JP4393533B2 - 内燃機関用燃料噴射制御装置 - Google Patents

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この発明は車両(たとえば、2輪車、船外機、バギー車、雪上車、水上バイクなど)の空冷単気筒エンジンなどの内燃機関(以下、「エンジン」ともいう)を制御する内燃機関用燃料噴射制御装置に関するものである。
従来から、内燃機関用燃料噴射制御装置においては、内燃機関(エンジン)の空燃比を最適化するために、エンジン回転速度と吸気管圧力との関係に基づく「D−J制御」と、エンジン回転速度とスロットル開度との関係に基づく「A−N制御」と、の少なくとも一方を用いてエンジンの吸入空気量を算出し、算出された吸入空気量に応じてインジェクタを駆動してエンジンへの燃料噴射量を制御している。
また、エンジンの吸入空気温度が変化すれば、空気密度も変化するので、空気温度に相関した温度補正係数を燃料噴射量に乗算して、エンジンの空燃比を最適化している(たとえば、特許文献1参照)。
この場合、吸入空気温度の変化を検出する温度センサは、通常、エアクリーナボックス内部およびエンジン本体(たとえば、シリンダ、ヘッド、エンジンオイル)の少なくとも1箇所に取り付けられている。しかし、このような温度センサの取り付け位置では、エンジンが実際に吸入している吸入空気温度とは異なるので、温度センサによる測定温度に基づいて燃料噴射量を補正すると、運転状態によっては、温度補正係数が不適合となる場合がある。
また、インジェクタから噴射されてエンジン内部に供給される燃料は、直ちに吸入空気に混合され、エンジン内部へ供給される燃料と、吸気管の通路内壁面に一旦付着した後に蒸発して吸入空気に混合される付着燃料とに分けられ、上記の温度センサの取り付け位置では、付着燃料の状態を予測することができず、エンジンの空燃比を高精度の最適化することができない。
さらに、温度センサによる測定温度を燃料噴射制御に使用する場合には、エンジンの動作行程にかかわらず、単位時間ごとの平均値が使用されるが、行程ごとの温度変化を含む平均値となるので、制御精度が低下することになる。
特開2005−113756号公報
従来の内燃機関用燃料噴射制御装置では、燃料噴射時の付着燃料状態を予測することができないので、燃料噴射制御の基本となる温度補正係数と、D−J制御またはA−N制御との適合値を最適化することが困難であり、適合精度が低下して燃料噴射量の制御精度が低下するという課題があった。
また、たとえば排ガス測定運転状態においても、温度補正係数の適合値が最適値でないことから、空燃比制御精度が低下して排ガス値が悪化し、規格を満たすことができなくなるという課題があった。
さらに、温度センサで得られた温度情報に基づく燃料噴射制御への補正演算は、エンジンの動作行程と無関係に、また、インジェクタによる燃料供給期間と無関係に、一定時間の平均値を使用しているので、エンジンの動作行程に応じた温度変化や、インジェクタからの燃料噴射の有無に応じた温度変化に対応することができず、制御精度が低下するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、温度センサとして、吸気温センサを、インジェクタとスロットルバルブとの間に、吸気管内の通路内面に突出させて取り付けるとともに、エンジン機温センサを、インジェクタからの噴射燃料が当たる吸気管の通路壁面部に取り付けることにより、エンジンの吸入空気温度を高精度に測定するとともに、燃料噴射時の付着燃料状態を正確に予測して、高精度に燃料噴射量を補正することのできる内燃機関用燃料噴射制御装置を得ることを目的とする。
この発明による内燃機関用燃料噴射制御装置は、車両に搭載された単気筒の内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の吸気管に設けられて内燃機関に燃料を供給するインジェクタと、各種センサの検出情報に基づきインジェクタを駆動してインジェクタからの燃料噴射量を制御する制御ユニットとを備えた内燃機関用燃料噴射制御装置において、各種センサは、吸気温センサおよびエンジン機温センサを含み、吸気温センサは、内燃機関の吸気管内のスロットルバルブとインジェクタとの間に位置するように設けられて内燃機関の吸入空気温度を測定し、エンジン機温センサは、内燃機関の吸気管のインジェクタからの噴射燃料が当たる部分に設けられてエンジン機温を検出し、制御ユニットは、吸気温センサにより検出される吸入空気温度のうち、内燃機関の吸気行程期間で測定された温度情報のみと、エンジン機温センサにより検出されたエンジン機温に基づいて、内燃機関の暖機状態および吸気管内の付着燃料状態を予測するとともに、暖機状態および付着燃料状態に基づいて燃料噴射量を補正制御するものである。
