JP2014163805A - 超音波検査方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タービンロータの動翼植込部のような複雑な形状部を有する被検体に対する検査において、高精度な探触子走査具や位置検出手段を必要とせず、被検体形状と探傷画像上のエコーとの対応関係を明確にし、欠陥想定位置に現れる欠陥エコーの識別を容易に実現可能とする超音波検査方法及び装置を提供することにある。
【解決手段】アレイ型探触子を用いて超音波ビームを電子的に走査しながら被検体内に発生する欠陥の探傷を実施する超音波検査方法において、被検体の形状図上の反射源位置と探傷画像上の形状エコーを関連付け、その位置関係に基づき前記形状エコーの表示位置が前記反射源位置と一致するように前記探傷画像に補正を加えた補正探傷画像を生成し、前記補正探傷画像を前記形状図と重ねて表示することを特徴とする超音波検査方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、超音波検査装置に係り、特に、被検体内部が複雑に入り組んだ凸部と凹部からなる構造物、例えばタービン動翼植込み部に発生する欠陥等を探傷するのに好適な超音波検査方法及びに装置に関する。
被検体として複雑に入り組んだ凸部と凹部からなる、発電用タービンのロータホイールと動翼の嵌合部である動翼植込部の超音波探傷は、通常のAスコープ探傷では被検体形状に起因するエコー(形状エコー)と欠陥に起因するエコー(欠陥エコー)との分離識別が困難であるため、近年では被検体内に入射する超音波ビームを走査させ、その超音波ビーム走査面に対応する被検体断面のBスコープを表示させて探傷を行う方法が試みられている。
その試みの一つとして超音波検査装置として、アレイ型探触子を用いたフェーズドアレイ法による探傷法がある。このアレイ型探触子は多数の超音波振動子を1次元または2次元的に配列したものであり、複数の超音波振動子を任意に選定し、それぞれの超音波送受信タイミングをずらして超音波送受信信号の位相を制御することで、超音波ビームの集束及び偏向を行い電子的に超音波ビームの走査を行わせるものである。
このようなアレイ型探触子を用いれば、送受信される超音波ビームを、例えばロータホイールの動翼植込み部の探傷領域の全域に渡って扇状に電子走査(セクタスキャン)させることで、電子走査範囲に対応したBスコープ情報(探傷画像)が得られる。この探傷画像は超音波エコーの分布を2次元的に視覚化するため、ロータホイールの動翼植込部の形状と探傷画像上の形状エコーの対応関係を画像パターンに基づき判断することで形状エコーと欠陥エコーとの分離識別が可能となる。
この識別作業を効率化するためには、タービン動翼植込部の断面形状図を、動翼植込部の凸部や凹部(特徴形状部)と探傷画像上の複数の形状エコーを対応させて重ねて表示する手段が効果的である(例えば、特許文献1参照)。このような超音波検査方法及び装置によれば、ロータホイールと動翼との嵌合部であるいずれの側にある動翼植込部においても、形状エコーと欠陥エコーを識別して探傷することは、従来のAスコープ探傷法に比べて容易に行うことが出来る。
一方、アレイ型探触子をロータホイールの周方向に移動させながら動翼植込部の探傷を行う場合、検査員が探傷画像全体を常に監視して探傷することは事実上不可能であることから、欠陥が発生すると想定される位置(欠陥想定位置)に対応する領域にウィンドウ等を設定し、そのウィンドウ内のエコーを監視して探傷することになる。しかし、アレイ型探触子の位置精度や、被検体との接触状態によるウィンドウ内のエコーレベルの変動の影響を受け、十分な探傷精度が得られない場合がある。
このような問題を解決するものとして、あらかじめ被検体と同一の形状の標準試験体あるいは被検体の特別な部位(欠陥が存在しない健全部)に対する探傷データを比較参照データとして集録しておき、前記参照データと同条件で取得した探傷データと比較することにより、欠陥エコーを欠陥エコーと分離識別する方法も試みられている(特許文献2参照)。
特開平3-94154号公報 特開昭62-261955号公報
特許文献1は、被検体における2つ以上の特徴形状部からの反射エコーを検出し、その反射エコーに対応するビーム方向とビーム路程から超音波反射源を特定するとともに超音波入射点を決定し、この超音波ビームの入射点を基準にして被検体の断面形状とBスコープを重ね合わせて表示するものである。ただし、電子走査条件を設定する際の被検体音速の誤差等に起因する、超音波ビーム方向(屈折角)や路程のずれから生じる探傷画像の歪みの影響は考慮しておらず、被検体の断面形状図と形状エコーの分布に若干のずれが生じる場合がある。このエコーの位置ずれは、欠陥想定位置に対応する領域をあいまいにし、特に動翼植込部の形状エコー源と欠陥想定位置が比較的近接している場合、形状エコーと欠陥エコーの識別が困難になるという課題がある。
