JP2014133796A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び構造体 - Google Patents
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Abstract
(m及びnは1以上100以下の整数である。Xは一価炭化水素基であり、Yはポリエーテル基である。)
(b3)硬化触媒を含む硬化剤組成物とからなる2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【効果】本発明によれば、より安価かつ混合時間・混合から施工までの滞留時間が長くても非流動性を保つことができ、かつ主成分と架橋成分との配合比率を自動混合吐出機等の使用に合せて適宜調整することができる。
【選択図】なし
Description
前記(A)主剤組成物は、
(a1)分子末端に水酸基又はアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(a2)無機充填剤 1〜500質量部
を含有し、
前記(B)硬化剤組成物は、
(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はシランカップリング剤、又はそれらの部分加水分解物を、前記(a1)成分の水酸基又はアルコキシ基1個に対して加水分解性基が2〜25個となる量と、
(b2)下記一般式(1)で示され、かつ30℃にて液体であるポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、
−R(CpH2pO)qR (2)
(式中、Rは独立に炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、pは1以上10以下の整数である。また、qは1以上50以下の整数であり、qが2以上の場合、pは互いに同一又は異種であってもよい。)
を、前記(a1)成分100質量部に対して1〜40質量部と、
(b3)硬化触媒を、前記(a1)成分100質量部に対して0.001〜10質量部
を含有することを特徴とする2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物提供する。この場合、(A)主剤組成物と(B)硬化剤組成物とは、100:3〜100:20の質量比で配合されることが好ましい。
また、本発明は、上記2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物にてシール又は接着された構造体を提供する。
本発明は、(A)成分からなる主剤組成物と(B)成分からなる硬化剤組成物とを配合してなる2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物である。
(A)成分である主剤組成物は、
(a1)分子末端に水酸基又はアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサンと、
(a2)無機充填剤
から構成され、
(B)成分である硬化剤組成物は、
(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はシランカップリング剤、又はそれらの部分加水分解物と、
(b2)(a1)成分より低粘度であり、30℃にて液体である側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンと、
(b3)硬化触媒と
を含有している。
(a1)成分のケイ素原子に直接結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のようなアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基のようなアリール基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基;及びクロロメチル基、β−シアノエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のような一価の置換炭化水素基などが例示されるが、合成が容易なことから、メチル基、ビニル基又はフェニル基が好ましく、その中でもコスト的に有利であるメチル基がより好ましい。
また、(a1)の分子末端としては水酸基もしくはアルコキシ基が選択され、アルコキシ基である場合、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などが例示される。その中でも水酸基又はメトキシ基が好ましく、水酸基が特に好ましい。
また、それら無機充填剤の表面処理については限定されない。表面処理される場合は、ジクロロジメチルシラン、クロロトリメチルシラン、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシラザンのような有機ケイ素化合物や、脂肪酸、樹脂酸、スルホン酸、パラフィン類等が例示される。
加水分解性基以外のケイ素原子に結合する基としては、(a1)成分におけるケイ素原子に直接結合する有機基と同様の、非置換又は置換の一価炭化水素基が挙げられるが、合成の容易さと架橋速度の点から、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基及びフェニル基が好ましく、その中でも炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基がより好ましい。
−R(CpH2pO)qR (2)
(式中、Rは独立に炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、pは1以上10以下の整数である。また、qは1以上50以下の整数であり、qが2以上の場合、pは互いに同一又は異種であってもよい。)
このような硬化触媒としては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジバーサテートのような有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、1,3−プロポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジルコニウムテトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジルコニウムステアレートなどの有機ジルコニウム化合物、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)又はビスマストリス(ネオデカノエート)などの有機ビスマス化合物が例示される。微量の存在で大きな触媒能を持つことから、有機スズ化合物及びアルコキシチタン類、有機ビスマス化合物が好ましく、その中でも特に有機スズ化合物が好ましい。
