JP2014138473A - 電源システムおよびそれを搭載する車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の蓄電装置を備える車両において、蓄電装置の充電時におけるSMRの故障の発生を抑制する。
【解決手段】電源システム110は、車両100の駆動装置105に電力を供給する。電源システムは、駆動装置に並列に結合された蓄電装置B1,B2を備え、蓄電装置B1はコンバータ120を介して駆動装置に結合される。電源システムは、SMR1と、SMR2と、充電装置200と、漏電検出部600とをさらに備える。ECU300は、SMR2の溶着の有無を判定し、その判定履歴を記憶する。ECUは、漏電検出しながら蓄電装置B2を充電する場合に、SMR2の溶着判定履歴が記憶されていないときは、充電動作に先立って、コンバータを用いて駆動装置に印加される電圧を蓄電装置B2の出力電圧よりも高くした状態でSMR2の溶着の有無を判定し、溶着がないことに応答して充電動作を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源システムおよびそれを搭載する車両に関し、より特定的には、外部電源からの電力を用いた充電(以下、「外部充電」とも称する。)が可能な複数の蓄電装置を備える車両の充電制御に関する。
近年、環境に配慮した車両として、蓄電装置(たとえば二次電池やコンデンサなど)を搭載し、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて、モータによって発生する駆動力により走行する車両が注目されている。このような車両には、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などが含まれる。
このような車両において、電力による走行距離をさらに延ばすために、複数の蓄電装置が駆動装置などの負荷に並列に設けられる構成を有する場合がある。さらに、走行性能および電力効率を向上させるために、複数の蓄電装置として低電圧・高出力型蓄電装置と高電圧・大容量型蓄電装置とを備え、車両の走行状態に応じてこれらの蓄電装置を切換えたり、併用したりする技術が開発されている。
特開2011−199934号公報(特許文献1)は、モータジェネレータを駆動するインバータに接続された第1の蓄電装置と、インバータに対して昇圧コンバータを介して第1の蓄電装置と並列に接続された第2の蓄電装置とを有する電源装置を備える電動車両を開示する。
特開2011−199934号公報(特許文献1)においては、高電圧・大容量型の第1の蓄電装置からの電力と、低電圧・高出力型の第2の蓄電装置からの出力電圧を昇圧した電力とを、要求電力に応じて適宜選択する。一般的に、蓄電装置の高容量化と高出力化は、その特性が背反することから、一種類の蓄電装置でこの2つの要求を満足することは困難である。しかし、特開2011−199934号公報(特許文献1)のような構成とすることによって、通常走行においては、第1の蓄電装置と第2の蓄電装置とを併用することによって大容量化が実現され、急激な加速などの高い駆動力が必要となるときには、第2の蓄電装置からの出力電圧を昇圧してインバータに供給することによって高出力化が実現される。このような電源装置の構成とすることによって、電源装置全体として高容量かつ高出力を達成することができる。
また、特開2010−124535号公報(特許文献2)においては、複数の蓄電装置を有する車両において、1つの蓄電装置に漏電検出器を設け、他の蓄電装置を外部電力により充電を行なう際に、漏電検出器により電力経路内の漏電の有無を監視しながら充電動作を実行する構成が開示される。
特開2011−199934号公報 特開2010−124535号公報 特開2012−115045号公報
特開2010−124535号公報(特許文献2)のように、充電を行なう蓄電装置とは異なる他の蓄電装置に接続された漏電検出器を用いて、漏電検出を行ないながら外部充電を行なう場合、双方の蓄電装置間に電流が流れるような経路を形成するために、システム遮断用の接続部(以下、「システムメインリレー(System Main Relay:SMR)とも称する。)のリレーの一部を接続することが必要となる。このとき、突入電流防止用の電流制限抵抗を備えていないSMRが用いられている場合に、当該SMRに含まれるリレーにおいて接点が導通状態のままとなってしまう溶着の故障が生じていると、漏電検出のために当該SMRの片側の極のリレーのみを導通状態にしようとした際に、両極のリレーが導通状態となる可能性がある。このような状態になると、電力経路内に大電流が流れることによって、負荷装置などの機器の劣化や破損が生じたり、SMRの健全なリレーについても溶着が引き起こされたりする状態となり得る。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の蓄電装置を備える車両において、蓄電装置の充電時におけるSMRの故障の発生を抑制することである。
本発明による電源システムは、車両の駆動装置に電力を供給する。電源システムは、第1および第2の蓄電装置と、電圧変換装置と、第1および第2の接続部と、漏電検出部と、制御装置とを備える。電圧変換装置は、第1の蓄電装置の電圧を変換して駆動装置に供給する。第2の蓄電装置は、駆動装置に対して電圧変換装置と並列に接続され、車両外部の電力を用いて充電が可能である。第1の接続部は、第1の蓄電装置と電圧変換装置とを結ぶ電力経路に設けられる。第2の接続部は、第2の蓄電装置と駆動装置とを結ぶ電力経路に設けられる。漏電検出部は、第1の蓄電装置に結合され、電源システム内の漏電検出をする。制御装置は、第2の接続部の溶着の有無を判定するとともに、その判定履歴を記憶する。制御装置は、漏電検出を実行しながら第2の蓄電装置を充電する場合に、判定履歴が記憶されていないときは、充電動作に先立って、電圧変換装置を用いて駆動装置に印加される電圧を第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で第2の接続部の溶着の有無を判定し、第2の接続部の溶着がないことが判定されたことに応答して充電動作を開始する。
好ましくは、第2の接続部は2つのリレーを含む。制御装置は、駆動装置に印加される電圧を第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で2つのリレーのうちの一方を導通状態とする指令を出力し、駆動装置を用いて放電動作を行なったときの駆動装置に印加される電圧の変化に基づいて、2つのリレーのうちの他方のリレーの溶着の有無を判定する。
好ましくは、第1の接続部は、第1の蓄電装置の正極側に結合される第1のリレーと、第1の蓄電装置の負極側に結合される第2のリレーとを含む。第2の接続部は、第2の蓄電装置の正極側に結合される第3のリレーと、第2の蓄電装置の負極側に結合される第4のリレーとを含む。制御装置は、駆動装置に印加される電圧を第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で第1のリレーおよび第4のリレーを導通状態とする指令を出力し、駆動装置を用いて放電動作を行なったときの駆動装置に印加される電圧の変化に基づいて、第3のリレーの溶着の有無を判定する。
好ましくは、電源システムは、第3のリレーと電圧変換装置および駆動装置を結ぶ正極側の電力経路との間に設けられ、第2の蓄電装置から駆動装置に向かう方向を順方向として接続されたダイオードをさらに備える。
好ましくは、制御装置は、第2の蓄電装置を充電する際には、第1のリレーおよび第4のリレーを導通状態として漏電検出を実行させる。
好ましくは、制御装置は、第1の蓄電装置が満充電状態ではない場合には、駆動装置に印加される電圧を第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で第2の接続部を導通状態とし、第1の蓄電装置の充電を行なった後に第2の接続部の溶着の有無を判定する。