特許文献2は、欠陥の存在しない健全な被検体に対してあらかじめ集録しておいた探傷結果と現在の探傷結果を比較し、エコーレベルの補正等を実行した上で差分演算を実施することで、形状エコーのみを抽出して表示する手法である。形状図との位置合わせは必須ではないため、探傷画像の歪みは直接の障害とはならないが、比較参照用の探傷データをあらかじめ取得しておく必要があり、実際の探傷実行まで時間と手間がかかる。また、比較参照データ集録時及び実際の被検体を探傷する際に、探傷条件を正確に揃える必要があるため、超音波探触子を動翼植込部に沿って正確に移動させ、この時の超音波探触子の位置検出を正確に行わなければならないため、超音波探触子を走査させるのに高精度な探触子走査具を必要とする。
本発明の目的は、タービンロータの動翼植込部のような複雑な形状部を有する被検体に対する検査において、高精度な探触子走査具や位置検出手段を必要とせず、被検体形状と探傷画像上のエコーとの対応関係を明確にし、欠陥想定位置に現れる欠陥エコーの識別を容易に実現可能とする超音波検査方法及び装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本願は、「アレイ型探触子を用いて超音波ビームを電子的に走査しながら被検体内に発生する欠陥の探傷を実施する超音波検査方法において、被検体の形状図上の反射源位置と探傷画像上の形状エコーを関連付け、その位置関係に基づき前記形状エコーの表示位置が前記反射源位置と一致するように前記探傷画像に補正を加えた補正探傷画像を生成し、前記補正探傷画像を前記形状図と重ねて表示すること」を特徴とする。
本発明によれば、高精度な探触子走査具や位置検出手段を用いずに、複雑な形状部を有する被検体形状と探傷画像上のエコーとの対応関係を明確にし、欠陥想定位置に現れる欠陥エコーの識別を容易に実現できる。
本発明の実施例1による超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの概略形状を示す側面図である。 本発明の実施例1による超音波検査装置で用いるスキャナの構成図である。 本発明の実施例1による超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの3段フックからなる動翼植込部の形状を示す断面図である。 フェーズドアレイ法による電子走査によりタービンロータの動翼植込部の計3段のフック部を一度に探傷する場合の課題点に関する説明図である。 本発明の実施例1による超音波検査装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1による超音波検査装置を用いてロータホイール側の動翼植込部を検査する際の操作手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1による超音波検査装置を用いた動翼植込部の検査の際に実施する探傷画像の歪み補正表示に関する操作手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1による超音波検査装置を用いた動翼植込部の検査の際に実施する探傷画像の歪み補正表示に関する画面表示の例の説明図である。 本発明の実施例1による超音波検査装置により欠陥想定位置に対応する領域に2次元的な欠陥検出エリアを設定した場合の画面表示例である。 本発明の実施例2による超音波検査装置を用いてロータホイール側の動翼植込部を検査する際の操作手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2による超音波検査装置により型探触子をロータ周方向に機械走査する際のエコー位置変化に追従した形状図位置補正に関する説明図である。 本発明の実施例2による超音波検査装置により型探触子をロータ周方向に機械走査に伴うエコー強度変動の影響を低減する探傷画像表示強度補正に関する説明図である。 本発明の実施例3における超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの三角溝からなる動翼植込部の形状を示す断面図である。 本発明の実施例3における超音波検査装置による差分演算処理結果を出力した画面表示の例の説明図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
本実施例では、図1〜図12を用いて、本発明の超音波検査方法の一形態によりタービンロータの動翼植込部の超音波探傷を実施する場合について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの概略形状について示す。
図1は、本発明の実施例1による超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの概略形状を示す側面図である。タービンロータ1は、ロータシャフト2とロータホイール3を組み合わせた構造で、ロータホイール3の外周の動翼植込部5には、動翼4が植え込まれている。本実施例では、動翼4を抜き取ることなく、ロータホイール3側の動翼植込部の健全性を調査するため、フェーズドアレイ法を用いた超音波検査を適用する。
次に、図2を用いて、本実施形態における超音波検査装置で用いるスキャナの構成について説明する。
