JP2014126534A - 吸収性ポリマーの検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、吸水性が高い吸収性ポリマーの分散状態を確認する吸収性ポリマーの検出方法を提供する。
【解決手段】吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収体にX線を照射して透過したX線によるX線照射画像(S1)を得て、前記X線照射画像に対して二値化処理S6を行い、前記吸収性ポリマーを抽出した二値化処理画像を得ることにより前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を検出する吸収性ポリマーの検出方法を提供する。
【選択図】図3
【解決手段】吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収体にX線を照射して透過したX線によるX線照射画像(S1)を得て、前記X線照射画像に対して二値化処理S6を行い、前記吸収性ポリマーを抽出した二値化処理画像を得ることにより前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を検出する吸収性ポリマーの検出方法を提供する。
【選択図】図3
Description
本発明は、水分を吸収する吸収性ポリマーの検出方法に関する。
使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの吸収性物品では、尿や経血の吸収性能向上、吸収体のやわらかさの向上、フィット感の向上などを目的として、吸収体の改良が進められている。吸収体には、パルプ等の繊維材料と吸収性ポリマー粒子が含まれており、吸収体における吸収性ポリマー粒子の分散状態を把握することが求められている。例えば、着色水を吸収体に吸収させて、吸収性ポリマーの分布状態を吸収性ポリマーの膨張する性質を利用して、目視で確認する方法がある。また非破壊で検出する方法として、紫外線や静電容量センサーを用いた検出技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかしながら、着色水を吸収体に吸収させる方法では、非破壊検査ができず、また目視観察のため、吸収性ポリマーの大まかな分布状態しか確認することができない。また、本体吸収体上の中央に中高吸収体が配されているような吸収体では、そのパルプ層内部の吸収性ポリマーは確認することが難しい。
また上記特許文献1〜2に記載された技術では、吸収性ポリマーの有無の判別や、吸収性物品の長手方向の分散状態の検出に留まっており、正確な分散状態を2次元的に検出することはできていない。
本発明は、水分を吸収する吸収性ポリマーの分布状態を非破壊で2次元的に確認する吸収性ポリマーの検出方法を提供することを課題とする。
また上記特許文献1〜2に記載された技術では、吸収性ポリマーの有無の判別や、吸収性物品の長手方向の分散状態の検出に留まっており、正確な分散状態を2次元的に検出することはできていない。
本発明は、水分を吸収する吸収性ポリマーの分布状態を非破壊で2次元的に確認する吸収性ポリマーの検出方法を提供することを課題とする。
本発明は、吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収体にX線を照射して透過したX線によるX線照射画像を得て、前記X線照射画像に対して二値化処理を行い、前記吸収性ポリマーのみを抽出した二値化処理画像を得ることにより前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を検出する吸収性ポリマーの検出方法を提供する。
本発明の吸収性ポリマーの検出方法によれば、吸収性ポリマーの分布状態を非破壊で高精度に確認することができる。
本発明に係る吸収性ポリマーの検出方法の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら、以下に説明する。まず、吸収性ポリマーの検出方法に用いるX線検査装置の概略について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、X線検査装置1は、X線源2から射出されたX線(照射X線ともいう。)XLをテーブル3上に載置された試料10に照射し、その透過X線XTをX線撮像装置4にて撮影するものである。このX線撮像装置4は、例えば、X線に感応してX線画像を撮像できるX線用CCD(電荷結合デバイス)カメラを用いることができる。ここで用いるX線は、特に制限はなく、エネルギーが約数10eVの超軟X線、約0.1keVから約2keVの軟X線、約2keVから約20keVのX線、約20keVから約100keVの硬X線のいずれの範囲のX線を用いることができる。吸収体内の吸収性ポリマーの可視化の観点では、軟X線を用いることが好ましい。またX線撮像装置4には、その画像データを処理する画像処理装置5が接続されている。この画像処理装置5は、X線撮像装置4とは別途に配されたものであってもよい。この場合は、X線撮像装置4に取り込んだ画像データを記録媒体に保存し、その記録媒体を介して画像データが画像処理装置に入力される。
本明細書では、X線照射を行ってX線撮像装置4により撮像することをX線撮影または撮影という。
本明細書では、X線照射を行ってX線撮像装置4により撮像することをX線撮影または撮影という。
次に、吸収性ポリマーの検出方法の概略構成を、図2を参照して以下に説明する。なお、図2はイメージ図であり、X線の照射方向は、前記図1に示した実施形態のX線の照射方向と反対方向になっている。
図2(a)に示すように、X線を試料10(吸収体11)に照射する。X線は、テーブル3上に載置された吸収体11の厚さ方向に対し、下方のX線源2からテーブル3越しに照射される。照射X線は、吸収体11のパルプ層12、それに含まれる吸収性ポリマー13に一部が吸収され、残部が透過される。なお、図2(a)はX線照射のイメージ図であり、照射される試料10は吸収体11の断面図で示すが、該断面図もイメージ図である。
その結果、図2(b)に示すように、透過X線の透過量は、パルプ層12による減衰分、および吸収性ポリマー13による減衰分が現れる。すなわち、吸収性ポリマー13が厚さ方向に重なっている場合にはその重なり具合によって、減衰分が変化する。言い換えれば、吸収性ポリマー13の重なりが多くなるに従い照射X線の減衰が大きくなり、透過X線の透過量が少なくなる。
このように、パルプ層12による減衰分、および吸収性ポリマー13による減衰分により、X線の透過量は変化する。X線の透過量に明確な差が生じるのは、X線の吸収量が材料の密度、比重により異なるためである。パルプと吸収性ポリマーでは、密度、比重が数十倍から数百倍異なるため、X線の透過量は吸収性ポリマーの分散により大きく変化し、吸収量の差が顕著に現れる。
その結果、図2(b)に示すように、透過X線の透過量は、パルプ層12による減衰分、および吸収性ポリマー13による減衰分が現れる。すなわち、吸収性ポリマー13が厚さ方向に重なっている場合にはその重なり具合によって、減衰分が変化する。言い換えれば、吸収性ポリマー13の重なりが多くなるに従い照射X線の減衰が大きくなり、透過X線の透過量が少なくなる。
このように、パルプ層12による減衰分、および吸収性ポリマー13による減衰分により、X線の透過量は変化する。X線の透過量に明確な差が生じるのは、X線の吸収量が材料の密度、比重により異なるためである。パルプと吸収性ポリマーでは、密度、比重が数十倍から数百倍異なるため、X線の透過量は吸収性ポリマーの分散により大きく変化し、吸収量の差が顕著に現れる。
その後、図2(c)に示すように、吸収性ポリマー13による照射X線の減衰の有無を二値化して、吸収性ポリマー13の存在位置を2次元的に抽出する。この際、パルプ層12の減衰分は閾値により除去されているので、減衰が生じている位置がそのまま吸収性ポリマー13の存在位置を示すことになる。この結果、吸収性ポリマー13の存在位置に対対応した位置の二値化データが得られる。なお、図2(c)において、SAPは吸収性ポリマーの略語である。
