JP2014142805A - 半導体装置、及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源供給停止時に、プロセッサ・コアの状態をその内部でバックアップする。
【解決手段】レジスタは、第1のメモリ回路と、バックアップ用の第2及び乃至第3のメモリ回路を有する。第3のメモリ回路は不揮発性メモリ回路である。レジスタでは2段階のバックアップが行われる。回路(VM)からのリセット信号をトリガーして、プロセッサ・コアのリセットが行われる。まず、回路(PMU)により、プロセッサ・コアが停止される。次に、レジスタにおいて2段階のバックアップが行われる。第1のバックアップで、第1のメモリ回路から第2のメモリ回路へデータがバックアップされる。第2のバックアップでは、第1のメモリ回路から第2のメモリ回路へデータがバックアップされる。プロセッサ・コアへの電源電位の供給を停止した状態で、第2のバックアップを行うことが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、又は製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、又は組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。例えば、本明細書では、半導体装置、その駆動方法、及びその作製方法等について説明する。本明細書では、半導体装置として、例えば、メモリ回路、メモリ回路を含むプロセッサ(代表的には、CPU、マイクロコントローラ)、及び同プロセッサを備えた電子機器等に関して説明される。
なお、本明細書において、半導体装置とは、半導体素子(トランジスタ、ダイオード等)を含む回路を有する装置をいう。また、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備えたチップ、表示装置、発光装置、及び電子機器等は全て半導体装置である。
なお、マイクロコントローラは、半導体装置の一つであり、「マイクロコントローラユニット」、「マイクロプロセッサユニット」、「MCU」、「μC」等と呼ばれることがある。
近年、リチウムイオン二次電池等の大容量バッテリーが開発され、携帯電話やスマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯情報端末、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ等の電気機器等、商用電力以外で駆動される電子機器が非常に普及している。
また、化石資源の枯渇により、再生可能なエネルギーとして、環境発電(エネルギーハーベスティング、energy harvesting)が注目されている。環境発電技術とは、太陽光や照明光の光、風力、波力、地熱等のエネルギーを採取(ハーベスティング)し電力に変換する技術である。
しかしながら、バッテリーや環境発電による電力供給は、商用電力と比較して非常に不安定である。また、商用電力であっても、雷、台風、雪等の自然災害、設備の故障、電力等により、突然の電力停止があり得る。
プロセッサにおいて、電源電位が遮断された回路ブロックでは、電源を遮断した瞬間に回路内の全ての揮発性メモリ内の情報が失われてしまう。そのため、電源が遮断しても、電源遮断時のプロセッサ内の揮発性メモリの情報を保持できるような手段がプロセッサに設けられている。例えば、不揮発性のワークメモリにデータを書き終えるまでの期間、巨大なキャパシタで電力(電源電位)を保持するマイクロコントローラが提案されている(非特許文献1参照)。
Zwerg.M、外10名、「An 82μA/MHz Microcontroller with Embedded FeRAM for Energy−Harvesting Applications」、ISSCC2011、2011年2月、SESSION19−2、p.334−335
しかし、不揮発性のワークメモリに書き込み途中のデータを記憶しても、プロセッサの状態を記憶するレジスタのデータが失われてしまうと、電源電位の供給が再開されても、プロセッサで継続した処理は困難となる。また、プロセッサが継続した処理を行うには、電源が遮断された際に、プロセッサの状態を記憶するレジスタのデータを、すべて不揮発性メモリに書き込む処理を行う必要があるが、その間の電力を供給するには、更に巨大なキャパシタをプロセッサに内蔵する必要がある。
本発明の一形態は、突然の停電でも、プロセッサ・コアの状態を保持できる(バックアップ可能な)半導体装置等を提供することを目的の1つとする。
または、本発明の一形態は、誤動作を起こしにくい半導体装置等を提供することを目的の1つとする。または、本発明の一形態は、安全に停止することができる半導体装置等を提供することを目的の1つとする。または、本発明の一形態は、キャパシタを小さくすることができる半導体装置等を提供することを目的の1つとする。または、本発明の一形態は、回路の規模を小さくすることができる半導体装置等を提供することを目的の1つとする。または、本発明の一形態は、オフ電流の小さい半導体装置等を提供することを目的の1つとする。または、本発明の一形態は、新規な半導体装置等を提供することを目的の1つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項等の記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項等の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一形態に係る半導体装置は、プロセッサ・コアに内蔵されているレジスタは、第1乃至第3のメモリ回路を有し、外部から供給される電源電位を監視する回路を備える。電源電位の監視回路からの監視結果に対応する制御信号により、レジスタで記憶されているデータは、内蔵する第3のメモリ回路にバックアップされる。第3のメモリ回路は、プロセッサ・コアへの電源電位の供給停止期間にデータを保持することが可能な不揮発性メモリである。レジスタは、第1のメモリ回路のデータを第2のメモリ回路に記憶する第1のバックアップを行う機能と、第2のメモリ回路のデータを第3のメモリ回路に記憶させる第2のバックアップ機能を備える。
本発明の一形態は、突然の電源でも、プロセッサ・コアの状態を保持することが可能な半導体装置を提供することができる。
プロセッサの構成の一例を示すブロック図。 プロセッサの駆動方法の一例を示すタイミングチャート。 A:レジスタの構成の一例を示すブロック図。B:レジスタの構成の一例を示す回路図。 プロセッサの駆動方法の一例を示すタイミングチャート。 プロセッサの構成の一例を示す断面図。 A:トランジスタ構成の一例を示す断面図。B:線B1−B2による図Aの断面図。C:線B31−B4による図Aの断面図。 A−C:図6Aのトランジスタの作製方法の一例を説明するための断面図。 A、B:同作製方法の一例を説明するための断面図。 A−F:電子機器の一例を説明するための外観図。
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、実施の形態の説明に用いられる図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、半導体装置の一例としてプロセッサについて説明する。図1−図4を用いて、プロセッサについて説明する。
<プロセッサの構成例>
図1は、本実施の形態のプロセッサの構成の一例を示すブロック図である。プロセッサ100は、ロジック部として、プロセッサ・コア110、クロック生成回路120、電源管理ユニット130及び制御回路140を有する。プロセッサ・コア110(以下、『コア110』と呼ぶ。)は、少なくともレジスタ111を内蔵する。プロセッサ100は、電位監視回路150、レギュレータ161−163、及びキャパシタ171−173を更に有する。
プロセッサ100には、電源電位として、少なくとも3つの電源電位(VDD、VOSG、VSS)が外部から供給される。電源電位VDDは高電源電位であり、電源電位VSSは低電源電位である。なお、電源電位VSSを、接地電位(GND)とすることができる。
レギュレータ161−163は、出力する電位が一定になるように制御する機能を有する。レギュレータ161、162は、電源電位VDDが入力され、それぞれ、電位VDD1、電位VDD2を出力する。レギュレータ163は、電源電位VOSGが入力され、電位VOSG1を出力する。
レギュレータ161−163には、電位監視回路150からの制御信号(TRG)が入力される。レギュレータ161−163は、この信号TRGにより、出力側の電源(キャパシタ171−173)を、入力側の電源(プロセッサ100の電源電位入力端子)から切り離す機能を有する。また、レギュレータ161−163は、単に整流素子(ダイオード)で構成することもできる。
なお、以下の説明において、電位VDD1等を、単にVDD1と呼ぶ場合がある。
キャパシタ171−173は、レギュレータ161−163の出力に接続されており、補助電源として機能する。また、キャパシタ171−173は、レギュレータ161−163の出力電位を安定化する機能を有する。電源電位(VDD、VOSG)が遮断される、または降下した際に、キャパシタ171−173に保持されている電荷により、レギュレータ161−163の出力電位の変動を抑えることができる。
キャパシタ171−173はキャパシタ素子群であり、複数のキャパシタ素子を並列に接続することで構成することができる。
ロジック部のうち、ユニット101内の回路は、レギュレータ161から供給されるVDD1を電源電位とする回路であり、制御回路140は、レギュレータ162から供給されるVDD2、及びレギュレータ163から供給されるVOSG1を電源電位とする回路である。
