JP2014145041A - 新規分散剤及びこの新規分散剤を用いた導電性インク - Google Patents

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Abstract

【課題】有機π共役系分散剤の仕事関数に着目しながら分散剤を選択することにより、新規な導電性インクを提供可能とする。
【解決手段】有機色素分子であるOCAN、OTANまたはOTAPを分散剤として用い、この分散剤と、導電性を有する粒子である導電性粒子と、溶媒とを含有する導電性インクとする。導電性粒子は、導電性を有するカーボンブラックまたはカーボンナノチューブ、若しくは金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、インジウム、ニッケル、鉄、コバルトの少なくともいずれか一つとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な分散剤及びこの新規な分散剤を用いた導電性インクに関するものである。
本発明者らは、以前に、無機ナノ粒子と、有機π共役系配位子と、溶媒とを含むナノインク組成物の発明を行った(例えば、特許文献1参照。)。
このナノインク組成物では、無機ナノ粒子として、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、ルテニウム、インジウム、ロジウムを用いることを提案しており、無機ナノ粒子の表面保護配位子層に導電性を与えることにより、配位子除去等の後処理を行うことなく、乾燥させるだけで導電性を生じさせ得ることを可能とした。
国際公開第2011/114713号
本発明者らは、上記ナノインク組成物において導電性が生じるメカニズムの研究を行っている中で、無機ナノ粒子とπ接合する有機π共役系分散剤が、無機ナノ粒子とπ接合するだけで導電性が生じるのではなく、無機ナノ粒子の仕事関数及び有機π共役系分散剤の仕事関数が重要であるという知見を得た。
その結果、有機π共役系分散剤の仕事関数に着目しながら分散剤を選択することにより、新規な導電性インクを提供可能としたものである。
本発明は、化合物分子の密度汎関数計算で得られる仕事関数が5.5eV以下である有機π共役系配位子を備えた有機色素分子を用いるものであり、この有機色素分子から成る分散剤である。
具体的には、有機色素分子が、下式(1)、下式(2)または下式(3)の有機色素分子である分散剤である。
Figure 2014145041
Figure 2014145041
Figure 2014145041
また、本発明の導電性インクは、上記分散剤と、導電性を有する粒子である導電性粒子と、溶媒とを含有するものであり、さらには、導電性粒子が、導電性を有するカーボンブラックまたはカーボンナノチューブ、または、導電性粒子が、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、インジウム、ニッケル、鉄、コバルトの少なくともいずれか一つであるものである。
本発明の有機色素分子を用いることによって、配位子除去等の後処理を行うことなく、乾燥させるだけで導電性を生じさせ得る新規な導電性インクを提供できる。特に、カーボンブラックなどの炭素材料を用いた導電性インクを提供可能とすることができ、より安価な導電性インクを提供できる。
本発明における有機色素分子は、化合物分子の密度汎関数計算(DFT計算)で得られる仕事関数が5.5eV以下である有機π共役系配位子を備えたものである。
有機色素分子を用いた分散剤としては様々な分散剤が知られているが、いずれにおいても有機色素分子のDFT計算で得られる仕事関数が5.6eV以上であるのに対し、本発明の有機色素分子は仕事関数が5.5eV以下であって、カーボンブラックやカーボンナノチューブ、あるいは金や銀等の金属系の導電性粒子との仕事関数が近いことにより、いわゆるπ接合によってより強い混成軌道が生成されて、導電性を生じているものと考えられる。
