JP2017208178A - セルスタック、及びレドックスフロー電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池セルを複数積層した積層体の内側に供給される電解液の内圧が過度に上昇した場合であっても、積層体から電解液が漏れ難いセルスタック、及びレドックスフロー電池を提供する。
【解決手段】複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備えるセルスタック。
【選択図】図1
【解決手段】複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備えるセルスタック。
【選択図】図1
Description
本発明は、セルスタック、及びレドックスフロー電池に関する。
大容量の蓄電池の一つとして、電解液を電極に供給して電池反応を行うレドックスフロー電池(以下、RF電池と呼ぶことがある)が知られている。RF電池の用途としては、負荷平準化用途の他、瞬低補償や非常用電源などの用途、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーの出力平滑化用途などが挙げられる。
RF電池は、代表的には、正極電解液が供給される正極電極と、負極電解液が供給される負極電極と、正極電極と負極電極との間に介在される隔膜とを備える電池セルを主な構成要素とする。大容量用途では、複数の電池セルを積層し、ある程度締め付けて構成されるセルスタックと呼ばれるものが利用される。隣り合う電池セル間には、通常、双極板を備えるセルフレームが介在される。セルスタックは、あるセルフレームの双極板、正極電極、隔膜、負極電極、別のセルフレームの双極板、…と順に繰り返し積層され、その両端部にエンドプレートが配置された積層体で構成される。積層体は、エンドプレート間が長ボルトなどの棒状体で連結されて一体化される。
上記セルスタックは、電池セルとセルフレームとを複数積層した積層体で構成されるため、各部材の隙間から電解液が漏れないようにする必要がある。例えば、特許文献1では、積層体の両端部に配置されるエンドプレートと、両エンドプレートを貫通する棒状体と、棒状体の両端部に嵌め込まれて両エンドプレートを締め付けるナットと、エンドプレートとナットとの間に介在される圧縮コイルばねなどの弾性部材とを備えるセルスタックを用いている。エンドプレートとナットとの間に弾性部材を介在させることで、積層体の伸縮状態に関わらず適切な締付力を保持でき、積層体をその積層方向に圧縮する内向きの圧力で締め付けることができる。よって、RF電池の通常運転時に、各電極に供給される電解液の内圧によって積層体に外向きの圧力(積層体が広がる方向の圧力)が作用した場合であっても、上記内向きの圧力によって、各部材に隙間ができないようにでき、電解液が漏れることを抑制できる。
電極に電解液を供給する供給機構に異常が生じた場合、積層体内の内圧が過度に上昇し、積層体の外向きに過度の圧力が作用する虞がある。その場合、弾性部材によって積層体を内向きの圧力で締め付けきれず、積層体の各部材に隙間が生じ、電解液が漏れる虞がある。
そこで、電池セルを複数積層した積層体の内側に供給される電解液の内圧が過度に上昇した場合であっても、積層体から電解液が漏れ難いセルスタックを提供することを目的の一つとする。また、上記セルスタックを備えるレドックスフロー電池を提供することを別の目的の一つとする。
本開示に係るセルスタックは、
複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、
前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、
前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、
前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、
前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備える。
複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、
前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、
前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、
前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、
前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備える。
本開示に係るレドックスフロー電池は、
上記本開示に係るセルスタックと、
前記セルスタックに正極電解液を循環させる正極循環機構と、
前記セルスタックに負極電解液を循環させる負極循環機構とを備える。
上記本開示に係るセルスタックと、
前記セルスタックに正極電解液を循環させる正極循環機構と、
前記セルスタックに負極電解液を循環させる負極循環機構とを備える。
上記セルスタック及び上記レドックスフロー電池は、電池セルを複数積層した積層体の内側に供給される電解液の内圧が過度に上昇した場合であっても、積層体から電解液が漏れ難い。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るセルスタックは、
複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、
前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、
前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、
