まず、本実施例に係る遊技システムにおける非正規遊技媒体持ち込みを検知する遊技媒体計数方法の概念を説明する。図1は、遊技システムにおける非正規遊技媒体持ち込みを検知する遊技媒体計数方法の概念を説明するための説明図である。
遊技客は、台間メダル貸機10にて遊技媒体の計数を行うことができる。遊技客により計数操作がされると、台間メダル貸機10は、投入されたメダルの計数を行うとともに、投入された個々のメダルの画像を採取して真贋判定を行うことにより、非正規メダル枚数もカウントする。
台間メダル貸機10は、計数の都度、カードID、計数機ID、メダル計数枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージをカード管理装置40に送信する。図1の例では、計数機IDが「010」の台間メダル貸機10にて1回目と2回目のメダル計数が行われ、計数機IDが「020」の台間メダル貸機10にて3回目のメダル計数が行われている。1回目の計数は、計数メダル枚数が「50」、内非正規メダル枚数が「10」であり、この計数メダル枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージデータがカード管理装置40に送信されている。また、2回目の計数は、計数メダル枚数が「60」、内非正規メダル枚数が「5」であり、この計数メダル枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージデータがカード管理装置40に送信されている。また、3回目の計数は、計数メダル枚数が「40」、内非正規メダル枚数が「10」であり、この計数メダル枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージデータがカード管理装置40に送信されている。
カード管理装置40は、台間メダル貸機10より受け付けた計数結果や非正規メダルのイメージデータを記憶し、受け付けた非正規メダルのイメージデータより非正規メダルの種類を識別する。さらに、カード管理装置40は受け付けた計数結果や非正規メダルの識別結果より、集計結果の更新を行う。
続いて、カード管理装置40は更新された集計結果と、内部に保有するアラート判定基準とを比較することによってアラート発報の要否の判定を行う。アラートの判定基準には同一遊技客での非正規メダル枚数検出枚数、同一遊技機での非正規メダル枚数検出枚数だけではなく、同一遊技客の同一非正規メダル検出枚数などの非正規メダルの識別結果を基にした情報も判定条件として設定することを可能としている。
アラートは、台間メダル貸機10への通知により台間メダル貸機10におけるディスプレイ装置等に対する出力処理や、無線発信装置46を経由して店員が装着しているインカム70での音声出力処理等により報知される。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間メダル貸機10とが設置される。台間メダル貸機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、景品管理装置60と、精算機80とが接続される。
遊技機20は、遊技媒体であるメダルをメダル投入口23に投入して、3個のドラムを回転させるとともに、ストップボタンを順次押して絵柄をそろえることにより遊技を行うスロットマシンである。3つのドラムの有効ラインに一定の絵柄が揃うと、遊技機20は、絵柄の種類に応じた枚数のメダルを獲得メダルとして払い出す。
台間メダル貸機10は、入金の受付、メダルの貸し出し並びにカード管理装置40との通信を行う。台間メダル貸機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置40に送信することで、プリペイド価値をカード管理装置40が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定のメダル貸操作がなされたならば、メダル貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数のメダルを払い出す。
また、台間メダル貸機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知を送信する。また、台間メダル貸機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持メダル口座又は貯メダル口座の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持メダル口座の残高を受信し、記憶した場合には、カード管理装置40に対して持メダル減算要求を送信することで、カード管理装置40が管理する持メダル口座の残高をゼロにクリアする。
また、台間メダル貸機10は、持メダル再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持メダル口座の残高を所定数減算し、減算した数に対応する数のメダルを払い出す。また、台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯メダル再プレイ要求を送信することで、会員管理装置50が管理する貯メダル口座の残高を所定数減算させ、減算した数に対応する数のメダルを払い出す。
台間メダル貸機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持メダル口座の残高を含む持メダル加算要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持メダルを加算させた後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間メダル貸機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持メダル数等をカードデータとして管理する管理装置である。
