JP2014164281A - 微細凹凸構造体の製造方法およびその方法により製造される微細凹凸構造体 - Google Patents

微細凹凸構造体の製造方法およびその方法により製造される微細凹凸構造体 Download PDF

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    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/118Anti-reflection coatings having sub-optical wavelength surface structures designed to provide an enhanced transmittance, e.g. moth-eye structures

Abstract

【課題】段差構造の凸部を有する凹凸パターンを高い設計自由度で形成することを可能とする。
【解決手段】微細な凹凸パターン11が表面に形成された加工対象物10を用い、段差加工工程を実施する。この段差加工工程は、凹凸パターン11の凹部11bの深さよりも薄い膜厚の薄膜12を凹凸パターン11が形成された表面に形成する薄膜形成工程と、加工対象物10の材料よりも薄膜12の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜12を除去する除去工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナノインプリント用モールドや反射防止構造を有する光学素子等、表面に微細な凹凸パターンを有する微細凹凸構造体の製造方法およびその方法により製造される微細凹凸構造体に関するものである。
複数の微細な突起(ドット)を含む凹凸構造(いわゆるモスアイ構造)は、優れた光の反射防止性能を示すことが知られている。特に、屈折率がより滑らかに変化するほうが、高性能な反射防止特性が得られるため、例えば、特許文献1または2には、段差構造の凸部を有する凹凸パターンが形成された微細凹凸構造体が開示されている。
具体的に特許文献1には、上記のような微細凹凸構造の製造方法として、球状粒子を基板上に均一に配列し、この球状粒子を酸素プラズマで所定量エッチングして球状粒子の間から基板を露出させ、球状粒子がエッチングされない条件下でこの露出した部分から基板をエッチングする方法が開示されている。そして、特許文献1には、球状粒子のエッチング工程および基板のエッチング工程を交互に実施することで、段差構造の凸部を有する凹凸パターンを形成できることが開示されている。
一方、特許文献2には、表面に形成されたアルミニウムの皮膜に対して陽極酸化と孔径拡大処理を繰り返すことで、段差構造の凸部を有する凹凸パターンを形成できることが開示されている。
特開2005−331868号公報 特開2010−281876号公報
しかしながら、特許文献1および2の方法では、凹凸パターンの個々の凸部の平面視における形状や配置の設計自由度に乏しいという問題がある。これは、凹凸パターンの個々の凸部の平面視における形状や配置が、特許文献1の方法では球状粒子の配置に、特許文献2の方法ではナノポーラスの配列に依存しているためである。さらに、特許文献2の方法では、凹凸構造体の材料も限定されてしまうという問題もある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、段差構造の凸部を有する凹凸パターンを高い設計自由度で形成することを可能とする微細凹凸構造体の製造方法を提供することを目的とするものである。
さらに本発明は、上記製造方法により製造された設計自由度の高い微細凹凸構造体を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の微細凹凸構造体の製造方法は、
微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物を用い、
凹凸パターンの凹部の深さよりも薄い膜厚の薄膜を凹凸パターンが形成された表面に形成する薄膜形成工程と、
加工対象物の材料よりも薄膜の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、
上記薄膜を除去する除去工程と、
を含む段差加工工程を実施することを特徴とするものである。
そして、本発明の微細凹凸構造体の製造方法において、段差加工工程は、薄膜形成工程前に、上記凹部の一部を充填材料で充填する充填工程をさらに含み、