図2は、本発明の実施例1による超音波検査装置で用いるスキャナの構成図である。図2(A)はロータシャフトの軸方向から見た図であり、図2(B)はロータシャフトの軸に沿った断面方向から見た図である。スキャナ11は、タービンロータ1の周方向に沿って、超音波探触子15を保持・操作するためのものである。スキャナ11は、ロータシャフト2の円筒面に吸着・走行するための第1の磁気車輪12と、ロータホイール3の側面に吸着してスキャナを安定させる第2の磁気車輪13を備える。スキャナ11に取り付けられた超音波探触子15は、ロータホイール3の片側面から扇状に電子走査した超音波ビーム17を送信し、対面側の動翼植込部5を探傷する。超音波探触子15を取り付けた台座は、ボールネジ14によりロータホイール3の径方向位置(ロータシャフト面からの距離)の変更が可能であり、超音波の入射点位置を調整できる。また、スキャナ11は、ロータシャフト面上の走行距離をエンコーダ16により取得し、超音波検査を実施している周方向角度Φを算出する。
次に図3を用いて、本実施形態における検査対象であるタービンロータの動翼植込み部の形状について説明する。
図3は、本発明の実施例1による超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの3段フックからなる動翼植込部の形状を示す断面図である。動翼植込部5は、1段フック、2段フック、3段フックの計3段のフックを備えている。本願では、フックの各部の名称をそれぞれ、フック立ち上がり部21、フックコーナ部22、フック肩部23と呼称するものとする。
図3では、複数の超音波振動子26を備える超音波探触子15と斜角送信用の斜角シュー27を組み合わせて、対面側の動翼植込部5の全域(第3フックの立ち上がり部から第1フックの肩部まで)をカバーする範囲について、超音波ビームを径方向に電子的に走査しながら探傷を実施する場合を示している。本実施例では、斜角シュー27を用いた超音波の斜角送信を実施しているが、本願における超音波検査方法は斜角シュー27を用いる場合に限定されることなく、超音波探触子15をロータホイール側面に直接設置した場合においても適用可能である。
ここで、動翼植込部5が健全で欠陥24が存在しない場合には、1〜3段フックそれぞれについて、フック立ち上がり部21からの形状エコーと、フック肩部23からの形状エコーが受信できる。一方、図3に示すように2段フックのフックコーナ部22に欠陥24が存在する場合は、矢印25で示すような経路の欠陥エコーを受信すると同時に、欠陥24により超音波ビームの伝播経路が一部遮蔽されるため、2段フックの肩部からの形状エコー強度が低下する。
次に図4を用いて、フェーズドアレイ法による電子走査によりタービンロータの動翼植込部の計3段のフック部を一度に探傷する場合の課題点について説明する。
図4は、フェーズドアレイ法による電子走査によりタービンロータの動翼植込部の計3段のフック部を一度に探傷する場合の課題点に関する説明図である。
図4(A)は、フェーズドアレイ超音波検査装置によるタービンロータの動翼植込部の探傷画像として、図3に示す探傷条件における探傷結果を例として示す。図4(B)は、2段フックの欠陥想定位置方向を示す実線39におけるAスコープ表示部を示す。
図4(A)に示す表示装置31中の探傷結果表示画面32において、フェーズドアレイ法により取得された探傷画像33に、動翼植込部5の形状データから得られる断面形状図34が重ねて表示されている。図中の三角形35は超音波入射点位置を表しており、探傷画像33上には、36a〜36dに代表されるような形状エコーが現れている。また、欠陥エコー37は、欠陥24に起因する欠陥エコーである。ここで、形状図34は、1段フックの立ち上がり部の方向を表す一点鎖線38上に、1段フック立ち上がり部の形状エコー36aが表示されるように探傷画像33との相対位置が調整されているものとする。
理想的には、各形状エコーが断面形状図34上の反射源位置に一致するように現れるはずであるが、実際の探傷では被検体音速の誤差等に起因する超音波ビームの屈折角や路程のずれから探傷画像が歪み、図4(A)に示す形状エコー36bや形状エコー36cのように、断面形状図34の反射源位置からずれた位置にエコーが表示される場合がある。この場合、エコーと被検体形状との対応関係が正確に把握できなくなり、形状エコーと欠陥エコーの識別が困難となる他、欠陥エコー見逃しの原因にもなるといった問題がある。
例として、欠陥想定位置の一つである2段フックのコーナ部に対するAスコープ表示画面を図4(B)に示す。このAスコープは、前記コーナ部の方向を表す実線39上のAスコープを示したもので、前記コーナ部までの路程範囲を表す距離カーソル39a及び閾値カーソル41と共に表示されている。通常、この距離カーソル39a間に閾値カーソル41を超える強度のエコーが現れた場合に、欠陥検出として判定する。しかしながら、図4に示す例では探傷画像の歪みによる欠陥エコー37の出現位置のずれが原因で、欠陥想定位置方向におけるAスコープに現れる欠陥エコー37の強度が非常に小さくなるため、欠陥エコーが検出されず、欠陥の見逃しに繋がってしまう。
したがって、本実施形態では、上記の探傷画像歪みによるエコーの位置ずれとそれに伴う欠陥エコーの見逃しを防止するため、探傷画像上の形状エコー位置と被検体形状図上の反射源位置が正確に一致するように補正した探傷画像を形状図と重ねて表示し、欠陥想定位置に現れる欠陥エコーを自動的に検出可能な検査方法の一例について述べる。
次に、図5〜図11を用いて、本実施形態による超音波検査装置の構成及び動作について説明する。