次に、図3に示す吸水性ポリマーの検出方法のアルゴリズムを示したフローチャート図を参照して、吸収性ポリマーの検出方法を説明する。
<X線撮像>
まず、図3に示すように、ステップS1の「試料を撮像」を行う。このステップS1では、X線撮像装置(例えば、X線用CCDカメラ)4(前記図1参照)により所定の区画がX線撮影され、その撮像データが画像処理装置5(前記図1参照)に送信される。X線撮影では、X方向およびY方向に移動可能なXYステージをテーブル3(前記図1参照)に用い、そのテーブル3上に試料10を載せ、必要に応じてXYテーブルをX方向およびY方向に移動させることで、試料の撮影される所定の区画に撮像エリアを合わせて行う。
一例として、試料10としての図4に示す生理用ナプキンをX線撮影した場合について、以下に説明する。図4に示すように、生理用ナプキンの一部として、例えば3行7列に区分した撮像区画のうち、例えば1行目5列目の撮像区画A15をX線撮影する。X線撮影において、X線は、生理用ナプキンに対して、その厚さ方向に照射される。このときの当該区画に対するX線撮影の結果として、図5(a)に示すように、X線照射画像としてのX線撮像元画像21が得られる。そして図5(b)に示すように、このX線撮像元画像21の度数と濃度値の関係を示す濃度ヒストグラムは単一の濃度を示す。画像および濃度ヒストグラムからわかるように、X線撮像元画像21は、明暗差がはっきりせず、パルプと吸収性ポリマーの違いがわからない。そこで、次のステップとして、X線撮像元画像21のコントラスト調整を行う。
まず、図3に示すように、ステップS1の「試料を撮像」を行う。このステップS1では、X線撮像装置(例えば、X線用CCDカメラ)4(前記図1参照)により所定の区画がX線撮影され、その撮像データが画像処理装置5(前記図1参照)に送信される。X線撮影では、X方向およびY方向に移動可能なXYステージをテーブル3(前記図1参照)に用い、そのテーブル3上に試料10を載せ、必要に応じてXYテーブルをX方向およびY方向に移動させることで、試料の撮影される所定の区画に撮像エリアを合わせて行う。
一例として、試料10としての図4に示す生理用ナプキンをX線撮影した場合について、以下に説明する。図4に示すように、生理用ナプキンの一部として、例えば3行7列に区分した撮像区画のうち、例えば1行目5列目の撮像区画A15をX線撮影する。X線撮影において、X線は、生理用ナプキンに対して、その厚さ方向に照射される。このときの当該区画に対するX線撮影の結果として、図5(a)に示すように、X線照射画像としてのX線撮像元画像21が得られる。そして図5(b)に示すように、このX線撮像元画像21の度数と濃度値の関係を示す濃度ヒストグラムは単一の濃度を示す。画像および濃度ヒストグラムからわかるように、X線撮像元画像21は、明暗差がはっきりせず、パルプと吸収性ポリマーの違いがわからない。そこで、次のステップとして、X線撮像元画像21のコントラスト調整を行う。
<コントラスト調整>
ステップS2の「コントラスト調整」(前記図3参照)を行う。コントラスト調整は、X線撮像した画像について、白い部分は白く、黒い部分はより黒く表現する処理である。ステップS2のコントラスト調整は、ステップS1で得たX線撮像元画像21について、画像処理装置5により行う。コントラスト調整後は、図6(a)に示すコントラスト調整画像22のように明暗のはっきりした画像が得られる。尚、黒く写っているものが吸収性ポリマーである。図6(b)示すこのときの度数と濃度値の関係を示す濃度ヒストグラムから明らかなように、コントラスト調整画像22では白と黒の明暗がはっきり表現されているが、輝度ムラが生じ、階調が失われている。このような状態では、二値化することができない。そこで、次のステップとして、コントラスト調整画像22に対して平坦化処理を行う。
ステップS2の「コントラスト調整」(前記図3参照)を行う。コントラスト調整は、X線撮像した画像について、白い部分は白く、黒い部分はより黒く表現する処理である。ステップS2のコントラスト調整は、ステップS1で得たX線撮像元画像21について、画像処理装置5により行う。コントラスト調整後は、図6(a)に示すコントラスト調整画像22のように明暗のはっきりした画像が得られる。尚、黒く写っているものが吸収性ポリマーである。図6(b)示すこのときの度数と濃度値の関係を示す濃度ヒストグラムから明らかなように、コントラスト調整画像22では白と黒の明暗がはっきり表現されているが、輝度ムラが生じ、階調が失われている。このような状態では、二値化することができない。そこで、次のステップとして、コントラスト調整画像22に対して平坦化処理を行う。
<平坦化処理>
ステップS3(前記図3参照)では、上記コントラスト調整画像22(前記図6参照)に平坦化処理を行って輝度ムラを除去する。具体的には、コントラスト調整画像22に背景抽出画像を作成し、その画像とコントラスト調整画像22との差分処理を行うことにより、輝度ムラを除去している。平坦化処理は、画像処理装置5により行う。その結果、図7(a)に示すように、輝度ムラを除去した平坦化処理画像23を得ることができる。この平坦化処理画像23は、図7(b)に示す度数と濃度値の関係を示す濃度ヒストグラムから明らかなように、輝度ムラが除去され階調が現れている。
ステップS3(前記図3参照)では、上記コントラスト調整画像22(前記図6参照)に平坦化処理を行って輝度ムラを除去する。具体的には、コントラスト調整画像22に背景抽出画像を作成し、その画像とコントラスト調整画像22との差分処理を行うことにより、輝度ムラを除去している。平坦化処理は、画像処理装置5により行う。その結果、図7(a)に示すように、輝度ムラを除去した平坦化処理画像23を得ることができる。この平坦化処理画像23は、図7(b)に示す度数と濃度値の関係を示す濃度ヒストグラムから明らかなように、輝度ムラが除去され階調が現れている。
次に、ステップS4の「一部分のみの撮像で十分か」で、X線撮像が試料の一部分で十分か否かを判断し、十分な場合には次のステップであるステップS5の「二値化処理」に進む。このように一部分の撮像のみで十分な例としては、試料10(生理用ナプキン11)の特定領域のみの撮像でよい場合、例えば前述の撮像区画A15のみの撮像でよい場合である。また、一部分の撮像のみで十分なその他の例としては、試料10を複数の区画に区切る必要がない場合があり、例えば撮像範囲の広いX線撮像装置によりX線撮影したりや、撮像範囲に試料10が全て含まれることが挙げられる。
<二値化処理>
ステップS5では、ステップS3で得た平坦化処理画像23に対し、二値化処理を行う。この二値化処理の原理は、前記図2を参照して説明した通りである。その結果、図8に示すように、上記平坦化画像23に対応した二値化画像23’が得られる。図8において、白く見える箇所が吸収性ポリマーを検出した箇所である。なお、図8の上部の横に伸びる線状の白い部分はサンプルの境界部であり、吸水性ポリマーではない。
ステップS5では、ステップS3で得た平坦化処理画像23に対し、二値化処理を行う。この二値化処理の原理は、前記図2を参照して説明した通りである。その結果、図8に示すように、上記平坦化画像23に対応した二値化画像23’が得られる。図8において、白く見える箇所が吸収性ポリマーを検出した箇所である。なお、図8の上部の横に伸びる線状の白い部分はサンプルの境界部であり、吸水性ポリマーではない。
ステップS5で得られた二値化画像について、後述のS13の「評価」で、必要に応じて吸収性ポリマーの面積率を算出等の評価を行い、測定が終了する。
一方、前述のステップS4の「一部分のみの撮像で十分か」において、十分としない場合とは、試料10を複数の区画の撮像区画に区切って、複数の撮像を行う場合である。例えば、X線の照射範囲が試料10の撮像したい範囲に比べて小さい場合、試料10を複数に区分して、その区分した一つの区画ごとにX線照射を行い、撮像する。
撮像箇所を複数に区分した場合の吸収性ポリマーの検出方法を前記図3および図9から図13を参照して、以下に詳細に説明する。一例として、試料10としての使い捨ておむつに用いる吸収体12をX線撮影した場合について、以下に説明する。