好ましくは、第1の接続部は、第1の蓄電装置の正極側に結合される第1のリレーと、第1の蓄電装置の負極側に結合される第2のリレーとを含む。第2の接続部は、第2の蓄電装置の正極側に結合される第3のリレーと、第2の蓄電装置の負極側に結合される第4のリレーとを含む。制御装置は、駆動装置に印加される電圧を第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で、第1のリレーおよび第2のリレーのいずれか一方を導通状態とする指令を出力し、かつ第3および第4のリレーのいずれか一方を導通状態とする指令を出力し、駆動装置を用いて放電動作を行なったときの駆動装置に印加される電圧の変化に基づいて、第3および第4のリレーのうち非導通状態とする指令が出力されているリレーの溶着の有無を判定する。
好ましくは、制御装置は、第2の蓄電装置を充電する際には、第1のリレーおよび第2のリレーのいずれか一方を導通状態とするとともに、第3および第4のリレーのいずれか一方を導通状態として漏電検出を実行させる。
好ましくは、制御装置は、第3および第4のリレーのうち、前回の溶着判定において溶着が判定されていないリレーを導通状態とする。
好ましくは、第1の蓄電装置は、第2の蓄電装置よりも出力が高い。第2の蓄電装置は、第1の蓄電装置よりも容量が大きい。
本発明による車両は、上記の電源システムを搭載する。
本発明によれば、複数の蓄電装置を備える車両において、蓄電装置の充電時におけるSMRの故障の発生を抑制することが可能となる。
本実施の形態に従う電源システムが搭載された車両の全体ブロック図である。 図1における漏電検出部の詳細を示すブロック図の一例である。 SMR2の溶着判定履歴が設定されている状態で蓄電装置B2を充電する場合の充電動作を説明するためのタイムチャートである。 SMR2の溶着判定履歴が設定されていない状態で蓄電装置B2を充電する場合の充電動作を説明するためのタイムチャートである。 走行モードにおける溶着判定を説明するためのタイムチャートである。 本実施の形態において、ECUで実行される溶着判定制御および充電制御を説明するためのフローチャートである。 変形例における車両の全体ブロック図である。 変形例において、ECUで実行される溶着判定制御および充電制御を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[車両の基本構成]
図1は、本実施の形態に従う電源システム110を搭載したハイブリッド車両100(以下、単に「車両」とも称する。)の全体ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、電源システム110と、駆動装置105と、制御装置であるECU300(Electronic Control Unit)とを備える。電源システム110は、蓄電装置B1,B2と、接続部であるシステムメインリレーSMR1,SMR2と、電圧変換装置であるコンバータ120と、コンデンサC1,C2とダイオードD10とを含む。
駆動装置105は、インバータ130,135と、モータジェネレータ140,145と、動力伝達ギヤ150と、エンジン160と、駆動輪170とを含む。
蓄電装置B1,B2は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置B1,B2は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層コンデンサなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置B1は、SMR1および電力線PL1,NL1を介してコンバータ120に接続される。蓄電装置B1からの電力は、コンバータ120で所望の電圧に昇圧されて駆動装置105に供給される。また、蓄電装置B1は、モータジェネレータ140,145で発電された電力を蓄電する。蓄電装置B1の出力はたとえば200V程度である。
蓄電装置B1には、図示しない電圧センサおよび電流センサが設けられる。電圧センサは、蓄電装置B1の電圧を検出し、その検出値VB1をECU300へ出力する。電流センサは、蓄電装置B1に入出力される電流を検出し、その検出値IB1をECU300へ出力する。
蓄電装置B1の負極側には、漏電検出部600が結合される。漏電検出部600は、外部充電を行なっている場合に、図1に示された電源システム110における電力経路の漏電の有無を検出する。漏電検出部600は、漏電の有無を示す信号LDPをECU300へ出力する。なお、漏電検出部600の詳細は図2で後述する。
一方、蓄電装置B2は、駆動装置105に対して、コンバータ120と並列に接続される。蓄電装置B2の正極端子は、電力線PL3を介して電力線PL2に接続される。蓄電装置B2の負極端子は、電力線PL3を介して電力線NL1に接続される。蓄電装置B2は、蓄電装置B1に比べて高電圧かつ大容量であり、たとえば、その出力電圧は400V程度である。
電力線PL3には、蓄電装置B2から電力線PL2へ向かう方向を順方向として接続されたダイオードD10が設けられる。ダイオードD10は、電力線PL2,NL1間の電圧VH(以下、「システム電圧」とも称する。)が蓄電装置B2の出力電圧VB2よりも高くされたときに、電力線PL2から蓄電装置B2へ電流が流れることを防止するために設けられる。そのため、電力線PL2から蓄電装置B2への電流を防止することができれば、図1のダイオードD10に代えて、電力用トランジスタやリレーなどに代表されるスイッチを採用することも可能である。
蓄電装置B2には、図示しない電圧センサおよび電流センサが設けられる。電圧センサは、蓄電装置B2の電圧を検出し、その検出値VB2をECU300へ出力する。電流センサは、蓄電装置B2に入出力される電流を検出し、その検出値IB2をECU300へ出力する。
SMR1は、蓄電装置B1の正極端子と電力線PL1とに接続されるリレーSMR1Bと、蓄電装置B1の負極端子と電力線NL1とに接続されるリレーSMR1Gとを含む。さらに、電流制限用の抵抗R1と直列接続されたリレーSMR1Pが、リレーSMR1Gに並列に接続される。SMR1に含まれる各リレーは、ECU300からの制御信号SE1によって個別に制御することができ、蓄電装置B1と駆動装置105との間における電力の供給と遮断とを切換える。
直列接続された抵抗R1およびリレーSMR1Pは、蓄電装置B1を電力線PL1,NL1に接続する際に、コンデンサC1,C2、コンバータ120およびインバータ130,135などに突入電流が流れることを防止するためのものである。すなわち、蓄電装置B1を電力線PL1,NL1に接続する際には、まずリレーSMR1BおよびSMR1Pが閉成され、抵抗R1によって低減された電流を用いて、コンデンサC1,C2の充電(以下、「プリチャージ」とも称する。)が実行される。そして、コンデンサC1,C2の充電完了後、リレーSMR1Gが閉成されるとともにSMR1Pが開放される。
SMR2は、蓄電装置B2の正極端子と電力線PL3とに接続されるリレーSMR2Bと、蓄電装置B2の負極端子と電力線NL3に接続されるリレーSMR2Gとを含む。SMR2に含まれる各リレーは、ECU300からの制御信号SE2によって個別に制御することができ、蓄電装置B2と駆動装置105との間における電力の供給と遮断とを切換える。なお、SMR2には、電流制限抵抗付きのリレーは設けられていない。
コンデンサC1は、電力線PL1と電力線NL1との間に接続される。コンデンサC1は、電力線PL1と電力線NL1との間の電圧変動を低減する。電圧センサ180は、コンデンサC1にかかる電圧VLを検出し、その検出値をECU300へ出力する。
電力線PL1には、電流センサ190が設けられる。電流センサ190は、リアクトルL1に流れる電流を検出し、その検出値ILをECU300へ出力する。
コンバータ120は、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルL1とを含む。
スイッチング素子Q1およびQ2は、電力線PL2と電力線NL1との間に、電力線PL2から電力線NL1に向かう方向を順方向として直列に接続される。なお、本実施の形態において、スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。
スイッチング素子Q1,Q2に対して、逆並列ダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと、電力線PL1との間に設けられる。すなわち、コンバータ120は、昇降圧型のチョッパ回路を形成する。
