JP2014144877A - 高純度硫酸ニッケルの製造方法、及びニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法 - Google Patents

高純度硫酸ニッケルの製造方法、及びニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ニッケルを含む溶液からマグネシウムを選択的に除去する不純物元素除去方法と、この不純物元素除去方法を用いて高純度の硫酸ニッケルを得る製造方法を提供する。
【解決手段】 ニッケルを含む溶液から高純度硫酸ニッケルを生成する製造方法における製造工程において、製造工程内のニッケルを含む溶液に水酸化物のアルカリを添加して水酸化スラリーを形成する水酸化工程と、水酸化スラリーにアルカリ炭酸塩を添加して炭酸化スラリーを形成して溶液内からニッケル成分を回収する炭酸化工程と、得られたスラリーの固液分離工程と、固液分離により得られた反応後液を中和処理して製造工程内のニッケルを含む溶液に含まれる不純物元素を回収する中和工程からなる不純物元素除去処理工程を製造工程内のニッケルを含む溶液に対して施すことを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ニッケルを含む溶液からマグネシウムを効率的に除去し、高純度の硫酸ニッケルを生成する製造工程に関するもので、特に湿式ニッケル製錬プロセスから発生する工程内の中間生成溶液の処理に適用できる。
硫酸ニッケルを工業的に製造する一般的な方法は、原料を酸溶液に溶解後、不純物を除去する工程を経て、硫酸ニッケル溶液、あるいは蒸発晶析などにより硫酸ニッケル結晶を得る方法である。
この製造方法の中で、この不純物を除去する工程は、原料に含まれる不純物により様々な方法があるが、先ず、中和剤を用いて不純物の一部を含む中和澱物と分離後残液を形成する浄液工程を経た後、この分離後残液を、さらに不純物元素除去処理を施すもので、通常有機溶媒を用いて抽出する溶媒抽出工程が行われる。
特に、原料中にコバルトが含まれる場合におけるニッケルとコバルトを効率良く分離する方法として、ホスホン酸やホスフィン酸を用いた溶媒抽出法が広く知られている。
このような溶媒抽出法で用いられるホスホン酸やホスフィン酸として、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ2−エチルヘキシルエステル、ジ−(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィン酸は、ニッケルとコバルトの抽出分離が良好であり好適である。
さらに、このホスホン酸およびホスフィン酸による溶媒抽出は、溶液のpHに依存し、pHが上昇するほど抽出率が向上する。そして、元素により抽出に対するpH依存性が異なり、この特性を利用してコバルトやその他不純物元素を有機溶媒中へ抽出するものである。
すなわち、ニッケルが抽出されるpHより低いpHに設定することにより、不純物元素を有機相へ分配させ、ニッケルは水相へ残留するため、不純物を除去したニッケル溶液を得ることができる。
更に、特許文献1から3では、あらかじめ高いpHの条件でニッケルを有機溶媒中へ抽出し、このニッケルを抽出した有機溶媒と不純物を含むニッケル溶液を接触させることにより、ニッケルより抽出されやすい元素が有機相へ、有機中のニッケルが水相側へ移行する交換反応が起こり、ニッケル溶液中の不純物を除去する方法が開示されている。
この方法は、pH調整剤に含まれるNaなどの不純物元素がニッケル溶液へ混入し、製品を汚染することを防止する方法として有効である。
しかし、不純物元素の中でも溶液中のマグネシウムは、上記のような硫酸ニッケルの製造工程における浄液工程や溶媒抽出工程を用いても、ニッケルと反応挙動が似ていることから、ニッケル溶液から選択的にマグネシウムを除去することは困難であった。
そのため、溶媒抽出工程や浄液工程から排出されるニッケルを少量含有する溶液(この溶液にはマグネシウムも含まれる)を、系内で繰り返し利用した場合、除去されずに残ったマグネシウムも、ニッケルと同様に繰り返されることになる。したがって、系内にマグネシウムが蓄積し、製品中のマグネシウム品位が上昇する要因となっていた。
特開平10−310437号公報 特開平10−30135号公報 特開2004−307270号公報
このような状況の中で、本発明は、ニッケルを含む溶液からマグネシウムを選択的に除去する不純物元素除去方法と、この不純物元素除去方法を製造工程中に組み入れることで、より高純度の硫酸ニッケルを生成する製造方法の提供を目的とするものである。
