JP2014143887A - モータ - Google Patents

モータ Download PDF

Info

Publication number
JP2014143887A
JP2014143887A JP2013012343A JP2013012343A JP2014143887A JP 2014143887 A JP2014143887 A JP 2014143887A JP 2013012343 A JP2013012343 A JP 2013012343A JP 2013012343 A JP2013012343 A JP 2013012343A JP 2014143887 A JP2014143887 A JP 2014143887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
claw
magnetic pole
shaped magnetic
rotor
teeth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013012343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6027902B2 (ja
Inventor
Koji Mikami
晃司 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP2013012343A priority Critical patent/JP6027902B2/ja
Priority to US13/953,549 priority patent/US9379582B2/en
Priority to DE102013012569.3A priority patent/DE102013012569A1/de
Priority to CN201310325120.4A priority patent/CN103580330B/zh
Publication of JP2014143887A publication Critical patent/JP2014143887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6027902B2 publication Critical patent/JP6027902B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

【課題】ディテントトルクを向上させ保持力の強いモータを提供する。
【解決手段】ステータ2の設けた各ティース11の内周面11aは、ティース側補助溝15を形成した。そして、内周面11aが全体として軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならないことから、ディテントトルクを増大でき、ブラシレスモータMの静止状態での保持力が増大する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータに関する。
特許文献1には、マグネット界磁のランデル型構造のロータを採用したブラシレスモータが提案されている。このランデル型構造のロータは、同一材質で同一形状の2つのロータコアの間に、マグネットを配置する構造なため、その構造が簡単で小型化を実現できる点で優れている。
実開平5−43749号公報
ところで、ブラシレスモータが位置保持機能を必要とする装置に使用されるとき、大きなディテントトルクを必要とする。しかしながら、マグネット界磁のランデル型構造のロータを採用するブラシレスモータでは、ステータコアのティースに対してロータコアの爪状磁極を対向させる構造である。そのため、マグネット界磁のランデル型構造のロータを採用するブラシレスモータでは、ディテントトルクは小さく、静止したモータをその位置で保持するための保持力が弱く不利であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ディテントトルクを向上させ保持力の強いモータを提供することにある。
上記課題を解決するモータは、回転軸を回転中心として同回転軸と一体回転する円形状の第1コアベースの外周面に、等間隔に複数個の第1爪状磁極が、径方向外側に突出されその先端が屈曲して軸方向に延出形成された第1ロータコアと、前記回転軸を回転中心として同回転軸と一体回転する円形状の第2コアベースの外周面に、等間隔に複数個の第2爪状磁極が、径方向外側に突出されその先端が屈曲して軸方向に延出形成され、その各第2爪状磁極が周方向の隣り合う前記第1爪状磁極同士の間にそれぞれ配置される第2ロータコアと、前記回転軸を回転中心として同回転軸と一体回転するともに前記第1ロータコアの第1コアベースと第2ロータコアの第2コアベースとの間に配置され、軸方向に沿って磁化されていて前記各第1爪状磁極を第1の磁極として機能させ、前記各第2爪状磁極を第2の磁極として機能させる界磁磁石とを備えたロータと、前記ロータの外側に配設され、その径方向内周面が前記第1及び第2爪状磁極の径方向外周面と対峙するティースを周方向等間隔に複数個設けたステータコアと、前記各ティースに巻回され、通電することにより回転磁界を発生させる巻線とを備えたステータとからなるモータであって、
前記ティースの径方向内周面の軸直交方向の断面形状が、前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならない。
この構成によれば、ティースの径方向内周面の軸直交方向断面形状が回転軸の中心軸線を中心とする同心円にならないことから、移動に伴う磁束の変化が大きくなり、磁束を安定した状態に戻ろうとする保持力(ディテントトルク)は大きくなる。
上記構成において、前記ティースの径方向内周面に、軸線方向に沿って延びるティース側補助溝を形成し、前記ティースの径方向内周面の軸直交断面形状が前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないようにしたことが好ましい。
この構成によれば、径方向内周面の軸直交方向断面形状が回転軸の中心軸線を中心とする同心円にならないように、径方向内周面にティース側補助溝を形成した。従って、移動に伴う磁束の変化が大きくなり、磁束を安定した状態に戻ろうとする保持力(ディテントトルク)は大きくなる。
上記構成において、コギングトルクの周期をφとし、ロータの磁極数をNrとしたとき、前記ティース側補助溝は、前記ティースの径方向内周面の周方向中央位置と交差する回転軸の中心軸線からの中心線となす角度をθsとしたとき、周方向に、−(360/φ)/(Nr/2)≦θs≦(360/φ)/(Nr/2)の範囲の位置で形成されることが好ましい。
この構成によれば、径方向内周面に形成したティース側補助溝により、磁束を安定した状態に戻ろうとする保持力(ディテントトルク)は大きくすることができる。
上記構成において、前記ティース側補助溝は、軸直交方向断面形状がコ字状であって、前記ティースの径方向内周面の周方向中央位置に1つ軸線方向に沿って形成したことが好ましい。
この構成によれば、ロータのいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を発生させることができる。