スイッチング素子Q1,Q2は、ECU300からの制御信号PWCによって制御され、電力線PL1および電力線NL1と、電力線PL2および電力線NL1との間で電圧変換動作を行なう。
コンバータ120は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1およびQ2が相補的かつ交互にオン・オフするように制御される。コンバータ120は、昇圧動作時には、直流電圧VLを直流電圧VHに昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1および逆並列ダイオードD1を介して、電力線PL2へ供給することにより行なわれる。
また、コンバータ120は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧VLに降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2および逆並列ダイオードD2を介して、電力線NL1へ供給することにより行なわれる。
これらの昇圧動作および降圧動作における電圧変換比(VHおよびVLの比)は、上記スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。なお、昇圧動作および降圧動作が不要の場合(すなわち、VH=VL)には、スイッチング素子Q1およびQ2をオンおよびオフにそれぞれ固定するように制御信号PWCを設定することで、電圧変換比=1.0(デューティ比=100%)とすることもできる。
なお、蓄電装置B1,B2が併用して用いられる場合には、デューティ比を変更することによって、駆動装置105へ供給する全体の電力のうち、各蓄電装置に分担する電力の割合を制御することもできる。
コンデンサC2は、コンバータ120とインバータ130,135とを結ぶ電力線PL2と電力線NL1との間に接続される。コンデンサC2は、電力線PL2と電力線NL1との間の電圧変動を低減する。電圧センサ185は、コンデンサC2にかかる電圧VHを検出し、その検出値をECU300へ出力する。
インバータ130,135は、電力線PL2および電力線NL1によって、コンバータ120に対して並列に接続される。インバータ130,135は、ECU300からの制御指令PWI1,PWI2によりそれぞれ制御され、コンバータ120から出力される直流電力を、モータジェネレータ140,145をそれぞれ駆動するための交流電力に電力変換する。インバータ130,135は、たとえば、U相,V相,W相の上下アームを有する三相フルブリッジタイプのインバータである。
モータジェネレータ140,145は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータ140,145の出力トルクは、減速機や動力分割機構によって構成される動力伝達ギヤ150を介して駆動輪170に伝達されて、車両100を走行させる。また、モータジェネレータ140,145は動力伝達ギヤ150を介してエンジン160とも結合される。そして、ECU300により、モータジェネレータ140,145およびエンジン160が協調的に動作されて必要な車両駆動力が発生される。さらに、モータジェネレータ140,145は、エンジン160の回転または駆動輪170の回転により発電が可能であり、その発電電力は、インバータ130,135によって蓄電装置B1の充電電力に変換される。
本実施の形態においては、モータジェネレータ145(以下、「MG2」とも称する。)を、専ら駆動輪170を駆動するための電動機として用い、モータジェネレータ140(以下、「MG1」とも称する。)を専らエンジン160により駆動される発電機として用いるものとする。また、モータジェネレータ140は、エンジン160を始動する際には、エンジン160のクランク軸をクランキングするために用いられる。
モータジェネレータ140の出力軸は、動力伝達ギヤ150に含まれるプラネタリギヤ(図示せず)のサンギヤに結合される。モータジェネレータ145の出力軸はプラネタリギヤのリングギヤに結合されるとともに、減速機を介して駆動輪170にも結合される。また、エンジン160の出力軸はプラネタリギヤのプラネタリキャリアに結合される。
なお、本実施の形態においては、車両100は、駆動源としてモータジェネレータ140,145およびエンジン160を有するハイブリッド(Hybrid Vehicle:HV)車両を例として説明するが、本発明は複数の蓄電装置からの電力を用いて走行が可能な車両であればHV車両に限られない。車両の他の例としては、たとえば電気自動車や、燃料電池を搭載した燃料電池自動車などが含まれる。
車両100は、外部電源500からの電力によって蓄電装置B1,B2を充電するための構成として、さらに、インレット220と、充電装置200と、充電リレーCHR210とを含む。
インレット220は、車両100の外表面に設けられる。インレット220には、充電ケーブル400のコネクタ420が接続される。そして、外部電源500からの電力が、充電ケーブル400を介して車両100に伝達される。
充電ケーブル400は、コネクタ420に加えて、外部電源500のコンセント510に接続するためのプラグ410と、コネクタ420およびプラグ410とを電気的に結ぶ電線部430とを含む。また、電線部430には、外部電源500からの電力の供給および遮断を切換えるための充電回路遮断装置(Charging Circuit Interrupt Device:CCID)440が任意的に含まれてもよい。
充電装置200は、電力線ACL1,ACL2を介して、インレット220に接続される。また、充電装置200は、電力線PL4,NL4によって、充電リレーCHR210を介して蓄電装置B2に接続される。
充電装置200は、ECU300からの制御信号PWDにより制御され、インレット220から供給される交流電力を蓄電装置B1または蓄電装置B2の充電電力に変換する。
CHR210は、蓄電装置B2の正極端子と電力線PL4とに接続されるリレーCHRBと、蓄電装置B2の負極端子と電力線NL4とに接続されるリレーCHRGとを含む。さらに、電流制限用の抵抗RCと直列接続されたリレーCHRPが、リレーCHRGに並列に接続される。CHR210に含まれる各リレーは、ECU300からの制御信号SECによって個別に制御することができ、充電装置200から蓄電装置B1,B2への電力の供給と遮断とを切換える。
電力線PL4,NL4の間には、電圧センサ230が設けられる。電圧センサ230は、充電装置200から供給される充電電圧を検出し、その検出値VCHをECU300へ出力する。
ECU300は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
ECU300は、蓄電装置B1,B2からの電圧VB1,VB2および電流IB1,IB2の検出値を受ける。ECU300は、これらの電圧および電流に基づいて、蓄電装置B1,B2のそれぞれの充電状態(以下、SOC(State of Charge)とも称する。)を演算する。
ECU300は、漏電検出部600からの漏電の有無を示す信号LDPを受ける。ECU300は、漏電検出部600からの信号LDPにより、外部充電中に電源システム110に漏電が発生していることが検出された場合には、SMR1、SMR2およびCHR210を開放するとともに、コンバータ120および充電装置の駆動を停止する。
なお、図1においては、ECU300として1つの制御装置を設ける構成としているが、たとえば、駆動装置105用の制御装置や蓄電装置B1,B2用の制御装置などのように、機能ごとまたは制御対象機器ごとに個別の制御装置を設ける構成としてもよい。また、漏電検出部600の機能は、ECU300に含まれてもよい。
[漏電検出部の構成]
図2は、図1に示した漏電検出部600の構成例を説明するブロック図である。
図2を参照して、回路系10は図1に示す車両システムを1つの機能ブロックにより示したものである。
漏電検出部600は、信号発生部である発振回路610と、検出抵抗620と、カップリングコンデンサ630と、バンドパスフィルタ(BPF)640と、オフセット回路および増幅回路からなる回路ブロック650と、抵抗660と、過電圧保護用ダイオード670と、コンデンサ680と、制御回路690とを備える。
