JP2014144399A - 排泄物処理剤および該処理剤を用いた排泄物の処理方法 - Google Patents

排泄物処理剤および該処理剤を用いた排泄物の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ベッド上で使用される排泄物処理剤であって、消臭効果の優れた排泄物処理剤を提供する。また、当該排泄物処理剤をベッド上において用いることにより、消臭効果の優れた排泄物の処理方法を提供する。
【解決手段】酸性固形物質と、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、カルボキシビニルポリマーと、吸水性ポリマーと、ゼオライトと、酸化亜鉛と、からなり、粉状に形成されてなる、排泄物処理剤によって達成される。
【選択図】なし

Description

本発明は、排泄物処理剤および該処理剤を用いた排泄物の処理方法に関する。より詳しくは、ベッド上で用いられる排泄物処理剤および該処理剤を用いた排泄物の処理方法に関する。
医療現場、介護現場、さらには家庭において、自ら排泄できるが便所に行くことができない病人や老人が、居室のベッド周辺や病室内で排便することがある。このような場合、居室や病室においてポータブルトイレが使用されることが多いが、この際、居室や病室内でポータブルトイレに排泄された糞尿は、看護している看護婦、付き添い人、家族などの看護人が処理をしていた。しかしながら、こうした使用状況においては、居室や病室内全体に糞尿臭(排泄物から発生する臭気)が臭うことが問題となっていた。
上記のようなトイレやポータブルトイレの糞尿臭の消臭方法として、消臭効果のある薬剤を排泄物に添加する方法が知られている。使用する薬剤の形態として、液体タイプ、顆粒タイプ、錠剤タイプ、フォーム(泡)タイプ、シートタイプのものが市販されている。これらの中で、たとえば、液体タイプのものとしては、特許文献1のようなものが知られている。
特開2010−125384号公報
特許文献1で開示された屎尿用消臭剤は、ベッド外に設置されたポータブルトイレに添加されることにより使用されるものである。しかしながら、病人や老人が、ベッド上から移動できず、ベッド上で排泄せざるを得ない状況となることがあり、ポータブルトイレですらも使用が難しいことがある。このような場合、小便については、チューブを用いて抜き取る一方で、大便については、ベッド上に寝た状態の病人の臀部を空のビニール袋で覆い、当該ビニール袋を病人の臀部にテープ等で張り付けた状態とし、ビニール袋内に排泄させるという方法がとられていた。
そして、上記のようにビニール袋内に大便を排泄させる際、数十分から2時間程度の時間を要することが多く、また、ビニール袋等の容器は、その密閉性が低いため、排泄中に臭気が居室や病室内に拡散するという問題点があった。
本発明の目的は、ベッド上で使用される排泄物処理剤であって、消臭効果の優れた排泄物処理剤を提供することにある。また、本発明の他の目的は、当該排泄物処理剤をベッド上において用いることにより、消臭効果の優れた排泄物の処理方法を提供することにある。
上記目的は、以下の発明を提供することによって解決される。
(1)酸性固形物質と、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、カルボキシビニルポリマーと、吸水性ポリマーと、ゼオライトと、酸化亜鉛と、からなり、粉状に形成されてなる、排泄物処理剤。
(2)前記酸性固形物質が、クエン酸である、(1)の処理剤。
(3)前記アルカリ性固形物質が、重曹のみからなる、(1)または(2)の処理剤。
(4)(1)〜(3)のいずれかの処理剤と、水とを容器内に配置した後、該容器内に排泄物を投入する、排泄物の処理方法。
本発明は、上記の発明によって、以下の効果を有する。
本発明の排泄物処理剤は、酸性固形物質と、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、カルボキシビニルポリマーと、吸水性ポリマーと、ゼオライトと、酸化亜鉛と、からなり、粉状に形成されてなる、排泄物処理剤である。本発明の第1の排泄物処理剤の構成であれば、ビニール袋等の容器内において、処理剤に水を添加した後に素早くゲル化し、当該ゲルによって排泄物(主として大便)が被覆されやすくなる。また、処理剤に含まれる各種薬剤により、排泄物の悪臭が抑制され、その結果、優れた消臭効果を得ることができる。さらに、処理剤中に含まれる薬剤は、人体に接触しても薬傷が起きにくい物質であるため、使用者の臀部の近傍に設置されても問題なく使用することができる。さらにまた、排泄直後の大便を処理剤によって被覆することができるため、大便が空気にさらされる時間が短くなる結果、より高い消臭効果を得ることができる。
本発明の排泄物の処理方法は、上記処理剤と、水とを容器内に配置した後、該容器内に排泄物を投入する、排泄物の処理方法である。かかる方法によって、排泄物からの悪臭の拡散が抑制され、高い消臭効果を得ることができる。また、容器内に処理剤および水を配置した後、排泄物を当該容器内に投入する(すなわち、当該容器内に直接排泄させる)だけで良いので、極めて簡便にかつ効率的に排泄物を処理することができる。また、排泄物を投入した後、容器ごと廃棄することができるため、介護者等が排泄物に触れることなく、衛生的に排泄物を処理することができる。
<本発明の第1:排泄物処理剤>
本発明の第1は、酸性固形物質と、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、カルボキシビニルポリマーと、吸水性ポリマーと、ゼオライトと、酸化亜鉛と、からなり、粉状に形成されてなる、排泄物処理剤(本明細書中、単に「処理剤」と称する場合もある。)である。
