JP7393903B2 - 開孔シートの製造方法及び開孔シートを構成部材として含む吸収性物品の製造方法 - Google Patents

開孔シートの製造方法及び開孔シートを構成部材として含む吸収性物品の製造方法 Download PDF

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本発明は、開孔シートの製造方法及び開孔シートを構成部材として含む吸収性物品の製造方法に関する。
使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品は、一般的に、複数の開孔を有する不織布やフィルム等の開孔シートを構成部材として含んでいる。斯かる開孔シートは、液透過性等といった吸収性物品の機能性を向上させ得る。開孔シートにおける開孔が確実に形成されていないと、所望の機能性が達成されない。そこで、開孔シートにおける開孔が設計どおりに形成されているか否かを判定する検査方法が提案されている。例えば、特許文献1には、肌側シートの片面のうち開口部が形成された領域の平面画像データを生成する撮像処理部と、該平面画像データに基づく二値化画像を生成する二値化処理部と、該二値化画像に基づいて開口部の異常の有無判定を行う異常判定処理部と、を有する検査装置を用いた検査方法が記載されている。
ところで、特許文献1では、一対のロールを用いて肌側シートに開口部を形成している。具体的には、外周面にピン部材を有するロールと、該ピン部材を挿入可能な凹部を有するロールとの間に肌側シートを通過させることで、該シートに開口部を形成している。これとは異なる技術として、本出願人は、先に、第1シートを凹凸形状に変形させる工程、該第1シートに第2シートを重ね合わせる工程、及び、これら重ね合わせた両シートを、ロールの凸部と超音波融着機の超音波ホーンとの間に挟んで超音波振動を印加して、貫通孔を有する融着部を形成させる、開孔シートの製造方法を提案している(特許文献2)。
特開2013-085759号公報 特開2018-099883号公報
特許文献1に記載の検査方法は、画像中の開口部の開口面積に基づく良否判定を行い、その判定結果に応じて一対のロール間隙の大きさを変更し、前記開口面積の大きさを調整する。しかしながら、同検査方法は、超音波振動の印加によって得られる開孔シートの製造方法に適用したものではなく、開孔の検査精度が十分ではなかった。特許文献2は、開孔の検査技術を開示するものではない。
したがって、本発明の課題は、超音波振動の印加により形成された開孔を精度良く検査し、開孔シートを安定して製造し得る、開孔シートの製造方法を提供することに関する。
本発明は、超音波振動の印加によってシートに開孔加工を施す、開孔シートの製造方法であって、前記開孔加工が施されたシートの画像を取得する工程と、前記画像中に検査領域を設定し、該検査領域における開孔の状態に関するパラメータが、所定の範囲内か否かを判定する工程と、判定結果に基づき、超音波振動の加圧力及び振幅の双方又は一方を調整する工程とを含む、開孔シートの製造方法である。
また本発明は、前記開孔シートを構成部材として含む吸収性物品の製造方法であって、前記開孔シートの製造方法を用いる、吸収性物品の製造方法である。
本発明によれば、超音波振動の印加により形成された開孔を精度良く検査し、開孔シートを安定して製造できる。
図1は、開孔シートの一実施形態を示す平面図(a)及び該平面図におけるII-II線断面図(b)である。 図2は、本発明の開孔シートの製造方法に用いられる、該開孔シートの製造装置の一実施形態を示す概略図である。 図3は、図2に示す製造装置において超音波処理を行う部位を示す図である。 図4は、図1に示す制御管理部の一実施形態を示すブロック図である。 図5は、検査対象の画像データの一例を示す平面図である。 図6は、画像データのフィルタ処理の一例を示す図である。 図7は、検査領域において、開孔の総面積に基づいて判定を行う例を説明する図である。 図8は、検査領域において単位面積当たりの開孔の個数に基づいて判定を行う例を説明する図である。 図9は、検査領域において個々の開孔の面積に基づいて判定を行う例を説明する図である。 図10は、図1に示す製造装置を用いて開孔シートの製造を実施するフロー図である。
以下、本発明についてその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明は、複数の開孔を有する開孔シートの製造方法であって、該開孔の良否をインラインで検査する工程を含むものである。開孔シートに形成された開孔は、該シートの厚み方向にわたる貫通孔である。開孔の良否の検査(判定)は、開孔シートに開孔が設計どおりに形成されているか否かを調べることであり、後述する開孔の状態に関するパラメータ(検査領域における開孔の総面積等)が所定の設計範囲にあるか否かを調べることである。前記パラメータが所定の範囲外である場合、開孔の形成不良と判定される。
