JP2014152722A - 燃料噴射量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を高回転又は高負荷で運転させたときでも、燃焼系部品の温度上昇を回避して故障を防止する。
【解決手段】本発明は、燃料噴射量制御部36を備えて燃料噴射量制御装置として機能するECU2が、エンジン1の摺動抵抗が低減するまでの擦り合わせ運転期間を経過したか否かを判定する擦り合わせ運転期間判定部35を備え、擦り合わせ運転期間判定部35によって擦り合わせ運転期間内であると判断したとき、エンジン1の回転数が所定の回転数閾値以上で、且つスロットルバルブ26のスロットル開度が所定の開度閾値以上である場合に、フィードバック制御を停止した状態で、基本燃料噴射量決定部32で決定された基本燃料噴射量を増量させて最終燃料噴射量を決定し、最終燃料噴射量によってエンジン1への燃料噴射を制御することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動二輪車等の車両に搭載される内燃機関のための燃料噴射量制御装置に関する。
従来、自動二輪車等の車両では、新車の時、即ち、内燃機関のピストンやピストンリング、並びにシリンダ等の摺動する燃焼系部品が新品であるとき、これらの部品間の摺動部分は、表面性状の精度が十分ではない。このような内燃機関を動作させると、部品間の摺動抵抗によって、内燃機関の燃費が低下することとなる。
そのため、各燃焼系部品について、表面性状が高精度になるまで、即ち摺動抵抗が低減するまで十分な擦り合わせが必要であり、例えば、車両の慣らし運転が使用者に求められている。また、擦り合わせを適切に行うために、擦り合わせ用オイルを部品間に注入した状態で内燃機関を動作させることもある。
内燃機関としてのエンジンの擦り合わせ方法として、例えば特許文献1では、燃料成分に由来するスーツによってエンジンの擦り合わせが促進されていて、この燃料成分に由来するスーツを、燃料噴射量の増加等の、燃料の燃焼条件の制御によって増量させている。このようなスーツによってエンジンの摺動部分が研磨され、擦り合わせを短時間で行っている。
特開2005−264881号公報
しかしながら、車両の慣らし運転を行うべき期間でも、内燃機関を高回転又は高負荷で動作させてしまうことがある。高回転又は高負荷で動作させた内燃機関では、擦り合わせ用オイルやスーツの使用に拘らず、ピストンやピストンリングとシリンダとの摺動抵抗によって各部品が高温になり、リングのアルミ凝着等の故障が生じることがある。
また、例えば自動二輪車の空冷式エンジンでは、燃料の気化熱によって燃焼系部品の冷却が行われるが、近年のエンジンは低燃費を達成するように構成されており、十分な燃料冷却が期待できず、燃焼系部品の故障を招くおそれがある。
更に、新車の慣らし運転期間中には高速運転をすることができないので、車両を速く走らせたい運転者等のユーザーにはストレスが生じることとなる。
そこで、本発明は上記の事情を考慮し、内燃機関を高回転又は高負荷で運転させたときでも、燃焼系部品の温度上昇を回避して故障を防止することを目的とする。
本発明は、内燃機関の吸気系に設けられたスロットルバルブのスロットル開度と前記内燃機関の回転数とに基づいて基本燃料噴射量を決定する基本燃料噴射量決定手段と、前記内燃機関の排気系から排出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、理論空燃比を得るためのフィードバック補正係数を所定の周期で決定し、前記基本燃料噴射量と前記フィードバック補正係数とに基づいて決定される噴射量を最終燃料噴射量とするフィードバック制御手段と、を有し、前記最終燃料噴射量によって前記内燃機関への燃料噴射を制御する燃料噴射量制御装置であって、前記内燃機関の摺動抵抗が低減するまでの擦り合わせ運転期間を経過したか否かを判定する期間判定部を備え、前記期間判定部によって前記擦り合わせ運転期間内であると判断したとき、前記内燃機関の回転数が所定の回転数閾値以上で、且つ前記スロットル開度が所定の開度閾値以上である場合に、前記フィードバック制御手段を停止した状態で、前記基本燃料噴射量を増量させて前記最終燃料噴射量を決定することを特徴とする。