この発明によれば、実際のエンジンの吸入空気温度を測定することができるので、制御可能な範囲の外気温度であれば、エンジン運転状態にかかわらず温度補正係数を適正化して高精度の燃料噴射制御を実現することができる。
また、吸気管の通路内壁面の付着燃料を予測して、付着燃料補正を施した燃料噴射量をインジェクタから供給することができ、さらに高精度の高い燃料噴射制御が可能となり、無駄な燃料の使用を回避して排ガスをクリーン化することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る内燃機関用燃料噴射制御装置を示す回路構成図である。また、図2はこの発明の実施の形態1に係る内燃機関用燃料噴射制御装置を示すブロック構成図であり、温度センサの取り付け位置を、エンジン吸気系およびエンジン本体と関連付けて示している。
図1において、車両(図示せず)に搭載されたエンジン制御装置6は、マイクロコンピュータからなる電子式の制御ユニット(以下、「ECU」という)5を備えている。
ECU5は、内燃機関用燃料噴射制御装置の主要部を構成しており、各種センサからの検出情報(エンジン運転状態)に基づいて、エンジン制御用の各種アクチュエータを駆動制御する。
ECU5に接続された各種センサには、吸気管圧力(エンジン負荷)を検出する吸気管圧力センサ9と、吸入空気温度を検出する吸気温センサ10と、エンジン冷却水温(エンジン温度)を検出する水温センサ11と、スロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ12と、エンジン機温を検出するエンジン機温センサ13と、クランク角を検出するクランク角センサ14とが含まれる。
また、ECU5に接続された各種アクチュエータには、バイパスエア制御ソレノイド4と、エンジン気筒内(図2とともに後述する)に燃料を噴射するインジェクタ15と、吸気管内に燃料を供給するための燃料ポンプ16を駆動する燃料ポンプリレー17と、点火プラグ8を放電駆動するイグニッションコイル18とが含まれる。
エンジン制御装置6には、バッテリ20、キースイッチ21およびキーリレー22が接続されており、バッテリ20には、スタータスイッチ23、スタータリレー24およびスタータモータ25が接続されている。
また、エンジン制御装置6には、レギュレータ26を介して発電機27が接続されている。
エンジン制御装置6内のECU5には、キースイッチ21のオン時に、キーリレー22を介して、バッテリ20から給電される。
また、キースイッチオン後のスタータスイッチ23のオン時に、スタータリレー24を介したバッテリ20からの給電により、スタータモータ25が駆動される。
図2において、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
エンジン1の気筒7には、吸気管2が連通されており、吸気管2には、エンジン1への吸入空気量を調整するスロットルバルブ3と、バイパスエア制御ソレノイド4とが設けられている。バイパスエア制御ソレノイド4は、ECU5の制御下で駆動され、スロットルバルブ3を迂回したバイパス通路の開度を調整し、エンジン1に送るバイパス吸入空気量を調整する。
エンジン制御装置6内のECU5は、具体的構成の図示を省略するが、マイクロコンピュータとともに機能するメモリおよび入出力回路などを含み、周知のように、エンジン1の吸気管2(インテークマニホールド部)内に燃料を噴射するための燃料噴射制御手段と、エンジン1の気筒7内の混合気を点火プラグ8の放電により点火するための点火制御手段とを構成している。
吸気温センサ10は、スロットルバルブ3とインジェクタ15との間に位置するように吸気管2内に設けられて、エンジン1の吸入空気温度を検出する。
水温センサ11は、気筒7の外壁面に取り付けられて、エンジン冷却水温を測定する。スロットルポジションセンサ12は、スロットルバルブ3の開度(スロットル開度)を検出する。
エンジン機温センサ13は、吸気管2内のインジェクタ15からの噴射燃料が当たる部分に設けられて、エンジン機温を検出する。
クランク角センサ14は、クランク軸28の回転を検出し、クランク角およびエンジン回転速度に対応したパルス信号をECU5に入力する。
図1および図2において、各種センサからの検出情報(運転状態)がエンジン制御装置6内のECU5に入力されると、ECU5は、エンジン1の運転状態に基づいて、各種アクチュエータを駆動するための制御演算を行う。
また、ECU5は、クランク角センサ14および吸気管圧力センサ9からの検出情報に基づいてエンジン1の各行程を判別し、各種アクチュエータを適正なタイミングで駆動する。
さらに、ECU5は、エンジン1のアイドル状態(スロットルバルブ3が閉じられた状態)に応答して、バイパスエア制御ソレノイド4を駆動し、スロットルバルブ3の全閉状態においても、エンジン回転速度を制御できるようにする。すなわち、スロットルバルブ3を迂回したバイパス通路を介して、アイドル運転時のエンジン1への吸入空気量を調整する。
