JP2010251427A - 半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の半導体チップを積層した積層半導体の熱を効率よく排熱できる半導体モジュールを提供することを課題とする。
【解決手段】中継基板6に実装された積層半導体2の上面2Tsに第1熱伝導性部材14を介して接続される平板状の第1ヒートスプレッダ13と、中継基板6に第2熱伝導性部材15を介して接続される第2ヒートスプレッダ12と、を備える半導体モジュール1とする。
中継基板6の基板面積は、積層半導体2の下面2Bsの面積より広く、第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsは、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと略同一平面に形成される。そして、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17が接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体モジュールに関するものである。
シリコン基板に回路パターンが焼き付けられてなる半導体チップから形成される半導体素子を備える半導体モジュールは広く使用されているが、近年、半導体チップを積層して形成される積層半導体を半導体素子として備えた半導体モジュールが知られている(例えば、非特許文献1)。
積層半導体は、複数の半導体チップが上下方向(厚み方向)に3次元的に積層されてなり、ベースとなる中継基板に積層半導体が実装されて半導体モジュールを構成する。
また、個々の半導体チップは、回路パターンが形成されるデバイス層と、半導体チップを積層したときに互いの半導体チップ間で電気的接続を実現する接続層と、がシリコン基板に形成されてなる。
半導体チップを上下方向に積層する積層半導体において、デバイス層はシリコン基板の下方に形成されるとともに、デバイス層の下方には、下方に積層される他の半導体チップや最下部に配置される中継基板と電気的接続を実現するための接続層が、はんだバンプ等で形成される。
また、デバイス層から上方に延びる電極がシリコン基板を厚み方向に貫通してシリコン基板の上面に電気接点を形成し、上方に積層される半導体チップの接続層との電気的接続を実現する。
半導体チップは動作によって発熱するため、その熱を排熱するための構造が必要になり、例えば非特許文献2には、半導体チップを積層しないで単独で使用する場合に熱を外気に放熱する放熱構造が示されている。
例えば非特許文献2に示される放熱構造は、発熱量が大きい半導体チップや広い範囲で発熱する半導体チップに適用でき、シリコン基板の上方(デバイス層と反対の側)に、熱を拡散するためのヒートスプレッダが設けられ、半導体チップが発熱した熱を面方向に拡散する。そして、拡散した熱は、ヒートスプレッダのさらに上方に配設されるヒートシンクによって外気に放熱される。
ヒートスプレッダは、例えば下方が開口する凹型を呈し、凹部に半導体チップを収納するように中継基板に固定されて半導体チップを封止するように構成される。
また、特許文献1には、半導体チップの周囲に配置されるリング状部材に接着用テープ等で平板状のヒートスプレッダを固定し、リング状部材の中心部とヒートスプレッダによって形成される空間部に半導体チップを封止する構成が示されている。
非特許文献2、及び特許文献1に示されるヒートスプレッダは、半導体チップの上方の面を覆うように備わることから、個々の半導体チップにヒートスプレッダを備えた場合、半導体チップを積層することができないという問題がある。
例えば特許文献2には、積層する半導体チップの間を熱伝導性のアンダーフィルで充填して積層半導体の全体を放熱シートで覆って、さらに、その外側に配設されるヒートシンクによって外気に放熱する技術が開示されている。
特開2000−349178号公報 特開2006−210892号公報
Process integration of 3D Chip Stack with Vertical Interconnection, IEEE Electronic Components and Technology Conference 2004 (ECTC2004),2004, pp.601-609 Thermal Interface Material Technology Advancements and Challenges - an Overview, Proc. of IPACK2005,2005,pp.511-516
例えば、特許文献2に開示される放熱構造は、積層半導体の側面にヒートシンクを備えることで、積層半導体の側面からの放熱を促進できる。
しかしながら、半導体チップの電気的特性の向上等によって、例えば100μm程度まで、積層半導体の厚みを薄くすることが可能になったため、厚みの薄い積層半導体では側面の面積が非常に小さくなって充分な放熱効果を得られないという問題がある。
また、積層半導体の上方にもヒートシンクを配設する構成とした場合、積層半導体の上方の面(上面)と側方の面(側面)の全てを同時にヒートシンクに接触させることは困難であり、積層半導体の上面と側面を同時にヒートシンクに接触させると半導体モジュールの各部に応力が発生する場合がある。
そして、応力の発生によって半導体モジュールの機械的強度に対する信頼性が低下するという問題がある。
また、アルミニウムや銅で形成されるヒートシンクは、シリコン基板より熱膨張係数が大きく、温度上昇による膨張でヒートシンクと積層半導体の接触が離れて放熱効果が低下するという問題がある。
例えば、非特許文献2、特許文献1に示されるヒートスプレッダで積層半導体の全体を覆って放熱構造を構成することは可能である。
このように構成すると、積層半導体の上面からヒートスプレッダに熱を伝熱する構成となるため、積層半導体の個々の半導体チップに発生する熱は、上方に積層される半導体チップを通過する必要がある。そのため、上方に積層される半導体チップが、下方の半導体チップに対する熱抵抗となって、下方の半導体チップが排熱しにくくなる。
したがって、積層半導体に、例えば、非特許文献2、特許文献1に示されるヒートスプレッダを備えた場合であっても、充分な排熱効果が得られないという問題がある。
そこで本発明は、複数の半導体チップを積層した積層半導体の熱を効率よく排熱できる半導体モジュールを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、複数の半導体チップが上下方向に積層された積層半導体の上面に第1ヒートスプレッダを接続するとともに積層半導体が実装される基板に第2ヒートスプレッダを接続し、さらに、第1ヒートスプレッダの上面と第2ヒートスプレッダの上面にヒートシンクを接続する半導体モジュールとする。
本発明によると、複数の半導体チップを積層した積層半導体の熱を効率よく排熱できる半導体モジュールを提供できる。
(a)は、本実施形態に係る半導体モジュールの断面図、(b)は、積層半導体に積層される半導体チップの構成を示す図である。 (a)は、ヒートシンクの別の形態を示す図、(b)は、接続層が形成される第1ヒートスプレッダを示す図である。 変形例1に係る半導体モジュールの断面図であって、(a)は、変形領域を有するヒートシンクを示す図、(b)は、ヒートシンクの変形部が変形した状態を示す図である。 変形例2に係る半導体モジュールの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1の(a)に示すように、本実施形態に係る半導体モジュール1には、例えば6つの半導体チップ2a〜2fが積層された積層半導体2が、半導体素子として中継基板(基板)6に実装されている。
中継基板6は、半導体モジュール1を組み込む機器に備わる外部の基板PWB(Printed Wiring Board)と半導体モジュール1を電気的に接続し、外部の基板PWBの電気信号を積層半導体2に中継する基板である。
半導体モジュール1の積層半導体2を構成する複数の半導体チップ2a〜2fは、上下方向に積層される。
以下、半導体チップ2a〜2fが積層する方向を上下方向とし、半導体チップ2fの側を上方、中継基板6の側を下方とする。そして、積層半導体2など、半導体モジュール1を構成する各要素については、上方の面を上面、下方の面を下面とし、上面と下面の間の面を側面とする。
