JP2014139905A - レドックスフロー電池用セルスタック、及びレドックスフロー電池用セルスタックの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RF電池用セルスタック1は、複数の電池要素が積層されてなる電池群(複数のサブセルスタック200)と、電池群を挟むように配置された一組のプレート部材(ユニット10,押え板20)と、一組のプレート部材を連結して、電池群の積層状態を保持する複数の連結棒30とを具える。ユニット10は、一対の押え板11,12と、押え板11,12間に介在され、連結棒に挿通されない少なくとも一つの弾性部材14とを具える。セルスタック1は、一対のエンドプレートを連結する複数の棒状体の外周にそれぞれコイルばねを配置した構成に比較して、弾性部材14及び連結棒30の使用数を低減でき、製造性に優れる。
【選択図】図1
Description
準備工程 一組のプレート部材を用意し、そのうち、少なくとも一方は、一対の押え板の間に少なくとも一つの弾性部材を配置して、上記弾性部材が上記一対の押え板によって挟持されたユニットを用意する工程。
組物作製工程 複数の電池要素が積層されてなる電池群の両側にそれぞれ、上記プレート部材を配置して、上記一組のプレート部材間に上記電池群を挟んだ組物を得る工程。
連結工程 上記組物が所定の寸法となるように上記組物を加圧装置によって圧縮した状態で、上記組物に複数の連結棒を配置し、上記弾性部材に挿通されないこれらの連結棒によって上記一組のプレート部材を連結すると共に、上記組物の圧縮状態を固定した後、上記加圧装置による加圧を解放する工程。
RF電池は、図5に示すように交流/直流変換機を介して、発電部(例えば、太陽光発電機、風力発電機などの発電機、その他、一般の発電所など)と、電力系統や需要家などの負荷とに接続され、発電部を電力供給源として充電を行い、負荷を電力提供対象として放電を行う。図1に示すレドックスフロー電池(RF電池)用セルスタック1は、このようなRF電池の主要構成部材であり、上述した従来のRF電池と同様に、電解液の循環機構(図5)が組み付けられて、正極電解液及び負極電解液が循環供給されて使用される。セルスタック1は、電池群の両側に配置される一組のプレート部材として、少なくとも一方にユニット10を具える点を特徴とし、その他の基本的構成は、従来のRF電池用セルスタックと同様とすることができる。以下、特徴点を中心に説明する。
RF電池用セルスタック1は、図1に示すように複数の電池要素が積層されてなる電池群と、この電池群を挟むように配置された一組のプレート部材と、電池群を挟んだプレート部材同士を連結する複数の連結棒30とを具える。ここでは、電池群は、積層された複数のサブセルスタック200と、モニタセル220とで構成されている。また、ここでは、一方のプレート部材として、ユニット10を具え、他方のプレート部材として、押え板20を具える。
サブセルスタック200は、図4に示すように双極板211を具えるフレーム210、正極電極104、イオン交換膜101、負極電極105、双極板211を有するフレーム210、…と順に繰り返し積層された積層セル201と、積層セル201の両側に配置された給排板202,204とを具える。複数のフレーム210が積層されることで、給液孔213,215や排液孔214,216は、筒状の給液路や排液路を構築する。給排板202,204はそれぞれ、フレーム210に設けられた給液孔213,215、排液孔214,216に連結する部分(図示せず)と、各極の電解液の供給配管及び排出配管とを具え、各極の電解液の供給・排出に利用される。また、給排板202,204は、その内面に、端子部205を具える端子板(図示せず)が配置され、サブセルスタック200と外部装置との電気的接続にも利用される。端子板は銅などの導電性材料から構成され、各端子板には、正極電極104又は負極電極105が接触される。図1では、四つのサブセルスタック200を具える形態を示すが、サブセルスタック200の数は適宜選択することができる。また、積層セル201におけるセル数も適宜選択することができる。更に、図1では、積層した四つのサブセルスタック200の一端に、モニタセル220を具える形態を示すが、モニタセル220を省略することもできる。モニタセル220の構成は、サブセルスタック200と同様であり、セル数のみ異なる(ここでは単セルとしている)。
