JP2014139911A - 非水系二次電池負極用活物質、それを用いた負極及び非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池負極用活物質、それを用いた負極及び非水系二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】負極抵抗の上昇を抑制しつつ、初期充放電効率を向上し、且つサイクル特性に伴う容量ロスも低減された非水系二次電池用活物質を提供すること。
【解決手段】リチウムイオンの挿入・脱離が可能な活物質(A)と、ポリマー(B)とを含有する非水系二次電池負極用活物質であって、前記ポリマー(B)が、特定のポリマー(B1)及び特定のポリマー(B2)の混合物及び/又はそれらの反応生成物を含む、非水系二次電池負極用活物質。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系二次電池負極用活物質、前記活物質を用いて形成される非水系二次電池用負極、及び前記負極を備える非水系二次電池に関する。
近年、電気自動車等の開発等を背景に、高エネルギー密度型電池として、非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池の研究が盛んに行なわれている。リチウムイオン二次電池については、負極用活物質として、黒鉛等の炭素材料を使用することが知られている。
中でも、黒鉛化度の大きい黒鉛は、リチウムイオン二次電池用の負極用活物質として用いた場合、黒鉛のリチウム吸蔵の理論容量である372mAh/gに近い容量が得られ、さらに、コスト・耐久性にも優れることから、負極用活物質として好ましいことが知られている。
上記のような炭素材料を、リチウムイオン二次電池の負極用活物質として使用した場合、通常、炭素材料の表面に、結着剤等に用いられる高分子化合物や非水系電解液との反応によってSEI(Solid Electrolyte Interface)と呼ばれる保護被膜が形成される。SEIにより、炭素材料と電解液との接触が防がれ、活性な炭素材料による電解液の分解等が抑制される。また、負極表面の化学的安定性が保たれることも知られている。
しかしながら、炭素材料を負極用活物質として使用したリチウムイオン二次電池においては、SEI被膜生成や、副反応生成物としてのガス発生によって、初期サイクル時の充放電不可逆容量が増大し、結果として、高容量化に至らないといった課題があった。さらには、安定なSEI被膜が形成されることで、負極における界面抵抗が上昇し、電池の入出力特性が低下するという課題もあった。
上記の問題を解決するために、負極用活物質である炭素材料を高分子などで被覆する技術が知られている。例えば、特許文献1には、炭素材料の表面にイオン伝導性高分子や水溶性高分子からなる被覆層が設けられている非水系二次電池が開示されている。特許文献1によれば、ポリエチレンオキサイド等のイオン伝導性高分子やポリビニルアルコール等の水溶性高分子からなる被覆層が、非水電解質層の分解を抑制したり、または非水電解質層の構成成分の分解生成物が負極表面上へ堆積することを抑制する等の機能を果たす。このことによって、初期充放電効率の向上、サイクル特性の向上に寄与する旨が記載されている。
しかしながら、上記のような高分子では炭素材料に対する接着性が不十分であり、初期放電効率、サイクル特性、及び安定性が未だ不十分であった。
そこで接着性がよい官能基としてアミノ基が注目され、特許文献2には炭素材料に脂肪族アミノ基を側鎖に有する有機高分子を付着させてなる炭素材料が開示されている。
この文献には、有機高分子としてポリアリルアミンが最も好ましく、効果としては有機高分子を付着させて表面改質することにより、非水系二次電池負極用活物質として使用した時の不可逆容量を低減することができる旨が記載されている。
また特許文献3には、炭素材料と炭素材料を被覆する少なくとも第3級窒素原子を主鎖に有する有機高分子とで構成された電極材料が開示されている。この文献には有機高分子としてポリエチレンイミンが最も好ましく、効果としては炭素材料の比表面積を低下させることで放電特性を改善できる旨が記載されている。
特開平11−120992号公報 特開2002−117851号公報 特開2007−95494号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に開示されているイオン伝導性高分子や水溶性高分子で炭素材料に被覆すると、当該文献には初期充放電効率やサイクル特性が向上すると記載されているものの、実際には電解液によって高分子が膨潤してしまい、更には炭素材料に対する高分子被膜の接着性が不十分であることから改善する余地のある技術であった。
一方、特許文献2には炭素材料表面への接着性がよい官能基であるアミノ基を有する高分子を炭素材料に付着させた炭素材料が開示されているが、このような炭素材料を負極用活物質として用いると初期充放電効率は向上するものの、高分子のイオン伝導性が不十分であることから負極の界面抵抗(負極抵抗)が上昇してしまう傾向があることが明らかとなった。
また、特許文献3に記載の技術では、何も被覆しない炭素材料に比べると初期充放電効率は多少向上するものの、やはり被覆による負極抵抗の上昇、及び電解液の還元分解を十分に抑制出来ないため、ガス発生の抑制及び、サイクル特性の十分な改善効果は得られなかった。
本発明は、かかる背景技術に鑑みてなされたものであり、非水系二次電池において、負極抵抗の上昇を抑制しつつ、初期充放電効率を一層改善でき、かつ充放電サイクルに伴う容量ロスも低減された非水系二次電池負極用活物質を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、リチウムイオンの挿入・脱離が可能な活物質(A)(以下、「活物質(A)」ともいう。)と、ポリマー(B)と、を含有する非水系二次電池負極用活物質において、ポリマー(B)として従来とは異なる化合物を適用することによって、負極抵抗の上昇を抑制しつつ、初期充放電効率を向上でき、且つサイクル特性に優れた非水系二次電池が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明におけるポリマー(B)は、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及びコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種のポリマー(B1)と、特定のポリマー(ポリマー(B2))とを組み合わせたものであって、これにより、負極抵抗の上昇を抑制しつつ、初期充放電効率をいっそう改善でき、かつ充放電サイクルに伴う容量ロスも抑制可能な非水系二次電池負極用活物質が得られることを見出した。前記ポリマー(B)は単一の化合物であっても二種類以上の化合物が混在したものであってもよい。
本発明においては、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及びコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種のポリマー(B1)におけるアミノ基を炭素活物質表面に作用させることによって、活物質(A)の表面の活性を抑制する効果に加え、特定のポリマーのLi配位性によって電解液に溶媒和したLiからの脱溶媒和を促進する効果が期待でき、これによって、よりいっそう電解液の還元分解が抑制され初期充放電効率のいっそうの改善を図ることができる。それとともに、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及びコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種のポリマー(B1)と特定のポリマー(B2)との組合せによってもたらされる程よい電解液膨潤性、さらには特定のポリマー(B2)のLiイオン伝導性によって負極抵抗の上昇を同時に抑制することが可能であり、加えて、これらポリマーと活物質(A)との接着性の高さから充放電サイクルに伴う容量ロスも抑制可能であることを本発明者らは見出した。
すなわち、本発明の要旨は、下記に示すとおりである。
<1> リチウムイオンの挿入・脱離が可能な活物質(A)と、ポリマー(B)とを含有する非水系二次電池負極用活物質であって、前記ポリマー(B)が、ポリマー(B1)とポリマー(B2)との混合物及び/又はそれらの反応生成物を含み、前記ポリマー(B1)が、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及び/又はコポリマーであり、前記ポリマー(B2)が、下記一般式(1)で表される少なくとも1種のポリマーである、非水系二次電池負極用活物質:
Figure 2014139911

(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、グリシジル基又はエポキシ基であり、AOは炭素原子数2〜5のオキシアルキレン基であり、nは1〜50の整数である。)。
<2> 前記ポリマー(B)が、前記ポリマー(B1)とポリマー(B2)との混合物である、前記<1>に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<3> 前記ポリマー(B)が、前記ポリマー(B1)とポリマー(B2)との反応生成物である、前記<1>に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<4> 前記ポリマー(B2)が、前記式(1)において、R及びRがグリシジル基であり、AOがオキシエチレン基又はオキシプロピレン基であるポリマーである、前記<1>〜<3>のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<5> 前記ポリマー(B1)が、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリ−N−メチルアリルアミン、ポリ−N,N−ジメチルアリルアミン、ポリジアリルアミン、及びポリ−N−メチルジアリルアミンからなる群より選択されるポリマーである、前記<1>〜<4>のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<6> 前記ポリマー(B2)の前記ポリマー(B1)に対する質量割合(ポリマー(B2)/ポリマー(B1))が0.01以上3以下である、前記<1>〜<5>のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<7> 前記ポリマー(B)が更に、π共役構造を有するポリマー(B3)、該ポリマー(B3)と前記ポリマー(B1)との反応生成物、該ポリマー(B3)と前記ポリマー(B2)との反応生成物及び該ポリマー(B3)と前記ポリマー(B1)と前記ポリマー(B2)との反応生成物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、前記<1>〜<6>のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<8> 前記π共役構造が、ベンゼン環、縮合芳香環、及び芳香族へテロ環からなる群より選ばれる少なくとも1種である、<7>に記載の非水系二次電池負極用活物質。
<9> 前記活物質(A)100質量部に対して、前記ポリマー(B)が0.01〜10質量部含まれる、<1>〜<8>のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