図5は、本発明の実施例1による超音波検査装置の構成を示すブロック図である。
図6は、本発明の実施例1による超音波検査装置を用いてロータホイール側の動翼植込部を検査する際の操作手順を示すフローチャートである。
本実施例における超音波検査装置は、パソコン等で構成する計算装置200と、電子部品を搭載した基板等で電子回路を構成する送受信装置210と、図2にて説明した機械走査用のスキャナ11を備える。オペレータは、キーボード230aやマウス230bからなる入力装置230を用いて探傷条件を設定し、設定条件記憶部231に記憶させる。探傷条件設定作業として、まず使用するアレイ型超音波探触子の素子数や素子ピッチ、超音波の周波数等の探触子条件を入力する(図6の手順S101)。次に、タービンロータ材やシューの音速、シューの角度等を入力する(図6の手順S102)。さらに、超音波の電子走査範囲、及び超音波入射位置を決定し、電子走査条件を入力する(図6の手順S103)。これらの入力データは、設定条件記憶部231から遅延パターン作成記憶部232に伝達され、各アレイ振動子に与えられる遅延パターンが算出・記録される。このときの電子走査範囲は、定められた超音波入射点から送信された超音波が、タービンロータの動翼植込部のフック部全域をカバーするように設定する。これにより、タービンロータの周方向に探触子を一周させた時点で、全段のフック部の探傷が完了するため、1段ずつ分けて検査する場合に比べて検査を高速化出来る。
探傷条件入力が完了したら、被検体の断面形状図34を読み込み、探傷結果表示画面32上に探傷画像33と重ねて表示する(図6の手順S104)。
次に、スキャナ11のボールネジ14を操作して超音波探触子15の径方向位置を調整し、設定された超音波ビームの入射点位置と一致するようにする(図6の手順S105〜S108)。ここで、遅延パターン作成記憶部232に記憶された遅延パターンに従って、遅延パターン制御部210cによりパルサ210aとレシーバ210bを制御して超音波ビームの電子走査及びデータ収録部211bへ探傷波形の収録を実施し、探傷画像生成部212にて生成した探傷画像をレンダリング部250により探傷画像を表示装置31の探傷結果表示画面32に表示する(図6の手順S106、107)。その探傷画像のうち、基準となる形状エコーが所定の屈折角方向に現れるように探触子の径方向位置を調整する(図6の手順S108)。
続いて、探傷画像上で複数の形状エコーを選択し、前記形状エコーに対応する反射源位置を断面形状図上でオペレータが指定することで(図6の手順S109)、屈折角及び路程を補正した探傷の歪み補正表示を実行する(図6の手順S110)。この時、エコー選択手段261及び反射源位置設定手段262として、例えば、マウス230bにより探傷結果表示画面32をクリックすることでエコーや反射源座標をピックアップするような手段や、キーボード230aによる数値入力により直接座標を指定するような手段が考えられる。
ここで、図7及び図8を用いて、本実施形態による超音波検査装置によりタービンロータの動翼植込部を検査する際の探傷画像の歪み補正表示処理について、操作手順及び原理について説明する。
図7は、本発明の実施例1による超音波検査装置を用いた動翼植込部の検査の際に実施する探傷画像の歪み補正表示に関する操作手順を示すフローチャートである。
図8は、本発明の実施例1による超音波検査装置を用いた動翼植込部の検査の際に実施する探傷画像の歪み補正表示に関する画面表示の例の説明図である。
図8(A)は、探傷画像の歪み補正処理を実行開始した際の探傷結果表示画面32の一例である。この時点では、挿入された被検体の断面形状図34の表示位置及び表示サイズは、探傷画像と一致していないため、まず、断面形状図34の大まかな位置合わせを実施する(図7の手順S201〜S204)。
図8(A)に示す表示画面において、オペレータはエコー選択手段261により、位置合わせの基準となる形状エコー(基準形状エコー73a)を一つ選択する(図7の手順S201)。選択されたエコーは、エコー情報抽出部271によりピーク位置に対する屈折角θ1及び路程R1を抽出され、データ記憶部220に記録される。次に、前記基準エコー73aに対応する反射源位置73bを、反射源位置設定手段262によって断面形状図34上の1点を指定する(図7の手順S202)。この反射源位置の座標(x1,y1)は、反射源座標抽出部272によって抽出され、前記データ記憶部220に記録される。さらに、断面形状図34上の探触子設置面71を指定する(図7の手順S203)ことで、断面形状図34における超音波入射点35の位置と断面形状図34の拡大率が形状図補正演算部282により算出され、前記演算結果に従って断面形状図34を拡大、平行移動させることで大まかな位置合わせを実行する(図7の手順S204)。この時の形状図拡大率α0、平行移動量ΔX0とすると、それぞれ〔式1〕及び〔式2〕により求められる。
この2つの係数に基づき、形状図34の表示サイズをα0倍した後、X軸方向にΔX0だけ平行移動させた結果を図8(B)に示す。