このように、本発明の処理剤は、カルボキシビニルポリマーおよび吸水性ポリマーを含むため、水を作用させることにより、これらがゲル化する。そして、当該ゲルによって排泄物(たとえば、糞等の被処理物)を被覆することができる。その結果、排泄物と空気との接触が抑制されて腐敗しにくくなるため、結果として悪臭が抑制される。したがって、このように、カルボキシビニルポリマーおよび吸水性ポリマーにより形成されるゲルが排泄物を被覆することにより悪臭が抑制されるため、従来使用されていたビニール袋等の容器を使用しながらも、排泄物の処理の際、高い消臭効果が得られると共に、簡便な方法で排泄物を処理することができる。
さらに、カルボキシビニルポリマーは、処理剤中に含まれるアルカリ性固形物質により粘性物質となり、より効果的に排泄物を被覆することができ、これにより高い消臭効果を発揮することができる。なお、本発明の処理剤は、カルボキシビニルポリマーおよび吸水性ポリマーをよりゲル化させやすくし、高い消臭効果を得ることを目的として、界面活性剤やその他の添加剤は含まない。特に、本発明者は、界面活性剤を添加すると、処理剤に水を添加しても、ゲル化がほとんど進行せず、排泄物をゲルによって覆うことができなくなってしまうため、好ましくないことを見出した。
また、本発明の第1においては、酸性固形物質が含まれているので、排泄物中に含まれるアンモニア等のアルカリ性成分を中和し、悪臭を抑制することができる。さらに、本発明の第1においては、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、酸化亜鉛と、が含まれているので、酸性固形物質だけでは取りきれない悪臭(たとえば、糞の腐敗によって生じる雑菌や硫化物などの悪臭)を抑制する。
さらにまた、本発明の第1においては、ゼオライトが含まれているため、処理剤を使用した際に当該処理剤が粉塵として舞い上がることを抑制することができ、また、排泄物中に含まれるアンモニア等の悪臭の原因となる成分をゼオライトによって吸着することが可能となるため、消臭効果もまた向上する。
本発明の第1による処理剤に水を添加した際のpHは、6.0〜8.0であると好ましく、6.1〜7.0であるとより好ましく、6.2〜6.9であるとさらに好ましく、6.5〜6.8であると特に好ましい。かような範囲であると、消臭効果に優れると共に、人体に触れたときの腐食性の観点からも好ましい。
[処理剤の形状]
本発明の第1の排泄物処理剤の形状は、粉状に形成されている。以下、処理剤の形状について詳説する。なお、本明細書において、「粉状」の語は、その平均粒径(直径)が、1粒あたり、3mm以下であることを示す。本明細書中において、かかる平均粒径は、50粒を任意に選択して、1粒ごと一番長い粒径を、光学顕微鏡を用いて測定し、それらを相加平均した平均値を意味する。以下、本明細書中に記載の「平均粒径」は、同様の定義である。なお、所望の平均粒径とするためには、適宜、篩いなどにかければよい。
本発明の排泄物処理剤は、下記で詳述するように、水と接触させることにより、ゲル状としてから排泄物と接触させることによって高い消臭効果を発揮する。したがって、水との接触面積を大きくしてその反応効率(ゲル化速度)を向上させる目的から、粉状に形成される。このとき、粉状物の平均粒径(直径)は、1粒あたり、好ましくは0.15mm超〜3mmであり、より好ましくは、0.3〜2mm、さらに好ましくは0.5〜1mmである。かような範囲であると、取り扱い性が良好であると共に、水との接触面積が増大し、反応効率(ゲル化速度)を向上させることができる。その結果、処理剤を短時間で十分にゲル化させることができ、消臭効果をより向上させることができる。
[酸性固形物質]
本発明の排泄物処理剤は、酸性固形物質を含む。処理剤が、酸性固形物質を含むことによって、排泄物(たとえば、糞)から発生しうるアンモニア等のアルカリ性成分を中和させることができる。さらには、酸性固形物質は排泄物中のアンモニアと反応することで気泡を生じる。この傾向は、アンモニアを多く含む排泄物(pHがアルカリとなる排泄物)を処理する際に顕著である。処理剤中に気泡が生じることで、処理剤が嵩高くなり、排泄物(たとえば、糞)を効果的に被覆することができる。よって、悪臭の抑制効果が高く、またその効果を維持することができる。
本発明で用いることができる酸性固形物質としては、特に制限されないが、温度−10〜60℃、圧力0.5〜1.2atmの状態で、固体の形態で存在できる酸性物質であることが好ましい。酸性固形物質としては、無機酸またはその塩、有機酸またはその塩など、従来公知のいかなるものも使用することができる。酸性物質として液状の酸を採用する場合は、これをタルク、セルロース等に含浸させて本発明に係る酸性固形物質として用いることもできる。
かかる酸性固形物質のpHにも、酸性を示すものであれば特に制限はないが、人が肌にふれたときの腐食性を防止する観点から、pH1.5〜7未満が好ましく、pH2〜6がより好ましく、pH2.2〜5.5がさらに好ましい。
なお、本明細書中に記載のpHは、株式会社佐藤商事社製のPHレコーダーSDカード記録計型番PH−SDを用いて測定する値を意味するとする。かような範囲内のpHを有していれば、排泄物(たとえば、糞尿)に含まれる塩基性成分(たとえば、アンモニア)などと中和し、悪臭を効率的に抑制することができる。
本発明で用いることができる酸性固形物質は、より具体的には、酢酸、クエン酸(食品添加物 pH:2.36)、イソクエン酸、リンゴ酸(食品添加物 pH:2.45)、酒石酸(食品添加物 pH:2.28)、乳酸、グルコン酸、コハク酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ニトリロ三酢酸、サリチル酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、イノシン酸、グアニル酸、グルタミン酸、エリソルビン酸、ソルビン酸、ポリグルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フィチン酸、リン酸、ホスホン酸およびホウ酸からなる群から選択される有機酸または無機酸が挙げられる。
