JP2014134222A - 免震部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】主として地震震動発生面側と免震対象部材側との間に介在させることに依って、短周期地震動と長周期地震動の何れの地震に対しても免震作用が奏されるようにした免震部材の提供。
【解決手段】筒状空所1aを中央部に形成すると共に当該筒状空所1aを中心としてその四隅部に凹面鏡状を呈する免震制御用上向き凹部7を形成した下位側基体1を地震震動発生面側Aの上面に取付け、筒状空所2aを中央部に形成すると共に当該筒状空所2aを中心としてその四隅部に凹面鏡状を呈する免震制御用下向き凹部8を形成した上位側基体2を、当該両筒状空所1a,2aを同軸とするような対向状態で免震対象部材側Bの下面に取付け、更に、回転自在な球体を有する下側滑子9と上側滑子10とを、コイルスプリング11を介して連結して成る免震用滑子具12を、前記上向き凹部7と下向き凹部8の各間に弾力的に圧接した状態で位置させて成る免震部材。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震震動発生面側と免震対象部材側との間に介在させることに依って、地震発生時において免震作用が奏されるようにした免震部材に関する。
従来、例えば地震に対する免震化を図る機構において、地震震動発生面側に位置する平面円形状の皿状基盤の上面に対して、免震対象部材側に位置する球体を、適宜スプリングを介して転動可能に圧接させ、地震発生時には当該球体を転動させることに依って、その震動を免震対象部材側に伝えないようにする,所謂免震作用が奏されるように構成した免震部材がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−118288号公報
上記したような免震部材であると、通常の地震には対応できるが、長周期地震動を伴う地震に対しては対応不能とされた。
すなわち、地震には短周期地震動(周期1秒前後)と長周期地震動(周期5秒以上)とがあり、上記のような免震部材であると、縦揺れ的振動である直下型地震と、細かな横揺れである短周期地震動に対する対応は可能である。 然し乍、極めてゆっくりとし、かつ大きな横揺れを伴うな振動である長周期地震動が発生した場合は、その振幅が大きいため、皿状基盤内から球体が飛び出してしまい、当該大きな振幅に対応できず、また、対応できるだけのサイズのものを用いた場合は、球体の原位置復帰運動に齟齬をきたしたり、円滑性を損なったりすることとなった。
そのため従来、免震部材製造業者においては、短周期地震動用と長周期地震動用の両免震部材の開発製造を行わなければならず、必然、開発費・製造費・設置費等に関するコストの高騰性が伴うことを余儀なくされた。
本発明はこのような従来の問題点の解消化を企図した、新しい形態の「免震部材」と言う、新規製品の提供を図ったものである。
本発明は請求項1に記載のように、筒状空所1aを中央部に形成すると共に当該筒状空所1aを中心としてその四隅部に凹面鏡状を呈する免震制御用上向き凹部7を形成した下位側基体1を地震震動発生面側Aの上面に取付け、筒状空所2aを中央部に形成すると共に当該筒状空所2aを中心としてその四隅部に凹面鏡状を呈する免震制御用下向き凹部8を形成した上位側基体2を、当該両筒状空所1a,2aを同軸的としかつ上下対称的な対向状態で免震対象部材側Bの下面に取付け、当該下位側基体1と上位側基体2とを連結するためのゴム等伸縮自在な材料で製した制御用連桿3の上下両端部分を、上記両筒状空所1a,2a内において弾力的に引き伸ばし自在とするように取付け、更に、回転自在な球体9aを有する下側滑子9と、回転自在な球体10aを有する上側滑子10とを、コイルスプリング11を介して所定間隔を保って連結して成る免震用滑子具12を、前記した上向き凹部7と下向き凹部8の各間に弾力的に圧接した状態で位置させると共に、各免震用滑子具12と、その中心に位置する制御用連桿3とを連係させるため同期用支持枠桿13を、これらの折半部において結束的に取付けて成る免震部材に係る。
