JP2002100391A - 電気化学装置 - Google Patents

電気化学装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気化学装置内に電解液貯槽を設けた電気化
学装置を提供する。 【解決手段】 開口部を有する板状体を積層し内部に電
気化学反応部を形成する空間を設けた電気化学装置にお
いて、板状体には少なくとも一個の電解液貯槽形成用空
間を設けて積層体の内部に電解液貯槽を形成したレドッ
クスフロー電池等として有用な電気化学装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解槽、電池等の
電気化学装置に関し、とくに電気化学反応部と電解液の
貯槽部を一体に構成した電気化学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電解槽、電池等の電気化学装置において
は、電極を構成する物質が実質的に変化しない電極を用
いた電気化学装置では、電気化学反応部とは別に設けた
電解液貯槽から電解液を連続的に供給し、また生成物を
電気化学反応部から取り除くことにより、長期間にわた
り連続的に運転することができるという特徴を有してお
り、食塩水の電気分解による塩素と水酸化ナトリウムの
製造、海水の電気分解による次亜塩素酸塩の製造、海水
の電気透析による海水の濃縮を利用した製塩、酸化状態
と還元状態のイオン対を用いたレドックスフロー電池等
として利用されている。
【0003】例えば、レドックスフロー電池は、電池活
物質として金属イオンを溶解した液体を用いているた
め、電解液貯槽に蓄えた電解液の量に応じて任意の時間
の運転が可能であり、また電気化学反応部とは別の部分
に電解液を貯蔵することができるので自己放電が小さい
等の特徴を有している。レドックスフロー電池は、電気
化学反応部および電解液貯槽を大型化することが容易で
あるために、季節、時間帯によって大きく変動する電力
需要に対応して夜間に電力を貯蔵し、昼間に電力を供給
する電力貯蔵手段の一つとして開発が進められてきた。
【0004】一方、電力需要の平準化としては、電気事
業者が行う大規模な電力貯蔵とともに、需要側で深夜電
力の利用によって各種の形態で電気エネルギーを貯蔵す
る電力需要のピークカットも進められているが、需要側
での電気エネルギーの貯蔵は、冷熱、温熱として熱エネ
ルギーとして貯蔵する方法が一般的であり、電気エネル
ギーとして貯蔵することは行われていなかった。これに
は種々な理由があるものと思われるが、一つには、エネ
ルギー変換効率に優れ、取り扱いが容易な比較的小型の
電力貯蔵設備が開発されていなかったことが挙げられ
る。
【0005】近年、電気を利用した機器の普及が事業の
形態を問わず進んでいる。例えば、小売店舗において
は、冷蔵、冷凍機器、照明機器、販売管理機器等の数多
くの電気利用機器が利用されており、電気が何らかの原
因で停止すると販売、商品の品質保持等に重大な障害を
及ぼすことは避けられない。そこで、自家発電設備等の
非常用電源を設けることが考慮されるが、大きな騒音を
発生する装置がない電池は、非常用電源として極めて有
力なものであるものの、小規模であっても電力貯蔵効率
が高く保守管理が容易な電池は提案されてこなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小型で、保
守が容易な電気化学装置を提供することを課題とするも
のであり、特に小型で保守が容易なレドックスフロー型
電池等として有用な電気化学装置を提供することを課題
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、開口部
を有する板状体を積層し内部に電気化学反応部を形成す
る空間を設けた電気化学装置において、板状体には少な
くとも一個の電解液貯槽形成用空間を設けて積層体の内
部に電解液貯槽を形成した電気化学装置によって解決す
ることができる。板状体は電極室を形成する電気化学反
応部形成用開口、および電解液貯槽形成用開口を有し、
電気化学反応部に電極を取り付けた二個の板状体を積層
した単位電解槽の複数個を積層した前記の電気化学装置
である。単位電解槽の複数個を積層したものを中間単位
体として、複数の中間単位体を電解液貯槽形成用開口の
みを形成した板状体を配置して積層したものである
【0008】また、板状体は、電気化学反応部へ電解液
を循環させるマニホールド形成用開孔を有する前記の電
気化学装置である。電気化学反応部形成用開口を有する
板状体には、電気化学反応部形成用開口とマニホールド
とを連絡する電解液流路を形成した前記の電気化学装置
である。電解液貯槽内には、電解液貯槽の壁面と電解液
を分離する少なくとも一個の内側容器を有する前記の電
