JPH06234793A - サケカルシトニンの調製方法 - Google Patents

サケカルシトニンの調製方法

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JPH06234793A
JPH06234793A JP5310857A JP31085793A JPH06234793A JP H06234793 A JPH06234793 A JP H06234793A JP 5310857 A JP5310857 A JP 5310857A JP 31085793 A JP31085793 A JP 31085793A JP H06234793 A JPH06234793 A JP H06234793A
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JP
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fragment
resin
salmon calcitonin
tbu
peptide
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JP5310857A
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Marcos C Poblet
カナス ポブレット マルコス
Obiols Berta Ponsati
ポンサティ オビオルス ベルタ
Farres Gemma Jodas
ヨダス ファレス ゲンマ
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Original Assignee
Lipotec SA
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/585Calcitonins

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  • Peptides Or Proteins (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱保護条件を緩和し、精製過程を単純にし
て、収率コストを低減させることのできるサケカルシト
ニンの調整方法を提供する> 【構成】 樹脂上で簡便に保護および固定したサケカル
シトニン配列末端のカルボキサミドに対応するドコサペ
プチドであるフラグメント1を、2システイン間に予め
形成したジスルフィドを用いて簡便に保護したサケカル
シトニン配列のアミノ基末端に対応するデカペプチドで
あるフラグメント2で凝縮し、完全なペプチド骨格であ
るフラグメント6を酸を用いて完全に脱保護したペプチ
ドを樹脂から遊離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サケカルシトニンおよ
び酸付加によって生成される薬学的に許容できるすべて
の塩またはその錯体に関する。さらに、本発明は、本発
明によるサケカルシトニンの合成に有用な中間体の調製
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サケカルシトニンは、サケから抽出した
天然ペプチドホルモンであり、ヒトカルシトニンの40
倍以上の活性作用があり、細胞内および細胞外のカルシ
ウム濃度および分布を調節するように甲状腺の傍濾細胞
によって主に分泌される構造と本質的に類似したホルモ
ンである。ヒトカルシトニンとサケカルシトニンは共
に、老年後および閉経後の骨粗鬆症予防や、パジェット
病罹患者用として利用されている。
【0003】(ヒト、サケ、ウサギ、ブタなどの)カル
シトニンを獲得する多数の方法が過去に記述されてい
る。例えば、さまざまな種から組織を抽出する方法、D
NA組換え技術による方法、化学合成する方法などであ
る。
【0004】このため、サケカルシトニンはサケの気管
支腺から抽出することができる。しかし、この方法で生
産した活性抽出物の収率が低いので、抽出の代わりとし
て合成する手段を研究するに至っている。
【0005】化学合成によってカルシトニンを合成する
方法の中で、ペプチド類およびタンパク質類の合成技術
が進歩するのと平行して、溶液および固相に関する化学
的方法論が記述されている。
【0006】ペプチドを合成する古典的方法を用いてサ
ケカルシトニンを合成する方法が、1969年にGuttma
n Sらによって述べられている(helv.Chim.Acta52,1789
-1795)。ペプチド合成の分野における固相合成方法の
革新や、保護基の新たな直交方法や新たな担体の導入
を、収斂合成方法に加えたことにより、カルシトニンの
獲得方法に新たな道が開けてきた。
【0007】これまでに、(ヒト、ブタ、ウシ、サケ、
ウサギなどの)カルシトニンを合成するための様々な固
相合成方法が、米国特許第3,926,938号および
第3,891,614号の他、Kamber.B,Rinker.B,らの
論文で述べられている。Peptides:Chemistry and Biolo
gy,pp.525-6(Smith J.A,Rivier J.E.編)1992年、
ESCOM Science Publishersは、t−ブトキシカルボニル
(Boc)/ベンジル(Bzl)型保護方法(Barnay G.,Merr
ifield R.B.,1980)を扱い、The Peptides(Gross E.,M
einhofer J.編,vol.2,pp.1-284,Academic Press,New Y
ork)は、収斂合成の概要(Pedro et al.,Tetrahedron,
1982,38,1183)と(32のアミノ酸を1つずつ接続す
る)線状合成方法を扱っている。一般に、Boc/Bz
