JP2010007637A - エンジンのトルクショック抑制制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料カットリカバリ運転時のトルクショックを抑制する。
【解決手段】本発明は、各気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置と、点火装置と、酸素ストレージ機能を有する排気浄化触媒と、を備えるエンジンのトルクショックを抑制する制御装置であって、燃料カット運転から燃料カットリカバリ運転へ移行するときに、空燃比をリッチにして排気浄化触媒に吸収された酸素を放出するリッチスパイク要求が有るか否かを判定するリッチスパイク要求判定手段と、リッチスパイク要求があるときは、燃料噴射を2度に分割する燃料噴射分割手段S83と、燃料噴射分割手段によって分割された燃料噴射の1度目の燃料噴射を、少なくとも点火装置周りに混合気が形成されるタイミングで噴射し、2度目の燃料噴射を、点火装置周りから外れた位置に混合気が形成されるタイミングで噴射する燃料噴射手段S84と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明はエンジンのトルクショック抑制制御装置に関する。
従来から、各気筒への燃料噴射を停止する燃料カット運転から燃料噴射を再開する燃料カットリカバリ運転へ移行するときに、燃料を余分に噴射するリッチスパイクを実施するものがある(特許文献1参照)。これにより、空燃比をリッチにして、燃料カット運転中に三元触媒が余分に吸収した酸素を放出させることができる。そのため、排気エミッションの向上を図ることができる。
特開2005−105963号公報
しかしながら、前述した従来のものでは、リッチスパイク時に燃料が余分に噴射されるため、燃料カットリカバリ運転時にトルクショックが発生し、運転性能が悪化するという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、排気エミッションを悪化させることなく、燃料カットリカバリ運転時のトルクショックを抑制することを目的とする。
本発明は、以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、各気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置(20)と、前記燃料噴射装置(20)から噴射された燃料と空気との混合気を着火する点火装置(10)と、排気通路(40)に設けられ、酸素ストレージ機能を有する排気浄化触媒(42)と、を備えるエンジン(1)のトルクショックを抑制する制御装置であって、前記燃料噴射装置(20)の燃料噴射を停止する燃料カット運転から燃料噴射を再開する燃料カットリカバリ運転へ移行するときに、空燃比をリッチにして前記排気浄化触媒(42)に吸収された酸素を放出するリッチスパイク要求が有るか否かを判定するリッチスパイク要求判定手段(S5)と、前記リッチスパイク要求があるときは、燃料噴射を2度に分割する燃料噴射分割手段(S83)と、前記燃料噴射分割手段によって分割された燃料噴射の1度目の燃料噴射を、少なくとも前記点火装置周りに混合気が形成されるタイミングで噴射し、2度目の燃料噴射を、前記点火装置周りから外れた位置に混合気が形成されるタイミングで噴射する燃料噴射手段(S84)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃料カットリカバリ運転に移行した場合に、リッチスパイク要求があるときは、燃料噴射を2回に分けて実施する。そして、1度目の燃料噴射を少なくとも点火装置周りに混合気が形成されるタイミングで噴射し、2度目の燃料噴射を点火装置周りから外れた位置に混合気が形成されるタイミングで噴射する。
そのため、2度目の燃料噴射によって噴射された燃料は、燃焼に寄与しないので、リッチスパイク量を増量しても、トルクショックを抑制することができる。またリッチスパイク量を増量することができるので、排気エミッションを悪化させることもない。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による筒内直接燃料噴射式火花点火エンジン(以下「エンジン」という)1の制御装置の全体システム図である。
エンジン1は、直列4気筒エンジンであって、点火装置10と、燃料噴射装置20と、吸気通路30と、排気通路40と、を備える。
点火装置10は、各気筒内で圧縮された混合気を着火する。
燃料噴射装置20は、各気筒内に高圧燃料を直接噴射する。
吸気通路30は、各気筒に空気を供給するための通路である。吸気通路30は、エアフローセンサ31と、電子制御スロットル32と、吸気マニホールド34と、を備える。
エアフローセンサ31は、エンジン1の吸入吸気量を検出する。
電子制御スロットル32は、後述するコントローラ50からの制御信号でスロットル弁33を駆動し、運転状態に応じたスロットル開度に制御する。
