JP2014165188A - 熱電変換素子 - Google Patents

熱電変換素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2014165188A
JP2014165188A JP2013032049A JP2013032049A JP2014165188A JP 2014165188 A JP2014165188 A JP 2014165188A JP 2013032049 A JP2013032049 A JP 2013032049A JP 2013032049 A JP2013032049 A JP 2013032049A JP 2014165188 A JP2014165188 A JP 2014165188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type silicide
substrate
thermoelectric conversion
type
silicide substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013032049A
Other languages
English (en)
Inventor
Jungo Kondo
順悟 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2013032049A priority Critical patent/JP2014165188A/ja
Priority to US14/183,597 priority patent/US20140230870A1/en
Priority to DE102014203052.8A priority patent/DE102014203052A1/de
Publication of JP2014165188A publication Critical patent/JP2014165188A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/80Constructional details
    • H10N10/85Thermoelectric active materials
    • H10N10/851Thermoelectric active materials comprising inorganic compositions
    • H10N10/855Thermoelectric active materials comprising inorganic compositions comprising compounds containing boron, carbon, oxygen or nitrogen
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/01Manufacture or treatment
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/10Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects
    • H10N10/17Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects characterised by the structure or configuration of the cell or thermocouple forming the device

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】500℃以上の高温で用いる熱電変換素子において、熱電変換素子の発電効率の経時的な劣化を抑制する。
【解決手段】使用温度500℃以上の高温用熱電変換素子6を提供する。素子6は、交互に積層されている複数のp型シリサイド基板1および複数のn型シリサイド基板2、積層方向に隣り合うp型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを接着し、無機質バインダーと充填剤との混合物からなる無機接着剤の硬化物からなる接着層13を有する積層構造体を備える。素子6は、更に、積層構造体5の側面に形成されており、p型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを電気的に直列接続する電極7A、7Bを備える。p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板の厚さが0.5mm以上、3mm以下であり、接着層の厚さが0.5mm以上、2mm以下であり、接着層の熱膨張係数が7×10−6/℃以上、16×10−6/℃以下である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車の廃熱を利用する熱電変換素子のような高温用熱電変換素子に関するものである。
熱電発電によるエネルギー変換技術は、環境問題への関心の高まりから、実用化、普及に向けて製品開発が活発化している。自動車用に関しては、廃熱利用は3割程度で、7割は放熱しており、燃費向上の観点で熱電変換材料の適用が検討されている。しかし、自動車のエンジン部分の温度は例えば600℃となるため、高温動作可能な熱電変換モジュールが必要とされている。
従来、熱電変換材料は、発電効率を高めるために、熱電定数ZTが高い材料が要求されており、BiTe系半導体材料が使用されてきた。しかしながら、500℃以上の高温では特性が劣化してしまうことから、高温用では、シリサイド系、シリコン-ゲルマニウム系、酸化物系、ハーフホイスラー系の熱電変換材料を必要とする。
