JP4018043B2 - 移植機 - Google Patents

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本発明は、移植機に関するものである。
移植機には、機体側に、回転自在に支持された第1回転体と、第1回転体の遊端側に、回転自在に支持された第2回転体と、第2回転体の遊端側に回転自在に支持された回転支持軸とを備え、この回転支持軸に支持部材を介して植付カップが支持され、第1回転体の回転に連動して、第2回転体を第1回転体とは逆方向に回転させると共に、回転支持軸を第2回転体とは逆方向に回転させて、植付カップを上下運動させ、前記第1回転体と第2回転体と回転支持軸と支持部材と植付カップとを、左右一対設け、2条植えを行えるようにしたものがある(例えば特許文献1)。
この種の従来の移植機では、一般的に、左右一対の第1回転体及び左右一対の第2回転体は、互いに平行になるようにが上下方向に真っ直ぐ向くように配置されていた。
特開2000−60230号公報 特開平11−10号公報
従って、従来では、左右一対の植付カップが上方側に移動したときの植付カップ間の離間幅と、左右一対の植付カップが下方側に移動したときの植付カップ間の離間幅とが同一であるため、特に条間を小さく設定する場合には、植付カップ間の離間幅が狭くなり、上方側で、例えば左右方向中央から左右一対の搬送コンベア等で、苗を左右方向に外方に送るための十分な搬送距離を確保することが困難になり、植付カップにスムーズにポット苗を供給することができなくなるという問題があった。
また、この種の従来の移植機では、左右一対の植付カップを比較的高速で上下運動させるため、植付カップの内面や外面に付着した付着土をどのようにしてスムーズに掻き落とすか問題となっていた。
本発明は上記問題点に鑑み、条間を小さく設定する場合でも、上方移動した植付カップに対して苗の十分な搬送距離を確保して、スムーズかつ良好に植付カップに苗を供給することができるようにしたものである。また、植付カップの内面や外面に付着した付着土をスムーズかつ確実に掻き落とすことができるようにしたものである。
この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、機体側に、回転自在に支持された第1回転体161と、第1回転体161の遊端側に、回転自在に支持された第2回転体162と、第2回転体162の遊端側に回転自在に支持された回転支持軸163とを備え、この回転支持軸163に支持部材164を介して植付カップ155が支持され、第1回転体161の回転に連動して、第2回転体162を第1回転体161とは逆方向に回転させると共に、回転支持軸163を第2回転体162とは逆方向に回転させて、植付カップ155を上下運動させるようにした移植機であって、前記第1回転体161と第2回転体162と回転支持軸163と支持部材164と植付カップ155とが少なくとも左右一対設けられた移植機において、
前記一対の第1回転体161及び第2回転体162が、左右一対の植付カップ155が上方側に移動したとき互いに離間し下方側に移動したとき互いに接近するように、左右方向内方に向けて下降傾斜され、左右一対の植付カップ155に対応して、植付カップ155の上方に、左右一対の搬送ベルト16が左右方向中央から左右方向外方に苗を搬送するように設けられ、各搬送ベルト16の左右方向外端部の下方に一対の挟持ローラ17がそれぞれ設けられ、左右一対の植付カップ155が上昇したとき、一対の挟持ローラ17の略真下に植付カップ155が移動するように設定されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、各植付カップ155に対応して、それぞれ左右一対の覆土輪213が設けられ、植付カップ155が上方側にあるとき、植付カップ155の左右位置を左右一対の覆土輪213のうちの左右方向外側の覆土輪213の左右位置に略対応させている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、スクレーパ237が前後揺動自在に支持されると共に、スクレーパ237を前後揺動の中央に付勢する付勢手段240が設けられ、植付カップ155が上昇するとき、スクレーパ237が付勢手段240により前後揺動の中央に付勢された状態で植付カップ155内に進入してその内面を摺動し、植付カップ155が下降するとき、スクレーパ237が植付カップ155により後方に押されて後方揺動した状態で植付カップ155の後外面を摺動するように構成されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記スクレーパ237は、上方側にあるときの植付カップ155の下端の真下よりも後方にずれるように、配置されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、左右一対の植付カップ155に対応する左右一対の前記スクレーパ237が、引っ張りバネ241により互いに連結されている点にある
条間を小さく設定する場合でも、上方移動した植付カップに対して苗の十分な搬送距離を確保して、スムーズかつ良好に植付カップに苗を供給することができる。
また、植付カップの内面や外面に付着した付着土をスムーズかつ確実に掻き落とすことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜3において、1は玉葱等の野菜の苗Nを圃場に植え付ける移植機であり、本実施の形態では、前部に走行体1Aを、後部に移植装置1B及びハンドル4を備えた歩行型の移植機1を例示している。
走行体1Aは、エンジン(動力源)E、ミッションケースM、左右一対の前輪(車輪)3及び左右一対の後輪(車輪、駆動輪)2を備えており、エンジンEの回転動力がミッションケースM内の走行系動力伝達機構を介して後輪2に伝達され、該後輪2が回転駆動されることにより走行体1Aが走行可能とされている。
この走行体1Aの機体は、エンジンE、ミッションケースM及び架台K等から構成され、架台KはミッションケースMの前後方向中途部下部から前方突出状に設けられ、この架台K上にエンジンEが搭載され、エンジンEの後部にミッションケースMの前端側が連結されている。
架台Kの前部には、左右方向の前輪支軸18が左右方向の軸心廻りに回動自在に支持され、この前輪支軸18の左右両側に、それぞれ前輪支持アーム19が前輪支軸18と一体回転自在で且つ前輪支軸18に対して左右方向位置調整自在に取り付けられており、左右各前輪支持アーム19の下端側にそれぞれ前輪3が回転自在に取り付けられており、前輪支持アーム19が前輪支軸18と一体回動することにより前輪3が走行体1Aの機体に対して相対的に昇降自在とされている。
ミッションケースMの左右両側には、走行伝動ケース20の上部側が左右方向の軸心廻りに回動自在に取り付けられていて走行伝動ケース20が上下に揺動自在とされ、左右各走行伝動ケース20の下部にそれぞれ後輪2が回転自在で且つ左右方向位置調整自在に取り付けられており、走行伝動ケース20が上下に揺動することにより後輪2が走行体1Aの機体に対して相対的に昇降自在とされている。
また、前輪支軸18と左右の走行伝動ケース19とは連動部材21を介して連動連結されていて、左右一対の前後輪3,2が、4輪同時に昇降自在とされている。
また、架台Kには、油圧シリンダ等からなる昇降シリンダ22が設けられ、この昇降シリンダ22のピストンロッドは前輪支軸18に連動連結されていて、昇降シリンダ22のピストンロッドを出退させることにより、前輪支軸18が軸心廻りに回動して走行体1Aの機体に対して相対的に前後輪3,2が昇降し、前後輪3,2が昇降することにより走行体1Aの機体及び移植装置1Bが地面に対して昇降自在とされている。
次に移植装置1Bについて説明する。
移植装置1Bは、苗Nを圃場に植え付ける植付体155を備えた植付装置151と、前記植付体155に苗Nを供給する苗供給装置152と、植付装置151及び苗供給装置152への動力伝達を一旦停止させると共に該停止時間を調整することにより株間を変更する株間変更装置115と、圃場に植え付けられた苗Nの左右両側の土を押圧する覆土輪213を備えた覆土装置116等とを備えている。
この移植装置1Bは走行体1Aの機体に固定されたフレームFを有し、この移植装置1BのフレームFは、図4及び図5に示すように、株間伝動ケース44と、植付伝動ケース46と、第1フレーム40と、第2フレーム41とで主構成されている。
この移植装置1BのフレームFと走行体1Aの機体とで移植機1の機体が主構成されている。
株間伝動ケース44は、株間変更装置115の一部を構成するものであり、その下部が走行体1AのミッションケースMの後部に取付固定されていて、ミッションケースMから上方に突出状に設けられている。
この株間伝動ケース44の上部後面側には筒体52が後方突出状に取付固定され、この筒体52の後端側に植付伝動ケース46が連結されている。
第1フレーム40は、前部から中途部にかけて前後方向直線状に形成され、後部が後方に向かうに従って上方に移行する傾斜状に形成されている。
この第1フレーム40の前端側は植付伝動ケース46の後面側下部に連結されており、該第1フレーム40の後端側に、取付体42を介してハンドル4が取り付けられている。
第2フレームは41、第1フレームの下方側に配置され、前部から中途部にかけて前後方向直線状に形成され、後部が後方に向かうに従って上方に移行する傾斜状に形成されており、この第2フレーム41の後上部が、第1フレーム40の前後方向中途部に連結されている。
第2フレーム41の前部の左右両側には、取付板43が固定され、この取付板43には、該取付板43の上方に位置する支持部材24が固定され、この支持部材24は、前記筒体45の前端側に下方突出状に取り付けられた連結板25の下部に連結されている。
株間伝動ケース46の下部には、該株間伝動ケース46を前後方向に貫通し且つミッションケースM内に挿入する前後方向の軸心を有する動力取出軸47が設けられ(図8参照)、この動力取出軸47にエンジンEからの動力がミッションケースM内の動力伝達機構を介して伝達されるようになっている。
動力取出軸47に伝達された動力は、株間伝動ケース44内の動力伝達機構、及び、筒体52内に配置されていて植付伝動ケース46内に挿入状とされた入力軸58等を介して、植付伝動ケース46内の動力伝達機構に入力され、この植付伝動ケース46内の動力伝達機構から苗供給装置152及び植付装置151に動力伝達される。
なお、本実施の形態では、植付体155として、上下動自在に支持されると共に、内部に苗Nを収容した状態で下降して圃場に突入し且つ前後に開くことにより、圃場に植え穴を形成すると共に該植え穴に苗Nを落下放出(供給)することにより、苗Nを植え付けるタイプの植付カップ155によって構成されている。
また、本実施の形態にあっては、2条植えの移植機1が例示されており、したがって、植付カップ155は左右一対備えられている。
