JP2014124651A - 金属材接合用金型、及び離型装置 - Google Patents

金属材接合用金型、及び離型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の金属材の接合部を金型から容易に離脱させることが可能な金属材接合用金型を提供する。
【解決手段】
接合用金型10は、可動型14と固定型16とを備える。固定型16に上下方向へスライド可能に支持されたパンチ22が設けられており、接合時に上方へ移動される。可動型14にダイ21が設けられている。ダイ21の内部には、上下方向へスライド可能に支持されたプランジャー62が設けられている。プランジャー62は、ダイ21のキャビティ44から突出する第1位置と、キャビティ44からダイ21の内部に没入する第2位置との間で移動する。プランジャー62には第1位置側への付勢力が付与されており、ダイ21が被接合材40から離脱しても、プランジャー62は被接合材40を押圧する第1位置に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の金属材が重ね合わされた被接合材に圧力を加えてそれぞれの金属材を接合する金属材接合用金型、及びこの金属材接合用金型に用いられる離型装置に関する。
複数の金属板を接合する方法として、TOX接合方式(TOXは登録商標)などのメカニカルクリンチング接合が知られている。図11に示されるように、メカニカルクリンチング接合は、複数の金属板P11,P12を重ね合わせてダイ101とパンチ102との間に配置し、ダイ101とパンチ102とを相対的に駆動させて金属板P11,P12を挟む方向にプレスして、金属板P11,P12それぞれを接合する方法である。このメカニカルクリンチング接合は、冷間圧接による従来の接合方法(特許文献1及び特許文献2参照)に比べて高い剪断強度及び剥離強度が得られる点で優れている。
特開平10−52766号公報 特開平10−99926号公報
しかしながら、メカニカルクリンチング接合によって複数の金属板を接合した場合に、接合部分がダイから外れにくくなる場合がある。詳細には、図11に示されるように、メカニカルクリンチング接合によって、金属板P11,P12の被圧部がプレスされることにより塑性変形されつつダイ101のキャビティ103に食い込まれるため、塑性変形によって伸ばされた伸張部107(図11(C)参照)がダイ101側の金属板P11に生じる。この伸張部107は、ダイ101のダイ溝104で最も伸ばされる。プレス前の金属板P11は、全体が酸化膜で覆われているため、表面の金属原子は安定な状態である。しかしながら、伸張部107は酸化膜に覆われていないため、その表面の金属原子は活性状態となる。このため、伸張部107とダイ101とが冷間圧接されることになり、伸張部107がダイ101から外れにくくなる。もちろん、離型を促すために潤滑油などを金属板P11,P12やダイ101に塗布しておけば、容易に外れる。しかし、接合される金属板P11,P12が、油分の混入が許されない用途、例えば、画像形成装置におけるトナーの撹拌、食品加工装置における食材の撹拌や切断などの用途に用いられる場合は、潤滑油などを用いることはできない。伸張部107とダイ101とが冷間圧接された状態で、無理にダイ101から金属倍P11,P12が外されると、接合部分が変形したり、亀裂や割れが生じたり、場合によっては接合が剥がれてしまうおそれがある。また、同様に、パンチ102によって金属板P12がプレスされたときに、パンチ102の先端の外周縁に対応する伸張部108が金属板P12に生じ、伸張部108とパンチ102とが冷間圧接されることになり、伸張部108がパンチ102から外れにくくなる。
そこで、本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の金属材の接合部を金型から容易に離脱させることが可能な金属材接合用金型、及び離型装置を提供することにある。
本発明は、複数の金属材が重ね合わされた被接合材が圧入されるキャビティを有するダイと、前記ダイとの間に介在された前記被接合材を加圧して前記被接合材における被圧部を塑性変形させて前記キャビティに圧入するパンチと、前記パンチによる圧入後に、前記被圧部に力を付与して前記ダイ及び前記パンチの少なくとも一方から前記被圧部を離反させる離型機構と、を備える金属材接合用金型として構成される。
また、本発明は、複数の金属材が重ね合わされた被接合材が圧入されるキャビティを有するダイと、前記ダイに形成され、前記キャビティから前記被接合材の圧入方向と同方向へ貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔に設けられ、先端が前記第1貫通孔から前記キャビティへ突出する第1位置と前記キャビティ内において前記第1位置よりも前記第1貫通孔側の第2位置との間でスライド可能に支持された第1スライド部材と、前記第1スライド部材を前記第1位置側へ付勢する第1弾性部材と、を備える金属材接合用金型として構成される。