除去工程において、上記薄膜を除去する際またはその後に、凹部に充填された充填材料をさらに除去することが好ましい。この場合において、凹凸パターンが形成された表面に、充填材料としての硬化性樹脂を塗布し、凹凸パターンの凸部が所定の高さだけ露出するように硬化性樹脂を除去することにより、充填工程を実施することが好ましい。
また、本発明の微細凹凸構造体の製造方法において、エッチング処理として等方性エッチングを実施することが好ましく、また等方性エッチングとして等方性ドライエッチングを実施することが好ましい。
また、本発明の微細凹凸構造体の製造方法において、段差加工工程を繰り返すことも可能である。
また、本発明の微細凹凸構造体の製造方法において、加工対象物表面上の段差加工前の上記凹凸パターンを電子線リソグラフィーによって形成することができる。
本発明の微細凹凸構造体は、
微細な凹凸パターンが表面に形成された微細凹凸構造体であって、
前記凹凸パターンの凸部が高さ方向に沿って段差構造を有し、
前記凸部のうち下から2段目以降の各部分の側面が凹孤形状の母線を有することを特徴とするものである。本明細書において、「下から2段目以降」の部分とは、段差構造のうち凸部の付け根側から2番目以降の段差部分をいう。
本発明の微細凹凸構造体の製造方法は、微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物を用い、凹凸パターンの凹部の深さよりも薄い膜厚の薄膜を凹凸パターンが形成された表面に形成する薄膜形成工程と、加工対象物の材料よりも薄膜の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜を除去する除去工程とを含む段差加工工程を実施することを特徴とする。本発明によれば、加工対象物の表面に予め形成しておく凹凸パターンは、電子線リソグラフィー等の一般的なパターニング法によって形成することができるから、凸部の平面視における形状や配置を自由に設計することができる。その結果、特許文献1または2の方法に比べて、凸部の平面視における形状や配置の設計自由度が格段に向上し、段差構造の凸部を有する凹凸パターンを高い設計自由度で形成することが可能となる。
また、本発明の微細凹凸構造体は、本発明の上記製造方法により製造するから、設計自由度の高いものとなる。
第1の実施形態の製造方法の工程を示す概略断面図である。 加工対象物の表面に予め形成しておく凹凸パターンの形成方法の工程を示す概略断面図である。 第2の実施形態の製造方法の工程を示す概略断面図である。 第3の実施形態の製造方法の工程を示す概略断面図である。 加工対象物の表面に予め形成しておく凹凸パターンの他の形態を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
「第1の実施形態」
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態の製造方法の工程を示す概略断面図である。特に図1aは、微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物の全体の断面図であり、図1b〜dはその凹凸パターン部分における拡大断面図である。
本実施形態の微細凹凸構造体の製造方法は、図1に示されるように、微細な凹凸パターン11が表面に形成された加工対象物10を用い(図1a)、凹凸パターン11の凹部11bの深さよりも薄い膜厚の薄膜12を凹凸パターン11が形成された表面に形成する薄膜形成工程(図1b)と、加工対象物10の材料よりも薄膜12の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程(図1c)と、上記薄膜12を除去する除去工程(図1d)とを含む段差加工工程を実施するものである。
加工対象物10は本製造方法が適用される基材であり、大きさ、形状および材料等の加工対象物10の構成は特に限定されず、微細凹凸構造体の用途に応じて選択される。加工対象物10の材料としては、エッチングが可能なものであればよく、例えば石英ガラス、光学ガラスおよび青板ガラス等のガラス材料、シリコンおよび酸化シリコン等の半導体材料、並びに銅、アルミニウムおよびニッケル等の金属材料等を使用することができる。例えば、微細凹凸構造体をナノインプリント用のモールドとして使用する場合において、光硬化性を利用するならば光透過性のよいガラス材料が使用され、熱硬化性を利用するならば熱伝導性のよい金属材料が使用される。