カード管理装置40は、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間メダル貸機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持メダル口座の残高を台間メダル貸機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、該カードIDに関連づけられた貯メダル口座の残高を会員管理装置50から取得し、プリペイド価値及び持メダル口座の残高とともに台間メダル貸機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間メダル貸機10から持メダル減算要求を受信した場合には、持メダル口座の残高をゼロにクリアし、台間メダル貸機10から持メダル加算要求を受信した場合には、持メダル加算要求に示された持メダル数を持メダル口座に加算する。
また、カード管理装置40は、台間メダル貸機10からメダル貸要求を受信した場合には、対応するプリペイド価値を所定値減算し、メダル貸許可を台間メダル貸機10に送信する。そして、貯メダル再プレイ要求を受信した場合には、該貯メダル再プレイ要求を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯メダル再プレイ許可を出力した場合には、貯メダル再プレイ許可を台間メダル貸機10に送信する。
また、カード管理装置40は、景品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持メダル口座の残高を景品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
また、カード管理装置40は、無線発信装置46を備えており、カード管理装置40において店員に報知すべきアラート等を検出した場合には、該無線発信装置46を経由して店員の装着するインカム70に音声によるメッセージを送ることが可能である。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯メダル数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、カード管理装置40から貯メダル口座残高の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯メダル口座の残高をカード管理装置40に通知する。また、会員管理装置50は、カード管理装置40を介して貯メダル再プレイ要求を受信したならば、貯メダル再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯メダル口座の残高を所定数減算し、貯メダル再プレイ許可を出力する。
また、会員管理装置50は、景品管理装置60から貯メダル口座残高の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯メダル口座の残高を景品管理装置60に通知する。
景品管理装置60は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、獲得玉、貯メダル及び持メダルの景品交換処理を行う。この景品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るリーダライタ並びに景品を払い出す景品払出装置が接続されている。景品管理装置60は、リーダライタがカードを受け付けた場合には、リーダライタで読み出したカードのカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードの持メダル口座残高を要求する。また、貯メダルを景品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯メダル口座残高を要求する。
精算機80は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、該カードのカードIDをカード管理装置40に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
図2に示したシステムでメダル貸しを行う場合のメダル貸処理について説明する。遊技客が台間メダル貸機10に対してメダル貸操作を行うと、台間メダル貸機10は、カード管理装置40のローカルIPアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するIPアドレス若しくは任意の識別情報と、メダル貸要求とを含む。
カード管理装置40は、メダル貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、100円)減算してカード管理データを更新し、メダル貸許可を送信元の台間メダル貸機10に送信する。メダル貸許可を受信した台間メダル貸機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば5枚)のメダルを払い出す。
次に、図2に示したシステムで持メダルの再プレイを行う場合の持メダル再プレイ処理について説明する。台間メダル貸機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置40のローカルIPアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するIPアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの持メダル口座の残高を台間メダル貸機10に通知する。
台間メダル貸機10は、カード管理装置40から受信した持メダルの残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持メダル減算要求とを含む電文をカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持メダル減算要求を受信した場合には、カードID及びレートにより特定される持メダル口座の残高をゼロにクリアする。台間メダル貸機10は、持メダル再プレイ操作を受け付けた場合には、記憶した持メダルの残高を所定数減算し、対応する数のメダルを払い出す。
台間メダル貸機10は、カード返却操作を受け付けた場合には、カード管理装置40に対して持メダル加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するIPアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、持メダルの残高と、持メダル加算要求とを含む。