l誘導体では、脱保護条件が厳しく、その結果の精製過
程が複雑なため、合成過程において収率コストが高くな
るという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、脱保護条件を緩和し、精製過程を単純にして、
収率コストを低減させることのできるサケカルシトニン
の調製方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるサケカルシトニンは条件が緩やかであ
るとして知られる方法論を使用して、カルシトニンの固
相合成方法を調査した結果に基づいており、線状合成プ
ロトコルまたは収斂合成プロトコルを伴い、脱保護に緩
やかな条件しか必要としない、すなわち、溶液または固
相における相補的フラクメントの縮合によって、Fmo
c(9−フルオレニルメトキシカルボニル)/tert
−ブチル(t−Bu)型の保護をすることに基づく。
【0010】Fmoc/t−Bu型保護を用いた固相合
成方法のいくつかを最近の文献に見ることができる。
【0011】驚くべきことに、現在では完全なペプチド
の骨格を遊離/脱保護した後、(以下の図1および図
2)フラグメント1および2または3の縮合によって収
斂合成すると、高収率の反応粗原料が得られる。これ
は、精製過程が単純化しただけでなく、上述の他の過程
の収率が増加することも意味する。
【0012】本発明では、収斂合成方法で結合する保護
基を使用しながら、新たな高分子担体と新たな合成方法
論を用いて、固相合成をする新たな方法を提供すること
にある。
【0013】また、特に、本発明の目的はサケカルシト
ニンすなわち32の逐次的アミノ酸から成るペプチドホ
ルモンを獲得するための方法を、(簡便に機能化した担
体上に)収斂方法で結合した Fmoc/t−Bu型保
護基による方法論を使用する固相合成に基づき、図1に
すべて従って提供する。
【0014】このため、本発明のサケカルシトニン調製
方法は、高分子担体上で固相合成を行ない、収斂方法で
結合した Fmoc/tBu型の保護基を介在させて、
サケカルシトニンおよびその薬理学的に許容できる酸付
加塩またはその錯体の獲得するためのサケカルシトニン
調製方法において、(a)サケカルシトニン配列のカル
ボキサミド末端に対応するドコサペプチドを含み、樹脂
上で簡便に保護し固定したフラグメント1と、
【0015】
【化15】
【0016】サケカルシトニン配列のアミノ基末端に対
応するデカペプチドであり、簡便に保護され、2システ
イン間に予め形成したジスルフィド架橋を用いて、
【0017】
【化16】
【0018】で表わされるフラグメント2と共に縮合す
るステップと、(b) 生成ペプチド樹脂であり、
【0019】
【化17】
【0020】で表わされるフラグメント6を側鎖の脱保
護と該樹脂の排除を同時に行ない、生成後化学的に純粋
なサケカルシトニンとなるペプチドを獲得するステップ
と、を有する。
【0021】樹脂由来のフラグメント6からの排除につ
いてはカルボカチオン金属イオン封鎖剤存在中に酸で処
理することによって実行する。
【0022】ステップ(a)においてフラグメント1
は、Boc-Cys(Acm)-Ser(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Thr(tB
u)-Cys(trt)-Val-Leu-Gly-OH で表わされるフラグメン
ト3に対応するフラグメント2の前駆物質で選択的に縮
合され、Boc-Cys-(Acm)-Ser(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Cy
s(Trt)-Val-Leu-Gly-Lye(Boc)-Leu-Ser(tBu)-Gln-Glu(t
Bu)-Leu-His(Trt)-Lye(Boc)-Leu-Gln-Thr(tBu)-Tyr(tB
u)-Pro-Arg(Pmc)-Thr(tBu)-Asn-Thr(tBu)-Gly-Ser(tBu)
-Gly-Thr(tBu)-Pro-(R)で表わされ、固相中で選択的に
酸化され、樹脂脱保護に処理及び樹脂排除処理後に化学
的に純粋なサケカルシトニンを獲得するフラグメント6
を獲得するように2システイン間でジスルフィド架橋を
形成するフラグメント7に対応するペプチド樹脂を獲得
する。
【0023】フラグメント7の酸化によるフラグメント
6の獲得を好ましくはヨウ素を用いて行なう。内標準お
よび架橋基を該樹脂とアミノ酸配列との間に取込むこと
によって、フラグメント1をpMBHA樹脂から獲得した
後、線状合成を残部ごとに22のアミノ酸が取り込まれ
るまで行なう。
【0024】好ましくはPALまたはAMを架橋基とし
て用い、好ましくはアミノ酸Ileを内標準として使用
する。
【0025】22のアミノ酸各々の線状合成中、保護基
Fmocをすべての場合にアミノ基末端に用い、側鎖Lys、Se
r、Thr、Tyr、Arg、Glu、His、GlnおよびAsnに対して請求項1
記載のフラグメント1の式中に前記側鎖に対して示した
保護基を使用する。
【0026】フラグメント2のpMBHA樹脂からの獲得
を、内標準としてのIle基および架橋基としてのHMPB基
を該樹脂とアミノ酸配列との間に取込むことによって行
ない、残部ごとに線状合成を10のアミノ酸を取込むま
で行なう一方、最終アミノ酸以外のすべての場合にアミ
ノ基末端に対してFmoc保護基を用い、最終アミノ酸にB
oc基を使用し、側鎖Ser、Thr、CysおよびAsn対して表示
した保護基であり前記側鎖を用いて、Boc-Cys(Acm)-Ser
(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Thr(tBu)-Cys(Trt)-Val-Leu-G
ly-(R)で表わされるフラグメント4を使用することによ
って、システイン残部の2保護基をヨウ素で脱保護化お
