JP2014139447A - トロイダル型無段変速機及び無段変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧装置が発生する押圧力を過大にせずに、入力側、出力側両ディスク同士の間を通過するトルクが急変動した場合にも、トラクション部で有害な滑り(グロススリップ)が発生するのを防止できる構造を実現する。
【解決手段】トロイダル型無段変速機の変速速度が速い程、押圧装置が発生する押圧力の算出に用いる、このトロイダル型無段変速機のトラクション部のトラクション係数を小さくする。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば車両(自動車)用の自動変速装置、建設機械(建機)や農業機械(農機)用の自動変速装置、航空機(固定翼機、回転翼機、飛行船等)等で使用されるジェネレータ(発電機)用の自動変速装置、ポンプ等の各種産業機械の運転速度を調節する為の自動変速装置として利用する、トロイダル型無段変速機、及び、このトロイダル型無段変速機を組み込んだ無段変速装置の改良に関する。
自動車用自動変速機として使用されるトロイダル型無段変速機が、特許文献1〜6等の多くの刊行物に記載され、且つ、一部で実施されていて周知である。この様なトロイダル型無段変速機は、互いに対向する軸方向側面をトロイド曲面とした第一のディスク(例えば入力側ディスク)と第二のディスク(例えば出力側ディスク)との間に、複数個のパワーローラを挟持して成る。運転時には、前記入力側ディスクの回転が、これら各パワーローラを介して前記出力側ディスクに伝達される。これら各パワーローラは、それぞれトラニオン等の支持部材に回転自在に支持されており、これら各支持部材は、それぞれ前記両ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心とする揺動変位を自在に支持されている。これら両ディスク同士の間の変速比を変える場合は、油圧式のアクチュエータにより前記各支持部材を前記枢軸の軸方向に変位させる。この様なアクチュエータへの圧油の給排は、制御弁により制御すると共に、前記各支持部材の動きをこの制御弁にフィードバックする様に構成している。
前記アクチュエータへの圧油の給排に基づき、前記各支持部材を前記枢軸の軸方向に変位させると、前記各パワーローラの周面と前記入力側、出力側各ディスクの側面との転がり接触部(トラクション部)に作用する、接線方向の力の向きが変化(転がり接触部にサイドスリップが発生)する。そして、この力の向きの変化に伴って前記各支持部材が前記枢軸を中心に揺動(傾斜)し、前記各パワーローラの周面と前記入力側、出力側各ディスクの側面との接触位置が変化する。これら各パワーローラの周面を、この入力側ディスクの側面の径方向外寄り部分と、前記出力側ディスクの側面の径方向内寄り部分とに転がり接触させれば、前記両ディスク同士の間の変速比が増速側になる。これに対して、前記各パワーローラの周面を、前記入力側ディスクの側面の径方向内寄り部分と、前記出力側ディスクの側面の径方向外寄り部分とに転がり接触させれば、前記両ディスク同士の間の変速比が減速側になる。
又、上述の様なトロイダル型無段変速機を実際の自動車用自動変速機に組み込む場合、遊星歯車機構等の歯車式の差動ユニットと組み合わせて無段変速装置を構成する事が、従来から提案されている。図9〜10は、特許文献3に記載された無段変速装置のブロック図(図9)及び油圧に関する制御回路(図10)を示している。先ず、図9のブロック図により、本発明の対象となるトロイダル型無段変速機を組み込んだ、無段変速装置に就いて説明する。この図9中、太矢印は動力の伝達経路を、実線は油圧回路を、破線は電気回路を、それぞれ示している。エンジン1の出力は、ダンパ2を介して、入力軸3に入力される。この入力軸3に伝達された動力は、トロイダル型無段変速機4を構成する押圧装置5から入力側ディスク6に伝達され、更に複数個のパワーローラ7を介して出力側ディスク8に伝達される。これら両ディスク6、8のうち、入力側ディスク6の回転速度は入力側回転センサ9により、出力側ディスク8の回転速度は出力側回転センサ10により、それぞれ測定して、制御器11に入力し、前記両ディスク6、8間の(トロイダル型無段変速機4の)変速比を算出する。前記押圧装置5は、後述する図10に示す様に、油圧の導入に伴ってこの油圧に比例した押圧力を発生させる油圧式のものとしている。
又、前記入力軸3に伝達された動力は、直接又は前記トロイダル型無段変速機4を介して、差動ユニットである遊星歯車装置12に伝達される。そして、この遊星歯車装置12の構成部材の差動成分が、クラッチ装置13を介して出力軸14に取り出される。尚、このクラッチ装置13は、後述する図10に示す低速用クラッチ15及び高速用クラッチ16を表すものである。又、図示の例では、出力軸回転センサ17により前記出力軸14の回転速度を検出して、前記入力側回転センサ9及び出力側回転センサ10の故障の有無を判定する為のフェールセーフを可能としている。