前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、
前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備える。
複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、
前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、
前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、
前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、
前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備える。
上記セルスタックは、積層体の積層方向への膨張に伴う弾性部材の収縮を規制するストッパを備えることで、積層体内の電解液の内圧が過度に上昇する異常時の場合であっても、積層体が積層方向へ膨張することを抑制することができる。よって、弾性部材によって積層体を締め付けることができない場合であっても、積層体の各部材間に隙間が生じることを抑制でき、電解液が漏れることを抑制できる。特に、ストッパが棒状体と同軸状に配置されていることで、ストッパは棒状体の端部に結合された締付部材とエンドプレートとの間でその機能を果たすことができ、弾性部材の収縮を効果的に規制することができる。
(2)上記のセルスタックの一例として、前記ストッパは、前記棒状体が貫通する筒部材である形態が挙げられる。
上記構成によれば、棒状体を貫通させてストッパを配置すると、棒状体の端部に結合される締付部材とエンドプレートとの間に配置される弾性部材に対してストッパを位置決めし易い。また、ストッパが筒部材であることで、ストッパが棒状体から脱落することを抑制できる。
(3)上記のセルスタックの一例として、前記ストッパは、前記棒状体と前記弾性部材との間に配置されている形態が挙げられる。
上記構成によれば、棒状体に対してストッパを配置し易い。また、弾性部材が圧縮コイルばねであれば、棒状体の外周に圧縮コイルばねを配置したときに形成されるデッドスペースにストッパを配置することができる。
(4)上記のセルスタックの一例として、前記ストッパは、前記弾性部材の外周に配置されている形態が挙げられる。
上記構成によれば、ストッパにおける弾性部材の収縮の規制状態を目視で確認し易い。
(5)上記のセルスタックの一例として、前記ストッパは、前記弾性部材と前記締付部材との間に配置されると共に、前記弾性部材の端面外縁よりも外方に突出する突出部分を有する板状部材であり、前記エンドプレートは、前記弾性部材を収納可能な凹部と、前記凹部の開口部周縁に、前記積層体の積層方向への膨張に伴い前記ストッパの突出部分に当て止めされる当接面とを備える形態が挙げられる。
上記構成によれば、ストッパにおける弾性部材の収縮の規制状態を目視で確認し易い。また、弾性部材の少なくとも一部が常時エンドプレートに収納されているため、エンドプレートからの弾性部材及び棒状体の突出量を小さくできる。
(6)上記のセルスタックの一例として、前記弾性部材及び前記ストッパは、前記エンドプレートの中心を挟んだ対向位置に配置される形態が挙げられる。
棒状体・締付部材・弾性部材は、通常、エンドプレートの周方向に複数設けられる。エンドプレートの中心を挟んだ対向位置にある弾性部材に対してストッパを設けることで、積層体の積層方向への膨張をエンドプレートの周方向全域に亘って均一的に抑制し易い。
(7)本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池は、
上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のセルスタックと、
前記セルスタックに正極電解液を循環させる正極循環機構と、
前記セルスタックに負極電解液を循環させる負極循環機構とを備える。
上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のセルスタックと、
前記セルスタックに正極電解液を循環させる正極循環機構と、
前記セルスタックに負極電解液を循環させる負極循環機構とを備える。
上記レドックスフロー電池は、本発明の実施形態に係るセルスタックを備えるため、電解液の内圧が過度に上昇する異常時で、弾性部材によって積層体を締め付けることができない場合であっても、積層体の積層方向への膨張を抑制することができる。よって、積層体の各部材間に隙間が生じることを抑制でき、電解液が漏れることを抑制できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池(RF電池)に備わるセルスタック、及びそのセルスタックを備えるRF電池を詳細に説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池(RF電池)に備わるセルスタック、及びそのセルスタックを備えるRF電池を詳細に説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。
まず、図5〜8を参照して、実施形態のRF電池100の基本構成を説明し、次に図1〜4を参照して、実施形態のRF電池100に備わるセルスタックの各実施形態について説明する。
〔RF電池の概要〕
実施形態に係るRF電池100は、図5に示すようなRF電池100に電解液を循環供給する循環機構が設けられたRF電池システムが構築されて利用される。RF電池100は、代表的には、交流/直流変換器や変電設備などを介して、発電部と、電力系統や需要家などの負荷とに接続される。RF電池100は、発電部を電源として充電を行い、負荷を電力消費対象として放電を行う。発電部は、例えば、太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所などが挙げられる。
