JP2005166751A - 半導体部品の冷却装置、冷却装置付き半導体部品及び半導体部品の冷却装置の製造方法 - Google Patents

半導体部品の冷却装置、冷却装置付き半導体部品及び半導体部品の冷却装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体部品との線膨張係数差を効果的に縮小でき、かつ、比較的複雑な流路の形成も容易であり、効率の高い冷却機能を安価に実現可能な半導体部品の冷却装置を提供する。
【解決手段】 冷却装置4は、基板2上に実装される半導体部品1の、基板2に実装されているのと反対側の主表面を被冷却側主表面CPとして、該被冷却側主表面CP上に配置されるセラミック材料製の冷却部本体4Mを有し、かつ、該セラミック材料製の冷却部本体4Mの内部に冷却流体の流路10が形成されてなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体部品の冷却装置、冷却装置付き半導体部品及び半導体部品の冷却装置の製造方法に関する。
特開2002−232174号公報 特開2002−335091号公報 特開2003−124665号公報 特開2002−232174号公報 特開平11−233698号公報 特開2002−64170号公報 特開平10−227585号公報 再表00/16397号公報 特開2003−243590号公報
コンピュータに代表される電子機器は、文字、音声、及び画像等のマルチメディア情報を処理するため、大規模集積回路にて構成された半導体部品を装備している。この種の半導体部品は、処理速度の高速化や多機能化に伴って消費電力が増加の一途をたどり、これに比例して発熱量が増大する傾向にある。半導体部品の安定した動作を保証する上では、半導体パッケージの放熱性を高めるための冷却装置が必要不可欠となる。特にCPUなどの場合、クロック周波数の増大に伴い発熱量の増加はますます著しくなり、静的な熱拡散層を介した自然放熱では冷却が追いつかなくなってきている。そこで、特許文献1〜9に開示されているごとく、熱拡散層を水冷式の冷却装置(水冷ジャケット)にて構成し、該装置の流路内に冷却用液体を循環させ、熱放散効率を高めることが行なわれている。
特許文献1〜8に開示された冷却装置は、半導体部品側からの熱伝達効率を高めるため、装置(ジャケット)本体が銅やアルミニウムなどの金属にて構成されている。しかし、この構成には次のような欠点がある。
(1)半導体部品を構成するシリコン等の半導体と比較して、冷却装置本体を構成する金属は線膨張係数が大きく、発熱・冷却を繰り返したときに、半導体部品の被冷却面と装置面との間で熱的な剪断応力が生じやすい。一般に、装置と部品との接触面は高熱伝導性のグリース層などを介して熱接続されているが、上記のような剪断応力が過剰に付加されると、装置と部品とが接触面で滑り変位してグリース層などによる熱接続が剥離により失われ、放熱効果が著しく損なわれる問題を生ずる。
(2)特許文献1〜7に開示された冷却装置では、冷却用液体の流路が間仕切りの少ない扁平な空間により形成されており、液体の流速も小さいので熱交換効率が低く、十分な冷却効果を得にくい欠点がある。流路をこのような単純形状とせざるを得ない理由として、装置本体を構成する金属に、後加工により微細な流路を安価に形成することが難しい背景がある。なお、特許文献8では、平板状の水冷ジャケット内に蛇行形態の水路を形成する態様が開示されているが(第3図)、このような複雑な形状の水路を金属加工により形成することが、装置の大幅なコストアップにつながるのは自明である。
一方、特許文献9には、冷却装置の本体を半導体部品との線膨張係数差の小さいシリコン板にて構成し、既知の方法(例えばエッチングなど)で流路となるマイクロチャネルをシリコン板に加工形成し、該マイクロチャネルに冷却用の液体を減圧封入した冷却装置が開示されている。この構成では、半導体部品と冷却装置との間に熱的な剪断応力が強く作用する不具合は効果的に抑制されるが、他方、次のような欠点がある。
(1)シリコン板にマイクロチャネルを後加工するのに工数を要し、また、材料としてのシリコン自体もそれほど安価でないので、装置全体が高価になる欠点がある。
(2)マイクロチャネルは、最終的には流路としての密閉空間を形成しなければならないが、そのためには次のような工程を採用せざるを得ない。すなわち、第一のシリコン板にマイクロチャネルをエッチング等により溝加工し、次いで溝開口を塞ぐために第二のシリコン板を重ねて接着する。この接着方法については、特許文献9には具体的な方法は特に記載されていないが、例えばシリコン酸化膜を介した熱接着方法(SOIウェーハの製造等で周知の技術である)を採用する場合、接着面の平坦性を相当高めないと良好な接着状態(ひいてはマイクロチャネルの密封状態)が得られず、加工工数のさらなる増大を招く問題がある。
本発明の課題は、半導体部品との線膨張係数差を効果的に縮小でき、かつ、比較的複雑な流路の形成も容易であり、効率の高い冷却機能を安価に実現可能な半導体部品の冷却装置と、それを用いた冷却装置付き半導体部品、及び該半導体部品の冷却装置の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の半導体部品の冷却装置は、基板上に実装される半導体部品の基板に実装されているのと反対側の主表面を被冷却側主表面として、該被冷却側主表面上に配置されるセラミック材料製の冷却部本体を有し、かつ、該セラミック材料製の冷却部本体の内部に冷却流体の流路が形成されてなることを特徴とする。
