JP2009127618A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関の空燃比を適正な値に保つ燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】エンジン10は単気筒内燃機関である。このエンジン10の吸気管11には、吸気流量を調整するスロットルバルブ14が設けられている。また、吸気管11のスロットルバルブ14よりも下流側には、吸気管圧力センサ16及びインジェクタ17が設けられている。ECU50は、都度の吸気行程の吸気圧を吸気管圧力センサ16により検出する。そして、ECU50は、前回の吸気行程の吸気圧に応じた噴射量の主噴射を、前回の吸気行程終了から今回の吸気行程開始までの所定タイミングにて実施する。また、ECU50は、今回の吸気行程の吸気圧に基づいて、主噴射の噴射量の不足分を補う追加噴射を今回の吸気行程にて実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関に適用される燃料噴射制御装置に関する。
集合吸気式の多気筒内燃機関を対象とし、車載内燃機関の燃焼サイクル毎に、主噴射及び追加噴射の2種類の燃料噴射を実施する燃料噴射制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された燃料噴射制御装置では、排気行程においてその時の吸気圧に基づいて燃料噴射量を算出するとともにその噴射量により主噴射を排気行程中に実施する。加えて、吸気行程終了前の吸気圧に基づいて吸気行程終了時の吸気圧を推定し、推定した吸気圧に基づいて燃料噴射量を算出するとともにその噴射量の追加噴射を吸気行程中に実施するようにしている。この燃料噴射制御装置によれば、主噴射から追加噴射までの間に負荷変動が生じたとしても、追加噴射によって主噴射による噴射量の不足分を補うことができる。これにより内燃機関の空燃比を適正な値に保とうとしている。
特開2005−69045号公報
しかしながら、集合吸気式の多気筒内燃機関と単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関とでは、内燃機関の負荷変動に対する吸気圧の変化の態様が異なる。すなわち、単気筒内燃機関では1つの気筒が1つの吸気管に接続されている。また、独立吸気式の多気筒内燃機関では複数気筒が互いに異なる吸気管に接続されている。そのため、単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関では、燃料噴射対象の気筒の吸気行程でのみ吸気圧が内燃機関の負荷変動と相関し、吸気行程以外の行程では吸気圧が負荷変動と相関しない。したがって、特許文献1に記載された技術を単気筒内燃機関や独立吸気式の多気筒内燃機関に適用したとしても、これらの内燃機関の空燃比を適正な値に保つべく、適正な燃料噴射制御を実施することができない。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであって、単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関の空燃比を適正な値に保つ燃料噴射装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明は、単気筒内燃機関又は独立吸気式の多気筒内燃機関に適用され、内燃機関の空燃比を適正な値に保つべく同内燃機関の燃料噴射弁による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置である。そして、請求項1に記載の発明では、吸気通路内の吸気圧を都度の吸気行程にて取得し、前回の吸気行程にて取得された吸気圧に応じた噴射量の主噴射を、前回の吸気行程終了から今回の吸気行程開始までの所定タイミングにて実施し、今回の吸気行程にて取得された吸気圧に基づいて、上記主噴射による噴射量の不足分を補う追加噴射を今回の吸気行程中の所定タイミングにて実施する。
ここで、単気筒内燃機関や独立吸気式の多気筒内燃機関では、燃料噴射対象の気筒の吸気行程でのみ吸気圧が内燃機関の負荷変動と相関し、吸気行程以外の行程では吸気圧が負荷変動と相関しない。そのため、単気筒内燃機関や独立吸気式の多気筒内燃機関では、上述の如く前回の吸気行程終了後から今回の吸気行程開始前までに実施する主噴射の噴射量は、前回の吸気行程にて取得された吸気圧に基づいて算出される。したがって、前回の吸気行程終了後から主噴射までの間に内燃機関の負荷が変動し、今回の吸気行程において気筒内に供給される空気量(供給空気量)が増加した場合には、その供給空気量に対して主噴射による噴射量が不足する。