よび酸化を同時に行なった後、
【0027】
【化18】
【0028】で表わされるフラグメント5がペプチド−
樹脂結合の切断後フラグメント2を生成することを特徴
とする請求項1記載のサケカルシトニンの調製方法。
【0029】フラグメント4のペプチド樹脂結合を切断
し、Boc-Cys(Acm)-Ser(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Cys(Tr
t)-Val-Leu-Glyで表わされるフラグメント3を獲得する
ことによって、ヨウ素で酸化させてフラグメント2を生
成する。
【0030】樹脂上に保護および固定し、Lys(Boc)-Leu
-Ser(tBu)-Gln-Glu(tBu)-Leu-His(Trt)-Lys(Boc)-Leu-G
in-Thr(tBu)-Tyr(tBu)-Pro-Arg(Pmc)-Thr(tBu)-Asn-Thr
(tBu)-Gly-Ser(tBu)-Gly-Ser(tBu)-Gly-Thr(tBu)-Pro-
(R)の配列および構造から成り、Boc、tBu、TrtおよびPmc
が表示のアミノ酸残部に対する保護基であり、する保護
基であり、
【0031】
【化19】
【0032】であることを特徴とするサケカルシトニン
の合成において使用する。
【0033】樹脂上に保護および固定したBoc-Cys(Acm)
-Ser(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Thr(tBu)-Cys-(Trt)-Val-
Leu-Gly(R)で表わされる配列および構造から成るフラグ
メント4であり、Boc、Acm、tBuおよび Trtが表示のアミ
ノ酸残部に対する保護基であり、(R)は上述で定義し
たものである。
【0034】樹脂上に保護および固定した
【0035】
【化20】
【0036】で表わされる配列および構造から成り、Bo
cおよびtBuが表示のアミノ酸残部に対する保護基であ
り、(R)が上述で定義したものである。
【0037】樹脂上に保護および固定した
【0038】
【化21】
【0039】で表わされる配列および構造から成り、Bo
c、tBu、tRtおよびPmcが表示のアミノ酸残部の保護基であ
り、(R)が請求項10で定義したものである。
【0040】樹脂上に保護および固定した
【0041】
【化22】
【0042】で表わされる配列および構造から成り、Bo
c、Acm、tBu、TrtおよびPmcが表示のアミノ酸残部に対する
保護基であり、(R)が請求項10で定義したものであ
る。
【0043】本発明は、新規のペプチドの使用方法であ
り、前記フラグメント1、2、3、4、5、6および7
に対応し、サケカルシトニンの合成に関して、上述に記
載した通りである。
【0044】
【実施例】図1は、サケカルシトニン配列のカルボキサ
ミド末端に対応するドコサペプチドであり、樹脂上に簡
便に保護し固定したフラグメント1を、サケカシシトニ
ン配列のアミノ基末端に対応するデカペプチドであり、
簡便に保護し2システイン間に予め形成したジスルフィ
ド架橋を有するフラグメント2とともに縮合した結果を
示す図である。
【0045】ここで
【0046】
【化23】
【0047】完全なペプチドの骨格(フラグメント6)
が構成されてしまうと、ペプチドは樹脂から排除され、
完全に脱保護され、酸処理によってすでに酸化形になっ
ている。これに続く精製後最終的にに化学的に純粋なサ
ケカルシトニンを獲得する。特に、(図1における)フ
ラグメント1とフラグメント2との縮合によって(従来
の文献に記載されていない)フラグメント6を生じる
が、これは既述の従来の固相合成方法によって実行す
る。縮合が完了すると、ペプチド−樹脂は側鎖を脱保護
する過程と樹脂を排除する過程に同時にかけられるが、
このとき、スカベンジャー存在時に95%トリフルオロ
酢酸を使用する。生成粗原料を高圧液体クロマトグラフ
ィ−で精製する。同種のフラクションすべてを結合さ
せ、冷凍乾燥させることによって、化学的に純粋なサケ
カルシトニンを獲得することができる。
【0048】図2は本発明による別のサケカルシトニン
獲得方法を示す。(R)については既に述べた通りであ
る。
【0049】図2によれば、フラグメント1はフラグメ
ント3を用いて縮合された後、ジスルフィド架橋が2シ
ステイン(フラグメント7)間で固相の選択的酸化反応
によって形成される。最後に、ペプチド構造が(2シス
テイン間のジスルフィド架橋を用いて)酸化形(フラグ
メント6)に完成すると、樹脂からの残留保護基の脱保
護および遊離が実行される。このため、従来の精製後、
化学的に純粋なサケカルシトニンが獲得される。
【0050】別の観点から見れば、上述のように、本発
明はフラグメント1を獲得するための方法の他、フラグ
メント2およびその前駆物質であるフラグメント3の獲
得方法ならびに本発明によるサケカルシトニンの精製す
るために図1および図2で使用したすべてのフラグメン
トを獲得する方法を提供する。
【0051】フラグメント1およびフラグメント2を、
パラメチルベンズヒドリルアミン(pMBHA)を用い
て開始させ、内標準と架橋基(ハンドル)とをそれぞれ
の配列の樹脂とアミノ酸との間に取り込んで獲得する。
【0052】フラグメント1を獲得する際には、サケカ
ルシトニンの末端のカルボキシ基終端がカルボキサミド
であるため、取り込まれる架橋基すなわちハンドルは
[1−(9H−フルオレン9−yl)−メトキシ−ホル
ムアミド]メチル−3,5−ジメトキシフェノキシ吉草
酸(Fmoc-PAL)(Albericio et al.J.Org.Chem.(199
0))であるか、または、選択的にp−[(R,S)−a
−[1−(9H−フルオレン−9−yl)−メトキシ−
ホルムアミド]−2,4−ジメトキシベンジル]−フェ
ノキシ酢酸(Form−Am)(Atherton et al.J.Am.