また、上下方向を厚み方向と称する場合もある。
積層半導体2は、例えば矩形の平板状を呈する半導体チップ2a〜2fを積層して形成され、略直方体形状を呈している。
なお、図1の(a)に示す積層半導体2は、横方向(上下方向と直交する方向)に比べて上下方向(厚み方向)が拡大されて示されている。積層半導体2の実際の大きさは、例えば、上面2Ts(積層半導体の上面)が一辺数mm〜20mm程度の矩形で、厚さが100μm程度である。
また、図1の(a)には、6つの半導体チップ2a〜2fが積層された6層の積層半導体2が示されているが、積層半導体2を構成する半導体チップの数は限定されない。
図1の(b)に示すように、半導体チップ2aは、例えばシリコンウェハから切り出されてシリコンを素材とするシリコン基板20に、図示しない回路パターンが形成されるデバイス層21と、半導体チップ2aを積層したときに他の半導体チップとの電気的接続を実現する接続層22と、が形成されてなる。
デバイス層21はシリコン基板20の片側の面に形成され、接続層22は、デバイス層21と同じ側に、デバイス層21に接して形成される。
また、デバイス層21から、シリコン基板20を厚み方向に貫通するように電極23が配設され、シリコン基板20の、デバイス層21と反対側の面に図示しない電気接点を形成する。
なお、図1の(a)に示す半導体チップ2b〜2fは、図1の(b)に示す半導体チップ2aと同様に、シリコン基板20、デバイス層21、接続層22、及び電極23を含んで構成される。
図1の(a)に示すように、半導体チップ2aの上方に半導体チップ2bを積層する場合、下方の半導体チップ2aのシリコン基板20(図1の(b)参照)に、上方の半導体チップ2bの接続層22(図1の(b)参照)が接するように積層する。
接続層22は、例えば、はんだバンプで形成されて導電性を有し、上方に積層される半導体チップ2bの接続層22が、下方の半導体チップ2aの電極23(図1の(b)参照)で形成される図示しない電気接点と接するように構成することで、半導体チップ2aと半導体チップ2bを電気的に接続することができる。
なお、最も下部に積層される半導体チップ2aの接続層22(図1の(b)参照)は、中継基板6の図示しない電気接点と接して、半導体チップ2aと中継基板6を電気的に接続する。
積層半導体2の最上部に積層される半導体チップ2fの上方には、第1熱伝導性部材14を介して第1ヒートスプレッダ13が接続される。すなわち、積層半導体2の上面2Tsに第1ヒートスプレッダ13が接続される。
第1ヒートスプレッダ13は、例えば、薄い平板状に形成されて平面形状は矩形を呈する。そして、第1ヒートスプレッダ13の平面の面積を、積層半導体2の上面2Tsの面積より広く形成し、第1ヒートスプレッダ13が積層半導体2の上面2Tsを全面に亘って覆うように配設される構成が好適である。
なお、第1ヒートスプレッダ13の平面形状は矩形に限定されず、他の形状(例えば円形)であってもよい。
また、積層半導体2の周囲を取り囲むように、第2ヒートスプレッダ12が配設される。本実施形態においては、中継基板6の基板面積を、積層半導体2が中継基板6と接する下面2Bs(積層半導体の下面)の面積より広くして、積層半導体2の周囲に広がる中継基盤6に、第2熱伝導性部材15を介して第2ヒートスプレッダ12を接続する。
なお、本実施形態においては、最も下部に積層される半導体チップ2aの接続層22(図1の(b)参照)が、積層半導体2の下面2Bsになる。
第2ヒートスプレッダ12は、積層半導体2の側面とわずかな隙間をもって積層半導体2の周囲に壁状に起立する。第2ヒートスプレッダ12の上面(伝熱面12Ts)は平面に形成され、上方は周囲に向って広がってフランジ部12bが形成される。そしてフランジ部12bの中央部分は伝熱面12Tsが凹んで、第1ヒートスプレッダ13が嵌り込む凹部12aが形成される。
第1ヒートスプレッダ13が第2ヒートスプレッダ12の凹部12aに嵌り込むように構成することで、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsを略同一平面に構成できる。
後記するように、第2ヒートスプレッダ12の上面はヒートシンク17に熱を伝熱する伝熱面12Tsになる。そして、第2ヒートスプレッダ12には、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと略同一平面の伝熱面12Tsが形成される。
また、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12の間にはわずかな間隙が形成されて、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12は非接触に配設される。
そして、第1ヒートスプレッダ13の周囲には封止材18が備わる。封止材18は、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12の間の間隙を封じ、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12で形成される空間に封止される積層半導体2を外気から隔離する。
そして、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの全面に亘り、第3熱伝導性部材16を介しヒートシンク17が接続され、ヒートシンク17には、第1ヒートスプレッダ13の熱が上面13Tsを介して伝熱されるとともに、第2ヒートスプレッダ12の熱が伝熱面12Tsを介して伝熱される。
前記したように、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsは略同一平面に構成されることから、ヒートシンク17の下面17Bsは平面に形成することができ、ヒートシンク17の形状を単純にできる。ひいては、ヒートシンク17の製造コストを下げることができる。
また、第1熱伝導性部材14、第2熱伝導性部材15、第3熱伝導性部材16として、熱伝導率の高い、熱伝導グリース、熱伝導性樹脂、或いは、はんだ、錫、銀、インジウムなどの金属材料などの部材が使用されるが、例えば、第3熱伝導性部材16として、柔軟性の高い部材を使用すると、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに微小な段差が生じる場合であっても、微小な段差を第3熱伝導性部材16の変形で吸収することができる。
また、第3熱伝導性部材16として柔軟性の高い部材を使用することで、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに微小な段差が生じる場合であっても、積層半導体2等、半導体モジュール1の各部に応力が発生することを抑制できる。
半導体モジュール1の各部に応力が発生すると、機械的強度に対する信頼性が低下することから、応力の発生を抑制することで、半導体モジュール1の信頼性を向上できる。
ヒートシンク17の形状は限定するものではなく、例えば図示しない冷却ファンで、複数の放熱フィン17aに冷却空気を送風して、伝熱された熱を外気に放熱する構造であっればよい。
または、図2の(a)に示すように、流路170aに冷却用冷媒170bが流通するヒートシンク170が備わる半導体モジュール1であってもよい。ヒートシンク170に伝熱された熱は、流路170aを流通する冷却用冷媒170bによって図示しない放熱器まで運ばれて外気に放熱される。
冷却用冷媒170bは図示しないポンプ等によって、図示しない放熱器とヒートシンク170を循環し、ヒートシンク170に伝熱された熱を図示しない放熱器まで運び、外気に放熱する。
冷却用冷媒170bは限定するものではなく、絶縁性の高い不活性冷媒、水、ポリエチレングリコール等の不凍液などである。
図1の(a)に示すように、第1ヒートスプレッダ13は、第1熱伝導性部材14を介して積層半導体2(半導体チップ2f)と接続し、積層半導体2に発生する熱は第1熱伝導性部材14を介して第1ヒートスプレッダ13に伝熱される。