また、シール又は接着の態様としては、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、接着剤、現場成形ガスケット等が挙げられる。
粘度1,000mPa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン(水酸基含量約0.101ミリモル/g)(a1−1)45部に、表面が脂肪酸にて処理されたコロイド質炭酸カルシウム(商品名;白艶華CC−R、白石カルシウム(株)製)(a2−1)40部と、表面未処理の重質炭酸カルシウム(商品名;ホワイトンSSB、白石カルシウム(株)製)(a2−2)15部を加え、プラネタリーミキサーにより減圧混練し、均一な(A)主剤組成物を得た。
粘度130mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(商品名;KF−6011、信越化学工業(株)製)(b2−1)7部に、メチルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約22.0ミリモル/g)(b1−1)0.5部と、テトラ−n−プロピルオルソシリケート(アルコキシ基含量約15.2ミリモル/g)(b1−2)0.5部と、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約13.6ミリモル/g)(b1−3)1.95部と、ジオクチルスズジバーサテート(b3)0.05部を加えて混合し、(B)硬化剤組成物を調製した。
上記(A)成分100部に対し、(B)成分を10部添加して10分間真空条件下にて混合し、各種評価を行った。
粘度1,000mPa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン(水酸基含量約0.101ミリモル/g)(a1−1)45部に、表面が脂肪酸にて処理されたコロイド質炭酸カルシウム(商品名;白艶華CC−R、白石カルシウム(株)製)(a2−1)40部と、表面未処理の重質炭酸カルシウム(商品名;ホワイトンSSB、白石カルシウム(株)製)(a2−2)15部を加え、プラネタリーミキサーにより減圧混練し、均一な(A)主剤組成物を得た。
粘度130mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(商品名;KF−6011、信越化学工業(株)製)(b2−1)2.1部に、メチルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約22.0ミリモル/g)(b1−1)0.15部と、テトラ−n−プロピルオルソシリケート(アルコキシ基含量約15.2ミリモル/g)(b1−2)0.15部と、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約13.6ミリモル/g)(b1−3)0.585部と、ジオクチルスズジバーサテート(b3)0.015部を加えて混合し、(B)硬化剤組成物を調製した。
上記(A)成分100部に対し、(B)成分を3部添加して10分間真空条件下にて混合し、各種評価を行った。
粘度1,000mPa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン(水酸基含量約0.101ミリモル/g)(a1−1)45部に、表面が脂肪酸にて処理されたコロイド質炭酸カルシウム(商品名;白艶華CC−R、白石カルシウム(株)製)(a2−1)40部と、表面未処理の重質炭酸カルシウム(商品名;ホワイトンSSB、白石カルシウム(株)製)(a2−2)15部を加え、プラネタリーミキサーにより減圧混練し、均一な(A)主剤組成物を得た。
粘度130mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(商品名;KF−6011、信越化学工業(株)製)(b2−1)14部に、メチルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約22.0ミリモル/g)(b1−1)1.0部と、テトラ−n−プロピルオルソシリケート(アルコキシ基含量約15.2ミリモル/g)(b1−2)1.0部と、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約13.6ミリモル/g)(b1−3)3.9部と、ジオクチルスズジバーサテート(b3)0.10部を加えて混合し、(B)硬化剤組成物を調製した。
上記(A)成分100部に対し、(B)成分を20部添加して10分間真空条件下にて混合し、各種評価を行った。
粘度1,000mPa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン(水酸基含量約0.101ミリモル/g)(a1−1)45部に、表面がジクロロジメチルシランにて処理された煙霧質シリカ(商品名;アエロジルR−972、日本アエロジル(株)製)(a2−3)5部と、表面未処理の重質炭酸カルシウム(商品名;ホワイトンSSB、白石カルシウム(株)製)(a2−2)50部を加え、プラネタリーミキサーにより減圧混練し、均一な(A)主剤組成物を得た。
粘度920mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(商品名;KF−615A、信越化学工業(株)製)(b2−2)7部に、メチルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約22.0ミリモル/g)(b1−1)0.5部と、テトラ−n−プロピルオルソシリケート(アルコキシ基含量約15.2ミリモル/g)(b1−2)0.5部と、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約13.6ミリモル/g)(b1−3)1.95部と、ジオクチルスズジバーサテート(b3)0.05部を加えて混合し、(B)硬化剤組成物を調製した。
上記(A)成分100部に対し、(B)成分を10部添加して10分間真空条件下にて混合し、各種評価を行った。
実施例1において両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンを除いた他は同様にして調製し、同様の条件にて各種評価を行った。
実施例1において両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンの代わり粘度100mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖されたジメチルポリシロキサン(b2−3)7部を用いた他は同様にして調製し、同様の条件にて各種評価を行った。
実施例1において両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンの代わり粘度300mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖されたジフェニルポリシロキサン(b2−4)7部を用いた他は同様にして調製し、同様の条件にて各種評価を行った。