また、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム、5’−グアニル酸二ナトリウム、グルタミン酸ソーダ、エリソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム(食品添加物(pH:4.3〜4.9)、工業用(pH:4.1〜4.9)(1%溶液))、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム(食品添加物(pH:4.4〜4.9)、工業用(pH:4.4〜4.9)(1%溶液))、ピロリン酸二水素二ナトリウム(食品添加物(pH:3.8〜4.5)、工業用(pH:3.8〜4.5)(1%溶液))、酸性トリポリリン酸アルミニウム工業用(pH:2.4〜2.8)(1%溶液))、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム(酸性ピロリン酸ナトリウム(食品添加物(pH:3.8〜4.5)(1%溶液))、ウルトラリン酸ナトリウム(食品添加物(pH:1.7〜1.9)、工業用(pH:1.7〜1.9)(1%溶液)、フマル酸一ナトリウム(食品添加物(pH:3.0〜4.0)(1%溶液))、硫酸バンド工業用(pH:3.0以上)(1%溶液))、スルファミン酸、ミョウバン工業用(pH:約3.5)(12水塩)および腐植酸(フミン酸)を含む草炭(泥炭)(pH:3.0〜6.8)からなる群から選択される、有機酸または無機酸の塩などであってもよい。
なお、上記の酸性固形物質は、単独で使用してもまたは2種以上を混合して使用してもよい。
中でも、クエン酸(pH:2.36)、イソクエン酸、リンゴ酸(pH:2.45)、酒石酸(pH:2.28)などが、排泄物に対するカルボキシビニルポリマーの被覆能、すなわち当該ポリマーの粘性を適度に保持するという観点から好ましく、特にクエン酸が好ましい。すなわち、本発明において、酸性固形物質としてクエン酸が含まれると好ましい。クエン酸は、人体に接触しても薬傷を生じさせる可能性が極めて低いため、ベッド上等で、使用者の臀部近傍に配置された状態で使用される処理剤に適している。また、他の酸性固形物質と比較して排泄物中のアンモニア成分と効率よく反応し、消臭することができるという効果もまた奏する。
上記で列挙した具体的な酸性固形物質は、従来公知の方法を適宜参照し、あるいは、組み合わせて、合成してもよいし、市販品を購入して準備してもよい。市販品としては、大明化学工業株式会社の硫酸バンド、ミョウバン、磐田化学工業株式会社のクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、イタコン酸、スピクリスポール酸、築野食品工業株式会社のフィチン酸、株式会社日本触媒のコハク酸、フマル酸、無水マレイン酸、日本合成化学工業株式会社の無水酢酸、扶桑化学工業株式会社のグルコン酸、スルファミン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、フマル酸、フィチン酸、イタコン酸、フマル酸一ナトリウム、株式会社伏見製薬所の安息香酸、安息香酸ナトリウム、高杉製薬株式会社のシュウ酸、硝酸、丸石製薬株式会社のサリチル酸、キリン協和フーズ株式会社のイノシン酸、グルタミン酸、株式会社ダイセルのソルビン酸、日本化学工業株式会社のホスホン酸、旭化成ケミカルズ株式会社のアジピン酸、三菱化学株式会社のテレフタル酸、ナガセケムテックス株式会社のニトリロ三酢酸、上野製薬株式会社のヒドロキシ安息香酸、ミテジマ化学株式会社のリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、酸性トリポリリン酸アルミニウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラリン酸ナトリウム、明京商事株式会社のフミンエース、株式会社アートレイ製のモフミン(登録商標)、那須緑地株式会社製 天然腐植酸フミン酸、電気化学工業株式会社(デンカアヅミン株式会社)製のカオラン(登録商標)(pH=3.0)、アヅミン(登録商標)(pH=6.8)、アヅミン1号などがある。無論、これら以外の市販品を購入してもよい。
酸性固形物質の大きさにも特に制限はないが、平均粒径が、100nm〜3mm程度、より好ましくは0.01〜1mm程度のものであることが好ましい。このような平均粒径の酸性固形物質を用いることにより、処理剤に含まれるその他の薬剤と効率よく混合することができ、粉状の処理剤を製造する際に、粉砕作業を行わなくてよいなど、処理剤の製造を容易に行うことができる。また、カルボキシビニルポリマーの補助的役割をする観点で好ましい。無論、酸性固形物質は、種類によって、あるいは、製造の便宜を考慮して、これらの範囲を逸脱するものであっても構わない。
酸性固形物質の量(複数種であれば、複数種の合計質量)は、排泄物処理剤の総質量(100質量%)に対して、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは2〜15質量%、特に好ましくは2.5〜13質量%である。また、2種類以上の酸性固形物質を混合して用いる場合、その質量の合計による質量比が、上記範囲であると好ましい。かような範囲であれば、排泄物から発生しうるアンモニアなどの成分に作用する効率が上がり、処理剤としての脱臭機能が有意に向上する。
[アルカリ性固形物質]