発振回路610は、ノードNAに所定周波数(所定周期Tp)で変化するパルス信号SIGを印加する。検出抵抗620は、ノードNAおよびノードN1の間に接続される。カップリングコンデンサ630は、漏電検出対象となる蓄電装置B1(または蓄電装置B2)とノードN1との間に接続される。バンドパスフィルタ640は、ノードN1に入力端子が接続され、ノードN2に出力端子が接続される。バンドパスフィルタ640の通過帯域周波数は、パルス信号SIGの周波数に合わせて適宜設計される。
回路ブロック650は、ノードN2とノードN3との間に接続される。回路ブロック650は、バンドパスフィルタ640を通過したパルス信号のうち、絶縁抵抗検出時に設定されるしきい値電圧付近の電圧変化を増幅する。過電圧保護用ダイオード670は、定電圧ノードにカソードが接続され、ノードNBにアノードが接続されて、サージ電圧(高電圧,負電圧)を除去する。抵抗660はノードN3とノードNBとの間に接続される。コンデンサ680はノードNBと基準電位GNDとの間に接続される。基準電位GNDは、代表的には車体アースに設定される。抵抗660およびコンデンサ680は、回路ブロック650から出力される信号のノイズを除去するフィルタとして機能する。
制御回路690は、発振回路610を制御するための回路である。制御回路690は、ノードNBの電圧を検出して、その検出電圧に基づいて絶縁抵抗Riの低下を検出する。制御回路690は、発振指令部691と、A/D変換部692と、判定部693とを含む。
発振指令部691は、発振回路610に対してパルス信号SIGを発生するよう指示を与えるとともに、パルス信号SIGのデューティ比を変更するよう指示する。A/D変換部692は所定のサンプリング周期Tsにより検出したノードNBの電圧(検出電圧)をA/D変換する。サンプリング周期Tsはパルス信号SIGの周期Tpよりも十分短いのでノードNBの最大電圧(ピーク電圧Vp)および最小電圧を検出できる。判定部693は、A/D変換部692から取得したピーク電圧Vpの値としきい値とを比較する。これにより、制御回路690は、絶縁抵抗Riの低下の有無を検出し、絶縁抵抗Riの低下を示す信号LDPをECU300へ出力する。
次に、絶縁抵抗Riの低下を検出する動作について説明する。
発振回路610によって発生されたパルス信号SIGは、検出抵抗620、カップリングコンデンサ630、絶縁抵抗Ri、およびバンドパスフィルタ640を含んで構成された直列回路に印加される。これにより、検出抵抗620およびカップリングコンデンサ630の接続点に相当するノードN1には、絶縁抵抗Riおよび検出抵抗620(抵抗値Rd)の分圧比:Ri/(Rd+Ri)とパルス信号SIGの振幅(電源電圧である電圧+B)との積を波高値とするパルス電圧が発生する。電圧+Bは、たとえば、図1には図示されていない補機バッテリSBから供給される。
ノードN1に発生したパルス電圧は、バンドパスフィルタ640によってパルス信号SIGの周波数以外の成分が減衰される。バンドパスフィルタ640を通過したパルス信号SIGのうち、しきい値電圧付近の電圧変化のみが回路ブロック650によって増幅される。回路ブロック650から出力される信号はノードNBに伝達される。ノードN3からノードNBに信号が伝達されるに際して、過電圧保護用ダイオード670によりサージ電圧が除去されるとともに、抵抗660およびコンデンサ680によってノイズが除去される。
絶縁抵抗Riの抵抗値は、正常時にはRi>>Rdである。Riが高くなるにつれて、ピーク電圧Vpは電圧+Bにほぼ等しくなる。一方、絶縁抵抗Riが低下すると、分圧比:Ri/(Rd+Ri)が低下し、それによってピーク電圧Vpが低下する。
したがって、絶縁抵抗Riの許容下限値と検出抵抗620の抵抗値Rdとの分圧比に従ってしきい値電圧Vtを決定すれば、制御回路690において、ノードNBにおいて変化する電圧の最大値(ピーク電圧Vpの値)と、しきい値電圧Vtの値とを比較することで絶縁抵抗Riの低下を検出することができる。
絶縁正常時には、ピーク電圧Vpはしきい値電圧Vtを超えて、最大電圧Vmax(この電圧はほぼ電圧+Bに等しい)に達する。一方、絶縁異常時には、ピーク電圧Vpはしきい値電圧Vtよりも小さくなる。
[溶着判定制御および充電制御の説明]
図1の構成において、蓄電装置の充電中に高圧の電力経路の漏電を検出する場合には、蓄電装置B1の正極および負極のいずれか一方の極と、蓄電装置B2の正極および負極のいずれか一方の極とを電気的に接続することが必要である。図1においては、電力線PL3にダイオードD10が設けられているため、リレーSMR1BおよびリレーSMR2Gを導通状態とすることによって、高圧電力経路の漏電を検出することが可能となる。
このとき、リレーSMR2Bに溶着が発生していた場合には、リレーSMR2Gを閉成したときに、蓄電装置B2の正極および負極が、電力線PL3,NL3にそれぞれ接続されてしまう。SMR2にはSMR1のような電流制限抵抗が設けられていないため、蓄電装置B2から駆動装置105へ突入電流が流れてしまい、駆動装置105あるいはコンデンサC2の破損や劣化の要因となったり、大電流が流れることによって健全なSMR2Gについても溶着が発生してしまったりする可能性がある。
そのため、本実施の形態においては、図1のような構成を有する車両において漏電検出を行ないながら蓄電装置B2の充電を行なう場合に、リレーSMR2Bの溶着の有無を適切に判定するとともに、蓄電装置B2を充電する際に、リレーSMR2Bの溶着の有無が判定されているか否かに応じて適切なシーケンスでSMR2の接続を行なうような制御を行なう。
このような制御を行なうことによって、蓄電装置B2から駆動装置105へ突入電流が流れてしまうことを抑制し、機器の破損や劣化を抑制する。以下に、充電モード時および走行モード時における制御について説明する。
図3は、SMR2のリレーSMR2Bの溶着判定履歴がある状態、すなわちリレーSMR2Bの溶着が発生していないことが確認されている状態で蓄電装置B2を充電する場合の、充電動作を説明するためのタイムチャートである。図3においては、横軸に時間が示されており、縦軸には、SMR1、SMR2およびCHR210に含まれる各リレーの動作指令の状態と、電圧センサ230で検出された充電電圧VCHと、充電装置200の動作状態とが示される。なお、図3および後述する図4,図5のタイムチャートの説明においては、SMR1、SMR2およびCHR210の各リレーを閉成させる指令および閉成した状態を「ON」と称し、開放させる指令および開放した状態を「OFF」と称する場合がある。
図3を参照して、蓄電装置B2の充電が指示されると、最初にCHR210の溶着判定が実行される。時刻t1までの間は、CHR210の各リレーに対してOFF指令が出力されており、充電装置200も停止状態である。
この状態において、各リレーに溶着が発生していない場合には、電圧VCHはゼロとなるはずである。もし、この状態で電圧VCHがゼロでなく、かつ蓄電装置B2の電圧に近い場合(図3の一点鎖線LN1)には、リレーCHRBに溶着が発生しているとともに、リレーCHRGおよびリレーCHRPのいずれかあるいは双方に溶着が生じていると判定することができる。溶着の発生が判定された場合には、ユーザに対して警報等により通知が行なわれ、以降の処理は実行されない。
CHR210のすべてのリレーに対してOFF指令が出力されている状態で溶着が検出されなかった場合には、時刻t1において、リレーCHRBのON指令が出力され、リレーCHRBがON状態とされる。この状態において、図3の破線LN2のように、電圧VCHが増加する場合には、リレーCHRGおよびリレーCHRPのいずれかあるいは双方に溶着が生じていると判定することができる。逆に、電圧VCHがゼロのままである場合には、リレーCHRGおよびリレーCHRPの双方には溶着が生じていないと判定することができる。
リレーCHRBについてのみON指令を出力した状態で電圧VCHの上昇が認められない場合には、次に、時刻t2においてリレーCHRPのON指令が出力される。これにより、電力線PL4,NL4と蓄電装置B2の両極とが結合されるので、図3の実線NL3のように電圧VCHが上昇する。このとき、電圧VCHは電流制限抵抗RCのために緩やかに上昇する。