上記構成において、前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極は、その径方向外周面の軸直交方向の断面形状が、前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないことが好ましい。
この構成によれば、加えて、第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向内周面の軸直交方向断面形状が回転軸の中心軸線を中心とする同心円にならないことから、移動に伴う磁束の変化が大きくなり、磁束を安定した状態に戻ろうとする保持力(ディテントトルク)はより大きくなる。
上記構成において、前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向外周面に、軸線方向に沿って延びるロータ側補助溝を形成し、前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向外周面の軸直交方向の断面形状が、前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないようにしたことが好ましい。
この構成によれば、径方向外周面の軸直交方向断面形状が回転軸の中心軸線を中心とする同心円にならないように、径方向外周面に形成したロータ側補助溝を形成した。従って、移動に伴う磁束の変化が大きくなり、磁束を安定した状態に戻ろうとする保持力(ディテントトルク)は大きくなる。
上記構成において、ロータ側補助溝は、前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向外周面の周方向中央位置から周方向両側のコギングトルクの周期の半分の位置に軸線方向に沿って形成した第1補助溝と第2補助溝であることが好ましい。
この構成によれば、第1補助溝と第2補助溝とがなす角度が、コギングトルクの周期(角度)と一致するように形成したので、これら第1及び第2補助溝によるトルクが上昇し、ディテントトルクが上昇する。また、ロータのいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を有する。
上記構成において、前記ロータは、周方向で隣り合う前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極の間に、前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極と同じとなるように磁化された極間補助磁石を配置したことが好ましい。
この構成よれば、極間補助磁石によって磁束が増加し保持力(ディテントトルク)がより大きくなる。
上記構成によれば、前記ロータは、前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極の各径方向内周面側に、それぞれ前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極と同じとなるように磁化された背面補助磁石を配置したことが好ましい。
この構成よれば、背面補助磁石によって磁束が増加し保持力(ディテントトルク)をより大きくすることができる。
本発明によれば、ディテントトルクを向上させ保持力の強いモータを実現できる。
第1実施形態のブラシレスモータの軸方向から見た断面図。 同じく、ステータのティース構造を説明するための軸方向から見た要部拡大正面図。 同じく、(a)はロータを第1ロータコア側から見た斜視図、(b)はロータを第2ロータコア側から見た斜視図。 同じく、ロータを軸方向から見た正面図。 同じく、図4のA−O−B線組合せ断面図。 同じく、ロータの分解斜視図。 同じく、各ディテントトルクの関係を示す図。 第2実施形態のブラシレスモータの軸方向から見た断面図。 同じく、ロータを軸方向から見た正面図。 同じく、各ディテントトルクの関係を示す図。 別例を説明するためのブラシレスモータの軸方向から見た断面図。 同じく、(a)はロータを第1ロータコア側から見た斜視図、(b)はロータを第2ロータコア側から見た斜視図。
(第1実施形態)
以下、モータの第1実施形態について説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータMは、モータハウジング1の内周面にステータ2が固定され、そのステータ2の内側には、回転軸3に固着され同回転軸3とともに一体回転する所謂ランデル型構造のロータ4が配設されている。回転軸3は、被磁性体のステンレス製シャフトであって、モータハウジング1に設けた図示しない軸受にて、モータハウジング1に対して回転可能に支持されている。
(ステータ2)
ステータ2は、円筒状のステータコア10を有し、そのステータコア10の外周面がモータハウジング1の内周面に固定されている。ステータコア10の内側には、軸線方向に沿って形成され、かつ、周方向に等ピッチに配置される複数のティース11が、径方向内側に向かって延出形成されている。各ティース11は、T型のティースであって、その径方向の内周面11aは、回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。
ティース11とティース11の間には、スロット12が形成される。本実施形態では、ティース11の数は12個であって、スロット12の数は、ティース11の数と同じ12個である。12個のティース11には、周方向に3相巻線、即ち、U相巻線13u、V相巻線13v、W相線13wが順番に集中巻きにて巻回されている。
そして、これら巻回した各相巻線13u,13v,13wに3相電源電圧を印加してステータ2に回転磁界を形成し、同ステータ2の内側に配置した回転軸3に固着されたロータ4を、正回転(図1において時計回り方向)及び逆回転(図1において反時計回り方向に回転)させるようになっている。
図1に示すように、各ティース11の内周面11aには、ティース側補助溝15を有している。詳述すると、図2に示すように、各ティース11の内周面11aであって、回転軸3の中心軸線Oから各ティース11の周方向の中間位置を通過する直線を中心線Lkとする。その中心線Lkを中心として断面コ字状のティース側補助溝15が軸線方向に凹設されている。このティース側補助溝15は、軸直交方向断面形状がコ字状に形成され、その底面15aが平面であって、その両側から径方向内側から延びる側面に対して直角に形成されている。
その結果、ティース側補助溝15の底面15aを含む内周面11aは、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならない。
(ロータ4)
図3〜図5に示すように、ステータ2の内側に配設されたランデル型構造のロータ4は、磁極数が8のロータであって、第1及び第2ロータコア20,30、界磁磁石40を有している。
(第1ロータコア20)
図6に示すように、第1ロータコア20は、軟磁性材よりなる電磁鋼板にて形成され、回転軸3を貫挿固着する貫通穴20aを形成した円板状の第1コアベース21を有している。第1コアベース21の外周面21cには、等間隔に複数(本実施形態では4つ)の第1爪状磁極22が径方向外側に突出されるとともに軸方向に延出形成されている。ここで、第1爪状磁極22において、第1コアベース21の外周面21cから径方向外側に突出した部分を第1基部23といい、軸方向に屈曲された先端部分を第1磁極部24という。