前述のようにX線の照射範囲が試料10の撮像したい範囲に比べて小さい場合、試料10を複数に区分して、その区分した一つの区画ごとにX線照射を行い、撮像する。X線は、おむつの吸収体12に対して、その厚さ方向に照射される。図9(a)に示すように、試料10としておむつの吸収体12(以降、吸収体12とも称す)について、上記区画は、図示例では、例えば、実線で示したように、3行7列に区画されている。この区画は試料10の大きさ、検出精度等を考慮して、適宜決定される。
各区画については、上記ステップS1〜S4、S6、S7が繰り返される。
詳細には、一つの区画のX線撮影が終了し、その撮像画像に対して「コントラスト調整」と「平坦化処理」を行った後、上述のステップS4の「一部分のみの撮像で十分か」の判断を行う。この判断で不十分(No)と判定されると、ステップS6の「全撮像区画を撮像したか」で全撮像区画を撮像したか、否かを判断する。全撮像区画を撮像していない場合(No)には、ステップS7の「試料の移動」を行って、X線の照射エリアに次の撮像区画を合わせる。移動には、例えば、XYステージを用いる。そして、上記ステップS1の「試料を撮像」以降を繰り返し行う。このように次の区画を順次X線撮影して、全区画を撮影する。その際、X線照射は、上記区画よりも大きい範囲とした上記撮像エリアに対して行う。図面では実線で示した区画に対してそれよりも広い点線で示した範囲にX線照射し撮像を行う。
詳細には、一つの区画のX線撮影が終了し、その撮像画像に対して「コントラスト調整」と「平坦化処理」を行った後、上述のステップS4の「一部分のみの撮像で十分か」の判断を行う。この判断で不十分(No)と判定されると、ステップS6の「全撮像区画を撮像したか」で全撮像区画を撮像したか、否かを判断する。全撮像区画を撮像していない場合(No)には、ステップS7の「試料の移動」を行って、X線の照射エリアに次の撮像区画を合わせる。移動には、例えば、XYステージを用いる。そして、上記ステップS1の「試料を撮像」以降を繰り返し行う。このように次の区画を順次X線撮影して、全区画を撮影する。その際、X線照射は、上記区画よりも大きい範囲とした上記撮像エリアに対して行う。図面では実線で示した区画に対してそれよりも広い点線で示した範囲にX線照射し撮像を行う。
通常、X線は照射中心からの距離の2乗に比例して強度が弱まるため、十分な強度が得られる照射中央部を利用することが好ましい。このため、上記のようにX線照射は、上記区画よりも大きい範囲に行い、照射中央部のみを画像の結合に用いることとしている。
この点を考慮して、図9(b)に示すように、一つの区画のX線照射範囲は、点線で示す範囲とし、X線の減衰を考慮して実際に利用するX線照射領域は実線で示した範囲とする。一つの区画のX線撮影が終了した後、図9(c)に示すように、次の区画に対してX撮影を行う。そして照射X線に対して試料10をx方向およびy方向に走査して全区画をX線撮影する。すなわち、図9(d)に示すように全区画に対して点線で示す範囲をX線照射して、各区画をX線撮影する。したがって、X線の照射領域は隣接する区画同士でオーバラップすることになる。このようにして、試料10全体について間を空けることなくX線撮影する。上記X線撮影では、例えば、X線照射範囲がa×bの場合、実際に利用する範囲は0.9a×0.9b、好ましくは0.7a×0.7b、さらに好ましくは0.5a×0.5bとする。また、a=bとしてもよい。
この点を考慮して、図9(b)に示すように、一つの区画のX線照射範囲は、点線で示す範囲とし、X線の減衰を考慮して実際に利用するX線照射領域は実線で示した範囲とする。一つの区画のX線撮影が終了した後、図9(c)に示すように、次の区画に対してX撮影を行う。そして照射X線に対して試料10をx方向およびy方向に走査して全区画をX線撮影する。すなわち、図9(d)に示すように全区画に対して点線で示す範囲をX線照射して、各区画をX線撮影する。したがって、X線の照射領域は隣接する区画同士でオーバラップすることになる。このようにして、試料10全体について間を空けることなくX線撮影する。上記X線撮影では、例えば、X線照射範囲がa×bの場合、実際に利用する範囲は0.9a×0.9b、好ましくは0.7a×0.7b、さらに好ましくは0.5a×0.5bとする。また、a=bとしてもよい。
試料10を複数の区画に分割して、各分割した区画ごとにX線照射を行う場合、照射ごとに吸収性ポリマー抽出精度が変動するので、二値化処理をする前に閾値の調整を行うことが好ましい。この閾値の調整については後に詳述する。上記閾値としては、例えば、パルプ層による減衰分とすることができる。すなわち、パルプ層12がない状態、言い換えればパルプ層12の厚さに関係なく吸収性ポリマー13の分布を求めることができる。また、平坦化処理画像23において、1つの吸水性ポリマー粒子の画像と実際の吸水性ポリマーの大きさが同一となるよう濃度調整を行い、その調整分の濃度を閾値とすることもできる。
ステップS3で得られた各区画を含む撮像エリアの平坦化処理画像に対して、吸収性ポリマーのみを抽出する閾値で二値化処理を行うことにより、吸収性ポリマーを検出する。図10は、各エリアの二値化処理の閾値を一意に決めたときの例である。撮像エリアは異なるが吸収性ポリマー分布状態が同様な撮像区画A12及びA27の平坦化処理画像24、25(図10(a)、(c)参照。)に対して、二値化した撮像区画A12及びA27の画像が二値化画像24’、25’(図10(b)、(d)参照。)である。A12は、3行7列の撮像区画のうち1行2列目の撮像区画を表し、A27は、3行7列の撮像区画のうち2行7列目の撮像区画を表す。撮像区画A12の下半分と撮像区画A27は吸収性ポリマー分布状態が同様であるにもかかわらず、吸収性ポリマー抽出精度が大きく異なっている。このような差異が生じるのは濃度分布のずれが原因であり、この差異を生じないようにするために二値化処理の閾値補正は重要である。二値化閾値の補正は、次のステップS8「基準体濃度値測定」とステップS9「基準閾値決定」を基に行われる。
<基準体濃度値測定>
ステップS8の「基準体濃度値測定」では、濃度分布を大きく変化させるための基準体(例えば基準板)を、一緒に撮像してその基準体の濃度値を測定する。例えば、図11(a)、(b)に示すように、撮像区画A12と撮像区画A27内の上部に、濃度分布を大きく変化させるための基準体(例えば基準板)14を写りこませて、平坦化処理画像26、27を得ている。そして、基準板14の閾値補正基準位置15の濃度値を記憶する。基準板14の濃度値は、平坦化画像の濃度ヒストグラムにピークとして現れる。各区画の撮像のなかから、基準とする区画を決定し、その基準体濃度値を後述するシフト補正のために用いる。基準体(基準板14)の各濃度値は、画像処理装置5に表示させる等して得られる。この基準体14には、例えばステンレス(SUS)のようなX線を吸収する金属材料を用いる。基準板14は、常に定位置に写りこむように配置するのが好ましい。
ステップS8の「基準体濃度値測定」では、濃度分布を大きく変化させるための基準体(例えば基準板)を、一緒に撮像してその基準体の濃度値を測定する。例えば、図11(a)、(b)に示すように、撮像区画A12と撮像区画A27内の上部に、濃度分布を大きく変化させるための基準体(例えば基準板)14を写りこませて、平坦化処理画像26、27を得ている。そして、基準板14の閾値補正基準位置15の濃度値を記憶する。基準板14の濃度値は、平坦化画像の濃度ヒストグラムにピークとして現れる。各区画の撮像のなかから、基準とする区画を決定し、その基準体濃度値を後述するシフト補正のために用いる。基準体(基準板14)の各濃度値は、画像処理装置5に表示させる等して得られる。この基準体14には、例えばステンレス(SUS)のようなX線を吸収する金属材料を用いる。基準板14は、常に定位置に写りこむように配置するのが好ましい。
<基準閾値決定>