Chem.Soc.,(1975),97,6584)である。架橋取込み後、線
状合成を残部ごとに行ない、これを22のアミノ酸を取
り込むまで続ける。この際、保護基としてのFmocを
すべてのアミノ基末端に対して用いる。側鎖Lys、S
er、Thr、Tyr、Arg、Glu、His、Gl
nおよびAsnに対するのは、図3に示す保護基であ
る。(R)は既に述べた通りである。
【0053】フラグメント2を獲得するには、末端カル
ボキシ終端がカルボキシ酸でなければならないので、取
り込んだ架橋基すなわちハンドルはリニカーハンドルと
して知られる4(4−ヒドロキシメチル−3−メトキシ
フェノキシ酪酸(HMPB)(Flrsheimer et al)。架橋の
取込み後、線状合成を残部ごとに行ない、これを10の
アミノ酸が取り込まれるまで行なう。このとき最後のア
ミノ酸を除くすべての場合にアミノ基末端に対して保護
基としてのFmocを使用する。最後のアミノ酸に対しては
Boc基を用いる。側鎖Ser、Thr、Asn、Cysの保護に対し
ては、tBu、TrtまたはAcmをそれぞれ使用し、フラグメン
ト4を獲得する。これは文献未記載のものであり、図4
に示す通りである。
【0054】システイン残部のそれぞれ二つの保護基
(AcmおよびTrt)の脱保護基反応と酸化反応をヨウ素を
用いて行わせると、フラグメント5を生じる。これは文
献未記載のものであり、高収率高純度で得られた。最後
にトリフロロ酢酸のジクロロメタン1%液でペプチド−
樹脂の結合を切って、フラグメント2を得る。
【0055】あるいは別法として、図4に戻って、フラ
グメント4のペプチド−樹脂結合を切ってフラグメント
3を得る。これも文献未記載のもので、これをヨウ素で
酸化し、フラグメント2を生成する。
【0056】本明細書で用いる略語を以下に示す。
【0057】Acm:アセトアミドメチル AcOH:酢酸 AM:p−[(R,S)−2,4−ジメトキシベンジル]
−フェノキシ酢酸 Arg:L−アルギニン Asn:L−アスパラギン Boc:t−ブトキシカルボニル Bzl:ベンジル Cis:シスチン Cys:システイン DCM:ジクロロメタン DMF:N,N’− ジメチルフォルムアミド DIEA:N,N’−ジイソプロピルエチルアミン DIPCDI: ジイソプロピルカルボジイミド DMAP:ジメチルアミノピリジン Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル Gln:L−グルタミン Glu:L−グルタミン酸 Gly:L−グリシン HBTU:O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,
N,N’,N’−テトラメチルウロナイド ヘキサフル
オロフォスフェイト His:L−ヒスチジン HMPB:4(4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノ
キシ)酪酸 HOBT:N−ヒドロキシベンゾトリアゾール HPLC:高圧液体クロマトグラフィー Leu:L−ロイシン Lys:L−リジン Meb:p−メチルベンジル Mtr:メトキシトリチル MPLC:中圧液体クロマトグラフィー PAL:アミノメチル−3,5−ジメトキシフェノキシ吉
草酸 pMBHA:パラ−メチルベンツヒドリルアミン Pmc:2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6
−スルフォニル Pro:L−プロリン Ser:L−セリン tBu:ターシャリーブチル TFA:トリフルオロ酢酸 TFMSA:トリフルオロメタンスルフォン酸 Thr:L−スレオニン Tos:トシル Trt:トリチル Tyr:L−チロシン 本発明を以下の例により説明するが、これらに限定され
るものではない。
【0058】例 1 内標準の取込み。BocIle−pMBHAの獲得。
【0059】1.658g(6.9mmol)のBocIle
を内標準として、4gのp−メチルベンツヒドリルアア
ミン樹脂、ただし0.69mmol/g樹脂、に下記の
合成順序にしたがって結合させる。
【0060】 ステップ 試薬 回数 時間 1 TFA 40% 1 2時間 2 TFA 40% 1 20 〃 3 DCM 5 1 〃 4 DIEA 5% 3 2 〃 5 DCM 5 1 〃 6 Boc aa − + 7 HOBt − + 8 DIPCDI − 40 〃 9 DCM 5 1 〃 10 ニンヒドリンでチェック +ならばステップ6へ戻る。−ならば次へ。 11 DCM 5 1 〃 12 TFA 40% 1 2 〃 13 TFA 40% 1 20 〃 14 DCM 5 1 〃 15 DIEA 5% 3 2 〃 16 DCM 5 1 〃例 2 リニカーハンドルの取込み。4(4−ヒドロキシメチル
−3−メトキシフェノキシ)酪酸アミド−Ile−pM
BHAの獲得。
【0061】次にリニカーハンドル(HMPB)として
も知られる4(4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフ
ェノキシ)酪酸の取込みを行う。4gの樹脂(アミノ
基:0.69mmol/g樹脂)を内標準であらかじめ
機能化させておき、これに1g(4.41mmol、
1.5当量)の4(4−ヒドロキシメチル−3−メトキ
シフェノキシ)酪酸、0.62g(4.14 mmo
l、1.5当量)のHOBt、それに 641μl
(4.14mmol、1.5当量)を、DMFを溶媒に
して反応させる。反応時間は90時間である。この時間
が経過後、樹脂をDMFで5回洗浄し、カイザー試験を
用いて遊離アミンが無くなっているのを確認する。遊離
アミンを検出した場合は、カップリング反応を繰り返さ
なければならない。 例 3 最初のアミノ酸の取込み。Fmoc Gly−リニカー
ハンドル−Ile−pMBHAの獲得。
【0062】最初のアミノ酸の取込みは、この場合はグ
リシン、リニカーハンドルとFmocGly誘導体の間
にエステル状の結合が生成したことを意味する。この種