第1基部23と第1磁極部24からなる第1爪状磁極22の周方向両端面22a,22bは、径方向に延びる平坦面となっている。そして、各第1爪状磁極22の周方向の角度、即ち前記周方向両端面22a,22b間の角度は、周方向に隣り合う第1爪状磁極22同士の隙間の角度より小さく設定されている。
また、図4に示すように、第1磁極部24の径方向外周面f1は、回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。また、第1磁極部24の径方向内周面f1bは、回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。従って、第1磁極部24の軸直交方向断面形状は扇形状となる。
(第2ロータコア30)
図6に示すように、第2ロータコア30は、第1ロータコア20と同一材質及び同形状であって、回転軸3を貫挿固着する貫通穴30aを形成した円板状の第2コアベース31を有している。第2コアベース31の外周面31cには、等間隔に4つの第2爪状磁極32が径方向外側に突出されるとともに軸方向に延出形成されている。ここで、第2爪状磁極32において、第2コアベース31の外周面31cから径方向外側に突出した部分を第2基部33といい、軸方向に屈曲された先端部分を第2磁極部34という。
第2基部33と第2磁極部34からなる第2爪状磁極32の周方向端面32a,32bは径方向に延びる平坦面となっている。そして、各第2爪状磁極32の周方向の角度、即ち前記周方向両端面32a,32b間の角度は、周方向に隣り合う第2爪状磁極32同士の隙間の角度より小さく設定されている。
また、図4に示すように、第2磁極部34の径方向外周面f2は、回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。また、第2磁極部34の径方向内周面f2bは、回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。従って、第2磁極部34の軸直交方向断面形状は扇形状となる。
そして、第2ロータコア30は、各第2爪状磁極32がそれぞれ対応する各第1爪状磁極22間に配置される。このとき、第2ロータコア30は、第1コアベース21と第2コアベース31との軸方向の間に、界磁磁石40(図5参照)が配置(挟持)されるようにして第1ロータコア20に対して組み付けられる。
(界磁磁石40)
図5及び図6に示すように、第1ロータコア20と第2ロータコア30との間に挟持された界磁磁石40は、ネオジム磁石よりなる円板状の永久磁石である。
図6に示すように、界磁磁石40は、その中央位置に回転軸3を貫通する貫通穴41が形成されている。そして、界磁磁石40の一方の側面40aが、第1コアベース21の対向面21aと、界磁磁石40の他方の側面40bが、第2コアベース31の対向面31aとそれぞれ当接し、界磁磁石40は第1ロータコア20と第2ロータコア30との間に挟持固定される。
界磁磁石40の外径は、第1及び第2コアベース21,31の外径と一致するように設定され、厚さが予め定めた厚さに設定されている。
つまり、図5に示すように、第1ロータコア20と第2ロータコア30との間に、界磁磁石40を配置したとき、第1爪状磁極22(第1磁極部24)の先端面22cと第2コアベース31の反対向面31bとが面一になる。同様に、第2爪状磁極32(第2磁極部34)の先端面32cと第1コアベース21の反対向面21bとが面一になるようにしている。また、界磁磁石40の外周面40cが第1及び第2コアベース21,31の外周面21c,31cと面一となる。
図5に示すように、界磁磁石40は、軸方向に磁化されていて、第1ロータコア20側をN極(第1の磁極)、第2ロータコア30側をS極(第2の磁極)となるように磁化されている。従って、この界磁磁石40によって、第1ロータコア20の第1爪状磁極22はN極(第1の磁極)として機能し、第2ロータコア30の第2爪状磁極32はS極(第2の磁極)として機能する。
従って、本実施形態のロータ4は、界磁磁石40を用いた所謂ランデル型構造のロータである。そして、ロータ4は、N極となる第1爪状磁極22と、S極となる第2爪状磁極32とが周方向に交互に配置されており、磁極数が8極となる。
また、ロータ4の磁極数が8、ステータ2のティース11(スロット12)の数が12個であることから、ブラシレスモータMは、2N極・3Nスロット系(Nは自然数)のブラシレスモータである。
次に、上記のように構成した実施形態の作用を以下に記載する。
今、ブラシレスモータMにおいて、ステータコア10の各相巻線13u,13v,13wに3相電源電圧を印加してステータ2に回転磁界を形成すると、同ステータ2の内側に配置した回転軸3に固着されたロータ4は、その回転磁界に基づいて回転する。
そして、各相巻線13u,13v,13wへの3相電源電圧の印加を停止させると、回転磁界が消失してロータ4は回転を停止する。このとき、ロータ4は、第1ロータコア20の第1磁極部24がステータコア10のティース11に流れ込む磁束と、第2ロータコア30の第2磁極部34にステータコア10のティース11から流れ込む磁束がそれぞれ最も安定した状態となる回動位置で停止する。
この停止位置は、第1及び第2磁極部24,34のいずれか一方の径方向外周面f1(径方向外周面f2)が、外側に位置する1つおきのティース11の内周面11aと対峙する。詳述すると、1つおきのティース11のティース側補助溝15の周方向中間位置と交差する中心線Lkが、回転軸3の中心軸線Oから第1磁極部24の周方向の中間位置を通過する図4に示す中心線L1(又は第2磁極部34の径方向外周面f2であって、回転軸3の中心軸線Oから第2磁極部34の周方向の中間位置を通過する中心線L2)と一致する。
図1は、第1磁極部24の径方向外周面f1とそれぞれ対向するティース11の径方向内周面11aが対峙し、第1磁極部24の径方向外周面f1の中心線L1と、それぞれ対向するティース11の径方向内周面11aの中心線Lkと一致する位置する場合を示す。
このとき、ブラシレスモータMは、ロータ4が8極、ステータ2が12スロットルのモータであることから、第2磁極部34の径方向外周面f2上の中心線L2は、ティース11とティース11の中間位置に位置する。
この状態において、ロータ4(回転軸3)を回転させると、第1磁極部24の径方向外周面f1が、それぞれ対向するティース11の径方向内周面11aに対して、周方向に移動する。
このとき、ティース11の内周面11aは、ティース側補助溝15が形成されていることから、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならない。そのため、移動に伴う磁束の変化が、回転軸3の中心軸線を中心とする同心円となるティース側補助溝15のないティースの内周面に比べて非常に大きくなる。
ちなみに、磁束を安定した状態に戻ろうとする保持力(ディテントトルク)は、磁界の変化に相対する。その結果、この場合には、磁界の変化が非常に大きいので、保持力(ディテントトルク)は大きくなる。
