JP2014158449A - 移植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】野菜苗等の移植物を植え付ける移植具に付着した泥土を確実に掻取ることで、安定して移植物の植付を行うことができる移植具を備える移植機を提供する。
【解決手段】移植機は、 受けた野菜苗を圃場に植付けるくちばし状の移植具(20)を機体側面視でループ状の下端軌跡(A)に沿って昇降可能に備えて構成され、上記移植具(20)の付着泥土を掻取るための弾性部材による左右のスクレーパ板(122,122)をそれぞれの外側部を支持部(122a,122a)として上記移植具(20)の左右側部に配置するとともに、それぞれの内側部に互いに対向して接する接触部(122c,122c)を形成することにより、接触部(122c,122c)が移植具(20)の昇降の両行程に作用して付着泥土の確実な掻取りを可能とするものである。
【選択図】図7

Description

本発明は、移植具を昇降動作可能に備える移植機に関するものである。
玉ねぎなど葉茎菜類の苗を植付ける移植機が知られており、詳細には、鳥のくちばし形状の移植具を昇降動作可能に備え、その昇降範囲の上端で野菜苗を受け、下降端で圃場の畝面に突入するとともに移植具を開き、この突入穴に野菜苗を残留して上昇しつつ閉じる動作を繰返す。この移植具の畝面突入に伴い、圃場の泥土が移植具に付着して雪だるま状になると、圃場面に形成される植付穴が大きくなり、この大きな植付け穴の中で移植苗が傾斜して植付け姿勢の乱れを招くこととなり、また、移植具が開いても野菜苗が付着泥土に引っ掛かって植付け姿勢が乱れたり、移植具内に留まった場合には苗飛びとなり、手植えによる補植を要する事態を招くのみならず、移植具内の苗に更に上から供給された次の苗が引っ掛かって苗供給部のトラブルを招くことから、特許文献1に記載の如く、移植具にスクレーパを設けることにより、付着泥土を掻取って植付け異常を防止することができる。
特開2010−51237号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のスクレーパは、移植具の内外の付着泥土の掻取りを可能とするものの、移植具が開いている間に限定してスクレーパが作用することから、掻取りが不十分となり、移植具に付着泥土が残留して植付け異常を招くという問題があった。
本発明は、移植具に付着した泥土を確実に掻取ることで、安定して移植物の植付を行うことができる移植具を備える移植機を提供することにある。
請求項1に係る発明は、受けた移植物を圃場に植付ける移植具(20)を機体側面視でループ状の下端軌跡(A)に沿って昇降可能に備える移植機において、上記移植具(20)の付着泥土を掻取るための弾性部材による左右のスクレーパ板(122,122)をそれぞれの外側部を支持部(122a,122a)として上記移植具(20)の左右側部に配置するとともに、それぞれの内側部に互いに対向して下端軌跡(A)の下降軌跡及び昇降軌跡の双方で接する接触部(122c,122c)を形成したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記左右の支持部(122a,122a)を個別に支持する左右のスクレーパアーム(123,123)を設け、これら左右のスクレーパアーム(123,123)を可動支持した上で内側方向に付勢してなることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記左右のスクレーパアーム(123,123)を前後方向に長く形成し、その一端を縦支軸(124)によって軸支し、前記左右のスクレーパ板(122,122)の各支持部(122a,122a)から接触部(122c,122c)まで下降する傾斜部(122b,122b)をそれぞれ形成し、各傾斜部(122b,122b)を上記縦支軸(124)からの距離に応じて急傾斜に形成してなることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記縦支軸(124)を左右方向に位置調節可能に支持する取付フレーム(125)を、縦支軸(124)よりも前側又は後側に設け、スクレーパアーム(123,123)が取付フレーム(125)の前後にわたって延びる構成としたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2〜請求項4に係る発明において、前記移植具(20)の両側部に覆土具(37)を支持する覆土具フレーム(39)を前後方向に向けて配置し、その一端を左右方向に延びる回動支点軸(38)に沿って位置調節可能に軸支し、この覆土具フレーム(39)の回動上限より高位置に前記スクレーパアーム(123,123)を配置したことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項3〜請求項5に係る発明において、前記縦支軸(124)を前記左右のスクレーパアーム(123,123)の前端に配置したことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1〜請求項6に係る発明において、前記ループ状の下端軌跡(A)の上端より上方に前記スクレーパ板(122,122)の上端を配置したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、移植具(20)を挟んで弾性部材による左右のスクレーパ板(122,122)を配置し、両スクレーパ板(122,122)に互いに対向して接する接触部(122c,122c)を構成したことから、移植物を受けた移植具(20)は、機体側面視でループ状の下端軌跡(A)に沿って昇降するとともに開閉動作して圃場に移植物を植付け、このとき、左右のスクレーパ板(122,122)の間で両接触部(122c,122c)の間に分け入って移植具(20)が下降動作することから、左右のスクレーパ板(122,122)が移植具(20)の対応する側面にそれぞれ作用して付着泥土を掻取り、続く上昇動作の際は、移植具(20)が接触部(122c,122c)を左右に押し分けたまま上昇することにより、植付けに伴って新たに付着した泥土とともに付着泥土を掻落す。このように、掻取作用が上昇と下降の両行程に及び、また、両スクレーパ板(122,122)の作用点が移植具(20)のループ状軌跡(A)の前後方向範囲で常に移動することから、掻取泥土の再付着を招くことなく掻取作用が維持される。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加え、左右のスクレーパ板(122,122)を可動式のスクレーパアーム(123,123)によってそれぞれ支持して内方付勢することにより、移植具(20)の外形寸法によることなく、スクレーパ板(122,122)の接触部(122c,122c)が一定の力で作用することから、付着泥土を確実に掻取ることができる。
請求項3に係る発明によれば、請求項2に係る発明の効果に加え、左右のスクレーパアーム(123,123)を前後方向に向けてその一端を縦支軸(124)によって軸支したことから、移植具(20)とスクレーパ(121)との左右の位置ずれがあっても、移植具(20)の両側でバランスして掻取力が作用し、また、接触部(122c,122c)を介してその上方に続く傾斜部(122b,122b)から傾斜方向の反力が移植具(20)に作用することから、植付け時に付着した泥土を伴って上動する移植具(20)に掻取力が有効に作用するとともに、縦支軸(124)からの距離に応じて急角度となる傾斜部(122b,122b)からの作用力が移植具(20)に作用することから、ループ状軌跡(A)で昇降する移植具(20)に対する作用位置の前後移動によってスクレーパアーム(123,123)が回動しても一様の掻取作用が確保される。
請求項4に係る発明によれば、請求項3に係る発明の効果に加え、左右方向の取付フレーム(125)に沿って縦支軸(124)を位置調節が可能となることから、移植具(20)の植付け条間調節に対応することができる。
請求項5に係る発明によれば、請求項2〜請求項4に係る発明の効果に加え、移植具(20)の両側を前後方向に延びて上下に揺動可能な覆土具フレーム(39)の回動上限より高位置に前記スクレーパアーム(123,123)を配置したことから、移植具(20)の上動時にの付着泥土の除去作用を向上することができる。
請求項6に係る発明によれば、請求項3〜請求項5に係る発明の効果に加え、左右のスクレーパアーム(123,123)をその前端で支持することにより、移植具(20)を含む支持部を前側に集中して植付けた移植物との干渉を招くことなく合理的に構成することができる。また、下端軌跡(A)の上昇行程が縦支軸(124)から離れる側(後側)となるから、移植具(20)の上動時の付着泥土の除去作用を向上することができる。
請求項7に係る発明によれば、請求項1〜請求項6に係る発明の効果に加え、ループ状の下端軌跡(A)の上端より上方にスクレーパ板(122,122)を配置したことから、移植具(20)の昇降範囲が左右のスクレーパ板(122,122)の間に限られるので、移植具(20)が左右のスクレーパ板(122,122)の左右外側に外れることを防止でき、確実に付着泥土を除去することができる。
本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の側面図 図1の苗移植機の平面図 図1の苗移植機の正面図 図1の苗移植機の容器支持部の拡大正面図 図4の容器支持部の底面保持部の斜視拡大図 植付部周りの要部側面図 スクレーパの平面図(a)、側面図(b)および背面図(c) スクレーパアームの中間部位置(a)と端部位置(b)の断面図 移植具のループ状軌跡の側面図 ワイヤー式の別構成例1の作動状態の平面図 ワイヤー式の別構成例2の作動状態の斜視図 植付部周りの分解斜視図(a)および連結部の拡大斜視図(b) 弾性板材によるスクレーパの斜視図 掻取孔式スクレーパの作用説明図 苗調整機の分解斜視図
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。なお以下の説明では、操縦ハンドル2を配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン3を配置した側を前とする。そして、機体後側から機体前側に向かって右手側を右とし、左手側を左とする。
図1には本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の側面図を、図2には図1の苗移植機の平面図を、図3には図1の苗移植機の正面図を示す。図3においては、操縦ハンドル2等の走行車体4の後方に位置するものは省略している。