さらに時刻t2においては、漏電検出の準備のために、リレーSMR1BがON状態とされる。図3の場合には、SMR2Bが健全であり、かつOFF状態にあるので、蓄電装置B1側は、蓄電装置B2側とは電気的に絶縁がされており、CHR210の溶着判定と並行してリレーSMR1Bを動作させることができる。
電圧VCHが安定した後、時刻t3において、リレーCHRGがON状態とされるとともに、リレーCHRPがOFF状態とされる。そして、充電装置200が起動されて蓄電装置B2の充電が開始される。
このとき、リレーSMR2GがON状態とされ、蓄電装置B2が充電されている間、漏電検出部600によってシステム内の漏電の有無が監視される。充電実行中に漏電が検出されると、充電装置200が停止されるとともに、SMR1,SMR2,CHR210がすべて開放される。
蓄電装置B2の充電が進んで満充電状態となると、時刻t4において、充電装置200が停止されて充電動作が終了する。そして、時刻t5において、リレーSMR1BおよびリレーSMR2GがOFFとされ、漏電の監視を終了する。
その後、CHR210の溶着判定を行なうために、時刻t6において、リレーCHRGのOFF指令が出力され、リレーCHRGの溶着の有無が行なわれる。リレーCHRGが健全である場合には、図3中の実線LN3のように電圧VCHがゼロに低下する。一方、リレーCHRGに溶着が発生している場合には、図3中の一点鎖線LN4のように、電圧VCHが維持されたままとなる。なお、電圧センサ230に並列にコンデンサなどの容量要素が接続されている場合には、図示しない放電回路によって放電動作を行ないながら電圧VCHの変化によりリレーCHRGの溶着の有無が行なわれる。
リレーCHRGが健全であり電圧VCHがゼロとなった場合には、時刻t7にてリレーCHRBがOFFとされるとともに、時刻t8にてリレーCHRPがON状態とされ、リレーCHRBの溶着の有無が判定される。リレーCHRBが健全であれば電圧VCHは上昇しないが、リレーCHRBに溶着が生じている場合には電圧VCHが上昇する。
次に、図4のタイムチャートを用いて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴が設定されていない状態で蓄電装置B2を充電する場合について説明する。図4においては、縦軸には、SMR1、SMR2およびCHR210に含まれる各リレーの動作指令の状態、電圧VCHおよび充電装置200の動作状態に加えて、電圧センサ180,185で検出された電圧VL,VH、コンバータ120の動作状態、およびモータジェネレータの動作状態が示される。
図4を参照して、時刻t13までは、図3における時刻t3までと同様であり、CHR210のリレーCHRB,CHRPを適宜動作させて、CHR210の溶着判定が行なわれる。
このとき、時刻t12においてリレーSMR1BについてもON状態とされ、この動作の前後の電圧VL,VHの状態変化によって、SMR1の溶着の判定が行なわれる。後述するように、リレーSMR2Bの溶着判定履歴の設定がない場合には、SMR2Gの接続に先立ってコンバータ120を用いた電圧VHの昇圧動作が必要となるため、それに伴ってSMR1をON状態とする必要がある。SMR1に溶着が生じていると、蓄電装置B1からシステム内に突入電流が流れてしまう可能性があるので、SMR1の接続時にSMR1の溶着の判定を行なって健全性を確認することが必要となる。
具体的には、リレーSMR1BのON指令が出力される前(時刻t12より前)において、電圧VL,VHが蓄電装置B1の出力電圧VB1を示している場合には、正極側のリレーSMR1Bに溶着が発生しているとともに、負極側のリレーSMR1GおよびSMR1Pのいずれかあるいは双方に溶着が発生していると判定することができる。また、時刻t12でリレーSMR1BをONとした後に、電圧VL,VHがVB1まで上昇する場合には、正極側のリレーSMR1Bは健全であるが、負極側のリレーSMR1GおよびSMR1Pのいずれかあるいは双方に溶着が発生していると判定することができる。
SMR1に溶着が発生していないことが確認できると、次に、時刻t13において、リレーSMR1PがON状態にされ、制限抵抗R1により電流が制限された状態で、コンデンサC1,C2のプリチャージが実行される。そして、コンデンサC1,C2が蓄電装置B1の出力電圧VB1まで充電されると、時刻t14において、リレーSMR1PがOFF状態とされるとともに、リレーSMR1GがON状態とされる。
また、時刻t13においては、CHR210およびSMR1に溶着が発生していない場合には、CHR210のリレーCHRPがOFF状態とされるとともに、リレーCHRGがON状態とされる。しかしながら、図4の場合には、リレーSMR2Bの溶着判定履歴がなく、リレーSMR2Bが健全であるかどうかが不明なため、図3のようにこの時点でリレーSMR2GをON状態とすることはできない。なぜなら、SMR2には、SMR1やCHR210のような電流制限用の抵抗付きのリレーが設けられていないため、もしリレーSMR2Bに溶着が生じている状態でリレーSMR2GをON状態にした場合、蓄電装置B2からシステム内に突入電流が流れてしまうからである。
そこで、リレーSMR2Bに電流が流れない状態で接続するために、時刻t14においてリレーSMR1Gがオン状態にされたことに応答して、電圧VHが蓄電装置B2の出力電圧VB2よりも大きいV2となるように(V2>VB2)コンバータ120により昇圧動作(以下、「プレ昇圧」とも称する。)が実行される(図4中の実線LN23)。そして、電圧VHがV2となっている状態で、SMR2がON状態とされる(図4中の時刻t15)。なお、時刻t15において、リレーSMR2Bが一旦ON状態とされ、直後の時刻t16で再度OFF状態とされているが、これは蓄電装置B2の充電に先立って蓄電装置B1を充電する場合とシーケンスを共通化するためである。蓄電装置B2のみを充電することが明らかである場合には、時刻t15から時刻t16の間においてリレーSMR2BをOFF状態のまま維持するようにしてもよい。
このように、電圧VHとVB2との間の電圧差と、ダイオードD10によって、蓄電装置B2から駆動装置105側への電流が確実に流れない状態で、SMR2を接続することができる。
そして、時刻t16でリレーSMR1Gをオフ状態とした後に、モータジェネレータ140,145を回転させない状態で内部コイルに通電させるディスチャージ動作をインバータ130,135に実行させて、コンデンサC1,C2に蓄えられた電荷を放電する(図4中の時刻t17〜t18)。このとき、リレーSMR1Gに溶着が発生している場合には、図4中の一点鎖線LN14,LN24のように電圧VL,VHが蓄電装置B1の出力電圧VB1となる。また、リレーSMR2Bに溶着が発生している場合には、図4中の破線LN26のように、電圧VHが蓄電装置B2の出力電圧VB2となる。
ディスチャージ動作が完了した状態においては、SMR1B、SMR2GおよびCHR210が接続された状態となるので、時刻t19にて充電装置200が起動されて、漏電検出を行ないながら蓄電装置B2の充電が実行される。
蓄電装置B2が満充電になると、時刻t20にて充電装置200が停止されて充電動作が停止される。そして、時刻t21にてリレーSMR1BおよびリレーSMR2GがOFF状態にされて漏電検出が終了する。
SMR1については、時刻t22でリレーSMR1PがON状態とされて、リレーSMR1Bの溶着の有無が判定される。リレーSMR1Bに溶着が発生している場合には、リレーSMR1PがON状態とされると、図4中の破線LN15,L25のように電圧VL,VHが蓄電装置B1の電圧VB1まで上昇する。
CHR210については、時刻t22にてリレーCHRGのOFF指令が出力され、電圧VCHがゼロに低下するか否かによってリレーCHRGの溶着の有無が判定される。電圧VCHがゼロに低下しない場合には、リレーCHRGの溶着が発生していると判定される。また、時刻t23でリレーCHRGのOFF指令を出力することによって、リレーCHRBの溶着を判断することができる。
一方、時刻t22にてリレーCHRGのOFF指令によって電圧VCHがゼロに低下した場合には、時刻t24にて、リレーCHRPのみがON状態とされる。図4中の破線LN36のように電圧VCHが上昇した場合には、リレーCHRBの溶着が発生していると判定することができる。