吸気マニホールド34は、エンジン1の吸気ポートに接続され、各気筒に空気を均等に分配する。
排気通路40は、各気筒内で発生する排気(燃焼ガスや空気など)を外部へと排出するための通路である。排気通路40は、排気マニホールド41と、三元触媒42と、を備える。
排気マニホールド41は、エンジン1の排気ポートに接続され、各気筒から排出された排気をまとめる。
三元触媒42は、理論空燃比(ストイキ)での運転時に、排気中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素化合物(NOx)を同時に効率よく浄化する。三元触媒42は、酸素ストレージ機能を有しており、三元触媒42に流入する排気の空燃比がリーンのときは排気中の酸素を吸収する。一方、三元触媒42に流入する排気の空燃比がリッチになると吸収した酸素を放出する。これにより、三元触媒42に流入する排気の空燃比がリーン側又はリッチ側にずれていたとしても、三元触媒42の内部雰囲気は実質的に理論空燃比に維持される。
コントローラ50は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ50は、各種センサからの入力信号に基づいて、燃料噴射装置20から噴射される燃料の量や噴射時期などを制御する。
ここで、本実施形態では、エンジン1の運転状態が、例えば減速時などの所定の運転状態になると、各気筒への燃料噴射を停止する燃料カット運転を実施して燃費の向上を図っている。
しかしながら、燃料カット運転中は、三元触媒42に空気が流入し続けることになるため、三元触媒42は酸素を吸収し続けることになる。三元触媒42に吸収されている酸素が多くなりすぎると、三元触媒42は内部雰囲気を理論空燃比に維持できなくなるので、浄化性能が低下してしまう。
そのため、燃料カット運転を終了して燃料噴射を再開した直後のエミッションが悪化してしまうという問題点があった。
そこで、従来から各気筒への燃料噴射を再開する燃料カットリカバリ運転時に、燃料噴射量を増量補正して、排気の空燃比を一時的にリッチにするリッチスパイクを実施していた。これにより、三元触媒42に余分に吸収されていた酸素を強制的に放出し、エミッションの悪化を抑制していた。
しかしながら、燃料カットリカバリ運転時に一時的にリッチスパイクを実施すると、燃料が増量されることからエンジンの出力トルクも一時的に増加する。そのため、燃料カットリカバリ運転時にトルクショックが発生し、運転性能が悪化するという問題点があった。
そこで、本実施形態では、燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときは、燃料の2度噴きを実施し、リッチスパイクのための増量分を燃焼に寄与しないタイミングで噴射する。つまり、1度目の燃料噴射を、燃焼室全体に均質な混合気が形成されるタイミングで噴射し、1度目の燃料噴射によって形成された混合気を燃焼に寄与させる。そして、2度目の燃料噴射を、点火装置周りから外れた位置に混合気が形成されるタイミングで噴射し、2度目の燃料噴射によって形成された混合気が燃焼に寄与しないようにする。
これにより、2度目の燃料噴射によって形成された混合気は燃焼に寄与しないため、2度目の噴射量、すなわちリッチスパイク量(燃料噴射量の増量補正量)を大きくしても、燃料カットリカバリ運転時にトルクショックが発生するのを抑制できる。
また、リッチスパイク量を大きくすることができるので、三元触媒42に余分に吸収されていた酸素を素早く放出でき、エミッションの悪化を抑制できる。
図2は、燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときに燃焼室11に形成される混合気の状態を示す図である。
図2に示すように、1度目の燃料噴射によって、燃焼室11の全体に形成される第1混合気101を形成する。そして、2度目の燃料噴射によって、点火装置10の周りから外れた位置に第2混合気102を形成する。
なお、図2に示すように、ピストン12の冠面には、ジャンプキャビティ12aが形成される。ジャンプキャビティ12aは、ジャンプキャビティ12aに向けて噴射された燃料を、点火装置10の周りに誘導する。
図3は、燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときの、1度目の燃料噴射IT1のタイミングと、2度目の燃料噴射IT2のタイミングと、を示した図である。
前述したように、本実施形態では、1度目の燃料噴射IT1によって、燃焼に寄与する均質混合気を燃焼室全体に形成する必要がある。そのため、1度目の燃料噴射IT1は、吸気弁が開いている時期に噴射される。本実施形態では、図3に示すように、吸気行程から圧縮行程の前半にかけての適当な時期に噴射する。