図1(a)及び(b)には、本発明の開孔シートの製造方法により得られる、開孔シート10の一実施形態が示されている。斯かるシート10は、本発明の開孔シートの製造方法により製造される開孔シートの一例である。本実施形態の開孔シートは、凹凸形状を有するシートであり、図1(a)に示すように、複数の凹部3と複数の凸部5とを有している。当該凹部3の底部には、貫通孔を有する開孔4が形成されている。本実施形態の開孔シート10は、図1(b)に示すように、第1シート1及び第2シート2を有している。これら両シート1,2は、開孔4の周縁部に形成された融着部14において接合されている。凸部5は、第1シート1における開孔4以外の部分の少なくとも一部が、第2シート2側とは反対側に突出することにより形成されている。図1(b)において、凸部5は、X方向に沿う断面形状において頂部近傍が湾曲するように図示されているが、後述する図2及び図3では、頂部近傍が略平坦面を有するように図示されている。
開孔シート10は、図1に示されるように、第1シート1側の面に、X方向及びY方向の両方向において凸部5に挟まれた多数の凹部3を有しており、個々の凹部3の底部に、貫通孔を有する開孔4が形成されている。開孔シート10は、全体として見ると、第1シート1側の面に、前記の凹部3と前記の凸部5とからなる起伏の大きな凹凸を有し、第2シート2側の面は、平坦であるか、第1シート1側の面に対して相対的に起伏が小さい略平坦面となっている。
開孔シート10における開孔4について詳述する。開孔4は、図1(a)に示すように、X方向に長い、略長方形状の平面視形状を有しており、それぞれの内側に、平面視形状が略長方形状の貫通孔が形成されている。換言すると、個々の開孔4は、貫通孔を囲む環状に形成されている。本実施形態の貫通孔は、一つの開孔4に一つのみ形成されている。また、貫通孔は、平面視形状が開孔4の外周縁の平面視形状と相似形である(不図示)。
開孔4の外周縁においては、第1シート1及び第2シート2の少なくとも一方を構成する熱融着性樹脂が溶融固化していることによって第1シート1と第2シート2とが接合されている。第1シート1及び第2シート2が、不織布等の繊維シートから構成されている場合、開孔4においては、第1シート1及び第2シート2の構成繊維は、溶融するか溶融した樹脂に埋没して、目視においては繊維状の形態の観察が困難であること、すなわち外観上フィルム化した状態となっていることが好ましい。
凸部5及び開孔4は、開孔シート10の面と平行な一方向である図1中のX方向に、交互に且つ一列をなすように配置されており、そのような列が、開孔シート10の面と平行で且つ前記一方向に直交する方向である図1中のY方向に、多列に形成されている。互いに隣接する列における凸部5及び開孔4は、それぞれ、X方向にずれて配置されており、より具体的には、半ピッチずれて配置されている。即ち、開孔シート10では、凸部5及び開孔4が千鳥状に配されている。本実施形態の開孔シート10において、前記X方向は、開孔シート10の長手方向であって、製造時における流れ方向(X1,機械方向)と一致している。前記Y方向は、開孔シート10の長手方向と直交する方向であって、製造時における流れ方向に直交する方向(Y1)と一致している。
第1シート1及び第2シート2は、シート材料から構成されている。シート材料としては、例えば不織布、織布及び編み地などの繊維シートや、フィルムなどを用いることができ、肌触り等の観点から繊維シートを用いることが好ましく、特に不織布を用いることが好ましい。第1シート1と第2シート2を構成するシート材料の種類は同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。
第1シート1及び第2シート2を構成するシート材料として不織布を用いる場合の不織布としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられる。これらの不織布を2種以上組み合わせた積層体や、これらの不織布とフィルム等とを組み合わせた積層体を用いることもできる。
不織布を構成する繊維としては、各種の熱可塑性樹脂からなる繊維を用いることができる。不織布以外のシート材料としても、構成繊維や構成樹脂が、各種の熱可塑性樹脂からなるものが好ましく用いられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上のブレンド物として用いることができる。また、芯鞘型やサイド・バイ・サイド型などの複合繊維の形態で用いることができる。
開孔シート10には、主に液透過性に寄与する開孔4が形成されている。液透過性をより確実に確保する観点から、斯かる開孔4は、その面積が好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、また好ましくは5.0mm以下、より好ましくは4.0mm以下であり、また好ましくは0.5mm以上5.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上4.0mm以下である。
次に、本発明の開孔シートの製造方法を、その好ましい一実施態様に基づき説明する。図2には、本実施態様の製造方法に用いられる、開孔シートの製造装置100が示されている。本実施態様における製造装置100は、超音波処理部40、及び超音波処理を制御する検査管理部20を備えている。図2では、検査管理部20に関し、該検査管理部20の主たる構成のみが図示されている。