特に、有機色素分子の仕事関数は、導電性粒子の仕事関数の±0.5eV以内であることが望ましく、例えばカーボンナノチューブの仕事関数は5.0eVであることが知られており、このことからカーボンナノチューブを用いても導電性インクと成り得ているものと考えられる。
本発明の有機色素分子の一例は、下式(1)で示されるいわゆるOCANである。
Figure 2014145041
このOCANは、以下のスキームによって合成することができる。
Figure 2014145041
オルトキシレンから作製される化合物1は、以下の手順によって作製した。
まず、オルトキシレン167gとヨウ素3.0gを混合して0℃に冷却し、ここに臭素501gを3時間かけて滴下した。滴下終了時に混合物は固形化した。このまま一晩放置し、水500mLとヘキサン500mLを加え、続いてヒドラジン約3mLを臭素の色が消えるまで加え、最後に炭酸ナトリウム250gを加えた。その後、有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を留去したところ白色固体が得られた。この白色固体を2-プロパノールで再結晶化し、一晩乾燥させたところ白色固体の化合物1が230g得られた。
化合物1から作製される化合物2は、以下の手順によって作製した。
まず、26.4gの化合物1を四塩化炭素240mLに溶解し撹拌した。ここに、N-ブロモスクシンイミド90.0gを追加することにより橙色の懸濁反応液とした。次いで、この懸濁反応液にアゾビスイソブチロニトリル0.1gを加え、反応液を90℃で48時間反応させた。なお、24時間後の時点でN-ブロモスクシンイミド36.0gとアゾビスイソブチロニトリル0.2gを追加した。その後、懸濁液を熱ろ過し、温めた四塩化炭素250mLを用いて抽出した。溶媒を留去したところ橙色固体が得られた。これをヘキサン500mLで洗浄したところ、淡黄色固体の化合物2が47.3g得られた。
化合物2から作製される化合物3は、以下の手順によって作製した。
まず、19.96gの化合物2とマレイン酸ジメチル16.0g、ヨウ化ナトリウム19.0gをジメチルアセトアミド70mL中で撹拌した。この溶液を窒素雰囲気下、80℃で24時間反応させ、室温に冷やした。次に亜硫酸ナトリウム2.0gをゆっくりと加え、懸濁液を室温で約20分間、すなわち、溶液の色が白黄色になるまで撹拌した。その後、室温で10分間静置したところ固体が析出してきた。この固体をろ過し、イオン交換水100mL、メタノール30mLの順に洗浄した。得られた固体を一晩乾燥させたところ、白黄色固体の化合物3が7.1g得られた。
化合物3から作製される化合物4は、以下の手順によって作製した。
まず、3.0gの化合物3とシアン化銅(I)4.0gをDMF20mL中、窒素雰囲気下で撹拌した。この混合液を155℃で3時間反応させて黒色懸濁液とした。この黒色懸濁液を室温に冷却した後、トルエン100mLを加えた。この溶液をセライトろ過し、トルエン50mLで抽出した。分液操作をした後、有機層を100mLのイオン交換水で洗浄した。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させ、溶媒を留去した。この粗生成物をシリカゲルカラム精製したところ無色固体の化合物4が450mg得られた。
化合物4から作製されるOCANは、以下の手順によって作製した。
まず、0℃に冷却しながら金属リチウム48.0mgをエチレングリコールモノエチルエーテル2mL中に溶解した。ここに200.0mgの化合物4を加え、系中を窒素置換した後、145℃で2時間反応させて黒色懸濁液とした。この黒色懸濁液を室温に冷却し、酢酸790μLを加えた後に、イオン交換水30mLを加えた。さらに水酸化ナトリウム1.26gを加えた後、この溶液を室温で1時間撹拌したところ、固体は完全に溶解した。ここに、86%ギ酸水溶液9mLを加えた後、目的物を遠心分離により沈殿させた。沈殿は100mLのイオン交換水で2回洗浄した。続いて、この沈殿に5mLのアセトニトリルを加え5分間還流させることで、結晶の成長を促した。この結晶をろ取し、イオン交換水100mLで洗浄後、一昼夜乾燥することで、緑色固体であるOCANが163mg得られた。
