JP7114066B2 - 遊技用装置及びプログラム - Google Patents
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Description
例えば、4~6の設定値が設定された遊技機(高設定台)は、1~2の設定値が設定された遊技機(低設定台)に比べ当選確率が高いなどから出玉も多い。
このような設定値の設定は、遊技店の店長などの責任者の業務として行われる場合が多い。
ところが、例えば、店長がその業務で知った高設定台の設定情報(台番号等)を、共謀する遊技者(共犯者)に漏洩し、その高設定台での遊技で得た利益を不正に獲得する行為が行われる場合があり、このような不正行為が問題となっている。
このような問題に対し、特許文献1には、営業開始から所定時間(例えば5分)以内の特定時間帯に、アウト(メダル投入を示す信号)の発生した遊技機が、全遊技機の所定値(例えば50%)未満であるにも関わらず、高設定台からアウトが発生した場合に、設定漏洩に可能性があると判定する遊技用装置について記載されている。
以下、遊技用装置として、ホールコンピュータ50を適用した例について説明する。
ただし、ホールコンピュータ50に代え、各台計数機能付きサンド20、景品交換装置60、計数機、持玉サーバー70、精算機80、会員情報を管理する管理サーバー、店員の呼び出しや遊技データを表示可能な呼出ランプ、遊技情報表示装置など、他の遊技用装置を適用することもできる。
ホールコンピュータ50は、複数の遊技機10が設置される遊技場に関する種々の情報を収集可能な遊技用装置であり、図1に示すように、遊技機10、各台計数機能付きサンド20、台コンピュータ30、島コンピュータ40、遊技球又はメダルなどの遊技媒体(以下、遊技媒体を「玉」と表現することがある)と景品との交換処理を行う景品交換機60、遊技者の持玉を管理する持玉サーバー70、精算機80などとともに遊技システムを構成している。
スロットマシン10bは、遊技者がメダルなどの遊技媒体を投入してスタートレバーを押下することにより、所定の図柄を表示した複数のリールが回転を開始し、各リールに対応した複数のストップボタンを任意のタイミングで押下げることで回転するリールが停止し、停止したリールの図柄の配列に応じて所定数の遊技媒体が払い出される、といった遊技を提供する。
なお、遊技機10の前扉には、払い出された遊技媒体を受ける受け皿が設けられている(図示省略)。
特別遊技状態には、ビックボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)など(以下、当りともいう)があり、これらに内部当選した後、入賞すると、例えば、百枚以上の大量の遊技媒体が払い出される。
パチンコ機10aにおける特別遊技状態には、確率変動(いわゆる確変)がある。
設定値は、値が大きい方が当選しやすく、値が小さい方が当選しにくいことなどから、設定値の大小によって出玉率を調整できるようになっている(出玉調整機能)。
すなわち、設定値として、高設定値(第1遊技設定値)を設定された場合の方が、低設定値(第2遊技設定値)を設定された場合よりも、遊技が有利に進行する確率が高いようになっている。
そして、このような設定値は、通常、店長などの責任者によって営業開始時間の前に設定され、これにより、その日の出玉率が遊技機ごとに決定されるようになっている。
以下、設定値1~2を低設定値、設定値4~6を高設定値とし、低設定値が設定された遊技機10を低設定台、高設定値が設定された遊技機10を高設定台として説明する。
ただし、例えば、設定値1~3を低設定値、設定値5~6を高設定値とするなど、低設定・高設定の値を任意に定めることができる。
なお、パチンコ機10aにも同様の設定値を設定可能なものがあり、これを本発明の遊技機として適用することができる。
例えば、獲得された遊技媒体の計数は、各台計数機能付きサンド20の下部に設けられた投入口から遊技媒体を投入することで計数が行われ、計数された遊技媒体の払い戻しは、遊技者による払戻操作に基づいて所定の払出口から遊技媒体を払い出すことにより行われる。また、投入金額に応じた遊技媒体の貸し出しは、遊技者による貸出操作に基づいて所定の払出口から遊技媒体を払い出すことにより行われる。
そして、これらの装置は、それぞれ通信手段を備え、所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介してデータ通信可能に接続されている。
まず、遊技者は、遊技の開始に当たり、各台計数機能付きサンド20に現金を投入するとともに、所定の貸出操作を行うことにより、遊技媒体の貸し出しを行う。貸し出された遊技媒体は遊技機10に投入され遊技が開始される。遊技の結果、獲得された遊技媒体は、各台計数機能付きサンド20に投入されるとともに、各台計数機能付きサンド20に対して所定の計数操作を行うことにより計数される。計数された遊技媒体を再び遊技に用いるときには、各台計数機能付きサンド20に対して所定の払戻操作を行うことにより払い戻すことができる。遊技を終了するときには、各台計数機能付きサンド20に対して所定の返却操作を行うことにより計数された遊技媒体の残数、投入された現金の残高の記録されたカードが返却される。
返却されたカードを店員に渡すと、店員等の操作に基づいて景品交換機60が景品交換処理を行う。この景品交換処理では、カードから景品交換機60に備えるカードリーダ60aを介して遊技媒体の残数を読み込むとともに、この残数に対応する景品との決済処理を実行する。
このような遊技情報は、個々の遊技機10や機種を特定可能な情報(台番号など)とともに、ネットワークを介して台コンピュータ30、島コンピュータ40を中継してホールコンピュータ50に送信され、ホールコンピュータ50において、遊技機10ごとの遊技情報として順次蓄積される。
取引情報には、図3に示すように、例えば、「紙幣投入」、「カード挿入」、「カード返却」、「貸出」、「計数」、「払戻」、「カードスタック」、「カードセット」などがある。
(B)「カード挿入」は、遊技者によるカードの挿入を示す情報であり、この情報から、カードの挿入、投入金額の残高、持ち玉の残数、及び挿入されたカードを識別可能なカードIDなどが特定される。
(C)「カード返却」は、遊技者によるカードの返却操作を示す情報であり、この情報から、カードの返却、投入金額の残高、持ち玉の残数、及び返却されたカードを識別可能なカードIDなどが特定される。
(D)「貸出」は、遊技者による貸出操作を示す情報であり、この情報から、貸出額(貸出玉数)、残高などが特定される。
(E)「計数」は、遊技者による計数操作を示す情報であり、この情報から、計数された玉数、持ち玉の残数などが特定される。
(F)「払戻」は、遊技者による払戻操作を示す情報であり、この情報から、持ち玉から払い戻された玉数、持ち玉の残数などが特定される。
(G)「カードスタック」は、各台計数機能付きサンド20に備えるカードリーダ/ライタからカード収納部へのカードの搬送を示す情報であり、この情報から、カードのスタック、投入金額の残高、持ち玉の残数、及びスタックされたカードを識別可能なカードIDなどが特定される。
(H)「カードセット」は、カード収納部からカードリーダ/ライタへのカードの搬送を示す情報であり、この情報から、カードのセット、投入金額の残高、持ち玉の残数、及びセットされたカードを識別可能なカードIDなどが特定される。
なお、本実施形態では、各台計数機能付きサンド20にカードライタを備える構成とし、投入金額の残高、持ち玉の残数、カードIDなどの情報をカードに直接書き込み可能としたが、これに加え、又はこれに代えて、投入金額の残高、持ち玉の残数などの情報をカードIDと関連付けて各台計数機能付きサンド20や他の遊技用装置(例えばホールコンピュータ50や持玉サーバー70)が記憶、管理してもよい。
また、「カード挿入」と「カードセット」を分けて記載したが、「カード挿入」に「カードセット」を含むこともできる。
なお、獲得された遊技媒体の計数を島端等に設置された計数機で計数する場合には、各台計数機能が付いていないサンドを用いてもよい。この場合には、計数機において、計数する遊技媒体がいずれの遊技機で獲得されたものかを示す情報を登録するようにする。
記憶された取引情報の取引履歴は、取引の発生ごとや区分された期間ごとに、遊技者の持玉を管理する持玉サーバー70又はホールコンピュータ50からの要求に応じて、当該各台計数機付きサンド20を特定可能な情報とともに持玉サーバー70に送信され、持玉サーバー70に備えるメモリなどの記憶手段に記憶される。さらに、ホールコンピュータ50からの要求に応じて、持玉サーバー70からホールコンピュータ50に一括送信され、遊技情報とともに、遊技機10ごとの情報として蓄積される(図2参照)。なお、送信のタイミングは一括でなくてもよく任意なタイミングに設定できる。
なお、各台計数機能付きサンド20には、対応する遊技機10の周辺(例えば、受け皿など)を撮像可能なカメラ(図示省略)を備えるものがあるが、この場合、カメラの撮像データ(画像データ)を所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介して、ホールコンピュータ50に送信することができる。
このようなホールコンピュータ50では、記憶部53に記憶されたプログラムに基づいて各種動作を行う。
例えば、ホールコンピュータ50では、店員が入力部51を操作することで、各遊技機10に設定した設定値を入力することができ、これにより、入力された設定値が、その遊技機10の台番号に対応付けて記憶部53に記憶されるようになっている。
なお、遊技機10とホールコンピュータ50との間で設定値の情報を送受信可能な場合は、ホールコンピュータ50が、遊技機10から受信した設定値を台番号に自動的に対応付けて記憶することもできる。
また、ホールコンピュータ50は、通信部52を介して入力される遊技情報や取引情報に基づき、以下のような遊技データの集計や算出を行うことができる。
ホールコンピュータ50は、このように集計及び算出した遊技データを、遊技機10ごと及び営業日(例えば1日単位)ごとに記憶部53に記憶する。
なお、このような遊技データは、遊技機10ごとのみならず、機類ごと、機種ごと、貸出レートごと、及び遊技場(店舗)ごとなどの種々のグループごとに集計及び算出され、それぞれのグループごとに記憶することができる。