図7は、実験により得られたティース11の内周面11aについて、ティース側補助溝15のない場合のディテントトルクTaと、ティース側補助溝15のある場合のディテントトルクT1との比較を示す。
図7から、ティース側補助溝15を形成した場合のディテントトルクT1がティース側補助溝15のない場合のディテントトルクTaよりも大きくなることがわかる。
しかも、ティース側補助溝15は、その底面15aの中心位置が中心線Lk上に位置するように形成されている。従って、ロータ4(回転軸3)のいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を有する。
次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、ティース11の内周面11aにティース側補助溝15を形成したので、ディテントトルクを増大でき、ブラシレスモータMの静止状態での保持力を増大することができる。
(2)本実施形態によれば、ティース11の内周面11aに形成したティース側補助溝15を、内周面11aの中心線Lkを中心に形成したので、ロータ4(回転軸3)のいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を発生させることができる。
(第2実施形態)
次に、モータの第2実施形態について説明する。
図8に示すように、第2実施形態のブラシレスモータMは、ロータ4の第1及び第2爪状磁極22,32であって、その第1磁極部24の外周面f1に第1及び第2補助溝25,26を形成し、第2磁極部34の外周面f2に第1及び第2補助溝35,36を形成したことに特徴を有している。従って、その特徴部分を詳細に説明し、他の構成の説明は便宜上省略する。
(第1ロータコア20)
図9に示すように、第1爪状磁極22の第1磁極部24の径方向外周面f1は、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧面を有し、その径方向外周面f1に第1補助溝25と第2補助溝26の2つの溝を有している。
詳述すると、図9に示すように、第1磁極部24の径方向外周面f1であって、回転軸3の中心軸線Oから第1磁極部24の周方向の中間位置を通過する直線を中心線L1とする。その中心線L1を基準として時計回り方向側及び反時計回り方向側に角度θ1に位置する中心軸線Oから延びる直線をそれぞれ第1直線L1aと第2直線L1bとする。
ここで、角度θ1は、コギングトルク(ディテントトルク)の周期φ(角度)に基づいて、以下の演算式を使って求めた。
θ1=(1/2+n)・φ
なお、nは整数であって、本実施形態は、n=0としている。
コギングトルクの周期φは、一般に、360度を、ロータ4の磁極数とステータ2のスロット数の最小公倍数で割った値である。
この時、ロータ4の磁極数は8、ステータ2のスロット数は12であることから、最小公倍数は24となる。そして、コギングトルクの周期φは、15(=360/24)度となる。
従って、角度θ1は、7.5(=15/2)度となる。
そして、径方向外周面f1において、中心線L1を中心に時計回り方向及び反時計回り方向にそれぞれ7.5度変位した位置ある第1直線L1aと第2直線L1bを周方向の中間位置として一定の幅を有した溝を軸線方向にそれぞれ凹設する。
そして、第1直線L1aを周方向中間位置とする溝を第1補助溝25とし、反対に、第2直線L1bを周方向中間位置とする溝を第2補助溝26としている。従って、回転軸3の中心軸線Oを中心に第1補助溝25と第2補助溝26がなす角度は、コギングトルクの周期φ(=15度)と一致する。
つまり、中心線L1と第1直線L1aがなす角度及び中心線L1と第2直線L1bがなす角度は、共にコギングトルクの周期φの半周期(=7.5度)となり、第1補助溝25と第2補助溝26は中心線L1を対称軸として対称位置に形成されている。
この第1及び第2補助溝25,26は、軸直交方向断面形状がコ字状に形成され、その底面25a,26aが平面であって、その両側から径方向外側から延びる側面に対して直角に形成されている。
従って、第1及び第2補助溝25,26の底面25a,26aは、平面形状であることから、軸直交断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円弧にならない。その結果、第1磁極部24の第1及び第2補助溝25,26の底面25a,26aを含む径方向外周面f1は、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならない。
(第2ロータコア30)
図9に示すように、第2爪状磁極32の第2磁極部34の径方向外周面f2は、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円の円弧面を有し、その径方向外周面f2に第1補助溝35と第2補助溝36の2つの溝を有している。
詳述すると、図9に示すように、第2磁極部34の径方向外周面f2であって、回転軸3の中心軸線Oから第2磁極部34の周方向の中間位置を通過する直線を中心線L2とする。その中心線L2を基準として時計回り方向側及び反時計回り方向側に角度θ2の位置にある中心軸線Oから延びる直線をそれぞれ第1直線L2aと第2直線L2bとする。ここで、角度θ2は、上記と同様に、コギングトルク(ディテントトルク)の周期φに基づいて、以下の演算式を使って求めた。
θ2=(1/2+n)・φ
なお、nは整数であって、本実施形態は、n=0としている。コギングトルクの周期φは、前記と同様に、15(=360/24)度である。
従って、角度θ2は、角度θ1と同じ、7.5(=15/2)度となる。
そして、径方向外周面f2において、中心線L2を中心に時計回り方向及び反時計回り8方向にそれぞれ7.5度変位した位置ある第1直線L2aと第2直線L2bを周方向の中間位置として一定の幅を有した溝を軸線方向にそれぞれ凹設する。
そして、第1直線L2aを周方向中間位置とする溝を第1補助溝35とし、反対に、第2直線L2bを周方向中間位置とする溝を第2補助溝36としている。従って、回転軸3の中心軸線Oを中心に第1補助溝35と第2補助溝36がなす角度は、コギングトルクの周期φ(=15度)と一致する。
つまり、中心線L2と第1直線L2aがなす角度及び中心線L2と第2直線L2bがなす角度は、共にコギングトルクの周期φの半周期(=7.5度)となり、第1補助溝35と第2補助溝36は中心線L2を対称軸として対称位置に形成されている。
この第1及び第2補助溝35,36は、軸直交方向断面形状がコ字状に形成され、その底面35a,36aが平面であって、その両側から径方向外側から延びる側面に対して直角に形成されている。
従って、第1及び第2補助溝35,36の底面35a,36aは、平面形状であることから、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円弧にならない。その結果、第2磁極部34の第1及び第2補助溝35,36の底面35a,36aを含む径方向外周面f2は、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならない。
