JP2014147188A - モータ制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】監視装置による診断結果が異常になった場合でも、可能な限りシステムの作動を継続し、意図しない過大なトルクの発生を抑制し、且つ、製造コストを抑制することができるモータ制御システムを提供する。
【解決手段】演算装置3は、モータ2へ印加する電圧を示す電圧指令値を演算し、駆動装置5を制御する制御信号Spwmを電圧指令値に基づいて生成する。演算装置3は、監視装置6による診断結果Rが正常の場合、モータ2に流れる電流の検出値の絶対値が第2の閾値以下になるように、電圧指令値を演算し、監視装置6による診断結果Rが異常の場合、モータ2に流れる電流の検出値の絶対値が第2の閾値より小さい第3の閾値以下になるように、電圧指令値を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明はモータの駆動を制御するモータ制御システムに係り、特に車両の駆動用モータを制御するのに好適なモータ制御システムに関する。
直流電源からの出力をインバータにより交流電圧に変換し、モータに交流電圧を印加することでモータ電流を制御するシステムにおいては、マイコンなどの演算装置により必要な電圧指令値を算出している。マイコンからの電圧指令値は一般的にはPWM信号として直流電源とモータの間に配置されるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体素子のスイッチングを制御する回路に送られることで、モータには電圧指令値に応じた電圧が印加される。
モータに流すべき電流は電流指令値としてモータが出力すべきトルクから決定され、出力すべきトルクはトルク指令値としてマイコンまたは外部の装置により決定される。
マイコンは電流指令値の演算、電流値の取得、モータ電流を電流指令値に一致させるための電圧指令値演算やPWM信号出力のために必要な機能など複数の機能を有する。これらのうちいずれかの機能が異常になると、電流制御に関連する機能において異常が発生する。異常が発生した際には、場合によって意図しない電圧指令がモータに印加されることで意図しない過大なトルクをモータが出力し、外部に悪影響を与えてしまう可能性がある。そのため、異常が発生したことを検出し、モータへの電圧印加を停止し意図しない過大なトルク出力を回避する必要がある。
例えば、モータが車両の駆動用モータである場合、演算装置に異常が発生し車両システムを制御する外部装置からマイコンに送られるトルク指令値とは異なるトルクをモータが出力することがないようにする必要があり、特に運転者が意図しない過大なトルクをモータが出力することは避ける必要がある。
マイコンの異常を検出するための技術としては、マイコンが自身の異常診断を行う例(以下、自己診断という。)と、マイコン以外の監視装置によりマイコンの異常を診断する例が知られている。特に、監視装置による診断の目的は、マイコンが異常になりマイコンによる自己診断が正常にできない場合でも、マイコンの異常を検出することにある。
マイコンによる自己診断の結果が異常となった場合はマイコンに何らかの異常が発生していることが明らかなため、モータへの電圧印加を停止する必要がある。一方、監視装置による診断結果が異常となった場合、実際にマイコンが異常であるケースと監視装置またはその周辺回路になんらかの異常が発生しているケースがある。
監視装置によりマイコンの異常を診断する例では、監視装置またはその周辺回路に異常が発生している場合であっても、マイコンが正常であれば、マイコンによる電流制御が継続可能である。
例えば、マイコンから送られる信号を監視装置が受信し、監視装置がマイコンの診断を実施する公知の一手法を利用する場合を考える。この例では、信号の送信側であるマイコンが正常であっても、監視装置の受信機能が異常であったり、通信に使用する回路に異常があったりすると、結果として監視装置による診断結果は異常となる。
ここで、監視装置による診断結果が異常となった場合、マイコンが異常であるか、監視装置かその他の異常であるかの判断は困難である。そこで、従来例では、意図しない過大なトルク発生の可能性を回避するためにモータへの電圧印加を停止していた。
これに関連し、サブCPUがメインCPUの異常を検出した後、サブCPUはメインCPUへの電力供給を遮断することでアクチェエータシステムの作動を停止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、3つ以上の複数のCPUが相互に監視することで、異常が発生したCPUを特定し、異常が発生していない残りのCPUが演算を継続する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許4182700号公報 特許3204968号公報
特許文献1の技術では、サブCPUが異常を検出した場合、メインCPUとサブCPUのどちらが異常かは判定できない。メインCPUが正常であり演算が可能である場合、アクチェエータシステムの作動を継続できる可能性がある。しかし、特許文献1の技術では、サブCPUがメインCPUの異常を検出した後、サブCPUはメインCPUへの電力供給を遮断することでアクチェエータシステムの作動を停止していた。そこで、診断結果が異常になった場合でも、可能な限りシステムの作動を継続することが求められる。