<多層カーボンナノチューブを用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOCANを分散剤とし、多層カーボンナノチューブを用いて導電性インクを作製した。
すなわち、CNano社の多層カーボンナノチューブ237.5mgとOCAN37.4mgを50mL遠沈管に入れ、ここに溶媒としてイオン交換水45mと30%トリメチルアミン水溶液0.2mLを加え、超音波ホモジナイザー(30W,発信8秒−停止4秒の間欠運転)で280間分散させた後、遠心分離し、上清をデカンテーションして、その上清を導電性インクとした。
この導電性インクをガラス基板上にスプレー塗布したところ、表面抵抗値は6.80ラ102Ω/□(可視光線透過率:1.1%)となった。また、この導電性インク中の多層カーボンナノチューブ濃度は0.35wt%であった。
<銀を用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOCANを分散剤とし、銀を用いて導電性インクを作製した。
田中貴金属社製の硝酸銀89.5mgを100mLのイオン交換水に溶かし、5.27mMの硝酸銀水溶液を調製した。
次にOCAN2.5mgを4mLのイオン交換水に溶解してOCAN水溶液を調製した。
また、ナカライテスク社製ロンガリット77mgをイオン交換水1mLに溶かし、0.5mMのロンガリット水溶液を調製した。
調製した硝酸銀水溶液95mLとOCAN水溶液4mLを混ぜ合わせ、ここにロンガリット水溶液1mLを加え、80℃に加熱した。十分に銀のナノ粒子が成長したところで過熱を止め、5mMの銀ナノ粒子水溶液100mLを得た。
この銀ナノ粒子水溶液を遠心分離し上澄みを取り除いた。ここにイオン交換水190μLとトリメチルアミン10μLを加え、沈殿物を溶解した。この溶液を孔経0.22μmのフィルターでろ過し、2.5Mの導電性インクを得た。
この導電性インクを2.5倍に希釈し、ガラス基板上に厚さ0.7μmになるよう基板を55℃に加熱しながらスプレー塗布したところ、電気伝導率は1.16ラ104S/cmとなった。この値は、これまでに報告されたπ接合銀ナノ粒子の電気伝導率として最も高い値であった。
<金を用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOCANを分散剤とし、金を用いて導電性インクを作製した。
田中貴金属社製の塩化金酸82 mgを100mLのイオン交換水に溶かし、5.27mMの塩化金酸水溶液を調製した。
次にOCAN2.5mgを4mL のイオン交換水に溶解してOCAN水溶液を調製した。
また、ナカライテスク社製ロンガリット77mgをイオン交換水1mLに溶かし、0.5mMのロンガリット水溶液を調製した。
調製した塩化金酸水溶液95mLとOCAN水溶液4mLを混ぜ合わせ、ここにロンガリット水溶液1mLを加え、80℃に加熱した。十分に金のナノ粒子が成長したところで過熱を止め、5mMの金ナノ粒子水溶液100mLを得た。
この金ナノ粒子水溶液を遠心分離し上澄みを取り除いた。ここにイオン交換水190μLとトリメチルアミン10μLを加え、沈殿物を溶解した。この溶液を孔経0.22μmのフィルターでろ過し、2.5Mの導電性インクを得た。
この導電性インクを2.5倍に希釈し、ガラス基板上に厚さ1.2μmになるよう基板を55℃に加熱しながらスプレー塗布したところ、電気伝導率は8.06ラ103S/cmとなった。この値は、これまでに報告されたπ接合金ナノ粒子の電気伝導率として最も高い値であった。
本発明の有機色素分子の別の一例は、下式(2)で示されるいわゆるOTANである。
Figure 2014145041
このOTANは、以下の方法で作製した。
すなわち、リチウム147mgを溶解させたn-ペンタノール30mLに、2,3-ジシアノ-6,7-ビス[(2-N,N-ジメチルアミノエチル)チオ]ナフタレン816mgを加え、2時間還流させた後、溶媒を留去し、水、アセトニトリルで洗浄することによりOTAN377mgを得ることができる。
なお、2,3-ジシアノ-6,7-ビス[(2-N,N-ジメチルアミノエチル)チオ]ナフタレンの合成は、以下のように行った。