続いて、探傷画像の歪み補正処理について説明する。前述の大まかな位置合わせの結果を図8(B)に示す。2段フックの立ち上がり部に対応する形状エコーと3段フックの立ち上がり部に対応する形状エコーの表示位置が、共に断面形状図34とずれた位置に表示されていることが分かる。ここで、基準エコーの場合と同様に、エコー選択手段261と反射源選択手段262を交互に用いて複数の形状エコーとその反射源位置を指定する(図7の手順S205〜S210)。図8(B)の例では、基準エコー73aに加えてさらに2つの形状エコー74a、形状エコー75aを選択し、それぞれ対応する反射源位置74b、75bを指定している。ここで、それぞれの形状エコーに着目した時のエコー位置補正係数、すなわち路程拡大率β、屈折角ずれ量Δθは、〔式3〕〔式4〕〔式5〕で表される。
仮に、i番目の形状エコーの屈折角θi、路程Ri、対応する反射源位置座標が(xi,yi)であるとすると、路程拡大率βi、屈折角ずれ量Δθiは、〔式6〕より求められる。
また、こうして求めた複数の位置補正係数に基づき、探傷画像全域にわたって適用する位置補正係数の算出式を、最小自乗法を用いて求めると、〔式7〕〔式8〕の様になる(図7の手順S211)。
ここで、選択した形状エコーの数はn個であり、θは探傷画像(セクタ画像)の屈折角で、探傷データの走査チャンネルに対応している。算出された〔式7〕及び〔式8〕に従い、探傷画像補正演算部281により、屈折角θ方向のAスコープデータを路程方向にβ(θ)倍に伸長しつつ、屈折角θ+Δθ(θ)方向に再描画することで、探傷画像上の形状エコーの位置ずれを補正した歪み補正画像78を生成・表示する(図7の手順S212)。
こうして生成された歪み補正画像78を図8(C)に示す。オペレータにより選択された形状エコーが、断面形状図34上の反射源位置と正確に一致する画像が得られる。このように、あえて探傷画像を歪めて表示させることで、被検体形状と探傷画像上のエコーとの対応関係が明確になり、エコーの位置ずれに起因する欠陥エコーの見逃しや誤認識を低減できる。
以上のように、探傷画像の歪み補正表示処理を完了したら、次は欠陥エコー検出用のゲートとして、探傷画像情報に基づく2次元的な欠陥検出エリアの設定を行う(図6の手順S111)。この欠陥検出エリア設定について、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の実施例1による超音波検査装置により、欠陥想定位置に対応する領域に2次元的な欠陥検出エリアを設定した場合の画面表示例である。
図9に示すように、歪み補正画像78と重ねて表示している断面形状図34上の複数の欠陥想定位置、この場合は各段フックのコーナ部に、2次元的な範囲を持つ欠陥検出エリア101a、欠陥検出エリア102a、欠陥検出エリア103aを設定する。設定方法としては、マウス230bによる探傷結果表示画面32のドラッグによる指定範囲や、屈折角及び路程についてそれぞれ最大値と最小値をキーボード230aにより入力し、最小屈折角以上最大屈折角以下、及び最小路程以上最大路程以下の範囲を検出エリアとして設定する方法等が考えられる。
本実施例における超音波検査装置によると、前述の探傷画像歪み補正表示処理により、断面形状図34と歪み補正画像78の位置ずれは最小限となっているため、前記欠陥検出エリアを誤判定の低減のためにコーナ部の狭い範囲に限定して設定しても欠陥エコーを見逃すことなく検出する事が出来る。また、Aスコープ上で欠陥検出ゲートを設定する場合と比べて、2次元的なゲートの設定によりエコー位置の微妙な変動に強く、欠陥エコーの見逃し防止に効果的である。さらに、欠陥検出エリアは形状図の座標情報と関連付けて設定されるため、探触子の位置変動等によりエコーの出現位置が変化するような場合でも、前述の探傷画像歪み補正処理等によって断面形状図34と探傷画像中の形状エコーの位置関係が一定に保たれる場合、常に欠陥想定位置に連動したゲート設定が可能である。
これらの検出エリアそれぞれに対し、個別にエコー強度に対する閾値を設定し、各々の検出エリア内のエコーの強度が設定した閾値以上となった場合にオペレータに通知する機能を備えるものとする。通知方法としては、エコーの点滅や表示色の変化による強調表示、アラート音の発信、通知用の専用ウィンドウへの強度情報出力等、様々な手段が考えられる。
また、固定の閾値を設定する代わりに、それぞれの欠陥検出エリアごとに比較参照用の形状エコーを選択し、前記形状エコーとの強度比を算出し、その比が所定の閾値を超えた場合を欠陥検出としてオペレータに通知する方法もある。図9を例として説明すると、入力装置230により欠陥検出エリア101aを設定した後、エコー選択手段261により比較参照用の形状エコー101bを選択する。続けて、欠陥検出エリア102aに対しては形状エコー102bを、欠陥検出エリア103aに対しては形状エコー103bを比較参照用の形状エコーとして選択する。欠陥検出エリア内のエコー強度と比較参照用の形状エコーの強度は常時監視され、欠陥検出エリアごとに強度比が算出される。この強度比が予め設定された閾値を超える場合に、オペレータに通知する。この方法によれば、欠陥検出エリアごとに異なる形状エコーを基準に欠陥エコーの強度レベルを評価する事ができるため、出来るだけ欠陥検出エリアに近い形状エコーを比較参照用の形状エコーとして選択することで、ビームの屈折角や路程の違いによる探傷感度の変動の影響を最小限に抑えられる。