実施形態に係るRF電池100は、図5に示すようなRF電池100に電解液を循環供給する循環機構が設けられたRF電池システムが構築されて利用される。RF電池100は、代表的には、交流/直流変換器や変電設備などを介して、発電部と、電力系統や需要家などの負荷とに接続される。RF電池100は、発電部を電源として充電を行い、負荷を電力消費対象として放電を行う。発電部は、例えば、太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所などが挙げられる。
〔RF電池の基本構成〕
RF電池100は、隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離された電池セル100Cを備える。正極セル102には、正極電解液が供給される正極電極104が内蔵され、負極セル103には、負極電解液が供給される負極電極105が内蔵されている。RF電池100は、代表的には、複数の電池セル100Cを備えて、隣り合う電池セル100C,100C間に双極板121を有するセルフレーム120(図6,7)が介在される。
RF電池100は、隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離された電池セル100Cを備える。正極セル102には、正極電解液が供給される正極電極104が内蔵され、負極セル103には、負極電解液が供給される負極電極105が内蔵されている。RF電池100は、代表的には、複数の電池セル100Cを備えて、隣り合う電池セル100C,100C間に双極板121を有するセルフレーム120(図6,7)が介在される。
正極電極104及び負極電極105は、供給された電解液に含まれる活物質イオンが電池反応を行う反応場である。隔膜101は、正極電極104と負極電極105とを分離すると共に、所定のイオンを透過する分離部材である。双極板121は、正極電極104と負極電極105との間に介在され、電流を流すが電解液を通さない導電部材である。双極板121は、図7に示すように双極板121の外周に形成された枠体122を備えるセルフレーム120の状態で利用される。枠体122は、その表裏面に開口し、双極板121上に配置された各電極104,105に電解液を供給する給液孔123,124及び電解液を排出する排液孔125,126を有する。枠体122には、その全周を取り囲むようにOリングなどのシール部材127が配置される。
複数の電池セル100Cは積層されて、セルスタック200(電解液流通型電池用セルスタック)と呼ばれる形態で利用される。セルスタック200は、図6,7に示すように、あるセルフレーム120の双極板121、正極電極104、隔膜101、負極電極105、別のセルフレーム120の双極板121、…と順に繰り返し積層され、その両端部にエンドプレート201が配置された積層体で構成される。図6では、三つの電池セル100Cを備えるが、これに限定されない。セルスタック200における電池セル100Cの積層方向の両端に位置する電極104,105には、双極板121に代えて集電板(図示せず)が配置される。セルスタック200は、図7,8に示すように、エンドプレート201を貫通して延びる棒状体202と、棒状体202の端部に結合され、積層体を締め付ける締付部材(ナット)203とを備える。具体的には、一対のエンドプレート201,201間が長ボルトなどの棒状体202で連結され、棒状体202の端部をナット203で締め付けて一体化される。
セルスタック200は、積層体の各電極に供給される電解液の内圧によって、積層体が広がる方向の圧力(外向きの圧力)が作用する。そのため、セルスタック200は、図8に示すように、エンドプレート201とナット203との間に、積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材204が配置されている。弾性部材204は圧縮コイルばねが好ましい。この圧縮コイルばねは、積層体の積層数・形状・大きさや、棒状体202の本数等に応じて伸縮代を吸収できるばね定数のものを適宜選択できる。弾性部材204は、棒状体202の外周に配置されている。ナット203と弾性部材204との間には、弾性部材204の伸縮力を押さえる押さえ板205が配置されている。この弾性部材204によって、RF電池100の通常運転時では、積層体の伸縮状態に関わらず適切な締付力を保持することができ、積層体をその積層方向に圧縮する内向きの圧力で締め付けることができる。セルフレーム120の枠体122にはOリングなどのシール部材127が配置されているため、複数のセルフレーム120を積層して締め付けた際にシール部材127が圧縮され、電解液のシールとして機能する。
RF電池100は、上記セルスタック200と、以下の正極循環機構及び負極循環機構を備える。正極循環機構は、正極電極104に正極電解液を循環させ、負極循環機構は、負極電極105に負極電解液を循環させる。図5に、正極電解液及び負極電解液の活物質にバナジウム(V)イオンを含有するバナジウム電解液を使用したバナジウム系の単一セル構造のRF電池100の動作原理を示す。この循環供給によって、RF電池100は、各極の電解液中の活物質となるイオンの価数変化反応に伴って充放電を行う。図5中の電池セル100C内の実線矢印は充電反応を、破線矢印は放電反応をそれぞれ示す。