気化学装置である。積層体の上部には、電解液循環ポン
プを載置し、電解液貯槽との結合管および電気化学反応
部との結合管によって電解液を循環する前記の電気化学
装置である。可撓性の材料からなる積層体がガスケット
を配置することなく積層されている前記の電気化学装置
である。電解液としてバナジウムイオンを溶解した電解
液を用いたバナジウムレドックスフロー電池である前記
の電気化学装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の電気化学装置は、積層体
の内部に電解液貯槽を形成したことを特徴としたもので
あり、電気化学反応部と電解液貯槽を一体に形成するこ
とによって、従来の電気化学装置のおいて必須であった
電解液貯槽の設置が必要ではなく、電気化学装置の設
置、保守が容易であり、設置場所の制約も少なくなると
いう特徴を有するものである。
【0010】以下に図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施例を説明する図であり、本発明
の電気化学装置およびそれを構成する板状体を説明する
斜視図である。本発明の電気化学装置1は、複数の板状
体を積層し積層体2を形成したものであり、積層体を構
成する板状体には、電気化学反応部形成用開口3および
電解液貯槽形成用開口4を有する電気化学反応部形成用
板状体5と、電気化学反応部形成用開口3を有さない、
電解液貯槽形成用開口4のみを設けた電気化学反応部端
板用板状体6、電気化学反応部形成用開口、電解液貯槽
用開口のいずれをも有さない電気化学装置の両端部に設
けた両端部用板状体7から構成されている。電気化学反
応部形成用板状体5および電気化学反応部端板用板状体
6には、電解液貯槽からの電解液を、電気化学装置の全
体に供給、生成物の排出等を行う共通マニホールド形成
用開口8Aが設けられている。また、電気化学反応部形
成用板状体5の電気化学反応部形成用開口3には、電極
9Aおよび隔膜10を装着し、正および負の電極室11
が形成される。また、電極9Aには、導電接続を行うた
めに集電板9Bが積層されている。
【0011】図1に示した例では、共通マニホールド形
成用開口8Aからは、直接に電極室11に電解液の供
給、あるいは戻り電解液や生成物の排出等を行っておら
ず、いくつかの個数の電気化学反応部形成体ごとに設け
た部分マニホールド形成用開口8Bと結合されている。
すなわち、共通マニホールド形成用開口8Aと部分マニ
ホールド形成用開口8Bとの間は、外側電解液流路12
Aで結合されており、電解液は、共通マニホールド8A
によって形成される共通マニホールド15Aから、外側
電解液流路12Aを通じて、部分マニホールド形成用開
口8Bによって形成された部分マニホールド15Bから
内側電解液流路12Bを通じて電極室11へと供給され
る。次いで、電極室11から外側電解液流路12Bを通
じて、部分マニホールドへ電解液および生成物の取り出
しが行われる。外側電解液流路12Aおよび内側電解液
流路12Bは、電気化学反応部に供給する電解液の供給
量、生成物の流量、およびマニホールドを通じた電流の
漏洩の防止等を考慮して、断面積、および長さが決定さ
れる。
【0012】積層体2は底部に両端部用板状体7を設け
た後に、電気化学反応部端板用板状体6を載置し、所定
の個数の電気化学反応部形成用板状体5を積層し、その
上部に電気化学反応部端板用板状体6を積層し、更に所
定の個数の電気化学反応部形成用板状体5を積層し、更
に電気化学反応部端板用板状体6を積層した後に、両端
部板状体7を設けている。また、積層体2の内部に形成
された電解液貯槽13Aおよび13Bには、電解液を循
環するための電解液供給管14Aおよび14Bが設けら
れており、積層体の外部に設けた電解液循環手段(図示
せず)によって電解液が電解液供給管14Aおよび14
Bから汲み出されて、共通マニホールド形成用開口8A
によって形成された共通マニホールド15Aを通じて電
気化学反応部に供給される。また、電気化学反応部での
反応生成物等は、同様に共通マニホールドを通じて積層
体から流出し、電解液返送管16A、16Bを通じて電
解液貯槽13Aおよび13Bへ返送される。
【0013】本発明の電気化学装置1では、電解液と接
触する部分については、電解液が漏液しないように気密
に保持することが必要であり、接液部との界面部にO−
リング等のガスケットを設けても良いが、電気化学反応
部形成用板状体として、可撓性のある合成樹脂、特にゴ
ムを用いたり、板状体の表面をこれらの物質で被覆する
ことによってO−リング等のガスケットを設けなくても
電解液の漏液等を防止することが可能となる。また、可
撓性のある部材を用いると、電極および集電板の部分に
おいてもO−リング等を用いなくても漏液を防止するこ