このような課題を解決する本発明の第1の発明は、ニッケルを含む溶液から高純度硫酸ニッケルを生成する製造工程における前記製造工程内のニッケルを含む溶液に対して、下記(1)から(4)に示す不純物元素除去処理工程を番号順に施すことを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法である。

(1)前記製造工程内のニッケルを含む溶液の一部に、水酸化物のアルカリを添加することにより、前記溶液に含まれるニッケルを水酸化ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の水酸化後液とからなる水酸化スラリーを形成する水酸化工程。
(2)前記水酸化スラリーに、アルカリ炭酸塩を添加して前記水酸化後液に含まれるニッケルを、炭酸ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の炭酸化後液とからなる炭酸化スラリーを形成する炭酸化処理を施し、前記ニッケルを含む溶液から含有するニッケルを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と前記混合沈殿物以外の反応後液からなる混合スラリーを形成する炭酸化工程。
(3)前記混合スラリーを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と反応後液に分離する固液分離工程。
(4)前記反応後液を、中和処理して不純物元素を含む中和澱物を生成し、製造工程内の溶液に含まれる不純物元素を回収する中和工程。
本発明の第2の発明は、第1の発明における不純物元素が、マグネシウムであることを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法である。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明における製造工程が、さらにニッケル含有物を溶解する浸出工程と、ニッケルとコバルトを溶媒抽出法により分離する溶媒抽出工程を備えることを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法である。
本発明の第4の発明は、第3の発明におけるニッケル含有物が、ニッケルおよびコバルト混合硫化物、工業中間物である粗硫酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、ニッケル粉であることを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法である。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明における(1)の水酸化工程における工程中のpHが、7.5〜7.8であることを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法である。
本発明の第6の発明は、第1〜第5の発明における(2)炭酸化工程における工程中のpHが、7.7〜8.0であることを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法である。
本発明の第7の発明は、ニッケルを含む溶液から不純物元素を除去するために、下記(1)から(4)に示す処理工程を番号順に施すことを特徴とするニッケル含有溶液からの不純物元素除去方法である。

(1)前記製造工程内のニッケルを含む溶液の一部に、水酸化物のアルカリを添加することにより、前記溶液に含まれるニッケルを水酸化ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の水酸化後液とからなる水酸化スラリーを形成する水酸化工程。
(2)前記水酸化スラリーに、アルカリ炭酸塩を添加して、前記水酸化後液に含まれるニッケルを、炭酸ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の炭酸化後液とからなる炭酸化スラリーを形成する炭酸化処理を施し、前記ニッケルを含む溶液から含有するニッケルを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と、その混合沈殿物以外の反応後液からなる混合スラリーを形成する炭酸化工程。
(3)前記混合スラリーを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と反応後液に分離する固液分離工程。
(4)前記反応後液を、中和処理して不純物元素を含む中和澱物を生成し、製造工程内の溶液に含まれる不純物元素を回収する中和工程
本発明の第8の発明は、第7の発明における不純物元素が、マグネシウムであることを特徴とするニッケル含有溶液からの不純物元素除去方法である。
本発明の第9の発明は、第7及び第8の発明における(1)の水酸化工程における工程中のpHが、7.5〜7.8の範囲であることを特徴とする不純物元素除去方法である。
