速加熱・急速冷却熱処理後、得られるシリコンウェーハの表面荒れも改善することができる。
なお、形成されたDZ層には、前記固溶酸素(Oi)が残存する状態となる(図3(c))。従って、後のデバイス工程で前記DZ層における固溶酸素濃度が高くなるため、デバイス活性領域で発生、もしくはウェーハ裏面等から応力により発生した転位が前記固溶酸素によりピンニングされるため、転位の伸張を抑制することができる。
また、前記DZ層はi−Si(格子間Si)の導入により格子間シリコン過飽和の状態となるため、急速加熱・急速冷却熱処理後の熱処理(例えば、デバイス工程における熱処理)において、前記DZ層内に固溶酸素が再析出されるのを防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法について図面を参照して説明する。
本実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法は、急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件が異なる。その他は、第1の実施形態と同様なため、説明を省略する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件を説明するための概念図である。
本発明の第2の実施形態に係わる急速加熱・急速冷却熱処理は、第1の実施形態で説明したような方法により製造されたシリコンウェーハを、所望の温度T(例えば、500℃)で図1に示すようなRTP装置10の反応管20内に設置し、第1のガス雰囲気中、第1の昇温速度ΔTuで、第1の温度Tまで急速昇温し、前記第1の温度Tを所定時間t保持した後、第1の降温速度ΔTdで、第2の温度Tまで急速降温し、第2の温度Tを保持する第1の熱処理工程と、この第1の熱処理工程に続いて、前記第2の温度Tで、前記第1のガス雰囲気から第2のガス雰囲気に切り替えて、更に、第2の温度Tを保持した後、第2の昇温速度ΔTuで第2の温度Tから第1の温度Tと同じ温度範囲の第3の温度Tまで急速昇温し、第3の温度Tを所定時間t保持した後、第2の降温速度ΔTdで第3の温度Tから急速降温する第2の熱処理工程とを備える。前記第2の温度Tでの保持は所定時間tで行う。
第1の熱処理工程において、前記第1のガス雰囲気として、希ガス雰囲気を用いることが好ましい。
希ガスとして、希ガス100%雰囲気を用いることがより好ましい。なお、ここでいう「vol.%含有する」とは、図1を用いて説明すると反応管20内に供給する際の希ガス雰囲気中に含まれる酸素ガスの含有率(vol.%)のことをいう。
このような条件下で本実施形態に用いられる急速加熱・急速冷却熱処理を行うと、Grown−in欠陥の低減力を損なうことなく、表面荒れを改善することができる。
前記希ガス雰囲気には、Ar(アルゴン)ガスが好適に用いられる。
第1の昇温速度ΔTuは、10℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
前記第1の昇温速度ΔTuが10℃/sec未満である場合には、生産性が悪いという問題がある。また、前記第1の昇温速度ΔTuが150℃/secを超える場合には、急激すぎる温度変化に耐えられずシリコンウェーハにスリップが発生するという問題がある。
第1の温度Tは、1300℃以上シリコンの融点以下であることが好ましい。なお、ここでいう第1の温度Tは、図1に示すようなRTP装置10内にウェーハWを設置した場合において、ウェーハWの下部のウェーハ径方向におけるウェーハ面内多点(本実施形態では9点)の平均温度のことをいう。
前記第1の温度Tが1300℃未満である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。
第1の温度Tを保持する時間tは、1sec以上60sec以下であることが好ましい。これより、生産性が高い急速加熱・急速冷却熱処理を実現できる。
第1の降温速度ΔTdは、20℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
第1の降温速度ΔTdが20℃/sec未満である場合は、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。第1の降温速度ΔTdが、150℃/secを超える場合には、急激すぎる温度変化に耐えられずシリコンウェーハにスリップが発生してしまう問題がある。