凹凸賦形部30は、図2に示すように、周面部に互いに噛み合う凹凸を有する第1及び第2ロール31,32を有し、両ロール31,32を回転させながら、それら両ロール31,32の噛み合い部に第1シート1を導入することにより、第1シート1が、第1ロール31の周面部における凹凸の形状に沿った凹凸形状に変形するようになされている。
図3には、本実施態様の製造装置100において超音波処理を行う部位が示されている。第1ロール31は、所定の歯幅を有する平歯車を複数枚組み合わせてロール状に形成したものである。各歯車の歯が、第1ロール31の周面部における凹凸形状の凸部35を形成しており、該凸部35の先端面が、後述する超音波融着機41の超音波ホーン42の先端面との間で、融着対象である第1シート1及び第2シート2を加圧する加圧面となっている。
各歯車の歯幅(歯車の軸方向の長さ)は、開孔シート10の凸部5における前記Y方向の寸法を決定し、各歯車の歯の厚み(歯車の回転方向の長さ)は、開孔シート10の凸部5における前記X方向の寸法を決定する。隣り合う歯車は、その歯のピッチが半ピッチずつずれるように組み合わされている。その結果、第1ロール31は、その周面部が凹凸形状となっている。
第1ロール31における各歯車の歯溝部は、第1ロール31の周面における凹凸の凹部を形成している。各歯車の歯溝部の底部には、吸引孔(不図示)が形成されている。吸引孔は、ブロワや真空ポンプなどの吸引源に通じ、第1ロール31と第2ロール32との噛み合い部から、第1シート1と第2シート2との合流部までの間で吸引が行われるように制御されている。これにより、第1ロール31と第2ロール32との噛み合いによって凹凸形状に変形された第1シート1は、吸引孔(不図示)による吸引力によって、第1ロール31の凹凸に沿った形状に変形した状態に維持された状態で、第1シート1と第2シート2との合流部及び超音波融着機による超音波振動の印加部36に搬送される。
第2ロール32は、周面部に、第1ロール31の周面部の凹凸と互いに噛み合う凹凸形状を有している。第2ロール32は、吸引孔34を有しない以外は、第1ロール31と同様の構成を有している。そして、互いに噛み合う凹凸を有する第1及び第2ロール31,32を回転させながら、両ロール31,32の噛み合い部に、第1シート1を導入することにより、該第1シート1を凹凸形状に変形させることができる。前記噛み合い部においては、第1シート1の複数個所が、第2ロール32の凸部によって第1ロール31の周面部の凹部に押し込まれ、その押し込まれた部分が、製造される開孔シート10の凸部5となる。第2ロール32の周面部には、第1ロール31の凹部に挿入される複数の凸部が形成されているが、第2ロール32に、第1ロール31の凹部の全てに対応する凸部が形成されていることは必須ではない。
超音波処理部40は、図3に示すように、超音波ホーン42を備えた超音波融着機41を備えており、凹凸形状に変形させた状態の第1シート1上に第2シート2を重ね合わせた後、それら両シートを、第1ロール31の凸部と超音波ホーン42との間に挟んで部分的に超音波振動を印加し、貫通孔を有する開孔4を形成する。
超音波融着機41は、図3に示すように、超音波発振器(不図示)、コンバーター43、ブースター44及び超音波ホーン42を備えている。超音波発振器(不図示)は、コンバーター43と電気的に接続されており、超音波発振器により発生された周波数15kHz~50kHz程度の高電圧の電気信号が、コンバーター43に入力される。超音波発振器(図示せず)は、可動台45上又は可動台45外に設置されている。
コンバーター43は、ピエゾ圧電素子等の圧電素子を内蔵し、超音波発振器から入力された電気信号を、圧電素子により機械的振動に変換する。ブースター44は、コンバーター43から発せられた機械的振動の振幅を調整、好ましくは増幅して超音波ホーン42に伝達する。超音波ホーン42は、アルミ合金やチタン合金などの金属の塊でできており、使用する周波数で正しく共振するように設計されている。ブースター44から超音波ホーン42に伝達された超音波振動は、超音波ホーン42の内部においても増幅、又は減衰されて、融着対象である第1及び第2シート1,2に印加される。斯かる超音波融着機41としては、市販の超音波ホーン、コンバーター、ブースター、超音波発振器を組み合わせて用いることができる。
超音波融着機41は、可動台45上に固定されており、可動台45の位置を、第1ロール31の周面に近づく方向に向かって進退させることで、超音波ホーン42の先端面と、第1ロール31の凸部35の先端面との間のクリアランス、及び積層された第1及び第2シート1,2に対する加圧力を調節可能となっている。
そして、第1ロール31の凸部35の先端面と超音波ホーン42の先端面との間に挟んで加圧しながら、融着対象である第1及び第2シート1,2に超音波振動を印加する。これにより、第1シート1における凸部35の先端面上に位置する部分のそれぞれが、第2シート2に融着し、開孔4が形成されるとともに、両シート1,2を貫通する貫通孔が、溶融部分に囲まれた状態に形成される。超音波振動の印加によってシートに開孔を形成する加工を開孔加工ともいう。超音波処理部40によって開孔加工が施されたシートは、後述する検査管理部20の検査対象となる。当該シートを、検査対象シート10aともいう。