一方、前記ダンパ2部分から取り出した動力によりオイルポンプ18(図10の18a、18b)を駆動し、このオイルポンプ18から吐出した圧油を、前記押圧装置5と、前記パワーローラ7を支持した支持部材であるトラニオンを枢軸(図示省略)の軸方向に変位させるアクチュエータ19(図10参照)の変位量を制御する為の制御弁装置20とに、送り込み自在としている。尚、この制御弁装置20とは、後述する図10に示す制御弁21と、差圧シリンダ22と、補正用制御弁23a、23bと、高速用切換弁24及び低速用切換弁25とを合わせたものである。このうちの制御弁21は、前記アクチュエータ19への圧油の給排を制御するものである。又、このアクチュエータ19に設けた1対の油圧室26a、26b(図10参照)内の油圧を油圧センサ27(実際には図10に示す様に1対の油圧センサ27a、27b)により検出して、その検出信号を、前記制御器11に入力している。
前記制御器11は、前記油圧センサ27からの信号(前記両油圧室26a、26b内の油圧の差)に基づいて、前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク、トロイダル型無段変速機の技術分野で周知の、所謂2Ft)を算出する。そして、この様に算出される通過トルクに応じて前記トロイダル型無段変速機4の変速比を補正すべく、前記制御弁21の構成部材であるスリーブ28(図10参照)を、前記差圧シリンダ22により変位させる。この様な差圧シリンダ22への圧油の給排は、前記補正用制御弁23a、23bにより制御される。又、前記制御弁装置20は、駆動部材であるステッピングモータ29と、後述する押圧力調整弁41を切り換える為のライン圧制御用電磁開閉弁30と、前記補正用制御弁23a、23bを切り換える為の電磁弁31と、前記高速用切換弁24及び低速用切換弁25を切り換える為のシフト用電磁弁32とにより、その作動状態を切り換えられる。そして、これらステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、電磁弁31と、シフト用電磁弁32とは、何れも前記制御器11からの制御信号に基づいて切り換えられる。
又、前記制御器11には、前記各回転センサ9、10、17及び前記油圧センサ27からの信号の他、油温センサ33の検出信号と、ポジションスイッチ34の位置信号と、アクセルセンサ35の検出信号と、ブレーキスイッチ36の信号とを入力している。このうちの油温センサ33は、無段変速装置を納めたケーシング内の潤滑油(トラクションオイル)の温度を検出するものである。又、前記ポジションスイッチ34は、後述する図10に記載した手動油圧切換弁37を切り換える為の、運転席に設けられたシフトレバー(操作レバー)の操作位置(選択位置)を表す信号を発するものである。又、前記アクセルセンサ35は、アクセルペダルの開度を検出する為のものである。更に、前記ブレーキスイッチ36は、ブレーキペダルが踏まれた事、或いはパーキングブレーキが操作された事を検出して、その事を表す信号を発するものである。
又、前記制御器11は、前記各スイッチ34、36及び各センサ9、10、17、27、33、35からの信号に基づいて、前記ステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、電磁弁31と、シフト用電磁弁32とに前記制御信号を送る他、前記エンジン1を制御する為のエンジンコントローラ38に制御信号を送る。そして、前記入力軸3と前記出力軸14との間の速度比を変えたり、或いは停止時若しくは極低速走行時に前記トロイダル型無段変速機4を通過して前記出力軸14に加えられるトルク(通過トルク)を制御する。
図10は、上述の様な無段変速装置を制御する油圧回路を示している。この油圧回路では、油溜39から吸引されてオイルポンプ18a、18bにより吐出された圧油を、低圧側調整弁40並びに押圧力調整弁41により所定圧に調整自在としている。このうちの押圧装置5側に送る油圧を調整するこの押圧力調整弁41は、リリーフ弁としての機能を備えたもので、第一〜第三のパイロット部42〜44を備える。このうちの第一、第二のパイロット部42、43は、前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルクの大きさに応じて、前記押圧力調整弁41の開弁圧を調節する為のものである。これに対して、第三のパイロット部44は、前記トロイダル型無段変速機4の変速比、このトロイダル型無段変速機4の内部に存在する潤滑油(トラクションオイル)の温度、駆動源であるエンジン1の回転速度等、前記伝達トルク以外の運転条件に応じて前記押圧力調整弁41の開弁圧を調節する為のものである。図示の例の場合、前記第一〜第三のパイロット部42〜44に導入する油圧を適切に調節する事で、前記押圧装置5が発生する押圧力を、前記トロイダル型無段変速機4の運転状況に応じ、適正に規制する様に構成している。