このように、SMR2Bの溶着判定履歴の設定がない状態で蓄電装置B2の充電を行なう場合に、電圧VHを蓄電装置B2の電圧VB2よりも高く昇圧した状態でSMR2GをON状態とすることによって、SMR2に電流が流れない状態でSMR2を導通状態とすることができる。そして、リレーSMR2Bの溶着の有無を判定後、リレーSMR2Bが健全であることが確認して、漏電検出を行ないながら蓄電装置B2の充電をすることが可能となる。
図5は、車両100が走行モードである場合の各機器の動作と、SMR2の溶着判定を説明するためのタイムチャートである。図5においては、横軸に時間が示されており、縦軸には、システム起動指令IGと、蓄電装置B1,B2のSOCと、車両の走行モードと、Ready信号の状態と、SMR1およびSMR2に含まれる各リレーの動作指令の状態と、電圧センサ180,185でそれぞれ検出された電圧VL,VHと、コンバータ120の動作状態と、モータジェネレータ140,145の動作状態とが示される。
図5を参照して、蓄電装置B1,B2がモータジェネレータの駆動力のみを用いて走行するEV(Electric Vehicle)走行が可能なSOCを有している状態である場合を考える。時刻t31において、たとえばユーザによるイグニッションスイッチなどの操作によってシステム起動指令IGがONにされると、走行モードとしてEVモードが選択される(時刻t32)。
そして、時刻t33からt35において、図4で説明した場合と同様に、SMR1B,SMR1P,SMR1Gの順番でSMR1の各リレーをONさせ、コンデンサC1,C2をプリチャージするとともに、SMR1の溶着の有無が判定される。
時刻t35において、SMR1が適切に接続されると、システムが動作準備完了(すなわち、車両が走行可能な状態)であることを示すReady信号がONとされ、モータジェネレータ140,145が駆動されて走行が開始される。この時点では、まだSMR2が接続されていない状態であるので、蓄電装置B1からの電力のみが用いられる。
さらに、時刻t35においては、SMR2を引き続いて接続するために、コンバータ120が駆動されて、蓄電装置B2の出力電圧VB2よりも電圧V2に電圧VHが昇圧される(図5中の実線LN53)。図4においても説明したように、電圧VHの昇圧とダイオードD10によって、蓄電装置B2から電力線PL2への電流が流れない状態とすることができ、無電流状態でSMR2を閉成することが可能となる。
時刻t36でSMR2が接続されると、電圧VHが蓄電装置B2の出力電圧VB2に維持されるようにコンバータ120が制御される。これによって、蓄電装置B1および蓄電装置B2の電力を用いたEV走行が行なわれる(時刻t37)。なお、図5においては、詳細には示していないが、蓄電装置B1および蓄電装置B2の電力を用いてEV走行を行なっている間に、加速時や登坂時などの大きな駆動力が必要となる場合には、電圧VHを蓄電装置B2の出力電圧VB2よりも高く設定し、蓄電装置B1からの電力を用いた高出力運転が適宜実行される。
その後、EV走行が継続され、蓄電装置B2のSOCが、切離用のしきい値Sthまで低下すると、走行モードがHVモードに切換えられる(時刻t38)。そして、コンバータ120により電圧VHが蓄電装置B2の出力電圧VB2よりも高く昇圧され、無電流状態でSMR2が開放される(時刻t39)。このとき、SMR2の各リレーの動作回数を抑制して機器寿命ができるだけ長くなるようにするために、リレーSMR2B,SMR2Gのいずれか一方のリレーのみをOFF状態にすることが好ましい。なお、リレーSMR2B,SMR2Gの動作回数を均一化するために、前回の切離時に開放したリレーとは異なるリレーを開放することがより好ましい(図5中の破線LN61,LN62)。
SMR2が切離されると、モータジェネレータは蓄電装置B1からの電力を用いて駆動される。要求駆動力に応じて、エンジン160およびモータジェネレータ145の駆動力の少なくとも一方により走行が行なわれる。このとき、電圧VHは、要求駆動力が達成できるように適宜調整される(時刻t40〜t41)。また、蓄電装置B1のSOCが所定の基準値に維持されるように、モータジェネレータ140により発電が行なわれる。
走行が終了し、ユーザによりシステム起動指令IGがOFFにされると(時刻t41)、Ready信号がOFFにされるとともに、コンバータ120およびモータジェネレータ140,145が停止される。その後、リレーSMR1GのOFF指令が出力されるとともに、時刻t42にて、モータジェネレータ140,145を用いてディスチャージ動作が実行される。
このとき、SMR2のうちOFF指令が出力されているリレーおよびリレーSMR1Gの双方に溶着が発生しておらず、正常に接点が開放されていれば、図5中の実線LN43,LN53のように、電圧VL,VHはディスチャージ動作とともにゼロに低下する。一方、電圧VHがVB2の場合には、SMR2側のリレーに溶着が発生していると判定でき、電圧VHがVB1の場合には、SMR1Gに溶着が発生していると判定できる。
ディスチャージ動作が正常に行なわれた場合には、時刻t44において、リレーSMR1B、およびSMR2におけるON状態のリレーが開放される。その後、時刻t45において、リレーSMR1PがON状態とされ、リレーSMR1Bの溶着の有無が判定される。
なお、図5には示されていないが、蓄電装置B2の電流IB2をモニターすることによって、さらにSMR2の故障の有無を判定することもできる。具体的には、図5の時刻t36〜t39のSMR2の双方のリレーのON指令が出力されている状態で電流IB2が流れていなければ、SMR2のいずれかあるいは双方のリレーがOFF状態のままとなる故障が発生していると判定することができる。また、時刻t39〜t44のSMR2のいずれか一方のリレーのみをOFFとする指令が出力されている状態で電流IB2が流れていれば、OFF指令が出力されている側のリレーに溶着が発生していると判定することができる。さらに、電流IB2が負値の場合、すなわち、電力線PL2から蓄電装置B2に向かう方向に電流が流れている場合には、ダイオードD10が異常であると判定することができる。
図6は、本実施の形態において、ECU300で実行される溶着判定制御および充電制御を説明するためのフローチャートである。図6および以降で説明する図8に示すフローチャートは、ECU300に予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて、所定周期で実行されることによって処理が実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図6を参照して、ECU300は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、現在の走行モードが充電モードであるか否かを判定する。充電モードであれば(S100にてYES)処理がS110に進められ、走行モードであれば(S100にてNO)処理がS210に進められる。
充電モードの場合には、ECU300は、S110にて蓄電装置B1が満充電状態であるか否かを判定する。蓄電装置B1が満充電状態である場合(S110にてYES)は、処理がS120に進められて、ECU300は、リレーSMR2Bの溶着判定履歴がセットされているか否かを判定する。
リレーSMR2Bの溶着判定履歴がセットされている場合(S120にてYES)は、蓄電装置B1の充電をスキップして蓄電装置B2の充電を行なうために、処理がS135に進められる。ECU300は、S135にてリレーSMR1BおよびリレーSMR2Gを接続する。これによって、漏電検出部600による漏電検出が可能になる。そして、ECU300は、S145にて、充電装置200を駆動して、蓄電装置B2の充電を実行する。
蓄電装置B2が満充電状態でなければ(S165にてNO)、処理がS145に戻されて、蓄電装置B2が満充電状態となるまで蓄電装置B2の充電動作が継続される。蓄電装置B2が満充電状態になると(S165にてYES)、ECU300は、S175にて充電装置200を停止して蓄電装置B2の充電動作を停止するとともに、S185にてリレーSMR1B,SMR2Gを切離す。