本発明の第10の発明は、第7〜第9の発明における(2)の炭酸化工程における工程中のpHが7.7〜8.0であることを特徴とする不純物元素除去方法である。
本発明によれば、ニッケルを含む溶液から高純度硫酸ニッケルを得る製造方法において、特に、その選択除去が難しいマグネシウムを効率的に製造工程系外へ排出するプロセスを付与することによって、高純度硫酸ニッケル製品中のマグネシウムを大きく低減することが可能となり、より高純度の硫酸ニッケルの提供を可能とする。
本発明の高純度硫酸ニッケルの製造フロー図である。 本発明のニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法のフロー図である。
本発明では、ニッケルを含む溶液から高純度硫酸ニッケルを得る製造方法において、下記(1)〜(4)の番号順に示す、工程内の溶液から不純物元素を除去する方法を構成する一連の工程を、その製造工程中に組み込むことによって、ニッケルを含む溶液から、より不純物元素、特にMgの少ない高純度硫酸ニッケルを製造することを特徴とするものである。
[ニッケルを含む溶液から不純物元素を除去する方法]
(1)製造工程内のニッケルを含む溶液の一部に、水酸化物のアルカリを添加して、その溶液に含まれるニッケルを水酸化ニッケルとした沈殿物と、その沈殿物以外の水酸化後液とからなる水酸化スラリーを形成する水酸化工程。
(2)(1)の水酸化工程で形成した水酸化スラリーに、アルカリ炭酸塩を添加して、水酸化スラリーを構成する水酸化後液に含まれるニッケルを、炭酸ニッケルとした沈殿物と、その沈殿物以外の炭酸化後液とからなる炭酸化スラリーを形成する炭酸化工程を経て、ニッケルを含む溶液のニッケルを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と、反応後液からなる混合スラリーとする炭酸化工程。
(3)(2)の炭酸化工程で得られた混合スラリーを、水酸化ニッケルと炭酸化ニッケルの混合沈殿物と反応後液に分離する固液分離工程。
(4)(3)の固液分離工程により分離した反応後液を、中和処理して不純物元素を含む中和澱物を生成し、製造工程内の溶液に含まれる不純物元素を回収する中和工程。
以下、図1及び図2を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の高純度硫酸ニッケルの製造フロー図である。又図2は、本発明のニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法のフロー図である。
[高純度硫酸ニッケル溶液の製造方法]
図1は、その製造フローを示すもので、通常は「(実線)矢印1」に従って工程が進行して溶媒抽出工程により高純度硫酸ニッケル溶液が製造される。
以下、図1の高純度硫酸ニッケル溶液の製造フローに沿って、図2に示すニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法を踏まえて説明する。
[浸出工程]
この工程は、出発原料となる、ニッケルおよびコバルト混合硫化物、粗硫酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、ニッケル粉などから選ばれる一種、または複数の混合物から成る工業中間物などのニッケル含有物を、鉱酸(塩酸、硫酸など)により溶解して、ニッケルを浸出させて浸出液(ニッケルを含む溶液)を生成する工程で、特開2005−350766号公報などに開示された公知の方法を用いて行われる。
[溶媒抽出工程]
図1中の「溶媒抽出工程」と表記される溶媒抽出工程は、水相と有機相を接触させ、各相中の成分を交換することで、水相中のある成分の濃度を高め、他の異なる成分の濃度を低くするもので、本発明では水相に、浸出工程、pH調整を経て得られたニッケルを含む溶液を用い、有機相にホスホン酸やホスフィン酸などの有機溶媒、或いは特許文献1乃至特許文献3に示されるようなニッケルを含む有機溶媒を用いた溶媒抽出法によって行われる。
その溶媒抽出工程のフローは、先ずコバルトおよび一部のニッケルと不純物を抽出剤(有機相)中に抽出(図1中の「抽出有機1」)した後、その抽出有機1に対して硫酸を用いた逆抽出を行い、ニッケルと不純物を高濃度含む「高不純物濃度硫酸Ni溶液」を生成する(図1中の「Ni回収」)。
次いで抽出剤(抽出有機2)中に残されたコバルトを、酸を用いた逆抽出によりコバルト回収液を生成する(図1中の「Co回収」)。
ところで、溶媒抽出においては、溶媒抽出条件を変更することによって、生成される硫酸ニッケル溶液中の不純物元素濃度の調整が可能である。