粉末治金のプロセスによってシリサイド、酸化物系の熱電変換材料を製造することは、非特許文献1(昭和電線レビューVol.58,No.1,2008)に記載されている。すなわち、これらの棒状結晶を切断して多数のブロックを形成することで、熱電素子個片を製造する。しかし、こうしたプロセスは、量産が難しく、コスト低減が課題となっている。
一方、熱電変換素子の発電効率を高める方法として、熱電変換材料の占有率を大きくために、n型熱電材料基板とp型熱電材料基板とを積層して積層構造とすることが提案されている(特許文献1(特願2009−520460): 特許文献2(特開2011−046551): 特許文献3(特開平11−121815))。積層構造の熱電変換素子によれば、複数の熱電素子が一体化されているので、通常の熱電モジュールのように各p型、n型熱電素子を並べる実装コストが低減でき、低コストでかつコンパクトな熱電変換モジュールを提供できる。
昭和電線レビュー Vol.58,No.1,2008
特願2009−520460 特開2011−046551 特開平11−121815 特開2003-258323 特開2001−72500 特許3882047号
熱電変換素子では、高温側と低温側の温度差を維持するために、高低温側で熱伝導を遮断する必要がある。しかし、本発明者が、自動車の廃熱を想定した500℃以上の高温を利用して熱電変換素子を動作させて見ると、長期使用時に、接着層の絶縁性や熱伝導性の信頼性が劣化し、熱電変換効率が劣化することがわかった。
本発明の課題は、500℃以上の高温で用いる熱電変換素子において、熱電変換素子の発電効率の経時的な劣化を抑制することである。
本発明は、使用温度500℃以上の高温用熱電変換素子であって、
交互に積層されている複数のp型シリサイド基板および複数のn型シリサイド基板、積層方向に隣り合うp型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを接着し、無機質バインダーと充填剤との混合物からなる無機接着剤の硬化物からなる接着層を有する積層構造体、および
積層構造体上に形成されており、p型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを電気的に直列接続する電極
を備えており、p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板の厚さが0.5mm以上、3.0mm以下であり、接着層の厚さが0.5mm以上、2.0mm以下であり、接着層の熱膨張係数が7×10−6/℃以上、16×10−6/℃以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記熱電変換素子を製造する方法であって、
p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板を積層し、この際積層方向に隣り合うp型シリサイド基板とn型シリサイド基板との間に無機質バインダーと充填剤との混合物からなる無機接着剤を設け、この無機接着剤を硬化させることによって硬化物からなる接着層を形成して積層構造体を得る工程、および
積層構造体上に、p型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを電気的に直列接続する電極を設ける工程
を有することを特徴とする。
本発明者は、前述したように、高温で熱電変換素子を長期間使用したときに発電効率が劣化する原因を検討した。この結果、次の知見にいたった。
すなわち、自動車用など高温用の熱電変換素子の場合、例えば熱電性能指数ZTが1前後の材料を使用したとすると、そのゼーベック係数は100-200μV/Kである。温度差が500℃程度になると、熱電変換材料の両端に誘起される電圧は50mV〜100mVとなる。このため、p型とn型熱電材料を直列接続した場合にその両端電位差は100m〜200mVとなる。
積層構造の熱電変換素子の場合、熱電材料はグリーンシートや薄膜プロセスで製造されており、特許文献2(特開2011−046551)記載のように厚膜化(400μmまでと記載)は難しく、その厚みは数10μmから数100μm以下の厚みとなっている。また、接着層に関しても同様であり、例えば特許文献4(特開2003-258323)では接着層の厚さは50μmとしている。
従って、従来の積層構造の熱電変換素子では、p型熱電材料とn型熱電材料との間のギャップは、グリーンシートを用いた印刷法では通常50μm(従来技術では最大でも400μm)であるので、ギャップ間の電界強度は2〜4V/mmとなる。この電界強度は、接着層の絶縁破壊強度と比べて1/1000程度であるが、温度が例えば500〜600℃の環境下でこの電界が印加されると、接着層の絶縁性や熱伝導性の信頼性が長期的には劣化し、熱電変換効率が劣化することがわかった。
これに対して、本発明の熱電変換素子では、無機接着層で高温度差を維持でき、経時による絶縁性や熱伝導性の劣化が少ない熱電変換素子構造を提供することに成功した。
(a)は、p型シリサイド基板1を示す斜視図であり、(b)は、n型シリサイド基板2を示す斜視図であり、(c)は、p型シリサイド基板、n型シリサイド基板および無機接着剤3の積層構造を示す分解斜視図である。 図1(c)の無機接着剤3を硬化して得られた積層構造体4を示す斜視図である。 図2の積層構造体3から切り出された直方体形状の積層構造体5を示す斜視図である。 図3の積層構造体5の側面に端子7A、7Bを形成して得られた熱電変換素子6を示す斜視図である。 図5の熱電変換素子6を切断して得られた熱電変換素子8を示す斜視図である。 図5の熱電変換素子6を共通基板11上に設置して得られた熱電変換モジュール15を示す斜視図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明を更に説明する。
(高温用熱電変換素子)