正極循環機構は、正極電極104に供給する正極電解液を貯留する正極タンク106と、正極タンク106とRF電池100との間を接続する配管108,110と、供給側の配管108に設けられたポンプ112とを備える。同様に、負極循環機構は、負極電極105に供給する負極電解液を貯留する負極タンク107と、負極タンク107とRF電池100との間を接続する配管109,111と、供給側の配管109に設けられたポンプ113とを備える。複数のセルフレーム120を積層することで給液孔123,124及び排液孔125,126(図7)は電解液の流通管路を構成し、この管路に配管108〜111が接続される。RF電池100の基本構成は、公知の構成を適宜利用できる。
〔RF電池の主な特徴点〕
実施形態のRF電池100は、弾性部材204の収縮を規制可能なストッパを備えるセルスタックを用いる点を特徴の一つとする。このストッパは、複数の電池セル100Cを有する積層体の内側に供給される電解液の内圧が過度に上昇した場合(異常時の場合)に機能を発揮する。積層体内の電解液の内圧が過度に上昇すると、積層体は積層方向に膨張する。ストッパは、棒状体202と同軸状に配置され、積層体の積層方向への膨張に伴う弾性部材204の収縮を規制する。具体的には、このストッパは、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値未満の場合(通常時の場合)は、エンドプレート201との間に隙間を有し、電解液の内圧が所定値以上の場合(異常時の場合)は、エンドプレート201に当接する。つまり、このストッパは、通常時には上記隙間内で弾性部材204を伸縮自在とし、異常時には弾性部材204の収縮を規制して積層体が積層方向に広がることを抑制する。以下、上述した実施形態のRF電池100に備わるセルスタック200について詳細に説明する。
実施形態のRF電池100は、弾性部材204の収縮を規制可能なストッパを備えるセルスタックを用いる点を特徴の一つとする。このストッパは、複数の電池セル100Cを有する積層体の内側に供給される電解液の内圧が過度に上昇した場合(異常時の場合)に機能を発揮する。積層体内の電解液の内圧が過度に上昇すると、積層体は積層方向に膨張する。ストッパは、棒状体202と同軸状に配置され、積層体の積層方向への膨張に伴う弾性部材204の収縮を規制する。具体的には、このストッパは、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値未満の場合(通常時の場合)は、エンドプレート201との間に隙間を有し、電解液の内圧が所定値以上の場合(異常時の場合)は、エンドプレート201に当接する。つまり、このストッパは、通常時には上記隙間内で弾性部材204を伸縮自在とし、異常時には弾性部材204の収縮を規制して積層体が積層方向に広がることを抑制する。以下、上述した実施形態のRF電池100に備わるセルスタック200について詳細に説明する。
≪実施形態1≫
実施形態1のセルスタック200は、図1に示すように、棒状体202と弾性部材204との間に配置されるストッパ1を備える。図1の上図は、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値未満であるRF電池100の通常運転時における場合を示し、図1の下図は、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上であるRF電池100の異常運転時における場合を示す。
実施形態1のセルスタック200は、図1に示すように、棒状体202と弾性部材204との間に配置されるストッパ1を備える。図1の上図は、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値未満であるRF電池100の通常運転時における場合を示し、図1の下図は、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上であるRF電池100の異常運転時における場合を示す。
ストッパ1は、棒状体202が貫通する貫通孔30を有する筒部材である。ストッパ1は、内径が棒状体202の外径と同等以上であり、外径が弾性部材204の内径よりも小さい。ストッパ1は、押さえ板205に固定される固定部20と、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上の異常時にエンドプレート201の端面に当接する当接端面10とを備える。本例では、ストッパ1を押さえ板205に固定しているが、ストッパ1を押さえ板205等の他の部材に固定しなくてもよい。
ストッパ1の当接端面10は、RF電池100の通常運転時、つまり電解液の内圧が所定値未満の正常時は、エンドプレート201との間に隙間tを有する。この隙間tは、セルフレーム120の枠体122間に介在されるシール部材127が電解液のシールとして機能でき、電解液が漏れない程度に積層体が広がる方向に圧力が作用することを許容する範囲とする。隙間tは、積層体の積層数・形状・大きさ、棒状体202の本数・位置、弾性部材204のばね定数等に応じて、電解液の内圧が所定値未満の場合に所望の値となるように適宜選択すればよい。ストッパ1の長手方向の長さを調整することで、隙間tを所望の値に調整することができる。
RF電池100の通常運転時は、図1の上図に示すように、隙間tの範囲内で弾性部材204は伸縮自在であり、弾性部材204における積層体の積層方向に圧縮する内向きの圧力で、電解液の内圧によって広がる積層体を締め付ける。隙間tの範囲内であれば、弾性部材204の圧縮力で積層体を適切に締め付けることができ、積層体の各部材(セルフレーム120の枠体122)間から電解液が漏れることはない。
一方、RF電池100の異常運転時は、電解液の過度の内圧によって積層体は上記隙間tの範囲を超えて広がろうとし、弾性部材204の圧縮力では電解液の漏れを抑制できる程度に積層体を適切に締め付けきれない虞がある。ストッパ1を備えることで、図1の下図に示すように、電解液の内圧によって積層体が積層方向に膨張すると共に弾性部材204が収縮するが、ストッパ1の当接端面10がエンドプレート201の端面に当接するため、弾性部材204が隙間tの範囲を超えて収縮することはない。よって、電解液の過度の内圧によってエンドプレート201が積層体の外方(図1の右側)に動いたとしても、隙間tの範囲を超えて動くことが規制される。そのため、積層体の各部材(セルフレーム120の枠体122)間に隙間が生じることを抑制でき、電解液が漏れることを抑制できる。