とが可能である。また、所定の個数の電気化学反応部形
成用板状体を積層して形成した単位体の相互は、直列、
並列のいずれの方法によっても導電接続することができ
るが、電気化学反応部端板用板状体に導電性接続部を形
成することによって、外部に導電接続体を設けることな
く電気的な接続が可能となる。
【0014】以上の説明においては、共通マニホールド
から直接には、電解液が電極室に供給されず、部分マニ
ホールドに分液して供給する装置について説明をした。
このような構成とすることによって、積層体内に直列に
配置した積層体単位を並列に接続することが可能とな
り、積層体の全体に印加される電圧を小さくすることが
できるが、共通マニホールドから直接に各電極室へと供
給される構造としても良い。また、電気化学反応部形成
用板状体6を設けずに、直接に両端部用板状体7を設け
ても良い。
【0015】図2は、本発明の電気化学装置の組立体を
説明する斜視図である。本発明の電気化学装置では、任
意の数の積層が可能であるが、図2は、24枚の電気化
学反応部形成用板状体を積層した例を示す図である。電
気化学装置1は、底部に締付枠20を有し、締付枠20
上に両端部用板状体7を載置した後に、電気化学反応部
端板用板状体と24枚の電気化学反応部形成用板状体5
を積層し、上部に電気化学反応部端板用板状体を配置し
て中間単位体21を形成したものであり、中間単位体2
1を8段積層した後に、上部に両端部用板状体7を載置
し、皿バネ22を介在させて押し枠23を載置して、取
り付けボルト等によって一体に締め付けたものである。
押し枠23には、電解液循環ポンプ26および27等を
始めとした機器類を載置することができる。
【0016】このように、複数の電気化学反応部形成用
板状体を積層するとともに電気化学反応部端板用板状体
を積層した中間単位体を形成することによって、電気化
学装置の動作電圧および動作電流を任意に設定すること
が可能となる。また、このように配置すると電極を全て
直列に配置した場合に生じる電圧の上昇によるマニホー
ルドを通じた漏洩電流の増大を防止することもできる。
また、電気化学反応部形成用板状体を多数積層して両端
部のみに電気化学反応部端板用板状体を端部に配置する
ことにより、各単位電気化学反応部を電気的に直列に接
続することもできる。
【0017】図3は、本発明の電気化学装置の積層体の
上部を取り除いた斜視図を説明する図である。積層体に
よって形成された電解液貯槽13Aおよび13Bには、
それぞれポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂製フィル
ムからなる可撓性の袋状体からなる非導電性の内側容器
25を設ける例を示している。電解液は、これらの袋状
体に収納することによって電解液貯槽からの漏液の可能
性をなくすことができる。特に、常時運転を行わない非
常用の設備等にあっては、電解液貯槽の内部にこのよう
な袋状体を設けて電解液を収納することによって長期間
にわたり漏液のおそれがない設備を得ることができる。
【0018】図4は、本発明の電気化学装置の一実施例
を説明する図であり、図4(A)は、正面図であり、図
4(B)は、側面図である。電気化学装置1は、底部に
締付枠20を有し、締付枠20上に、積層体2を配置
し、上部に両端部用板状体7を載置し、皿バネ22を介
在させて押し枠23を載置し、取り付けボルト24によ
って一体に締め付けたものである。押し枠23には、正
極側および負極側の電解液を電解液貯槽から積層体のマ
ニホールドへ循環する電解液循環ポンプ26および27
が設けられている。電解液供給ポンプ26および27
は、回転軸を同一線上に配置しないことが好ましい。
【0019】図5は、電解液の流れを説明する図であ
り、図5(A)は正極側の電解液の流れを示し、図5
(B)は負極側の電解液の流れを説明する図である。正
極側電解液は、正極側電解液循環ポンプ31によって正
極側電解液貯槽32から吸引されて正極側供給マニホー
ルド33へと供給される。そして、正極側供給マニホー
ルド33から電気化学反応部端板用板状体6に設けた電
解液流路34へと流入し、次いで電気化学反応部形成用
板状体5に設けた電解液流路35を通じて正極36Aと
隔膜37によって形成された正極室38へと流入し、電
気化学反応を受けた後に、電解液流路39から正極側戻
りマニホールド40を通じて正極側電解液貯槽32へと
返送される。また、正極36Aと接触した正極集電板3
6Bによって導電接続が行われる。
【0020】また、同様に、負極側電解液は、負極側電
解液循環ポンプ41によって負極側電解液貯槽42から
負極側供給マニホールド43へと供給される。そして、
負極側供給マニホールド43から電気化学反応部端板用
板状体6に設けた電解液流路44から電気化学反応部形