この苗移植機1は、機体を前進走行可能とする走行車体4と、該走行車体4の後部に設けた歩行操縦用の操縦ハンドル2と、圃場に苗を植付ける苗植付装置5と、該苗植付装置5に苗を供給する苗供給装置6を備え、主にタマネギ等の苗を移植するた構成としている。
走行車体4は、図示例では、エンジン3と、該エンジン3の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の駆動車輪である後輪7と、該後輪7の前方に転動自在に支持した左右一対の前輪8とを備えたものとしている。
エンジン3の後側にはミッションケース9を配置し、そのミッションケース9は、その左側部からエンジン3の左側方に延びるケース部分を有し、これがエンジン3の左側部と連結している。このケース部分にエンジン3の出力軸が入り込んでミッションケース9内の伝動機構に動力が伝達する構成となっている。ミッションケース9の左右両側部には、前後に長い走行用の伝動ケース10の前部を回動自在に取り付けている。具体的には、走行用の伝動ケース10の前部の機体内側部に、該伝動ケース10と一体回転可能に設けたアクスルケース11を設け、このアクスルケース11をミッションケース9の左右両側部に回動自在に取付けて、走行用の伝動ケース10をミッションケース9の左右両側部に対して回動自在に取付けている。アクスルケース11は、畝幅に対応して左右に伸縮調節可能に設けている。そして、この走行用の伝動ケース10の後部側方に突出させた車軸12に後輪7を装着している。伝動ケース10の前部の回動軸心位置には、ミッションケース9から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸の先端が入り込んで、ミッションケース9内の走行部系変速伝動部を経た走行用の動力が伝動ケース10内の伝動機構に伝達している。そして、走行用の動力は伝動ケース10内の伝動機構を介して、伝動ケース10の後端側の車軸12に伝動し、後輪7が駆動回転するようになっている。
なおミッションケース9内に設けた左右それぞれのサイドクラッチ(図示せず)により、左右各々の後輪7の駆動を断つことができる構成になっている。したがって、機体を旋回させるときには、前記サイドクラッチにより旋回内側となる左右一方の後輪7を非駆動状態にしてスム−ズに旋回できるようになっている。
走行用の伝動ケース10には、該伝動ケース10の前部側を回動支点として後輪7を上下させるよう上下回動する駆動手段が連結している。具体的には、伝動ケース10のミッションケース9への取付部には、上方に延びるアーム13を一体的に取り付けていて、これがミッションケース9に固定された昇降用油圧シリンダのピストンロッド先端に取り付けた連結体の左右両側部と連結している。左右一方側(右側)は、ロッドで連結し、他方側(左側)は、機体の傾斜に応じて伸縮作動可能な左右水平制御用の油圧シリンダであるローリング用アクチュエータ110で連結している。
昇降用油圧シリンダが作動してそのピストンロッドが機体後方に突出すると、左右の前記アーム13は前方に回動し、これに伴い伝動ケース10が下方に回動して、機体が上昇する。反対に、昇降用油圧シリンダのピストンロッドが機体前方に移動してシリンダ内に引っ込むと、左右の前記アーム13は前方に回動し、これに伴い伝動ケース10が上方に回動して、機体が下降する。この昇降用油圧シリンダは、畝面に接地して機体と畝面との上下間隔の変動にともなって動作するセンサー14によって作動する。センサー14の動作は機体に対する畝上面高さを検出する動作となり、そのセンサー14の検出動作に基づいて機体を畝上面高さに対して設定高さになるよう昇降用油圧シリンダが作動するよう構成している。また、操縦ハンドル2近傍に配置した植付・昇降操作具15の人為操作によって機体を上昇或は下降させるよう昇降用油圧シリンダが作動する構成ともしている。尚、この植付・昇降操作具15は、苗植付装置5及び苗供給装置6の駆動の入切も行える構成となっている。
前記ローリング用アクチュエータ110が伸縮作動すると、そのローリング用アクチュエータ110と連結する左側のアーム13が回動して、左側の後輪7のみを上下動させ、機体を左右に傾斜させる。このローリング用アクチュエータ110は、左右水平に対する機体の左右傾斜を検出するセンサの検出結果に基づいて機体を左右水平になるように作動するよう構成している。
前記左右前輪8は、エンジン3下方の左右中央位置で前後方向の軸心周りに回動自在に取り付けた横フレーム16の左右両側部に、上下に長い縦フレーム17を取付け、その下端部側方に固着した車軸18に回転自在に取り付けている。従って、左右前輪8は、機体の左右中央の前後方向の軸心周りにローリング動自在となっている。横フレーム16の左右両側部に対して縦フレーム17を上下調節可能に設けていて、前輪8の高さ調節をすることができるようになっている。