加工対象物10の表面には予め微細な凹凸パターン11が形成されている。凹凸パターン11の形状は、特に限定されず、微細凹凸構造体の用途に応じて選択される。例えば、本製造方法の目的が反射防止構造の形成である場合には、凹凸パターンは微細なドット状の凸部の配列となる。この場合において、このドットの半値全幅、高さおよび周期をそれぞれw、hおよびpとすると、例えばこのドットパターンは、10nm≦w≦800nm、0.1≦h/w≦5.0および0.1<w/p<1を満たすように設計されることが好ましい。
図2は、加工対象物の表面に予め形成しておく凹凸パターンの形成方法の工程を示す概略断面図である。上記のような凹凸パターンは例えば次のようして形成される。まず、凹凸パターンを形成する基材20を用意し(図2a)、凹凸パターンを形成する基材20の面に、基材20をエッチングする際のハードマスクとなる薄膜21を形成する。ハードマスクの材料としては、クロム(Cr)やアルミニウム(Al)、さらにはCrOx,CrNxおよびAlOx等の化合物を使用することができる。
その後、薄膜21をパターニングするためのレジスト22を塗布し、一般的なパターニング法でレジスト22をパターニングし(図2b)、薄膜21をエッチングする(図2c)。レジスト22のパターニング条件は、微細なパターンの描画が可能であれば特に限定されず、例えば電子線リソグラフィー法、フォトリソグラフィー法、ナノインプリントリソグラフィー法、ステッパー法、干渉露光法およびEUV露光法等の光学照射露光法によって実施することができる。薄膜21のエッチング条件も、特に限定されず、ハードマスクの材料に応じて適宜選択される。例えば、ハードマスクの材料がクロムである場合には、薄膜21のエッチングはドライエッチング(特にプラズマエッチング)によって実施され、これにより例えば塩素(Cl)を含む反応性ガスにより選択的にクロムがエッチングされる。また、ハードマスクの材料がアルミニウムである場合には、反応性ガスとしてBCl等のガスが使用される。
そして、パターニングされた薄膜21をマスクとして、例えばドライエッチングによって基材20を選択的にエッチングする(図2d)。基材20のエッチング条件は、特に限定されず、基材20の材料に応じて適宜選択される。例えば基材20の材料が石英である場合には、基材20のエッチングは、CF4、CHF3、SF6およびC4F8等の反応性ガスを用いたプラズマエッチングによって実施される。その後例えば、薄膜21の材料と反応性のあるガスを使用してプラズマエッチングして薄膜21を除去すれば、表面に凹凸パターンを有する加工対象物10が得られる。或いは、薄膜21の材料と反応性のある化学薬品(エッチャント)を使用してウェットエッチングによって薄膜21を除去してもよい。エッチャントとしては、例えば薄膜21の材料がクロムである場合には硝酸二アンモニウムセリウムが使用され、薄膜21の材料がアルミニウムである場合にはリン酸が使用される。
本発明では、上記のようにして得られた加工対象物10に対して段差加工工程を実施することにより、加工対象物10の凹凸パターン11の凸部11aに段差構造を付与する。具体的には、本実施形態の段差加工工程は、薄膜形成工程、エッチング工程および除去工程を有する。
薄膜形成工程は、凹凸パターン11の表面に薄膜12を形成する工程である(図1b)。薄膜12は、後述のエッチング工程においてマスクとして機能する膜である。薄膜12は、凹凸パターン11の凹部11bを完全に埋めないように、つまりその凹部11bの深さよりも薄い膜厚で、凹凸パターン11全体に形成される。したがって、図1bに示されるように、薄膜12は、凸部11aの側壁の一部が露出するように、凸部11aの上面および凹部11bの底面に形成される。この露出した側壁部分は、後のエッチング工程でエッチングされ、段差構造が付与される部分となる。薄膜12の膜厚は、側壁の露出させる程度に応じて適宜設定される。例えば、段差構造を付与する領域が多ければ、側壁部分の露出を多くするため膜厚は薄く設定され、段差構造を付与する領域が少なければ、側壁部分の露出を少なくするため膜厚は厚く設定される。薄膜12の材料としては、特に限定されず、ハードマスクとして知られる一般的な材料(例えば、クロム(Cr)やアルミニウム(Al)、さらにはCrOx,CrNxおよびAlOx等の化合物)を使用することができる。薄膜12の成膜方法としては、特に制限されず、真空蒸着法およびスパッタリング法等の堆積法を使用することができる。