そこで、図1の「破線矢印2」の「高不純物濃度硫酸ニッケル生成」に示すように、「溶媒抽出工程」でCoを抽出した抽出有機1から不純物元素(Mgを含む)を濃縮した高不純物濃度硫酸ニッケル溶液を、逆抽出により生成し、「不純物元素除去方法」を施すことで、元液に含まれる不純物元素のMgを系外に排出することができる。
さらに、高不純物濃度硫酸ニッケル溶液から本発明の不純物元素除去方法を経て生成されたニッケル沈殿物を、浸出液のpH調整に用いて得られるpH調整された粗硫酸ニッケル溶液(図1の破線矢印3の経路)を溶媒抽出工程に供することで、不純物元素、特にMg低減された高純度硫酸ニッケル溶液を生成することが可能である。
[工程内の溶液からの不純物元素除去方法]
図2を参照しながら工程内のニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法を説明する。
先ず、本発明における「ニッケルを含む溶液」とは、ニッケル酸性溶液を示すものである。
特にニッケル含有物を、酸を用いて溶解する浸出工程と、この浸出工程により生成されるニッケル酸性溶液中のニッケルとコバルトを、溶媒抽出法を用いて分離する溶媒抽出工程を有する硫酸ニッケル製造方法の製造工程内の溶液、特にニッケルを含む溶液に効果的に用いることができる。
出発原料となるニッケル含有物は、ニッケルおよびコバルト混合硫化物、工業中間物である粗硫酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、ニッケル粉などから選ばれる一種、または複数の混合物を指し、これらは不純物を多く含むために、溶媒抽出法を用いる浄液法により処理するのが望ましいものである。
これらのニッケル含有物は、塩酸や硫酸などの鉱酸によりニッケルを浸出した浸出液を形成するが、この際、不純物元素も同様に液中へ溶出してしまう。そこで、浸出液中の鉄、クロム、アルミニウム濃度が高い場合は、pH調整による浄液処理を行ない、溶媒抽出前にこれらの元素を除去する方が、有機溶媒中への鉄、クロム、アルミニウムの蓄積を緩和でき、溶媒抽出工程の効率が良くなる。
本発明はニッケルを含む酸性溶液であれば、工程内のいずれの溶液にも適用可能であるが、特に溶媒抽出工程の条件を制御することによって生成される、マグネシウムが高濃度に蓄積あるいは濃縮した高不純物濃度溶液、または溶液の一部に用いると効果的である。
さらに、通常硫酸ニッケルの製造工程では、ニッケルを高濃度に含み、その不純物濃度は低いものであるのに対し、極力マグネシウム濃度が高く、ニッケル濃度が低い溶液に本発明を適用するほうが、ニッケルを沈殿させるための薬剤の使用量を低減でき、経済的である。その点、溶媒抽出工程では、有機相と水相の混合比率を適正化することにより、簡単に水溶液中の元素濃度を調整することができるため、該当する溶液が容易に得られる。
(1)水酸化工程
水酸化工程では、工程内の溶液、特にニッケルを含む溶液に水酸化物のアルカリを添加し、ニッケルを水酸化ニッケルとして沈殿させる。このとき、コバルト、亜鉛、銅などはニッケルと共に沈殿し、分離されない。
一方、マグネシウムは沈殿するpHがニッケルよりも高いため、溶液(水酸化後液)中に残留させることができ、ニッケルと分離される。
このとき使用する水酸化物のアルカリは、特に限定はされないが、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウムなどが工業的に広く用いられており、大量かつ容易に入手できる点で望ましい。
水酸化工程の温度は、特に限定はされないが、40〜80℃が好ましい。
40℃未満では反応時間が長くなりすぎ、設備が巨大化する。また、80℃以上では樹脂系の材料が使用できないため設備の材質が制限され、設備費が上昇してしまう。
また、工程中のpHは7.5〜7.8の範囲が好ましい。pH7.5未満では水酸化後液へのニッケルの残留が多すぎてニッケルの損失量が大きい。また、pH7.8以上ではマグネシウムが沈殿し始める。
このように、ニッケルとマグネシウムを明確に分離するには、適切なpHに調整することが重要である。しかし、水酸化物のアルカリを用いた場合、pH7.8を超えると急激にマグネシウムの沈殿化が進むため、マグネシウムの共沈を極力抑えたpHに調整し、維持するためには、高い技術を要する。さらに、水酸化物のアルカリとして水酸化カルシウムを用いる場合、一般的に水酸化カルシウムは不純物としてマグネシウムを含み、このマグネシウムの一部が水酸化工程において生成する水酸化ニッケルの沈殿に混入するため、生成した沈殿を系内に繰り返したとき、マグネシウムの新たな混入源となる。
そこで、水酸化工程では、マグネシウムの沈殿化を抑え、安易にpH調整が可能なpH7.8以下に維持する。一方、液中(水酸化後液中)に微量残留しているニッケルは、次工程の炭酸化工程において回収する。