また、本発明の他の要旨は、<10> 前記<1>〜<9>のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質を用いて形成される非水系二次電池用負極に存する。
また、本発明の他の要旨は、<11> リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに、電解質を備える非水系二次電池であって、前記負極が、前記<10>に記載の非水系二次電池用負極である非水系二次電池に存する。
本発明に係る非水系二次電池負極用活物質は、非水系二次電池において負極材として使用した場合、負極抵抗の上昇を抑制しつつ、初期充放電効率を向上でき、且つサイクル特性に優れた非水系二次電池を提供することができる。
以下、本発明の内容を詳細に述べる。なお、以下の説明は、本発明の実施態様の一例であり、本発明は、これらの形態に限定されるものではない。
ここで、本明細書において単に“ppm”と記載した場合は、“質量ppm”のことを示す。
本発明の非水系二次電池負極用活物質は、リチウムイオンの挿入・脱離が可能な活物質(A)と、ポリマー(B)とを含有する非水系二次電池負極用活物質であって、前記ポリマー(B)が、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及び/又はコポリマー(B1)と特定のポリマー(ポリマー(B2))との混合物及び/又は反応生成物であることを特徴とする。
<活物質(A)>
本発明における活物質(A)は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な物質であれば特に限定されないが、例えば、黒鉛、非晶質炭素、黒鉛化度の小さい炭素質物またはシリコンが挙げられ、中でも黒鉛が好ましい。これらを単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
黒鉛は、商業的に容易に入手可能であり、理論上372mAh/gの高い充放電容量を有し、さらには他の負極用活物質を用いた場合と比較して、高電流密度での充放電特性の改善効果が大きく見込めるため、好ましい。なかでも黒鉛は不純物の少ないものが好ましく、必要に応じて、公知である種々の精製処理を施して用いることができる。黒鉛の種類としては、天然黒鉛、人造黒鉛等が挙げられるが、天然黒鉛がより好ましい。
人造黒鉛としては、例えば、コールタールピッチ、石炭系重質油、常圧残油、石油系重質油、芳香族炭化水素、窒素含有環状化合物、硫黄含有環状化合物、ポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、天然高分子、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、フルフリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂などの有機物を焼成し、黒鉛化したものが挙げられる。
焼成温度は、2500℃以上、3200℃以下の範囲とすることができ、焼成の際、珪素含有化合物やホウ素含有化合物などを黒鉛化触媒として用いることもできる。
天然黒鉛としては、例えば、高純度化した鱗片状黒鉛や球形化処理を施した黒鉛が挙げられる。中でも、粒子の充填性や充放電負荷特性の観点から、球形化処理を施した天然黒鉛が更に好ましい。
球形化処理に用いる装置としては、例えば、衝撃力を主体に、黒鉛炭素質物粒子の相互作用も含めた圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作用を繰り返し粒子に与える装置を用いることができる。
具体的には、ケーシング内部に多数のブレードを設置したローターを有し、そのローターが高速回転することによって、内部に導入された炭素材料に対して衝撃圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作用を与え、表面処理を行なう装置が好ましい。また、黒鉛を循環させることによって機械的作用を繰り返し与える機構を有するものであるのが好ましい。
炭素材料に機械的作用を与える好ましい装置としては、例えば、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロン(アーステクニカ社製)、CFミル(宇部興産社製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、シータコンポーザ(徳寿工作所社製)等が挙げられる。これらの中で、奈良機械製作所社製のハイブリダイゼーションシステムが好ましい。
前記装置を用いて処理する場合、例えば、回転するローターの周速度は通常30〜100m/秒であり、40〜100m/秒にするのが好ましく、50〜100m/秒にするのがより好ましい。また、炭素材料に機械的作用を与える処理は、単に黒鉛を通過させるだけでも可能であるが、黒鉛を30秒以上装置内を循環又は滞留させて処理するのが好ましく、1分以上装置内を循環又は滞留させて処理するのがより好ましい。
非晶質炭素としては、例えば、バルクメソフェーズを焼成した粒子や、炭素前駆体を不融化処理し、焼成した粒子が挙げられる。
黒鉛化度の小さい炭素質物としては、有機物を通常2500℃未満の温度で焼成したものが挙げられる。有機物としては、コールタールピッチ、乾留液化油などの石炭系重質油;常圧残油、減圧残油などの直留系重質油;原油、ナフサなどの熱分解時に副生するエチレンタール等の分解系重質油などの石油系重質油;アセナフチレン、デカシクレン、アントラセンなどの芳香族炭化水素;フェナジンやアクリジンなどの窒素含有環状化合物;チオフェンなどの硫黄含有環状化合物;アダマンタンなどの脂肪族環状化合物;ビフェニル、テルフェニルなどのポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラールなどのポリビニルエステル類、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性高分子などが挙げられる。
前記炭素質物の黒鉛化度の程度に応じて、焼成温度は600℃以上とすることができ、好ましくは900℃以上、より好ましくは950℃以上であり、通常2500℃未満とすることができ、好ましくは2000℃以下、より好ましくは1400℃以下の範囲である。
焼成の際、有機物に燐酸、ホウ酸、塩酸などの酸類、水酸化ナトリウム等のアルカリ類などを混合することもできる。
活物質(A)としては、上記天然黒鉛や人造黒鉛に、非晶質炭素及び/又は黒鉛化度の小さい黒鉛質物を被覆した粒子を用いることもできる。また、酸化物やその他金属を含んでいてもよい。その他金属としては、Sn、Si、Al、BiなどのLiと合金化可能な金属が挙げられる。
活物質(A)を構成する炭素材料は、他の炭素材料の一種又は二種以上と組み合わせて使用することもできる。
本発明における活物質(A)は、以下の物性を示すものが好ましい。
活物質(A)の平均粒子径(d50)は、通常1μm以上、50μm以下である。この範囲であれば、負極製造時において極板化した際に、筋引きなどの工程上の不都合が生ずることを防止することができ、一方、表面積を適切な範囲に留め、電解液との活性を容易に制御することができる。
平均粒子径(d50)は、好ましくは4μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下である。なお本願明細書において、平均粒子径(d50)とは体積基準のメジアン径を意味する。具体的には、界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートの0.2質量%水溶液10mLに試料0.01gを懸濁させ、市販のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、測定装置における体積基準のメジアン径として測定した値として得ることができる。
本発明における活物質(A)のBET法で測定した比表面積(BET比表面積)は、通常1m/g以上、11m/g以下である。この範囲であれば、リチウムイオンが出入りする部位が十分で、良好な高速充放電特性・出力特性が得られ、さらには活物質の電解液に対する活性を制御し、初期不可逆容量を小さくすることにより、高容量化を容易に図ることができる。
BET比表面積は、好ましくは1.2m/g以上、より好ましくは、1.5m/g以上であり、また、好ましくは10m/g以下、より好ましくは9m/g以下、さらに好ましくは8m/g以下である。なお本願明細書において、BET比表面積は、比表面積測定装置を用いて、窒素ガス吸着流通法によりBET5点法にて測定した値とする。
本発明における活物質(A)として黒鉛を用いた場合のX線広角回折法による(002)面の面間隔d002は通常0.335nm以上、0.340nm未満、好ましくは0.339nm以下であり、より好ましくは0.337nm以下である。d002値が0.340nm未満であれば、適切な結晶性が得られ、初期不可逆容量の増加が抑制できる。なお、0.335nmは黒鉛の理論値である。
<ポリマー(B)>
本発明に用いられるポリマー(B)は、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及び/又はコポリマーであるポリマー(B1)と、特定のポリマー(ポリマー(B2))との混合物又は反応生成物である。すなわちポリマー(B)は、単一の化合物であっても二種類以上の化合物が混在したものであってもよい。
単一の化合物の場合、ポリマー(B)は、少なくともポリマー(B1)とポリマー(B2)の反応生成物(以下、反応生成物(B1−B2)と呼称する場合がある。)から成り、好ましくはポリマー(B1)とポリマー(B2)と後述するπ共役構造を有するポリマー(B3)との反応生成物(以下、反応生成物(B1−B2−B3)と呼称する場合がある)から成る単一の分子によって構成されるものである。
単一の化合物の場合のポリマー(B)の重量平均分子量は特に制限されないが、通常500以上、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上、更に好ましくは2500以上である。一方前記重量平均分子量は、通常100万以下、好ましくは50万以下、より好ましくは30万以下、更に好ましくは20万以下である。
なお、本明細書において重量平均分子量とは、溶媒をテトラヒドロフラン(THF)としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量あるいは、溶媒が水系あるいはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)あるいはジメチルスルホキシド(DMSO)のGPCにより測定した標準ポリエチレングリコール換算の重量平均分子量である。
また、ポリマー(B)として二種類以上の化合物が混在している場合、ポリマー(B)は、
1)ポリマー(B1)とポリマー(B2)を含有する混合物;
2)ポリマー(B1)、ポリマー(B2)及びポリマー(B3)を含有する混合物;
3)反応生成物(B1−B2)とポリマー(B3)を含有する混合物;
4)ポリマー(B1)とポリマー(B3)との反応生成物(以下、反応生成物(B1−B3)と呼称する場合がある。)とポリマー(B2)を含有する混合物;
5)ポリマー(B2)とポリマー(B3)との反応生成物(以下、反応生成物(B2−B3)と呼称する場合がある。)とポリマー(B1)を含有する混合物;
6)反応生成物(B1−B3)と反応生成物(B2−B3)を含有する混合物;
7)反応生成物(B1−B2)と反応生成物(B2−B3)を含有する混合物;