また、本発明の冷却装置付き半導体部品は、基板上に実装される半導体部品と、上記本発明の冷却装置とを有することを特徴とする。
上記本発明の半導体部品の冷却装置によると、冷却部本体がセラミックにて構成され、かつそのセラミック製の冷却部本体に冷却流体の流路を形成した。セラミックは金属材料と比較して線膨張係数が小さく、冷却対象物である半導体部品との線膨張係数の差を、特許文献1〜8に開示された従来の冷却装置よりも縮小することができる。その結果、該線膨張係数の差に基づく半導体部品と冷却部本体との間での熱的な剪断応力が生じにくくなり、装置と部品との接触面での密着状態が、該剪断応力による滑り変位によって剥離したりする不具合を効果的に抑制でき、ひいては放熱効果を長期にわたって良好に確保することができる。さらに、セラミック材料は、未焼成の原料粉体が有する可撓性を利用した窯業的手法により、シート状形態への加工や微細な流路パターンの形成も極めて簡単に行なうことができ、ひいては冷却装置の安価な製造が可能となる。
半導体部品の平坦な冷却側主表面を効率よく冷却するには、該冷却側主表面に密着しやすい扁平な板状形態に冷却部本体を形成することが望ましい。この場合、冷却部本体は、該冷却部本体の外周縁に沿って配置される外壁部と、該外壁部の内側空間を流路に仕切る仕切り壁部とを有する流路形成層と、該流路形成層の第一主表面側と第二主表面側とにそれぞれ配置され、流路形成層内の流路を第一主表面側及び第二主表面側にてそれぞれ塞ぐ遮蔽層との積層構造を有するものとして形成することが望ましい。外壁部と仕切り壁部とを有する流路形成層により、冷却側主表面の面内に流路が分布した構造を容易に形成でき、冷却効率の高い流路構造を安価に実現できる。
また、本発明の半導体部品の冷却装置の製造方法は、外壁部と仕切り壁部とに対応する形状にパターニングされた流路形成層用のセラミック粉末層と、遮蔽層用のセラミック粉末層とを積層して積層体を作り、該積層体を焼成することにより冷却部本体を得ることを特徴とする。流路形成層を有した上記構造の本発明の半導体部品の冷却装置を、セラミック粉末層の積層及び焼成により簡便かつ効率的に製造することができる。
次に、本発明の半導体部品の冷却装置は、より具体的には以下のように構成することができる。すなわち、前述の冷却部本体を、3以上の流路が連通形態で結節される流路分岐点が、被冷却側主表面上への投影にて該主表面上に分散する形で複数形成され、それら流路分岐点を互いに結合する形で流路が網目形態で形成されたものとして構成する。上記のような網目状の流路により、半導体部品の被冷却側主表面を被覆することで、半導体部品をより一様に冷却することができる。
例えば、特許文献8では蛇行形態の流路が形成されているが、入口から出口に向けて長く微細な流路がひとつながりにて形成されているために、ゴミ等の異物により水路が塞がれると、長い流路の全体にわたって冷却用液体の流通が滞り、冷却ムラ等を生じる場合がある。しかし、上記構成は、蛇行形態の流路と異なり、異なる2地点をつなぐ流路が並列形態で複数生じるので、流路断面積を実質的に増加させることができ、摩擦による流量損失も低減できるから、効率的な冷却が可能である。さらに、分散配置された流路分岐点の間に位置する流路部分に、仮に異物などによる詰まりを生じても、他の流路分岐点を経由した迂回(バイパス)流路が多数生ずるため、冷却ムラ等を招きにくい。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の冷却装置付き半導体部品の一例を示す断面模式図であり、図2はその要部の拡大図である。半導体部品1は部品側端子パッド101を有し、配線基板2側の端子接続パッドアレイ155にこれら部品側端子パッド101が半田接続部102を介してフリップチップ接続されることにより面実装されている。本実施形態において半導体部品1は、CPU等のシリコン集積回路部品である。また、層や基板の主表面は、図1のごとく、半導体部品1の部品側端子パッド101を下側にした状態を正置状態として、該正置状態における図面上側に表れる面を第一主表面、下側に表れる面を第二主表面として統一的に記載する。
配線基板2は、セラミックないし高分子材料よりなる誘電体層と、配線部を有する金属導体層とが交互に積層された構造を有する。その積層体の第一主表面には上記端子接続パッドアレイ155が形成されている。配線基板2の第二主表面には、該基板2自身をマザーボード等の接続先基板61に実装するためのパッドアレイ156(例えばBGAパッドあるいはPGAパッドからなる)が形成されている。
図2に示すように、半導体部品1は第一主表面が被冷却側主表面CPとされ、冷却装置4により該被冷却側主表面CPが冷却されるようになっている。冷却装置4は、該被冷却側主表面CP上に配置される冷却部本体4Mと、該冷却部本体4Mの第一主表面に接して配置される放熱部5と、冷却部本体4Mを基板2に固定するための固定部3とを有する。冷却部本体4Mはセラミック材料製である。また、放熱部5は全体が銅ないしアルミニウムなどの金属にて構成され、第一主表面から突出する形で複数のフィン6が一体化されている。他方、固定部3は、セラミックないし金属により半導体部品1を取り囲むリング状に形成されており、ねじ止め、接着ないしろう付け等により基板2側に固着されている。他方、冷却部本体4Mは、第二主表面側が半導体部品1の被冷却側主表面CPに圧接された状態で、固定部3にねじ止め、接着ないしろう付け等により固定されている。なお、半導体部品1の被冷却側主表面CPと、冷却部本体4Mの第二主表面との間にはグリース層20(例えば熱伝導性の良好なシリコーングリースを主体とし、熱伝導性を改善するために、必要に応じて適量のセラミックフィラーを配合したもの)が配置されている。なお、グリース層20に代えて、図3に示すように、熱硬化性の合成樹脂(シリコン系)接着剤や金属ろう材ないしガラス等の無機接着剤からなる接着層21により、半導体部品1と冷却部本体4Mとを接着・固定してもよい。