そして、第2ロータコア30は、各第2爪状磁極32がそれぞれ対応する各第1爪状磁極22間に配置される。このとき、第2ロータコア30は、第1コアベース21と第2コアベース31との軸方向の間に、第1実施形態と同様に、界磁磁石40が配置(挟持)されるようにして第1ロータコア20に対して組み付けられる。
次に、上記のように構成した実施形態の作用を以下に記載する。
今、ブラシレスモータMにおいて、ステータコア10の各相巻線13u,13v,13wに3相電源電圧を印加してステータ2に回転磁界を形成すると、同ステータ2の内側に配置した回転軸3に固着されたロータ4は、その回転磁界に基づいて回転する。
そして、各相巻線13u,13v,13wへの3相電源電圧の印加を停止させると、回転磁界が消失してロータ4は回転を停止する。このとき、ロータ4は、第1ロータコア20の第1磁極部24がステータコア10のティース11に流れ込む磁束と、第2ロータコア30の第2磁極部34にステータコア10のティース11から流れ込む磁束がそれぞれ最も安定した状態となる回動位置で停止する。
この停止位置は、第1実施形態と同様に、第1及び第2磁極部24,34のいずれか一方の径方向外周面f1(径方向外周面f2)が、外側に位置する1つ置きのティース11の内周面11aと対峙する。
この状態において、ロータ4(回転軸3)を回転させると、第1磁極部24の径方向外周面f1が、それぞれ対向するティース11の径方向内周面11aに対して、周方向に移動する。
このとき、ティース11の内周面11aは、ティース側補助溝15が形成されていることから、第1実施形態と同様に、保持力(ディテントトルクT1)が働く。
加えて、第1磁極部24の径方向外周面f1は、第1及び第2補助溝25,26が形成されていることから、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならない。同様に、第2磁極部34の径方向外周面f2は、第1及び第2補助溝35,36が形成されていることから、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならない。
そのため、移動に伴う磁束の変化が、回転軸3の中心軸線を中心とする同心円となる第1実施形態の第1及び第2磁極部24,34の径方向外周面f1,f2に比べて非常に大きくなる。その結果、磁界の変化が非常に大きくなり、保持力(ディテントトルク)が大きくなる。
しかも、第1補助溝25,35と第2補助溝26,36は中心線L1,L2を対称軸として対称位置にそれぞれ形成されている。従って、ロータ4(回転軸3)のいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を有する。
つまり、第1補助溝25(第1直線L1a)と第2補助溝26(第2直線L1b)とがなす角度が、コギングトルクの周期φ(=15度)と一致するように形成した。同様に、第1補助溝35(第1直線L2a)と第2補助溝36(第2直線L2b)とがなす角度が、コギングトルクの周期φ(=15度)と一致するように形成した。
従って、第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36を形成した場合の保持力(ディテントトルク)は、第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36のない場合の保持力(ディテントトルク)を同相になるようにしたので、大きくなる。
その結果、ティース11の内周面11aに形成したティース側補助溝15に基づく保持力(ディテントトルクT1)と、径方向外周面f1,f2に形成した第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36の基づく保持力(ディテントトルクTb(図10参照))とが重畳される。そのため、保持力(ディテントトルクT2(図10参照))は、第1実施形態の保持力(ディテントトルクT1)より大きくなる。
図10は、実験により得られたティース側補助溝15と、第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36とが形成された場合のディテントトルクT2を示す。なお、図10に示すディテントトルクTbは、ティース11の内周面11aに形成したティース側補助溝15を形成しないで径方向外周面f1,f2に第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36を形成したときの発生するディテントトルクを示す。
このように、図10から明らかように、ティース11の内周面11a、及び、第1及び第2磁極部24,34の径方向外周面f1,f2にそれぞれ補助溝を形成した場合のディテントトルクT2は、ティース11の内周面11a、及び、第1及び第2磁極部24,34の径方向外周面f1,f2に補助溝を形成しない場合のディテントトルクTaに比べて遙かに大きいことがわかる。しかも、第1実施形態のディテントトルクT1よりも大きいことがわかる。
次に、上記実施形態は第1実施形態の効果に加えてを以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第1及び第2爪状磁極部22,32の径方向外周面f1,f2は、その中心線L1,L2を中心として周方向両側の対称位置に第1補助溝25,35と第2補助溝26,36を形成したので、ディテントトルクを増大でき、ブラシレスモータMの静止状態での保持力を増大することができる。
(2)本実施形態によれば、第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36は、それぞれ中心線L1,L2とのなす角度θ1,θ2がコギングトルクの周期(角度φ)の半周期(=φ/2=7.5度)となる位置に形成したので、最も大きな合計ディテントトルクTcを発生させることができる。
しかも、第1補助溝25,35及び第2補助溝26,36を線対称位置に形成したことから、正逆回転可能なブラシレスモータMにおいて、ロータ4(回転軸3)のいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を発生させることができる。
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
上記各実施形態では、各ティース11の内周面11aにそれぞれ形成した1つのティース側補助溝15は、その底面15aの周方向中心位置が中心線Lkと一致するように形成した。これを、ティース側補助溝15を、中心線Lkを中心に周方向時計回り方向または反時計回り方向に偏倚させて実施してもよい。
この場合、ティース11の径方向内周面の周方向中央位置と交差する回転軸の中心軸線Oからの中心線Lkとなす角度をθsとしたとき、周方向に、
−(360/φ)/(Nr/2)≦θs≦(360/φ)/(Nr/2)
の範囲の位置で形成するとディテントトルクは、内周面11aにティース側補助溝15を形成しない場合により大きくなる。
ここで、φはコギングトルクの周期φであって、上記実施形態では、360度を、ロータ4の磁極数とステータ2のスロット数の最小公倍数で割った値であるので、φ=15(=360/24)度となる。