8)反応生成物(B1−B2)と反応生成物(B1−B3)を含有する混合物;
9)反応生成物(B1−B2)とポリマー(B1)を含有する混合物;
10)反応生成物(B1−B2)とポリマー(B2)を含有する混合物;
11)反応生成物(B1−B2)とポリマー(B1)とポリマー(B2)を含有する混合物;
12)上記9)〜11)のいずれかにおいて、さらにポリマー(B3)を含む混合物;等の構成が挙げられる。
本願明細書において、ポリマー(B1)とポリマー(B2)の混合物とは、非水系二次電池負極用活物質材料において、ポリマー(B1)と、ポリマー(B2)とが、それぞれ含有されていることをいい、非水系二次電池負極用活物質の製造工程で必ずしも混合されている必要はない。また、混合物を主たるポリマー(B)として用いた場合でも本発明の活物質を製造する上で、混合物中のポリマー(B1)とポリマー(B2)が反応する場合がある。その場合、ポリマー(B)中に占めるポリマー(B1)とポリマー(B2)の混合物とその反応生成物の含有割合は、ポリマー(B)全体のうち、混合物が通常50%質量%以上、好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。ポリマー(B3)及び/または各種反応生成物を混合させる場合も同様である。
例えばポリマー(B1)とポリマー(B2)の反応生成物(B1−B2)を用いる場合、反応生成物(B1−B2)は、活物質(A)に、ポリマー(B1)とポリマー(B2)を付着させた後、加熱操作を施して、ポリマー(B1)とポリマー(B2)を反応させて形成してもよい。また、ポリマー(B1)とポリマー(B2)とを反応させて、反応生成物(B1−B2)を得てから、これを活物質(A)に付着させてもよい。活物質(A)との接着性及び表面の活性の抑制の点からは、前者の方が好ましい。
反応生成物(B1−B2)を得るための反応温度は、30〜200℃とすることができる。この温度範囲で使用するポリマー(B2)としては、末端にエポキシ基又はグリシジル基を有するものが好ましい。このエポキシ基又はグリシジル基は、下記に示す式(1)におけるR及びRに該当する。
ポリマー(B)の形態としては、ポリマー(B1)とポリマー(B2)を含有する混合物から構成されることが好ましく、ポリマー(B1)、ポリマー(B2)及びポリマー(B3)を含有する混合物から構成されることが活物質(A)表面への高い吸着性と、リチウムイオン伝導性、生産性を担保できる理由からより好ましい。
(1.ポリマー(B1))
本発明のポリマー(B1)は、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及びコポリマーからなる群より選択される。本発明においては、ポリマー(B1)に由来するアミノ基が、活物質(A)の表面の官能基と作用し、活物質(A)の表面の活性を抑制する。また活物質(A)の表面とポリマー(B)との吸着性を向上することから、電解液の分解が抑制されて、さらに優れたサイクル特性が発揮されるなどの効果も奏される。
例えば、ポリマー(B1)としては、エチレン性不飽和基含有アミンから誘導される単位を持つものが挙げられる。具体的には下記式(2)または(3)で表される単位を有するものが挙げられる。
Figure 2014139911
(式(2)において、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは、原子が存在しない単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基であり、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)
Figure 2014139911
(式(3)において、R〜R12は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R13及びR14は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキレン基であり、R15は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)
式(2)及び(3)における炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基である。
式(2)及び(3)における炭素数1〜6のアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、例えば、メチレン基、エチレン基等が挙げられ、好ましくはメチレン基である。
式(2)において、R〜Rはそれぞれ独立して、好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子であり、Rは、好ましくは原子が存在しない単結合又はメチレン基であり、R及びRはそれぞれ独立して、好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子である。
中でも、R〜Rがいずれも水素原子であり、Rが原子が存在しない単結合又はメチレン基であり、R及びRが水素原子である、式(2)で表される単位がさらに好ましい。R及びRが水素原子であり、ポリマー(B1)が一級アミノ基を有する場合、活物質(A)表面との接着性または反応性が高いことから好ましい。
式(3)において、R〜R12はそれぞれ独立して、好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子であり、R13及びR14は、好ましくはメチレン基であり、R15は、好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子である。
中でも、R〜R12がいずれも水素原子であり、R13及びR14がメチレン基であり、R15が水素原子である、式(3)で表される単位がさらに好ましい。R15が水素原子であり、ポリマー(B1)が二級アミノ基を有する場合、活物質表面との接着性または反応性が高いことから好ましい。
ポリマー(B1)は、式(2)の単位又は式(3)の単位のいずれかを含んでいればよく、式(2)及び式(3)の単位の両方を含んでいてもよい。
さらに、ポリマー(B1)は、式(2)及び式(3)の単位以外の単位を含んでいてもよく、例えば、マレイン酸、アクリルアミド、二酸化硫黄、ビニルスルホン酸、またはスチレン等から誘導される単位が挙げられる。
ポリマー(B1)は、ビニルアミン、アリルアミン又はそれらの誘導体のホモポリマー及びコポリマーからなる群より選択することが好ましい。ビニルアミン、アリルアミン及びそれらの誘導体としては、例えば、ビニルアミン、N−アルキル置換ビニルアミン(N−メチルビニルアミン等)、N,N−ジアルキル置換ビニルアミン(N,N−ジメチルビニルアミン等)、ジビニルアミン、N−アルキル置換ジビニルアミン(N−メチルジビニルアミン等)、アリルアミン、N−アルキル置換アリルアミン(N−メチルアリルアミン等)、N,N−ジアルキル置換アリルアミン(N,N−ジメチルアリルアミン等)、ジアリルアミン、N−アルキル置換ジアリルアミン(N−メチルジアリルアミン等)が挙げられる。ポリマー(B1)として、上記のいずれかのホモポリマー、上記の2種以上のコポリマー、又は上記の1種以上と他成分の1種以上のコポリマー等を使用することができる。他成分として、マレイン酸、アクリルアミド、二酸化硫黄等を使用してもよい。そのようなコポリマーとして例えば、ジアリルアミン−マレイン酸コポリマーが挙げられる。
初期充放電効率の点から、好ましくは、ビニルアミン、アリルアミン、N−アルキル置換アリルアミン(N−メチルアリルアミン等)、N,N−ジアルキル置換アリルアミン(N,N−ジメチルアリルアミン等)又はジアリルアミンのホモポリマー又はコポリマーであり、より好ましくは、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリ−N−メチルアリルアミン、ポリ−N,N−ジメチルアリルアミン、ポリジアリルアミン、ポリN−メチルジアリルアミンであり、最も好ましくはポリビニルアミン又はポリアリルアミンである。
ポリマー(B1)は、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩、アミド硫酸塩、アンモニウム塩等の塩の形態であってもよい。また、アミン部分が部分尿素化等変性されたものであってもよい。
ポリマー(B1)の数平均分子量は、150以上、50万以下とすることができ、好ましくは、500以上、25万以下であり、より好ましくは1500以上、15万以下であり、さらに好ましくは2500以上、10万以下である。
ポリマー(B1)の重量平均分子量は、300以上、100万以下とすることができ、好ましくは1000以上、50万以下であり、より好ましくは2000以上、30万以下であり、さらに好ましくは2500以上、20万以下である。
(2.ポリマー(B2))
本発明に使用されるポリマー(B2)は、電解液と溶媒和したリチウムイオンに対して、溶媒からの脱溶媒和を促進する効果が期待できる。これによって、電解液の還元分解が抑制され、初期充放電効率を改善することができる。また、ポリマー(B)はリチウムイオン配位性基を有しており、これは被膜が形成された活物質(A)の被膜内におけるリチウムイオンの拡散を促進することから、負極抵抗の上昇を抑制することが可能である。
本発明におけるポリマー(B2)は下記式(1)で表される。
Figure 2014139911
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、グリシジル基またはエポキシ基である。また、AOは炭素数2〜5のオキシアルキレン基であり、nは1〜50の整数である。)
なお、グリシジル基は下記式(4)で表される官能基であり、エポキシ基は下記式(5)で表される官能基である。
Figure 2014139911
Figure 2014139911
上記式(1)におけるアルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよく、例えば、炭素数1〜20のアルキル基が挙げられ、負極抵抗の増加抑制の点から、好ましくは、炭素数1〜15のアルキル基であり、特に好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基である。
上記式(1)におけるアリール基としては、例えば、非置換又はアルキル基置換のフェニル基が挙げられ、材料の入手し易さの点から、好ましくは、非置換又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されたフェニル基であり、特に好ましくは非置換のフェニル基である。
上記式(1)におけるアラルキル基としては、例えば、非置換又はアルキル基置換のベンジル基が挙げられ、材料の入手し易さの点から、好ましくは、非置換又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されたベンジル基であり、特に好ましくは非置換のベンジル基である。
上記式(1)におけるR及びRは、初期充放電効率の点から、水素原子、アルキル基、エポキシ基、グリシジル基が好ましく、より好ましくは、アルキル基、エポキシ基、グリシジル基であり、さらに好ましくはグリシジル基である。
上記式(1)におけるAOは、炭素数2〜5のオキシアルキレン基であり、リチウムイオンに配位する。負極抵抗の増加抑制の点から、好ましくはオキシエチレン基又はオキシプロピレン基である。