電位監視回路150(以下、『VM150』と呼ぶ。)は、電源電位VDDの変化を監視する機能を有する。VM150は、電源電位VDDの監視結果を元に、コア110のバックアップのトリガーとなる信号(TRG)を生成する機能を有する。また、プロセッサ100は、信号TRGをトリガーにして、コア110を停止する機能を備える。
さらに、このトリガー信号TGRにより、上述したように、レギュレータ161−163では、出力端子が、電源電位が供給される入力端子を切り離す動作が行われる。
なお、以下の説明において、トリガー信号TRGを『TRG』と呼ぶ場合がある。他の信号についても、同様とする。
また、VM150は、Brown−out Reset(BOR)機能を有する。VM150では、VDDが規定値以下であることを検出すると、その検出結果に対応する信号TRGを出力する。
このようなトリガー信号TRGの生成により、VDDが突然降下した場合に、内部電源電位(VDD1、VDD2、VOSG1)が大きく降下する前に、コア110のバックアップ動作を開始することができる。このようにバックアップ動作を行うことで、電源が突然遮断しても、コア110の状態を保持することができる。また、電源供給再開時に、コア110の状態を電源供給停止時点の状態に高速にリカバリーすることができる。また、電源供給再開することで、コア110が、電源供給遮断時の処理を継続して実行することできる。よって、VDDが不安定な状態であることが原因となるプロセッサ100の誤動作を防ぐことができる。
コア110のバックアップ動作とは、具体的には、コア110に内蔵されているレジスタ111のデータをバックアップする(退避する)動作である。また、コア110のリカバリー動作とは、具体的には、退避されていたデータをレジスタ111に書き戻す(復帰する)動作である。
レジスタ111は、VDD1の供給が停止しされた後でもデータを保持することが可能なメモリ回路を有しており、バックアップ動作により、レジスタ111のデータは、このメモリ回路にバックアップされる。これについては、後述する。
電源管理ユニット130(以下、『PMU130』と呼ぶ。)は、コア110、及びクロック生成回路120(以下、『CLK Gen120』と呼ぶ。)への電源電位(VDD1)の供給を制御する機能を有する。PMU130は、CLK Gen120を停止させるための制御信号を生成する機能を有する。また、PMU130は、レジスタ111及び制御回路140を制御する制御信号(TRG1)を生成する機能を有する。TRG1は、レジスタ111にデータのバックアップを実行させるトリガーになる信号である。
なお、CLK Gen120で生成されたクロック信号(CLK)は、コア110、レジスタ111、及びPMU130に供給される。
制御回路140は、レジスタ111を制御する機能を備えた回路であり、TRG1の入力に対応して、レジスタ111を制御する信号(OSG)を生成する機能を有する。以下、制御回路140を『OSG CTR140』と呼ぶことにする。
図3Aに示すように、レジスタ111は、3つのメモリ回路201−203を有する。メモリ回路201(Mem1)は、コア110が通常モードで動作している間に、コア110の制御によりデータの書き込み、読み出しが行われる記憶部であり、一般的なレジスタで構成することができる。例えば、メモリ回路201は、フリップフロップ回路で構成することができる。メモリ回路202(Mem2)及びメモリ回路203(Mem3)は、レジスタ111(メモリ回路201)のバックアップ用の記憶部である。
メモリ回路201に記憶されているデータは、バックアップ後はメモリ回路203で保持される。従って、メモリ回路202はVDD1供給停止後に一時的にデータが保持できればよい。例えば、1つのトランジスタと1つのキャパシタで構成されるようなDRAMセルと同様な回路構成とすることができる。
また、メモリ回路202は、高速でデータ書き込みが行えるメモリ回路であることが好ましい。それは、レジスタ111に動作に必要な最低電位までVDD1が降下する前に、メモリ回路201からメモリ回路202へのデータのバックアップを完了させるためである。また、メモリ回路202のデータ書き込み速度が早ければ、レジスタ111のバックアップに要する時間を短縮できるため、キャパシタ171−173の規模を小さくすることができるからである。
よって、上述したDRAMセルの回路構成を採用することで、高速なメモリ回路202とすることができる。
メモリ回路203は、メモリ回路202で保持されているデータをバックアップする機能を有する。メモリ回路203は、VDD1の供給がなくとも、長期間のデータ保持期間を有するメモリ回路であり、いわゆる不揮発性メモリ回路である。
図3Aにおいて、読み出し回路204(RO)は、メモリ回路202及びメモリ回路203に記憶されているデータをメモリ回路201に書き戻すための回路である。読み出し回路204の制御により、メモリ回路202またはメモリ回路203からデータが読み出され、メモリ回路201は読み出されたデータを記憶する。
なお、読み出し回路204の機能をメモリ回路201に組み込んでもよい。また、メモリ回路202のデータを読み出すための回路をメモリ回路202に組み込み、メモリ回路203のデータを読み出す機能をメモリ回路203に組み込むこともできる。
<プロセッサの駆動方法(動作)例>
本実施の形態のプロセッサ100では、TRGをトリガーにして、コア110の停止、及びバックアップ動作が行われる。まず、PMU130では、TGRの入力がトリガーになり、コア110が停止動作を行う。コア110の停止は、CLKの停止により行われる。次に、レジスタ111のデータのバックアップが行われる。レジスタ111では2段階のバックアップが行われる。
第1のバックアップは、メモリ回路201からメモリ回路202へのデータのバックアップである。この第1のバックアップは、PMU130から出力されるTRG1をトリガーとする。第2のバックアップは、メモリ回路202からメモリ回路203へのデータのバックアップである。第2のバックアップは、OSG CTR140から出力されるOSGにより制御される。
以下、図2を用いて、コア110のバックアップ動作を説明する。
図2は、プロセッサ100の動作の一例を示すタイミングチャートである。図2には、外部から供給される電源電位VDD1、VM150の出力(TRG)、CLK Gen120の出力(CLK)、PMU130の出力(TRG1)、OSG CTR140の出力(OSG)、及び電源電位(VDD1、VDD2、VOSG1)が示されている。
VM150は、VDDが規定値以下であることを検出すると、その検出結果に対応する信号TRGを生成し、出力する機能を有する。図2の例では、VDDが安定して供給されている期間は、VM150は、ハイレベル(以下、Hレベルと呼ぶ)のTRGをPMU130へ出力する。そして、VM150は、VDDが規定値以下であることを検出すると、TRGの電位をHレベルからLレベル(ローレベル)に切り替える。
TRGの電位がLレベルに切り替わると、PMU130は、まず、コア110へのCLKの供給を停止させる制御信号をCLK Gen120に出力する。CLK Gen120は、PMU130の制御信号に従い、CLKの出力を停止する。CLKの供給停止により、コア110が停止する。この期間は、VDDが変化しても、キャパシタ171で保持されている電力によりコア110へVDD1が安定して供給されているため、誤動作を起こさずに、安全に、コア110を停止させることができる。
また、TRGの電位がHレベルからLレベルに切り替わると、PMU130は、第1のバックアップを行うためのTRG1を生成し、レジスタ111に出力する。図2の例では、PMU130により、TRG1の電位がHレベルからLレベルに切り替えられる。TRG1は、レジスタ111(コア110)及びOSG CTR140に入力される。
図2の例では、レジスタ111は、TRG1がHレベルからLレベル切り替わると、メモリ回路201のデータが、メモリ回路202で保持される機能を有する。そのため、TRG1の電位の立下りにより、第1のバックアップが完了する。
VM150がTRGをLレベルに切り替えてから、メモリ回路201からメモリ回路202へのデータのバックアップが終了するまでの期間(TB1)、ユニット101に、HレベルのVDD1が供給されていればよい。そのため、少なくともこの期間(TB1)、VDD1をHレベルに維持できるように、キャパシタ171の容量値が決定される。VDDの電位が低下する、またはVDDの供給が遮断されると、キャパシタ171で保持されている電力がユニット101で消費され、図2に示すように、VDD1は降下する。
TRG1が入力されると、OSG CTR140はOSGをレジスタ111に出力する。図2の例では、OSG CTR140は、TRG1の電位の立下りを検出すると、一定期間(TB2)、HレベルのOSGを出力する。OSGをHレベルするタイミングは、例えば、OSG CTR140にタイマー回路を設け、このタイマー回路ので制御することができる。また、OSG CTR140に、VDD1の立下りを検出する機能を持たせてもよい。この場合、VDD1の立下りを検出すると、、その検出結果をもとに、一定期間HレベルのOSGを出力させるようにすることもできる。
OSGがHレベルの期間(TB2)に、レジスタ111では第2のバックアップが実行され、メモリ回路202からメモリ回路203へデータがバックアップされる。ここでは、OSGがLレベルに切り替わることで、メモリ回路203がデータ保持状態となり、第2のバックアップが完了する。
OSG CTR140は、レギュレータ162から供給されるVDD2を電源電位にして動作する。また、レギュレータ163から供給されるVOSG1は、OSG CTR140においてHレベルのOSGを生成するために使用される。
なお、VOSG1をOSG CTR140に供給しているのは、OSGの生成に、VDD2よりも高い電源電位が必要なためである。よって、OSGをVDD2から生成できる場合は、レギュレータ163及びキャパシタ173は不要になる。