一方、2度目の燃料噴射IT2によって、燃焼に寄与しないリッチスパイク用の混合気を、点火装置10の周りから外れた位置に形成する必要がある。そのため、2度目の燃料噴射IT2は、燃料噴射装置20から噴射された燃料が、ピストン冠面に形成されたジャンプキャビティ12aに入らない時期に噴射される。本実施形態では、図3に示すように、燃料噴射装置20から噴射された燃料が、ピストン冠面に形成されたジャンプキャビティ12aに入る圧縮行程後半より前の時期に噴射される。
ところで、燃料カットリカバリ運転が開始されてからの最初の数サイクルは、サイクルごとに気筒内に残留している筒内残ガス量が異なる。この点について図4を参照して説明する。
図4は、燃料カットリカバリ運転が開始されてから数サイクルが経過するまでの各気筒の気筒内に残留する筒内残ガス量を示した図である。なお、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程を1サイクルとしている。また、点火順序は#1気筒、#4気筒、#2気筒、#3気筒の順になっている。
図4に示すように、燃料カットリカバリ運転が開始された直後の1サイクル目は、各気筒内の残ガス量はほとんどゼロである。これは、燃料カット運転中に気筒内を通過する空気によって、残ガスが掃気されるためである。
2サイクル目になると、#1気筒では、1サイクル目で生じた自気筒(#1気筒)の排気の一部が残ガスとして気筒内に残留するため、その残ガスが筒内残ガス量となる。
一方で、#4気筒では、1サイクル目で生じた自気筒(#4気筒)の排気の一部が残ガスとして残留するとともに、他気筒(#1気筒)で生じた排気の一部が排気マニホールドを介して流入してくる。そのため、自気筒(#4気筒)の残ガスと、排気マニホールドを介して流入してきた他気筒(#1気筒)の排気と、の合計が筒内残ガス量となる。
#2気筒では、同じ原理で自気筒(#2気筒)の残ガスと、排気マニホールドを介して流入してきた他気筒(#1気筒及び#4気筒)の排気と、の合計が筒内残ガス量となる。同じく#3気筒では、自気筒(#2気筒)の残ガスと、排気マニホールドを介して流入してきた他気筒(#1気筒、#4気筒及び#2気筒)の排気と、の合計が筒内残ガス量となる。
したがって、2サイクル目では点火順序が後の気筒の筒内残ガス量の方が、点火順序が先の気筒の筒内残ガス量よりも多くなる。
3サイクル目以降になると、各気筒の筒内残ガス量はほぼ一定量となる。
このように、燃料カットリカバリ運転が開始されてからの最初の数サイクルは、サイクルごとに気筒内に残留している筒内残ガス量が異なる。したがって、各サイクルとも同じ量の燃料を噴射すると、最初の数サイクルのエンジンの出力トルクが変動してトルクショックが発生し、運転性能が悪化する。
そこで本実施形態では、最初の数サイクルは燃焼に寄与する1度目の燃料噴射IT1の噴射量を減らす。そして、最初の数サイクルを経過した後は、燃焼に寄与する混合気を増やすため2度目の燃料噴射IT2の時期を遅角させる。
図5(A)は、燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときの、1度目の燃料噴射IT1及び2度目の燃料噴射IT2の噴射量を、サイクルごとに示した図である。図5(B)は、燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときの、1度目の燃料噴射IT1及び2度目の燃料噴射IT2の噴射時期を、サイクルごとに示した図である。
図5(A)に示すように、筒内残ガス量の少ない1サイクル目の燃料噴射IT1を最も少なくし、所定のサイクル数に達するまでは、筒内残ガス量が増加していくに従って1度目の燃料噴射IT1の噴射量を増加させる。一方で、2度目の燃料噴射IT2は、サイクル数に関係なく、要求されるリッチスパイク量を噴射する。
図5(B)に示すように、1度目の燃料噴射IT1の噴射時期は、運転状態に応じて設定される。一方で、2度目の燃料噴射IT2の噴射時期は、筒内残ガス量が増加していくに従って遅角させて、2度目の燃料噴射IT2の後半の燃料噴射がジャンプキャビティに入るようする。これにより、2度目の燃料噴射IT2の一部を燃焼に寄与させることができるので、燃焼速度を速めることができる。
以下では、上述してきた燃料カットリカバリ運転時のトルクショック抑制制御について説明する。
図6は、本実施形態による燃料カットリカバリ運転時のトルクショック抑制制御について説明するフローチャートである。コントローラ50は、このルーチンを所定の演算周期(例えば10ms)で繰り返し実行する。
ステップS1において、コントローラ50は、燃料カットリカバリフラグが1にセットされているか否かを判定する。燃料カットリカバリフラグについては後述する(ステップS4)。コントローラ50は、燃料カットリカバリフラグが1にセットされていればステップS5に処理を移行し、0にセットされていればステップS2に処理を移行する。
ステップS2において、コントローラ50は、燃料カット運転中か否かを判定する。コントローラ50は、燃料カット運転中であればステップS3に処理を移行し、そうでなければ今回の処理を終了する。