この為に、図示の例の場合は、前記第一、第二のパイロット部42、43のうちの何れかのパイロット部に導入する油圧が高くなる程、前記押圧力調整弁41の開弁圧が高くなり、前記押圧装置5を構成する油圧室45内に導入する油圧を高くする様に構成している。又、これと共に、パワーローラ7を支持する支持部材(トラニオン)を枢軸の軸方向に変位させる為のアクチュエータ19にピストン46を挟んで設けた1対の油圧室26a、26b同士の間の差圧を、差圧取り出し弁47を介して、何れかのパイロット部42、43に導入する様にしている。この差圧取り出し弁47は、前記アクチュエータ19の油圧室26a、26b内の油圧の差、即ち、トロイダル型無段変速機4を通過するトルクが大きくなる程、前記押圧力調整弁41の何れかのパイロット部42、43に導入される油圧が高くなる様に切り換えられる。従って、前記押圧装置5の油圧室45内に導入される油圧、延いてはこの押圧装置5が発生する押圧力は、前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルクが大きくなる程大きくなる。
又、図示の例の場合、前記制御器11からの指令により制御されるライン圧制御用電磁開閉弁30の切り換えに基づき、前記第三のパイロット部44に油圧を導入自在としている。即ち、前記制御器11は、前記トロイダル型無段変速機4の変速比、内部に存在する潤滑油の温度、駆動源であるエンジン1の回転速度等を勘案して、前記押圧装置5に発生させるべき押圧力の最適値に応じた油圧の必要値を算出する。そして、この必要値と前記目標値との差である補正値に対応する油圧を、前記ライン圧制御用電磁開閉弁30の切り換えに基づき、前記第三のパイロット部44に導入する。この様にしてこの第三のパイロット部44に導入された油圧は、前記押圧力調整弁41のスプール48を、図10の左方に押し、前記押圧装置5に導入される油圧を低下させる(減圧する)。
この結果、前記押圧装置5に導入される油圧が、前記差圧取り出し弁47が設定した目標値から、前記第三のパイロット部44に導入された油圧に基づく補正値を減じた値に比例する必要値に補正(減圧)される。尚、前記第三のパイロット部44に導入する油圧は、前記変速比が所定値(最も大きな油圧を必要とする値で、例えば1.32)からのずれが大きくなる程、前記油温が低い程、それぞれ高くする。以上に述べた様に、特許文献3に記載された構造を含めて、各トラクション部の面圧を確保する為の押圧装置として油圧式のものを使用するトロイダル型無断変速機4の場合には、この押圧装置が発生すべき押圧力を、このトロイダル型無段変速機4の通過トルクや変速比、油温等から求め、この押圧力に見合う油圧を前記押圧装置5の油圧室45内に導入する様にしている。
この油圧室45内に導入する油圧が、常に前記通過トルクに見合う値以上であり、前記各トラクション部の面圧が必要値以上であれば、これら各トラクション部で有害な(不可避的に生じる、スピン滑りを含む、動力伝達の為に必要な微小な滑り以外の)滑りが発生する事はない。この有害な滑りの発生を防止する為には、前記油圧室45内に導入する油圧に関する安全率を高く(「実際に導入する油圧」/「必要油圧」を大きく)する事が考えられる。但し、前記安全率を高くし過ぎて、前記各トラクション部の面圧が過大になると、これら各トラクション部で発生する、スピンロスを初めとする伝達ロスが大きくなり、前記トロイダル型無段変速機の伝達効率が低下する。この為、前記安全率を余り大きくする事は好ましくない。
但し、前記安全率を低く抑える(「1」を超える値であるが「1」に近い値にする)と、前記トロイダル型無段変速機4の変速比が急変動した場合に、前記押圧装置5が発生する押圧力が不足する可能性がある。この点に就いて、以下に説明する。この押圧装置5に発生させるべき押圧力(目標押圧力)は、前記トロイダル型無段変速機4の各トラクション部に於けるトラクション係数(接線力/法線力)μ及び前記入力側ディスク6の入力トルクから次の(1)〜(2)式の関係に基づいて求められる。尚、前記入力側ディスク6への入力トルクは、前記アクセルセンサ35から入力されるアクセル開度及びエンジンの回転数等から算出したり、前記両油圧室26a、26b同士の間の油圧の差(差圧)から求める。
Figure 2014139447
Figure 2014139447
このうちの(1)式中、Fは前記押圧装置5による軸力を、FCFは遠心油圧による軸力を、FCANは遠心油圧に対するキャンセル機構による軸力を、Sは前記両油圧室26a、26bを仕切る前記ピストン46の有効面積を、それぞれ表わしている。尚、押圧装置5が複数のピストンから構成される場合、FCFは各ピストンの遠心油圧による軸力を、Sは各ピストンの有効面積を、それぞれ合計した値とする。又、前記(2)式中、φは前記各パワーローラ7の傾転角(前記トロイダル型無段変速機4の変速比に対応する角度)を、Tinは前記入力側ディスク6への入力トルクを、Rは前記各ディスク6、8の半径を、それぞれ表わしている。尚、Kは、前記トロイダル型無段変速機4のキャビティ径をDとすると、次の(3)式の様に表わされる。
