JP2010209269A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びその製造方法、並びに自動車オイルシール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖され、25℃の粘度が25〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に3個以上の加水分解性基を含有するオルガノシラン(但し、シランカップリング剤は除く)及び/又はその部分加水分解物:0.5〜30質量部、
(C)シランカップリング剤及び/又はその部分加水分解物:0.1〜20質量部、
(D)塩基性充填剤:1〜500質量部
を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法であって、(B)、(C)成分を予め熟成させたものを(A)、(D)成分に添加することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
即ち、本発明者らは、組成物の経時変化に関して、その原因を調査した結果、組成物中の架橋剤、接着助剤に使用しているオルガノシラン化合物の加水分解性基が異なる場合、これらはゆっくりと時間を掛けて交換反応を起こすことを確認した。これが、硬化性、接着性等に変化を起こす原因であり、その対策に関して鋭意検討を行った結果、架橋剤と接着助剤及び必要に応じて硬化触媒を予め熟成することで、経時でオルガノシラン化合物の構造変化を抑制し、殆ど経時変化しないことを見出し、本発明をなすに至った。
〔請求項1〕
(A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖され、25℃での粘度が25〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)一分子中に3個以上の加水分解性基を含有するオルガノシラン(但し、シランカップリング剤は除く)及び/又はその部分加水分解物: 0.5〜30質量部、
(C)シランカップリング剤及び/又はその部分加水分解物: 0.1〜20質量部、
(D)塩基性充填剤: 1〜500質量部
を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法であって、(B)成分及び(C)成分を予め熟成させたものを(A)成分、(D)成分に添加することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
〔請求項2〕
更に、(E)硬化触媒を(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部含有する請求項1に記載の製造方法。
〔請求項3〕
(B)成分、(C)成分及び(E)成分を予め熟成させたものを(A)成分、(D)成分に添加することを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
〔請求項4〕
前記塩基性充填剤が、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸亜鉛からなる群から選ばれる塩基性充填剤である請求項1、2又は3に記載の製造方法。
〔請求項5〕
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法により製造された室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
〔請求項6〕
請求項5に記載の組成物を硬化させることにより得られる自動車オイルシール。
本発明の(A)成分は、分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖され、25℃での粘度が25〜1,000,000mPa・sのジオルガノポリシロキサンである。
HO−[R2SiO]L−H (1)
〔式中、Rは同一又は異種の、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Lは上記の粘度範囲を満たす数、通常、10以上の整数である。〕
で示される化合物、及び下記一般式(2)
(R1O)nR3-nSi−R2−(R2SiO)L−SiR2−R2−SiR3-n(OR1)n
(2)
〔式中、R、Lは前記と同様であり、R1は同一又は異種の、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、R2は酸素原子又は置換もしくは非置換の二価炭化水素基であり、nは2又は3である。〕
で示される化合物が挙げられる。
本発明の(B)成分は、一分子中に3個以上の加水分解性基を含有するオルガノシラン及び/又はその部分加水分解物であり、本発明の組成物において架橋剤として作用するものである。なお、本発明において(B)成分は、後述する(C)成分のシランカップリング剤を含まない。上記オルガノシラン及びその部分加水分解物が有する加水分解性基としては、例えばケトオキシム基、アルコキシ基、アセトキシ基、イソプロペノキシ基等が挙げられる。また、ケイ素原子に結合する加水分解性基以外の置換基としては、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜8の一価炭化水素基で、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、ビニル基、フェニル基であり、アミノ基、エポキシ基、スチリル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、メルカプト基等の官能基を含まない。
本発明の(C)成分は、シランカップリング剤及び/又はその部分加水分解物であり、本発明の組成物において接着助剤として作用するものである。シランカップリング剤及びその部分加水分解物が有する加水分解性基としては、上記(B)成分と同様な基が挙げられるが、アルコキシ基が特に好ましい。また、シランカップリング剤及びその部分加水分解物が有する有機基としては、アミノ基、エポキシ基、スチリル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、ウレイド基等の官能基が挙げられ、特にアミノ基が好ましい。また、異なるシランカップリング剤同士の反応生成物であってもよい。具体例としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(N−アミノメチルベンジルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、スチリルメチルジメトキシシラン、スチリルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、3−グリシドキシプロピルトリイソプロペノキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が例示される。また、異なるシランカップリング剤同士の反応生成物であってもよい。なお、有機基がビニル基であるものは、通常シランカップリング剤であるが、本発明では(C)成分でなく、(B)成分の架橋剤とする。
H2N−R3−SiR4 a(OR5)3-a (3)
(式中、R3は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよい置換又は非置換の二価炭化水素基であり、R4、R5は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、aは0又は1を表す。)
(B)成分と(C)成分、必要に応じて(E)成分の熟成方法としては、各成分が加水分解性を有するため、所定量を密閉容器に計量し、加熱養生することが好ましい。加熱温度としては、室温(20℃)〜100℃、好ましくは40〜80℃であり、加熱時間としては、30分以上、好ましくは1時間以上である。時間の上限は特にはないが、作業効率を考えると2週間以内、特には1週間以内が好ましい。室温未満であると十分な熟成に長時間要するため効率が悪くなるおそれがあり、また、100℃を超える温度では、熟成中に加圧状態等になり危険を伴う場合がある。また30分未満であると、十分な熟成ができないおそれがある。特に、加熱して熟成する場合は30分以上でよいが、室温で熟成する場合は1時間以上熟成することが好ましい。
(D)成分の塩基性充填剤としては、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。上記の塩基性充填剤を併用することにより、耐油性の向上を一層図ることができる。
塩基性充填剤の配合量は、(A)成分100質量部当たり、1〜500質量部、好ましくは10〜300質量部、特に好ましくは50〜200質量部である。この配合量が少なすぎると酸性成分の中和効果が薄れて耐油性が低下し、500質量部を超えると組成物の粘度が高くなりすぎる結果、組成物の硬化性が低下し、作業性も低下する。
本発明においては、更に(E)硬化触媒を配合することが好ましい。(E)成分の硬化触媒は、本発明の組成物において(A)成分と(B)及び(C)成分の反応、及び組成物の加水分解による硬化反応の触媒として作用するものである。硬化触媒として、具体的には、ジオクテート錫等の錫エステル化合物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチルスズジオクトエート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジバーサテート等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、テトラメチルグアニジン、ジアザビシクロノナンのような強塩基性化合物、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン等が例示されるが、特にはアルキル錫エステル化合物、チタンキレート化合物、グアニジル基を含有するシランが好適に使用される。これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。
なお、上述したように、(E)成分を用いる場合は、上記(B)、(C)成分と共に予め熟成させて、これを(A)、(D)成分に添加することが好ましい。