また、遊技データは、営業日ごとのみならず、複数営業日(例えば、1週間、1カ月)などの営業期間のそれぞれ異なる単位ごとに記憶される。
具体的には、各台計数機能付きサンド20から受信した取引情報に基づいて、遊技者の入れ替わりを判定することにより、一遊技者の遊技開始から遊技終了に至る期間である遊技期間を遊技者毎に特定する。
このような遊技期間を特定する動作について、図5に示す取引情報の取引履歴を参照しながら説明する。
また、カードには、その種類として、会員登録された遊技者に対して予め遊技場から貸与又は譲渡される会員カードと、会員登録のない一般遊技者が使用可能な一般カード(いわゆるビジターカード)があり、この取引履歴では一般カードを用いた取引履歴を示している。また、特に図示しないが、この取引情報において、取引に用いたカードの種類を特定可能なカード区分を設けることもできる。
このような取引履歴から、制御部55は遊技者ごとの遊技期間を特定する。
遊技期間の特定は、図6(a)、(b)に示す判定条件に基づいて行われる。
図6(a)は、遊技者の入れ替わりを判定するときの判定条件であり、図6(b)は、遊技者の継続遊技を判定するときの判定条件である。
例えば、図5に示す例では、取引番号4(時間「15:25」)において、残高なし(¥0)及び持玉残数なし(0玉)を示す「カード挿入」とあることから、この後で遊技者が入れ替わったと判定する。
このような取引情報の組合せにより、各取引が行われた間に、遊技者が入れ替わったものとみなす。この場合、例えば、「カード返却」までが前の遊技者の遊技期間、「カード挿入」からが後の遊技者の遊技期間とみなすことができる。
なお、「カード返却」とこれに続く残高あり又は持玉残数ありを示す「カード挿入」から特定されるそれぞれのカードIDが同じとき、例えば、図5に示す例では、取引番号14(時間「15:45」)における「カード返却」から特定されるカードID(003)と、これに続く取引番号15(時間「15:46」)における「カード挿入」から特定されるカードID(003)とがそれぞれ同じときには、図6(b)に示す条件fの成立と判定し、同一の遊技者による継続遊技と判定することができる。
このような取引情報の組合せにより、「カードスタック」から遊技の終了が特定されるとともに、残高あり又は持玉残数ありを示す「カード挿入」から新たな遊技の開始が特定されることから、遊技者が入れ替わったものと判定することができる。この場合、例えば、「カードスタック」までが前の遊技者の遊技期間、「カード挿入」からが後の遊技者の遊技期間とみなすことができる。
このような取引情報の組合せにより、「カードスタック」から遊技の終了が特定されるととともに、これに続く所定時間経過後の「紙幣挿入」から新たな遊技の開始が特定されることから、遊技者が入れ替わったもの判定することができる。この場合、例えば、「カードスタック」までが前の遊技者の遊技期間、「紙幣挿入」からが後の遊技者の遊技期間とみなすことができる。また、所定時間は、例えば「5分」など、遊技場の管理者等が適宜設定可能な時間とすることができる。
例えば、図5に示す例では、取引番号31(時間「16:06」)における「カードスタック」と、この「カードスタック」から7分経過後の取引番号32(時間「16:13」)における「紙幣投入」とから、「カードスタック」までが前の遊技者の遊技期間、「紙幣投入」からが後の遊技者の遊技期間とみなすことができる。
なお、「カードスタック」とこれに続く「紙幣投入」が所定時間(例えば5分)以内に記憶されたときには、図6(b)に示す条件gの成立と判定し、同一の遊技者による継続遊技とみなすことができる。
例えば、図5に示す例では、取引番号36(時間「16:17」)における「カードスタック」と、この「カードスタック」から2分経過後(所定時間以内)の取引番号37(時間「16:19」)における「紙幣投入」とから、同一の遊技者による継続遊技が判定される。
このような取引情報の組合せにより、例えば、残高ありを示す「カード返却」からは、当りの発生により貸し出しの必要性がなくなったとの遊技者の判断に基づく返却操作が想定され、また、「カードスタック」からは、遊技終了間際の当りの発生が想定される。そして、「計数」からは、当りの発生に基づく獲得遊技媒体の計数操作が想定される。
このような一連の取引情報の組合せにより、同一の遊技者による継続遊技と判定できる。
なお、この場合、「カード返却」又は「カードスタック」から「計数」までの間に、「紙幣投入」又は残高あり等を示す「カード挿入」がないことが条件となる。
また、取引番号20(時間「15:51」)における「カードスタック」と、これに続く取引番号21(時間「15:53」)における「計数」とから、同一の遊技者による継続遊技が判定される。
このような遊技期間の特定により、各台計数機能付きサンド20に併設された遊技機10において遊技を行った遊技者の人数を推定することができ、この場合、「15:19」~「16:19」の時間帯において、6人の遊技者が遊技を行ったものと推定できる。
ホールコンピュータ50は、このように遊技者ごとに遊技期間を特定することができるため、例えば、遊技期間における取引情報(貸出数)に基づいて当該遊技期間における投資金額を集計したり、遊技期間における遊技情報(アウト数)に基づいて当該遊技期間における使用遊技媒体数を集計したり、遊技期間におけるアウト数とセーフ数に基づいて当該遊技期間における差数を算出することができる。
また、遊技期間内に当りが発生したか否かを判定することによって、対応する各遊技者を、当り体験をした遊技者(以下、当り遊技者という)と、当り体験をしていない遊技者(以下、非当り遊技者という)とに区分け(分類)することができる。
具体的には、遊技期間内に当りを示す状態情報を1回でも受信している場合は、その遊技期間における遊技者は当り遊技者であり、遊技期間内に当りを示す状態情報を一回も受信していない場合は、その遊技期間における遊技者は非当り遊技者と判断することができる。
以下、図7に示す各条件に基づいて行われる判定について、それぞれ説明する。
当り体験別の投資平均額に基づく判定について説明する。
この判定は、遊技者を当り遊技者と非当り遊技者とに区分けし、それぞれについて投資額の平均との差異に基づいて設定漏洩判定等を行うものであり(図7の1参照)、制御部55が算出手段、更新手段、及び出力手段等として動作することで実施される。
算出手段は、特定手段によって特定される遊技者毎の投資金額に対応する投資金額情報のうち、特定グループに分類される遊技者の投資金額情報の平均値を算出する。
上記「特定手段」は、遊技者毎の投資金額を特定する手段であり、具体的には、各台計数機付きサンド20から受信する取引情報に基づいて遊技者毎の投資金額を特定する。
「投資金額」は、遊技期間の開始から終了までに費やした投資金額であり、例えば、「貸出」の履歴数により特定することができる。具体的には、一回の「貸出」により貸出単価(例えば、500円)分の遊技媒体が貸し出される場合には、貸出単価に遊技期間の開始から終了までの「貸出」の履歴数を乗じることによって投資金額を特定することができる。
「遊技者毎の投資金額に対応する投資金額情報」は、遊技者毎の投資額に対応する種々の情報であり、本判定では、遊技者の投資額の平均値(平均投資額)をいう。
「特定グループ」は、特定手段によって特定される遊技者の遊技期間において当り体験が存在する遊技者が分類されるグループ(当り遊技者のグループ)や当り体験が存在しない遊技者が分類されるグループ(非当り遊技者のグループ)である。
この「特定手段」は、遊技者の遊技期間を特定する手段であり、具体的には、各台計数機付きサンド20から受信する取引情報に基づいて各遊技者の遊技期間を特定する。
以上のことから、算出手段は、当り遊技者グループと非当り遊技者グループのそれぞれにおける平均投資額を算出する。
「所定基準」は、平均投資額との対比に基づく相対的な基準であり、各遊技者の投資額が正常か異常かを判別するための基準値(以下、異常値という)である。
異常値は、各グループとも平均投資額の2.5倍の値に設定している。ただし、この倍率・数値に限らず、任意の倍率・数値に設定することができる。また、データのばらつき具合などに対応した適切な倍率・数値を自動算出して設定することもできる。
このため、各グループにおいて、遊技者の投資金額が、そのグループにおける異常値を超過する場合は、その遊技者が設定漏洩に基づく不正遊技を行った一定の可能性があるとして「異常あり」と判定し、そのグループにおける異常値を超過しない場合は、設定漏洩に基づく不正遊技が行われた可能性はないとして「異常なし」と判定する。
以下、当り遊技者と非当り遊技者の特有の行動に言及しつつ、それぞれの異常判定等について説明する。
高設定台の情報を知っている遊技者は、遊技期間内において高設定であることを確信してその高設定台で遊技を行うところ、このような遊技者は、1回の当りでは満足せず、複数回当りが発生することについて過度の期待をもって遊技を行うことが考えられる。
ただし、高設定台であっても、2回目以降の当りがなかなか発生せず、このために遊技期間が長期に及んで投資額が増大するケースがある。
例えば、相当の投資額を費やして初当りが発生した後、2回目の当りを期待して、初当りで獲得した遊技媒体を費やすだけでは済まず、さらに相当の金額を追加投資した後に遊技を終える場合や、相当の金額を投資することで2回目の当りが発生したものの、3回目以降の当りを期待して同様に相当の金額を追加投資した後に遊技を終える場合がある。
これに対し、通常の遊技者は、遊技機10が高設定台か低設定台かを知らずに遊技を行うことから、初当りに満足してすぐに遊技を終えたり、1回の当りは体験しても2回目以降の当りは過度に期待せずに遊技を行うなど、比較的短い遊技期間で遊技を終えるため、その投資額は相対的に低く一定の範囲内に収まることが予想される。
すなわち、以上のようなケースでは、当り遊技者のうち、設定漏洩に基づき不正遊技を行う遊技者の投資額は、通常の遊技者の投資額に比べ明らかに大きくなると予想される。
図8に示すように、当り遊技者の投資額は、その平均値を中心としたヒストグラムで表すことができる。
すなわち、図8に示すように、通常の遊技者の投資額は、平均(投資額平均)を基準とした一定の範囲(正常の範囲)内に収まるところ、漏洩により高設定台の情報を得た遊技者の投資額は、平均から大きく離れた値(異常値)を超える範囲(異常の範囲)に含まれることになる。
