JP2014162722A - 側鎖結合を介する固相ペプチド合成 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、ヒドロキシアミノ酸、ヒドロキシアミノ酸アミド、ヒドロキシアミノアルコール、又はヒドロキシアミノ酸を含む小さいペプチドがそれらの側鎖を介して取付られているポリマーを、出発樹脂として使用する固相ペプチド合成により得られる高純度のペプチド及びペプタイボルを開示する。
【選択図】なし
Description
ポリマーに側鎖を介して取付けられたヒドロキシアミノ酸、ヒドロキシアミノ酸アミド、ヒドロキシアミノアルコール又はヒドロキシアミノ酸を含む小ペプチドを出発樹脂として使用する固相ペプチド合成により、高純度のペプチド及びぺプタイボル(peptaibol)が得られた。
「Hya」又は「ヒドロキシルアミノ酸」は、ヒドロキシル(-OH)基を含むアミノ酸を意味する。
N−末端又はアミノ末端は、ペプチド鎖中の最初のアミノ酸である。
C−末端又はカルボキシ末端は、ペプチド鎖中の最後のアミノ酸であり、下記のように示される。
「Hse」はホモセリンを意味し、「Hnv」はヒドロキシルノルバリンを意味する。
「SPPS」又は「固相ペプチド合成」は、本明細書に記載されているような樹脂の使用を伴うペプチドの合成を意味する。
「pNA」は4−ニトロアニリドを意味する。
「DME」はジメトキシエタンを意味する。
「酸感受性保護基」は、酸性処理により又は酸性条件下でアミノ酸又はペプチド若しくはペプチド誘導体から開裂されうる保護基を意味する。
「ペプタイボル」(Peptaibol)は、ペプチドであってそのC−末端位置にアミノ酸又はアミノ酸アミドではなくアミノアルコールを含むものを意味する。
「保護されたペプチド」は、すべての官能基が保護基により保護されているか又はブロックされているペプチドを意味する。
「部分的に保護されたペプチド」は、少なくとも1個の官能基が保護基により保護されているか又はブロックされているペプチドを意味する。
1つの態様において、医薬的に興味あるペプチド酸、ペプチドアミド、及びペプタイボル(peptaibol)の改良された合成が提供される。
1つの態様において、ランレオチドは、下記に示すように、樹脂に結合したThr-アミドを用いた固相合成によって製造された。
任意には、ヒトインスリンB鎖は、SPPSにより合成された。1つの観点において、合成は、4−メトキシベンズヒドリル樹脂を用いて、実施例に記載されるような樹脂に結合したThr-t-ブチルから始まる。任意には、合成はまた、固相上で1−8部分保護されたBoc-Phe-Val-Asn(Trt)-Gln(Trt)-His(Trt)-Leu-Cys(Trt)-Gly-OH フラグメントを樹脂に結合した9−30フラグメントとの縮合により行うことができ、或いは部分的に保護された9−30フラグメントの樹脂からの開裂の後、1−8フラグメント及び9−30フラグメントの溶液中での縮合により行うことができる。
任意には、サケカルシトニンは、樹脂に結合したFmoc-Thr-Pro-NH2からの合成を開始することにより製造することができる。次に、ペプチド鎖はFmoc-アミノ酸を用いて延長される。
他の態様において、オクトレオチドは、下に示すようにスレオニノール(threoninol )の側鎖を介しての4−メトキシベンズヒドリル樹脂へのFmoc-threoninol-OTrt の取付け、それに続くFmoc-アミノ酸を用いてのオクトレオチド鎖の集合、及び最後に逐次的又は同時的Cys−酸化を用いる樹脂からのオクトレオチドの開裂により効率的に合成された。Fmoc-スレオニノール-OTrtは、適当な樹脂上のスレオニノールのヒドロキシメチル基を介して樹脂上に取付けられ得るFmoc-Thr(tBu)-オールに比べて非常に製造しやすい。この理由は、Fmoc-Thr(tBu)-オールの製造のための出発材料として使用されるH-Thr(OtBu)-オールが、樹脂上への側鎖を介してのスレオニノールの取付けに使用されるFmoc-スレオニノール-OTrtに比べて非常に製造しにくいからである。
他の例において、Fmoc-Ser-NH2は、その側鎖を介してトリチル樹脂に取付けられ、そしてエキセナチドの合成のために使用される。この合成は、下記のように、穏和な酸性処理による樹脂からの、部分的の保護されたエキセナチドフラグメントの開裂の後に溶液中で又は固相上で、段階的(ステップ−バイ−ステップ)態様により、又はフラグメント縮合により、実施することができる。この方法によれば、多くのPro及びGly残基を含むペプチドの合成の間に典型的に生成される殆どの不純物が完全に回避され、そして高純度のペプチドが得られる。この方法はまた、当業界において知られている他の方法を用いるペプチドアミドリンカーからのペプチドの開裂から生ずる不純物の完全な回避を可能にする。上記の当業界で知られている方法は、ペプチドの収率及び純度を有意に低下させる。
この方法はまた、アミリン(amylin)ペプチドの製造においても非常に効果的に使用される。1つの観点において、アミリン又はその誘導体、例えばプラムリンチドのC−末端Ser、Thr又はTyr残基の1つを用いて側鎖の取付けを行うことができる。合成は、溶液中又は固相上での段階的(ステップ−バイ−ステップ)態様により又はフラグメント縮合により行うことができる。シュードプロリン(pseudoprolines)(Ψ, Mutter et al, Peptide Res. (1995 8, 145) を参照のこと)を成長中のペプチド鎖に導入することにより、合成が加速され、そして得られるペプチドの純度が改良される。