ECU5は、運転状態に基づいて燃料ポンプリレー17を制御し、燃料ポンプ16のオン/オフを切り換える。
これにより、燃料ポンプ16は、ECU5の制御下で、燃料ポンプリレー17を介してオン/オフ駆動され、燃料タンク19内の燃料をインジェクタ15に送出する。
また、ECU5は、インジェクタ15を所定の燃料噴射タイミングで励磁駆動制御して、吸気管3内に燃料を噴射する。
さらに、ECU5は、イグニッションコイル18を所定の点火時期に応じたタイミングで通電遮断制御する。これにより、点火プラグ8は、ECU5の制御下で放電駆動されて、放電火花により気筒7内の混合気を点火燃焼させる。
ECU5において、吸気管2内への噴射燃料量は、前述の「D−J制御」または「A−N制御」によって算出された空気量に見合う燃料量に基づいて算出される。
また、ECU5は、空気量に見合った燃料量に対して、各種センサからの検出情報量に基づく補正係数を用いた四則計算を施すことにより、最終的に噴射される実際の燃料噴射量を算出する。
さらに、ECU5は、燃料噴射量を算出するための補正係数のうち、特に温度に関する係数値については、吸気温センサ10およびエンジン機温センサ13から得られた温度情報に基づいて算出する。
通常(従来装置)の場合、吸気温センサ10は吸気管2の上流側のエアクリーナ29の付近に配設されており、この位置で測定される温度情報は、エンジン1の吸入空気温度を間接的に示しているのみである。
しかし、図2に示すように、吸気温センサ10は、スロットルバルブ3とインジェクタ15との間に位置するように設けられ、且つ吸気管2内の通路内面から突出するように取り付けられている。
これにより、吸気温センサ10により検出される吸入空気温度は、本来のエンジン1の吸入空気温度に限りなく近づくことになり、温度補正係数は、制御可能な温度範囲であれば使用可能となる。
また、排ガス規格値への適合精度を向上させるとともに、排ガス規格値への適合に要する時間を短縮することができる。
また、図2に示すように、エンジン機温センサ13は、燃料噴射部での吸気管2の壁面温度を測定できるように、インジェクタ15から噴射される燃料が当たる吸気管2の部分に取り付けられている。
なお、エンジン機温センサ13の取り付け位置は、インジェクタ15からの噴射燃料が当たる吸気管2の壁面表面に限らず、噴射燃料が当たる吸気管2の壁面温度に連動した吸気管2内の空気温度測定位置や、吸気管2自体も対象となり得る。
ECU5は、吸気温センサ10からの吸入空気温度と、エンジン機温センサ13からのエンジン機温とに基づいて、吸気管2の通路内壁に付着している燃料量を予測し、付着燃料状態に基づく燃料噴射量の補正演算精度を向上させることができる。
また、排ガス規格値への適合精度を向上させるとともに、排ガス規格値への適合に要する時間を短縮することができる。
また、ECU5は、吸気温センサ10により検出される吸入空気温度のうち、エンジン1の吸気行程期間で測定される温度情報のみを、燃料噴射量の補正演算に使用する。
これにより、真にエンジン1が吸入している吸入空気温度を測定することができ、温度情報に基づく燃料噴射量の補正制御精度を向上させることができる。
また、排ガス規格値への適合精度を向上させるとともに、排ガス規格値への適合に要する時間を短縮することができる。
また、ECU5は、エンジン機温センサ13により検出されるエンジン機温のうち、インジェクタ15による燃料噴射期間で測定される温度情報のみを、燃料噴射量の補正演算に用いる。
これにより、吸気管2内の付着燃料を正確に予測することができ、燃料補正の制御精度を向上させることができる。
また、排ガス規格値への適合精度を向上させるとともに、排ガス規格値への適合に要する時間を短縮することができる。
さらに、ECU5は、吸気温センサ10により検出される吸入空気温度のうち、エンジン1の吸気行程期間で測定される温度情報のみを、燃料噴射量の補正演算に使用するとともに、エンジン機温センサ13により検出されるエンジン機温のうち、インジェクタ15による燃料噴射期間で測定される温度情報のみを、燃料噴射量の補正演算に用いることにより、燃料噴射量の補正制御精度をさらに向上させることができる。
この場合、ECU5の演算処理負荷をできるだけ軽減するために、ECU5は、各種センサからの検出情報に基づいてエンジン1の高回転・高負荷運転状態を判定し、高回転・高負荷運転状態が検出された場合には、燃料噴射量の補正制御に使用する温度センサ情報として、2つの温度情報のうちの一方のみに限定する。
すなわち、各種センサ情報が高負荷運転状態を示す場合には、ECU5は、吸気温センサ10からの吸入空気温度と、エンジン機温センサ13からのエンジン機温とのうちの、いずれか一方の温度情報のみを用いて補正制御を行い、燃料噴射制御の演算処理負担を軽減する。