エッチング工程は、上記薄膜12をマスクとして加工対象物10をエッチングする工程である(図1c)。したがって、エッチングは、加工対象物10の材料よりも薄膜12の材料がエッチングされにくい条件で実施され、詳細な条件は加工対象物10の材料および薄膜12の材料に応じて設定される。このエッチング工程により、露出した凸部の側壁部分がエッチングされ、当該部分に段差構造が形成される。段差構造の各段は、凸部の上下方向(例えば図1cにおける紙面内の上下方向)に沿った側壁母線が不連続となっている部分で区別される。エッチングは、エッチングの横方向の進行を促進させる観点から、等方性のエッチング法により実施することが好ましい。等方性エッチングとしては、バイアス電圧が低い或いはゼロであるドライエッチングやウェットエッチングが好ましい。特に、イオンおよびラジカル13によってエッチングを行う反応性プラズマエッチングにおいて、バイアスを小さくしてエッチングを実施することが好ましい。なお、異方性エッチングを用いても、段差構造の形成は可能である。異方性エッチングであっても、凹部内部では少なからずエッチングガスが滞留しているためである。また、電界が凸部上にある薄膜12のエッジに集中することから、薄膜の厚さによってはエッジ側から薄膜12がなくなるためである。
除去工程は、薄膜12を除去する工程である(図1d)。薄膜12の除去は、例えば、上記エッチング工程とは逆に、加工対象物10の材料よりも薄膜12の材料がエッチングされやすい条件でドライエッチングすることにより実施される。或いは、薄膜12の材料と反応性のある化学薬品(エッチャント)を使用してウェットエッチングによって薄膜12を除去してもよい。エッチャントとしては、例えば薄膜12の材料がクロムである場合には硝酸二アンモニウムセリウムが使用され、薄膜12の材料がアルミニウムである場合にはリン酸が使用される。
上記の段差加工工程を経た結果、例えば図1dに示されるような微細凹凸構造体19が得られる。本実施形態の微細凹凸構造体19では、凸部の側壁の一部が凹孤形状(つまり、二点を結ぶ直線が下向きに窪んだような形状)の母線14を有する。つまり、当該凸部は、下から、エッチングされていない側壁(直線形状の母線)に対応する部分S1と、凹孤形状の母線14に対応する部分S2とからなる段差構造を有する。
以上のように、本実施形態の微細凹凸構造体の製造方法は、微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物を用い、凹凸パターンの凹部の深さよりも薄い膜厚の薄膜を凹凸パターンが形成された表面に形成する薄膜形成工程と、加工対象物の材料よりも薄膜の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜を除去する除去工程とを含む段差加工工程を実施することを特徴とする。本発明によれば、加工対象物の表面に予め形成しておく凹凸パターンは、電子線リソグラフィー等の一般的なパターニング法によって形成することができるから、凸部の平面視における形状や配置を自由に設計することができる。その結果、特許文献1または2の方法に比べて、凸部の平面視における形状や配置の設計自由度が格段に向上し、段差構造の凸部を有する凹凸パターンを高い設計自由度で形成することが可能となる。
ところで、凹凸パターンの凸部に段差構造を形成する方法として、一般的に、マスクの幅を各回で徐々に変更しながらリソグラフィーを繰り返す方法が知られている。しかしながら、このような方法では、各回のマスクの位置を調整するために高精度のアライメントが要求される。しかしながら、本発明は、凹部を所定の材料で埋め込みかつ凸部の側壁の一部を露出させてエッチングすることにより、このようなアライメントが不要となるという利点も有する。
また、本実施形態の微細凹凸構造体は、上記製造方法により製造するから、設計自由度の高いものとなる。
「第2の実施形態」
次に本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、段差加工工程が薄膜形成工程前に充填工程をさらに含む点で第1の実施形態と異なる。したがって、第1の実施形態と同様の構成要素についての詳細な説明は、特に必要のない限り省略する。図3は第2の実施形態の製造方法の工程を示す概略断面図である。特に図3aは、微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物の全体の断面図であり、図3b〜eはその凹凸パターン部分における拡大断面図である。