他の例において、下に示すように、ACTH 1-24が、樹脂に結合したFmoc-Tyr-Pro-OtBuから出発して段階的(ステップ−バイ−ステップ)方法により、或いは部分的に保護された1−10フラグメントを溶液中で11−24フラグメントと、又は樹脂の結合した11−24フラグメントと縮合させることにより効果的に調製された。
他の例において、下に示すように、ビバリルジンが、樹脂に結合したFmoc-Tyr-Leu-OtBuから出発して、Fmoc-アミノ酸により段階的(ステップ−バイ−ステップ)態様でペプチド鎖を延長し、最後に脱保護し、そしてペプチドを樹脂から開裂させることにより、高収量で且つ高純度で製造された。
当業界において知られている標準的手順により調製された50 mmolのFmoc-Ser-NH2を、0.5リットルのDCMに溶解した。この懸濁液に、30 gのトリチルクロリド樹脂(36 mmol)及び65 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を室温にて6時間撹拌した。次々と25 mlのメタノール及び30 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を、更に室温にて2時間撹拌した。次に、樹脂を濾過し、そしてDCM/MeOH/DIPEA(90:5:5)により3回、DMFにより5回、IPAにより4回、DEEにより4回洗浄し、そして一定重量まで真空乾燥した。0.71 mmol/gの負荷をもって、41.1 gのFmoc-Ser-NH2-含有樹脂を得た。
上記の手順に従って、50 mmolのFmoc-Tyr-NH2及び30 gの2-CTCクロリド樹脂から、0.81 g Tyr/g樹脂の負荷をもって、43.7 gの樹脂を得た。
上記の手順に従って、50 mmolのFmoc-Hyp-NH2及び30 gの4−メチルベンズヒドリルブロミド樹脂から、0.49 g Hyp/g樹脂の負荷をもって、39.8 gの樹脂を得た。
当業界において知られている標準的手順に従ってFmoc-Thr(tBu)-OHとH-Pro-NH2とのカップリングにより調製された50 mmolのFmoc-Thr-Pro-NH2を、0.5リットルDMEに溶解した。得られた溶液に、30 gの4−メトキシベンズヒドリルブロミド樹脂(45 mmol)及び65 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を室温にて6時間撹拌した。次に、25 mlのメタノール及び50 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を室温にて2時間撹拌した。次に樹脂を濾過し、そしてDME/MeOH/DIPEA(90:5:5)により3回、DMFにより5回、IPAにより4回、DEEにより4回洗浄し、そして一定重量まで真空乾燥した。0.77 mmol/gの負荷をもって、44.5 gのFmoc-Thr-Pro-NH2含有樹脂を得た。
当業界において知られている標準的手順に従って、50 mmolのFmoc-Tyr-Pro-OtBuを調製し、0.5リットルのDCMに溶解した。得られた溶液に、30 gの2−クロロトリチルクロリド樹脂(48 mmol)及び65 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を室温にて12時間撹拌した。次に、25 mlのメタノール及び50 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を更に2時間室温にて撹拌した。次に樹脂を濾過し、そしてDCM/MeOH/DIPEA(90:5:5)により3回、DMFにより5回、IPAにより4回、DEEにより4回洗浄し、そして一定重量まで真空乾燥した。0.64 mmol/gの負荷をもって、44.5 gのFmoc-Tyr-Pro-OtBu含有樹脂を得た。
当業界において知られている標準的手順に従って調製した50 mmolのFmoc-Tyr-Leu-OtBuを、0.5リットルのTHFに溶解した。得られた溶液に、30 gの2-CTCクロリド樹脂(48 mmol)及び65 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を60℃にて12時間撹拌した。次に、25 mlのメタノール及び50 mmolのDIPEAを添加し、そしてこの混合物を室温にて更に2時間撹拌した。次に樹脂を濾過し、そしてDCM/MeOH/DIPEA(90:5:5)により3回、DMFにより5回、IPAにより4回、DEEにより4回洗浄し、そして一定重量に真空乾燥した。0.64 mmol/gの負荷をもって、44.5 gのFmoc-Tyr-Leu-OtBu含有樹脂を得た。
一般的手順
A1. 負荷された2−クロロトリチル樹脂の調製 一般的手順