ストッパ1の当接端面10は、エンドプレート201の端面と当接する部分であり、この当接端面の面積が大きい方がエンドプレート201からの荷重を分散させ易く、積層体が積層方向に広がることを抑制し易い。一方、当接端面の面積が大き過ぎるとストッパ1が大型化する。
ストッパ1は、電解液の過度の内圧が作用したエンドプレート201を押さえ付けることができ、その過度の内圧によって変形しない剛性を有する各種の材料を利用することができる。ストッパ1の構成材料として、アルミニウムやその合金、マグネシウムやその合金、銅やその合金、鋼やオーステナイト系ステンレス鋼などの金属材料を利用することが挙げられる。
棒状体202・締付部材(ナット)203・弾性部材204は、図7,8に示すように、エンドプレート201の周方向に複数設けられる。ストッパ1は、少なくともエンドプレート201の中心を挟んだ対向位置にある弾性部材204に対して設けられることが好ましい。例えば、エンドプレート201が点対称な形状である場合、ストッパ1は、エンドプレート201の中心を通る直線状上で対向位置にある弾性部材204に対して設けられることが挙げられる。上記対向位置にある弾性部材204に対してストッパ1を設ける場合、エンドプレート201の周方向に沿った全ての弾性部材204に対してストッパ1を設けなくてもよい。例えば、エンドプレート201が矩形状の場合(図7を参照)、少なくとも四隅にストッパ1を設けることが好ましい。エンドプレート201が矩形状で一辺が長い場合や、エンドプレートが円形の場合等は、等間隔にストッパ1を設けることが好ましい。全ての弾性部材204に対してストッパ1を設けてもよい。一部の弾性部材204にストッパ1を設ける場合、全ての弾性部材204にストッパ1を設ける場合に比較してストッパ1の数を削減できる。一方、全ての弾性部材204にストッパ1を設ける場合、RF電池100の異常時にエンドプレート201をより強固に押さえ付けることができる。
積層体に作用する電解液の内圧は、RF電池100のシステムに組み込まれた圧力計で検出することができる。また、積層体からの電解液の漏れは、液漏れセンサで検出することができる。これら圧力計や液漏れセンサ以外に、ストッパ1がエンドプレート201に当接したことを検出する検出手段、例えばフィルム状のセンサなどを設けてもよい。
ストッパ1を備えない場合、セルスタック200の組立時に、電解液の内圧が過度に上昇する異常時を考慮して、締付部材(ナット)203による締付力を強くし、弾性部材204による圧縮力を強くすれば、異常時でも電解液が漏れないように、弾性部材204によって積層体を適切に締め付けることはできると考えられる。しかし、この場合、電解液の内圧が許容範囲内である正常時であっても、常に異常時を考慮した強い締付力が積層体に作用することになり、積層体を構成するセルフレーム120が損傷し易くなる。ストッパ1を備える場合、締付部材(ナット)203による締付力を、異常時を考慮した強い締付力とする必要がなく、正常時における電解液が漏れない程度の締付力とすることができ、正常時に過度の締付力が積層体に作用することを抑制できる。つまり、異常時にのみ機能するストッパ1を備えることで、セルフレーム120の損傷を抑制できると共に、正常時は勿論、異常時であっても積層体から電解液が漏れることを抑制できる。
≪実施形態2≫
実施形態2のセルスタック200は、図2に示すように、棒状体202と弾性部材204との間に配置されるストッパ2を備える。ストッパ2は、棒状体202が貫通する貫通孔30を有する複数(ここでは2つ)のナット2a,2b(ダブルナット)で構成される。棒状体202には、その両端部から弾性部材204が配置される部分に亘って、ナット2a,2bをねじ込むための雄ねじ加工が施されている。二つのナット2a,2bは、棒状体202の雄ねじに螺合して固定される。二つのナット2a,2bは、各ナットの端面が互いに圧接されるように各ナットに逆回転での締め付けが行われることにより、棒状体202に対して位置ずれすることを抑制する。ストッパ2は、エンドプレート201側にあるナット2aに当接端面10を備える。二つのナット2a,2bは、同一のものであってもよいし、異なるものを用いてもよい。図2も図1と同様に、上図はRF電池100の通常運転時における場合を示し、下図はRF電池100の異常運転時における場合を示す。
実施形態2のセルスタック200は、図2に示すように、棒状体202と弾性部材204との間に配置されるストッパ2を備える。ストッパ2は、棒状体202が貫通する貫通孔30を有する複数(ここでは2つ)のナット2a,2b(ダブルナット)で構成される。棒状体202には、その両端部から弾性部材204が配置される部分に亘って、ナット2a,2bをねじ込むための雄ねじ加工が施されている。二つのナット2a,2bは、棒状体202の雄ねじに螺合して固定される。二つのナット2a,2bは、各ナットの端面が互いに圧接されるように各ナットに逆回転での締め付けが行われることにより、棒状体202に対して位置ずれすることを抑制する。ストッパ2は、エンドプレート201側にあるナット2aに当接端面10を備える。二つのナット2a,2bは、同一のものであってもよいし、異なるものを用いてもよい。図2も図1と同様に、上図はRF電池100の通常運転時における場合を示し、下図はRF電池100の異常運転時における場合を示す。