本発明は、使用温度500℃以上の高温用熱電変換素子である。この使用温度は、600℃以上が更に好ましい。また、使用温度の上限は材料特性によって決まるが、例えば1200℃以下とすることができる。
こうした素子は、自動車内燃機関の発熱回収や産業用の廃熱回収(工業炉、焼却炉、小規模火力発電所など)に用いることができ、環境上重要な技術となるものである。
(p型シリサイド基板、n型シリサイド基板)
まず、図1(a)、(b)に示すように、p型シリサイド基板1、n型シリサイド基板2を準備する。
シリサイドとは、金属とシリコンよりなる化合物のことを示す。p型シリサイドとしては、以下を例示できる。
マグネシウムシリサイド、マンガンシリサイド、鉄シリサイド、ネオジウムシリサイド
またn型シリサイドとしては、以下を例示できる。
マグネシウムシリサイド、マンガンシリサイド、鉄シリサイド、ネオジウムシリサイド
熱膨張係数差による応力発生を考慮すると、p型、n型シリサイドは同じであることが好ましい。
p型シリサイド基板、n型シリサイド基板を得るためには、好ましくは、シリコンウエハを基材にして気相法により金属を熱拡散させる。例えば、特許文献5(特開2001−72500)に記載されているように、シリコン基板と、高温に保持した金属間化合物融液とを反応させて高融点シリサイド結晶を成長させることができる。
ただし、粉末治金法によりシリサイドの粉末を合成し、ホットプレス焼結してシリサイド焼結体を製造し、シリサイド焼結体を板状に切断して基板とすることも可能である。
p型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを交互に設けることによって、熱電変換素子を構成する。ここで、p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板の厚さは、0.5mm以上、3mm以下とする。これを0.5mm以上とすることによって、内部抵抗を小さくすることができ、出力電流が向上する。この観点からは、各基板の厚さを0.8mm以上とすることが更に好ましい。また、p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板の厚さを3mm以下とすることによって、体積当りの出力電圧の低下を抑制できる。この観点からは、基板厚さを2mm以下とすることが更に好ましい。
(無機接着剤および接着層)
p型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを交互に積層するとき、隣り合う基板の間に接着層を設ける。ここで、接着層は、無機質バインダーと充填剤との混合物からなる無機接着剤の硬化物からなる。
すなわち、図1(c)に模式的に示すように、p型シリサイド基板1とn型シリサイド基板2とを交互に積層する。このとき、積層方向に見て隣り合う基板1と2との間に無機接着剤3を設ける。次いで、無機接着剤3を硬化させることによって、図2に示すように接着層13を形成することで、積層構造体4が得られる。
ここで、無機接着剤を構成する無機質バインダーは、硬化後に使用温度で耐熱性を有する材質であれば使用可能であるが、ケイ酸塩系化合物(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、など)、リン酸塩系化合物(リン酸、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウムなど)、低融点ガラス、無機質高分子化合物(ボロン、リンを骨格元素とするもの)、塩基性塩化アルミニウム、塩基性リン酸塩化アルミニウム、エチルシリケート、酢酸ジルコニル、金属アルコキシド(アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、など)が挙げられる。
充填剤は、無機接着剤の硬化時に水分の蒸発を容易にし、発泡を防いだり、バインダー成分と反応し非水溶性の化合物を生成することにより耐水性、バインダーによる基体の浸食性、接着強度、耐熱性、電気的性質、吸湿性、耐薬品性を向上させる。
このような充填剤としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、カルシア、ムライトなどの酸化物、窒化ホウ素、窒化ケイ素などの窒化物、炭化ケイ素、炭化チタンなどの炭化物があげられる。
また、無機接着剤の硬化前の粘度を9Pa・s以上とすることによって、その塗布厚さを大きくでき、結果として接着層の厚さを大きくすることができる。この観点からは、無機接着剤の硬化前の粘度を20Pa・s以上とするが更に好ましく、さらに30Pa・s以上とすることによりより均一厚みでの制御が簡単にできる。。
また、硬化前の無機接着剤には、バインダーが水溶液となっており有機溶剤は含んでいない。水分量を調整することにより粘度を調整することができる。加熱硬化して、バインダー中の水分が蒸発し無機高分子であるバインダー中の化合物が析出し接着する。接着後の性状は、充填剤の特性により決まっている。
しかしながら、バインダーが金属アルコキシドである場合には有機溶剤に分散、あるいは溶解しており、粘度を調整することができる。この溶剤としては、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコールを例示できる。
硬化後の接着層13の厚さを0.5mm以上とすることによって、熱電変換材料間のギャップ間の接着層の信頼性劣化を防止することで出力電圧の経時劣化を抑制することができる。この観点からは、接着層の厚さは、0.8mm以上が更に好ましい。
また、硬化後の接着層の厚さを2mm以下とすることによって、出力電圧の経時劣化を抑制できる。
接着層の熱膨張係数は、シリサイド系熱電変換素子に近いという観点からは、7×10−6/℃から16×10−6/℃が好ましい。
また、無機接着剤の硬化は、200℃以上、特には200〜300℃で行われるものが好ましく、この場合500℃以上の使用温度でも安定にすることができる。