及びRとAOの好ましい組み合わせとしてはR及びRがそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、エポキシ基、またはグリシジル基であり、AOが炭素数2〜5のオキシアルキレン基であるのが好ましい。より好ましくはR及びRがそれぞれ独立してアルキル基、エポキシ基、またはグリシジル基であり、AOが炭素数2〜5のオキシアルキレン基である。更に好ましくはR及びRがそれぞれ独立してアルキル基、エポキシ基、またはグリシジル基であり、AOがオキシエチレン基又はオキシプロピレン基である。最も好ましいのはR及びRがともにグリシジル基であり、AOがオキシエチレン基又はオキシプロピレン基の組み合わせである。
上記式(1)におけるnは、オキシアルキレン基の数を表し、負極抵抗の増加抑制の点から、好ましくは、1〜25の整数である。また、nが2以上の場合、複数存在するオキシアルキレン基AOは互いに同一でも異なっていてもよい。
ポリマー(B2)としては、具体的には、ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル等が挙げられる。
ポリマー(B2)の重量平均分子量は特に制限されないが、通常50以上、好ましくは150以上、より好ましくは300以上、更に好ましくは350以上である。一方前記重量平均分子量は、通常100万以下、好ましくは50万以下、より好ましくは1万以下、更に好ましくは5000以下である。
本発明の非水系二次電池負極用活物質中におけるポリマー(B2)のポリマー(B1)に対する質量割合は、十分な量のポリマー(B1)が活物質(A)に作用し、且つ負極抵抗増加を抑制できる点から、ポリマー(B2)/ポリマー(B1)の質量比が通常0.01以上3以下であり、好ましくは0.02以上1.5以下であり、より好ましくは0.03以上1以下であり、更に好ましくは0.04以上0.5以下であり、特に好ましくは0.05以上0.4以下である。
また、本発明の活物質においてポリマー(B1)とポリマー(B2)の合計量は、活物質(A)100質量部に対して通常0.01質量部以上、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、また通常10質量部以下、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、より好ましくは1質量部以下、とりわけ好ましくは0.5質量部以下、最も好ましくは0.2質量部以下の割合で含有されている。0.01質量部未満では活物質(A)を効果的に被覆することが困難な場合があり、一方10質量部をこえると、活物質(A)と被覆層との界面抵抗が上がってしまう場合がある。
(3.π共役構造を有するポリマー(B3))
本発明のポリマー(B)は、電解液の分解によるガスの発生を効果的に抑制し、負極抵抗の上昇を抑制することが可能である点から、更にπ共役構造を有するポリマー(B3)を含むことが好ましい。このπ共役構造は、活物質(A)が有するπ平面構造部分と作用することによって、活物質(A)の表面を選択的に被覆するため、ガスの発生を効果的に抑制し、負極抵抗の上昇を抑制することが可能であると考えられる。
なお、本明細書において、前記π共役構造とは、π電子を持つ原子が環状に並んだ構造を持つ不飽和環状構造であって、ヒュッケル則を満たし、π電子が環上で非局在化し、環が平面構造をとっているものである。
このようなπ共役構造としては、単環の5員環であるフラン、ピロール、イミダゾール、チオフェン、ホスホール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール;単環の6員環であるベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン;二環の5員環+6員環であるベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、ベンゾチオフェン、ベンゾホスホール、ベンゾイミダゾール、プリン、インダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール;二環の6員環+6員環であるナフタレン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン;多環のアントラセン、ピレン等が挙げられる。
これらの中でも、非水系二次電池とした場合にガスの発生を抑制する観点から、ベンゼン環、縮合芳香環、及び芳香族ヘテロ環からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。縮合芳香環としては、ナフタレン環が好ましい。
また、本発明の非水系二次電池負極用活物質の電解液に対する耐性が向上し、負極活物質(A)層の被膜が電解液に溶出しにくくなる点から、ポリマー(B3)は非水電解液に難溶性であるものがより好ましい。なお、非水電解液に難溶とはポリマー(B3)をエチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合した溶媒に24時間浸漬した場合において、浸漬前後の乾燥重量減少率が10質量%以下であることを意味する。
前記非水電解液に難溶なポリマーとしては、イオン性基を有しているものが好ましい。イオン性基とは、水中でアニオン又はカチオンを生じうる基であり、その例としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基及びこれらの塩が挙げられる。前記塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。これらの中でも、非水系二次電池とした場合の初期不可逆容量の観点から、スルホン酸基及びそのリチウム塩もしくはナトリウム塩が好ましい。
ポリマー(B3)を構成する構造単位が由来するモノマーとしては、イオン性基と芳香環とを有するモノマーが好ましい。また前記ポリマー(B3)は、イオン性基を有し芳香環を有さないモノマーと、芳香環を有しイオン性基を有さないモノマーとの共重合体であってもよい。
前記イオン性基と芳香環とを有するモノマーの例としては、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、安息香酸ビニル及び安息香酸ビニルの塩等が挙げられる。
前記イオン性基を有し、芳香環を有さないモノマーの例としては、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸リチウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸リチウム、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸リチウム等が挙げられる。
前記芳香環を有し、イオン性基を有さないモノマーの例としては、スチレン、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート等が挙げられる。
このようなモノマーに由来する構造単位を含むポリマー(B3)の具体的な例としては、スチレン−ビニルスルホン酸共重合体、スチレン−ビニルスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−ビニルスルホン酸リチウム共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸リチウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸リチウム共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、ポリビニル安息香酸、ポリビニル安息香酸リチウム、ポリビニル安息香酸ナトリウム、スチレン‐ビニル安息香酸共重合体、スチレン‐ビニル安息香酸リチウム共重合体、スチレン‐ビニル安息香酸ナトリウム共重合体等が挙げられる。
中でも、ガスの発生を効果的に抑制する観点から、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸リチウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、スチレン‐スチレンスルホン酸共重合体、スチレン‐スチレンスルホン酸リチウム共重合体、スチレン‐スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、ポリビニル安息香酸、ポリビニル安息香酸リチウム、ポリビニル安息香酸ナトリウム、スチレン‐ビニル安息香酸共重合体、スチレン‐ビニル安息香酸リチウム共重合体及びスチレン‐ビニル安息香酸ナトリウム共重合体が好ましい。
また、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸リチウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、スチレン−スチレンスルホン酸リチウム共重合体及びスチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体がより好ましく、ポリスチレンスルホン酸リチウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、スチレン−スチレンスルホン酸リチウム共重合体及びスチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体が特に好ましい。
ポリマー(B3)の重量平均分子量は特に制限されないが、通常200以上、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上、更に好ましくは2500以上である。一方前記重量平均分子量は、通常100万以下、好ましくは50万以下、より好ましくは30万以下、更に好ましくは20万以下である。
また、本発明の活物質においてポリマー(B3)は、活物質(A)100質量部に対して通常0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上であり、また通常9.99質量部以下、好ましくは5質量部以下の割合で含有されている。0.01質量部未満では活物質(A)を効果的に被覆することが困難な場合があり、一方10質量部以上だと、活物質(A)と被覆層との界面抵抗が上がってしまう場合がある。
以上説明したポリマー(B3)は、市販されているものを使用してもよいし、公知の方法により合成することもできる。なお、本発明においてポリマー(B3)は1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(4.構造(S))
本発明に使用されるポリマー(B)は、グラフト型構造、星型構造、及び三次元網目構造からなる群より選ばれる少なくとも一つの構造(S)を有することが、充放電サイクルに伴うポリマー(B)の活物質(A)からの剥離を抑制し、サイクル劣化を抑制可能である点から好ましい。この構造(S)は、ポリマー(B1)とポリマー(B2)が架橋構造を取ることによって形成されることが好ましい。架橋の方式として、化学架橋、物理架橋、及びイオンコンプレックス架橋のうちいずれかが挙げられるが、安定性が高い点から化学架橋がより好ましい。
本明細書において、グラフト型構造とは、分子中において側鎖として主鎖に結合した1種または数種のブロックを持つ構造を有する分子をいう。
また、本明細書において、星型構造とは、分子中の1個の分岐点となる原子から複数の線状分子鎖が出ている分子をいう。
また、本明細書において、三次元網目構造とは、1分子中で高度に分岐し、多数の閉じた経路(ループ)を持つ分子をいう。これらの構造(S)の中で、三次元網目構造が好ましい。