このような構成を採用することで、燃料噴射量制御装置は、内燃機関の擦り合わせ運転期間内である場合に、内燃機関の現在の回転数と現在のスロットル開度とを監視している。そのため、燃料噴射量制御装置は、上記回転数及び上記スロットル開度が、擦り合わせのために設定される上限値としての閾値以上であるか否かを判定し、それぞれが閾値以上である場合に、燃焼系部品が故障するほどの温度上昇を予測して、擦り合わせ運転用の制御を実行することができる。また、燃料噴射量制御装置は、擦り合わせ運転用の制御において、排気ガスの酸素濃度に基づくフィードバック制御を停止した状態で、内燃機関への燃料噴出量を強制的に所定量だけ増量するように制御している。そのため、内燃機関の燃焼系部品が新品であって擦り合わせを要する慣らし運転期間中において、内燃機関の回転数やスロットル開度が所定の閾値を超えた場合でも、内燃機関に供給される燃料噴射量が増量しているため、増量した燃料によって燃焼系部品を確実に冷却することができる。従って、燃料噴射量制御装置は、擦り合わせ運転のための上限値を超えた高回転又は高負荷で内燃機関を運転させたときに、燃料噴射量を増量することによって、燃焼系部品の温度上昇を回避して故障を防止することが可能となる。
前記期間判定部は、前記内燃機関の高負荷運転の累積運転時間が所定の時間閾値以下であるとき、又は前記内燃機関の回転回数が所定の回数閾値以下であるときに、前記擦り合わせ運転期間を経過したと判定する。
このような構成を採用することで、擦り合わせ運転期間の経過を自動的に確実に判断するため、運転者等のユーザーが擦り合わせ運転期間を意識することなく、擦り合わせ運転時と通常運転時とで内燃機関の冷却の制御が切り換えられるので、ユーザーの精神的負担を軽減することが可能となる。
本発明によれば、内燃機関を高回転又は高負荷で運転させたときでも、燃焼系部品の温度上昇を回避して故障を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の一部の部品、及び燃料噴射量制御装置として機能する制御装置を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関のための燃料噴射量制御装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関を示す断面図である。本実施形態では、自動二輪車等の車両に搭載される内燃機関としてのエンジン1について、このエンジン1の各部を制御するための制御装置であるエンジンコントロールユニット(ECU)2(図2参照)を本発明に係る燃料噴出量制御装置として機能させる場合について説明する。なお、図1に付される矢印Frは、エンジン1の前方を示していて、以下、紙面手前側を右方とし、紙面奥側を左方として説明する。
まず、図1を用いて、エンジン1の概要について説明する。エンジン1は、例えばDOHC式の空冷単気筒エンジンであり、クランクケース3と、クランクケース3の前方に連通して結合されたシリンダ4と、シリンダ4の前方に連通して結合されたシリンダヘッド5とを備えている。また、シリンダヘッド5には、吸気管6及び排気管7が別々に連通して結合され、更に、吸気管6には、シリンダヘッド5と反対側の端部にスロットルボディ8が連通して結合されている。
クランクケース3内には、エンジン1のクランク軸10が左右方向に沿って軸支されていて、クランクケース3には、クランク軸10の回転数、即ちエンジン1の回転数(機関回転数)を検出するための回転数センサ11が取り付けられている。なお、回転数センサ11は、ECU2と接続されていて、検出した回転数をECU2へと出力する。
クランク軸10には、クランク軸10よりも直径の大きいフライホイール等の回転部材12がこのクランク軸10と同軸で固定されている。また、回転部材12の側面には、クランク軸10から離間した位置に、コネクティングロッド13の一端部が取り付けられ、クランク軸8と平行な軸で回転自在に設けられている。コネクティングロッド13の他端部は、シリンダ4内へと延在している。
シリンダ4内には、ピストン14が摺動可能に設けられ、ピストン14の後部には、コネクティングロッド13の他端部が回転自在に取り付けられている。ピストン14の外周には溝部が形成され、この溝部にピストンリング15が嵌合されている。また、シリンダ4の外壁には、シリンダ4、ピストン14及びピストンリング15等の摺動する燃焼系部品の温度を検出するための機温センサ16が取り付けられている。なお、機温センサ16は、ECU2と接続されていて、検出した温度をECU2へと出力する。