上記冷却装置4は、セラミック製の冷却部本体4Mに冷却流体の流路10を形成している。セラミックは金属材料と比較して線膨張係数が小さく、シリコン集積回路からなる半導体部品1との線膨張係数の差を縮小することができる。これにより、半導体部品1が発熱/冷却されたときに、冷却部本体M4との間で熱的な膨張ないし収縮の相対変位が生じにくくなり、冷却部本体4Mと半導体部品1との接触面での密着状態を良好に保つことができ、ひいては放熱効果を長期にわたって良好に確保することができる。
半導体部品1がシリコン部品ないしGaAs等のIII−V族化合物半導体である場合、室温(20℃)から200℃までの平均値にて、Siの線膨張係数が3ppm/℃前後、GaAsと格子整合するIII−V族化合物の線膨張係数が5〜6ppm/℃程度であることを考慮すれば、冷却部本体4Mをなすセラミック材料としては、室温から200℃までの平均の線膨張係数(以下、特に断らない限り、「線膨張係数」と称する場合は該平均値のことをいう)が10ppm/℃以下であることが、半導体部品1と冷却部本体M4との間の線膨張係数差を十分に縮小する観点において望ましい。上記線膨張係数が10ppm/℃を超える材料を用いると、熱的な収縮・膨張による相対変位のため、半導体部品1と冷却部本体M4との密着に剥がれ等の不具合を生じやすくなる。
該条件を満たすセラミック材料としてはアルミナ系セラミックを例示できる。アルミナの線膨張係数は約8ppm/℃であり、シリコン(室温から200℃までの平均の線膨張係数:3ppm/℃)等と比較するとやや大きいが、熱伝導率が良好でありしかも安価であるため、本発明に好適に採用できる。この場合、アルミナからなる主相の含有比率が70質量%以上99質量%以下であり、残部が焼結助剤成分に由来したガラス相となっている組成のものを使用することが望ましい。主相の含有比率が99質量%を超えるとセラミックの緻密化が困難となり、70質量%未満になると、ガラス相比率の増大により熱伝導率が低下し、アルミナ特有の高熱伝導率の利益が得られなくなる。
一方、半導体部品1との線膨張係数差をより縮小する観点においては、冷却部本体4Mをなすセラミック材料として、室温から200℃までの平均の線膨張係数が1ppm/℃以上7ppm/℃以下のものを選定することがより望ましい。具体的には、窒化珪素系焼成セラミック(約3ppm/℃)又は窒化アルミニウム系焼成セラミック(約4ppm/℃)を、本発明に好適に採用することができる。この場合、窒化珪素ないし窒化アルミニウムからなる主相の含有比率が80質量%以上99質量%以下であり、残部が焼結助剤成分に由来したガラス相となっている組成のものを使用することが望ましい。主相の含有比率が99質量%を超えるとセラミックの緻密化が困難となり、80質量%未満になると、焼結助剤に由来した粒界相(ガラス相)比率が増加し、所期の線膨張係数が得られなくなる場合がある。窒化珪素ないし窒化アルミニウムは、いずれも線膨張係数がシリコンに近く、シリコン系の半導体部品1との線膨張係数差の縮小に有効である。
一方、冷却部本体4Mをなすセラミック材料としてガラス材料、具体的には、骨格成分が二酸化珪素(シリカ)であるシリカ系ガラスを使用することもできる。この場合、線膨張係数などの物性調整を行なうため、SiO以外の種々のガラス添加成分を配合することができる。ガラス融点の低下には、煤溶材成分として、NaO、KOあるいはLIOなどのアルカリ金属酸化物や、B(硼酸)を配合することが有効である。また、BaOやSrOなどのアルカリ土類金属酸化物を添加すると、ガラス材料の強度向上に有効である。そして、ガラスの線膨張係数の増大抑制には、SiO成分の含有率を高めること(例えば70質量%以上(100質量%含む)、あるいはZnOをガラス添加成分として配合することがそれぞれ有効である。一方、Ti、ZrないしHfの酸化物は、ガラスの強度や耐水性改善に効果がある。
シリカ系ガラス材料(酸化物系ガラス材料)は、Si成分の含有率がSiO換算にて68質量%以上99質量%以下であり、Si以外のカチオン成分が、室温から200℃までの温度範囲においてSiOよりも線膨張係数の大きい酸化物(以下、線膨張係数調整用酸化物という)を形成する酸化物形成カチオンにて構成されることにより、室温から200℃までの平均の線膨張係数が10ppm以下(望ましくは、1ppm/℃以上7ppm/℃以下)に調整されたものを採用することにより、(線膨張係数がSiOより大きい)酸化物成分の種類と含有量とに応じて、ガラス材料の線膨張係数を1ppm/℃以上の任意の値に自由に調整できる。その結果、該ガラス材料にて構成される冷却部本体4Mと半導体部品1との線膨張係数の差を可及的に縮小することができ、両者の線膨張係数差に基づく熱的な剪断応力により両者の密着状態が悪化すること、ひいては熱抵抗の増大といった不具合を大幅に軽減することができ、冷却の信頼性を高めることができる。半導体部品1がシリコン半導体部品の場合、シリカ系ガラス材料の線膨張係数は1ppm以上6ppm以下、特に、2ppm/℃以上5ppm/℃以下に調整することが望ましい。他方、半導体部品1がGaAsと格子整合するIII−V族化合物からなる化合物半導体部品(例えばGaAs系の次世代型高速CPUやMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit))である場合、該半導体の線膨張係数が5〜6ppm/℃程度なので、シリカ系ガラス材料の線膨張係数が4ppm/℃以上7ppm/℃以下に調整されていることが望ましい。