ステップS9の「基準閾値決定」では、各画像の二値化閾値を補正するための、基準となる閾値を決定する。この基準閾値は、パルプ層による減衰分を事前に測定したり、また、平坦化処理画像23において、1つの吸収性ポリマー粒子の画像と実際の吸水性ポリマーの大きさが同一となるよう濃度調整を行って調整分の濃度から閾値を得て、基準とする区画に減衰分または調整分から得られた閾値を対応させて決定される。
ステップS9の「基準閾値決定」では、各画像の二値化閾値を補正するための、基準となる閾値を決定する。この基準閾値は、パルプ層による減衰分を事前に測定したり、また、平坦化処理画像23において、1つの吸収性ポリマー粒子の画像と実際の吸水性ポリマーの大きさが同一となるよう濃度調整を行って調整分の濃度から閾値を得て、基準とする区画に減衰分または調整分から得られた閾値を対応させて決定される。
<二値化処理>
そして、ステップS10の「基準体濃度値、基準閾値を基に二値化処理」で、二値化閾値補正を行った平坦化画像の二値化処理を行う。
二値化閾値補正は、ステップS8の「基準体濃度値測定」で得た基準体濃度値と、ステップS9の「基準閾値決定」で得た基準閾値を基に行われる。二値化閾値補正は、各平坦化処理画像に撮像された基準体の濃度(基準体濃度値)を、各区画の撮像のなかから選ばれた基準とする区画の基準体濃度値に合わせ、基準閾値を用いることにより、二値化処理の閾値を補正する。
そして、ステップS10の「基準体濃度値、基準閾値を基に二値化処理」で、二値化閾値補正を行った平坦化画像の二値化処理を行う。
二値化閾値補正は、ステップS8の「基準体濃度値測定」で得た基準体濃度値と、ステップS9の「基準閾値決定」で得た基準閾値を基に行われる。二値化閾値補正は、各平坦化処理画像に撮像された基準体の濃度(基準体濃度値)を、各区画の撮像のなかから選ばれた基準とする区画の基準体濃度値に合わせ、基準閾値を用いることにより、二値化処理の閾値を補正する。
図12に示すように、具体的な二値化処理の閾値の調整は以下のように行う。例として、撮像区画A12を基準となる区画として考え、撮像区画A27の平坦化画像の補正及び二値化処理について説明する。
上述のように基準となる区画の撮像区画A12を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムから、基準体濃度値と基準閾値を得る。撮像区画A12は、濃度ヒストグラムから基準体濃度値(濃度128)と、事前に得ていた閾値より基準閾値(濃度値125)を決定する。次に、撮像区画A27を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムについて、その基準体濃度値(122)を、基準となる区画(撮像区画A12)の基準板濃度値(濃度129)と同値になるように、濃度ヒストグラムを移動させる(シフト補正)。移動させたあとに、撮像区画A27の二値化閾値には基準閾値(125)を利用して、二値化処理を行う。なお、基準となる区画である撮像区画A12の二値化処理は、濃度ヒストグラムを移動させずに基準閾値(125)を利用して行う。
上述のように基準となる区画の撮像区画A12を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムから、基準体濃度値と基準閾値を得る。撮像区画A12は、濃度ヒストグラムから基準体濃度値(濃度128)と、事前に得ていた閾値より基準閾値(濃度値125)を決定する。次に、撮像区画A27を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムについて、その基準体濃度値(122)を、基準となる区画(撮像区画A12)の基準板濃度値(濃度129)と同値になるように、濃度ヒストグラムを移動させる(シフト補正)。移動させたあとに、撮像区画A27の二値化閾値には基準閾値(125)を利用して、二値化処理を行う。なお、基準となる区画である撮像区画A12の二値化処理は、濃度ヒストグラムを移動させずに基準閾値(125)を利用して行う。
この二値化処理の原理は、前記図2及び図8を参照して説明した通りである。その結果、図13(a)、(b)に示すように、上記平坦化画像26、27(前記図10参照)に対応した二値化画像26’、27’が得られる。図13において、白く見える箇所が吸収性ポリマーを検出した箇所である。なお、図13(a)の上部の横に伸びる線状の白い部分はサンプルの境界部であり、吸水性ポリマーではない。
<二値化画像の抽出>
次に,ステップS11の「二値化画像の抽出」では、ステップS11で得られた二値化画像26’、27’・・について、その中央部分を抽出する。
図13(a)は、X線照射をX線撮像装置4で撮像した、照射領域の輝度プロファイルであって、Xは撮像領域の幅方向を示し、Yは撮像領域の奥行き方向を示す。図14(a)に示すように、前述したように、X線は距離の2乗に比例して照射力が弱まる特性を持っている。このため、図14(b)に示すように、中央部分を使用することにより、相対的にみて照射力の弱い周辺部分を排除することができる。画像中央の抽出は、例えば、X線照射エリアの90%の範囲を抽出し、より好ましくは70%の範囲を抽出し、さらに好ましくは50%の範囲を抽出する。ステップS11では、前記説明した区画に対応する撮像エリアの中央部分を抽出する。その結果、二値化画像26’、27’の点線で囲った区画に対応した領域(前記図13(a)、(b)参照)が抽出される。
次に,ステップS11の「二値化画像の抽出」では、ステップS11で得られた二値化画像26’、27’・・について、その中央部分を抽出する。
図13(a)は、X線照射をX線撮像装置4で撮像した、照射領域の輝度プロファイルであって、Xは撮像領域の幅方向を示し、Yは撮像領域の奥行き方向を示す。図14(a)に示すように、前述したように、X線は距離の2乗に比例して照射力が弱まる特性を持っている。このため、図14(b)に示すように、中央部分を使用することにより、相対的にみて照射力の弱い周辺部分を排除することができる。画像中央の抽出は、例えば、X線照射エリアの90%の範囲を抽出し、より好ましくは70%の範囲を抽出し、さらに好ましくは50%の範囲を抽出する。ステップS11では、前記説明した区画に対応する撮像エリアの中央部分を抽出する。その結果、二値化画像26’、27’の点線で囲った区画に対応した領域(前記図13(a)、(b)参照)が抽出される。
<画像の結合>
次に、ステップS12の「画像の結合」で、上記ステップS11で得た、前記区画に対応した抽出した二値化画像の中央部を結合して、図15に示すように、試料10(おむつの吸収体12)の全体の二値化画像を得る。図15の二値化画像においては、7行18列に区画して撮像し、二値化された画像について、その中央部を結合させたものである。
したがって、図面において点線で示した各区画に対応した撮像画像の中央部分を結合することによって、高精度に試料全体の二値化画像を得ることができる。このような二値化画像が得られるのは、区画をX線撮像する段階で、区画よりも広い範囲の撮像エリアを設定し、各撮像エリアが順にオーバーラップするようにして、試料10全体をX線撮像したためである。
次に、ステップS12の「画像の結合」で、上記ステップS11で得た、前記区画に対応した抽出した二値化画像の中央部を結合して、図15に示すように、試料10(おむつの吸収体12)の全体の二値化画像を得る。図15の二値化画像においては、7行18列に区画して撮像し、二値化された画像について、その中央部を結合させたものである。
したがって、図面において点線で示した各区画に対応した撮像画像の中央部分を結合することによって、高精度に試料全体の二値化画像を得ることができる。このような二値化画像が得られるのは、区画をX線撮像する段階で、区画よりも広い範囲の撮像エリアを設定し、各撮像エリアが順にオーバーラップするようにして、試料10全体をX線撮像したためである。
<評価>