したがって、ある当り遊技者の投資額が異常値を超過する場合は、その遊技者は不正遊技を行ったことについて一定の可能性がある(異常)と判定することができる。
なお、図8は、平均を中心に左右対称の分布(正規分布等)を図示しているが、このような分布態様に限るものではなく、左右が非対称の分布態様になる場合も本発明を適用することができる。
図9(a)は、12月1日における各当り遊技者の投資額、その平均(平均投資額)及び異常値等からなるデータテーブルであり、図9(b)は(a)のグラフである。
図10(a)は、12月2日における各当り遊技者の投資額、その平均(平均投資額)及び異常値等からなるデータテーブルであり、図10(b)は(a)のグラフである。
異常値は、正常/異常の判別を行うための基準値(本発明の所定基準)であり、当り遊技者の平均投資額の2.5倍の数値に設定している。ただし、この倍率・数値に限らず、任意の倍率・数値に設定することができる。また、データのばらつき具合などに対応した適切な倍率・数値を自動算出して設定することもできる。
図9(a),(b)に示すように、12月1日における各当り遊技者の投資額の平均は¥12,167であり、各当り遊技者の投資額はいずれも異常値(¥30,417)を下回っているため、「異常なし」と判定することができる。
これにより、12月1日は、設定漏洩に基づく不正遊技の可能性はないと判定することができる。
他方、図10(a),(b)に示すように、12月2日における各当り遊技者の投資額の平均は¥19,500であるところ、No.5の投資額(¥50,000)が異常値(¥48,750)を上回っているため、No.5について「異常あり」と判定することができる。
これにより、12月2日は、設定値6が設定された台番号11の遊技機10において、設定漏洩に基づく不正遊技が行われた一定の可能性があると判定することができる(図10(a)参照)。
高設定台は当りが発生する確率が高い遊技機10であることから、漏洩により高設定台の情報を得た遊技者は、当りが発生することを確信してその高設定台で遊技を行うことが考えられる。
ただし、高設定台であっても当りがなかなか発生しない場合もあり、このような場合であっても、遊技者は高設定であることを確信しているだけに、遊技期間が長期に及ぶことが予想される。
これに対し、通常の遊技者は、遊技機10が低設定台か高設定台かを知らずに遊技を行うことから、上記遊技者が抱くような高設定であることの確信はないため、当りがなかなか発生しない場合には遊技を終えてしまうことで、投資額は相対的に低く抑えられる。
すなわち、以上のようなケースでは、非当り遊技者のうち、設定漏洩に基づき不正遊技を行う遊技者の投資額は、通常の遊技者の投資額に比べ明らかに大きくなることが予想される。
図11に示すように、非当り遊技者の投資額は、その平均値を中心としたヒストグラムで表すことができる。
すなわち、図11に示すように、通常の遊技者の投資額は、平均(投資額平均)を基準とした一定の範囲(正常の範囲)内に収まるところ、漏洩により高設定台の情報を得た遊技者の投資額は、平均から大きく離れた値(異常値)を超える範囲(異常の範囲)に含まれることになる。
したがって、ある非当り遊技者の投資額が異常値を超過する場合は、その遊技者は不正遊技を行ったことについて一定の可能性がある(異常)と判定することができる。
なお、図11は、平均を中心に左右対称の分布(正規分布等)を図示しているが、このような分布態様に限るものではなく、左右が非対称の分布になる場合も本発明を適用することができる。
図12(a)は、12月3日における各非当り遊技者の投資額、その平均(平均投資額)及び異常値等からなるデータテーブルであり、図12(b)は(a)のグラフである。
図13(a)は、12月4日における各非当り遊技者の投資額、その平均(平均投資額)及び異常値等からなるデータテーブルであり、図13(b)は(a)のグラフである。
図12(a),(b)に示すように、12月3日における各非当り遊技者の投資額の平均は¥7,250であり、各非当り遊技者の投資額はいずれも異常値(¥18,125)を下回っているため、「異常なし」と判定することができる。
これにより、12月3日は、設定漏洩に基づく不正遊技の可能性はないと判定することができる。
他方、図13(a),(b)に示すように、12月4日における各非当り遊技者の投資額の平均は¥10,333であるところ、No.2の投資額(¥30,000)が異常値(¥25,833)を上回っているため、No.2について「異常あり」と判定することができる。
これにより、12月4日は、設定値6が設定された台番号17の遊技機10において、設定漏洩に基づく不正遊技が行われた一定の可能性があると判定することができる(図13(a)参照)。
すなわち、当り遊技者の異常判定は、複数回の当りに亘る比較的長期間における投資額が対象となるのに対し、非当り遊技者の異常判定は、初当りまでに至らない比較的短期間における投資額が対象となることから、当り遊技者の投資額の方が非当り遊技者の投資額に比べ大きい。
そうすると、当り遊技者の平均投資額と非当り遊技者の平均投資額も異なるため、それぞれの異常判定における基準値(異常値)も異なる値にすべきである。
このような観点に鑑み、本判定は、当り遊技者と非当り遊技者とを区分けしてそれぞれの投資額の平均を求め、当該平均に基づいて異常判定を行うようにしている。
これにより、当り遊技者と非当り遊技者を区別しない場合に比べ判定精度を高めることができる。
すなわち、更新手段は、遊技者の投資額が異常と判定された回数(異常件数)を計数するものであり、異常判定のたびに異常件数を「1」加算して更新する。異常件数の更新結果(総件数)は、記憶部53に記憶される。
例えば、上記12月1日~4日の例においては、12月1日は異常が判定されず、12月2日は異常が1件(No.2)判定されるので、総件数は「0」から「1」に更新され、12月3日は異常が判定されず、12月4日に1件(No.5)判定されるので、総件数は「1」から「2」に更新される。
「所定情報」は、基準超過数情報に関する種々の情報であり、例えば、遊技者の投資額が異常値を超過した異常の件数(異常件数)、その推移を特定可能な情報、異常の件数、割合、推移が所定条件を満たす場合に出力する警告情報などを例示することができる。
具体的には、制御部55は、集計手段として基準超過数情報を所定期間毎に集計することができるので、この所定期間毎に集計された基準超過数情報に基づいて、不正遊技が行われた可能性を示す情報を出力することができる。
「不正遊技が行われた可能性を示す情報」は、例えば、図14に示す警告帳票を例示することができる。
警告帳票は、異常件数を、日毎、月毎、年毎に集計した情報であり、これを表示部54に表示したり、通信部52を介して外部(管理者の端末等)に出力することができる。
これにより、管理者は、遊技場にいるときのみならず、遊技場外から警告帳票を確認することができる。
図14(b)の警告帳票を見ると、1月から4月までは30件程度であった異常件数が、5月になると60に急増し、当月以降は60以上を維持している。
このような異常件数の推移に基づけば、不正遊技が5月に開始され、5月以降も続けて不正遊技が行われている可能性があると判定することができる。
また、図14(b)の警告帳票を見ると、前述した5月以降の異常件数の増加推移に沿うように異常台設定平均も高い値で推移していることから、5月以降に不正遊技が行われている可能性が高いと判定することができる。
さらに、図14(a)の警告帳票に基づけば、不正遊技が行われた可能性のある遊技機10(異常台)の台番号、機種、設定値を特定することができる。
これにより、例えば、管理者は、その後の不正遊技を防ぐための措置(例えば、特定した遊技機10の監視映像に基づく不正遊技者の特定等)をとることができる。
具体的には、制御部55は、前月の異常件数に対する当月の異常件数の割合を監視し、当該割合が所定の基準割合を超過する場合、当月に不正遊技が行われた可能性があるとして警告情報を出力することができる。
例えば、図14(b)の例において、基準割合を1.5とすると、4月から5月の増加割合(2.1=60÷29)は基準割合を超過しているため、5月に不正遊技が行われた可能性があると判定することができる。
この場合、例えば、図15に示すように、不正遊技が行われた可能性があることや、時期、異常台の内訳(台番号、設定値、投資額等)がわかる警告情報を出力することができる。
このような警告情報によっても、不正遊技が行われたことや、その内訳(異常発生日、異常台の台番号、設定値など)を把握することができる。
このように、本実施形態のホールコンピュータ50によれば、当り体験別の投資平均額に基づいて、設定情報漏洩に基づく不正遊技が行われたことを精度良く判定することができる。
また、当り/非当りで区分けするのではなく、勝ち/負けで区分けすることもできる。
また、投資額が異常と判定された場合であっても、異常と判定された遊技機10が低設定台の場合は設定値が漏洩したとは考えにくいため、異常と判定しないようにすることもできる。
また、警告帳票などの出力情報は、台毎、島毎、機種毎、時間帯毎、設定値毎など、所望する指標でソートして集計・出力させることができる。
また、図9、10、12、13に示すデータを、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することもできる。
次に、当りが発生した後(当り後)の使用玉数を基準とした判定について説明する。
ここでは、初めて当りが発生した後(初当り後)に使用した玉数に基づく判定について説明する。ただし、初当り後の使用玉数に限らず、例えば、遊技期間の最後の当り後の使用玉数に基づいて判定を行うこともできる。
すなわち、この判定は、初当り後、遊技終了までに費やした玉数の平均との差異に基づいて設定漏洩判定を行うものであり(図7の2参照)、制御部55が、算出手段、更新手段、及び出力手段等として動作することにより実施される。
「特定手段」は、遊技者毎の使用遊技媒体数(使用玉数)を特定する手段であり、具体的には、遊技機10から受信するアウト情報に基づいて遊技者ごとの使用玉数を特定する。
「遊技者毎の使用遊技媒体数に対応する使用遊技媒体数情報」は、遊技者毎の使用玉数に対応する種々の情報であり、本判定では、初当り後の使用玉数の平均(平均使用玉数)をいう。