ストッパ2の当接端面10は、ストッパ1と同様に、電解液の内圧が所定値未満の正常時は、エンドプレート201との間に隙間tを有する。よって、RF電池100の通常運転時は、図2の上図に示すように、隙間tの範囲内で弾性部材204は伸縮自在であり、弾性部材204における積層体の積層方向に圧縮する内向きの圧力で、電解液の内圧によって広がる積層体を適切に締め付ける。
一方、RF電池100の異常運転時は、図2の下図に示すように、ストッパ2の当接端面10がエンドプレート201の端面に当接し、弾性部材204が隙間tの範囲を超えて収縮することを規制し、エンドプレート201が積層体の外方(図2の右側)に動いたとしても、隙間tの範囲を超えて動くことを規制する。そのため、積層体の各部材(セルフレーム120の枠体122)間に隙間が生じることを抑制でき、電解液が漏れることを抑制できる。
ストッパ2は、棒状体202の雄ねじに螺合して固定されているため、電解液の過度の内圧によって変形しないと共に回転しない剛性を有する。ストッパ2がダブルナットで構成されることで、ダブルナットの棒状体202の軸方向の位置を容易に変えることができるため、隙間tを容易に調整できる。また、ストッパ2がダブルナットで構成されることで、各ナット2a,2bが空回りして隙間tが狭くなったり、広くなったりすることを抑制できる。本例では、ダブルナットで構成しているが、三つ以上のナットで構成してもよい。また、長手方向の長さを長くした一つのナットで構成してもよい。ストッパ2をナットで構成する場合は、ナットが棒状体202に対して空回りしないように固定される。
≪実施形態3≫
実施形態3のセルスタック200は、図3に示すように、弾性部材204の外周に配置されるストッパ3を備える。ストッパ3は、棒状体202及び弾性部材204が貫通する貫通孔30を有する筒部材である。ストッパ3は、内径が弾性部材204の外径と同等以上である。ストッパ3は、押さえ板205に固定される固定部20と、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上の異常時にエンドプレート201の端面に当接する当接端面10とを備える。ストッパ3は、押さえ板205等の他の部材に固定しなくてもよい。図3も図1と同様に、上図はRF電池100の通常運転時における場合を示し、下図はRF電池100の異常運転時における場合を示す。
実施形態3のセルスタック200は、図3に示すように、弾性部材204の外周に配置されるストッパ3を備える。ストッパ3は、棒状体202及び弾性部材204が貫通する貫通孔30を有する筒部材である。ストッパ3は、内径が弾性部材204の外径と同等以上である。ストッパ3は、押さえ板205に固定される固定部20と、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上の異常時にエンドプレート201の端面に当接する当接端面10とを備える。ストッパ3は、押さえ板205等の他の部材に固定しなくてもよい。図3も図1と同様に、上図はRF電池100の通常運転時における場合を示し、下図はRF電池100の異常運転時における場合を示す。
ストッパ3の当接端面10は、ストッパ1と同様に、電解液の内圧が所定値未満の正常時は、エンドプレート201との間に隙間tを有する。よって、RF電池100の通常運転時は、図3の上図に示すように、隙間tの範囲内で弾性部材204は伸縮自在であり、弾性部材204における積層体の積層方向に圧縮する内向きの圧力で、電解液の内圧によって広がる積層体を適切に締め付ける。
一方、RF電池100の異常運転時は、図3の下図に示すように、ストッパ3の当接端面10がエンドプレート201の端面に当接し、弾性部材204が隙間tの範囲を超えて収縮することを規制し、エンドプレート201が積層体の外方(図3の右側)に動いたとしても、隙間tの範囲を超えて動くことを規制する。そのため、積層体の各部材(セルフレーム120の枠体122)間に隙間が生じることを抑制でき、電解液が漏れることを抑制できる。
≪実施形態4≫
実施形態4のセルスタック200は、図4に示すように、弾性部材204と締付部材(ナット)203との間に配置されるストッパ4を備える。また、実施形態4のセルスタック200は、図4に示すように、エンドプレート201に弾性部材204を収納する凹部201bと、ストッパ4に当て止めされる当接面201cとを備える。図4も図1と同様に、上図はRF電池100の通常運転時における場合を示し、下図はRF電池100の異常運転時における場合を示す。
実施形態4のセルスタック200は、図4に示すように、弾性部材204と締付部材(ナット)203との間に配置されるストッパ4を備える。また、実施形態4のセルスタック200は、図4に示すように、エンドプレート201に弾性部材204を収納する凹部201bと、ストッパ4に当て止めされる当接面201cとを備える。図4も図1と同様に、上図はRF電池100の通常運転時における場合を示し、下図はRF電池100の異常運転時における場合を示す。
ストッパ4は、棒状体202が貫通する貫通孔30を有し、棒状体202の全周に亘って弾性部材204の端面外縁よりも外方に突出する板状部材である。本例では、弾性部材204の伸縮力を押さえる押さえ板205がストッパ4を兼ねており、押さえ板205のうち弾性部材204の端面外縁よりも外方に位置する部分(弾性部材204の端面が接触しない外周縁部領域)に、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上の異常時にエンドプレート201の端面に当接する当接端面10を備える。
エンドプレート201に設けられる凹部201bは、電解液の内圧が所定値未満の正常時に弾性部材204の一部を収納し、電解液の内圧が所定値以上の異常時は弾性部材204の全部を収納する深さを有する。凹部201bに弾性部材の少なくとも一部が収納されることで、エンドプレート201からの弾性部材204及び棒状体202の突出量を小さくできる。凹部201bの底面には、弾性部材204の端面が当接される。凹部201bの開口部周縁のエンドプレート201の表面には、積層体の内側に供給される電解液の内圧が所定値以上の異常時にストッパ4の当接端面10と当接する当接面201cを備える。