一方、単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関の吸気通路の容積は、集合吸気式の多気筒内燃機関の吸気通路の容積よりも小さくなると考えられる。すなわち、集合吸気式の多気筒内燃機関では、複数気筒が1つの吸気通路に接続されていることから、吸気通路の容積が相対的に大きくなる。これに対して、単気筒内燃機関では1つの気筒が1つの吸気通路に接続されており、また独立吸気式の多気筒内燃機関では複数気筒が互いに異なる吸気通路に接続されている。その結果、単気筒内燃機関及び独立吸気式の多気筒内燃機関の吸気通路の容積は相対的に小さくなる。そのため、単気筒内燃機関や独立吸気式の多気筒内燃機関では、吸気行程の吸気圧が内燃機関の負荷と良好に相関する。
したがって、上述の如く今回の吸気行程にて取得された吸気圧に基づいて追加噴射を今回の吸気行程中の所定タイミングにて実施することにより、供給空気量に対する主噴射による噴射量の不足分を追加噴射で好適に補うことができる。これにより内燃機関の空燃比を適正な値に保つことができる。
請求項2に記載の発明では、都度の吸気行程にて複数回、吸気圧を取得し、取得された複数の吸気圧の推移に基づいて、追加噴射の噴射量を算出する。こうして算出された追加噴射の噴射量が1つの吸気圧に基づいて算出された追加噴の噴射量よりも適正な噴射量となることが考えられる。この場合、内燃機関の空燃比を精度よく制御することができる。
ここで、吸気下死点における吸気圧は、内燃機関の負荷と相対的に良好に相関する。そのため、吸気行程の吸気下死点以前に取得された吸気圧に基づいて吸気下死点における吸気圧を推定し、推定された吸気下死点における吸気圧に基づいて追加噴射の噴射量を算出してもよい(請求項3)。
請求項4に記載の発明は、吸気通路にサージタンクのない内燃機関に適用される。こうした内燃機関では、吸気通路にサージタンクを備える内燃機関よりも吸気通路の容積が小さい。その結果、吸気行程の吸気圧とその吸気行程における供給空気量とが一層良好に相関する。これにより、内燃機関の空燃比を一層精度よく制御することができる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を図面に従って説明する。本実施形態は、単気筒内燃機関である二輪車用4サイクルガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射制御を実施することとしている。先ずは、図1を参照しながら、エンジン制御システム全体の概略構成について説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、その下流側にはスロットルバルブ14が設けられている。エアクリーナ12には吸気温を検出するための吸気温センサ13が設けられ、スロットルバルブ14にはスロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ15が設けられている。スロットルバルブ14の下流側には吸気管11内の圧力(以下「吸気圧」という)を検出するための吸気管圧力センサ16が設けられている。さらに、吸気管11の吸気ポート近傍には、燃料噴射弁としての電磁駆動式のインジェクタ17が取り付けられている。この吸気管11にはサージタンクが設けられていない。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開弁により空気と燃料との混合気が気筒23内に導入され、排気バルブ22の開弁により燃焼後の排気が排気管24に排出される。エンジン10のシリンダヘッドには点火プラグ25が取り付けられており、点火プラグ25には、点火コイル等からなる点火装置26を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ25の対向電極間に火花放電が発生し、気筒23内に導入された混合気が着火され燃焼に供される。
排気管24には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられている。また、エンジン10には、同エンジン10の所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状の検出信号を出力するクランク角センサ34が設けられている。また、燃料系において、燃料タンク41内にはインタンク式の燃料ポンプモジュール42が設けられており、燃料タンク41内の燃料が燃料配管43を介してインジェクタ17に供給されるようになっている。