「特定グループ」は、ここでは、全遊技者のグループをいう。なお、当り遊技者のグループでもよい。
以上により、算出手段は、全遊技者における初当り後の平均使用玉数を算出する。
例えば、設定漏洩により高設定台の情報を得た遊技者は、高設定であることを確信してその高設定台で遊技を行うところ、遊技者は、1回の当り(初当り)では満足せず、複数回当りが発生することについて過度の期待をもって遊技を行うことが考えられる。
ただし、高設定台であっても複数回の当り(例えば2回目の当り)がなかなか発生しない場合があり、この場合、遊技者は複数回の当りが発生することについて過度の期待をもっているだけに、初当り後の遊技期間が長期になり多くの玉数を費やす場合がある。
これに対し、通常の遊技者は、遊技機10が高設定台か低設定台かを知らず、複数回の当りにはあまり期待をせずに遊技を行うため、仮に当りが1回発生した場合でも、これに満足してすぐに遊技を終えるなど、比較的短い遊技期間で相対的に少ない玉数を使用して遊技を終える。
このため、通常、初当り後の遊技者の使用玉数は、その平均(初当り後の平均使用玉数)を中心とした一定の範囲(正常の範囲)内に収まるところ、漏洩により高設定台を知っている遊技者の使用玉数は、平均から大きく離れた値(異常値)を超える範囲(異常の範囲)に含まれることになる。なお、異常値は、初当り後の平均使用玉数の2.5倍の数値としているが、この倍率・数値に限らず、実施態様に応じて任意の倍率・数値にすることができる。また、データのばらつき具合などに対応した適切な倍率・数値を自動算出して設定することもできる。
したがって、ある遊技者の初当り後の使用玉数が、異常値を超過する場合、その遊技者は不正遊技を行ったことについて一定の可能性がある(異常)と判定することができる。
図16(a)は、2017年12月5日における各当り遊技者の初当り後の使用玉数、その平均及び異常値等からなるデータテーブルであり、図16(b)は(a)のグラフである。
図16(a)に示すように、12月5日における当り遊技者のうち、初当り後の平均使用玉数は3,083であり、図16(b)に示すように、No.5の初当り後の使用玉数が異常値(7,708)を超過しているため、「異常あり」と判定することができる。
これにより、12月5日は、設定漏洩に基づく不正遊技の可能性があると判定することができる。
「所定基準」は、初当り後の使用玉数の平均との比較対象になる前記「異常値」である。
すなわち、遊技者のそれぞれについて、初当り後の使用玉数が、異常値を超過するか否かを判別することによって、超過する場合を「異常あり」と判定し、超過しない場合を「異常なし」と判定する。
「基準超過数情報」は、「異常あり」と判定された件数(異常件数)である。
すなわち、更新手段は、初当り後の使用玉数が、異常値を超過することで異常ありと判定された件数を計数するものであり、異常判定のつど「1」を加算して、その更新結果を記憶部53に記憶する。
例えば、図16に示す12月5日の例では、No.5が「異常あり」と判定されるので、12月の異常件数として「1」が加算されて更新される。
例えば、異常件数やその推移を特定可能な情報(図14参照)や、不正遊技が行われた可能性がある旨、その時期、内訳を特定可能な情報(図15参照)を、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することができる。
また、図16に示すデータを、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することもできる。
このように、本実施形態のホールコンピュータ50によれば、当り後の基準使用玉数に基づいて、設定情報漏洩に基づく不正遊技が行われたことを精度良く判定することができる。
また、初当り後の使用玉数が異常と判定された場合であっても、異常と判定された遊技機10が低設定台の場合は設定値が漏洩したとは考えにくいため、異常と判定しないようにすることもできる。
また、当り後の使用玉数ではなく、当り後の投資額に基づいて異常判定や不正遊技の判定を行うこともできる。
また、警告帳票などの出力情報は、台毎、島毎、機種毎、設定値毎、時間帯毎など、所望する指標でソートして集計・出力させることができる。
次に、高設定台における平均投資額に基づいて行う判定について説明する。
この判定は、高設定台における投資額との差異に基づいて行う設定漏洩判定であり(図7の3参照)、制御部55が、後記算出手段、更新手段、出力手段等として動作することにより実施される。
算出手段は、高設定台を選択した遊技者(高設定台遊技者)の投資額の平均値を算出する。
すなわち、更新手段は、各高設定台遊技者の投資額について、算出手段が算出した高設定台遊技者の平均投資額と比較したときに所定基準(異常値)を超過する投資額が存在する場合に「異常あり」と判定して異常件数を更新する。
例えば、図17に示す12月6日の例では、No.5が「異常あり」と判定されるので、12月の異常件数として「1」が加算されて更新される。
なお、異常値は、高設定台遊技者の平均投資額(¥27,667)の2倍の値(¥53,333)に設定しているが、この倍率・数値に限らず、任意の倍率・数値に設定することができる。また、データのばらつき具合などに対応した適切な倍率・数値を自動算出して設定することもできる。
出力手段は、基準超過数情報に基づいて所定情報を出力する。
例えば、異常件数やその推移を特定可能な情報(図14参照)や、不正遊技が行われた可能性がある旨、その時期、内訳を特定可能な情報(図15参照)を、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することができる。
また、図17に示すデータを、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することもできる。
図18(a)は、1月~6月の各月の「高設定台での遊技者数」、「基準内遊技者数」、「基準超過遊技者数」、「基準超過割合」、「高設定台数」及び「高設定台1台あたりの遊技者数」を対応付けたデータテーブルである。
「高設定台での遊技者数」は、高設定台で遊技を行った遊技者の総数である。
「基準内遊技者数」は、投資額が異常値(基準)を超過しなかった遊技者の数である。
「基準超過遊技者数」は、投資額や使用玉数が異常値(基準)を超過した遊技者の数である。
「基準超過割合」は、「高設定台での遊技者数」に占める「基準超過遊技者数」の割合である。
図18(a)において、例えば、不正遊技の判定条件を「基準超過割合:15%超過」とすると、3月(36%)、4月(38%)及び5月(20%)はこの判定条件を満たしているため、3月~5月は不正遊技が行われた可能性があると判定することができる。
これは、仮に、高設定台の情報が漏洩した場合は、少人数(例えば1人)の遊技者が長時間に亘ってその高設定台を占有して不正遊技を行うため、高設定台1台あたりの遊技者数は少なくなると考えられるところ、反対に、高設定台1台当りの遊技者が多い場合は、相当数の遊技者が入れ替わって遊技を行っていることから、そのような漏洩が介在することは考えにくいからである。
例えば、図18(a)において、3月の高設定台1台あたりの遊技者数は3.7であり、4月の高設定台1台あたりの遊技者数は4.0であり、5月の高設定台1台あたりの遊技者数は10.0である。
このため、設定台1台当りの遊技者数の多寡を判定するための基準値を例えば「5」とすると、5月は、高設定台1台当りの遊技者数が多いため、5月において不正遊技の可能性はないと判定することができる。
例えば、異常値を1万円とした場合、高設定台遊技者のうち、投資額が1万円以上の場合に「異常あり」と判定し、その異常件数を月毎に計数する。
図18(b)は、1月~6月の各月の「高設定台での遊技者数」、「投資1万円未満遊技者数」、「投資1万円以上遊技者数」、「投資1万円以上割合」、「高設定台数」及び「高設定台1台あたりの遊技者数」を対応付けたデータテーブルである。
図18(b)において、例えば、不正遊技の判定条件を「投資1万円以上割合:15%超過」とすると、3月(36%)、4月(38%)及び5月(20%)はこの判定条件を満たしているため、3月~5月は不正遊技が行われた可能性があると判定することができる。
ただし、高設定台の1台あたりの遊技者数を加味すると、5月は、高設定台1台当りの遊技者数が多いため、5月において不正遊技の可能性はないと判定される。
また、警告帳票などの出力情報は、台毎、島毎、機種毎、設定値毎、時間帯毎など、所望する指標でソートして集計・出力させることができる。
また、図18に示すデータを、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することもできる。
次に、遊技開始時間に基づく判定について説明する。
この判定は、遊技開始時間の早い順に遊技者を並べた場合に、上位に高設定台遊技者が占める割合に基づいて行う設定漏洩判定であり(図7の4参照)、制御部55が、後記出力手段等として動作することにより実施される。
出力手段は、特定手段によって特定される遊技者毎の遊技開始時間が早い順に遊技者を並べた遊技開始時間情報を出力するところ、当該遊技開始時間情報を出力する場合には、設定値に関する情報も同時に出力する。
「特定手段」は、遊技者毎の遊技開始時間を特定する手段であり、具体的には、遊技機10から受信する遊技情報や各台計数機付きサンド20から受信する取引情報に基づいて各遊技者の遊技開始時間(稼働開始時刻)を特定する。
「遊技開始時間が早い順に遊技者を並べた遊技開始時間情報」は、例えば、その日の遊技者の中から、開店時間(例えば10時)から所定時間(例えば30分)以内に遊技開始となった遊技者や遊技機10に関する情報や、開店時間から遊技開始の早い上位所定数の遊技者や遊技機10に関する情報を挙げることができる。
遊技開始時間情報と同時に出力する「設定値に関する情報」は、遊技機10に設定した設定値や当該設置値を設定した遊技機10を特定可能な情報(台番号)等である。
図19(a)は、12月7日において、開店時間(10時)から所定時間(30分)以内に稼働開始となった遊技機10を抽出して遊技開始の早い順に並べるとともに、各遊技機10の台番号、設定値、遊技開始時間を対応付けたデータである。