以下、移植装置1Bの各装置を詳細に説明する。
最初に苗供給装置152について説明する。
図1、図4及び図12〜図15に示すように、苗供給装置152は、移植機1の後部上側に配置されていて第1フレーム40等に取り付けられた苗載台5と、この苗載台5に搭載された苗箱(苗トレイ)Tから苗Nを取り出す苗取出し装置7と、この苗取出し装置7で取り出された苗Nを植付カップ155上方に搬送する苗搬送装置6と、この苗搬送装置6で植付カップ155上方に送られた横向きの苗Nを縦向きに姿勢変更して植付カップNに供給する苗姿勢変更装置39とを有し、各装置は植付伝動ケース46から出力される動力によって駆動される。
苗箱Tは樹脂製で可撓性を有していて弾性的に湾曲自在であり、多数のポット苗室P(ポット部)が縦横に基盤目状に形成されており、このポット苗室Pに充填された床土に播種して、野菜(玉葱)の苗Nが育苗されている。
また、苗箱Tは、ポット苗室Pの開口が前方を向くように(苗Nの茎葉部Nbが前方を向くように)苗載台5に上方からセットされる。
苗取出し装置7は、苗搬送装置6の上方に配置され、ポット苗室Pから苗Nを押し出す押出杆8と、この押出杆8で押し出された苗Nを受持すると共に苗搬送装置6へと渡す苗受渡し機構9とを有する。
押出杆8は、苗箱Tの横一列の苗Nに対応する数設けられ、苗載台5の後方側に前後方向移動自在に備えられ、前方移動してポット苗室P内にその底部(後方)から挿入されて横一列の苗Nを前方に押し出し、その後、後退する。
なお、苗Nが押し出された後、苗箱Tは苗Nの横一列分下方に縦送りされ、押出杆8は、搬送ベルト16上の苗Nがなくなるまで(または、大部分がなくなるまで)待機する。
また、苗箱Tは苗載台5の下部側で湾曲されて、後方側に取り出される。
ポット苗室Pから押し出された横一列の苗Nは、その根部(根鉢、床土)Naが苗受渡し機構9の苗受けアーム10の苗受け溝10a内に押し込まれる。
苗受けアーム10は、植付伝動ケース46内の動力伝達機構によって回転駆動されるクランク11に連動部材13を介して連動連結されており、クランク11の回転によって、図12に実線で示す苗受取り位置と、仮想線で示す苗渡し位置とに位置変更自在とされていて、苗受取り位置でポット苗室Pから押し出された苗Nを受持し、その後、苗Nを逆方向に反転させながら下方に回動し、苗渡し位置に至る際に、苗受け溝10aが苗Nの根部Naを先にして跳ね出し部材12の位置を通過し、これにより苗Nが苗受け溝10aから押し出され、跳ね出し部材12は苗Nが苗受け溝10aから抜け切ると同時に、下方(矢印a1方向)に回動し、苗Nを、その茎葉部Nbが後方を向いた横向き姿勢で下方の苗搬送装置6上に落下させるように構成されている。
苗搬送装置6は、苗載台5の前方で且つ下方側に配置され、左右の植付カップ155に対応して左右一対設けられ、且つ移植装置1Bの左右方向のセンターCLを境に左右に振り分け配置されており、第1フレーム40に取付支持されている。
各苗搬送装置6は、左右一対のプーリ15と、この左右プーリ15に掛装されたエンドレスの搬送ベルト16を有し、一方のプーリ15は、植付伝動ケース46内の動力伝達機構から伝達される動力によって回転駆動する回転軸26によって駆動され、搬送ベルト16は、プーリ15の回転駆動によって、その上部側が、移植装置1Bの左右方向中央側から左右方向外方側に向けて移動されるように構成されており、搬送ベルト16上の苗Nを左右方向外方に移送し、それぞれの左右方向外端部(終端部)において下方側に位置する植付カップ155に落下させる。
また、搬送ベルト16の表面の前端部側(苗Nの根部Na側)には、ベルト幅方向に複数の位置決め用突起14が搬送方向に等間隔をおいて設けられ、搬送方向に隣り合う位置決め用突起14間に苗Nが1つずつ位置決めされるようになっている。
姿勢変更装置39は、植付カップ115に対応して左右一対設けられており、搬送ベルト16の終端(外側端)下方で且つ植付カップ155の上方に設けられた左右一対の苗挟持ローラ17と、この一対の苗挟持ローラ17の上方に配置されたシャッター27と、苗Nの根部Nbを押し下げる押下げ手段23とを備えている。
一対の苗挟持ローラ17は、搬送ベルト16終端の苗Nの茎葉部Nbに対応して配置され、苗Nを水平姿勢(横向き姿勢)から根部Naが下向きとなる垂直姿勢(縦向き姿勢)に姿勢変更させながら苗Nの茎葉部Nbを挟持する。
また、一方の苗挟持ローラ17は、植付伝動ケース46から後方に突出する回転軸31によって前後軸廻りに回転駆動されると共に、他方の苗挟持ローラ17は、前記回転軸31からギヤ伝動機構32によって動力伝達されて回転する回転軸35によって前後軸廻りに回転駆動されていて、左右の苗挟持ローラ17は、対向内側で下側に向けて回転するように互いに逆向きに回転駆動され、苗Nの茎葉部Nbを挟持した一対の挟持ローラ17の回転に伴って苗Nを根部Naが下向きとなる垂直姿勢で下方移動させるように構成されている。
シャッター27は、下部側が搬送ベルト16に向けて接離移動するように、前後方向の軸心を有する横軸30廻りに揺動自在に支持されており、この横軸30にはバネ28が巻回され、このバネ28は、シャッター27の下部側を搬送ベルト16側に向けて付勢している。
また、シャッター27の後側にはシャッターストッパー(図示省略)が設けられ、このシャッターストッパーは、シャッター27が下方に行くに従って搬送ベルト16側に移行する傾斜状態で、シャッター27の搬送ベルト16側への揺動を規制し、シャッター27はこの傾斜した位置で、搬送ベルト16終端との間で苗Nを落下しないように1つずつ保持する。
なお、搬送ベルト16の終端下方に、苗Nが一対の苗挟持ローラ17に達する前に、苗Nの茎葉部Nb先端側を受けるテーブル(図示省略)が設けられ、このテーブルは、一対の苗挟持ローラ17よりやや上方に配置されると共に、一対の苗挟持ローラ17に対し、後部側(苗Nの茎葉部Nb先端側)に向けてずれた位置に配置されている。
押下げ手段23は、植付伝動ケース46の側方に設けられており、シャッター27の前端部(苗Nの根部Na側)に対応して配置された根部押し棒33と、根部押し棒33に一体に連結された規制板34と、これら根部押し棒33及び規制板34を取り付ける支持アーム35とを備え、根部押し棒33及び規制板34は支持アーム35の後端側に取り付けられている。
支持アーム35は、その前端側が移植装置1BのフレームFに左右方向の支軸36廻りに回動自在に支持されていて上下揺動自在とされており、また、前後方向中途部がリンク37の一端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されており、このリンク37の他端側は、植付伝動ケース46の前部側の側面上部に設けられた左右方向の出力軸38によって回転駆動される回転体50の回転中心から外れた位置に左右方向のピン56を介して枢支連結されており、回転体50の回転により、支持アーム35が上下に揺動して、根部押し棒33及び規制板34が上下動する(根部押し棒33及び規制板34が、上下方向に間欠的に往復移動する)ように構成されている。
根部押し棒33は、下方移動によって、シャッター27と搬送ベルト16の終端側との間に保持された苗Nの根部Naを、下方に押圧してシャッター27を開きながら一対の苗挟持ローラ17よりも下方に移動させる。
このとき、規制板34は搬送ベルト16の終端と、シャッター27との間に位置して、次の苗Nがシャッター27側に落下するのを規制するようになっている。
前記実施の形態によれば、搬送ベルト16によって、苗Nが終端側に向けて順次間欠的に搬送されて、搬送ベルト16に向けて前下がりに傾斜したシャッター27と、搬送ベルト16終端との間で、苗Nが順次1つずつ保持される。
シャッター27と搬送ベルト16との間に保持された苗Nの根部Naは、根部押し棒33により下方に押圧されて一対の苗挟持ローラ17よりも下方に移動し、このとき、シャッター27が開くことにより、苗Nがシャッター27から落下して、苗Nの茎葉部Naの先端側がテーブル上に載ると共に、茎葉部Nbの基端側が、一対の苗挟持ローラ17間に入り込んで、一対の苗挟持ローラ17間に挟持され、苗Nは、水平姿勢から根部Naが下向きとなる垂直姿勢に姿勢変更しながら苗Nの茎葉部Nbが挟持され、一対の苗挟持ローラ17の回転に伴って苗Nを根部Naが下向きとなる垂直姿勢で下方移動させれて、上方移動している植付カップ155内に落下し、これにより、植付カップ155は、その移動域の上側で一対の苗挟持ローラ17から苗Nを受け取る。
苗Nを受け取った植付カップ155は下降動作して畝に差し込まれると共に、その移動域の下側で開き苗Nを落下放出する、これにより、圃場に植え穴を開けながら、移動域の上側で受け取った苗Nを移動域の下側で圃場に植え付ける。
その後、植付カップ155が上昇動作し、この上昇動作に連動して植付カップ155が閉じる。
この間に、次の苗Nが、シャッター27と搬送ベルト16との間に保持されて、苗Nは、水平姿勢から根部Naが下向きとなる垂直姿勢に姿勢変更しがら苗Nの茎葉部Nbが挟持され、一対の苗挟持ローラ17の回転に伴って苗Nを根部Naが下向きとなる垂直姿勢で下方移動させて、上方移動した植付カップ155内に再び落下されて、植付カップ155は、上側で一対の苗挟持ローラ17から苗Nを受け取る。
以後、同様の動作を間欠的に繰り返す。
前記構成の苗供給装置152にあっては、搬送ベルト16から植付カップ155に苗Nを受け渡す際に、根部押し棒33により苗Nの根部Naを強制的に押して、一対の苗挟持ローラ17間に苗Nの茎葉部Nbを食い込ませることができて、苗Nをミスなく植付カップ155に供給できると共に、根部Naを崩すことがないように、水平姿勢から根部Naが下向きとなる垂直姿勢にスムーズに姿勢変更しながら植付カップ155に苗Nを受け渡すことができる。
また、一対の苗挟持ローラ17を高速回転することにより、植え付け速度を十分に高速になし得、搬送ベルト16により水平姿勢で搬送した苗Nを、根部Naが下向きとなる垂直姿勢にスムーズに姿勢変更して良好な植え付けを高速でなすことができる。
しかも、上下動する植付カップ155を使用して苗Nを植え付けるため、畝にマルチフィルムを敷設する場合でも、マルチフィルムを切断するようなことがなく、マルチ栽培にも適合したものとなる。
なお、本実施の形態では、ポット苗Nを植え付けるようにしているが、植え付ける苗は、苗Nに限定されず、根洗い苗その他の苗であってもよい。
次に、植付装置151について説明する。
植付装置151は、苗供給装置152から供給される苗Nを畝154に所定間隔で植付けるべく畝154に対して突き刺し運動される植付カップ155と、この植付カップ155を上下運動させる植付カップ駆動機構(植付体駆動機構)156とを備える。前述したように、植付装置151は、2条植用であって、植付カップ155及び植付カップ駆動機構156はそれぞれ左右一対設けられている。