図2に示すように、メモリ回路203を不揮発性メモリ回路とすることで、第1のバックアップが終了するまでは、コア110を含む大規模ロジック部(ユニット101)の電力をキャパシタ171で供給し、第2のバックアップが終了するまでは、OSG CTR140の電力はキャパシタ172、173で供給することになる。
プロセッサ100において、消費電力が特に大きいのは、VDD1を電源電位とする大規模ロジック部(ユニット101)であるが、第1のバックアップは短期間で終了することができるため、キャパシタ171の規模を小さくすることができる。また、VDD2及びVOSG1は、第2のバックアップが終了するまで、電源電位として供給されることが必要であるが、VDD2及びVOSG1を電源電位として動作する回路は、OSG CTR140であり、ユニット101と比較してその規模は小さい。従って、キャパシタ172及びキャパシタ173も小さくすることができる。
よって、コア110のバックアップ動作全体に必要なキャパシタ171−173の規模を小さくすることができる。
次に、図3B、及び図4を用いて、レジスタ111のより具体的な構成及び動作を説明する。図3Bは、レジスタ111の構成の一例を示す回路図である。図4は、図3Bの回路構成を有するレジスタ111の動作の一例を示すタイミングチャートである。
<レジスタの構成例>
図3Bに示すように、レジスタ111には、データに対応する信号D、制御信号(TRG1、CLK、OSG)、及び電源電位(VDD1、VSS)が入力される。レジスタ111は、フリップフロップ回路でなるメモリ回路201、DRAMセルでなるメモリ回路202、メモリ回路203、及び読み出し回路204を有する。
(第1のメモリ回路)
メモリ回路201は、インバータ211、インバータ212、トランスミッションゲート213、トランスミッションゲート214、NAND回路215、及びインバータ216を有する。
インバータ211は、TRG1、及びその反転信号TRG1Bにより制御される。また、回路(212−215)は、CLK及びその反転信号CLKBにより制御される。ここでは、インバータ211は、TRG1がLレベルのときハイインピーダンスになる。インバータ212、及びトランスミッションゲート214は、CLKがLレベルのときハイインピーダンスになる。トランスミッションゲート213、及びNAND回路215は、CLKがHレベルのとき、ハイインピーダンスになる。
なお、反転信号(CLKB、TRG1B)は、レジスタ111内部に設けられたインバータ(図示せず)により、それぞれ、CLK、TRG1を反転することにより生成されている。
(第2のメモリ回路)
メモリ回路202は、トランジスタ221及びキャパシタ222を有しており、DRAMセルと同様の回路構成を有している。トランジスタ221はnチャネル型トランジスタである。ノードTEMP(以下、『TEMP』と呼ぶ。)は、データ保持部であり、メモリ回路201で記憶された論理値に対応する電位が保持される。
メモリ回路202は、データ保持部(TEMP)と、TEMPの電位を保持するためのキャパシタ222、及びTEMPとメモリ回路201との接続を制御するスイッチ(トランジスタ221)を有していることになる。トランジスタ221のオン、オフはTRG1により制御される。TRG1をHレベルにして、トランジスタ221がオンにすることで、TEMPにノードDAで保持されているデータ(電位)が書き込まれる.TRG1をLレベルにすることにより、トランジスタ221がオフとなり、TEMPは電気的に浮遊状態とされる。この状態で、TEMPは、VDD1が遮断されても、一時的にデータを保持することができる。
(第3のメモリ回路)
メモリ回路203は、トランジスタ231−233及びキャパシタ234を有する。トランジスタ231−233はnチャネル型トランジスタである。ノードFN(以下、『FN』と呼ぶ。)がデータ保持部である。トランジスタ233をオンにすることで、FNの電位は、TEMPに記憶されたデータに対応する電位(Hレベル、またはLレベル)となる。また、トランジスタ233をオフにすることで、FNが電気的に浮遊状態とされ、その電位が保持される。
メモリ回路203は、データ保持部(FN)、FNの電位を保持するキャパシタ234、メモリ回路201のデータ保持部(TEMP)からデータを読み出す機能を有する回路(トランジスタ231)、この読み出し回路の出力とFN間の接続を制御するスイッチ(トランジスタ233)、及びFNをプリチャージする機能を有する回路(トランジスタ222)を有していることになる。
コア110の誤動作を防ぐため、メモリ回路203は、電源供給がされていない状態で長期間データを保持するために、浮遊状態にされたFNの電位の変動をできるだけ抑えることが望ましい。そのため、トランジスタ233には、オフ状態でのリーク電流(オフ電流)が少ないトランジスタが用いられることが好ましい。ここでは、オフ電流が低いとは、室温においてチャネル幅1μmあたりのオフ電流が10zA/μm以下であることをいう。オフ電流は少ないほど好ましいため、この規格化されたオフ電流値が1zA/μm以下、更に10yA/μm以下とし、更に1yA/μm以下であることが好ましい。なお、その場合のソースとドレイン間の電圧は、例えば、0.1V−3Vの範囲、または5V程度である。このようにオフ電流が少ないトランジスタとしては、チャネルが酸化物半導体で形成されているトランジスタが挙げられる。
(読み出し回路)
読み出し回路204は、直列に接続された6つのトランジスタ241−246を有する。読み出し回路204は、FN、及びTEMPに保持されているデータ(電位)をノードRCに書き込む機能を有し、TRG1、及びCLKにより制御される。トランジスタ(241、242、244)は、pチャネル型トランジスタである。トランジスタ(243、245、246)は、nチャネル型トランジスタである。
<レジスタの駆動方法例>
以下、図4を用いて、レジスタ111の動作の一例を説明する。図4には、レジスタ111に供給される電源電位(VDD1)、制御信号(TRG1、CLK、OSG)、及びノード(TEMP、FN、RC)の電位を示している。
(通常モード;期間T1)
期間T1は、コア110が通常モードで動作している期間である。外部からプロセッサ100へVDDが安定して供給されている。通常モードにおいては、レジスタ111において、いわゆるレジスタとして機能しているのは、メモリ回路201である。
なお、図4の例では、通常モード時に、FNのプリチャージが行われている。そのため、OSGをHレベルにして、FNの電位をHレベルにしている。また、期間T1では、トランジスタ221がオンであるため、TEMPの電位は、メモリ回路201のDAで記憶しているデータに対応する電位とされる。
(コア110の停止;期間T2)
PMU130は、VM150からVDDの供給の異常を示すTRGを受け取ると、PMU130は、CLK Gen120を制御し、コア110を停止させ、レジスタ111へのデータ入力を停止させる。CLK Gen120は、コア110へのCLKの供給を停止する。また、CLK Gen120は、発振しないHレベルの信号をCLKとしてレジスタ111へ出力する。
レジスタ111において、CLKがハイレベルになることで、トランスミッションゲート213はハイインピーダンスの状態となり、信号Dのメモリ回路201への入力が停止する。そのため、メモリ回路201のDA及びRCには、期間T1において、最後に書き込まれたデータが保持される。
なお、トランスミッションゲート213が、制御信号(ここでは、CLK)がLレベルのときに、ハイインピーダンス状態となる回路とする場合は、期間T2において、レジスタ111は入力されるCLKをLレベルにする。このようにすることで、期間T2において、ため、コア110及びレジスタ111へのCLKの供給を停止することができる。
次に、PMU130は、第1のバックアップを実行させるためのTRG1を、レジスタ111に出力する。
(第1のバックアップ;期間T3)
期間T3において、TRG1がHレベルからLレベル切り替えられる。TRG1がLレベルになることで、メモリ回路202のトランジスタ221がオフとなり、TEMPでデータが保持される。図4には、TEMPで論理値1(Hレベルの電位)を保持している例を示している。
(メモリ回路202でのデータ保持;期間T4)
期間T4は、TEMPでデータを保持している期間である。CLKはLレベルとなる。トランジスタ221のオフ電流等のため、TEMPの電位は徐々に低下してしまう。TEMPの電位が許容値以下になる前に、第2のバックアップが実行される。
(第2のバックアップ;期間T5)
OSG CTR140は、第2のバックアップを実行させるためのOSGを、レジスタ111に出力する。期間T5では、レジスタ111にHレベルのOSGが入力される。図3Bの例では、期間T5において、VDD1がLレベルとなることで、第2のバックアップが行われる。つまり、OSGがHレベルであり、かつVDD1がLレベルであると、FNの電位は、TEMPの電位に対応して変化する。
TEMPがHレベルである場合は、トランジスタ231がオンとなるため、キャパシタ234は放電状態となり、図4に示すように、FNの電位は低下し、Lレベルとなる。他方、TEMPがLレベルである場合は、FNの電位はHレベルが維持される。
(メモリ回路203でのデータ保持;期間T6)
VDD1の供給が停止し、コア110及びレジスタ111が停止している期間T6では、FNにおいて、メモリ回路201のデータが保持されることになる。
(VDD1の供給再開;期間T7)
例えば、VM150からの制御信号(TRG)をトリガーにして、コア110の処理を再開させることができる。期間T6において、VM150は、規定値以上のVDDが一定期間供給されている、と判定すると、その判断結果に対応する制御信号(TRG)をPMU130に出力する。PMU130は、VM150からのTRGに基づき、コア110へのVDD1の供給を再開する。
