JP2014131015A - セラミック焼結体、これを用いた流路部材ならびに半導体検査装置および半導体製造装置 - Google Patents

セラミック焼結体、これを用いた流路部材ならびに半導体検査装置および半導体製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 クラックの発生を抑制したセラミック焼結体、これを用いた流路部材ならびに半導体検査装置および半導体製造装置を提供する。
【解決手段】 内部に、少なくとも一部が外部に繋がる網目状の第1孔を有していることから、クラック等の発生を抑制したセラミック焼結体10,20,30とすることができる。そして、この様な、セラミック焼結体10,20,30を流路部材40として用いたいた場合には、流体が漏れることもなく信頼性の高いものとでき、この流路部材40を半導体検査装置50や半導体製造装置60に用いると信頼性の高いものとすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セラミック焼結体、これを用いた流路部材ならびに半導体検査装置および半導体製造装置に関する。
セラミック焼結体は優れた剛性を持つことから、微細な加工精度や検査精度が求められる半導体製造装置や半導体検査装置等に用いられる部材として使用されている。
例えば、特許文献1には、半導体検査装置の一例として、ウェハ上に形成された多数の半導体デバイスの電気特性を検査するために、プローブカードの触針に対してウェハを保持したステージを移動させるプローバのステージ構造において、ステージが、ウェハを保持するチャック機構と内部に加熱/冷却装置とを有するステージ部と、ステージ部を3次元方向に移動させるためのステージ機構部と、ステージ部と該ステージ機構部間に介在し、両者間を断熱する断熱部とからなっていて、断熱部が、少なくとも2つの断熱体と、該断熱体間に挟持され、該断熱体より横方向に突出する少なくとも1つの放熱体とからなることを特徴とするプローバのステージ構造が開示されている。
特開2003−59985号公報
しかしながら、特許文献1のプローバのステージ構造においては、プローブカードの触針からかかる荷重が大きく、変形を抑えることを目的として、ステージ構造にセラミックス製の部材を用いた場合、優れた剛性を保持することができるものの、例えば大型のステージ構造等においては、製造工程においてクラック等が生じやすいという課題があった。
それゆえ本発明は、クラックの発生を抑制したセラミック焼結体、これを用いた流路部材ならびに半導体検査装置および半導体製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明のセラミック焼結体は、内部に、少なくとも一部が外部に繋がる網目状の第1孔を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の流路部材は、上記構成のセラミック焼結体に、流体が流れる流路が、第1孔から第4孔に連通しないように形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体検査装置は、上記構成の流路部材を、ウェハを載置する部材として備えることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体製造装置は、上記構成の流路部材を、ウェハを載置する部材として備えることを特徴とするものである。
本発明のセラミック焼結体によれば、内部に、少なくとも一部が外部に繋がる網目状の第1孔を有していることから、クラックの発生を抑制できたセラミック焼結体とすることができる。
また、本発明の流路部材によれば、上記構成のセラミック焼結体に、流体が流れる流路が、第1孔から第4孔に連通しないように形成されていることから、流体が漏れることを抑制でき、信頼性の高い流路部材とすることができる。
また、本発明の半導体検査装置によれば、上記構成の流路部材を、ウェハを載置する部材として備えることから、検査精度が向上した信頼性の高い半導体検査装置とすることができる。
また、本発明の半導体製造装置によれば、上記構成の流路部材を、ウェハを載置する部材として備えることから、加工精度が向上した信頼性の高い半導体製造装置とすることができる。