第2の温度Tは、800℃以上1000℃以下であることが好ましい。
前記第2の温度Tが800℃未満である場合は、固溶酸素が析出してしまうという問題がある。前記第2の温度Tが1000℃を超える場合には、表面荒れが発生するという問題がある。
第2の熱処理工程において、前記第2のガス雰囲気として、酸素ガスを20vol.%以上100vol.%以下含有する第2のガス雰囲気を用いることが好ましい。
前記第2のガス雰囲気は、前記酸素ガスの含有率が20vol.%未満である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。
前記第1のガス雰囲気から前記第2のガス雰囲気に切り替える際には、前記第2の温度Tで行うことが好ましい。前記ガスの切り替えを、前記第2の温度Tの範囲外(800℃未満又は1000度を超える場合)で行うと前述したような不具合があるため好ましくない。
前記第2の温度Tの保持時間tは、1sec以上60sec以下であることが好ましい。これより、生産性が高い急速加熱・急速冷却熱処理を実現できる。
第2の昇温速度ΔTuは、20℃/sec以上150℃/sec以下の昇温速度で行うことが好ましい。
前記第2の昇温速度ΔTuが20℃/sec未満である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理におけるGrown−in欠陥の低減力を向上させることができない。また、前記第2の昇温速度ΔTuが150℃/secを超える場合には、急激すぎる温度変化に耐えられずシリコンウェーハにスリップが発生する問題がある。
また、第1の温度Tと同じ温度範囲をもつ第3の温度Tの保持時間tにおいても、1sec以上60sec以下であることが好ましい。これより、生産性が高い急速加熱・急速冷却熱処理を実現できる。
第2の降温速度ΔTdは、10℃/sec以上150℃/sec以下であることが好ましい。
第2の降温速度ΔTdが10℃/sec未満である場合は、生産性が悪いという問題がある。第2の降温速度ΔTdが、150℃/secを超える場合には、急激すぎる温度変化に耐えられずシリコンウェーハにスリップが発生してしまう問題がある。
次に、本実施形態に係わるLSTD密度が低減されるメカニズムについて第1の実施形態と同様に、図3を用いて考察する。
本実施形態で説明したよ うに第1の熱処理工程で、希ガス雰囲気中で急速加熱・急速冷却熱処理を行うと、シリコンウェーハの表面の酸素は外方拡散されると共に、1300℃以上シリコンの融点以下での高温処理においてCOPの内壁に形成された内壁酸化膜に含まれる酸素がシリコンウェーハ内に溶解する(図3(a))。この状態で第2の 熱処理工程において、雰囲気ガスを酸素ガスが20vol.%以上100vol.%以下含有する酸素ガス含有雰囲気に切り替えることで、シリコンウェーハ内 に急激に酸素が固溶し、かつInterstitial−Si(以下、「i−Si」という)が導入される(図3(b))。このi−Siが、前記内壁酸化膜が 除去されたCOP内に埋まることによってCOPが消滅し、いわゆるDZ(Denuted Zone)層が形成される(図3(c))。
本実施形態では、酸素ガス含有雰囲気に切り変わる温度が800℃以上1000℃以下であるため、DZ層となる領域に固溶酸素(Oi)が析出されることなく、かつ、表面荒れが発生することがないという効果もある。従って、表面荒れ防止のため、第1の実施形態で説明したように、第1の熱処理工程における希ガス雰囲気中に酸素を0.01vol.%以上1.00vol.%以下含有させる必要がない。なお、第1の熱処理工程における希ガス雰囲気中に酸素を0.01vol.%以上1.00vol.%以下含有させると、Grown−in欠陥の低減力が低下することなく、表面荒れをより防止できるのは、前述した通りである。
なお、形成されたDZ層には、前記固溶酸素(Oi)が残存する状態となる(図5(c))。従って、後のデバイス工程で前記DZ層における固溶酸素濃度が高くなるため、デバイス活性領域で発生、もしくはウェーハ裏面等から応力により発生した転位が前記固溶酸素によりピンニングされるため、転位の伸張を抑制することができる。