類の取込みには、樹脂を168mg(0.5当量)のD
MAPおよび2.094ml(5当量)のDIPCDI
存在下、4.1g(5当量)のFmoc GlyとDM
F中90時間反応させる。反応完了後、樹脂をDMFで
5回洗浄する。樹脂の酸加水分解液をアミノ酸分析する
と、Ileアミノ酸(内標準)と最初のアミノ酸Gly
の比が出てくる。このようにして樹脂の機能化に関する
真の値が分かる。通常は0.35−0.69mmol/
gの範囲にある。
【0063】例 4 残余のアミノ酸の取込み。BocCys(Acm)-Ser(tBu)-Asn-L
eu-Ser(tBu)-Thr(tBu)-Cys(Trt)-Val-Leu-Gly-リニカー
ハンドル-Ile-pMBHA(フラグメント4)の獲得。残余の
アミノ酸の取込みは以下に記す合成方法に従う。
【0064】 ステップ 試薬 回数 時間 1 DMF 5 1時間 2 pip/DMF 20% 1 1 〃 3 pip/DMF 20% 1 5 〃 4 DMF 5 1 〃 5 Fmoc aa − + 6 HOBt − + 7 DIPCDI − 40 〃 8 DMF 5 1 〃 ニンヒドリンでチェックし、+の場合はステップ5に戻
る。−の場合、次のアミノ酸に進み、ステップ1から始
める。
【0065】完全に保護基を外したペプチド1−10の
合成純度を評価するには、20mgのBocCys(Acm)-Ser
(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Thr(tBu)-Cys(Trt)-Val-Leu-G
ly-リニカーハンドル-Ile-pMBHAを900μlのTF
A、50μlのチオアニソール、30μlのEDT、2
0μlのアニソールとともに室温で2時間、濾板を備え
た反応器で処理する。濾液は乾燥した冷ジエチルエーテ
ルを入れた管に集める。遊離ペプチドの沈殿が見られ
る。遠心分離後、上澄み液を注ぎだす。ペレットは乾燥
した冷ジエチルエーテルに再懸濁し、スカベンジャー
(EDT、チオアニソール、アニソール)を除去する。
この操作を 5回繰り返す。その後、ペレットを乾燥さ
せ、1mlの10%酢酸溶液に溶解させる。このペプチ
ド溶液40μlをHPLCに注入する。カラムは 25
×0.46cm、Vydac C18の5μm、A液は
0.045%TFA水溶液、B液は0.035%TFA
アセトアセトニトリル溶液、B液を5−85%勾配で変
化させる。得られたペプチド−樹脂を、塩酸/プロピオ
ン酸混合物を用いて150度Cで3時間加水分解したも
のをアミノ酸分析にかけると、次の結果を得る。Asp 1.
01(1)、Thr 0.8(1)、Ser 1.6(2),Gly 1.2(1)、Ile 1.5-1
(1)、Leu 1.99(2)、Val 0.89(1)。
【0066】例 5 ペプチド1−10を樹脂から切除。BocCys(Acm)-Ser(tB
u)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Thr(tBu)-Cys(Trt)-Val-Leu-Gly-
OHまたは
【0067】
【化24】
【0068】の獲得 この処理は図4に示すように、酸化工程の前でも後でも
行うことができる。それぞれの場合、後処理が僅かに違
うだけである。酸化の前にペプチド−樹脂の結合をきる
には、A方法、酸化の後で切るにはB方法によらなけれ
ばならない。
【0069】A方法:ペプチド−樹脂を1%TFAのD
CM溶液で15分の間をおいて4−5回処理する。濾液
にヘキサンを加え回転蒸発器で蒸発させる。白色固体を
得る。 B方法:ペプチド−樹脂 を TFAの1% DCM
溶液で15分の間をおいて4−5回処理する。濾過の度
に液が含んでいるTFA量の2倍量のピリジンで中和す
る。濾液は全部あわせ、回転蒸発器で最初の体積の20
%になるまで濃縮する。ペプチド濃縮液に冷ジエチルエ
ーテルを加える。得た白色沈殿を遠心分離して取り分け
る。固形分は再度ジエチルエーテルに懸濁し、遠心分離
する。この操作をさらに三回繰り返す。最後に得た固体
を乾燥する。
【0070】例 6 樹脂上でのジスルフィド架橋の生成
【0071】
【化25】
【0072】樹脂上でBocCys-Ser(tBu)-Asa-Leu-Ser(tB
u)-Thr(tBu)-Cys-Val-Leu-Gly-樹脂の脱保護基反応と同
時に起きるジスルフィド架橋反応はDCM/メタノール
/水(6:2.5:0.42)の混合溶媒中、2当量の
ヨウ素を用い30分の間隔を二回取って行う。
【0073】例 7 溶液中でのジスルフィド架橋の生成
【0074】
【化26】
【0075】の獲得 BocCys(Acm)−Ser(tBu)−Asn−
Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Cys
(Trt)−Val−Leu−Gly−OHであるペプ
チドの酸化はDCM/メタノール/水(6:2.5:
0.42)の混合溶媒中、4当量のヨウ素を用いて10
分間行う。その後、反応混合物は0.1規定のチオ硫酸
ナトリウムにクロロホルムを加えて洗浄する。有機層は
水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、乾固するまで蒸発
させる。白色固体を得る。
【0076】例 8 Boc-Ile-pMBHa上へFmoc AMハンドルの取り込み。p−
[(R,S)−a−[1−(9H−フルオレン−9−イ
ル)メトキシ−フォルムアミド]−2,4−ジメトキシ
ベンジル]−フェノキシアセトアミド−IlepMBH
Aの獲得 次にp−[(R,S)−a−[1−(9H−フルオレン
−9−イル)メトキシ−フォルムアミド]−2,4−ジ
メトキシベンジル]−フェノキシ酢酸(Fmoc−A
M)の取り込みが来る。4gの樹脂(0.69mmol
/g樹脂)をあらかじめ内標準で機能化しておく。(例
1のプロトコルにしたがって行う)これに2.23gの
p−フェノキシ酢酸(4.14mmol、1.5当
量)、0.62gのHOBt(4.14mmol、1.