本実施形態のセラミック焼結体の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A’線での断面図である。 本実施形態のセラミック焼結体の他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるB−B’線での断面図である。 本実施形態のセラミック焼結体のさらに他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるC−C’線での断面図であり、(c)は(a)におけるD−D’線での断面図であり、(d)は(a)におけるE−E’線での断面図である。 本実施形態のセラミック焼結体における第1孔の一部を抜粋して示す平面図である。 本実施形態の流路部材の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるF−F’線での断面図であり、(c)は(a)におけるG−G’線での断面図であり、(d)は(a)におけるH−H’線での断面図である。 本実施形態の流路部材を備える半導体検査装置の一例を示す概略図である。 本実施形態の流路部材を備える半導体製造装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明の流路部材の実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施形態のセラミック焼結体の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A’線での断面図である。
図1に示すように、本実施形態のセラミック焼結体10は、内部に、少なくとも一部が外部に繋がる網目状の第1孔1を有していることが重要である。なお、網目状とは、例えば第1孔1を構成する複数の孔のそれぞれが、平面視において、少なくとも1箇所以上の交点を有して交わっている形状をいい、例えば、ハニカム状など(例えば、格子状、蜂の巣(六角形)状)、その形状は特に限られるものではなく、以下同意である。
ところで、セラミック焼結体の製造工程において用いられるバインダを脱脂することが一般的に知られているが、このバインダを脱脂する過程において、セラミック焼結体にクラックが生じる場合があり、場合によっては破損が生じる場合もある。
これに対し、本実施形態のセラミック焼結体10は、内部に、少なくとも一部が外部に繋がる網目状の第1孔1を有していることから、セラミック焼結体を製造するときに用いら
れるバインダは、網目状の第1孔1を介して効率よく外部に排出され、スムーズに脱脂を行なうことができる。それによりセラミック焼結体10にクラックが発生することを抑制できる。このようなセラミック焼結体10は、大型のセラミック焼結体において特に有用である。
なお、網目状の第1孔1は、セラミック焼結体10の強度に問題がない程度で全体に配置されることが望ましく、それによりセラミック焼結体10の剛性の均一化を図ることができ、セラミックの焼結体10に荷重がかかっても変形を抑制することができる。なお、図1に示すセラミック焼結体10においては、外部につながる方向の第1孔1以外の第1孔1のうち、周方向に隣り合う第1孔1が、外部につながる方向の第1孔1と同じ位置でつながるように配置されている例を示しているが、これらがずれて外部につながる方向の第1孔1とつながるように配置されていてもよい。
ここで、セラミック焼結体10の材質としては、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、炭化硼素、コージェライト、ムライトまたはこれらの複合物を用いることができる。
特に、本実施形態のセラミック焼結体10は、炭化珪素を主成分とする炭化珪素質焼結体からなることが好ましい。ここで、主成分とは、セラミック焼結体10を構成する成分のうち80質量%以上の割合で占める成分のことをいう。そして、本実施形態のセラミック焼結体10が、炭化珪素を主成分とする炭化珪素質焼結体からなるときには、優れた機械的特性や耐食性に加えて熱伝導率が高いことから、熱交換効率が向上する。また、他のセラミックス、例えばアルミナと比べて比重が小さいことから、大型のセラミック焼結体10が必要な場合に軽量化を図ることもできる。
なお、セラミック焼結体10を構成する各成分は、セラミック焼結体10から所定の大きさの試料を切り出し、X線回折法によって確認することができる。また、含有量については、走査型電子顕微鏡(SEM)によるエネルギー分散型X線(EDS)分析を行なうことによって確認することができる。また、ICP発光分光分析法または蛍光X線分析法によっても含有量を確認することもできる。
図2は、本実施形態のセラミック焼結体の他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるB−B’線での断面図である。なお、図2(b)において、第2孔2を明確に示すため、第2孔2をハッチングにて示している。
図2に示すように、本実施形態のセラミック焼結体20は、網目状の第1孔1の内側に、さらに第1孔1に接続された網目状の第2孔2を有し、第1孔1および第2孔2に沿った断面視において、第2孔2を形成された領域における第2孔2が占める面積の割合が、第1孔1を形成された領域における第1孔1が占める面積の割合よりも高いことが好ましい。
通常、セラミック焼結体の製造工程において、外部側は表面に近いことからバインダは脱脂されやすいが、表面から遠い内部は脱脂されにくい。それゆえ、孔は、セラミック焼結体の内部側にまで伸ばして設ける(本図では第1孔1につながる第2孔2に相当する)ことが好ましい。