本実施形態の微細凹凸構造体の製造方法は、図3に示されるように、微細な凹凸パターン31が表面に形成された加工対象物30を用い(図3a)、上記表面にレジストを塗布して硬化させることによりレジスト膜35を形成し(図3b)、凹凸パターン31の凸部31aが所定の高さだけ露出するようにレジスト膜35の一部を除去する充填工程(図3c)と、凹凸パターン31の凹部31bに堆積する分が凸部31aの上面より低くなるように薄膜32を凹凸パターン31が形成された表面に形成する薄膜形成工程(図3d)と、加工対象物30の材料よりも薄膜32の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜32およびレジスト膜35を除去する除去工程(図3e)とを含む段差加工工程を実施するものである。
充填工程は、薄膜形成工程前に、凹部の一部を充填材料で充填する工程である(図3c)。第1の実施形態では、ハードマスクとしての薄膜12のみで凸部の側壁を覆う場合について説明した。しかしながら、一般的にハードマスク材料の堆積は成膜レートが小さく、薄膜12のみで凸部の側壁を覆うようにすると多くの時間を要する場合もある。そこで、本実施形態では、凹部31bの埋め込みの高さを稼ぎ、効率よく凹部31bを埋め込められるように、充填工程が採用されている。
充填材料は、特に制限されず、成膜のしやすさおよび除去のしやすさ等の観点から適宜設定される。例えば充填材料としては、本実施形態のように、リソグラフィーの分野において使用されている硬化性樹脂(レジスト等)を使用することができる。硬化性樹脂は、光硬化性でも熱硬化性でもよい。レジスト膜35の一部を除去する方法は、アッシングによって実施することができる。また、充填材料としては、クロム(Cr)、金(Au)、アルミニウム(Al)等の金属、窒化シリコン(SiN)等の窒化物、および酸化チタン(TiO等の酸化物等、真空成膜装置で成膜可能な材料も使用することができる。充填材料による薄膜の膜厚は、側壁の露出させる程度に応じて適宜設定される。ただし、充填材料による薄膜(レジスト膜35)およびマスクとしての薄膜(薄膜32)の全体の膜厚が凹部31bの深さよりも薄くなるようにする。つまり、「所定の高さだけ」露出するようにレジスト膜35の一部を除去するとは、薄膜形成工程で形成する薄膜32の膜厚を考慮して必要な高さの凸部を露出させることを意味する。
本実施形態の薄膜形成工程では、充填工程で埋め込みの高さがある程度確保されているため、薄膜32の膜厚はエッチング工程に耐えられる範囲で比較的薄くてよい。エッチング工程は、第1の実施形態と同様に実施される。また除去工程では、薄膜32を除去する際またはその後に、凹部31bに充填されたレジスト膜35がさらに除去される。
上記の段差加工工程を経た結果、例えば図3eに示されるような微細凹凸構造体39が得られる。本実施形態の微細凹凸構造体39では、凸部の側壁の一部が凹孤形状の母線34を有する。つまり、当該凸部は、下から、エッチングされていない側壁(直線形状の母線)に対応する部分S1と、凹孤形状の母線34に対応する部分S2とからなる段差構造を有する。
以上のように、本実施形態の微細凹凸構造体の製造方法は、微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物を用い、凹凸パターンの凹部の深さよりも薄い膜厚の薄膜を凹凸パターンが形成された表面に形成する薄膜形成工程と、加工対象物の材料よりも薄膜の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜を除去する除去工程とを含む段差加工工程を実施することを特徴とする。したがって、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、充填工程により、凹部の埋め込みの高さを稼ぎ、効率よく凹部を埋め込められるから、製造方法に要する時間を短縮することができるという利点を有する。
また、本実施形態の微細凹凸構造体も、本発明の上記製造方法により製造するから、設計自由度の高いものとなる。
「第3の実施形態」
次に本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、段差加工工程を繰り返す点で第2の実施形態と異なる。したがって、第1または第2の実施形態と同様の構成要素についての詳細な説明は、特に必要のない限り省略する。図4は第3の実施形態の製造方法の工程を示す概略断面図である。
本実施形態の微細凹凸構造体の製造方法は、例えば第2の実施形態によって得られた微細凹凸構造体39(図3e)に対して、再度段差加工工程を実施するものである。より具体的には、当該製造方法は、加工対象物としての微細凹凸構造体39(図3e)を用い、凹凸パターン41が形成された表面にレジストを塗布して硬化させることによりレジスト膜45を形成し、凹凸パターン41の凸部41aが所定の高さだけ露出するようにレジスト膜45の一部を除去する充填工程と、凹凸パターン41の凹部41bに堆積する分が凸部41aの上面より低くなるように薄膜42を凹凸パターン41が形成された表面に形成する薄膜形成工程(図4a)と、加工対象物40の材料よりも薄膜42の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜42およびレジスト膜45を除去する除去工程(図4b)とを含む段差加工工程を実施するものである。