期間T7では、TRG1及びCLKはLレベルであるため、トランジスタ241及びトランジスタ242はオンであり、VDD1の上昇とともに、RCの電位も上昇する。つまり、RCの電位がHレベルにリセットされる。言い換えると、期間T7において、RCのプリチャージが行われる。
(メモリ回路201へのデータ復帰;期間T8)
次に、CLKをHレベルにする。トランスミッションゲート213がハイインピーダンス状態となり、VDD1の供給再開により、信号Dの電位によりRCのデータが書き換わらないようする。
また、期間T8では、トランジスタ242がオフであり、トランジスタ243、トランジスタ244及びトランジスタ246がオンである。FNがLレベルである場合は、トランジスタ245がオフであるため、RCは電気的に浮遊状態であり、その電位はHレベルとなる。FNがHレベルである場合は、トランジスタ245がオンとなるため、RCは、メモリ回路203の低電源電位VSSが供給される配線に接続されるため、その電位はLレベルとなる。
このように、期間T8では、FNにバックアップされていたデータが、RCに書き戻される。つまり、メモリ回路201においてコア110を停止させた時点のデータが記憶されていることになる。コア110のリカバリーが完了する。
(期間T9−T10)
コア110を通常モードにする前に、TRG1をLレベルからHレベルに戻す。メモリ回路202のトランジスタ221がオンとなり、TEMPは、メモリ回路201で記憶されているデータが書き込み可能な状態になる。
(通常モード;期間T11)
そして、PMU130はCLK Gen120を制御して、コア110に所定の周期で発振するCLKを供給させる。このCLKの供給により、コア110は通常モードでの動作を再開する。また、期間T11では、期間T1と同様に、OSGをHレベルにして、FNがプリチャージされる。
図1−図4を用いて説明したように、本実施の形態により、突然の停電や、バッテリーの残量低下により、電源電位の供給が遮断されたり、不安定になったりしても、プロセッサ・コア内部において、その状態を保持することができる。よって、プロセッサ・コアの誤動作を防ぐことにつながる。また、プロセッサ・コアのバックアップ動作時の電源となるキャパシタの規模を小さくすることができるため、プロセッサ(ICチップ)を小さくすることができる。
従って、本実施の形態のプロセッサを用いることで、安全で信頼性の高い電子機器を提供することが可能である。例えば、本実施の形態のプロセッサは、火災報知器や、バッテリー管理装置等、センシングにより自動制御を行う装置のプロセッサや、バッテリーで動作し、小型な部品で構成される、携帯型電子機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末)のプロセッサに非常に好適である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
図1に示すプロセッサ100は、1つのICチップに組み込むことができる。また、プロセッサ100の各回路は、同一半導体基板上に作製してすることができる。また、プロセッサ100をICチップ化する際に、2以上のダイで構成し、それらを積層することで、1つのICチップとすることが可能である。例えば、ロジック回路(『101』、『140』)と、その他の回路を別々のダイに形成してもよい。
図5に、プロセッサ100の一部の断面構造の一例を示す。なお、図5では、プロセッサ100の回路を構成する主要な素子として、酸化物半導体層にチャネル形成領域を有するトランジスタ860と、半導体基板にチャネル形成領域を有するトランジスタ861及びトランジスタ862を有する。トランジスタ861はpチャネル型トランジスタであり、トランジスタ862はnチャネル型トランジスタである。
以下、酸化物半導体層にチャネル形成領域を有するトランジスを『OSトランジスタ』と呼ぶことにする。
OSトランジスタ860は、レジスタ111のメモリ回路203のトランジスタ233に適用される(図3B参照)。トランジスタ861、862は、プロセッサ100の他のトランジスタに適用される。
図5に示すように、Siトランジスタ861及びSiトランジスタ862は半導体基板800上に形成されている。半導体基板800は、例えば、n型またはp型の導電型を有する単結晶シリコン基板、化合物半導体基板(GaAs基板、InP基板、GaN基板、SiC基板、ZnSe基板等)等を用いることができる。図5では、n型の導電性を有する単結晶シリコン基板を用いた場合を例示している。よって、本実施の形態では、シリコン基板を用いて作製されたトランジスタを『Siトランジスタ』と呼ぶことにする。
Siトランジスタ861、862は、素子分離用絶縁膜801により、電気的に分離されている。素子分離用絶縁膜801の形成には、選択酸化法(LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法)またはトレンチ分離法等を用いることができる。なお、半導体基板800としてSOI型の半導体基板を用いてもよい。この場合、素子分離は、エッチングにより半導体層を素子ごとに分割することにより行われる。
Siトランジスタ862が形成される領域には、p型の導電性を付与する不純物元素を選択的に導入することにより、pウェル802が形成されている。
Siトランジスタ861は、不純物領域803及び低濃度不純物領域804と、ゲート電極805と、半導体基板800とゲート電極805の間に設けられたゲート絶縁膜806とを有する。ゲート電極805には、サイドウォール836が形成されている。
Siトランジスタ862は不純物領域807、低濃度不純物領域808、ゲート電極809、及びゲート絶縁膜806を有する。ゲート電極809の周囲にはサイドウォール835が形成されている。
Siトランジスタ861及びSiトランジスタ862上には、絶縁膜816が設けられている。絶縁膜816には開口部が形成されており、上記開口部に、不純物領域803に接して配線810及び配線811が形成され、不純物領域807に接して配線812及び配線813が形成されている。
そして、配線810は、絶縁膜816上に形成された配線817に接続されており、配線811は、絶縁膜816上に形成された配線818に接続されており、配線812は、絶縁膜816上に形成された配線819に接続されており、配線813は、絶縁膜816上に形成された配線820に接続されている。
配線817乃至配線820上には、絶縁膜821が形成されている。絶縁膜821には開口部が形成されており、絶縁膜821上には、上記開口部において配線820に接続された配線822と、配線823とが形成されている。また、配線822及び配線823上には、絶縁膜824が形成されている。
絶縁膜824上に、酸化物半導体層830を有するOSトランジスタ860が形成されている。OSトランジスタ860は、酸化物半導体層830上にソース電極またはドレイン電極として機能する導電膜832及び導電膜833、ゲート絶縁膜831、並びにゲート電極834を有する。導電膜832は、絶縁膜824に設けられた開口部において、配線822に接続されている。
配線823が、絶縁膜824を間に挟んで酸化物半導体層830と重なる位置に設けられている。配線823は、OSトランジスタ860のバックゲートとしての機能を有する。配線823は、必要に応じて設けられる。
OSトランジスタ860は、絶縁膜844及び絶縁膜845に覆われている。絶縁膜844としては、絶縁膜845から放出された水素が酸化物半導体層830に侵入するのを防ぐ機能を有する絶縁膜が好ましい。このような絶縁膜として窒化シリコン膜等がある。
導電膜846が絶縁膜844上に設けられている。絶縁膜844、絶縁膜845、及びゲート絶縁膜831に設けられた開口部において、導電膜846は導電膜832に接している。
酸化物半導体層830の厚さは、2nm以上40nm以下とすればよい。また、酸化物半導体層830は、OSトランジスタ860のチャネル形成領域を構成するためi型(真性半導体)又はi型に限りなく近いことが望ましい。電子供与体(ドナー)となる水分または水素等の不純物が低減され、なおかつ酸素欠損が低減された酸化物半導体層は、i型(真性半導体)又はi型に限りなく近い。ここでは、このような酸化物半導体層を高純度化された酸化物半導体層と呼ぶことにする。高純度化された酸化物半導体層で作製されたトランジスタは、オフ電流が極めて小さく、信頼性が高い。
オフ電流の小さいトランジスタを作製するため、酸化物半導体層830のキャリア密度は、1×1017/cm以下が好ましい。より好ましくは1×1016/cm以下、1×1015/cm以下、1×1014/cm以下、または1×1013/cm以下である。
酸化物半導体層830を用いることでオフ状態のOSトランジスタ860のソース−ドレイン電流を室温(25℃程度)にて1×10−18A以下とすることができる。室温(25℃程度)におけるオフ状態のソース−ドレイン電流は、好ましくは1×10−21A以下であり、さらに好ましくは1×10−24A以下である。または85℃にて、オフ電流値を1×10−15A以下とすることができ、好ましくは1×10−18A以下にし、さらに好ましくは1×10−21A以下にする。なお、トランジスタがオフ状態とは、nチャネル型のトランジスタの場合、ゲート電圧がしきい値電圧よりも十分小さい状態をいう。具体的には、ゲート電圧がしきい値電圧よりも1V以上、2V以上または3V以上小さければ、トランジスタはオフ状態である。
酸化物半導体層を用いたトランジスタのオフ電流が極めて小さくなることは、種々の実験により証明が可能である。例えば、チャネル幅が1×10μmでチャネル長が10μmのトランジスタにおいて、ソース−ドレイン間電圧(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲でのオフ電流が、半導体パラメータアナライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下であるという測定データが得られた。この場合、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流は100zA/μm以下になる。