蓄電装置B1が満充電状態でない場合(S110にてNO)、あるいはリレーSMR2Bの溶着判定履歴がセットされていない場合(S120にてNO)は、処理がS130に進められ、ECU300は、SMR1を接続する。なお、図6には示されていないが、図4のように、SMR1を接続する際にSMR1の溶着判定が実行される。
SMR1が接続されると、ECU300は、S140にて、コンバータ120によりプレ昇圧を実行して、電圧VHを蓄電装置B2の出力電圧VB2より高くする。そして、ECU300は、S150にてSMR2を接続し、S151にて、充電装置200およびコンバータ120を駆動して蓄電装置B1の充電を実行する。なお、このとき、蓄電装置B2の電力も、蓄電装置B1の充電電力として用いられる。
ECU300は、S160にて、蓄電装置B1が満充電状態であるかを判定し、満充電状態でなければ(S160にてNO)、S151に処理を戻して蓄電装置B1の充電動作を継続する。一方、蓄電装置B1が満充電状態になっていれば(S160にてYES)、ECU300は、S170にて、充電装置200およびコンバータ120を停止して、蓄電装置B1の充電動作を停止する。
そして、ECU300は、S180にてSMR1およびリレーSMR2Bを切離す指令を出力するとともに、S190にてリレーSMR2Bの溶着判定処理を実行する。具体的には、ECU300は、モータジェネレータ140,145にディスチャージ動作を行なわせて、コンデンサC1,C2の残存電荷を放電させ、そのときの電圧VL,VHの変化から、リレーSMR2Bの溶着の有無を判定する。リレーSMR2Bに溶着が発生していなければ、ECU300は、S200にて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴をセットして、処理をメインルーチンに戻す。その後、メインルーチンから本処理が再度起動されると、蓄電装置B1が満充電状態であり、リレーSMR2Bの溶着判定履歴が設定されているので、上述のように、S135からの蓄電装置B2の充電処理が実行される。
一方、走行モードである場合(S100にてNO)は、処理がS210に進められて、ECU300は、さらに、現在、EV走行モードであるか否かを判定する。
EV走行モードではない場合、すなわちHV走行モードである場合(S210にてNO)は、以降の処理がスキップされて、処理がメインルーチンに戻される。
EV走行モードである場合(S210にてYES)は、処理がS220に進められて、ECU300は、蓄電装置B2の切離条件が成立したか否かを判定する。具体的には、たとえば、図5において説明したように、蓄電装置B2のSOCが所定のしきい値Sthまで低下したか否かによって判定してもよい。
蓄電装置B2の切離条件が成立していない場合(S220にてNO)は、処理がS220に戻されて、ECU300は、蓄電装置B2の切離条件が成立するまで、蓄電装置B2の電力を用いたEV走行を実行する。
蓄電装置B2の切離条件が成立した場合(S220にてYES)は、処理がS230に進められて、ECU300は、リレーSMR2Bの溶着判定履歴が設定されているか否かを判定する。
リレーSMR2Bの溶着判定履歴が設定されている場合(S230にてYES)は、処理がS240に進められて、ECU300は、前回溶着判定が行なわれていないリレーSMR2Gを切離す指令を出力する。そして、ECU300は、Ready信号がオフとなるまで、その状態で走行を継続する。
Ready信号がオフとなると(S250にてYES)、処理がS260に進められ、ECU300は、SMR1を切離すとともに、モータジェネレータ140,145を用いたディスチャージ動作を行なって、リレーSMR2Gの溶着の発生の有無を判定する(S270)。
そして、ECU300、リレーSMR2Gに溶着が発生していない場合には、ECU300は、S280にて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴をクリアする。なお、このとき、リレーSMR2Gの溶着判定履歴を設定してもよい。
一方、S230にて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴が設定されていない場合(S230にてNO)は、処理がS245に進められて、ECU300は、前回溶着判定が行なわれていないリレーSMR2Bを切離す指令を出力する。そして、ECU300は、Ready信号がオフとなるまで、その状態で走行を継続する。
Ready信号がオフとなると(S255にてYES)、処理がS265に進められ、ECU300は、SMR1を切離すとともに、モータジェネレータ140,145を用いたディスチャージ動作を行なって、リレーSMR2Bの溶着の発生の有無を判定する(S275)。
そして、ECU300、リレーSMR2Bに溶着が発生していない場合には、ECU300は、S285にて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴をセットする。なお、このとき、リレーSMR2Gの溶着判定履歴が設定されている場合には、当該溶着判定履歴をクリアしてもよい。
以上のような処理に従って制御を行なうことによって、走行終了時にSMR2の溶着判定が行なわれるとともに、充電モードにおいて、蓄電装置B2の充電の際に、SMR2の溶着の発生に伴う突入電流を抑制できるとともに、システムの漏電を検出しながら充電動作を行なうことが可能となる。
[変形例]
図1に示された車両100においては、電力線PL2から蓄電装置B2に向かう方向に電流が流れないように、電力線PL3にダイオードD10が設けられる構成について説明した。しかしながら、本実施の形態は、図7に示される車両100Aのように、ダイオードD10が設けられない構成を有する車両においても適用可能である。
この場合には、漏電検出を行なう際には、蓄電装置B1のいずれか一方の極と蓄電装置B2のいずれか一方の極とが電気的に接続できれば、SMR1BとSMR2Gとを導通状態とする場合だけには限定されない。すなわち、SMR1のいずれか1つのリレーと、SMR2のいずれか1つのリレーとを導通状態とすればよい。
したがって、ECU300における制御においては、蓄電装置B2の充電時においては、漏電検出のために、SMR2のリレーのうち前回の溶着判定において溶着の有無が判定された方のリレーが導通状態とされ、SMR1のいずれか1つのリレーが導通状態とされる。
また、蓄電装置B1の充電完了後のSMR2の溶着判定においては、各リレーの判定会数の均等化のために、前回の溶着判定において判定が行なわれなかった側の溶着判定が実行される。
図8は、変形例においてECU300で実行される溶着判定制御および充電制御を説明するためのフローチャートである。図8においては、図6で示されたフローチャートのステップS120,S135がステップS120A,S121A,S125A,S135Aに置き換えられ、ステップS180,S190,S200がステップS180A,S190A〜S193A,S195A〜S197Aに置き換えられ、ステップS185がステップS185Aに置き換えられたものとなっている。図8において、図6と重複するステップについての説明は繰り返さない。
図8を参照して、充電モードの場合(S100にてYES)に、蓄電装置B1が満充電であるときには(S110にてYES)、処理がS120Aに進められて、ECU300は、前回のリレーSMR2Bの溶着判定履歴があるか否か、すなわち、前回の溶着判定がリレーSMR2Bについて行なわれたか否かを判定する。
溶着判定履歴がある場合(S120AにてYES)は、S121Aにて、ECU300はリレーSMR2Gを閉成する。一方、溶着判定履歴がない場合(S120AにてNO)、すなわち、前回の溶着判定がリレーSMR2Gについて行なわれた場合は、S125Aにて、ECU300はリレーSMR2Bを閉成する。
そして、ECU300は、S135Aにて、SMR1のいずれか1つのリレーを閉成し、漏電検出を行ないながら蓄電装置B2の充電を開始する(S145)。蓄電装置B2の充電が完了すると(S175)、S185Aにて、ECU300は、SMR1,SMR2において接続されているリレーを開放する。
また、蓄電装置B1の充電が行なわれ、充電動作が完了した場合には、ECU300は、S180AにてSMR1の各リレーを開放し、S190Aにて、前回のリレーSMR2Bの溶着判定履歴があるか否かを判定する。