上記の段差加工工程を経た結果、例えば図4bに示されるような微細凹凸構造体49が得られる。本実施形態の微細凹凸構造体49では、凸部の側壁の一部が凹孤形状の母線44aと44bを有する。つまり、当該凸部は、下から、エッチングされていない側壁(直線形状の母線)に対応する部分S1と、凹孤形状の母線44aに対応する部分S2と、凹孤形状の母線44bに対応する部分S3とからなる3段の段差構造を有する。
本実施形態では、ハードマスクとしての薄膜42の表面が、最初の段差加工工程で形成された凹孤形状の側壁にかかるように、レジスト膜45および薄膜42を形成し、側壁をエッチングすることにより、段差加工が行われた部分にさらに段差加工が実施される。このように本発明の段差加工工程を複数回繰り返すことにより、3段以上の段差構造を凹凸パターンの凸部に付与することも可能である。
以上のように、本実施形態の微細凹凸構造体の製造方法は、微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物を用い、凹凸パターンの凹部の深さよりも薄い膜厚の薄膜を凹凸パターンが形成された表面に形成する薄膜形成工程と、加工対象物の材料よりも薄膜の材料がエッチングされにくい条件で上記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、上記薄膜を除去する除去工程とを含む段差加工工程を実施することを特徴とする。したがって、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、段差加工工程を繰り返すから、3段以上の多段構造を凸部に付与する子が可能となる。
また、本実施形態の微細凹凸構造体も、本発明の上記製造方法により製造するから、設計自由度の高いものとなる。
10、30、40 加工対象物
11、31,41 凹凸パターン
11a、31a、41a 凸部
11b、31b、41b 凹部
12、32、42 マスクとしての薄膜
13 ラジカル
14、34、44a、44b 凸部側壁の母線
19、39、49 微細凹凸構造体
35、45 レジスト膜

Claims (8)

  1. 微細な凹凸パターンが表面に形成された加工対象物を用い、
    前記凹凸パターンの凹部の深さよりも薄い膜厚の薄膜を前記凹凸パターンが形成された表面に形成する薄膜形成工程と、
    前記加工対象物の材料よりも前記薄膜の材料がエッチングされにくい条件で前記表面にエッチング処理を実施するエッチング工程と、
    前記薄膜を除去する除去工程と、
    を含む段差加工工程を実施することを特徴とする微細凹凸構造体の製造方法。
  2. 前記段差加工工程が、前記薄膜形成工程前に、前記凹部の一部を充填材料で充填する充填工程をさらに含み、
    前記除去工程において、前記薄膜を除去する際またはその後に、凹部に充填された前記充填材料をさらに除去する請求項1に記載の微細凹凸構造体の製造方法。
  3. 前記凹凸パターンが形成された表面に、前記充填材料としての硬化性樹脂を塗布し、前記凹凸パターンの凸部が所定の高さだけ露出するように前記硬化性樹脂を除去することにより、前記充填工程を実施する請求項2に記載の微細凹凸構造体の製造方法。
  4. 前記エッチング処理として等方性エッチングを実施する請求項1から3いずれか1項に記載の微細凹凸構造体の製造方法。
  5. 前記等方性エッチングとして等方性ドライエッチングを実施する請求項4に記載の微細凹凸構造体の製造方法。
  6. 前記段差加工工程を繰り返す請求項1から5いずれか1項に記載の微細凹凸構造体の製造方法。
  7. 前記加工対象物表面上の段差加工前の前記凹凸パターンを電子線リソグラフィーによって形成する請求項1から6いずれか1項に記載の微細凹凸構造体の製造方法。
  8. 微細な凹凸パターンが表面に形成された微細凹凸構造体であって、
    前記凹凸パターンの凸部が高さ方向に沿って段差構造を有し、
    前記凸部のうち下から2段目以降の各部分の側面が凹孤形状の母線を有することを特徴とする微細凹凸構造体。
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