前記操縦ハンドル2は、機体後部に設けていて、後輪7の車軸12より機体後側に位置している。具体的には、ミッションケース9に前端部を固定した機体フレーム19の後端部に取り付けている。機体フレーム19は、機体の左右中央で後方に延び、また、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハンドル2は、機体フレーム19の後端部から左右に後方に延びてその各後端部を操縦ハンドル2のグリップ部2aとしている。操縦ハンドル2の左右のグリップ部2aは、作業者がそのグリップ部2aを楽に手で握れるように適宜高さに設定する。なお、図例ではグリップ部2aを左右に分かれた構成としているが、操縦ハンドル2の左右の後端部を互いに左右に連結してその連結部分をグリップ部としても良い。
上記走行車体4は、接地して駆動回転する走行駆動部を、前後車輪を備えた四輪式の走行駆動部の構成としたものであるが、クローラー式の走行駆動部の構成とすることもできる。
(苗植付装置)
苗植付装置5は、先端が下方に向かうくちばし状の移植具20と、該移植具20の下端部が圃場面より上方となる位置と圃場面より下方となる位置とに移植具20を上下動させる上下動機構21と、くちばし状の移植具20の下端部が閉じて上方から苗を受け入れて内側に苗を収容する閉状態と移植具20の下端部が左右に開いて内側に収容した苗を下方に放出する開状態とに移植具20を開閉する開閉機構とを備え、苗供給装置6は、苗を上方から受け入れて内側に苗を収容する複数の苗収容体22と、該苗収容体22を移植具20の上方を通過するように周回移動させる移動機構と、移植具20の上方位置で苗収容体22の底部を開放して内側に収容した苗を落下させて移植具20に苗を供給する苗落下供給機構とを備えた苗供給装置6を備える。
(移植具)
移植具20は、上下動機構21に装着している。前記上下動機構21は、後部を移植具20に連結した上側と下側の昇降リンクを備えている。そして、別途設けた駆動機構からの動力で上下の昇降リンクを上下動させ、左右の移植具20が上下動する構成となっている。この上下動の上昇位置では移植具20の下端部が圃場面より上方に位置し、下降位置では移植具20の下端部が圃場面より下方に位置する。移植具20の開閉機構は、上下動機構21の作動に連動して、移植具20が下降下端位置に達すると該移植具20の下部側を左右に開いて下方に開放状態とし、移植具20が上昇上端位置に達すると該移植具20の下部側を閉じて閉塞状態とする構成である。
苗供給装置6は、上下に開口する筒状体と該筒状体の下側の開口部を開閉する底蓋とを有し互いにループ状に連結する複数の苗収容体22と、該苗収容体22を前記移植具20の上方近傍を通過する状態で機体平面視左右に長い長円形状のループ状の軌跡で左回りに周回動させる移動機構と、前記苗収容体22の底蓋を移植具20の上方位置で開放する開放機構を設けた構成である。この苗供給装置6は、前記苗収容体22の外周に円筒外周部を形成し、該円筒外周部に外側から回動自在に係合する係合部を有して二つの苗収容体22を連結する連結体を複数設け、該連結体の係合部を苗収容体22の円筒外周部に回動自在に係合し該円筒外周部を回動軸として隣の苗収容体22が回動自在に連結する状態として複数の苗収容体22を互いに連結した構成としている。即ち、苗収容体22と連結体とで無端チェーンのように連結した構成である。これにより、苗収容体22は、直線的に移動する部分28でも円弧状に移動する部分29でも隣接する苗収容体22との間隔が変わらないので、苗収容体22から移植具20に苗を供給する個所で苗収容体22が移植具20に対して位置ズレが生じにくくなり苗供給が適正に行われて適確な苗の移植ができる。苗収容体22の個数と周回動する範囲を設定したうえで、苗収容体22の上側開口部を可能な限り広く形成できて、機体のコンパクト化を図りつつ苗収容体22への苗補給作業をできるだけ容易に行えるものとなる。
苗供給装置6の回転は、無端チェーンのように互いに連結する苗収容体22を左右に設けたスプロケットの外周の円弧状切欠部に係合させて巻き掛け、この左右のスプロケットを駆動回転することにより、各苗収容体22を周回動させる構成としている。
苗収容体22が周回する周回移動経路は、平面視で左右方向に延びる直線状部分28とスプロケットにより前記直線状部分28から前側又は後側に円弧状に曲がる円弧状部分29とを備えた長円状であり、左右の後輪7より機体内側に配置している。また、移植具20は、後輪7の車軸12位置より後側に配置している。
苗収容体22の底蓋が開くタイミングは、移植具20が苗収容体22の直下まで上昇したときとなるように調整しておく。また、上記構成に代えて、移植具20が苗収容体22の直下まで上昇したときに、移植具20に設けた開放作動部材が、移植具20の上方に位置する苗収容体22の底蓋が開くのを規制する規制手段を規制解除動作させる構成も採用できる。
(覆土具)
また、苗移植機は、移植具20が植付けた苗に対して覆土鎮圧するための覆土具である覆土鎮圧輪37を各移植具20の苗植付け個所の後方左右両側近傍位置に設けている。この覆土鎮圧輪37は、転動輪であって、機体に固定された取付部材25に左右方向の回動支点軸38回りに上下回動自在に取り付けられた覆土具フレーム39の回動先端側(後側)に取り付けられている。前記覆土具フレーム39は、パイプフレ−ムを適宜折り曲げて構成されている。この覆土具フレーム39の後端部には上下方向に延びるロッド40の下端を連結している。