ここで、図2に示すセラミック焼結体20においては、表面から遠い内部は脱脂されにくいことから、第1孔1および第2孔2に沿った断面視において、第2孔2が形成された領域における第2孔2が占める面積の割合が、第1孔1が形成された領域における第1孔1が占める面積の割合よりも高い構成としている。それにより、特に脱脂しにくい内部側の
バインダをスムーズに外部に脱脂することができ、特に内部側に発生し易いクラックの発生を効果的に抑制することができる。
なお、第2孔2が形成される領域とは、セラミック焼結体20の最大寸法を円相当径として、その中心から外周に向けて中心を0として半径:100%とした場合に、中心から外周
に向けて75%の領域までを意味するものとし、第1孔1が形成された領域とは第2の領域よりも外側の領域をいう。但し、上記領域は、セラミック焼結体20のサイズや必要な強度および焼成温度プロファイルによって脱脂の状況が変わることから上記範囲内で適宜調整することができる。なお、上記範囲内において、第2孔2の形状が明らかに変化する部分を、第2孔2と第1孔1との境界とすることができ、図2(b)においては、この点を踏まえて、第2孔2をハッチングにて示している。
図3は、本実施形態のセラミック焼結体のさらに他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるC−C’線での断面図であり、(c)は(a)におけるD−D’線での断面図であり、(d)は(a)におけるE−E’線での断面図である。
図3に示すように、本実施形態のセラミック焼結体30は、網目状の第1孔1および第1孔1に接続される網目状の第2孔2が形成された第1の部位(図3の(b)に相当)と、内部に、内側から延びて外部に繋がらない網目状の第3孔3および該第3孔3の内側に第3孔3に繋がる網目状の第4孔4とが形成された第2の部位(図3の(d)に相当)とのそれぞれ少なくとも1個を上下に有し、第1の部位と第2の部位間に形成され、上下に隣接する孔同士を繋ぐ複数の連通孔5を有することが好ましい。なお、図3(d)において、第4孔4を明確に示すため、第4の孔4をハッチングにて示している。
このように第1の部位と第2部の部位とのそれぞれ少なくとも1個を上下に有し、各部位に連通する連通孔5を設けることによって、セラミック焼結体30を製造するための成形体の厚みが厚い場合にも、この連通孔5を介して第2の部位で脱脂されたバインダを第1の部位に流すことができる。それにより、セラミック焼結体30の成形体全体の脱脂を行なうことができ、クラックの発生を抑制できる。なお、第2の部位に有する第3孔3および第4孔4を外部に連通させないのは、それぞれの孔に塵等が入り込むことを抑えることで、塵などを嫌う半導体製造装置や半導体検査装置において有用とするためである。
また、第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4および連通孔5の延伸方向における断面形状は、円状、多角形状、星形など、バインダが脱脂できればどのような形状であってもよい。また、その断面寸法も強度に問題がでない程度でなるべく大きく形成することが好ましい。
また、図3においては、連通孔5は第1の部位の第1孔1と、第2の部位の第3孔3とをつなぐように設けた例を示したが、第1の部位における第1孔1または第2孔2と、第2の部位における第3孔3または第4孔4とのいずれかがつながるように設けてもよい。
ここで、本実施形態のセラミック焼結体は積層体からなり、積層体は少なくとも、第1孔1および第2孔2が形成された部材と、第3孔3および第4孔4が形成された部材とが積層されてなることが好ましい。
それにより、各部材においてそれぞれの孔を形成することが容易となる。さらに、第1の部位もしくは第2の部位を複数の部材ごとに作製し、それらを積層することによって、多層構造にすることもでき、特に厚みの厚いセラミック焼結体を作製する場合においても、脱脂をスムーズに行なことができるとともに、厚み設計の自由度を持たせることができる。
なお、このようなそれぞれの部材は、焼成後に板状体となるシートをドクターブレード法,乾式加圧成形法または粉末圧延法により成形したのち、各シートにそれぞれの孔となる部位を設ければよく、各シートの厚みは、例えば、0.6mm以上2mm以下であること
が好適である。
図4は、図3に示すセラミック焼結体30における第1孔1の一部を抜粋して示す平面図である。上述のセラミック焼結体30において、より効率よく脱脂を行うにあたっては、焼結体30の強度に問題がない程度で、各孔を構成する壁の表面積を大きくすることが好ましい。それゆえ、図5においては、第1孔1を、平面視において、外形が複数の円が交わった形状としている。それにより、第1孔1を構成する壁の表面積を大きくでき、より効率よく脱脂を行うことができる。
なお、図5においては一例として第1孔1を示したが、第2孔2、第3孔3および第4孔4のうち少なくとも1つを、平面視において、外形が複数の円が交わった形状とすればよく、すべての孔について、平面視において、外形が複数の円が交わった形状とすることもできる。なお連通孔5についても同様である。