シリンダヘッド5の内部は、ピストン14でシリンダ4側が仕切られた燃焼室17を有している。燃焼室17には、シリンダ4と反対側に吸気口18と排気口19とが設けられ、シリンダヘッド5の内部が燃焼室17から、吸気口18を介した吸気路20と、排気口19を介した排気路21とに分岐している。また、シリンダヘッド5内には、吸気口18及び排気口19をそれぞれ開閉するための吸気バルブ22及び排気バルブ23が備えられる。
吸気管6及び排気管7は、それぞれ吸気路20及び排気路21と連通するようにシリンダヘッド5に結合されている。
吸気管6には、燃料タンク(図示せず)とホースなどを介して接続される燃料噴射装置としてのインジェクタ24が外側から内部に挿入されるように取り付けられる。吸気管6は、スロットルボディ8から供給される空気とインジェクタ24で噴射される燃料とを混合して吸気路20及び吸気口18を介してシリンダヘッド5の燃焼室17へと供給する。なお、インジェクタ24は、ECU2と接続されていて、ECU2によって燃料噴射量が制御されている。
排気管7は、燃焼室17から排気口19及び排気路21を通って来た排気ガスを、マフラー(図示せず)を介して外部へと排出する。排気管7には、その内部を通る排気ガスの酸素濃度を検出するための酸素センサ25が取り付けられている。なお、酸素センサ25は、ECU2と接続されていて、ECU2がフィードバック制御の実行中である場合に動作して、検出した酸素濃度をECU2へと出力する。
スロットルボディ8は、エアクリーナ(図示せず)を介して外部から導入される空気を吸気管6へと供給するものである。スロットルボディ8内には、運転者のアクセル操作によって開閉するスロットルバルブ26が設けられ、スロットルバルブ26のスロットル開度を調整することで、スロットルボディ8から吸気管6に導入される吸気量が調整される。スロットルバルブ26には、スロットル開度を検出するためのスロットルポジションセンサ27が取り付けられる。なお、スロットルポジションセンサ27は、ECU2と接続されていて、検出したスロットル開度をECU2へと出力する。
次に、図2を参照しながら、ECU2について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る内燃機関の一部の部品、及び燃料噴射量制御装置として機能する制御装置を示すブロック図である。
ECU2は、例えば、エンジン1の制御処理を実行するCPU30と、各種情報を記憶する記憶部31とを備えて構成される。また、ECU2は、CPU30によって実行される基本燃料噴射量決定部32と、フィードバック補正係数決定部33と、燃料噴射量フィードバック補正部34と、擦り合わせ運転期間判定部(期間判定部)35と、燃料噴射量制御部36とを有していて燃料噴射量制御装置として機能する。なお、フィードバック補正係数決定部33と燃料噴射量フィードバック補正部34とは、ECU2がフィードバック制御中である場合に実行されるフィードバック制御手段として機能する。
記憶部31は、エンジン1の回転数とスロットルバルブ26のスロットル開度との様々な組み合わせに応じて予め定められる基本燃料噴射量のマップを記憶する。なお、記憶部31は、排気管7内の排気ガスの様々な酸素濃度又はこの酸素濃度より求まる空燃比に応じて予め定められるフィードバック補正係数のマップを記憶してもよい。
基本燃料噴射量決定部32は、回転数センサ11で検出されたエンジン1の回転数と、スロットルポジションセンサ27で検出されたスロットルバルブ26のスロットル開度とに基づいて、記憶部31の基本燃料噴射量マップを参照し、基本燃料噴射量を決定する。なお、基本燃料噴射量決定部32は、基本燃料噴射量の決定方法については、基本燃料噴射量マップの参照に限定されず、回転数とスロットル開度とを用いた関数により基本燃料噴射量を算出するように構成することもできる。
フィードバック補正係数決定部33は、所定の周期で、酸素センサ25で検出された排気管7内の排気ガスの酸素濃度に基づいて、理論空燃比(ストイキオメトリー)を得るためのフィードバック補正係数を決定する。フィードバック補正係数決定部33は、例えば、酸素濃度又は空燃比に基づいてフィードバック補正係数マップを参照することによりフィードバック補正係数を決定するように構成されてよい。なお、フィードバック補正係数決定部33は、フィードバック補正係数の決定方法については、フィードバック補正係数マップの参照に限定されず、酸素濃度又は空燃比を用いた関数の演算によりフィードバック補正係数を決定するように構成することもできる。