すなわち、2,3-ジブロモ-6,7-ジシアノナフタレン2.54g及びN,N-ジメチルアミノエタンチオール塩酸塩3.21gを脱水DMF30mLに溶解させ、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン6.78mLを滴下し、室温で1時間撹拌した後、30mLの水を加えて、有機物を沈殿させた後にろ過することにより2.50gを合成できた。
<単層カーボンナノチューブを用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOTANを分散剤とし、単層カーボンナノチューブを用いて導電性インクを作製した。
まず、Carbon Solutions 社製の単層カーボンナノチューブ(AP-SWNT)を従来法によって精製し、金属性の単層カーボンナノチューブを得た。
この金属性の単層カーボンナノチューブ222.9mgとOTAN44.0mgとをメタノール44mL,86%ギ酸0.3mLと混ぜ合わせ、超音波洗浄機(28kHz,300W)にて6時間分散させた。この時、水槽の温度が35℃を超えないように適宜氷を加えた。その後、遠心分離を行い、上澄みを導電性インクとして別容器に移した。
この導電性インクには単層カーボンナノチューブが良く分散しており、数日間室温で放置しても沈殿の形成は確認できなかった。
この導電性インクをガラスプレパレート上に滴下し、50℃に熱したホットプレート上で風乾したところ、シート抵抗率は1.76ラ103Ω/□であった。この時、可視光線透過率は78.7%であった。
<多層カーボンナノチューブを用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOTANを分散剤とし、多層カーボンナノチューブを用いて導電性インクを作製した。ここで、CNano 社製の多層カーボンナノチューブ(Fro Tube 9000)を未精製で以下の実験に用いた。
未精製の多層カーボンナノチューブ221.4mgとOTAN124.3mgとをメタノール44mL,86%ギ酸0.4mLと混ぜ合わせ、超音波洗浄機(28kHz,300W)にて6時間分散させた。この時、水槽の温度が35℃を超えないように適宜氷を加えた。その後、遠心分離を行い、上澄みを導電性インクとして別容器に移した。
この導電性インクには多層カーボンナノチューブが良く分散しており、数日間室温で放置しても沈殿の形成は確認できなかった。
この導電性インクをガラスプレパレート上に滴下し、50℃に熱したホットプレート上で風乾したところ、シート抵抗率は1.02ラ104Ω/□であった。
次に過剰な分散剤を除くために以下の操作を行った。
まず、孔経0.45μmの親水性PTFEフィルターを用いて導電性インクをろ過し、ろ液が透明になるまでメタノールで洗浄した。このろ物を乾燥させることで可溶性多層カーボンナノチューブを得た。
この可溶性多層カーボンナノチューブ4.5mgとメタノール0.5mLを混ぜ、超音波洗浄機(28kHz,300W)で2時間分散させ、多層カーボンナノチューブのメタノール溶液を得た。
この溶液をガラスプレパレート上に滴下し、50℃に熱したホットプレート上で風乾したところ、シート抵抗率は2.18ラ103Ω/□であった。この時、可視光線透過率は42.1%であった。
<カーボンブラックを用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOTANを分散剤とし、カーボンブラックを用いて導電性インクを作製した。ここで、電気化学工業社製のカーボンブラック(デンカブラック 粉状品)を未精製で以下の実験に用いた。
未精製のカーボンブラック3.0mgとOTAN1.8mgとをメタノール0.59mL,86%ギ酸1μLと混ぜ合わせ、超音波洗浄機(28kHz,300W)にて2時間分散させた。この時、水槽の温度が35℃を超えないように適宜氷を加えた。2時間静置後、上澄みを導電性インクとして別容器に移した。
この導電性インクをガラスプレパレート上に滴下し、50℃に熱したホットプレート上で風乾したところ、シート抵抗率は2.1ラ104Ω/□であった。