以上のような構成を備えることで本実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法は、急速加熱・急速冷却熱処理時におけるスリップの発生を抑制しつつ、Grown−in欠陥の低減力を向上させることができ、加えて、急速加熱・急速冷却熱処理後、得られるシリコンウェーハの表面荒れも改善することができる。
また、前記DZ層はi−Si(格子間Si)の導入により格子間シリコン過飽和の状態となるため、急速加熱・急速冷却熱処理後の熱処理(例えば、デバイス工程における熱処理)において、前記DZ層内に固溶酸素が再析出されるのを防止することができる。
次に、実施例により本発明の効果について具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1:参考例)
CZ法により、P型、結晶面方位(001)、固溶酸素濃度[Oi]1.2×1018atoms/cm(1970−1979年度版Old ASTMによる換算係数からの算出値)、抵抗23〜25Ω/cmであるシリコン単結晶インゴットを作製した。
この際、窒化珪素膜で被膜されたシリコンウェーハを投入する窒素ドープ処理を行い、引上速度を平均で1.2mm/minに調整すると共に、シリコン単結晶の育成時に転位クラスタが発生しないように、引上速度Vと、1300℃における結晶軸方向の温度勾配Gを制御することでV/Gを制御しながら引き上げを行った。
次に、得られたシリコン単結晶インゴットを、ワイヤソーによりウェーハ状に切断し、ベベル加工、ラッピング、エッチング、研磨を施して、両面研磨された直径が300mmのシリコンウェーハを作製した。
次に、図1に示すようなRTP装置10を用いて、前記作製したシリコンウェーハの急速加熱・急速冷却熱処理を行った。急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件は下記の通りである。
(1)試験例1(熱処理シーケンス:図2)
・第1のガス雰囲気:アルゴン99.99vol.%、酸素0.01vol.%
・第2のガス雰囲気:酸素100vol.%
・T:500℃
・T:未処理、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃の5条件(未処理とは、急速加熱・急速冷却熱処理を行わないことをいう。以下同じ)
・ΔTu:75℃/sec
・ΔTd:25℃/sec
・t:10sec
・t:10sec
(2)試験例2(熱処理シーケンス:図2)
・第1のガス雰囲気:アルゴン99.99vol.%、酸素0.01vol.%
・第2のガス雰囲気:アルゴン80vol.%+酸素20vol.%
・その他は、試験例1と同一条件
(3)試験例3(熱処理シーケンス:図2)
・第1のガス雰囲気:アルゴン99.99vol.%、酸素0.01vol.%
・第2のガス雰囲気:アルゴン90vol.%+酸素10vol.%
・その他は、試験例1と同一条件
(4)試験例4(熱処理シーケンス:図2においてガス雰囲気切り替えなし)
・第1、2のガス雰囲気:酸素100vol.%
・その他は、試験例1と同一条件
(5)試験例5(熱処理シーケンス:図2においてガス雰囲気切り替えなし)
・第1、2のガス雰囲気:アルゴン80vol.%+酸素20vol.%
・その他は、試験例1と同一条件
(6)試験例6(熱処理シーケンス:図2においてガス雰囲気切り替えなし)
・第1、2のガス雰囲気:アルゴン100vol.%
・その他は、試験例1と同一条件
次に、急速加熱・急速冷却熱処理を行ったシリコンウェーハに対して、LSTD密度を測定した。LSTD密度は、レイテックス社製MO601を用い、レーザ波長を680nm、進入深さを5μmに調整して測定した。
図5は、実施例1での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるLSTD密度の発生状況を表す結果図である。
図5中、横軸は第1の熱処理工程及び第2の熱処理工程の最大到達温度:T(℃)であり、縦軸はLSTD密度(個/cm)である。
また、図5にプロットされた各点は、□が試験例1、○が試験例2、●が試験例3、▲が試験例4、◆が試験例5、■が試験例6の最高到達温度T(℃)に対するLSTD密度(個/cm)を表すプロットデータである。
