JP2014127643A - 硬化体、硬化体の製造方法、積層体、プリント配線板及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路基板3に樹脂組成物層を積層し、樹脂組成物層を熱硬化させて得られる、回路基板5上に設けられた硬化体2であって、樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15である、硬化体。
【選択図】図2
Description
[1] 回路基板に樹脂組成物層を積層し該樹脂組成物層を熱硬化させて得られる、回路基板上に設けられた硬化体であって、
樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、
樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15である、硬化体。
[2] 硬化体表面の最大断面高さRtが3.5μm以下である、[1]に記載の硬化体。
[3] 樹脂組成物層をTv未満の温度で10分間以上保持した後、Tv以上の温度で10分間以上保持して熱硬化させて得られる、[1]又は[2]に記載の硬化体。
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の硬化体を粗化処理して得られる、粗化硬化体。
[5] 回路基板の回路配線上にある粗化硬化体の表面の算術平均粗さと、回路基板の回路配線の無い部分の上にある粗化硬化体の表面の算術平均粗さとの差が160nm以下である、[4]に記載の粗化硬化体。
[6] [4]又は[5]に記載の粗化硬化体と、該粗化硬化体の表面に形成された導体層とを備える積層体。
[7] (A)回路基板に樹脂組成物層を積層する工程、及び
(B)樹脂組成物層を熱硬化させて回路基板上に硬化体を設ける工程、
を含み、
樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、
樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15である、硬化体の製造方法。
[8] 硬化体表面の最大断面高さRtが3.5μm以下である、[7]に記載の硬化体の製造方法。
[9] 工程(B)において、樹脂組成物層をTv未満の温度で10分間以上保持した後、Tv以上の温度で10分間以上保持して熱硬化させる、[7]又は[8]に記載の硬化体の製造方法。
[10] [1]〜[3]のいずれかに記載の硬化体により絶縁層が形成されたプリント配線板。
[11] [10]に記載のプリント配線板を含む半導体装置。
本発明の硬化体は、回路基板に樹脂組成物層を積層し該樹脂組成物層を熱硬化させて得られる、回路基板上に設けられた硬化体であって、樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15であることを特徴とする。
硬化体表面の最大断面高さRtは、非接触型表面粗さ計を用いて測定することができる。非接触型表面粗さ計の具体例としては、ビーコインスツルメンツ製の「WYKO NT3300」が挙げられる。
なお、硬化体表面の算術平均粗さRaは、非接触型表面粗さ計を用いて測定することができる。非接触型表面粗さ計の具体例としては、ビーコインスツルメンツ製の「WYKO NT3300」が挙げられる。
層の薄型化の観点からは、y≦14であることが好ましく、y≦12であることがより好ましく、y≦10であることがさらに好ましく、y≦9、y≦8、y≦7又はy≦6であることが特に好ましい。yが斯かる範囲である場合にも、y/x比が上記の範囲にある場合は粗度ムラの発生を有利に抑えることができる。yの下限は、本発明の硬化体が絶縁層としての機能を果たす限り特に制限されないが、通常、0.5≦yであり、好ましくは1≦yである。なお、y/x比の上限は1未満であってもよい。
樹脂組成物層に用いる樹脂組成物は特に限定されず、形成される硬化体が十分な硬度と絶縁性を有するものであればよい。得られる硬化体(絶縁層)の熱膨張率を低下させて、絶縁層と導体層との熱膨張の差によるクラックや回路歪みの発生を防止する観点から、樹脂組成物層に用いる樹脂組成物は無機充填材を含むことが好ましい。
なお、本発明において、樹脂組成物中の各成分の含有量は、樹脂組成物中の不揮発成分の合計を100質量%としたときの値である。
以下、樹脂組成物の材料として使用し得るエポキシ樹脂、硬化剤、及び添加剤について説明する。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノールエポキシ樹脂、ナフトールノボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂及びトリメチロール型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量は、3質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜45質量%がより好ましく、5質量%〜40質量%が更に好ましく、7質量%〜35質量%が特に好ましい。
硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化する機能を有する限り特に限定されないが、例えば、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、及びシアネートエステル系硬化剤が挙げられる。硬化剤は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、及びポリスルホン樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化体の製造方法は、