Figure 2014139447
ここで、前記トロイダル型無段変速機4の各トラクション部に於けるトラクション係数μは、図11〜12に示す様に、これら各トラクション部を潤滑するトラクションオイルが通常用いられる油温である20度以上では、これら各トラクション部に於ける油温が高くなる程小さくなる。従って、前記トラクション係数μを、これら各トラクション部に於ける油温に拘らず一定値として押圧力算出を行った場合、上述の(1)〜(2)式により求められる目標押圧力は、前記油温が高くなる程、実際に前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルクを伝達する為に必要とされる押圧力(必要押圧力)に比べて不足する傾向が大きくなり、前記各トラクション部の面圧が不足する傾向となる。この結果、これら各トラクション部で有害な滑りが発生し、前記トロイダル型無段変速機4の伝達効率が著しく低下したり、最悪の場合には、動力伝達を殆ど行わずにトラクション部が滑る、所謂グロススリップが発生して、前記トロイダル型無段変速機4の耐久性を低下させる原因となる。これに対し、前記各トラクション部に於ける油温をセンサにより測定し、前記トラクション係数μを修正する事も考えられるが、治具が必要となったり、配線等の関係上、実車で行うのは現実的ではない。そこで、従来は無段変速装置を納めるケーシング内や潤滑油路等に設けた前記油温センサ33により、前記トラクションオイルの油温を測定していた。しかし、前記各トラクション部に於ける油温が上昇してから、前記油温センサ33の測定値が上昇するまでに遅れが生じ、この遅れが発生している間、前記押圧装置5による押圧力が不足する可能性があった。
上述の様なトラクション係数μの低下の原因となる、前記各トラクション部に於ける油温の上昇は、例えば自動車のアクセルペダルやブレーキペダルが急激に操作されたり、変速比切換スイッチの操作に基づいて、前記トロイダル型無段変速機4の通過トルクが急変動し、変速比が急変動した場合に発生する。即ち、このトロイダル型無段変速機4の変速比が急変動すると(このトロイダル型無段変速機4の変速速度が速いと)、前記各トラクション部に於けるサイドスリップに基づく発熱量が増大し、これら各トラクション部に於ける油温が上昇する。この結果、これら各トラクション部に於けるトラクション係数μが小さくなり、前記油温による影響を考慮しない場合に、前記(1)〜(2)式により求められる目標押圧力が、前記必要押圧力と比較して不足する可能性がある。
これに対し、特許文献7には、トロイダル型無段変速機の変速比を、予め設定した値に調節可能とする手動変速モード(所謂マニュアルモード)を備えた構造で、変速比切換スイッチが操作された事を条件に、予め設定した所定時間だけ押圧装置が発生する押圧力を大きくする発明が記載されている。但し、前記特許文献7に記載された発明の場合、アクセルペダルやブレーキペダルを勢い良く操作した際に、前記押圧装置が発生する押圧力を大きくする事ができない為、トラクション部(転がり接触部)の面圧が不足し、これら各トラクション部に有害な滑りが発生する可能性がある。
特開2004−169719号公報 特開2005−221018号公報 特開2006−250255号公報 特開2007−46661号公報 特開2009−121530号公報 特開2010−190362号公報 特開2012−137104号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、例えば自動車のアクセルペダル、ブレーキペダル或いは変速比切換スイッチの如く、運転者が操作する部材のうちでトロイダル型無段変速機の変速比の変化速度に影響する被操作部材が急激に操作され、このトロイダル型無段変速機の変速比が急変動した場合にも、このトロイダル型無段変速機のトラクション部で有害な滑りが発生するのを防止できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトロイダル型無段変速機及び無段変速装置のうち、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機の発明は、従来の無段変速装置と同様に、第一、第二のディスクと、複数のパワーローラと、複数個の支持部材と、アクチュエータと、変速比制御ユニットと、押圧装置とを備え、例えば自動車用の自動変速機として利用される。
このうちの第一、第二のディスクは、それぞれがトロイド曲面である軸方向側面同士を互いに対向させた状態で、相対回転を可能として互いに同心に配置されている。
又、前記各パワーローラは、前記第一、第二のディスクの軸方向側面同士の間に挟持されて、これら第一、第二のディスク同士の間で動力を伝達する。
又、前記各支持部材は、前記各パワーローラを回転自在に支持している。
又、前記アクチュエータは、前記各支持部材を、それぞれの端部に設けた枢軸の軸方向に変位させて、前記第一のディスクと前記第二のディスクとの間の変速比を変える。