この苗移植機1は、苗供給装置6に苗を補給する作業者が乗車して苗補給作業が行えるよう、作業者が座る作業者用座席46を設けている。具体的には、苗供給装置6の前側となる機体左右中央位置に後向きに作業者用座席46を配置している。この座席46に座る作業者は、苗供給装置6の前側部に向って後側向き姿勢で着座して、苗供給装置6の前側部、特に苗収容体22の周回移動経路における前側の直線状部分28に対して苗補給作業を行う。また、第一実施形態の苗移植機は、畝溝を走行する後輪7の後側で機体後部に設けた操縦ハンドル2の左右方向外側に、作業者が立って前に歩きながら苗供給装置6の後側部に苗を補給する作業を可能とする作業空間Wを形成しており、この作業空間Wに立つ作業者から苗供給装置6の後側部に対して苗補給作業を行うこともできる。なお、座席46を載せて支持する略水平方向に延びる座席フレーム47を設け、座席46は前記座席フレーム47に対して後側の回動支点軸回りに後方へ回動できる構成となっており、前記座席フレーム47よりその近傍に位置する燃料タンクの給油キャップ48が低い位置にある。これにより、燃料タンクに燃料を補給するときは、座席46を後方へ回動させ、座席フレーム47に燃料を収容する補給タンク等を置いて、手動ポンプ等により容易に燃料タンクへ燃料を補給することができる。
また第一実施形態にかかる苗移植機は、座席46に着座する作業者用の反射鏡111を、苗供給装置6を挟んで、座席46がある側と反対側で、ステップ49と同じ左右位置又はステップ49よりも機体左右方向で外側位置に設ける。このような構成により、苗移植機をコンパクトな構成としながら、座席46に着座する作業者が、座席46の側方の後述するステップ49の上方の空間を介して機体前方の様子を反射鏡111に映して見ることができ、作業者の視界を良好にすることができる。これにより作業者が振り向いて背後を確認する動作を省略でき、作業能率が向上する。
作業者用座席46の後側及び左右両側には、ステップ49を設けている。このステップ49は、機体側面視で作業者用座席46の下方位置から前輪8の上方位置すなわち機体前端近傍にわたって延設している。従って、作業者は、機体前方から該ステップ49に乗降することができる。後輪7は大径車輪で、前輪8は小径車輪であり、機体側面視で、この小径車輪の前輪8の上方にステップ49の前側部分が位置するように設けている。
ステップ49の機体外側には、苗植付装置5へ供給する液剤のタンクTを備えるタンク載置台105を設ける。液剤は主に苗植付装置5が苗を植付ける際に供給する灌水であるが、液体肥料などを含む。タンクTは左右に2個ずつ載置できるようにし、タンク載置台105と後述する容器支持部101とが平面視で重複するように配置する。平面視で重複するとは、一部が重複するものを含む。
苗移植機の走行車体4に、座席46と苗供給装置6とを前後に位置させ、座席46の左右側方には、ステップ49とタンク載置台105とをこの順に設け、このタンク載置台105と容器支持部101とが平面視で重複する構成としたことにより、複数の液剤用のタンクTを装着しながら、苗移植機をコンパクトに構成できる。また、苗供給装置6から走行車体4の前後端部に亘る前後方向のステップ49を設けたことにより、作業者の乗降性がよくなる。
図4には、本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の容器支持部101の拡大した正面図を示す。図4では、走行機体の左側に備えた容器支持部101を示している。
玉ねぎなど葉茎菜類の裸苗を植付ける苗移植機では、植付準備段階で苗をコンテナ等の苗収容用の容器Cに入れ、その容器をそのまま苗移植機の容器支持部101へ装備し、この容器から直接作業者が苗を苗供給装置6へ供給する。第一実施形態にかかる容器支持部101は座席46の外側方に設ける。容器支持部101は、容器Cの側面を保持する側面保持部102と、容器の底面を保持する底面保持部103とにより構成する。側面保持部102と底面保持部103とは正面視で略垂直に構成する。そして底面保持部103を作業者側に向けて下り傾斜姿勢の平板形状に構成することで、上方が開口した直方体状の容器Cの開口部が作業者側に向く傾斜姿勢となる。
容器支持部101を、容器Cの側面を保持する側面保持部102と、容器Cの底面を保持する底面保持部103とにより構成することにより、平板状の底面保持部103で容器Cの重量を受ける構成となり、容器Cの側面孔に容器重量の作用する割合が少なくなる。これにより容器Cが破損することが少なくなる。また、容器重量が作用する底面保持部103は、容器支持部101の下部となるので、容器支持部101をより堅固な構成とすることができる。加えて、容器(C)が傾斜姿勢で保持されるので、作業者が苗を取り出すのが容易になる。
側面保持部102は1本のパイプフレームを歪曲し、側面視で逆U字型を形成するように構成する(図1参照)。このパイプフレームよりなる側面保持部102を途中で作業者側に折り曲げ、折り曲げた箇所より下の部分を、容器Cの側面に沿って上方へ延びる外方部分102aとし、折り曲げた箇所より上の部分を、外方部分102aから延伸する側面孔挿入部分102bとする。折り曲げる前は、外方部分102aと側面孔挿入部分102bがなす角θは180度であるが、折り曲げることにより側面孔挿入部分102bが、外方部分102aとのなす角度θを鈍角とするように構成する。この側面孔挿入部分102bは、コンテナ等の容器Cの持ち運び用に設ける側面孔に挿入できる形状とする。