カード管理装置40は、持メダル加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの持メダル口座の残高を受信した残高の値に更新する。
その後、台間メダル貸機10は、カード管理装置40にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示したシステムで貯メダルの再プレイを行う場合の貯メダル再プレイ処理について説明する。台間メダル貸機10は、会員カードを挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置40のローカルIPアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報。以降、カードIDという)と、送信元である台間メダル貸機10を特定するIPアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、カード挿入通知の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの貯メダル口座の残高と、を含む貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
台間メダル貸機10は、受信した貯メダル再プレイデータを記憶し、貯メダル再プレイデータに示された貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイにおけるメダルの払出単位数(貯メダル再プレイ単位数。例えば25枚)以上である場合には貯メダル再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイデータの記憶後、最初に貯メダル再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯メダル再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間メダル貸機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40のローカルIPアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するIPアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、貯メダル再プレイ要求とを含む。
カード管理装置40は、貯メダル再プレイ要求の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯メダル再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの貯メダル口座の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイデータを受信して貯メダル口座の残高を更新し、メダルを貯メダル再プレイ単位数だけ払い出す。また、更新後の貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイ単位数未満となったかを判定し、貯メダル再プレイ単位数未満となったならば、貯メダル再プレイ操作を受け付け不能とする。更新後の貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイ単位数以上であれば、再度貯メダル再プレイ操作を受け付け可能であり、貯メダル再プレイ操作を受け付けた場合には貯メダル再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯メダル再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。
次に、閉店処理における持メダルからの貯メダルへの移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持メダル口座の残高を確認し、持メダルの残高が「0」より大きい持メダル口座が存在する場合には、該持メダル口座の残高をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯メダル口座の残高に通知された持メダル口座残高を加算して更新する。その後、カード管理装置40は、該持メダル口座の残高をゼロにクリアする。
メダルの貸出、貯メダル再プレイ及び持メダル再プレイの操作によって、台間メダル貸機10からメダルを払い出すものとして説明したが、台間メダル貸機10から遊技機20にメダルの払出指示を行い、遊技機20が指示された内容でメダルを払い出すものとしても良い。
次に、図2に示した遊技機20及び台間メダル貸機10の外観構成について説明する。図3は、図2に示した遊技機20及び台間メダル貸機10の外観構成を示す図である。なお、紙幣のみを受け付ける台間メダル貸機10を図示したが、硬貨受付用のユニットを設けることもできる。
図3に示すように、遊技機20は、3つのドラムを有するドラム部21と、各種表示を行なう表示部22と、メダル投入口23と、ドラムの回転開始操作を受け付けるスタートレバーやドラムに対応して設けられた3つのストップボタン等を有する操作部24と、遊技機20から払い出されたメダルを受け入れる受け皿25とを有する。
また、台間メダル貸機10は、台間メダル貸機10の装置状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、メダルを貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12aと、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13と、カードを受け付けるカード挿入口14aと、携帯端末等をかざすためのかざし部14bと、メダルを遊技機20に投出するノズル18aと、計数対象のメダルの投入を受け付けるメダル投入口19aとを有する。
次に、図2に示した台間メダル貸機10の計数機構について説明する。図4は、図2に示した台間メダル貸機10の計数ユニット19を説明するための説明図である。台間メダル貸機10の計数ユニット19は、メダル投入口19a、投入されたメダルを搬送する搬送ベルト19b、メダルの画像を撮像するカメラ19c、カメラ19cで撮像された画像により実施した真贋判定に基づいて正規メダルと非正規メダルの振り分けを行うメダル振分部19d及び非正規メダルを蓄えるリジェクトボックス19eとを有する。