本発明の組成物には、上記(A)〜(E)成分のほかに、本発明の目的を阻害しない限り、種々の添加剤を添加することもできる。例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、石英粉末、炭素粉末等の補強剤;ガラス繊維、炭素繊維等の繊維質充填剤;酸化セリウム等の耐熱性向上剤;防錆剤;トリメトキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン等の可塑剤、トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位からなる網状ポリシロキサン等の液状補強剤、顔料、染料等が挙げられる。これらの使用量は、本発明の目的を阻害しない限り任意である。
得られた組成物は、経時変化が少なく、耐油性に優れる硬化物となり得るため、自動車オイルシール用として好適であり、該組成物の硬化物により得られた自動車オイルシールは、耐油性に優れるものである。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料1)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料2)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を20℃×15分間混合させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料3)を作製した。
また、幅25mm、長さ100mmの被着体(アルミニウム板)を用いて接着面積2.5mm2、接着厚さ1mmの剪断接着試験体を作製した。23℃,50%RHで7日間養生し、JIS K6850に準じて測定を行い、剪断接着力と凝集破壊率を確認した。
また、保管試験として、実施例及び比較例で調製された調製直後の各組成物を密閉容器に入れて、70℃の温度で7日間放置したもの、及び23℃で6ヶ月間放置したものから作った厚さ2mmのシートについても同様の測定を行った。
これらの結果を表1に示す。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、カーレックス300)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料4)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、酸化亜鉛(ハクスイテック製、酸化亜鉛2種)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料5)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)10質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料6)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、カーレックス300)600質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料7)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、表面がパラフィン処理された重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、MCコートP−20)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(イソプロペノキシ)シラン6質量部、γ−テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン0.5質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料8)を作製した。
分子鎖両末端がエチレン基を介したトリメトキシシリル基で封鎖され、粘度が30,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、表面がパラフィン処理された重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、MCコートP−20)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR974)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン5質量部、イソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)2質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料9)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、表面がパラフィン処理された重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、MCコートP−20)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(イソプロペノキシ)シラン6質量部、γ−テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン0.5質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料10)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.3質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料11)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、塩基性炭酸亜鉛(堺化学製、NANOFINE−MH)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.3質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料12)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、表面処理酸化マグネシウム(協和化学製、マグサラット30)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.3質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料13)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を70℃×24時間熟成させたものを添加し、更に、オクチルアミン5質量部を減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料14)を作製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、表面がパラフィン処理された重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、MCコートP−20)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、シクロヘキサノン3質量部を添加し、減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料15)を作製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに試料10と試料11を充填し、専用ガンで混合吐出し、上記と同じ条件で硬化物の物性(初期物性)、剪断接着力、凝集破壊率を測定し、更に保管試験と耐油性の評価を行った。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100質量部、コロイダル炭酸カルシウム(白石工業製、白艶華CCR)100質量部、煙霧質シリカ(DEGUSSA社製、エロジルR972)5質量部を均一になるまで混合した。次いで、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン8質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン2質量部を添加し、更に、オクチルアミン5質量部を減圧下で混合して、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物(試料16)を作製した。
12段スタティックミキサー付き二連カートリッジに試料12と上記実施例6と同様にして作製した試料11を充填し、専用ガンで混合吐出し、上記と同じ条件で硬化物の物性(初期物性)、剪断接着力、凝集破壊率を測定し、更に保管試験と耐油性の評価を行った。
Claims (6)
- (A)分子鎖両末端が水酸基及び/又は加水分解性基で封鎖され、25℃での粘度が25〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)一分子中に3個以上の加水分解性基を含有するオルガノシラン(但し、シランカップリング剤は除く)及び/又はその部分加水分解物: 0.5〜30質量部、
(C)シランカップリング剤及び/又はその部分加水分解物: 0.1〜20質量部、
(D)塩基性充填剤: 1〜500質量部
を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法であって、(B)成分及び(C)成分を予め熟成させたものを(A)成分、(D)成分に添加することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。 - 更に、(E)硬化触媒を(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部含有する請求項1に記載の製造方法。
- (B)成分、(C)成分及び(E)成分を予め熟成させたものを(A)成分、(D)成分に添加することを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
- 前記塩基性充填剤が、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸亜鉛からなる群から選ばれる塩基性充填剤である請求項1、2又は3に記載の製造方法。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法により製造された室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 請求項5に記載の組成物を硬化させることにより得られる自動車オイルシール。
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