本発明は請求項2に記載のように、開口部上端寄り部分に顎状周縁1bを具えた筒状空所1aを中央部に形成した下位側基体1を、地震震動発生面側Aの上面に取付け、開口部下端寄り部分に顎状周縁2bを具えた筒状空所2aを中央部に形成した上位側基体2を、当該両筒状空所1a,2aを同軸とするような対向状態で免震対象部材側Bの下面に取付け、上端及び下端にスプリング受け盤3a及び3bを設けかつゴム等伸縮自在な材料で製した制御用連桿3を、上記対向状態にある下位側基体1と上位側基体2の各筒状空所1a,2a内を貫通するように位置させ、上端のスプリング受け盤3aと上位側基体2の顎状周縁2b間に第二コイルスプリング5を介在させると共に、下端のスプリング受け盤3bと下位側基体1の顎状周縁1b間に第三コイルスプリング6を介在させることに依って、弾力的かつ引出し自在に支持し、また、必要に応じて、当該制御用連桿3を全長に亘って覆うようにスプリング受け盤3a及び3b間に第一コイルスプリング4を取付け、第二コイルスプリング5と第三コイルスプリング6の弾力的強さを異ならせると共に、両者の弾力性は第一コイルスプリング4と制御用連桿3自体の弾力的強さを超えないように構成した請求項1に記載の免震部材を実施の態様とする。
本発明は請求項3に記載のように、上向き凹部7と下向き凹部8の鏡面として、球体との定位置安定用たる中央凹部aを中心部に形成すると共に、これと同心円状に順次連なる複数の球体転移用円弧状溝b…を所要数連設するように構成した請求項1に記載の免震部材を実施の態様とする。
本発明は請求項4に記載のように、地震震動発生面側Aを地盤とし、免震対象部材側Bとして建物等構築部材として成る請求項1乃至請求項3の何れかに記載の免震用部材。
本発明は請求項1に記載のような構成を採用したから、構成が極めてシンプルな形態にも関わらず、良好なる免震作用を奏させることができる。 そして、下位側基体1と上位側基体2とを連結するためのゴム等伸縮自在な材料で製した制御用連桿3の上下両端部分を、上記両筒状空所1a,2a内において弾力的に引き伸ばし自在とするように取付けることに依り、長周期地震動のような大きく揺れ動く震動に対しても当該制御用連桿3の弾力的引き伸ばし作用に基づき免震対応の可能化が図られると共に、免震作動後の原位置復帰作動も極めて円滑に果たされる。
更に、回転自在な球体9aを有する下側滑子9と、回転自在な球体10aを有する上側滑子10とを、コイルスプリング11を介して所定間隔を保って連結して成る免震用滑子具12を、前記した上向き凹部7と下向き凹部8の各間に弾力的に圧接した状態で位置させると共に、各免震用滑子具12と、その中心に位置する制御用連桿3とを連係させるため同期用支持枠桿13を、これらの折半部において結束的に取付けるように構成したから、各免震用滑子具12の下方部分の働き、次いで上方部分の働きと言う2段階的な働きに基づき、短周期地震動と長周期地震動の両方に対する免震作用に適合することができる。
そして、本発明は、建物または橋の橋脚等、地表上の各種構築物に対する免震部材としての使用、または、墓石または石灯篭の中間材または土台に対する免震材としての使用、更には、ショーケース、各種棚、フロアー上の美術品或いはコンピュータ等に対する免震用部材としての利用を図ることも可能化される。
本発明は請求項2記載のような構成を採用したから、下位側及び上位側の基体1及び2の連結している制御用連桿3が、地震発生時の揺れ動きに対する伸縮作動が極めてスムーズに行われ、顕著な安定性を保った免震作用を奏することができる。
更に、第二コイルスプリング5と第三コイルスプリング6の弾力的強さを異ならせると共に、両者の弾力性は第1コイルスプリングと制御用連桿3自体の弾力的強さを超えないように構成することに依り、弱い長周期地震動の場合は第二コイルスプリング5と第三コイルスプリング6の何れか一方に依る伸縮に基づく免震作用が奏され、これより強い地震動の場合において他方のコイルスプリングの伸縮が行われ、更に強い地震動の場合は制御用連桿3自体の伸縮性が発揮されると言うように、地震動の強さに連動した段階的免震作用の対応がなされることとなる。
本発明は請求項3に記載のような構成、すなわち、上向き凹部7と下向き凹部8の鏡面として、球体との定位置安定用たる中央凹部aを中心部に形成すると共に、これと同心円状に順次連なる複数の球体転移用円弧状溝b…を所要数連設するように構成すことに依り、
中央凹部aからその外側にある球体転移用円弧状溝b…への乗り越え移動、更には、次段の滑動子転移用円弧状溝3bへの乗り越え移動に際し、水平方向の移動抵抗と、当該乗り越えるための垂直方向の移動抵抗との、二つの抵抗力が働くこととなる。 そして、このような移動抵抗力は、長周期地震動に対する免震作用のための抵抗力として作用することとなり、良好なる免震効果が奏される。
本発明は請求項4に記載のような構成、すなわち、地震震動発生面側Aを地盤とし、免震対象部材側Bとして建物等構築部材とすることに依り、一般の建築用免震部材として広くその実施が図られる。