上記の欠陥検出エリアの設定と通知機能の存在により、欠陥エコーの監視に係るオペレータの負担を軽減する事ができ、探傷の効率化と信頼性の向上に繋がる。
次に、以上に述べる本実施形態における探傷準備がすべて終了したならば、スキャナ11によりアレイ型探触子15をタービンロータの周方向に沿って機械走査しながら、ロータホイールの動翼植込部の超音波検査を実施する。
超音波の電子走査により探傷画像を収録し、エコー歪み補正を実施した歪み補正画像を形状図と重ねて表示する(図6の手順S112)。歪み補正時に参照する位置補正係数は、図6の手順S110にて求めた値を探触子走査後も継続して用いるものとする。補正済みの探傷画像に現れるエコーの内、欠陥検出エリア内に含まれるエコーの強度を監視し、予め設定した閾値を超える場合に欠陥エコーとして自動的に検出し、オペレータに通知する(図6の手順S113)。これらの処理を探触子がタービンロータの周方向に1周するまで繰返し実行する(図6の手順S114〜S116)。
以上の手順による超音波検査により、タービンロータの周方向に沿ってアレイ型探触子を1周させた時点で、ロータホイール3の動翼植込部のうち、片側のフック全段の探傷が完了する。スキャナ11をロータホイール3の反対側に設置し、同様の手順によりスキャナ11を周方向に1周分回転走査させることで、動翼植込部の逆側溝が検査でき、タービンホイールの動翼植込部の超音波検査が完了する。
以上説明したように、本実施例により、複雑な形状部を有する被検体形状と探傷画像上のエコーとの対応関係を明確にし、欠陥想定位置に現れる欠陥エコーの識別を容易に実現できる。
本実施例では、実施例1にて説明した超音波検査方法に加えて、アレイ型超音波探触子をタービンロータの周方向に沿って機械走査しながら探傷を実施する場合に発生する、探触子の位置精度や被検体との接触状態によるエコーレベル変動の影響を低減するための補正機能を備える超音波検査方法の例を、図10〜12を用いて説明する。なお、本実施例における超音波検査装置の構成は、図5に示すものと同様である。
図10は、本発明の実施例2による超音波検査装置を用いてロータホイール側の動翼植込部を検査する際の操作手順を示すフローチャートである。図10のフローの内、既に説明した図6に示された同一の符号を付された手順と、同一の機能を述べる部分については、説明を省略する。
本実施例における超音波検査方法は、既に説明した実施例1における探傷画像の歪み補正処理を実施した後、さらに、アレイ型探触子をタービンロータの周方向に沿って機械走査しながら探傷を実施する場合に発生する、探触子の位置精度や被検体との接触状態によるエコーレベル変動の影響を低減するための補正機能を備える事を特徴とする。これらの補正機能に関して、図11、図12を用いて説明する。
図11は、本発明の実施例2による超音波検査装置によりアレイ型超音波探触子をロータ周方向に機械走査する際のエコー位置変化に追従した断面形状図位置補正に関する説明図である。
図12は、本発明の実施例2による超音波検査装置によりアレイ型超音波探触子をロータ周方向に機械走査に伴うエコー強度変動の影響を低減する探傷画像表示強度補正に関する説明図である。
まず、図10の手順S111にて2次元欠陥検出エリアを設定した後、形状図の位置補正及び探傷画像の表示強度補正の両者において基準となる監視エコーを選択する(図10の手順S301)。特に明示的に選択しなかった場合、この監視エコーには図7の手順S201にて指定した基準形状エコーを設定する。
その後、アレイ型探触子をタービンロータの周方向に沿って機械走査しながら得られる歪み補正画像に対し、手順S301にて指定した監視エコーの表示位置、及び強度を常時監視し、エンコーダ16と信号変換部291により得られる周方向角度Φと関連付けて、データ記憶部220に記録する。
図11(A)の表示装置31は、アレイ型超音波探触子の位置変動により形状エコーが当初の位置より全体的に平行移動した様子を示している。破線で示されたエコー92は、アレイ型探触子を機械走査する前、すなわち初期状態における監視エコー91の表示位置である。監視エコー91の座標は前述の監視処理により常に記録されているため、初期状態からどれだけ平行移動したかが算出できる。図11(A)の例によると画面左方にΔXだけ平行移動していることが分かるため、図11(B)に示すように断面形状図34もまた画面左方にΔXの移動量93だけ平行移動することで、形状エコー全体の位置変化に追従した形状図表示位置の補正を実行する(図10の手順S302)。この形状図の平行移動に伴い前記2次元欠陥検出エリアも平行移動させることで、探触子位置の変動によるエコー位置変化が起こった場合でも、安定した欠陥エコーの検出を可能とする。
図12(A)は、探触子の機械走査に伴う監視エコーの強度変化81を表すグラフで、縦軸にエコー強度、横軸に周方向走査角度Φをとったものである。現在の探触子位置は図12中の破線82とする。この様に、機械走査に伴い探触子の接触状態等が変化し、同じ形状エコーでもエコーの強度レベルに変動が起きる。一定のエコー強度を閾値として設定して探傷を実施する場合、このエコー強度変動の影響は無視できない。従って、周方向への機械走査中に得られる探傷画像の表示強度が常に一定となるように、監視エコーの強度変化81が図12(B)の強度変化83の様に常に一定となるよう表示強度に補正を加えて表示する(図10の手順S303)。