成用板状体5に設けた電解液流路45へと流入し、負極
46Aと隔膜37によって形成された負極室47へと流
入し、電気化学反応を受けた後に、電解液流路48から
負極側戻りマニホールド49を通じて負極側電解液貯槽
42へと戻される。また、負極46Aと接触した負極集
電板46Bによって導電接続が行われる。
【0021】以上のようにして、本発明の電気化学装置
においては、積層体内部に設けた電解液貯槽に貯蔵した
電解液を循環すると電気化学反応物質の濃度が所定の大
きさ以上の間は、電気化学反応装置としての作用を果た
す。
【0022】本発明の電気化学装置は、電池あるいは電
解槽として用いることができる。以下にレドックスフロ
ー電池として用いる場合について説明する。レドックス
フロー電池としては、電解液中において安定なイオン対
を形成する、クロム、バナジウム、鉄等のイオンを溶解
した電解液を、正極液および負極液として用いることが
できるが、正極液、負極液にバナジウムイオンを溶解し
た液を用いた電池がイオンの安定性、エネルギー効率の
面で好ましい。以下の説明は、バナジウムイオンを用い
たレドックスフロー電池について説明する。
【0023】バナジウムイオンを用いたレドックスフロ
ー電池において、電極としては、液透過性の多孔性電極
は、好ましくはフェルト状、織布状等の炭素繊維、ある
いは多孔性炭素の成形体を用いることができるが、電極
の背面には、電極室から電解液、生成物が漏洩しないよ
うに密に構成することが好ましい。
【0024】また、電気化学反応部には、隔膜を設けて
正極室と負極室を形成する。隔膜としては、中性膜、イ
オン交換膜を用いることができるが、イオン交換膜を用
いることが好ましい。イオン交換膜としては、炭化水素
系の合成樹脂基体をスルホン化して得られるカチオン交
換膜、スルホン酸基、カルボン酸基等を導入したフッ素
樹脂系のカチオン交換膜、あるいはアニオン交換膜など
を用いることができる。
【0025】正極液および負極液として使用されるバナ
ジウムの水溶液は、バナジウムイオン濃度は0.5〜8
mol/lである。バナジウムの濃度が、0.5mol
/l未満であると電池のエネルギー密度が小さくなり、
8.0mol/lを超えると、電解液の粘度が高くなり
電池セルの抵抗が高くなり、電力効率も低いものとな
る。また、電解液としては硫酸水溶液が好ましく、硫酸
根の濃度は、好ましくは0.5〜9.0mol/lであ
る。
【0026】また、本発明の電池においては、正極電解
液中では、充電状態で4価/5価のバナジウムイオンの
混合状態、または5価のバナジウムイオン単独の状態を
とりうるが、好ましくは充電終止状態における正極電解
液中の5価のバナジウムイオンの濃度は、0.5〜7.
5mol/lである。5価のバナジウムイオン濃度が、
0.5mol/l未満であると電池のエネルギー密度が
低下し、7.5mol/lを超えると充電時における5
価のバナジウムの析出が起こり易くなり電池としての安
定性に問題が生じる。充電終止状態における正極電解液
中の5価のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオ
ンの濃度に対する割合は、好ましくは50〜100%と
することが好ましい。
【0027】また、正極電解液中では、放電状態で4価
/5価のバナジウムイオンの混合状態、又は4価のバナ
ジウムイオン単独あるいはし4価/3価のバナジウムイ
オンの混合状態をとり得るが、好ましくは放電終止状態
における正極電解液中の4価のバナジウムイオンの濃度
は、0.5〜7.5mol/lであることが好ましい。
放電終止状態における正極電解液中の4価のバナジウム
イオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度に対する割合
は、好ましくは50〜100%である。
【0028】また、正極室および負極室に正極液と負極
液を導入する導入口及び正極室および負極室から正極液
と負極液を排出する排出口は、電流の漏洩を減少するた
めに断面積と長さを調整することが好ましい。
【0029】図6に、バナジウムレドックスフロー電池
の電解液の流れを説明する図を示す。レドックスフロー
電池50は、板状の積層体から形成されており、板状の
積層体内部に正極液貯槽51および負極液貯槽52が形
成されている。また、積層体の中央部には、それぞれ5
個の単電池を直列に配置した4個の中間体53〜56を
有しており、正極液57および負極液58は、正極液循
環ポンプ59および負極液循環ポンプ60からそれぞれ
の中間体を単位として供給されている。このように、直
列配置した単電池からなる複数個の中間体に対して並列
に正極液および負極液を供給することにより、全ての単
電池を直列接続した場合に比べて電位差が小さくなるの
で、電解液を通じた漏洩電流を小さくすることができ