また、本発明は、複数の金属材が重ね合わされた被接合材の被圧部に当接して加圧するパンチと、前記パンチに形成され、前記被圧部に当接する当接部から前記パンチによる加圧方向と同方向へ貫通する第2貫通孔と、前記第2貫通孔に設けられ、先端が前記当接部から突出する第3位置と前記第2貫通孔に没入する第4位置との間でスライド可能に支持されたた第2スライド部材と、前記第2スライド部材を前記第3位置側へ付勢する第2弾性部材と、を備える金属材接合用金型として構成される。
また、本発明は、複数の金属材が重ね合わされた被接合材が圧入されるキャビティを有するダイと、前記ダイに形成され、前記キャビティから前記被接合材の圧入方向と同方向へ貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔に設けられ、先端が前記第1貫通孔から前記キャビティへ突出する第1位置と前記キャビティ内において前記第1位置よりも前記第1貫通孔側の第2位置との間でスライド可能に支持された第1スライド部材と、前記第1スライド部材を前記第1位置側へ付勢する第1弾性部材と、を備える離型装置として構成される。
本発明によれば、複数の金属材からなる被接合材の接合部をダイやパンチから容易に離脱させることが可能である。
本発明の第1実施形態に係る接合用金型の概略構成を示す斜視図である。 接合用金型の断面構造を示す断面図である。 接合用金型が備えるクランプピンの断面構造を示す部分断面図である。 接合用金型が備える上ダイホルダーの上部の断面構造を示す部分断面図である。 接合用金型が備えるダイの断面構造を示す部分断面図である。 接合用金型による金属板の接合手順及び動作を説明するための部分断面図である。 接合用金型による金属板の接合手順及び動作を説明するための部分断面図である。 接合用金型が備えるダイ及びパンチの周辺構造を示す部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る接合用金型の概略構成を示す部分断面図である。 本発明の第3実施形態に係る接合用金型の概略構成を示す断面図である。 従来のメカニカルクリンチング接合の工程を示す模式断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される各実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態は適宜変更できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る接合用金型10の構成を示す斜視図であって、図1(A)には、斜め上方から外観斜視図が示されている。また、図1(B)には、接合用金型10に設けられたダイ21及びパンチ22の構成が示されており、図1(C)には、接合用金型10に設けられた離型機構23の構成が示されている。なお、以下の説明においては、接合用金型10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向6を定義し、手前側(正面側)を前として前後方向7を定義し、接合用金型10を手前側(正面側)から見て左右方向8を定義する。
接合用金型10は、本発明の金属材接合用金型の一例であって、複数の金属材が重ね合わされた被接合材40に圧力を加えてそれぞれの金属板を接合する際に用いられる金型である。この接合用金型10は、不図示のプレス装置に装着されて用いられる。図1に示されるように、接合用金型10は、主として、上下方向6に駆動される可動型14と、不図示のプレス装置に固定される固定型16と、を備えている。接合用金型10において、上側に可動型14が配置されており、可動型14の下側に固定型16が配置されている。可動型14には、ダイ21(本発明のダイの一例)、及び離型機構23(本発明の離型機構の一例)が設けられている。また、固定型16には、パンチ22(本発明のパンチの一例)が設けられている。被接合材40は、金属製の金属材である上板41と下板42とが上下方向に重ね合わされたものであり、この被接合材40は、接合用金型10による接合の前に、固定型16の上面にセットされる。
図2に示されるように、固定型16は、パンチホルダー26と、2つのパンチ22とを有する。パンチホルダー26は、被接合材40を載置するとともに、2つのパンチ22を保持するものであり、例えば、S45CやS50Cなどの炭素鋼などで形成されている。パンチホルダー26は、上面が水平な平坦面に形成された直方体形状の金属製ブロックである。パンチホルダー26の上面に被接合材40が水平に載置される。パンチホルダー26には、上面が開放された上下方向6に延びる円柱形状の2つのガイド孔27が形成されている。このガイド孔27にパンチ22が上下方向6へスライド可能に支持されている。