図22〜図25に示すように、各植付カップ駆動機構156は、苗搬送装置6の下側に配置されていて、移植装置1BのフレームF側に回転自在に支持された第1回転ケース(第1回転体)161と、第1回転ケース161の遊端側に、回転自在に支持された第2回転ケース(第2回転体)162と、第2回転ケース162の遊端側に回転自在に支持された回転支持軸163とを備え、この回転支持軸163に支持部材164を介して植付カップ155が支持され、第1回転ケース161の回転に連動して、第2回転ケース162を第1回転ケース161とは逆方向に回転させると共に、回転支持軸163を第2回転ケース162とは逆方向に回転させて、植付カップ155を上下運動させるようになっている。
これら植付カップ駆動機構156の第1回転ケース161と第2回転ケース162と回転支持軸163と支持部材164は、左右一対の植付カップ155及び左右一対の植付カップ駆動機構156に対応して、左右一対ずつ設けられている。
また、各植付カップ駆動機構156は、第1回転軸166と第1太陽ギヤ167と第1遊星ギヤ168と第1出力ギヤ169と第2回転軸171と第2太陽ギヤ172と第2遊星ギヤ173と第2出力ギヤ174とを備え、移植装置1BのフレームFの取付板43に取支持カバー体117が取付固定され、この支持カバー体117の外側壁に第1支持筒体176がボルト等により左右方向外方突出状に固定され、この第1支持筒体176に第1回転軸166が挿通されて、第1回転軸166が第1支持筒体176にベアリング177を介して回転自在に支持され、これにより第1回転軸166が移植装置1BのフレームF側に回転自在に支持されている。
また、第1回転軸166の左右方向内端側は、支持カバー体157内に挿入状とされると共に、この第1回転軸166の左右方向内端側には取付筒182がスプライン嵌合され、この取付筒182には、支持カバー体157内に配置された入力ギヤ181が固定されている。
前記支持カバー体117は、上端側に後述するチェーン130を通す開口部118が設けられている。
また、前記入力ギヤ181には、図4〜図6に示す、移植装置1BのフレームFに支持された動力伝達機構119を経て植付伝動ケース46から動力が伝達されるようになっている。
すなわち、本実施の形態では、苗供給装置152の左右一方(左側)の押下げ手段23の支持アーム35を駆動する回転体50がスプロケットで構成され、この第1のスプロケット50からチェーン120を介して、該第1のスプロケット50の前下方に位置する第2のスプロケット121に動力伝達される。
この第2のスプロケット121の左右方向外方側には、該第2のスプロケット121と左右方向同軸状に設けられていて該第2のスプロケット121と一体回転する第3のスプロケット122が設けられ、この第3のスプロケット122からチェーン123を介して、該第3のスプロケット122の下方側に位置する第4のスプロケット124に動力伝達される。
この第4のスプロケット124の左右方向内方側には、該第4のスプロケット124と一体回転する回動軸125に固定された第1伝動ギヤ126が設けられ、この第1伝動ギヤ126の後方側に、該第1伝動ギヤ126に噛み合う第2伝動ギヤ127が設けられ、この第2伝動ギヤ127と一体回転する回動軸128の左右両側には、それぞれ第5のスプロケット129が一体回転自在に設けられている。
そして、左右各第5のスプロケット129からチェーン130を介して、該第5のスプロケット129の下方側のやや後方側に位置する左右各入力ギヤ181に動力が伝達されて、前記第1回転軸166が回転駆動されるように構成されている。
この第1回転軸166には、第1取付体179を介して第1回転ケース161がボルト等により固定され、第1回転ケース161がベアリング180を介して第1支持筒体176に回転自在に支持され、これにより、第1回転ケース161が、移植装置1BのフレームF(移植機1の機体)に対して、第1回転軸166と共に第1回転軸166廻りに回転するようになっている。
第1太陽ギヤ167は第1支持筒体176にスプライン嵌合されて、移植装置1BのフレームF側に固定されている。第1遊星ギヤ168は第1支持軸183を介して第1回転ケース161に回転自在に支持されて、第1太陽ギヤ167に噛合されている。
第1回転ケース161の遊端側に第2支持筒体185が固設され、この第2支持筒体185に第2回転軸171が挿通されて、第2回転軸171が第2支持筒体185及び第1回転ケース161にベアリング186,187を介して回転自在に支持され、これにより第2回転軸171が第1回転ケース161の遊端側に回転自在に支持されている。第1出力ギヤ169が第2回転軸171に固設されると共に、第1遊星ギヤ168に噛合されている。
第2回転軸171に第2取付体188を介して第2回転ケース162がボルト等により固定され、第2回転ケース162がベアリング189を介して第2支持筒体185に回転自在に支持され、これにより、第2回転ケース162が、第1回転ケース161に対して、第2回転軸171と共に第2回転軸171廻りに回転するようになっている。
第2太陽ギヤ172は第2支持筒体185にスプライン嵌合されて、第1回転ケース161に固定されている。第2遊星ギヤ173は第2支持軸190を介して第2回転ケース162に回転自在に支持されて、第2太陽ギヤ172に噛合されている。第2出力ギヤ174が第2回転ケース162の遊端側に回転自在に支持されると共に、第2遊星ギヤ173に噛合されされている。
第2回転ケース162の遊端側における基準軸心X上に基準支持軸192が設けられ、この基準支持軸192に、第2出力ギヤ(出力回転体)174がベアリング194を介して基準支持軸192廻りに回転自在に支持されている。従って、第2出力ギヤ(出力回転体)174は、基準軸心X廻りに回転自在である。この基準軸心Xは、第2回転ケース162の遊端側の幅方向中央にあって、第2回転軸171と基準支持軸192との間の距離が、第1回転軸166と第2回転軸171と間の距離と同一になる位置にあり、基準軸心Xは、後述の如く第1回転ケース161の回転に伴って第2回転ケース162が回転することにより移植装置1BのフレームF側に対して上下方向に直線運動する。
第2回転ケース162の遊端側の外面に、円筒状の取付筒体196がボルト等により固定され、この取付筒体196に、回転支持軸163が挿通されてベアリング197を介して取付筒体196に偏心軸心Y廻りに回転自在に支持されている。ここで、偏心軸心Yは前記基準軸心Xに対して偏心した軸心であり、偏心軸心Yは基準軸心Xよりも数mm程度上方にずれた位置にある。基準支持軸192に偏心軸心Yと同一の軸心を有する偏心軸部198が突設され、この偏心軸部198に回転支持軸163の基端側が偏心軸心Y廻りに回転自在に外嵌保持されている。
而して、第2回転ケース162を第1回転ケース161の回転に連動させて(同一速度で逆方向に)回転させる第1伝動機構201が、第1太陽ギヤ167、第1遊星ギヤ168、第1出力ギヤ169、第2回転軸171により構成されている。また、第2出力ギヤ174を第2回転ケース162の回転に連動させて(同一速度で逆方向に)回転させる第2伝動機構202が、第2太陽ギヤ172、第2遊星ギヤ173により構成されている。
第1太陽ギヤ167と第1出力ギヤ169とのギヤ比が2対1に設定され、第1回転ケース161に対して(第1回転ケース161側からみて、又は第1回転ケース161を固定して考えて)、第2回転ケース162は第1回転ケース161の2倍の回転速度で逆方向に回転し、これにより、第2回転ケース162は、移植装置1BのフレームF側に対して(移植装置1BのフレームF側からみて)、第1回転ケース161と同一の回転速度で逆方向に回転するようになっていて、第1回転ケース161の回転に伴って第2回転ケース162が回転することにより、前記基準軸心Xは、移植装置1BのフレームF側に対して上下方向に直線運動するようになっている。
また、第2太陽ギヤ172と第2出力ギヤ174とのギヤ比が1対2に設定され、第1回転ケース161に対して(第1回転ケース161側からみて又は第1回転ケース161を固定して考えて)、第2出力ギヤ174は、第2回転ケース162の1/2倍の回転速度で逆方向に回転し、これにより、第2出力ギヤ174は、移植装置1BのフレームF側に対して(移植装置1BのフレームF側からみて)、第2回転ケース162と同一の回転速度で逆方向に回転するようになっている。
支持部材164は角筒状に形成され、回転支持軸163の外方突出部に筒体204を介してスプライン嵌合されて回転支持軸163に固定され、回転支持軸163から後方に突設されている。支持部材164の後端部に、前後一対の取付筒205a,205bを介して植付カップ155が取り付けられている。
第2回転ケース162の遊端側に、第2出力ギヤ(出力回転体)174の回転動力を前記回転支持軸163に伝達する第3伝動機構207が設けられている。この第3伝動機構207は、第2出力ギヤ174に突設した係合体208と、回転支持軸163に外嵌固定した連動体209とを備え、連動体209の上部に上下方向の長孔210が設けられ、係合体208が連動体209の長孔210に上下摺動自在に嵌合されている。この構成によって、第1回転ケース161の回転に伴って植付カップ155が移植装置1BのフレームF側に対して前後に膨らみのある上下運動をするようになっている。
即ち、回転支持軸163の回転周期を第2回転ケース162の回転周期と同一に保持させながら、回転支持軸163の回転速度が1回転毎の回転周期内で規則的に変動し、第2回転ケース162の回転に伴って、第2回転ケース162の遊端側が下降する際に、回転支持軸163の回転が第2回転ケース162の回転よりもやや速くなり(このとき係合体208が長孔210に対して上に向けて移動し)、支持部材164が回転支持軸163側を支点に下方(後下がり)に揺動し、第2回転ケース162の遊端側が上昇する際に、回転支持軸163の回転が第1回転ケース161の回転よりもやや遅れ(このとき係合体208が長孔210に対して下に向けて移動し)、支持部材164が回転支持軸163側を支点に上方(後上がり)に揺動し、その結果、回転支持軸163の回転速度が、1回転毎の回転周期内で第2回転ケース162の回転速度に対して相対的に変動し、植付カップ155が下降時に前側に変位する共に上昇時に後側に変位して前後に膨らみのある上下運動をするようになっている。
また、移植装置1BのフレームF側からみて、植付カップ155の上端の前後方向中央の移動軌跡Cは、図27に2点鎖線で示すように前後に膨らみのある楕円形状となり、植付カップ155の下端の移動軌跡Dは、図27に破線で示すように前後に膨らみのある楕円形状となる。
第2回転ケース162と植付カップ155とは、支持部材164に対し左右方向の内方側に配置されていて、支持部材164に対して第2回転ケース162と植付カップ155とが同一側にあることによって、左右一対の植付カップ駆動機構156が、コンパクトに収まるようになっている。