2−クロロトリチルクロリド樹脂(CTC-Cl)(100 g;負荷1.6 mmol/g)(CBL-Patras)を、2Lのペプチド合成反応器に入れ、そして700 mLのジクロロメタン(DCM):ジメチルホルムアミド(DMF)1:1により25℃にて30分間膨潤させる。樹脂を濾過し、そして500 mLのDCM中100 mmolのFmoc-アミノ酸及び300 mmolのジイソプロピルエチルアミン(DIEA)の溶液を添加する。この混合物を25℃にて2時間窒素の下で撹拌する。
パートA又は実施例1に記載したように、トリチル若しくはベンズヒドリル型の樹脂にエステル化された又は側鎖を介して取付けられた1.0gのアミノ酸又はペプチドを用いて、24℃にて固相合成を実施した。合成においては下記のプロトコールを使用した。
樹脂を15 mlの反応器に入れ、そして7 mLのNMPにより2回処理し、次に濾過した。
B2. アミノ酸の活性化
アミノ酸(3.0当量)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(4.0当量)を秤り取り、そしてそれらの2.5体積を有するNMPに反応器中で溶解し、そして0℃に冷却した。次に、DICを添加し(3.0当量)、そしてこの混合物を15分間撹拌した。
次に、B2で調製された溶液をB1の反応器に添加した。反応器を1体積のDCMにより1回洗浄し、そしてこの反応器に加え、これを25℃〜30℃において1〜3時間撹拌した。サンプルにおいてカイゼルテスト(Kaiser Test)を行うことにより、反応の完結を決定した。3時間後にカップリング反応が完結していない場合(カイゼルテスト陽性)、反応混合物を濾過し、そして活性化されたアミノ酸の新たな溶液を用いて再カップリングを行った。カップリングの完結の後、反応混合物を濾過し、そしてNMP(洗浄当たり5体積)により4回洗浄した。
B3において得られた樹脂を濾過し、そして次に、25体積%のピペリジンを含む5 mLの溶液により30分間処理した。次にこの樹脂を5mLのNMPにより3回洗浄した。
各アミノ酸の導入の後、工程B1〜B5を、ペプチド鎖の完成まで反復した。
各個々のアミノ酸の導入のため次のFmoc-アミノ酸を使用した:Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Asn-OH、Fmoc-Asn(Trt)-OH、Fmoc-D-Cys(Trt)-OH、Fmoc-Cys(Trt)-OH、Fmoc-Gln-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Glu(tBu)-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-His(Trt)-OH、Fmoc-Hyp(tBu)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Met-OH、Fmoc-D-Phe-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Ser(Trt)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-Ser(Trt)-OH、Fmoc-D-Trp-OH、Fmoc-Trp-OH、Fmoc-D-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、Fmoc-Tyr(Clt)-OH、Fmoc-Val-OH、Boc-D-Cys(Trt)-OH、Boc-His(Trt)-OH、Boc-Lys(Boc)-OH、Boc-D-2-Nal-OH、Boc-D-Phe-OH、Boc-Ser(tBu)-OH。
上記B1〜B5において記載されたようにして製造された、樹脂の結合したぺプチド又はペプチドセグメントを、5 mLのNMPにより4回、5mlのIPAにより3回そして最後に7mlのDCMにより5回洗浄することにより、すべての残留NMP又は他の塩基性成分を完全に除去した。次に、樹脂を0℃に冷却し、DCMから濾過し、そして10 mLの1〜2%TFA/DCM溶液により2回、5℃にて処理した。次にこの混合物を0℃にて20分間撹拌し、そして濾過した。次に樹脂を10 mLのDCMにより3回洗浄した。
一般的手順
DMSO/DCM(95:5)中0.15 mmol/mlのN−末端が保護されたペプチドフラグメントの溶液に、0.2 mmolのHOBtを添加し、そして生ずる溶液を5℃に冷却する。次に、0.14 mmolのDICを添加し、そして混合物を15℃にて20分間撹拌し、そして次に0.1 mmolの樹脂結合C−末端フラグメントに加え、そして室温にて更に6時間撹拌する。縮合反応の完結をカイゼルテストによりチェックする。カイゼルテストが青色のままである場合、縮合を完結させるため第2の縮合を行った。
一般的手順
DCM中0.15 mmol/mlのN−末端が保護されたフラグメントの溶液に、0.2 mmolのHOBtを添加し、そして生ずる溶液を5℃に冷却する。次に、0.15 mmolのEDACを添加し、そしてこの混合物を15℃にて20分間撹拌し、そして次に0.15 mmolのC−末端が保護されたフラグメントに添加し、そして室温にて更に2〜5時間撹拌する。縮合反応の完結をHPLCによりチェックする。不完全な縮合が観察された場合には、追加分の0.015 mmolのEDACを添加し、そして室温にて更なる時間にわたって反応を続ける。
一般的方法