又、前記変速比制御ユニットは、前記変速比を所望値にする為に、前記アクチュエータの変位方向及び変位量を制御する。
又、前記押圧装置は、前記第一のディスクと前記第二のディスクとを互いに近付く方向に押圧するもので、油圧の導入に伴ってこの油圧に比例した押圧力を発生させる油圧式のものである。
そして、前記押圧装置に導入する油圧を調整する為の油圧調整手段は、この押圧装置に導入する油圧を、前記第一のディスクと前記第二のディスクとの間で伝達する力の大きさ及び前記変速比に応じて調節する。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、前記押圧装置が発生する押圧力の大きさを、その時点でのこのトロイダル型無段変速機の変速速度に応じて調整する機能を有する。
この様な本発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記押圧装置が発生する押圧力の大きさを決定する為に用いる、前記各パワーローラの周面とこれら各ディスクの側面とのトラクション部のトラクション係数(接線力/法線力)を、前記変速速度が速くなる程小さくする様に構成する。
この場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記押圧装置が発生する押圧力に関する安全率(「実際にこの押圧装置が発生する押圧力」/「その時点での前記トロイダル型無段変速機の通過トルクを伝達する為に必要な押圧力」)を、前記変速速度が速くなる程高くする様に構成する。
或いは、請求項4に記載した発明の様に、前記押圧装置が発生する押圧力に関する余裕代(マージン、「実際にこの押圧装置が発生する押圧力」−「その時点での前記トロイダル型無段変速機の通過トルクを伝達する為に必要な押圧力」)を、前記変速速度が速くなる程大きくする様に構成する。
又、請求項5に記載した無段変速装置の発明は、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットとを備える。
このうちの差動ユニットは、前記トロイダル型無段変速機を構成する第一のディスクと共に入力軸により回転駆動される第一の入力部と、同じく第二のディスクに接続される第二の入力部とを有し、これら第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して出力軸に伝達するものである。
特に、前記請求項5に記載した無段変速装置に於いては、前記トロイダル型無段変速機が、上述した様なトロイダル型無段変速機である。
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機及び無段変速装置によれば、例えば自動車のアクセルペダル、ブレーキペダル或いは変速比切換スイッチの如き被操作部材が急激に操作され、その結果、トロイダル型無段変速機の変速比が急変動した場合でも、このトロイダル型無段変速機のトラクション部で有害な滑りが発生するのを防止できる。
本発明を適用可能な無段変速装置の1例を示すブロック図。 同じく油圧制御回路の1例を示す図。 本発明の実施の形態の第1例を示すフローチャート。 同じく、トロイダル型無段変速機の変速速度とトラクション係数との関係を示す線図。 本発明の実施の形態の第2例を示すフローチャート。 同じく、トロイダル型無段変速機の変速速度と安全率との関係を示す線図。 本発明の実施の形態の第3例を示すフローチャート。 同じく、トロイダル型無段変速機の変速速度と余裕代との関係を示す線図。 従来から知られている無段変速装置の1例を示すブロック図。 同じく油圧制御回路の1例を示す図。 トロイダル型無段変速機のトラクション部の滑り率と、トラクション係数との関係を、油温毎に示す線図。 トラクション部の滑り率を同じ(4[%])とした場合の、油温とトラクション係数との関係を示す線図。
[実施の形態の第1例]
図1〜4により、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例に就いて説明する。尚、図1は本発明を適用可能な無段変速装置の1例を、図2は同じく油圧制御回路を、それぞれ示しているが、この無段変速装置の構成に関しては、基本的には、前述の図9〜10に示した従来構造の場合と同様である。図1では、変速比切換スイッチであるパドルシフトの信号を得る為のパドルシフトセンサ49と、パーキングブレーキが操作されているか否かの信号を得る為のパーキングブレーキセンサ50と、運転者によるブレーキペダルの操作状況を表す信号を得る為のブレーキセンサ51と、車体に加わる加速度を求める為の加速度センサ52と、クラッチ装置13の切り換えに基づく、高速、低速モードの切り換え状態を判定する為のモード検出手段53との信号を制御器11に入力し、この制御器11と演算器54とを繋いでいるが、これらの点に関しては、本発明の本質とは関係しない。尚、前記ブレーキセンサ51はアクセルセンサ35と同様に、回転角ストロークセンサでも良いし、ブレーキ配管経路に取り付けられた圧力センサ等でも良い。