図14及び図26に示すように、前記一対の第1回転ケース161及び第2回転ケース162は、左右方向内方に向けて下降傾斜され、左右一対の植付カップ155が上方側に移動したとき互いに離間し下方側に移動したとき互いに接近するようになっている。また、図28に示すように、各植付カップ155に対応して、それぞれ左右一対の覆土輪213が設けられ、植付カップ155が上昇して上死点A又は上死点A近傍にあるとき、植付カップ155の左右位置が、左右一対の覆土輪213のうちの左右方向外側の覆土輪213の左右位置に略対応するようになっている。
図14及び図26に示すように、左右の各植付カップ155が上昇したとき、左右各搬送ベルト16の左右方向外端部の下方に設けられた一対の苗挟持ローラ17の略真下に植付カップ155が移動するように設定されている。
図23及び図24に示すように、植付カップ155は、前後一対の取付ピン218a,218bを支点に前後方向に開閉自在となる前後一対のカップ構成体219a,219bと、前後一対の開閉リンク220a,220bとを備え、その上端に平面視方形状の開口を有している。前側のカップ構成体219aの開閉リンク220aに、突出片221が下方突設されており、この突出片221を前方に引っ張ることによって、前後一対の開閉リンク220a,220bが下方に屈曲して、連結ピン222が下降し、植付カップ155が前後に開き、突出片221を後方に押すことによって前後一対の開閉リンク220a,220bが上方に伸長動作して連結ピン222が上昇し、植付カップ155が閉じるようになっている。
植付カップ155の前後一対の開閉リンク220a,220bに、前後一対の取付ピン218a,218bが突設されており、取付ピン218a,218bを、支持部材164の前後一対の取付筒205a,205bに内嵌装着することにより、植付カップ155は支持部材164に着脱自在に取り付けられている。この支持部材164に対して、図14に仮想線で示すように、前後一対の開閉リンク220a,220bに対して左右方向内方への下降傾斜の異なる他の植付カップ155と交換することによって、苗Nを植え付ける条間L1,L2を調整できるようになっている。
図22及び図24に示すように、第2回転ケース162の遊端側に偏心軸心Yを中心とするカム225が設けられ、このカム225は前記取付筒体196に外嵌固定されている。カム225に接当して揺動するカムレバー226が設けられ、カムレバー226は、その中途部が支持部材164に左右方向の支軸227廻りに揺動自在に取り付けられている。カムレバー226の上端部は、カム225に接当され、カムレバー226の下端部と支持部材164との間にバネ228が連結片229を介して連結され、バネ228はカムレバー226の下端部を後方に付勢し、これにより、カムレバー226をa方向に揺動させて、カムレバー226の上端部をカム225に圧接するようになっている。また、カムレバー226の下端部は連結ロッド230により開閉リンク220aの突出片221に連結されており、第2回転ケース162と回転支持軸163との相対回転により、カム225がカムレバー226を押圧して該カムレバー226をb方向に揺動して、連結ロッド230を介して開閉リンク220aの突出片221を前側に引っ張り、これにより、植付カップ155を前後に開くように構成されている。
そして、第1回転ケース161の回転に伴って第2回転ケース162が回転することにより、植付カップ155が下降して畝154に突入したときに畝154に植付穴を形成するとともに、カム225がカムレバー226を押圧して該カムレバー226をb方向に揺動して、連結ロッド230を介して開閉リンク220aの突出片221を前側に引っ張り、これにより、植付カップ155を前後に開き、植付穴に苗Nを植付け得るようになっている。また、第1回転ケース161の回転に伴って第2回転ケース162が回転することにより、植付カップ155が上昇して植付カップ155が上死点A(又は上死点A近傍)に達したとき、カム225がカムレバー226の上端部から外れて、カムレバー226がa方向に揺動し、連結ロッド230を介して開閉リンク220aの突出片221を後側に押圧し、これにより、植付カップ155を閉じるようになっている。
前記カムレバー226と開閉リンク220aとを連結する連結ロッド230は、植付カップ155の支持部材164と略平行に配置されている。これにより、この部分の構造をスッキリしたものにしている。
図26〜図28に示すように、移植装置1BのフレームFの第2フレーム41を左右に挟むように左右一対の支持杆233が上方突設され、一対の支持杆233の下部側に、左右方向外方に向けて一対の支持軸体234が突設されている。各支持軸体234に支持筒体235を介して支持アーム236が下方に突設され、支持アーム236は下方に突出した後に左右方向外方に向けて屈曲され、その先端部にボルト等によりゴム又は合成樹脂製の第1スクレーパ237が取り付けられている。
支持筒体235は支持軸体234に回動自在に外嵌保持されており、支持アーム236は支持筒体235を介して前後揺動自在に支持されている。支持筒体235に取付片238が上方突設され、バネ239が取付片238と支持杆233の上端部との間に連結されており、バネ239は支持アーム236を前後揺動の中央に戻すように取付片238を上方に引っ張っている。
従って、左右一対の植付カップ155に対応する左右一対の第1スクレーパ237は、前後揺動自在に支持され、この一対の第1スクレーパ237を前後揺動の中央に付勢する付勢手段240が、取付片238とバネ239とにより構成されている。
左右一対の第1スクレーパ237は、植付カップ155の上端中央の移動軌跡Cの下部及び植付カップ155の下端の移動軌跡Dの上部に対応する位置に略水平に配置されて、各第1スクレーパ237は、上方側にあるときの植付カップ155の下端の真下よりも後方にずれるように、配置されており、植付カップ155が上昇するとき、第1スクレーパ237が付勢手段240により前後揺動の中央に付勢された状態で植付カップ155内に進入してその前後内面を摺動して植付カップ155の内面の付着土を掻き落とし、植付カップ155が下降するとき、第1スクレーパ237が植付カップ155により後方に押されて後方揺動した状態で植付カップ155の後外面(背面)を摺動して、植付カップ155の後外面の付着土を掻き落とすように構成されている。
前記左右一対の支持アーム236間に引っ張りバネ241が連結され、一対の第1スクレーパ237が、引っ張りバネ241により互いに連結され、左右一対の支持アーム236が前後揺動したとき、支持アーム236を引っ張りバネ241で互いに引っ張りあって、その前後揺動を速く鎮めて前後揺動を繰り返すのを防止するようになっている。
移植装置1BのフレームFの第2フレーム41の前部側の下面には支持杆244が下方突設され、支持杆244の下端に左右に二股状に広がった取付杆242が固設され、取付杆242の左右両端部に、ゴム又は合成樹脂製の左右一対の第2スクレーパ243が取付られている。
第2スクレーパ243は、移動軌跡C及び移動軌跡Dの前側から、移動軌跡Dに向けて前下がり方向に突出されており、植付カップ155の下降動作によって植付カップ155の前外面(前面)を摺動して、前外面の付着土を掻き落とすようになっている。
前記実施の形態によれば、入力ギア181に動力が伝達されて、図24に示すように、第1回転軸166がe方向に回転されると、第1回転ケース161が第1回転軸166と共に第1回転軸161廻りにe方向に回転し、これに連動して、第2回転ケース162が第2回転軸171廻りにf方向(第1回転ケース161とは逆方向)に同一速度で回転し、これに連動して、第2出力ギヤ174が基準軸心X廻りに第2回転ケース162とは逆方向に回転すると共に、回転支持軸163が偏心軸心Y廻りに第2回転ケース162とは逆方向に回転する。
図29(a)に示すように、植付カップ155が上死点Aで停止しているとき、第1回転ケース161及び第2回転ケース162が上方向きになって、支持部材164が水平に後方突出している。このとき、図34(a)に示すように、植付カップ155は第1スクレーパ237の上方にあって閉じた状態になっており、植付カップ155内に苗Nが搬送ベルト16及び苗挟持ローラ17を通して供給される。
図29(b)に示すように、第1回転ケース161がe方向に45度回転すると、第2回転ケース162がf方向に45度回転し、支持部材164がやや下方に揺動し、植付カップ155はやや前側に変位しながら下降する。このとき、図34(b)に示すように、植付カップ155は閉じた状態で、植付カップ155の下端が第1スクレーパ237の前部に上方から接近する。
図30(a)に示すように、第1回転ケース161がe方向に90度回転すると、第2回転ケース162がf方向に90度回転し、支持部材164が最も大きく下方に揺動し、植付カップ155は中間位置に下降すると共に最も前側に変位した状態になる。このとき、図35(a)に示すように、植付カップ155は閉じた状態で、植付カップ155の後外面が第1スクレーパ237に前側から接当して、第1スクレーパ237はバネ239の付勢に抗して後方に揺動し、第1スクレーパ237は相対的に植付カップ155の後外面を上方に摺動して後外面に付着した付着土を掻き落とす。また、植付カップ155の先端が第2スクレーパ243の後端に接近する。
図30(b)に示すように、第1回転ケース161がe方向に135度(後下がり方向に)回転すると、第2回転ケース162がf方向に135度(前下がり方向に)回転し、支持部材164がやや下方に揺動し、植付カップ155はやや前側に変位して下死点Bの近傍まで下降する。このとき、図35(b)に示すように、植付カップ155は閉じた状態で、植付カップ155の後外面が第1スクレーパ237から下方に外れ、第1スクレーパ237はバネ239の付勢により前後方向の中央に戻り始める。また、植付カップ155の前外面が第2スクレーパ243に後側から接当して、第2スクレーパ243は相対的に植付カップ155の前外面を上方に摺動して前外面に付着した付着土を掻き落とす。
図30(a)に示すように、第1回転ケース161がe方向に180度(下方向に)回転すると、第2回転ケース162がf方向に180度(上方向に)回転し、支持部材164が水平状態になって、植付カップ155は下死点Bに下降する。このとき、図36(a)に示すように、植付カップ155が下死点Bに下降して畝154に突入し、畝154に植え穴を形成するとともに、植付カップ155を前後に開き、植え穴に苗Nを植付ける。また、第1スクレーパ237は前後揺動の中央に戻る。