なお、エンジン負荷に関するセンサ情報としては、エアフローセンサ(図示せず)からの吸入空気量、クランク角センサ14からのエンジン回転速度、スロットルポジションセンサ12からのスロットル開度、水温センサ11からの冷却水温、吸気管圧力センサ9からの吸気圧などが用いられる。
次に、図3〜図5の説明図を参照しながら、この発明の実施の形態1による上記効果について具体的に説明する。
図3は吸気温センサ10により測定される吸入空気温度の時間変化を示しており、横軸はエンジンの各行程(吸気、圧縮、膨張、排気)である。
図3において、吸気行程期間(矢印区間参照)は、ECU5による燃料噴射制御の温度補正に用いられる温度測定期間である。
図4はエンジン機温センサ13により測定されるエンジン機温の時間変化を示しており、矢印区間は、インジェクタ15が燃料を噴射している期間である。図4においては、燃料噴射期間(噴射時)と他の期間(非噴射時)とにおけるエンジン機温(温度情報)の違いを概略的に示している。
図5はECU5内の燃料噴射制御手段の演算処理部を示しており、温度情報に基づく燃料量補正の制御演算の流れを概略的に示している。
図5において、エンジン1の運転状態に基づく基本燃料量は、前述の「D−J制御」または「A−N制御」により算出される。また、インジェクタ15に対する最終的な制御目標となる実際の燃料量は、基本燃料量に対して温度変化の補正係数(エンジン機温の測定値による補正係数、吸入空気温度の測定値による補正係数、その他の補正係数)を加算した結果として表される。なお、図5内の各加算器は、乗算器に置き換えることもできる。
前述(図2参照)のように、温度変化検出用の2つのセンサ(吸気温センサ10およびエンジン機温センサ13)の取り付け位置を設定することにより、エンジン1が実際に吸入する本来の空気温度に限りなく近い温度情報の測定値を得ることができ、エンジン1の暖機状態および吸気管2内の付着燃料状態を予測して、暖機状態および付着燃料状態に基づいて燃料噴射量を適正に補正制御することができる。
すなわち、吸気温センサ10は、インジェクタ15とスロットルバルブ3との間の位置において、吸気管2の通路内面から突出するように取り付けられているので、エンジン1に対する本来の吸入空気温度(真値)に限りなく近い箇所で、温度情報の測定値を取得することができる。
また、エンジン機温センサ13は、インジェクタ15からの噴射燃料が当たる吸気管2内の通路壁面部に取り付けられているので、燃料が当たる壁面温度を正確に測定することができ、吸気管2の通路(インテークマニホールド)内壁面への付着燃料状態を予測し易くなるうえ、排ガス規格値への適合精度を向上させることができ、且つ適合時間を短縮させることができる。
この結果、燃料噴射量の温度補正に関する演算処理(図5参照)の精度が向上し、排ガス規格値への適合精度を向上させるとともに、適合時間を短縮させることができる。
なお、吸入空気温度の測定値は、図3に示すように、吸気行程期間以外では、エンジン1の燃焼の影響で実際の吸入空気温度よりも高い値となる。
したがって、ECU5は、吸気温センサ10で測定された温度情報を燃料噴射量の補正制御に使用する際に、エンジン1の吸気行程期間で測定された温度情報(エンジン1に実際に吸入される空気温度に近い測定値)のみを用いる。これにより、実際の吸入空気温度に近い測定値に基づき、燃料噴射制御の精度を向上させることができる。
また、図4に示すように、インジェクタ15による燃料噴射期間においては、吸気管2内の付着燃料によりエンジン機温が低い値となる。なぜなら、インジェクタ15から噴射された燃料は、吸気管2の通路内壁に当たって付着した後に蒸発し、気化熱を奪うからである。
このときに蒸発する燃料量は、吸気管2の通路内壁の温度と比例関係にあるので、エンジン機温センサ13によって、インジェクタ15が供給する燃料が当たる吸気管2の通路壁面部の温度を測定すれば、吸気管2の通路内壁面の付着燃料を予測することができる。
したがって、エンジン機温センサ13で測定した温度情報を、燃料噴射制御に使用する際に、インジェクタ15による燃料噴射期間の温度情報のみを用いることにより、吸気管2のインテークマニホールド内への付着燃料の予測精度が向上し、燃料噴射量の補正制御の精度を向上させることができる。
また、吸入空気温度の測定値を燃料噴射制御に用いる際に、エンジン1の吸気行程期間での温度情報のみを用い、且つ、エンジン機温の測定値報を燃料噴射制御に用いる際に、インジェクタ15による燃料噴射期間での温度情報のみを用いることにより、実際の吸入空気温度を補正制御に用いるとともに、インテークマニホールドへの付着燃料状態を正確に予測することができるので、燃料噴射制御の精度をさらに向上させることができる。