第1ヒートスプレッダ13の平面は、積層半導体2の上面2Tsより広い面積に形成されることから、第1ヒートスプレッダ13に伝熱された熱は面方向に拡散し、単位面積当たりの熱量が小さくなる。すなわち、熱流束(単位面積あたりの熱の通過量)が小さくなる。
この構成によって、積層半導体2から第1ヒートスプレッダ13に伝熱される熱を、積層半導体2の上面2Tsの面積より広い面積に拡散できる。
この効果を向上するため、第1ヒートスプレッダ13は、熱が平面に拡散する方向の熱伝導率が高いことが好適である。
また、第1ヒートスプレッダ13は、積層半導体2を構成する半導体チップ2a〜2fのシリコン基板20(図1の(b)参照)と近い熱膨張係数を有することが、さらに好適である。
半導体モジュール1が動作すると積層半導体2を構成する半導体チップ2a〜2fは発熱してシリコン基板20(図1の(b)参照)が膨張する。
このとき、第1ヒートスプレッダ13の熱膨張係数と半導体チップ2a〜2fのシリコン基板20の熱膨張係数に差があると、第1ヒートスプレッダ13と積層半導体2の膨張量が異なる。
例えば、第1熱伝導性部材14として柔軟性の高い部材を使用すると、第1ヒートスプレッダ13と積層半導体2の膨張量の差を第1熱伝導性部材14の変形で吸収できる。
また、第1熱伝導性部材14として、はんだ、錫、銀、インジウムなど金属材料を使用した場合、50W/mKと高い熱伝導率を得ることができる。
半導体チップ2a〜2fのシリコン基板20(図1の(b)参照)と近い熱膨張係数の素材で第1ヒートスプレッダ13を形成すると、熱による第1ヒートスプレッダ13の膨張量を積層半導体2の膨張量と略同等にすることができる。したがって、第1熱伝導性部材14の変形で、第1ヒートスプレッダ13と積層半導体2の変形量の差を吸収する必要がなくなる。ひいては、第1熱伝導性部材14として、金属材料など、剛性が高く熱伝導率の高い部材を使用することができる。
第1熱伝導性部材14として金属材料を使用した場合、積層半導体2から第1ヒートスプレッダ13への伝熱における熱抵抗を低減することができ、積層半導体2から第1ヒートスプレッダ13へ効率よく伝熱できる。
したがって、積層半導体2に発生する熱を効率よく排熱できる。
なお、シリコン基板20(図1の(b)参照)と熱膨張係数が近く熱伝導率の高い素材として、SiC(炭化けい素)、AlN(窒化アルミニウム)、銅やアルミニウムとカーボン系素材(黒鉛など)の複合素材があり、これらの素材を使用して第1ヒートスプレッダ13を形成すればよい。
また、シリコン基板20と同じシリコンを素材として第1ヒートスプレッダ13を形成してもよい。
中継基板6は、前記したように、外部の基板PWBと半導体モジュール1を電気的に接続して、基板PWBの電気信号を積層半導体2に中継する基板であるが、本実施形態においては、積層半導体2に発生する熱を面方向に拡散させるヒートスプレッダとしての機能も有する。
中継基板6の基板面積は積層半導体2の下面2Bsの面積より大きく形成され、積層半導体2に発生した熱は、下面2Bsから中継基板6に伝熱されて中継基板6の面方向に拡散する。この構成によって、第1ヒートスプレッダ13と同様に熱流束を小さくできる。
この効果を向上するため、中継基板6は、外部の基板PWBの電気信号を積層半導体2に中継する電極を形成可能であることに加え、熱が平面に拡散する方向の熱伝導率が高いことが好適である。
さらに、中継基板6は、第1ヒートスプレッダ13と同じ理由によって、半導体チップ2a〜2fのシリコン基板20(図1の(b)参照)の熱膨張係数と略同等の熱膨張係数を有することが好適である。
また、中継基板6の厚みを厚くすると、中継基板6を熱が拡散するときの抵抗を低減することができ、積層半導体2から伝熱された熱を効率よく拡散できる。したがって、中継基板6の厚みは、例えば半導体チップ2aのシリコン基板20(図1の(b)参照)の厚みより厚いことが好適である。
さらに、中継基板6の厚みを厚くすると、中継基板6の機械的強度を高めることができる。したがって、第1ヒートスプレッダ13と中継基板6で挟まれる積層半導体2の機械的強度を高めることができ、例えば、積層半導体2の反りの発生を好適に抑制できる。
積層半導体2に反りが発生すると、例えば、半導体チップ2a〜2fの電気的接続の信頼性が低下し、半導体モジュール1全体の信頼性が低下することから、積層半導体2の反りを抑制することで、半導体モジュール1の信頼性を向上できる。
以上のような性能を全て満たす中継基板6とするため、例えば、シリコン基板20(図1の(b)参照)と同じシリコンを中継基板6の素材とすればよい。
シリコンを素材とする中継基盤6は、電極の形成も容易であり熱伝導率も高い。また、中継基板6の熱膨張係数と半導体チップ2a(図1の(a)参照)のシリコン基板20の熱膨張係数を同じにすることができ、膨張量の差を生じさせない。
さらに、中継基板6に形成する電極は、外部の基板PWBの電気信号を積層半導体2に中継する機能を有すればよく、半導体チップ2aのシリコン基板20(図1の(b)参照)に形成する電極に比べ、その配線パターンを単純化できる。
シリコン基板20に複雑な配線パターンの電極を配置する場合は厚みを薄くする必要があるが、単純な配線パターンの電極の中継基板6は厚みを厚くできる。
なお、中継基板6の素材をシリコンとする他、中継基板6として、AlNなどを素材とするセラミック基板を用いることもできる。
前記したように、第2ヒートスプレッダ12は、積層半導体2の周囲に広がる中継基盤6に、第2熱伝導性部材15を介して接続され、積層半導体2から中継基板6に伝熱されて拡散した熱を、伝熱面12Tsに接続するヒートシンク17に、伝熱面12Tsを介して伝熱する。
また、第2ヒートスプレッダ12は、中継基板6と略同等の熱膨張係数を有し、熱伝導率の高い素材で形成されることが好適である。
このように、中継基板6と略同等の熱膨張係数を有する素材で第2ヒートスプレッダ12を形成すると、中継基板6と第2ヒートスプレッダ12の熱による変形量を同等にすることができる。
すなわち、中継基板6と第2ヒートスプレッダ12を接続する第2熱伝導性部材15の変形で中継基板6と第2ヒートスプレッダ12の変形量の差を吸収する必要がなくなり、例えば、第2熱伝導性部材15として、金属材料のように剛性の高い部材を使用することができる。
第2熱伝導性部材15として金属材料を使用した場合、中継基板6と第2ヒートスプレッダ12の間の熱伝導率を高くすることができ、熱抵抗を低減できる。
したがって、中継基板6から第2ヒートスプレッダ12へ効率よく伝熱できる。ひいては、積層半導体2から第2ヒートスプレッダ12へ効率よく伝熱できることになり、積層半導体2に発生する熱を効率よく排熱できる。
中継基板6の素材をシリコンやAlNとした場合、第2ヒートスプレッダ12の素材として、SiC、AlN、銅やアルミニウムとカーボン系素材(黒鉛など)の複合素材が好適である。または、シリコンを素材とすることもできる。
また、第2ヒートスプレッダ12は、中継基板6と接続する接続面12Bsの面積より、ヒートシンク17と接続する伝熱面12Tsの面積が広くなる構成が好適である。
接続面12Bsから中継基板6を介して第2ヒートスプレッダ12に伝熱された熱が、第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに達したとき、伝熱面12Tsの面積が接続面12Bsの面積より広い場合は、熱が面方向に拡散するのと同じ効果を得ることができる。すなわち、伝熱面12Tsで熱流束を低減できる。そして、ヒートシンク17と第2ヒートスプレッダ12の間の熱抵抗を低減できる。
このため、図1の(a)に示すように、第2ヒートスプレッダ12の上方に、周囲に広がるフランジ部12bを形成して伝熱面12Tsの面積を広げる構成とする。
なお、図示はしないが、接続面12Bsから伝熱面12Tsに向って徐々に面積が広がるように、すなわち、側面がテーパ状に形成される第2ヒートスプレッダ12であってもよい。
本実施形態に係る半導体モジュール1は、第1ヒートスプレッダ13の平面の面積を積層半導体2の上面2Tsの面積より大きく形成して、第1ヒートスプレッダ13における熱流束を小さくするとともに、第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの面積を接続面12Bsの面積より大きく形成して、第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsにおける熱流束を小さくした。