本発明の排泄物処理剤は、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質を含む。
重曹または消石灰の形状は、アルカリ性固形物質を効果的に分散させるという観点から、粉状であることが好ましい。また、その平均粒径の下限は特に制限されないが、例えば、10μm以上、より好ましくは50μm以上である。上限も特に制限されないが、例えば、1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは150μm以下である。つまり、10〜1000μmが好ましく、50〜300μmが好ましく、100〜150μmが好ましい。かかる範囲であると、取扱いが容易となり生産コストを低くすることができ、得られる処理剤と排泄物との接触面積が増加し、反応効率が向上する場合がある他、処理時に塊状物が生じず、未反応物が残存しない。また、効率的に気泡を生じることができる。必要に応じて、アルカリ性固形物質は、平均粒径が異なる2種以上のアルカリ性固形物質が組み合わせて使用されてもよい。
本発明の排泄物処理剤に含まれるアルカリ性固形物質の含有量は、排泄物処理剤の総質量(100質量%)に対して、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%、更に好ましくは25〜45質量%である。また、2種類以上のアルカリ性固形物質を混合して用いる場合、その質量の合計による質量比が、上記範囲であると好ましい。かかる範囲であれば、排泄物の処理の際の臭気低減やガス発生の抑制の効果がより良好に得られる。
(重曹)
本発明の排泄物処理剤に含まれうる重曹(炭酸水素ナトリウム)は、組成式NaHCOで表されるナトリウムの炭酸水素塩である。重曹は、アルカリ性であるため、糞尿処理の際(特に大便)の殺菌・消臭効果を得ることができる。
アルカリ性固形物質の中でも、強アルカリ性物質が排泄物に接触した際、排泄物中に含まれるアンモニア成分が放散し、臭気を発生することがあるが、重曹は弱アルカリ性物質であるため、このようなアンモニア成分の放散による臭気の発生を抑制することができる。そのような場合、アンモニア由来の悪臭が発生する場合がある。よって、本発明の処理剤中に含まれるアルカリ性固形物質の中でも、糞尿の殺菌・消臭効果を得ることができる程度のアルカリ性を有し、かつアンモニアの発生を抑制することができる重曹を用いることが特に好ましい。すなわち、本発明において、アルカリ性固形物質として重曹を用いると好ましい。本発明の処理剤は、その使用目的から、使用者の臀部の近傍に配置されて使用されることが多い。したがって、薬傷を生じさせにくいという点からも、アルカリ性固形物質としては、他のアルカリ性固形物質と比較して、重曹を用いることが好ましい。
また、処理剤の使用時に添加される水と、重曹と、クエン酸等の酸性固形物質とが反応して気泡が発生する。このような気泡は、排泄物を覆うことができるため、排泄物による臭気の放散を抑制することができる。さらに、生じた気泡により、カルボキシビニルポリマーの増粘効果が高くなり、その結果、排泄物が被覆されやすくなるため、好ましい。
重曹を準備する方法としては、市販品を購入する方法が好ましく、例えば、QINDAO HAIWAN GROUP IMP.&EXP.CO.社製や、Zichuan Antou Alum Factory社製の産業等級重曹などが好ましい。
(消石灰)
本発明の排泄物処理剤に含まれうる消石灰(Ca(OH))は、強アルカリであるため、糞尿処理の際(特に大便)の殺菌効果が大きい。また、臭気を低減させる効果を得ることができる。また、消石灰は、主に硫化物を吸着するため、この点からも消石灰を使用することによる臭気の低減効果が大きいと言える。
消石灰を準備する方法としては、市販品を購入する方法が好ましく、例えば、宇部マテリアルズ株式会社の工業用消石灰などが好ましい。
[カルボキシビニルポリマー]
本発明の排泄物処理剤は、カルボキシビニルポリマーを含む。カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸系の架橋共重合体である。また、このカルボキシビニルポリマーは、カルボキシビニルポリマー塩であってもよい。カルボキシビニルポリマーは、水との親和性があり、弱酸性〜中性(pH6〜8)で水と混合することでゲル状の高粘度体となり、排泄物を被覆することができ、また、増粘剤としての役割も果たす。さらに、カルボキシビニルポリマーは、人体に接触しても薬傷を生じさせる可能性が極めて低いため、これによって処理剤中に含まれる酸性固形物質やアルカリ性固形物質を覆うことにより、これらの薬剤が直接人体に接触するのを防ぎ、より安全に排泄物の処理を行うことが可能となる。
カルボキシビニルポリマーそのもの自体は、通常、酸性に傾いているが、本発明の処理剤が水と混合された際には、アルカリ性固形物質と中和され、処理剤のpH5〜8、より好ましくはpH6〜7程度となるため、処理剤にカルボキシビニルポリマーが含まれていると処理剤が増粘する。上記したように、本発明において、処理剤が増粘することで、排泄物(たとえば、糞)を効果的に被覆することができるため、悪臭の抑制効果が高く、さらに抑制効果を維持できる期間が長くなる。
カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸系の架橋共重合体で、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸等の置換アクリル酸等のアクリル酸系モノマーの架橋ポリマーである。前記アクリル酸系モノマーは、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸であり、アクリル酸が最も好ましい。