ECU50は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。ECU50には、上述した吸気管圧力センサ16及びクランク角センサ34に加え、エンジン10の冷却水温や油温などのエンジン温度を検出する温度センサ35が接続されている。ECU50は、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することにより、エンジン10の各部を制御する。例えば、ECU50はインジェクタ17を操作してエンジン10の燃料噴射制御を実施する。
次に、図2(a)〜(c)を参照しながら、吸気圧の変化と、吸気管11内から気筒23内へ単位時間当たりに流れる空気量(以下「吸入空気量」という)の変化とについて説明する。図2はクランク角度位置に対する各物理量の推移を示す図であり、(a)はアクセル操作量の推移、(b)は吸気圧の推移、(c)は吸入空気量の推移を示すグラフである。なお、図2では、クランク角度位置θ14においてアクセル操作量が増加すること、具体的にはアクセルグリップが加速側に操作されることを想定している。
図2に示すクランク角度位置θ11において吸気行程が開始されると、吸気管11内の空気が気筒23内へ吸い込まれ(図2(c)参照)、結果として吸気圧が負圧となる(図2(b)参照)。クランク角度位置θ11以降では、吸入空気量が、ピストン27の降下に伴って吸気行程開始(θ11参照)からピストン27の吸気下死点近傍(θ12参照)にかけて増大する(図2(c)参照)。その結果、吸気圧が吸気行程開始から吸気下死点近傍にかけて低下する(図2(b)参照)。
その後、クランク角度位置θ13において吸気行程が終了すると、吸入空気量が0となる(図2(c)参照)。その結果、吸気行程終了(θ13参照)から次回の吸気行程開始(θ15参照)にかけて、吸気圧が大気圧近傍の圧力まで上昇する(図2(b)参照)。
クランク角度位置θ14においてアクセル操作量が増加すると、スロットルバルブ14の開度が大きくなる。その結果、クランク角度位置θ15〜θ16の吸気行程において気筒内23に供給される空気量(以下「供給空気量」という)は、クランク角度位置θ11〜θ13の吸気行程における供給空気量よりも多くなる。一方、クランク角度位置θ15〜θ16の吸気行程における吸気圧は、クランク角度位置θ11〜θ13の吸気行程における吸気圧よりも大きくなる。
このように、吸気行程の吸気圧は、その吸気行程の吸入空気量に相関し、その吸気行程における供給空気量(吸入空気量の積分値:図2に示す斜線部の面積に相当)と相関する。特にエンジン10は、2輪車用の単気筒内燃機関であり、吸気管11にサージタンクを備えていないため、吸気管11の容積が小さくなっている。すなわち、2輪車用のエンジン10では吸気管11の長さが四輪車用の内燃機関よりも短くなっている。また、単気筒のエンジン10では1つの気筒23が1つの吸気管11に接続されている。さらに、エンジン10は吸気管11にサージタンクを備えていない。その結果として、吸気管11の容積が小さくなっている。これにより、エンジン10では、吸気圧の変化がなまされず、吸気行程の吸気圧が供給空気量と良好に相関する。
ところで、集合吸気式の多気筒内燃機関では、複数気筒が1つの吸気管に接続されている。また、複数気筒のうち一の気筒に着目した場合において、一の気筒の吸気行程以外の行程に他の気筒の吸気行程が割り当てられている。そのため、一の気筒に関しその燃焼サイクルの吸気行程の吸気圧に加え、他の行程の吸気圧も供給空気量に相関する。特に4気筒以上の集合吸気式の多気筒内燃機関では、都度のサイクルの全行程の吸気圧が供給空気量に相関することとなる。そのため、前回の吸気行程終了後から今回の吸気行程開始前までに実施する主噴射の噴射量は、その噴射直前の吸気圧に基づいて算出することができる。これにより、前回の吸気行程終了後から主噴射までの間にエンジン負荷が増大し、供給空気量が増加したとしても、その供給空気量の増加に対して主噴射による燃料噴射量(以下「主噴射量」という)を増量することで、内燃機関の空燃比を適正に保つことができる。
これに対して、単気筒のエンジン10では、1つの気筒23が1つの吸気管11に接続されていることから、気筒23の吸気行程でのみ吸気圧が供給空気量に相関し、吸気行程以外の行程では吸気圧が供給空気量に相関しない。そのため、上述の如く前回の吸気行程終了後から今回の吸気行程開始前までに実施する主噴射の噴射量は、前回の吸気行程の吸気圧に基づいて算出する必要がある。そのため、前回の吸気行程終了後から主噴射までの間にエンジン負荷が増大し、供給空気量が増加した場合には、供給空気量に対して主噴射量が不足することとなる。
そこで、本実施形態では、都度の燃焼サイクル毎に主噴射及び追加噴射の2種類の燃料噴射を実施するようにしている。ここで、主噴射とは前回の吸気行程の吸気圧に応じた噴射量の燃料噴射である。この主噴射は、前回の吸気行程終了から今回の吸気行程開始前までの所定タイミングにて実施される。一方、追加噴射とは今回の吸気行程の吸気圧に応じた噴射量の燃料噴射である。この追加噴射は、供給空気量に対する主噴射量の不足分を補うべく、今回の吸気行程中の所定タイミングにて実施される。