燃料噴射量フィードバック補正部34は、基本燃料噴射量決定部32で決定した基本燃料噴射量と、フィードバック補正係数決定部33で決定したフィードバック補正係数とに基づいて、インジェクタ24に供給すべき最終燃料噴射量を決定する。例えば、燃料噴射量フィードバック補正部34は、基本燃料噴射量にフィードバック補正係数を乗算することにより最終燃料噴射量を決定し、即ち、フィードバック補正係数が1.0の場合には、基本燃料噴射量がそのまま最終燃料噴射量となる。
擦り合わせ運転期間判定部35は、シリンダ4、ピストン14及びピストンリング15等の燃焼系部品が新品である車両又はエンジン1の製造時や出荷時、或いは各燃焼系部品の交換時等の所定の初期時点から、これらの燃焼系部品の摺動抵抗が低減するまでの擦り合わせ運転期間(例えば、実走500〜1000kmに相当する期間)を経過したか否かを判定する。擦り合わせ運転期間判定部35は、例えば、所定の初期時点から、エンジン1の高負荷運転の累積運転時間又はエンジン1の累積回転数である回転回数を計数して、所定の時間閾値以下又は回数閾値以下のときに、擦り合わせ運転期間内であると判定する。なお、擦り合わせ運転期間、即ち所定の時間閾値や所定の回数閾値は、予め設定されて記憶部31に記憶されるが、エンジン1の機種ごとに異なる。
燃料噴射量制御部36は、擦り合わせ運転期間判定部35の判定結果や、エンジン1の回転数及びスロットルバルブ26のスロットル開度に応じて、インジェクタ24の燃料噴射量の制御を切り換える。例えば、燃料噴射量制御部36は、擦り合わせ運転期間判定部35で擦り合わせ運転期間内であることが判定され、且つ、上記回転数が所定の回転数閾値(例えば、1/2S)以上で、上記スロットル開度が所定の開度閾値(例えば、1/2の開度)以上であるときには擦り合わせ運転モードで、また、それ以外のときには通常モードで制御を行う。これらの所定の回転数閾値及び所定の開度閾値は、擦り合わせのために設定される上限値で、即ち、燃焼系部品が故障するほどに温度上昇させないでエンジン1を動作させるための回転数及びスロットル開度の上限値である。なお、所定の回転数閾値及び所定の開度閾値は、予め設定されて記憶部31に記憶されるが、エンジン1の機種ごとに異なる。
通常モードの燃料噴射量制御部36は、ECU2がフィードバック制御中である場合には、基本燃料噴射量決定部32、並びにフィードバック補正係数決定部33及び燃料噴射量フィードバック補正部34を実行し、燃料噴射量フィードバック補正部34で決定した最終燃料噴射量で燃料を噴射させるようにインジェクタ24を制御する。一方、燃料噴射量制御部36は、ECU2のフィードバック制御が停止中である場合には、基本燃料噴射量決定部32のみを実行し、基本燃料噴射量決定部32で決定した基本燃料噴射量を最終燃料噴射量としてインジェクタ24を制御する。
これに対して、擦り合わせ運転モードの燃料噴射量制御部36は、ECU2がフィードバック制御中である場合には、フィードバック制御を停止する。また、燃料噴射量制御部36は、基本燃料噴射量決定部32を実行し、フィードバック制御を停止した状態のまま、基本燃料噴射量決定部32で決定した基本燃料噴射量に所定量(例えば、基本燃料噴射量の5%)を増量した噴射量を最終燃料噴射量としてインジェクタ24を制御する。
次に、このような構成を備えた燃料噴射量制御装置としてのECU2によるインジェクタ24の燃料噴射量の制御動作について図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る内燃機関のための燃料噴射量制御装置の動作を示すフローチャートである。
初めに、シリンダ4、ピストン14及びピストンリング15等の燃焼系部品が新品である車両又はエンジン1の製造時や出荷時、或いは各燃焼系部品の交換時等の所定の初期時点において、ECU2を設定可能な作業員等によってECU2が操作されて、擦り合わせ運転期間判定部35によるエンジン1の高負荷運転の累積運転時間又はエンジン1の回転回数の計数が初期化される。
そして、このエンジン1を始動させると(S101)、ECU2では、擦り合わせ運転期間判定部35によるエンジン1の高負荷運転の累積運転時間又はエンジン1の回転回数の計数が開始される(S102)。また、ECU2の燃料噴射量制御部36では、インジェクタ24における燃料噴射量の制御が開始される。
燃料噴射量制御部36の燃料噴射量制御では、先ず、擦り合わせ運転期間判定部35が実行され、エンジン1の高負荷運転の累積運転時間又はエンジン1の回転回数が、所定の時間閾値以下又は回数閾値以下であるか否かが判定される(S103)。