この構成によって、第1ヒートスプレッダ13の上面13Ts及び第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsとヒートシンク17を接続する第3熱伝導性部材16の熱伝導率を小さくしても、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12からヒートシンク17に効率よく伝熱できる。
例えば、熱伝導グリースは、はんだ等の金属より熱伝導率が小さいが柔軟性の高い熱伝導性部材になる。本実施形態に係る半導体モジュール1の積層半導体2は、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12とヒートシンク17を接続する第3熱伝導性部材16の熱伝導率が小さくてもヒートシンク17に効率よく伝熱できることから、例えば、第3熱伝導性部材16として熱伝導グリースを使用することができる。
そして、第3熱伝導性部材16として、柔軟性の高い熱伝導グリースを使用することで、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに段差が生じる場合であっても、積層半導体2等、半導体モジュール1の各部に応力を発生することなく、その段差を第3熱伝導性部材16の変形で吸収できる。
また、第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsには、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17が接続されることから、第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsまで伝熱した熱は、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17に伝熱し、ヒートシンク17から放熱される。
すなわち、積層半導体2の下面2Bsから中継基板6に伝熱した熱は、第1ヒートスプレッダ13を経由することなく、第2ヒートスプレッダ12からヒートシンク17に直接伝熱される。
この構成によると、第2ヒートスプレッダ12から第1ヒートスプレッダ13に熱が伝熱されなくても、第2ヒートスプレッダ12からヒートシンク17に伝熱できる。すなわち、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12の間の間隙を封じている封止材18を介して伝熱させる必要がなく、熱伝導率の高い素材で封止材18を形成する必要がない。したがって、例えば樹脂系の素材で封止材18を形成できる。
樹脂系の素材には柔軟性の高いものがあり、このように柔軟性の高い素材で封止材18を形成することで、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12に変形(位置ずれ)が発生しても、その変形を封止材18の変形で吸収できる。
ひいては、第1ヒートスプレッダ13と第1熱伝導性部材14を介して接続する積層半導体2に、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12の変形(位置ずれ)を伝達することを防止でき、半導体モジュール1の各部に応力が発生することを防止できる。
以上、本実施形態に係る半導体モジュール1は、図1の(a)に示すように、例えば6つの半導体チップ2a〜2fを積層した積層半導体2を中継基板6に実装する構成の半導体モジュール1とする。そして、中継基板6の基板面積を、積層半導体2の下面2Bsの面積より大きくし、積層半導体2の周囲を取り囲むように備わる第2ヒートスプレッダ12と中継基板6を第2熱伝導性部材15を介して接続する。
また、積層半導体2の上方には、第1熱伝導性部材14を介して第1ヒートスプレッダ13を接続する。
そして、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsを略同一平面に構成し、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの全面に亘り、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17を接続する。
この構成によって、積層半導体2は上面2Tsから第1熱伝導性部材14を介して第1ヒートスプレッダ13に熱を伝熱できるとともに、下面2Bsから中継基板6と第2熱伝導性部材15を介して第2ヒートスプレッダ12に熱を伝熱できる。
そして、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12に伝熱した熱を、さらにヒートシンク17に伝熱して外気に放熱できる。
すなわち、積層半導体2は、発生する熱を上面2Tsと下面2Bsの両面から排熱できることになり、積層半導体2の内部の温度上昇を好適に低減できるという優れた効果を奏する。
例えば、図1の(b)に示すように構成される半導体チップ2aが動作すると、主にデバイス層21で発熱する。
単独の半導体チップ2aからなる半導体素子の場合は、例えば、シリコン基板20の、デバイス層21と反対側の面に、図示しないヒートスプレッダと図示しないヒートシンクを接続し、デバイス層21で発生した熱をシリコン基板20を介してヒートスプレッダ及びヒートシンクに伝熱して放熱できる。
このように熱が伝熱する経路において、シリコン基板20の熱伝導率は100〜150W/mkと比較的高く、図示しないヒートスプレッダ及び図示しないヒートシンクは熱伝導率の高い素材で形成されることから、シリコン基板20、ヒートスプレッダ及びヒートシンクは熱抵抗にならず、半導体チップ2aに発生する熱を効率よく排熱できる。
これに対し、図1の(a)に示すように、半導体チップ2a〜2fが積層してなる積層半導体2の場合、例えば、半導体チップ2bの下方に積層される半導体チップ2aに発生する熱は、上方に積層される半導体チップ2bを通過して積層半導体2の上面2Tsまで伝熱する。このとき、上方に積層される半導体チップ2b(特に、デバイス層21(図1の(b)参照)や接続層22(図1の(b)参照))が熱抵抗になって、熱を上面2Tsまで効率よく伝熱できず半導体チップ2aの温度が上昇する。
接続層22(図1の(b)参照)は、通常微細なはんだバンプ、電極パッドから構成され、それぞれの材料の熱伝導率は比較的高い。しかしながら、はんだバンプや電極パッドは、半導体チップ2a(図1の(b)参照)の面積に対して狭い領域にしか設けられないため、接続層22の面積全体として考えた場合の有効な熱伝導率は、個々のはんだバンプ及び電極パッドの熱伝導率に比較して大幅に低下し、その結果として接続層22は大きな熱抵抗となる。
デバイス層21(図1の(b)参照)は、図示しない多数の回路パターン、及び、各回路パターンを接続する内部配線が形成される図示しない配線層からなる。配線層は、回路パターンを互いに接続する内部配線及び半導体チップ(例えば半導体チップ2a、図1の(b)参照)の信号を外部へ取り出すための配線パターンと、絶縁層と、が交互に複数積み重なった多層構造で形成されている。この絶縁層には、SiO等の絶縁膜材料が用いられるが、絶縁膜材料の熱伝導率は非常に小さく、1W/mK前後の値である。さらに近年は、低誘電率の絶縁膜としてカーボンをドープしたSiOや、内部に空隙を備えた多孔質膜等の使用が進められており、絶縁膜の熱伝導率がさらに低下する傾向にある。従ってデバイス層21が大きな熱抵抗となる。
このように、積層半導体2においては、上方に積層される半導体チップ(例えば、半導体チップ2b)が、下方に積層される半導体チップ(例えば、半導体チップ2a)に対する熱抵抗になって下方に積層される半導体チップ(半導体チップ2a)の温度が上昇し、その結果、積層半導体2の内部の温度が上昇する。
例えば、積層半導体2の上面2Tsにのみ第1ヒートスプレッダ13とヒートシンク17が備わる構成の半導体モジュール1の場合、下方に積層される半導体チップ(半導体チップ2a)に発生する熱は、上方に積層される半導体チップ2b〜2fを伝熱して上面2Tsに到達する必要がある。