カルボキシビニルポリマーにおける架橋剤は、1分子当たり2以上の炭素−炭素二重結合(アルケニルエーテル基)を有した多価アルコールのポリアルケニルエーテルが好ましく、具体的には、スクロースのアリルエーテル、ペンタエリトリトールのアリルエーテル等が挙げられる。
カルボキシビニルポリマーは、市販品の中から自由に選択することが可能であるが、粘度の経時変化の少ない安定性の高いものを用いることが好ましい。
カルボキシビニルポリマーの市販品としては、たとえば、AQUPEC(登録商標)HV−501[粘度:5400−11400mPa・s(0.5%)]、HV−504[粘度:26500−39500mPa・s(同)]、HV−505[粘度:45000−70000mPa・s(同)]、HV−501E[粘度:5400−11400mPa・s(同)]、HV−504E[粘度:26500−39500mPa・s(同)]、HV−505E[粘度:40000−70000mPa・s(同)]、HV−501ER[粘度:7000−14000mPa・s(同)]、HV−505ED[粘度:40000−60000mPa・s(同)](以上、住友精化株式会社製)、カーボポール980[粘度:16000−28000mPa・s(0.2%)]、981[粘度:4000−7500mPa・s(同)]、2984[粘度:2500−6500mPa・s(同)]、ETD2050[粘度:6000−14000mPa・s(同)]、Ultrez10[粘度:12000−29000mPa・s(同)](以上、ループリゾール・アドバンスト・マテリアルズ社製)、ジュンロンPW−110[粘度:10000−20000mPa・s(0.2%中和、25℃)]、PW−111[粘度:3000−7000mPa・s(同)]、PW−150[粘度:15000−25000mPa・s(同)]、PW−302S[粘度:15000−25000mPa・s(同)]、PW−350S[粘度:1500−50000mPa・s(同)]、PW−500[粘度:20000−35000mPa・s(同)](以上、東亞合成株式会社製)、ハイビスワコー(登録商標)103[粘度:15000mPa・s(0.2%中和)]、104[粘度:26000mPa・s(同)]、105[粘度:4000mPa・s(同)](以上、和光純薬工業株式会社製)、カーボポール(登録商標)71G[粘度:4000−11000mPa・s(0.5wt%、pH7.5)]、971P[粘度:4000−11000mPa・s(同)]、981[粘度:4000−10000mPa・s(同)]、941[粘度:4000−10000mPa・s(同)]、934[粘度:30500−39400mPa・s(同)]、934P[粘度:29400−39400mPa・s(同)](以上、B.F.Goodrich Chemical社製)や、カルボキシビニルポリマーカルシウム・カリウム塩であるユニセーフECT−203(日油株式会社製)等をあげることができ、これらのなかでも、カーボポール(登録商標)シリーズ、AQUPEC(登録商標)シリーズ、ハイビスワコー(登録商標)シリーズ、が好ましく、AQUPEC(登録商標)HV−505がより好ましい。なお、上記粘度の記載は、25℃における値である。カルボキシビニルポリマーは、1種単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
カルボキシビニルポリマーの含有量は、配合するカルボキシビニルポリマーの種類や、他の増粘剤との併用などにより適宜調整されうるが、排泄物処理剤の総質量(100質量%)に対して、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは8〜25質量%、さらに好ましくは10〜20質量%である。また、2種類以上のカルボキシビニルポリマーを混合して用いる場合、その質量の合計による質量比が、上記範囲であると好ましい。
カルボキシビニルポリマーの形状は、水に対してカルボキシビニルポリマーを効果的に分散させるという観点から、粉状であることが好ましい。また、その平均粒径の下限は特に制限されないが、例えば、10μm以上、より好ましくは50μm以上である、上限も特に制限されないが、例えば、1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは150μm以下である。つまり、10〜1000μmが好ましく、50〜300μmが好ましく、100〜150μmが好ましい。かかる範囲であると、取扱いが容易となり生産コストを低くすることができ、処理剤の使用時に添加される水との接触面積が増加し、反応効率(ゲル化速度)が向上する場合がある他、処理時に塊状物が生じず、未反応物が残存しない。
[吸水性ポリマー]
本発明の排泄物処理剤は、吸水性ポリマー(吸水剤、高分子吸水剤とも称することがある)を含む。このように、吸水性ポリマーを含むことにより、本発明の処理剤に水を添加した際、カルボキシビニルポリマーを水中に十分に分散させることができる。吸水性ポリマーを添加せず、カルボキシビニルポリマーのみを用いた場合、カルボキシビニルポリマーは、水との親和性が十分に高くないため、処理剤に水を添加しただけでは、カルボキシビニルポリマーが十分に拡散することが難しい。これに対し、カルボキシビニルポリマーと共に吸水性ポリマーを添加すると、吸水性ポリマーの作用によってカルボキシビニルポリマーもまた十分に水中に拡散するため、処理剤を効率よくゲル化させることができる。その結果、排泄物の処理を簡便に行うことができる。
また、処理剤中に含まれる酸性固形物質やアルカリ性固形物質を吸水性ポリマーによって覆うことにより、これらの薬剤が直接人体に接触するのを防ぎ、より安全に排泄物の処理を行うことが可能となる。