本実施態様の製造方法において検査管理部20は、検査対象シート10aについて、開孔の良否をインラインで検査し、その検査結果に応じて超音波処理を制御する。検査管理部20は、開孔加工が施されたシートの画像を取得する撮像手段22、製造装置100の各部をユーザーが操作するインターフェース23、及び前記検査を行い且つ超音波処理を制御する検査制御部25を備えている。
インターフェース23は、ユーザーが検査管理部20や超音波処理部40等の各部を操作し得る構成を具備する。インターフェース23には、公知の汎用コンピュータを用いることができる。汎用コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、表示部、入力部等を含んで構成される。表示部は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)、ELディスプレイ(Electroluminescence display)等である。入力部は、例えばキーボードやタッチパネル等である。汎用コンピュータとしては、例えば、デスクトップ型PC、ラップトップ型PC、タブレット型PC等のパソコンが挙げられる。
図4には、検査管理部20の構成を示すブロック図が示されている。検査管理部20は、開孔の良否を検査する開孔検査部60及び超音波処理の条件を調整する超音波制御部70を備えている。開孔検査部60は、例えば、画像処理ソフトウェア等がインストールされたコンピュータや画像コントローラを基に構築した装置として構成されている。超音波制御部7は、開孔検査部60による検査結果に基づき、超音波処理の条件を変更する電気信号を、前述した超音波発振器に送信するようになされている。検査管理部20は、開孔検査部60や超音波制御部70等の各部の動作を制御する制御部(不図示)を有し、これら各部は該制御部の制御下で動作する。前記制御部は、CPU、ROM、RAMなどを含んで構成されている。例えば、前記制御部による制御は、CPUがROMやディスクなどに格納されたプログラムをRAMに展開して実行することにより実現される。前記制御部による制御は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)により実現されてもよい。更に、前記制御は、ASICとFPGAの組み合わせにより実現されてもよい。
撮像手段22としては、搬送されている長尺状の検査対象シートの撮像に使用可能なものを特に制限無く用いることができ、例えば、CCD方式のエリアカメラ、ラインスキャンカメラが挙げられる。特に、画像処理しやすくするために、撮像素子を有する撮像装置を用いることが好ましく、ラインスキャンカメラを用いることがより好ましい。撮像素子としては、電荷結合素子(CCD)であってもCMOSセンサであってもよい。撮像素子は、カラー撮像素子であってもよい。
本実施形態の検査管理部20は、検査対象シート10aに対して光を照射する照明手段21を有している。撮像手段22は、図2に示すように、透過光照明方式のように、照明手段21から照射され検査対象物を透過した透過光を撮像できるように配置されている。撮像手段22による検査対象シート10aの撮像方式は、このように透過光照明方式でもよく、反射光照明方式でもよい。反射光照明方式を採用する場合、撮像手段22は、照明手段21から照射され検査対象物を反射した反射光を撮像できるように配置される。照明手段21としては、撮像手段22による撮像に十分な明るさを提供できるものを特に制限無く採用でき、例えばLED照明が挙げられる。
本実施形態において撮像手段22が1回の撮像動作で撮像する検査対象シート10aの画像データは、搬送中の該シート10aの開孔箇所を含むY方向のデータが捕捉可能な所定画素数のフレーム単位にまとめられている。搬送中の検査対象シート10aを撮像手段22で連続的に複数回撮像した場合には、そのようなフレーム単位の画像が搬送方向X1に連なる一連の複数の画像を取得できる。1つの画像データ(フレーム単位)の大きさは特に制限されないが、例えば、長手方向X(搬送方向X1)の長さは2000~8000画素(ピクセル)程度、Y方向(搬送直交方向Y1)の長さは、2000~16000画素(ピクセル)程度である。
開孔検査部60は、撮像手段22が撮像した検査対象シート10aの画像データを取得して保存する画像取得部61と、画像データを画像処理する画像処理部62と、画像処理された画像中に検査領域Rを設定し、該検査領域Rにおける開孔4の状態に関するパラメータが、所定の範囲内か否かを判定する検査判定部65とを備えている。
画像取得部61は、搬送中の検査対象シート10aを連続的に撮像し、複数の画像データとして保存することができる。画像取得部61は、撮像手段22で連続的に撮像された画像データを、その撮像サンプリング数及び撮像サンプリング時間とともに時系列で保存部(不図示)に保存する。また、画像取得部61は、撮像手段22による撮像スピード、撮像開始及び停止の制御、画像データの保存部への書き込み及び該保存部からの読み出しの制御等、撮像処理及び画像データに関する制御を行う。
画像処理部62は、撮像手段22で撮像した画像データを検査用に最適化するために画像処理する機能を有している。本実施形態の画像処理部62は、斯かる画像処理として、オーバーラップ処理、フィルタ処理、及び二値化処理を実行する。