しかしながら、熱が伝熱する経路は、半導体チップ2b〜2fが熱抵抗となり、熱が効率よく伝熱しない。したがって、下方に積層される半導体チップ(半導体チップ2a)に発生する熱が効率よく排熱されず、積層半導体2の温度が上昇する。
本実施形態に係る半導体モジュール1は、前記したように、積層半導体2の上面2Tsと下面2Bsから排熱することができる。
すなわち、積層半導体2の下方に積層される半導体チップ(例えば、半導体チップ2a、半導体チップ2b)に発生する熱も好適に排熱することができ、積層半導体2の内部の温度上昇を好適に低減できる。
また、本実施形態において、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12は、それぞれ、ヒートシンク17と直接接続される。したがって、積層半導体2から第1ヒートスプレッダ13に伝熱した熱を直接ヒートシンク17に伝熱できるとともに、積層半導体2から第2ヒートスプレッダ12に伝熱した熱を直接ヒートシンク17に伝熱できる。
複数の部材を介して伝熱する場合、部材と部材の接続点が熱抵抗になって伝熱の効率が低下するが、本実施形態においては、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12が、それぞれ、ヒートシンク17と直接接続することで熱抵抗を低減できる。
例えば、積層半導体2の熱が中継基板6、第2ヒートスプレッダ12を伝熱する経路であっても熱抵抗を小さくすることができ、ヒートシンク17に効率よく伝熱できる。したがって、積層半導体2の下面2Bsからも効率よく排熱できる。
このように、積層半導体2の上面2Tsから第1ヒートスプレッダ13に伝熱した熱と積層半導体2の下面2Bsから第2ヒートスプレッダ12に伝熱した熱を効率よくヒートシンク17に伝熱でき、積層半導体2に発生する熱を効率よく排熱できる。
また、第1ヒートスプレッダ13は積層半導体2の上面2Tsに第1熱伝導性部材14を介して接続されるが、中継基板6に接続される第2ヒートスプレッダ12は積層半導体2と直接接続されない構成である。したがって、例えば積層半導体2の上下方向の長さ(厚み)がばらついても、第2ヒートスプレッダ12で押さえ込まれることがない。
例えば、積層半導体2が高くなる方向にばらつき、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに段差が生じることがあっても、第2ヒートスプレッダ12が積層半導体2を押さえ込むことがない。したがって、積層半導体2や第2ヒートスプレッダ12に応力が発生しない。
また、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに段差が生じる場合であっても、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12とヒートシンク17を、熱伝導グリースなど柔軟性の高い第3熱伝導性部材16で接続することで段差を吸収できる。この構成によって、積層半導体2等、半導体モジュール1の各部に応力を発生させることなく、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに生じる段差を吸収できる。
さらに、第1ヒートスプレッダ13と半導体チップ2fのシリコン基板20(図1の(b)参照)の熱膨張係数を略同等とすることで、積層半導体2と第1ヒートスプレッダ13を接続する第1熱伝導性部材14として、熱伝導率の高い金属材料を使用することができる。
したがって、積層半導体2に発生する熱を効率よく第1ヒートスプレッダ13に伝熱できる。
また、中継基板6とシリコン基板20の熱膨張係数を略同等とすることで、中継基板6と第2ヒートスプレッダ12を接続する第2熱伝導性部材15として、熱伝導率の高い金属材料を使用することができる。
したがって、中継基板6の熱を効率よく第2ヒートスプレッダ12に伝熱でき、ひいては、積層半導体2に発生する熱を下面2Bsから効率よく第2ヒートスプレッダ12に伝熱できる。
このように、第1熱伝導性部材14と第2熱伝導性部材15として金属材料を使用することで、積層半導体2の排熱の効率を向上できる。
また、第1熱伝導性部材14、第2熱伝導性部材15として金属材料を使用するとともに、第3熱伝導性部材16として、例えば熱伝導グリースを使用することで、第3熱伝導性部材16は、第1熱伝導性部材14、第2熱伝導性部材15より柔軟性が高くなる。
そして、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに生じる段差を第3熱伝導性部材16の変形で吸収できる。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体モジュール1の積層半導体2は、内部に発生する熱を効率よく排熱することができ、内部の温度の上昇を好適に抑制できるという優れた効果を奏する。
なお、図1の(a)に示す積層半導体2において、最上位に積層される半導体チップ2fのシリコン基板20(図1の(b)参照)の、デバイス層21(図1の(b)参照)と反対側の面に配線の引き回しが必要になる場合がある。
このような場合、図2の(b)に示すように、半導体チップ2fの上面、すなわち積層半導体2の上面2Tsに接続される第1ヒートスプレッダ13の下面13Bsに、必要な配線パターンを有する接続層13aを形成すればよい。
この場合、第1ヒートスプレッダ13は、シリコン基板20と同様にシリコンを素材とすることが好適である。
そして、半導体チップ2fと第1ヒートスプレッダ13は接続層13aを介して接続される。
このように、第1ヒートスプレッダ13に接続層13aを形成すると、積層半導体2の最上位に積層される半導体チップ2fの配線を引き回すための基板や専用のチップが不要になる。したがって、接続層13aの部分に第1熱伝導性部材14を備えない構成として熱抵抗を低減できる。
《変形例1》
本実施形態は、発明の趣旨を変えない範囲で設計変更することができる。
例えば、図3の(a)に示すように、第1ヒートスプレッダ13の大きさに合わせた変形領域17cと、その他の固定領域17dが形成されるヒートシンク171が備わる半導体モジュール1aであってもよい。
図3の(a)に示すように、変形例1の半導体モジュール1aに備わるヒートシンク171は、例えば、第1ヒートスプレッダ13の周囲に相当する部分に変形部17bを形成し、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsに接続する部分を変形部17bで囲って、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsの形状と同じ形状の変形領域17cを形成する。そして、変形領域17cの他の部分は固定領域17dになる。
変形部17bは、例えばヒートシンク171を肉薄に形成してなり、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsの形状が矩形の場合は、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsの辺に沿って肉薄の変形部17bを形成する。変形部17bで囲まれた矩形の領域が変形領域17cになる。
そして、図3の(a)に示すように、変形部17bが第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12の境界に沿って配置され、変形領域17cが第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと接続するとともに、固定領域17dが第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsと接続するように、ヒートシンク171を第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12に接続する。
例えば、図3の(b)に示すように、ばらつき等によって積層半導体2が厚く形成され、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsが第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsより上方向にずれて段差が生じる場合、ヒートシンク171の変形部17bが段差に応じて変形し、変形領域17cと第1ヒートスプレッダ13の接続を維持するとともに固定領域17dと第2ヒートスプレッダ12の接続を維持する。