ステップS13の「評価」では、ステップS12または前述のステップS5で得た二値化画像により分散性等の分布状態を評価する。分布状態の評価は、例えば区画に含まれる点の個数を統計的に分析する区画法を用いる。区画法は、画像を碁盤目状の区画に区切り、区画の面積に対する吸収性ポリマー粒子の占有面積比を測定する方法である。区画毎に、二値化面積を区画面積で除算した結果を図16に示す。結果は、区画を3mm×3mmに区切った場合である。この区画の大きさによって、面積率の精度が異なる。区画の大きさを小さくすれば面積率の精度が向上し、区画の大きさを大きくすれば面積率の精度が低下する。
ステップS13の「評価」では、ステップS12または前述のステップS5で得た二値化画像により分散性等の分布状態を評価する。分布状態の評価は、例えば区画に含まれる点の個数を統計的に分析する区画法を用いる。区画法は、画像を碁盤目状の区画に区切り、区画の面積に対する吸収性ポリマー粒子の占有面積比を測定する方法である。区画毎に、二値化面積を区画面積で除算した結果を図16に示す。結果は、区画を3mm×3mmに区切った場合である。この区画の大きさによって、面積率の精度が異なる。区画の大きさを小さくすれば面積率の精度が向上し、区画の大きさを大きくすれば面積率の精度が低下する。
吸収性ポリマーの分布状態を評価する方法として、区画法による面積率を求めたが、二値化画像を直接評価してもよい。例えば、目視により、吸収性ポリマーの分布状態を定性的に評価してもよい。また、分散性を必ずしも図示する必要はなく、数値により定量的に評価することもできる。
次に、上記検出方法に用いる吸収体の一例を以下に説明する。
吸収体は、積繊(堆積)により製造され、その構成材料として、特に制限はないが、繊維材料、多孔質体、それらの組み合わせなどを用いることができる。繊維材料としては例えば、木材パルプ、コットン、麻などの天然繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成樹脂からなる単繊維、これらの樹脂を2種以上含む複合繊維、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維を用いることができる。合成樹脂からなる繊維を用いる場合、該繊維は熱によって形状変化する熱収縮繊維であっても良い。例えば、熱によって繊度が太くなるが繊維長が短くなるもの、または、熱によって繊度はほとんど変化しないが、形状がコイル状に変形することで見かけの繊維の占有する長さが短くなるものであってもよい。多孔質体としては、スポンジ、ウレタンなどを用いることが出来る。また、一枚吸収体のように不織布や紙の間に吸収性ポリマーが挟まれた構造の不織布を用いることができる。
吸収体は、積繊(堆積)により製造され、その構成材料として、特に制限はないが、繊維材料、多孔質体、それらの組み合わせなどを用いることができる。繊維材料としては例えば、木材パルプ、コットン、麻などの天然繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成樹脂からなる単繊維、これらの樹脂を2種以上含む複合繊維、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維を用いることができる。合成樹脂からなる繊維を用いる場合、該繊維は熱によって形状変化する熱収縮繊維であっても良い。例えば、熱によって繊度が太くなるが繊維長が短くなるもの、または、熱によって繊度はほとんど変化しないが、形状がコイル状に変形することで見かけの繊維の占有する長さが短くなるものであってもよい。多孔質体としては、スポンジ、ウレタンなどを用いることが出来る。また、一枚吸収体のように不織布や紙の間に吸収性ポリマーが挟まれた構造の不織布を用いることができる。
吸収性ポリマーは、尿、軟便、経血、おりもの、汗、等の身体から出される水分を吸収するポリマーであり、自重の5倍以上の水分を吸収、保持でき、かつゲル化し得るものが好ましい。形状は特に問わず、球状、塊状、ブドウ状、粉末状または繊維状であってよい。吸収性ポリマーの平均粒径は、1μm以上、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは300μm以上であり、そして1000μm以下、好ましくは700μm以下、さらに好ましくは500μm以下である。より具体的には、好ましくは1μm以上1000μm以下、より好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは300μm以上500μm以下の粒子状のものである。
そのような吸収性ポリマーの例としては、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸またはアクリル酸アルカリ金属塩の重合体または共重合体等、ポリアクリル酸およびその塩ならびにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができる。ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたはスチレンスルホン酸等のコモノマーを吸収性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合させた共重合体も好ましく使用することができる。
そのような吸収性ポリマーの例としては、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸またはアクリル酸アルカリ金属塩の重合体または共重合体等、ポリアクリル酸およびその塩ならびにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができる。ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたはスチレンスルホン酸等のコモノマーを吸収性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合させた共重合体も好ましく使用することができる。
吸収体の質量に占める吸収性ポリマーの割合は、5〜95質量%が好ましい。特に、生理用ナプキンや軽失禁などの低排せつ量の液を吸収する物品の場合では10〜30質量%が好ましく、おむつなどの排せつ量の液を多く吸収する物品の場合では50〜80質量%であることが好ましい。
上記吸収性ポリマーの検出方法によれば、吸収性ポリマーの2次元的な分布状態を非破壊で高精度に確認することができる。
上記検出方法では、吸収性ポリマーの検出手段としてX線を用いているため、パルプの厚さには依存せず、吸収性ポリマーの2次元分布状態を検出することができる。これは、パルプのX線吸収量と吸収性ポリマーのX線吸収量に十分な差があるためである。また、本検出方法は、X線の透過画像により吸収性ポリマーを検出するため、パルプの内部に存する吸収性ポリマーも検出することができる。
上記検出方法では、吸収性ポリマーの検出手段としてX線を用いているため、パルプの厚さには依存せず、吸収性ポリマーの2次元分布状態を検出することができる。これは、パルプのX線吸収量と吸収性ポリマーのX線吸収量に十分な差があるためである。また、本検出方法は、X線の透過画像により吸収性ポリマーを検出するため、パルプの内部に存する吸収性ポリマーも検出することができる。
なお、上記吸収性ポリマーの検出方法では、吸収性ポリマーの減衰分の閾値を1粒子を基準に濃度調整を行って得て、吸収性ポリマーの有り無しの2次元的検出を行ったが、閾値を調整することにより、吸収性ポリマーが厚み方向に重なった箇所に関しても検出可能とすることができる。
上記説明した吸収性ポリマーの検出方法は、吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収性ポリマーを含む吸収体の吸収性ポリマーの分布状態を、製品の状態で、着色水で汚すことなく、非破壊で2次元的に正確に把握することができる。例えば、試験作製した吸収体について、非破壊で簡単に吸収性ポリマーの分布状態がわかるので、試験作製の効率が高められる。また、製造ラインにおいては、サンプルの抜き取り検査によって、吸収性ポリマーの分布状態が把握できるので、吸収体を製造する条件の選択や管理がより効率的に正確になる。例えば、ポリマー散布管等による吸収性ポリマーの散布位置や散布角度の調整、散布する際に発生させる空気流の流量や速度の調整等を、吸収性ポリマーの検出方法で得た吸収性ポリマーの分布状態から各調整量を設定することができる。