(A)回路基板に樹脂組成物層を積層する工程、及び
(B)樹脂組成物層を熱硬化させて回路基板上に硬化体を形成する工程、
を含み、
樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、
樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15であることを特徴とする。
本発明の粗化硬化体は、本発明の硬化体を粗化処理して形成することができる。
本発明の積層体は、本発明の粗化硬化体と、該粗化硬化体の表面に形成された導体層とを備える。
本発明のプリント配線板は、本発明の硬化体により絶縁層が形成されることを特徴とする。
上記のプリント配線板を用いて、半導体装置を製造することができる。
(1)回路基板の下地処理
ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板厚み0.3mm、松下電工(株)製「R5715ES」)の両面に、IPC MULTI−PURPOSE TEST BOARD NO. IPC B−25のパターン(ライン/スペース比=175/175μmの櫛歯パターン(残銅率50%))にて回路を形成した。得られた回路基板の両面をメック(株)製「CZ8100」に浸漬して銅表面の粗化処理を行った。
実施例及び比較例で作製した接着シートを、バッチ式真空加圧ラミネーター((株)名機製作所製「MVLP−500」)を用いて、樹脂組成物層が回路基板と接するように、回路基板の両面に積層した。樹脂組成物層の積層は、実施例1〜3及び比較例2に関しては、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、120℃、圧力0.74MPaにて30秒間ラミネート処理することにより行った。次いで、120℃、圧力0.5MPaにて60秒間ホットプレスすることにより平滑化処理を行った。
比較例1に関しては、ラミネート処理及び平滑化処理の温度を90℃へと変更した以外は、実施例1〜3及び比較例2と同様の条件にてラミネート処理及び平滑化処理を行った。
樹脂組成物層の積層後、支持体であるPETフィルムを剥離した。その後、樹脂組成物層を100℃にて30分間保持した後、180℃にて30分間保持して熱硬化させ、回路基板上に硬化体を形成した。
得られた硬化体について、硬化体表面の最大断面高さRt、回路配線上の硬化体厚さ、及び樹脂の埋め込み性について評価した。
日立ビアメカニクス(株)製CO2レーザー加工機「LC−2E21B/1C」を使用して、硬化体を穴あけ加工して、ビアホールを形成した。硬化体表面におけるビアホールのトップ径(直径)は50μmであった。なお、穴あけ加工の条件は、マスク径1.60mm、フォーカスオフセット値0.050、パルス幅25μs、エネルギー0.33mJ/ショット(出力0.66W、周波数2000Hz)、アパーチャー13、ショット数2、バーストモードであった。
ビアホールの形成後、硬化体を形成した回路基板を、下記手順に従って粗化処理して粗化硬化体を得た。すなわち、硬化体を形成した回路基板を、膨潤液(アトテックジャパン(株)製「スエリングディップ・セキュリガンドP」、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及び水酸化ナトリウムの水溶液)に60℃で5分間、次いで酸化剤溶液(アトテックジャパン(株)製「コンセントレート・コンパクトP」、過マンガン酸カリウム濃度約6%、水酸化ナトリウム濃度約4%の水溶液)に80℃で15分間、最後に中和液(アトテックジャパン(株)製「リダクションソリューシン・セキュリガントP」、硫酸水溶液)に40℃で5分間、浸漬した後、130℃で15分乾燥した。
得られた粗化硬化体について、粗度ムラを評価した。
セミアディティブ法に従って、粗化硬化体の表面に導体層を形成した。
すなわち、粗化硬化体を形成した回路基板を、PdCl2を含む無電解銅メッキ液に浸漬した後、150℃で30分間加熱してアニール処理を行った。これにより、粗化硬化体の表面にメッキシード層を形成した。
得られたメッキシード層の表面を5%硫酸水溶液で30秒処理した後、パターン形成用ドライフィルム(ニチゴー・モートン(株)製「ALPHO 20A263」、厚さ20μm)をメッキシード層に積層した。パターン形成用ドライフィルムの積層は、バッチ式真空加圧ラミネーター((株)名機製作所製「MVLP−500」)を用いて、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、70℃、圧力0.1MPaにて20秒間ラミネート処理することにより行った。次いで、L(ドライフィルムライン)/S(スペース)=8/8μmの16μmピッチの櫛歯パターン(配線長15mm、16ライン)を形成したガラスマスクを、ドライフィルムの保護層であるPETフィルム上に配し、UVランプにより照射強度150mJ/cm2にてUV照射した。UV照射後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて噴射圧0.15MPaにて30秒間スプレー処理した。その後、水洗を行い、ドライフィルムの現像(パターン形成)を行った。ドライフィルムの現像後、ドライフィルムの密着性を評価した。
ドライフィルム密着性の良好な基板に対して、電解銅めっきを行い、厚さ15μmの導体層を形成した。次いで、50℃の3%水酸化ナトリウム溶液を用いて噴射圧0.2MPaにてスプレー処理し、ドライフィルムを剥離させた。その後、(株)荏原電産製のSACプロセスにて余分なメッキシード層を除去してプリント配線板を形成した。
得られたプリント配線板について、微細配線形成性を評価した。