図19(b)は、12月8日において、開店時間から遊技開始の早い上位10位までの遊技機10を抽出して早い順に並べるとともに、各遊技機10の台番号、設定値、遊技開始時間を対応付けたデータである。
例えば、図19に示す各データは、遊技開始時間の早い上位10位までの遊技機10が抽出されているが、この抽出された遊技機10の中に占める高設定台の割合が高い場合に不正遊技の可能性を判定することができる。
ここで、不正遊技の判定条件を「高設定台割合:3割以上」とする。
そうすると、図19(a)の例では、No.2とNo.6の2台が高設定台であり、その割合は2割(=2/10)である(条件を満たさない)ため、12月7日は、不正遊技が行われた可能性はないと判定することができる。
一方、図19(b)の例では、No.1~No.4の4台が高設定台であり、その割合は4割(=4/10)である(条件を満たす)ため、12月8日は、不正遊技が行われた可能性があると判定することができる。
このように、本実施形態のホールコンピュータ50によれば、遊技開始時間に基づいて、設定情報漏洩に基づく不正遊技が行われたことを精度良く判定することができる。
なお、高設定台と低設定台の存在比率を上記判定に加味することもできる。
例えば、高設定台と低設定台の存在比率が1:9であった場合、通常、遊技者は設定を知らずに遊技機10を選択するため、理論上、開店後に高設定台と低設定台が埋まっていく割合も1:9となる。
この場合、埋まっていく割合が上記割合と相当程度異なる場合は設定漏洩が疑われる。
例えば、開店後に高設定台と低設定台が埋まっていく割合が、3:7などの場合には、設定情報漏洩に基づく不正遊技が行われた可能性があると判定することができる。
次に、差数の最大マイナスに基づく判定について説明する。
この判定は、高設定台遊技者において、最大どの程度まで差数がマイナスとなるまで追いかけたかにより行う設定漏洩判定であり(図7の5参照)、制御部55が、後記算出手段、更新手段、及び出力手段等として動作することにより実施される。
なお、「差数(差枚数)」とは、遊技者が遊技で獲得した遊技媒体数から遊技者が遊技に投入した遊技媒体数を引いた差分を示す値であり、遊技に投入する遊技媒体の数が遊技で獲得される遊技媒体よりも上回っている場合はマイナスとなり、遊技に投入する遊技媒体の数が遊技で獲得される遊技媒体より下回っている場合はプラスとなる。
このため、高設定台は出玉率が高いことから差数はプラスになる傾向が高いところ、高設定台でも当りがなかなか発生しない場合には、徐々にマイナスが累積されていく。
「特定手段」は、遊技者毎の差数を特定するための手段であり、具体的には、遊技機10から受信するアウト情報及びセーフ情報に基づいて遊技者ごとの差数を特定する。
「遊技者毎の使用遊技媒体数に対応する使用遊技媒体数情報」は、遊技者毎の差数に対応する種々の情報であり、本判定では、各遊技における差数の最大マイナス(最大差数マイナス)を示す。
「特定グループ」は、ここでは、高設定台遊技者のグループをいう。
以上により、算出手段は、各高設定台遊技者の最大差数マイナスを算出する。
最大差数マイナスに着目した理由は、漏洩により高設定台の情報を得た遊技者は、遊技期間内において当りが発生することを確信してその高設定台で遊技を行うことが考えられる。
ところが、高設定台であってもなかなか当りが発生しない場合があり、この場合、遊技者は当りが発生することについて確信をもっているだけに、最大差数マイナスが大幅に膨らむことがあるからである。
これに対し、通常の遊技者は、遊技機10が高設定台か低設定台かを知らずに遊技を行うため、差数がマイナスであってもそのマイナスが大幅に膨らむ前に遊技を終えることが想定される。
このため、漏洩により高設定台を知っている遊技者の最大差数マイナスは、平均から大きく離れた値(異常値)を超える範囲(異常の範囲)に含まれることになる。
したがって、ある高設定台遊技者の差数が、異常値を超過する場合、その遊技者は不正遊技を行ったことについて一定の可能性がある(異常)と判定することができる。
図20(a)は、2017年12月9日における高設定台遊技者の最大差数マイナス、その平均及び異常値等からなるデータテーブルであり、図20(b)は、(a)のグラフである。
図21(a)は、2017年12月10日における高設定台遊技者の最大差数マイナス、その平均及び異常値等からなるデータテーブルであり、図21(b)は、(a)のグラフである。
なお、異常値は、高設定台遊技者の最大差数マイナスの平均の2倍の値に設定しているが、この倍率・数値に限らず、任意の倍率・数値に設定することができる。また、データのばらつき具合などに対応した適切な倍率・数値を自動算出して設定することもできる。
これにより、12月9日は、設定漏洩に基づく不正遊技の可能性はないと判定することができる。
図21(a)に示すように、12月10日における高設定台遊技者の最大差数マイナスの平均は「-1,850」であり、図21(b)に示すように、No.3について異常値(-3,700)を超過しているため、No.3について「異常あり」と判定することができる。
これにより、12月10日は、設定値5が設定された台番号15の遊技機10において、設定漏洩に基づく不正遊技が行われた一定の可能性があると判定することができる(図21(a)参照)。
「所定基準」は、高設定台遊技者の最大マイナス差数の平均との比較対象になる前記「異常値」である。
すなわち、高設定台遊技者のそれぞれについて、最大マイナス差数が、異常値を超過するか否かを判別することによって、超過する場合を「異常あり」と判定し、超過しない場合を「異常なし」と判定する。
「基準超過数情報」は、「異常あり」と判定された件数(異常件数)である。
すなわち、更新手段は、最大マイナス差数が、異常値を超過することで異常ありと判定された件数を計数し、異常判定のつど「1」を加算して、その更新結果を記憶部53に記憶する。
例えば、図20~図21に示す12月9日~12月10日の例では、12月10日のNo.3が「異常あり」と判定されるので、12月の異常件数として「1」が加算されて更新される。
出力手段は、例えば、異常件数やその推移を特定可能な情報(図14参照)や、不正遊技が行われた可能性がある旨、その時期、内訳を特定可能な情報(図15参照)を、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することができる。
また、図20や図21に示すデータを、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することもできる。
このように、本実施形態のホールコンピュータ50によれば、差数の最大マイナスに基づいて、設定情報漏洩に基づく不正遊技が行われたことを精度良く判定することができる。
また、警告帳票などの出力情報は、台毎、島毎、機種毎、設定値毎、時間帯毎など、所望する指標でソートして集計・出力させることができる。
また、最大マイナス差数ではなく、最大マイナス差数を金額に換算した値に基づいて異常判定を行うこともできる。
次に、低設定台での異常割合と高設定台での異常割合との比較に基づく判定について説明する。
この判定は、低設定台での異常値発生割合と高設定台での異常値発生割合とを比較し、高設定台での異常値発生割合が高すぎる場合を設定漏洩と判定する(図7の6参照)。
低設定台を遊技する遊技者には、設定を知って遊技する遊技者はいないと考えられる。これは、低設定台の情報を漏洩して遊技をさせることが考えられないからである。
このため、低設定台で発生する異常の発生件数は、自然に発生してしまう件数(自然発生件数)であると考えることができる。
そうすると、「自然発生件数」を基準とすることで、高設定台で発生する異常値の件数が不自然な場合に設定漏洩の可能性があると判定することができる。
図22(a)は、2017年12月1日における低設定台遊技者の投資額、その平均及び異常値等からなるデータテーブルであり、図22(b)は、(a)のグラフである。
図23(a)は、2017年12月1日における高設定台遊技者の投資額、その平均及び異常値等からなるデータテーブルであり、図23(b)は、(a)のグラフである。
なお、図22の異常値は、低設定台遊技者の投資額の平均の2.5倍の値に設定しており、図23の異常値は、高設定台遊技者の投資額の平均の2倍に設定している。ただし、この倍率・数値に限らず、任意の倍率・数値に設定することができる。また、データのばらつき具合などに対応した適切な倍率・数値を自動算出して設定することもできる。
図24は、(a)は12月における低設定台の異常の総件数等を示すデータテーブルであり、(b)は同月における高設定台の異常の総件数等を示すデータテーブルである。
図24(a)の警告帳票と図24(b)の警告帳票を比較すると、低設定台の12月の異常件数(総発生件数)が31であるのに対し、高設定台の12月の異常件数は71であり、高設定台での異常値の発生割合が高いことがわかる。
つまり、高設定台の異常件数(71件)は、「自然発生件数」(31件)の2倍以上であり、多すぎる。
このため、12月に不正遊技が行われている可能性があると判定することができる。
このように、図24の警告帳票によれば、設定漏洩に基づく不正遊技が行われた可能性を把握することができる。また、この警告帳票によれば、不正遊技の可能性のある遊技機10(異常台)の台番号、機種、設定値を特定することができる。
これにより、例えば、管理者は、その後の不正遊技を防ぐための措置(例えば、特定した遊技機10の監視映像に基づく不正遊技者の特定等)を講ずることができる。
例えば、12月の高設定台の異常件数が、同月の低設定台の異常件数に比べ、所定の基準値を超過する場合、当月に不正遊技が行われた可能性があるとして警告情報を出力することができる。
例えば、図24の例において、基準値を「2」とすると、12月の高設定台の異常件数は71であり、基準値(62=31×2)を超過しているため、12月に不正遊技が行われた可能性があると判定することができる。
この場合、例えば、不正遊技が行われた可能性があることや、時期、異常台の内訳(台番号、設定値、投資額等)がわかる警告情報を出力することができる(図15参照)。
このような警告情報によっても、不正遊技が行われたことや、その内訳(異常発生日、異常台の台番号、設定値など)を把握することができる。