上記のようにして製造された1.00 gの保護された樹脂結合ペプチドを、20 mLのTFA/DTT/水(90:5:5)により5℃にて3時間及び15℃にて1時間処理する。次に、樹脂を開裂溶液により3回洗浄し、そして次に、一緒にしたロ液を真空濃縮し、そして粗ペプチドをエーテルの添加により沈澱させ、エーテルにより数回洗浄し、そしてKOH上で一定重量まで真空乾燥する。
一般的方法
上記のようにして製造された1.00 gの保護されたペプチドを、20 mLのTFA/DTT/水(90:5:5)により、5℃にて3時間及び15℃にて1時間処理した。生ずる溶液を真空濃縮し、そして次に、脱保護されたペプチドをジイソプロピルエーテルの添加により沈澱させ、そして10 mLのジイソプロピルエーテルにより3回洗浄した。生ずる固体を、KOHの下で一定重量まで真空乾燥(25℃、15 Torr)した。
一般的手順
上記のようにして得られたペプチドの溶液を真空濃縮し、そして氷水及びエーテルを添加した。有機相を分離した後、ペプチドの残った水溶液をエーテルにより更に2回抽出し、そして生ずる溶液に窒素又はヘリウムを吹き込み、濾過しそして半調製用カラム10x25 cm, Lichrospher 100, RP-18, 12ミクロン(Merck)に直接付加した;A相=アセトニトリル中1%-TFA、B相=水中1%-TFA;又はクロマシル(Kromasil)。精製されたペプチドを含むHPLC画分を真空濃縮してできるだけ多くの汚染アセトニトリルを除去し、そして標準的凍結乾燥プログラムを用いて凍結乾燥した。
実施例16. ランレオチド(Lanreotide)
実施例17. インスリンB−鎖
実施例18. サケカルシトニン
実施例19. オクトレオチド(Octreotide)
実施例20. エキセナチド(Exenatide)
実施例21. プラムリンチド(Pramlintide)
実施例22. テトラコサクチド(Tetracosactide)(ACTH 1-24)
実施例23. ビバリルジン(Bivalirudin)
Claims (42)
- 下記式I又はII:
Pr1は、H又は樹脂に対して及び他の保護基に対してオルソゴナル(orthogonal)アミノ保護基であり;
Aは、ヒドロキシル基、又はtBu、Trt及びCltから選択される酸感受性ヒドロキシル保護基、又はNR1R2(式中、R1及びR2はH又はC1-10アルキルである)、或いは0〜30個のアミノ酸を含むペプチドエステル、ペプチドアミド又はペプタイボルであり;
X、Y、Z及びVは、それぞれ独立の、オルト、メタ又はパラ位の置換基であり、そしてH、Cl、F、C1-10アルキル又はC1-10アルコキシから選択され;そして
Pは、ペプチドの固相合成のために適当な不溶性支持体又は不溶性リンカー−樹脂接合体である)
により表される樹脂接合体。 - 式I〜VIの樹脂接合体の製造方法において、
ヒドロキシル含有アミノ酸若しくはアミノアルコール又はペプチド誘導体であって、含まれるヒドロキシルアミノ酸若しくは含まれるアミノアルコールの側鎖の少なくとも1つにおいて保護されていないものを調製し、或いはヒドロキシルアミノ酸若しくはヒドロキシルアミノアルコール又はペプチド誘導体をヒドロキシルアミノ酸若しくはヒドロキシルアミノアルコールの側鎖において選択的に脱保護し、そして次に、それを樹脂ハライドとの反応により適当な樹脂に取付け、ここで当該樹脂はトリチル型樹脂及びリンカー、又はベンズヒドリル型樹脂、又はベンジル型樹脂の群から選択され;そして
未反応の樹脂ハライドをマスクするためにアルコール又はチオアルコールを添加する;
工程を含む方法。 - モノアルキル化されたFmoc−アミノジアルコールの製造方法において、Fmoc−ジアミノアルコールとアルキルハライドとを、塩基、例えばtert−アミン塩基の存在下で、有機溶媒、例えばジクロロメタン中で反応させることを含んでなり、この前記アルキルがトリチル、4−メチルトリチル、4−メトキシトリチル及び2−クロロトリチルから選択される、当該製造方法。
- 生物学的に活性な遊離の又は部分的に保護されたペプチド、環状ペプチド又はペプタイボル(peptaibol)の固相合成方法であり、固相ペプチド合成において、請求項1又は2に記載の樹脂接合体を官能化された樹脂として使用することを含む方法。
- 下記式:
E-D-2-Nal-Cys(A)-Tyr(C)-D-Trp(F)-Lys(E)-Val-Cys(A)-Thr(Resin)-NH2
(式中:
D-は、D−アミノ酸に従うアミノ酸のキラリティーを示し;
Aは、それぞれ独立に、Trt、Mmt、Acm又はStBuから選択されるチオール保護基であり;
Cは、Clt、Trt又はtBuから選択されるヒドロキシ保護基であり;
Fは、H又はBocであり;
Eは、Mtt、Mmt、Trt又はBocから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表されるペプチド。 - 前記ペプチドが、樹脂に結合したランレオチド(lanreotide)である、請求項6に記載のペプチド。
- ランレオチド(lanreotide)の製造方法において、請求項7に記載のペプチド樹脂接合体を、所望によりスカベンジャーを含むトリフルオロ酢酸の溶液から選択される穏和な酸により処理し;そして
生ずるペプチドを、空気、過酸化水素、DMSO又はヨウ素から選択される酸化剤を用いて酸化する;