SiOよりも線膨張係数の大きい酸化物は、アルカリ金属酸化物(NaO、KO、LiO:20〜50ppm/℃)、アルカリ土類金属酸化物(BeO、MgO、CaO、SrO、BaO:8〜15ppm/℃)、ZnO(6ppm/℃)、Al(7ppm/℃)など、種々例示でき、誘電特性や融点、さらにはガラス流動性などを考慮して適宜選定すればよい。なお、SiOの含有率は、線膨張係数を上記範囲内のものとするために、68質量%以上99質量%以下(好ましくは80質量%以上85質量%以下)に調整し、残部を上記の線膨張係数調整用酸化物にて構成することができる。以下は、本発明に採用可能なガラス組成の具体例である:
SiO:80.9質量%、B:12.7質量%、Al:2.3質量%、NaO:4.0質量%、KO:0.04質量%、Fe:0.03質量%
軟化点:821℃、線膨張係数(20℃から200℃までの平均値):3.25ppm/℃。
以下、冷却部本体4Mについてさらに詳細に説明する。また、図4は、図2の冷却部本体4Mに形成された流路パターンの一例を、断面構造にて示す平面模式図である。冷却部本体4Mは、その外周縁に沿って配置される外壁部11と、該外壁部11の内側空間を流路10に仕切る仕切り壁部12とを有する流路形成層15と、該流路形成層15の第一主表面側と第二主表面側とにそれぞれ配置され、流路形成層15内の流路10を第一主表面側及び第二主表面側にてそれぞれ塞ぐ遮蔽層13,14との積層構造を有する。
流路10は被冷却側主表面CPの全体を被覆するように形成されていることが望ましく、例えば特許文献8のごとく蛇行形態の流路を形成することも可能である。しかし、図4においては、次のような特有の形態に流路10が形成されている。すなわち、冷却部本体4Mは、3以上の流路10が連通形態で結節される流路分岐点10K,10Jが、被冷却側主表面CP上への投影にて該主表面上に分散する形で複数形成され、それら流路分岐点10K,10Jを互いに結合する形で流路10が網目形態で形成されてなる。このような網目状の流路10により半導体部品1の被冷却側主表面CPを被覆することで、被冷却側主表面CPを一様に冷却することができる。また、分散した流路分岐点10K,10J同士をつなぐ網目状に流路が形成されていることで、例えば図4中に示すような異なる2位置A,B間をつなぐ流路は並列形態で多数生じるので、流路断面積を実質的に増加させることができ、効率的な冷却が可能となる。さらに、隣接する2つの流路分岐点10J1,10J2の間に位置する流路部分に、仮に異物APなどによる詰まりを生じても、図中矢印にて示すように、他の流路分岐点を経由した迂回(バイパス)流路が多数存在するので、冷却ムラ等を招きにくい。
図2に示すように、冷却部本体4Mには、網目形態の流路10への冷却流体の入口22と出口23とを設けることができる。この場合、図5に示すように、冷却部本体4と、その外部に設けられた凝縮器52と循環管路53でつなぎ、該管路53上に設けられたポンプ51により冷却流体を両者の間で循環させるようにする。冷却流体としては、常温常圧で液体となる流体、例えば水やアルコールが用いられ、冷却部本体4M内の流路内で半導体部品1からの発熱を吸収して気化し、管路53を経て凝縮器52に戻される。凝縮器52の表面には多数のフィン52fが形成され、必要に応じて図示しないファンにより強制冷却され、ここに導かれた冷却流体を冷却して再び液体に戻す。該液体はポンプ51により再び冷却部本体4に送られ、循環する。図2の実施形態では、入口22と出口23とは上面側の遮蔽層14に形成されているが、形成位置はこれに限らず、該壁部11や底面側の遮蔽層13に形成してもよい。この場合、図3に示すように、入口22と出口23とは、入口22から出口に至る冷却流体の経路が複数パターン生ずるように開口形成され、異物APなどによる詰まりを生じたときの迂回流路形成効果が高められている。また、実施形態では冷却流体の気化による吸熱効果を利用してより大きな放熱効果を得ているが、冷却流体が気化しない状態で冷却流体を循環させて使用させても構わない。
なお、図6に示すように、冷却部本体4Mに網目形態の流路10を密閉空間として形成し、常温常圧にて液体となる冷却流体を該流路10内に減圧封入することもできる。この場合、常温において流路10内の空間の一部のみが液体状態の冷却流体151により満たされるようにしておく。半導体部品1の一部で発熱が生ずると、その発熱領域で液体状態の冷却流体151が蒸発し、冷却部本体4M内にてそれよりも低温領域(冷却領域)との間で蒸気圧差を生ずる。この蒸気圧差が駆動力となって上記低温の流路空間に該蒸気が移動し、そこで凝結して液体に戻る。このように、冷却流体151は、冷却部本体4M内で自己循環しながら半導体部品の冷却を行なうので、図5のように外部に凝結器52を設ける場合と比較して、流体の冷却効率の点では一歩譲るが、ポンプ51、凝結器52及び循環管路53を省略できるので、装置全体の小型化に大きく寄与する。この場合、図2のごとき入口22及び出口23は形成されない。