上記、構造(S)は小角X線散乱、粘弾性測定や良溶媒による不溶分を測定することによって確認することができる。
<非水系二次電池負極用活物質の製造方法>
本発明の非水系二次電池負極用活物質は、以上説明した活物質(A)、ポリマー(B)を必須成分として含有していれば特に製造方法に制限はない。より好ましい成分として、ポリマー(B)は少なくともポリマー(B1)及びポリマー(B2)の混合物及び/又は反応生成物であることが好ましく、さらにπ共役構造を有するポリマー(B3)やその他の成分が混合及び/又は反応していてもよい。
また、本明細書において「活物質(A)、ポリマー(B)を含有する」とは、活物質(A)とポリマー(B)が混合された状態、より好ましい状態としては活物質(A)の表面にポリマー(B)が付着した状態や活物質(A)の細孔内にポリマー(B)が付着している状態等を表し、活物質(A)とポリマー(B)との状態の関係性によらない。
活物質(A)とポリマー(B)との状態は、例えば、電界放射型走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線(SEM−EDX)分析、X線光電子分光法(XPS)分析等の手法を用いて非水系二次電池負極用活物質の粒子断面を観察することにより確認することができる。これらの確認方法は、非水系二次電池負極用活物質が製造された時点で行なってもよいし、本発明に係る非水系二次電池負極用活物質を含む負極や非水系二次電池として製造された製品について行なってもよい。
本発明に係る非水系二次電池負極用活物質は、例えば以下の方法により製造することができる。
前記ポリマー(B1)及び前記ポリマー(B2)を、有機溶媒、水又はこれらの混合溶媒に加え、その溶液を、活物質(A)と混合した後、加熱又は/及び減圧によって乾燥させることによって、活物質(A)がポリマー(B)を含有した非水系二次電池負極用活物質を得ることができる。
例えば、ポリマー(B1)の溶液と、ポリマー(B2)の溶液とは、別々に用意してもよいし、ポリマー(B1)とポリマー(B2)を、同一の溶媒に加えて溶液を用意してもよい。リチウムイオン二次電池の初期充放電効率の点からは、ポリマー(B1)の溶液と、ポリマー(B2)の溶液を別途用意することが好ましい。
なお、使用する溶媒は、ポリマー(B1)およびポリマー(B2)が溶解すれば、特に限定されないが、好ましくは水やエチルメチルケトン、トルエン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エタノール、メタノール等が挙げられる。中でも水、エチルメチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エタノール、メタノールがコストや乾燥のし易さからより好ましい。
ポリマー(B1)の溶液と、ポリマー(B2)の溶液を別途用意した場合、これらの溶液と活物質(A)とを同時に混合してもよく、これらの溶液を混合した後に活物質(A)を混合してもよく、あるいはポリマー(B1)の溶液又はポリマー(B2)の溶液のいずれかと活物質(A)を混合した後に他方の溶液を加えてもよい。
また、活物質(A)を分散させたスラリーの作製時に、ポリマー(B1)の溶液及びポリマー(B2)の溶液を添加することが好ましい。これは、負極板に非水系二次電池負極用活物質を塗布した後に、ポリマー(B1)及びポリマー(B2)の溶媒を乾燥することでも、初期充放電効率改善、ガス発生抑制効果が得られ、製造プロセスを簡略化できるためである。
前記活物質(A)を分散させたスラリーとは、非水系二次電池用負極を作製するために、本発明に係る非水系二次電池負極用活物質を負極用の電極表面に塗布する工程で用いられる態様の一つである。
中でも初期充放電効率の点から、ポリマー(B1)の溶液とポリマー(B2)の溶液を別途用意し、これらの溶液と活物質(A)を同時に混合して活物質(A)を分散させたスラリーを作製することが好ましい。また、活物質(A)表面を均一にコートできる点から、ポリマー(B1)の溶液、ポリマー(B2)の溶液、及び活物質(A)を同時に混合した後、その混合液を濾過または乾燥させ、その後必要に応じてポリマー(B3)を混合することがより好ましい。
活物質(A)と混合する際の、溶媒中のポリマー(B1)又はポリマー(B2)の濃度は、それぞれ通常0.01質量%以上、70質量%以下である。この範囲であれば、非水系二次電池負極用活物質中、ポリマー(B1)及びポリマー(B2)が活物質(A)の表面に均一に存在することが期待でき、効率的に効果が得られる。
前記溶液中のポリマー(B1)又はポリマー(B2)の濃度はそれぞれ、好ましくは0.03質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下である。
ただし、上記の溶液濃度は、活物質(A)と接触させる際の溶液の濃度であって、ポリマー(B1)の溶液とポリマー(B2)の溶液とを活物質(A)と同時に混合する場合、またはこれらの溶液を混合した後に活物質(A)と混合する場合は、ポリマー(B1)とポリマー(B2)の合計であるポリマー(B)についての濃度である。またポリマー(B1)の溶液又はポリマー(B2)の溶液のいずれかと活物質(A)を混合した後に他方の溶液を加える場合は、ポリマー(B1)の溶液、ポリマー(B2)の溶液のそれぞれの濃度である。
また、ポリマー(B1)及びポリマー(B2)の添加量は適宜調整可能であり、上述した、本発明の非水系二次電池負極用活物質中における好ましい含有量となるように配合量を調節することが好ましい。
ポリマー(B1)及び/またはポリマー(B2)の溶液について加熱により乾燥を行なう場合、温度は、通常50℃以上、300℃以下である。この範囲であれば、乾燥効率が十分であり、かつ溶媒残存による電池性能の低下が避けられ、かつポリマー(B1)及びポリマー(B2)の分解防止や、活物質(A)とポリマー(B1)及びポリマー(B2)との相互作用が弱くなることによる効果の低減防止を容易に図ることができる。
前記温度は、好ましくは250℃以下であり、また、好ましくは100℃以上である。
ポリマー(B1)及び/またはポリマー(B2)の溶液について減圧により乾燥を行なう場合、圧力は、ゲージ圧表記で通常0MPa以下、−0.2MPa以上である。この範囲であれば、比較的効率よく乾燥を行うことができる。圧力は、好ましくは−0.03MPa以下であり、また、好ましくは−0.15MPa以上である。
乾燥に先立ち、活物質(A)、ポリマー(B1)及びポリマー(B2)を含む溶液を濾過してもよい。これにより活物質(A)に付着していないポリマー(B1)及びポリマー(B2)の除去効果が期待できる。
なお、本発明の非水系二次電池負極用活物質に上記ポリマー(B3)等のその他の成分を含有させる場合には、ポリマー(B1)やポリマー(B2)と同様に、有機溶媒、水又はこれらの混合溶媒に加えて溶液とし、その溶液を、活物質(A)と混合した後、加熱又は/及び減圧によって乾燥させる。
ポリマー(B3)等のその他の成分を添加する場合には、ポリマー(B1)やポリマー(B2)の溶液とは別に、その他の成分の溶液を用意してもよいし、ポリマー(B1)やポリマー(B2)の溶液と同一の溶媒に加えて溶液を用意してもよい。
なお、ポリマー(B1)、ポリマー(B2)及び必要に応じて添加されるポリマー(B3)は、活物質(A)と混合された後の加熱時に反応し、これらの間で架橋などが生じ、上記で説明した構造(S)を形成する場合がある。
<ポリマー(B)の含有量>
本発明の非水系二次電池負極用活物質は、活物質(A)及びポリマー(B)を含有していれば、特に限定されないが、ポリマー(B)の含有量は、活物質(A)100質量部に対して、0.01質量部以上とすることができ、また、10質量部以下とすることができる。
この範囲であれば、ポリマー(B)の添加によって、負極抵抗が上昇して充電速度が遅くなる、あるいは充放電が不可能になるといった事態を容易に回避することができ、また、ポリマー(B)の添加による活物質(A)の比表面積の低下効果が十分で、良好なサイクル特性・充電速度が容易に得られる。
ポリマー(B)の含有量は活物質(A)100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上であり、また、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、より好ましくは1質量部以下、とりわけ好ましくは0.5質量部以下、最も好ましくは0.2質量部以下である。
ポリマー(B)の含有量は、製造時にポリマー(B)を含んだ溶液を乾燥させた場合、原則として製造時におけるポリマー(B)の添加量とするが、例えば、濾過を行ない活物質(A)に付着していないポリマー(B)を除いた場合は、得られた炭素材料のTG−DTA分析における重量減少、又は濾液に含まれるポリマー(B)の量から算出することができる。
本発明に係る非水系二次電池負極用活物質は、ポリマー(B)以外に任意の有機化合物を含有していてもよい。該任意の有機化合物の種類は特に限定されないが、活物質(A)への吸着が安定的に保持される点でポリマーであることが好ましく、アミノ基を有するポリマー(B1)との相互作用が形成される点でポリアニオン系の有機化合物が特に好ましい。
前記任意の有機化合物の含有量は特に限定されないが、活物質(A)100質量部に対して、0.01質量部以上、10質量部以下が好ましい。
本発明の非水系二次電池負極用活物質は、以下の物性を示すものが好ましい。
本発明の非水系二次電池負極用活物質の平均粒子径(d50)は、通常50μm以下とすることができ、また、通常1μm以上とすることができる。この範囲であれば、負極製造のために極板化した際に、筋引きなどの工程上の不都合が生ずることを防止することができ、一方、表面積を適切な範囲に留め、電解液との活性を容易に制御することができる。
平均粒子径(d50)は、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下であり、また、好ましくは4μm以上、より好ましくは10μm以上である。
本発明の非水系二次電池負極用活物質のBET法で測定した比表面積は、通常1m/gとすることができ、また、通常11m/g以下とすることができる。この範囲であれば、Liが出入りする部位が十分で、良好な高速充放電特性・出力特性が得られ、活物質の電解液に対する活性を制御し、初期不可逆容量を小さくし、高容量化を容易に図ることができる。
比表面積は、好ましくは1.2m/g以上、より好ましくは、1.5m/g以上であり、また、好ましくは10m/g以下、より好ましくは9m/g以下、さらに好ましくは8m/g以下である。
本発明の非水系二次電池負極用活物質における、ポリマー(B)の溶出性は、塩を含まない非水系溶媒に、室温(25℃)で炭素材料を5時間浸漬した際に、溶液へのポリマー(B)の溶出量を測定することにより評価することができる。
溶出量は通常、非水系二次電池負極用活物質に含有されるポリマー(B)全量の20質量%以下とすることができ、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。極板の強度の観点から5質量%以下であることが特に好ましい。
上記溶出性の評価で使用される非水系溶媒は、非水系電解液の溶媒として公知の非水系溶媒の中から適宜選択して用いることができる。例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類;1,2−ジメトキシエタン等の鎖状エーテル類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、1,3−ジオキソラン等の環状エーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類等が挙げられる。