遊技客は、メダル計数時に台間メダル貸機10の前面にある、メダル投入口19aにメダルを投入する。投入されたメダルは搬送ベルト19bで1枚ずつ整列搬送され、カメラ19cは整列搬送された全てのメダルの画像を撮像する。
台間メダル貸機10は、メダルの真贋判定の為に正規メダルの特徴情報を保有しており、カメラ19cで撮像されたメダルの画像から算出した特徴情報と正規メダルの特徴情報を比較することによって個々のメダルの真贋判定を行う。
該真贋判定結果に従ってメダル振分部19dを制御して、正規メダルと判定したメダルを台間メダル貸機外に、非正規メダルと判定した場合には台間メダル貸機10の内部にある、非正規メダルの貯留部であるリジェクトボックス19eに振り分けられる。
図4に示した計数ユニット19は、搬送ベルト19bによってメダルの繰り出しを行って、カメラ19cでメダル画像を撮像するという構成としたが、本発明ではこれに限定するものではなく、メダルの画像の撮像が可能であれば計数ユニット19がホッパー式であっても良い。
次に、図2に示した台間メダル貸機10の内部構成について説明する。図5は、図2に示した台間メダル貸機10の内部構成を示すブロック図である。図5に示すように、台間メダル貸機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、かざし部14bと、通信部15と、記憶部16と、制御部17と、ノズルユニット18と、計数ユニット19とを有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、通信回線との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、カードID16a、有価価値データ16b、計数データ16c、基準メダルデータ16d及び非正規メダル画像データ16eを記憶する。
カードID16aは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からリーダライタ14にカードが搬送された場合には、リーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードID16aが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードID16aが更新される。
有価価値データ16bは、遊技媒体の払い出しを受けるために使用可能な有価価値を示すデータである。この有価価値には、メダル貸しに使用可能なプリペイド価値の残高、持メダル口座の残高並びに貯メダル口座の残高を含む。
計数データ16cは、メダル投入口19aから投入されたメダルを計数ユニット19で計数した結果を記憶している。この計数データ16cには、正規メダルと非正規メダルの合計枚数と非正規メダルの枚数とを含む。
基準メダルデータ16dは、メダルの真贋判定を行う時に使用する正規メダルの特徴データである。また真贋判定によって非正規メダルと判定されたメダルの画像は非正規メダル画像データ16eに記憶される。
制御部17は、台間メダル貸機10を全体制御する制御部であり、データ管理部17a、メダル画像撮像部17b、メダル真贋判定部17c、計数処理部17d、計数データ送信部17e及びアラート表示部17fを有する。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID16a及び装置IDを含むカード挿入通知をカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から有価価値(プリペイド価値、持メダル及び貯メダルの少なくともいずれか)を受信した場合に、受信した有価価値により有価価値データ16bを更新する。データ管理部17aは、有価価値データ16bに示されたプリペイド価値、持メダル数及び貯メダル数を適宜表示操作部13に表示制御する。
また、データ管理部17aは、遊技客によりメダル貸操作が行なわれた場合に、カードID16a及び装置IDを含むメダル貸要求をカード管理装置40に送信する。このメダル貸要求への応答としてメダル貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、所定数のメダルを払い出す。
また、データ管理部17aは、遊技客により持メダル再プレイ操作が行なわれた場合に、有価価値データ16bに示された持メダル口座の残高を所定数減算し、対応する数のメダルを払い出す。
また、データ管理部17aは、遊技客により貯メダル再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID16a及び装置IDを含む貯メダル再プレイ要求をカード管理装置40に送信する。この貯メダル再プレイ要求への応答として貯メダル再プレイ許可を受信したならば、データ管理部17aは、所定数のメダルを払い出す。
また、データ管理部17aは、遊技客によりカード返却操作が行なわれた場合に、カードID16a、装置ID並びに持メダル数を含む持メダル加算要求をカード管理装置40に送信して、自装置持メダル口座の残高を0にクリアした後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID16a及び装置IDを含む入金通知をカード管理装置40に送信する。
メダル画像撮像部17bは、計数ユニット19に投入されたメダルを1枚ずつカメラ19cにより撮像する。メダル真贋判定部17cはメダル画像撮像部17bで撮像したメダル画像と基準メダルデータ16dとにより、メダルの正規メダル/非正規メダルの判定を行う。また、メダル真贋判定部17cは、非正規メダルと判定したメダルの画像を非正規メダル画像データ16eに記憶する。また、メダル真贋判定部17cは、非正規メダルと判定した場合には計数データ16cの非正規メダル枚数をカウントアップする。
計数処理部17dは、メダル投入口19aより計数ユニット19に投入されたメダルの計数処理を行い計数データ16cの正規メダル、非正規メダルの合計枚数の更新を行うとともに、有価価値データ16bの持メダル残高に計数した正規メダル、非正規メダルの合計枚数を加算する。