ストッパ4の当接端面10は、電解液の内圧が所定値未満の正常時は、エンドプレート201の当接面201cとの間に隙間tを有する。この隙間tは、エンドプレート201に設けられた凹部201bの深さ、弾性部材204のばね定数や長さ、棒状体202に対するナット203の位置等に応じて、電解液の内圧が所定値未満の場合に所望の値となるように適宜選択すればよい。RF電池100の通常運転時は、図4の上図に示すように、隙間tの範囲内で弾性部材204は伸縮自在であり、弾性部材204における積層体の積層方向に圧縮する内向きの圧力で、電解液の内圧によって広がる積層体を適切に締め付ける。
一方、RF電池100の異常運転時は、図4の下図に示すように、電解液の過度の内圧によってエンドプレート201が積層体の外方(図4の右側)に動くと、エンドプレート201の当接面201cがストッパ4の当接端面10に当て止めされ、積層体が隙間tの範囲を超えて動くことを規制する。そのため、積層体の各部材(セルフレーム120の枠体122)間に隙間が生じることを抑制でき、電解液が漏れることを抑制できる。
〔その他のRF電池の構成部材〕
・正極電極及び負極電極
正極電極104及び負極電極105は、供給された電解液が各電極104,105に浸透、拡散して、電解液中の活物質が各電極104,105上で電池反応を行い、反応後の電解液を排出する。この目的から、各電極104,105は、多数の微細な細孔を有する多孔体で構成される。各電極104,105の構成材料は、炭素繊維を含む多孔体、例えば、カーボンフェルトやカーボンペーパーなどが好適に利用できる。公知の電極を利用できる。
・正極電極及び負極電極
正極電極104及び負極電極105は、供給された電解液が各電極104,105に浸透、拡散して、電解液中の活物質が各電極104,105上で電池反応を行い、反応後の電解液を排出する。この目的から、各電極104,105は、多数の微細な細孔を有する多孔体で構成される。各電極104,105の構成材料は、炭素繊維を含む多孔体、例えば、カーボンフェルトやカーボンペーパーなどが好適に利用できる。公知の電極を利用できる。
・隔膜
隔膜101は、例えば、陽イオン交換膜や陰イオン交換膜といったイオン交換膜が挙げられる。イオン交換膜は、(1)正極活物質のイオンと負極活物質のイオンとの隔離性に優れる、(2)電池セル100C内での電荷担体であるH+イオンの透過性に優れる、といった特性を有しており、隔膜101に好適に利用できる。公知の隔膜を利用できる。
隔膜101は、例えば、陽イオン交換膜や陰イオン交換膜といったイオン交換膜が挙げられる。イオン交換膜は、(1)正極活物質のイオンと負極活物質のイオンとの隔離性に優れる、(2)電池セル100C内での電荷担体であるH+イオンの透過性に優れる、といった特性を有しており、隔膜101に好適に利用できる。公知の隔膜を利用できる。
・セルフレーム
双極板121は、電気抵抗が小さい導電性材料であって、電解液と反応せず、電解液に対する耐性(耐薬品性、耐酸性など)を有するもの、例えば、炭素材と有機材とを含有する複合材料を利用できる。より具体的には黒鉛などの導電性無機材(粉末や繊維など)とポリオレフィン系有機化合物や塩素化有機化合物などの有機材とを含む導電性プラスチックなどを板状に成形したものを利用できる。枠体122は、電解液に対する耐性、電気絶縁性に優れる樹脂などで構成される。
双極板121は、電気抵抗が小さい導電性材料であって、電解液と反応せず、電解液に対する耐性(耐薬品性、耐酸性など)を有するもの、例えば、炭素材と有機材とを含有する複合材料を利用できる。より具体的には黒鉛などの導電性無機材(粉末や繊維など)とポリオレフィン系有機化合物や塩素化有機化合物などの有機材とを含む導電性プラスチックなどを板状に成形したものを利用できる。枠体122は、電解液に対する耐性、電気絶縁性に優れる樹脂などで構成される。
〔電解液〕
RF電池100に利用する電解液は、金属イオンや非金属イオンなどの活物質イオンを含む。例えば、正極活物質及び負極活物質として、価数の異なるバナジウムイオン(図5)を含むバナジウム系電解液が挙げられる。その他、正極活物質として鉄(Fe)イオン、負極活物質としてクロム(Cr)イオンを含む鉄−クロム系電解液、正極活物質としてマンガン(Mn)イオン、負極活物質としてチタン(Ti)イオンを含むマンガン−チタン系電解液などが挙げられる。電解液は、活物質に加えて、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸から選択される少なくとも1種の酸又は酸塩を含む水溶液などを利用できる。
RF電池100に利用する電解液は、金属イオンや非金属イオンなどの活物質イオンを含む。例えば、正極活物質及び負極活物質として、価数の異なるバナジウムイオン(図5)を含むバナジウム系電解液が挙げられる。その他、正極活物質として鉄(Fe)イオン、負極活物質としてクロム(Cr)イオンを含む鉄−クロム系電解液、正極活物質としてマンガン(Mn)イオン、負極活物質としてチタン(Ti)イオンを含むマンガン−チタン系電解液などが挙げられる。電解液は、活物質に加えて、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸から選択される少なくとも1種の酸又は酸塩を含む水溶液などを利用できる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。例えば、積層体の仕様(積層体の積層数や形状、大きさなど)、電解液の種類などを変更することができる。