パンチ22は、パンチホルダー26の上面に載置された被接合材40を加圧して、被接合材40において圧力が加えられる被圧部を塑性変形させてダイ21のキャビティ44(図5参照)に前記被圧部を圧入するものである。このパンチ22は、接合時に十分な強度を必要とするものであるため、比較的硬度の高い金属素材、例えば、SKD11(合金工具鋼)やSKH51(高速度工具鋼)、SKH40(粉末高速度工具鋼)などで形成されている。パンチ22は、ガイド孔27に対応した円柱形状に形成されており、ガイド孔27の内面と摺動可能なように嵌め合いによってガイド孔27に挿入されている。パンチ22の上部には上方へ突出する突起28が設けられており、接合時にこの突起28がダイ21のキャビティ44に挿入される。本実施形態では、不図示のアクチュエーターによってパンチ22が上方へ移動されることにより、突起28が被接合材40の下面に当接して、被接合材40の前記被圧部が上方へ塑性変形される。
図2に示されるように、可動型14は、固定型16の上側に配置されている。可動型14は、固定型16に連結されて用いられる。可動型14は、主として、上ダイホルダー31と、下ダイホルダー32と、クランププレート33と、バッキングプレート34と、金型ヘッド35と、3つのクランプピン36と、2つのダイ21と、2つの離型機構23とを有する。これらのうち、上ダイホルダー31、下ダイホルダー32、クランププレート33、金型ヘッド35、及びクランプピン36は、パンチホルダー26と同様にS45CやS50Cなどの炭素鋼で形成されている。一方、バッキングプレート34、ダイ21、及び離型機構23のプランジャー62(本発明の第1スライド部材の一例)は、接合時に十分な強度を必要とするため、比較的硬度の高い金属素材、例えば、SKD11(合金工具鋼)やSKH51(高速度工具鋼)、SKH40(粉末高速度工具鋼)などで形成されている。
上ダイホルダー31及び下ダイホルダー32は、2つのダイ21を保持するものであり、上面及び下面が水平な平坦面に形成された直方体形状の金属製ブロックである。下ダイホルダー32は、可動型14において最下部を構成するものであり、その下面がパンチホルダー26の上面に対向するように設けられている。また、上ダイホルダー31は、下ダイホルダー32の上側に設けられたクランププレート33との間に所定の空隙48を隔てた状態で設けられている。
下ダイホルダー32には、上下方向6に貫通する2つの貫通孔46が形成されている。貫通孔46は、ダイ21を下ダイホルダー32において上下方向6へスライド可能に支持するためのものである。これら貫通孔46の中心軸は、パンチホルダー26のガイド孔27の中心軸と一致している。即ち、貫通孔46及びガイド孔27は、上下方向6において同じ中心軸上に形成されている。貫通孔46にダイ21の筒状部71(図5参照)が上下方向6へスライド可能に支持されている。
下ダイホルダー32には、貫通孔46に隣接して3つのクランプ孔51が形成されている。クランプ孔51は、下ダイホルダー32を上下方向6へ貫通している。このクランプ孔51にクランプピン36とコイルバネ52とが設けられている。クランプピン36は、接合用金型10による接合前に被接合材40を押さえ付ける役目と、接合後に被接合材40を下ダイホルダー32の下面から引き離す役目を有している。
図3に示されるように、クランプ孔51は、小径の下側孔51Bと、下側孔51Bよりも径が大きい上側孔51Aとを有している。クランプピン36のピン部36Aが下側孔51Bに挿入されており、クランプピン36の上端部を構成するピンヘッド36Bが上側孔51Aに挿入されている。クランプピン36がクランプ孔51に挿入された状態で、ピンヘッド36Bは、下側孔51Bと上側孔51Aとの境に形成された座部51Cに掛止される。ピンヘッド36Bが座部51Cに掛止された状態で、クランプピン36の先端部36Cが下ダイホルダー32の下面から下方へ突出している。クランプ孔51の上側孔51Aにおいて、ピンヘッド36Bよりも上側にコイルバネ52が設けられている。コイルバネ52は、圧縮された状態で上側孔51Aに設けられており、これにより、クランクピン36は、コイルバネ52から下方への付勢力が付与される。下ダイホルダー32の上面には、クランププレート33が装着されており、これにより、クランプ孔51の上側の開口が塞がれるとともに、コイルバネ52が圧縮された状態で上側孔51Aに保持される。
図2に示されるように、クランププレート33は、クランプ孔51の上側の開口を塞ぐための板状の部材であって、下ダイホルダー32の上面に固定されている。クランププレート33には、中心軸を貫通孔46と共通する2つの貫通孔33Aが形成されている。クランププレート33が下ダイホルダー32に固定された状態で、ダイ21の筒状部71(図5参照)が貫通孔33Aに挿通されている。
上ダイホルダー31には、上下方向6に貫通する2つの固定用孔47が形成されている。固定用孔47は、ダイ21を上ダイホルダー31に固定するためのものである。これら固定用孔47の中心軸は、貫通孔46及びガイド孔27それぞれの中心軸と一致している。即ち、固定用孔47、貫通孔46、及びガイド孔27の全てが、同じ中心軸上に形成されている。固定用孔47は、上ダイホルダー31に対してダイ21を固定するためのものである。後述するように、固定用孔47にダイ21が装着された後にバッキングプレートが上ダイホルダー31の上面に固定されることによって、ダイ21が上ダイホルダー31に固定される。