本発明に係る免震部材の縦断面図である。 本発明に係る免震部材の説明用たる簡略的平面図である。 本発明に係る免震部材に対して短周期地震動発生に基づく免震作用が働いた状態を表した説明用縦断面図である。 本発明に係る免震部材に対して長周期地震動発生に基づく免震作用が働いた状態を表した説明用縦断面図である。 免震制御用(上向き及び下向き)凹部の面を拡大して表した説明用断面図である。
図面は本発明に係る免震部材を、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に取付けた状態を表したものである。
図1において、1はその中央部に筒状空所1aを形成した下位側基体であって、地震震動発生面側Aに固定してある。 そして、当該筒状空所1aの開口部上端寄り部分には、顎状周縁1bを設けると共にこれに連なるラッパ状開口部1cを形成してある。
2はその中央部に筒状空所2aを形成した上位側基体であって、免震対象部材側Bに固定してある。 そして、当該筒状空所2aの開口部下端寄り部分には、顎状周縁2bを設けると共にこれに連なるラッパ状開口部2cを形成してある。 なお、このようなラッパ状開口部1c,2cを設けたのは、後述する制御用連桿3の伸長屈曲的変形を阻害しないようにするためのものである。
また、上記した下位側基体1と上位側基体2とはその両者の筒状空所1aと2aが同軸的となるように、また後述する免震制御用上向き凹部7と同下向き凹部8を含めて上下対称的にしてかつ所定間隔をたもった対向状態で、夫々地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bに対して固定化するように構成してある。
更に、上記した両基体1,2の地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bに対するそれぞれの固定手段は、主として接着剤に依る固定を図るものである。 然し乍、これに限定されるものではなく、例えば螺子止め、楔止め、その他適宜な固定手段に依存する様に構成しても良い。
3はゴム材等可撓性材料で製した制御用連桿であって、その上端及び下端にはスプリング受け盤3a及び3bを設けると共に、当該スプリング受け盤3a及び3bの間には、制御用連桿3に対してその全長に亘って覆うように遊嵌させた第一コイルスプリング4を介在させ、その下端及び上端を夫々弾力的に受け止めるように構成してある。 当該第一コイルスプリング4は制御用連桿3の反り的弾力性の補強及びその復元に携わるものであり、両者共同して反り的強度の強化性、並びにその弾力性に基づく復元の迅速性を図るように構成してある。 然し乍、当該第一コイルスプリング4はこれを省略するように構成しても良い。 この場合、制御用連桿3の反り的弾力性の復元は当該制御用連桿3自体の復元力に依存することとなる。
5は制御用連桿の上端寄りに介在させた第二コイルスプリング、6は制御用連桿の下端寄りに介在させた第三コイルスプリングであって、両者は前述したスプリング受け盤3aと顎状周縁2bの間、及び、スプリング受け盤3bと顎状周縁1bの間に、夫々弾力的に介在させるように構成してある。 そして、当該第二及び第三コイルスプリング5及び6は、既述した第一コイルスプリング4の外側に位置するような形態で設けられている。 これに依り、当該制御用連桿5は上下部分において弾力的かつ昇降自在な支持が成されるように構成してある。
ところで、上述した制御用連桿3と、第一乃至第三コイルスプリング3.4.5とは、夫々その弾力的強さを異ならせるように構成してある。 例えば、一つのケースとして示せば、弾力性が弱い順に、第二コイルスプリング5、第三コイルスプリング6、制御用連桿3、第一コイルスプリング4とするように設定する。 さらに具体的に述べれば、第二コイルスプリング5と第三コイルスプリング6の弾力的強さを異ならせると共に、両者の弾力性は第1コイルスプリングと制御用連桿3自体の弾力的強さを超えないように設定する。 これにより、地震発生に伴い弾力性が弱い部分から弾力的変形が発生し、後述するような作用を奏する段階的な免震効果を発揮することとなる。
次に、本発明に係る免震部材の骨子的構成は下記のような構成にある。 これは前記した下位側基体1であるが、その筒状空所1aを中心として、換言するとゴム材等可撓性材料製の制御用連桿3を中心として、その四隅部に向かう放散線状にしてかつ等位置である四か所に凹面鏡状を呈する免震制御用上向き凹部7を形成してある。