オーバーラップ処理は、撮像手段22で撮像した複数の画像データどうしをオーバーラップさせる処理である。具体的には、検査対象シート10aの搬送方向X1に連続する一連の複数の画像データについて、該搬送方向X1に隣り合う2つの画像データの少なくとも一方を該2つの画像データの境界に対してオーバーラップさせる。オーバーラップ処理された画像データでは、画像データ(フレーム単位)の境界及びその近傍の領域が、オーバーラップ部分として、次に走査される画像データ(該境界を挟んで搬送方向X1の上流側に位置する画像データ)に追加されるため、該境界に開孔4が位置する場合でも、該開孔4の全体形状を捉えることが可能となる。
二値化処理は、画像データの二値化処理を行い、二値化画像データ(以下、二値化画像ともいう)を生成する処理である。図5には、検査対象シート10aの二値化画像Dの一例が示されている。同図において開孔4は白で表され、該開孔以外の部分は、白以外の色(図5中では灰色)で示されている。二値化画像Dは、一般的に白と黒とで表されるが、説明容易の観点から、図中の該二値化画像Dを白と灰色で表す。
二値化処理対象の画像データが透過光照明方式で撮像されたものである場合、二値化閾値を予め設定しておき、該二値化閾値よりも画像濃度(階調)の高い画素部分を「白」(階調の上限値:例えば256階調であれば256階調)に変換して開孔(開孔状態の良否を問わず、開孔と認識され得るものの全てを含む。以下、特に断らない限り同じ。)の領域を示す。一方、前記二値化閾値よりも画像濃度(階調)の低い画素部分を「黒」(階調の下限値:例えば256階調であれば0階調)に変換して、開孔以外の背景領域を示す。また、二値化処理対象の画像データが反射光照明方式で撮像されたものである場合には、二値化閾値よりも画像濃度(階調)の低い画素部分を「黒」に変換して開孔の領域を示し、二値化閾値よりも画像濃度(階調)の高い画素部分を「白」に変換して開孔以外の背景領域を示す。このようにして、二階調からなる二値化画像が生成される。生成された二値化画像は、対応する画像データが有する撮像サンプリング時間とともに、保存部(不図示)に書き込まれ保存される。前記二値化閾値は、適宜任意に設定でき、撮像された開孔の画素(撮像面積)を的確に把握できる数値に設定することができる。
フィルタ処理は、二値化画像Dに対して、本来形成されるべき開孔4の面積よりも小さい、所定面積未満の開孔e(以下、微小開孔eともいう)を、開孔以外の部分に変換する処理である。微小開孔eは、不織布における地合いムラ等によって形成される薄い部分であり、液透過性に寄与しない開孔である。特に本実施形態の開孔シート10(検査対象シート10a)は、2枚のシートからなる複合シートであり、且つ凹凸形状を有しているので、画像に地合いムラや凹凸による陰影が微小開孔eとして反映される場合があり、透過性に寄与する開孔4を検出し難いことがある。したがって、フィルタ処理によって、微小開孔eを検査対象(後述する判定対象)から除外することは、開孔4の状態の検査精度をより向上させる点で好ましい。例えば、図6に示すように、微小開孔eを含む二値化画像D´に対してフィルタ処理を行うと、微小開孔eが開孔以外の部分として変換されるので、開孔シート10の液透過性に寄与する開孔4のみが抽出された二値化画像Dが得られる。
検査判定部65は、オーバーラップ処理、フィルタ処理及び二値化処理により得られた二値化画像Dについて、該画像D中の開孔の状態を検査する。検査判定部65は、前記二値化画像D中に検査領域Rを設定する検査領域設定部63と、該検査領域Rにおける開孔4の状態に関する判定を行う判定部66,67,68とを備えている。
検査領域設定部63は、前記二値化画像D中に、所定面積の検査領域Rを設定する。検査領域Rは、所定の個数の開孔4を含むように、X方向及びY方向の各長さが予め設定されていてもよい。また、検査領域Rは、1個の開孔4の位置を基準とし、該開孔4の位置からX方向又はY方向に所定の長さを有する領域として設定されてもよい。本実施形態の検査領域設定部63は、搬送方向X1において連続する複数の二値化画像Dそれぞれに対し、検査領域Rを順次設定していく。
検査領域Rの形状や大きさ(面積)は、任意に設定できる。検査領域Rの形状としては、正方形形状、長方形形状、円形形状等が挙げられる。
検査領域Rの形状及び設定は、後述する開孔4の状態に関するパラメータに応じて設定してもよい。例えば、前記パラメータとして、後述する検査領域Rにおける開孔4の総面積を測定する場合、該総面積に基づく開孔4の良否判定を適切に行えるように、検査領域Rの形状や大きさを設定してもよい。検査領域Rの形状や大きさは、前記パラメータ毎に異ならせていてもよく、同じであってもよい。
開孔4は、前述した超音波ホーン42の先端面で第1シート及び第2シート2を加圧することにより形成される。超音波ホーン42の先端面において加圧が不均一であると、検査対象シート10aにて開孔4の成形性が不十分となり、不均一な開孔4が形成される虞がある。特に搬送方向X1に直交する方向Y1の両端部において、超音波ホーン42による加圧が不均一になり易い。成形性が不十分な開孔をより効果的に検出する観点から、前記二値化画像D中に複数の検査領域Rを設定することが好ましく、超音波ホーン42によって加圧される領域中に、複数の検査領域Rを設定することがより好ましい。超音波ホーン42による加圧が均一か否かの判定を行う観点から、複数の検査領域Rにおける判定結果を対比することが好ましい。