図5には容器支持部101の底面保持部103の拡大した斜視図を示す。底面保持部103は平板状であり、その上面が平坦な容器底面接触部103aと、容器Cの底面凹部に係合する凸形状部103bとにより構成する。なお、前記底面凹部は、容器Cの底板部を貫通する孔により構成することもできる。この凸形状部103bにより、容器Cが下側にずれるのを防止する。底面保持部103と側面保持部102とは、容器底面接触部103aに設けた切欠きにパイプフレームを挿入し、溶接することで固定する。第一実施形態において凸形状部103bは、ボルトとナットにより構成し、容器底面接触部103aに設けた長穴にボルトを差し込みナットで固定する。容器Cに対しては、容器底面接触部103aから突出したボルトねじ部が、容器Cの底面に設けた孔にはまり込むことにより容器Cを固定する。この場合、凸形状部103bは容器Cの底面凹部の形状に合わせて、底面凹部に係合する位置に自在に変更できる。
側面保持部102の側面孔挿入部分102bが、外方部分102aとのなす角度を鈍角とするように容器C側に傾斜していることにより、容器Cの側面上部の孔に容易に側面孔挿入部分を挿入することができ、容器の交換作業が容易になる。
また底面保持部103が、平坦な上面を有する容器底面接触部103aと、容器Cの底面凹部に係合する凸形状部103bとにより構成されることにより、容器Cの容器支持部101への固定が堅固となり、苗移植機の移動の際などに容器Cが安定する。
更に凸形状部103bの位置が可変であることにより、異なる形態の容器Cに対応できる。
容器支持部101の下方には、容器支持部101のパイプフレームを固定する水平回動バー113を設け、この水平回動バー113は、鉛直な上下方向の容器回動軸104を中心にして回動可能な構成である。容器支持部101は、作業者が苗供給装置6に苗を供給する場合の作業位置(図2に示す位置)と、容器Cを苗移植機に装備する装備位置との間で回動する。ここで装備位置は、図2に示す位置から、容器回動軸104を中心として180度回転した位置を言い、この位置まで容器支持部101を回動させると、作業者の乗降が容易になる。また、このとき容器支持部101の底面保持部103は、機体外方へ向けて下り傾斜姿勢となる。
容器支持部101が容器Cの装備位置にあるときに、容器支持部101の底面保持部103が、機体外方へ向けて下り傾斜姿勢であることにより、容器Cを容器支持部101へ装着する作業が容易になり、作業能率が向上する。
(スクレーパ)
次に、移植具20に付帯するスクレーパ121について説明する。
スクレーパ121は、植付部周りの要部側面図を図6に示すように、対向配置の左右のスクレーパ板122,122と、前後方向に延びるスクレーパアーム123,123と、それぞれの一端(図例は前端)を共通に軸支する縦支軸124とによって構成される。このスクレーパ121を機体の左右方向に位置調節可能に、かつ、覆土具フレーム39より高位置に保持するべく、植付伝動ケース9aから下方に延びるステー125a…を介して機体の左右方向に延びる取付フレーム125に取付ける。
詳細には、スクレーパの平面図(a)、側面図(b)および背面図(c)を図7に示すように、弾性板材によってスクレーパ板122,122を構成し、このスクレーパ板122,122を左右に可動支持する左右のスクレーパアーム123,123を設け、それぞれの一端を縦支軸124に軸支して連結端とし、他端を開閉可能な可動端として構成するとともに、左右間を閉じるようにスプリング126で連結付勢する。また、左右のスクレーパアーム123,123には、それぞれ2つの枝アーム123a,123bを長手方向の中間部と可動端の位置の下側から内方に屈曲して設ける。
左右のスクレーパ板122,122の取付けは、それぞれの上半122a,122aを左右のスクレーパアーム123,123の可動端から一部を突出して固定し、それぞれの2つの枝アーム123a,123bに沿うように屈曲して中段に傾斜部122b,122bを形成し、下部を互いに接して接触部122c,122cを連続的に形成する。傾斜部122b,122bは、左右間の中央側に下降傾斜し、その傾斜角は、スクレーパアーム123,123の長手方向の中間部位置(a)と可動端位置(b)の断面図を図8に示すように、縦支軸124からの距離と対応して縦支軸124から離れる側(後側)ほど上下鉛直方向に近くなる急傾斜に形成する。また、可動端側の枝アーム123bは、スクレーパ板122の長い傾斜部122bを保持しうる長さに張出して形成する。
このようにスクレーパ121を構成した苗移植機1による植付走行においては、タマネギ等の野菜苗を受けたくちばし状の移植具20が、機体側面視でループ状の下端軌跡(移植具20の下端の移動軌跡)Aに沿って昇降するとともに開閉動作して圃場に野菜苗を植付け、このとき、スクレーパ121は、移植具20を挟んで弾性部材による左右のスクレーパ板122,122を配置し、これら両スクレーパ板に互いに対向して接する接触部122c,122cを構成したことから、左右のスクレーパ板122,122の間で両接触部122c,122cの間に分け入って移植具20が下降動作する。
その結果、左右のスクレーパ板122,122が移植具20の対応する側面にそれぞれ作用して付着泥土を掻取り、続く上昇動作の際は、移植具20が接触部122c,122cを左右に切り分けたまま上昇することにより、植付けに伴って新たに付着した泥土とともに付着泥土を掻取ることができる。この掻取作用は、上昇と下降の両行程に及び、また、両スクレーパ板122,122の作用点がループ状軌跡の前後方向範囲で常に移動することから、掻取泥土の再付着を招くことなく掻取作用が維持される。