一方、前記した上位側基体2であるが、その筒状空所2aを中心として、換言するとゴム材等可撓性材料製の制御用連桿3を中心として、その四隅部に向かう放散線状にしてかつ等位置である四か所に凹面鏡状を呈する免震制御用下向き凹部8を形成してある。 従って、下位側基体1と上位側基体2とは上下対称的に位置するような形態に構成してある。
9は下端に回転自在な球体9aを取付けた下側滑子、10は上端に回転自在な球体10aを取付けた上側滑子であって、両者はコイルスプリング11を介して所定間隔を保って連結することに依って、一つの免震用滑子具12を構成している。
そして、その下側滑子9は前記した免震制御用上向き凹部7に対して、またその上側滑子10は下向き凹部8に対して夫々弾力的に圧接させた状態を保って移動可能とするような形態で保持してある。
13は同期用支持枠桿であって、図2に示すように、各免震用滑子具12と、その中心に位置する制御用連桿3とに連係させることに依り、これらすべての作動の同期性が保たれるように連係させるためのものである。 なお、図示の実施例にあっては当該同期用支持枠桿13の安定保持は、各免震用滑子具12のコイルスプリング11に密着させて嵌着することに依って行っているが、これ以外の形態であっても可とする。
ところで、図1に示す状態において、通常の地震である直下型地震及び短周期地震動を感知した場合は、同期用支持枠桿13が免震用滑子具12中央部で固定化してあるため、地震の震動は当該免震用滑子具12の下半部だけを揺れ動かすこととなり(図3参照)、これにより免震作用を奏することとなる。 この時、制御用連桿3の下半部が同方向に撓むと共に、その弾力性に基づく復元力で、免震用滑子具12の定位置復帰を促すこととなる。
また、直下型地震の場合はコイルスプリング11の縦方向の揺れ動き(伸縮的揺れ動き)に基づきその震動の免震化が図られる。
このようにして、通常多く発生する短周期地震動に伴う周期の短い横揺れ、及び直下型地震の場合の縦揺れ、これら両者の震動を伴う地震に対する免震作用が奏されることとなる。
次に、長周期地震動に基づくゆっくりとした大きな横振れが発生した場合、図3に示すように、その震動幅が大きいため、免震用滑子具12の下半部が上向き凹部の外縁よりに至った時点でこれ以上の揺れ動きが出来ないため、従って、地震の震動力は図4に示すように、当該免震用滑子具12の上半部を下向き凹部8の外周寄りに至らせるような動きを生じさせ、これにより地震の大きな振幅に対応した免震作用が奏されることとなる。
すなわち、長周期地震動に基づくゆっくりとした大きな横振れが発生した場合、その揺れの大きさに対応して、免震用滑子具12の下半部が上向き凹部の外縁寄りに至った時点でこれ以上の揺れ動きが出来ないため、引き続き、地震の震動力は当該免震用滑子具12の上半部を下向き凹部8の外周寄りに至らせるような動きを生じさせ(図4参照)、これにより地震の大きな振幅に対応した免震作用が奏される事となる。
この時、制御用連桿3も、これ自身が固有する弾力性と、これに掛け架した各スプリングの伸長力に基づき引き伸ばされる。 これに依り、当該免震用滑子具12に対する定位置復帰を促すような反発力が貯えられることとなる。 これらの作用に基づき長周期地震動における、既述した下向き凹部8による作用を伴う免震作用の実行が許容化される。
ところで、前述した免震制御用上向き凹部7と同下向き凹部8であるが、図面に示す実施例にあっては、中心部には球体9aと球体10aとの定位置安定用たる中央凹部aを中心部に形成すると共に、これと同心円状に順次連なる複数の球体転移用円弧状溝b…を所要数連設して成る凹面鏡状とするように構成してある(図5参照)。
このような構成を採ることに依り、滑子具12が免震制御用盤体の中心部である中央凹部aからその外側にある球体転移用円弧状溝b…を順次乗り越えて移動することとなる。
従って、本発明に係る免震部材が奏する作動は、中央凹部aからその外側にある球体転移用円弧状溝b…への乗り越え移動、更には、次段の滑動子転移用円弧状溝3bへの乗り越え移動に際し、水平方向の移動抵抗と、当該乗り越えるための垂直方向の移動抵抗との、二つの抵抗力が働くこととなる。 そして、このような移動抵抗力は、長周期地震動に対する免震作用のための抵抗力として作用することとなる。 従って、免震力の強化性が高められることとなる。