実施例及び比較例で作製した接着シートにおける樹脂組成物層の最低溶融粘度温度Tvは、動的粘弾性測定装置((株)ユー・ビー・エム社製「Rheosol−G3000」)を使用して測定した。試料樹脂組成物量1gについて、直径18mmのパラレルプレートを使用して、開始温度60℃から200℃まで昇温速度5℃/分にて昇温し、測定温度間隔2.5℃、振動数1Hz、ひずみ1degの条件にて最低溶融粘度時の温度を測定した。
回路基板上の硬化体表面の最大断面高さRtは、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製「WYKO NT3300」)を用いて、VSIコンタクトモード、10倍レンズにより測定範囲を0.82mmx1.1mmとして得られる数値により求めた。なお、測定は、ライン/スペース比=175/175μmの櫛歯パターン(残銅率50%)の回路配線が設けられた領域について、回路配線の有る部分と回路配線の無い部分をまたがるようにして、3箇所の平均値を求めることにより実施した。
なお、表1においては、最大断面高さRtが3.5μm以下の場合を「○」とし、3.5μmを超える場合を「×」とした。
回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さ(y)は、ライン/スペース比=175/175μmの櫛歯パターンの回路配線が設けられた領域を1cm角に切断し、透明封止樹脂(丸本ストルアス(株)製の不飽和ポリエステル樹脂)で封止し、断面を研磨した後、走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製「S4800」)で観察することにより測定した。測定は、5点の平均値を求めることにより実施した。
樹脂の埋め込み性は、硬化体の表面を走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製「S4800」)で観察することにより評価した。
なお、表1においては、ボイドの発生や樹脂の染み出しがなくしっかりと埋め込まれているものを「○」とし、ボイドの発生や樹脂の染み出しがあるものを「×」とした。
粗化硬化体の表面の粗度ムラは、回路基板の回路配線上にある粗化硬化体の表面の算術平均粗さ(Ra1)と、回路基板の回路配線の無い部分の上にある粗化硬化体の表面の算術平均粗さ(Ra2)とを測定し、|Ra1−Ra2|の値を求めることにより行った。粗化硬化体の表面の算術平均粗さ(Ra1及びRa2)は、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製「WYKO NT3300」)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を92x123μmとして得られる数値により求めた。Ra1及びRa2のそれぞれについて、3点の平均値を求めた。
なお、表1においては、|Ra1−Ra2|の値が160nm以下の場合を「○」とし、160nmを超える場合を「×」とした。
パターン形成用ドライフィルムの密着性は、ライン/スペース比=175/175μmの櫛歯パターンの回路配線が設けられた領域について、粗化硬化体(メッキシード層)とドライフィルムの密着状態を走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製「S4800」)で観察することにより評価した。
なお、表1においては、ドライフィルムに剥離・浮きがない場合を「○」とし、剥離・浮きがある場合を「×」とした。
微細配線形成性は、導体層の剥離の有無を光学顕微鏡にて確認すると共に、不要なメッキシード層の残留の有無を櫛歯パターンの絶縁抵抗を測定することで確認した。
表1においては、導体層の剥離がなくメッキシード層の残留がないものを「○」とし、導体層の剥離及び/又はメッキシード層の残留があるものを「×」とした。
(1)樹脂ワニスの調製
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、三菱化学(株)製「jER828EL」)10部、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量269、日本化薬(株)製「NC3000L」)20部、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量163、DIC(株)製「HP4700」)6部、及びフェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7553BH30」、固形分30質量%のMEKとシクロヘキサノンの1:1溶液)10部を、MEK5部、シクロヘキサノン5部及びソルベントナフサ15部の混合溶媒に撹拌しながら加熱溶解させた。室温まで冷却した後、そこへ、トリアジン含有フェノールノボラック系硬化剤(水酸基当量125、DIC(株)製「LA7054」、固形分60質量%のMEK溶液)15部、ナフトール系硬化剤(水酸基当量215、東都化成(株)製「SN−485」、固形分60%のMEK溶液)15部、アミン系硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)1部、イミダゾール系硬化促進剤(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、四国化成工業(株)製「1B2PZ」、固形分5質量%のMEK溶液)0.3部、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10-ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、平均粒径2μm)5部、アミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製「KBM573」)で表面処理された球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」、単位面積当たりのカーボン量0.39mg/m2)140部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製「KS−1」、固形分15重量%のエタノールとトルエンの1:1溶液)15部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを調製した。