この構成によって、ヒートシンク171と、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12が接続された状態を維持することができ、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12からヒートシンク171に効率よく伝熱できる。そして、ヒートシンク171から放熱できる。
また、ヒートシンク171の変形部17bが変形して第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの段差を吸収できることから、第3熱伝導性部材16の変形で第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの段差を吸収する必要がない。
したがって、例えば第3熱伝導性部材16として薄い金属材料を使用することができる。薄い金属は熱伝導率が高く熱抵抗が小さいことから、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12から効率よくヒートシンク171に伝熱できる。ひいては、積層半導体2に発生する熱を効率よく排熱でき、積層半導体2の温度上昇を効果的に抑制できる。
なお、変形例1に係る半導体モジュール1aのヒートシンク171は、例えば変形領域17cと固定領域17dを別部材で構成し、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに生じる段差に応じて変形する柔軟性の高い接続部材で接続して構成してもよい。この場合、変形領域17cと固定領域17dを接続する柔軟性の高い接続部材は、熱伝導率が高いことが好適であり、グラファイトシートや薄いアルミニウム板などとすればよい。
《変形例2》
また、図4に示すように、例えば12の半導体チップ2a〜2lを積層した積層半導体2’を有する半導体モジュール1bの場合、6つの半導体チップ2a〜2fを積層した積層半導体上部2と、他の6つの半導体チップ2g〜2lを積層した積層半導体下部2とを形成する。
積層半導体上部2は上部中継基板6に実装され、積層半導体下部2は下部中継基板6に実装される。
積層半導体上部2の最上部に積層される半導体チップ2fの上方には、図1の(a)に示す半導体モジュール1と同様に、平板状を呈する第1ヒートスプレッダ13が第1熱伝導性部材14を介して接続され、積層半導体2’から伝熱される熱を、積層半導体2’の上面2Ts’の面積より広い面積に拡散する。
また、上部中継基板6の基板面積は、積層半導体上部2の下面2Bsの面積より広く、上部中継基板6の積層半導体上部2の周囲に広がる部分には、上部第2ヒートスプレッダ12が、第2熱伝導性部材15を介して接続される。
図1の(a)に示す第2ヒートスプレッダ12と同様、上部第2ヒートスプレッダ12は、積層半導体上部2の周囲を取り囲むように備わり、伝熱面12Tsは平面に形成されて上方は周囲に広がってフランジ部12bが形成され、フランジ部12bの中央部は伝熱面12Tsが凹んで、第1ヒートスプレッダ13が嵌り込む凹部12aが形成される。この構成によって、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsを略同一平面に構成できる。
また、上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの面積を、接続面12Bsの面積より広く形成してもよい。
この構成によって、伝熱面12Tsでの熱線束を小さくできる。
また、第1ヒートスプレッダ13の周囲には封止材18が備わり、第1ヒートスプレッダ13、上部第2ヒートスプレッダ12、及び上部中継基板6で囲まれる空間に封止される積層半導体上部2を外気から隔離している。
上部中継基板6は、積層半導体下部2の最上部に積層される半導体チップ2lの上方に積み重ねられる。
すなわち、積層半導体(積層半導体上部2、積層半導体下部2)が実装される2枚の中継基板6,6が、積層半導体下部2を挟んで上下方向に積層された半導体モジュール1bが構成される。
上部中継基板6の下面6Bsには、半導体チップ2lと電気的に接続可能な接続層6aが、例えば、はんだバンプで形成され、積層半導体上部2と積層半導体下部2を電気的に接続する。
下部中継基板6は、外部の基板PWBと半導体モジュール1bを電気的に接続して、基板PWBの電気信号を積層半導体下部2に中継する基板であり、積層半導体下部2に発生する熱を面方向に拡散させるヒートスプレッダとしての機能も有する。
下部中継基板6の基板面積は、上部中継基板6の基板面積より広く、下部中継基板6には、下部第2ヒートスプレッダ12が、第2熱伝導性部材15を介して接続されて備わる。
前記したように、上部中継基板6には上部第2ヒートスプレッダ12が接続され、下部中継基板6には下部第2ヒートスプレッダ12が接続されることから、複数の基板(上部中継基板6、下部中継基板6)に1つづつ第2ヒートスプレッダ(上部第2ヒートスプレッダ12、下部第2ヒートスプレッダ12)が接続される。
下部第2ヒートスプレッダ12は、積層半導体下部2、上部中継基板6、及び上部第2ヒートスプレッダ12の周囲を取り囲むように壁状に起立して備わる。下部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsは平面に形成されて上部は周囲に広がってフランジ部12bが形成され、フランジ部12bの中央部は伝熱面12Tsが凹んで、上部第2ヒートスプレッダ12のフランジ部12bが嵌り込む凹部12aが形成される。
さらに、下部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsと上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsが略同一平面になるように構成される。
この構成によって、下部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Ts、上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Ts、及び第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsが略同一平面に構成される。
また、下部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの面積を、接続面12Bsの面積より広く形成してもよい。
この構成によって、伝熱面12Tsでの熱線束を小さくできる。
そして、第1ヒートスプレッダ13の上面13Ts、上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Ts、及び下部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsの全面に亘って、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17が接続される。
前記したように、第1ヒートスプレッダ13の上面13Ts、上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Ts、及び下部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsは略同一平面に構成されることから、ヒートシンク17の下面17Bsは平面に形成することができ、ヒートシンク17の形状を単純にできる。ひいては、ヒートシンク17の製造コストを下げることができる。
また、変形例2において、第1ヒートスプレッダ13、上部第2ヒートスプレッダ12、下部第2ヒートスプレッダ12は、それぞれ、ヒートシンク17と第3熱伝導性部材16のみを介して接続される。したがって、積層半導体2’の上面2Ts’(半導体チップ2fの上面)から第1ヒートスプレッダ13に伝熱した熱と、積層半導体2’の下面2Bs’(半導体チップ2gの下面)から下部第2ヒートスプレッダ12に伝熱した熱と、積層半導体2’から上部中継基板6を介して上部第2ヒートスプレッダ12に伝熱した熱を効率よくヒートシンク17に伝熱できる。