電池群の一端に配置されるユニット10は、一対の押え板11,12と、対向配置された押え板11,12間に介在される弾性部材14とを具える。ここでは、ユニット10は、押え板11,12間を所定の間隔に維持する固定部材16も具える。電池群の他端に配置される押え板20は、平板部材であり、従来のコイルばねが配置されていない側のエンドプレートと同様とすることができる。
連結棒30は、長ボルトなどを好適に利用できる。ここでは、各連結棒30は、図3に示すように両端部にねじ穴を有する丸棒状のシャフト31と、各ねじ穴にそれぞれ螺合される二つのボルト33,35と、ボルト33,35の頭部よりも大きな外径を有する環状のカラー33c,35cとで構成している。ボルト33及びカラー33cは、電池群の一端(図1では左端)に配置される押え板11に止め付けられる。ボルト35,カラー35cは、電池群の他端(図1では右端)に配置される押え板20に止め付けられる。RF電池用セルスタック1の中間部に配置される押え板12には、シャフト31が挿通された状態で配置される。
上記構成を具えるRF電池用セルスタック1の製造手順を説明する。このセルスタック1は、一組のプレート部材(ユニット10,押え板20)の用意⇒一組のプレート部材と電池群との組物の作製⇒連結棒30による一組のプレート部材の連結、という手順で構築することができる。
必要な締付力に応じて、弾性部材14のばね定数や大きさ、使用数を選択して、弾性部材14を用意する。図2に示すように一方の押え板11(又は押え板12)のばね座11sに弾性部材14を嵌め込み、他方の押え板12(又は押え板11)のばね座に上記弾性部材14が嵌め込まれるように、他方の押え板12を一方の押え板11に対向配置させる。このとき、上述のガイドピンを弾性部材14と共に配置することもできる。そして、固定部材16をそれぞれ押え板11,12に配置することで、固定部材16によって押え板11,12と弾性部材14とが一体に保持されたユニット10が得られる。
所望の数のサブセルスタック200、適宜モニタセル220を用意して積層する。ここでは、積層したサブセルスタック200、適宜モニタセル220は、直方体状に構築される。この直方体における対向する各端面にそれぞれ、ユニット10、及び別途用意した押え板20を配置して、ユニット10と押え板20との間に電池群(複数のサブセルスタック200など)を挟んだ組物を得る。なお、各サブセルスタック200やモニタセル220は、積層セル201と給排板202,204とが位置ずれしないように連結部材(図示せず)などによって一体化しておくと、取り扱い易い。
上記組物は、単に積層した状態では、積層方向の寸法がRF電池用セルスタック1(完成品)を構成した後における所定の寸法よりも若干大きい(膨らんでいる)。そこで、上記組物が所定の寸法となるように、上記組物を加圧圧縮する。具体的には、直方体状の組物の一端面(ここでは、ユニット10に具える押え板11の外表面)をプレス装置といった加圧装置(図示せず)によって押圧する。この加圧圧縮した状態を保持しながら、組物の外周側から、押え板11,12,20の切欠11b,12b,20bにそれぞれ、連結棒30を嵌め込む。ここでは、連結棒30の主要部を構成するシャフト31を嵌め込む。一方の押え板11の外表面側(図1,図3(A)では左側)にカラー33cを配置し、他方の押え板20の内側(図1,図3(B)では左側)にカラー35cを配置しておく。そして、シャフト31の各端部にボルト33,35をそれぞれねじ込み、一組のプレート部材(ユニット10と押え板20)を連結棒30によって連結する。また、この連結によって、組物の圧縮状態を固定して、所定の寸法のRF電池用セルスタック1が得られる。上記組物の圧縮状態を固定できてから、上記プレス装置による加圧を除去する。