上ダイホルダー31には、固定用孔47に隣接して3つのバネ孔54が形成されている。バネ孔54は、上ダイホルダー31を上下方向6へ貫通している。バネ孔54には、コイルバネ55が設けられている。上ダイホルダー31の上面にバッキングプレート34が固定されている。そのため、バネ孔54及び固定用孔47の上側の開口がバッキングプレート34によって塞がれる。コイルバネ55の上端は、バッキングプレート34によって支持されている。また、コイルバネ55の下端は、バネ孔54から下方へ突出しており、図2に示されるように、クランププレート33の上面によって支持されている。コイルバネ55の自然長は、バネ孔54の上下方向6の寸法よりも長く形成されている。また、コイルバネ55は、上ダイホルダー31、バッキングプレート34、及び金型ヘッド35の荷重を受けた状態で、上ダイホルダー31とクランププレート33との間に空隙48を形成可能なバネ力に設定されている。つまり、可動型14に駆動力が加えられていない状態で、コイルバネ55は、下ダイホルダー32及びクランププレート33から上ダイホルダー31を持ち上げるように支持している。このとき、ダイ21の下端は、後述する貫通孔46に没入した姿勢を保持する。本実施形態では、図2に示される状態で、コイルバネ55のバネ力は、コイルバネ52のバネ力よりも大きくなるように設定されている。
図4に示されるように、固定用孔47は、貫通孔46と同径の下側孔47Bと、下側孔47Bよりも径が大きい上側孔47Aとを有している。ダイ21の本体部分を構成する筒状部71が下側孔47Bに挿入されており、ダイ21の上端部を構成するダイヘッド72が上側孔47Aに嵌め入れられている。ダイ21が固定用孔47に装着された状態で、ダイヘッド72は、下側孔47Bと上側孔47Aとの境に形成された座部47Cに掛止される。ダイヘッド72が座部47Cに掛止された状態で、ダイ21の上面、つまり、ダイヘッド72の上面が上ダイホルダー31の上面と同一面となる。この状態で、上ダイホルダー31の上面にバッキングプレート34が固定されると、ダイ21が上ダイホルダー31に対して固定される。
図4に示されるように、上ダイホルダー31の上部には、バネ孔54と固定用孔47の上側孔47Aとを連通する空気孔57が形成されている。この空気孔57は、バネ孔54及び空隙48を通じて外気に連続している。したがって、空隙48の気圧が大気圧よりも低い負圧状態となった場合に、空気孔57を通じて空隙48へ外部の空気が流入する。
図2に示されるように、バッキングプレート34は、上ダイホルダー31の上面に固定されている。バッキングプレート34は、接合用金型10による接合時にダイ21や離型機構23のプランジャー62に加えられる上方への加工荷重を受け止めるものである。バッキングプレート34には、中心軸を貫通孔46及び固定用孔47と共通する2つの貫通孔34A(図4参照)が形成されている。貫通孔34Aの径のサイズは、固定用孔47の上側孔47Aの径よりも小さい。そのため、上側孔47Aに装着されたダイ21のダイヘッド72(図4参照)が貫通孔34Aを通って上方へ飛び出すことはなく、ダイ21の上方への移動はバッキングプレート34によって規制される。
バッキングプレート34の更に上側に金型ヘッド35が固定されている。金型ヘッド35は、可動型14において最上部を構成している。金型ヘッド35は、接合用金型10による接合過程において、不図示のプレス装置が備える駆動源から上下方向6の駆動力が加えられる部分であり、この駆動力が加えられることによって、金型ヘッド35を含む可動型14が上下方向6へ移動される。また、金型ヘッド35には、中心軸を貫通孔34Aと共通する2つの貫通孔61が形成されている。貫通孔61は、貫通孔34Aと同径の下側孔61Bと、下側孔61Bよりも径が大きい上側孔61Aとを有している。下側孔61Bに、離型機構23を構成する後述のプッシュロッド63(図1参照)が挿入されている。また、上側孔61Aに、離型機構23を構成する後述のコイルバネ65及び固定ネジ67が装着されている。
なお、いずれの図にも示されていないが、固定型16にはガイドポストが設けられており、また、可動型14にはガイドブッシュが設けられている。前記ガイドポスト及び前記ガイドブッシュは、固定型16と可動型14と連結して、固定型16に対して可動型14を上下方向6へ移動可能に支持するものであり、前記ガイドポストが前記ガイドブッシュに摺動可能なように嵌め入れられている。
図4及び図5に示されるように、ダイ21は、筒状部71と、筒状部71の上側に設けられたダイヘッド72とを有している。ダイ21の中心には、筒状部71及びダイヘッド72を上下方向6へ貫通する長尺なスライド孔76(本発明の第1貫通孔の一例)が形成されている。このスライド孔76は、ダイ21の下端部に形成されるキャビティ44からパンチ22による加圧方向と同じ上下方向6へ貫通している。言い換えると、ダイ21の中心には、上下方向6へ貫通する長尺なスライド孔76が形成されている。筒状部71は、貫通孔46及び貫通孔33Aによってスライド可能に支持されるとともに、固定用孔47の下側孔47Bに挿通される。ダイヘッド72は、筒状部71の径よりも大きく形成されており、筒状部71の上端に設けられている。