したがって、積層半導体2’の排熱の効率を向上できる。
さらに、下部第2ヒートスプレッダ12と上部第2ヒートスプレッダ12は、互いに非接触に備わる構成が好適である。そして、上部第2ヒートスプレッダ12のフランジ部12bの周囲に封止材18を備える。封止材18は、上部第2ヒートスプレッダ12と下部第2ヒートスプレッダ12の間の間隙を封じ、上部中継基板6、下部中継基板6、及び下部第2ヒートスプレッダ12で囲まれる空間に封止される積層半導体下部2を外気から隔離する。
図4に示すように構成される半導体モジュール1bの積層半導体上部2に発生する熱の一部は、第1熱伝導性部材14を介して第1ヒートスプレッダ13に伝熱され、さらに、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17に伝熱されて外気に放熱される。
また、積層半導体上部2に発生する熱の一部は、上部中継基板6から第2熱伝導性部材15を介して上部第2ヒートスプレッダ12に伝熱し、さらに、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17に伝熱されて外気に放熱される。
積層半導体下部2に発生する熱の一部は、下部中継基板6から第2熱伝導性部材15を介して下部第2ヒートスプレッダ12に伝熱し、さらに、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17に伝熱されて外気に放熱される。
また、積層半導体下部2に発生する熱の一部は、上部中継基板6から上部第2ヒートスプレッダ12に伝熱され、さらに、第3熱伝導性部材16を介してヒートシンク17に伝熱されて外気に放熱される。
このように、積層半導体上部2と積層半導体下部2を、上部中継基板6を介して積層する構成の積層半導体2’を有する半導体モジュール1bであっても、上部中継基板6から上部第2ヒートスプレッダ12に伝熱する熱と下部中継基板6から下部第2ヒートスプレッダ12に伝熱する熱を、ヒートシンク17に直接伝熱できる。
したがって、下部第2ヒートスプレッダ12と上部第2ヒートスプレッダ12の間の伝熱を考慮する必要がない。
すなわち、下部第2ヒートスプレッダ12と上部第2ヒートスプレッダ12の間の間隙を封じている封止材18を、熱伝導率の高い素材で形成する必要がない。したがって、第1ヒートスプレッダ13と上部第2ヒートスプレッダ12の間の間隙を封じている封止材18と同様に、柔軟性の高い封止材18を使用することで、上部第2ヒートスプレッダ12と下部第2ヒートスプレッダ12の間に位置ずれが発生しても、封止材18の変形で位置ずれを吸収できる。ひいては、半導体モジュール1bの各部に応力が発生することを抑制できる。
また、積層半導体下部2に発生する熱を半導体チップ2lの上面と半導体チップ2gの下面の両面から排熱できることになり、積層半導体下部2の内部の温度上昇を好適に低減できる。
図4に示すように、積層半導体2’は上面2Ts’から第1ヒートスプレッダ13を介してヒートシンク17に伝熱し、下面2Bs’から下部第2ヒートスプレッダ12を介してヒートシンク17に伝熱する。
しかしながら、例えば12の半導体チップ2a〜2lを積層した積層半導体2’では、上下方向の中央部近傍に配置される半導体チップ(図4では、例えば、半導体チップ2a、半導体チップ2l)は、積層半導体2’の上面2Ts’又は下面2Bs’まで伝熱するときの熱抵抗が大きくなり、積層半導体2’の上下方向の中央部近傍に発生する熱の排熱の効率が低下する。
図4に示すように、積層半導体2’の上下方向の中央部近傍に積層される半導体チップ2aと半導体チップ2lの間に上部中継基板6を備え、さらに上部中継基板6に上部第2ヒートスプレッダ12を接続することで、半導体チップ2a、半導体チップ2lの熱を上部中継基板6を介して上部第2ヒートスプレッダ12に伝熱できる。さらに、上部第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsをヒートシンク17に接続することで、上部第2ヒートスプレッダ12に伝熱した熱をヒートシンク17から放熱できる。
したがって、積層半導体2’の上下方向の中央部近傍に発生する熱を上部中継基板6、上部第2ヒートスプレッダ12を介してヒートシンク17に伝熱して放熱でき、積層半導体2’の上下方向の中央部近傍に発生する熱の排熱の効率を向上できる。
このように、変形例2に係る半導体モジュール1bは、積層半導体2’に発生する熱を上面2Ts’、下面2Bs’、及び上下方向の中央部から排熱することができ、積層半導体2’内部の温度上昇を好適に抑制できるという優れた効果を奏する。
なお、図4には、上部中継基板6と下部中継基板6の2つの中継基板が備わる構成を示しているが、2つ以上の中継基板を有する構成であってもよい。この場合、例えば図示しない下方の中継基板の基板面積を上方の中継基板の基板面積より大きくし、中継基板のそれぞれに、図示しない第2ヒートスプレッダが1つづつ接続される構成とすればよい。そして全ての第2ヒートスプレッダの上面(伝熱面)を同一平面に構成して、図示しないヒートシンクを全ての第2ヒートスプレッダの上面(伝熱面)に接続する構成とすればよい。
以上、図1に示すように、本実施形態に係る半導体モジュール1に備わる積層半導体2は、上面2Tsから第1ヒートスプレッダ13を介してヒートシンク17に熱を伝熱するとともに、下面2Bsから中継基板6及び第2ヒートスプレッダ12を介してヒートシンク17に熱を伝熱することで、半導体チップ2a〜2fに発生する熱を効率よく排熱できる。
また、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12は、それぞれ直接ヒートシンク17と接続されることから、積層半導体2からヒートシンク17に伝熱する経路の熱抵抗を軽減することができ、積層半導体2に発生する熱を効率よくヒートシンク17に伝熱できる。
また、積層半導体2に接続される第1ヒートスプレッダ13と、中継基板6に接続される第2ヒートスプレッダ12は、柔軟性の高い封止材18のみで接続される構成であり、第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12に位置ずれが発生した場合であっても、位置ずれを封止材18の変形で吸収できる。
したがって、誤差や熱による変形によって第1ヒートスプレッダ13と第2ヒートスプレッダ12に位置ずれが発生した場合であっても、封止材18が変形して位置ずれを吸収し、半導体モジュール1の各部に応力が発生することを抑制できる。
また、第1ヒートスプレッダ13の上面13Ts及び第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsにおける熱線束を小さくする構成とすることで、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12からヒートシンク17に伝熱するときの熱抵抗を低減できる。
したがって、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12とヒートシンク17を接続する第3熱伝導性部材16として、例えば柔軟性の高い熱伝導グリースを使用できる。
この構成によって、第1ヒートスプレッダ13の上面13Tsと第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsに段差が生じた場合であっても、段差を熱伝導グリースの変形で吸収でき、積層半導体2等、半導体モジュール1の各部に応力が発生することを抑制できる。
このように、複数の半導体チップ2a〜2fを積層した積層半導体2の熱を効率よく排熱できる半導体モジュール1を提供することができる。
また、図4に示すように、上部中継基板6、及び下部中継基板6を備え、上部中継基板6に上部第2ヒートスプレッダ12を接続するとともに、下部中継基板6に下部第2ヒートスプレッダ12を接続する構成であってもよい。