本発明のセルスタックは、レドックスフロー電池のセルスタックとして好適に利用できる。本発明のレドックスフロー電池は、太陽光発電、風力発電などの自然エネルギーの発電に対して、発電出力の変動の安定化、発電電力の余剰時の蓄電、負荷平準化などを目的とした蓄電池に利用できる。また、本発明のレドックスフロー電池は、一般的な発電所に併設されて、瞬低・停電対策や負荷平準化を目的とした蓄電池としても利用できる。特に、本発明のレドックスフロー電池は、上述の目的の大容量の蓄電池に好適に利用できる。
100 レドックスフロー電池(RF電池)
100C 電池セル
101 隔膜
102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極
106 正極タンク 107 負極タンク
108〜111 配管 112,113 ポンプ
200 セルスタック
201 エンドプレート 201b 凹部 201c 当接面
202 棒状体
203 締付部材(ナット)
204 弾性部材(圧縮コイルばね)
205 押さえ板
120 セルフレーム 121 双極板 122 枠体
123,124 給液孔 125,126 排液孔
127 シール部材
1,2,3,4 ストッパ
10 当接端面 20 固定部 30 貫通孔
2a,2b ナット
100C 電池セル
101 隔膜
102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極
106 正極タンク 107 負極タンク
108〜111 配管 112,113 ポンプ
200 セルスタック
201 エンドプレート 201b 凹部 201c 当接面
202 棒状体
203 締付部材(ナット)
204 弾性部材(圧縮コイルばね)
205 押さえ板
120 セルフレーム 121 双極板 122 枠体
123,124 給液孔 125,126 排液孔
127 シール部材
1,2,3,4 ストッパ
10 当接端面 20 固定部 30 貫通孔
2a,2b ナット
Claims (7)
- 複数の電池セルと、その両端部に配置されるエンドプレートとを有する積層体と、
前記エンドプレートを貫通して延びる棒状体と、
前記棒状体の端部に結合され、前記積層体を積層方向に締め付ける締付部材と、
前記エンドプレートと前記締付部材との間に配置され、前記積層体の積層方向への膨張・収縮を吸収する弾性部材とを備えるセルスタックであって、
前記棒状体と同軸状に配置され、前記積層体の積層方向への膨張に伴う前記弾性部材の収縮を規制するストッパを備えるセルスタック。 - 前記ストッパは、前記棒状体が貫通する筒部材である請求項1に記載のセルスタック。
- 前記ストッパは、前記棒状体と前記弾性部材との間に配置されている請求項1又は請求項2に記載のセルスタック。
- 前記ストッパは、前記弾性部材の外周に配置されている請求項1又は請求項2に記載のセルスタック。
- 前記ストッパは、前記弾性部材と前記締付部材との間に配置されると共に、前記弾性部材の端面外縁よりも外方に突出する突出部分を有する板状部材であり、
前記エンドプレートは、
前記弾性部材を収納可能な凹部と、
前記凹部の開口部周縁に、前記積層体の積層方向への膨張に伴い前記ストッパの突出部分に当て止めされる当接面とを備える請求項1に記載のセルスタック。 - 前記弾性部材及び前記ストッパは、前記エンドプレートの中心を挟んだ対向位置に配置される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のセルスタック。
- 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のセルスタックと、
前記セルスタックに正極電解液を循環させる正極循環機構と、
前記セルスタックに負極電解液を循環させる負極循環機構とを備えるレドックスフロー電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016098219A JP2017208178A (ja) | 2016-05-16 | 2016-05-16 | セルスタック、及びレドックスフロー電池 |
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---|---|
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JP (1) | JP2017208178A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114050297A (zh) * | 2021-10-19 | 2022-02-15 | 北京和瑞储能科技有限公司 | 一种用于液流电池堆组装的自动打包装置及方法 |
US12027715B2 (en) | 2019-01-08 | 2024-07-02 | Lg Energy Solution, Ltd. | Battery module having swelling gauge, and battery pack comprising same |
-
2016
- 2016-05-16 JP JP2016098219A patent/JP2017208178A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US12027715B2 (en) | 2019-01-08 | 2024-07-02 | Lg Energy Solution, Ltd. | Battery module having swelling gauge, and battery pack comprising same |
CN114050297A (zh) * | 2021-10-19 | 2022-02-15 | 北京和瑞储能科技有限公司 | 一种用于液流电池堆组装的自动打包装置及方法 |
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