この水酸化工程と炭酸化工程を合わせて行う方法を用いることにより、効率的にニッケルとマグネシウムの分離を行ない、かつ、水酸化の薬剤使用量を最小限に留めることができるため、水酸化カルシウムなどの不純物を多く含む水酸化アルカリも制限されずに使用できる利点がある。
(2)炭酸化工程
次に炭酸化工程では、水酸化後液にアルカリ炭酸塩を添加し、水酸化後液に微量含有されるニッケルを炭酸ニッケルとして沈殿させる。このとき、水酸化工程と同様にコバルト、亜鉛、銅などはニッケルと共に沈殿するので、分離されない。
一方、マグネシウムは沈殿するpHがニッケルよりも高いため、溶液中に残留させることができ、ニッケルと分離される。
このとき使用するアルカリは、特に限定はされないが、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムなどが工業的に広く用いられており、大量かつ容易に入手できる点で望ましい。中でも、本発明を適用する溶液中の塩濃度は高く、このような液性において目的のpHまで容易に上昇させることが可能なアルカリとしては炭酸ナトリウムが好適である。炭酸ナトリウムを用いた場合は、生成した沈殿を系内に繰り返したとき、ナトリウムも同伴して繰り返され、製品を汚染するため、製品中のナトリウム品位により使用量が制限される。
炭酸化工程の温度は、特に限定はされないが、40〜80℃が好ましい。
40℃未満では反応時間が長くなりすぎ、設備が巨大化し投資額が増大する。また、80℃以上では樹脂系の材料が使用できないため設備の材質が制限され、メンテナンスの手間や設備費が上昇してしまう。
また、工程中のpHは7.7〜8.0が好ましい。pH7.7未満では反応後液へのニッケルの残留が多くニッケルの損失量が大きい。また、pH8.0を超えるとマグネシウムも沈殿してしまう。
炭酸化工程では、炭酸塩の添加により溶液中に炭酸マグネシウムと炭酸水素マグネシウムのいわゆるpH干渉作用が生じるため、目的のpHに調整することが極めて容易になる。また、この干渉作用のため、マグネシウムの沈殿の生成が水酸化工程に比べると緩やかとなるため、残留した微量のニッケルを選択的に沈殿させるのに適している。
(3)固液分離工程
水酸化工程および炭酸化工程で生成した水酸化ニッケルおよび炭酸ニッケルの混合沈殿物と、残液である反応後液からなる混合スラリーを、固液分離装置を用いて分離回収する工程である。
用いる固液分離装置は、特に限定されるものではなく、加圧濾過装置、吸引濾過装置、遠心分離装置などを用いることができる。回収されたニッケルを主成分とする沈殿物は浸出液中の鉄、クロム、アルミを除去するための中和工程に中和剤の一部として繰り返すことにより、再利用できる。
(4)中和工程
一方、固液分離後の不純物を含む反応後液は、中和剤の添加による中和処理により生成する沈殿物である中和澱物と、中和後液からなる中和溶液を形成した後に、固液分離装置を用いて固液分離し、不純物元素を含む中和澱物と中和後液に分離する。
ここで、使用する中和剤は、特に限定されるものではないが、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが安価であり、工業的に用いるのに適している。
中和する際の調整するpHは8.0〜8.5の範囲とすることが望ましい。
pH8.0未満では重金属の除去が不十分であり、一方pH8.5を超えるとpHの排水基準値を超える可能性があり、最終的に排出する際にpHの再調整が必要となってしまうためである。
以上のように、ニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法を製造工程に組み込むことにより、製造工程系内からマグネシウムを選択的に排出することができ、したがって系内にこれらの元素が蓄積することがなくなり、高純度硫酸ニッケルを製造することができる。
なお、本発明により製造される硫酸ニッケルは、製品形態として、硫酸ニッケル溶液または、晶析やスプレードライ等の一般的な結晶化方法を用いて硫酸ニッケル結晶にすることができる。
以下、実施例を用いて、本発明を詳細に説明する。
<不純物元素の除去>
ニッケルを含む溶液中の不純物元素の除去を、図2のフロー図に従って行った。
(1)水酸化工程と(2)炭酸化工程
ニッケルを含む溶液(元液)として、表1に示す硫酸酸性溶液を準備した。
500mlの容器2つを、8ml/minの流量で元液を連続的に第一容器に供給し、第一容器をオーバーフローした液が第二容器に供給されるように連結させ、第二容器からオーバーフローにより排出させた。
ウォーターバスを用いて、その液温が40℃になるように保持し、撹拌機で撹拌しながら、アルカリとして水酸化カルシウム(200g/L)を第一容器に、炭酸ナトリウム(200g/L)を第二容器に、目的のpHになるように滴下して反応させ、第二容器に混合スラリーを作製した。