る。
【0030】本発明の電気化学装置は、板状体を積層し
た積層体によって構成するとともに、積層体の内部に電
解液貯槽を設けたので、安全で電気化学装置の設置が容
易となり、例えばレドックスフロー型電池とした場合に
は、非常用の電源として商業施設、居住施設等にも配置
することも可能となり、自動制御装置による自動運転も
可能となる。また、水電解槽とした場合には、水の貯槽
に対して、外部より水の配管を設けるのみで連続的な運
転が可能となる。
【0031】
【発明の効果】積層体の内部に電解液貯槽を形成したこ
とを特徴としたものであり、電気化学反応部と電解液貯
槽を一体に形成することによって、従来の電気化学装置
のおいて必須であった電解液貯槽の設置が必要ではな
く、電気化学装置の設置、保守が容易であり、設置場所
の制約も少なくなり、レドックスフロー型電池とした場
合には非常用の電源設備として設置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電気化学装置の一実施例を説
明する図である。
【図2】図2は、本発明の電気化学装置の組立体を説明
する斜視図である。
【図3】図3は、本発明の電気化学装置の積層体の上部
を取り除いた斜視図を説明する図である。
【図4】図4は、本発明の電気化学装置の一実施例を説
明する図である。
【図5】図5は、電解液の流れを説明する図である。
【図6】図6に、バナジウムレドックスフロー電池の電
解液の流れを説明する図である。
【符号の説明】
1…電気化学装置、2…積層体、3…電気化学反応部形
成用開口、4…電解液貯槽形成用開口、5…電気化学反
応部形成用板状体、6…電気化学反応部端板用板状体、
7…両端部用板状体、8A…共通マニホールド形成用開
口、8B…部分マニホールド形成用開口、9A…電極、
9B…集電板、10…隔膜、11…電極室、12A…外
側電解液流路、12B…内側電解液流路、13A,13
B…電解液貯槽、14A,14B…電解液供給管、15
A…共通マニホールド、15B…部分マニホールド、1
6A,16B…電解液返送管、20…締付枠、21…中
間単位体、22…皿バネ、23…押し枠、24…取り付
けボルト、25…内側容器、26,27…電解液循環ポ
ンプ、31…正極側電解液循環ポンプ、32…正極側電
解液貯槽、32…正極側供給マニホールド、34…電解
液流路、35…電解液流路、36A…正極、36B…正
極集電板、37…隔膜、38…正極室、39…電解液流
路、40…正極側戻りマニホールド、32…正極側電解
液貯槽、41…負極側電解液循環ポンプ、42…負極側
電解液貯槽、43…負極側供給マニホールド、44…電
解液流路、45…電解液流路、46A…負極、46B…
負極集電板、47…負極室、48…電解液流路、49…
負極側戻りマニホールド、50…レドックスフロー電
池、51…正極液貯槽、52…負極液貯槽、53,5
4,55,56…中間体、57…正極液、58…負極
液、59…正極液循環ポンプ、60…負極液循環ポンプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 9/22 H01G 9/22 9/00 (72)発明者 北澤 喜次 東京都江東区深川2丁目6番11号 富岡橋 ビル クロリンエンジニアズ株式会社内 Fターム(参考) 4K021 CA01 DB06 DB47 DB53 EA07 5H026 AA10 CX10 EE11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する板状体を積層し内部に電
    気化学反応部を形成する空間を設けた電気化学装置にお
    いて、板状体には少なくとも一個の電解液貯槽形成用空
    間を設けて積層体の内部に電解液貯槽を形成したことを
    特徴とする電気化学装置。
  2. 【請求項2】 板状体は電極室を形成する電気化学反応
    部形成用開口、および電解液貯槽形成用開口を有し、電
    気化学反応部に電極を取り付けた二個の板状体を積層し
    た単位電解槽の複数個を積層したことを特徴とする請求
    項1記載の電気化学装置。
  3. 【請求項3】 単位電解槽の複数個を積層したものを中
    間単位体として、複数の中間単位体を電解液貯槽形成用
    開口のみを形成した板状体の間に配置して積層したこと
    を特徴とする請求項1または2記載の電気化学装置。
  4. 【請求項4】 電解液としてバナジウムイオンを溶解し
    た電解液を用いたバナジウムレドックスフロー電池であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の電気化学装置。
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