(積層構造体の切断)
図2に示すような積層構造体を、各基板に対して垂直な方向に向かって更に切断することによって、より平面的寸法の小さい積層構造体を複数形成することができる。これによって、熱電変換素子の生産性を向上させることができる。
例えば、図2の積層構造体4は、平面的に見て例えば円形ウエハー形状をしている。この積層構造体を、各基板1、2に対して垂直な方向に向かって切断することによって、例えば図3に示すように直方体形状の積層構造体5を得ることができる。この場合には、p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板が平面的に見て長方形状である。
本実施形態においては、な内部抵抗を小さくし電流を大きくするという観点からは、p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板の長方形状の長辺の長さが10mm以上であることが好ましく、15mm以上が更に好ましい。また、基板のクラックや破壊を抑制するという観点からは、p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板の長方形状の長辺の長さが40mm以下であることが好ましい。
好適な実施形態においては、n型シリサイド基板および前記p型シリサイド基板の少なくとも一方の主面に酸化膜が形成されている。各基板の両方の主面にそれぞれ酸化膜を形成することもできる。酸化膜は、シリサイド基板よりも熱伝導が悪く電気抵抗が大きい材料がよく、熱膨張係数が7×10−6/℃から16×10−6/℃が好ましい。こうした酸化膜は、蒸着法、スパッタ法、ゾルゲル法、水熱合成法などの方法で形成できる。
次いで、積層構造体の側面に、例えば図4に示すように、電極7A、7Bを形成することによって、積層方向に隣り合うp型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを電気的に接続する。
こうした電極の材質、形態、製法は特に限定されない。一例では、電解メッキ、無電解メッキ、電解メッキと無電解メッキとの組み合わせを例示できる。また電極は導電性ペーストの焼き付けによって形成してもよい。また、電極の材質は、以下を例示できる。
金、銀、銅、白金、ニッケル、カーボン、あるいは、これらの金属を含む合金である。
また、図4に示すように積層構造体に電極を付けて熱電変換素子6を形成した後、この熱電変換素子を更に切断し、複数の熱電変換素子を形成することもできる。例えば、図4の素子6を切断することによって、図5に示す熱電変換素子8を2つ以上形成することが可能である。
また、複数の熱電変換素子を共通実装基板上に固定し、直列または並列に接続することによって、熱電変換モジュール15を形成することもできる。例えば、図6の例では、2つの熱電変換素子8を共通実装基板11上に設置し、固定している。本例では、基板11側に電極7Bを配置し、上側に電極7Aを配向している。電極7Bは一対の外部端子10に接続されており、外部端子10は電線12を通じて外部に連結されている。二つの熱電変換素子は、直列に接続してよく、並列に接続してもよい。
(熱電変換モジュールの製造プロセス)
図1〜図5を参照しつつ説明した前記方法に従い、熱電変換素子を製造した。
具体的には、3インチ、基板厚1mm、方位(111)シリコンウエハを用意し、マグネシウムシリサイドにした。マグネシウムシリサイドの合成方法は、特許文献6(特許3882047号)に示される方法で実施した。具体的には、シリコンウエハと金属Mgをモル比Si:Mg=1:2になるように秤量し塩化マグネシウムとともに磁性るつぼに収容した。その後、るつぼを電気炉内に配置して900℃で20時間加熱処理をしてマグネシウムシリサイドを得た。ここで、p型シリサイド基板にはドーパントとしてCuを真空蒸着した。n型シリサイド基板はノンドープとした。
これによって得られたp型、n型マグネシウムシリサイドウエハ1、2を交互にセラミック系接着剤スミセラム3にて積層し、積層体を得た(図1(c))。スミセラムは住化ケムテックス製で粘度50Pa・s、熱膨張係数8ppm/℃のものを使用した。例として、シリサイドウエハ1mmの場合に接着後の厚みが0.5mmに均一になるように接着層をディスペンサにて塗布し、高さ25mmの積層体とした。
なお、無機接着剤の無機バインダーはケイ酸塩系化合物であり、充填剤はシリカ、アルミナである。
次いで、接着層の硬化を行った。すなわち、100℃で1時間程度仮硬化をした後、300℃にて1時間本硬化を実施した。硬化後、積層構造体4を、幅5mm、長さ19mmの熱電変換素子(サブモジュール)5毎にスライシングにより切断した。次に、p型とn型熱電変換素子が各々直列接続となるように図4のように側面に電極7A、7Bを形成した。さらに、共通実装基板11に熱電変換素子8を配置し、熱電変換素子間を直接接続して全体で25mm×40mm×5mmの熱電変換モジュール15を製造した。
得られた熱電変換モジュールについて、高温側550℃の環境下で熱電気出力を測定し、熱電変換効率を算出した。熱電変換効率は、入熱量と電気出力の比で定義する。例えば、後述するシリサイド基板厚が1mmの場合には、熱電気出力は2.5W/cmであり、熱電変換効率は11%であった。
(実験1:シリサイド基板の厚み依存性)
上述のようにして熱電変換素子を製造した。ただし、シリサイド基板の厚みを0.25mmから3.5mmのものを用意し、接着層の厚さは0.5mmとした。積層数は、p型シリサイド基板、n型シリサイド基板ともにそれぞれ10層とした。その後、得られた積層構造体を幅5mm、長さ19mmに切断して積層構造体を製造し、積層構造体を電極7A、7Bによって直列接続して長さ40mm×厚み5mmの熱電変換素子を製造した。各素子は,高温側550℃の環境下で熱起電力を測定した。基板厚みに対する熱起電力の測定結果を、表1に示す。
Figure 2014165188