これらの補正処理の実行により、タービンロータの周方向に沿って機械走査しながら探傷を実施する場合に発生する、アレイ型探触子のロータホイール径方向への位置変動に起因するエコー全体の位置ずれや、ロータホイール側面との接触状態の変動に起因する探傷画像のエコー強度レベルの変動の影響を最小限に抑える事ができ、高精度な探触子走査具や位置検出手段を用いずとも、複雑な形状部を有する被検体形状と探傷画像上のエコーとの対応関係を明確にすることができる。
本実施例では、欠陥想定位置が形状エコー反射源と非常に近接するために、欠陥エコーと形状エコーの識別が困難となるような場合においても、安定的に欠陥エコーの検出が行える超音波検査方法の例を、図13〜14を用いて説明する。なお、本実施例における超音波検査装置の構成は、図5に示すものと同様である。既に説明した第1、第2の実施例にて示された同一の符号を付された構成及び手順については、説明を省略する。
図13は、本発明の実施例3における超音波検査装置の検査対象であるタービンロータの三角溝からなる動翼植込部の形状を示す断面図である。
図14は、本発明の実施例3における超音波検査装置による差分演算処理結果を出力した画面表示の例の説明図である。
本発明における検査対象の一例として記述しているタービンロータの動翼植込部の形状には、図3に示すような3段フックからなるものの他に、図13に示すような三角溝121から構成されるものもある。この三角溝121では、欠陥が発生すると予想される欠陥想定位置に向かう超音波ビームの経路122b及び経路123bが、それぞれ形状エコーの反射源に向かう超音波ビームの経路122a及び経路123aと非常に近くなるため、形状エコーと欠陥エコーが重なってしまい、分離識別が困難となってしまう課題がある。
そこで本実施例による超音波検査においては、被検体の健全部に対する探傷結果を予め取得しておき、その探傷結果と現在の探傷結果との差分画像を生成することで欠陥エコーのみを抽出表示し、形状エコーと欠陥エコーが一部重なるような場合においても、欠陥エコーの検出を可能とするものである。
前記差分演算は、現在の探傷画像の輝度分布から比較参照用の健全部の探傷画像の輝度分布を差し引くことで実現する。この差分演算を実施するにあたり、エコーの表示強度にむらがあると、差分演算を実施しても形状エコーが多数残ってしまう場合や、反対に、欠陥エコーも完全に消去してしまう場合がある。また、エコーの表示位置がずれると、エコーの対応関係が崩れ、正しく差分演算処理が行われない。
従って、これらの課題を解決するため、本実施例による超音波検査において、差分演算は実施例2にて示した図10の手順S303実行後の補正画像に対して行う。比較参照用の健全部の探傷画像も、同様の補正を実行した画像であるとする。この補正済み探傷画像は、断面形状図34と形状エコーの位置関係が常に一定となるよう調整され、また、エコーの表示強度も常に一定の水準を保つよう補正されている。従って、この補正画像同士で差分演算を実施することで、形状エコーの輝度レベルのみ大幅に減算され、欠陥エコーを相対的に強調表示することが可能となる。
図14を用いて、図13に示すタービンロータの三角溝からなる動翼植込部の探傷結果に対する差分演算について説明する。
図14(A)は、タービンロータの三角溝からなる動翼植込部に対する探傷結果の例を示す。実施例2にて示した図10のフローを手順S303まで実行した後の補正済み探傷画像141に、三角溝の断面形状図142が重ねて表示されており、欠陥検出エリアとして欠陥検出エリア143及び欠陥検出エリア144が設定されている。この補正済み探傷画像は、図13に示す三角溝部において、欠陥124が存在する場合の例を示している。このとき、欠陥検出エリア143付近には、図13中の伝播する経路123aに対応する形状エコーが存在しており、欠陥124に起因する欠陥エコーと重なって表示されているため、欠陥エコーと形状エコーの正確な識別は困難である。
図14(B)は、図13に示す三角溝部において、欠陥124が存在しない健全部の探傷結果に対する補正済み探傷画像145を示す。
図14(C)は、図14(A)の補正済み探傷画像141の輝度分布から、図14(B)の健全部に対する補正済み探傷画像145の差分演算を実行した差分画像146を表示したものである。この差分演算は、探傷画像の各画素に対する輝度値に対して、絶対値の差分をとることで実行する。欠陥検出エリア143の範囲内に、差分演算により抽出された欠陥エコー147が表示されている。
以上のように求められた差分画像146に対し、設定された欠陥検出エリア内のエコー強度の監視を行い、閾値を超える場合に欠陥検出としてオペレータに通知する。
このように、本実施例では、欠陥想定位置が形状エコー反射源と近接するために欠陥エコーと形状エコーの識別が困難となるような場合においても、安定的に欠陥エコーの検出が行える。
1 タービンロータ
2 ロータシャフト
3 ロータホイール
4 動翼
5 動翼植込部
11 スキャナ
12 第1の磁気車輪
13 第2の磁気車輪
14 ボールネジ
15 超音波探触子
16 エンコーダ
17 超音波ビーム
21 フック立ち上がり部
22 フックコーナ部
23 フック肩部
24 欠陥