一方で、車両の駆動用モータでは、モータ出力の停止により車両の走行が継続できなくなることで、異常箇所の修理に取り掛かるまで時間を要する可能性がある。そのため、可能な限り走行を継続すること、すなわち、可能な限りシステムの作動を継続することが求められる。併せて、意図しない過大なトルクの発生を抑制することも求められる。但し、この場合車両の高速運転は必要とされず、最低限、低速でも車両を動かせる程度のトルク出力があればよい。つまり、トルクの大きさに制限をかけた状態での運転継続ができれば良い。
特許文献2の技術では、複数CPUの相互間処理が複雑になると同時に、CPUが増えることで結果としてシステム内での異常発生の確率が上がり車両運転継続の可能性が低下する恐れがある。また、同性能のCPUを複数使用することでコスト高となることが想定される。そこで、可能な限りシステムの作動を継続し、製造コストを抑制することが求められる。
本発明の目的は、監視装置による診断結果が異常になった場合でも、可能な限りシステムの作動を継続し、意図しない過大なトルクの発生を抑制し、且つ、製造コストを抑制することができるモータ制御システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、モータに流れる電流の検出値の絶対値が第1の閾値を超えた場合にスイッチをオフにする機能を有する過電流検出回路を備える。演算装置は、監視装置による診断結果が正常の場合、モータに流れる電流の検出値の絶対値が第2の閾値以下になるように、電圧指令値を演算し、監視装置による診断結果が異常の場合、モータに流れる電流の検出値の絶対値が第2の閾値より小さい第3の閾値以下になるように、電圧指令値を演算する。
本発明によれば、監視装置による診断結果が異常になった場合でも、可能な限りシステムの作動を継続し、意図しない過大なトルクの発生を抑制し、且つ、製造コストを抑制することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態であるモータ制御システムの構成図である。 演算装置に異常が発生した場合における、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システムの動作を説明するための図である。 監視装置に異常が発生した場合における、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システムの動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態であるモータ制御システムの構成図である。 演算装置に異常が発生した場合における、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システムの動作を説明するための図である。 監視装置に異常が発生した場合における、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システムの動作を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態であるモータ制御システムに用いられる演算装置の構成図である。
〔第1の実施形態〕
以下、図1〜図3を用いて、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システム100Aの構成及び動作を説明する。以下では、ハイブリッド自動車、電気自動車などに用いられる駆動系の交流モータを制御するモータ制御システム100Aを一例として説明する。
最初に、図1を用いて、モータ制御システム100Aの全体構成を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システム100Aの構成図である。
モータ制御システム100Aは、直流電源1、交流モータ2、演算装置3、電流センサ4、IGBT駆動装置5、監視装置6、過電流検出回路7A、電圧印加停止スイッチ8、磁極位置検出センサ9を備える。
直流電源1は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの2次電池であり、その電圧は数百Vである。
交流モータ2は、3相分の巻線を有するステータと永久磁石が配置されたロータの2つの部分から主として構成される。交流モータ2に発生するトルクの大きさは、巻線に流れる電流の大きさと永久磁石の大きさ、及び両者の位相差により決まる。電流の大きさとトルク大きさの関係は比例ではないが、電流の絶対量を制限するとトルクの絶対量も制限される。
交流モータ2の出力軸は、車軸に接続されている。交流モータ2には、ロータの回転により変化するロータの磁極位置を検出するための磁極位置検出センサ9が配置される。
演算装置3は、マイコンなどから構成され、交流モータ2に供給する三相電流(Iu, Iv, Iw)を電流指令値に基づいて制御するための電圧指令値を演算する。
具体的には、演算装置3は、外部装置10より与えられるトルク指令値τ*に基づき直流量であるq軸電流指令値Iq*とd軸電流指令値Id*を演算する。演算装置3は、電流センサ4により検出した電流の検出値(Iu, Iv, Iw)を磁極位置検出センサ9の値θに応じて直流量であるトルク電流検出値Iτと界磁電流検出値Ifに変換する。演算装置3は、q軸電流とd軸電流の指令値(Iq*, Id*)と検出値(Iq, Id)の電流偏差を0にするように交流モータ2へ印加する電圧指令値を演算する。電圧指令値はパルス幅変調(PWM)信号SpwmとしてIGBT駆動装置5へ送られる。