ことを含んでなる方法。 - ランレオチド(lanreotide)の製造方法において、請求項7に記載のペプチド樹脂接合体を穏和な酸、例えばヨウ素を含むトリフルオロ酢酸の溶液により処理する、ことを含んでなる方法。
- 下記式:
E-Phe-Val-Asn(A)-Gln(A)-His(A)-Leu-Cys(B)-Gly-Ser(C)-His(A)-Leu-Val-Glu(C)-Ala-Leu-Tyr(C)-Leu-Val-Cys(A)-Gly-Glu(C)-Arg(D)-Gly-Phe-Phe-Tyr(C)-Thr(C)-Pro-Lys(E)-Thr(Resin)-O-C
(式中、
Aは、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド又はイミダゾール保護基であり;
Bは、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基であり;
Cは、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシ−、カルボキシル−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、Pbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H、或いは固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表されるペプチド。 - 前記ペプチドが、ヒトインスリンB−鎖である、請求項10に記載のペプチド。
- インスリンB−鎖の製造方法において、請求項10に記載の樹脂結合ペプチドを、酸溶液、例えば所望によりスキャベンジャーを含むジクロロメタン中トリフルオロ酢酸の溶液と接触させることを含んでなる方法。
- 下記式:
E-Ser(C)-His(A)-Leu-Val-Glu(C)-Ala-Leu-Tyr(C)-Leu-Val-Cys(B)-Gly-Glu(C)-Arg(D)-Gly-Phe-Phe-Tyr(C)-Thr(C)-Pro-Lys(E)-Thr(Resin)-O-
(式中、
Aは、Trt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Bは、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシ−、カルボキシル−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表されるペプチド。 - 前記ペプチドが、ヒトインスリンB−鎖の部分的に保護された9−30フラグメントに対応する、請求項13に記載のペプチド。
- インスリンB−鎖の製造方法において、請求項13に記載のペプチドを、保護された1−8インスリンフラグメントBoc-Phe-Val-Asn(A)-Gln(A)-His(A)-Leu-Cys(B)-Gly-OHと縮合させることを含んでなる方法:
ここで、Aは、それぞれ独立に、Trt、Mtt及びMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;そして
Bは、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基である。 - 下記式:
E-Cys(B)-Ser(C)-Asn(A)-Leu-Ser(C)-Thr(C)-Cys(B)-Val-Leu-Gly-Lys(E)-Leu-Ser(C)-Gln(A)-Glu(C)-Leu-His(A)-Lys(E)-Leu-Gln(A)-Thr(C)-Tyr(C)-Pro-Arg(D)-Thr(C)-Asn(A)-Thr(C)-Gly-Ser(C)-Gly-Thr(Resin)-Pro-NH2
(式中、
Aは、それぞれ独立に、Trt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Bは、それぞれ独立に、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシル−、カルボキシ−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、Pbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、それぞれ独立に、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表されるペプチド。 - 前記ペプチドがサケカルシトニンである、請求項16に記載のペプチド。
- サケカルシトニンの製造方法において、
請求項16に記載のペプチドを、穏和な酸、例えば所望によりスキャベンジャーを含むトリフルオロ酢酸の溶液により処理し;
得られたペプチド溶液を、空気、過酸化水素、DMSO又はヨウ素から選択される適当な酸化剤を用いて酸化し;
ペプチドを脱保護し;
ペプチドをクロマトグラフィーにより精製し;そして
ペプチドを凍結乾燥する;
ことを含んでなる方法。 - サケカルシトニンの製造方法において、
請求項16に記載のペプチド樹脂接合体を、穏和な酸、例えばトリフルオロ酢酸の溶液により処理し;
ペプチドをヨウ素により酸化し;
ペプチドを、酸、例えば場合によってはスカベンジャーを含むトリフルオロ酢酸又は塩酸の溶液で処理することにより脱保護し;そして
サケカルシトニンペプチドをクロマトグラフィーにより精製し、そして凍結乾燥する;