その結果、−24/(Nr/2)≦θs≦24/(Nr/2)の範囲の位置で形成するとディテントトルクは、内周面11aにティース側補助溝15を形成しない場合により大きくなる。
なお、ここで、Nrは、ロータ4の磁極数である。従って、Nr/2=8/2=4となる。そのため、−6度≦θs≦6度の範囲で設定すれば、内周面11aにティース側補助溝15を形成しない場合により、ディテントトルクは大きくなる。
上記各実施形態では、ティース11の内周面11aにティース側補助溝15を形成し、内周面11aを、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならないようにした。これを、例えば、ティース11の内周面11aを、直交方向断面形状を楕円形状にしたり、直交断面形状がV溝形状にしたりして、全体として、軸直交方向断面形状が回転軸3の中心軸線Oを中心とする同心円にならないようにして実施してもよい。
上記各実施形態では、ティース11の内周面11aに1つのティース側補助溝15を形成した。これを、複数のティース側補助溝15を内周面11aに形成して実施してもよい。この場合、中心線Lkを対称軸として、周方向両側に線対称位置に設ければ、ロータ4のいずれの回転方向においても同じ保持力(ディテントトルク)を発生させることができる。この構成において、中心線Lk線上に、ティース側補助溝15を内周面11aに形成して実施してもよいことは勿論である。
○上記第2実施形態では、第1及び第2爪状磁極部22,32の径方向外周面f1,f2に、それぞれ第1補助溝25,35と第2補助溝26,36を、中心線L1,L2を中心として周方向両側の線対称位置に形成した。つまり、図9に示すように、第1爪状磁極部22にあっては、第1及び第2直線L1a,L1bと交差する位置にそれぞれ第1及び第2補助溝25,26を形成した。また、第2爪状磁極部32にあっては、第1及び第2直線L2a,L2bと交差する位置にそれぞれ第1及び第2補助溝35,36を形成した。
これを、第1爪状磁極22における第1及び第2直線L1a,L1b、並びに、第2爪状磁極32の第1及び第2直線L2a,L2bをそれぞれ基準として、周方向両側に、一対の補助溝をそれぞれ形成して実施してもよい。
詳述すると、第1爪状磁極22おける第1直線L1aについて、その第1直線L1aを中心として、周方向時計回り方向または反時計回り方向に線対称となる位置に一対の補助溝を形成する。また、第1爪状磁極22の第2直線L1bについて、その第2直線L1bを中心として周方向時計回り方向または反時計回り方向に線対称となる位置に一対の補助溝を形成する。
同様に、第2爪状磁極32おける第1直線L2aについて、その第1直線L2aを中心として、周方向時計回り方向または反時計回り方向に線対称となる位置に一対の補助溝を形成する。また、第2爪状磁極32の第2直線L2bについて、その第2直線L2bを中心として周方向時計回り方向または反時計回り方向に線対称となる位置に一対の補助溝を形成する。
このとき、各一対の補助溝の周方向中心位置を交差する中心軸Oからのびる直線と、それぞれ対応する直線L1a,L1b,L2a,L2bとなす角度θrは同じである。そして、この角度θrは、以下に関係式が成り立つように設定する。
(1/4+n)・φ<θr<(3/4+n)・φ
ここで、nは整数であってn=0である。
従って、(1/4)・φ<θr<(3/4)・φ
となる。また、φはコギングトルクの周期(角度)であって、φ=15度である。
その結果、3.75度<θr<11.25度
となる。そして、この範囲で、それぞれ対応する直線L1a,L1b,L2a,L2bを中心とする線対称の一対の補助溝が形成される。
従って、この場合にも、第1及び第2爪状磁極22,32には、それぞれ4個の補助溝が形成され、第1及び第2爪状磁極部22,32の径方向外周面f1,f2は、中心軸線Oを中心とする同心円とならず、ディテントトルクを増大できる。
また、第1爪状磁極22について第1及び第2直線L1a,L1bを中心に線対称位置に一対の補助溝をそれぞれ形成するとともに、第2爪状磁極32について第1及び第2直線L2a,L2bを中心に線対称位置に一対の補助溝を形成した。そして、第1及び第2爪状磁極部22,32の径方向外周面f1,f2に形成した4個の補助溝によるディテントトルクの周期が、コギングトルクと一致することから、大きなディテントトルクを引き出すことができる。
○上記第2実施形態に示すブラシレスモータMについて、図11及び図12に示すように、第1及び第2磁極部24の径方向内周面f1b,f2bにそれぞれ第1及び第2背面補助磁石51,52を設けるとともに、第1爪状磁極22と第2爪状磁極32との周方向の間にそれぞれ第1及び第2極間補助磁石53,54を配置して実施してもよい。
詳述すると、図12(b)に示すように、第1背面補助磁石51は、第1磁極部24の径方向内周面f1bであって、第2コアベース31の外周面31c、界磁磁石40の外周面40c、第1基部23の第2ロータコア30側の面とで形成される空間に配置されている。また、図12(a)に示すように、第1背面補助磁石51は、第2磁極部34の径方向内周面f2bであって、第1コアベース21の外周面21c、界磁磁石40の外周面40c、第2基部33の第1ロータコア20側の面とで形成される空間に配置されている。
そして、第1背面補助磁石51は、その部分での漏れ磁束を低減すべく、第1爪状磁極22(第1磁極部24)の径方向内周面f1bに当接する側が第1爪状磁極22と同極のN極に、第2コアベース31に当接する側が同第2コアベース31と同極のS極となるように径方向に磁化されている。また、第2背面補助磁石52は、その部分での漏れ磁束を低減すべく、第2爪状磁極32(第2磁極部34)の径方向内周面f2bに当接する側が第2爪状磁極32と同極のS極に、第1コアベース21に当接する側が同第1コアベース21と同極のN極となるように径方向に磁化されている。
一方、図12(a)(b)に示すように、第1極間補助磁石53は、第1爪状磁極22の一方の周方向端面22aと前記第1背面補助磁石51の周方向端面とで形成される平坦面と、第2爪状磁極32の他方の周方向端面32bと前記第2背面補助磁石52の周方向端面とで形成される平坦面との間に配置されている。また、第2極間補助磁石54は、第1爪状磁極22の他方の周方向端面22bと前記第1背面補助磁石51の周方向端面とで形成される平坦面と、第2爪状磁極32の一方の周方向端面32aと前記第2背面補助磁石52の周方向端面とで形成される平坦面との間に配置されている。
そして、第1及び第2極間補助磁石53,54は、第1及び第2爪状磁極22,32とそれぞれ同じ磁極となるように(第1爪状磁極22側がN極で、第2爪状磁極32側がS極となるように)周方向に磁化されている。
これによって、図11及び図12に示すブラシレスモータMにおいては、第1及び第2背面補助磁石51,52、及び、第1及び第2極間補助磁石53,54を設けたことにより磁束量が増加することから、ディテントトルクを増大でき、ブラシレスモータMの静止状態での保持力を増大することができる。
○上記各実施形態では、8極・12スロットのブラシレスモータMであった。これを例えば、10極・15スロットのブラシレスモータ等、2N極・3Nスロットル系(ここで、Nは自然数)のブラシレスモータに応用してもよい。