(2)接着シート1の調製
支持体として、離型層付きPETフィルム(リンテック(株)製、アルキッド型離型剤(AL−5)付きポリエチレンテレフタレートフィルム」)を用意した。該支持体の離型面に、上記(1)で得られた樹脂ワニスを、乾燥後の樹脂組成物層の厚さが15μmとなるようにダイコータにて均一に塗布し、80〜110℃(平均100℃)で2〜4分間乾燥することにより、接着シート1を形成した。接着シート1における樹脂組成物層の最低溶融粘度温度Tvは130℃であった。
乾燥後の樹脂組成物層の厚さが20μmとなるように樹脂ワニスをダイコータにて均一に塗布した以外は、作製例1と同様にして接着シート2を作製した。接着シート2における樹脂組成物層の最低溶融粘度温度Tvは127℃であった。
乾燥後の樹脂組成物層の厚さが25μmとなるように樹脂ワニスをダイコータにて均一に塗布した以外は、作製例1と同様にして接着シート3を作製した。接着シート3における樹脂組成物層の最低溶融粘度温度Tvは127℃であった。
乾燥後の樹脂組成物層の厚さが15μmとなるように樹脂ワニスをダイコータにて均一に塗布した以外は、作製例1と同様にして接着シート4を作製した。接着シート4における樹脂組成物層の最低溶融粘度温度Tvは130℃であった。
乾燥後の樹脂組成物層の厚さが10μmとなるように樹脂ワニスをダイコータにて均一に塗布した以外は、作製例1と同様にして接着シート5を作製した。接着シート5における樹脂組成物層の最低溶融粘度温度Tvは140℃であった。
接着シート1を用いて、上記〔測定・評価用サンプルの調製〕の手順に従って、プリント配線板を製造した。各評価結果を表1に示す。
接着シート2を用いて、上記〔測定・評価用サンプルの調製〕の手順に従って、プリント配線板を製造した。各評価結果を表1に示す。
接着シート3を用いて、上記〔測定・評価用サンプルの調製〕の手順に従って、プリント配線板を製造した。
各評価結果を表1に示す。
接着シート4を用いて、上記〔測定・評価用サンプルの調製〕の手順に従って、プリント配線板を製造した。なお、上記〔測定・評価用サンプルの調製〕に示すとおり、比較例1においては樹脂組成物層の積層温度は90℃であった。各評価結果を表1に示す。
接着シート5を用いて、上記〔測定・評価用サンプルの調製〕の手順に従って、プリント配線板を製造した。各評価結果を表1に示す。
一方、樹脂組成物層の積層温度をTv−35℃〜Tv+35℃の範囲とすると共に、xとyが0.3<y/x≦1かつy≦15の関係を満たす実施例1〜3においては、層の薄型化のために薄い樹脂組成物層を使用する場合であっても、十分なドライフィルム密着性をもたらす表面の起伏の小さい硬化体を実現できると共に、粗度ムラの発生を抑えることができた。
2 硬化体
3 回路基板
4 回路配線
5 基板
Claims (11)
- 回路基板に樹脂組成物層を積層し該樹脂組成物層を熱硬化させて得られる、回路基板上に設けられた硬化体であって、
樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、
樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15である、硬化体。 - 硬化体表面の最大断面高さRtが3.5μm以下である、請求項1に記載の硬化体。
- 樹脂組成物層をTv未満の温度で10分間以上保持した後、Tv以上の温度で10分間以上保持して熱硬化させて得られる、請求項1又は2に記載の硬化体。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化体を粗化処理して得られる、粗化硬化体。
- 回路基板の回路配線上にある粗化硬化体の表面の算術平均粗さと、回路基板の回路配線の無い部分の上にある粗化硬化体の表面の算術平均粗さとの差が160nm以下である、請求項4に記載の粗化硬化体。
- 請求項4又は5に記載の粗化硬化体と、該粗化硬化体の表面に形成された導体層とを備える積層体。
- (A)回路基板に樹脂組成物層を積層する工程、及び
(B)樹脂組成物層を熱硬化させて回路基板上に硬化体を形成する工程、
を含み、
樹脂組成物層の最低溶融粘度温度をTv(℃)としたとき、樹脂組成物層の積層温度がTv−35℃〜Tv+35℃であり、
樹脂組成物層の厚さをx(μm)、回路基板の回路配線上にある硬化体の厚さをy(μm)としたとき、0.3<y/x≦1かつy≦15である、硬化体の製造方法。 - 硬化体表面の最大断面高さRtが3.5μm以下である、請求項7に記載の硬化体の製造方法。
- 工程(B)において、樹脂組成物層をTv未満の温度で10分間以上保持した後、Tv以上の温度で10分間以上保持して熱硬化させる、請求項7又は8に記載の硬化体の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化体により絶縁層が形成されたプリント配線板。
- 請求項10に記載のプリント配線板を含む半導体装置。
Priority Applications (3)
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