なお、表1において、「スタック厚」は、モジュールした際の幅に相当する。
シリサイド基板の厚さを0.5mm以上とすることによって、温度差を500℃以上とすることができ、出力電圧を大きくできた。
(実験2:接着層の厚み依存性)
実験1と同様にして熱電変換素子を製造した。ただし、接着層の厚みが0.1mmから3mmのものを用意した。シリサイド基板の厚さは1.0mmとした。各接着層の厚さに対する熱起電力の測定結果を表2に示す。
Figure 2014165188

接着層の厚みを0.5mm以上とすることによって、温度差が500℃以上となり、十分に高い出力電圧が得られた。
(実験3:長期信頼性)
実験1、2で製造した各熱電変換モジュールについて、耐久試験を行った。具体的には、環境温度550℃下で300時間連続動作試験を実施し、熱電起電力の変化を測定した。結果を表3と表4に示す。
Figure 2014165188

Figure 2014165188

すなわち、シリサイド基板の厚さを0.5〜3.0mmとし、接着層厚さを0.5〜2.0mmとすることによって、初期だけでなく、500時間経過後の出力電圧も高く維持することができた。これは、本発明によって、経時による接着層の絶縁性や熱伝導性の信頼性の劣化を抑制でき、熱電変換効率を高く維持できることを示している。