図31(b)に示すように、第1回転ケース161がe方向に225度(前下がり方向に)回転すると、第2回転ケース162がf方向に225度回転し、支持部材164がやや上方に揺動し、植付カップ155はやや後側に変位しながら上昇する。このとき、図36(b)に示すように、植付カップ155は開いた状態で、下死点Bよりも上昇し、植付カップ155の上端開口から第1スクレーパ237が植付カップ155内に進入する。
図32(a)に示すように、第1回転ケース161がe方向に270度(前方向に)回転すると、第2回転ケース162がf方向に270度(後方向に)回転し、支持部材164が最も大きく上方に揺動し、植付カップ155は最も後側に大きく変位しながら上昇する。このとき、図37(a)に示すように、植付カップ155は開いた状態で、上昇し、第1スクレーパ237はバネ239の付勢に抗してやや前後方向に揺動しながら、相対的に植付カップ155の前後内面を下方に摺動して前後内面に付着した付着土を掻き落とす。また、第2スクレーパ243は植付カップ155の前外面から外れる。
図32(b)に示すように、第1回転ケース161がe方向に315度(前上がり方向に)回転すると、第2回転ケース162がf方向に315度(後上がり方向に)回転し、支持部材164がやや上方に揺動し、植付カップ155はやや後側に変位しながら上死点Aに近づく。このとき、図37(b)に示すように、植付カップ155は開いた状態で上昇し、第1スクレーパ237は植付カップ155内から下方に抜け出る。
図33(a)に示すように、第1回転ケース161がe方向に337.5度回転すると、第2回転ケース162がf方向に337.5度回転し、支持部材164が水平状態に近づく。このとき、図38(a)に示すように、植付カップ155は開いた状態である。
図33(b)に示すように、第1回転ケース161がe方向に360度(上方に)回転すると、第2回転ケース162がf方向に360度(上方に)回転し、支持部材164が水平状態で後方突出し、植付カップ155は上死点Aに戻る。このとき、図38(b)に示すように、植付カップ155は閉じた状態になる。これは、図29(a)及び図34(a)に示す状態と同じである。
以下、第1回転ケース161及び第2回転ケース162の回転によって同様の動作を繰り返す。
そして、株間を変更する必要性等から、植付カップ155の上下運動の際の前後の膨らみの幅を変更する場合には、回転支持軸163を回転自在に支持している偏心軸心Yの位置を変更すればよい。例えば、植付カップ155の上下運動の際の前後の膨らみの幅を大きくするには、偏心軸心Yの位置を、基準軸心Xに対しもっと大きく上方にずれた位置に設定すればよい。この場合、偏心軸心Yが基準軸心Xよりも上方にずれた寸法に対応して、植付カップ155の上下運動の際の前後の膨らみの幅が大きくなる。また、植付カップ155の上下運動の際の前後の膨らみの幅を小さくするには、偏心軸心Yの位置を、基準軸心Xよりももっと小さく上方にずれた位置に設定すればよい。この場合、偏心軸心Yが基準軸心Xよりも上方にずれた寸法に対応して、植付カップ155の上下運動の際の前後の膨らみの幅が小さくなる。従って、回転支持軸163を回転自在に支持する偏心軸心Yの位置を上下に僅かに変更するのみで、植付カップ155の上下運動の際の前後の膨らみの幅を変更することができる。このため、従来のように第2回転ケース162の長さ及び伝動機構のギヤ等の大きさの異なるものを用意する必要がなくなり、植え付ける苗の種類等が異なって植付カップ155の上下運動の前後の膨らみの幅を変更する場合であっても、第1回転ケース161、第2回転ケース162及び伝動機構等の植付カップ駆動機構156の構成部品の大部分を兼用することができて、汎用性に富み、製造等に有利である。
また、一対の第1回転ケース161及び第2回転ケース162が、左右一対の植付カップ155が上方側に移動したとき互いに離間し下方側に移動したとき互いに接近するように、左右方向内方に向けて下降傾斜されているので、条間を小さく設定する場合でも、上方移動した植付カップ155に対して苗の十分な搬送距離を確保して、植付カップ155に苗Nをスムーズかつ良好に供給することができる。
また、植付カップ155が上昇するとき、第1スクレーパ237が植付カップ155内に進入してその前後内面を摺動して内面の付着土をスムーズかつ確実に掻き落とすことができる。また、植付カップ155が下降するとき、第1スクレーパ237が植付カップ155により後方に押されて後方揺動した状態で植付カップ155の後外面(背面)を摺動して後外面の付着土をスムーズに掻き落とすことができる。また、植付カップ155が下降するとき、第2スクレーパ243が植付カップ155の前外面(前面)を摺動して前外面の付着土をスムーズに掻き落とすことができる。従って、第1スクレーパ237及び第2スクレーパ243により、植付カップ155の内面や外面に付着した付着土を、植付カップ155の上下運動をうまく利用して確実に掻き落とすことができる。
図39は、植付カップ駆動機構156の他の例を示し、第1遊星ギヤ168をなくして、第1太陽ギヤ167と第1出力ギヤ169との間に第1伝動チェーン245を巻回し、第1出力ギヤ169に対して、第1太陽ギヤ167の回転動力を第1遊星ギヤ168に代えて第1伝動チェーン247より伝達するようにしている。また、第2遊星ギヤ173をなくして、第2太陽ギヤ172と第2出力ギヤ174との間に第2伝動チェーン248を巻回し、第2出力ギヤ174に対して、第2太陽ギヤ172の回転動力を第2遊星ギヤ173に代えて第2伝動チェーン248より伝達するようにしている。その他の点は前記実施の形態の場合と同様の構成である。
図40は植付カップ155の他の例を示し、植付カップ155の上方側に、上方に行くに従って徐々に大きくなった筒状のガイド体(ホッパ)249を設け、植付カップ155が上方側に移動したとき、植付カップ155の上端部がガイド体249の下端部に外嵌するようにし、苗挟持ローラ17,216から落ちる苗Nがガイド体249に案内されて、確実に植付カップ155内に供給されるようにしたものである。その他の点は前記実施に形態の場合と同様の構成である。
なお、前記実施の形態では、第2回転ケース162を第1回転ケース161の回転に連動させて回転させる第1伝動機構201が、第1太陽ギヤ167、第1遊星ギヤ168、第1出力ギヤ169、第2回転軸171により構成され、第2出力ギヤ174を第2回転ケース162の回転に連動させて回転させる第2伝動機構202が、第2太陽ギヤ172、第2遊星ギヤ173により構成され、第2出力ギヤ(出力回転体)174の回転動力を回転支持軸163に伝達する第3伝動機構207が、係合体208と連動体209とにより構成されているが、第1伝動機構201に代えて、第2回転ケース162を第1回転ケース161の回転に連動させて回転させるモータを、第1回転ケース161等に設けるようにしてもよい。また、第2伝動機構202に代えて、第2出力ギヤ174を第2回転ケース162の回転に連動させて回転させるモータを、第2回転ケース162等に設けるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第1回転体として第1回転ケース161を使用し、第2回転体として、第2回転ケース161を使用しているが、第1回転体161及び第2回転体162はケースにより構成したものに限定されず、第1回転体161及び第2回転体162を、例えば板状又は棒状のもので構成するようにしてもよい。
さらに、第2伝動機構202、第2出力ギヤ(出力回転体)174及び第3伝動機構207を省略して、回転支持軸163を回転駆動するモータを、第2回転ケース162等に設けるようにしてもよい。この場合、第1回転ケース161の回転に伴って植付カップ155が移植装置1BのフレームF側に対して前後に膨らみのある上下運動をするように、回転支持軸163の回転速度を、1回転毎の回転周期内で変動させるように、前記モータを制御するようにすればよい。又は、第1回転ケース161の回転に伴って植付カップ155が移植装置1BのフレームF側に対して前後に膨らみのある上下運動をするように、回転支持軸163の回転速度を、1回転毎の回転周期内で第2回転ケース162の回転速度に対して相対的に変動させるように、前記モータを制御するようにすればよい。
次に、株間変更装置115について説明する。
図7〜図11に示すように、株間伝動ケース44の上部には、伝動軸48が前後方向の軸心回りに回転自在に設けられている。
この伝動軸48の前部には、株間伝動ケース44に前後方向の軸心回りに回転自在に支持された筒軸(伝動軸)49が相対回転自在に外嵌され、これら伝動軸48及び筒軸49は株間伝動ケース44から前方に突出されている。
また、筒軸49の後部には、鍔部51が形成され、この鍔部51には、筒体52(駆動側伝動体)が固着され、この筒体52の外周側には、従動スプロケット53が一体回転自在に設けられている。
一方、動力取出軸47の中途部には、駆動スプロケット54が一体回転自在に設けられ、この駆動スプロケット54及び前記従動スプロケット53にわたってエンドレスのチェーン55が巻き掛けられており、これらスプロケット53,54及びチェーン55からなる伝動手段によって、動力取出軸47から筒軸49へと動力が伝達されて該筒軸49が回転駆動される。
伝動軸48の後部は、株間伝動ケース44から後方に突出状とされており、伝動軸48の後端側には、前記筒体45内の入力軸58がカップリング59を介して一体回転自在に接続されている。
また、入力軸58(伝動軸48)の一回転で、前記植付カップ155が1サイクル動作する(植付カップ155がその移動軌跡の上部で苗Nを受け取り、下降して苗Nを植え穴に放出し、再び元の位置に戻ってくるまで動作する(1動作する))ようになっている。
伝動軸48及び入力軸58には、動力取出軸47(エンジンE)からの動力がクラッチ(株間クラッチ)60を介して断続自在に伝達可能とされており、入力軸58が一回転したところで、このクラッチ60を一旦切断した後に接続し且つこのクラッチ60の切断時間を調整することにより、株間(苗Nの進行方向の植付間隔)が変更(調整)できるように構成されている。
前記クラッチ60は、図11に示すように、伝動軸48の後部に形成されたスプライン軸部62にスプライン嵌合して、伝動軸48に、軸心方向移動自在で且つ一体回転自在に外嵌されたスプライン筒(筒体、被動側伝動体)63を有する。
このスプライン筒63の前部にはスプライン歯からなる係合歯64が設けられ、前記筒軸49と一体回転する前記筒体52(駆動側伝動体)の内周側には、前記係合歯64に噛合するスプライン歯からなる被係合歯65が設けられている。
また、スプライン筒63の後部には、外嵌固定されて該スプライン筒63と一体回転する筒状のカム体66が設けられ、このカム体66と、伝動軸48に設けられたバネ受け67との間にはコイルバネ(付勢手段)68が圧縮状に介装されていて、係合歯64が被係合歯65に係合する方向に、スプライン筒63が付勢されている。