図4に示されるように、スライド孔76の上端には、離型機構23のプランジャー62の上端部を構成するプランジャーヘッド68を収容するための収容室78が形成されている。収納室78は、プランジャーヘッド68の外径よりも大きく形成された円柱形状の空間であり、プランジャーヘッド68が収容室78に収容された状態で、プランジャーヘッド68の外周面と収容室78の内側面との間に空隙79が形成される。ダイヘッド72の側壁には、空気孔57と連続する空気孔74が形成されている。この空気孔74は収容室78及び空隙79に連通しており、したがって、外部の空気が収容室78に流入可能となっている。
図5(B)に示されるように、ダイ21は、接合用金型10による接合過程において、被接合材40が圧入されるキャビティ44を有する。キャビティ44は、スライド孔76の下端に形成されている。より詳細には、スライド孔76よりも径が大きい円柱形状の凹部80がスライド孔76の下端に形成されており、キャビティ44は、その凹部80と、後述の第2位置(図5(B)参照)に配置されたプランジャー62の下端部62Aとによって区画形成された空間である。
離型機構23は、被接合材40が接合された後に、被接合材40の前記被圧部に力を付与してダイ21から前記被圧部を離反させるものである。この離型機構23は、図1(C)に示されるように、プランジャー62と、プッシュロッド63と、コイルバネ65(本発明の第1弾性部材の一例)と、固定ネジ67とを備えている。なお、本実施形態では、離型機構23と、プランジャー62がスライド可能に支持されるスライド孔76と、スライド孔76が形成されたダイ21とによって本発明の離型装置が実現される。
プランジャー62は、接合用金型10による接合過程において、接合後の被接合材40に当接して被接合材40を下方へ押圧するものである。図5に示されるように、プランジャー62は、スライド孔76に上下方向6へスライド可能に設けられており、スライド孔76にスライド可能に支持されるプランジャー本体69と、収容室78に収容されるプランジャーヘッド68とを備えている。プランジャー62は、スライド孔76内において、プランジャー62の下端部62Aがスライド孔76の下側の開口からキャビティ44側へ突出する第1位置(図5(A)に示される位置)と、前記第1位置よりもスライド孔76側の第2位置(図5(B)に示される位置)との間でスライド可能に支持されている。本実施形態では、プランジャー62が前記第2位置に配置されたときに、キャビティ44がダイ21の下端に形成される。また、プランジャー62の下端部62Aの外周縁の側面、つまり、プランジャー62の先端の外周面には、角が切り欠かれた段差86が形成されている。したがって、プランジャー62が前記第2位置に配置されると、前記第2位置に配置されたプランジャー62と凹部80との内側面とによって、キャビティ44におけるダイ溝88が形成される。
プランジャー62の内部には、空気孔85が形成されている。空気孔85は、プランジャー62の下端部62Aに設けられた吐出口83からプランジャー本体69の内部の中心を通って、プランジャーヘッド68の側面まで延設されている。これにより、空気孔85から空隙79、空気孔74、空気孔57、バネ孔54、空隙48に至る空気経路が形成される。この空気経路が、本発明の第1空気路の一例である。本実施形態では、プランジャー62が前記第1位置(図5(A)参照)に配置されたときに空隙79と空気孔74との間が遮断されて、前記空気経路が閉塞される。また、プランジャー62が前記第2位置(図5(B)参照)に配置されたときに空隙79と空気孔74との間がつながって、前記空気経路が外部に連通される。具体的には、プランジャーヘッド68の側面において、空気孔85の吸入口84よりも上側にOリングなどのシール部材90が設けられている。そして、プランジャー62が前記第1位置に配置されたときにシール部材90が空気孔74よりも下方位置で空隙79をシールする(図5(A)参照)。これにより、前記空気経路が閉塞される。また、プランジャー62が前記第2位置に配置されたときにシール部材90が空気孔74よりも上方位置に移動する(図5(B)参照)。これにより、前記空気経路が外部に連通される。
図2に示されるように、プッシュロッド63は、金型ヘッド35の貫通孔61の下側孔61Bに設けられている。プッシュロッド63のロッド部63A(図5参照)が下側孔61Bに挿入されており、プッシュロッド63の上端部を構成するロッドヘッド63B(図5参照)が上側孔61Aに挿入されている。プッシュロッド63が貫通孔61に挿入された状態で、ロッドヘッド63Bは、下側孔61Bと上側孔61Aとの境に形成された座部に掛止される。ロッドヘッド63Bが前記座部に掛止された状態で、ロッド部63Aの下端部が収容室78に突出している。貫通孔61の上側孔61Aにおいて、ロッドヘッド63Bよりも上側にコイルバネ65が設けられている。コイルバネ65は、圧縮された状態で上側孔61Aに設けられており、これにより、プッシュロッド63は、コイルバネ65から下方への付勢力が付与される。貫通孔61の上側には、固定ネジ67が螺着されており、これにより、貫通孔61の上側の開口が塞がれている。