又、図2に示した油圧回路は、差圧シリンダ22や差圧取り出し弁47(図10参照)を省略する等、前述の従来構造に比べて簡略化しているが、これらの点に関しても、本発明の本質とは関係しない。即ち、本発明は、前述の図9〜10に示した構造でも実施できる。
次に、本例の特徴である、トロイダル型無段変速機4の変速速度に応じて押圧装置5が発生する押圧力を調整する制御に就いて、図3〜4を参照しつつ説明する。尚、図3に示した制御の為の判定は、イグニッションスイッチをONしてからOFFするまでの間、繰り返し行う。
先ず、ステップ1で、セレクトレバーが走行レンジ(D、Lレンジ又はRレンジ)であるか否かを判定する。このステップ1で、セレクトレバーが非走行レンジ(P、N)であると判定された場合には、ステップ2に進み、必要最低限の押圧力(PLOAD_NP、例えば0.3[MPa])を目標値として、押圧力制御を実施した後、終了する(開始に戻る)。即ち、セレクトレバーが非走行レンジである場合、クラッチ装置13(低速用クラッチ15及び高速用クラッチ16)は切断され、入力側ディスク6と出力側ディスク8との間で動力伝達が行われない無負荷状態となる。この様な無負荷状態から前記クラッチ装置13(前記低速用クラッチ装置15)を接続した瞬間に於いても、前記トロイダル型無段変速機4の転がり接触部(トラクション部)で過大な滑りを生じる事なく、動力伝達を開始できる様に、これら各トラクション部の面圧を最低限確保する為、前記押圧装置5の油圧室45内に導入する油圧を制御する。
一方、前記ステップ1で、セレクトレバーが走行レンジ(D、Lレンジ又はRレンジ)であると判定された場合は、ステップ3に進み、車両が走行中であるか否か(車速が0.5km/h以上であるか否か)を判定する。車両が走行中である(車速が0.5km/h以上である)と判定された場合、ステップ4に進み、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度(SFT_SPD)を算出する。この変速速度は、パワーローラ7を支持する支持部材(トラニオン)の枢軸に設けた角度センサの信号に基づいて求めたり、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度の目標値に基づいて算出する事もできる。この変速速度の目標値は、その時点の車両の走行状態を表す値(車速、アクセル開度等)に基づいて求められる、若しくは前記パドルシフトの操作により得ようとしている変速比である目標変速比と、その時点での前記トロイダル型無段変速機4の変速比(実変速比)との差、及び、アクセルペダル若しくはブレーキペダルの操作量又はパドルスイッチの操作に基づいて算出する事ができる。即ち、前記目標変速比と前記実変速比との差が同じ場合でも、アクセルペダル若しくはブレーキペダルの操作量が大きかったり、パドルスイッチが操作された場合に、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度は速くなる。
次に、ステップ5に進み、その時点での前記トロイダル型無段変速機4のトラクション部のトラクション係数(接線力/法線力)μを求める。このトラクション係数μは、例えば図4に示す様に、このトラクション係数μと、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度との相関関係として、予め実験や計算により求めておき、制御器11のメモリに、マップや計算式として記憶させておく。そして、ステップ6に進み、前記トラクション係数μ及び前記入力側ディスク6の入力トルクから前述した(1)〜(2)式の関係に基づいて、前記押圧装置5により発生すべき目標押圧力(TRGT_PLOAD)を算出する。次に、ステップ7に進み、前記ステップ6で求めた目標押圧力を目標値とし、押圧力制御を実施した後、終了する(開始に戻る)。
一方、前記ステップ3で、車両が非走行中である(車速が0.5km/h未満である)と判定された場合、ステップ8に進み、前記トロイダル型無段変速機4のトラクション係数を、予め定めた固定の値μ(例えば0.06)とする。次いで、前記ステップ6に進み、このトラクション係数μを用いて目標押圧力を算出する。
上述の様に本例の無段変速装置の場合、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度に応じて、前記押圧装置5が発生する押圧力の算出に用いるトラクション係数を適宜選択し、この押圧力を適切に調整する。この為、例えば自動車のアクセルペダルやブレーキペダルが急激に操作されたり、パドルシフトの操作に基づいて、前記トロイダル型無段変速機4の通過トルク及び変速比が急激に変化した(このトロイダル型無段変速機4の変速速度が速い)場合でも、このトロイダル型無段変速機4の各トラクション部で有害な滑り(グロススリップ)が発生するのを防止できる。即ち、前記トロイダル型無段変速機4の各トラクション部に於けるトラクション係数μの低下の原因となる油温の上昇は、このトロイダル型無段変速機4の変速速度が速い程これら各トラクション部に於けるサイドスリップに基づく発熱量が増大する結果、大きくなる。