非水系溶媒は、単独でも、又は二種以上を併用してもよい。混合溶媒の場合は、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含む混合溶媒の組み合わせが好ましく、中でも環状カーボネートが、エチレンカーボネートであることがより好ましい。
ポリマー(B)の溶出量の定量方法としては、非水系二次電池負極用活物質を非水系溶媒成分に浸漬した後、上澄みを回収して乾燥して溶媒を飛ばし、NMRやGPCにおける100%溶出した場合のピーク強度に対する、溶出成分のピーク強度の割合で算出する方法が挙げられる。
<非水系二次電池用負極>
本発明はまた、本発明の非水系二次電池負極用活物質を用いて形成される非水系二次電池用負極に関するものであり、例えば、リチウムイオン二次電池用負極が挙げられる。
非水系二次電池用負極の製造方法や非水系二次電池用負極を構成する本発明の非水系二次電池負極用活物質以外の材料の選択については、特に限定されない。
本発明の非水系二次電池用負極は、集電体と、集電体上に形成された活物質層とを備え、かつ前記活物質層が少なくとも本発明の非水系二次電池負極用活物質を含有するものである。前記活物質層は、好ましくは、さらにバインダを含有する。
バインダは、特に限定されないが、分子内にオレフィン性不飽和結合を有するものが好ましい。具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体などが挙げられる。
このようなオレフィン性不飽和結合を有するバインダを用いることにより、活物質層の電解液に対する膨潤性を低減することができる。中でも入手の容易性から、スチレン−ブタジエンゴムが好ましい。
このような分子内にオレフィン性不飽和結合を有するバインダと、本発明の非水系二次電池負極用活物質とを組み合わせて用いることにより、負極板の機械的強度を高くすることができる。負極板の機械的強度が高いと、充放電による負極の劣化が抑制され、サイクル寿命を長くすることができる。
分子内にオレフィン性不飽和結合を有するバインダは、分子量が大きいもの及び/又は不飽和結合の割合が大きいものが好ましい。
バインダの分子量としては、重量平均分子量を通常1万以上とすることができ、また、通常100万以下とすることができる。この範囲であれば、機械的強度及び可撓性の両面を良好な範囲に制御できる。重量平均分子量は、好ましくは5万以上であり、また、好ましくは30万以下の範囲である。
バインダの分子内のオレフィン性不飽和結合の割合としては、全バインダ1g当たりのオレフィン性不飽和結合のモル数を通常2.5×10−7モル以上とすることができ、また、通常5×10−6モル以下とすることができる。この範囲であれば、強度向上効果が十分に得られ、可撓性も良好である。モル数は、好ましくは8×10−7モル以上であり、また、好ましくは1×10−6モル以下である。
また、オレフィン性不飽和結合を有するバインダについては、その不飽和度を、通常15%以上、90%以下とすることができる。不飽和度は、好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上であり、また、好ましくは80%以下である。本願明細書において、不飽和度とは、ポリマーの繰り返し単位に対する二重結合の割合(%)を表す。
バインダとして、オレフィン性不飽和結合を有さないバインダも、使用することができる。分子内にオレフィン性不飽和結合を有するバインダとオレフィン性不飽和結合を有さないバインダとを併用することによって、塗布性の向上等が期待できる。
オレフィン性不飽和結合を有するバインダを100質量%とした場合、オレフィン性不飽和結合を有さないバインダの混合比率は、活物質層の強度が低下するのを抑制するため、通常150質量%以下とすることができ、好ましくは120質量%以下である。
オレフィン性不飽和結合を有さないバインダの例としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、澱粉、カラギーナン、プルラン、グアーガム、ザンサンガム(キサンタンガム)等の増粘多糖類;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル類;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニルアルコール類;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のポリ酸またはこれらの金属塩;ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのアルカン系ポリマーまたはこれらの共重合体などが挙げられる。
活物質層には、負極の導電性を向上させるために、導電助剤を含有させてもよい。導電助剤は、特に限定されず、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラックなどのカーボンブラック、平均粒径1μm以下のCu、Ni又はこれらの合金からなる微粉末などが挙げられる。
導電助剤の添加量は、本発明の非水系二次電池負極用活物質に対して、10質量%以下であることが好ましい。
本発明の非水系二次電池用負極は、本発明の非水系二次電池負極用活物質と場合によりバインダ及び/又は導電助剤とを分散媒に分散させてスラリーとし、これを集電体に塗布、乾燥することにより形成することができる。分散媒としては、アルコールなどの有機溶媒や、水を用いることができる。
スラリーを塗布する集電体としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。具体的には、圧延銅箔、電解銅箔、ステンレス箔等の金属薄膜などが挙げられる。
集電体の厚さは通常4μm以上とすることができ、また、通常30μm以下とすることができる。厚さは、好ましくは6μm以上であり、また、好ましくは20μm以下である。
スラリーを塗布、乾燥して得られる非水系二次電池負極用活物質層(以下、単に「活物質層」と称することもある。)の厚さは、負極としての実用性及び高密度の電流値に対する十分なリチウムイオンの吸蔵・放出の機能の点から、通常5μm以上とすることができ、また、通常200μm以下とすることができる。好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上であり、また、好ましくは100μm以下、より好ましくは75μm以下である。
活物質層の厚さは、スラリーの塗布、乾燥後にプレスすることにより、上記範囲の厚さになるように調整してもよい。
活物質層における非水系二次電池負極用活物質の密度は、用途により異なるものの、例えば車載用途やパワーツール用途などの入出力特性を重視する用途においては、通常1.10g/cm以上、1.65g/cm以下である。
この範囲であれば、密度が低すぎることによる粒子同士の接触抵抗の増大を回避することができ、一方、密度が高すぎることによるレート特性の低下も抑制することができる。
密度は、好ましくは1.20g/cm以上、さらに好ましくは1.25g/cm以上である。
携帯電話やパソコンといった携帯機器用途などの容量を重視する用途では、通常1.45g/cm以上とすることができ、また、通常1.90g/cm以下とすることができる。
この範囲であれば、密度が低すぎることによる単位体積あたりの電池の容量低下を回避することができ、一方、密度が高すぎることによるレート特性の低下も抑制することができる。
密度は、好ましくは1.55g/cm以上、さらに好ましくは1.65g/cm以上、特に好ましくは1.70g/cm以上である。
<非水系二次電池>
本発明に係る非水系二次電池の基本的構成は、例えば、公知のリチウムイオン二次電池と同様とすることができ、通常、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに電解質を備え、前記負極は上述した本発明に係る非水系二次電池用負極である。
<正極>
正極は、集電体と、集電体上に形成された活物質層とを備えることができる。活物質層は、正極用活物質の他に、好ましくはバインダを含有する。
正極用活物質としては、リチウムイオンなどのアルカリ金属カチオンを充放電時に吸蔵、放出できる金属カルコゲン化合物などが挙げられる。中でもリチウムイオンを吸蔵・放出可能な金属カルコゲン化合物が好ましい。
金属カルコゲン化合物としては、バナジウム酸化物、モリブデン酸化物、マンガン酸化物、クロム酸化物、チタン酸化物、タングステン酸化物などの遷移金属酸化物;バナジウム硫化物、モリブデン硫化物、チタン硫化物、CuSなどの遷移金属硫化物;NiPS、FePS等の遷移金属のリン−硫黄化合物;VSe、NbSeなどの遷移金属のセレン化合物;Fe0.250.75、Na0.1CrSなどの遷移金属の複合酸化物;LiCoS、LiNiSなどの遷移金属の複合硫化物等が挙げられる。
中でも、リチウムイオンの吸蔵・放出の観点から、V、V13、VO、Cr、MnO、TiO、MoV、LiCoO、LiNiO、LiMn、TiS、V、Cr0.250.75、Cr0.50.5などが好ましく、LiCoO、LiNiO、LiMnや、これらの遷移金属の一部を他の金属で置換したリチウム遷移金属複合酸化物が特に好ましい。
これらの正極活物質は、単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
正極用のバインダは、特に限定されず、公知のものを任意に選択して用いることができる。例としては、シリケート、水ガラス等の無機化合物や、テフロン(登録商標)、ポリフッ化ビニリデン等の不飽和結合を有さない樹脂などが挙げられる。中でも好ましいのは、酸化反応時に分解しにくいため、不飽和結合を有さない樹脂である。
バインダの重量平均分子量は、通常1万以上とすることができ、また、通常300万以下とすることができる。重量平均分子量は、好ましくは10万以上であり、また、好ましくは100万以下である。
正極活物質層中には、正極の導電性を向上させるために、導電助剤を含有させてもよい。導電助剤は、特に限定されず、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛などの炭素粉末、各種の金属の繊維、粉末、箔などが挙げられる。
本発明の正極は、上述したような負極の製造方法と同様にして、活物質と、場合によりバインダ及び/又は導電助剤を分散媒に分散させてスラリーとし、これを集電体表面に塗布することにより形成することができる。正極の集電体は、特に限定されず、アルミニウム、ニッケル、ステンレススチール(SUS)などが挙げられる。
<電解質>
電解質(「電解液」と称することもある。)は、特に限定されず、非水系溶媒に電解質としてリチウム塩を溶解させた非水系電解液や、該非水系電解液に有機高分子化合物等を添加することによりゲル状、ゴム状、または固体シート状にしたものなどが挙げられる。
非水系電解液に使用される非水系溶媒は、特に限定されず、公知の非水系溶媒を用いることができる。
例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類;1,2−ジメトキシエタン等の鎖状エーテル類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、1,3−ジオキソラン等の環状エーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類などが挙げられる。