ステップS3において、コントローラ50は、エンジンの運転状態に応じて燃料カットリカバリ運転を開始するか否かを判定する。コントローラ50は、燃料カットリカバリ運転を開始するときはステップS4に処理を移行し、燃料カット運転を続けるときは今回の処理を終了する。
ステップS4において、コントローラ50は、燃料カットリカバリフラグを1にセットする。燃料カットリカバリフラグは、燃料カットリカバリ運転をしている間、1にセットされるフラグである。
ステップS5において、コントローラ50は、リッチスパイクの要求があるか否かを判定する。具体的には、燃料がカットされていた時間(燃料カット運転を行っていた時間)に基づいて判定する。燃料カットの時間が短ければ、三元触媒42に吸収される酸素量は少なく、リッチスパイクを実施する必要がないためである。コントローラ50は、リッチスパイクの要求があるときはステップS8に処理を移行し、要求がないときはステップS6に処理を移行する。
ステップS6において、コントローラ50は、通常の燃焼制御を実施する。具体的には、低回転低負荷時に成層燃焼を実施し、高回転高負荷時に均質燃焼を実施する。
なお、ここでいう成層燃焼とは、圧縮行程中に燃料を1度だけ噴射し、点火装置10の近傍に燃料を偏在させた状態で混合気を圧縮上死点前に点火する希薄燃焼のことをいう。均質燃焼とは、吸気行程中に燃料を1度だけ噴射し、空燃比が均一の混合気を燃焼室全体に形成してから点火する燃焼のことをいう。
ステップS7において、コントローラ50は、燃料カットリカバリフラグを0にセットする。
ステップS8において、コントローラ50は、トルクショック抑制処理を実施する。トルクショック抑制処理の具体的な内容については、図7を参照して後述する。
図7は、トルクショック抑制処理について説明するフローチャートである。
ステップS81において、コントローラ50は、燃料カットリカバリ運転が開始されてから何サイクル目かを算出する。
ステップS82において、コントローラ50は、燃料カットリカバリ運転が開始されてからのサイクル数と運転状態とに応じて目標当量比を算出し、その目標当量比に基づいて燃料噴射量ITを算出する。
ステップS83において、コントローラ50は、燃料噴射量ITを、1度目に噴射する燃料噴射量IT1と、2度目に噴射する燃料噴射量IT2と、に分割する。
ステップS84において、コントローラ50は、1度目の燃料噴射の時期と、2度目の燃料噴射の時期を設定する。
ステップS85において、コントローラ50は、点火時期を設定する。
図8は、燃料カットリカバリ運転時のトルクショック抑制制御の動作について説明するタイムチャートである。なお、フローチャートとの対応を明確にするため、フローチャートのステップ番号を併記して説明する。
時刻t1で、燃料カット運転から燃料カットリカバリ運転へ移行すると(S1でNo,S2でYes,S3でYes)、燃料カットリカバリフラグが1にセットされ(図8(B);S4)、コントローラ50はリッチスパイクの要求があるか否かを判定する(S1でYes,S5)。ここではリッチスパイク要求があるので(図8(C);S5でYes)、コントローラ50は、トルクショック抑制処理を実行する(S8)。
トルクショック抑制処理が実行されると、コントローラ50は、各気筒の燃焼サイクルが、燃料カットリカバリ運転が開始されてから何サイクル目かを算出する(S81)。そして、算出したサイクル数と運転状態に応じて、燃料噴射量ITを算出する(図8(D);S82)。その後、算出した燃料噴射量ITを、1度目に噴射する燃料噴射量IT1と、2度目に噴射する燃料噴射量IT2と、に分割する(図8(E)(F);S83)。そして、算出したサイクル数と運転状態に応じて、1度目の燃料噴射の時期と、2度目の燃料噴射の時期を設定する(図8(G);S84)。
時刻t2で、リッチスパイク要求がなくなると(図8(C);S5でNo)、燃料カットリカバリフラグが0にセットされる(図8(B);S7)。
以上説明した本実施形態によれば、燃料カット運転から燃料リカバリ運転へ移行する場合に、リッチスパイク要求があるときは、燃料を2度に分割して噴射し、1度目の燃料噴射で燃焼に寄与する均質混合気を燃焼室全体に形成する。そして、2度目の燃料噴射によって、燃焼に寄与しないリッチスパイク用の混合気を、点火装置周りから外れた位置に形成する。
これにより、2度目の燃料噴射によって形成された混合気は燃焼に寄与しないため、リッチスパイク量を増量しても、燃料カットリカバリ運転時にトルクショックが発生するのを抑制できる。
また、リッチスパイク量を増量することができるので、三元触媒42に余分に吸収されていた酸素を素早く放出でき、エミッションの悪化を抑制できる。
さらに、2度目の燃料噴射によって形成された混合気は、点火装置周りから外れた位置に形成される。そのため、点火装置周りの混合気が過剰にリッチになることがない。したがって、燃料が気化されずに失火することを抑制できる。