前記構成のクラッチ60にあっては、コイルバネ68によって付勢されて被係合歯65に係合歯64が噛合した状態でクラッチ接続状態とされ、この状態からスプライン筒63をコイルバネ68の付勢力に抗して後方移動(係合歯64が被係合歯65から外れる方向に移動)させることによりクラッチ切断状態となる。
また、本実施の形態にあっては、入力軸58が一回転したところで(すなわち、植付カップ155が1サイクル動作したところで)クラッチ60を切断動作させる(植付カップ155等を停止させる)クラッチ切断手段と、クラッチ60を切断してから所定時間経過後にクラッチ60を接続させる(植付カップ155等を再稼働させる)クラッチ接続手段とを備えている。
クラッチ切断手段は、前記カム体66と、このカム体66と係合する係合部材71とを備えている。
また、カム体66の外周面には、回転方向S後方に向かうに従って前方に移行する傾斜面72を有する係合部70が突設されている(図11参照)。
前記係合部材71の上下方向中途部には前後方向の軸心を有するボス74が設けられ、このボス74は、株間伝動ケース44の上下方向中途部に前後方向に設けられた支軸75に外嵌されており、該係合部材71が前後方向の軸心回りに左右揺動自在に支持されている。
この係合部材71の上部には、前記カム体66の外周面を摺動して傾斜面72(係合部70)に係合する被係合部76が設けられており、係合部材71を支軸75の軸心回りに左右に揺動させることにより、図7に実線で示すように、被係合部76がカム体66の傾斜面72に係合可能な位置と、仮想線で示すように、カム体66の外周面から外れる位置とに位置変更自在とされていると共に、係合部材71はバネ(付勢手段)77によって、被係合部76がカム体66の外周面に接当する方向に付勢されている。
前記構成のものにあっては、スプライン筒63の係合歯64が筒体52の被係合歯65に噛み合っている状態では、動力取出軸47から筒体52に伝達された動力はスプライン筒63を介して伝動軸48に伝達されて、該伝動軸48が回転して移植装置1Bの植付伝動ケース46(植付装置151及び苗供給装置152)へと動力伝達しており、伝動軸48が略1回転してカム体66の傾斜面72が係合部材71の被係合部76に接当すると、被係合部76が傾斜面72上を相対的に摺動することにより、また係合部材71は前後方向には不動であることから、スプライン筒63が伝動軸48の軸心方向後方側に移動(係合歯64が被係合歯65から離脱する方向に移動)して、係合歯64が被係合歯65から離脱し、これによって、クラッチ60が切断されて筒体52から伝動軸48への動力伝達が断たれ、植付装置151及び苗供給装置152への動力が切断される。
なお、このとき、係合部材71の被係合部76は、カム体66の外周面に形成した溝部に落ち込むように構成されている。
そして、所定時間経過後に、図7に仮想線で示すように、被係合部76がカム体66の外周面から外れる(退避する)ようにバネ77の付勢力に抗して係合部材71を揺動させることにより、バネ68の付勢力によってスプライン筒63が押動されて係合歯64が被係合歯65に噛合し、クラッチ60が接続されて筒体52から伝動軸48へ動力が伝達され、再び植付装置151及び苗供給装置152に対する動力伝達が行われる。
クラッチ60が接続されると、再び被係合部76がカム体66の外周面に接当するように係合部材71を揺動させる。
これを繰り返すことによって、苗Nが一定の株間で植え付けられるようになっている。
前述したバネ77の一端側は、係合部材71の下部に掛止されており、このバネ77の他端側は、ボルト等からなる調整部材78の一端側に掛止されており、この調整部材78は、株間伝動ケース44に固着されたステー79を貫通して該ステー79に固定のナット80に螺合されており、調整部材78を前記ナット80に対して螺進・螺退させることにより、バネ77のバネ力が調整可能とされている。
また、係合部材71は、その下部側が株間伝動ケース44に設けられたストッパ81に接当することによって、バネ77の付勢力による揺動が規制されるように構成されている。
このストッパ81はボルトから構成され、株間伝動ケース44に固定されたナット82に螺合されており、ストッパ81を前記ナット82に対して螺進・螺退させることにより、係合部材71の位置決めがなされ、ストッパ81を螺進させて、係合部材71を被係合部76がカム体66の移動経路から外れる位置まで揺動させることにより、クラッチ60は切断されることはなく、植付伝動ケース46内への動力伝達は連続的に行われるように構成されている。
前記ストッパ81は、植付カップ155を連続稼働させるべく、クラッチ切断手段の被係合部76を、係合部70と係合しない位置に保持する保持手段としての機能を有する。
前記クラッチ切断手段によって切断されたクラッチ60を接続するクラッチ接続手段は、株間伝動ケース44内の上下方向中途部に設けられた前後方向の軸心を有する回転軸84に該軸84の軸心回りに回転自在に設けられたクラッチ切断解除部材85と、中間伝動軸86と、この中間伝動軸86に動力取出軸47からの動力を伝達する第1の伝動機構87と、中間伝動軸86から前記回転軸84に動力伝達する第2の伝動機構88とを有する。
前記クラッチ切断解除部材85は回転軸84に、一体回転自在で且つ軸心方向移動自在に設けられている。
すなわち、回転軸84は株間伝動ケース44に軸心回りに回転自在に支持され、この回転軸84には、筒体89が一体回転自在で且つ軸心方向移動自在に外嵌され、この筒体89にクラッチ切断解除部材85が径方向突出状に固定されている。
また、筒体89は、回転軸84に外嵌されたバネ(付勢手段)91によって、後方に付勢されていて、クラッチ切断解除部材85が係合部材71の上下方向中途部に設けられた接当部73に接当可能な位置に位置決めされている。
前記クラッチ切断解除部材85等が前後軸心回りに図7の矢示U方向に回転し、クラッチ60の切断状態において、係合部材71の接当部73に接当しこれを押動することにより、係合部材71が、図7に仮想線で示すように、被係合部76がカム体66の外周面から外れるように揺動し、クラッチ60が接続されるようになっている。
また、クラッチ切断解除部材85が接当部73から外れると、係合部材71はバネ77の付勢力によって、被係合部76がカム体66の外周面に接当するように揺動する。
また、筒体89をバネ91の付勢力に抗して前方(図9の矢示V方向)に移動させることにより、クラッチ切断解除部材85が、係合部材71の接当部73に対して前方側に位置ズレし、該クラッチ切断解除部材85が接当部73に接当しなくなり、これによって、クラッチ60が切断された状態を維持するように(植付装置151及び苗供給装置152への動力伝達が切断状態となるように)構成されている。
したがって、クラッチ切断解除部材85は、該クラッチ切断解除部材85がクラッチ切断手段の接当部73に接当する位置と、該接当部73に接当しない位置とに位置変更可能とされている。
前記筒体89、バネ91等によって、植付装置151及び苗供給装置152への動力を入り・切りする植付クラッチを構成している。
また、筒体89には、フランジ部93が設けられ、このフランジ部93には、シフト部材94が係合している。
このシフト部材94は、左右方向の軸心を有する円柱状に形成されていて、株間伝動ケース44の側面から内部に挿入状とされていると共に、株間伝動ケース44の側面に固定された保持筒83に左右方向の軸心廻りに回動自在に支持されている。
このシフト部材94の左右方向内端側は、軸心方向に沿う面と径方向に沿う面とによって切り欠かれた切欠部90が形成されている。
また、クラッチ切断解除部材85が係合部材71の接当部73に接当可能な位置において、筒体89のフランジ部93がシフト部材94の切欠部90内に挿入状とされており、シフト部材94を軸心廻りに回転させることにより、シフト部材94の内端側の周面がフランジ部93を押動することにより筒体89がバネ91の付勢力に抗して前方移動し、クラッチ切断解除部材85がクラッチ切断手段の接当部73に接当しない位置に移動するように構成されている。
また、シフト部材94の外端側には、レバー69が下方側に突出状に固定され、このレバー69の下端側には、ボーデンワイヤのインナーワイヤ95が連結されており、該ボーデンワイヤのインナーワイヤ95によって前後方向に押し引き操作可能とされており、レバー69を前後方向に揺動操作することにより、植付クラッチが入り・切りされるように構成されている。
なお、前記ボーデンワイヤは、ハンドル4等に備えられたクラッチレバー等の操作部材によって操作可能とされる。
中間伝動軸86は、前後方向の軸心を有する支持筒96内に前後方向の軸心回りに回転自在に支持されている。
支持筒96の前部には、揺動アーム97の一端側が固定され、この揺動アーム97の他端側は、株間伝動ケース44に、前記回転軸84の軸心回りに回転自在に支持されていて、支持筒96及び中間伝動軸86が回転軸84の軸心回りに上下揺動自在とされている。
第1の伝動機構87は、ベルト巻き掛け伝動機構から構成され、特に、動力取出軸47からの動力を中間伝動軸86に、連続的に変速比を変更可能に(無段階で変速可能に)動力伝達するVベルト式の無段変速機構から構成されている。
この第1の伝動機構87は、前記筒軸49の株間伝動ケース44から前方に突出した部分に一体回転自在に設けられていて溝幅の変わらないVプーリからなる駆動プーリ98と、中間伝動軸86の前部に設けられていて溝幅の変わるVプーリからなる従動プーリ99と、これらプーリ98,99にわたって巻き掛けられたVベルト100とを有し、従動プーリ99の溝幅を無段階で変えることにより、筒軸49から中間伝動軸86へと無段階で変速可能に動力伝達する。
従動プーリ99は、後側の固定側構成体99Aと、前側の可動側構成体99Bとに分割され、固定側構成体99Aは、中間伝動軸86に形成された段部によって後方移動が規制されていると共に、中間伝動軸86に一体回転自在に外嵌されている。
可動側構成体99Bは、中間伝動軸86に一体回転自在で且つ軸心方向移動自在に外嵌されていて、中間伝動軸86の軸心方向に移動することにより、固定側構成体99Aに対して近接・離反自在とされており、可動側構成体99Bが固定側構成体99Aに対して近接・離反することにより、固定側構成体99Aと可動側構成体99Bとの幅(Vプーリの溝幅)が変更可能とされている。
また、可動側構成体99Bは、中間伝動軸86に一体回転自在で且つ軸心方向移動自在に外嵌され且つ可動側構成体99Bの前側に接当する可動バネ受け101と、中間伝動軸86の前端側に固定された固定バネ受け102との間に圧縮状に介装されたコイルバネ(付勢手段)103の付勢力によって、固定側構成体99Aに接近する方向に付勢されている。
また、前記揺動アーム97を前記回転軸84を中心として上下に揺動させることにより、中間伝動軸86と筒軸(伝動軸48)49との軸間距離が変わるように構成されており、これによって、第1の伝動機構87を介して伝達される動力が変速可能とされている。