また、左右のスクレーパ板122,122を個別に支持する左右のスクレーパアーム123,123を設け、これら左右のスクレーパアームを可動支持した上で内側方向に付勢して構成したことから、移植具20の外形寸法によることなく、スクレーパ板122,122の接触部122c,122cが一定の力で掻取り作用することから、付着泥土を確実に掻取ることができる。
また、左右のスクレーパアーム123,123を共通の縦支軸124によって一端を軸支したことから、移植具20とスクレーパ121との左右の位置ずれがあっても、移植具20の両側でバランスして掻取力が作用し、また、接触部122c,122cを介してその上方の傾斜部122b,122bから傾斜方向の反力が移植具20に作用することから、植付け時に付着した泥土を伴って上動する移植具20に有効に掻取力が作用するとともに、縦支軸124の軸線からの距離に応じて急角度となる傾斜部122b,122bからの作用力が移植具20に作用することから、ループ状軌跡で昇降する移植具20に対する作用位置の前後移動によっても一様の掻取作用が確保される。
この場合において、縦支軸124を左右のスクレーパアーム123,123の後端位置としても、同様の作用効果を奏することが明らかであることから、スクレーパ121は、図例に限らず、前後いずれの向きにも構成することができる。
また、縦支軸124を左右方向に位置調節可能に支持する左右方向の取付フレーム125を設けることにより、移植具20の植付け条間調節に対応することができ、この取付フレーム125は、植付けた苗に影響しないように、移植具20の前方に配置する。さらに、縦支軸124の取付け長さおよび取付け方向の設定により、左右のスクレーパアーム123,123の連結端位置を取付フレーム125の前後におよぶ範囲内で移植具20の位置に対応して構成することができる。
また、スクレーパ121は、図9の移植具20のループ状軌跡Aの側面図に示すように、最上昇位置にある移植具20の下端より上方にスクレーパ板122,122が及ぶ高さ位置に配置して移植具20の昇降範囲を左右のスクレーパ板122,122の間に限ることにより、移植具20が左右のスクレーパ板122,122の左右外側に外れることを防止でき、確実に付着土を除去することができる。
覆土具37との関連については、覆土具37を支持する覆土具フレーム39を前後方向に向けて配置し、その一端を左右方向に延びる回動支点軸38に軸支して所定の範囲で回動昇降可能に構成するとともに同回動支点軸38に沿って位置調節可能に支持し、この覆土具フレーム39の回動上限より高位置に前記スクレーパアーム123,123を配置することにより、スクレーパ121と近接する覆土具フレーム39との干渉を招くことなく、移植具20の上動時に、移植具20に付着する土の除去作用を向上することができる。
(別構成例)
次に、スクレーパの別構成例について説明する。例えば、植付部の取付フレームから固定のスクレーパフレームに前記スクレーパを固定して構成することがき、また、固定のスクレーパについて移植具20を追従動作するように構成することができる。そのほか、ワイヤー式の別構成例1を図10の作用説明図に示すように、ワイヤ131を移植具20に沿う位置で左右のスクレーパアーム123,123にスライド可能に支持(a)し、移植具20が開いた時(b)の必要長さの両端にストッパ132,132を設けることにより、移植具20の開閉状態によることなく、掻取作用を確保することができる。
また、ワイヤー式の別構成例2を図11の作動状態の斜視図に示すように、左右のスクレーパアーム123,123間に移植具20の前後に沿って2本のワイヤ133,134を平行架設するとともに、圧縮スプリング135を設けて左右のスクレーパアーム123,123を開くことによって2本のワイヤ133,134を張り、移植具20が2本のワイヤ133,134間を昇降する際に、前後位置の掻取りが可能となる。2本のワイヤ133,134は、最上昇位置にある移植具20の下端より上方の高さ位置に配置することにより、常に掻取り作用を確保することができる。
さらに、弾性板材による構成例を図13の斜視図に示すように、ゴム板等による左右の弾性板材141,141の外側縁を左右のスクレーパアーム123,123に支持し、移植具20の昇降位置と対応して放射状切込みによる可撓孔142を形成し、この可撓孔142から可動端の間を上方に折曲げるように左右を合わせて接合部143を形成することにより、植付苗に対する干渉を招くことなく、可撓孔142による掻取り作用を確保することができる。接合部143は上方に突出するので、圃場面や植え付けた苗に干渉することが防止される。