図5に示すように、試験例1、2、すなわち、第2のガス雰囲気の酸素含有率が20vol.%以上の場合にはLSTD密度の低減効果が高いことが確認できる。これは、第2の熱処理工程時において酸素含有率が高くなることで、Siの酸化量が増加し、より多くの格子間シリコンが注入されたためと考えられる。また、最高到達温度Tが1250℃以下の場合は、LSTD密度の低減に大きな差は確認されない。これは、第1の熱処理工程でCOPの内壁酸化膜が十分に除去されない為、格子間Siが多く注入されてもこれらがCOPの内部に侵入できなかったためと考えられる。
なお、試験例6においては、Tが1300℃以上であっても、LSTD密度の低減効果は少ない。これは、Tが1300℃以上あれば、COPの内壁酸化膜は除去できると考えられるが、雰囲気ガスがアルゴン100vol.%であるため、注入される格子間Siの量が不十分であったものと考えられる。
また、第2の熱処理工程におけるガス雰囲気を酸素100vol.%で行った試験例4においても、LSTD密度の低減効果は少ない。これは、酸素が多いので、ウェーハ表層部のCOPは消滅することができるが、最初から酸素100vol.%雰囲気で行っているため、ウェーハ極表層部における固溶酸素濃度が増加してしまい、その部分にあるCOPの内壁酸化膜が十分に除去されないため、ウェーハ極表層部のCOPについては消滅することができないものと考えられる。
第2のガス雰囲気をアルゴン80vol.%と酸素20vol.%との混合ガスで行った試験例5においても、LSTD密度の低下は不十分である。
従って、本発明においては、第1の熱処理工程においてアルゴン100vol.%雰囲気中、1300℃以上の最高到達温度で急速加熱・急速冷却熱処理を行い、その後、第2の熱処理工程において雰囲気ガスを酸素含有率が20vol.%以上の酸素ガス含有雰囲気に切り替えて、1300℃以上の最高到達温度で急 速加熱・急速冷却熱処理を行うことで、Grown−in欠陥の低減力を向上させることができる。
(実施例2:参考例)
実施例1と同様な方法で両面研磨された直径が300mmのシリコンウェーハを作製した。
次に、図1に示すようなRTP装置10を用いて、前記作製したシリコンウェーハの急速加熱・急速冷却熱処理を行った。急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件は下記の通りである。
(7)試験例7(熱処理シーケンス:図2)
・第1のガス雰囲気:アルゴンの含有率を、97.00vol.%、98.00vol.%、99.00vol.%、99.50vol.%、99.95vol.%、99.99vol.%、100vol.%の計7条件。アルゴン以外のガスは酸素ガス。
・第2のガス雰囲気:酸素100vol.%
・T:500℃
・T:1300℃
・ΔTu:75℃/sec
・ΔTd:25℃/sec
・t:15sec
・t:15sec
次に、急速加熱・急速冷却熱処理を行ったシリコンウェーハに対して、LSTD密度及び表面粗さを測定した。LSTD密度は、レイテックス社製MO601を用い、レーザ波長を680nm、進入深さを5μmに調整して測定した。表面粗さは、AFM(原子間力顕微鏡:Atomic Force Microscopy)を用い、測定範囲3μmで評価した。
図6は、実施例2での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるLSTD密度及びマイクロラフネスにおける結果図である。図6の横軸は第1の熱処理工程におけるアルゴン含有率(vol.%)であり、第1縦軸(紙面左側)はLSTD密度(個/cm)であり、第2縦軸(紙面右側)は表面粗さ:RMS(nm)である。
図6に示すように、アルゴン含有率が98.00vol.%以下(酸素含有率が2.00vol.%以上)の場合には、LSTD密度の低減効果は低い。これは 酸素がAr雰囲気中に存在することで、ウェーハ極表層部における酸素濃度が固溶限界に達してしまうため、ウェーハ極表層部のCOPの内壁酸化膜がSi結晶中に溶解することができないため、COPが消滅しにくいものと考えられる。