検査判定部65は、前記判定部として、開孔総面積判定部66、開孔数判定部67、及び開孔面積判定部68を備えている。これら判定部66,67,68は、検査領域における開孔4の状態に関するパラメータが、所定の範囲内か否かを判定する。本実施形態において「開孔4の状態に関するパラメータ」は、検査領域Rにおける開孔4の大きさの均一性や開孔4の密度の均一性、外観の良好性等の指標となり得るものである。
開孔総面積判定部66は、検査領域Rにおける開孔4の総面積が所定の範囲内か否かを判定する。具体的には、開孔総面積判定部66は、検査領域R内における全ての開孔4の合計面積(総面積)を測定し、該合計面積が所定の範囲内であった場合、検査領域Rにおける開孔4の状態を「正常」と判定する。一方、前記合計面積が所定の範囲外であった場合、検査領域Rにおける開孔4の状態を「異常」と判定する。斯かる判定において、前記合計面積には、所定の範囲が予め設定されている。例えば、図7中の二値化画像D1における検査領域Rでは、同大の開孔4が所定の個数形成されており、該開孔4の総面積は所定の範囲内であるので、開孔4の状態は「正常」と判定される。一方、図7中の二値化画像D2における検査領域Rでは、同大の開孔4が所定の個数未満で形成されており、該開孔4の総面積は所定の範囲未満であるので、開孔4の状態は「異常」と判定される。この開孔総面積判定部66の判定により、検査対象シート10aにおいて、液透過性が過度である領域、又は液透過性が不十分である領域を検出できる。開孔総面積判定部66は、その判定結果を後述する超音波制御部70に送信する。
開孔数判定部67は、検査領域Rにおける開孔4の個数が所定の範囲内か否かを判定する。具体的には、開孔数判定部67は、検査領域R内における所定面積の開孔4の全個数をカウントし、該全個数が所定の範囲内であった場合、検査領域Rにおける開孔4の状態を「正常」と判定する。一方、前記全個数が所定の範囲外であった場合、検査領域Rにおける開孔4の状態を「異常」と判定する。斯かる判定において、所定面積未満の開孔がある場合、当該開孔を不良開孔4aとし、形成されるべき開孔4としてカウントしない。また、前記全個数には、所定の範囲が予め設定されている。例えば、図8中の二値化画像D1における検査領域Rでは、所定面積の開孔4が所定の個数形成されており、該開孔4の全個数が所定の範囲内であるので、開孔4の状態は「正常」と判定される。一方、図8中の二値化画像D3における検査領域Rでは、所定面積の開孔4と、所定面積未満の不良開孔4aとが混在しており、該所定面積の開孔4が所定の個数未満であるので、開孔4の状態は「異常」と判定される。検査領域Rは、前述したように所定面積に設定されていることから、検査領域Rにおける開孔4の個数は、単位面積当たりの開孔4の個数ともいえる。この開孔数判定部67の判定により、検査対象シート10aにおいて、液透過性が過度である領域、又は液透過性が不十分である領域を検出できる。開孔数判定部67は、その判定結果を後述する超音波制御部70に送信する。
開孔面積判定部68は、検査領域Rにおける個々の開孔4の面積が所定の範囲内か否かを判定する。具体的には、開孔面積判定部68は、検査領域Rにおける複数の開孔4について、最大面積、最小面積、及び平均面積を測定し、これら測定値の全てが所定の範囲内であった場合、検査領域Rにおける開孔4の状態を「正常」と判定する。一方、前記測定値の1以上が所定の範囲外であった場合、検査領域Rにおける開孔4の状態を「異常」と判定する。斯かる判定において、開孔4の最大面積、最小面積、及び平均面積にはそれぞれ、所定の範囲が予め設定されている。例えば、図9中の二値化画像D1における検査領域Rでは、全開孔4が同じ面積で形成されており、複数の開孔4について最大面積、最小面積、及び平均面積の測定値それぞれが所定の範囲内であるので、開孔4の状態は「正常」と判定される。一方、図9中の二値化画像D4における検査領域Rでは、最大面積が所定の範囲外となる不良開孔4bが形成されているので、開孔4の状態は「異常」と判定される。この開孔面積判定部68の判定により、検査領域R当りの開孔4の大きさについて均一性が低い領域を検出するとともに、外観上不良と判断される不良開孔を検出できる。開孔面積判定部68は、その判定結果を後述する超音波制御部70に送信する。
本実施形態の開孔検査部60は、検査判定部65による判定結果に基づき、警報信号を発生する警報発生部69を備えている。警報発生部69は、前述した検査領域における開孔4の総面積、開孔4の個数、及び各開孔の面積のいずれかが所定の範囲外であった場合、即ち、前述した判定において開孔4の状態が「異常」であると判定した場合、警報信号を発生して、インターフェース23に備えられたスピーカーを介して警報を発する。あるいはインターフェース23に備えられたディスプレイ等の表示手段に、警報情報を表示し、警報を発する。警報発生部69により発生される警報は、視覚的な情報であってもよく、聴覚的な情報であってもよい。