Claims (6)

  1. 使用温度500℃以上の高温用熱電変換素子であって、
    交互に積層されている複数のp型シリサイド基板および複数のn型シリサイド基板、積層方向に隣り合う前記p型シリサイド基板とn型シリサイド基板とを接着し、無機質バインダーと充填剤との混合物からなる無機接着剤の硬化物からなる接着層を有する積層構造体、および
    前記積層構造体上に形成されており、前記p型シリサイド基板と前記n型シリサイド基板とを電気的に直列接続する電極
    を備えており、前記p型シリサイド基板および前記n型シリサイド基板の厚さが0.5mm以上、3.0mm以下であり、前記接着層の厚さが0.5mm以上、2.0mm以下であり、前記接着層の熱膨張係数が7×10−6/℃以上、16×10−6/℃以下であることを特徴とする、高温用熱電変換素子。
  2. 前記p型シリサイド基板および前記n型シリサイド基板が平面的に見て長方形状であり、この長方形状の長辺の長さが15mm以上であることを特徴とする、請求項1記載の素子。
  3. 前記無機接着剤の硬化前の粘度が20Pa・s以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の素子。
  4. 前記n型シリサイド基板および前記p型シリサイド基板の少なくとも一方の主面に酸化膜が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の素子。
  5. 複数の前記熱電変換素子を有しており、前記複数の熱電変換素子が互いに電気的に接続されていることを特徴とする、熱電変換モジュール。
  6. 請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の熱電変換素子を製造する方法であって、
    p型シリサイド基板およびn型シリサイド基板を積層し、この際積層方向に隣り合う前記p型シリサイド基板とn型シリサイド基板との間に無機質バインダーと充填剤との混合物からなる無機接着剤を設け、この無機接着剤を硬化させることによって硬化物からなる接着層を形成して積層構造体を得る工程、および
    前記積層構造体上に、前記p型シリサイド基板と前記n型シリサイド基板とを電気的に直列接続する電極を設ける工程
    を有することを特徴とする、熱電変換素子の製造方法。
JP2013032049A 2013-02-21 2013-02-21 熱電変換素子 Pending JP2014165188A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013032049A JP2014165188A (ja) 2013-02-21 2013-02-21 熱電変換素子
US14/183,597 US20140230870A1 (en) 2013-02-21 2014-02-19 Thermoelectric Conversion Elements
DE102014203052.8A DE102014203052A1 (de) 2013-02-21 2014-02-20 Thermoelektrische Umwandlungselemente

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013032049A JP2014165188A (ja) 2013-02-21 2013-02-21 熱電変換素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014165188A true JP2014165188A (ja) 2014-09-08

Family

ID=51264126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013032049A Pending JP2014165188A (ja) 2013-02-21 2013-02-21 熱電変換素子