一方、アルゴン含有率が99.00vol.%以上(酸素含有率が1.00vol.%以下)の場合には、LSTD密度の低減効果は高い。しかしながら、酸素が存在しない場合(アルゴン含有率が100vol.%)には、急速加熱・急速冷却熱処理後、得られるシリコンウェーハの表面粗さは荒れてしまう傾向にある。これは、第2の熱処理工程における酸素ガス含有雰囲気中に第1の熱処理工程で酸化膜が形成されていない状態で酸素ガス含有雰囲気中に曝すことになり、表面が急激に酸化されて酸化膜が形成されるため表面粗さ(RMS)が悪化するものと考えられる。
従って、本発明においては、LSTD密度の低減力の向上を図ることができ、かつ、表面粗さの悪化を防止できる条件は、アルゴン含有率が99.00vol.%以上99.99vol.%以下、すなわち、酸素含有率が0.01vol.%以上1.00vol.%以下であることが確認できる。
(実施例3)
実施例1と同様な方法で両面研磨された直径が300mmのシリコンウェーハを作製した。
次に、図1に示すようなRTP装置10を用いて、前記作製したシリコンウェーハの急速加熱・急速冷却熱処理を行った。急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件は下記の通りである。
(8)試験例8(熱処理シーケンス:図4)
・第1のガス雰囲気:アルゴン100vol.%
・第2のガス雰囲気:酸素100vol.%
・T:500℃
・T:1300℃
・T:800℃
・ΔTu:75℃/sec
・ΔTd:10〜170℃/secでの範囲で計15条件
・ΔTu:25℃/sec
・ΔTd:25℃/sec
・t:15sec
・t:15sec
・t:15sec
次に、急速加熱・急速冷却熱処理を行ったシリコンウェーハに対して、Totalスリップ長を評価した。この評価はウェーハ全体をX線トポグラフィ(リガク社製XRT300、004回折)で測定し、ウェーハ全体で確認された複数のスリップの各々の長さを測定し、すべてのスリップの長さの合計値をTotalスリップ長として評価した。
図7は、実施例3での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるTotalスリップ長の発生状況を示す結果図である。
図7に示すように、第1の熱処理工程における第1の降温速度ΔTdが150℃/secを超えるとTotalスリップ長が急激に増加する傾向が確認できる。
また、第1の降温速度ΔTdが20℃/sec未満の場合には、LSTD密度の低減効果が低いことが確認された。これは、第1の降温速度ΔTdが遅いため、シリコン結晶中の酸素が再びCOPの内壁に集まり、内壁酸化膜を形成してしまうため、第2の熱処理工程において、格子間Siを注入してもCOPが消滅しにくくなっているためと考えられる。
従って、本発明においては、LSTD密度の低減効果が高く、かつ、スリップが発生しない第1の熱処理工程における第1の降温速度ΔTdは、20℃/sec以上150℃/sec以下であることが確認できる。なお、以上の結果の上限値(150℃/sec以下)は、第2の熱処理工程における第2の降温速度ΔTdにも、同様に適用することができるものと考えられる。
(実施例4)
実施例1と同様な方法で両面研磨された直径が300mmのシリコンウェーハを作製した。
次に、図1に示すようなRTP装置10を用いて、前記作製したシリコンウェーハの急速加熱・急速冷却熱処理を行った。急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件は下記の通りである。
(9)試験例9(熱処理シーケンス:図4)
・第1のガス雰囲気:アルゴン100vol.%
・第2のガス雰囲気:酸素100vol.%
・T:500℃
・T:1300℃
・T:800℃
・ΔTu:75℃/sec
・ΔTd:25℃/sec
・ΔTu:10〜170℃/secでの範囲で計15条件
・ΔTd:25℃/sec
・t:15sec
・t:15sec
・t:15sec
次に、急速加熱・急速冷却熱処理を行ったシリコンウェーハに対して、Totalスリップ長を評価した。この評価はウェーハ全体をX線トポグラフィ(リガク社製XRT300、004回折)で測定し、ウェーハ全体で確認された複数のスリップの各々の長さを測定し、すべてのスリップの長さの合計値をTotalスリップ長として評価した。