このように、本実施形態のホールコンピュータ50によれば、低設定台の異常割合と高設定台の異常割合との比較に基づいて、設定情報漏洩に基づく不正遊技が行われたことを精度良く判定することができる。
また、警告帳票などの出力情報は、台毎、島毎、機種毎、時間帯毎、設定値毎など、所望する指標でソートして集計・出力させることができる。
また、図24に示すデータを、不正遊技が行われた可能性を示す情報として出力することもできる。
次に、高設定稼働台の割合に基づく設定漏洩可能性の判定について説明する。
本実施形態において、判定は、機種ごとに(例えば、機種Aについて)行う。後記「8.」、「9.」の判定においても同様に機種ごとに判定を行う。
ただし、「機種ごと」ではなく、例えば、特定のグループ(遊技島など)や、全ての遊技機10を対象に判定を行うこともできる。
「特定時間帯」は、営業時間中の任意の時間帯を設定することができる。
「特定時間帯」は、遊技店の営業開始時から所定時間経過するまでの時間帯を設定するのが好ましい。
設定漏洩により高設定台を知った遊技者(以下、不正者ともいう)は、営業開始時(朝一番)からすぐに高設定台で遊技を行う傾向が強いからである。
この他、営業終了前の時間帯や特定日の所定時間帯を「特定時間帯」に設定することができる。
また、ホールコンピュータ50は、遊技機10から出力される、機種を特定可能な情報(台番号等)に基づき、機種ごとに稼働台(機種Aの稼働台)を判定することができる。
また、ホールコンピュータ50は、遊技機10から出力される遊技情報を、その出力が行われた時刻とともに履歴情報として記憶部53に記憶する。
このため、ホールコンピュータ50は、記憶部53に記憶されている履歴情報に基づいて、特定時間帯における機種Aの稼働台を特定することができ、これらを集計することで、特定時間帯における機種Aの全稼働台数を求めることができる。
このため、ホールコンピュータ50は、各遊技機10について「高設定台」か否かを判定することができ、また、「高設定台」であり、かつ「稼働台」である遊技機10を「高設定稼働台」として判定することができる。
これにより、ホールコンピュータ50は、特定時間帯における機種Aの「高設定稼働台」を特定することができ、これらを集計することで、特定時間帯における機種Aの高設定稼働台数を求めることができる。
具体的には、「特定時間帯における機種Aの高設定稼働台数」/「特定時間帯における機種Aの全稼働台数」を算出する。
「特定時間帯における対象機種の全稼働台数に占める高設定稼働台数の割合」が大きいほど対象機種について設定漏洩の可能性は高い。
このため、「特定時間帯における対象機種の全稼働台数に占める高設定台数の割合」が、所定の基準値(例えば50%)を超過する場合に、対象機種について設定漏洩可能性は高いと判定することができる。
設定漏洩の有無にかかわらず、高設定台の設置割合が高い場合には、高設定台で遊技される可能性が必然的に高くなるからである。
例えば、機種Aの遊技機10が20台あり、そのうち、高設定台の台数が16台、低設定台の台数が4台である場合、高設定台が選択される確率は80%(=16台/20台)であり、これよりも高設定台の設置割合が低い場合(例えば、高設定台が4台、低設定台が16台等)に比べ高設定台が選択され易い。
このため、例えば、図25に示すように、「機種全体に占める高設定台の割合」に所定の数値(1.5~4.0)を乗じた値を基準値として設定することが好ましい。
また、図25に示すように、設定漏洩可能性の高低(低、中、高、超高)に応じて複数の基準値を設けることもできる。
この場合、機種Aの「機種全体に占める高設定台の割合」は、20%(=4台/20台)となる。
このため、「全稼働台数に占める高設定稼働台数の割合」が30%(=20%×1.5)未満の場合は設定漏洩可能性「低」、30%(=20%×1.5)以上、かつ、50%(=20%×2.5)未満の場合は設定漏洩可能性「中」、50%(=20%×2.5)以上、かつ、80%(=20%×4.0)未満の場合は設定漏洩可能性「高」、80%(=20%×4.0)以上の場合は設定漏洩可能性「超高」と判定することができる。
例えば、特定時間帯における機種Aの全稼働台が16台で、このうち3台が高設定台(高設定稼働台)の場合、「全稼働台数に占める高設定稼働台数の割合」は、約23%(=3台/16台)となるため、機種Aについての設定漏洩の可能性は「低」と判定される。
また、特定時間帯における機種Aの全稼働台が10台で、このうち4台が高設定台(高設定稼働台)の場合、「全稼働台数に占める高設定稼働台数の割合」は、40%(=4台/10台)となるため、機種Aについての設定漏洩の可能性は「中」と判定される。
ホールコンピュータ50は、出力手段として、このような判定結果(第1判定手段による判定結果や第2判定手段による判定結果に基づく判定結果)に基づいて、所定の報知情報を出力する(図26参照)。
図26(a)に示すように、設定漏洩の可能性「低」の場合、「低」の文字を黒文字で表示するようにしている。
図26(b)に示すように、設定漏洩の可能性「中」の場合、「中」の文字を黒文字より目立つ赤文字で表示するようにしている。
図26(c)に示すように、設定漏洩の可能性「高」の場合、「高」の文字を赤文字で表示することに加え、その周りに、さらに文字を目立たせる模様(ギザギザ模様)を表示するようにしている。
図26(d)に示すように、設定漏洩の可能性「超高」の場合、「超高」の文字を赤文字で表示し、その文字の周りに文字を目立たせる模様(ギザギザ模様等)を表示することに加え、注意を喚起する記号(アラート記号等)を表示するようにしている。
これらの図に示すように、設定漏洩の可能性が高いほど、注意をひく報知画面を表示して報知を行うことができる。
このため、遊技店の管理者等は、このような報知画面を見るだけで対象の機種について設定漏洩が行われている可能性やその程度を容易に把握することができる。
ここで、仮に、設定漏洩に係る不正者が、上記「7.」(高設定稼働台数の割合に基づく判定)の仕様を知った場合、その不正者は、特定時間帯(営業開始後の所定時間帯)は、高設定台をキープ台として確保するだけで、特定時間帯の経過後にその高設定台で遊技を行うことが考えられる。
すなわち、上記「7.」の判定は、「特定時間帯」における「稼働台」が対象であることから、営業開始直後は、キープ台として確保するだけですぐには遊技を行わず、所定時間経過後に遊技を行うことにより、設定漏洩可能性を「低」と判定されるように立ち回ることが想定される。
そこで、このような「キープ台」を利用した不正行為に対応すべく、「キープ台」を対象に含めた以下「8.」~「9.」の判定方法により、設定漏洩可能性の判定精度を高めるようにした。
高設定稼働台(キープ台を含む)の割合に基づく設定漏洩可能性判定について説明する。
この判定は、上記「7.」において、稼働台に「キープ台」を含めて判定を行う。
具体的には、特定時間帯における、対象機種の全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)の割合を算出し、算出した割合に基づいて設定漏洩の可能性判定を行う。
「キープ台」を稼働台に含めたのは、上述したキープ台を利用した不正行為に対応するためである。
キープ台があるか否かの判定は、例えば、以下の(1)~(3)の方法により行うことができる。
(1)遊技店の店員が所持する端末やリモコンなどの機器(以下、リモコン機器という)から発信されたキープ台情報をホールコンピュータ50で受信したか否か。
例えば、ホールコンピュータ50は、リモコン機器から発信される赤外線信号に基づくキープ台情報を受信可能なリモコン受信部を設けており、キープ台を発見した店員がリモコン機器において所定操作を行うと、リモコン機器からホールコンピュータ50に所定のキープ台情報が送信されるようにすることができる。
このため、ホールコンピュータ50は、キープ台情報を受信したことに基づいてキープ台があると判定することができる。
(2)遊技場に設けられているカメラで対応する遊技機10の周辺(受け皿等)を撮影可能とし、当該カメラから受信した画像データに遊技者の所持品が含まれているか否か。
例えば、各台計数機能付きサンド20には、対応する遊技機10の受け皿を撮像可能なカメラが設けられており、このカメラが、特定時間帯に受け皿部分を撮像するようにしておく。
各台計数機能付きサンド20は、カメラが撮像した受け皿部分の撮像データを、対応する遊技機10の台番号とともにホールコンピュータ50に送信する。
ホールコンピュータ50には、予め画像識別手段が備えられており、これにより、各台計数機能付きサンド20から受信した撮像データに遊技者の所持品(タバコやライターなど)が含まれているか否かを判別することができる。
(3)各台計数機能付きサンド20において、カードが挿入されている場合、その旨を示す情報(カード挿入中情報)を出力するようにし、当該情報をホールコンピュータ50が受信しているか否か。
ホールコンピュータ50は、カード挿入中情報を受信している間はキープ台があると判定することができる。
このため、ホールコンピュータ50は、記憶部53に記憶されている履歴情報に基づき、特定時間帯において対象機種のキープ台があるか否かだけでなく、対象機種がいつキープされたかを特定することができる。
ホールコンピュータ50は、特定時間帯における機種Aのキープ台の台数を求めることができる。
ホールコンピュータ50は、特定時間帯における機種Aの全稼働台数と、特定時間帯における機種Aのキープ台数とを合計し、この合計台数を、「特定時間帯における機種Aの全稼働台数(キープ台数を含む)」として求める。
このため、ホールコンピュータ50は、第1判定手段による判定結果と、第2判定手段による判定結果とに基づいて、高設定台であり、かつ、キープ台でもある遊技機10(以下、「高設定キープ台」という)を判定することができる。
具体的には、第2判定手段により高設定値が設定されていると判定された遊技機のうち、第1判定手段によりキープ台と判定された遊技機を、高設定キープ台として判定することができる。なお、第1判定手段によりキープ台と判定された遊技機のうち、第2判定手段により高設定値が設定されていると判定された遊技機を、高設定キープ台として判定することもできる。
ホールコンピュータ50は、特定時間帯における機種Aの高設定キープ台を特定することができ、これらを集計することで、特定時間帯における機種Aの高設定キープ台数を求めることができる。