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20140230870A1 (ja)
JP (1) JP2014165188A (ja)
DE (1) DE102014203052A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017059698A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 古河機械金属株式会社 熱電変換素子の製造方法
JP2017177676A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
WO2017175528A1 (ja) * 2016-04-05 2017-10-12 株式会社日立製作所 熱電変換材料及びその製造方法
JP2018056161A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 株式会社東芝 熱電変換装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2704132T3 (es) 2016-01-21 2019-03-14 Evonik Degussa Gmbh Procedimiento racional para la producción pulvimetalúrgica de componentes termoeléctricos
US9799655B1 (en) 2016-04-25 2017-10-24 International Business Machines Corporation Flipped vertical field-effect-transistor
CN110574172B (zh) * 2018-03-30 2023-02-28 国立大学法人茨城大学 光电二极管以及光感应设备
EP3683850A1 (de) * 2019-01-17 2020-07-22 Evonik Degussa GmbH Thermoelektrische umwandlungselemente und deren herstellung mittels behandlung von siliziumlegierungspulver
CN114199372A (zh) * 2021-12-03 2022-03-18 大连理工大学 一种自支撑柔性光功率强度测试器件及其制备方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0832128A (ja) * 1994-07-12 1996-02-02 Mitsubishi Materials Corp 熱電素子
JPH11121815A (ja) 1997-10-17 1999-04-30 Seiko Instruments Inc 熱電素子
JP3079265B1 (ja) 1999-09-02 2000-08-21 静岡大学長 金属間化合物融液を用いた高融点シリサイド結晶成長法
JP2003258323A (ja) 2002-03-07 2003-09-12 Citizen Watch Co Ltd 熱電素子
CA2518957A1 (en) 2003-03-10 2004-09-23 Applera Corporation Genetic polymorphisms associated with myocardial infarction, methods of detection and uses thereof
JP3882047B2 (ja) 2003-10-06 2007-02-14 国立大学法人静岡大学 マグネシウムシリサイドの合成方法
WO2009001691A1 (ja) * 2007-06-22 2008-12-31 Murata Manufacturing Co., Ltd. 熱電変換素子、熱電変換モジュール、および熱電変換素子の製造方法
JP2011046551A (ja) 2009-08-26 2011-03-10 Nippon Electric Glass Co Ltd グリーンシート
US20130008479A1 (en) * 2011-07-07 2013-01-10 Peng Chen Thermoelectric element design

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017059698A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 古河機械金属株式会社 熱電変換素子の製造方法
JP2017177676A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
US10703101B2 (en) 2016-03-31 2020-07-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid jetting apparatus
WO2017175528A1 (ja) * 2016-04-05 2017-10-12 株式会社日立製作所 熱電変換材料及びその製造方法
JP2017188547A (ja) * 2016-04-05 2017-10-12 株式会社日立製作所 熱電変換材料及びその製造方法
JP2018056161A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 株式会社東芝 熱電変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE102014203052A1 (de) 2014-08-21
US20140230870A1 (en) 2014-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014165188A (ja) 熱電変換素子
US10510940B2 (en) Thermoelectric generator
JP4124807B1 (ja) 熱発電素子を用いた発電方法、熱発電素子とその製造方法、ならびに熱発電デバイス
JPWO2008056466A1 (ja) 熱発電素子を用いた発電方法、熱発電素子とその製造方法、ならびに熱発電デバイス
JP4668233B2 (ja) 熱電変換素子及び熱電変換モジュール並びに熱電変換モジュールの製造方法
WO2011013529A1 (ja) 熱電変換材料及びそれを用いた熱電変換モジュール
KR101586551B1 (ko) 열전 발전기 제조에 유용한 구조물, 이를 포함하는 열전 발전기, 및 그 제조 방법
JP5158200B2 (ja) 熱電変換モジュールおよび熱電変換モジュールの製造方法
US10672970B2 (en) Thermoelectric generator
JP2015005596A (ja) 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの製造方法
JP5537202B2 (ja) 熱電変換モジュール
JP5218285B2 (ja) 熱電変換材料
JP6399251B2 (ja) 熱電変換素子および熱電変換素子の製造方法
JP6870747B2 (ja) 熱電変換素子および熱電変換素子の製造方法
JP4882855B2 (ja) 熱電変換モジュールとその製造方法
TW202002341A (zh) 熱電變換模組及熱電變換模組之製造方法
EP3442039A1 (en) Thermoelectric conversion module and thermoelectric conversion element
JP5200885B2 (ja) 熱発電デバイス
JP2010123827A (ja) 熱発電デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140605