1…モータハウジング、2…ステータ、3…回転軸、4…ロータ、10…ステータコア、11…ティース、11a…内周面、12…スロット、13u…U相巻線、13v…V相巻線、13w…W相巻線、15…ティース側補助溝、15a…底面、20…第1ロータコア、20a…貫通穴、21…第1コアベース、21a…対向面、21b…反対向面、21c…外周面、22…第1爪状磁極、22a,22b…端面、22c…先端面、23…第1基部、24…第1磁極部、25,26…第1及び第2補助溝(ロータ側補助溝)、25a,26a…底面、30…第2ロータコア、30a…貫通穴、31…第2コアベース、31a…対向面、31b…反対向面、31c…外周面、32…第2爪状磁極、32a,32b…端面、32c…先端面、33…第2基部、34…第2磁極部、35,36…第1及び第2補助溝、35a,36a…底面、40…界磁磁石、40a、40b…側面、40c…外周面、41…貫通穴、51,52…第1及び第2背面補助磁石(背面補助磁石)、53,54…第1及び第2極間補助磁石(極間補助磁石)、M…ブラシレスモータ、O…中心軸線、f1,f2…径方向外周面、f1b,f2b…径方向内周面、Lk,L1,L2…中心線、L1a,L2a…第1直線、L1b,L2b…第2直線、θ1,θ2,φ…角度、T1,T2,Ta,Tb…ディテントトルク。

Claims (9)

  1. 回転軸を回転中心として同回転軸と一体回転する円形状の第1コアベースの外周面に、等間隔に複数個の第1爪状磁極が、径方向外側に突出されその先端が屈曲して軸方向に延出形成された第1ロータコアと、
    前記回転軸を回転中心として同回転軸と一体回転する円形状の第2コアベースの外周面に、等間隔に複数個の第2爪状磁極が、径方向外側に突出されその先端が屈曲して軸方向に延出形成され、その各第2爪状磁極が周方向の隣り合う前記第1爪状磁極同士の間にそれぞれ配置される第2ロータコアと、
    前記回転軸を回転中心として同回転軸と一体回転するともに前記第1ロータコアの第1コアベースと第2ロータコアの第2コアベースとの間に配置され、軸方向に沿って磁化されていて前記各第1爪状磁極を第1の磁極として機能させ、前記各第2爪状磁極を第2の磁極として機能させる界磁磁石と
    を備えたロータと、
    前記ロータの外側に配設され、その径方向内周面が前記第1及び第2爪状磁極の径方向外周面と対峙するティースを周方向等間隔に複数個設けたステータコアと、
    前記各ティースに巻回され、通電することにより回転磁界を発生させる巻線と
    を備えたステータと
    からなるモータであって、
    前記ティースの径方向内周面の軸直交方向の断面形状が、前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないことを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記ティースの径方向内周面に、軸線方向に沿って延びるティース側補助溝を形成し、前記ティースの径方向内周面の軸直交断面形状が前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないようにしたことを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    コギングトルクの周期をφとし、ロータの磁極数をNrとしたとき、前記ティース側補助溝は、前記ティースの径方向内周面の周方向中央位置と交差する回転軸の中心軸線からの中心線となす角度をθsとしたとき、周方向に、
    −(360/φ)/(Nr/2)≦θs≦(360/φ)/(Nr/2)の範囲の位置で形成されることを特徴とするモータ。
  4. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記ティース側補助溝は、軸直交方向断面形状がコ字状であって、前記ティースの径方向内周面の周方向中央位置に1つ軸線方向に沿って形成したことを特徴とするモータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のモータにおいて、
    前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極は、その径方向外周面の軸直交方向の断面形状が、前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないことを特徴とするモータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のモータにおいて、
    前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向外周面に、軸線方向に沿って延びるロータ側補助溝を形成し、前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向外周面の軸直交方向の断面形状が、前記回転軸の中心軸線を中心とする同心円とならないようにしたことを特徴とするモータ。
  7. 請求項6に記載のモータにおいて、
    ロータ側補助溝は、前記第1爪状磁極及び第2爪状磁極の径方向外周面の周方向中央位置から周方向両側のコギングトルクの周期の半分の位置に軸線方向に沿って形成した第1補助溝と第2補助溝であることを特徴とするモータ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のモータにおいて、
    前記ロータは、周方向で隣り合う前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極の間に、前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極と同じとなるように磁化された極間補助磁石を配置したことを特徴とするモータ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のモータにおいて、
    前記ロータは、前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極の各径方向内周面側に、それぞれ前記第1爪状磁極と前記第2爪状磁極と同じとなるように磁化された背面補助磁石を配置したことを特徴とするモータ。
JP2013012343A 2012-07-31 2013-01-25 モータ Active JP6027902B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013012343A JP6027902B2 (ja) 2013-01-25 2013-01-25 モータ
US13/953,549 US9379582B2 (en) 2012-07-31 2013-07-29 Rotor, motor and method for manufacturing rotor
DE102013012569.3A DE102013012569A1 (de) 2012-07-31 2013-07-29 Rotor, motor und rotor-herstellungsverfahren