次に、図3,4を参照しながら、主噴射制御及び追加噴射制御について詳説する。図3は主噴射制御プログラムの流れを示すフローチャートであり、図4は追加噴射制御プログラムの流れを示すフローチャートである。これらのプログラムは、ECU50により所定周期(所定クランク角ごとに又は所定時間周期)で実行される。
(主噴射制御)
図3に示すステップS10では、ECU50は、クランク角度センサ34の検出信号に基づいてクランク角度位置を算出し、そのクランク角度位置の算出値が主噴射用の吸気圧取得位置であるか否かを判定する。ここで、吸気圧取得位置とは、吸気行程中の所定タイミングとして予め設定されたクランク角度位置である。この主噴射用の吸気圧取得位置は、吸気行程の吸気圧とその吸気行程における供給空気量とが最も良好に相関するクランク角度位置(例えば、吸気下死点のクランク角度位置)に設定することが望ましい。
ECU50は、ステップS10においてクランク角度位置が吸気圧取得位置であると判定すると、ステップS11の処理に進み、ステップS10においてクランク角度位置が吸気圧取得位置でないと判定すると、ステップS13の処理に進む。
ステップS11では、ECU50は、吸気管圧力センサ16の検出値に基づいて吸気圧を算出する。続くステップS12では、ECU50は、ステップS11において算出した吸気圧に基づいて主噴射量を算出する。例えばECU50は、エンジン回転速度及び吸気圧をパラメータとする空気量マップを参照して、供給空気量を算出する。そしてECU50は、算出した供給空気量を目標空燃比で除算した結果を主噴射量とする。なお、この場合エンジン回転速度は、例えばクランク角センサ34の検出値から算出することができる。
ステップS13では、ECU50は、クランク角度位置が主噴射実施位置であるか否かを判定する。ここで主噴射実施位置とは、吸気行程終了後から吸気行程開始までの所定タイミングとして予め設定されたクランク角度位置である。そしてECU50は、クランク角度位置が主噴射実施位置であると判定するとステップS14の処理に進み、クランク角度位置が主噴射実施位置でないと判定すると今回の主噴射制御プログラムの実行を終了する。
ステップS14では、ECU50は、インジェクタ17を操作して、ステップS12において算出された主噴射量の主噴射を実施する。詳しくは、ECU50は、主噴射量に応じた噴射時間だけインジェクタ17を開弁させる。そして、ECU50は、今回の主噴射制御プログラムの実行を終了する。
(追加噴射制御)
図4に示すステップS20では、ECU50は、クランク角度センサの検出値に基づいてクランク角度位置を算出し、そのクランク角度位置の算出値が追加噴射用の吸気圧取得位置であるか否かを判定する。ここで吸気圧取得位置とは、吸気行程中の所定タイミングとして予め設定されたクランク角度位置である。この追加噴射用の吸気圧取得位置は、追加噴射による燃料噴射量(以下「追加噴射量」という)の最大値を考慮して設定される。追加噴射の噴射時間が吸気圧取得位置から吸気行程終了位置までのクランク角度範囲に制限されるからである。
ECU50は、ステップS20においてクランク角度位置が吸気圧取得位置であると判定すると、ステップS21の処理に進み、ステップS20においてクランク角度位置が吸気圧取得位置でないと判定すると、今回の主噴射制御プログラムの実行を終了する。
ステップS21では、ECU50は、吸気管圧力センサ16の検出値に基づいて吸気圧を算出する。続くステップS22では、ECU50は、ステップS21において算出した吸気圧に基づいて吸気下死点における吸気圧を算出する。例えばECU50は、吸気圧取得位置の吸気圧及びエンジン回転速度をパラメータとする吸気圧マップを参照して、ステップS21において算出した吸気圧から吸気下死点における吸気圧を算出する。
続くステップS23では、ECU50は、ステップS22において算出した吸気下死点における吸気圧に基づいて、目標空燃比を実現するために要する燃料噴射量を算出する。例えばECU50は、上述した空気量マップを参照して、エンジン回転速度及び吸気下死点における吸気圧から目標空燃比を実現するために要する燃料噴射量を算出する。
続くステップS24では、ECU50は、ステップS23において算出した燃料噴射量と、前回の吸気行程終了後から今回の吸気行程開始前までの所定タイミングにて実施された主噴射の主噴射量とに基づいて追加噴射量を算出する。詳しくは、ECU50は、例えばステップS23において算出した燃料噴射量から主噴射量を差し引いた結果を追加噴射量とする。