すなわち、揺動アーム97を図10に示す位置から下方に揺動させると、中間伝動軸86と筒軸49との軸間距離が大きくなり、ベルト100によって従動プーリ99の可動側構成体99Bが固定側構成体99Aから離反する方向に押動されて従動プーリ99の溝幅が広くなるようになっている。
また、逆に、揺動アーム97を上方に揺動させると中間伝動軸86と筒軸49との軸間距離が小さくなり、バネ103によって可動側構成体99Bが固定側構成体99Aに接近する方向に押動されて従動プーリ99の溝幅が狭くなるようになっている。
また、図10に示すように、揺動アーム97は、ハンドル104の回動操作によって揺動されるように構成されていて、ハンドル104の回動操作によって株間の変更操作が行えるようになっている。
ハンドル104は、把持部104aと、アーム部104bとから構成され、把持部104aはアーム部104bの一端側に固定され、アーム部104bの他端側には、筒体105の一端側が固定され、この筒体105の他端側には、ナット体106が固定されていると共に、筒体105内にはナット体106に螺合するネジ体107が挿入可能とされている。
また、前記支持筒96には、径方向外方突出状にブラケット110が設けられ、このブラケット110には枢支部材136が前後方向の軸心廻りに回動自在に支持され、この枢支部材136には、前記ナット体106が筒体105の軸心廻りに回動可能に取り付けられている。
一方、前記ネジ体107の一端側にはボス137が設けられ、このボス137は株間伝動ケース44の側面に固定のブラケット138に設けられた前後方向の軸心を有する支軸139に軸心廻りに回動自在に支持されている。
また、ネジ体107の他端側は、前記枢支部材136を貫通すると共に、ナット体106に螺合し、且つ該ナット体106を挿通して筒体105内に挿入されている。
したがって、ハンドル104を筒体105の軸心廻りに回動操作することにより、ネジ体107がナット体106に対して螺進・螺退し、これにより枢支部材136と支軸139との距離が変化して、揺動アーム97が揺動するようになっている。
なお、株間伝動ケース44には、揺動アーム97を案内するガイド手段と、揺動アーム97を任意の位置で株間伝動ケース44に対して固定する固定手段とが適宜設けられる。
前記第2の伝動機構88は、チェーン巻き掛け伝動機構から構成され、伝動ボックス108内に収納されている。
伝動ボックス108の一端側は前記支持筒96に固定され、他端側は株間伝動ケース44に前記回転軸84の軸心回りに回転自在に支持されており、伝動ボックス108と揺動アーム97とは連結部材109によって連結されていて、伝動ボックス108が、回転軸84の軸心回りに揺動アーム97と一体的に揺動自在とされている。
第2の伝動機構88は、伝動ボックス108内に突出する中間伝動軸86に一体回転自在に設けられた駆動スプロケット111と、伝動ボックス108内に突出する回転軸84に一体回転自在に設けられた従動スプロケット112と、これらスプロケット111,112にわたって巻き掛けられたエンドレスのチェーン113とを備えていて、中間伝動軸86から回転軸84へと減速されて動力伝達されるようになっている。
前記構成のものにあっては、動力取出軸47から筒軸49に伝達された動力は、第1の伝動機構87、中間伝動軸86、第2の伝動機構88を介して回転軸84へと動力伝達されてクラッチ切断解除部材85が常時回転すると共に、前述したように、カム体66の傾斜面72が係合部材71の被係合部76に係合してクラッチ60が切断された後に、クラッチ切断解除部材85が係合部材76の接当部73に接当することにより、クラッチ60が接続されるようになっており、したがって、第1の伝動機構87によって、筒軸49から中間伝動軸86に伝達される動力を無段で変速することにより、クラッチ60が切れてから接続されるまでの時間が無段で変更でき、これによって、株間が無段で変更できるようになっている。
また、圃場の土壌の条件、例えば乾燥しているか水分を多量に含んでいるかで移植機1の前後輪3,2のスリップ率が異なり、これによって、所定の株間が得られない場合があるが、このようなときに、第1の伝動機構87によって、クラッチ切断解除部材85に伝達される動力を変速することにより、圃場の条件等に合わせた株間の変更が行えるようになっている。
次に、覆土装置116について説明する。
図16〜図20に示すように、覆土装置116は、覆土輪213と、この覆土輪213を上下位置調整可能に移植装置1BのフレームFに支持する支持機構251と、エンジンEからの動力を覆土輪213に伝達して該覆土輪213を強制的に回転駆動させる駆動装置252と、覆土輪213の表面に付着した土を落とすスクレーパ253とを有する。
覆土輪213は、各植付カップ155に対してそれぞれ左右一対備えられており(従って、本実施の形態では、覆土輪213は4個備えられている)、各植付カップ155に対する左右の覆土輪213は、植付カップ155の左右両側の後方に配置されていて、苗Nの植付位置の左右両側の畝上を転動して、植え穴に供給された苗Nの左右両側の土を押圧する(苗Nの株際を覆土・鎮圧する)。
また、各植付カップ155に対する左右の覆土輪213は、前後方向に関して位置ズレして配置されている。
前記支持機構251は、移植装置1BのフレームFの第2フレーム41の後部に設けられた支持フレーム254を有する。
この支持フレーム254は、図6及び図26に示すように、第2フレーム41を横切るように左右方向に配設されて第2フレーム41に固定された支持杆部255と、この支持杆部255の左右両端から前下方に向けて突出状に延設されたアーム部256とを有し、この支持フレーム254に揺動フレーム257を介して全覆土輪213が上下動自在に支持されている。
この揺動フレーム257は、左右方向の主杆258と、この主杆258の左右両側に固定されたステー259に前方突出状に固定された副杆260とを備え、左右の各副杆260の前部は、左右の同じ側にある前記アーム部256の下端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されていて、これにより、揺動フレーム257が上下に揺動自在とされている。
この揺動フレーム257の主杆258の左右方向中央部、及び、左右各副杆260の後端側には、取付板261,262が固定され、中央の取付板261に取付ステー263が左右一対ボルト264によって取り付けられると共に、左右の各取付板262にそれぞれ1つの取付ステー263がボルト264によって取付固定され、各取付ステー263にそれぞれ覆土輪213が取り付けられている。
各取付板261,262には、左右方向に長いボルト挿通孔265が形成され、各取付ステー263には、前記ボルト挿通孔265を挿通するボルト264が螺合するネジ孔266が形成されており、これによって、覆土輪213が左右方向位置調整自在に取り付けられていて、苗Nの条間調整を行うべく、左右方向の植付位置を変更した場合に対応できる。
各取付ステー263の下部側は、各植付カップ155に対応する左右の覆土輪213の反対向側に位置し、各取付ステー263の下端部に前後方向の軸心を有する支持筒267が固定され、各支持筒267に径方向外方に突出状とされて覆土輪213を貫通する支軸269が固定され、この支軸269に覆土輪213が軸心廻りに回転自在に支持されている。
支軸269の先端側には、抜止めボルト270が螺合されている。
また、支持機構251は、覆土輪213の上下位置を調整する上下位置調整機構271を有する。
この上下位置調整機構271は、係止板272と、この係止板272を支持する支持アーム273と、係止板272に係合して覆土輪213の高さ調整操作をする操作レバー274と、この操作レバー274と揺動フレーム257とを連動連結するリンク機構275とを有する。
係止板272は、支持アーム273の後端部に前傾状に固定されており、係止板272には、上下方向のガイド溝276と、このガイド溝276の側縁に上下方向に間隔をおいて形成された係止溝277とが形成されている。
支持アーム273の前端側には、左右方向の回動軸278が固定され、この回動軸278は、移植装置1BのフレームFの第2フレーム41の後端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に支持されており、これにより支持アーム273が移植装置1BのフレームFに対して上下揺動自在に支持されている。
また、回動軸278には、連動レバー279が下方側に突出状とされて固定され、この連動レバー279の前側にはストッパ280が配置され、このストッパ280は第2フレーム41に固定されており、このストッパ280に前記連動レバー279が接当することにより、支持アーム273の回動軸278廻りの下方への揺動が規制されている。
また、連動レバー279の下端側は、ボーデンケーブル等の連動部材を介して走行体1Aの昇降シリンダ22を制御する制御バルブに連動連結されていて、支持アーム273の上下の揺動動作に連動して、走行体1Aの機体が昇降制御されるように構成されている。
前記操作レバー274は、長さ方向(前後方向)中途部が、支持アーム273の長さ方向(前後方向)中途部に左右方向の支点軸281を介して回動自在に支持されており、後部側が係止板272のガイド溝276を下方側から挿通していると共に、該後部側には、係止溝277に挿入されて係止される係止部285が設けられている。
前記リンク機構275は、一端側が操作レバー274の前端側に左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結された第1リンク282と、この第1リンク282の他端側に一端側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結された第2リンク283とを備え、第2リンク283の他端側は揺動フレーム257の主杆258に固定されている。
したがって、操作レバー274をガイド溝276に沿って支点軸281廻りに上下に揺動させることにより、移植装置1BのフレームFに対する覆土輪213の高さ調整がなされ、操作レバー274の係止部285を係止溝277に係止させることにより、覆土輪213が調整した高さに保持される。
また、操作レバー274の係止部285を係止溝277に係止した状態において、覆土輪213の上下動に連動して支持アーム273が上下に揺動する。
この覆土装置116にあっては、走行体1Aの機体を上昇させて、連動レバー279がストッパ280に接当した状態で、移植機1を畝の端部に位置させ、その後、走行体1Aの機体を下降させて覆土輪213を畝の上面に接当させる。
走行体1Aの機体は、覆土輪213が畝に押圧されて上昇し、連動レバー279がストッパ280からある程度離れたところで、昇降シリンダ22の制御バルブが中立となって下降が停止する。