エンジン1の累積運転時間又は回転回数が所定の時間閾値又は回数閾値を超えている場合には(S103:NO)、後述する燃料噴射量制御部36による通常モードの制御に移行する(S104)。
一方、エンジン1の累積運転時間又は回転回数が所定の時間閾値以下又は回数閾値以下である場合には(S103:YES)、燃料噴射量制御部36において、回転数センサ11で検出したエンジン1の現在の回転数が、所定の回転数閾値以上であるか否かが判定される(S105)。
エンジン1の現在の回転数が所定の回転数閾値に満たない場合には(S105:NO)、燃料噴射量制御部36による通常モードの制御に移行する(S104)。
一方、エンジン1の現在の回転数が所定の回転数閾値以上である場合には(S105:YES)、燃料噴射量制御部36において、スロットルポジションセンサ27で検出したスロットルバルブ26の現在のスロットル開度が、所定の開度閾値以上であるか否かが判定される(S106)。
スロットルバルブ26の現在のスロットル開度が所定の開度閾値に満たない場合には(S106:NO)、燃料噴射量制御部36による通常モードの制御に移行する(S104)。
一方、スロットルバルブ26の現在のスロットル開度が所定の開度閾値以上である場合には(S106:YES)、燃料噴射量制御部36による擦り合わせ運転モードの制御に移行する(S107)。
上記通常モードの制御において、燃料噴射量制御部36では、先ず、ECU2がフィードバック制御中であるか否かが判定される(S104)。
ECU2がフィードバック制御中である場合(S104:YES)、燃料噴射量制御部36により基本燃料噴射量決定部32、並びにフィードバック補正係数決定部33及び燃料噴射量フィードバック補正部34が実行され、燃料噴射量フィードバック補正部34により基本燃料噴射量及びフィードバック補正係数に基づいて最終燃料噴射量が決定される(S108)。
一方、ECU2がフィードバック制御を停止している場合(S104:NO)、燃料噴射量制御部36により基本燃料噴射量決定部32のみが実行され、基本燃料噴射量決定部32で決定した基本燃料噴射量がそのまま最終燃料噴射量として決定される(S109)。
また、上記擦り合わせ運転モードの制御において、燃料噴射量制御部36では、先ず、ECU2がフィードバック制御中であるか否かが判定される(S107)。
ECU2がフィードバック制御中である場合(S107:YES)、燃料噴射量制御部36によりフィードバック制御が停止されてから(S110)、最終燃料噴射量の決定へと移行する(S111)。
一方、ECU2がフィードバック制御を停止している場合(S107:NO)、そのまま最終燃料噴射量の決定へと移行する(S111)。
擦り合わせ運転モードでの最終燃料噴射量の決定(S111)では、燃料噴射量制御部36により基本燃料噴射量決定部32が実行され、フィードバック制御を停止した状態のまま、基本燃料噴射量決定部32で決定した基本燃料噴射量に所定量を増量して最終燃料噴射量が決定される。
通常モード及び擦り合わせ運転モードの何れにおいても、最終燃料噴射量の決定(S108、S109、S111)の後、燃料噴射量制御部36によって、決定された最終燃料噴射量でインジェクタ24が制御される(S112)。そして、ステップS103へと戻って燃料噴射量の制御が繰り返される。この燃料噴射量の制御は、エンジン1が停止するまで繰り返される。
本実施形態によれば、燃料噴射量制御部36は、エンジン1の擦り合わせ運転期間内である場合に、エンジン1の現在の回転数と、スロットルバルブ26の現在のスロットル開度とを監視している。そのため、燃料噴射量制御部36は、上記回転数及び上記スロットル開度が、擦り合わせのために設定される上限値としての閾値以上であるか否かを判定し、それぞれが閾値以上である場合に、燃焼系部品が故障するほどの温度上昇を予測して、擦り合わせ運転モードでの制御を実行することができる。
また、燃料噴射量制御部36は、擦り合わせ運転モードにおいて、排気ガスの酸素濃度に基づくフィードバック制御を停止した状態で、インジェクタ24の燃料噴出量を強制的に所定量だけ増量するように制御している。そのため、エンジン1の燃焼系部品が新品であって擦り合わせを要する慣らし運転期間中において、エンジン1の回転数やスロットルバルブ26のスロットル開度が所定の閾値を超えた場合でも、エンジン1に供給される燃料噴射量が増量しているため、増量した燃料によって燃焼系部品を確実に冷却することができる。従って、燃料噴射量制御装置としてのECU2は、擦り合わせ運転のための上限値を超えた高回転又は高負荷でエンジン1を運転させたときに、燃料噴射量を増量することによって、燃焼系部品の温度上昇を回避して故障を防止することが可能となる。