電流センサ4は、交流モータ2に流れる電流を検出し、検出値(Iu, Iv, Iw)を演算装置3及び過電流検出回路7Aへ伝達する。
IGBT駆動装置5は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などから構成され、演算装置3からの電圧指令に相当するPWM信号Spwmに基づいて、直流電源1を電力源として交流モータ2に電圧を印加する。
具体的には、IGBT駆動装置5(スイッチング回路)には、高速でスイッチングを行うIGBT(スイッチング素子)が、直流電源1の正極側と負極側にそれぞれ3相分ずつ合計6つ(Tr1からTr6)配置される。演算装置3から送られたPWM信号Spwmに基づきIGBTがスイッチングすることで電圧指令値に応じた電圧が交流モータ2に印加される。
監視装置6は、演算装置3の異常の有無を監視する。
具体的には、監視装置6は演算装置3を診断する機能を備えている。監視装置6は演算装置3から送信される一定の周期のパルス信号plsを受信し、受信したパルス信号plsのパルス幅と周期が正常範囲内に収まっているかを診断し、正常範囲内にない場合に診断結果は異常となる。なお、監視装置6は、自身が異常である場合、演算装置3が正常であるにもかかわらず、演算装置3が異常であると誤って診断することがある。
監視装置6は、診断結果が異常となった際には診断結果Rを演算装置3に伝達し、予め設定した時間が経過すると過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする信号S(イネーブル信号)を出力する。この設定時間は演算装置3が電流指令値を変更した際に、上述の電流偏差が略0になるまでの時間より長くする必要がある。例えば電流指令値変更後に上述の電流偏差が略0になるまでの時間を5msとすると、その2倍の10msなどに設定する。
なお、監視装置6は、診断結果が正常の場合、その旨の診断結果Rを演算装置3に伝達する。
監視装置6は、低機能なマイコンなどから構成される。演算装置3が電流制御のために有するような複雑な機能は必要とされないため、監視装置6は安価なものを使用できる。しかし、監視装置6は、演算装置3からのパルスの受信や診断処理を実施する機能等が必要である。そのため、パルスの受信や診断処理において、監視装置6に異常が発生する可能性がある。
過電流検出回路7Aは、コンパレータ、メモリなどから構成され、交流モータ2の電流が設定された閾値の範囲を超過した際に電圧印加停止信号Sstopを出力する。
具体的には、過電流検出回路7Aは、交流モータ2に流れる電流が予め設定しておいた電流閾値の範囲を越えると過電流が検出されたものとして、電圧印加停止スイッチ8へ電圧印加停止信号Sstopを出力する機能を有する。この機能は監視装置6からの信号Sにより有効無効を制御できる。つまり、有効の場合、電圧印加停止信号Sstopを出力可能であるが、無効の場合、電圧印加停止信号Sstopの出力は実施されない。
演算装置3が異常である可能性がある場合でも、電流閾値は交流モータ2に許容されるトルクの大きさから決定されるのが望ましい。例えば、電流閾値は、演算装置3が異常であり意図しないトルクを発生した際にも運転者がブレーキにより停止できるトルクの大きさに応じた値以下に設定される。
但し、電流閾値は演算装置3が正常な場合に車両を低速で運転できるトルクの大きさに応じた値以上は確保する必要がある。また、交流モータ2に流れる電流が予め設定しておいた電流閾値の範囲を越えた状態が予め設定した時間継続すると過電流が検出されたとしてもよい。設定時間は電流検出値に重畳するノイズ等による過電流の誤検出を防止するように決定されることが望ましい。
電圧印加停止スイッチ8は、電圧印加停止信号Sstopに応答して、演算装置3からのPWM信号を遮断することでIGBT駆動装置5による交流モータ2への電圧印加を停止する。つまり、電圧印加停止スイッチ8は、演算装置3からIGBT駆動装置5へのIGBT駆動装置5を制御する制御信号の供給をオン/オフする。
具体的には、演算装置3とIGBT駆動装置5との間のPWM信号Spwmの伝達経路にPWM信号Spwmを停止する電圧印加停止スイッチ8が直列に接続され、配置される。このスイッチがアクティブ(開放)になるとIGBT(Tr1〜Tr6)のスイッチングが停止し、交流モータ2への電圧印加が停止する。
磁極位置検出センサ9は、ロータの磁極位置を検出し、検出値θを演算装置3へ伝達する。
外部装置10は、演算装置3に交流モータが出力すべきトルク指令値τ*を与える。なお、外部装置10は、演算装置3から種々の情報を取得するようになっている。
次に、図2を用いて、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システム100Aの動作を説明する。図2は、演算装置3に異常が発生した場合における、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システム100Aの動作を説明するための図である。
以下では、一例として、システム起動後に外部装置10からのトルク指令に基づいて演算された電流指令値によりモータ制御中のタイミングT1に演算装置3に異常が発生した場合について説明する。
図2(A)は、監視装置6による診断結果を説明するための図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は、診断結果(異常/正常)を示す。この例では、タイミングT1以前では、監視装置6の診断結果は正常であり、タイミングT1より後では、監視装置6の診断結果は異常である。