次に、上記X線撮像に用いた各種パラメータを以下に示す。以下の各種パラメータは一例であり、本発明はこれらのパラメータに限定されるものではない。
<X線パラメータ>
1試料当たりの撮像箇所:55箇所(縦5×横11)
撮像サイズ:70×52.5mm
抽出画像サイズ:35×26.3mm
管電圧:25kV
管電流:20μA
X線エネルギー:0.1keV以上20keV以下
X線波長:0.062nm以上1.24nm以下(軟X線)
積算:あり
なお、撮像サイズは、X線撮像装置により撮像できる範囲であり、積算は、同一箇所を連続して撮像することである。撮像する回数を積算することにより、撮像の際に、毎回発生するとは限らないランダムに発生するノイズを除去することができる。
1試料当たりの撮像箇所:55箇所(縦5×横11)
撮像サイズ:70×52.5mm
抽出画像サイズ:35×26.3mm
管電圧:25kV
管電流:20μA
X線エネルギー:0.1keV以上20keV以下
X線波長:0.062nm以上1.24nm以下(軟X線)
積算:あり
なお、撮像サイズは、X線撮像装置により撮像できる範囲であり、積算は、同一箇所を連続して撮像することである。撮像する回数を積算することにより、撮像の際に、毎回発生するとは限らないランダムに発生するノイズを除去することができる。
<画像処理パラメータ>
画像処理ソフト:Media Cybernetics社製Image−Pro
コントラスト調整値:90
輝度値:72
平坦化オブジェクト幅:80
区画サイズ:5×5mm
区画数:縦1536(縦24×横64)
画像処理ソフト:Media Cybernetics社製Image−Pro
コントラスト調整値:90
輝度値:72
平坦化オブジェクト幅:80
区画サイズ:5×5mm
区画数:縦1536(縦24×横64)
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸吸収性ポリマーの検出方法、吸収性物品の製造方法、吸収体の製造装置及び吸収性物品を開示する。
<1>
吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収体にX線を照射して透過したX線によるX線照射画像を得て、前記X線照射画像に対して二値化処理を行い、前記吸収性ポリマーを抽出した二値化処理画像を得ることにより前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を検出する吸収性ポリマーの検出方法。
<1>
吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収体にX線を照射して透過したX線によるX線照射画像を得て、前記X線照射画像に対して二値化処理を行い、前記吸収性ポリマーを抽出した二値化処理画像を得ることにより前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を検出する吸収性ポリマーの検出方法。
<2>
前記X線は、前記吸収性物品または前記吸収体の厚さ方向に照射される前記<1>記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<3>
前記X線照射画像について、白い部分は白く、黒い部分はより黒く表現する処理であるコントラスト調整を行ってコントラスト調整画像を得る前記<1>または<2>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<4>
前記コントラスト調整画像の輝度ムラを除去する平坦化処理を行う前記<3>記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<5>
前記二値化処理は、前記吸収性ポリマーによる照射X線の減衰の有無を二値化して、吸収性ポリマーの存在位置を2次元的に抽出する前記<1>から<4>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<6>
前記吸収性物品または前記吸収体の撮像範囲を複数に分割し、分割した各区画を含む当該区画よりも広い範囲について前記X線照射画像を得てから前記二値化処理画像を得た後、前記各区画に対応する部分の二値化処理画像を結合して前記吸収性物品または前記吸収体の全体を表す二値化処理画像を得る前記<1>から<5>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<7>
前記区画をX線撮像する段階で、区画よりも広い範囲の撮像エリアを設定し、各撮像エリアが順にオーバーラップするようにして、吸収性物品又は吸収体の全体をX線撮像する前記<6>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<8>
前記X線を照射した箇所によって前記二値化処理の閾値を補正する前記<1>から<7>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<9>
基準体を前記吸収性物品または前記吸収体と一緒に撮像してその濃度値を測定し、前記二値化処理の閾値の補正に用いる前記<8>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<10>
前記二値化閾値の補正は、基準体濃度値測定で得た基準体濃度値と、基準閾値決定で得た基準閾値を基に行われる前記<9>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<11>
基準となる区画の撮像区画を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムから、基準体濃度値と基準閾値を得て、別の撮像区画を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムについて、その基準体濃度値を、基準となる前記区画の基準板濃度値と同値になるように、濃度ヒストグラムを移動させ、別の撮像区画の二値化閾値には基準閾値を利用して、二値化処理を行う前記<9>又は<10>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<12>
前記二値化処理画像はその画像の中央部分を抽出して用いる前記<1>から<11>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<13>
前記二値化処理画像より吸収性ポリマーの面積率を測定し、面積率から吸収性ポリマーの分布状態を評価する前記<1>から<12>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<14>
前記分布状態の評価は、区画に含まれる点の個数を統計的に分析する区画法を用い、画像を碁盤目状の区画に区切り、区画の面積に対する吸収性ポリマー粒子の占有面積比を測定する前記<13>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<15>
前記X線照射は、X線源から射出されたX線をテーブル上に載置された試料に照射し、その透過X線をX線撮像装置にて撮影するX線検査装置を用いる前記<1>から<14>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<16>
前記X線は、エネルギーが約数10eVの超軟X線、約0.1から約2keVの軟X線、約2から約20keVのX線、約20から約100keVの硬X線のいずれの範囲のX線を用いることができ、軟X線を用いることが好ましい前記<1>から<15>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<17>
前記X線照射を行うX線検査装置による撮影は、X方向およびY方向に移動可能なXYステージをテーブルに用い、そのテーブル上に吸収性物品又は吸収体を載せ、XYテーブルをX方向およびY方向に移動させることで、撮影される所定の区画に撮像エリアを合わせて行う前記<1>から<16>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<18>