また、本実施形態では、燃料カットリカバリ運転が開始されてからの最初の数サイクルは、サイクルごとに気筒内に残留している筒内残ガス量が異なるので、筒内残ガス量に応が少ないサイクルのときほど1度目の燃料噴射量が少なくなるようにした。
これにより、より確実に、燃料カットリカバリ運転時にトルクショックが発生するのを抑制できる。
また、本実施形態では、気筒内に残留している筒内残ガス量がほぼ一定になった後の燃料カット運転時には、2度目の燃料噴射の後半の燃料噴射がジャンプキャビティ12aに入るようにした。
これにより、2度目の燃料噴射の一部を燃焼に寄与させることができるので、燃焼速度を速めることができる。したがって、燃焼を安定させることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、本実施形態では直列4気筒エンジンを例に説明したが、気筒数はこれに限られるものではなく、また、直列、V型又は水平対向エンジンなど各種エンジンに適用できる。
筒内直接燃料噴射式火花点火エンジンの制御装置の全体システム図である。 燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときに燃焼室に形成される混合気の状態を示す図である。 燃料カットリカバリ時にリッチスパイクを実施するときの、1度目の燃料噴射のタイミングと、2度目の燃料噴射のタイミングと、を示した図である。 燃料カットリカバリ運転が開始されてから数サイクルが経過するまでの各気筒の気筒内に残留する筒内残ガス量を示した図である。 燃料カットリカバリ運転時にリッチスパイクを実施するときの、1度目の燃料噴射及び2度目の燃料噴射の噴射量及び噴射時期を、サイクルごとに示した図である。 燃料カットリカバリ運転時のトルクショック抑制制御について説明するフローチャートである。 トルクショック抑制処理について説明するフローチャートである。 燃料カットリカバリ運転時のトルクショック抑制制御の動作について説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 筒内直接燃料噴射式火花点火エンジン(エンジン)
10 点火装置
12 ピストン
12a ジャンプキャビティ
20 燃料噴射装置
40 排気通路
42 三元触媒(排気浄化触媒)
S5 リッチスパイク要求判定手段
S81 サイクル数検出手段
S83 燃料噴射分割手段
S84 燃料噴射手段

Claims (4)

  1. 各気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置と、
    前記燃料噴射装置から噴射された燃料と空気との混合気を着火する点火装置と、
    排気通路に設けられ、酸素ストレージ機能を有する排気浄化触媒と、
    を備えるエンジンのトルクショックを抑制する制御装置であって、
    前記燃料噴射装置の燃料噴射を停止する燃料カット運転から燃料噴射を再開する燃料カットリカバリ運転へ移行するときに、空燃比をリッチにして前記排気浄化触媒に吸収された酸素を放出するリッチスパイク要求が有るか否かを判定するリッチスパイク要求判定手段と、
    前記リッチスパイク要求があるときは、燃料噴射を2度に分割する燃料噴射分割手段と、
    前記燃料噴射分割手段によって分割された燃料噴射の1度目の燃料噴射を、少なくとも前記点火装置周りに混合気が形成されるタイミングで噴射し、2度目の燃料噴射を、前記点火装置周りから外れた位置に混合気が形成されるタイミングで噴射する燃料噴射手段と、
    を備えることを特徴とするエンジンのトルクショック抑制制御装置。
  2. 前記燃料カットリカバリ運転が開始されてからの各気筒のサイクル数を検出するサイクル数検出手段を備え、
    前記1度目の燃料噴射によって噴射される燃料量は、前記サイクル数が所定のサイクル数より大きくなるまでは、前記サイクル数が小さいときほど少ない
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのトルクショック抑制制御装置。
  3. 前記燃料噴射装置から噴射された燃料を前記点火装置周りに誘導するジャンプキャビティを冠面に有するピストンを備え、
    前記サイクル数が前記所定のサイクル数より大きくなった後は、前記2度目の燃料噴射を、噴射燃料の後半の一部が前記ジャンキャビティに入るタイミングで噴射する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエンジンのトルクショック抑制制御装置。
  4. 前記リッチスパイク要求判定手段は、前記燃料カット運転の実施時間が所定時間より長ければ、リッチスパイク要求有りと判定する
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1つに記載のエンジンのトルクショック抑制制御装置。
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