ホールコンピュータ50は、特定時間帯における機種Aの高設定キープ台数と、特定時間帯における機種Aの高設定稼働台数とを合計し、この合計台数を、「特定時間帯における機種Aの高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)」として求める。
そして、ホールコンピュータ50は、「特定時間帯における機種Aの全稼働台数(キープ台数を含む)」と、「特定時間帯における機種Aの高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)」に基づき、特定時間帯における「機種Aの全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)の割合」を算出する。
具体的には、「特定時間帯における機種Aの高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)」/「特定時間帯における機種Aの全稼働台数(キープ台数を含む)」を算出する。
「特定時間帯における対象機種の全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数)の割合」が大きいほど対象機種について設定漏洩の可能性は高い。
このため、「特定時間帯における対象機種の全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定台数(高設定キープ台数を含む)の割合」が、所定の基準値(例えば50%)を超過する場合に、対象機種について設定漏洩可能性は高いと判定することができる。
具体例として、機種Aの遊技機が20台あり、そのうち、高設定台の台数が4台、低設定台の台数が16台である場合の判定について説明する。
この場合、機種Aの「機種全体に占める高設定台の割合」は、20%(=4台/20台)となる。
このため、「全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)の割合」が30%未満の場合は設定漏洩可能性「低」、30%以上、かつ、50%未満の場合は設定漏洩可能性「中」、50%以上、かつ、80%未満の場合は設定漏洩可能性「高」、80%以上の場合は設定漏洩可能性「超高」と判定される。
例えば、特定時間帯における機種Aについて、全稼働台が14台、キープ台が2台、高設定稼働台が2台、高設定キープ台数が1台の場合、「全稼働台(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)の割合」は、約23%(=3台/16台)ため、機種Aの設定漏洩の可能性は「低」と判定される。
また、特定時間帯における機種Aについて、全稼働台が8台、キープ台が2台、高設定稼働台が2台、高設定キープ台数が2台の場合、「全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数)の割合」は、40%(=4台/10台)となるため、機種Aの設定漏洩の可能性は「中」と判定される。
ホールコンピュータ50は、上記「7.」と同様、判定結果に基づいて、所定の報知情報を出力することができる(図26参照)。
なお、ここでは、「全稼働台数(キープ台数を含む)に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)の割合」に基づく判定するようにしたが、全稼働台数にキープ台数を含めないこともできる。
すなわち、「全稼働台数に占める高設定稼働台数(高設定キープ台数を含む)の割合」に基づいて判定を行うこともできる。
次に、高設定キープ台の割合に基づく設定漏洩可能性判定について説明する。
具体的には、特定時間帯における、対象機種の全キープ台数に占める高設定キープ台数の割合を算出し、算出した割合に基づいて設定漏洩の可能性判定を行う。
「キープ台」を対象にしたのは、上述したキープ台を利用した不正行為に対応するためである。
「特定時間帯」としたのは、上記「7.」と同様の理由からである。
すなわち、第1判定手段により、特定時間帯における機種Aのキープ台を判定することができるため、判定されたこれらのキープ台を集計することにより、特定時間帯における機種Aの全キープ台数を求めることができる。
また、ホールコンピュータ50は、第2判定手段により高設定値(第1遊技設定値)が設定されていると判定された遊技機に対する第1判定手段による判定結果に基づいて、高設定キープ台を判定することができる。
すなわち、第2判定手段により判定された高設定台のうち、第1判定手段によりキープ台と判定された遊技機を「高設定キープ台」として判定することができる。
このため、ホールコンピュータ50は、特定時間帯における機種Aの高設定キープ台を判定することができ、これらを集計することにより、特定時間帯における機種Aの「高設定キープ台数」を求めることができる。
ホールコンピュータ50は、「特定時間帯における機種Aの全キープ台数」と、「特定時間帯における機種Aの高設定キープ台数」に基づき、「特定時間帯における機種Aの全キープ台数に占める高設定キープ台数の割合」を算出する。
具体的には、「特定時間帯における機種Aの高設定キープ台数」/「特定時間帯における機種Aの全キープ台数」を算出する。
「特定時間帯における対象機種の全キープ数に占める高設定キープ台数の割合」が大きいほど対象機種について設定漏洩の可能性は高い。
このため、「特定時間帯における対象機種の全キープ台数に占める高設定キープ台数の割合」が、所定の基準値(例えば50%)を超過する場合に、対象機種の設定漏洩可能性は高いと判定することができる。
具体例として、機種Aの遊技機が20台あり、そのうち、高設定台の台数が4台、低設定台の台数が16台である場合の判定について説明する。
この場合、機種Aの「機種全体に占める高設定台の割合」は、20%(=4台/20台)となる。
このため、「全キープ台数に占める高設定キープ台数の割合」が30%未満の場合は設定漏洩可能性「低」、30%以上、かつ、50%未満の場合は設定漏洩可能性「中」、50%以上、かつ、80%未満の場合は設定漏洩可能性「高」、80%以上の場合は設定漏洩可能性「超高」と判定される。
また、特定時間帯における機種Aの全キープ台が5台で、このうち4台が高設定台(高設定稼働台)である場合、「全キープ台数に占める高設定キープ台数の割合」は、90%(=4台/5台)となるため、機種Aの設定漏洩の可能性は「超高」と判定される。
ホールコンピュータ50は、上記「7.」と同様、判定結果に基づいて、所定の報知情報を出力することができる(図26参照)。
大勝ち遊技者の初期投資額に基づく判定について説明する。
この判定は、具体的には、高設定台で遊技を行い、かつ、設定金額以上勝った遊技者を特定し、その初期投資額(初当りまでの投資額)が異常か否かに基づいて、設定漏洩の可能性判定を行う。
設定漏洩が介在する場合、高設定台での遊技ゆえに大勝ちする可能性が高いからである。
また、不正者は、当りを確信しているため、初当りまでの期間が長い場合でも投資し続ける結果、初期投資額が大きくなるからである。
このため、ホールコンピュータ50は、まず、取引履歴から、高設定台で遊技が行われた遊技期間を抽出し、抽出された遊技期間の中から、遊技者が設定金額以上勝った遊技期間を抽出する。
「遊技者が設定金額以上勝った」ことは、遊技者の持玉を所定の換金率によって金額に換算し、この金額から投資金額を減算して求めた勝敗金額が設定金額(例えば5万円)以上である場合に肯定判定を行うことができる。
そして、ホールコンピュータ50は、上記抽出された遊技期間における初期投資額(大勝ち初期投資額という)に基づいて設定漏洩の可能性判定を行う。
例えば、大勝ち初期投資額が、予め管理者等が設定した異常値以上の場合に異常「設定漏洩の可能性が高い」と判定し、その旨の報知を行うことができる。
異常値は、大勝ち初期投資額の分布に基づき算出することもできる。
例えば、過去の大勝ち初期投資額の平均値を求め、その平均値の2.5倍を異常値とすることもできる。
なお、異常値や異常値を求めるための倍率は、任意の数値や倍率とすることができる。
また、報知は、異常が判定された回数や頻度に応じて強弱を付けることもできる。
例えば、異常判定の回数が所定回数を超過した場合には、設定漏洩の可能性が高い旨の報知を行うことができる(図26(c)、(d)参照)。
次に、高設定台と低設定台との差に基づく判定について説明する。
例えば、高設定台に占めるキープ台の割合(第1割合)と低設定台に占めるキープ台の割合(第2割合)とを比較し、第1割合の方が第2割合より高い場合に、設定漏洩可能性が高い旨の判定及び報知を行うようにすることができる。
上記「8.」や「9.」では、稼働台やキープ台の全台数に占める「高設定キープ台」の割合に基づいて判定を行ったが、ここでは、低設定台との比率に基づいて判定を行う。
また、高設定台の稼働開始時刻の平均時刻と低設定台の稼働開始時刻の平均時刻との差に基づいて判定及び報知を行うこともできる。
例えば、高設定台の稼働開始時刻の平均時刻を算出するとともに、低設定台の稼働開始時刻の平均時刻を算出する。
この結果、例えば、高設定台の稼働開始時刻の平均時刻が、低設定台の稼働開始時刻の平均時刻よりも所定時間(基準値)以上早い場合に設定漏洩可能性が高い旨の判定及び報知を行うことができる。
キープ台を利用した不正行為に対応するため、高設定台や低設定台の「キープ時刻」をそれぞれ「稼働開始時刻」と見なして同様の判定を行うことも有効である。
次に、カードIDが頻繁に変わることに基づく判定について説明する。
上記「1.」~「3.」等では、一遊技者の遊技開始から遊技終了に至る期間である遊技期間を遊技者毎に特定し、当該遊技期間ごとに特定される遊技者の投資額等に基づいて設定漏洩に係る異常の有無を判定する。
このため、仮に、このような仕様を知った不正者は、本来不正者一人で遊技した一遊技期間を、あたかも複数の遊技者によって遊技が行われた複数の遊技期間と判定させる振る舞いを行うことで、異常の判定を逃れようとすることが想定される。
そうすると、ホールコンピュータ50では、各遊技期間における投資額が実際の投資額よりも少なく算出される結果、実際には異常な投資額であっても、異常である旨の判定が行われないことで、設定漏洩を見逃す場合が生じる。