また、上記平面視において、外形が複数の円が交わった形状とするにあたっては、例えば、焼成後に板状体となるシートをドクターブレード法,乾式加圧成形法または粉末圧延法により成形したのち、各シートにレーザーを用いて孔を形成すればよい。
なお、各孔を縦方向に断面視した場合に、その形状が例えば三角形状となっていても、長方形であってもかまわない。三角形状の場合には、壁が傾斜した形状となることから、傾斜部分において、孔までの距離を短くすることができ、この部位における脱脂が特に容易となる。さらには、三角形状とすることで、底部の空間をせまくすることができることから、脱脂時におけるガスが底部で滞留することを抑制できる。
なお、これらの複数の円の大きさは、セラミック焼結体30の厚み等に応じて適宜設定することができるが、例えば、円の直径は0.1〜0.4mm、深さは0.1〜0.4mmとなるように設定することができる。
図5は、本実施形態の流路部材の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるF−F’線での断面図であり、(c)は(a)におけるG−G’線での断面図であり、(d)は(a)におけるH−H’線での断面図である。
図5に示すように、本実施形態の流路部材40は、セラミック焼結体30に、流体が流れる流路45が、第1孔1から第4孔4に連通しないように形成されている。なお、図5(b)および(d)において、第2孔2および第4孔4を明確に示すため、第2孔2および第4孔4をハッチングにて示している。
図5(a)に示すように、流路部材40は、流体を供給する供給口41と流体を排出する排出口42が設けられており、(b)に示すように、供給口41に繋がる供給流路43と、排出口42に繋がる排出流路44が形成され、(c)に示すように、供給流路43と排出流路44に繋がる流路45が形成されている。これにより、流体が流れる流路45は、第1孔1から第4孔4に連通しないように形成されている。この様な流路部材40は、流路部材40を製造するための成形体のクラックの発生が抑制されていることから流路45を流れる流体が、各孔を介して外部に漏れることを抑制でき、信頼性の高い流路部材40として用いることができる。
図6は、本実施形態の流路部材を備える半導体検査装置の一例を示す概略図である。
この半導体検査装置50は、ウェハWの上に作製された半導体デバイスを検査するプローバであり、ウェハWが、本実施形態の流路部材40の主面に載置され、その上方には、ウェハWの上面に作製された半導体デバイスを検査するためのテスタに接続する多数の触針を有するプローブカードが固定されているテスタヘッド部53を有している。また、流路部材40には、供給口41に供給チューブ51、排出口42に排出チューブ52が接続され、高温もしくは低温の気体または液体等の流体を流路45に流すことによってウェハWの加熱または冷却を行なうものである。そしてこのような半導体検査装置50は、ウェハWの上に作製された半導体デバイスを高温から低温に温度条件を振って検査を行なうものである。
そして、本実施形態の流路部材40は、上述したように、クラックの発生が抑制されることによって流路45を流れる流体が外部に漏れることを抑制できることから、高温から低温の気体または液体等の流体を流路45に流すことによって、ウェハWの加熱または冷却を行なうことができ、ウェハWの上に作製されて半導体デバイスを高温から低温に温度条件を振って検査を行なうことができる。それにより、本実施形態の流路部材40を備えることで、信頼性が高い半導体検査装置50とすることができる。
図7は、本実施形態の流路部材を備える半導体製造装置の一例を示す概略図である。
この半導体製造装置60は、ウェハWを研磨加工する研磨装置であり、ウェハWが、本実施形態の流路部材40の主面に載置され、その上方には、ウェハWの上面を加工するためのポリッシング治具63を有している。また、流路部材40には、供給口41に供給チューブ51、排出口42に排出チューブ52が接続され、高温もしくは低温の気体または液体等の流体を流路43に流すことによってウェハW内の温度のバラツキが少なくして、反りや部分的な変形の少ない状態で研磨を行なえるようにするために用いる。
そして、本実施形態の流路部材40は、上述したように、クラックの発生が抑制されることによって流路45を流れる流体が外部に漏れることを抑制できることから、ウェハWの温度バラツキを抑制できる。それにより、本実施形態の流路部材40を備えることで、ウェハWの研削加工のバラツキが抑制でき加工精度が高く信頼性の高い半導体製造装置60にすることができる。
また、流路部材40の主面の上方に静電チャックや真空チャックを備え、それらの上方にウェハを載置してなる半導体製造装置としてもよい。