従って、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度に応じて、前記各トラクション部のトラクション係数μ、延いては、前記押圧装置5が発生する押圧力を適切に調整すれば、このトロイダル型無段変速機4の変速速度が速い場合に、前記各トラクション部でグロススリップが発生するのを防止できる。一方、前記通過トルクの変動が緩徐で、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度が比較的遅い場合(変速が行われていない場合や通常の自動変速モードによる緩やかな変速が行われている場合)には、前記各トラクション部に於ける発熱量は小さく、これら各トラクション部に於ける油温の上昇は小さい。この様な場合にも、前記変速速度に応じて前記トラクション係数μを適切に設定している為、前記押圧装置5が発生する押圧力が過度に大きくなって、過押し付け状態となる事を防止できる為、前記トロイダル型無段変速機4の伝達効率が低下する事はない。
[実施の形態の第2例]
図5〜6は、請求項1〜3、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例に就いても、前述の図9〜10に示した従来構造、或いは上述の図1〜2に示した実施の形態の第1例に係る構造の何れの構造でも実施できる。本例の場合、ステップ3で車両が走行中である(車速が0.5km/h以上である)と判定された場合、ステップ4でトロイダル型無段変速機4の変速速度を算出した後、ステップ5aに進む。そして、このステップ5aで、その時点での前記トロイダル型無段変速機4の変速速度に応じた、押圧装置5による押圧力に関する安全率(「実際にこの押圧装置5が発生する押圧力」/「その時点での前記トロイダル型無段変速機4の通過トルクを伝達する為に必要な押圧力」)Fsを求める。この安全率Fsは、例えば図6に示す様に、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度と、この安全率Fsとの相関関係として、予め実験や計算により求めておき、制御器11のメモリに、マップや計算式として記憶させておく。そして、続くステップ6aで、前述の(1)〜(2)式に基づいて算出した必要押圧力に、前記安全率Fsを乗じて(「必要押圧力」×「安全率Fs」)、前記押圧装置5により発生すべき目標押圧力(TRGT_PLOAD)を算出する。これにより、本例の場合、前記実施の形態の第1例の場合と同様に、前記トロイダル型無段変速機4の通過トルクが急変動し、このトロイダル型無段変速機4の変速速度が速い程、前記押圧装置5による押圧力を大きくできて、このトロイダル型無段変速機4の各トラクション部でのグロススリップの発生を防止できる。
一方、前記ステップ3で車両が非走行中である(車速が0.5km/h未満である)と判定された場合、ステップ8aに進み、前記油圧に関する安全率Fsを、予め定めた固定の値Fs(例えば1.1)とする。
その他の部分の構造及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図7〜8は、請求項1、2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例に就いても、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、前述の図9〜10に示した従来構造、或いは図1〜2に示した実施の形態の第1例に係る構造の何れの構造でも実施できる。本例の場合、トロイダル型無段変速機4の変速速度に応じて、押圧装置5による押圧力を調整する為に、余裕代(マージン、「実際にこの押圧装置5により発生する押圧力」−「その時点での前記トロイダル型無段変速機4の通過トルクを伝達する為に必要な押圧力」)を、前記変速速度に応じ可変としている。即ち、車両が走行中である(車速が0.5km/h以上である)と判定された場合には、ステップ5bで、例えば図8に示す様な、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度と、余裕代との相関関係に基づいて、その時点でのこのトロイダル型無段変速機4の変速速度に応じ、前記押圧装置5が発生する押圧力に関する余裕代Mを求める。そして、続くステップ6bで、前述の(1)〜(2)式に基づいて算出した必要押圧力に、前記余裕代Mを加算して(「その時点での前記トロイダル型無段変速機4の通過トルクを伝達する為に必要な押圧力」+「余裕代M」)、前記押圧装置5により発生すべき目標押圧力(TRGT_PLOAD)を算出する。
但し、車両が非走行中である(車速が0.5km/h未満である)と判定された場合には、ステップ8bに進み、前記余裕代Mを、予め定めた固定の値M(例えば0.1[MPa])とする。