コイルバネ65により下方へ付勢されたプッシュロッド63は、収容室78においてプランジャーヘッド68を下方へ押圧する。つまり、プランジャー62は、コイルバネ65によって前記第1位置側へ付勢されている。これにより、プランジャー62は、他の力が加えられていない状態で、図5(A)に示される前記第1位置に配置される。
以下、図6乃至図8を参照しながら、接合過程における接合用金型10の動作について説明する。ここで、図6(A)には、接合用金型10に被接合材40がセットされた状態が示されており、図6(B)には、可動型14に下方の駆動力が加えられた第1工程後の状態が示されており、図6(C)には、可動型14に更に下方の駆動力が加えられた第2工程後の状態が示されている。また、図7(A)には、可動型14に上方の駆動力が加えられた第3工程後の状態が示されており、図7(B)には、可動型14に更に上方の駆動力が加えられた第4工程後の状態が示されており、図7(C)には、接合用金型10による接合が完了した状態が示されている。また、図8(A)には、図6(C)におけるキャビティ44の部分拡大図が示されており、図8(B)には、図8(A)において被接合材40が省略された部分拡大図が示されている。なお、図6及び図7においては、説明の便宜上、接合用金型10の一部の構成だけが示されている。
図6(A)に示されるように、接合が行われる前において、接合用金型10は、固定型16と可動型14との間に空隙が形成された状態であり、且つ、コイルバネ55によってダイ21の下端が貫通孔46に没入した状態に保持される。また、このとき、プランジャー62は前記第1位置(図5(A)参照)に配置されているため、前記空気経路は閉塞されている。この状態で、固定型16の上面に上板41と下板42とが重ね合わされた被接合体40が載置される。
続いて、第1工程において、可動型14に下方への駆動力が加えられると、可動型14が下降して、クランクピン36が上板41に当接する。そして、更に可動型14が下降すると、コイルバネ52が圧縮されて、クランクピン36がクランプ孔51に没入するとともに、下第ホルダー32の下面が上板41に当接する(図6(B)参照)。このとき、コイルバネ55のバネ力は、コイルバネ52のバネ力よりも大きく設定されているので、コイルバネ55は圧縮されない。したがって、ダイ21は貫通孔46に没入した状態を保持する。
続いて、第2工程において、可動型14に更に下方への駆動力が加えられると、次の第3工程において、コイルバネ55が徐々に圧縮されて、上ダイホルダー31が下降し始める。これにより、上ダイホルダー31に固定されたダイ21も下方へ移動して、ダイ21の下端が上板41へ近づく。また、この動作と同時に、パンチ22に上方への駆動力が加えられて、パンチ22が上昇し始める。そして、更に可動型14に駆動力が加えられると、図6(C)に示されるように、ダイ21の下端が上板41に当接し、上板41を下方へ押しつける。一方、パンチ22の突起28が下板42に当接する。このとき、突起28によって強く加圧されることにより、被接合材40において突起28が当接している被圧部が塑性変形して、プランジャー62を上方へ押し上げつつ、キャビティ44に圧入される。このとき、プランジャー62は、前記第1位置(図5(A)参照)から前記第2位置(図5(B)参照)へ移動される。これにより、前記空気経路が連通されて、外気が空気孔85の吐出口83まで流入可能となる。
続いて、図7(A)に示されるように、第3工程において、可動型14に上方の駆動力が加えられ、これと同時にパンチ22に下方の駆動力が加えられる。可動型14に上方の駆動力が加えられると、まず、コイルバネ55が伸張し始める。これにより、上ダイホルダー31が上昇し始めて、これと同時に、ダイ21の筒状部71も上方へ移動する。このとき、プランジャー62は、プッシュロッド63によって下方へ押圧されているため、プランジャー62は上昇せずに、その下端部62Aは上板41に当接されたままである。言い換えると、プランジャー62によって被接合材40の被圧部が相対的に下方へ押しつけられる。これにより、ダイ21の筒状部71と上板41とを容易に離脱させることができる。
また、筒状部71が上方へ移動されると、ダイ21の下端部と上板41との間に形成された空間が真空状態又は大気圧よりも気圧が低い負圧状態となる。筒状部71が上方へ移動しはじため時点では、前記空気経路が外気と連通しているため、前記空間が真空状態又は負圧状態となったことにより、外部の空気が前記空気経路を通って吐出口83からキャビティ44内に吐出される。この吐出される空気によって、プランジャー62の下端部62Aから被接合材40の被圧部が離れる方向へ押しつけられる。これにより、プランジャー62の下端部62Aと被接合材40の被圧部とを容易に離脱させることができる。また、空気が被接合材40の被圧部に吐出されることにより、被圧部における金属の伸張部分が空気に触れて酸化膜が形成される。これにより、キャビティ44と被圧部との冷間接合が軽減される。