あわせて、流路部材40の作製後においては、流路部材40における第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4および連通孔5は空間として存在することから、この空間を有効利用すべく、これらの孔を流路として利用し、該流路内に流体を流すこともできる。この場合には、流路部材40全体の温度調整を容易に行うことができる。
さらに、流路部材40とするにあたっては、例えば、セラミック焼結体30において、第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4および連通孔5の各孔に異物が存在した場合に、この異物が外部に出てこないように、第1孔1の外部とつながる部位を封止材にて封止してもよい。
以下、本実施形態のセラミック焼結体10,20,30および流路部材40の製造方法の一例について示す。
純度が90%以上であり平均粒径が0.5μm以上2μm以下である炭化珪素粉末の原料を
用意し、これに焼結助剤、バインダ、溶媒および分散剤等を所定量添加して混合したスラ
リーを噴霧造粒法(スプレードライ法)により噴霧乾燥して造粒し、1次原料とする。
次に、静水圧プレス成形法(ラバープレス法)によって成形体を得る方法について説明する。噴霧乾燥して造粒した1次原料を所定形状のゴム型内へ投入するが、全ての一次原料を投入する途中で、それぞれのセラミック焼結体に形成される第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4、連通孔5および流路45の形状をした有機部材を投入し、さらに1次原料を投入し、ゴム型を封止する。この有機部材を熱分解することによって第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4、連通孔5および流路45の形状となる空洞を作製するが、有機部材の材質としては、例えば、アクリル系,α−メチルスチレン系ならば熱分解性が良いので好ましい。そして、静水圧プレス成形法により成形し、その後、ゴム型から取り外し、有機部材を内包した成形体を得ることができる。また、必要に応じて供給口41および排出口42をフライス盤などを用いてドリル加工で施したり、流路45を設ける場合には、供給流路43および排出流路44の形状をした有機部材をゴム型に投入しても良い。
そして、得られた成形体を400℃以上550℃以下で熱処理を行なうことによって、有機部材の熱分解を促し、第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4、連通孔5および流路45の形状となる空洞を作製すると同時に脱脂を行うか、または空洞を作製後に必要に応じて昇温して脱脂を行い、その後1800〜2200℃の温度範囲で10分〜10時間保持し、さらに2200〜2350℃の温度範囲で10分〜20時間にて焼成することで、本実施形態のセラミック焼結体10,20,30および流路部材40を作製することができる。
また、本実施形態のセラミック焼結体10,20,30および流路部材40を積層体にて作製する場合は、以下の方法を採用することができる。
まず、スラリーを用いてセラミックスの一般的な成形法であるドクターブレード法、乾式加圧成形法または粉末圧延法などによってグリーンシートを形成し、これらのシートを積層する。
スラリーの作製方法としては、まず平均粒径が0.5μm以上2μm以下である炭化珪素
の粉末と、焼結助剤として、炭化硼素およびカルボン酸塩の粉末とを準備する。そして、各粉末を、例えば、炭化珪素の粉末100質量%に対して、炭化硼素の粉末を0.12質量%以
上1.4質量%以下、カルボン酸塩の粉末を1質量%以上3.4質量%以下となるように秤量して混合する。
次に、この混合粉末とともに、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アクリル樹脂またはブチラール樹脂等のバインダと、水と、分散剤とを、ボールミル、回転ミル、振動ミルまたはビーズミル等に入れて混合する。ここで、バインダの添加量としては、成形体の強度や可撓性が良好で、また、焼成時にバインダの脱脂が不十分とならないようにすればよく、このようにして作製されたスラリーを用いればよい。
このようにして作製した複数のグリーンシートを、所望の第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4、連通孔5および流路45となるように、レーザーの出力を調整することによって加工を施すほか、金型による打ち抜きによって所望形状に作製したグリーンシートを積層する。このとき、必要に応じて各グリーンシートの厚みを変更したり、積層するグリーンシートの枚数を変更したりすることによって、第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4、連通孔5および流路45の厚み方向での位置を自由に設定することができる。
また、それぞれのグリーンシートの接合面には、グリーンシートを作製するときに用いたものと同様のスラリーを接合剤として塗布し、グリーンシートを積層したあとに、平板状の加圧具を介して約0.5MPa程度の加圧を加え、そのあとに、約50〜70℃の室温で約1