そして、畝の上面に追従して覆土輪213が上下動すると、これに連動して支持アーム273が上下に揺動して、連動レバー279にボーデンケーブルを介して連動連結された昇降シリンダ22の制御バルブが制御され、走行体1Aの機体が上下動するようになっている。
また、覆土輪213の高さを調整することにより植付深さの調整がなされる。
なお、この支持機構251には、覆土輪213を引き上げる方向に付勢又は押し下げる方向に付勢する付勢手段が設けられると共に該付勢手段の付勢力を調整する調整機構を備えていて、覆土圧の調整が行えるようになっている。
前記スクレーパ253は、線材を覆土輪213に沿って折曲することによって構成されており、一端側が取付ステー263にねじ込まれたボルト287で取付ステー263に固定され、他端側が前記抜止めボルト270で支軸269に固定され、中途部が覆土輪213の外周面に摺接するように又は外周面と若干の隙間をあけて設けられていて、覆土輪213が転動することにより、スクレーパ253で覆土輪213の表面に付いた土が削り取られる。
前記駆動装置252は、各覆土輪213に設けられた係合孔288と、この係合孔288に噛合する駆動ギヤ289と、この駆動ギヤ289にエンジンEからの動力を動力伝達する動力伝達装置290とを有する。
係合孔288は、各植付カップ155に対応する左右の覆土輪213の反対向側に形成されていて、支軸269を中心とする円周上に等間隔をおいて且つ全周に亘って形成されている。
駆動ギヤ289は各覆土輪213に対して1つ設けられており、前記支持筒267に挿通されて前後方向の軸心廻りに回動自在に支持された回転軸291の角軸部292に外嵌固定されていて、該回転軸291と一体回動し、駆動ギヤ289が前後軸廻りに回動することにより、該駆動ギヤ289が係合孔288に噛み合って、覆土輪213が前進するように回転駆動(前転駆動)される。
なお、左右一側(左側)の植付カップ155に対応する左右一対の覆土輪213の駆動ギヤ289は、回転軸291の後部側に外嵌されて覆土輪213の後部側で係合孔288と噛合し、左右他側(右側)の植付カップ155に対応する左右一対の覆土輪213の駆動ギヤ289は、回転軸291の前部側に外嵌されて覆土輪213の前部側で係合孔288と噛合する。
これは、後述する本実施の形態の動力伝達装置では、4つの覆土輪213の内、外側の2つの覆土輪213に設けられた回転軸291は同方向に回転し、この回転軸291に対して、内側の2つの覆土輪213に設けられた回転軸291の回転方向が逆方向であるからである。
前記動力伝達装置290は、前記株間伝動ケース44の下部に設けられた覆土伝動ケース293を有する。
覆土伝動ケース293は、株間伝動ケース44の背面下部に下方突出状に取付固定された第1ケース294と、この第1ケース294の下部前方で且つ株間伝動ケース44の下方側に位置する第2ケース295とを有し、第2ケース295は、植付カップ155の前側に位置し、その下部側は、4つの覆土輪213の左右一端側から左右他端側に亘る長さに形成されている。
第1ケース294の上部には、前記動力取出軸47が挿入状とされ、第1ケース294の下部には、該第1ケース294と第2ケース295の上部側とに亘って設けられた中間伝動軸296が前後軸廻りに回動自在に設けられ、動力取出軸47に固定のスプロケット297と、中間伝動軸296の後側に固定のスプロケット298と、これらスプロケット297,298にわたって掛装されたエンドレスのチェーン299とを介して動力取出軸47から中間伝動軸296へと動力が伝達される。
また、第2ケース295の下部側には、各覆土輪213に対応して4本の出力軸300が前後軸廻りに回動自在に設けられ、各出力軸300には、スプロケット301が一体回動自在に設けられ、前記中間伝動軸296の前側には、スプロケット302が一体回動自在に設けられ、これら各スプロケット301,302にわたってエンドレスのチェーン303が掛装され、出力軸300に動力伝達されるように構成されている。
なお、左から2つめの出力軸300及びスプロケット301は左右方向位置調整自在に設けられ、チェーン303の張り調整が可能とされている。
また、各出力軸300には、ユニバーサルジョイント304を介して長さ方向に伸縮自在な伝動軸305の前端側が連結され、各伝動軸305の後端側は、ユニバーサルジョイント304を介して、左右方向で対応する覆土輪213の回転軸291に連結されており、動力取出軸47からの動力が、覆土伝動ケース293内の動力伝達機構を経て、伝動軸305を介して、覆土輪213に伝達される。
図例の移植機1にあっては、前記動力取出軸47から、株間変更装置115を経て苗供給装置152及び植付装置151に動力伝達する系統と、覆土伝動ケース293内の動力伝達機構を経て覆土輪213に動力伝達する系統とに分岐されており、苗供給装置152及び植付装置151への動力伝達が断たれても、覆土輪213には、走行中、常時動力が伝達されて回転駆動されるようになっている。
また、覆土輪213への動力の取り出しは、株間変更装置115を経た後の動力伝達系統から行っても良いが、この場合、覆土輪213への動力伝達系統に、株間変更装置115によって、植付装置151等への動力伝達が一旦停止している間でも覆土輪213が遊転によって転動するように、ワンウェイクラッチを設ける。
本実施の形態は、本発明の一例を開示したものであり、株間変更装置、植付装置、苗供給装置等は他の形式の装置を採用できる。
移植機の側面図である。 移植機の平面図である。 移植機の背面図である。 移植装置のフレーム等の側面図である。 移植装置のフレーム等の平面図である。 移植装置のフレーム等の背面図である。 株間変更装置の背面断面図である。 株間変更装置の側面断面図である。 株間変更装置平面断面図である。 株間変更装置の図である。 株間クラッチの断面図図である。 苗供給装置の側面図である。 苗供給装置の側面図である。 苗搬送ベルトと植付装置との関係を示す背面図である。 姿勢変更装置等の平面図である。 覆土装置の側面図である。 覆土装置の背面図である。 覆土装置の平面図である。 覆土輪の支持装置の側面図である。 覆土輪の支持装置の平面図である。 覆土輪の背面断面図である。 植付カップ駆動機構の正面断面図である。 植付カップ取付部分の正面断面図である。 植付カップ駆動機構の側面図である。 第2回転ケースの側断面図である。 植付カップ及びスクレーパ部分の背面図である。 植付カップ及びスクレーパ部分の側面図である。 植付カップ及びスクレーパ部分の平面図である。 動作説明用の植付カップ駆動機構の側面図である。 動作説明用の植付カップ駆動機構の側面図である。 動作説明用の植付カップ駆動機構の側面図である。 動作説明用の植付カップ駆動機構の側面図である。 動作説明用の植付カップ駆動機構の側面図である。 動作説明用の植付カップ及びスクレーパ部分の側面図である。 動作説明用の植付カップ及びスクレーパ部分の側面図である。 動作説明用の植付カップ及びスクレーパ部分の側面図である。 動作説明用の植付カップ及びスクレーパ部分の側面図である。 動作説明用の植付カップ及びスクレーパ部分の側面図である。 他の実施の形態を示す植付カップ駆動機構の側面図である。 他の実施の形態を示す植付カップ部分の側面図である。
符号の説明
155 植付カップ
161 第1回転ケース(第1回転体)
162 第2回転ケース(第2回転体)
163 回転支持軸
164 支持部材
166 第1回転軸
167 第1太陽ギヤ
168 第1遊星ギヤ
169 第1出力ギヤ
171 第2回転軸
172 第2太陽ギヤ
173 第2遊星ギヤ
174 第2出力ギヤ(出力回転体)
192 基準支持軸
198 偏心軸部
202 第2伝動機構
207 第3伝動機構
213 覆土輪
220a 開閉リンク
225 カム
226 カムレバー
230 連結ロッド
237 第1スクレーパ
240 付勢手段
241 引っ張りバネ

Claims (5)

  1. 機体側に、回転自在に支持された第1回転体(161)と、第1回転体(161)の遊端側に、回転自在に支持された第2回転体(162)と、第2回転体(162)の遊端側に回転自在に支持された回転支持軸(163)とを備え、この回転支持軸(163)に支持部材(164)を介して植付カップ(155)が支持され、第1回転体(161)の回転に連動して、第2回転体(162)を第1回転体(161)とは逆方向に回転させると共に、回転支持軸(163)を第2回転体(162)とは逆方向に回転させて、植付カップ(155)を上下運動させるようにした移植機であって、前記第1回転体(161)と第2回転体(162)と回転支持軸(163)と支持部材(164)と植付カップ(155)とが少なくとも左右一対設けられた移植機において、
    前記一対の第1回転体(161)及び第2回転体(162)が、左右一対の植付カップ(155)が上方側に移動したとき互いに離間し下方側に移動したとき互いに接近するように、左右方向内方に向けて下降傾斜され、左右一対の植付カップ(155)に対応して、植付カップ(155)の上方に、左右一対の搬送ベルト(16)が左右方向中央から左右方向外方に苗を搬送するように設けられ、各搬送ベルト(16)の左右方向外端部の下方に一対の挟持ローラ(17)がそれぞれ設けられ、左右一対の植付カップ(155)が上昇したとき、一対の挟持ローラ(17)の略真下に植付カップ(155)が移動するように設定されていることを特徴とする移植機。
  2. 各植付カップ(155)に対応して、それぞれ左右一対の覆土輪(213)が設けられ、植付カップ(155)が上方側にあるとき、植付カップ(155)の左右位置を左右一対の覆土輪(213)のうちの左右方向外側の覆土輪(213)の左右位置に略対応させていることを特徴とする請求項1に記載の移植機。
  3. スクレーパ(237)が前後揺動自在に支持されると共に、スクレーパ(237)を前後揺動の中央に付勢する付勢手段(240)が設けられ、植付カップ(155)が上昇するとき、スクレーパ(237)が付勢手段(240)により前後揺動の中央に付勢された状態で植付カップ(155)内に進入してその内面を摺動し、植付カップ(155)が下降するとき、スクレーパ(237)が植付カップ(155)により後方に押されて後方揺動した状態で植付カップ(155)の後外面を摺動するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移植機。
  4. 前記スクレーパ(237)は、上方側にあるときの植付カップ(155)の下端の真下よりも後方にずれるように、配置されていることを特徴とする請求項3に記載の移植機。
  5. 左右一対の植付カップ(155)に対応する左右一対の前記スクレーパ(237)が、引っ張りバネ(241)により互いに連結されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の移植機。
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