なお、プランジャー62の下端部62Aと被接合剤40の被圧部とが当接した状態では、吐出口83が閉塞されるため、前記空気経路が連通していても空気が吐出しにくい。そのため、図8に示されるように、プランジャー62の下端部62Aに一条又は複数条の溝92を形成することで、前記空気経路が連通した時に、常に空気をキャビティ44内に送りこむことが可能となる。これにより、常時、キャビティ44に空気が存在することになり、より早い段階で、被圧部における金属の伸張部分に酸化膜を形成することができる。
続いて、図7(B)に示されるように、第4工程において、可動型14に上方の駆動力が更に加えられると、ダイ21がプランジャーヘッド68に当接して、ダイ21とともにプランジャー62が上方へ移動する。このとき、プランジャー62の下端部62Aが被接合材40の被圧部から完全に離される。そして、更に可動型14が上方へ移動されると、図7(C)に示されるように、下ダイホルダー32が持ち上げられて、クランプピン36が上板41から離れる。これにより、接合用金型10による被接合材の接合が完了する。
このように、第1実施形態に係る接合用金型10が構成されているため、ダイ21が被接合材40から上方へ離される際に、プッシュロッド62によって被接合材40の被圧部が下方へ押圧される。これにより、ダイ21から被接合材40が容易に離脱される。また、プランジャー62の下端部62Aの吐出口83から前記空気経路を通じて空気がキャビティ44内に流入されるため、下端部62Aが当接している前記被圧部の金属の伸張部に空気が触れて、当該部分の酸化膜の生成が促進される。これにより、キャビティ44の内面と前記被圧部との冷間接合が防止されて、容易に前記被圧部がキャビティ44から離脱される。
なお、上述の第1実施形態では、金属板からなる上板41と下板42とを接合する例について説明したが、例えば、金属板の下板42に、金属製のスタッドなどの金属部品を接合する場合にも本発明は適用可能である。この場合、金属部品の形状に応じた形状のダイ又はパンチが用いられる。
また、上述の第1実施形態では、プランジャー62によって被接合材40の被圧部を下方へ押しつける構成について例示したが、例えば、本発明の第2実施形態として、図9に示されるように、プランジャー62と同様の部材がパンチ22に設けられた構成とすることも可能である。この第2実施形態の接合用金型11は、図9(A)に示されるように、第1実施形態におけるパンチ22に代えて、ガイド孔27にスライド可能に支持されたパンチ122(本発明のパンチの一例)を備えている。また、接合用金型11は、パンチ122の中心に形成された貫通孔123(本発明の第2貫通孔の一例)と、貫通孔123に設けられたプランジャー124(本発明のスライド部材の一例)と、プランジャー124を付勢するコイルバネ125(本発明の第2弾性部材の一例)とを更に備えている。なお、第2実施形態において、上述の第1実施形態と共通する構成については、同じ番号の符号を付すことによりその説明を省略する。
パンチ122は、パンチホルダー26の上面に載置された被接合材40を加圧して、被接合材40において圧力が加えられる被圧部を塑性変形させてダイ21のキャビティ44に前記被圧部を圧入するものである。貫通孔123は、パンチ122における突起28からパンチ122による加圧方向(上下方向6)へ貫通している。この貫通孔123に、プランジャー124がスライド可能に支持されている。具体的には、プランジャー124は、その先端が突起28から上方へ突出する第3位置と貫通孔123に没入する第4位置との間でスライド可能に支持されている。貫通孔123の下端の開口は、固定ネジ126によって閉塞されている。そして、コイルバネ125は、ガイド孔27において、プランジャー124と固定ネジ126との間に設けられており、プランジャー124を前記第3位置側へ付勢している。このように構成された第2実施形態の接合用金型11であれば、図9(B)に示されるように、接合後において、パンチ122を下方へ移動させたとしても、プランジャー124が被接合材40の被圧部を下方から上方へ押圧している。これにより、前記被圧部からパンチ122の突起28が容易に離脱される。
また、上述の第1実施形態では、プランジャー62に空気孔85が形成された例について説明したが、空気孔85を含む空気経路を有しない構成、つまり、プランジャー62によって被接合材40の被圧部を下方へ押しつける構成だけを有する接合用金型であっても、被接合材40を離脱させる効果を奏することができる。
また、上述の第1実施形態では、プランジャー62によって被接合材40の被圧部を下方へ押しつける構成について例示したが、例えば、本発明の第3実施形態として、図10に示されるように、プランジャー62による押圧機構を設けずに、空気をキャビティ44へ流入させる機構だけを有する構成とすることも可能である。この第3実施形態の接合用金型12は、図10に示されるように、上述の第1実施形態におけるダイ21に代えて、下端にキャビティ44が形成されたダイ131を備えている。なお、上述の第1実施形態における離型機構23は設けられていない。第3実施形態において、上述の第1実施形態と共通する構成については、同じ番号の符号を付すことによりその説明を省略する。