上記自己循環型の冷却部本体4Mは、例えば図6に示す工程にて製造可能である。流路形成層15と底面側の遮蔽層13とが一体化され、流路10が開放した第一のセラミック焼成体4Aと、上面側の遮蔽層13を形成する第二のセラミック焼成体4Bとを別体に構成する。そして、減圧チャンバー内にて開放した流路10内に冷却流体(チャンバー内の蒸気と平衡する液体である)51を注ぎ入れ、その状態で流路10を塞ぎつつ第二のセラミック焼成体4Bを第一のセラミック焼成体4Aに接着剤等を用いて貼り合わせ、冷却流体51の封入を行なうようにすればよい。
図4に戻り、冷却部本体4Mの内部において複数の流路分岐点10K,10Jは、被冷却側主表面CPと平行な平面上に複数分散配置され、それら流路分岐点10K,10Jを互いに結合する形で平面に沿う二次元網目流路10Nが形成されてなる。二次元網目流路10は、セラミックグリーンシートの積層・焼成により極めて簡単に形成でき、被冷却側主表面CPの面内における流路レイアウトの適正化も容易である。
図4においては、流路分岐点10K,10Jが平面上に格子状に配列されてなり、配列の外周縁に位置する流路分岐点10Jには3つの流路10が、配列内部に位置する流路分岐点10Kには4つの流路10がそれぞれ結合されるように、平面上に格子状の二次元網目流路10Nが形成されている。このような流路10のレイアウトによると、被冷却側主表面CPに沿う2方向の交絡流を生じさせやすく、冷却効率及び均一性に優れる。また、図6のように、流路10内に冷却流体51を封入する自己循環型の冷却部本体4Mを採用する場合、被冷却側主表面CP上の発熱領域と冷却領域との分布は、半導体部品1の動作状況に応じて変化するので、流路10内の冷却流体の流れ方向も一定しない。しかし、上記のように、幾何学的な対称性の高い格子状の二次元網目流路10Nを形成しておくと、発熱領域と冷却領域との分布によらず流路10内に常にスムーズな流体の流れを作ることができ、安定した冷却効果を発揮することができる。
一方、図10に示すように、流路分岐点10Jが平面上に千鳥状に配列されてなり、該千鳥配列される複数の流路分岐点10Jに、それぞれ3つの流路10が結合されるように、平面上に千鳥状の二次元網目流路10Nを形成することもできる。図4のような格子状の二次元網目流路10Nの場合、個々の流路10は、外壁部11による終端部を除いて、比較的長い距離を障害物に衝突することなく流通するので、流れの分散効果においては多少劣る。しかし、上記のような千鳥状の二次元網目流路10Nを形成すれば、流路分岐点10Jにおいて、仕切り壁部12の一部が流体の流れに対して邪魔板の機能を果たし、流体の分散効果を高めることができる。特に、図4に示すように、流体の入口22と出口23とが形成され、流体の流れの向きが概ね一定している場合は、その流れの向きが、仕切り壁部12への衝突を生ずるものとなるように、入口22と出口23と位置を調整しておけば、流体分散効果を一層高めることができる。
なお、上記二次元網目流路の形態には位相幾何学的に等価な種々の変形を加えることができる。例えば、図4及び図10においては、仕切り壁部12をいずれも方形に形成していたが、例えば図11に示すように、仕切り壁部12を円形に形成することもできる。図11においても、格子状ないし千鳥状の二次元網目流路が形成されている点に関しては、図4及び図10と位相幾何学的には何ら変わりはない。
図2においては、冷却部本体4Mの外周縁に沿って配置される外壁部11と、該外壁部11の内側空間を二次元網目流路10Nに仕切る仕切り壁部12とを有する流路形成層15が形成され、その流路形成層15がの第一主表面側と第二主表面側とに、流路10を該第一主表面側及び第二主表面側にてそれぞれ塞ぐ遮蔽層13,14が積層されている。この構造の具体的な製法について、以下に説明する。工程の概略は、図7に示すごとく、外壁部11と仕切り壁部12とに対応する形状にパターニングされた流路形成層15用のセラミック粉末層115と、遮蔽層13,14用のセラミック粉末層113,114とを積層して積層体104を作り、該積層体104を焼成することにより冷却部本体4Mを得る、というものである。
セラミックグリーンシートは、冷却部本体4Mを構成するセラミック材料の原料セラミック粉末に、溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトン、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、ブロムクロロメタン、エタノール、ブタノール、プロパノール、トルエン、キシレンなど)、結合剤(アクリル系樹脂(例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート)、セルロースアセテートブチレート、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなど)、可塑剤(ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレート、ジメチルフタレート、フタル酸エステル、ポリエチレングリコール誘導体、トリクレゾールホスフェートなど)、解膠剤(脂肪酸(グリセリントリオレートなど)、界面活性剤(ベンゼンスルホン酸など)、湿潤剤(アルキルアリルポリエーテルアルコール、ポチエチレングリコールエチルエーテル、ニチルフェニルグリコール、ポリオキシエチレンエステルなど)などの添加剤を配合して混練し、周知のドクターブレード法等によりシート状に成形したものである。