別の実験として、容量素子にトランジスタを接続して、容量素子に注入または容量素子から放電する電荷をトランジスタで制御する回路を用いて、オフ電流の測定を行う方法がある。この場合、容量素子の単位時間あたりの電荷量の推移からトランジスタのオフ電流を測定する。その結果、ドレイン電圧が3Vの条件下でトランジスタのオフ電流が数十yA/μmであることが確認された。従って、高純度化された酸化物半導体層でチャネル形成領域を形成したトランジスタは、オフ電流が結晶性を有するシリコンを用いたトランジスタに比べて著しく小さくなる。
酸化物半導体層830は、少なくとも少なくともIn、Ga、Sn及びZnのうちの1種以上の元素を含有する酸化物で形成されることが好ましい。このような酸化物としては、n−Sn−Ga−Zn酸化物や、In−Ga−Zn酸化物、In−Sn−Zn酸化物、In−Al−Zn酸化物、Sn−Ga−Zn酸化物、Al−Ga−Zn酸化物、Sn−Al−Zn酸化物,In−Zn酸化物、Sn−Zn酸化物、Al−Zn酸化物半導体、Zn−Mg酸化物半導体、Sn−Mg酸化物、In−Mg酸化物や、In−Ga酸化物、In酸化物、Sn酸化物、Zn酸化物等を用いることができる。また、これら酸化物にInとGaとSnとZn以外の元素、例えばSiOを含む酸化物半導体を用いることができる。
てもよい。
なお、例えば、In−Ga−Zn−酸化物とは、In、Ga、及びZnを含む酸化物、という意味であり、In、Ga、Zn及びOの原子数の比は問わない。
また、酸化物半導体層830の結晶構造として、単結晶、多結晶(ポリクリスタルともいう。)、及び非晶質が代表的である。酸化物半導体層830としては、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜が好ましい。
酸化物半導体膜は、例えば非単結晶を有してもよい。非単結晶は、例えば、CAAC(C Axis Aligned Crystal)、多結晶、微結晶、非晶質部を有する。非晶質部は、微結晶、CAACよりも欠陥準位密度が高い。また、微結晶は、CAACよりも欠陥準位密度が高い。なお、CAACを有する酸化物半導体を、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)と呼ぶ。
酸化物半導体膜は、例えばCAAC−OSを有してもよい。CAAC−OSは、例えば、c軸配向し、a軸または/及びb軸はマクロに揃っていない。
酸化物半導体膜は、例えば微結晶を有してもよい。なお、微結晶を有する酸化物半導体を、微結晶酸化物半導体と呼ぶ。微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満のサイズの微結晶(ナノ結晶ともいう。)を膜中に含む。または、微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の結晶部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体を有している。
酸化物半導体膜は、例えば非晶質部を有してもよい。なお、非晶質部を有する酸化物半導体を、非晶質酸化物半導体と呼ぶ。非晶質酸化物半導体膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない。または、非晶質酸化物半導体膜は、例えば、完全な非晶質であり、結晶部を有さない。
なお、酸化物半導体膜が、CAAC−OS、微結晶酸化物半導体、非晶質酸化物半導体の混合膜であってもよい。混合膜は、例えば、非晶質酸化物半導体の領域と、微結晶酸化物半導体の領域と、CAAC−OSの領域と、を有する。また、混合膜は、例えば、非晶質酸化物半導体の領域と、微結晶酸化物半導体の領域と、CAAC−OSの領域と、の積層構造を有してもよい。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、単結晶を有してもよい。
酸化物半導体膜は、複数の結晶部を有し、当該結晶部のc軸が被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃っていることが好ましい。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸及びb軸の向きが異なっていてもよい。そのような酸化物半導体膜の一例としては、CAAC−OS膜がある。
CAAC−OS膜は、完全な非晶質ではない。CAAC−OS膜は、例えば、結晶部及び非晶質部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体を有している。なお、当該結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさであることが多い。また、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)による観察像では、CAAC−OS膜に含まれる非晶質部と結晶部との境界、結晶部と結晶部との境界は明確ではない。また、TEMによってCAAC−OS膜には明確な粒界(グレインバウンダリーともいう。)は確認できない。そのため、CAAC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が抑制される。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、例えば、c軸がCAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃い、かつab面に垂直な方向から見て金属原子が三角形状または六角形状に配列し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状または金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸及びb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、単に垂直と記載する場合、80°以上100°以下、好ましくは85°以上95°以下の範囲も含まれることとする。また、単に平行と記載する場合、−10°以上10°以下、好ましくは−5°以上5°以下の範囲も含まれることとする。
なお、CAAC−OS膜において、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の形成過程において、酸化物半導体膜の表面側から結晶成長させる場合、被形成面の近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、CAAC−OS膜へ不純物を添加することにより、当該不純物添加領域において結晶部が非晶質化することもある。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃うため、CAAC−OS膜の形状(被形成面の断面形状または表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある。また、結晶部は、成膜したとき、または成膜後に加熱処理等の結晶化処理を行ったときに形成される。従って、結晶部のc軸は、CAAC−OS膜が形成されたときの被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃う。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
以下、CAAC−OS膜の成膜方法を説明する。例えば、成膜方法の一例として、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲットを用いたスパッタリング法がある。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲットを用い、スパッタリング法によって成膜する。当該スパッタリング用ターゲットにイオンが衝突すると、スパッタリング用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面から劈開し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタリング粒子として剥離することがある。この場合、当該平板状のスパッタリング粒子が、結晶状態を維持したまま基板に到達することで、CAAC−OS膜を成膜することができる。
また、CAAC−OS膜を成膜するために、以下の条件を適用することが好ましい。
成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制できる。例えば、成膜室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素及び窒素等)を低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、露点が−80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜時の基板加熱温度を高めることで、基板到達後にスパッタリング粒子のマイグレーションが起こる。具体的には、基板加熱温度を100℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下として成膜する。成膜時の基板加熱温度を高めることで、平板状のスパッタリング粒子が基板に到達した場合、基板上でマイグレーションが起こり、スパッタリング粒子の平らな面が基板に付着する。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージを軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100体積%とする。