ことを含んでなる方法。 - 請求項17に記載のペプチドの製造方法において、式:H-Lys(E)-Leu-Ser(C)-Gln(A)-Glu(C)-Leu-His(A)-Lys(E)-Leu-Gln(A)-Thr(C)-Tyr(C)-Pro-Arg(D)-Thr(C)-Asn(A)-Thr(C)-Gly-Ser(C)-Gly-Thr(Resin)-Pro-NH2で表される、サケカルシトニンの部分的に保護された11−32フラグメントを、式:E-Cys(B)-Ser(C)-Asn(A)-Leu-Ser(C)-Thr(C)-Cys(B)-Val-Leu-Gly-OHで表される、サケカルシトニンの部分的に保護された1−10フラグメントと縮合させることを含んでなる方法:
ここで、
Aは、それぞれ独立に、Trt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Bは、それぞれ独立に、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシル−、カルボキシ−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、それぞれ独立に、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である。 - 前記ペプチドが、樹脂に結合したオクトレオチド(octreotide)である、請求項21に記載のペプチド。
- オクトレオチド(octreotide)の製造方法において、
請求項22に記載のペプチド樹脂接合体を、穏和な酸、例えば場合によってはスカベンジャーを含むトリフルオロ酢酸の溶液により処理し;そして
得られたペプチド溶液を、空気、過酸化水素、DMSO又はヨウ素から選択される適当な酸化剤を用いて酸化する;
ことを含んでなる方法。 - オクトレオチド(octreotide)の製造方法において、
請求項22に記載のペプチド樹脂接合体を、穏和な酸、例えばヨウ素を含むトリフルオロ酢酸の溶液により処理し;そして
脱保護し、精製し、凍結乾燥し、そして99%より高い純度のオクトレオチドを得る、
ことを含んでなる方法。 - 下記式:
E-His(A)-Gly-Glu(C)-Gly-Thr(C)-Phe-Thr(C)-Ser(C)-Asp(C)-X-Lys(E)-Gln(A)-Met-Glu(C)-Glu(C)-Glu(C)-Ala-Val-Arg(D)-Leu-Phe-Ile-Glu(C)-Trp(F)-Leu-Lys(E)-Asn(A)-Gly-Gly-Pro-Ser(C)-Ser(C)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(Resin)-NH2
(式中、
Xは、Leu-Ser(tBu)又はLeu-ΨSerであり;
Aは、それぞれ独立に、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシル−、カルボキシ−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、それぞれ独立に、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;
Fは、H又はBocであり;そして
Resinは、固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される部分的に保護されたペプチド。 - 前記ペプチドがエキセナチド(exenatide)である、請求項25に記載のペプチド。
- 下記式:
Y-Glu(C)-Glu(C)-Ala-Val-Arg(D)-Leu-Phe-Ile-Glu(C)-Trp(F)-Leu-Lys(E)-Asn(A)-Gly-Gly-Pro-Ser(C)-Ser(C)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(Resin)-NH2
(式中、
Yは、H、E-Glu(C)、E-Met-Glu(C)、E-Gln(A)-Met-Glu(C)又はE-Lys(E’)-Gln(A)-Met-Glu(C)であり;
Aは、それぞれ独立に、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド保護基であり;
E及びE’は、それぞれ独立に、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;
Fは、H又はBocであり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシ−又はカルボキシル−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、部分的に保護されたエキセナチド(exenatide)フラグメント12−39、13−39又は14−39であるペプチド。 - 下記式:
E-His(A)-Gly-Glu(C)-Gly-Thr(C)-Phe-Thr(C)-Ser(C)-Asp(C)-X-Y
(式中、
Xは、Leu-Ser(tBu)又はLeu-ΨSerであり;
Eは、Fmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;