例えば、高設定台において、所定時間(例えば30分)以内に所定回数(例えば10回)以上、カードIDが変わった場合には、異常の判定及び報知を行う。
また、この場合には要注意状態と判定するとともに、該当するカードIDを記憶しておき、これらの一部や多く(例えば、半数以上)が精算機80を通して精算されたときに、異常の判定や報知を行うようにすることもできる。
また、確変中・大当り中など遊技者にとって有利な状態である場合に、異なるカードIDが検出されたときには、カードIDの変更前後の投資額等の遊技情報を1つに結合することもできる。
これにより、例えば、「1.」の判定において、当り遊技者の一遊技期間における投資額を正確に求めることができ、判定精度を高めることができる。
また、「10.」の判定において、一遊技期間における勝敗金額(勝ち金額)を正確に求めることができ、判定精度を高めることができる。
次に、高設定台ばかり台移動している遊技者の検出に基づく判定について説明する。
高設定台ばかり台移動している遊技者は、設定漏洩により高設定台の情報を得ている可能性が高いからである。
例えば、会員の場合、ホールコンピュータ50では、複数営業日分の遊技履歴や取引履歴に基づき、会員の複数営業日に亘る台移動履歴を特定することが可能である。
また、非会員の場合、ホールコンピュータ50では、一営業日における遊技履歴や取引履歴に基づき、非会員の一営業日における台移動履歴を特定することが可能である。
この結果、例えば、高設定台から高設定台への移動割合が所定数値(基準値)以上の場合など、高設定台ばかり移動していると判定される場合には設定漏洩可能性が高い旨の判定及び報知を行うことができる。
次に、常時低設定台であった遊技機10が高設定台に変更されたことに基づく判定について説明する。
例えば、所定期間(例えば、20営業日)以上、低設定値が設定されている低設定台を対象に設定値の監視を行い、対象の遊技機10において高設定値が設定された場合に、注意を要する旨の判定や報知を行うことができる。
報知は、遊技機10の台番号等を含む報知情報を表示部54に表示させることができる。
このため、管理者等は、報知された遊技機10が本来低設定台であるべきにもかかわらず、高設定値が設定されている場合には、設定漏洩が行われた可能性が高いと判定することができる。
報知は、ホールコンピュータ50においてのみならず、ホールコンピュータ50とインターネットを介して接続された管理サーバーなどの外部装置において行うこともできる。
このため、店外にいる管理者やオーナーが、外部装置を介して設定漏洩の可能性を知ることができる。
次に、遊技者別アウト数の単位時間数量に基づく判定について説明する。
設定漏洩により高設定台を知った不正者は、食事などの休憩時間も惜しんで遊技を続けるはずである。
これに対し、一般の遊技者は、休憩時間を取りながら遊技を行うことが多い。
このため、不正者のアウト数の単位時間当たりの数量は、一般の遊技者のアウト数の単位時間当たりの数量に比べ多くなることが想定される。
そこで、高設定台の遊技者別アウト数の単位時間当たりの数量が、全体の遊技者別アウト数の単位時間当たりの数量より多く、かつ、そのようなケースが所定回数検出された場合に設定漏洩可能性が高い旨の判定及び報知を行う。
例えば、機種Aの高設定台の30分当たりのアウト数の平均値が、機種Aの全体の30分当たりのアウト数の平均値の所定倍数(例えば1.5倍)以上多く、かつ、そのような場合が、所定回数(例えば5回)以上検出された場合は、設定漏洩可能性が高い旨の判定及び報知を行うようにすることができる。
なお、アウト数に限らず、セーフ数など、他の遊技情報を適用することもできる。
判定プログラムは、ホールコンピュータ50の記憶部53に記憶されており、入力部51の操作に応じてホールコンピュータ50の制御部55に設定漏洩可能性の判定を行わせ、その判定結果を、表示部54を介して閲覧することができる。
このようなホールコンピュータ50では、店員ごとにアカウントを設け、IDやパスワードなどの認証を経た場合のみ(ログイン状態でのみ)、上記操作や閲覧ができるようにすることができる。
これにより、上記操作や閲覧を特定の店員のみできるように制限することができる。
また、例えば、設定漏洩判定の基準値の変更した場合など、判定プログラムの内容が変更された場合に、誰が、いつ、どのように変更したか、などの履歴情報を記憶部53に記憶させることができる。
このため、仮に、店員が設定漏洩に加担する目的で上記基準値の変更を行った場合には、その店員を特定することができる。
また、ホールコンピュータ50における上記操作や閲覧は、外部装置からリモート(遠隔)により操作・閲覧することができる。
具体的には、ホールコンピュータ50のOSに搭載されているリモートデスクトップ機能に基づき、ホールコンピュータ50と外部装置とをインターネットを介して接続することで、各店舗における判定プログラムの設定画面や設定履歴を、外部装置から閲覧できるようにすることができる。
また、外部装置から判定プログラムのバージョンアップを行うことも可能である。
例えば、外部装置からホールコンピュータ50に更新プログラムをダウンロード・インストールすることによって可能である。
これにより、系列の遊技店など、バージョンアップ対象の店舗が複数ある場合でも、外部装置から一括送信するなどして、効率よくバージョンアップを行うことができる。
例えば、営業開始から所定時間以内の特定時間帯において稼働している高設定台だけでなく、当該特定時間帯において所持品が置かれた(キープされた)高設定台も稼働台と見なすようにしているため、このようなキープ台を利用した不正行為を効果的に防止することができる。
一方、従来の遊技用装置では、営業開始から所定時間を経過した後に高設定台の遊技を行う不正行為を防止することはできなかった。
例えば、特開2008-279121号公報に開示されている遊技用装置は、営業開始から所定時間経過してから高設定台の遊技を行えば、設定漏洩の可能性があると判定されなくなるので、所定時間の間は所持品を高設定台に置いて遊技を行わず、当該所定期間経過後に遊技を行うことで、設定漏洩しているにも関わらず、設定漏洩の可能性があると判定しない虞があった。
本発明の遊技用装置によれば、従来の遊技用装置が改善すべきこのような課題の全部又は一部を解決することができる。
例えば、上記実施形態では、各台計数機能付きサンド20における取引情報を台コンピュータ30や島コンピュータ40などの他の遊技用装置を経由してホールコンピュータ50に出力する例を示したが、直接ホールコンピュータ50に出力してもよい。
また、遊技機10は現物の遊技球やメダルを用いずにデータ形式の遊技媒体を用いるいわゆる封入式遊技機でもよい。
例えば、アウト情報が出力されている間は遊技機の稼動中であり、アウト情報が出力されていない間は遊技機の非稼働中であることから、アウト情報の出力が無→有に切り替わったタイミングを遊技の開始時点とみなし、アウト情報の出力が有→無に切り替わったタイミングを遊技の終了時点とみなして、遊技期間を特定することができる。
また、上述した「投資額」には「使用玉数」の概念を含めることもできる。
20 各台計数機能付きサンド
50 ホールコンピュータ(遊技用装置)
53 記憶部
54 表示部
55 制御部
Claims (7)
- 遊技設定値として、第1遊技設定値を設定された場合の方が、第2遊技設定値を設定された場合よりも、遊技が有利に進行する確率が高い遊技機を複数設置可能な遊技場において、遊技機の遊技情報を収集可能な遊技用装置において、
前記遊技場において、遊技を行っていない遊技者により確保されている遊技機であるか否かを判定可能な第1判定手段と、
前記遊技場に設置されている遊技機に設定されている遊技設定値を判定可能な第2判定手段と、
前記第1判定手段による判定結果と、前記第2判定手段による判定結果とに基づいて、所定の情報を出力可能な出力手段と、
を備えたことを特徴とする遊技用装置。 - 前記遊技場において、遊技者により遊技が行われている遊技機であるか否かを判定可能な第3判定手段を備え、
前記出力手段は、
前記第1判定手段による判定結果に基づく台数と、前記第2判定手段による判定結果に基づく台数と、前記第3判定手段による判定結果に基づく台数とに基づいて、所定の情報を出力可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用装置。 - 前記出力手段は、
前記第1判定手段による判定結果と、前記第2判定手段により前記第1遊技設定値が設定されていると判定された遊技機に対する前記第1判定手段による判定結果とに基づいて、所定の情報を出力可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技用装置。 - 前記第1判定手段は、
特定の時間帯において、前記遊技場において、遊技者により遊技が行われない状態で確保されている遊技機であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の遊技用装置。 - 前記遊技場において、遊技者により遊技が行われている遊技機であるか否かを判定可能な第3判定手段を備え、
前記第3判定手段は、
特定の時間帯において、前記遊技場において、遊技者により遊技が行われている遊技機であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の遊技用装置。 - 前記所定の情報は、前記遊技設定値の漏洩に関する情報である
ことを特徴とする請求項1~5のうち何れか一項に記載の遊技用装置。 - 遊技設定値として、第1遊技設定値を設定された場合の方が、第2遊技設定値を設定された場合よりも、遊技が有利に進行する確率が高い遊技機を複数設置可能な遊技場において、遊技機の遊技情報を収集可能な遊技用装置のコンピュータを、
前記遊技場において、遊技を行っていない遊技者により確保されている遊技機があるか否かを判定可能な第1判定手段、
前記遊技場に設置されている遊技機に設定されている遊技設定値を判定可能な第2判定手段、及び
前記第1判定手段による判定結果と、前記第2判定手段による判定結果とに基づいて、所定の情報を出力可能な出力手段、として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
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