この第3実施形態においては、本発明の離型機構として、ダイ131に貫通孔132が形成された構造が採用されている。この貫通孔132は、キャビティ44の吐出口83からダイ131の中心を通ってダイ131の上端に貫通し、更に、バッキングプレート36及び金型ヘッド35を上下方向6へ貫通して外部まで延設されている。この貫通孔132は、外部の空気をキャビティ44へ流入させるための空気経路であり、本発明の第2空気路に相当する。このような貫通孔132が設けられているため、被接合材40の接合時に、被圧部の金属の伸張部が空気貫通孔132からキャビティ44に流入した空気に触れて、当該部分の酸化膜の生成が促進される。これにより、キャビティ44の内面と前記被圧部との冷間接合が防止されて、容易に前記被圧部がキャビティ44から離脱される。
10,11,12:接合用金型
14:可動型
16:固定型
21:ダイ
22:パンチ
23:離型機構
40:被接合材
44:キャビティ
52:コイルバネ
62:プランジャー
85:空気孔

Claims (9)

  1. 複数の金属材が重ね合わされた被接合材が圧入されるキャビティを有するダイと、
    前記ダイとの間に介在された前記被接合材を加圧して前記被接合材における被圧部を塑性変形させて前記キャビティに圧入するパンチと、
    前記パンチによる圧入後に、前記被圧部に力を付与して前記ダイ及び前記パンチの少なくとも一方から前記被圧部を離反させる離型機構と、を備える金属材接合用金型。
  2. 前記離型機構は、
    前記ダイに形成され、前記キャビティから前記パンチによる加圧方向と同方向へ貫通する第1貫通孔と、
    前記第1貫通孔に設けられ、先端が前記第1貫通孔から前記キャビティ側へ突出する第1位置と前記第1位置よりも前記第1貫通孔側の第2位置との間でスライド可能に支持された第1スライド部材と、
    前記第1スライド部材を前記第1位置側へ付勢する第1弾性部材と、を有する請求項1に記載の金属材接合用金型。
  3. 前記第1スライド部材の先端に設けられた吐出口から前記第1スライド部材の内部を通って外部まで延設され、前記第1スライド部材が前記第1位置に配置されたときに閉塞され、前記第1スライド部材が前記第2位置に配置されたとき外部と連通する第1空気路を更に備える請求項2に記載の金属材接合用金型。
  4. 前記第2位置に配置された前記第1スライド部材の先端の外周面と前記ダイのキャビティの内側面とによってダイ溝が形成される請求項2又は3に記載の金属材接合用金型。
  5. 前記離型機構は、
    前記パンチに形成され、前記被圧部に当接する当接部から前記パンチによる加圧方向と同方向へ貫通する第2貫通孔と、
    前記第2貫通孔に設けられ、先端が前記当接部から突出する第3位置と前記第2貫通孔に没入する第4位置との間でスライド可能に支持されたた第2スライド部材と、
    前記第2スライド部材を前記第3位置側へ付勢する第2弾性部材と、を有する請求項1に記載の金属材接合用金型。
  6. 前記離型機構は、
    前記ダイの前記キャビティに設けられた吐出口から前記ダイの内部を通って外部まで延設された第2空気路である請求項1に記載の金属材接合用金型。
  7. 複数の金属材が重ね合わされた被接合材が圧入されるキャビティを有するダイと、
    前記ダイに形成され、前記キャビティから前記被接合材の圧入方向と同方向へ貫通する第1貫通孔と、
    前記第1貫通孔に設けられ、先端が前記第1貫通孔から前記キャビティへ突出する第1位置と前記キャビティ内において前記第1位置よりも前記第1貫通孔側の第2位置との間でスライド可能に支持された第1スライド部材と、
    前記第1スライド部材を前記第1位置側へ付勢する第1弾性部材と、を備える金属材接合用金型。
  8. 複数の金属材が重ね合わされた被接合材の被圧部に当接して加圧するパンチと、
    前記パンチに形成され、前記被圧部に当接する当接部から前記パンチによる加圧方向と同方向へ貫通する第2貫通孔と、
    前記第2貫通孔に設けられ、先端が前記当接部から突出する第3位置と前記第2貫通孔に没入する第4位置との間でスライド可能に支持されたた第2スライド部材と、
    前記第2スライド部材を前記第3位置側へ付勢する第2弾性部材と、を備える金属材接合用金型。
  9. 複数の金属材が重ね合わされた被接合材が圧入されるキャビティを有するダイと、
    前記ダイに形成され、前記キャビティから前記被接合材の圧入方向と同方向へ貫通する第1貫通孔と、
    前記第1貫通孔に設けられ、先端が前記第1貫通孔から前記キャビティへ突出する第1位置と前記キャビティ内において前記第1位置よりも前記第1貫通孔側の第2位置との間でスライド可能に支持された第1スライド部材と、
    前記第1スライド部材を前記第1位置側へ付勢する第1弾性部材と、を備える離型装置。
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