Aは、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシ−又はカルボキシル−保護基であり;
Yは、OZ、Lys(E)-Gln(A)-OZ、Lys(E)-Gln(A)-Met-OZ、又はLys(E)-Gln(A)-Met-Glu(C)-OZであり、ここで、Zは、それぞれ独立に、H、或いはBt、Su、Pfp、Tcp又はPnpから選択される、カルボキシル基を親電子的に活性化する基である)
により表される部分的に保護されたペプチド、特にエキセナチド(exenatide)フラグメント1−11、1−13、1−14及び1−15。 - エキセナチド(exenatide)の製造方法において、
請求項27に記載の1つのフラグメントを、請求項28に記載の1つのフラグメントと縮合させて、部分的に保護された又は樹脂に結合したエキセナチド配列を形成し、
脱保護し又は樹脂から開裂させ、そして
エキセナチドを脱保護し、クロマトグラフィー精製し、凍結乾燥する、
ことを含んでなる方法。 - 下記式:
E-Lys(E)-Cys(B)-Asn(A)-Thr(C)-Y-Cys(B)-Y-Gln(A)-Arg(D)-Leu-Ala-Asn(A)-Phe-Leu-Val-His(A)-X-Asn(A)-Asn(A)-Phe-Gly-Pro-Ile-Leu-Pro-Pro-Thr(C)-Asn(A)-Val-Gly-Ser(C)-Asn(A)-Thr(C)-Tyr(Resin)-NH2
(式中、
Xは、Ser(tBu)-Ser(tBu)又はSer(tBu)-ΨSerであり;
Yは、Ala-Thr(tBu)又はAla-ΨThrであり;
Aは、それぞれ独立に、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択される、カルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Bは、それぞれ独立に、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択される、ヒドロキシル−、カルボキシル−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、部分的に保護されたペプチド。 - 保護されているか又は部分的に保護されているプラムリンチドである、請求項30に記載のペプチド。
- 下記式:
配列Z-Asn(A)-Phe-Leu-Val-His(A)-X-Asn(A)-Asn(A)-Phe-Gly-Pro-Ile-Leu-Pro-Pro-Thr(C)-Asn(A)-Val-Gly-Ser(C)-Asn(A)-Thr(C)-Tyr(Resin)-NH2
(式中、
Zは、H、或いはE-Gln(A)-Arg(D)-Leu-Ala、E-Arg(D)-Leu-Ala、E-Leu-Ala又はE-Alaであり;
Xは、Ser(tBu)-Ser(tBu)又はSer(tBu)-ΨSerであり;
Aは、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択されるカルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Cは、tBu、Trt又はCltから選択されるヒドロキシル−、カルボキシ−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、保護された又は部分的に保護されたペプチド、特に保護された又は部分的に保護された10−38、11−38、12−38及び14−38のプラムリンチド(pramlintide)フラグメント。 - プラムリンチド(pramlintide)の製造方法において、請求項33に記載のフラグメントを、溶液中又は固相上で、請求項32若しくは請求項33に記載のフラグメントの1つ、又は次の式:E-Lys(E)-Cys(B)-Asn(A)-Thr(C)-Y-Cys(B)-Y-Gln(A)-Arg(D)-Leu-Ala-OZ、E-Lys(E)-Cys(B)-Asn(A)-Thr(C)-Y-Cys(B)-Y-Gln(A)-Arg(D)-OZ、E-Lys(E)-Cys(B)-Asn(A)-Thr(C)-Y-Cys(B)-Y-Gln(A)-OZ、若しくはE-Lys(E)-Cys(B)-Asn(A)-Thr(C)-Y-Cys(B)-Y-OZで表されるフラグメントの1つと縮合させることを含んでなる方法:
ここで、
Yは、それぞれ独立に、Ala-Thr(tBu)又はAla-ΨThrであり;
Zは、H、或いはBt、Su、Pfp、Tcp又はPnpから選択される基であり;
Aは、それぞれ独立に、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択されるカルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択されるヒドロキシ−、カルボキシ−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、それぞれ独立に、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、それぞれ独立に、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;