超音波制御部70は、検査判定部65による判定結果に基づき、超音波振動の加圧力を調整する加圧力調整部71と、超音波振動の振幅を調整する振幅調整部72とを備えている。
加圧力調整部71は、検査判定部65の各部66,67,68から判定結果を受信した後、該判定結果に基づき、前記加圧力をそのまま維持するか、変更する。検査領域Rにおける開孔4の状態が「正常」と判定された場合、加圧力調整部71は、超音波振動の加圧力、即ち超音波ホーン42による加圧力を維持する。この場合、加圧力調整部71は、超音波融着機41の高さ方向における超音波ホーン42の先端面の位置を変更せず、そのまま維持する。一方、検査領域Rにおける開孔4の状態が「異常」と判定された場合、加圧力調整部71は、超音波振動の加圧力、即ち超音波ホーン42による加圧力を強めるか、あるいは弱める。この場合、加圧力調整部71は、前記超音波ホーン42の先端面の位置を、第1ロール31から離す方向に変更させて前記加圧力を弱めるか、あるいは第1ロール31に近づける方向に変更させて前記加圧力を強める。本実施形態において前記超音波ホーン42の先端面の位置は、加圧力調整部71により発せられる電気信号に基づき、可動台45の昇降機構によって変更される。
振幅調整部72は、検査判定部65の各部66,67,68から判定結果を受信した後、該判定結果に基づき、前記振幅をそのまま維持するか、変更する。検査領域Rにおける開孔4の状態が「正常」と判定された場合、振幅調整部72は、超音波振動の振幅を維持する。この場合、振幅調整部72は、前述の超音波発振器から入力される電気信号を維持変更せず、そのまま維持する。一方、検査領域Rにおける開孔4の状態が「異常」と判定された場合、振幅調整部72は、超音波振動の振幅を増幅するか、あるいは減幅する。この場合、振幅調整部72は、前超音波発振器から入力される電気信号について、超音波振動の振幅を増幅させるように変更するか、あるいは超音波振動の振幅を減幅させるように変更する。本実施形態において超音波発振器から入力される電気信号は、振幅調整部72により発せられる電気信号に基づき変更される。
以上の構成を具備する開孔シートの製造装置100は、検査領域Rにおける開孔4の大きさや個数の均一性を高精度に検査できる。そのため、液透過性に寄与する開孔4を備える開孔シート10を安定して製造できる。斯かる開孔シート10は、適切な範囲の液透過性を具備し得る。
次に、本発明の開孔シートの製造方法に関し、その一実施態様を説明する。図10には、上述した実施形態の開孔シートの製造装置100を用いた、開孔シートの製造方法の流れを示すフローチャートが示されている。
先ず、ステップS1では、超音波振動の印加によって第1シート1及び第2シート2に開孔加工が施される。本実施態様において開孔加工は、超音波ホーン42の先端面を第1シート1及び第2シート2で加圧して、これら両シートに超音波振動を印加する。これにより、開孔加工が施された検査対象シート10aが得られる。
次に、ステップS2では、検査対象シート10aの画像を取得する。本実施態様では、照明手段21及び撮像手段22を用いて、搬送方向X1に搬送中の該検査対象シート10aを透過光方式で連続的に撮像する。これにより、検査対象シート10aの画像データを取得する。画像データは、画像取得部61により保存される。
次に、ステップS3では、ステップS2で得られた画像データに対し、画像処理を行う。本実施態様では、画像処理部62を用いて、画像データに対し、オーバーラップ処理、フィルタ処理、及び二値化処理を行う。これにより、検査用に最適化された二値化画像が得られる。
次に、ステップS4は、二値化画像中に検査領域Rを設定する。本実施態様では、検査領域設定部63を用いて、二値化画像中に単数又は複数の検査領域Rを設定する。
次に、ステップS5では、検査領域Rにおける開孔4の状態に関するパラメータが、所定の範囲内か否かを判定する。本実施態様では、検査判定部65における開孔総面積判定部66、開孔数判定部67、及び開孔面積判定部68を用いて、検査領域Rにおける開孔4の総面積、開孔4の個数、及び個々の開孔4の面積からなる群から選択される1以上のパラメータが、所定の範囲内か否かを判定する。即ち、ステップS5では、開孔4の総面積、開孔4の個数、及び個々の開孔4の面積からなる群から選択される2以上のパラメータを組み合わせて前記判定を行ってもよい。検査精度をより向上させる観点から、開孔4の総面積、開孔4の個数、及び個々の開孔4の面積それぞれについて、前記判定を行うことが好ましい。
ステップS5において、前記パラメータが所定の範囲内であると判定された場合、ステップS8に進む。ステップS8では、開孔加工が終了されたか否かを判断する。例えば、インターフェース23を用いて、開孔加工を終了する操作がされた場合、本実施態様の製造方法は終了する。開孔加工を終了する操作がされていない場合、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が繰り返される。この場合、超音波振動の圧力又は振幅の条件は変更されない。
ステップS5において、前記パラメータが所定の範囲外であると判定された場合、ステップS6に進む。ステップS6では、警報を発生する。本実施態様では、警報発生部69を用いて、警報を発生させる。