スパッタリング用ターゲットの一例として、In−Ga−Zn−O化合物ターゲットについて以下に示す。
InO粉末、GaO粉末及びZnO粉末を所定のmol数で混合し、加圧処理後、1000℃以上1500℃以下の温度で加熱処理をすることで多結晶であるIn−Ga−Zn−O化合物ターゲットとする。なお、X、Y及びZは任意の正数である。ここで、所定のmol数比は、例えば、InO粉末、GaO粉末及びZnO粉末が、2:2:1、8:4:3、3:1:1、1:1:1、4:2:3または3:1:2である。なお、粉末の種類、及びその混合するmol数比は、作製するスパッタリング用ターゲットによって適宜変更すればよい。
または、複数回、膜を堆積させる方法でCAAC−OS膜を形成することができる。このような方法の一例を以下に示す。
まず、第1の酸化物半導体層を1nm以上10nm未満の厚さで成膜する。第1の酸化物半導体層はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第1の酸化物半導体層を結晶性の高い第1のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第1の酸化物半導体層の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第1の酸化物半導体層に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第1の酸化物半導体層の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
第1の酸化物半導体層は、厚さが1nm以上10nm未満であることにより、厚さが10nm以上である場合と比べ、加熱処理によって容易に結晶化させることができる。
次に、第1の酸化物半導体層と同じ組成の第2の酸化物半導体層を10nm以上50nm以下の厚さで成膜する。第2の酸化物半導体層はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第2の酸化物半導体層を第1のCAAC−OS膜から固相成長させることで、結晶性の高い第2のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第2の酸化物半導体層の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第2の酸化物半導体層に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第2の酸化物半導体層の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施形態では、酸化物半導体層を有するトランジスタ(OSトランジスタ)の構成、及びその作製方法を説明する。
<OSトランジスタの構成例>
図6A−図6Cにトップゲート型のOSトランジスタの構成の一例を示す。図6Aは、OSトランジスタ651の上面図を示す。図6Bは、線B1−B2による図6Aの断面図であり、図6Cは、線B3−B4による同断面図である。
図6Bに示すように、OSトランジスタ651は、半導体基板600上に設けられた下地絶縁膜602、下地絶縁膜602上に設けられた多層膜606、ソース電極616a、ドレイン電極616b、ゲート絶縁膜612、ゲート電極604、及び保護絶縁膜618を有する。
ゲート絶縁膜612は、ソース電極616a及びドレイン電極616b上に設けられている。ソース電極616a及びドレイン電極616bは、下地絶縁膜602及び多層膜606上に設けられている。保護絶縁膜618は、ゲート絶縁膜612及びゲート電極604上に設けられている。
多層膜606は、下地絶縁膜602上に設けられた酸化物層606a、酸化物層606a上に設けられた酸化物半導体層606b、及び酸化物半導体層606b上に設けられた酸化物層606cを含む。
ここでは、3層構造の多層膜606を有するOSトランジスタ651について説明するが、多層膜606は、複数の酸化物層が積層されていればよく、2層または4層構造でもよい。例えば、多層膜606を2層構造とする場合は、酸化物層606aと酸化物半導体層606bで構成することができる。
なお、OSトランジスタ651は、下地絶縁膜602または/及び保護絶縁膜618を有さなくても構わない。
なお、ソース電極616a及びドレイン電極616bは、酸化物半導体層606bの側端部と接して設けられる。
また、図6Bに示すように、ソース電極616a及びドレイン電極616bに用いられている導電膜の種類によっては、ソース電極616a及びドレイン電極616bにより多層膜606の一部から酸素が奪われて、多層膜606に部分的にn型化領域(ソース領域及びドレイン領域)が形成されことがある。また、n型化領域は、多層膜606の酸素欠損が多い領域であり、且つソース電極616aの成分、例えばソース電極616aとして、タングステン膜を用いた場合、n型化領域中にタングステンの元素が混入する。また、図示していないが、ソース電極616a側の多層膜606と接する領域に、多層膜606中の酸素が入り込み、混合層が形成されうる。なお、多層膜606のドレイン電極616bと接する領域においても、上述したn型化領域が形成される。図6Bにおいて、n型化領域の境界を点線で示す。
図6Aにおいて、ゲート電極604と重なる領域において、ソース電極616aとドレイン電極616bとの間隔をチャネル長という。ただし、OSトランジスタ651が、ソース領域及びドレイン領域を含む場合、ゲート電極604と重なる領域において、ソース領域とドレイン領域との間隔をチャネル長といってもよい。
なお、チャネル形成領域とは、多層膜606において、ゲート電極604と重なり、かつソース電極616aとドレイン電極616bとに挟まれる領域をいう。また、チャネルとは、チャネル形成領域において、電流が主として流れる領域をいう。ここでは、チャネルは、チャネル形成領域中の酸化物半導体層606b部分である。
酸化物層606cは酸化物半導体層606bを構成する元素1種または2種以上から構成され、伝導帯下端のエネルギーが酸化物半導体層606bよりも0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上または0.15eV以上、かつ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下または0.4eV以下真空準位に近い酸化物層である。真空準位に近い酸化物層である。なお、酸化物半導体層606bは少なくともインジウムを含むと、キャリア移動度が高くなるため好ましい。このとき、ゲート電極604に電界を印加すると、多層膜606のうち、伝導帯下端のエネルギーが小さい酸化物半導体層606bにチャネルが形成される。即ち、酸化物半導体層606bとゲート絶縁膜612との間に酸化物層606cを有することによって、トランジスタのチャネルをゲート絶縁膜612と接しない酸化物半導体層606bに形成することができる。また、酸化物半導体層606bを構成する元素1種または2種以上から酸化物層606cが構成されるため、酸化物半導体層606bと酸化物層606cとの界面において、界面散乱が起こりにくい。従って、該界面においてはキャリアの動きが阻害されないため、トランジスタの電界効果移動度が高くなる。
酸化物層606cの厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下とする。また、酸化物半導体層606bの厚さは、3nm以上200nm以下、好ましくは3nm以上100nm以下、さらに好ましくは3nm以上15nm以下とする。酸化物層606aの厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下とする。
また、酸化物層606aは、酸化物半導体層606bを構成する元素1種または2種以上から構成され、伝導帯下端のエネルギーが酸化物半導体層606bよりも0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上または0.15eV以上、かつ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下または0.4eV以下真空準位に近い酸化物層である。真空準位に近い酸化物層である。酸化物半導体層606bを構成する元素1種または2種以上から酸化物層606aが構成されるため、酸化物半導体層606bと酸化物層606aとの界面に界面準位を形成しにくい。該界面が界面準位を有すると、該界面をチャネルとしたしきい値電圧の異なる第2のトランジスタが形成され、トランジスタの見かけ上のしきい値電圧が変動することがある。従って、酸化物層606aを設けることにより、トランジスタのしきい値電圧等の電気特性のばらつきを低減することができる。
例えば、酸化物層606a及び酸化物層606cは、酸化物半導体層606bと同じ元素(インジウム、ガリウム、亜鉛)を主成分とし、ガリウムを酸化物半導体層606bよりも高い原子数比で含む酸化物層とすればよい。具体的には、酸化物層606a及び酸化物層606cとして、酸化物半導体層606bよりもガリウムを1.5倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは3倍以上高い原子数比で含む酸化物層を用いる。ガリウムは酸素と強く結合するため、酸素欠損が酸化物層に生じることを抑制する機能を有する。即ち、酸化物層606a及び酸化物層606cは酸化物半導体層606bよりも酸素欠損が生じにくい酸化物層である。
なお、酸化物層606a、酸化物半導体層606b及び酸化物層606cは、非晶質または結晶質とする。好ましくは、酸化物層606aは非晶質または結晶質とし、酸化物半導体層606bは結晶質とし、酸化物層606cは非晶質とする。チャネルが形成される酸化物半導体層606bが結晶質であることにより、トランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