特に、遮蔽層13,14用のセラミック粉末層を該セラミックグリーンシートにて構成すると、該層は流路等のパターニングが不要であることから、可撓性が大きい未焼成の積層体において、強度の要部を担ういわば基材としてこれを有効に活用することができる。一方、図7では、流路形成層15用のセラミック粉末層もセラミックグリーンシート115にて構成している。外壁部11と仕切り壁部12とのパターニングは、該セラミックグリーンシート115への金型打抜加工等により行なうことができる。
図8は、上記の工程をより詳細に示すものである。まず、工程1に示すように、遮蔽層13用のセラミックグリーンシート113上に、流路10の背景形状をなす外壁部11と仕切り壁部12とをパターニングしたセラミックグリーンシート115を重ね合わせて接着する。該セラミックグリーンシート115が流路形成層15用のセラミック粉末層をなす。次に、工程3に示すように、この上にさらに遮蔽層14用のセラミックグリーンシート114を重ね合わせて接着し、積層体104とする。そして工程4に示すごとく、この積層体104を焼成し、冷却部本体4Mとする。
この際、工程3に先立って工程2に示すように、流路10として予定された領域には、焼成時に燃焼ないし分解する材質の粉末ペーストにより補助支持パターン130を形成することができる。遮蔽層14用のセラミックグリーンシート114を積層した際に、補助支持パターン130による補強効果に基づき、流路10用の空間が潰れることが防止ないし抑制される。該補助支持パターン130は、焼成により燃焼ないし分解して消失するから、流路10を精度よく、しかも極めて簡単に形成することができる。補助支持パターン130は、例えば主にカーボン粉末で構成されたペーストを用いて形成することができる。
なお、流路形成層15用のセラミック粉末層は、図8を援用して示すように、流路10の背景形状にパターニングされたセラミック粉末ペーストの塗付層111P,112Pにより形成してもよい。この場合、セラミック粉末ペースト塗付層111P,112Pの剛性はセラミックグリーンシートよりも小さいので、流路10の領域に補助支持パターン130を形成しておくと、遮蔽層14用のセラミックグリーンシート114を積層した際に、流路10の空間だけでなく、その周囲をなすセラミック粉末ペースト塗付層111P,112P(外壁部11や仕切り壁部12となる)のつぶれも同時に防止ないし抑制できる。しかも、流路10、外壁部11及び仕切り壁部12を全て簡単なペースト印刷により形成することができ、工程の大幅な簡略化を図ることができる。
以上の工程では、流路形成層15と、遮蔽層13,14とは個別のセラミック粉末層(セラミックグリーンシート又はセラミック粉末ペースト層)により形成していた。該工程は、流路10の空間がつぶれにくいので、流路10の深さを大きくしたり、あるいは流路10の幅を狭くしたり、さらには流路10の配列間隔を縮小したりする上で有利である。他方、流路10をそれほど深く形成する必要がなく、また、流路10の配列間隔を比較的大きく設定できる場合は、より簡便な工程として図9に示すような工程を採用することもできる。
すなわち、工程1に示すごとく、第一のセラミックグリーンシート113の第一主表面に、焼成時に燃焼ないし分解する材質の前記の粉末ペーストにより流路パターン130を形成し、工程2に示すごとく、これに第二のセラミックグリーンシート114の第二主表面を重ね合わせ、流路パターン130の非形成領域にて第一のセラミックグリーンシート113の第一主表面部と第二のセラミックグリーンシート114の第二主表面部とを結合する。そして、工程3に示すごとく、これを焼成することにより、第一のセラミックグリーンシート113と第二のセラミックグリーンシート114との結合部分が外壁部11と仕切り壁部12(流路形成層15)を形成することができる。粉末ペーストによる流路パターン130は焼成時に蒸発し、流路10の空間を形成する。この方法によると、流路形成層15用のセラミック粉末層をパターニング形成する必要がなくなり、工程が大幅に簡略化される。
以上説明した実施形態においては、被冷却側主表面CPに沿う同一面内に二次元網目流路を形成していたが、被冷却側主表面CPから法線方向に遠ざかる向きにも流路の分布が生ずるよう、三次元的に流路を形成することもできる。これにより、流路の延長を増加することができ、冷却部本体の冷却能力をさらに高めることができる。また、図6に示すような自己循環型の冷却部本体4Mの場合、加熱により蒸発した流体が被冷却側主表面CPから法線方向に遠ざかる側(つまり、冷却部本体4Mの第一主表面側)にも移動できるようになり、該側にて気化した流体を冷却・凝縮することができる。特に、図1に示す放熱部5を設けておくと、冷却部本体4Mの第一主表面側での流体の冷却・凝縮を促進できる。
具体的には、図12に示す冷却装置154(斜視図及びA−A及びB−Bの各断面図)のごとく、冷却部本体1544Mの内部において複数の流路分岐点10K,10J,10Lを、該冷却部本体4Mの面内方向と厚さ方向との双方に複数分布する形で配置し、それら流路分岐点10K,10J,10Lをつなぐ形で三次元網目流路を形成することができる。このうち、流路分岐点10Lは、被冷却側主表面CPの法線方向への流路分岐点を形成している。この構成によると、バイパス流路形成効果が三次元的に拡張され、異物等による流路詰まりを生じた際の冷却ムラ等をより効果的に防止することができる。