また、このように、吸気温センサ10からの温度情報を吸気行程期間のみで用い、エンジン機温センサ13からの温度情報を燃料噴射期間のみで用いることにより、温度補正の精度が向上して高精度の噴射制御が可能となり、無駄な燃料消費を回避することができるうえ、排ガスもクリーン化することができる。
また、この場合、エンジン1の高回転・高負荷時(エンジン負荷が高負荷状態を示す場合)においては、吸気温センサ10およびエンジン機温センサ13(図2に示した2箇所のセンサ位置)で測定される各温度情報の間にほとんど差が生じなくなるうえ、エンジン1の各行程間での温度差や、インジェクタ15による燃料の噴射時と非噴射時との温度差も少なくなるので、燃料噴射制御に使用する温度センサ情報として一方のみを用いればよい。
すなわち、D−J制御およびA−N制御の少なくとも一方の制御で得られたエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量(図5参照)を演算する際に、エンジン1の高回転・高負荷運転状態が検出された場合には、燃料噴射制御に用いる温度センサ情報として、吸気温センサ10またはエンジン機温センサ13の一方からの温度情報のみに基づいて噴射量補正制御を行う。これにより、ECU5における燃料噴射制御の演算処理負荷を低減することができる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関用燃料噴射制御装置を示す回路構成図である。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関用燃料噴射制御装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1による効果を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による効果を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る燃料噴射制御手段の補正演算部を示す説明図である。
符号の説明
1 エンジン、2 吸気管、3 スロットルバルブ、4 バイパスエア制御ソレノイド、5 ECU(制御ユニット)、6 エンジン制御装置、7 気筒、8 点火プラグ、9 吸気管圧力センサ、10 吸気温センサ、12 スロットルポジションセンサ、13 エンジン機温センサ、14 クランク角センサ、15 インジェクタ、16 燃料ポンプ、17 燃料ポンプリレー、18 イグニッションコイル、28 クランク軸。

Claims (3)

  1. 車両に搭載された単気筒の内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の吸気管に設けられて前記内燃機関に燃料を供給するインジェクタと、
    前記各種センサの検出情報に基づき前記インジェクタを駆動して前記インジェクタからの燃料噴射量を制御する制御ユニットと
    を備えた内燃機関用燃料噴射制御装置において、
    前記各種センサは、吸気温センサおよびエンジン機温センサを含み、
    前記吸気温センサは、前記内燃機関の吸気管内のスロットルバルブと前記インジェクタとの間に位置するように設けられて前記内燃機関の吸入空気温度を測定し、
    前記エンジン機温センサは、前記内燃機関の吸気管の前記インジェクタからの噴射燃料が当たる部分に設けられてエンジン機温を検出し、
    前記制御ユニットは、前記吸気温センサにより検出される吸入空気温度のうち、前記内燃機関の吸気行程期間で測定された温度情報のみと、前記エンジン機温センサにより検出された前記エンジン機温に基づいて、前記内燃機関の暖機状態および前記吸気管内の付着燃料状態を予測するとともに、前記暖機状態および前記付着燃料状態に基づいて前記燃料噴射量を補正制御することを特徴とする内燃機関用燃料噴射制御装置。
  2. 前記制御ユニットは、前記エンジン機温センサにより検出されるエンジン機温のうち、前記インジェクタによる燃料噴射期間で測定された温度情報のみを、前記燃料噴射量の補正制御に用いることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用燃料噴射制御装置。
  3. 前記各種センサは、前記内燃機関のエンジン負荷を測定するエンジン負荷センサを含み、
    前記制御ユニットは、前記エンジン負荷が高負荷状態を示す場合には、前記吸気温センサおよび前記エンジン機温センサからの2つの温度情報のうちの一方のみを、前記燃料噴射量の補正制御に用いることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射制御装置。
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