前記X線の照射範囲が吸収性物品又は吸収体の撮像したい範囲に比べて小さい場合、吸収性物品又は吸収体を複数に区分して、その区分した一つの区画ごとにX線照射を行い、撮像する前記<1>から<17>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<19>
前記X線照射による一つの区画のX線撮影が終了し、その撮像で得た前記X線照射画像に対してコントラスト調整と平坦化処理を行った後、吸収性物品又は吸収体の移動を行いX線の照射エリアに次の撮像区画を合わせ、前記X線照射によるX線撮影を行い、以降はその過程を繰り返し行い、全区画を撮影する前記<1>から<18>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<20>
前記吸収性ポリマーの平均粒径は、1μm以上、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは300μm以上であり、そして1000μm以下、好ましくは700μm以下、さらに好ましくは500μm以下であり、より具体的には、好ましくは1μm以上1000μm以下、より好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは300μm以上500μm以下の粒子状のものである前記<1>から<19>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
前記X線は、前記吸収性物品または前記吸収体の厚さ方向に照射される前記<1>記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<3>
前記X線照射画像について、白い部分は白く、黒い部分はより黒く表現する処理であるコントラスト調整を行ってコントラスト調整画像を得る前記<1>または<2>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<4>
前記コントラスト調整画像の輝度ムラを除去する平坦化処理を行う前記<3>記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<5>
前記二値化処理は、前記吸収性ポリマーによる照射X線の減衰の有無を二値化して、吸収性ポリマーの存在位置を2次元的に抽出する前記<1>から<4>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<6>
前記吸収性物品または前記吸収体の撮像範囲を複数に分割し、分割した各区画を含む当該区画よりも広い範囲について前記X線照射画像を得てから前記二値化処理画像を得た後、前記各区画に対応する部分の二値化処理画像を結合して前記吸収性物品または前記吸収体の全体を表す二値化処理画像を得る前記<1>から<5>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<7>
前記区画をX線撮像する段階で、区画よりも広い範囲の撮像エリアを設定し、各撮像エリアが順にオーバーラップするようにして、吸収性物品又は吸収体の全体をX線撮像する前記<6>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<8>
前記X線を照射した箇所によって前記二値化処理の閾値を補正する前記<1>から<7>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<9>
基準体を前記吸収性物品または前記吸収体と一緒に撮像してその濃度値を測定し、前記二値化処理の閾値の補正に用いる前記<8>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<10>
前記二値化閾値の補正は、基準体濃度値測定で得た基準体濃度値と、基準閾値決定で得た基準閾値を基に行われる前記<9>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<11>
基準となる区画の撮像区画を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムから、基準体濃度値と基準閾値を得て、別の撮像区画を撮像し、その平坦化画像の濃度ヒストグラムについて、その基準体濃度値を、基準となる前記区画の基準板濃度値と同値になるように、濃度ヒストグラムを移動させ、別の撮像区画の二値化閾値には基準閾値を利用して、二値化処理を行う前記<9>又は<10>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<12>
前記二値化処理画像はその画像の中央部分を抽出して用いる前記<1>から<11>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<13>
前記二値化処理画像より吸収性ポリマーの面積率を測定し、面積率から吸収性ポリマーの分布状態を評価する前記<1>から<12>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<14>
前記分布状態の評価は、区画に含まれる点の個数を統計的に分析する区画法を用い、画像を碁盤目状の区画に区切り、区画の面積に対する吸収性ポリマー粒子の占有面積比を測定する前記<13>に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<15>
前記X線照射は、X線源から射出されたX線をテーブル上に載置された試料に照射し、その透過X線をX線撮像装置にて撮影するX線検査装置を用いる前記<1>から<14>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<16>
前記X線は、エネルギーが約数10eVの超軟X線、約0.1から約2keVの軟X線、約2から約20keVのX線、約20から約100keVの硬X線のいずれの範囲のX線を用いることができ、軟X線を用いることが好ましい前記<1>から<15>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<17>
前記X線照射を行うX線検査装置による撮影は、X方向およびY方向に移動可能なXYステージをテーブルに用い、そのテーブル上に吸収性物品又は吸収体を載せ、XYテーブルをX方向およびY方向に移動させることで、撮影される所定の区画に撮像エリアを合わせて行う前記<1>から<16>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<18>
前記X線の照射範囲が吸収性物品又は吸収体の撮像したい範囲に比べて小さい場合、吸収性物品又は吸収体を複数に区分して、その区分した一つの区画ごとにX線照射を行い、撮像する前記<1>から<17>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<19>
前記X線照射による一つの区画のX線撮影が終了し、その撮像で得た前記X線照射画像に対してコントラスト調整と平坦化処理を行った後、吸収性物品又は吸収体の移動を行いX線の照射エリアに次の撮像区画を合わせ、前記X線照射によるX線撮影を行い、以降はその過程を繰り返し行い、全区画を撮影する前記<1>から<18>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<20>
前記吸収性ポリマーの平均粒径は、1μm以上、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは300μm以上であり、そして1000μm以下、好ましくは700μm以下、さらに好ましくは500μm以下であり、より具体的には、好ましくは1μm以上1000μm以下、より好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは300μm以上500μm以下の粒子状のものである前記<1>から<19>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