ところで、本発明は地震震動発生面側Aを地表とし、免震対象部材側Bを建物等構築部材とすることに依り一般的な構築物に対する免震部材としての利用を主たる目的とするものである。 すなわち、本発明を例えばビル等の構築物に対する免震部材として用いる場合は、震震動発生面側A及び免震対象部材側B間に介在させ、このような介在点を所要数にして所要箇所に配置することに依り、当該構築物に対する免震作用が奏される。
然し乍、地震震動発生面側Aを建物のフロアーとし、免震対象部材側Bを美術品またはコンピュータ等保護対象物とすることに依り、これらに対する免震部材としての利用を図ることもできる。
すなわち、本発明は建物等の構築部材に対する免震用としての使用以外、例えばフロアー上に載置する美術品、コンピュータ機具等に対する免震部材として用いることができるわけである。
A 地震震動発生面側
B 免震対象部材側
1 下位側基体
1a 筒状空所
1b 顎状周縁
1c ラッパ状開口部
2 上位側基体
2a 筒状空所
2b 顎状周縁
2c ラッパ状開口部
3 制御用連桿
3a スプリング受け盤
3b スプリング受け盤
4 第一コイルスプリング
5 第二コイルスプリング
6 第三コイルスプリング
7 免震制御用上向き凹部
8 免震制御用下向き凹部
9 下側滑子
9a 球体
10 上側滑子
10a 球体
11 コイルスプリング
12 免震用滑子具
13 同期用支持枠桿
a 中央凹部
b 球体転移用円弧状溝

Claims (4)

  1. 筒状空所(1a)を中央部に形成すると共に当該筒状空所(1a)を中心としてその四隅部に凹面鏡状を呈する免震制御用上向き凹部(7)を形成した下位側基体(1)を地震震動発生面側(A)の上面に取付け、
    筒状空所(2a)を中央部に形成すると共に当該筒状空所(2a)を中心としてその四隅部に凹面鏡状を呈する免震制御用下向き凹部(8)を形成した上位側基体(2)を、当該両筒状空所(1a,2a)を同軸的としかつ上下対称的な対向状態で免震対象部材側(B)の下面に取付け、
    当該下位側基体(1)と上位側基体(2)とを連結するためのゴム等伸縮自在な材料で製した制御用連桿(3)の上下両端部分を、上記両筒状空所(1a,2a)内において弾力的に引き伸ばし自在とするように取付け、
    更に、回転自在な球体(9a)を有する下側滑子(9)と、回転自在な球体(10a)を有する上側滑子(10)とを、コイルスプリング(11)を介して所定間隔を保って連結して成る免震用滑子具(12)を、前記した上向き凹部(7)と下向き凹部(8)の各間に弾力的に圧接した状態で位置させると共に、
    各免震用滑子具(12)と、その中心に位置する制御用連桿(3)とを連係させるため同期用支持枠桿(13)を、これらの折半部において結束的に取付けて成る免震部材。
  2. 開口部上端寄り部分に顎状周縁(1b)を具えた筒状空所(1a)を中央部に形成した下位側基体(1)を、地震震動発生面側(A)の上面に取付け、開口部下端寄り部分に顎状周縁(2b)を具えた筒状空所(2a)を中央部に形成した上位側基体(2)を、当該両筒状空所(1a,2a)を同軸とするような対向状態で免震対象部材側(B)の下面に取付け、
    上端及び下端にスプリング受け盤(3a及び3b)を設けかつゴム等伸縮自在な材料で製した制御用連桿(3)を、上記対向状態にある下位側基体(1)と上位側基体(2)の各筒状空所(1a,2a)内を貫通するように位置させ、上端のスプリング受け盤(3a)と上位側基体(2)の顎状周縁(2b)間に第二コイルスプリング(5)を介在させると共に、下端のスプリング受け盤(3b)と下位側基体(1)の顎状周縁(1b)間に第三コイルスプリング(6)を介在させることに依って、弾力的かつ引出し自在に支持し、
    また、必要に応じて、当該制御用連桿(3)を全長に亘って覆うようにスプリング受け盤(3a及び3b)間に第一コイルスプリング(4)を取付け、
    第二コイルスプリング(5)と第三コイルスプリング(6)の弾力的強さを異ならせると共に、両者の弾力性は第一コイルスプリング(4)と制御用連桿(3)自体の弾力的強さを超えないように構成した請求項1に記載の免震部材。
  3. 上向き凹部(7)と下向き凹部(8)の鏡面として、球体との定位置安定用たる中央凹部(a)を中心部に形成すると共に、これと同心円状に順次連なる複数の球体転移用円弧状溝(b…)を所要数連設するように構成した請求項1に記載の免震部材。
  4. 地震震動発生面側(A)を地盤とし、免震対象部材側(B)として建物等構築部材として成る請求項1乃至請求項3の何れかに記載の免震用部材。
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