図8は、実施例4での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるTotalスリップ長の発生状況を示す結果図である。
図8に示すように、第2の熱処理工程における第2の昇温速度ΔTuが150℃/secを超えるとTotalスリップ長が急激に増加する傾向が確認できる。
また、第2の昇温速度ΔTuが20℃/sec未満の場合には、LSTD密度の低減効果が低いことが確認された。これは、第2の昇温速度ΔTuが遅いため、Si結晶中の酸素が再びCOPの内壁に集まり、内壁酸化膜を形成してしまうため、第2の熱処理工程において、格子間Siを注入してもCOPが消滅しにくくなっているためと考えられる。
従って、本発明においては、LSTD密度の低減効果が高く、かつ、スリップが発生しない第2の熱処理工程における第2の昇温速度ΔTuは、20℃/sec以上150℃/sec以下であることが確認できる。なお、以上の結果の上限値(150℃/sec以下)は第1の熱処理工程における第1の昇温速度ΔTuにも、同様に適用することができるものと考えられる。
本発明のシリコンウェーハの製造方法に用いられるRTP装置の一例の概要を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件を説明するための概念図である。 本実施形態に係わるLSTD密度が低減されるメカニズムを説明するための概念図である。 本発明の第2の実施形態に係わるシリコンウェーハの製造方法に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における製造条件を説明するための概念図である。 実施例1での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるLSTD密度の発生状況を表す結果図である。 実施例2での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるLSTD密度及びマイクロラフネスにおける結果図である。 実施例3での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるTotalスリップ長の発生状況を示す結果図である。 実施例4での急速加熱・急速冷却熱処理後の各条件におけるTotalスリップ長の発生状況を示す結果図である。
10 RTP装置
20 反応管
30 ランプ
40 ウェーハ支持部

Claims (3)

  1. チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶インゴットから製造されたシリコンウェーハに対して、希ガス雰囲気中、第1の昇温速度で1300℃以上シリコンの融点以下の第1の温度まで急速昇温し、前記第1の温度を1秒以上60秒以下保持した後、第1の降温速度で800℃以上1000℃以下の第2の温度まで急速降温し、前記第2の温度を保持する第1の熱処理工程と、
    前記第1の熱処理工程に続いて、前記第2の温度で、前記希ガス雰囲気から酸素ガスを20vol.%以上 100vol.%以下含有する第2のガス雰囲気に切り替えて、更に、前記第2の温度を保持した後、第2の昇温速度で前記第2の温度から前記第1の温度と同 じ温度範囲の第3の温度まで急速昇温し、前記第3の温度で1秒以上60秒以下保持した後、第2の降温速度で前記第3の温度から急速降温する第2の熱処理工程と、
    を備え、
    前記第2の温度で保持する時間は、前記希ガス雰囲気下の前記第2の温度での保持時間と前記第2のガス雰囲気下の前記第2の温度での保持時間との和が1秒以上60秒以下であることを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  2. 前記第1の降温速度は、20℃/sec以上150℃/sec以下であり、前記第2の昇温速度は、20℃/sec以上150℃/sec以下であることを特徴とする請求項1に記載のシリコンウェーハの製造方法。
  3. 前記第1の昇温速度は、10℃/sec以上150℃/sec以下であり、前記第2の降温速度は、10℃/sec以上150℃/sec以下であることを特徴とする請求項2に記載のシリコンウェーハの製造方法。
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