25 矢印
26 超音波振動子
27 斜角シュー
31 表示装置
32 探傷結果表示画面
33 探傷画像
34 断面形状図
78 歪み補正画像
200 計算装置
210 送受信装置
230 入力装置

Claims (11)

  1. アレイ型探触子を用いて超音波ビームを電子的に走査しながら被検体内に発生する欠陥の探傷を実施する超音波検査方法において、
    被検体の形状図上の反射源位置と探傷画像上の形状エコーを関連付け、その位置関係に基づき前記形状エコーの表示位置が前記反射源位置と一致するように前記探傷画像に補正を加えた補正探傷画像を生成し、前記補正探傷画像を前記形状図と重ねて表示することを特徴とする超音波検査方法。
  2. 請求項1に記載の超音波検査方法において、
    前記探傷画像上の前記形状エコーをオペレータが選択し、
    前記形状エコーに対応する前記反射源位置を前記形状図上から選択し、
    前記選択された前記形状エコーと前記反射源位置の位置関係に基づき前記探傷画像に補正を加えた補正探傷画像を生成することを特徴とする超音波検査方法。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の超音波検査方法において、
    前記形状エコーの表示位置に対応する屈折角及び路程を求め、前記形状エコーの表示位置が対応する前記反射源位置と一致するように前記屈折角及び前記路程に対して補正を加えることで、前記補正探傷画像を生成することを特徴とする超音波検査方法。
  4. 請求項3に記載の超音波検査方法において、
    前記形状エコー及び前記反射源位置は複数個検出または選択するものとし、選択した全ての前記形状エコーに対して表示位置が対応する前記反射源位置と一致するように前記屈折角及び前記路程を補正する補正係数を求め、全ての前記補正係数に基づき前記探傷画像全域にわたって屈折角と路程の補正を実施する補正関数を算出し、前記探傷画像全域にわたって屈折角及び路程の補正を行った補正探傷画像を生成することを特徴とする超音波検査方法。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載する超音波検査方法において、
    前記形状データ上の欠陥が発生すると予想される位置に2次元的な欠陥検出エリアを設定し、前記欠陥検出エリア内に現れるエコーの強度が設定した閾値を超えるか否かを判定し、閾値を超える場合にオペレータに通知する機能を備えることを特徴とする超音波検査方法。
  6. 請求項5に記載する超音波検査方法において、
    複数の前記欠陥検出エリアを設定し、前記欠陥検出エリアに対して基準となる形状エコーをそれぞれ選択し、前記欠陥検出エリア内に現れるエコーの強度を前記基準となる形状エコーの強度で除算して強度比を算出し、前記強度比が設定した閾値を超えるか否かを判定し、閾値を超える場合にオペレータに通知する機能を備えることを特徴とする超音波検査方法。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載する超音波検査方法において、
    選択した前記形状エコーのうち一つあるいは複数の前記形状エコーの表示位置を監視し、前記表示位置の変化量と同じだけ前記形状図と前記補正探傷画像の相対位置を変化させることで、前記形状エコーの表示位置変化に前記形状図を追従して表示することを特徴とする超音波検査方法。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載する超音波検査方法において、
    指定した形状エコーのうち一つあるいは複数の前記形状エコーの表示強度を監視し、前記表示強度の変動が設定した閾値以内に収まるように、前記補正探傷画像の表示強度を補正することを特徴とする超音波検査方法。
  9. 請求項7又は8のいずれかに記載する超音波検査方法において、
    前記被検体の健全部に対する探傷により事前に取得された比較参照用の補正探傷画像と、現在の検査の結果得られた前記補正探傷画像を比較し、エコーの表示強度及び表示位置を補正した上で差分演算を実施することで、欠陥エコーのみを抽出して表示することを特徴とする超音波検査方法。
  10. アレイ型探触子を用いて超音波ビームを電子的に走査しながら被検体内に発生する欠陥の探傷を実施する超音波検査装置において、
    被検体の形状図上の反射源位置と探傷画像上の形状エコーを関連付け、その位置関係に基づき前記形状エコーの表示位置が前記反射源位置と一致するように前記探傷画像に補正を加えた補正探傷画像を生成する計算装置と、前記補正探傷画像を前記形状図と重ねて表示する表示装置を備えることを特徴とする超音波検査装置。
  11. 請求項11に記載の超音波検査装置において、
    前記探傷画像上の前記形状エコーをオペレータが選択するためのエコー選択手段と、前記形状エコーに対応する前記反射源位置を前記形状図上から指定するための反射源位置指定手段と、選択された前記形状エコーと前記反射源位置の位置関係に基づき前記探傷画像に補正を加えた補正探傷画像を生成する計算装置を備えることを特徴とする超音波検査装置。
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