計数データ送信部17eは、計数ユニット19に投入されたメダルの計数が終了した時点で、カードID16aと台間メダル貸機10を識別する識別コードと計数データ16cと非正規メダル画像データ16eをカード管理装置40に送信する。また、計数データ送信部17eは、これらのデータのカード管理装置40への送信処理終了後に、計数データ16c及び非正規メダル画像データ16eをクリアする。
アラート表示部17fは、カード管理装置40からの指示により表示操作部13等にカード管理装置40から通知されたアラートの内容の表示を行う。
次に、図2に示した台間メダル貸機10のメダル計数処理手順について説明する。図6は、図2に示した台間メダル貸機10のメダル計数処理手順を示すフローチャートである。
まず、未処理のメダルがメダル投入口19a若しくは搬送ベルト19b上に有るか否かの判定処理を行い(ステップS101)、未処理メダルが無いと判定した場合(ステップS101;No)にはステップS107に移行する。未処理メダルが有ると判定した場合(ステップS101;Yes)には、メダル真贋判定部17cは、メダル画像撮像部17bにより撮像した未処理メダルの画像と基準メダルデータ16dによりメダルが正規メダルなのか非正規メダルなのかのメダルの真贋判定処理を行う(ステップS102)。
メダル真贋判定の処理(ステップS102)において正規メダルと判定された場合(ステップS103;Yes)には、ステップS106に移行する。メダル真贋判定の処理(ステップS102)において非正規メダルと判定された場合(ステップS103;No)には、計数処理部17dは、計数データ16cの非正規メダルの計数枚数に1加算して(ステップS104)、メダル真贋判定部17cは、非正規メダルと判定したメダル画像データを、非正規メダル画像データ16eに記憶する(ステップS105)。
次に、計数処理部17dは、計数データ16cの正規メダルと非正規メダルの合計枚数に1加算して(ステップS106)、未処理メダル有無の判定処理(ステップS101)に戻る。
未処理のメダルが無いと判定したときに(ステップS101;No)は、計数処理部17dは、計数データ16cの正規メダルと非正規メダルの合計枚数を、有価価値データ16bの持メダル口座の持メダル枚数に加算する(ステップS107)。
次に、計数データ送信部17eは、カードID16aと台間メダル貸機10を識別する識別コードと今回の計数結果である計数データ16cをカード管理装置40に送信する(ステップS108)。また、計数データ送信部17eは、カードID16aと台間メダル貸機10を識別する識別コードと今回の計数で非正規メダルと判定した全ての非正規メダルの画像データである非正規メダル画像データ16eをカード管理装置40に送信する(ステップS109)。
最後に、計数データ送信部17eは、今回の計数結果である計数データ16cと今回の計数で非正規メダルと判定した全ての非正規メダルの画像データである非正規メダル画像データ16eをクリアして(ステップS110)、処理を終了する。
次に、図2に示したカード管理装置40の本実施例に係る内部構成を説明する。図7は、カード管理装置40の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、カード管理装置40は、表示部41、入力部42及び無線発信装置46と接続される。表示部41は、液晶パネル等のディスプレイ装置であり、入力部42は、キーボードやマウス等であり、無線発信装置46は店員の装着するインカム70との無線通信を行う装置である。
また、カード管理装置40は、通信部43と、記憶部44と、制御部45とを有する。通信部43は、通信回線を介して台間メダル貸機10と通信するためのインタフェース部である。
記憶部44は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カードデータ44a、計数データ44b、非正規メダル画像データ44c、計数集計データ44d、非正規メダル識別用画像DB44e及び判定閾値データ44fを記憶する。
カードデータ44aは、カードIDにプリペイド価値と、レート毎の持メダル数とを対応づけたデータである。
計数データ44bは、台間メダル貸機10にてメダル計数を行うごとに計数データ送信部17eが送信してくるカードID16a、台間メダル貸機10を識別する識別番号及び計数データ16cを1レコードとして、受信した全てのデータを蓄積したものである。また、計数データ44bは、1日のデータを記憶しているものであり、閉店処理等の日次の処理でクリアされる。
非正規メダル画像データ44cは、台間メダル貸機10にて計数処理時に非正規メダルと判定されたメダルがあったときに、台間メダル貸機10の計数データ送信部17eが送信してくるカードID16a、台間メダル貸機10を識別する識別番号及び非正規メダル画像データ16eを蓄積したものである。また受付けた非正規メダルイメージについてはメダル画像識別部45dにて非正規メダルの種類を判定し、判定した非正規メダルの識別番号も併せて記憶する。また、非正規メダル画像データ44cは、1日のデータを記憶しているものであり、閉店処理等の日次の処理でクリアされる。
計数集計データ44dは、計数データ44bと非正規メダル画像データ44cの情報をカードIDと台間メダル貸機識別番号ごとに集計したものであり、この集計結果をアラートの判定の閾値と比較してアラートの要否を判定する。
非正規メダル識別用画像DB44eは、非正規メダルを識別するための基準データである。非正規メダル識別用画像DB44eは、動的に作成されるものである。具体的には、非正規メダルの画像より非正規メダルの識別をする場合には、非正規メダル識別用画像DB44eで識別処理を行い、識別できなかった場合には該非正規メダルの画像がまだ非正規メダル識別用画像DB44eに登録されていなかったと判断して、該非正規メダルの識別番号を新規に採番して、該識別番号に関連付けて識別できなかった非正規メダルの画像及び該画像から作成した特徴データを非正規メダル識別用画像DB44eに追加登録する。この追加登録することによって、非正規メダル識別用画像DB44eを自動的に生成する。
判定閾値データ44fは、計数データ44b及び非正規メダル画像データ44cから集計された計数集計データ44dの内容からアラート発報の要否を判定する閾値を規定したデータである。
制御部45は、カード管理装置40を全体制御する制御部であり、カードデータ管理部45a、計数データ受付部45b、メダル画像受付部45c、メダル画像識別部45d、アラート判定部45e及びアラート報知部45fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより実現される。