5当量)と641μl(4.14mmol、1.5当
量)を、DMFを溶媒にして反応させて行う。反応時間
は90時間。この時間が経過後、樹脂をDCMで5回洗
浄し、遊離のアミノ酸がないことをカイザー試験で検査
する。もしあれば、カップリング反応を繰り返す。
【0077】例 9 Boc-IlepMBHAのFmocPalハンドルの取込み。4[1−
(9H−フルオレン−9−yl)−メトキシホルムアミ
ド]3,5−ジメトキシフェノキシ吉草酸−Ile p
MBHAの獲得。
【0078】次に、4[1−(9H−フルオレン−9−
yl)メトキシホルムアミド]メチル−3,5−ジメト
キシフェノキシ吉草酸(Fmoc−PAL)の取込みを
行なう。これは、1.89g(4.14mmol、1.
5当量)の4[1−(9H−フルオレン−9−yl)メ
トキシホルムアミド]メチル−3,5−ジメトキシフェ
ノキシ吉草酸、0.62g(4.14mmol、1.5
当量)のHOBTおよびDMF溶媒として用いる 64
1μl(4.14mmol、1.5当量)によって(例
1記載のプロトコルに従った)内標準により予め機能化
させた後、(0.69mmol/gの)樹脂4gを反応
させる。反応時間は90時間である。反応後、DCMで
樹脂を5回洗浄してカイザー試験を使用して、遊離アミ
ンがあるか検査する。もしあれば、カップリング反応を
繰り返す。
【0079】例 10 残余アミノ酸の取込み。FmocLys(Boc)-Leu-Ser(tBu)-Gl
n-Glu(tBu)-Leu-His(Trt)-Lys(Boc)-Leu-Gln-Thr(tBu)-
Tyr(tBu)-Pro-Arg(Pmc)-Thr(tBu)-Asn-Thr(tBU)Asn-Thr
(tBu)-Gly-Ser(tBu)-Gly-Thr(tBu)-Pro-AM-Ile-pMBHAの
獲得。
【0080】残余アミノ酸の取込みは、以下に示すよう
な合成プログラムに従って実行する。
【0081】 ステップ 試薬 回数 時間 1 DMF 5 1時間 2 pip/DMF 20% 1 1 〃 3 pip/DMF 20% 1 5 〃 4 DMF 5 1 〃 5 Fmoc aa − + 6 HOBt − + 7 DIPCDI − 40 〃 8 DMF 5 1 〃 ニンヒドリンで検査し、+の場合はステップ5に戻り、
−の場合はステップ1に戻り次のアミノ酸を取り込む。
【0082】完全に脱保護したヘプチド11−32の合
成的精製を評価するには、20mgのFmocLys(Boc)-Leu
-Ser(tBu)-Gln-Glu(tBu)-Leu-His(Trt)-Lys(Boc)-Leu-G
ln-Thr(tBu)-Pro-Arg(Pmc)-Thr(tBu)-Gly-Ser(tBu)-Gly
-Thr(tBu)-Pro-AM-Ile-pBMHAを用いる。(フラグメント
1は900μlのTFA、50μlのチオアニソール、
30μlのEDTおよび20μlのアニソールで2時間
室温で濾板を備えた反応器で処理した)濾液を乾燥した
ジエチルエーテルで冷却しながら集めた。遊離ペプチド
の沈殿を確認した後、遠心分離後、浮遊物をデカントと
した。ペレットを再び乾燥した冷エーテルで懸濁し、ス
カベンジャー(EDT、チオアニソール、アニーソー
ル)を除去する。この操作を5回繰り返す。その後、ペ
レットを乾燥させてから、10%酢酸溶液1mlに溶解
する。40mlのペプチド溶液を、A液には水0.04
5%のTFA、B液にはアセトニトリル0.035%を
使用し、B液の勾配を5−85%にし、Vydac C
18の15−20μmで、25x1cmのカラムのHP
LCに注入する。塩酸/アミノ酸混合物を用いて3時間
150度Cでのペプチド−樹脂の加水分解すると、次の
化合物を生じる。すなわち、Asp 1.06(1)、Thr4.0(4)、Se
r 2.0(2)、Glu 3.01(3)、Gly 2.2(2)、Pro 1.98(2)、Ile 0.