次に、ステップS7では、ステップS5の判定結果に基づき、超音波振動の圧力及び振幅の双方又は一方を調整する。本実施態様では、加圧力調整部71及び振幅調整部72を用いて、超音波ホーン42によって第1シート1及び第2シート2に加えられる加圧力、及び超音波振動の振幅の一方又は双方が調整される。ステップS7が実行されると、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が繰り返される。この場合、ステップS7にて調整された超音波振動の圧力又は振幅の条件でステップS1が実行される。
本発明の製造方法により得られる開孔シートは、例えば、使い捨ておむつ及び生理用ナプキン等の吸収性物品の構成部材として用いることができる。吸収性物品は、主として尿、経血等の身体から排泄される体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。吸収性物品としては、例えば、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を有する吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に位置する外装体とを具備するものが挙げられる。吸収性物品は更に、その具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。前記開孔シートは、開孔4による液透過性を具備しているので、例えば、吸収体よりも肌側に位置する液透過性のシート(表面シート、サブレイヤー等を含む)に好適に用いられる。本発明に係る開孔シートは、例えば、吸収性物品における他の構成材料(例えば吸収体)に公知の方法で接合されることで、吸収性物品の構成部材として組み込まれる。本発明に係る開孔シートを構成部材として含む吸収性物品の製造方法には、上述した開孔シートの製造方法を用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態及び実施態様に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態及び実施態様に限定されない。
例えば、上述した実施形態の開孔シート10は、複数のシート1,2が積層した多層構造のシートであったが、単層構造のシートであってもよい。また、上述した実施形態の開孔シート10は、凹凸形状を有するものであったが、平坦な形状を有するものであってもよい。
また、上述した実施形態の製造装置100、具体的には検査制御部25は、警報発生部69を備えていたが、該警報発生部69を備えていなくともよい。
1 第1シート
2 第2シート
3 凹部
4 開孔
5 凸部
20 検査管理部
21 照明手段
22 撮像手段
25 検査制御部
30 凹凸賦形部
31 第1ロール
32 第2ロール
40 超音波処理部
41 超音波融着機
42 超音波ホーン
60 開孔検査部
61 画像取得部
62 画像処理部
63 検査領域設定部
65 検査判定部
66 開孔総面積判定部
67 開孔数判定部
68 開孔面積判定部
69 警報発生部
70 超音波制御部
71 加圧力調整部
72 振幅調整部
D 二値化画像
R 検査領域

Claims (8)

  1. 凹凸形状に変形させた第1シートと第2シートとを重ね合わせ、超音波振動の印加によって第1シート及び第2シートに開孔加工を施す、開孔シートの製造方法であって、
    前記開孔加工によって形成される開孔の面積が0.5mm 以上5.0mm 以下であり、
    前記開孔加工が施されたシートの画像を取得する工程と、
    前記画像中に複数の検査領域を設定し、検査領域における開孔の状態に関するパラメータが、所定の範囲内か否かを判定する工程と、
    判定結果に基づき、超音波振動の加圧力及び振幅の双方又は一方を調整する工程とを含み、
    前記画像に対して、0.5mm 未満の開孔を、前記開孔加工で形成される開孔以外の部分に変換して、前記の判定の対象から除外するフィルタ処理を行った後に、前記の判定を行う、開孔シートの製造方法。
  2. 前記判定する工程において、複数の前記検査領域における判定結果を対比して、前記超音波振動時の加圧の均一性を判定する、請求項1に記載の開孔シートの製造方法。
  3. 前記画像を取得する工程において、搬送方向に隣り合う前記画像の境界に対しオーバーラップ処理を施す、請求項1又は2に記載の開孔シートの製造方法。
  4. 前記パラメータが、前記開孔の総面積である、請求項1~3のいずれか一項に記載の開孔シートの製造方法。
  5. 前記パラメータが、前記開孔の個数である、請求項1~4のいずれか一項に記載の開孔シートの製造方法。
  6. 前記パラメータが、個々の前記開孔の面積である、請求項1~のいずれか一項に記載の開孔シートの製造方法。
  7. 前記判定結果に基づいて警報を発する、請求項1~のいずれか一項に記載の開孔シートの製造方法。
  8. 前記開孔シートを構成部材として含む吸収性物品の製造方法であって、
    請求項1~のいずれか一項に記載の開孔シートの製造方法を用いる、吸収性物品の製造方法。
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