本発明の有機色素分子の別の一例は、下式(3)で示されるいわゆるOTAPである。
Figure 2014145041
このOTAPは、以下の方法で作製した。
すなわち、リチウム350mgを溶解させたn-ペンタノール30mLに、4,5-ビス[(2-N,N-ジメチルアミノエチル)チオ]ナフタロニトリル1.7gを加え、12時間還流させた後、溶媒を留去し、水、アセトニトリルで洗浄することによりOTAP1.1gを得ることができる。
なお、4,5-ビス[(2-N,N-ジメチルアミノエチル)チオ]ナフタロニトリルの合成は、以下のように行った。
すなわち、4,5-ジクロロフタロニトリル5.5g及びN,N-ジメチルアミノエタンチオール塩酸塩9.0gを脱水DMF100mLに溶解させ、脱水diisopropylethylamine14mLを滴下し、室温で4時間撹拌した後、200mLの水を加えて、有機物を沈殿させた後にろ過し、カラムクロマトグラフィで生成することにより23.0gを合成できた。
<多層カーボンナノチューブを用いた導電性インクの調製>
上述したように作製したOTAPを分散剤とし、多層カーボンナノチューブを用いて導電性インクを作製した。
すなわち、CNano社の多層カーボンナノチューブ1076mgに、OTAP143mg、メタノール200mL、86%ギ酸水溶液0.5mLを加え、超音波ホモジナイザー(38W,発信8秒−停止2秒の間欠運転)で4時間分散させた。この時、溶液の温度を15℃未満に保った。その後、遠心分離し、上清をデカンテーションして、その上清を導電性インクとした。
この導電性インクをガラス基板上に25μL滴下し、50℃程度で乾燥させたところ、表面抵抗値は4.43ラ103Ω/□(可視光線透過率:1.1%)であった。
<多層カーボンナノチューブを用いた導電性インクの濃縮>
上記実施例7で作製した導電性インクのうちの約50mLを、ロータリーエバポレーターを用いて7倍に濃縮した。
この濃縮によって、固形分が5wt%(多層カーボンナノチューブ分が4.5wt%)程度分散した濃縮液が得られた。この濃縮液は10日以上安定に分散していた。
この濃縮液50μLをプラスティック(PET)シートに滴下・乾燥したところ、表面抵抗値は1.3ラ102Ω/□であった。
<多層カーボンナノチューブを用いた導電性インクによるシート体の作製>
上記実施例7で作製した導電性インクのうちの約20mLを、孔経0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過したところ、直径36mm、膜厚20〜150μmの多層カーボンナノチューブのシート体が得られた。
このシート体の表面抵抗値(膜厚20μm部)は3.5ラ10Ω/□であり、体積抵抗率は7.8ラ10-2S・cmであった。
また、このシートの一部(約2mg)を0.8mLのメタノールとともに出力300Wの超音波洗浄機に4時間曝したところ、再び良質に分散することが確認された。

Claims (6)

  1. 化合物分子の密度汎関数計算で得られる仕事関数が5.5eV以下である有機π共役系配位子を備えた有機色素分子。
  2. 請求項1記載の有機色素分子から成る分散剤。
  3. 前記有機色素分子が、下式(1)、下式(2)または下式(3)の有機色素分子である請求項2に記載の分散剤。
    Figure 2014145041
    Figure 2014145041
    Figure 2014145041
  4. 請求項2または請求項3に記載の分散剤と、導電性を有する粒子である導電性粒子と、溶媒とを含有する導電性インク。
  5. 前記導電性粒子が、導電性を有するカーボンブラックまたはカーボンナノチューブである請求項4に記載の導電性インク。
  6. 前記導電性粒子が、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、インジウム、ニッケル、鉄、コバルトの少なくともいずれか一つである請求項4に記載の導電性インク。
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