9(1)、Leu 3.0(3)、Tyr 0.8(1)、His 0.92(1)、Lys 0.8(1)、
His 0.92(1)、Lys 1.8(2)、Arg 1.03(1)である。
【0083】例 11 フラグメント1のペプチド−樹脂上へのフラグメント2
の取込み。BocCis-Ser(tBu)-Asn-Leu-Ser(tBu)-Thr(tB
u)-Cis-Val-Leu-Gly-Lys(Boc)-Leu-Ser(tBu)-Gln-Glu(t
Bu)-Leu-His(Trt)-Lys(Boc)-Leu-Gln-Thr(tBu)-Tyr(tB
u)-Pro-Arg(Pmc)-Thr(tBu)-Asn-Thr(tBu)-Gly-Ser(tBu)
-Gly-Thr(tBu)-Pro-AM-Ile-pMBHA(フラグメント6の獲
得) 1.58gのペプチド−樹脂11−32を3分間ピペリ
ジン/DMFで処理する。この処理をさらに2回繰り返
し、樹脂をDMFで1分間に5回洗浄する。DMF中に
溶解した315mg(2.5当量)のHBTUおよび1
24mg(2.5当量)のHOBTを樹脂に添加する
と、それとともにほぼ同質に形成することが可能にな
る。N−末端終端および側鎖をすでに形成したジスルフ
ィド架橋で完全に保護した1.05g(2.5当量)の
ペプチド1−10を可及的最低量のDMFに溶解し、樹
脂に添加する。最後に296μl(5当量)のDIED
を添加する。樹脂を十分に振盪させて、同質にする。こ
の反応はオレンジ色を呈する。樹脂のアリコートに対す
る1時間30分後カイザー試験は、陰性であり、取込み
反応は完全であったと見なすことができる。樹脂を濾過
し、DMFで繰り返し洗浄した。
【0084】例 12 樹脂の切除およびヘプチド 1−32の脱保護。Cis-Se
r-Asn-Leu-Ser-Thr-Cis-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-
Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-ArgThr-Asn-Thr
-Gly-Ser-Gly-Ser-Gly-Thr-Pro-NH2(サケカルシトニ
ン)の獲得。
【0085】ペプチド−樹脂
【0086】
【化27】
【0087】が完全に乾燥していれば、(95:3:2
の)TFA/DCM/アニソールで室温で2時間処理す
る。濾液を100mlの乾燥した冷ジエチルエーテルに
注入する。獲得した白色沈殿物を遠心分離する。遠心分
離して得た固体をジエチルエーテルで再び懸濁して、さ
らに遠心分離する。この操作をさらに5回繰り返す。最
後に獲得した固体を乾燥させる。これを10%AcOH
に溶解し、A液には水0.05%のTFA、B液にはア
セトニトリル0.05%を用いて、B液の勾配を5−5
6%にし、Vydac C18の15−20μmで、2
5x1cmのカラムに調製したHPLCにかけて精製す
る。
【0088】
【発明の効果】したがって、本発明によるサケカルシト
ニンは、樹脂上で簡便に保護および固定したサケカルシ
トニン配列末端のカルボキサミドに対応するドコサペプ
チドであるフラグメント1を、2システイン間に予め形
成したジスルフィドを用いて簡便に保護したサケカルシ
トニン配列のアミノ基末端に対応するデカペプチドであ
るフラグメント2で縮合し、完全なペプチド骨格である
フラグメント6を酸を用いて完全に脱保護したペプチド
を樹脂から遊離させることにより、脱保護の条件が緩や
かになり、精製過程が単純になるので、収率コストを低
減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサケカルシトニンの調製過程を示す流
れ図である。
【図2】本発明のサケカルシトニンの調製過程を示す別
の流れ図である。
【図3】フラグメント1の調製過程を示す流れ図であ
る。
【図4】フラグメント2の調製過程を示す流れ図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 ゲンマ ヨダス ファレス スペイン国 08003−バルセロナ アルミ ランテ セルベラ 19

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子担体上で固相合成を行ない、収斂
    方法で結合したFmoc/tBu型の保護基を介在させて、サケ
    カルシトニンおよびその薬理学的に許容できる酸付加塩
    またはその錯体の獲得するためのサケカルシトニン調製
    方法において、 (a)サケカルシトニン配列のカルボキサミド末端に対
    応するドコサペプチドを含み、樹脂上で簡便に保護し固
    定したフラグメント1と、 【化1】 サケカルシトニン配列のアミノ基末端に対応するデカペ
    プチドであり、簡便に保護され、2システイン間に予め
    形成したジスルフィド架橋を用いて、 【化2】 で表わされるフラグメント2と共に縮合するステップ
    と、 (b) 生成ペプチド樹脂であり、 【化3】 で表わされるフラグメント6を側鎖の脱保護と該樹脂の
    排除を同時に行ない、生成後化学的に純粋なサケカルシ
    トニンとなるペプチドを獲得するステップと、を有する
    ことを特徴とするサケカルシトニンの調製方法。
  2. 【請求項2】 樹脂由来のフラグメント6からの排除を
    カルボカチオン金属イオン封鎖剤存在中に酸で処理する