Bは、それぞれ独立に、Mmt、Trt、Acm又はStBuから選択されるCys保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である。 - 下記式:
E-D-Phe-Pro-Arg(D)-Pro-Gly-Gly-Gly-Gly-Asn(A)-Gly-Asp(C)-Phe-Glu(C)-Glu(C)-Ile-Pro-Glu(C)-Glu(C)-Tyr(Resin)-Leu-O-C
(式中、
Aは、H、或いはMtt又はMmtから選択されるカルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択されるヒドロキシル−又はカルボキシル−保護基であり;
Dは、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、保護された又は部分的に保護されたペプチド。 - 前記保護されたペプチドがビバリルジン(bivalirudin)である、請求項35に記載の保護されたペプチド。
- 下記式:
E-X-Tyr(Resin)-Leu-O-C
(式中、
Xは、ビバリルジン(bivalirudin)ペプチド配列であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;
Cは、tBu、Trt又はCltから選択されるヒドロキシル−又はカルボキシル−保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、保護された又は部分的に保護されたフラグメント。 - ビバリルジン(bivalirudin)の製造方法において、請求項37に記載の式:E-X-Tyr(Resin)-Leu-O-Cのビバリルジンフラグメントを、溶液中で又は固相上で、式:E-D-Phe-Y-OZのビバリルジンフラグメントと縮合させてE-D-Phe-Y-X-Tyr(Resin)-Leu-O-Cを生じさせ;
脱保護、又は樹脂からの開裂と脱保護によりビバリルジンをもたらし;
ビバリルジンをクロマトグラフィーにより精製し;
凍結乾燥により99%より高純度のビバリルジンを得る、
ことを含んでなる方法。
ここで、
X及びYは、独立に、ビバリルジンペプチド配列である;
D-は、D−アミノ酸に従うアミノ酸のキラリティーを示し;
Cは、Clt、Trt又はtBuから選択されるヒドロキシ保護基であり;
Eは、Fmoc、Mtt、Mmt、Trt、Boc又はNpsから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である。 - 下記式:
E-Ser(C)-Tyr(C)-Ser(C)-Met-Glu(C)-His(A)-Phe-Arg(D)-Trp(F)-Gly-Lys(E)-Pro- Val-Gly-Lys(E)-Lys(E)-Arg(D)-Arg(D)-Pro-Val-Lys(E)-Val-Tyr(Resin)-Pro-O-C
(式中、
Aは、H、或いはTrt、Mtt又はMmtから選択されるカルボキサミド−又はイミダゾール−保護基であり;
Cは、それぞれ独立に、tBu、Trt又はCltから選択されるヒドロキシ−、カルボキシル−又はフェノキシ−保護基であり;
Dは、それぞれ独立の、H、或いはPbf又はPmcから選択されるグアニジン保護基であり;
Eは、それぞれ独立の、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;
Fは、H又はBocであり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、保護された又は部分的に保護されたペプチド。 - ACTH(1-24)ペプチドである、請求項39に記載の保護された又は部分的に保護されたペプチド。
- 下記式:
E-X-Tyr(Resin)-Pro-O-C
(式中、
Xは、ACTH(1-24)配列であり;
Eは、H、或いはFmoc、Boc、Trt、Nps、Mtt、Mmt又はCltから選択されるアミノ保護基であり;そして
Cは、tBu、Trt又はCltから選択されるヒドロキシ−、カルボキシル−又はフェノキシ−保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である)
により表される、保護された又は部分的に保護されたフラグメント。 - ACTH(1-24)の製造方法において、
請求項37に記載の式:E-X-Tyr(Resin)-Pro-O-CのACTHフラグメントを、溶液中で又は固相上で、式:E-Y-OZのACTHフラグメントと縮合させてE-Y-X-Tyr(Resin)-Pro-O-Cを生じさせ;
脱保護、又は樹脂からの開裂と脱保護によりACTH(1-24)をもたらし;
ACTH(1-24)をクロマトグラフィーにより精製し;
凍結乾燥により99%より高純度のACTH(1-24)を得る、
ことを含んでなる方法:
ここで、
X及びYは、それぞれ独立に、ACTH配列であり;
Cは、Clt、Trt又はtBuから選択されるヒドロキシ保護基であり;
Eは、Fmoc, Mtt、Mmt、Trt、Boc又はNpsから選択されるアミノ保護基であり;そして
Resinは、H又は固相ペプチド合成のために適当な酸感受性樹脂である。
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