非水系溶媒は、単独でも、2種以上を併用してもよい。混合溶媒の場合は、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含む混合溶媒の組み合わせが導電性と粘度のバランスから好ましく、環状カーボネートが、エチレンカーボネートであることが好ましい。
非水系電解液に使用されるリチウム塩も特に制限されず、公知のリチウム塩を用いることができる。例えば、LiCl、LiBrなどのハロゲン化物;LiClO、LiBrO、LiClOなどの過ハロゲン酸塩;LiPF、LiBF、LiAsFなどの無機フッ化物塩などの無機リチウム塩;LiCFSO、LiCSOなどのパーフルオロアルカンスルホン酸塩;Liトリフルオロメタンスルフォニルイミド((CFSONLi)などのパーフルオロアルカンスルホン酸イミド塩などの含フッ素有機リチウム塩などが挙げられる。中でもLiClO、LiPF、LiBFが好ましい。
リチウム塩は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。非水系電解液中におけるリチウム塩の濃度は、0.5mol/L以上、2.0mol/L以下の範囲とすることができる。
上述の非水系電解液に有機高分子化合物を含ませることで、ゲル状、ゴム状、或いは固体シート状にして使用する場合、有機高分子化合物の具体例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物;ポリエーテル系高分子化合物の架橋体高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニルアルコール系高分子化合物;ビニルアルコール系高分子化合物の不溶化物;ポリエピクロルヒドリン;ポリフォスファゼン;ポリシロキサン;ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリルなどのビニル系高分子化合物;ポリ(ω−メトキシオリゴオキシエチレンメタクリレート)、ポリ(ω−メトキシオリゴオキシエチレンメタクリレート−co−メチルメタクリレート)、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)等のポリマー共重合体などが挙げられる。
上述の非水系電解液は、さらに被膜形成剤を含んでいてもよい。
被膜形成剤の具体例としては、ビニレンカーボネート、ビニルエチルカーボネート、メチルフェニルカーボネートなどのカーボネート化合物;エチレンサルファイド、プロピレンサルファイドなどのアルケンサルファイド;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンなどのスルトン化合物;マレイン酸無水物、コハク酸無水物などの酸無水物などが挙げられる。
非水系電解液にはさらに、ジフェニルエーテル、シクロヘキシルベンゼン等の過充電防止剤が添加されていてもよい。
上記各種添加剤を用いる場合、初期不可逆容量の増加や低温特性、レート特性の低下等、他の電池特性に悪影響を及ぼさないようにするために、添加剤の総含有量は非水系電解液全体に対して通常10質量%以下とすることができ、中でも8質量%以下、さらには5質量%以下、特に2質量%以下の範囲が好ましい。
また、電解質として、リチウムイオン等のアルカリ金属カチオンの導電体である高分子固体電解質を用いることもできる。
高分子固体電解質としては、前述のポリエーテル系高分子化合物にLi塩を溶解させたものや、ポリエーテルの末端水酸基がアルコキシドに置換されているポリマーなどが挙げられる。
<その他>
正極と負極との間には、通常、電極間の短絡を防止するために、多孔膜や不織布などの多孔性のセパレータを介在させることができ、非水系電解液は、多孔性のセパレータに含浸させて用いることが便利である。セパレータの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエーテルスルホンなどが用いられ、好ましくはポリオレフィンである。
非水系二次電池の形態は特に限定されず、例えば、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ;ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ;ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプ等が挙げられる。また、これらの形態の電池を任意の外装ケースに収めることにより、コイン型、円筒型、角型等の任意の形状及び大きさにして用いることができる。
非水系二次電池を組み立てる手順も特に限定されず、電池の構造に応じて適切な手順で組み立てることができる。例えば、外装ケース上に負極を乗せ、その上に電解液とセパレータを設け、さらに負極と対向するように正極を乗せて、ガスケット、封口板と共にかしめて電池にすることができる。
<電池性能>
上述のように作製した非水系二次電池は以下の様な性能を示すものである。
本発明の非水系二次電池について、初期充放電効率を通常80%以上とすることができる。初期充放電効率が低すぎると、サイクル特性悪化・ガス発生の原因となる傾向がある。本発明の非水系二次電池について、初期充放電効率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
本願明細書において、初期充放電効率とは、下記表−1に示した充放電プログラムにおける、第2・3・4サイクル目における通電量からそれぞれの充電容量と放電容量を求め、次式を用いて計算したものである。
初期充放電効率(%)=第4サイクルにおける放電容量/(第4サイクルにおける放電容量+第2・3・4サイクルにおける容量ロス(=充電容量−放電容量))×100(%)
Figure 2014139911
表中“CC−CV充電”とは定電流で一定量充電した後に、定電圧で終止条件になるまで充電することを表す。また“CC放電”とは定電流で終止条件まで放電することを表す。
本発明の非水系二次電池について、容量ロスは通常35.0mAh/g以下とすることができる。容量ロスが大きすぎると、サイクル特性が悪化する傾向がある。
本発明の非水系二次電池について、容量ロスは、好ましくは32.0mAh/g以下、より好ましくは31.5mAh/g以下、より好ましくは30.0mAh/g以下、最も好ましくは28.0mAh/g以下である。
本願明細書において、容量ロスとは、上記下記表に示した充放電プログラムにおける、第2・3・4サイクルの1ステップ目における通電量から充電容量と放電容量を求め、次式から計算したものである。
容量ロス(mAh/g)=第2サイクル(充電容量−放電容量)+第3サイクル(充電容量−放電容量)+第4サイクル(充電容量−放電容量)
本発明の非水系二次電池について、負極抵抗を通常24.5Ω以下とすることができる。負極抵抗が大きすぎると、充放電速度が遅くなる傾向がある。本発明の非水系二次電池について、負極抵抗は、好ましくは20.0Ω以下、より好ましくは15Ω以下、最も好ましくは12Ω以下である。なお、後述するが、負極抵抗は公知の方法に基づいて求めることができる。具体的にはコインセル電池を作製し、インピーダンス測定の結果からCole−Coleプロットを作製し、プロットに現れる円弧の径を読み取って界面抵抗値として求めることができる。
次に実施例により本発明の具体的態様をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
なお、以下における平均粒子径(d50)は、界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートの0.2質量%水溶液10mLに、試料0.01gを懸濁させ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(商品名:HORIBA製LA−920)に導入し、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、測定装置における体積基準のメジアン径として測定した値である。
<実施例1>
(1)非水系二次電池負極用活物質Aの調製
活物質(A)として球形化天然黒鉛(平均粒子径(d50)17μm)粒子(50g)を用い、その黒鉛とポリマー(B1)としてメチルエチルケトン溶液(日東紡製PAA−03−E(ポリアリルアミン、重量平均分子量3000、20%エタノール溶液)1.875gにメチルエチルケトン48.125gを添加して希釈したもの)とポリマー(B2)としてメチルエチルケトン溶液(日油株式会社製エピオールE−400(ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル、オキシエチレン基数9)0.125gにメチルエチルケトン49.875gを添加して希釈したもの)をフラスコに入れて攪拌した。この時のポリマー(B1)に対するポリマー(B2)の質量割合は、0.33であった。その後、加温により溶媒を留去し、粉末状の非水系二次電池負極用活物質Aを得た。
なお、活物質(A)を加えない以外は実施例1と同様にし、加温により溶媒を留去したものを観察した結果、形状はゲル状であり、NMRによる分析において、エポキシとアミンの結合が確認でき、通常モノマーを溶解させるために用いる有機溶媒に対して難溶性を示したことから化学架橋された三次元網目構造を有していることが確認できた。
次に、下記の手順に従ってコインセルを作製し、充放電評価を行った。
(1)スラリー調製
上記で調製した非水系二次電池負極用活物質A20gとカルボキシメチルセルロース水溶液(1質量%)20.2gを混合し、混練機(あわとり練太郎,株式会社シンキー製)によって混練した後(混練:2000rpm,5min;脱泡:2200rpm,1min)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)−水分散液(40質量%)0.5gを加え、再び上記と同様の条件で混練を行うことにより、負極用活物質スラリーAを調製した。
(2)極板作製
銅箔(厚さ18μm)をテスター産業製Auto Film Applicatorにのせ、陰圧により吸着させた。銅箔上に負極用活物質スラリーAを適量のせ、テスター産業製フィルムアプリケータ(ギャップ255μm)を10mm/secの速さで掃引させることにより、スラリーAを塗布した。
負極用活物質スラリーAを塗布した銅箔をイナートオーブン(EPEC−75,株式会社いすゞ製作所製)中で乾燥させ、極板A’を得た(90℃,50min,窒素気流10L/min)。
その後、極板A’をプレス機(3tメカ式精密ロールプレス)に通して活物質層を圧縮した極板Aを得た。銅箔の負極用活物質スラリーが塗布された部分を、打抜きパンチ(φ12.5mm,SNG,株式会社野上技研製)によって打抜き、重量測定及び膜厚計(IDS−112,株式会社ミツトヨ製)による膜厚測定を行い、目付と極板密度を算出した。
(3)コインセル作製
上記方法で作製した極板Aを直径12.5mmの円盤状に打ち抜いて電極とし、リチウム金属箔を直径14mmの円板状に打ち抜いて対極とした。両極の間には、電解液を含浸させたセパレータ(多孔性ポリエチレンフィルム製)を置き、上記電解液を使用した2016コイン型電池(コインセル)を作製した。前記電解液は、エチレンカーボーネート/ジメチルカーボネート/エチルメチルカーボネート=15/80/5(体積比)の混合溶液に、LiPFを1.2mol/Lになるように溶解させたものを用いた。
なお、全ての作業はグローブボックス(OMNI−LAB,Vacuum atmospheres社製,Arを充填,酸素濃度0.2ppm以下、水分濃度0.5ppm)の中で行った。また、コインセルの部材等は真空乾燥機(Vos−451SD,東京理化器械株式会社製)を用いて12時間以上乾燥させた後にグローブボックスに搬入した。