図2(B)は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号機能の動作状態を説明するための図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は、電圧印加停止信号機能の動作状態(有効/無効)を示す。タイミングT2は、異常が発生したタイミングT1から予め設定した一定の時間ΔTが経過したタイミングである。この例では、タイミングT2以前では、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能は無効であり、タイミングT2より後では、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能は有効である。
図2(C)は、電流センサ4による交流モータ2の3相電流の検出値を表す図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は検出した電流の検出値(Iu, Iv, Iw)を示す。この例では、タイミングT1以前では、演算装置3は通常運転を行う。通常運転における制御電流範囲の上限及び下限は、それぞれI_H1, I_L1である。本実施形態では、I_H1とI_L1の絶対値は等しい。
一方、タイミングT1より後では、演算装置3は制限運転を行う。制限運転における制御電流範囲の上限及び下限は、それぞれI_H2, I_L2である。本実施形態では、I_H2とI_L2の絶対値は等しい。
制限運転では、通常運転に比較して、制御電流範囲の上限及び下限の値の絶対値が小さくなる。つまり、制限運転時の制御電流範囲は、通常運転時の制御電流範囲に内包される。
換言すれば、演算装置3は、監視装置6による診断結果が正常の場合、モータ2に流れる電流の検出値の絶対値が閾値(I_H1及びI_L1の絶対値)以下になるように、電圧指令値を演算する。一方、演算装置3は、監視装置6による診断結果が異常の場合、モータ2に流れる電流の検出値の絶対値が閾値(I_H1及びI_L1の絶対値)より小さい閾値(I_H2及びI_L2の絶対値)以下になるように、前記電圧指令値を演算する。これにより、交流モータ2の出力トルクが制限される。
また、図2(C)では、過電流検出回路7Aのメモリに記憶された電流閾値の範囲の上限を破線Th_Hで示し、電流閾値の範囲の下限を破線Th_Lで示す。ここで、I_H2<Th_H, Th_L<I_L2である。電流閾値の上限Th_Hと下限Th_Lは、電流センサ4等の検出値のバラツキを考慮して決定される。本実施形態では、Th_HとTh_Lの絶対値は等しい。ここで、図2(C)では、I_H2(第3の閾値)<Th_H(第1の閾値)<I_H1(第2の閾値)の関係が成立する。
続いて、図2(A)〜(C)を用いて、モータ制御システム100Aの動作の詳細を説明する。
図2(C)に示すように、タイミングT1より以前では、交流モータ2の3相電流は電流指令値から決定される制御電流範囲に収まっている。
タイミングT1において演算装置3に異常が発生し、「監視装置6の診断結果」が異常となると、図1に示したように、監視装置6が演算装置3に診断結果Rを伝達する。これを受けて演算装置3は「交流モータ2の3相電流」が過電流検出回路7Aに設定された電流閾値の範囲内(Th_L<I<Th_H)になるように電流指令値を設定した状態で制限運転を開始する。
具体的には、演算装置3は、「交流モータ2の3相電流」が電流センサ4や磁極位置センサ9等の検出値のバラツキにより発生する上述の電流偏差の誤差を考慮しても交流モータ2の電流Iが過電流検出回路7Aの電流閾値の範囲内(Th_L<I<Th_H)となるように電流指令値を設定する。
ここで、図2(C)では、制御電流範囲の上限I_H2は、電流閾値の範囲の上限Th_Hよりも小さく、制御電流範囲の下限I_L2は、電流閾値の範囲の下限Th_Lよりも大きい。
次に、タイミングT1から電流偏差が0に近づくために十分な時間が経過したタイミングT2において、監視装置6は、過電流検出回路7Aに電圧印加停止信号出力機能を有効にする信号Sを出力する。これにより、監視装置6は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする。
図2(C)の例では、タイミングT1で演算装置3は異常状態であり、タイミングT2で「モータ2の3相電流」が過電流検出回路7Aの電流閾値の範囲を超える。すなわち、モータ2に流れる電流の検出値の絶対値が閾値(Th_H及びTh_Lの絶対値)を超える。
これにより、過電流検出回路7Aから電圧印加停止信号Sstopが出力され、電圧印加停止スイッチ8がアクティブになりIGBTのスイッチングは停止する。そのため、「交流モータ2の3相電流」は0となり発生トルクも0となる。
このようにして、演算装置3が異常となった際は、交流モータ2が意図しない過大なトルクを発生することを回避できる。
次に、図3を用いて、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システム100Aの動作を説明する。図3は、監視装置6に異常が発生した場合における、本発明の第1の実施形態であるモータ制御システム100Aの動作を説明するための図である。なお、図3において、図2と同一部分には同一符号を付す。
以下では、一例として、システム起動後に外部装置10からのトルク指令に基づいて演算された電流指令値によりモータ制御中に演算装置3は正常であるが監視装置6が異常となり、結果として監視装置6の診断結果が異常となった場合について説明する。