更に、本実施形態によれば、擦り合わせ運転期間判定部35が、エンジン1の高負荷運転の累積運転時間又はエンジン1の回転回数の計数結果に基づいて、エンジン1の擦り合わせ運転期間の経過を判定している。従って、擦り合わせ運転期間の経過が自動的に確実に判断されるため、運転者等のユーザーが擦り合わせ運転期間を意識することなく、擦り合わせ運転時と通常運転時とでエンジン1の冷却の制御が切り換えられるので、ユーザーの精神的負担を軽減することが可能となる。
また、新車の慣らし運転期間中であっても、上記のように燃焼系部品の温度上昇を回避して故障を防止することができるため、車両の高速運転が可能となり、車両を速く走らせたい運転者等のユーザーのストレスを解消することもできる。
車両やエンジン1の認証テストは、通常、擦り合わせ運転期間経過後に行われるため、認証テストに影響を与えることもない。
本実施形態では、エンジン1の高負荷運転の累積運転時間が所定の時間閾値以下であるとき、又はエンジン1の回転回数が所定の回数閾値以下であるときに、擦り合わせ運転期間を経過したと判定することについて説明したが、擦り合わせ運転期間を判定する条件はこれらに限定されない。例えば、擦り合わせ運転期間判定部35は、高負荷運転時に機温センサ16で燃焼系部品の温度を検出し、この温度が所定の温度閾値以下であるときに、擦り合わせ運転期間を経過したと判定する等、他の条件に基づいて擦り合わせ運転期間の経過を判定しても良い。
また、本実施形態では、自動二輪車等の車両の内燃機関に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、四輪車、不整地走行車両、船外機等の他の車両の内燃機関に本発明の構成を適用しても良い。また、本実施形態では、空冷式の内燃機関に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、水冷式、油冷式等の他の冷却方式の内燃機関に本発明の構成を適用しても良い。
1 エンジン(内燃機関)
2 エンジンコントロールユニット(ECU)(制御装置)
11 回転数センサ
24 インジェクタ(燃焼噴射装置)
25 酸素センサ
26 スロットルバルブ
27 スロットルポジションセンサ
32 基本燃料噴射量決定部
33 フィードバック補正係数決定部
34 燃料噴射量フィードバック補正部
35 擦り合わせ運転期間判定部(期間判定部)
36 燃料噴射量制御部

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気系に設けられたスロットルバルブのスロットル開度と前記内燃機関の回転数とに基づいて基本燃料噴射量を決定する基本燃料噴射量決定手段と、
    前記内燃機関の排気系から排出される排気ガスの酸素濃度に基づいて、理論空燃比を得るためのフィードバック補正係数を所定の周期で決定し、前記基本燃料噴射量と前記フィードバック補正係数とに基づいて決定される噴射量を最終燃料噴射量とするフィードバック制御手段と、を有し、
    前記最終燃料噴射量によって前記内燃機関への燃料噴射を制御する燃料噴射量制御装置であって、
    前記内燃機関の摺動抵抗が低減するまでの擦り合わせ運転期間を経過したか否かを判定する期間判定部を備え、
    前記期間判定部によって前記擦り合わせ運転期間内であると判断したとき、前記内燃機関の回転数が所定の回転数閾値以上で、且つ前記スロットル開度が所定の開度閾値以上である場合に、前記フィードバック制御手段を停止した状態で、前記基本燃料噴射量を増量させて前記最終燃料噴射量を決定することを特徴とする燃料噴射量制御装置。
  2. 前記期間判定部は、前記内燃機関の高負荷運転の累積運転時間が所定の時間閾値以下であるとき、又は前記内燃機関の回転回数が所定の回数閾値以下であるときに、前記擦り合わせ運転期間を経過したと判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射量制御装置。
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