    ことによって実行することを特徴とする請求項1記載の
    サケカルシトニンの調製方法。
  3. 【請求項3】 ステップ(a)においてフラグメント1
    は、 【化4】 で表わされるフラグメント3に対応するフラグメント2
    の前駆物質で選択的に縮合され、 【化5】 で表わされ、固相中で選択的に酸化され、樹脂脱保護に
    処理及び樹脂排除処理後に化学的に純粋なサケカルシト
    ニンを獲得するフラグメント6を獲得するように2シス
    テイン間でジスルフィド架橋を形成するフラグメント7
    に対応するペプチド樹脂を獲得することを特徴とする請
    求項1記載のサケカルシトニンの調製方法。
  4. 【請求項4】 フラグメント7の酸化によるフラグメン
    ト6の獲得を好ましくはヨウ素を用いて行なうことを特
    徴とする請求項3記載のサケカルシトニンの調製方法。
  5. 【請求項5】 内標準および架橋基を該樹脂とアミノ酸
    配列との間に取込むことによって、フラグメント1をp
    MBHA樹脂から獲得した後、線状合成を残部ごとに2
    2のアミノ酸が取り込まれるまで行なうことを特徴とす
    る請求項1または3記載のサケカルシトニンの調製方
    法。
  6. 【請求項6】 好ましくはPALまたはAMを架橋基と
    して用い、好ましくはアミノ酸Ileを内標準として使
    用することを特徴とする請求項5記載のサケカルシトニ
    ンの調製方法。
  7. 【請求項7】 22のアミノ酸各々の線状合成中、保護
    基Fmocをすべての場合にアミノ基末端に用い、側鎖 Ly
    s、Ser、Thr、Tyr、Arg、Glu、His、GlnおよびAsnに対して請求
    項1記載のフラグメント1の式中に前記側鎖に対して示
    した保護基を使用することを特徴とする請求項5記載の
    サケカルシトニンの調製方法。
  8. 【請求項8】 フラグメント2のpMBHA樹脂からの獲得
    を、内標準としてのIle基および架橋基としてのHMP
    B基を該樹脂とアミノ酸配列との間に取込むことによっ
    て行ない、残部ごとに線状合成を10のアミノ酸を取込
    むまで行なう一方、最終アミノ酸以外のすべての場合に
    アミノ基末端に対してFmoc保護基を用い、最終アミノ酸
    にBoc基を使用し、側鎖Ser、Thr、CysおよびAsn対して表
    示した保護基であり前記側鎖を用いて、 【化6】 で表わされるフラグメント4を使用することによって、
    システイン残部の2保護基をヨウ素で脱保護化および酸
    化を同時に行なった後、 【化7】 で表わされるフラグメント5がペプチド−樹脂結合の切
    断後フラグメント2を生成することを特徴とする請求項
    1記載のサケカルシトニンの調製方法。
  9. 【請求項9】 フラグメント4のペプチド樹脂結合を切
    断し、 【化8】 で表わされるフラグメント3を獲得することによって、
    ヨウ素で酸化させてフラグメント2を生成することを特
    徴とする請求項1記載のサケカルシトニンの調製方法。
  10. 【請求項10】 樹脂上に保護および固定し、 【化9】 の配列および構造から成り、Boc、tBu、TrtおよびPmcが
    表示のアミノ酸残部に対する保護基であり、 【化10】 であることを特徴とするサケカルシトニンの合成におい
    て使用する新規のペプチドフラグメント。
  11. 【請求項11】 樹脂上に保護および固定した 【化11】 で表わされる配列および構造から成るフラグメント4で
    あり、Boc、Acm、tBuおよびTrtが表示のアミノ酸残部に
    対する保護基であり、(R)が請求項10で定義したもの
    であることを特徴とするサケカルシトニンの合成におい
    て使用する新規のペプチドフラグメント。
  12. 【請求項12】 樹脂上に保護および固定した 【化12】 で表わされる配列および構造から成り、BocおよびtBuが
    表示のアミノ酸残部に対する保護基であり、(R)が請
    求項10で定義したものであることを特徴とするサケカ
    ルシトニンの合成において使用する新規のペプチドフラ
    グメント。
  13. 【請求項13】 樹脂上に保護および固定した 【化13】 で表わされる配列および構造から成り、Boc、tBu、tRt
    およびPmcが表示のアミノ酸残部の保護基であり、
    (R)が請求項10で定義したものであることを特徴と
    するサケカルシトニンの合成において使用する新規のペ
    プチドフラグメント。
  14. 【請求項14】 樹脂上に保護および固定した 【化14】 で表わされる配列および構造から成り、Boc、Acm、tB
    u、TrtおよびPmcが表示のアミノ酸残部に対する保護
    基であり、(R)が請求項10で定義したものであるこ
    とを特徴とするサケカルシトニンの合成において使用す
    る新規のペプチドフラグメント。
  15. 【請求項15】 前記フラグメント1、2、3、4、
    5、6および7に対応し、サケカルシトニンの合成に関
    し、請求項1乃至請求項9に記載した新規のペプチドの
    使用方法。
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