図12の構成では、冷却部本体4Mの内部において複数の流路分岐点10K,10Jが、被冷却側主表面CPと平行な平面上に複数分散配置され、それら流路分岐点10K,10Jを互いに結合する形で平面に沿う二次元網目流路10N(図4、図10及び図11に開示したものと同様の構成のものである)が、冷却部本体4Mの厚さ方向に予め定められた間隔で複数配列し、それら二次元網目流路10Nが厚さ方向に厚さ方向連結流路25により互いに連結されてなる構造を有する。この構成によると、複数の二次元網目流路10Nを積層することで、被冷却側主表面CPの面内方向の流体の流れをよりスムーズかつ均一にすることができ、冷却効率の向上を図ることができる。
この場合、冷却部本体4Mは、該冷却部本体4Mの外周縁に沿って配置される外壁部11と、該外壁部11の内側空間を二次元網目流路10Nに仕切る仕切り壁部12とをそれぞれ有する複数の流路形成層15と、該流路形成層15の第一主表面側と第二主表面側とにそれぞれ配置され、流路形成層15内の流路10を第一主表面側及び第二主表面側にてそれぞれ塞ぐ複数の遮蔽層16とが交互に積層された積層構造を有するものとして構成できる。この方法によると、交互に積層される流路形成層用のセラミック粉末層115と、遮蔽層用のセラミック粉末層113,114との積層数を増加する以外は、図8ないし図9と全く同様の工程を採用でき、三次元網目流路を有した冷却部本体4Mの構造を簡単に形成することができる。この場合、積層厚さ方向連結流路25は、隣接する二次元網目流路10N(流路形成層15)間に位置する遮蔽層16を貫く形で形成することができる。この積層厚さ方向連結流路25は、セラミックグリーンシートの段階で孔設しておけばよい。
図12においては、隣接する二次元網目流路10N間の流体移動をスムーズにするために、遮蔽層16において流路10の形成領域に複数の積層厚さ方向連結流路25を分散形成している。また、流体分散効果を高めるために、隣接する遮蔽層16間での積層厚さ方向連結流路25の形成位置を互いに異ならせている。
また、図13は、より簡単に三次元網目流路を形成できる冷却装置164の構成を示している。該冷却装置164では、冷却部本体164Mの外周縁に沿って配置される外壁部11と、該外壁部11の内側空間を線状の流路10A,10Bに仕切る仕切り壁部12A,12Bとをそれぞれ有する複数の流路形成層15A,15Bが互いに接して積層配置され、隣接する流路形成層15A,15Bの流路パターンを、被冷却側主表面CP上への投影にて互いに交差点10Lを生ずるように各々定め、該交差点10Lにて両流路形成層15A,15Bの流路10A,10Bを互いに連通させることができる。この構成によると、複数の流路形成層15A,15Bが互いに接して積層配置されるから中間の遮蔽層を省略でき、冷却部本体4Mの低背化に寄与する。また、該中間の遮蔽層が省略されることで、隣接する流路形成層15A,15Bの流路同士は、積層厚さ方向連結流路25を介することなく直接連通するので、流量損失も少なくなり、より効率のよい冷却が可能となる。
その製造工程は、図8又は図9と略同様であるが、相違点は、図14に示すごとく、中間の遮蔽層を形成するセラミックグリーンシートが省略され、各流路形成層15A,15B,15Aを形成するためのセラミックグリーンシート115A,115B,115Aが直接積層・貼り合わされる点である。
図14の構造では、冷却部本体164Mの全体として網目構造の流路が形成されればよいから、流路形成層15毎に二次元網目流路が形成されている必要は必ずしもない。図3(外観斜視図とA−A、B−B及びC−Cの各断面を示す)においては、流路形成層15毎に直線状の流路10を一定間隔で並列配置し、隣接する流路形成層15A,15B間で直線状の流路10の配置方向を異ならせている(具体的には両層の流路10は互いに直交している)。その結果、被冷却側主表面CP上への投影では両流路10は格子状に配列することとなり、流路間の連通部を与える交差点も格子状に発生する。
また、三次元網目流路を形成するさらに別の態様として、図15に示す冷却装置174ように、その冷却部本体174Mの内部を、連通気孔91を有する多孔質セラミック材料部90として構成することができる。多孔質セラミック材料は、セラミックの緻密化が完全には進まず、連通気孔91が残留する状態となるように、セラミック粉末の成形体の焼成条件を調整することにより得られる(例えば、焼成温度を低温化したり、あるいは焼成時間を短くするなど)。この場合、上記の連通気孔91が三次元網目流路を形成することとなる。なお、流体の漏洩を防止するため、流体の入口22及び出口23を除いて、多孔質セラミック材料部90の周囲を、液通性を有さないセラミック層211で覆っておく必要がある。
本発明の冷却装置付き半導体部品の一例を示す断面模式図。 図1の要部断面図。 図1の別例を示す要部断面図。 冷却部本体内の流路の第一形成例を示す平面断面図。 凝縮器との間で冷却流体を循環させる冷却装置の構成例を示す模式図。 冷却流体を封入し、冷却部本体内で自己循環させる冷却装置の構成例を、その製法とともに示す図。 図2の冷却装置の冷却部本体の製造工程の概略を示す斜視図。 図2の冷却装置の冷却部本体の製造工程の詳細を示す説明図。 冷却部本体の製造工程の別例を示す説明図。 冷却部本体内に形成する流路形成形態の第一の変形例を示す平面断面図。 同じく第二の変形例と第三の変形例とを示す平面断面図。。 冷却部本体の第一の別例を示す外観斜視図及びそのA−A及びB−B断面図。 冷却部本体の第二の別例を示す外観斜視図及びそのA−A、B−B及びC−C断面図。 図13の冷却部本体の製造工程説明図。 冷却部本体の第二の別例を示す断面図及び部分拡大図。