その他の部分の構造及び作用は、前述した実施の形態の第1例及び上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。
本発明の対象となるトロイダル型無段変速機には、ハーフトロイダル型に限らず、フルトロイダル型も含まれる。ハーフトロイダル型の場合には、各支持部材であるトラニオンの両端部にそれぞれ枢軸を、互いに同心に設けるが、フルトロイダル型の場合には、各支持部材の片端部にのみ枢軸を設ける場合もある。又、各支持部材を枢軸の軸方向に変位させる為のアクチュエータは、一般的にはこれら各支持部材毎に設けるが、各支持部材をリンク機構や歯車伝達機構等の、機械式の同期機構により組み合わせる代わりに、何れかの支持部材にのみアクチュエータを組み付ける事もできる。
1 エンジン
2 ダンパ
3 入力軸
4 トロイダル型無段変速機
5 押圧装置
6 入力側ディスク
7 パワーローラ
8 出力側ディスク
9 入力側回転センサ
10 出力側回転センサ
11 制御器
12 遊星歯車装置
13 クラッチ装置
14 出力軸
15 低速用クラッチ
16 高速用クラッチ
17 出力軸回転センサ
18、18a、18b オイルポンプ
19 アクチュエータ
20 制御弁装置
21 制御弁
22 差圧シリンダ
23a、23b 補正用制御弁
24 高速用切換弁
25 低速用切換弁
26a、26b 油圧室
27、27a、27b 油圧センサ
28 スリーブ
29 ステッピングモータ
30 ライン圧制御用電磁開閉弁
31 電磁弁
32 シフト用電磁弁
33 油温センサ
34 ポジションスイッチ
35 アクセルセンサ
36 ブレーキスイッチ
37 手動油圧切換弁
38 エンジンコントローラ
39 油溜
40 低圧側調整弁
41 押圧力調整弁
42 第一のパイロット部
43 第二のパイロット部
44 第三のパイロット部
45 油圧室
46 ピストン
47 差圧取り出し弁
48 スプール
49 パドルシフトセンサ
50 パーキングブレーキセンサ
51 ブレーキセンサ
52 加速度センサ
53 モード検出手段
54 演算器

Claims (5)

  1. それぞれがトロイド曲面である軸方向側面同士を互いに対向させた状態で、相対回転を可能として互いに同心に配置された第一、第二のディスクと、
    これら第一、第二のディスクの軸方向側面同士の間に挟持されてこれら第一、第二のディスク同士の間で動力を伝達する複数のパワーローラと、
    これら各パワーローラを回転自在に支持した複数個の支持部材と、
    これら各支持部材を、それぞれの端部に設けた枢軸の軸方向に変位させて前記第一のディスクと前記第二のディスクとの間の変速比を変えるアクチュエータと、
    この変速比を所望値にする為にこのアクチュエータの変位方向及び変位量を制御する為の変速比制御ユニットと、
    前記第一のディスクと前記第二のディスクとを互いに近付く方向に押圧する押圧装置とを備え、この押圧装置は、油圧の導入に伴ってこの油圧に比例した押圧力を発生させる油圧式のものであり、この押圧装置に導入する油圧を調整する為の油圧調整手段は、この押圧装置に導入する油圧を、前記第一のディスクと前記第二のディスクとの間で伝達する力の大きさに応じて調節するものであるトロイダル型無段変速機に於いて、
    前記押圧装置が発生する押圧力の大きさを、その時点でのこのトロイダル型無段変速機の変速速度に応じて調整する機能を有する事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記押圧装置が発生する押圧力の大きさを決定する為に用いる、前記各パワーローラの周面とこれら各ディスクの側面とのトラクション部のトラクション係数を、前記変速速度が速くなる程小さくする、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
  3. 前記押圧装置が発生する押圧力に関する安全率を、前記変速速度が速くなる程高くする、請求項2に記載したトロイダル型無段変速機。
  4. 前記押圧装置が発生する押圧力に関する余裕代を、前記変速速度が大きくなる程大きくする、請求項2に記載したトロイダル型無段変速機。
  5. トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットとを備え、このうちの差動ユニットは、前記トロイダル型無段変速機を構成する第一のディスクと共に入力軸により回転駆動される第一の入力部と、同じく第二のディスクに接続される第二の入力部とを有し、これら第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して出力軸に伝達するものである無段変速装置に於いて、前記トロイダル型無段変速機が、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したトロイダル型無段変速機である事を特徴とする無段変速装置。
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