さらに、処理剤に含まれる吸水性ポリマー(吸水剤)は、処理剤の成分である消石灰または重曹を補助する役割をする。つまり、たとえば、処理剤として、消石灰または重曹だけを用いた場合、排泄物(たとえば糞尿)の水分を吸収しきれず泥状となる場合がある。消石灰が湿ると、消石灰自身が独特の悪臭を放つ場合がある。また、糞尿が泥状のままであれば、糞尿が空気に触れ、糞尿の発酵・分解が進む虞があるが、吸水性ポリマーによって水分を吸収し、排泄物の表面を覆うことができる。処理剤中に吸水性ポリマーおよび消石灰または重曹を加えると、排泄物が固化し、固化した排泄物の周囲を消石灰または重曹が覆う形となり、微生物の発酵、分解活動を止めることができ、ひいては、上述した効果を有することができる。また、消石灰または重曹の添加量を低減させることができ、消石灰または重曹自身が発する悪臭をより低減させることができる。
本発明で用いられる吸水性ポリマーは、本発明の効果を奏するために悪影響を及ぼさない限り、特に制限はなく、公知の物質を使用することができる。その具体的な例としては、たとえば、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体などのデンプン系吸水性ポリマー、セルロース−アクリロニトリルグラフト重合体、セルロース−スチレンスルホン酸グラフト共重合体などのセルロース系吸水性ポリマー、多糖類系吸水性ポリマー、コラーゲン等のたんぱく質系吸水性ポリマー、ポリビニルアルコール架橋重合体などのポリビニルアルコール系吸水性ポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物、アクリル酸ナトリウム−ビニルアルコール共重合体などのアクリル系吸水性ポリマー、無水マレイン酸系吸水性ポリマー、ビニルピロリドン系吸水性ポリマー、ポリエチレングリコール・ジアクリレート架橋重合体などのポリエーテル系吸水性ポリマー等などが挙げられる。これら吸水性ポリマーは、単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これら吸水性ポリマーは、合成してもよいし市販品を用いてもよい。市販品の例としては、たとえば、アクアキープ(登録商標)SA(住友精化株式会社製)、アクアリック(登録商標)CA(株式会社日本触媒製)、サンフレッシュ、アクアパール(サンダイヤポリマー株式会社製)、ハイモサブHS−960(ハイモ株式会社製)などが挙げられる。これら吸水性ポリマーの中でも、アクアキープ(登録商標)SAがより好ましい。
アクアキープ(登録商標)SA(住友精化株式会社製)の中でも、好ましくは、SA−50II、SA60−SおよびSA60−Nであり、吸水力の観点では、SA60−SおよびSA60−Nが好ましい。また、コストの観点では、SA−50IIが好ましい。前記吸水性ポリマーもまた、水に対して効率的に分散させるという目的から、粉末状であると好ましい。
本発明において、処理剤に含まれる吸水性ポリマーの平均粒径は特に制限はないが、好ましくは50〜1000μmであり、より好ましくは80〜850μmであり、さらに好ましくは100〜600μmである。
吸水性ポリマーの含有量は、吸水性ポリマーの種類や形状、および排泄物に含まれる水分量などにより適宜調整可能であるが、排泄物処理剤の総質量(100質量%)に対して、10〜40質量%程度であると好ましく、13〜35質量%程度であるとより好ましく、15〜30質量%程度であると更に好ましく、18〜20質量%であると特に好ましい。かかる範囲であれば、吸水性ポリマーの効果を有意に得られ、未反応の吸水性ポリマーが残留せず、コスト的に有利である。特に、吸水性ポリマーの含有量を、排泄物処理剤の総質量(100質量%)に対して20質量%以下とすると、処理剤に水を添加した時のゲル化速度が極めて早くなることから、使用時の利便性を考えると好ましい。
[ゼオライト]
本発明の排泄物処理剤は、ゼオライトを含む。「ゼオライト」とは沸石類と呼ばれる鉱物の総称で、天然のゼオライトは約40種類発見されている。ゼオライトが含まれると、排泄物(例えば、糞尿)に含まれるアンモニア成分を吸着し、消臭、脱臭に効果がある。ゼオライトを含むことによって、ゼオライトの細孔が、悪臭を取り込んで、悪臭を抑制することができる。
本発明のゼオライトは、天然のものであっても、人工的なものであってもよいが、入手性の観点からは、人工的なものであることが好ましい。また、本発明のゼオライトは、水や窒素分子よりも少し大きい5.5〜8Å程度の極微小な空洞がトンネル状に構成されているモルデナイトと呼ばれるゼオライトであることが好ましい。
市販品を購入する場合、新東北化学工業株式会社社製の、ゼオライト2460、ゼオライト60、ゼオライトCPなどが好ましい。
本発明の処理剤に含まれるゼオライトの平均粒径にも特に制限はないが、0.05〜1.5mm程度が好ましく、より好ましくは、0.1〜1.2mm程度である。
本発明で用いられるゼオライトとしては、SiO(酸化ケイ素)、Al(酸化アルミニウム)、CaO(酸化カルシウム)、NaO(酸化ナトリウム)、KO(酸化カリウム)、Fe(酸化鉄)、MgO(酸化マグネシウム)、付着水(HO)、結合水(HO)、その他が、それぞれ、70.5質量%、11.3質量%、2.6質量%、1.6質量%、1.3質量%、0.7質量%、0.1質量%、8.0質量%、3.9質量%程度含まれるものなどが挙げられるが、無論、かかる組成に限定されることはなく、それぞれの成分が0.1〜2割程度前後して、合計が100%になるように調製されたものを用いてもよい。なお、本発明において、例えば、K[AlSi]などのゼオライトを用いてもよい。
ゼオライトの使用量は、ゼオライトの種類や形状、および排泄物(例えば、糞尿)中に含まれる成分などにより適宜調整可能であるが、排泄物処理剤の総質量(100質量%)に対して、5〜30質量%程度であると好ましく、10〜25質量%程度であるとより好ましく、15〜23質量%程度であると更に好ましい。また、2種類以上のゼオライトを混合して用いる場合、その質量の合計による質量比が、上記範囲であると好ましい。かかる範囲であると、悪臭を抑制する効果がより高くなり、また、経済的である。