符号の説明
1 半導体部品
2 セラミック配線基板
4,154,164,174 冷却装置
4M,154M,164M,174M 冷却部本体
CP 被冷却側主表面
10 流路
10K,10J 流路分岐点
10N 二次元網目流路
11 外壁部
12 仕切り壁部
15 流路形成層
13,14,16 遮蔽層
22 入口
23 出口
25 厚さ方向連結流路
115,113,114 セラミック粉末層
130 補助支持パターン

Claims (16)

  1. 基板上に実装される半導体部品の前記基板に実装されているのと反対側の主表面を被冷却側主表面として、該被冷却側主表面上に配置されるセラミック材料製の冷却部本体を有し、かつ、該セラミック材料製の冷却部本体の内部に冷却流体の流路が形成されてなることを特徴とする半導体部品の冷却装置。
  2. 前記冷却部本体をなす前記セラミック材料は、室温から200℃までの平均の線膨張係数が10ppm/℃以下である請求項1記載の半導体部品の冷却装置。
  3. 前記セラミック材料がアルミナ系セラミックである請求項2記載の半導体部品の冷却装置。
  4. 前記冷却部本体をなす前記セラミック材料は、室温から200℃までの平均の線膨張係数が1ppm/℃以上7ppm/℃以下に調整されてなる請求項1記載の半導体部品の冷却装置。
  5. 前記半導体部品がSi半導体部品であり、前記冷却部本体をなす前記セラミック材料は前記線膨張係数が2ppm/℃以上5ppm/℃以下に調整されてなる請求項4記載の半導体部品の冷却装置。
  6. 前記セラミック材料が窒化珪素系セラミック又は窒化アルミニウム系セラミックである請求項4又は請求項5に記載の半導体部品の冷却装置。
  7. 前記セラミック材料は、Si成分の含有率がSiO換算にて68質量%以上99質量%以下であり、Si以外のカチオン成分が、室温から200℃までの温度範囲においてSiOよりも線膨張係数の大きい酸化物を形成する酸化物形成カチオンにて構成されることにより、室温から200℃までの平均の線膨張係数が1ppm/℃以上7ppm/℃以下に調整されてなる酸化物系ガラス材料からなる請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の半導体部品の冷却装置。
  8. 前記冷却部本体の外周縁に沿って配置される外壁部と、該外壁部の内側空間を前記流路に仕切る仕切り壁部とを有する流路形成層と、該流路形成層の第一主表面側と第二主表面側とにそれぞれ配置され、前記流路形成層内の前記流路を前記第一主表面側及び前記第二主表面側にてそれぞれ塞ぐ遮蔽層との積層構造を有する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の冷却装置。
  9. 前記冷却部本体は、3以上の流路が連通形態で結節される流路分岐点が、前記被冷却側主表面上への投影にて該主表面上に分散する形で複数形成され、それら流路分岐点を互いに結合する形で前記流路が網目形態で形成されてなる請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の半導体部品の冷却装置。
  10. 前記冷却部本体の内部において複数の前記流路分岐点が、前記被冷却側主表面と平行な平面上に複数分散配置され、それら流路分岐点を互いに結合する形で前記平面に沿う二次元網目流路が形成されてなる請求項9記載の半導体部品の冷却装置。
  11. 前記冷却部本体の内部において複数の前記流路分岐点が、該冷却部本体の面内方向と厚さ方向との双方に複数分布する形で配置され、それら流路分岐点をつなぐ形で三次元網目流路が形成されてなる請求項9又は請求項10に記載の半導体部品の冷却装置。
  12. 前記冷却部本体には、網目形態の前記流路への前記冷却流体の入口と出口とが、該入口から出口に至る前記冷却流体の経路が複数パターン生ずるように開口形成されている請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の半導体部品の冷却装置。
  13. 前記冷却部本体には、網目形態の前記流路が密閉空間として形成され、常温常圧にて液体となる冷却流体が該流路内に減圧封入されてなる請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の半導体部品の冷却装置。
  14. 基板上に実装される半導体部品と、請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の冷却装置とを有する冷却装置付き半導体部品。
  15. 請求項8記載の冷却装置の製造方法であって、前記外壁部と前記仕切り壁部とに対応する形状にパターニングされた前記流路形成層用のセラミック粉末層と、前記遮蔽層用のセラミック粉末層とを積層して積層体を作り、該積層体を焼成することにより前記冷却部本体を得ることを特徴とする半導体部品の冷却装置の製造方法。
  16. 前記流路形成層用のセラミック粉末層を形成する際に、前記流路として予定された領域に、焼成時に燃焼ないし分解する材質の粉末ペーストにより補助支持パターンを形成を形成する請求項15記載の半導体部品の冷却装置の製造方法。
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