0〜15時間乾燥させることによって成形体を得ることができる。また、必要に応じて供給
口41および排出口42を、フライス盤などを用いてドリル加工を施すほか、流路45を設ける場合には、グリーンシートに第1孔1等を加工するときに供給口および排出口となる孔を加工しても良い。
次に、セラミック焼結体10,20,30および流路部材40となる成形体を、例えば公知のプッシャー方式やローラー方式の連続トンネル炉で焼成する。それぞれの材質により焼成温度は異なるが、例えば、炭化珪素が主成分の材料であれば、不活性ガスの雰囲気中または真空雰囲気中で、脱脂のために400℃〜800℃の範囲で10分〜20時間保持した後、1800〜2200℃の温度範囲で10分〜10時間保持した後、2200〜2350℃の温度範囲で10分〜20時間にて焼成すればよい。
なお、それぞれの製造方法において、第2孔2が形成された領域における第2孔2が占める面積の割合を、第1孔1が形成された領域における第1孔1が占める面積の割合より高くなるように作製するにあたっては、第1孔1と第2孔2の大きさやその本数を適宜変更して作製すればよい。
また、焼成の段階において、成形体の内部に存在する第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4および連通孔5となる形状の空洞の部分が存在することによって、成形体の内部にまで焼成雰囲気が入り込みやすくなり、均一に成形体を焼成することができる。特に、セラミック焼結体の内部に流路45を設けた流路部材40の場合には、流路45が設けられ、その流路45に繋がる供給口41および排出口42を設けるとともに、第1孔1、第2孔2、第3孔3、第4孔4および連通孔5を設けることによって、さらに成形体の内部にまで焼成雰囲気が入り込みやすくなり、流路45付近が均一に焼成されるので、緻密な流路面を保持する流路45とすることができ、信頼性の高い流路部材40とすることができる。
また、流路部材40において、第1孔1の外部につながる部位を封止するにあたっては、例えばセラミック焼結体30が炭化珪素からなる場合には、炭化珪素とシリコンとの混合粉末を用意し、外部につながる第1孔1に混合粉末を詰めて、真空雰囲気下で熱処理することで、第1孔1の外部につながる部位を封止することができる。
10,20,30:セラミック焼結体
40:流路部材
1:第1孔
2:第2孔
3:第3孔
4:第4孔
5:連通孔
41:供給口
42:排出口
43:供給流路
44:排出流路
45:流路
50:半導体検査装置
51:供給チューブ
52:排出チューブ
53:テスタヘッド部
60:半導体製造装置
63:ポリッシング治具
W:ウェハ

Claims (8)

  1. 内部に、少なくとも一部が外部に繋がる網目状の第1孔を有していることを特徴とするセラミック焼結体。
  2. 前記第1孔の内側に、前記第1孔に接続された網目状の第2孔を有し、第1孔および第2孔に沿った断面視において、前記第2孔が形成された領域における前記第2孔が占める面積の割合が、前記第1孔が形成された領域における前記第1孔が占める面積の割合よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のセラミック焼結体。
  3. 前記第1孔および前記第2孔が形成された第1の部位と、内部に、内側から延びて外部に繋がらない網目状の第3孔および該第3孔の内側に第3孔に繋がる網目状の第4孔が形成された第2の部位とのそれぞれ少なくとも1個を上下に有し、前記第1の部位と前記第2の部位間に形成され、上下に隣接する孔同士を繋ぐ複数の連通孔を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック焼結体。
  4. セラミック焼結体の積層体からなり、該積層体は少なくとも、前記第1孔と第2孔とが形成された部材と、前記第3孔と第4孔とが形成された部材とが積層されてなることを特徴とする請求項3に記載のセラミック焼結体。
  5. 前記第1孔、前記第2孔、前記第3孔および前記第4孔のうち少なくとも1つが、平面視において、外形が複数の円の交わった形状であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のセラミック焼結体。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のセラミック焼結体に、流体が流れる流路が、前記第1孔から前記第4孔に連通しないように形成されていることを特徴とする流路部材。
  7. 請求項6に記載の流路部材を、ウェハを載置する部材として備えることを特徴とする半導体検査装置。
  8. 請求項6に記載の流路部材を、ウェハを載置する部材として備えることを特徴とする半導体製造装置。
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