溶着判定履歴がある場合(S190AにてYES)は、ECU300は、S191AにてリレーSMR2Gを開放する指令を出力する。ECU300は、S192Aにて、モータジェネレータ140,145によるディスチャージ動作を行ないながら、電圧VHが低下するか否かによって、リレーSMR2Gの溶着判定を行なう。そして、ECU300は、S193Aにて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴をクリアする。
溶着判定履歴がない場合(S190AにてNO)は、ECU300は、S195AにてリレーSMR2Bを開放する指令を出力する。ECU300は、S196Aにて、モータジェネレータ140,145によるディスチャージ動作を行ないながら、電圧VHが低下するか否かによって、リレーSMR2Bの溶着判定を行なう。そして、ECU300は、S197Aにて、リレーSMR2Bの溶着判定履歴をセットする。
以上のような処理に従って制御を行なうことによって、電力線PL3にダイオードが設けられない構成の車両においても、蓄電装置B2の充電の際に、SMR2の溶着の有無を適切に判定し、かつ、SMR2の溶着の発生に伴う突入電流を抑制できるとともに、システムの漏電を検出しながら充電動作を行なうことが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 回路系、100 車両、105 駆動装置、110 電源システム、120 コンバータ、130,135 インバータ、140,145 モータジェネレータ、150 動力伝達ギヤ、160 エンジン、170 駆動輪、180,185,230 電圧センサ、190 電流センサ、200 充電装置、210 CHR、220 インレット、300 ECU、400 充電ケーブル、410 プラグ、420 コネクタ、430 電線部、440 CCID、500 外部電源、510 コンセント、600 漏電検出部、610 発振回路、620,660,R1,RC,Ri 抵抗、630,680,C1,C2 コンデンサ、640 バンドパスフィルタ、650 回路ブロック、670,D1,D2,D10 ダイオード、690 制御回路、691 発振指令部、692 A/D変換部、693 判定部、ACL1,ACL2,NL1,NL3,NL4,PL1〜PL4 電力線、B1,B2 蓄電装置、CHRB,CHRP,CHRG,SMR1P,SMR1B,SMR1G,SMR2G,SMR2B リレー、GND 基準電位、L1 リアクトル、N1,N2,N3,NA,NB ノード、Q1,Q2 スイッチング素子、SB 補機バッテリ、SMR1,SMR2 システムメインリレー。

Claims (11)

  1. 車両の駆動装置に電力を供給する電源システムであって、
    第1の蓄電装置と、
    前記第1の蓄電装置の電圧を変換して前記駆動装置に供給する電圧変換装置と、
    前記駆動装置に対して前記電圧変換装置と並列に接続され、車両外部の電力を用いて充電が可能な第2の蓄電装置と、
    前記第1の蓄電装置と前記電圧変換装置とを結ぶ電力経路に設けられた第1の接続部と、
    前記第2の蓄電装置と前記駆動装置とを結ぶ電力経路に設けられた第2の接続部と、
    前記第1の蓄電装置に結合され、前記電源システム内の漏電検出をするように構成された漏電検出部と、
    前記第2の接続部の溶着の有無を判定するとともに、その判定履歴を記憶するように構成された制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記漏電検出を実行しながら前記第2の蓄電装置を充電する場合に、前記判定履歴が記憶されていないときは、充電動作に先立って、前記電圧変換装置を用いて前記駆動装置に印加される電圧を前記第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で前記第2の接続部の溶着の有無を判定し、前記第2の接続部の溶着がないことが判定されたことに応答して充電動作を開始する、車両の電源システム。
  2. 前記第2の接続部は、2つのリレーを含み、
    前記制御装置は、前記駆動装置に印加される電圧を前記第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で前記2つのリレーのうちの一方を導通状態とする指令を出力し、前記駆動装置を用いて放電動作を行なったときの前記駆動装置に印加される電圧の変化に基づいて、前記2つのリレーのうちの他方のリレーの溶着の有無を判定する、請求項1に記載の車両の電源システム。
  3. 前記第1の接続部は、前記第1の蓄電装置の正極側に結合される第1のリレーと、前記第1の蓄電装置の負極側に結合される第2のリレーとを含み、
    前記第2の接続部は、前記第2の蓄電装置の正極側に結合される第3のリレーと、前記第2の蓄電装置の負極側に結合される第4のリレーとを含み、
    前記制御装置は、前記駆動装置に印加される電圧を前記第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で前記第1のリレーおよび前記第4のリレーを導通状態とする指令を出力し、前記駆動装置を用いて放電動作を行なったときの前記駆動装置に印加される電圧の変化に基づいて、前記第3のリレーの溶着の有無を判定する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  4. 前記第3のリレーと、前記電圧変換装置および前記駆動装置を結ぶ正極側の電力経路との間に設けられ、前記第2の蓄電装置から前記駆動装置に向かう方向を順方向として接続されたダイオードをさらに備える、請求項3に記載の車両の電源システム。
  5. 前記制御装置は、前記第2の蓄電装置を充電する際には、前記第1のリレーおよび前記第4のリレーを導通状態として、前記漏電検出を実行させる、請求項3に記載の車両の電源システム。
  6. 前記制御装置は、前記第1の蓄電装置が満充電状態ではない場合には、前記駆動装置に印加される電圧を前記第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で前記第2の接続部を導通状態とし、前記第1の蓄電装置の充電を行なった後に前記第2の接続部の溶着の有無を判定する、請求項1に記載の車両の電源システム。
  7. 前記第1の接続部は、前記第1の蓄電装置の正極側に結合される第1のリレーと、前記第1の蓄電装置の負極側に結合される第2のリレーとを含み、
    前記第2の接続部は、前記第2の蓄電装置の正極側に結合される第3のリレーと、前記第2の蓄電装置の負極側に結合される第4のリレーとを含み、
    前記制御装置は、前記駆動装置に印加される電圧を前記第2の蓄電装置の電圧より高くした状態で、前記第1のリレーおよび前記第2のリレーのいずれか一方を導通状態とする指令を出力し、かつ前記第3および第4のリレーのいずれか一方を導通状態とする指令を出力し、前記駆動装置を用いて放電動作を行なったときの前記駆動装置に印加される電圧の変化に基づいて、前記第3および第4のリレーのうち非導通状態とする指令が出力されているリレーの溶着の有無を判定する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  8. 前記制御装置は、前記第2の蓄電装置を充電する際には、前記第1のリレーおよび前記第2のリレーのいずれか一方を導通状態とするとともに、前記第3および第4のリレーのいずれか一方を導通状態として、前記漏電検出を実行させる、請求項7に記載の車両の電源システム。
  9. 前記制御装置は、前記第3および第4のリレーのうち、前回の溶着判定において溶着が判定されていないリレーを導通状態とする、請求項8に記載の車両の電源システム。
  10. 前記第1の蓄電装置は、前記第2の蓄電装置よりも出力が高く、
    前記第2の蓄電装置は、前記第1の蓄電装置よりも容量が大きい、請求項1に記載の車両の電源システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電源システムを搭載した、車両。
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