カードデータ管理部45aは、カードデータ44aに対するデータの登録、更新及び削除を行う処理部である。カードデータ管理部45aは、台間メダル貸機10からカードID、プリペイド価値及び持玉数を受信したならば、受信したカードIDに対応付けられたプリペイド価値を受信したプリペイド価値に置き換え、受信したカードIDに対応付けられた持玉口座の玉数を受信した持玉数に置き換える。
また、カードデータ管理部45aは、カードデータ44aを通知する処理部でもある。カードデータ管理部45aは、台間メダル貸機10からカードIDを受信したならば、該カードIDに対応付けられたプリペイド価値並びに持玉口座の残高を台間メダル貸機10に通知する。
計数データ受付部45bは、台間メダル貸機10にてメダル計数を行うごとに、計数データ送信部17eが送信してくるカードID16a、台間メダル貸機識別番号及び計数データ16cを、計数データ44bに登録する。また、計数データ受付部45bは、受け付けた内容を計数データ44bに登録するとともに、受け付けた内容に従って計数集計データ44dの更新も行う。
メダル画像受付部45cは、台間メダル貸機10の計数データ送信部17eが送信してくるカードID16a、台間メダル貸機識別番号及び非正規メダル画像データ16eを受信した内容を、非正規メダル画像データ44cに登録する。
メダル画像識別部45dは、メダル画像受付部45cが非正規メダル画像データ44cに追加登録した非正規メダルの画像から、メダルの識別処理を行いその結果を非正規メダル画像データ44cの非正規メダル識別番号に書き込む。また、メダル画像識別部45dは、メダル識別の結果より計数集計データ44dの非正規メダルの種類数を必要に応じて更新する。
また、メダル画像識別部45dは、メダルの識別処理において、識別対象のメダルが非正規メダル識別用画像DB44eに登録されているいずれのメダルにも該当しないと判定された場合には、比較を行ったメダルの画像に対して新規に識別番号を採番し、該識別番号と該メダルの画像等を非正規メダル識別用画像DB44eに登録を行い、識別結果は新規で採番した該識別番号とする。
アラート判定部45eは、計数集計データ44dと判定閾値データ44fを比較して、計数集計データ44dにあるアラート判定対象の集計値が判定閾値データ44fの閾値を超えている場合にはアラート発報要と判定する。
アラート報知部45fは、アラート判定部45eがアラート発報要と判定した場合に、無線発信装置46を経由して店員の装着するインカム70に音声によるアラートの報知及び台間メダル貸機10にアラート内容の通知を行う。
次に、図2に示したカード管理装置40の本実施例に係るデータ構成について説明する。図8は、カード管理装置40の本実施例に係るデータ構成について説明するための説明図である。
計数データ44bは、台間メダル貸機10の計数データ送信部17eから計数結果を受信する毎に1レコードを作成して記憶したもので、カードID、台間メダル貸機識別番号、計数枚数及び非正規メダル計数枚数を有する。図8に示す計数データ44bの1レコードは、カードIDが「00100」、台間メダル貸機識別番号が「010」、計数枚数が「150」、非正規メダル計数枚数が「25」である。
非正規メダル画像データ44cは、台間メダル貸機10の計数データ送信部17eから受信した非正規メダル画像データ16eの受信により、非正規メダルの画像1枚に対して1レコードを作成して記憶したものである。非正規メダル画像データ44cの各レコードは、カードID、台間メダル貸機識別番号、非正規メダル識別番号及び非正規メダル画像データを含む。図8に示す非正規メダル画像データ44cの1レコードは、カードIDが「00100」、台間メダル貸機識別番号が「010」、非正規メダル識別番号が「005」である。
計数集計データ44dは、計数データ44bと非正規メダル画像データ44cから集計したデータであり、カードIDと台間メダル貸機識別番号に関連付けて、計数枚数、非正規メダル計数毎数、非正規メダル計数回数、非正規メダル種類数を有している。図8の計数集計データ44dは、カードIDが「00100」で台間メダル貸機識別番号が「010」に関連付けた集計結果が、計数枚数が「150」、非正規メダル計数毎数が「25」、非正規メダル計数回数が「3」、非正規メダル種類数が「4」であることを示す。
非正規メダル識別用画像DB44eは、非正規メダルの識別するための基準データであり、非正規メダル識別番号に関連付けて非正規メダル特徴データと非正規メダル画像データを有している。図8の非正規メダル識別用画像DB44eは、非正規メダル識別番号「001」に関連付けられた非正規メダル特徴データや非正規メダル画像データを有していることを示す。
判定閾値データ44fは、アラート判定対象の集計値の種類毎にアラートの閾値を規定したものである。図8の判定閾値データ44fは、同一カードIDにおける非正規メダル計数枚数が「20枚以上」、同一カードIDにおける非正規メダル計数回数が「5回以上」、同一カードIDにおける非正規メダルの計数枚数と種類数が「10枚以上、2種類以下」、同一カードIDにおける同一非正規メダル枚数が「10枚以上」の場合にアラート発報することを示す。また、図8の判定閾値データ44fは、同一台間メダル貸機における非正規メダル計数枚数が「20枚以上」、同一台間メダル貸機における非正規メダル計数回数が「5回以上」、同一台間メダル貸機における非正規メダルの計数枚数と種類数が「10枚以上、2種類以下」、同一台間メダル貸機における同一非正規メダル枚数が「10枚以上」の場合にアラート発報することを示す。
次に、本実施例に係る台間メダル貸機10にてメダル計数時のカード管理装置40におけるメダル計数に係る処理手順を説明する。図9は、台間メダル貸機10にてメダル計数時のカード管理装置40におけるメダル計数に係る処理手順について説明するためのフローチャートである。
計数データ受付部45bは、台間メダル貸機10にてメダル計数を行うごとに、計数データ送信部17eが送信してくるカードID16a、台間メダル貸機識別番号及び計数データ16cを、計数データ44bに追加登録する(ステップS201)。