図3(A)は、監視装置6による診断結果を説明するための図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は、診断結果(異常/正常)を示す。この例では、タイミングT1以前では、監視装置6の診断結果は正常であり、タイミングT1より後では、監視装置6の診断結果は異常である。
図3(B)は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号機能の動作状態を説明するための図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は、電圧印加停止信号機能の動作状態(有効/無効)を示す。この例では、タイミングT2以前では、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能は無効であり、タイミングT2より後では、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能は有効である。
図3(C)は、電流センサ4による交流モータ2の3相電流の検出値を表す図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は検出した電流の検出値(Iu, Iv, Iw)を示す。
続いて、図3(A)〜(C)を用いて、モータ制御システム100Aの動作の詳細を説明する。
まず、タイミングT1までは図2と同じであるため説明は省略する。次に、タイミングT1において監視装置6に異常が発生し、「監視装置6の診断結果」が異常となると、図1に示したように、監視装置6が演算装置3に診断結果Rを伝達する。これを受けて演算装置3は「モータ2の3相電流」が過電流検出回路7Aに設定された電流閾値の範囲内(Th_L<I<Th_H)になるように電流指令値を設定した状態で制限運転を開始する。この際の電流指令値の設定は図2の場合と同じである。
次に、タイミングT1から電流偏差が0になるために十分な時間が経過したタイミングT2において、監視装置6は、過電流検出回路7Aに電圧印加停止信号出力機能を有効にする信号Sを出力する。これにより、監視装置6は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする。
図3(C)の例では、タイミングT1で監視装置6は異常状態であるが、演算装置3は正常である。そのため、「モータ2の3相電流」が過電流検出回路7Aの電流閾値の範囲を超えない。よって、過電流検出回路7Aから電圧印加停止信号Sstopが出力されない。これにより、演算装置3は、制限運転を継続することが可能となる。
次に、監視装置6に異常が発生した場合に故障の形態によって起こりうる事象を説明する。
(故障の形態1)
故障の形態1は、演算装置3へ診断結果Rを伝達する機能は故障しておらず、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする機能が故障している場合である。演算装置3へ診断結果Rを伝達する機能は故障していないため、監視装置6は、診断結果Rを演算装置3へ伝達することができる。一方、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする機能は故障しているため、監視装置6は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にすることができない。
この場合、演算装置3は上述のように電流指令値を設定するが、演算装置3は正常なためそのまま制限運転が継続される。
(故障の形態2)
故障の形態2は、演算装置3へ診断結果Rを伝達する機能は故障しており、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする機能は故障していない場合である。演算装置3へ診断結果Rを伝達する機能は故障しているため、監視装置6は、診断結果Rを演算装置3へ伝達することができない。一方、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする機能は故障していないため、監視装置6は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にすることができる。
この場合、演算装置3は電流指令値の設定を変更しないため、電流指令値の大きさによっては、「モータ2の3相電流」の電流が過電流検出回路7Aの電流閾値の範囲を超える。これにより、過電流検出回路7Aからの電圧印加停止信号によりモータ2への電圧印加は停止し、意図しない過大なトルクを発生することは回避される。
(故障の形態3)
故障の形態3は、演算装置3へ診断結果Rを伝達する機能は故障しており、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする機能は故障している場合である。演算装置3へ診断結果Rを伝達する機能は故障しているため、監視装置6は、診断結果Rを演算装置3へ伝達することができない。また、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にする機能は故障しているため、監視装置6は、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能を有効にすることができない。