なお、第一容器内の液のpHが7.6、第二容器内の液のpHが7.9となるように維持した。
(3)固液分離工程
次に、不純物元素濃度の除去具合を知る目的で、形成した混合スラリーを、濾過による固液分離を実施後、得られた反応後液をICP発光分光分析法により、含まれる各元素の定量分析を行なった。
その結果を表1に併せて示す。
Figure 2014144877
表1より、ニッケルはほぼ全量沈殿しているのに対して、マグネシウムは元液と反応後液中濃度の変化が小さく、反応後液に残留しているのがわかる。
(比較例1)
ニッケルを含む溶液(元液)として、表2に示す硫酸酸性溶液を準備した。
実施例1と同じ容器2つを連結させ、8ml/minの流量で元液を連続的に第一容器に供給し、第二容器からオーバーフローにより排出させた。
ウォーターバスを用いて、その液温が40℃になるように保持し、撹拌機で撹拌しながら、アルカリとして水酸化カルシウム(200g/L)を第一容器に、炭酸ナトリウム(200g/L)を第二容器に目的のpHになるように滴下して反応させて第二容器に混合スラリーを作製した。
なお、第一容器内の液のpHを7.9、および第二容器内の液のpHが8.1となるように維持した。
作製した混合スラリーを、濾過による固液分離を実施後、得られた反応後液をICP発光分光分析法により、含まれる各元素の定量分析を行なった。
その結果を表2に併せて示す。工程中に溶液のpHが高かったために、表1に比べ、反応後液中のMg濃度が低くなり、選択分離性が悪くなっていることがわかる。
Figure 2014144877
<高純度硫酸ニッケル溶液の製造方法>
[浸出工程]
原料のニッケル中間物をオートクレーブに装入し、これに酸素を供給して、以下の条件で高温加圧浸出を行い、浸出液(ニッケルを含む硫酸酸性溶液)を作製した。
(浸出条件)
浸出温度:165℃
浸出時間:240分
スラリー濃度:200g/L
[溶媒抽出工程]
次いで、その浸出液をpH調整後、図1に示すように「溶媒抽出工程」において、「Co抽出」を行い、その時の抽出有機1を、得られる抽出液が高不純物濃度となるような条件で酸による逆抽出に供して、「Ni回収」を行い、不純物を高濃度含む高不純物濃度硫酸ニッケル溶液(図1の「破線矢印2」で示される経路)を得た。これらの組成を表3に示す。
<不純物元素の除去>
得られた高不純物濃度硫酸ニッケル溶液に、本発明の「不純物元素除去方法」を適用した。
[水酸化、炭酸化工程]
図1の「太実線矢印」に示すように、得られた高不純物濃度硫酸ニッケル溶液の液温を40℃に保持しつつ、水酸化カルシウムを添加し、pHを7.6にした後に炭酸ナトリウムを添加し、pHが7.9となるように調整した混合スラリーを形成した。
次に、この混合スラリーを固液分離した後に得られた反応後液の組成を表3に示す。
次に、回収したニッケル澱物(水酸化ニッケル、炭酸ニッケルの混合澱物)は、浸出液をpH調整する際の中和剤の一部として全量を繰り返し使用してpH調製を行い(破線矢印3)、pH調製された粗硫酸ニッケル溶液を得、その溶液を溶媒抽出工程(図1の「溶媒抽出工程」)に供し、実線矢印1に示す高純度硫酸ニッケル溶液を得た。
以上の工程により得られた、溶媒抽出工程から産出された高純度硫酸ニッケル溶液の組成を表3に示す。
Figure 2014144877
(比較例2)
実施例2の溶媒抽出工程から生成された不純物を高濃度に含む、高不純物濃度硫酸ニッケル溶液を、水酸化および炭酸化処理をせずに、全量を工程内(pH調整)へ繰り返し(一点鎖線矢印4)、図1のフロー図の「実線矢印1」に示す処理を行なった。そのときに得られた各液の組成を表4に示す。
実施例2で得られた高純度硫酸ニッケル溶液に比べて、不純物元素であるMgの濃度が高くなっているのが見られる。
Figure 2014144877
(比較例3)
実施例2の製造工程における溶媒抽出工程において、溶媒抽出工程から生成された不純物を高濃度含む、高不純物濃度硫酸ニッケル溶液を、炭酸ナトリウムのみで溶液中のニッケルを炭酸ニッケルとして沈殿させた。
このスラリーを固液分離した後に得られた反応後液(表5の炭酸化後液)の組成を表5に示す。
次に、その固液分離後に回収した炭酸ニッケル澱物を、浸出液をpH調整する際の中和剤の一部として全量を繰り返し用い、pH調製後、溶媒抽出工程(図1の「溶媒抽出工程」)を行い、酸による逆抽出を経て、高純度硫酸ニッケル溶液を生成した。
以上の工程により得られた、溶媒抽出工程から産出された高純度硫酸ニッケル溶液の組成を表5に示す。
Figure 2014144877
実施例2と比較し、炭酸化工程のみで、高不純物濃度硫酸ニッケル溶液を処理して、利用した場合では、得られた高純度硫酸ニッケル中のナトリウム品位が大きく上昇してしまうことがわかる。

Claims (10)