また、計数データ受付部45bは、台間メダル貸機10から受信した内容に従って計数集計データ44dの更新を行う(ステップS202)。具体的には、台間メダル貸機10からの受信データに含まれるカードID及び台間メダル貸機識別番号に対応する計数集計データ44dのレコードを検索し、該レコードの計数枚数に台間メダル貸機10から受信データに含まれる計数枚数を、該レコードの非正規メダル計数枚数に台間メダル貸機10からの受信データに含まれる非正規メダル計数枚数を加算する。台間メダル貸機10からの受信データに含まれるカードID及び台間メダル貸機識別番号に対応する計数集計データ44dのレコードを検索した結果、該レコードが存在しなかった場合には台間メダル貸機10からの受信データで、計数集計データ44dに1レコード追加する。また、台間メダル貸機10からの受信データに含まれる非正規メダル計数枚数がゼロでなかった場合には、計数集計データ44dの該レコードの非正規メダル計数回数を1カウントアップする。
次に、台間メダル貸機10から送付されてくる計数データ16cの非正規メダルの計数枚数を参照して、非正規メダルが無かった場合(ステップS203;No)には処理終了とする。また、台間メダル貸機10から送付されてくる計数データ16cの非正規メダルの計数枚数を参照して、非正規メダルがあった場合(ステップS203;Yes)に、メダル画像受付部45cは、台間メダル貸機10の計数データ送信部17eが送信してくる非正規メダル画像データ16eを受け付けて、非正規メダル画像データ44cに登録する(ステップS204)。
次に、受付けた非正規メダルの画像データに関してメダルの識別処理が終了していない非正規メダルの画像の有無を判定し(ステップS205)、メダルの識別処理が終了していない非正規メダルの画像がない場合(ステップS205;No)には、ステップS211に移行する。メダルの識別処理が終了していない非正規メダルの画像がある場合(ステップS205;Yes)には、メダル画像識別部45dは非正規メダル識別用画像DB44eを利用して非正規メダルの識別処理を行う(ステップS206)。
非正規メダル識別用画像DB44eを利用して非正規メダルの識別処理を行った結果、メダルの識別ができた場合には(ステップS207;Yes)、非正規メダル画像データ44cの該当のレコードの非正規メダル識別番号に該識別結果を書き込む(ステップS209)。メダルの識別ができなかった場合には(ステップS207;No)、識別のできなかった非正規メダルの画像データに対して新たな非正規メダル識別番号を採番し、該識別番号と非正規メダルの画像等を非正規メダル識別用画像DB44eに追加登録し(ステップS208)、非正規メダル画像データ44cの該当のレコードの非正規メダル識別番号に新たに採番した非正規メダル識別番号を書き込む(ステップS209)。
また、メダル画像識別部45dは、更新された非正規メダル画像データ44cの内容から、計数集計データ44dの非正規メダルの種類数を必要に応じで更新して(ステップS210)、識別処理が未処理の非正規メダル画像の有無の判定処理(ステップS205)に戻る。
非正規メダル画像の識別処理が全て終了している場合(ステップS205;No)には、アラート判定部45eは、計数集計データ44dと判定閾値データ44fとから、アラートの発報の要否の判定を行う(ステップS211)。
アラート判定部45eの判定が、アラート要であった場合(ステップS212;Yes)には、アラート報知部45fは、アラートを発報する。具体的には、アラート報知部45fは、無線発信装置46を経由して店員の装着するインカム70に音声による店員への報知と台間メダル貸機10へ通信部43を経由してアラート内容を通知する。アラート判定部45eの判定が、アラート不要であった場合(ステップS212;No)には、処理を終了する。
本実施例のここまでの説明では、非正規遊技媒体持ち込みを検知する単位として、カードIDに関係付けられた遊技客の単位及び遊技機20の単位で説明を行ってきたが、本発明はこれに限定されるものではない。図10は、複数の遊技機20を含む島等の遊技エリアの単位で非正規遊技媒体持ち込みを検知する遊技媒体計数方法を説明するための説明図である。
遊技客は、台間メダル貸機110にて遊技媒体の計数を行うことができる。遊技客により計数操作がされると、台間メダル貸機10は、投入されたメダルの計数を行うとともに、投入された個々のメダルの画像を採取して真贋判定を行うことにより、非正規メダル枚数もカウントする。
台間メダル貸機110は、計数の都度、カードID、計数機ID、メダル計数枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージに加えて台間メダル貸機110の属する島等のエリアを識別するエリアIDをカード管理装置140に送信する。
図10の例では、エリアIDが「001」である「島A」の計数機IDが「010」の台間メダル貸機110にて1回目と2回目のメダル計数が行われ、エリアIDが「002」である「島B」の計数機IDが「020」の台間メダル貸機10にて3回目のメダル計数が行われている。1回目の計数は、計数メダル枚数が「50」、内非正規メダル数が「10」であり、この計数メダル枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージデータがカードID、エリアID及び計数機IDとともにカード管理装置140に送信されている。また、2回目の計数は、計数メダル枚数が「60」、内非正規メダル数が「5」であり、この計数メダル枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージデータがカードID、エリアID及び計数機IDとともにカード管理装置140に送信されている。また、3回目の計数は、計数メダル枚数が「40」、内非正規メダル数が「10」であり、この計数メダル枚数、非正規メダル枚数及び非正規メダルのイメージデータがカードID、エリアID及び計数機IDとともにカード管理装置140に送信されている。
カード管理装置140は、台間メダル貸機110より受付けた計数結果や非正規メダルのイメージデータをカードID、エリアID及び計数機IDに関連付けて記憶する。また、カード管理装置140は、受付けた非正規メダルのイメージデータより非正規メダルの種類を識別する。さらに、カード管理装置140は、受付けた計数結果や非正規メダルの識別結果より、集計結果の更新を行う。集計の種類は、図9までに説明してきた例に加えて、エリアID単位での集計も行う。図10は、エリアID単位での集計がエリアIDが「島A」を示す「001」について、計数枚数が「110」、非正規メダル枚数が「15」であり、エリアIDが「島B」を示す「002」について、計数枚数が「40」、非正規メダル枚数が「10」であることを示している。