また、掻取孔式スクレーパ板の作用説明図を図14に示すように、ループ状軌跡Aで昇降動作する移植具20の昇降の行程でスクレーパ板144が異なる位置に作用するように掻取孔を形成する。すなわち、図14(a)の移植具20の下降行程において移植具20の前面形状に沿う前縁部145aと図14(b)の上昇行程において移植具20の後面形状に沿う後縁部145bとからなる形状の掻取孔をスクレーパ板144に形成することにより、移植具20の前後位置の付着泥土を掻取ることができる。このスクレーパ板144は、前後幅が小さい軌跡(例えば、側面視で8の字状の軌跡)で作動する移植具20に有効であり、特に8の字状の軌跡のときは、下降中も上昇中も移植具20が後から前に移動することから、軌跡上部の下降行程で移植具20の後側下部に後縁部145bが接触し、軌跡下部の下降行程で移植具20の前側上部に前縁部145aが接触し、軌跡下部の上昇行程で移植具20の後側上部に後縁部145bが接触し、軌跡上部の上昇行程で移植具20の前側下部に前縁部145aが接触する構成とすれば、移植具20の外面の広範にわたって泥土を掻取ることができる。
(条間調節)
次に、植付部の条間調節対応構成について説明すると、図12の植付部周りの分解斜視図(a)に示すように、移植具20の組付点20aについて左右に傾斜調節可能に構成するとともに、左右の覆土輪37,37を支持する並列フレーム構成の覆土具フレーム39とロッド40との間に支持部41aと長穴部材41bとによる連結部41を介設する。なお、ロッド40により、覆土具フレーム39の上下動を案内し、覆土具フレーム39の後端部の左右位置ずれを防止する構成である。
支持部41aは、図12の連結部の拡大斜視図(b)に示すように、ボルト42aと左右方向のスライドガイド42bとピン連結部42cとを備えてロッド40の下端にピン連結し、長穴部材41bは左右方向の長穴43aを備えて覆土具フレーム39の後端の左右連結部39aに一体固定し、スライドガイド42bを長穴部材41bの縁に沿わせてボルト42aを長穴43aに通して締結することにより、覆土具フレーム39をロッド40により左右位置調節可能に吊下げ支持するとともに、移植具20および左右の覆土輪37,37を左右位置調節して条間合わせが可能となる。
(苗調整機)
次に、苗調整機について説明する。タマネギ苗長さ調整用の苗調整機151は、分解斜視図を図15に示すように、苗の葉をカットするために、筒152内に回転羽根(回転刃)153を設け、羽根断面を「く」の字状に形成して上部開口152aから空気を内方に吸引する。上部開口152aには上下2枚の穴明カバー154,155を設ける。上下2枚の穴明カバー154,155は、上下で異なる穴径とすることにより、安全な取扱いを確保しつつ、苗を安定して保持することができる。なお、この苗調整機を移植機に搭載し、苗の移植作業をしながら必要に応じて適宜苗の葉を切断する構成としてもよい。
1 苗移植機
20 移植具
37 覆土具(鎮圧輪)
38 回動支点軸
39 覆土具フレーム
121 スクレーパ
122 スクレーパ板
122a 支持部
122b 傾斜部
122c 接触部
123 スクレーパアーム
124 縦支軸
125 取付フレーム
A 下端軌跡

Claims (7)

  1. 受けた移植物を圃場に植付ける移植具(20)を機体側面視でループ状の下端軌跡(A)に沿って昇降可能に備える移植機において、
    上記移植具(20)の付着泥土を掻取るための弾性部材による左右のスクレーパ板(122,122)をそれぞれの外側部を支持部(122a,122a)として上記移植具(20)の左右側部に配置するとともに、それぞれの内側部に互いに対向して下端軌跡(A)の下降軌跡及び昇降軌跡の双方で接する接触部(122c,122c)を形成したことを特徴とする移植機。
  2. 前記左右の支持部(122a,122a)を個別に支持する左右のスクレーパアーム(123,123)を設け、これら左右のスクレーパアーム(123,123)を可動支持した上で内側方向に付勢してなることを特徴とする請求項1に記載の移植機。
  3. 前記左右のスクレーパアーム(123,123)を前後方向に長く形成し、その一端を縦支軸(124)によって軸支し、前記左右のスクレーパ板(122,122)の各支持部(122a,122a)から接触部(122c,122c)まで下降する傾斜部(122b,122b)をそれぞれ形成し、各傾斜部(122b,122b)を上記縦支軸(124)からの距離に応じて急傾斜に形成してなることを特徴とする請求項2に記載の移植機。
  4. 前記縦支軸(124)を左右方向に位置調節可能に支持する取付フレーム(125)を、縦支軸(124)よりも前側又は後側に設け、スクレーパアーム(123,123)が取付フレーム(125)の前後にわたって延びる構成としたことを特徴とする請求項3記載の移植機。
  5. 前記移植具(20)の両側部に覆土具(37)を支持する覆土具フレーム(39)を前後方向に向けて配置し、その一端を左右方向に延びる回動支点軸(38)に沿って位置調節可能に軸支し、この覆土具フレーム(39)の回動上限より高位置に前記スクレーパアーム(123,123)を配置したことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の移植機。
  6. 前記縦支軸(124)を前記左右のスクレーパアーム(123,123)の前端に配置したことを特徴とする請求項3〜請求項5に記載の移植機。
  7. 前記ループ状の下端軌跡(A)の上端より上方に前記スクレーパ板(122,122)の上端を配置したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の移植機。
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