粘度1,000mPa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン(水酸基含量約0.101ミリモル/g)(a1−1)45部に、表面が脂肪酸にて処理されたコロイド質炭酸カルシウム(商品名;白艶華CC−R、白石カルシウム(株)製)(a2−1)40部と、表面未処理の重質炭酸カルシウム(商品名;ホワイトンSSB、白石カルシウム(株)製)(a2−2)15部を加え、プラネタリーミキサーにより減圧混練し、均一な(A)主剤組成物を得た。
粘度130mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(商品名;KF−6011、信越化学工業(株)製)(b2−1)0.7部に、メチルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約22.0ミリモル/g)(b1−1)0.05部と、テトラ−n−プロピルオルソシリケート(アルコキシ基含量約15.2ミリモル/g)(b1−2)0.05部と、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約13.6ミリモル/g)(b1−3)0.195部と、ジオクチルスズジバーサテート(b3)0.005部を加えて混合し、(B)硬化剤組成物を調製した。
上記(A)成分100部に対し、(B)成分を1部添加して10分間真空条件下にて混合し、各種評価を行った。
粘度1,000mPa・sのα,ω−ビス−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン(水酸基含量約0.101ミリモル/g)(a1−1)45部に、表面が脂肪酸にて処理されたコロイド質炭酸カルシウム(商品名;白艶華CC−R、白石カルシウム(株)製)(a2−1)40部と、表面未処理の重質炭酸カルシウム(商品名;ホワイトンSSB、白石カルシウム(株)製)(a2−2)15部を加え、プラネタリーミキサーにより減圧混練し、均一な(A)主剤組成物を得た。
粘度130mPa・sの両末端がメチル基にて封鎖された側鎖ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン(商品名;KF−6011、信越化学工業(株)製)(b2−1)21部に、メチルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約22.0ミリモル/g)(b1−1)1.5部と、テトラ−n−プロピルオルソシリケート(アルコキシ基含量約15.2ミリモル/g)(b1−2)1.5部と、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(アルコキシ基含量約13.6ミリモル/g)(b1−3)5.85部と、ジオクチルスズジバーサテート(b3)0.15部を加えて混合し、(B)硬化剤組成物を調製した。
上記(A)成分100部に対し、(B)成分を30部添加して10分間真空条件下にて混合し、各種評価を行った。
上記実施例、比較例の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(シリコーンゴム組成物)を2mmの型枠に流し込み、23℃,50%RHで3日間養生して2mm厚のゴムシートを得た。JIS A 5758に規定する方法に準じてタックフリータイム(指触乾燥時間)を測定し、JIS K 6249に準じて2mm厚シートよりゴム物性を測定した。また、この組成物より、幅25mm×長さ100mmのアルミ被着体を用いて接着面積2.5mm2、接着厚さ1mmの剪断接着試験体を作製し、23℃,50%RHで3日間養生して測定を行い、剪断接着力と凝集破壊率を確認した。硬化速度試験方法は、内径が10mmのガラスシャーレにサンプルを充填し、23℃,50%RHで1日後に空気に触れた部分から硬化した厚さを測定した。
非流動性の確認試験としては、10分間混合後の液状組成物、20分間混合後の液状組成物、そして10分間混合して20分間放置後の液状組成物からなる3種類の上記液状組成物について、幅20mm×長さ150mm×深さ10mmのアルミチャンネルに充填後、直ちに垂直に立て掛けて液状組成物が流動する距離を測定した。実施例1〜4、比較例1〜5の結果を表1に示す。
Claims (3)
- 個別に調製され保存される(A)主剤組成物と(B)硬化剤組成物とからなる2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物であり、
前記(A)主剤組成物は、
(a1)分子末端に水酸基又はアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(a2)無機充填剤 1〜500質量部
を含有し、
前記(B)硬化剤組成物は、
(b1)1分子中にケイ素官能基として3個以上の加水分解性基を有する有機ケイ素化合物及び/又はシランカップリング剤、又はそれらの部分加水分解物を、前記(a1)成分の水酸基又はアルコキシ基1個に対して加水分解性基が2〜25個となる量と、
(b2)下記一般式(1)で示され、かつ30℃にて液体であるポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、
−R(CpH2pO)qR (2)
(式中、Rは独立に炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、pは1以上10以下の整数である。qは1以上50以下の整数であり、qが2以上の場合、pは互いに同一又は異種であってもよい。)
を、前記(a1)成分100質量部に対して1〜40質量部と、
(b3)硬化触媒を、前記(a1)成分100質量部に対して0.001〜10質量部
を含有することを特徴とする2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - 前記(A)主剤組成物と前記(B)硬化剤組成物とは、100:3〜100:20の質量比で配合されることを特徴とする請求項1記載の2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 請求項1又は2記載の2成分型の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物にてシール又は接着された構造体。
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- 2013-01-09 JP JP2013001821A patent/JP5842831B2/ja active Active
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