以下では、トランジスタのその他の構成について説明する。
半導体基板600は、実施の形態2の半導体基板800(図5)についての記載を援用する。
ソース電極616a及びドレイン電極616bは、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、タンタル及びタングステンを1種以上含む導電膜を、単層で、または積層で用いればよい。なお、ソース電極616aとドレイン電極616bは同一組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。例えば、タングステン膜と窒化タンタルの積層を用いる。
なお、図6Aでは、多層膜606がゲート電極604よりも外側まで形成されているが、多層膜606中で光によってキャリアが生成されることを抑制するために、ゲート電極604の内側に多層膜606が形成されていても構わない。
下地絶縁膜602は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム及び酸化タンタルを1種以上含む絶縁膜を、単層で、または積層で用いればよい。
なお、本明細書においては、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素の含有量が多い物質のことをいい、窒化酸化物とは、酸素よりも窒素の含有量が多い物質のことをいう。
下地絶縁膜602は、例えば、1層目を窒化シリコン層とし、2層目を酸化シリコン層とした多層膜とすればよい。この場合、酸化シリコン層は酸化窒化シリコン層でも構わない。また、窒化シリコン層は窒化酸化シリコン層でも構わない。酸化シリコン層は、欠陥密度の小さい酸化シリコン層を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンのスピン密度が3×1017spins/cm以下、好ましくは5×1016spins/cm以下である酸化シリコン層を用いる。窒化シリコン層は水素及びアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン層を用いる。水素、アンモニアの放出量は、TDS分析にて測定すればよい。また、窒化シリコン層は、酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン層を用いる。
または、下地絶縁膜602は、例えば、1層目を第1の窒化シリコン層とし、2層目を第1の酸化シリコン層とし、3層目を第2の酸化シリコン層とした多層膜とすればよい。この場合、第1の酸化シリコン層または/及び第2の酸化シリコン層は酸化窒化シリコン層でも構わない。また、窒化シリコン層は窒化酸化シリコン層でも構わない。第1の酸化シリコン層は、欠陥密度の小さい酸化シリコン層を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンのスピン密度が3×1017spins/cm以下、好ましくは5×1016spins/cm以下である酸化シリコン層を用いる。第2の酸化シリコン層は、過剰酸素を有する酸化シリコン層を用いる。窒化シリコン層は水素及びアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン層を用いる。また、窒化シリコン層は、酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン層を用いる。
過剰酸素を含む酸化シリコン層とは、加熱処理等によって酸素を放出することができる酸化シリコン層をいう。酸化シリコン層を絶縁膜に拡張すると、過剰酸素を有する絶縁膜は、加熱処理によって酸素を放出する機能を有する絶縁膜である。
ここで、加熱処理によって酸素を放出するとは、TDS分析にて放出される酸素が酸素原子に換算して1×1018atoms/cm以上、1×1019atom/cm以上または1×1020atoms/cm以上であることをいう。
また、加熱処理によって酸素を放出するとは、過酸化ラジカルを含むことをいう。具体的には、過酸化ラジカルに起因するスピン密度が、5×1017spins/cm以上であることをいう。なお、過酸化ラジカルを含むとは、ESRにて、g値が2.01近傍に非対称の信号を有することをいう。
または、過剰酸素を含む絶縁膜は、酸素が過剰な酸化シリコン(SiO(X>2))であってもよい。酸素が過剰な酸化シリコン(SiO(X>2))は、シリコン原子数の2倍より多い酸素原子を単位体積当たりに含むものである。単位体積当たりのシリコン原子数及び酸素原子数は、RBSにより測定した値である。
ゲート絶縁膜612及び下地絶縁膜602の少なくとも一方が過剰酸素を含む絶縁膜を含む場合、酸化物半導体層606bの酸素欠損を低減することができる。
また、保護絶縁膜618は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム及び酸化タンタルを1種以上含む絶縁膜を、単層で、または積層で用いればよい。
以上のようにして構成されたトランジスタは、多層膜606の酸化物半導体層606bにチャネルが形成されることにより、安定した電気特性を有し、高い電界効果移動度を有する。
<OSトランジスタの作製方法例>
以下、図7A−図8Bを用いて、OSトランジスタ651の作製方法の一例について説明する。
まずは、下地絶縁膜602が形成された半導体基板600を準備する。下地絶縁膜602としては、スパッタリング装置を用い、過剰酸素を含む酸化シリコン層を形成する。
次に、酸化物層606aとなる酸化物層を成膜する。酸化物層606aとしては、膜厚20nmのIGZO(In:Ga:Zn=1:3:2)膜を用いる。なお、IGZO(In:Ga:Zn=1:3:2)膜の成膜条件としては、スパッタリング装置を用い、基板温度200℃、Ar/O=30/15sccm、成膜圧力=0.4Pa、成膜電力(DC)=0.5kW、基板−ターゲット間距離(T−S間距離)=60mmとする。
次に、酸化物半導体層606bとなる酸化物半導体層を成膜する。酸化物半導体層606bとしては、膜厚15nmのIGZO(In:Ga:Zn=1:1:1)膜を用いる。なお、IGZO(In:Ga:Zn=1:1:1)膜の成膜条件としては、スパッタリング装置を用い、基板温度300℃、Ar/O=30/15sccm、成膜圧力=0.4Pa、成膜電力(DC)=0.5kW、基板−ターゲット間距離(T−S間距離)=60mmとする。
次に、酸化物層606cとなる酸化物層を成膜する。酸化物層606cとしては、膜厚5nmのIGZO(In:Ga:Zn=1:3:2)膜を用いる。なお、IGZO(In:Ga:Zn=1:3:2)膜の成膜条件としては、スパッタリング装置を用い、基板温度200℃、Ar/O=30/15sccm、成膜圧力=0.4Pa、成膜電力(DC)=0.5kW、基板−ターゲット間距離(T−S間距離)=60mmとする。
次に、第1の加熱処理を行うと好ましい。第1の加熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは300℃以上500℃以下で行えばよい。第1の加熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気、酸化性ガスを10ppm以上、1%以上もしくは10%以上含む雰囲気、または減圧状態で行う。または、第1の加熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを10ppm以上、1%以上または10%以上含む雰囲気で加熱処理を行ってもよい。第1の加熱処理によって、酸化物半導体層606bとなす酸化物半導体層の結晶性を高め、さらに下地絶縁膜602、酸化物層606aとなる酸化物層、酸化物半導体層606bとなる酸化物半導体層または/及び酸化物層606cとなる酸化物層から水素や水等の不純物を除去することができる。
次に、酸化物層606aとなる酸化物層、酸化物半導体層606bとなる酸化物半導体層及び酸化物層606cとなる酸化物層の一部をエッチングし、酸化物層606a、酸化物半導体層606b及び酸化物層606cを含む多層膜606を形成する(図7A参照。)。
次に、ソース電極616a及びドレイン電極616bとなる導電膜を成膜する。
次に、ソース電極616a及びドレイン電極616bとなる導電膜の一部をエッチングし、ソース電極616a及びドレイン電極616bを形成する(図7B参照。)。
次に、第2の加熱処理を行うと好ましい。第2の加熱処理は、第1の加熱処理の記載を参照して行えばよい。第2の加熱処理により、多層膜606から水素や水等の不純物を除去することができる。
次に、ゲート絶縁膜612を成膜する(図7C参照。)。ゲート絶縁膜612は、例えば、1層目を第1の酸化シリコン層とし、2層目を第2の酸化シリコン層とし、3層目を窒化シリコン層とした多層膜とすればよい。この場合、第1の酸化シリコン層または/及び第2の酸化シリコン層は酸化窒化シリコン層でも構わない。また、窒化シリコン層は窒化酸化シリコン層でも構わない。第1の酸化シリコン層は、欠陥密度の小さい酸化シリコン層を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンのスピン密度が3×1017spins/cm以下、好ましくは5×1016spins/cm以下である酸化シリコン層を用いる。第2の酸化シリコン層は、過剰酸素を有する酸化シリコン層を用いる。窒化シリコン層は水素及びアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン層を用いる。また、窒化シリコン層は、酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン層を用いる。
次に、ゲート電極604となる導電膜を成膜する。
次に、ゲート電極604となる導電膜の一部をエッチングし、ゲート電極604を形成する(図8A参照。)。