<21>
前記<1>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法で求めた前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を指標として、前記吸収性物品または前記吸収体の前記吸収性ポリマーの分布状態を評価する評価方法。
<22>
前記分布状態の評価は、区画に含まれる点の個数を統計的に分析する区画法を用い、画像を碁盤目状の区画に区切り、区画の面積に対する吸収性ポリマー粒子の占有面積比を測定する前記<21>に記載の評価方法。
前記<1>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法で求めた前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を指標として、前記吸収性物品または前記吸収体の前記吸収性ポリマーの分布状態を評価する評価方法。
<22>
前記分布状態の評価は、区画に含まれる点の個数を統計的に分析する区画法を用い、画像を碁盤目状の区画に区切り、区画の面積に対する吸収性ポリマー粒子の占有面積比を測定する前記<21>に記載の評価方法。
<23>
前記<1>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法で求めた前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を指標として、前記吸収体を製造する条件を選択する吸収性物品または吸収体の製造方法。
<24>
吸収体を製造する条件は、例えば、ポリマー散布管等による吸収性ポリマーの散布位置や散布角度の調整、散布する際に発生させる空気流の流量や速度の調整等である前記<23>に記載の吸収性物品または吸収体の製造方法。
前記<1>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性ポリマーの検出方法で求めた前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を指標として、前記吸収体を製造する条件を選択する吸収性物品または吸収体の製造方法。
<24>
吸収体を製造する条件は、例えば、ポリマー散布管等による吸収性ポリマーの散布位置や散布角度の調整、散布する際に発生させる空気流の流量や速度の調整等である前記<23>に記載の吸収性物品または吸収体の製造方法。
1 X線検査装置
2 X線源
3 テーブル
4 X線撮像装置
5 画像処理装置
6 冶具
10 試料
11 吸収体
12 パルプ層
13 吸収性ポリマー
14 基準体(基準板)
15 閾値補正基準位置
21 X線撮像元画像
22 コントラスト調整画像
23 平坦化処理画像
24、25、26、27 平坦化画像
24’、25’、26’、27’、28,29 二値化画像
27’、28’ 面積率測定結果画像
A1、A19 エリア
XL 照射X線、X線
XT 透過X線
2 X線源
3 テーブル
4 X線撮像装置
5 画像処理装置
6 冶具
10 試料
11 吸収体
12 パルプ層
13 吸収性ポリマー
14 基準体(基準板)
15 閾値補正基準位置
21 X線撮像元画像
22 コントラスト調整画像
23 平坦化処理画像
24、25、26、27 平坦化画像
24’、25’、26’、27’、28,29 二値化画像
27’、28’ 面積率測定結果画像
A1、A19 エリア
XL 照射X線、X線
XT 透過X線
Claims (12)
- 吸収性ポリマーを含む吸収性物品または吸収体にX線を照射して透過したX線によるX線照射画像を得て、前記X線照射画像に対して二値化処理を行い、前記吸収性ポリマーを抽出した二値化処理画像を得ることにより前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を検出する吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記X線は、前記吸収性物品または前記吸収体の厚さ方向に照射される請求項1記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記X線照射画像について、白い部分は白く、黒い部分はより黒く表現する処理であるコントラスト調整を行ってコントラスト調整画像を得る請求項1又は2に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記コントラスト調整画像の輝度ムラを除去する平坦化処理を行う請求項3記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記二値化処理は、前記吸収性ポリマーによる照射X線の減衰の有無を二値化して、吸収性ポリマーの存在位置を2次元的に抽出する請求項1から4のいずれか1項に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記吸収性物品または前記吸収体の撮像範囲を複数に分割し、分割した各区画を含む当該区画よりも広い範囲について前記X線照射画像を得てから前記二値化処理画像を得た後、前記各区画に対応する部分の二値化処理画像を結合して前記吸収性物品または前記吸収体の全体を表す二値化処理画像を得る請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記X線を照射した箇所によって前記二値化処理の閾値を補正する請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 基準体を前記吸収性物品または前記吸収体と一緒に撮像してその濃度値を測定し、前記二値化処理の閾値の補正に用いる請求項7に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記二値化処理画像はその画像の中央部分を抽出して用いる請求項1から8のいずれか1項に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 前記二値化処理画像より吸収性ポリマーの面積率を測定し、面積率から吸収性ポリマーの分布状態を評価する請求項1から9のいずれか1項に記載の吸収性ポリマーの検出方法。
- 請求項1〜10記載の吸収性ポリマーの検出方法で求めた前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を指標として、前記吸収性物品または前記吸収体の前記吸収性ポリマーの分布状態を評価する評価方法。
- 請求項1〜10記載の吸収性ポリマーの検出方法で求めた前記吸収性ポリマーの2次元分散状態を指標として、前記吸収体を製造する条件を選択する吸収性物品または吸収体の製造方法。
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JP2012285586A JP2014126534A (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 吸収性ポリマーの検出方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015049099A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | 大成建設株式会社 | 繊維状態測定装置、及び繊維状態測定方法 |
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- 2012-12-27 JP JP2012285586A patent/JP2014126534A/ja active Pending
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