続くステップS25では、ECU50は、ステップS24において算出した追加噴射量が所定量以上か否かを判定する。そして、ECU50は、追加噴射量が所定量以上と判定すると、ステップS24において算出した追加噴射量の追加噴射を実施し、今回の追加噴射制御プログラムの実行を終了する。一方、ECU50は、追加噴射量が所定量よりも少ないと判定すると、そのまま今回の追加噴射制御プログラムの実行を終了する。
次に、図5(a)〜(e)を参照しながら、本実施形態の燃料噴射制御について詳説する。図5はクランク角度位置に対する各物理量の推移を示す図であり、(a)はアクセル操作量の推移、(b)は吸気圧の推移、(c)は吸入空気量の推移、(d)は主噴射による噴射率の推移、(e)は追加噴射による噴射率の推移を示すグラフである。なお、図5ではクランク角度位置θ29においてアクセル操作量が増加すること、具体的にはアクセルグリップが加速側に操作されることを想定している。
クランク角度位置が主噴射用の吸気圧取得位置となるクランク角度位置θ22では、そのクランク角度位置θ22における吸気圧が算出される。そして、算出された吸気圧から主噴射量が算出される。その後、クランク角度位置が主噴射実施位置となるクランク角度位置θ24において、クランク角度位置θ22において算出された噴射量の主噴射が実施される。
クランク角度位置が追加噴射用の吸気圧取得位置となるクランク角度位置θ26では、そのクランク角度位置θ26における吸気圧が算出される。そして、算出された吸気圧から先の主噴射(θ24参照)による噴射量の不足分が算出される。
ここで、クランク角度位置θ24において実施された主噴射の噴射量は、クランク角度位置θ21からθ23の吸気行程における供給空気量に基づいて算出されている。また、クランク角度位置θ25からθ28の吸気行程における供給空気量は、クランク角度位置θ21からθ23の吸気行程における供給空気量に対して殆ど変化していない。そのため、上記主噴射による噴射量の不足分は略0となる。その結果、クランク角度位置θ26において追加噴射は実施されない。
クランク角度位置が主噴射用の吸気圧取得位置となるクランク角度位置θ27では、上述したクランク角度位置θ22の場合と同様の処理が実行され、結果として主噴射量が算出される。そして、クランク角度位置が主噴射実施位置となるクランク角度位置θ30において、クランク角度位置θ27の吸気圧に基づいて算出された噴射量の主噴射が実施される。
クランク角度位置が追加噴射用の吸気圧取得位置となるクランク角度位置θ32では、クランク角度位置θ26の場合と同様の処理が実行され、結果としてクランク角度位置θ31からθ34までの吸気行程における供給空気量が算出される。そして、算出された供給空気量に対する先の主噴射(θ30参照)による噴射量の不足分が算出される。
ここで、クランク角度位置θ30において実施された主噴射の噴射量は、クランク角度位置θ25からθ28の吸気行程における供給空気量に基づいて算出されている。また、クランク角度位置θ31からθ34までの吸気行程における供給空気量は、クランク角度位置θ25からθ28までの吸気行程における供給空気量に対して増加している。そのため、クランク角度位置θ30において実施された主噴射による噴射量の不足分は大きくなる。その結果、上記噴射量の不足分の算出後(θ33参照)において、その噴射量の不足分に相当する噴射量の追加噴射が実施される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
今回、吸気行程にて取得された吸気圧に応じた噴射量の追加噴射を実施するようにした。ここでエンジン10は、2輪車用の単気筒内燃機関であり、吸気管11にサージタンクを備えていない。そのため、エンジン10では、吸気行程の吸気圧がその吸気行程の供給空気量に良好に相関する。したがって、上述の如く追加噴射を実施することで、供給空気量に対する主噴射による噴射量の不足分を追加噴射で好適に補うことができる。これによりエンジン10の空燃比を適正な値に保つことができる。
また、追加噴射用の吸気圧取得位置における吸気圧に基づいて、吸気下死点における吸気圧を算出し、算出した吸気圧に基づいて供給空気量を算出した。このように追加噴射用の吸気圧取得位置における吸気圧を吸気下死点における吸気圧に変換することで、主噴射量算出用の空気量マップを追加噴射量算出用の空気量マップとしても利用することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、吸気行程にて取得された1つの吸気圧(追加噴射用の吸気圧取得位置における吸気圧:図5に示すθ26参照)に基づいて追加噴射量を算出した。しかしながら、これに限られず、吸気行程にて複数回、吸気圧を取得し、これら複数の吸気圧の推移に基づいて追加噴射量を算出してもよい。