(4)コインセルの充放電評価
前記表−1に示した充放電プログラムを用いて充放電評価を行った。
初期充放電効率(%)を、下記式から算出した。
初期充放電効率(%)=第4サイクルにおける放電容量/(第4サイクルにおける放電容量+第2・3・4サイクルにおける容量ロス(=充電容量−放電容量))×100(%)容量ロス(mAh/g)=第2サイクル(充電容量−放電容量)+第3サイクル(充電容量−放電容量)+第4サイクル(充電容量−放電容量)
負極抵抗は、以下のようにして測定した。
表−1に示した充放電のプログラムにて充放電試験を行ったコインセル電池の電極を用い、インピーダンス測定を行った。測定結果からCole−Coleプロットを作製し、プロットに現れる円弧の径を読み取って界面抵抗値とした。
<実施例2>
ポリマー(B1)としてのメチルエチルケトン溶液を、日東紡製PAA−03−E、20%エタノール溶液0.9375gにメチルエチルケトン49.0625gを添加して希釈したものとし、ポリマー(B2)としてのメチルエチルケトン溶液を、日油株式会社製エピオールE−400 0.0625gにメチルエチルケトン49.9375gを添加して希釈したものに変えた以外は、実施例1と同様にして粉末状の非水系二次電池負極用活物質Bを得た。また、実施例1と同様の手順により極板Bを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<実施例3>
ポリマー(B1)としてのメチルエチルケトン溶液を、日東紡製PAA−03−E、20%エタノール溶液0.375gにメチルエチルケトン49.625gを添加して希釈したものとし、ポリマー(B2)としてのメチルエチルケトン溶液を、日油株式会社製エピオールE−400 0.025gにメチルエチルケトン49.975gを添加して希釈したものに変えた以外は、実施例1と同様にして粉末状の非水系二次電池負極用活物質Cを得た。また、実施例1と同様の手順により極板Cを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<実施例4>
ポリマー(B1)としてのメチルエチルケトン溶液を、日東紡製PAA−03−E、20%エタノール溶液0.1875gにメチルエチルケトン49.8125gを添加して希釈したものとし、ポリマー(B2)としてのメチルエチルケトン溶液を、日油株式会社製エピオールE−400 0.0125gにメチルエチルケトン49.9875gを添加して希釈したものに変えた以外は、実施例1と同様にして粉末状の非水系二次電池負極用活物質Dを得た。また、実施例1と同様の手順により極板Dを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<実施例5>
ポリマー(B1)としてメチルエチルケトン溶液(日東紡製PAA−03−E(ポリアリルアミン、重量平均分子量3000、20%エタノール溶液)0.375gにメチルエチルケトン24.625gを添加して希釈したもの)と、ポリマー(B2)としてメチルエチルケトン溶液(日油株式会社製エピオールE−400(ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル、オキシエチレン基数9)0.025gにメチルエチルケトン24.975gを添加して希釈したもの)をフラスコに入れ、70℃に加温して2時間攪拌し、該ポリマー(B1)と該ポリマー(B2)とを反応させた。その後、活物質(A)として球形化天然黒鉛(平均粒子径(d50)17μm)粒子(50g)を添加し、上記温度で攪拌しながら溶媒を留去し、粉末状の非水系二次電池負極用活物質Eを得た。後は実施例1と同様の手順により極板Eを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<実施例6>
球形化天然黒鉛(平均粒子径(d50)17μm)粒子(50g)と、ポリマー(B1)としてメチルエチルケトン溶液(日東紡製PAA−03−E(ポリアリルアミン、重量平均分子量3000、20%エタノール溶液)0.375gにメチルエチルケトン49.625gを添加して希釈したもの)と、ポリマー(B2)としてメチルエチルケトン溶液(日油株式会社製エピオールE−400(ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル、オキシエチレン基数9)0.025gにメチルエチルケトン49.975gを添加して希釈したもの)と、さらにポリマー(B3)としての水溶液(アルドリッチ製ポリスチレンスルホン酸リチウム(重量平均分子量:75000、30%水溶液)0.8333gに蒸留水49.1667gを添加して希釈したもの)とをフラスコに入れて攪拌した。加温により溶媒を留去し、粉末状の非水系二次電池負極用活物質Fを得た。また、実施例1と同様の手順により極板Fを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<比較例1>
ポリマー(B1)及びポリマー(B2)を添加せずに、活物質(A)の球形化天然黒鉛(平均粒子径(d50)17μm)粒子のみを非水系二次電池負極用活物質として用いた以外は実施例1と同様の手順により極板Gを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<比較例2>
ポリマー(B1)としてメチルエチルケトン溶液を、日東紡製PAA−03−E、20%エタノール溶液2.5gにメチルエチルケトン47.5gを添加して希釈したものに変え、ポリマー(B2)を添加しない以外は、実施例1と同様にして粉末状の非水系二次電池負極用活物質Hを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<比較例3>
ポリマー(B1)としてメチルエチルケトン溶液を、日東紡製PAA−03−E、20%エタノール溶液1.25gにメチルエチルケトン48.75gを添加して希釈したものに変え、ポリマー(B2)を添加しない以外は、実施例1と同様にして粉末状の非水系二次電池負極用活物質Iを得て、コインセルの充放電評価を行った。
<比較例4>
ポリマー(B1)としてメチルエチルケトン溶液を、日東紡製PAA−03−E、20%エタノール溶液0.25gにメチルエチルケトン47.5gを添加して希釈したものに変え、ポリマー(B2)を添加しない以外は、実施例1と同様にして粉末状の非水系二次電池負極用活物質Jを得て、コインセルの充放電評価を行った。
以上、実施例1〜6および比較例1〜4におけるコインセルの充放電評価結果を下記表−2に示す。
Figure 2014139911
活物質(A)とポリマー(B)を含有した非水系二次電池負極用活物質(実施例1)は、同じポリマー量を含んでいる比較例である、比較例2の非水系二次電池負極用活物質と比較して、初期充放電効率(%)が向上し、また容量ロスが低減されていることが分かる。また、実施例2及び4は、同じポリマー量を含んでいる比較例である、比較例3及び4の非水系二次電池負極用活物質とそれぞれ比較して、初期充放電効率(%)が向上し、また容量ロスが低減されていることが分かる。これより、ポリマー(B)の効果によって、活物質表面が被覆されることで電解液の還元分解を抑制し、容量ロスの低減及び、初期充放電効率の向上がなされていることが分かる。
本発明に係る非水系二次電池負極用活物質は、非水系二次電池において、非水系二次電池負極用活物質として使用した場合、負極抵抗の上昇を抑制しつつ、初期充放電効率をいっそう改善でき、かつ充放電サイクルに伴う容量ロスも抑制可能なバランスの良い非水系二次電池用負極材が得られる。
そのため、本発明に係る非水系二次電池負極用活物質は、入出力特性を重視する車載用途やパワーツール用途などの非水系二次電池に有用であると同時に、容量を重視する携帯電話やパソコンといった携帯機器用途などの非水系二次電池にも有用である。

Claims (11)

  1. リチウムイオンの挿入・脱離が可能な活物質(A)と、ポリマー(B)とを含有する非水系二次電池負極用活物質であって、
    前記ポリマー(B)が、ポリマー(B1)とポリマー(B2)との混合物及び/又はそれらの反応生成物を含み、
    前記ポリマー(B1)が、エチレン性不飽和基含有アミンのホモポリマー及び/又はコポリマーであり、
    前記ポリマー(B2)が、下記一般式(1)で表される少なくとも1種のポリマーである、非水系二次電池負極用活物質:
    Figure 2014139911

    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、グリシジル基又はエポキシ基であり、AOは炭素原子数2〜5のオキシアルキレン基であり、nは1〜50の整数である。)。
  2. 前記ポリマー(B)が、前記ポリマー(B1)とポリマー(B2)との混合物である、請求項1に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  3. 前記ポリマー(B)が、前記ポリマー(B1)とポリマー(B2)との反応生成物である、請求項1に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  4. 前記ポリマー(B2)が、前記式(1)において、R及びRがグリシジル基であり、AOがオキシエチレン基又はオキシプロピレン基であるポリマーである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  5. 前記ポリマー(B1)が、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリ−N−メチルアリルアミン、ポリ−N,N−ジメチルアリルアミン、ポリジアリルアミン、及びポリ−N−メチルジアリルアミンからなる群より選択されるポリマーである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  6. 前記ポリマー(B2)の前記ポリマー(B1)に対する質量割合(ポリマー(B2)/ポリマー(B1))が0.01以上3以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  7. 前記ポリマー(B)が更に、π共役構造を有するポリマー(B3)、該ポリマー(B3)と前記ポリマー(B1)との反応生成物、該ポリマー(B3)と前記ポリマー(B2)との反応生成物及び該ポリマー(B3)と前記ポリマー(B1)と前記ポリマー(B2)との反応生成物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  8. 前記π共役構造が、ベンゼン環、縮合芳香環、及び芳香族へテロ環からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  9. 前記活物質(A)100質量部に対して、前記ポリマー(B)が0.01〜10質量部含まれる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の非水系二次電池負極用活物質を用いて形成される非水系二次電池用負極。
  11. リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極、並びに、電解質を備える非水系二次電池であって、前記負極が、請求項10に記載の非水系二次電池用負極である非水系二次電池。
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