次に、保護絶縁膜618を成膜する(図8B参照。)。
以上のようにして、OSトランジスタ651を作製することができる。
OSトランジスタ651は、多層膜606の酸化物半導体層606bの酸素欠損が低減されているため、安定した電気特性を有する。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本明細書で開示されるプロセッサは、デジタル信号処理、ソフトウェア無線、アビオニクス(通信機器、航法システム、自動操縦装置、飛行管理システム等の航空に関する電子機器)、ASICのプロトタイピング、医療用画像処理、音声認識、暗号、バイオインフォマティクス(生物情報科学)、機械装置のエミュレータ、及び電波天文学における電波望遠鏡等、幅広い分野の電気機器のプロセッサに用いることができる。
このような電子機器の例として、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(DVD等の記録媒体の画像データを読み出し、その画像を表示するディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレーヤ等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機等が挙げられる。これら電子機器の具体例を図9に示す。
図9Aは携帯型ゲーム機の構成例を示す外観図である。携帯型ゲーム機は、筐体901、筐体902、表示部903、表示部904、マイクロホン905、スピーカ906、操作キー907、及びスタイラス908等を有する。
図9Bは携帯情報端末であり、筐体911、筐体912、表示部913表示部914、接続部915、及び操作キー916等を有する。表示部913は筐体911に設けられており、表示部914は筐体912に設けられている。そして、筐体911と筐体912とは、接続部915により接続されており、筐体911と筐体912の間の角度は、接続部915により変更可能となっている。表示部913における映像の切り替えを、接続部915における筐体911と筐体912との間の角度に従って、切り替える構成としてもよい。また、表示部913及び第2表示部914の少なくとも一方に、位置入力装置としての機能が付加された表示装置を用いるようにしてもよい。なお、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。あるいは、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。
図9Cはノート型パーソナルコンピュータの構成例を示す外観図である。パーソナルコンピュータは、筐体921、表示部922、キーボード923、及びポインティングデバイス924等を有する。
図9Dは、電気冷凍冷蔵庫の構成例を示す外観図である。電気冷蔵庫は、筐体931、冷蔵室用扉932、及び冷凍室用扉933等を有する。
図9Eはビデオカメラの構成例を示す外観図である。ビデオカメラは、筐体941、筐体942、表示部943、操作キー944、レンズ945、及び接続部946等を有する。操作キー944及びレンズ945は筐体941に設けられており、表示部943は筐体942に設けられている。そして、筐体941と筐体942は、接続部946により接続されており、筐体941と筐体942の間の角度は、接続部946により変えることが可能な構造となっている。筐体941に対する筐体942の角度によって、表示部943に表示される画像の向きの変更や、画像の表示/非表示の切り替えを行うことができる。
図9Fは自動車の構成例を示す外観図である。自動車は、車体951、車輪952、ダッシュボード953、及びライト954等を有する。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
100 プロセッサ
101 ユニット
110 プロセッサ・コア
111 レジスタ
120 クロック生成回路
130 電源管理ユニット(PMU)
140 制御回路(OSG CTR)
150 電位監視回路(VM)
161 レギュレータ
162 レギュレータ
163 レギュレータ
171 キャパシタ
172 キャパシタ
173 キャパシタ
201 メモリ回路
202 メモリ回路
203 メモリ回路
204 読み出し回路
211 インバータ
212 インバータ
213 トランスミッションゲート
214 トランスミッションゲート
215 NAND回路
216 インバータ
221 トランジスタ
222 キャパシタ
231 トランジスタ
232 トランジスタ
233 トランジスタ
234 キャパシタ
241 トランジスタ
242 トランジスタ
243 トランジスタ
244 トランジスタ
245 トランジスタ
246 トランジスタ

Claims (9)

  1. 外部から第1の電源電位が入力され、第1の電位を生成し、出力する第1のレギュレータと、
    外部から前記第1の電源電位が入力され、第2の電位を生成し、出力する第2のレギュレータと、
    外部から第2の電源電位が入力され、第3の電位を生成し、出力する第3のレギュレータと、
    前記第1乃至第3のレギュレータの出力に接続された第1乃至第3のキャパシタと、
    レジスタを内蔵するプロセッサ・コアと、
    前記第1の電源電位変化を監視し、監視結果に対応する第1の信号を生成する第1の回路と、
    前記第1のレギュレータから前記第1の電位が供給され、前記第1の信号に対応して、前記レジスタを制御するための第2の信号を生成し、前記レジスタに出力する第2の回路と、
    前記第2のレギュレータから前記第2の電位が供給され、前記レジスタを制御する第3の信号を生成し、前記レジスタに出力する第3の回路と、
    を有し、
    前記第2の回路は、前記第1の電位の前記プロセッサ・コアへの供給を制御する機能を有し、
    前記レジスタは、第1乃至第3のメモリ回路を有し、

    前記第3のメモリ回路は、前記第1の電位の供給停止期間にデータを保持する機能を備え、
    前記レジスタにおいて
    前記第1のメモリ回路には、前記プロセッサ・コアの制御により、データの書き込み及び読み出しか行われ、
    前記第2の信号に従い、前記第1のメモリ回路で保持されているデータが前記第2のメモリ回路に記憶され、
    前記第3の信号に従い、前記第2のメモリ回路で保持されているデータが前記第3のメモリ回路に書き込まれることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記プロセッサ・コア、及び前記第2の回路にクロック信号を出力するクロック生成回路を更に有し、
    前記第2の回路は、前記クロック生成回路を制御する機能を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第3のメモリ回路は、
    前記第2のメモリ回路に保持されているデータを読み出す読み出し回路と
    データ保持部と、
    前記データ保持部に接続されたキャパシタと、
    前記データ保持部と前記読み出し回路とを接続を制御するスイッチと、
    を有し、
    前記スイッチは、酸化物半導体層を有するトランジスタである、
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記第2のメモリ回路は、
    データ保持部と、
    前記データ保持部に接続されたキャパシタと、
    前記データ保持部と前記第1の記憶回路との接続を制御するスイッチと、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項において、
    前記第1メモリ回路は、フリップフロップ回路であることを特徴とする半導体装置。
  6. 第1の電位が供給されるプロセッサ・コアと、
    前記プロセッサ・コアに内蔵されたレジスタと、
    前記レジスタに含まれる第1乃至第3メモリ回路と、
    を有し、
    前記第3のメモリ回路は、前記第1の電位が供給されていない期間にデータ保持期間を有するメモリ回路である、
    半導体装置の駆動方法であり、
    外部から入力される第2の電位の変化を監視する第1のプロセスと、
    前記第2の電位から前記第1の電位を生成する第2のプロセスと、
    前記第1のプロセスでの監視結果に基づいて、前記プロセッサ・コアへの前記第1の電位の供給期間に、前記プロセッサ・コアを停止する第3のプロセスと、
    前記レジスタへの前記第1の電位の供給期間に、前記第1メモリ回路のデータを前記第2メモリ回路に書き込む第4のプロセスと、
    前記レジスタへの前記第1の電位の供給停止期間に、前記第2のメモリ回路に保持されているデータを前記第3のメモリ回路に書き込むプロセスと、
    を有することを特徴とする半導体装置の駆動方法。
  7. 請求項6において、
    前記第3のメモリ回路は、
    前記第2のメモリ回路に保持されているデータを読み出す読み出し回路と
    データ保持部と、
    前記データ保持部に接続されたキャパシタと、
    前記データ保持部と前記読み出し回路とを接続を制御するスイッチと、
    を有し、
    前記スイッチは、酸化物半導体層を有するトランジスタである、
    ことを特徴とする半導体装置の駆動方法。
  8. 請求項6又は7において、
    前記第2のメモリ回路は、
    データ保持部と、
    前記データ保持部に接続されたキャパシタと、
    前記データ保持部と前記第1のメモリ回路との接続を制御するスイッチと、
    を有することを特徴とする半導体装置の駆動方法。
  9. 請求項6乃至8の何れか1項において、
    前記第1メモリ回路は、フリップフロップ回路であることを特徴とする半導体装置の駆動方法。
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