こうして算出された追加噴射量が、1つの吸気圧に基づいて算出された噴射量よりも適正な噴射量となることが考えられる。この場合、エンジン10の空燃比を精度よく制御することができる。また、複数の吸気圧の推移に基づいて吸気行程の早期に適正な追加噴射量を算出することができれば、吸気行程において追加噴射の噴射時間を確保することができる。この場合、追加噴射の最大噴射量が多くなることから、エンジン10の空燃比を一層精度よく制御することができる。
例えば、吸気圧変化の勾配(吸気圧の単位クランク角度位置当たりの変化量)や吸気圧変化の積分値に基づいて、吸気下死点の吸気圧や追加噴射量を算出することが考えられる。
・上記実施形態では、追加噴射用の吸気圧取得位置を予め設定された固定値とした。しかしながら、これに限られず、追加噴射用の吸気圧取得位置は、吸気行程の吸気圧などに応じて可変設定してもよい。
・上記実施形態では、吸気管にサージタンクを備えない二輪車用の単気筒内燃機関であるエンジン10を対象とした。しかしながら、これに限られず、本発明は二輪車以外の車両に搭載される単気筒内燃機関にも適用可能である。また、吸気管にサージタンクを備える単気筒内燃機関にも適用可能である。
・上記実施形態では、単気筒内燃機関であるエンジン10を対象としたが、本発明は独立吸気式の多気筒内燃機関にも適用可能である。ここで、独立吸気式の多気筒内燃機関とは、複数気筒が互いに異なる吸気管に接続されている内燃機関のことである。
・上記実施形態では、吸気行程にて取得された1つの吸気圧(主噴射用の吸気圧取得位置における吸気圧:図5に示すθ27参照)に基づいて主噴射量を算出した。しかしながら、これに限られず、吸気行程にて複数回、吸気圧を取得し、これら複数の吸気圧の推移に基づいて主噴射量を算出してもよい。
・上記実施形態では、スロットルバルブ14にスロットル開度センサ15を設けた。しかしながら、本発明によれば、供給空気量を精度よく検出し、空燃比を精度よく制御することができることから、スロットル開度センサを必ずしも設ける必要はない。すなわち、本発明によれば、スロットル開度センサを廃止することにより、空燃比制御の精度低下を抑制しつつ、エンジンシステムのコストを削減することもできる。
エンジンシステム全体の概略構成を示す図。 アクセル操作量、吸気圧、及び吸入空気量の各物理量の推移を示す図。 実施形態の主噴射制御プログラムの流れを示すフローチャート。 実施形態の追加噴射制御プログラムの流れを示すフローチャート。 実施形態の燃料噴射制御を示す図。
符号の説明
10…エンジン(単気筒内燃機関)、11…吸気管、14…スロットルバルブ、15…スロットル開度センサ、16…吸気管圧力センサ、17…インジェクタ(燃料噴射弁)、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、23…気筒、34…クランク角センサ、50…ECU(吸気圧取得手段、主噴射制御手段、追加噴射制御手段)。

Claims (4)

  1. 単気筒内燃機関又は独立吸気式の多気筒内燃機関に適用され、前記内燃機関の空燃比を適正な値に保つべく同内燃機関の吸気通路に設けられた燃料噴射弁による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置において、
    前記吸気通路内の吸気圧を都度の吸気行程にて取得する吸気圧取得手段と、
    前記吸気圧取得手段により前回の吸気行程にて取得された吸気圧に応じた噴射量の主噴射を、前回の吸気行程終了後から今回の吸気行程開始前までの所定タイミングにて実施する主噴射制御手段と、
    前記吸気圧取得手段により今回の吸気行程にて取得された吸気圧に基づいて、主噴射による噴射量の不足分を補う追加噴射を今回の吸気行程中の所定タイミングにて実施する追加噴射制御手段と、
    を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記吸気圧取得手段は、都度の吸気行程にて複数回、吸気圧を取得し、
    前記追加噴射制御手段は、前記吸気圧取得手段により取得された複数の吸気圧の推移に基づいて、前記追加噴射の噴射量を算出する請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記追加噴射制御手段は、吸気行程の吸気下死点以前に取得された吸気圧に基づいて吸気下死点における吸気圧を推定し、推定された吸気下死点における吸気圧に基づいて前記追加噴射の噴射量を算出する請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 吸気通路にサージタンクのない内燃機関に適用される請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
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