[酸化亜鉛]
本発明の排泄物処理剤は、酸化亜鉛を含む。酸化亜鉛は、ZnOで表される亜鉛の酸化物であり、アンモニア、硫化物などの臭いの成分を吸着して消臭、脱臭する効果を有する。
本発明の処理剤に含まれる酸化亜鉛の平均粒径にも特に制限はないが、0.05〜1.5mm程度が好ましく、より好ましくは、0.1〜1.2mm程度である。
酸化亜鉛としては、市販品の中から自由に選択することが可能である。たとえば、酸化亜鉛I種(ハクスイテック株式会社製)、酸化亜鉛II種(ハクスイテック株式会社製)などが挙げられる。
本発明において、酸化亜鉛の含有量は、特に制限されないが、処理剤全量(100質量%)に対して、好ましくは0.5〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは1.5〜8質量%、特に好ましくは2〜5質量%である。
[本発明の第1の排泄物処理剤の作製方法]
本発明の第1の排泄物処理剤は、上記構成材料を、撹拌機を備えた容器(撹拌容器)に順次添加し、撹拌混合し、適宜粉砕することで作製することができる。すなわち、処理剤は、酸性固形物質と、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、カルボキシビニルポリマーと、吸水性ポリマーと、ゼオライトと、酸化亜鉛とをそれぞれ、所望の重量になるように添加し、混合することによって、作製することができる。この際、各成分を順次混合する場合には、材料を添加する順序は特に制限されないが、カルボキシビニルポリマーは、他の材料よりも後で添加されると好ましい。カルボキシビニルポリマーを先に撹拌容器内に投入する場合、当該ポリマーが撹拌容器内に付着する場合があるが、上記の順とすることにより、ポリマーの撹拌容器内における付着を抑制することができる。また、上記構成材料は、一度に混合してもよい。
撹拌容器に添加される材料は、予め適当な粒径を有する粉状物となるように粉砕しておいたものを用いると好ましい。このようにすることにより、すべての材料をより均一に撹拌することができる。また、撹拌混合した後に得られた処理剤を粉砕する工程が省略可能となるため、このような粉砕工程を経ることによる処理剤の劣化を防止することができる。
[本発明の第1の排泄物処理剤の用途]
本発明の第1の処理剤は、ベッド上で排泄せざるを得ない環境にある病人や老人(使用者)の排泄物の処理に好適に用いられる。具体的には、使用者が排泄を行う前の容器(ビニール袋等)内に本発明の処理剤を配置しておき、ここへ、水を添加して処理剤と混合する。このようにすると、本発明の処理剤はゲル化するため、当該ゲルによって排泄物が被覆され、高い消臭効果を得ることができる。
<本発明の第2:排泄物の処理方法>
本発明の第2は、本発明の第1の排泄物処理剤を用いた、排泄物の処理方法である。すなわち、本発明の第1の排泄物処理剤と、水とを容器内に配置した後、該容器内に排泄物を投入する、排泄物の処理方法である(以下、単に「処理方法」とも称する)。これにより、上述の本発明の第1に係る処理剤の作用により、排泄物が被覆され、高い消臭効果を発揮することができる。
従来、ベッド上で排泄せざるを得ない状況にある病人や老人の排泄物の処理を行う際は、その臀部に、ビニール袋等の容器をテープ等で固定し、当該容器内に排泄することができるようにして行われていた。そして、排泄が終了したら、当該容器を看護人等が回収することによって、排泄物が処理されていた。したがって、従来の処理方法では、上記のように、ビニール袋等の容器を用いることが多いため、排泄物の臭気が居室や病室に拡散しやすいという問題点があった。
これに対し、本発明の処理方法では、酸性固形物質と、重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、カルボキシビニルポリマーと、吸水性ポリマーと、ゼオライトと、酸化亜鉛と、を含む排泄物処理剤を、水と混合することによりゲル化させたところへ、排泄物を投入するだけで、高い消臭効果を得ることができる。
本発明では、ベッド上で排泄せざるを得ない状況にある病人や老人(使用者)に固定する前の容器(ビニール袋)内に予め本発明の第1の処理剤と、水とを添加しておき、処理剤を容器内でゲル化させ、ここへ排泄させることで、ゲルが排泄物を被覆し、優れた消臭効果を発揮することができる。また、処理剤がゲル化しているため、万が一、ビニール袋等の容器の一部が破れても、容器の内容物が液体である場合と比較して漏れ出しにくいという利点も有する。さらに、従来用いられていた処理方法を大きく変えることなく、本発明の第1の処理剤および水を、ビニール袋等の容器内に添加して適宜撹拌するという簡便な方法で、優れた消臭効果を得ることができる。
より具体的には、本発明の処理方法は、上記本発明の第1の処理剤に対して、水を添加し、ビニール袋等の容器を外側から揉むなどし、これによって適度に撹拌することで、処理剤をゲル化させる工程を含む。なお、処理剤と水との撹拌方法は、適当な大きさの匙によって撹拌するなどの方法であってもよい。
このとき、添加される水の温度は、15〜60℃程度であると好ましく、20〜50℃程度であると好ましく、30〜50℃程度であるとより好ましい。かような温度とすることにより、処理剤中の薬剤を効果的に溶解させることができる他、使用者が熱い、または冷たい等の不快感を覚えることなく、排泄することができる。また、添加される水の量は、適宜調製すればよいが、処理剤に対し、質量で8〜20倍程度であると好ましく、10〜15倍程度であるとより好ましい。かような量であれば、処理剤を十分にゲル化させることができ、また、ゲルの量が多くなりすぎることがなく、処理を容易にすることができる。