RF電池用セルスタック1は、少なくとも一つの弾性部材14を具えるユニット10を構成要素とすることで、棒状体の外周にコイルばねを配置していた従来の構成と比較して、弾性部材14及び連結棒30の使用数を低減できる。特に、弾性部材14の大きさに規制されることなく、連結棒30を太いものとした場合、連結棒30の使用数を更に低減できる。また、ユニット10が電池群や連結棒30とは独立した部材であり、連結棒30が弾性部材14に挿通配置されないことから、ユニット10のみを容易に組み立てられる。更に、このユニット10と、電池群と、押え板20とを一体化にするにあたり、上述の従来の構成のようにコイルばねの圧縮量を一つずつ調整しながら棒状体を固定する必要がなく、複数の連結棒30を組物に容易に組み付けられる。加えて、上述のようにコイルばねの圧縮量を一つずつ調整する必要がないため、ばね定数が大きな弾性部材14を用いることができ、この場合、弾性部材14の使用数を更に低減できる。
10 ユニット
11,12 押え板 11b,12b,20b 切欠 11p 連結孔 11s ばね座
12p 連結台座 14 弾性部材 16 固定部材
20 押え板
30 連結棒 31 シャフト 33,35 ボルト 33c,35c カラー
100 レドックスフロー電池 100c 電池要素 101 イオン交換膜
102 正極セル 103 負極セル 104 正極電極 105 負極電極
106 正極タンク 107 負極タンク 108,110 正極配管 109,111 負極配管
112,113 ポンプ
200 サブセルスタック 201 積層セル 202,204 給排板 205 端子部
210 フレーム 211 双極板 213,215 給液孔 214,216 排液孔
220 モニタセル
Claims (6)
- 複数の電池要素が積層されてなる電池群と、
前記電池群を挟むように配置された一組のプレート部材と、
前記一組のプレート部材を連結して、前記電池群の積層状態を保持する複数の連結棒とを具え、
前記一組のプレート部材のうち、少なくとも一方は、
一対の押え板と、
前記一対の押え板間に介在され、かつ前記連結棒に挿通されない少なくとも一つの弾性部材とを具えるユニットであるレドックスフロー電池用セルスタック。 - 前記ユニットは、前記一対の押え板を連結し、前記弾性部材が前記一対の押え板によって挟持された状態を維持する固定部材を更に具える請求項1に記載のレドックスフロー電池用セルスタック。
- 前記一組のプレート部材のうち、一方が前記ユニットであり、他方は、押え板である請求項1又は2に記載のレドックスフロー電池用セルスタック。
- 前記プレート部材には、前記連結棒が嵌め込まれる切欠を具える請求項1〜3のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用セルスタック。
- 前記弾性部材はいずれも、前記一対の押え板を前記電池群の積層方向に平面視したとき、前記一対の押え板と前記電池群とが重なる領域に配置されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用セルスタック。
- 一組のプレート部材を用意し、そのうち、少なくとも一方は、一対の押え板の間に少なくとも一つの弾性部材を配置して、前記弾性部材が前記一対の押え板によって挟持されたユニットを用意する工程と、
複数の電池要素が積層されてなる電池群の両側にそれぞれ、前記プレート部材を配置して、前記一組のプレート部材間に前記電池群を挟んだ組物を得る工程と、
前記組物が所定の寸法となるように前記組物を加圧装置によって圧縮した状態で、前記組物に複数の連結棒を配置し、前記弾性部材に挿通されないこれらの連結棒によって前記一組のプレート部材を連結すると共に、前記組物の圧縮状態を固定した後、前記加圧装置による加圧を解放する工程とを具えるレドックスフロー電池用セルスタックの製造方法。
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JP2017174686A (ja) | レドックスフロー電池、セルフレーム、及びセルスタック |
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