なお、本実施形態は、複数の半導体チップが積層された積層半導体を備える半導体モジュールを例にしたが、例えば、1つの半導体チップを備える半導体モジュールに本実施形態を適用することもできる。本実施形態を1つの半導体チップを備える半導体モジュールに適用した場合、半導体チップに発生する熱を、上面と下面の両面からヒートシンクに伝熱することができ、半導体チップの排熱の効率を向上できる。
また、1つの半導体チップが実装される中継基板を、半導体チップを介して積層してなる半導体モジュールに本実施形態の変形例2を適用することもできる。
また、図1に示すヒートシンク17が備わらない半導体モジュール1であってもよい。この場合、積層半導体2に発生した熱が、第1ヒートスプレッダ13に伝熱されるとともに、中継基板6を介して第2ヒートスプレッダ12に伝熱されることで、積層半導体2の熱を好適に排熱できる。ひいては、積層半導体2の温度上昇を好適に抑制できる。
そして、例えば、半導体モジュール1を組み込む図示しない機器の筐体に、第1ヒートスプレッダ13の上面13Ts及び第2ヒートスプレッダ12の伝熱面12Tsを接続する構成とすれば、第1ヒートスプレッダ13及び第2ヒートスプレッダ12に伝熱された熱を図示しない機器の筐体から放熱でき、積層半導体2の温度上昇を、さらに好適に抑制できる。
1,1a,1b 半導体モジュール
2,2’ 積層半導体
2a〜2l 半導体チップ
2Bs 下面(積層半導体の下面)
2Ts 上面(積層半導体の上面)
6 中継基板(基板)
12 第2ヒートスプレッダ
12Bs 接続面
12Ts 伝熱面
13 第1ヒートスプレッダ
13Ts 上面(第1ヒートスプレッダの上面)
14 第1熱伝導性部材
15 第2熱伝導性部材
16 第3熱伝導性部材
17,171 ヒートシンク
17b 変形部
17c 変形領域
17d 固定領域

Claims (10)

  1. 複数の半導体チップが上下方向に積層された積層半導体と、
    前記積層半導体が実装される基板と、
    前記積層半導体の上面に第1熱伝導性部材を介して接続され、前記積層半導体から伝熱される熱を前記積層半導体の上面の面積より広い面積に拡散する平板状の第1ヒートスプレッダと、
    前記基板と第2熱伝導性部材を介して接続される第2ヒートスプレッダと、を備える半導体モジュールであって、
    前記基板の基板面積は、前記積層半導体が前記基板に接する下面の面積よりも広く、
    前記第2ヒートスプレッダに、前記第1ヒートスプレッダの上面と略同一平面の伝熱面が形成され、
    前記第1ヒートスプレッダの上面と、前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面と、に第3熱伝導性部材を介してヒートシンクが接続されて、
    前記積層半導体の熱が、
    前記第1ヒートスプレッダを介して前記ヒートシンクに伝熱されるとともに、
    前記基板及び前記第2ヒートスプレッダを介して前記ヒートシンクに伝熱されることを特徴とする半導体モジュール。
  2. 複数の半導体チップが上下方向に積層された積層半導体を実装し、前記積層半導体を挟んで上下方向に積層される複数の基板と、
    最上部の前記積層半導体の上面に第1熱伝導性部材を介して接続され、前記積層半導体から伝熱される熱を前記積層半導体の上面の面積より広い面積に拡散する平板状の第1ヒートスプレッダと、
    前記複数の基板に、第2熱伝導性部材を介して1つづつ接続される、前記基板と同数の第2ヒートスプレッダと、を備える半導体モジュールであって、
    前記基板の基板面積は、前記積層半導体が前記基板に接する下面の面積よりも広く、且つ、下方に積層される前記基板の基板面積は上方に積層される前記基板の基板面積より広く、
    全ての前記第2ヒートスプレッダに、前記第1ヒートスプレッダの上面と略同一平面の伝熱面が形成され、
    前記第1ヒートスプレッダの上面と、全ての前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面と、に第3熱伝導性部材を介してヒートシンクが接続されて、
    前記積層半導体の熱が、
    前記第1ヒートスプレッダを介して前記ヒートシンクに伝熱されるとともに、
    前記基板及び前記第2ヒートスプレッダを介して前記ヒートシンクに伝熱されることを特徴とする半導体モジュール。
  3. 前記第3熱伝導性部材は、前記第1熱伝導性部材及び前記第2熱伝導性部材より柔軟性が高いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体モジュール。
  4. 前記ヒートシンクは、
    前記第1ヒートスプレッダの上面と前記第3熱伝導性部材を介して接続される変形領域と、
    前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面と前記第3熱伝導性部材を介して接続される固定領域と、が変形部で接続されてなり、
    前記第1ヒートスプレッダの上面と前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面に段差が生じたとき、
    前記変形部が変形して、前記変形領域と前記第1ヒートスプレッダの上面の接続が維持されるとともに、前記固定領域と前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面の接続が維持されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
  5. 前記変形部は、
    前記第1ヒートスプレッダの上面と前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面に生じる段差に対応して変形可能な接続部材で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体モジュール。
  6. 複数の半導体チップが上下方向に積層された積層半導体と、
    前記積層半導体が実装される基板と、
    前記積層半導体の上面に第1熱伝導性部材を介して接続され、前記積層半導体から伝熱される熱を前記積層半導体の上面の面積より広い面積に拡散する平板状の第1ヒートスプレッダと、
    前記基板と第2熱伝導性部材を介して接続される第2ヒートスプレッダと、を備える半導体モジュールであって、
    前記基板の基板面積は、前記積層半導体が前記基板に接する下面の面積よりも広く、
    前記第2ヒートスプレッダに、前記第1ヒートスプレッダの上面と略同一平面の伝熱面が形成されることを特徴とする半導体モジュール。
  7. 複数の半導体チップが上下方向に積層された積層半導体を実装し、前記積層半導体を挟んで上下方向に積層される複数の基板と、
    最上部の前記積層半導体の上面に第1熱伝導性部材を介して接続され、前記積層半導体から伝熱される熱を前記積層半導体の上面の面積より広い面積に拡散する平板状の第1ヒートスプレッダと、
    前記複数の基板に、第2熱伝導性部材を介して1つづつ接続される、前記基板と同数の第2ヒートスプレッダと、を備える半導体モジュールであって、
    前記基板の基板面積は、前記積層半導体が前記基板に接する下面の面積よりも広く、且つ、下方に積層される前記基板の基板面積は上方に積層される前記基板の基板面積より広く、
    全ての前記第2ヒートスプレッダに、前記第1ヒートスプレッダの上面と略同一平面の伝熱面が形成されることを特徴とする半導体モジュール。
  8. 前記第2ヒートスプレッダの前記伝熱面の面積は、前記基板と接続する前記第2ヒートスプレッダの接続面の面積より広いことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
  9. 前記第1熱伝導性部材及び前記第2熱伝導性部材は、金属材料によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
  10. 前記基板は、前記半導体チップの厚みよりも厚いシリコン基板で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
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