この場合、演算装置3は電流指令値の設定を変更せず、過電流検出回路7Aの電圧印加停止信号出力機能は無効なため、通常の電流制御(通常運転)を継続することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、監視装置による診断結果が異常になった場合でも、可能な限りシステムの作動を継続し、意図しない過大なトルクの発生を抑制することができる。また、高機能なマイコンを複数用いないので、モータ制御システムの製造コストを削減することができる。
〔第2の実施形態〕
以下、図4〜図6を用いて、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システム100Bの構成及び動作を説明する。なお、図4において、図1と同一部分には同一符号を付す。
最初に、図4を用いて、モータ制御システム100Bの全体構成を説明する。図4は、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システム100Bの構成図である。
図4に示すモータ制御システム100Bでは、図1に示すモータ制御システム100Aと比較して、過電流検出回路7Aの代わりに過電流検出回路7Bが用いられている。
過電流検出回路7Bは、過電流検出回路7Aと同様に、交流モータ2に流れる電流が予め設定しておいた電流閾値の範囲を越えると過電流が検出されたとして、電圧印加停止スイッチ8へ電圧印加停止信号Sstopを出力する機能を有する。
ただし、過電流検出回路7Bの電圧印加停止信号出力機能は常に有効である。また、過電流検出回路7Bは、電流閾値として電流閾値1と電流閾値2を記憶している。電流閾値1は、上限値Th_H1と下限値Th_L1からなり、電流閾値2は、上限値Th_H2と下限値Th_L2からなる。本実施形態では、Th_H1とTh_L1の絶対値は等しく、Th_H2とTh_L2の絶対値は等しい。
ここで、本実施形態の監視装置6は、電圧印加停止信号出力機能を有効にする信号Sの代わりに、電流閾値を指定する信号Sthを過電流検出回路7Bに供給する。過電流検出回路7Bは、監視装置6が出力する制御信号Sthに基づいて電流閾値を電流閾値1又は電流閾値2に変更する。本実施形態では、監視装置6は、診断結果が正常の場合、電流閾値を電流閾値1に設定し、診断結果が異常の場合、電流閾値を電流閾値2に設定するように制御信号Sthを出力する。
電流閾値1は異常なくモータ制御が行われている場合にモータ2の電流が超過しない範囲(例えば、最大アクセル量に応じた電流を超過しない範囲)に設定されるのが望ましい。電流閾値2は演算装置3が異常である可能性がある場合でもモータに許容されるトルクの大きさから決定されるのが望ましい。
特に、車両に適用されることを考えると、電流閾値2は、演算装置3が異常であり意図しないトルクを発生した際にも運転者がブレーキにより停止できるトルクの大きさに応じた値以下に設定する。但し、電流閾値2は演算装置3が正常な場合に車両を低速で運転できるトルクの大きさに応じた値以上を確保する必要がある。
また、交流モータ2に流れる電流が予め設定しておいた電流閾値の範囲を越えた状態が予め設定した時間継続すると過電流が検出されたとしてもよく、設定時間は電流検出値に重畳するノイズ等による過電流の誤検出を防止するように決定されることが望ましい。
次に、図5を用いて、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システム100Bの動作を説明する。図5は、演算装置3に異常が発生した場合における、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システム100Bの動作を説明するための図である。なお、図5において、図2と同一部分には同一符号を付す。
以下では、一例として、システム起動後に外部装置10からのトルク指令に基づいて演算された電流指令値によりモータ制御中のタイミングT1に演算装置3に異常が発生した場合について説明する。
図5(A)は、監視装置6による診断結果を説明するための図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は、診断結果(異常/正常)を示す。この例では、タイミングT1以前では、監視装置6の診断結果は正常であり、タイミングT1より後では、監視装置6の診断結果は異常である。
図5(B)は、電流センサ4による交流モータ2の3相電流の検出値を表す図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は検出した電流の検出値(Iu, Iv, Iw)を示す。この例では、タイミングT1以前では、演算装置3は正常であり、「監視装置6の診断結果」は正常である。そのため、タイミングT1以前において、「モータ2の3相電流」は電流指令値から決定される制御電流範囲(I_L1<I<I_H1)に収まっている。
また、タイミングT2までは過電流検出回路7Bの電流閾値は上述の電流閾値1(Th_H1, Th_L1)に設定されているため、正常に電流制御が行われている限り過電流検出回路7が過電流を検出することはない。
次に、タイミングT1において、演算装置3に異常が発生し、「監視装置6の診断結果」が異常となると、図4に示したように、監視装置6が演算装置3に診断結果Rを伝達する。これを受けて演算装置3は交流モータ2の電流が過電流検出回路7Bの電流閾値2(Th_H2, Th_L2)の範囲内になるように電流指令値を設定した状態で制限運転を開始する。