  1. ニッケルを含む溶液から高純度硫酸ニッケルを生成する製造工程における前記製造工程内のニッケルを含む溶液に対して、下記(1)から(4)に示す不純物元素除去処理工程を番号順に施すことを特徴とする高純度硫酸ニッケルの製造方法。


    (1)前記製造工程内のニッケルを含む溶液の一部に、水酸化物のアルカリを添加することにより、前記溶液に含まれるニッケルを水酸化ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の水酸化後液とからなる水酸化スラリーを形成する水酸化工程。
    (2)前記水酸化スラリーに、アルカリ炭酸塩を添加して前記水酸化後液に含まれるニッケルを、炭酸ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の炭酸化後液とからなる炭酸化スラリーを形成する炭酸化処理を施し、前記ニッケルを含む溶液から含有するニッケルを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と前記混合沈殿物以外の反応後液からなる混合スラリーを形成する炭酸化工程。
    (3)前記混合スラリーを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と反応後液に分離する固液分離工程。
    (4)前記反応後液を、中和処理して不純物元素を含む中和澱物を生成し、製造工程内の溶液に含まれる不純物元素を回収する中和工程。
  2. 前記不純物元素が、マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の高純度硫酸ニッケルの製造方法。
  3. 前記製造工程が、ニッケル含有物を溶解する浸出工程と、ニッケルとコバルトを溶媒抽出法により分離する溶媒抽出工程を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の高純度硫酸ニッケルの製造方法。
  4. 前記ニッケル含有物が、ニッケルおよびコバルト混合硫化物、工業中間物である粗硫酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、ニッケル粉であることを特徴とする請求項3に記載の高純度硫酸ニッケルの製造方法。
  5. 前記(1)の水酸化工程における工程中のpHが、7.5〜7.8であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の高純度硫酸ニッケルの製造方法。
  6. 前記(2)の炭酸化工程における工程中のpHが、7.7〜8.0であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の高純度硫酸ニッケルの製造方法。
  7. ニッケルを含む溶液から不純物元素を除去するために、下記(1)から(4)に示す処理工程を番号順に施すことを特徴とするニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法。

    (1)前記ニッケルを含む溶液の一部に、水酸化物のアルカリを添加することにより、前記溶液に含まれるニッケルを水酸化ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の水酸化後液とからなる水酸化スラリーを形成する水酸化工程。
    (2)前記水酸化スラリーに、アルカリ炭酸塩を添加して、前記水酸化後液に含まれるニッケルを、炭酸ニッケルの沈殿物と、その沈殿物以外の炭酸化後液とからなる炭酸化スラリーを形成する炭酸化処理を施し、前記ニッケルを含む溶液から含有するニッケルを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と前記混合沈殿物以外の反応後液からなる混合スラリーを形成する炭酸化工程。
    (3)前記混合スラリーを、水酸化ニッケルと炭酸ニッケルの混合沈殿物と反応後液に分離する固液分離工程。
    (4)前記反応後液を、中和処理して不純物元素を含む中和澱物を生成し、製造工程内の溶液に含まれる不純物元素を回収する中和工程。
  8. 前記不純物元素が、マグネシウムであることを特徴とする請求項7に記載のニッケルを含む溶液からの不純物元素除去方法。
  9. 前記(1)の水酸化工程における工程中のpHが、7.5〜7.8の範囲であることを特徴とする請求項7又は8に記載の不純物元素除去方法。
  10. 前記(2)の炭酸化工程における工程のpHが7.7〜8.0であることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の不純物元素除去方法。

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