続いて、カード管理装置140は更新された集計結果と、内部に保有するアラート判定基準と比較することによってアラート発報の要否の判定を行う。アラートの判定基準には同一遊技客での非正規メダル枚数検出枚数、同一遊技機での非正規メダル枚数検出枚数、同一遊技客の同一非正規メダル検出枚数などに加えて同一エリアでの非正規メダル枚数検出枚数を有している。
アラートは、カード管理装置140から台間メダル貸機110への通知により台間メダル貸機110におけるディスプレイ装置等に対する出力処理や、無線発信装置46を経由して店員が装着しているインカム70での音声出力処理等により報知される。
アラートの判定基準に関して、エリアによって非正規メダルの混入率に差異がある場合を想定して、エリア毎にアラート判定基準が設定できるようにしても良い。エリア単位で異なるアラート判定基準を設定する場合には、複数のエリアに跨って遊技をした遊技客に適用するアラート判定基準についてもエリア毎の計数実施枚数の比率による加重平均等のようなエリアの判定基準を考慮した値を採用しても良い。
上述してきたように、本実施例では、遊技機20を使用した遊技客を識別する遊技客識別情報を有し、台間メダル貸機10、110でメダル計数時にメダルの真贋判定を行い、非正規メダルと判定された場合には非正規メダルの種類の識別を行い、遊技客識別情報、遊技機識別情報及び複数の前記遊技機が属する島等の遊技設備の識別情報に関連付けて当日の計数枚数と非正規メダル計数枚数と非正規メダル種類数及び同一種類の非正規メダルの計数枚数など管理する。また計数結果の適正の判定の為の非正規メダル計数枚数、非正規メダルの種類数及び同一種類の非正規メダルの計数枚数などの閾値を有し、遊技媒体の計数時に、計数を行った遊技客識別情報、遊技機識別情報及び遊技設備の識別情報に関連付けられた非正規メダル計数枚数、非正規メダルの種類数及び同一種類の非正規メダルの計数枚数と比較して判定を行うよう構成したので、遊技媒体の計数時に、計数結果が適正であるか否かを判定することが可能となる。
なお、本実施例では、アラート報知の内容に関してインカム70による店員への音声での報知及び、台間メダル貸機10、110へ通知して表示操作部13への表示での報知を行うものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、台間メダル貸機10、110での計数停止やカード返却などの処理を行うものとしてもよい。
また、本実施例では、台間メダル貸機10、110でメダル計数終了時に、該計数に係るカードID等の識別情報、計数枚数、非正規メダル数及び非正規メダル画像データをカード管理装置40、140に送付するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード返却時や所定の時間間隔を毎に該計数に係るカードID等の識別情報、計数枚数、非正規メダル数及び非正規メダル画像データをカード管理装置40、140に送付するとしても良い。
また、本実施例では、メダルの真贋判定や識別に関してはカメラ19cで撮像したメダルの画像を利用して実施したが、本発明はこれに限定されるものではなく、メダルの真贋判定や識別についてその他の方法で実現しても良い。
また、本実施例では、特定のタイミングでカード管理装置40、140に蓄積された台間メダル貸機10、110で実施された計数に係るデータの一部若しくは全部をクリアする処理は記載していないが、同一のカードで使用者が変更となることを検知できる場合には、使用者の変更を検知したタイミングにて、該カードのカードIDに対応付けられるカード管理装置40、140に蓄積された台間メダル貸機10、110で実施された計数に係るデータをクリアしても良い。
また、非正規メダルとは、当該遊技店の現在遊技を行っている遊技種で規定されているメダル以外のものであるので、当該遊技店で規定しているメダル以外のメダルと当該遊技店の現在遊技を行っている遊技種以外のメダルも含むが、店舗外からの不正持ち込みだけを監視するなどの目的に応じて、当該遊技店の現在遊技を行っている遊技種以外のメダルの扱いを正規メダルと扱っても良い。
また、本実施例では、非正規メダルの枚数、種類、画像データを店舗内で活用することにより店舗外からの不正な持ち込みを監視するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、非正規メダルの枚数、種類、画像データをカード加盟店のセンターシステムにデータ集約することにより、近隣の加盟店での情報共有ができ、不正な遊技媒体の持ち込みなどへの注意喚起となり、遊技店の損害の低減が期待できる。
また、本実施例に対して、アラート発生時に該遊技客の顔画像を撮像する機能を付加することにより、不審な行動が疑われる遊技客の顔画像を取得することができる。該顔画像と既存の顔認証システムなどで該遊技客の来店を検知することが可能となり、不正行為による遊技店の被害を低減することもできる。
また、本実施例では、アラートの判定場所はカード管理装置40、140としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード挿入時に当日来店以降の該カードに関連付けられた計数時の情報を台間メダル貸機10、110にダウンロードすることにより、アラートの判定を台間メダル貸機10、110で行うことも可能である。
また、本実施例では、遊技媒体としてメダルを使用する場合を例に説明を行なったが、遊技媒体として遊技玉を用いる場合であっても、遊技玉が正規の遊技玉であるか否かを判別可能であれば、本発明を適用することができる。
また、本実施例では、遊技客の非正規媒体の不正な持ち込みの可能性のある操作を監視しアラートを報知するものであったが、本発明はこれに限定するものではなく、非正規媒体の不正な持ち込み以外の不正行為の可能性のある操作や遊技状態を監視し、不正行為の可能性のある操作や遊技状態の回数や頻度等の所定の判定基準を有し、該判定基準に基づいた判定で必要と判定された場合にはアラートを報知するようにしても良い。
また、上述の実施例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。