具体的には、「モータ2の3相電流」が電流センサ4や磁極位置センサ9等の検出値のバラツキにより発生する上述の電流偏差の誤差を考慮してもモータ2の電流が過電流検出回路7Bの電流閾値2の範囲内(Th_H2, Th_L2)となるように電流指令値を設定する。
ここで、図5(B)では、制御電流範囲の上限I_H2は、電流閾値の範囲の上限Th_H2よりも小さく、制電流範囲の下限I_L2は、電流閾値の範囲の下限Th_L2よりも大きい。また、図5(B)では、I_H1(第2の閾値)<Th_H1(第1の閾値Th1)、I_H2(第3の閾値)<Th_H2(第1の閾値Th2)<I_H1(第2の閾値)の関係が成立する。
次に、タイミングT1から電流偏差が0になるために十分な時間が経過したタイミングT2において監視装置6は過電流検出回路7Bの電流閾値を電流閾値1(Th_H1, Th_L1)から電流閾値2(Th_H2, Th_L2)に変更する。
図5(B)の例では、タイミングT1で演算装置3は異常状態であり、タイミングT2で「モータ2の3相電流」が過電流検出回路7の電流閾値2の上限Th_H2を超える。これにより、過電流検出回路7から電圧印加停止信号Sstopが出力され、電圧印加停止スイッチ8がアクティブになりIGBTのスイッチングは停止するため、「交流モータ2の3相電流」は0となり発生トルクも0となる。
このようにして、演算装置3が異常となった際でも交流モータ2が意図しない過大なトルクを発生することを回避できる。
次に、図6を用いて、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システム100Bの動作を説明する。図6は、監視装置6に異常が発生した場合における、本発明の第2の実施形態であるモータ制御システム100Bの動作を説明するための図である。なお、図6において、図5と同一部分には同一符号を付す。
以下では、一例として、システム起動後に外部装置10からのトルク指令に基づいて演算された電流指令値によりモータ制御中に演算装置3は正常であるが監視装置6が異常となり、結果として監視装置6の診断結果が異常となった場合を説明する。
図6(A)は、監視装置6による診断結果を説明するための図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は、診断結果(異常/正常)を示す。この例では、タイミングT1以前では、監視装置6の診断結果は正常であり、タイミングT1より後では、監視装置6の診断結果は異常である。
図6(B)は、電流センサ4による交流モータ2の3相電流の検出値を表す図である。横軸は、時間tを示し、縦軸は検出した電流の検出値(Iu, Iv, Iw)を示す。
まずタイミングT1までは図5と同じであるため説明は省略する。次に、タイミングT1において、演算装置3に異常が発生し、「監視装置6の診断結果」が異常となると、図4に示したように、監視装置6が演算装置3に診断結果Rを伝達する。これを受けて演算装置3は交流モータ2の電流が過電流検出回路7Bの電流閾値2(Th_H2, Th_L2)の範囲内になるように電流指令値を設定した状態で制限運転を開始する。この際の電流指令値の設定は図5の場合と同じである。
次に、タイミングT1から電流偏差が0になるために十分な時間が経過したタイミングT2において、監視装置6は、電流閾値2を指定する信号Sthを過電流検出回路7Bに供給する。これにより、監視装置6は、過電流検出回路7の電流閾値を電流閾値1(Th_H1, Th_L1)から電流閾値2(Th_H2, Th_L2)に変更する。
つまり、監視装置6は、診断結果が正常の場合、過電流検出回路7の電流閾値の絶対値をTh1に設定し、診断結果が異常の場合、過電流検出回路7の電流閾値の絶対値をTh1からTh1より小さいTh2に変更する。ここで、Th1は、Th_H1及びTh_L1の絶対値であり、Th2は、Th_H2及びTh_L2の絶対値である。
演算装置3は正常であり、「モータ2の3相電流」が過電流検出回路7の電流閾値2(Th_H2, Th_L2)の範囲を超えることはないため、制限運転を継続することが可能となる。
なお、監視装置6に異常が発生した場合に故障の形態によって起こりうる事象は、第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。
〔第3の実施形態〕
以下、図7を用いて、本発明の第3の実施形態であるモータ制御システム100Cに用いられる演算装置3の構成を説明する。図7は、本発明の第3の実施形態であるモータ制御システム100Cに用いられる演算装置3の構成図である。なお、図7において、図1と同一部分には同一符号を付す。
演算装置3は、電流制御のための演算処理を実行する演算処理部301を備える。本実施形態では、監視装置6は、演算装置3の内部に配置される。監視装置6は、演算処理部301と全く同じ演算処理部301を有する。
演算処理部301及び301は同じ演算を実施し、監視装置6が両者の演算結果を比較し相違があるか否かによって演算装置3を診断する。
以上説明したように、本実施形態によれば、監視装置6を別個に設ける必要がないので、モータ制御システム100Cの製造コストを削減することができる。
以上の説明において、監視装置6による演算装置3の異常診断は監視装置6が演算装置3から送信されるパルス信号に基づいて実施するとしたが、別の公知技術により監視装置6が演算装置3を診断してもよい。例えば、監視装置6が演算装置3に対して例題を出題し、演算装置3がその解答を監視装置6に送信し、監視装置6がその解答が正しいかどうか否かによって演算装置3を診断する方法でもよい。