CN201310325120.4A CN103580330B (zh) 2012-07-31 2013-07-30 电动机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013012343A JP6027902B2 (ja) 2013-01-25 2013-01-25 モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014143887A true JP2014143887A (ja) 2014-08-07
JP6027902B2 JP6027902B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=51424706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013012343A Active JP6027902B2 (ja) 2012-07-31 2013-01-25 モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6027902B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017534238A (ja) * 2014-11-12 2017-11-16 ヴァレオ エキプマン エレクトリク モトゥール 回転電気機械用のロータ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54149808A (en) * 1978-05-16 1979-11-24 Nippon Soken Ac generator for vehicle
JPH0543749U (ja) * 1991-11-14 1993-06-11 アスモ株式会社 回転磁界型電動機の回転子
JPH1118326A (ja) * 1997-06-18 1999-01-22 Yaskawa Electric Corp 永久磁石形電動機
JP2003047183A (ja) * 2001-06-14 2003-02-14 Lg Electronics Inc 単相ラインスタート永久磁石同期電動機
EP2157679A1 (fr) * 2008-08-19 2010-02-24 Valeo Equipements Electriques Moteur Rotor de machine électrique tournante synchrone, notamment d'alternateur de véhicule automobile
JP2011004583A (ja) * 2009-05-21 2011-01-06 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型回転電機
JP2012115085A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Asmo Co Ltd ロータ及びモータ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54149808A (en) * 1978-05-16 1979-11-24 Nippon Soken Ac generator for vehicle
JPH0543749U (ja) * 1991-11-14 1993-06-11 アスモ株式会社 回転磁界型電動機の回転子
JPH1118326A (ja) * 1997-06-18 1999-01-22 Yaskawa Electric Corp 永久磁石形電動機
JP2003047183A (ja) * 2001-06-14 2003-02-14 Lg Electronics Inc 単相ラインスタート永久磁石同期電動機
EP2157679A1 (fr) * 2008-08-19 2010-02-24 Valeo Equipements Electriques Moteur Rotor de machine électrique tournante synchrone, notamment d'alternateur de véhicule automobile
JP2011004583A (ja) * 2009-05-21 2011-01-06 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型回転電機
JP2012115085A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Asmo Co Ltd ロータ及びモータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017534238A (ja) * 2014-11-12 2017-11-16 ヴァレオ エキプマン エレクトリク モトゥール 回転電気機械用のロータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6027902B2 (ja) 2016-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9379582B2 (en) Rotor, motor and method for manufacturing rotor
JP2012205429A (ja) ロータ、及びモータ
JP5969290B2 (ja) ロータ及びモータ
JP2014090574A (ja) 永久磁石を位置決めするための突起を有する回転子及びそのような回転子を備える電動機
JP6053023B2 (ja) ロータ、モータ、及び、ロータの製造方法
JP6481252B2 (ja) ロータ及びモータ
JP5947230B2 (ja) モータ
JP2017221024A (ja) 回転子および回転電機
JP6027902B2 (ja) モータ
JP2015216756A (ja) ランデル型モータ
JP2013201865A (ja) ブラシレスモータ
JP2015089321A (ja) モータ
JP6181518B2 (ja) ロータ、及びモータ
JP2017063594A (ja) ブラシレスモータ
JP2017046386A (ja) 永久磁石電動機
JP2017121159A (ja) モータ
JP6054839B2 (ja) ランデル型ロータ及びランデル型モータ
JP6169943B2 (ja) ランデル型モータ
JP6436114B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP6068221B2 (ja) ロータ及びモータ
JP2014230444A (ja) ブラシレスモータ
JP2018023273A (ja) 単相モータ
JP2015029381A (ja) ロータ及びモータ
JP6100538B2 (ja) モータ
JP2019057984A (ja) 永久磁石式回転電機のロータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6027902

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250