処理剤を十分にゲル化させるために、ビニール袋等の容器内に水を添加した後は、40秒〜15分程度、より好ましくは、1分〜10分程度、さらに好ましくは1.5分〜5分程度の時間をあけてから、使用者に当該容器を装着するとよい。このように、適当な時間が経過した後に排泄物を投入することにより、排泄物をゲルによって被覆しやすくなり、高い消臭効果を得やすくなる。
なお、本発明の処理方法において、対象となる排泄物とは、人糞尿のみならず、例えば、犬糞尿、猫糞尿等の畜糞尿等であってもよい。また、前記糞尿は、大便単独であると特に好適であるが、小便単独でもよいし、大便と小便との混合物であってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1:処理剤の作製)
酸性固形物質としてのクエン酸(WEIFNG ENSIGN INDUSTRY CO.,Ltd.社製)1.0g、アルカリ性固形物質としての重曹(QINDAO HAIWAN GROUP IMP.&EXP.CO.社製)12.0gおよび消石灰(宇部マテリアルズ株式会社製)2.0g、カルボキシビニルポリマー(住友精化株式会社製 製品名:AQUPEC(登録商標)HV−505)5.0g、吸水性ポリマー(住友精化株式会社製 製品名:アクアキープ(登録商標)SA−60N TYPE−II)10.0g、ゼオライト(新東北化学工業株式会社社製 製品名:ゼオライトCP)7.0g、および酸化亜鉛(ハクスイテック株式会社製)1.0gを、ビーカーに投入し、キッチン用ミキサーで上記材料が均一となるように撹拌し、処理剤を得た。
得られた処理剤は、平均粒径が3mm以下の粉状体であった。処理剤は粘着性を有しておらず、撹拌容器(具体的には、ビーカー)から、他の容器(具体的には、ビニール袋)に移し替える際の取り扱い性は、非常に優れていた。
(実施例2〜11:処理剤の作製)
アルカリ性固形物質としての消石灰を添加せず、他の各成分の添加量を表1および2のように変更した点以外は、上記実施例1と同様にして処理剤(実施例2〜11)を作製した。得られた処理剤は、いずれも平均粒径が3mm以下の粉状体であった。また、上記実施例1と同様に、得られた処理剤の取り扱い性は、非常に優れていた。なお、使用した材料および使用機器のメーカーや型番は上記実施例1と同じである。
(比較例1:処理剤の作製)
界面活性剤としてのラウリル硫酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製 製品名:アルスコープ(登録商標)LN−9−PW)を添加し、さらにその他の各成分の添加量を表2のように変更した点以外は、上記実施例1と同様にして処理剤(比較例1)を作製した。なお、使用した材料および使用機器のメーカーや型番は上記実施例1と同じである。
(粘性評価)
実施例および比較例の処理剤を評価するため、容積が45Lのビニール袋に各処理剤を入れ、そこへお湯(40〜50℃)を500mL添加し、ビニール袋を外から60秒間揉み、その後放置した。このとき、処理剤がゲル化するまでの時間を測定し、ビニール袋を介してゲルの状態(硬さ)を評価した。
(ゲル化レベル)
「◎」:排泄物を覆うことができる程度に十分な粘性を有し、ゲル化している。
「〇」:上記「◎」と比較してやや柔らかいが、排泄物を覆うことができる程度にゲル化している。
「×」:ゲル化しない。
(pH測定)
実施例7〜10の処理剤について、上記のように処理剤をゲル化させた後、ゲルのpH値を測定した。測定には、株式会社佐藤商事社製のPHレコーダーSDカード記録計型番PH−SDを用いた。得られた結果を表2に示す。
(臭気の評価)
上記のように処理剤をゲル化させた後、大便(性別:男、年齢:40歳の大便)を250g添加し、この臭気を官能評価により評価した。さらに、これを温度24℃、相対湿度55%RHにて1時間、12時間放置した後の臭気をそれぞれ官能評価により評価した。評価結果を下記の表1および2に示す。なお、評価結果の詳細は、下記の通りである。
(臭気レベル)
「◎」:ほとんど臭気はなく、消臭されている。
「〇」:わずかに臭気はするが、消臭されている。
「×」:悪臭であり、消臭効果がない。
Figure 2014144399
Figure 2014144399
表1及び2より、本発明の処理剤は、有意に消臭効果を発揮することができることが示された。また、界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウムを含む処理剤は、水を添加してもゲル化せず、したがって、処理剤には不適当であることもまた示された。また、実施例7〜10を比較すると、処理剤のpH値が高いほど、消臭効果がより高くなることが明らかとなった。特に、水を添加した後のpHが6.2以上であるとき、良好な消臭効果が得られることがわかった。

Claims (4)

  1. 酸性固形物質と、
    重曹および消石灰の少なくとも一方のアルカリ性固形物質と、
    カルボキシビニルポリマーと、
    吸水性ポリマーと、
    ゼオライトと、
    酸化亜鉛と、
    からなり、
    粉状に形成されてなる、排泄物処理剤。
  2. 前記酸性固形物質が、クエン酸である、請求項1に記載の処理剤。
  3. 前記アルカリ性固形物質が、重曹のみからなる、請求項1または2に記載の処理剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の処理剤と、水とを容器内に配置した後、該容器内に排泄物を投入する、排泄物の処理方法。
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