以上の説明において、制限運転処理が実施されている際には、外部にその情報が伝達されることが望ましい。例えば、車両に設けられた故障表示ランプを点灯するなどして運転者に制限運転状態を知らせるために、演算装置3は外部装置10に制限運転状態を伝達することが望ましい。これは制限運転中に必要なトルク指令値を外部装置10が決定するためにも必要である。また、電圧印加停止信号Sstopの状態を外部装置10に通知できる構成としてもよく、この場合は演算装置3の状態に関わらず、PWMの停止を外部装置10へ通知することができる。
以上の説明において、磁石を内蔵した3相交流同期モータに本発明を適用した場合について述べたが、磁石を内蔵しない誘導モータや3相ではない交流モータにも適用が可能であり、本実施形態はこれに限定されるものではない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本実施形態の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本実施形態の技術的範囲に含まれる。
1…直流電源
2…交流モータ
3…演算装置
4…電流センサ
5…IGBT駆動装置
6…監視装置
7…過電流検出回路
8…電圧印加停止スイッチ
9…磁極位置検出センサ
10…外部装置
301…演算処理部

Claims (9)

  1. モータと、
    前記モータへ電圧を印加する駆動装置と、
    前記モータへ印加する電圧を示す電圧指令値を演算し、前記駆動装置を制御する制御信号を前記電圧指令値に基づいて生成する演算装置と、
    前記演算装置と前記駆動装置の間に直列に接続され、前記演算装置から前記駆動装置への前記制御信号の供給をオン/オフするスイッチと、
    前記モータに流れる電流の検出値の絶対値が第1の閾値を超えた場合に前記スイッチをオフにする機能を有する過電流検出回路と、
    前記演算装置を診断する監視装置と、
    を備え、
    前記演算装置は、
    前記監視装置による診断結果が正常の場合、前記モータに流れる電流の検出値の絶対値が第2の閾値以下になるように、前記電圧指令値を演算し、
    前記監視装置による診断結果が異常の場合、前記モータに流れる電流の検出値の絶対値が前記第2の閾値より小さい第3の閾値以下になるように、前記電圧指令値を演算する
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  2. 前記監視装置は、
    前記診断結果が異常の場合、前記過電流検出回路の機能を有効にする
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  3. 請求項2に記載のモータ制御システムであって、
    前記監視装置は、
    前記診断結果が異常となったタイミングから一定の時間が経過した後に、前記過電流検出回路の機能を有効にする
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  4. 請求項2に記載のモータ制御システムであって、
    前記モータは車両の駆動用モータであり、
    前記第3の閾値は、
    前記車両をブレーキにより停止できるトルクの大きさに応じた値以下であり、且つ、前記車両を低速で運転できるトルクの大きさに応じた値以上である
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  5. 請求項1に記載のモータ制御システムであって、
    前記過電流検出回路の機能は常に有効であり、
    前記監視装置は、
    前記診断結果が正常の場合、前記第1の閾値をある値Th1に設定し、
    前記診断結果が異常の場合、前記第1の閾値を値Th1より小さい値Th2に設定する
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  6. 請求項5に記載のモータ制御システムであって、
    前記監視装置は、
    前記診断結果が異常となったタイミングから一定の時間が経過した後に、前記第1の閾値を値Th1より小さい値Th2に設定する
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  7. 請求項5に記載のモータ制御システムであって、
    前記モータは車両の駆動用モータであり、
    前記第3の閾値は、
    前記車両をブレーキにより停止できるトルクの大きさに応じた値以下であり、且つ、車両を低速で運転できるトルクの大きさに応じた値以上である、
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  8. 請求項1に記載のモータ制御システムであって、
    前記第1の閾値は、前記第2の閾値より小さく、且つ、前記第3の閾値よりも大きい
    ことを特徴とするモータ制御システム。
  9. 請求項5に記載のモータ制御システムであって、
    前記第1の閾値としてのTh1は、前記第2の閾値より大きく、
    前記第1の閾値としてのTh2は、前記第2の閾値より小さく、且つ、前記第3の閾値よりも大きい
    ことを特徴とするモータ制御システム。
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